JPS6045701B2 - 複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料 - Google Patents
複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料Info
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- JPS6045701B2 JPS6045701B2 JP16240781A JP16240781A JPS6045701B2 JP S6045701 B2 JPS6045701 B2 JP S6045701B2 JP 16240781 A JP16240781 A JP 16240781A JP 16240781 A JP16240781 A JP 16240781A JP S6045701 B2 JPS6045701 B2 JP S6045701B2
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- bearing
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、高温状態におけるSn(スズ)粒子の成長お
よび硬さの低下が少なく、耐疲労性に優れかつ耐摩耗性
に優れたアルミニウム(Al)軸受合金に裏金鋼板を圧
接してなる複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料に関
するもので、特に鋳造後数回の圧延と焼鈍を行なつた後
使用する場合に好適な軸受合金材料を提供するものであ
る。
よび硬さの低下が少なく、耐疲労性に優れかつ耐摩耗性
に優れたアルミニウム(Al)軸受合金に裏金鋼板を圧
接してなる複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料に関
するもので、特に鋳造後数回の圧延と焼鈍を行なつた後
使用する場合に好適な軸受合金材料を提供するものであ
る。
従来のアルミニウム軸受合金としては、主としてAl−
Sn系合金、たとえばAl−SΠ(20%)−Cu(銅
)1%、Al−Sn(20%)−Pb(鉛)3%一Cu
(1%)−Si(ケイ素)3%等が使用されているが、
この合金を裏金銅板に圧接して成る軸受合金材料を自動
車用内燃機関の軸受に使用した場合、内燃機関の高負荷
運転が継続したとき等に短時間で疲労破壊の起ることが
あつた。これは内燃機関内のオイルが高負荷連続運転時
に特に高温となり、たとえばオイルパン内のオイルの温
度は130℃〜150℃にも達するため、軸受はそのす
べり面においてかなり高温度になることが予想され、こ
の結果従来のAl−Sn系合金では高温下て硬さ・が急
激に低下してSnの溶融や移動がおこり、このことが疲
労強度も低下することの原因てあると考えられる。本発
明の発明者等が高温下で硬さの高い合金やSnの動きに
くい合金を内燃機関軸受の形状に加工し、高温油下て動
荷重疲労試験を行・なつた結果、疲労強度の向上が認め
られたことは上記考察を裏付けている。また、以上の高
温硬さの低下に基く疲労強度の低下とは■11に、従来
のA1−Sn系合金では合金組織におけるSn粒子の粗
大化も疲労強度の低下の原因となつている。
Sn系合金、たとえばAl−SΠ(20%)−Cu(銅
)1%、Al−Sn(20%)−Pb(鉛)3%一Cu
(1%)−Si(ケイ素)3%等が使用されているが、
この合金を裏金銅板に圧接して成る軸受合金材料を自動
車用内燃機関の軸受に使用した場合、内燃機関の高負荷
運転が継続したとき等に短時間で疲労破壊の起ることが
あつた。これは内燃機関内のオイルが高負荷連続運転時
に特に高温となり、たとえばオイルパン内のオイルの温
度は130℃〜150℃にも達するため、軸受はそのす
べり面においてかなり高温度になることが予想され、こ
の結果従来のAl−Sn系合金では高温下て硬さ・が急
激に低下してSnの溶融や移動がおこり、このことが疲
労強度も低下することの原因てあると考えられる。本発
明の発明者等が高温下で硬さの高い合金やSnの動きに
くい合金を内燃機関軸受の形状に加工し、高温油下て動
荷重疲労試験を行・なつた結果、疲労強度の向上が認め
られたことは上記考察を裏付けている。また、以上の高
温硬さの低下に基く疲労強度の低下とは■11に、従来
のA1−Sn系合金では合金組織におけるSn粒子の粗
大化も疲労強度の低下の原因となつている。
すなわち、アルミニウム軸受合金材料は、N−Sn系合
金を裏金鋼板に圧接して形成するものであるが、両金属
の接着強度を増すために圧接後これを焼鈍する工程が不
可欠であり、一般的にはこの焼鈍は、A1−Feの金属
間化合物の析出する温度(約475℃)以下で、温度が
高く時間が長い程接着強度が大となる。ところが、従来
のA1−Sn系合金は焼鈍によつて高温下におかれると
、合金組織中でA1粒界およびSn粒子の移動が起り、
この結果時間の経過とともにSn粒子の粗大化が進行し
てしまうという欠点があつた。つまり従来のアルミニウ
ム軸受合金材料ては、裏金鋼板との接着強度を増すため
に焼鈍すれは、Sn粒子の粗大化を招き、この粗大化は
A1一Sn系合金の疲労強度を低下させる原因となつて
いる。本発明の発明者等は、N−Sn系合金に種々の添
加元素を加えてその高温硬さ、疲労強度についての改良
を進めた結果、既にA1にSnの他所要量のCr(クロ
ム)またはZr(ジルコニウム)、およびCu等を加え
た合金を開発し、特許出願(特願昭52−26(6)号
)している。
金を裏金鋼板に圧接して形成するものであるが、両金属
の接着強度を増すために圧接後これを焼鈍する工程が不
可欠であり、一般的にはこの焼鈍は、A1−Feの金属
間化合物の析出する温度(約475℃)以下で、温度が
高く時間が長い程接着強度が大となる。ところが、従来
のA1−Sn系合金は焼鈍によつて高温下におかれると
、合金組織中でA1粒界およびSn粒子の移動が起り、
この結果時間の経過とともにSn粒子の粗大化が進行し
てしまうという欠点があつた。つまり従来のアルミニウ
ム軸受合金材料ては、裏金鋼板との接着強度を増すため
に焼鈍すれは、Sn粒子の粗大化を招き、この粗大化は
A1一Sn系合金の疲労強度を低下させる原因となつて
いる。本発明の発明者等は、N−Sn系合金に種々の添
加元素を加えてその高温硬さ、疲労強度についての改良
を進めた結果、既にA1にSnの他所要量のCr(クロ
ム)またはZr(ジルコニウム)、およびCu等を加え
た合金を開発し、特許出願(特願昭52−26(6)号
)している。
さらにSn,CrおよびCu等の他、PbまたはIn(
インジウム)を加え、耐疲労性を同等に維持したまま特
になじみ性を向上させた合金を開発し、特許出願(特願
昭52−18255)している。本発明は、さらに研究
を進めた結果、A1−Sn系合金に特にCrの含有量を
増すことにより、相.手材質を選ばずに耐摩耗性を著し
く向上させることができる材料を見出してなされたもの
である。
インジウム)を加え、耐疲労性を同等に維持したまま特
になじみ性を向上させた合金を開発し、特許出願(特願
昭52−18255)している。本発明は、さらに研究
を進めた結果、A1−Sn系合金に特にCrの含有量を
増すことにより、相.手材質を選ばずに耐摩耗性を著し
く向上させることができる材料を見出してなされたもの
である。
本発明のA1−Sn系軸受合金材料は、基本的には重量
%で3.5%〜35%のSnと、1.0%を越え7.0
%のCrとからなるAl−Sn系合金を基本とし、こ.
れにCuおよび(または)Mg(マグネシウム)3.0
%以下(0を含ます)、9%以下(0を含まず)のPb
,In,Bi(ビスマス)の少なくとも1種とから構成
され、かつ、Sn量は添加元素中最大となるようにした
合金に裏金鋼板を圧接して成・ることを特徴とするもの
で、従来のA1−Sn系軸受合金材料に比べCr,Pb
,Bi,Inを加えたことによつてSnが微細化される
とともになじみ性が向上し、加えて硬さが上昇し、特に
高温状態におけるSnの移動と成長がほとんどないこと
が認められた。また高温硬さの低下も少ない。さらに動
荷重疲労試験を行なつたところ、高油温下での疲労強度
の向上が確認された。また、特に軸受の摺動性能に大き
な影響を及ぼす相手材質、すなわち軸材質を選ばず、ど
んな材料であつても充分な耐摩耗性を持つことも確認さ
れた。Snの含有量を重量%で3.5〜35%に限定し
た理由は、Snは潤滑を主目的として添加される元素塵
であるが、これを35%以上添加するとなじみ性、潤滑
性は向上するが硬さが低下し、これが3.5%以下では
逆に軸受合金としてはなじみ性等に劣るからである。
%で3.5%〜35%のSnと、1.0%を越え7.0
%のCrとからなるAl−Sn系合金を基本とし、こ.
れにCuおよび(または)Mg(マグネシウム)3.0
%以下(0を含ます)、9%以下(0を含まず)のPb
,In,Bi(ビスマス)の少なくとも1種とから構成
され、かつ、Sn量は添加元素中最大となるようにした
合金に裏金鋼板を圧接して成・ることを特徴とするもの
で、従来のA1−Sn系軸受合金材料に比べCr,Pb
,Bi,Inを加えたことによつてSnが微細化される
とともになじみ性が向上し、加えて硬さが上昇し、特に
高温状態におけるSnの移動と成長がほとんどないこと
が認められた。また高温硬さの低下も少ない。さらに動
荷重疲労試験を行なつたところ、高油温下での疲労強度
の向上が確認された。また、特に軸受の摺動性能に大き
な影響を及ぼす相手材質、すなわち軸材質を選ばず、ど
んな材料であつても充分な耐摩耗性を持つことも確認さ
れた。Snの含有量を重量%で3.5〜35%に限定し
た理由は、Snは潤滑を主目的として添加される元素塵
であるが、これを35%以上添加するとなじみ性、潤滑
性は向上するが硬さが低下し、これが3.5%以下では
逆に軸受合金としてはなじみ性等に劣るからである。
なお、このSnの添加量はSnを弧立分散させるために
、従来のA1−Sn系合金では15%程度が上限とされ
ており、その理由はこれを15%以上添加すると合金中
のSn粒子がA1中に弧立して分散できなくなり連続状
態で存在し始めるため、硬さが低下するからとされてい
たが、本発明では後述する他の元素の添加効果によつて
これを35%迄添加した場合でもSn粒子が弧立分散し
実用上支障がなくなつた。また、Snの添加量を3.5
〜35%の範囲でどのように定めるかは、用途に応じ適
宜決定されるべきものであるが、一般的には軸受に加わ
る荷重(負荷)の大なるときはSn量を少なく、荷重の
小なるときはSn量を多くすると良い。また別の観点か
らは、焼付きが懸念される状態で使用されるときはSn
量を多く、この心配のないときはSn量を少なくするの
が良い。しかし最近は高油温により軸受が高温になり、
これが原因て軸受が変形し焼付、疲労を起すことが問題
であるので、高温での変形が少ないという点からSn量
を定める必要もある。Crは硬さの上昇と高温時の軟化
を防ぐ点、および焼鈍によつてもSn粒子の粗大化を招
かないという点、また相手材質を選ばずに充分な耐摩耗
性を持つという点について特に添加効果が高い。
、従来のA1−Sn系合金では15%程度が上限とされ
ており、その理由はこれを15%以上添加すると合金中
のSn粒子がA1中に弧立して分散できなくなり連続状
態で存在し始めるため、硬さが低下するからとされてい
たが、本発明では後述する他の元素の添加効果によつて
これを35%迄添加した場合でもSn粒子が弧立分散し
実用上支障がなくなつた。また、Snの添加量を3.5
〜35%の範囲でどのように定めるかは、用途に応じ適
宜決定されるべきものであるが、一般的には軸受に加わ
る荷重(負荷)の大なるときはSn量を少なく、荷重の
小なるときはSn量を多くすると良い。また別の観点か
らは、焼付きが懸念される状態で使用されるときはSn
量を多く、この心配のないときはSn量を少なくするの
が良い。しかし最近は高油温により軸受が高温になり、
これが原因て軸受が変形し焼付、疲労を起すことが問題
であるので、高温での変形が少ないという点からSn量
を定める必要もある。Crは硬さの上昇と高温時の軟化
を防ぐ点、および焼鈍によつてもSn粒子の粗大化を招
かないという点、また相手材質を選ばずに充分な耐摩耗
性を持つという点について特に添加効果が高い。
まず硬さの上昇と高温時の軟化防止について述べると、
このCrの添加量が重量で1.0%以下では高温硬さの
改良は期待てきるが耐摩耗性の向上が望めない。7.0
%以上添加するとCr,Al等のA1−Cr金属間化合
物が析出し過ぎ、軸受合金としては硬くなり過ぎ、耐摩
耗性は向上してもなじみ性が極端に低下し過ぎることか
らその添加量を1.0を越え7.0%に限定したもので
ある。
このCrの添加量が重量で1.0%以下では高温硬さの
改良は期待てきるが耐摩耗性の向上が望めない。7.0
%以上添加するとCr,Al等のA1−Cr金属間化合
物が析出し過ぎ、軸受合金としては硬くなり過ぎ、耐摩
耗性は向上してもなじみ性が極端に低下し過ぎることか
らその添加量を1.0を越え7.0%に限定したもので
ある。
この高温硬さの向上についてさらに詳述すると、Crは
Al中に固溶することによつてA1の再結晶温度を上げ
、かつ固溶すること自体でN地の硬さを上昇させるが、
これと同時に数回の圧延によつても鋳造時に比して硬さ
が上昇する。再結晶温度を上げることは内燃機関の軸受
がさらされる高温領域でも安定した機械的性質を維持さ
せるために効果があり、特に硬さについては、高温下で
の硬さの低下を少なくして高温領域での軸受の軟化を防
ぐことができ、ひいては疲労強度の向上をもたらす。ま
た固溶限を過ぎて析出するN−Crの金属間化合物は、
ウイツカース硬さで約370を示しこのためこの化合物
が分散析出することは高温硬さの維持を助け、これが適
量分散することは良い効果を生ずる。次にCr添加によ
るSn粒子の粗大化阻止効果について述べる。
Al中に固溶することによつてA1の再結晶温度を上げ
、かつ固溶すること自体でN地の硬さを上昇させるが、
これと同時に数回の圧延によつても鋳造時に比して硬さ
が上昇する。再結晶温度を上げることは内燃機関の軸受
がさらされる高温領域でも安定した機械的性質を維持さ
せるために効果があり、特に硬さについては、高温下で
の硬さの低下を少なくして高温領域での軸受の軟化を防
ぐことができ、ひいては疲労強度の向上をもたらす。ま
た固溶限を過ぎて析出するN−Crの金属間化合物は、
ウイツカース硬さで約370を示しこのためこの化合物
が分散析出することは高温硬さの維持を助け、これが適
量分散することは良い効果を生ずる。次にCr添加によ
るSn粒子の粗大化阻止効果について述べる。
Sn粒子の粗大化はN−Sn系合金が高温下におかれた
場合N粒界およびSn粒子の移動が起るために生ずる現
象であるが、Crは上記のようにA1−Crの金属間化
合物の析出物を作り、この析出物がA1地金中に細かく
分散して存在するため、この金属間化合物が直接的には
Al粒界の移動を妨げ、同時にN結晶粒の成長を妨けて
Sn粒子の移動、つまりSn粒子の粗大化を防ぐからで
あると考えられる。このことは、圧延、焼鈍等により微
細化されたSn粒子を、そのまま保つことにつながり、
前記種々の効果を持つのである。そしてこのような現象
は比較的Sn量の多い場合(約10%以上)において、
またより顕著な効果はSnが連続して存在しはじめる約
15%前後以上において効果がある。しかし、Sn量が
10%以下てあつてもその使用条件、用途によつては上
記Crの添加による効果が充分必要とされることはもち
ろんである。また、Sn粒子が微細のまま保持されてA
1地金中に存在するということは、同時に23′!′C
という低い融点をもつSn粒子の高温下での溶出現象を
防止するためにも効果的であると考えられ、この観点か
らしても硬さの低下防止の効果が背首される。なお、以
上は焼鈍に関してSn粒子の粗大化阻止効果を述べたも
のであるが、以上の効果は本軸受材料の使用環境が焼鈍
に匹敵する高温下である場合にもそのまま妥当し、した
がつて軟化の防止を通じ疲労強度の向上を図ることがで
きる。次に、Cr添加による耐摩耗性向上効果について
述べる。CrはN地金中において上記のようにN−Cr
の金属間化合物の析出物を作るが、この化合物は、ウイ
ツカース硬さで約370を示し、非常に硬い析出物であ
るので軸との摩擦による軸受の摩耗をこの析出物により
著しく減少させることができ、これが適量分散すること
は良い効果を生ずる。ここに適量の範囲は、前述のよう
にCrが7.0%以下を意味し、この範囲であれば上記
析出物は均一に分散し、なじみ性等他に悪影響を与える
ことなく耐摩耗性を向上さる効果が得られる。加えてA
1−Cr析出物は次のような効果をも持つ。すなわち軸
受にとつて相手材質は軸受性能を大きく左右し、たとえ
ば従来のN−Sn系軸受と球状黒鉛鋳鉄軸と組合せて使
用すると焼付性、耐摩耗性等についての軸受性能を著し
く阻害する。そしてまた昨今、鋼軸に替わり加工上安価
な球状黒鉛鋳鉄軸が多く使われるようになつてきた。と
ころが球状黒鉛鋳鉄は軟質な黒鉛が鉄地の中に点在して
いて、このためこの軸を研削するとその黒鉛の周囲に鋭
い刃形を持つた研摩バリが発生する。このような研摩バ
リの発生した軸を相手に油膜厚さと軸および軸受表面粗
さとが同じになる程度の高荷重下で軸受を摺動させると
、このバリにより軸より軟かい軸受面は切削されること
になり、この状況が進行すると軸受表面精度が粗くなつ
たり軸と軸受とのクリアランスが増大したりし、しいて
は油膜圧力が構成されなくなつたり、油膜破断により油
膜が構成されなくなつたりしノて、その結果軸と軸受と
の直接接触つまり金属接触がより多く起り焼付に至る。
ところが本発明に係る軸受合金材料は球状黒鉛鋳鉄軸の
バリよりも硬いA1−Crの析出物をA1地中に分散存
在させて、このA1−Cr析出物により球状黒鉛鋳鉄軸
の・研摩バリを取り去る効果およびN−Crの析出物が
移着、凝着現象を起しにくくする効果をも持たせてあり
、これにより軸受表面の摩耗の進行は比較的短時間で抑
えられ安定した油膜が構成されるようになり、この結果
球状黒鉛鋳鉄軸に対して特)に耐摩耗性、耐焼付性を向
上させる。次に本発明は、上記組成に加えてCuまたは
(および)Mgを重量%で3%以下加えたものである。
場合N粒界およびSn粒子の移動が起るために生ずる現
象であるが、Crは上記のようにA1−Crの金属間化
合物の析出物を作り、この析出物がA1地金中に細かく
分散して存在するため、この金属間化合物が直接的には
Al粒界の移動を妨げ、同時にN結晶粒の成長を妨けて
Sn粒子の移動、つまりSn粒子の粗大化を防ぐからで
あると考えられる。このことは、圧延、焼鈍等により微
細化されたSn粒子を、そのまま保つことにつながり、
前記種々の効果を持つのである。そしてこのような現象
は比較的Sn量の多い場合(約10%以上)において、
またより顕著な効果はSnが連続して存在しはじめる約
15%前後以上において効果がある。しかし、Sn量が
10%以下てあつてもその使用条件、用途によつては上
記Crの添加による効果が充分必要とされることはもち
ろんである。また、Sn粒子が微細のまま保持されてA
1地金中に存在するということは、同時に23′!′C
という低い融点をもつSn粒子の高温下での溶出現象を
防止するためにも効果的であると考えられ、この観点か
らしても硬さの低下防止の効果が背首される。なお、以
上は焼鈍に関してSn粒子の粗大化阻止効果を述べたも
のであるが、以上の効果は本軸受材料の使用環境が焼鈍
に匹敵する高温下である場合にもそのまま妥当し、した
がつて軟化の防止を通じ疲労強度の向上を図ることがで
きる。次に、Cr添加による耐摩耗性向上効果について
述べる。CrはN地金中において上記のようにN−Cr
の金属間化合物の析出物を作るが、この化合物は、ウイ
ツカース硬さで約370を示し、非常に硬い析出物であ
るので軸との摩擦による軸受の摩耗をこの析出物により
著しく減少させることができ、これが適量分散すること
は良い効果を生ずる。ここに適量の範囲は、前述のよう
にCrが7.0%以下を意味し、この範囲であれば上記
析出物は均一に分散し、なじみ性等他に悪影響を与える
ことなく耐摩耗性を向上さる効果が得られる。加えてA
1−Cr析出物は次のような効果をも持つ。すなわち軸
受にとつて相手材質は軸受性能を大きく左右し、たとえ
ば従来のN−Sn系軸受と球状黒鉛鋳鉄軸と組合せて使
用すると焼付性、耐摩耗性等についての軸受性能を著し
く阻害する。そしてまた昨今、鋼軸に替わり加工上安価
な球状黒鉛鋳鉄軸が多く使われるようになつてきた。と
ころが球状黒鉛鋳鉄は軟質な黒鉛が鉄地の中に点在して
いて、このためこの軸を研削するとその黒鉛の周囲に鋭
い刃形を持つた研摩バリが発生する。このような研摩バ
リの発生した軸を相手に油膜厚さと軸および軸受表面粗
さとが同じになる程度の高荷重下で軸受を摺動させると
、このバリにより軸より軟かい軸受面は切削されること
になり、この状況が進行すると軸受表面精度が粗くなつ
たり軸と軸受とのクリアランスが増大したりし、しいて
は油膜圧力が構成されなくなつたり、油膜破断により油
膜が構成されなくなつたりしノて、その結果軸と軸受と
の直接接触つまり金属接触がより多く起り焼付に至る。
ところが本発明に係る軸受合金材料は球状黒鉛鋳鉄軸の
バリよりも硬いA1−Crの析出物をA1地中に分散存
在させて、このA1−Cr析出物により球状黒鉛鋳鉄軸
の・研摩バリを取り去る効果およびN−Crの析出物が
移着、凝着現象を起しにくくする効果をも持たせてあり
、これにより軸受表面の摩耗の進行は比較的短時間で抑
えられ安定した油膜が構成されるようになり、この結果
球状黒鉛鋳鉄軸に対して特)に耐摩耗性、耐焼付性を向
上させる。次に本発明は、上記組成に加えてCuまたは
(および)Mgを重量%で3%以下加えたものである。
このうちCuを用いる場合にはその添加量を3%以下と
する。3%以上添加すると硬さは向上するがCuの増加
と共に圧延性、耐蝕性が低下し好ましくないからである
。
する。3%以上添加すると硬さは向上するがCuの増加
と共に圧延性、耐蝕性が低下し好ましくないからである
。
ここでより好ましい添加割合は2.0以下である。また
Mgについては、これを3%以上添加すると、硬さは向
上するが圧延による硬さ上昇が大きくなり過ぎて充分な
圧延ができなくなり、このため微細なSn組織を得るこ
とが困難になる。また焼鈍時にNに固溶していたMgが
析出しやすく余分に添加された量は析出してしまうため
、固溶によるA1地の強化は期待できない。ここでより
好ましい添加割合は2.0以下てある。このCu(5M
gの上記効果はCrと同時に添加して生ずるもので、C
uまたはMg単独では高温下での硬さの上昇の効果が期
待できない。すなわちCuまたはMgはN中に添加した
場合に圧延時の硬さの上昇が大きく同一圧延率でも他の
元素を添加したAl材料に比し、硬さの上昇は顕著であ
るが、200゜C近く迄加熱すると容易に軟化し、高温
硬さの維持は期待できない。これに対してCrとCuま
たはMgを同時に添加すると、CuまたはMgの添加効
果によつて圧延時に高くなつた硬さが、焼鈍をしてもC
rの添加効果、すなわち再結晶温度の上昇によりあまり
低下しない。この硬さは高温時においても保たれ、従来
合金に比べて高温強度のある合金となり、ひいては疲労
強度の向上にもつながる。なお、CuとMgを同時に添
加する場合は、その合計量を3%以内とし、その内Cu
は2%以内とすることが好ましい。次にPb,Bj,I
nのうち少なくとも1種添加することはSnの潤滑金属
としての性質を改良するためであり、Crと一緒に添加
したときに効果が認められる。従来A1−Sn系合金の
中にこれらの元素を添加することは考えられ、また一部
行なわれているが、これらの添加元素を単独で加えると
A1−Sn系合金の中へ合金化されてしまうためSnの
融点が低くなつてしまうという欠点が避けられない。こ
のため従来のN−Sn系合金は低温でSnの溶融と移動
が起こり易くなる結果、粗大なSn粒に成長しやすく、
これを軸受として使用すると、高負荷運転が連続したと
き部分的に溶融し、ハクリすることもありうる。これに
対し本発明のようにCrを加えることによつてSn粒を
微細化し、かつその組織を高温でも維持できるようにし
ておくと、Pb,Bi,Inのうち少なくとも1種を加
えても上記のような弊害は生ぜずにSn(7)潤滑性を
改善することができ、高い疲労強度の必要とされる軸受
にも使用可能となり、さらに耐疲労性に加えてなじみ性
の向上も図ることができる。またさらに析出したN−C
r金属間化合物の軸受表面に露出した表層に、Pb,B
i,Inの添加によつて潤滑性能が改善されたSn系低
融点金属が薄く被膜を形成することにより、摩擦特性が
改善される。このような効果を得ることのできるPb,
Bi,Inのうち少なくとも1種の添加量は9%以下(
イ)を含ます)であり、好ましくは含有Sn量に対し約
15%以下程度がよい。
Mgについては、これを3%以上添加すると、硬さは向
上するが圧延による硬さ上昇が大きくなり過ぎて充分な
圧延ができなくなり、このため微細なSn組織を得るこ
とが困難になる。また焼鈍時にNに固溶していたMgが
析出しやすく余分に添加された量は析出してしまうため
、固溶によるA1地の強化は期待できない。ここでより
好ましい添加割合は2.0以下てある。このCu(5M
gの上記効果はCrと同時に添加して生ずるもので、C
uまたはMg単独では高温下での硬さの上昇の効果が期
待できない。すなわちCuまたはMgはN中に添加した
場合に圧延時の硬さの上昇が大きく同一圧延率でも他の
元素を添加したAl材料に比し、硬さの上昇は顕著であ
るが、200゜C近く迄加熱すると容易に軟化し、高温
硬さの維持は期待できない。これに対してCrとCuま
たはMgを同時に添加すると、CuまたはMgの添加効
果によつて圧延時に高くなつた硬さが、焼鈍をしてもC
rの添加効果、すなわち再結晶温度の上昇によりあまり
低下しない。この硬さは高温時においても保たれ、従来
合金に比べて高温強度のある合金となり、ひいては疲労
強度の向上にもつながる。なお、CuとMgを同時に添
加する場合は、その合計量を3%以内とし、その内Cu
は2%以内とすることが好ましい。次にPb,Bj,I
nのうち少なくとも1種添加することはSnの潤滑金属
としての性質を改良するためであり、Crと一緒に添加
したときに効果が認められる。従来A1−Sn系合金の
中にこれらの元素を添加することは考えられ、また一部
行なわれているが、これらの添加元素を単独で加えると
A1−Sn系合金の中へ合金化されてしまうためSnの
融点が低くなつてしまうという欠点が避けられない。こ
のため従来のN−Sn系合金は低温でSnの溶融と移動
が起こり易くなる結果、粗大なSn粒に成長しやすく、
これを軸受として使用すると、高負荷運転が連続したと
き部分的に溶融し、ハクリすることもありうる。これに
対し本発明のようにCrを加えることによつてSn粒を
微細化し、かつその組織を高温でも維持できるようにし
ておくと、Pb,Bi,Inのうち少なくとも1種を加
えても上記のような弊害は生ぜずにSn(7)潤滑性を
改善することができ、高い疲労強度の必要とされる軸受
にも使用可能となり、さらに耐疲労性に加えてなじみ性
の向上も図ることができる。またさらに析出したN−C
r金属間化合物の軸受表面に露出した表層に、Pb,B
i,Inの添加によつて潤滑性能が改善されたSn系低
融点金属が薄く被膜を形成することにより、摩擦特性が
改善される。このような効果を得ることのできるPb,
Bi,Inのうち少なくとも1種の添加量は9%以下(
イ)を含ます)であり、好ましくは含有Sn量に対し約
15%以下程度がよい。
なおPbとBi.(51nを合わせて9%以下としても
よい。さらにSn(5Pb,Bi,Inのうち少なくと
も1種との合計添加量は35%以内がよい。なおA1中
に潤滑金属を微細に存在させるためにSn量は添加元素
の中では最も多くなければならない。上記組織のN軸受
合金は、主に車輛用内燃機関のすベリ軸受として使用さ
れるが、この場合裏金鋼板に圧接して用いるのが普通で
あり、この圧接後には接着強度を増すために焼鈍を行な
つている。
よい。さらにSn(5Pb,Bi,Inのうち少なくと
も1種との合計添加量は35%以内がよい。なおA1中
に潤滑金属を微細に存在させるためにSn量は添加元素
の中では最も多くなければならない。上記組織のN軸受
合金は、主に車輛用内燃機関のすベリ軸受として使用さ
れるが、この場合裏金鋼板に圧接して用いるのが普通で
あり、この圧接後には接着強度を増すために焼鈍を行な
つている。
ところが前述のように従来のA1−Sn系合金では圧延
後の数回に渡る焼鈍によつて合金組織中のN粒界および
Sn粒子の移動が生じ、Sn粒子が粗大化するため、硬
さの低下、Sn粒子の溶出等の欠点が生じていた。これ
に対し本発明では、圧延、焼鈍の工程から生じるAI−
Cr金属間化合物の析出物がA1粒界の移動を妨げると
ともにA1結晶粒の成長を阻止するので、焼鈍による上
記悪影響の生ずることがなく、このため焼鈍温度を上げ
てA1−Sn系合金と裏金鋼板との接着強度を増すこと
ができる。なおこのことは、本軸受合金材料が焼鈍に匹
敵する高温下に置かれる場合にも、そのまま妥当するか
ら、軟化の防止を通じ疲労強度の向上に寄与できること
も同時に意味している。次に実施例によつて本発明を説
明する。次表は本発明に係る軸受合金材料を構成する合
金1〜17、比較材として合金18〜21の化学成分値
を示すものである。合金1から17迄は、ガス炉におい
てA1地金を溶解し、次にA1−Cr母合金やAI−C
u母合金Al5一Mg母合金を目的成分に応じて溶解し
最後にSnおよびPb等を添加したのち脱ガス処理をし
、湯温720℃で金型に鋳造を行なつたものでその後圧
延と焼鈍(350′C)を繰り返して試料を作り、高温
硬さ測定を行なつた。
後の数回に渡る焼鈍によつて合金組織中のN粒界および
Sn粒子の移動が生じ、Sn粒子が粗大化するため、硬
さの低下、Sn粒子の溶出等の欠点が生じていた。これ
に対し本発明では、圧延、焼鈍の工程から生じるAI−
Cr金属間化合物の析出物がA1粒界の移動を妨げると
ともにA1結晶粒の成長を阻止するので、焼鈍による上
記悪影響の生ずることがなく、このため焼鈍温度を上げ
てA1−Sn系合金と裏金鋼板との接着強度を増すこと
ができる。なおこのことは、本軸受合金材料が焼鈍に匹
敵する高温下に置かれる場合にも、そのまま妥当するか
ら、軟化の防止を通じ疲労強度の向上に寄与できること
も同時に意味している。次に実施例によつて本発明を説
明する。次表は本発明に係る軸受合金材料を構成する合
金1〜17、比較材として合金18〜21の化学成分値
を示すものである。合金1から17迄は、ガス炉におい
てA1地金を溶解し、次にA1−Cr母合金やAI−C
u母合金Al5一Mg母合金を目的成分に応じて溶解し
最後にSnおよびPb等を添加したのち脱ガス処理をし
、湯温720℃で金型に鋳造を行なつたものでその後圧
延と焼鈍(350′C)を繰り返して試料を作り、高温
硬さ測定を行なつた。
次にこの試料をさらに圧延し、その後これらの合金と裏
金鋼板とを圧接してバイメタル材とし、これを焼鈍(3
80℃)した後平面軸受に加工して動荷重疲労試験を行
なつた。また合金18〜21は、比較の便宜のために従
来の組成の合金を上記合金と同一の製造法で作製して試
料とし、同一の試験を行なつた。第1図は、上記合金1
ないし21の高温下での硬さをヴイツカース硬度で測定
した結果を示すものである。
金鋼板とを圧接してバイメタル材とし、これを焼鈍(3
80℃)した後平面軸受に加工して動荷重疲労試験を行
なつた。また合金18〜21は、比較の便宜のために従
来の組成の合金を上記合金と同一の製造法で作製して試
料とし、同一の試験を行なつた。第1図は、上記合金1
ないし21の高温下での硬さをヴイツカース硬度で測定
した結果を示すものである。
これらのグラフから明らかなように、本発明に係る軸受
合金材料の合金1〜17は従来の合金18〜20に比し
てすべての温度領域において硬度が高く、また従来の合
金21との比較では、合金21の方が低温度領域におい
て硬度の高い場合も存在するが、合金21は温度の上昇
と共に急激にその硬度が低下するのに対し、本発明材料
の合金1ないし17は温度上昇に伴う硬度低下の程度が
ゆるやかてあり、したがつて温度の変化に伴う軸受状態
の変化を少なくできるという効果がある。また特にPb
,Bi,Inの他にCuまたは(および)Mgを添加し
た合金5〜13,16,17は、全温度領域において特
に硬度の高いことが認められ、かつ合金21に比して温
度上昇に伴う硬度低下が少なく特に温度200℃におい
ても高い硬度を維持している。これは明らかにCu,M
gを加えたことによる効果である。また合金組織の上か
らは、本発明に係る軸受合金材料の合金1ないし17は
、裏金鋼板との接合後の焼鈍を経ても、S電子の粗大化
は認められなかつた。第2図は、本発明材料の合金2,
5,9,14,16と従来の合金18,19,20につ
いてノ動荷重軸受疲労試験を行なつた結果を示す。
合金材料の合金1〜17は従来の合金18〜20に比し
てすべての温度領域において硬度が高く、また従来の合
金21との比較では、合金21の方が低温度領域におい
て硬度の高い場合も存在するが、合金21は温度の上昇
と共に急激にその硬度が低下するのに対し、本発明材料
の合金1ないし17は温度上昇に伴う硬度低下の程度が
ゆるやかてあり、したがつて温度の変化に伴う軸受状態
の変化を少なくできるという効果がある。また特にPb
,Bi,Inの他にCuまたは(および)Mgを添加し
た合金5〜13,16,17は、全温度領域において特
に硬度の高いことが認められ、かつ合金21に比して温
度上昇に伴う硬度低下が少なく特に温度200℃におい
ても高い硬度を維持している。これは明らかにCu,M
gを加えたことによる効果である。また合金組織の上か
らは、本発明に係る軸受合金材料の合金1ないし17は
、裏金鋼板との接合後の焼鈍を経ても、S電子の粗大化
は認められなかつた。第2図は、本発明材料の合金2,
5,9,14,16と従来の合金18,19,20につ
いてノ動荷重軸受疲労試験を行なつた結果を示す。
この試験は、軸回転数3000r.p.m1軸材として
S55C焼入れ材を使用し、一定油温の強制潤滑下にお
いて、鉄鋼材料の疲労状況を知る107回応力繰り返し
条件で油温を異ならせて耐疲労面圧を測定したものであ
る。このグラフから明らかなように合金2,5,9,1
4,16,18,19,20とも温度が高い程耐疲労面
圧が低下するが、本発明に係る軸受合金材料の合金2,
5,9,14,16は耐疲労面圧の低下の程度が従来の
合金18,19,20程大きくなく、かつ合金2,5,
9,14,16と合金18,19,20は低温側の耐疲
労面圧での差はそれ程大きくないが、高温側の耐疲労面
圧は合金2,5,9,14,16が合金18,19,2
0を浚駕していることが明瞭に認められる。なお、第2
図は本発明に係る軸受合金材料の合金を代表させて合金
2,5,9,14,16従来の合金を代表させて18,
19,20を挙げたものであるが、他の合金も同様の傾
向を示す結果が得られている。また次表は本発明に係る
軸受合金材料の合金2,9,12と従来の合金18,1
9について焼付試験を行なつたときの焼付荷重を示すも
のである。
S55C焼入れ材を使用し、一定油温の強制潤滑下にお
いて、鉄鋼材料の疲労状況を知る107回応力繰り返し
条件で油温を異ならせて耐疲労面圧を測定したものであ
る。このグラフから明らかなように合金2,5,9,1
4,16,18,19,20とも温度が高い程耐疲労面
圧が低下するが、本発明に係る軸受合金材料の合金2,
5,9,14,16は耐疲労面圧の低下の程度が従来の
合金18,19,20程大きくなく、かつ合金2,5,
9,14,16と合金18,19,20は低温側の耐疲
労面圧での差はそれ程大きくないが、高温側の耐疲労面
圧は合金2,5,9,14,16が合金18,19,2
0を浚駕していることが明瞭に認められる。なお、第2
図は本発明に係る軸受合金材料の合金を代表させて合金
2,5,9,14,16従来の合金を代表させて18,
19,20を挙げたものであるが、他の合金も同様の傾
向を示す結果が得られている。また次表は本発明に係る
軸受合金材料の合金2,9,12と従来の合金18,1
9について焼付試験を行なつたときの焼付荷重を示すも
のである。
この実験は、軸回転数1000r′.P.ml軸材とし
てS55C焼入れ材を使用し、一定油温(140℃)の
強制潤滑下において、焼付に至る迄の荷重(静荷重)を
測定したものであつて、本発明材料の合金2,9,12
は合金18,19に比しはるかに優れた焼付荷重を示し
ており、これはなじみ性を向上させる添加剤、すなわち
Pb,Bi,Inの効果であることが認められる。
てS55C焼入れ材を使用し、一定油温(140℃)の
強制潤滑下において、焼付に至る迄の荷重(静荷重)を
測定したものであつて、本発明材料の合金2,9,12
は合金18,19に比しはるかに優れた焼付荷重を示し
ており、これはなじみ性を向上させる添加剤、すなわち
Pb,Bi,Inの効果であることが認められる。
さらに第3図は、本発明に係る軸受合金材料の.合金2
,9と従来の合金19について、荷重を増加させた場合
の摩擦トルクの変化の状態を測定した結果を示すグラフ
である。
,9と従来の合金19について、荷重を増加させた場合
の摩擦トルクの変化の状態を測定した結果を示すグラフ
である。
この実験は、上記焼付試験の際、荷重を増加させる途中
の状況をオシログラフで測定している。このグラフによ
れば、従来の合金19では荷重を増加させる度に摩擦ト
ルクはピークの発生を伴つて大きく変動しつつ増加し、
また合金2ではピークを伴う程大きな変動は認められず
滑らかに変動しているが、荷重増加の停止時に山形の摩
擦トルク変動が生じている。これに対し本発明材料の合
金9では、荷重の増加に対して極めて滑らかに追従して
摩擦トルクが増加しており、有害な摩擦トルク変動は生
じていない。これは本発明材料の合金がなじみ性に優れ
、かつ焼付の生じにくいことを示している。すなわち従
来の合金19にみられる変動の大きなピーク波形は、摺
動面の油膜が部分的に破壊され、固体接触が生じこれが
繰り返されると全体破壊(焼・付)を生じることを意味
しており、このような波形を生じない本発明材料の合金
2,9はなじみ性および耐焼付荷重が高い。なお、本発
明に係る軸受合金材料の合金組成において、Al中には
通常の精練技術ではどうしても避けられない不純物が含
まれることは勿論である。
の状況をオシログラフで測定している。このグラフによ
れば、従来の合金19では荷重を増加させる度に摩擦ト
ルクはピークの発生を伴つて大きく変動しつつ増加し、
また合金2ではピークを伴う程大きな変動は認められず
滑らかに変動しているが、荷重増加の停止時に山形の摩
擦トルク変動が生じている。これに対し本発明材料の合
金9では、荷重の増加に対して極めて滑らかに追従して
摩擦トルクが増加しており、有害な摩擦トルク変動は生
じていない。これは本発明材料の合金がなじみ性に優れ
、かつ焼付の生じにくいことを示している。すなわち従
来の合金19にみられる変動の大きなピーク波形は、摺
動面の油膜が部分的に破壊され、固体接触が生じこれが
繰り返されると全体破壊(焼・付)を生じることを意味
しており、このような波形を生じない本発明材料の合金
2,9はなじみ性および耐焼付荷重が高い。なお、本発
明に係る軸受合金材料の合金組成において、Al中には
通常の精練技術ではどうしても避けられない不純物が含
まれることは勿論である。
次に第4図は本発明に係る軸受合金材料の合金1,5,
14と従来の合金18,19について摩耗試験を行なつ
たときの荷重を増加させた場合の”摩耗量の変化の状態
を測定した結果を示すグラフである。
14と従来の合金18,19について摩耗試験を行なつ
たときの荷重を増加させた場合の”摩耗量の変化の状態
を測定した結果を示すグラフである。
このグラフによれば、従来の合金18と比較しCrを添
加した1,5,14また従来の合金の合金中Siを添加
した19は摩耗量が極めて少ないことが認められる。ま
たCrを添加した合金でもCr含有量の差によつて摩耗
量に差が認められる。すなわち、Cr添加量の多い5,
14の方が1より摩耗量が少ない。この実験は、軸回転
数1000r′.P.ml軸材としてS55C焼入れ材
(軸アラサ1μ)を使用し、一定油温(120′C)の
強制潤滑下において荷重を増加させた場合の、各荷重で
の摩耗量を測定したものであり、本発明材料の合金1,
5,14は合金18に比しはるかに優れた耐摩耗性を示
しており、これはCr添加による効果であることが認め
られる。
加した1,5,14また従来の合金の合金中Siを添加
した19は摩耗量が極めて少ないことが認められる。ま
たCrを添加した合金でもCr含有量の差によつて摩耗
量に差が認められる。すなわち、Cr添加量の多い5,
14の方が1より摩耗量が少ない。この実験は、軸回転
数1000r′.P.ml軸材としてS55C焼入れ材
(軸アラサ1μ)を使用し、一定油温(120′C)の
強制潤滑下において荷重を増加させた場合の、各荷重で
の摩耗量を測定したものであり、本発明材料の合金1,
5,14は合金18に比しはるかに優れた耐摩耗性を示
しており、これはCr添加による効果であることが認め
られる。
次に第5図は第4図と同様の実験を軸材質として球状黒
鉛鋳鉄材を使用して行なつたものである。
鉛鋳鉄材を使用して行なつたものである。
第4図の銅軸の場合と比して、本発明に係る軸受合金材
料の合金1,5,16は、従来の合金である18と摩耗
量において大きな差が認められ、Cr添加による耐摩耗
性向上効果は、球状黒鉛鋳鉄軸を使用した場合の方が銅
軸を使用した場合より、より明確となる。なお、第4図
、第5図の結果では、本件発明品と従来材の一部とは同
様の結果を示しているが、従来材は第1〜3図で明らか
なように欠点を持ち、結局は充分な合金とはいえない。
料の合金1,5,16は、従来の合金である18と摩耗
量において大きな差が認められ、Cr添加による耐摩耗
性向上効果は、球状黒鉛鋳鉄軸を使用した場合の方が銅
軸を使用した場合より、より明確となる。なお、第4図
、第5図の結果では、本件発明品と従来材の一部とは同
様の結果を示しているが、従来材は第1〜3図で明らか
なように欠点を持ち、結局は充分な合金とはいえない。
次に第6図は本発明に係る軸受合金材料の合金1,2,
9と従来の合金18,19,20について焼付試験を相
手材質として球状黒鉛鋳鉄軸を使用して行なつたときの
、焼付に至つたときの面圧を示すグラフである。
9と従来の合金18,19,20について焼付試験を相
手材質として球状黒鉛鋳鉄軸を使用して行なつたときの
、焼付に至つたときの面圧を示すグラフである。
このグラフによれば従来の合金18と比較しCrを添加
合金1,2,9は焼付面圧が高いことが認められる。ま
たCrを添加した合金でもCr含有量の差によつて焼付
荷重に差が認められる。すなわちCr添加量の多い合金
2の方が1より耐焼付性に優れている。中でもPbを添
加した合金9については、すぐれた耐焼付性を示してい
る。また従来の合金19は、その化学成分中のS1によ
ると思われる耐焼付性の向上が見られ、かつPbが添加
された合金20はよりすぐれた本件発明と同様の効果が
認められる。たたし前述した如く、これら従来材は本発
明材料の合金の特徴の一つである高温硬さの低下防止、
耐疲労性の向上等は認められない。以上の通り本発明に
係る複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料は、A1−
Sn系合金にCrを添加したことによる硬さの向上、高
温硬さの低下防止、Sn粒子の粗大化阻止効果、これら
を通しての耐疲労性向上、および耐摩耗性の向上に加え
、特に球状黒鉛鋳鉄軸を使用する場合においての耐摩耗
性、耐焼付性の向上、またCrとともに添加して効果の
あるPb,Bi,Inによりなじみ性の向上、耐焼付性
の向上を図ることができ、さらにCu,Mgを加えれは
高温強度がより向上する。
合金1,2,9は焼付面圧が高いことが認められる。ま
たCrを添加した合金でもCr含有量の差によつて焼付
荷重に差が認められる。すなわちCr添加量の多い合金
2の方が1より耐焼付性に優れている。中でもPbを添
加した合金9については、すぐれた耐焼付性を示してい
る。また従来の合金19は、その化学成分中のS1によ
ると思われる耐焼付性の向上が見られ、かつPbが添加
された合金20はよりすぐれた本件発明と同様の効果が
認められる。たたし前述した如く、これら従来材は本発
明材料の合金の特徴の一つである高温硬さの低下防止、
耐疲労性の向上等は認められない。以上の通り本発明に
係る複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料は、A1−
Sn系合金にCrを添加したことによる硬さの向上、高
温硬さの低下防止、Sn粒子の粗大化阻止効果、これら
を通しての耐疲労性向上、および耐摩耗性の向上に加え
、特に球状黒鉛鋳鉄軸を使用する場合においての耐摩耗
性、耐焼付性の向上、またCrとともに添加して効果の
あるPb,Bi,Inによりなじみ性の向上、耐焼付性
の向上を図ることができ、さらにCu,Mgを加えれは
高温強度がより向上する。
また裏金鋼板との圧接後の圧延焼鈍を高温度長時間で行
なえるので、両者の密着性を高めることができる。
なえるので、両者の密着性を高めることができる。
第1図は、本発明に係る複合アルミニウム−スズ系軸受
合金材料を構成する合金と従来の同種軸受合金等との温
度変化に伴う硬度変化の様子をプ・ロッドしたグラフ、
第2図は、同じく耐疲労面圧の変化の様子をプロットし
たグラフ、第3図は同じく荷重を増加させた場合の摩擦
トルクの変化の状態を示すグラフ、第4図は、鋼軸に対
して同じく荷重を増加させた場合の摩耗量の変化の状態
をノ示すグラフであり、第5図は同じく球状黒鉛鋳鉄軸
に対しての摩耗量を示すグラフである。
合金材料を構成する合金と従来の同種軸受合金等との温
度変化に伴う硬度変化の様子をプ・ロッドしたグラフ、
第2図は、同じく耐疲労面圧の変化の様子をプロットし
たグラフ、第3図は同じく荷重を増加させた場合の摩擦
トルクの変化の状態を示すグラフ、第4図は、鋼軸に対
して同じく荷重を増加させた場合の摩耗量の変化の状態
をノ示すグラフであり、第5図は同じく球状黒鉛鋳鉄軸
に対しての摩耗量を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量でスズ3.5〜35%、クロム1.0を越え7
.0%、および残部が本質的にアルミニウムからなるア
ルミニウム−スズ系軸受合金に裏金鋼板を圧接してなる
複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料。 2 重量でスズ3.5〜35%、クロム1.0を越え7
.0%、銅および(または)マグネシウム3.0%以下
(0を含まず)、および残部が本質的にアルミニウムか
らなるアルミニウム−スズ系軸受合金に裏金鋼板を圧接
してなる複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料。 3 重量でスズ3.5〜35%、クロム1.0を越え7
.0%、銅および(または)マグネシウム3.0%以下
(0を含まず)、Pb、Bi、Inの少なくとも1種を
9.0%以下(0を含まず)、および残部が本質的にア
ルミニウムからなるアルミニウム−スズ系軸受合金に裏
金鋼板を圧接してなる複合アルミニウム−スズ系軸受合
金材料。 4 重量でスズ3.5〜35%、クロム1.0を越え7
.0%、Pb、Bi、Inの少なくとも1種を9.0%
以下(0を含まず)、および残部が本質的にアルミニウ
ムからなるアルミニウム−スズ系軸受合金に裏金鋼板を
圧接してなる複合アルミニウム−スズ系軸受材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16240781A JPS6045701B2 (ja) | 1981-10-12 | 1981-10-12 | 複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16240781A JPS6045701B2 (ja) | 1981-10-12 | 1981-10-12 | 複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8423278A Division JPS582577B2 (ja) | 1978-07-11 | 1978-07-11 | アルミニウム軸受合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57114633A JPS57114633A (en) | 1982-07-16 |
| JPS6045701B2 true JPS6045701B2 (ja) | 1985-10-11 |
Family
ID=15754013
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16240781A Expired JPS6045701B2 (ja) | 1981-10-12 | 1981-10-12 | 複合アルミニウム−スズ系軸受合金材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6045701B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6179023A (ja) * | 1984-09-25 | 1986-04-22 | Taiho Kogyo Co Ltd | 軸受材料 |
-
1981
- 1981-10-12 JP JP16240781A patent/JPS6045701B2/ja not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57114633A (en) | 1982-07-16 |
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