JPS5857540B2 - 動電洗浄法 - Google Patents

動電洗浄法

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JPS5857540B2
JPS5857540B2 JP54126736A JP12673679A JPS5857540B2 JP S5857540 B2 JPS5857540 B2 JP S5857540B2 JP 54126736 A JP54126736 A JP 54126736A JP 12673679 A JP12673679 A JP 12673679A JP S5857540 B2 JPS5857540 B2 JP S5857540B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は洗浄法に関し、更に詳しくは繊維製品等の洗浄
物の洗浄に界面動電現象を直接応用した洗浄方法に関す
る。
従来、布等の洗浄法は大別すると主として2通りの洗浄
法が行われていた。
その1つは手洗い法(手もみ洗い、板もみ洗い、ハケ洗
い、たたき洗い、つかみ洗い、およびおしつけ洗い等)
であり、他方は機械を用いた洗浄法、すなわちカクハン
型、噴流型、渦巻型、および回転円筒型などの電気洗タ
ク機を用いる洗浄法である。
しかしながら、前記2洗浄法をはじめ、従来の洗浄法は
、すべて被洗物または洗浴を機械的に動かし、被洗物と
液の界面で接線方向の応力をひき起こし、これによって
汚れを脱離させるものである。
従って次に述べるような欠点を有していた。すなわち、 (1)ポアズイユの流動がおこるため、被洗物と液の界
面に液の不動層があり、いかに強い力を加えても、実際
に汚れ粒子に加わる力は小さい。
すなわち機械エネルギーの利用効率が低い。
また0、 1 lt程度の微小の汚れ粒子は除去されな
い。
(2)外からいかに大きい力で液を押し流しても、被洗
物、例えば布等の内部または隠れた部分では液の流動が
ほとんどない。
従ってこれらの部分に付着している粒子は除去されない
(3) (2)と同様に液の流動がないため、被洗物
の凹凸の縁の部分の汚れは除去されない。
(4)もみ洗い、洗タク機などの機械洗浄法を布に用い
たとき、布に激しい変形を与えて面内部での流れをひき
起こす。
従って布の損傷がきわめて著しく、洗浄率を上げるため
激しく屈曲させればさせるほど損傷が大きい。
(5)いったん脱離した洗浴中の汚れが再び被洗物に付
着(再汚染)する。
本発明は上記欠点をすべて解消すべくなされたもので、
従来の洗浄法とは全く異なった新しい観点に立ち、界面
動電現象を洗浄に直接応用しようとするものである。
すなわち、液体と固体の界面において接線方向に電場を
加えたとき、その方向に相対的なすべり運動がおこる。
このいわゆる動電現象を利用して、繊維製品例えば布等
に付着している汚れ粒子を除去しようとするものである
ここにおいて動電現象とは、電気泳動および電気浸透を
総称していうが、これらの現象はいずれも電気的効果と
力学的効果が組み合わさった不可逆過程である。
本発明は動電現象中、電気浸透すなイつち固体壁が静止
していて液が動く現象を応用したものである。
本発明の洗浄法と従来の洗浄法の原理を比較すると次の
とおりである。
布等を構成する糸あるいは繊維の間隙を毛管とみなすと
毛管壁に付着した汚れ粒子の除去は毛管内の洗液の流動
挙動に支配される。
粘性流動に関する流体力学の基本式によれば、円柱(半
径a)内の軸からrのレベルでの定常流速Uは次式で与
えられる。
従来の洗浄法において、 から(7)式は X(電場) Oである となり、ボアズイユの搬物線速度分布式を得る(第1図
a)。
一方、本発明における電気浸透ではp(圧力)−〇だか
ら となる。
r=aでは、ψ−ζでu = Oであり、壁からの距離
a −r 二1 /に(二重層の厚さ)のところでψ二
〇となり、したがって管内の大部分で一定速度 のピストン流動となる(第1図b)。
このように通常の洗浄方法では毛管内の洗液の流動はポ
アズイユ流動であって、その流速プロフィールは搬物線
を与える(第1図a)。
したがって毛管壁に付着した汚れ粒子が微小であれば、
粒子に作用する流体力学的な力が小さいために除去が困
難となる。
事実、通常の洗浄方法では0.1μ以下の粒子の除去は
非常に困難とされている。
同様に本発明の原理について考察するためいま、かりに
直径1μ以下の粒子が毛管壁に付着しているとする。
繊維間隙を毛管とみなした場合の毛管の半径は、木綿布
について水銀圧入法で測定した結果によれば約4μであ
る。
これを図示するとほぼ第1図のようになる。
もし、洗液の電解質濃度が10−2モル/lであるとす
ると壁面から30人のところで流速は一定となることに
なり、この距離は粒子径と比較して充分小さいので粒子
は流体力学的な力を受けることができ、除去は可能とな
る。
除去された粒子は帯電しているから洗液中で電気泳動を
行なうので毛管壁への再付着が防止されることも考えら
れる。
さらに電場の強さによって機械力を容易にコントロール
することができるため洗浄作用の理論的な解析に有利で
あると考えられる。
また、布地を変形させないので損傷も少ない。
また、このような洗浄法を用いる場合には、電極、特に
陽極から溶出する汚染物質により被洗物が再汚染される
が、被洗物を1つ以上の穴を有する絶縁性耐水性保持手
段を設けることにより、効果的に被洗物の洗浄と再汚染
防止が図れる。
さらに、これに加えて陽極を磁性円筒で覆ったり、セロ
ハン膜等を設けることによっても被洗物の再汚染が図れ
る。
本発明は以上の認識に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明の要旨は、両端に電極を有する洗浴中
に、該電極と対向して被洗物を位置せしめ、該電極によ
り電場が与えられることにより、該被洗物に電気浸透を
起させ洗浄する方法であって、該被洗物を1つまたはそ
れ以上の穴を有する絶縁性耐水性保持手段により保持し
たことを特徴とする動電洗浄法。
本発明に使用される耐透水性保持手段は、洗液を通さな
い絶縁性のものであればよく、一般にプラスチック製の
しきり板等が使用される。
また本発明に用いられる被洗物としては繊維からなるも
の(例えは布など)ならすべて使用される、また一般に
金属導体は使用できないが、半導体、絶縁体ならよい。
上記繊維以外に、例えば半導体トランジスター、集積回
路など精度の高いエレクトロニクス部品、テフロン、ガ
ラスなどの毛管やガラス繊維(代用血管、人工腎臓、o
pticalfiberオプティカルファイバー等)の
毛管系、精密機器、医療用アンプル、化学用ガラス器具
が本発明における被洗物として使用される。
本発明における電極は通常に使用される電極で良いが、
一つの好ましい電極としては炭素電極、好ましくはそれ
の良質のものが挙げられる。
本発明の洗浄法に用いられる電圧は30〜100ボルト
であり、好ましくは50〜100ボルトである。
電気浸透流速は電場が高いほど速くなるが、100ボル
トを超えると電極反応によって洗液が汚れ、また電極の
消耗が著しくなる。
30ボルト未満では流速が遅すぎる。
また、交流より直流が好ましい。
交流では洗液の温度上昇が著しくこれを抑える点で直流
に比し好ましくない。
本発明に用いられる洗液には、陽イオン性活性剤を除く
すべての界面活性剤が用いられ、例えばDBS、セッケ
ンおよびSDS等であり、一般に洗浄に用いられるもの
なら構わない。
また界面活性剤濃度はその界面活性剤の臨界ミセル濃度
より高いほうが効果を有する。
例えば、DBSの濃度は1O−3〜1O−2モル/13
1好ましくは3×1.0−3X 10−2モル/lであ
る。
本発明における洗浄時の洗液温度は20〜60℃であり
、好ましくは40〜50℃である。
20℃未満では固形油脂の脱離がおこらず、60′C超
では洗浄率があまり増大せず、却って熱エネルギー損失
が大きく好ましくない。
本発明における洗浄時間は30〜150分、好ましくは
50〜120分である。
150分を超えても洗浄率はそれ以上増加せず、また3
0分未満では洗浄効果が少ない。
本発明において、電極(特に陽極)から溶出する汚染物
質によって被洗物が汚染され、みかけの洗浄率が低下す
るのを防ぐための一手段として、1つまたはそれ以上の
穴を有する絶縁性耐透水性保持手段、例えばしきり板で
被洗物を保持することを必須とする。
穴の大きさおよび数については、小さい穴をある程度の
数あけることが好ましい。
このことは一定の条件下では1つの穴は一定の有効洗浄
面積をもっためである。
すなわち、穴の数が少なすぎるときは穴から遠い洗浄さ
れにくい部分の比率が犬であり、穴の数が多すぎると汚
染される面積が増加していずれの場合も全体としての洗
浄率は低くなる。
1つの穴の有効洗浄面積がまわりの別の穴のそれと重な
りすぎず、離れすぎないような配置となるときに洗浄率
は最大となる。
また上記と同様の理由で、洗浴中に磁製円筒、セロハン
膜、金属封鎖剤およびイオン交換樹脂等を適宜用いても
よい。
すなわち、磁製円筒で陽極を覆うことにより陽極からの
汚染物質の流れを防ぎ、被洗物の汚染を抑止するもので
ある。
また、陽極から溶出する金属イオンは、洗液中で水酸化
物となり、これも被洗物の汚染の一因となる。
この金属水酸化物を通過させないセロハン膜は洗浴中で
該金属水酸化物に対して隔壁の役目も果すものでさらに
汚染を抑止するが、該セロハン膜は、しきり板の内側に
位置したほうが洗浄効果上有利である。
金属封鎖剤およびイオン交換樹脂は被洗物の洗浄効果を
高めるものであるが、セロハン膜の方が一般に効果は大
きい。
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこ
れら実施例に限定されるものではない。
(実験法) 1)試料 人工汚染布は日本油化学協会法に従って調製した。
用いた木綿布、カーボングラツク、牛脂は油化学協会の
規格品であって、カーボンブラックはエーテルで10時
間ソックスレー抽出シて使用した。
汚染布はデシケーク中で保存し調製後10〜30日のも
のを実験に供した。
界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸すI−I
Jウム(DBS)を用いた。
DBSの臨界ミセル濃度(cmc)は36ミリモル/1
(21℃、伝導度法)であった。
その他の試薬は市販化学用試薬特級品をそのまま使用し
た。
実験に用いた水は、イオン交換水を硬質ガラス製蒸留装
置で二度蒸留した。
2)実験装置および方法 実験装置の概略は第2図に示すとおりである。
動電洗浄用モルは塩化ビニル板を塩化メチレンで接着し
て作製したもので、大きさは10に771X5CrfL
×4CrfLである。
第2図に示すように直径2.5CrrLの穴をあけたし
きり板2枚2a、2bの間に汚染布(3(5CmX 5
c/rL) 、lを1枚はさみ、セルの中央に立てる。
セルの中に洗液を満たし、サーモスタットに浸ける。
セルの両端の電極1a、Ibによって電場を与えると織
物中で電気浸透が起こり、よごれが除去される。
洗浄布はloomlの蒸留水で1分間のふりすすぎを2
回行ない、反射率を測定して洗浄率D1.00 (RW
R8)/(R□ R8)を算出した。
ここでRQ、Rs、Rwはそれぞれ原布、汚染布、洗浄
布の反射率である。
比較のために洗浄試験機による洗浄も行なった。
すなわち、洗浄液100m1に汚染布(5Crn×5C
rrL)を1枚入れ昭和重機製S J K Lava−
do Meter (42rp−鋼球10個使用)で4
0℃、30分洗浄した。
洗浄後蒸留水100m1中で1分間のふりすすぎを2回
行なった。
実施例 1 電極として白金、金、銅、アルミニウムおよび炭素電極
を用いて比較した。
金電極はアクリル樹脂板に金箔を張ったもので、白金、
銅、アルミニウムはそれぞれ厚さ01〜0.2mmの板
、炭素電極は厚さICrILの市販品である。
金電極を用いた場合洗浄率は時間とともに増大する傾向
を示すが、炭素電極では1〜2時間の短時間の洗浄率は
高いが3〜4時間以上ではかえって低下している。
また、しきり板の穴の部分すなわち中心C部と穴の周囲
P部とで洗浄率に差異があり、C部よりP部の洗浄率が
高い。
これは電極からの汚染が原因と考えられる。
電極として銅を用いるとP部では明らかに洗浄効果が認
められるがC部は青く着色した。
アルミニウム板を電極として使用すると、洗浄効果は認
められたが白色沈澱を生じ、電極として不適当であった
また白金電極でも洗浄効果はあるが繰り返し使用すると
電極が消耗した。
このことから金電極あるいは白金電極が最もよいという
ことになるが、長時間使用すると電極の消耗が著しく、
高価なため不適当である。
以上の観点から安価な炭素電極が比較的好ましい。
直流50V1DBSm度3mmol/11での金電極と
炭素電極の洗浄時間と洗浄率の関係を第3図に示す。
実施例 2 炭素電極を用いて3m mal/ 1DBS溶液中で2
.5時間電気浸透を行なったときの洗浄率と印**加直
流電圧の関係を第4図に示す。
電圧の増加に伴って洗浄率は上昇するが50Vを超える
と洗浄率の増大はあまりみられない。
しきり板の穴の部分C部とその周囲P部とで洗浄率に差
異があり、1oovではP部よりC部の洗浄率が低い。
この結果より50V前後が適当であることが認められた
電圧を50Vと一定にして交流と直流の比較を行なった
ところ第1表に示す結果を得た(炭素電極、2.5時間
)。
C部とP部とでいくぶん洗浄率に差異がみられるが、直
流でも交流でも洗浄率に大差はない。
洗浄の温度は実験開始時に40±50℃となるように恒
温槽を用いて調節した。
CDB5.]=30m mold/11では電流は直流
で最高480 mA、交流では最高1350mAであり
、従って交流での温度上昇は著しく、99.5℃にも達
した。
直流の場合には40°Cの恒温槽中にセルを浸漬したま
までも温度上昇は交流はど著しくなく、冷却によって温
度を一定に保つことが容易である。
以上の結果から交流よりも直流が適しており、かつ電圧
は50V前後が適当であることが認められた。
実施例 3 DBS濃度3mmol/12s直流印加電圧50■で洗
液の温度を変えて2.5時間電気浸透を行なったときの
洗浄率と温度の関係は第2表に示すとおりである。
温度コントロールが容易なためDBS濃度を3mmol
/!!としたので洗浄率は全般に低いが、20℃や50
℃よりも36℃のほうが高い。
第1表からもわかるように90℃以上の高温でも洗浄率
は上昇しないから、60′C以上では温度効果はほとん
どないと思われる。
実施例 4 印加直流電圧を50■、洗浴温度を40℃とし、炭素電
極を用いて電気浸透を行なったときの洗浄率と時間の関
係を第5図に示した。
DBS濃度が低い場合には時間の経過とともに洗浄率は
増大するが、高濃度(30m mol/l)である時間
で洗浄率に極太を生じた。
中心部(C部)では周囲部(P部)と比較して極大が短
時間であられれる傾向がみられるが、2.5時間までは
どのDBS濃度でもP部の洗浄率の低下はない。
したがって時間を一定にする場合には2.5時間を超え
ることは好ましくない。
実施例 5 炭素電極を用いたときの洗浄率〜(DBS)曲線を第6
図に示した。
CDB S 、) > cmcで洗浄率が、急激に上昇
する傾向が認められる。
○印の曲線は洗浄試験機を用いて通常の条件で洗浄した
ときの結果である。
また、印の曲線は電場を与えないとき、すなわち電気浸
透が起っていないときの結果である。
この図かられかるように洗浄試験機にはまだ及ばないと
はいうもののこれにほぼ匹敵する効果が認められる。
なお、印加直流電圧および洗液温度はそれぞれ50V、
40℃である。
実施例 6 印加直流電圧50v1洗浄時間150分、DBS濃度3
0 mM/ IJ 、洗浴温度40〜50℃の条件で、
電極に低品質の炭素電極を用いて、第2図に示した装置
に加えて、炭素陽極を直径5CrfLの磁製円筒の中に
入れてセルにとりつけ電気浸透洗浄を行なった。
このときの洗液の濁度は磁製円筒の内と外とでかなり異
なり、円筒外の洗液の濁度は円筒内の液の濁度よりかな
り低い(第7図、ム、△印)。
磁製円筒を用いた場合と用いない場合の洗浄率の比較を
第3表に示した。
表かられかるように、しきり板の穴の周囲(P部)の洗
浄率はほとんど同じであるが中心(C)部の洗浄率には
差があり、磁製円筒を用いたために中心部の汚染が減少
している。
しかしながら、本実施例においては、低品質の炭素電極
を用いているため電極からの汚染が完全に防止されてい
ない。
このことは汚染物質が磁製円筒の細孔を通って洗液中へ
移動することを示している。
炭素電極から脱落したカーボン粒子は磁製円筒の底に沈
積しているのが観察されたので炭素電極中の不純物がそ
の原因であると考えられた。
そこで洗液の原子吸光分析を行なったところ、第4表に
示すように亜鉛、銅、鉄、マグネシウムのような金属が
検出された。
このような金属が汚染の原因と思われるので不純物の小
ない良質の電極を用いることが好ましい。
なお濁度測定は次のように行なった。
すなわち、分光光度計(日立101型ンを用いて洗液の
光透過率(波長:550nm)を測定し、次式より濁度
τを求めた。
ここでIiと■は入射光と透過光の強度、学路程である
lは光 実施例 7 実施例6と同条件の下で不純物の少ない良質の炭素電極
として乾電池用の電極を使用した。
磁製円筒を用いたときの電極の品質による洗浄率の比較
を第5表に示す。
実施例6の炭素電極では中心部の洗浄率が周囲の洗浄率
より低く、しかも中心部では布の陽極側の洗浄率が陰極
側より低くなっており、陽極から汚染物質が溶出してそ
れが汚染の原因となっていることを示している。
ところが陽極を良質の電極に変えると第5表かられかる
ように、中心部でも、周囲でも、あるいはまた陰極側で
も陽極側でもほとんど同じ洗浄束を与え、中心部の洗浄
率が周囲の洗浄率と同程度にまで向上している。
陽極に良質の炭素電極を用いたときの洗液の濁度は第7
図に示しである。
陽極に良質の炭素電極を用い、それを磁製円筒に入れる
と、円**筒の外側の洗液の濁度は非常に小さくなるた
め汚染が減少したと考えることができる。
実施例 8 実施例7と同条件のもとで良質の炭素電極を用いて各種
の穴の大きさおよび数を有するしきり板(第8図)をつ
くり洗浄率の変化を調べた。
その結果は第6表に示すとおりで、直径2間の小さな穴
を中央に1つあけたもの(A62 )では布の中央の洗
浄率は高いが布の端(egde )では低い(中央の洗
浄率が高いのは穴が小さいために汚染される面積が小さ
く、かつ穴のすぐ外側の最も洗浄率の高い部分も含めて
反射率が測定されているためである。
したがってこの場合の布の中央と端の洗浄率の平均値は
、他の場合とは異なり、面全体の洗浄率を表わすもので
はない)。
2枚のしきり板の穴の数を陽極側16と陰極側25にし
て穴の位置をずらした場合(A3)の洗浄率は約21係
で大きな穴の場合との差は殆んどない。
穴の数をどちらも25とした場合(慮4)の洗浄率は約
29係となり、さらに穴の数を増して41とすると(/
l65)洗浄率は約24係となり、穴の数25の場合よ
りも洗浄率が低下した。
しきり板の端を残してくり抜き枠状にした場合(/16
6)の洗浄率は最も低く約12%であった。
穴の数1.16,25.41のしきり板の組合わせを変
え、さらに穴の数の異なる組合わせの場合は陽極側と陰
極側の位置を変えて実験を行なったが、25の穴のしき
り板2枚を用いたときの洗浄率を上回る組合わせはなか
った。
実施例 8 実施例6と同じ条件のもとに、低品質および高品質の炭
素電極を用いて、さらに実施例7の/I61および/1
63のしきり板を用いた洗浴に、セロハン膜を陽極と汚
染布の間に挿入した。
結果を第7表に示す。
電極の質の如何にかかわらずセロハン膜を用いると洗浄
率は向上し、セロハン膜の位置によっても洗浄率は変化
する。
陽極を入れた磁製円筒と陽極側のしきり板との間にセロ
ハン膜を挿入すると洗浄率は約6〜7係上昇する。
陽極側のしきり板と汚染布との間にセロハン膜を挿入し
た場合には洗浄率は約18係上昇し、39.2%となっ
た。
これは洗浄試験機を用いて通常の条件で洗浄を行なった
ときの洗浄率306係と比較して10係近く高い値であ
る。
また、陽極を入れた磁製円筒の外側をセロハン膜でおお
う実験も行なったがあまり効果が認められなかった。
以上の結果から、セロハン膜をできるだけ汚染布の近く
に設置すると効果があることが明らかである。
また、セロハン膜を汚染布から遠ざけたとき効果が小さ
いのは、金属イオンがセロハン膜を通って汚染布の方へ
移動して、pH勾配のために汚染布のごく近傍で水酸化
物となり、布に付着することを示している。
実施例 9 実施例6と同じ条件で、電極として高品質の炭素電極を
、また/163のしきり板を用いた洗浴に、金属封鎖剤
としてEDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウ
ム)および5TPP(4リボリリン酸ナトリウム)イオ
ン交換樹脂として、カチオン交換樹脂アンバーライ)I
R12OBをそれぞれ添加した。
結果を第8表に示した。EDTAを添加したときの洗浄
率は無添加時の洗浄率よりも低く、濃度が高くなるほど
低くなる傾向を示した。
5TPPは1mMでは無添加時より低いが10mMの濃
度では効果があられれた。
EDTAを添加した場合に濃度が高くなるほど洗浄率が
低くなる現象は、EDTAによる金属封鎖作用はpHの
影響を受けるために本実験のような系では必ずしも効果
を示さないこと、EDTAの添加によって系のイオン強
度が高くなるために汚染を生じやすくなり、無添加時よ
りかえって洗浄率が低下したと考えられる。
カチオン交換樹脂を木綿布でつくった袋に入れ磁製円筒
内にセットして実験を行なった場合の洗浄率は29.8
%で、洗浄試験機による洗浄率と同程度となり効果が認
められたが、セロハン膜を用いたときの洗浄率約40係
には及ばなかった。
実施例 10 実施例8のE(炭素電極:高品質、セロハン膜:しきり
板の大側、しきり板:A;3 )の処理で得られた電気
浸透洗浄布の走査型電子顕微鏡写真を第9図に示す。
また比較のために汚染布を第10図および洗浄試験機に
よる洗浄布を第11図に示す。
汚染布と比べるとどちらの洗浄法でもよごれが除去され
ているが、洗浄試験機では織物内部のよごれが除去され
ず残っているのに対し、電気浸透洗浄では織物の内部に
残留するよごれが少なく、電気浸透流動による洗浄の有
用性がわかる。
さらに低倍率で両試料を観察すると、第12図(電気浸
透洗浄布)と第13図(洗浄試験機洗浄布)かられかる
ように電気浸透洗浄では洗浄試験機洗浄とはちがって繊
維の乱れがほとんど認められない。
したがって動電洗浄では布の損傷が少ないことが明らか
である。
なお電子顕微鏡観察は試料布を約51nrIL角に切り
とり、両面接着テープで試料台に貼りつけた後、試料に
電導性を与えるためにAu/Pd(60:40)合金を
スパッターコーティングした。
観察は日本電子製JSM−15型走査電子顕微鏡で常法
により行なった。
以上述べたように本発明の洗浄法は従来にない洗浄法で
あり、さらに洗液中にセロハン膜、磁性円筒等を設ける
と一層の洗浄効果を有する。
また、本発明の洗浄法は従来の洗浄法に比べて、(1)
界面電気二重層そのものが液の流れの駆動力の原因であ
るからピストン流動となり、不動層はなく、従って効率
が高く、また微小な汚れ粒子もとれる、 (2)加えた電場が布等の被洗物の隠れた部分および内
部にも及び、界面で接線方向の流動が起るので汚れが脱
離する、 (3)表面に沿って液が忠実に流れるため、凹凸等の不
規則な表面の洗浄ができる、 (4)機械的洗浄ではないので、布の変形が一切なく、
繊維が損傷することがない。
また布以外の剛体でも洗浄が行える、 (5)電気泳動効果により、いったん脱離した洗浴中の
汚れ粒子が電極付近に集まるため再汚染しに<、<、ま
た洗液を連続的に入れかえたり、循環させたりすること
により再汚染を防げる、等の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来の洗浄法の流速プロフィールおよび本発
明洗浄法の流速プロフィールを示す図、第2図は、本発
明の一実施例であり、実験装置の概略図、第3図は、金
電極と炭素電極の洗浄率と洗浄時間の関係を示す図、第
4図は洗浄率と印加直流電圧の関係を示す図、第5図は
DBS濃度による洗浄率と洗浄時間の関係を示す図、第
6図は洗浄時間による洗浄率とDSB濃度の関係を示す
図、第7図は磁製円筒使用による、磁製円筒内外の浴の
濁度と洗浄時間の関係を示す図、第8図はA:陽極側お
よびB:陰極側のしきり板のそれぞれの穴の大きさおよ
び数を示す図、第9〜11図はそれぞれ電気浸透洗浄布
、汚染布および洗浄試験機による洗浄布の走査型電子顕
微鏡写真、および第12〜13図はそれぞれ電気浸透洗
浄布および洗浄試験機による洗浄布の低倍率の走査型電
子顕微鏡写真である。 la、1b・・・・・・電極、2a、2b・・・・・・
しきり板、3・・・・・・汚染布、4・・・・・・穴、
C・・・・・・中心部、P・・・・・・周囲部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 両端に電極を有する洗浴中に、該電極と対向して被
    洗物を位置せしめ、該電極により電場が与えられること
    により、該被洗物に電気浸透を起させ洗浄する方法であ
    って、該被洗物を1つまたはそれ以上の穴を有する絶縁
    性耐水性保持手段により保持したことを特徴とする動電
    洗浄法。 2 前記電極が炭素である前記特許請求の範囲第1項記
    載の動電洗浄法。 3 前記電極の陽極が高品質炭素で、陰極が低品質炭素
    である前記特許請求の範囲第2項記載の動電洗浄法。 4 前記被洗物が繊維製品である、前記特許請求の範囲
    第1項記載の動電洗浄法。 5 前記絶縁性耐水性保持手段がしきり板である、前記
    特許請求の範囲第1項記載の動電洗浄法。 6 両端に磁製円筒で覆われている電極を有する洗浴中
    に、該電極と対向して被洗物を位置せしめ、該電極によ
    り電場が与えられることにより、該被洗物に電気浸透を
    起させ洗浄する方法であって、該被洗物を1つまたはそ
    れ以上の穴を有する絶縁性耐水性保持手段により保持し
    たことを特徴とする動電洗浄法。 7 前記電極が炭素である前記特許請求の範囲第6項記
    載の動電洗浄法。 8 @記電極の陽極が高品質炭素で、陰極が低品質炭素
    である前記特許請求の範囲第7項記載の動電洗浄法。 9 前記被洗物が繊維製品である、前記特許請求の範囲
    第6項記載の動電洗浄法。 10@記絶縁性耐水性保持手段がしきり板である、前記
    特許請求の範囲第6項記載の動電洗浄法。 11 両端に電極を有する洗浴中に、該電極と対向し
    て被洗物を位置せしめ、該電極により電場が与えられる
    ことにより、該被洗物に電気浸透を起させ洗浄する方法
    であって、該被洗物を1つまたはそれ以上の穴を有する
    絶縁性耐水性保持手段により保持するとともに該絶縁性
    耐水性保持手段および該被洗物間にセロハン膜を介在さ
    せることを特徴とする動電洗浄法。 12 前記電極が炭素である前記特許請求の範囲第11
    項記載の動電洗浄法。 13前記電極の陽極が高品質炭素で、陰極が低品質炭素
    である前記特許請求の範囲第12項記載の動電洗浄法。 14 前記被洗物が繊維製品である、前記特許請求の範
    囲第11項記載の動電洗浄法。 15@記絶縁性耐水性保持手段がしきり板である、前記
    特許請求の範囲第11項記載の動電洗浄法。 16両端に磁製円筒で覆われている電極を有する洗浴中
    に、該電極と対向して被洗物を位置せしめ、該電極によ
    り電場が与えられることにより、該被洗物に電気浸透を
    起させ洗浄する方法であって、該被洗物を1つまたはそ
    れ以上の穴を有する絶縁性耐水性保持手段により保持す
    るとともに該絶縁性耐水性保持手段および該被洗物間に
    セロハン膜を介在させることを特徴とする動電洗浄法。 17 前記電極が炭素である前記特許請求の範囲第16
    項記載の動電洗浄法。 1Blvi前記電極の陽極が高品質炭素で、陰極が低品
    質炭素である前記特許請求の範囲第17項記載の動電洗
    浄法。 19 前記被洗物が繊維製品である、前記特許請求の範
    囲第16項記載の動電洗浄法。 20 前記絶縁性耐水性保持手段がしきり板である、前
    記特許請求の範囲第16項記載の動電洗浄法。
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