JPS586560B2 - 汚泥の生物学的濃縮法 - Google Patents

汚泥の生物学的濃縮法

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JPS586560B2
JPS586560B2 JP54088771A JP8877179A JPS586560B2 JP S586560 B2 JPS586560 B2 JP S586560B2 JP 54088771 A JP54088771 A JP 54088771A JP 8877179 A JP8877179 A JP 8877179A JP S586560 B2 JPS586560 B2 JP S586560B2
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は汚泥の濃縮法に関し、特にその生物学的濃縮
法であって、有機性汚泥の嫌気性分解による初期段階で
発生するCO2ガスによって全汚泥を浮上分針させ、一
方ここに排出される分離液は汚泥片或いは汚泥微粒子を
殆んど含まず極めて稀薄水とする新規な汚泥の濃縮法に
係るものである。
有機性廃水の生物学的処理における汚泥発生量は、廃水
の性質にもよるが、一般に流入水の1〜3%の範囲にあ
るといわれている。
このような廃水処理における汚泥の処理、処分方法には
従来から種々のものが知られているが、そのいづれの場
合でも、前処理としての汚泥の濃縮が不可欠であり、し
かもこの汚泥の濃縮の良否は、汚泥の処理、処分の効率
を直接左右するきわめて重要なものである。
汚泥の濃縮は、従来から一般に汚泥濃縮槽で行なわれて
いるが、ここでの汚泥体積の減少率は約50%である。
また余剰汚泥の濃度は、汚泥の性質にもよるが、大体0
.5〜1、5%の範囲にあるから、汚泥濃縮槽の通過し
た汚泥濃度は、1〜3%、多くの場合は年間平均2%前
後と考えられている。
しかしながら、汚泥濃縮槽は、従来から次のような多く
の問題点が指摘されて来た。
即ち、従来の濃縮槽では汚泥の滞留時間が長く、このた
め特に夏期にはスカムが盛んに発生し、濃縮効率がきわ
めて悪く、加えて汚泥濃縮槽は嫌気性雰囲気になりがち
で、悪臭が発生する。
嫌気性分解によるガスの発生はスカムの発生を促進し、
分離液の性状を非常に悪化させる。
曝気槽に分離液を返送するに当って、分離液のBODお
よび浮遊物質濃度即ちSS濃度が高く、曝気槽に大きな
負担を与えていた。
こうしたことから、発明者は以前からかかる問題の解決
のため研究を重ねて来たがその結果、発明者は従来の濃
縮槽に必然的に発生する嫌気性雰囲気を積極的に捉え、
嫌気性分解作用によって、汚泥自身から発生するガス、
特に嫌気性分解の極めて初期段階で発生する主としてC
O2ガスによって、汚泥を完全に浮上分離させる(自然
現象的にはスカムの発生と同じ)という。
全く新しい生物学的汚泥濃縮法を発明した。
すなわちこの発明は、汚泥の濃縮に当り、汚泥を嫌気性
雰囲気の濃縮槽に攪拌を行わないで保持し、ここにおけ
る嫌気性分解によるガス発生過程の初期段階で発生する
ガスによって汚泥片を汚泥微粒子とともに浮上させ、し
かるのち分離液を排出せしめることを特徴とした汚泥の
生物学的濃縮法である。
以下にこの発明の詳細を説明する。一般に,汚泥の濃縮
槽における滞留時間は、6〜24時間であるが、この槽
内は嫌気性雰囲気になりがちで、特に夏期にはスカムが
活発に発生する。
これを生物化学反応式で示すと次の如くである。
そしてここで発生するCO2ガス、CH4ガスは、(2
)式で示すように溶液中に一部溶解するが、その大部分
は気泡として上昇しスカムを発生させる。
そこで発明者は、この発生ガスに注目し、これを用いて
槽内全体の汚泥を逆に全部浮上させ、これによって汚泥
の濃縮を図らんとするものである。
以下にこの発明になる汚泥の生物学的濃縮について説明
する。
即ち、発明者は汚泥の嫌気性分解におけるガス発生状況
を入念に観察したところ、結果は第1図に示すとおりで
あった。
同図において、横軸は、汚泥を濃縮槽内に滞留した場合
の、汚泥滞留日数を示し、縦軸は、汚泥投入量100c
c当りのガス発生量を示す。
この図からも明らかなように、濃縮槽では、滞留日数1
5〜20日附近で最大のガス発生が認められ、この場合
は、投入汚泥の8倍にも達している。
しかしながら汚泥の濃縮に際し、あまり嫌気性分解が進
行すると、有機酸が発生し、さらに分離液の性状を悪化
させる。
そこでこの発明では汚泥の嫌気性分解の初期段階をとら
え、槽内の全汚泥を浮上させ得るに必要な日数を最小滞
留日数とした。
汚泥の嫌気性分解による生物化学反応式は一般にすでに
あげた(1),(2)式のようにあらわすことができる
この(1)式で発生するCO2ガス或いはCH4ガスは
(2)式で示すように溶液中に一部溶解するが、大部分
はガスとして発生する。
この嫌気性細菌による有機物の分解、すなわち嫌気性分
解を応用したものが汚泥消化槽である。
前述した第1図は、またこの嫌気性分解の段階を1ない
し■領域に区分して説明したものである。
なお、この実験の、条件は以下の通りである。
実験材料 下水汚泥(TS濃度2〜3%)実験温度
35℃(中温消化の代表温度)攪 拌 間歇攪拌
(3回/日) 第1図においてI一領域が嫌気性分解の初期段階に当る
ものである。
このI一領域は未だ本格的な嫌気性分解が進行する直前
の準備段階を示すもので、細菌学的には遅退期( la
g − phase )とも呼ばれる領域である。
本発明ではこれを初期段階として、この間攪拌を行なう
ことなく、ここに発生したガスで汚泥を浮上、濃縮する
ものである。
この初期段階の特徴は以下の如くである。■ いまだ有
機酸の生成は活発でない。
■ 発生ガスは主としてCO2ガスである。
■ 汚泥を浮上濃縮させるには十分な量のガスが発生す
る。
なお、■−領域は対数増殖期、■−領域は減衰増殖期或
いは定常期、■−領域は細胞内呼吸期或いは細胞分解期
に相当するものと考えられる。
第1図から汚泥の嫌気性分解の極く初期段階、例えば滞
留日数2日で投入汚泥量の1/4〜1/6のガスの発生
が認められる。
そしてかかる量のガス量の発生があれば全汚泥を浮上さ
せるのに十分であることも判明した。
即ち、好気性菌或いは嫌気性菌は、一般に大部分が汚泥
に吸着或いは付着していると考えられる。
嫌気性分解により発生するガスは汚泥片の表面から粟状
の極微粒状で多数発生する。
そしてここに発生した多数の粟状ガスは浮力を受けて上
昇していくが、このときこの粟状ガスは汚泥片から離脱
することなくその外周に吸着したままで、汚泥片ととも
に上昇し、結果的に汚泥片を浮上させる。
このことは汚泥粒子においても同様である。
これらの汚泥片および汚泥粒子の浮上は、途中汚泥微粒
子をも吸着しながら上昇し、浮上分離して、汚泥層を形
成する。
更に、汚泥層は下層部汚泥からの浮上揚力により圧密に
されて、濃縮汚泥層を形成する。
一方濃縮槽の下部には稀薄な分離液(下水と同じ)層が
出来る。
余剰ガスは消化ガスとして表面に上昇する。
また、濃縮槽は通常併置される汚泥消化槽からの余剰ガ
スを用いて20〜37℃の加温槽とすることによって一
層効率よく稼動させることが出来る。
かかる濃縮に用いられる濃縮槽を本発明者は、生物学的
濃縮槽とした。
生物学的濃縮槽は、すでにのべた通り汚泥の嫌気性分解
の初期段階で発生するガスによって汚泥を浮上分離させ
、さらに汚泥を濃縮させるものであり、この槽の中で次
のことが行なわれる。
■ 高濃度の濃縮汚泥層が浮上形成されること。
■ 分離液の下部に汚泥が沈澱堆積しないこと。
即ち、濃縮汚泥層と分離液層の二層分離となること。
■ 分離液は浮遊物質(SS)及びBOD濃度とも小さ
く、いわゆるきれいなこと、このためには嫌気性分解の
液化現象の影響を直接受けないため、著しく滞留日数を
少なくすること。
■ 攪拌は全く行なわないこと。
この発明方法は従来の下水処理施設にそのまま適応する
ことが出来る。
第2図はそのフローシ一トを示したものである。
同図において1は流入下水であり、これを最初沈澱池2
に導き、ここで浮遊物中の容易に沈澱する固形物を除去
したのち、曝気槽3で常法に従ってエアーレーションを
行なう。
その後これを最終池澱池4に送り、以降上澄液を消毒し
て放流するとともに、返送汚泥5を曝気槽3の前にもど
す。
ここに生ずる余剰汚泥6は、通常濃度0.5〜1.0%
で、生汚泥1人とともに濃縮槽7に送る。
濃縮槽7から生物学的濃縮槽8に送られる。
ここで濃縮された汚泥は、脱水玉程9に送られるか、或
は高率消化槽10に送られる。
なお、濃縮槽7および生物学的濃縮槽8で分離された分
離液は曝気槽の前段にもどされる。
高率消化槽10で発生したガスは、高率消化槽それ自身
あるいは生物学的濃縮槽8の加温に利用され、またここ
での分離液は曝気槽の前にもどされる。
更に、余剰ガスは発電等省エネルギー問題に大いに貢献
することになる。
なお念のため、従来の下水処理フローシ一トを示してお
くと第3図のとおりである。
図中、11は流入下水、21は最初沈澱池、31は曝気
槽、41は最終沈澱池、5,は返送汚泥、61は濃縮槽
、81は消化槽、101は脱水工程を示すものである。
なお、濃縮槽81で分離された分離液は曝気槽の前段に
もどされる。
本発明は汚泥の生物学的濃縮法を従来の汚泥処理工程の
前処理として導入したもので、従来と対比して図示する
と第4図の通りである。
なお、第4図中71は生物学的濃縮槽であり、また91
は高率消化槽である。
以上説明したとおり、この発明は汚泥を嫌気性雰囲気の
濃縮槽に保持し、ここにおける嫌気性分解によるガス発
生過程の初期段階で発生するガスによって汚泥片を汚泥
微粒子とともに浮上させ、しかるのち分離液を排出させ
ることを特徴とする生物学的濃縮法であるから、その濃
縮法は従来の自然沈降に期待する濃縮法とは全く趣を異
にしたものであることがわかる。
そしてこの方法によれば、汚泥片、汚泥粒子、汚泥微粒
子の全てを完全に浮上させ、その下方に透明度の高い稀
薄な分離液を得ることが出来る。
この発明によって得られる分離液は、従来の濃縮槽の分
離液と比較すると、汚泥片或いは汚泥微粒子を殆んど含
まず、水質的には下水或いは若干腐敗した下水程度で、
非常に薄くてきれいな分離液となる。
一方、分離液を排出したのちの汚泥は、その濃度が5〜
10%の範囲で、特に6〜8%程度のものが安定して得
られる。
しかもこれらの濃縮は嫌気性分解の極く初期段階をとら
えて行われるので、有機酸の発生や悪臭の発生もほとん
どなくきわめて安定性の優れた確実な汚泥濃縮法という
ことが出来る。
実施例 濃度22500ppmの下水汚泥1000ccを透明な
ガラス容器に入れ、温度36℃の嫌気性雰囲気に24時
間保持したところ、汚泥から微細なガスが多量に発生し
、汚泥および汚泥微粒子が浮上して、濃縮汚泥層が形成
された。
次に、この容器の下端から分離液を排出して、濃縮汚泥
を採取した。
濃縮汚泥濃度は平均して6〜8%(乾燥固形物)、しば
しば10%程度のものも得られた。
本発明の特徴を総括すると次の如くになる。
(1)汚泥の生物学的濃縮法は汚泥濃度6〜8%(乾燥
固形物)という高濃度汚泥を安定して供給することがで
きるから、従来困難視されていた高率消化槽による汚泥
の処理が可能となった。
(2)汚泥処理工程への高率消化槽の導入は膨大な容積
を必要とした従来の消化槽に比べて容積を著しく小さく
することができる。
例えば滞留日数 投入汚泥濃度 在来型 30日 2〜3% 高率消化槽 15日 6〜8% となり、少なくとも、その容積は汚泥濃度を勘案すれば
1/6以下が期待できる。
(3)消化ガスの発生量は次の通りである。
在 来 型 4〜6倍(投入汚泥量の) 高率消化槽 12〜20倍(投入汚泥量の)但し、有機
物当りのガス発生量はほぼ同じである。
となるため、余剰ガスは大いに利用できる。
(4)汚泥の生物学的濃縮法による高濃度汚泥を直接脱
水する場合、その脱水工程は従来型のものに比べて、汚
泥の濃度の高い分だけ小型化できることになる。
(5) (1)〜(4)までの特徴を要約すると汚泥
の生物学的濃縮法を従来型汚泥処理工程の前処理として
導入すれば、汚泥処理工程は著しく小型化できる。
また、高率汚泥消化槽を可能にし、そのガス発生量は投
入汚泥量の12〜20倍という多量のガスが発生し、省
エネルギー施設として大いに注目する所ということがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は汚泥の嫌気性分解における滞留日数とガス発生
量の関係を遅退期その他の領域の区分とともに示す線図
、第2図はこの発明方法を適用した下水処理のフローシ
ート、第3図は従来の下水処理のフローシ一ト、第4図
は本発明方法による下水処理のフローシ一トを第3図に
示した従来の下水処理のフローシ一トとの対比で示した
フローシ一ト。 2……最初沈澱池、3……曝気槽、4……最終沈澱池、
8……生物学的濃縮槽、10……高率消化槽。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 汚泥の濃縮に当り、汚泥を嫌気性雰囲気の濃縮槽に
    攪拌を行わないで保持し、ここにおける嫌気性分解によ
    るガス発生過程の初期段階で発生するガスによって汚泥
    片を汚泥微粒子とともに浮上させ、しかるのち分離液を
    排出せしめることを特徴とする汚泥の生物学的濃縮法。
JP54088771A 1979-07-13 1979-07-13 汚泥の生物学的濃縮法 Expired JPS586560B2 (ja)

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JPS5613097A JPS5613097A (en) 1981-02-07
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS576988B2 (ja) * 1974-04-24 1982-02-08
JPS51128145A (en) * 1975-04-30 1976-11-08 Sumitomo Jukikai Envirotec Kk Buoyant solidified liquid separation method using digestive liquid

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