JPS589824B2 - シリコンカ−バイド繊維強化鉄鋼複合材料の製造方法 - Google Patents

シリコンカ−バイド繊維強化鉄鋼複合材料の製造方法

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JPS589824B2
JPS589824B2 JP9417175A JP9417175A JPS589824B2 JP S589824 B2 JPS589824 B2 JP S589824B2 JP 9417175 A JP9417175 A JP 9417175A JP 9417175 A JP9417175 A JP 9417175A JP S589824 B2 JPS589824 B2 JP S589824B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、シリコンカーバイド繊維をもって補強してな
るシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料及びその製
造方法に%る。
近年金属基繊維強化複合材料が注目されるようになって
おり、特に比重が小さく、強さ、剛性率ともに優れたボ
ロン,SiC,カーボン,ベリリウムなどの繊維が開発
され、次第に入手し易くなってから、繊維強化複合材料
の発展に一層拍車をかけている。
これらの繊維は強さはあるが、単独では実用に乏しく、
延性に富む金属中に組み込むことによってマトリックス
の延性と繊維の剛性という互いの機械的特性を効果的に
利用することができ、耐衝撃性を有する強い材料を得る
ことができる。
すなわち従来高温材料として用いられていた金属および
合金を繊維強化することによって高温での強さ、比強度
を増大させるばかりでなく、さらに使用温度を上げるこ
とができ、きびしい条件にも耐える材料を作りだすこと
ができる。
例えばタービン羽根の場合には高温での強さ、剛性率と
ともにクリープや疲労特性の優れた材料が要求される。
強化に使用される繊維中SiC繊維は耐酸化性、耐酸性
、耐熱性、耐摩耗性ならびに強度が大であり、高温材料
を強化する繊維としては特に優れている。
しかしながらSiC繊維は従来ウイスカー状でしか得ら
れないから、これを用いた複合材料の強度は金属基の強
度とあまり大きな違いがなく、かつ繊維自体の長さが短
く、またウイスカーの価格が高いため、未だ実用に供さ
れるまでには至っていない。
従来シリコンカーバイドと溶融鉄とを接触させると、シ
リコンカーバイドはケイ素と炭素とに分解し、前記ケイ
素と炭素とは鉄の中に固溶し、ケイ素は置換型固溶体を
、炭素は浸入型固溶体をそれぞれ形成することが知られ
ており、このため溶融状態の鉄にシリコンカーバイド繊
維を入れて複合材料を造ることは意味がない。
それゆえシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料は拡
散結合法によって造られている。
しかしながら前記拡散結合法で複合材料を造る場合、金
属の溶融法で複合材料を造るよりもさらに繊維と金属と
の結合性が少ないので、この結合性の良否により複合材
料の物性値は大きく異なる。
シリコンカーバイド繊維として実用に供されているもの
はウイスカー状であり、このウイスカーを用い鉄鋼との
複合材料を拡散結合法で造ると、シリコンカーバイドウ
イスカーがSiCのみであるため鉄との結合性が悪く、
シリコンカーバイドウイスカーと鉄とが相補して複合材
料の強度を十分に大きくする効果が現われず、さらには
シリコンカーバイドウイスカーの長さが短いため一定方
向への配列が困難であり、シリコンカーバイドウイスカ
ーの製造コストが高いため、シリコンカーバイドウイス
カー強化鉄鋼複合材料は実用に供されるまでになってい
ない。
本発明は前記シリコンカーバイドウイスカー強化鉄鋼複
合材料の諸欠点を解消し、繊維と金属基地との結合性の
良い、繊維配向を揃えることにより引張強度が大で、か
つ弾性率の高いシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材
料とその製造方法を提供することを目的とし、このため
ケイ素と炭素とを主な骨格成分とする有機ケイ素高分子
化合物よりなる紡糸を酸化性雰囲気中で低温加熱した後
、予備加熱して得られる遊離炭素0.01%以上を含有
する予備加熱繊維または高温焼成して得られる遊離炭素
0.01%以上を含有する高強度シリコンカーバイド繊
維と鉄鋼とを拡散結合法により複合させると、両者相互
の結合性が良くなることに着目し、本発明を完成したも
のである。
本発明の複合材料として使用することができる鉄鋼材料
としては純鉄、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼あるいは
超合金鋼を有利に使用することができる。
本発明の複合材料に使用することのできる遊離炭素を0
.01%以上含有するシリコンカーバイド繊維は、本発
明者らが先に特許出願した特願50−50529(特開
昭51−139929号公報参照),特願50−524
71号(特開昭51−130324号公報参照),特願
50−52472号(特開昭51−130325号公報
参照),特願50−58033号(特開昭51−147
925号公報参照〕,特願50−58034号(特開昭
51−149926号公報参照)の発明により製造され
るものである。
従来用いられ、また本発明においても使用することので
きる拡散結合法は、その実施態様により、(1)箔冶金
法、(2)粉末冶金法、(3)電着法、(4)プラズマ
スプレー法、(5)蒸着法の主として5つの方法に分類
される。
(1)箔冶金法は金属の箔と繊維をバインターで固定し
ながらドラム状に巻き付け、箔と繊維を並べた層を作り
、これをドラムからはずして適当な形に切り取りホツト
プレスする方法である。
(2)粉末冶金法は金属粉末と繊維の列とを交互に重ね
て型にするか、繊維の束の一端から真空に引き粉末を詰
めて一定の形状とするか、あるいは短繊維と金属粉末を
圧延または押出して成形体となし、この成型体をポット
プレスする方法である。
(3)電着法は電解折出によって繊維にマトリックス金
属を付着させて所定の形状にしたものをホットプレスす
る方法である。
(4)プラズマスプレー法は不活性雰囲気中でプラズマ
アークの中に金属粉末を射出させ、これを整列させた繊
維上に吹きつけ付着させたものをホットプレスする方法
である。
(5)蒸着は真空蒸着か化学蒸着により繊維の表面に金
属を付着させたものを束ねてホットプレスする方法であ
る。
本発明のシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料にお
いて、遊離炭素を0.01%以上含有したシリコンカー
バイド繊維を使用する理由は、遊離炭素が0.0l%よ
り少ないシリコンカーバイド繊維と鉄鋼とを固体状態で
接触させ複合材料を構成させても、前記繊維と金属基地
との結合が悪いため、外力、温度の影響により前記繊維
と金属基地との間に間隙が生じ、シリコンカーバイド繊
維と金属基地とが相補して強度を発揮することができな
いためである。
本発明において好適には遊離炭素2〜20%を含有させ
たシリコンカーバイド繊維を用いると、最も良い結果が
得られる。
本発明の複合材料を製造するに用い前記拡散結合法のう
ち、(2)粉末冶金方法による製造の1例について説明
する。
遊離炭素を含有するシリコンカーバイド繊維を用い、前
記繊維と、潤滑剤として2.5%ステアリン酸亜鉛を添
加した純鉄粉とを積層加圧成形し、400〜500゜C
の温度範囲で水素ガス雰囲気中で予備焼成し、1200
゜Cで1時間水素ガス中で、1t/cm3の加圧下でホ
ットプレスすると、本発明の複合材料を得ることができ
る。
本発明のシリコンカーバイド繊維を体積比で20%含有
するシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼合材料の伸びおよ
び引張強度について調べた結果、第1図に示される如く
、シリコンカーバイド繊維中の遊離炭素の量が多くなる
に従って、複合材料の伸びは次第に小さくなり、遊離炭
素20%以上ではほとんど伸びを示さない。
前記複合材料の引張強度は遊離炭囲の増大とともに大き
くなっているが、遊離炭素20%以上になると、引張強
度が低下してくる。
遊離炭素2%以下では伸びはあるものの、引張強度が小
さいため、遊離炭素2〜20%の範囲で含有するシリコ
ンカーバイド繊維を使用することが有利である。
本発明の遊離炭素を含有するシリコンカーバイド繊維強
化鉄鋼複合材料の引張強度が繊維中の遊離炭素の増大と
ともに大きくなる理由は第2図の鉄と炭素との状態図に
示される如く、炭素は鉄と反応して炭化鉄(Fe3C)
を生成する。
この生成反応においてシリコンカーバイド繊維中の遊離
炭素は繊維の内部から表面に拡散してきて炭化鉄を生成
する。
この繊維表面で遊離炭素と鉄との反応で生成した炭化鉄
は、シリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料の繊維と
金属基地とを結合し、繊維と金属基地とは外力により容
易に分離しなくなるためである。
前記遊離炭素と鉄との反応はきわめて早いが、シリコン
カーハイド繊維の内部から遊離炭素が拡散する拡散速度
が小さいため、加圧下で1200゜C以上では焼結を通
常10分間以上施すと、遊離炭素と鉄との炭化鉄生成反
応が十分に行われるから有利である。
しかしながらシリコンカーバイド繊維中の遊離炭素の量
が増大すると、炭化鉄の生成量が多《なり、かつ鉄中の
固溶炭素が増大するため、第1図に示される如く複合材
料の伸びが小さくなってゆくと推考される。
本発明のシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料の引
張強度、伸びは、複合材料中のシリコンカーバイド繊維
の体積百分率により異っている。
すなわち第3図に示す如く、遊離炭素を10%含有する
シリコンカーバイド繊維を複合させる量をかえたシリコ
ンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料の引張強度は、シリ
コンカーバイド繊維の量を多くするに従って大きくなり
、体積比で50%になると純鉄の引張強度の約3倍以上
となっている。
しかしながら前記複合材料の伸びは、第3図に示される
ごとく、シリコンカーバイド繊維の量が多《なるに従っ
て純鉄の伸びより小さ《なり、体積比で80%以上にな
るとほとんど複合材料の伸びがなくなり、シリコンカー
バイド繊維の添加量が2%以下では純鉄の引張強度とほ
とんど変わらない。
本発明の粉末冶金およびその他の方法で製造されるシリ
コンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料においては、その
物性は密度によって異なる。
すなわち、第4図に示される如く、遊離炭素10%を含
有するシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料の引張
強度は密度が大きくなるに従って増大し、その増大の割
合は純鉄のそれより大きくなっている。
この理由は複合材料の密度が大きくなるに従って繊維と
金属基地との接触する部分が多くなり繊維と金属基地と
が相補し強度増大効果が大きくなるためである。
同様に、シリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料の伸
びは第5図に示される如く、密度が大きくなるに従って
増大しその増大の割合は純鉄のそれより大きくなっては
いるか、伸びの絶対値は純鉄のそれよりは小さい。
また第6図に示される如く、シリコンカーバイド繊維強
化鉄鋼複合材料の硬度は、密度が大きくなるに従い、ほ
ぼ直線的に増大しており、この増大勾配は純鉄のそれと
ほぼ一致している。
本発明の製造方法の如きシリコンカーバイド繊維と金属
とを拡散結合法により繊維と金属基地との結合性をよく
した複合材料は、処理温度により前記結合性が変わる。
したがって複合材料の引張強度と硬度とは処理温度によ
って異なる。
遊離炭素10%を含有するシリコンカーバイド繊維と炭
素鋼(C=1.2%)粉末(250メッシュ全通)とを
水素ガス雰囲気中で5t/cm2.の加圧によるホット
プレスを2時間、温度を変えておこない複合材料を製造
したところ、第7図に示される如き結果を得た。
同図において処理温度が上昇するにつれて、複合材料の
引張強度と硬度とは純鉄のそれをはるかに上廻る増加率
で増大しており、繊維と金属基地との結合性が処理温度
が高くなるに従ってよくなることが判る。
本発明のシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料にお
いて、純鉄または炭素鋼に遊離炭素と反応して炭化物を
生成する時の標準自由エネルギー変化(ΔG°)が第8
図に示す如く負の値をもつ元素を添加して合金鋼となし
、シリコンカーバイド繊維と複合させて複合材料とする
ことができる。
前記添加してシリコンカーバイド繊維との結合性を良く
する元素にはハフニウム、,ジルコニウム,チタン,バ
ナジウム,クロム,シリコン,マンガン,モリブデン,
コバルト,ニオブ,タンタル,アルミニウム,トリウム
,タングステンがあり、これらの元素はシリコンカーバ
イド繊維中の遊離炭素と反応して低温で安価な炭化物を
造り、前記繊維と合金との結合性をさらに良くすること
ができ、その添加量は、本発明の複合材料の用途により
必要とされる条件に適する合金鋼の組成範囲内の含有量
になるようにすればよい。
前記諸元素のほかSiCと固相において結合性の良い元
素であるニッケルを30%以下添加することもできる。
この他に遊離炭素と反応せず、すなわち炭化物を生成せ
ず、かつSiCと固相では結合性の良くない元素である
銅を10%以下添加しても、前記炭化物を生成し易い諸
元素と炭素との炭化物生成反応を妨害しないから、シリ
コンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料の鉄鋼材料の組成
成分として銅を添加することができる。
なお通常の鉄に含有されているイオウ,リン元素につい
てはその含有量がわずかであるため、複合材料中の繊維
と金属との結合性に対する影響はない。
本発明のシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料にお
いて、シリコンカーバイド繊維として未だSiC結晶が
ほとんど発達していない予備加熱繊維を用いることは、
以下に述べる如く強度の大なる複合材料を製造するため
に有利である。
ここで使用される前記予備加熱繊維は、主としてケイ素
と炭素を骨格成分とする有機ケイ素高分子化合物よりな
る紡糸を酸化性雰囲気中で低温加熱、し、真空中あるい
は不活性ガス,COガス,水素ガス,炭化水素ガスのう
ちから選ばれるいづれかの雰囲気中で600〜1000
゜Cの温度範囲で予備加熱して得られる。
前記予備加熱繊維中には、炭化水素、有機ケイ素化合物
、その他からなる易揮発性成分が含まれている。
すなわち、1例として低温加熱した繊維を真空中で、室
温より1000°Cまで熱処理し、繊維の処理温度と残
留重量との関%を求めると第9図に示す如くになる。
同図において、500℃位から急激に易揮発生成分の揮
散が始まり、700℃ぐらいで一応終了するものの、1
000゜C位まで易揮発生成分の揮散が続いており、1
000℃以下で加熱を止めて得られる予備加熱繊維中に
は易揮発性成分が残留しており、かつ第10図のX線回
折図形に示される如く、SiCは非晶質体としてのみ存
在している。
この予備加熱繊維の熱処理は好適には700〜1000
℃の温度範囲である。
前記予備加熱繊維と鉄鋼粉末とを、1000℃以上で焼
結して予備加熱繊維をSiC結晶の発達したシリコンカ
ーバイド繊維強化鉄鋼複合材料となすことができる。
前記複合材料において繊維と金属基地との結合性はきわ
めて良好であり、その理由は次の如くである。
前記予備加熱繊維と鉄鋼粉末とを1000℃以上で焼結
すると、前記予備加熱繊維中の易揮発性成分がガスとな
って揮散する。
前記ガス中に含まれる炭素元素は鉄鋼粉末中の炭化物生
成元素と化合して炭化物となり、また予備加熱繊維中が
遊離炭素も同時に炭化物生成元素と化合して炭化物とな
り、複合材料中の繊維の金属基地との結合性はきわめて
よくなる。
一般に結晶性SiCと鉄またはその他の金属との結合性
はあまりよくないが、本発明の複合材料の製造方法にお
いては金属基地と接触しながらSiC結晶が成長するか
ら、繊維と金属基地との間の密着性がよくなり、前記複
合材料の強度が非常に大きくなることは本発明の製造方
法の1つの大きな特徴である。
前記予備加熱繊維からシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼
複合材料およびその製造方法の1例を以下述べる。
Cr18%,Ni13%,Mo2%,SiO.9%,残
部鉄からなるステンレス鋼粉末に潤滑剤としてステアリ
ン酸リチウムを0.75%加え配合した粉末と、遊離炭
素10%を含有する700℃熱処理予備加熱繊維とを交
互に配列混合し、加圧成形の後、水素ガス雰囲気中で1
200゜Cで3時間it/cm2の加圧下で焼結してシ
リコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料を得た。
第11図に示される如くこの複合材料の引張強度と伸び
は複合材料中で占める繊維の体積割合によって変化し、
繊維量の増加に伴って大きくなっている。
前記引張強度の増加の割合は及第3図に示される高温焼
成して得られたシリコンカーバイド繊維を用いた複合材
料のそれにより大きくなっており、予備加熱繊維を用い
て、より強度の大きいシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼
複合材料の製造ができることは、予備加熱繊維の熱処理
温度が低いことから、複合材料の製造コストを下げるこ
とができるため有利である。
次に本発明の複合材料のシリコンカーバイド繊維の製造
方法について説明する。
本発明において使用される遊離炭素0.01%以上を含
有するシリコンカーバイド繊維は下記(1)〜(10)
の型式に分類される有機ケイ素化合物を出発原料として
製造される。
(1)Si−C結合のみをふくむ化合物。
(2)Si−C結合のほかにSi−H結合をふくむ化合
物。
(3)Si−Hal結合を有する化合物。
(4)Si−N結合を有する化合物。
(5)Si−OR(R=アルキル,アリール)結合を有
する化合物。
(6)Si−OH結合を有する化合物。
(7)Si−Si結合をふくむ化合物。
(8)Si−O−Si結合をふくむ化合物。
(9)有機ケイ素化合物エステル類。
(10)有機ケイ素化合物過酸化物。
前記(1)〜(10)の型式に属する少なくとも1種以
上の有機ケイ素化合物から、照射、加熱、重縮合用触媒
添加の少なくとも何れか1つを用いた重縮合反応により
、ケイ素と炭素とを主な骨格成分とする有機ケイ素高分
子化合物、例えば下記の如き分子構造を有する化合物を
生成させる。
(ニ)前記(イ)〜(ハ)記載の骨格成分を鎖状及び三
次元構造のうち少なくとも一つの部分構造として含むも
の又は(イ),(ロ),(ハ)の混合物。
前記の分子構造を有する化合物はは例えば次の如きもの
がある。
n=1,ポリ(シルメチレンシロキサン)n=2,ポリ
(シルエチレンシロキサン)n=6,ポリ(シルフエニ
レンシロキサン)n=1,ポリ(メチレンオキシシロキ
サン)n=2,ポリ(エチレンオキシシロキサン)n=
6,ポリ(フエニレンオキシシロキサン)n=12,ポ
リ(ジフエニレンオキシシロキサン)n=1,ポリシル
メチレン n=2,ポリシルエチレン n=3,ポリシルトリメチレン n=6,ポリシルフエニレン n=12,ポリシルジフエニレン (ニ)前記(イ)〜(ハ)記載の骨格成分を鎖状、環状
及び三次元構造のうち少な<とも一つの部分構造として
含むもの、又は(イ),(ロ),(ハ)の混合物。
前記有機ケイ素高分子化合物を紡糸し、該紡糸を酸化性
雰囲気中で低温加熱の後、真空中あるいはCOガス、水
素ガス炭化水素ガス、不活性ガス(ヘリウムガス,窒素
ガス,アルゴンガス,その他の希ガス類)のうちから選
ばれるいつれか1種以上の雰囲気下で予備加熱して繊維
となし、さらに該予備加熱繊維を真空中あるいは不活性
ガス、COガス、水素ガスのうちから選ばれるいづれか
1種以上の雰囲気下で1000〜2000℃の温度範囲
で高温焼成してシリコンカーバイド繊維を製造すること
ができる。
前記高温焼成を1000〜2000゜Cの温度範囲で行
う理由は、焼成温度が1000゜C以下ではSiCの結
合が不十分で、シリコンカーバイド繊維の強度および弾
性率が小さく、2000′C以上ではSiCの分解速度
が大きくなるためである。
前記予備加熱繊維においては、シリコンカーバイド繊維
と比較して引張強度、弾性率は小さく、さらに第10図
のX線回折図形に示される如く、SiCの結晶は未発達
である。
この予備加熱繊維の熱処理温度は好適には700〜10
00℃の範囲である。
前記予備加熱繊維およびシリコンカーバイド連続繊維の
原料である前記(イ)〜(ニ)の有機ケイ素高分子化合
物中にケイ素と炭素とが含まれる割合は、2原子のケイ
素に対して少くとも5原子以上の炭素となっているため
、この有機ケイ素高分子化合物を紡糸し、焼成すると、
高分子の側鎖として結合している多くの炭素は炭化水素
となって揮発するが、少くとも0.01%以上は遊離炭
素として予備加熱繊維およびシリコンカーバイド繊維中
に残存させることができる。
従来知られたシリコンカーバイドウイスカーと鉄鋼との
複合材料においては、ウイスカーと金属とは物理的およ
び機械的に接着しているにすぎないが、本発明の複合材
料においては、シリコンカーバイド繊維中の遊離炭素と
鉄鋼中に含まれる金属とが反応して、複合材料中の繊維
と金属基地との界面において炭化物を生成する。
この炭化物が生成するため繊維と金属基地との間に化学
的接着が生起して、繊維と金属基地との結合性が良くな
る。
次に本発明のシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料
を製造するホットプレス法について、さらに説明する。
遊離炭素を少くとも0.01%以上含有するシリコンカ
ーバイド繊維と鉄鋼とを積層配列し、ホットプレスして
、遊離炭素と鉄鋼中の炭化物生成元素と化合させること
により結合をよくした複合材料を製造することができる
が、この場合鉄と遊離炭素と炭化物生成元素とを反応さ
せて結合をよくするための温度範囲は700゜C以上金
属の融点までが良い。
前記温度範囲が700゜C以下では遊離炭素と炭化物生
成元素との反応がきわめて遅く実用的でなく、金属の融
点以上では融解した鉄とSiCとが反応ずるため前記7
00’C以上金属の融点以下で最も良い結果が得られる
。
前記ホットプレスの圧力は0.001〜20トン/cm
2の範囲であり、0.001トン/cm2以下では加圧
する効果がなく、20トン/cm2以上で加圧しても効
果には変りないため圧力は0.001〜20トン/cm
2とする。
さらにはホットプレスする時間は温度と関連し、通常1
200°Cでは10分以上、1100°Cでは16分以
上、1000℃では38分以上、800’Cでは85分
以上、711℃では200分以上ホットプレスすると良
い結果が得られる。
前記ホットプレス法において、シリコンカーバイド繊維
と金属粉末とを加圧成形した後、圧力なしで焼結して、
遊離炭素と金属とを化合させて繊維と金属基地との結合
性を良くすることもできるが、この場合加熱はホットプ
レスに比較して長時間行わなければならない。
実施例 1 シリコンカーバイド繊維を織布にしたものを積層しつつ
、潤滑剤として2.9%ステアリン酸亜鉛を含む電解鉄
粉末を前記積層体間にフイラーとして充填した後加圧成
形し、450℃の水素ガス雰囲気下で30分間3t/c
m2の加圧下で予備焼成し、さらに同じ雰囲気下で12
00゜Cに2時間3t/cm2の加圧下で焼結して繊維
と金属とを結合させ、シリコンカーバイド繊維強化鉄鋼
複合材料を得た。
この複合材料には32容積%のシリコンカーバイド繊維
が含まれており、この複合材料の引張強度は78kg/
一であり、同様の方法で電解鉄のみから得られた焼結体
の引張強度の約3倍であった。
実施例 2 有機ケイ素高分子化合物からなる紡糸を800℃の温度
で予備加熱した繊維の織布を50×50×200mmの
大きい型に切り取り積層しつつ、Cr18%,Ni13
%,Mo2%,Si0.9%,Fe76.1%の組成か
らなる合金鋼粉末に潤滑剤としてステアリン酸リチウム
を0.75%加えたフイラーを前記積層体間に充填し、
水素ガス雰囲気下500゜Cで3時間1t/cm2の加
圧下で予備焼成し、さらに1200°Cで3t/cm2
の加圧下の水素ガス雰囲気下において1200℃で3時
間焼結して、シリコンカーバイド繊維強化ステンレス鋼
複合材料を製造した。
この場合前記予備加熱繊維は大部分SiC繊維となって
おり、かつこの繊維と金属との結合は良好であった。
この複合材料中には25体積係のシリコンカーバイド繊
維を含有しており、その引張強度は92kg/mm2で
ステンレス鋼の引張強度の約3倍であり、その伸びは3
.3係でステンレス鋼の約1/3に減少した。
実施例 3 有機ケイ素高分子化合物からなる紡糸を1300℃で高
温焼成したシリコンカーバイド繊維の表面をアルゴン雰
囲気中でプラズマスプレー法にて、Cu5%,C2%,
Fe93%からなる鉄−銅合金をもって種々の厚さに被
覆し、この被覆体を積層形成し、1100’Cで4時間
2t/cm2の加圧下で焼成してシリコンカーバイド繊
維強化鉄合金複合材料を得た。
この複合材料中の繊維と金属との結合は極めて良好であ
った。
この複合材料の引張強度は複合材料に含まれるシリコン
カーバイド繊維の体積百分率によって異なり表に示され
る如くであった。
実施例 4 有機ケイ素高分子化合物からなる紡糸を900’Cに予
備加熱した予備加熱繊維の表面に真空蒸着法にて、還元
鉄91%とニッケル9%からなる鉄合金を蒸着させ、次
にこれを積層しつつ、前記鉄合金粉末にステアリン酸亜
鉛を0. 5 %加えた混合粉末をフイラーとして充填
した後、加圧成形した。
この成形体を水素ガス雰囲気乍で1200°Cの温度に
おいて90分間焼結した。
この焼結体中のシリコンカーバイド繊維と前記鉄ニッケ
ル合金との結合は極めて良好であった。
この繊維と合金との複合材料中には40体積係のシリコ
ンカーバイド繊維が含まれ、その引張強度は91k9/
mm2であり、シリコンカーバイド繊維を含まない鉄一
ニッケル合金焼結体の引張強度の約2倍の大きさとなっ
た。
実施例 5 有機ケイ素高分子化合物よるなる紡糸を1400゜Cで
高温焼成したシリコンカーバイド繊維の織布ヲ積鳴し、
金属マンガンto%と還元鉄90%とからなる粉末をフ
イラーとして前記積層体に充填した後加圧成形し、該成
形体を2t/cm2の加圧下において水素ガス雰囲気下
の1200°Cで3時間焼結して、シリコンカーバイド
繊維強化鉄合金材料を得た。
この複合材料には22体積係のシリコンカーバイド繊維
が含有されており、その引張強度は111kg/mm2
であり、シリコンカーバイド繊維を含有しないもの約2
倍の強度となった。
以上本発明のシリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料
の引張強度、弾性率はきわめて大きく、かつ硬度も大き
く、耐熱性、耐摩耗性にすぐれているため下記に示す各
種材料として使用される。
(1)自動車部品;例えばロツカームボール,サスペン
ションボール,オイルポンプローター,ドアロッカー,
クラッチ軸用スペーサー,クランクシャフトプロケット
,イグニションカム,クラッチプレッシャープレート,
ショクアブソーバ一部品,クラッチハブ,ベーンボンプ
ギャー,フアンプーリーハブ,シンクロナイザキー,ギ
ヤポンプ用ギャー,ロワーステアリングポンプローター
,ロッカームギャップ,スプロケット,その他。
(2)計算機用部品;例えばシングルキックオフ,ダブ
ルキックオフ,ラチエットギャー,記憶ギャー,カウン
ターギャー,その他。
(3)電気製品部品;例えばギャー,クラッチレバー,
その他。
(4)ミシン部品;例えばレバー,自由押え,カム類,
その他。
(5)その他:含油軸受,ショツクアブソーバ一部品,
デストリコピューターカム,デストリコビユーターガバ
ナウエート,オイルポンブロークー,スラストワッシャ
ー,紡織機トラベラーリング,電気鉋部品,映写機用カ
ム,ピニオン,事務機械用部品、半月キー,レーシング
カー用ギャー,農機用ギャー,ポータブルチェンジーギ
ャー,電気ドリル用ギャー,草刈機用ギャー,タービン
ブレード,コンプレッサーブレード,高温用材料,原子
炉用材料,航空機(含ロケット)用材料,海洋開発(含
船)用材料,核融合炉用材料。
【図面の簡単な説明】 第1図はシリコンカーバイド繊維強化鉄複合材料の引張
強度および伸びとシリコンカーバイド繊維中に含まれる
遊離炭素との関%を示す図、第2図は鉄と炭素との状態
図、第3図は遊離炭素10俤を含有するシリコンカーバ
イド繊維強化鉄複合材料の引張強度および伸びと複合材
料中の繊維の体積比との関%を示す図、第4図遊離炭素
10%を含有するシリコンカーバイド繊維20%からな
る鉄複合材料の引張強度と密度との関%を示す図、第5
図は遊離炭素10%を含有するシリコンカーバイド繊維
20%からなる鉄複合材料の伸びと密度の関%を示す図
、第6図は遊離炭素10%を含有するシリコンカーバイ
ド繊維20%かななる鉄複合材料の硬度と密度との関%
を示す図、第7図は遊離炭素10%を含有するシリコン
カーバイド繊維と炭素鋼からなる複合材料の引張強度お
よび伸びと複合材料の焼結温度との関%を示す図、第8
図は金属の炭化物生成反応の標準自由エネルギー変化を
示す図、第9図はシリコンカーバイド繊維を酸化性雰囲
気中で低温加熱した後、真空中で室温から1000゜C
まで予備加熱したときの繊維の残留重量と加熱温度との
関%を示す図、第10図は繊維のX線デイフラクト法に
回折図、第11図は遊離炭素10%を含有する予備加熱
繊維とステンレス鋼からなる複合材料の引張強度および
伸びと複合材料中の繊維の体積比との関係を示す図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ケイ素と炭素とを主な骨格成分とする有機ケイ素高
    分子化合物よりなる紡糸を酸化雰囲気中で低温加熱した
    後、600〜1000℃の温度範囲で予備加熱し、さら
    に真空中、あるいは不活性ガス、COガス、水素ガスの
    うちから選ばれるいづれか1種または2種以上の雰囲気
    中で1000〜2000゜Cの温度範囲内で高温焼成し
    てなる遊離炭素0.01%以上を含有するシリコンカー
    バイド繊維80〜2容積%と鉄鋼粉末20〜98容積%
    との割合に配合して焼結し、前記シリコンカーバイド繊
    維中の遊離炭素を媒体として、前記シリコンカーバイド
    繊維と鉄鋼粉末とを強固に結合させることを特徴とする
    シリコンカーバイド繊維強化鉄鋼複合材料の製造方法。 2 ケイ素と炭素とを主な骨格成分とする有機ケイ素高
    分子化合物よりなる紡糸を酸化性雰囲気中で低温加熱し
    た後、600〜1000℃の温度範囲で予備加熱して得
    られた遊離炭素0.01%以上を含有する予備加熱繊維
    80〜2容積%と鉄鋼粉末20〜98容積%とを100
    0℃以上の温度で焼結して前記予備加熱繊維をシリコン
    カーバイド繊維となし、かつ前記予備加熱繊維中の遊離
    炭素を媒体として、前記シリコンカーバイド繊維と鉄鋼
    粉末とを強固に結合させたことを特徴とするシリコンカ
    ーバイド繊維強化鉄鋼複合材料の製造方法。
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