JPH0810012B2 - 軸受材料 - Google Patents
軸受材料Info
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- JPH0810012B2 JPH0810012B2 JP61066138A JP6613886A JPH0810012B2 JP H0810012 B2 JPH0810012 B2 JP H0810012B2 JP 61066138 A JP61066138 A JP 61066138A JP 6613886 A JP6613886 A JP 6613886A JP H0810012 B2 JPH0810012 B2 JP H0810012B2
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- JP
- Japan
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- bearing
- lining layer
- alloy
- high temperature
- hardness
- Prior art date
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/02—Parts of sliding-contact bearings
- F16C33/04—Brasses; Bushes; Linings
- F16C33/06—Sliding surface mainly made of metal
- F16C33/12—Structural composition; Use of special materials or surface treatments, e.g. for rust-proofing
- F16C33/121—Use of special materials
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2204/00—Metallic materials; Alloys
- F16C2204/20—Alloys based on aluminium
- F16C2204/22—Alloys based on aluminium with tin as the next major constituent
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、裏金と、高温強度の大きい、つまり高温状
態でも硬さの低下の小さいAl軸受合金からなるライニン
グ層を有する軸受材料に関する。
態でも硬さの低下の小さいAl軸受合金からなるライニン
グ層を有する軸受材料に関する。
「従来の技術」 従来、鋼板製の裏金と、高温硬さの大きいAl軸受合金
からなるライニング層とを圧着させた軸受材料(例えば
特公昭58−14866号公報)は既に知られており、更に裏
金鋼板とAl軸受合金からなるライニング層との間にAl又
はAl合金からなる中間層を介在させた軸受材料(例えば
特公昭37−15014号公報、特公昭44−28174号公報)は既
に知られている。
からなるライニング層とを圧着させた軸受材料(例えば
特公昭58−14866号公報)は既に知られており、更に裏
金鋼板とAl軸受合金からなるライニング層との間にAl又
はAl合金からなる中間層を介在させた軸受材料(例えば
特公昭37−15014号公報、特公昭44−28174号公報)は既
に知られている。
特公昭58−14866号公報のアルミニウム軸受合金は、
重量%でSn3.5〜35%,Cr0.1%〜1%,Si1〜10%,Mn,Sb,
Ti,Ni,Fe,Zr,Mo,Co,の1種又は2種以上を1〜10%でそ
の総量が10%以下、および残部がAlからなり、さらに必
要に応じて、Cu及び/又はMgを3.0%以下、或いはこれ
に代えて、又はこれとともに、Pb,Bi,Inの1種又は2種
以上を9%以下添加したことを要旨とするものである。
重量%でSn3.5〜35%,Cr0.1%〜1%,Si1〜10%,Mn,Sb,
Ti,Ni,Fe,Zr,Mo,Co,の1種又は2種以上を1〜10%でそ
の総量が10%以下、および残部がAlからなり、さらに必
要に応じて、Cu及び/又はMgを3.0%以下、或いはこれ
に代えて、又はこれとともに、Pb,Bi,Inの1種又は2種
以上を9%以下添加したことを要旨とするものである。
特公昭37−15014号公報の軸受製造用複合金属ストリ
ップは、錫を含有しない、または本質的に錫を含有しな
いアルミニウムまたはアルミニウム合金とアルミニウム
−錫合金のストリップを圧延機に通し最初の通過で本質
的に寸法を減らすことによって両者を圧延結合させるこ
と、そのようにしてつくられた二枚重ねのストリップの
錫のないまたは本質的に錫のない表面と鋼のストリップ
を圧延機に通し最初の通過で本質的に寸法を減らすこと
によって上記表面の鋼をストリップに圧延結合させるこ
と、結合の行われる予定の表面における圧延結合段階に
先立って各ストリップがそれぞれ適当に製造されること
からなる、複合金属ストリップの製造方法を要旨とする
ものである。
ップは、錫を含有しない、または本質的に錫を含有しな
いアルミニウムまたはアルミニウム合金とアルミニウム
−錫合金のストリップを圧延機に通し最初の通過で本質
的に寸法を減らすことによって両者を圧延結合させるこ
と、そのようにしてつくられた二枚重ねのストリップの
錫のないまたは本質的に錫のない表面と鋼のストリップ
を圧延機に通し最初の通過で本質的に寸法を減らすこと
によって上記表面の鋼をストリップに圧延結合させるこ
と、結合の行われる予定の表面における圧延結合段階に
先立って各ストリップがそれぞれ適当に製造されること
からなる、複合金属ストリップの製造方法を要旨とする
ものである。
特公昭44−28174号公報のベアリング製造用合成材料
は、高錫アルミニウム合金の表面層をスチール裏板の面
に接着させてなるベアリング製造用合金材料を生産する
方法にして、スチールストリップと、高錫アルミニウム
合金ストリップと、これらの中間アルミニウム箔ストリ
ップとをロール加圧し、而して上記高錫アルミニウム合
金のストリップ及びスチールストリップの少なくとも一
方を約230℃を越えない温度にまで加熱する方法を要旨
とするものである。
は、高錫アルミニウム合金の表面層をスチール裏板の面
に接着させてなるベアリング製造用合金材料を生産する
方法にして、スチールストリップと、高錫アルミニウム
合金ストリップと、これらの中間アルミニウム箔ストリ
ップとをロール加圧し、而して上記高錫アルミニウム合
金のストリップ及びスチールストリップの少なくとも一
方を約230℃を越えない温度にまで加熱する方法を要旨
とするものである。
「発明が解決しようとする問題点」 上記公知の各アルミニウム軸受合金はそれぞれ従来の
ものに対して優れた性能を有するものであるが、近年の
内燃機関のように小型化・高出力化が要求されるように
なると、軸受材料はより高荷重、高温度の条件下で使用
されることとなり、このような悪条件下では従来の軸受
材料は疲労破損、異常摩耗、焼付け等を起こしてトラブ
ルの要因となっていた。
ものに対して優れた性能を有するものであるが、近年の
内燃機関のように小型化・高出力化が要求されるように
なると、軸受材料はより高荷重、高温度の条件下で使用
されることとなり、このような悪条件下では従来の軸受
材料は疲労破損、異常摩耗、焼付け等を起こしてトラブ
ルの要因となっていた。
特公昭58−14866号公報のアルミニウム軸受合金は、
裏金鋼板との密着力が充分でなく、疲労強度の面で問題
があった。
裏金鋼板との密着力が充分でなく、疲労強度の面で問題
があった。
また、特公昭37−15014号公報および特公昭44−28174
号公報の軸受材料は、裏金とAl軸受合金からなるライニ
ング層との間に、Al又はAl合金からなる中間層を設けた
3層の軸受材料であるが、従来のこの種の軸受材料にお
ける中間層は、裏金とライニング層との密着強度が小さ
い場合に、すなわちライニング層を裏金に強固に密着さ
せることが困難な場合にその密着強度を増大させる目的
で設けられたもので、本発明のように疲労強度の向上を
意図したものでなく、実際に後の実験結果で示すよう
に、従来周知の3層軸受材料で疲労強度の向上はさほど
認められなかった。これは、従来の3層軸受材料に用い
られているライニング層の高温硬さと中間層の高温硬さ
とが同程度であり、高温条件下ではライニング層、中間
層ともに柔くなってしまうことがあると考えられる。
号公報の軸受材料は、裏金とAl軸受合金からなるライニ
ング層との間に、Al又はAl合金からなる中間層を設けた
3層の軸受材料であるが、従来のこの種の軸受材料にお
ける中間層は、裏金とライニング層との密着強度が小さ
い場合に、すなわちライニング層を裏金に強固に密着さ
せることが困難な場合にその密着強度を増大させる目的
で設けられたもので、本発明のように疲労強度の向上を
意図したものでなく、実際に後の実験結果で示すよう
に、従来周知の3層軸受材料で疲労強度の向上はさほど
認められなかった。これは、従来の3層軸受材料に用い
られているライニング層の高温硬さと中間層の高温硬さ
とが同程度であり、高温条件下ではライニング層、中間
層ともに柔くなってしまうことがあると考えられる。
「問題点を解決するための手段」 本発明者等はこれらの問題点を解決するために、より
高温での強度の向上、耐焼付性の向上、疲労強度の増大
を図るため、より効果的な組合せを見出した。すなわ
ち、特公昭58−14866号公報のアルミニウム軸受合金の
ような、高温硬さの大きいAl軸受合金をライニング層と
し、裏金とライニング層との間に、ライニング層よりも
高温硬さの小さい実質的に純粋なAl又はAl合金からなる
中間層を設けると、疲労強度が一層向上することに着目
してなされたものである。
高温での強度の向上、耐焼付性の向上、疲労強度の増大
を図るため、より効果的な組合せを見出した。すなわ
ち、特公昭58−14866号公報のアルミニウム軸受合金の
ような、高温硬さの大きいAl軸受合金をライニング層と
し、裏金とライニング層との間に、ライニング層よりも
高温硬さの小さい実質的に純粋なAl又はAl合金からなる
中間層を設けると、疲労強度が一層向上することに着目
してなされたものである。
本発明の軸受材料は、裏金と、少なくとも3〜35wt%
のSnおよび0.1〜10wt%のZr、V、Nb、Mo、Coの少なく
とも1種以上を含む高温硬さの大きいAl軸受合金からな
るライニング層と、上記裏金とライニング層との間に介
在され、そのライニング層よりも高温硬さの小さいAl又
はAl合金からなる中間層を設け、中間層の厚さをライニ
ング層の厚さよりも薄くしたものを基本とし、必要に応
じ上記ライニング層にSi、Mn、Sb、Ti、Ni、Feの少なく
とも1種以上を添加し、或いはこれに代えて又はこれと
ともに、Cu、Mgの少なくとも1種以上を、或いはこれに
代えて又はこれとともに、Pb、Bi、T1、Cd、Inの少なく
とも1種以上を添加できるものである。なお、用途に応
じ上記中間層にSi等、Cu等、Pb等を添加することができ
る。
のSnおよび0.1〜10wt%のZr、V、Nb、Mo、Coの少なく
とも1種以上を含む高温硬さの大きいAl軸受合金からな
るライニング層と、上記裏金とライニング層との間に介
在され、そのライニング層よりも高温硬さの小さいAl又
はAl合金からなる中間層を設け、中間層の厚さをライニ
ング層の厚さよりも薄くしたものを基本とし、必要に応
じ上記ライニング層にSi、Mn、Sb、Ti、Ni、Feの少なく
とも1種以上を添加し、或いはこれに代えて又はこれと
ともに、Cu、Mgの少なくとも1種以上を、或いはこれに
代えて又はこれとともに、Pb、Bi、T1、Cd、Inの少なく
とも1種以上を添加できるものである。なお、用途に応
じ上記中間層にSi等、Cu等、Pb等を添加することができ
る。
本発明のアルミニウム軸受合金におけるSnは潤滑を主
目的として添加される元素であって、3wt%未満では潤
滑の効果がなく、35wt%を越えると全体に軟らかくなっ
て耐荷重性が低下する。Snの好ましい添加量は、3.5〜2
0%で、より好ましい添加量は、5〜15%である。
目的として添加される元素であって、3wt%未満では潤
滑の効果がなく、35wt%を越えると全体に軟らかくなっ
て耐荷重性が低下する。Snの好ましい添加量は、3.5〜2
0%で、より好ましい添加量は、5〜15%である。
Zr,V,Nb,Mo,Coは高温硬さの改良を主目的として添加
される元素であって、0.1wt%高温硬さの改良は期待で
きず、10wt%を越えて添加すると析出物が析出しすぎて
軸受合金としては硬くなりすぎる。好ましい添加量の範
囲は0.2〜3%で、さらに好ましい添加量の範囲は0.3〜
1%である。
される元素であって、0.1wt%高温硬さの改良は期待で
きず、10wt%を越えて添加すると析出物が析出しすぎて
軸受合金としては硬くなりすぎる。好ましい添加量の範
囲は0.2〜3%で、さらに好ましい添加量の範囲は0.3〜
1%である。
なお、Zr,V,Nb,Mo,Coの添加による高温強度の維持、
組織の微細効果等は後述する。
組織の微細効果等は後述する。
Cu,Mgの添加量は0.2%〜2%で、これは高温下での強
度の低下をより小さくするために添加するものである。
0.2%未満ではその効果がそれ程期待できず、2%を越
えて添加すると硬くなりすぎて圧延性を阻害する上、耐
蝕性が低下する。さらに好ましい範囲は0.2〜1.5%で、
最も好ましい範囲は0.5〜1.2%である。
度の低下をより小さくするために添加するものである。
0.2%未満ではその効果がそれ程期待できず、2%を越
えて添加すると硬くなりすぎて圧延性を阻害する上、耐
蝕性が低下する。さらに好ましい範囲は0.2〜1.5%で、
最も好ましい範囲は0.5〜1.2%である。
中間層のAl合金に添加する場合のこのCu,Mgは上記と
同じ目的で添加することができる。
同じ目的で添加することができる。
Si,Mn,Sb,Ti,Ni,Fe、は耐摩耗性を向上させる目的で
添加するもので、上記Zr,V,Nb,Mo,Coの少なくとも1種
以上との総量が10wt%以下である。0.2%未満では析出
量が少なくて耐摩耗性の有効な向上が認められず、逆に
10%を越えて添加すると析出物が析出しすぎ、圧延性が
悪くなって圧延、焼鈍の繰り返しが困難となり、Snの微
細化が妨げられるからである。さらに好ましい範囲は0.
5〜5%で、最も好ましい範囲は1.5〜3%である。
添加するもので、上記Zr,V,Nb,Mo,Coの少なくとも1種
以上との総量が10wt%以下である。0.2%未満では析出
量が少なくて耐摩耗性の有効な向上が認められず、逆に
10%を越えて添加すると析出物が析出しすぎ、圧延性が
悪くなって圧延、焼鈍の繰り返しが困難となり、Snの微
細化が妨げられるからである。さらに好ましい範囲は0.
5〜5%で、最も好ましい範囲は1.5〜3%である。
さらに本発明は、必要に応じてSnの潤滑金属としての
性能を改良するためにPb、Bi、Tl、Cd、Inを1種又は2
種以上を総量で9wt%以下添加したもので、0.1%未満で
は実質的に潤滑性の改善効果は期待できず、逆に9%を
越えて添加すると軟らかくなりすぎ対疲労性が悪くな
る。さらに好ましい範囲は0.5〜5%で、最も好ましい
範囲は1〜3%である。
性能を改良するためにPb、Bi、Tl、Cd、Inを1種又は2
種以上を総量で9wt%以下添加したもので、0.1%未満で
は実質的に潤滑性の改善効果は期待できず、逆に9%を
越えて添加すると軟らかくなりすぎ対疲労性が悪くな
る。さらに好ましい範囲は0.5〜5%で、最も好ましい
範囲は1〜3%である。
「作用」 裏金と高温硬さの大きいライニング層との間に高温硬
さの小さい中間層を介在させるて中間層の厚さをライニ
ング層の厚さよりも薄くすと、高温状態において、ライ
ニング層は硬さがそれほど低下しないのに対し、中間層
の硬さが大きく低下して高温硬さの小さい中間層が高温
硬さの大きさライニング層に対するクッション材として
作用するようになり、これによって疲労強度が向上する
ものと考えられる。また、特に中間層が純粋なAl又はこ
れに近いAl合金からなっているとライニング層の放熱性
が良好となり、これも疲労強度の向上に役立つものと考
えられる。
さの小さい中間層を介在させるて中間層の厚さをライニ
ング層の厚さよりも薄くすと、高温状態において、ライ
ニング層は硬さがそれほど低下しないのに対し、中間層
の硬さが大きく低下して高温硬さの小さい中間層が高温
硬さの大きさライニング層に対するクッション材として
作用するようになり、これによって疲労強度が向上する
ものと考えられる。また、特に中間層が純粋なAl又はこ
れに近いAl合金からなっているとライニング層の放熱性
が良好となり、これも疲労強度の向上に役立つものと考
えられる。
次に各添加元素の作用について説明する。
Zr,V,Nb,Mo,CoはAl中に固溶することによってAlの再
結晶温度を上げ、かつ固溶すること自体でAl地の硬さを
上昇させるが、これと同時に数回の圧延によっても鋳造
時に比して硬さが上昇する。再結晶温度を上げること
は、内燃機関の軸受がさらされる高温領域でも安定した
機械的性質を維持させるために効果があり、特に硬さに
ついては、高温下での硬さの低下を少なくして高温領域
での軸受強度の向上をもたらす。また固溶限を過ぎて析
出するAl−Zr、Al−V、Al−Nb、Al−Mo、Al−Coの金属
間化合物は、高温でも安定して存在しこのためこの析出
物が細かく分散することは再結晶温度を上げ高温硬さの
維持を助けるので、これが適量分散することは良い効果
を生じる。
結晶温度を上げ、かつ固溶すること自体でAl地の硬さを
上昇させるが、これと同時に数回の圧延によっても鋳造
時に比して硬さが上昇する。再結晶温度を上げること
は、内燃機関の軸受がさらされる高温領域でも安定した
機械的性質を維持させるために効果があり、特に硬さに
ついては、高温下での硬さの低下を少なくして高温領域
での軸受強度の向上をもたらす。また固溶限を過ぎて析
出するAl−Zr、Al−V、Al−Nb、Al−Mo、Al−Coの金属
間化合物は、高温でも安定して存在しこのためこの析出
物が細かく分散することは再結晶温度を上げ高温硬さの
維持を助けるので、これが適量分散することは良い効果
を生じる。
さらに、上記析出物がAl地金中に細かく分散して存在
すると、その金属間化合物が直接的にはAl粒界の移動、
つまりSn粒子の粗大化を防ぎ、このことは圧延、焼鈍の
繰り返しによって微細化されたSn粒子をそのままに保つ
ことにつながり、前記種々の効果を持つのである。また
sn粒子が微細なまま保存されてAl地金中に存在するとい
うことは、同時に232℃という低い融点をもつSn粒子の
高温化での溶出現象を防止するためにも効果的である。
すると、その金属間化合物が直接的にはAl粒界の移動、
つまりSn粒子の粗大化を防ぎ、このことは圧延、焼鈍の
繰り返しによって微細化されたSn粒子をそのままに保つ
ことにつながり、前記種々の効果を持つのである。また
sn粒子が微細なまま保存されてAl地金中に存在するとい
うことは、同時に232℃という低い融点をもつSn粒子の
高温化での溶出現象を防止するためにも効果的である。
このような効果はCrにも若干あるがCrの場合には450
℃30分でSnの粗大化が始まるのに対し、Zr,V,Nb,Mo,Co
の場合には500℃30分でもSnの粗大化を阻止する能力が
ある。
℃30分でSnの粗大化が始まるのに対し、Zr,V,Nb,Mo,Co
の場合には500℃30分でもSnの粗大化を阻止する能力が
ある。
また、Cuの強度に関する効果はZr,V,Nb,Mo,Coと同時
に添加して生じるもので、Cu単独では高温下での強度の
上昇の効果は期待できない。すなわちCuはAl中に添加し
た場合に圧延時の硬さの上昇が大きく、同一圧延率でも
他の元素を添加したAl材料に比し、硬さの上昇は顕著で
あるが、200℃近くまで加熱すると容易に軟化し、高温
強度の維持はできない。これに対してZr,V,Nb,Mo,Coの
1種以上とCuとを同時に添加すると、Cuの添加によって
圧延時に高くなった硬さが焼鈍してもZr,V,Nb,Mo,Coの
添加効果によりあまり低下しない。このため強度の高い
アルミニウム軸受合金が得られ、かつこの強度は高温下
においても従来のこの種の合金のように大きく低下する
ことがない。
に添加して生じるもので、Cu単独では高温下での強度の
上昇の効果は期待できない。すなわちCuはAl中に添加し
た場合に圧延時の硬さの上昇が大きく、同一圧延率でも
他の元素を添加したAl材料に比し、硬さの上昇は顕著で
あるが、200℃近くまで加熱すると容易に軟化し、高温
強度の維持はできない。これに対してZr,V,Nb,Mo,Coの
1種以上とCuとを同時に添加すると、Cuの添加によって
圧延時に高くなった硬さが焼鈍してもZr,V,Nb,Mo,Coの
添加効果によりあまり低下しない。このため強度の高い
アルミニウム軸受合金が得られ、かつこの強度は高温下
においても従来のこの種の合金のように大きく低下する
ことがない。
さらにPbの潤滑性に関する効果はZr,V,Nb,Mo,Coの1
種以上と同時に添加して尚一層の効果がある。すなわ
ち、Al−Sn系軸受合金の中にPbを単独で加えると、Al−
Sn系合金中へ合金化されてSnの融点が低くなってしまう
という欠点が避けられない。これに対し、Zr,V,Nb,Mo,C
oを添加することによってSn粒を微細化し、かつその組
織を高温でも維持できるようにしておくと、Pbを加えて
も上記のような弊害は生ぜずに潤滑性を改善することが
できると共に、耐疲労性の向上を図ることができる。
種以上と同時に添加して尚一層の効果がある。すなわ
ち、Al−Sn系軸受合金の中にPbを単独で加えると、Al−
Sn系合金中へ合金化されてSnの融点が低くなってしまう
という欠点が避けられない。これに対し、Zr,V,Nb,Mo,C
oを添加することによってSn粒を微細化し、かつその組
織を高温でも維持できるようにしておくと、Pbを加えて
も上記のような弊害は生ぜずに潤滑性を改善することが
できると共に、耐疲労性の向上を図ることができる。
Siはそれ自体の硬さが高くて鋳造性に優れており、ま
たその析出物はビッカース硬さで約1000にも達して非常
に硬いため、軸との摺動による軸受の摩耗を著しく減少
させることができる。軸よりも軟らかに軸受ではその軸
受面が切削されることになり、この状況が進行すると軸
受表面粗さが粗くなったり、軸と軸受とのクリアランス
が増大して油膜が構成されなくなり、軸と軸受との直接
接触、つまり金属接触が多く起って焼付に至るようにな
るが、上記析出物は焼入れ鋼軸は勿論、鋳鉄軸よりも硬
いため、鋳鉄軸を使用した場合の耐摩耗性の向上並びに
耐焼付性の向上に特に効果がある。
たその析出物はビッカース硬さで約1000にも達して非常
に硬いため、軸との摺動による軸受の摩耗を著しく減少
させることができる。軸よりも軟らかに軸受ではその軸
受面が切削されることになり、この状況が進行すると軸
受表面粗さが粗くなったり、軸と軸受とのクリアランス
が増大して油膜が構成されなくなり、軸と軸受との直接
接触、つまり金属接触が多く起って焼付に至るようにな
るが、上記析出物は焼入れ鋼軸は勿論、鋳鉄軸よりも硬
いため、鋳鉄軸を使用した場合の耐摩耗性の向上並びに
耐焼付性の向上に特に効果がある。
「実施例」 以下図示実施例について本発明を説明すると、第1図
において、1は鋼板からなる裏金、2は高温硬さの小さ
いAl又はAl合金からなる中間層、3は高温硬さの大きい
Al軸受合金からなるライニング層で、それら裏金1、中
間層2およびライニング層3を相互に一体に圧接して軸
受材料4として構成している。第1図で明らかなよう
に、中間層2の厚さはライニング層3に対し薄く設定し
てある。
において、1は鋼板からなる裏金、2は高温硬さの小さ
いAl又はAl合金からなる中間層、3は高温硬さの大きい
Al軸受合金からなるライニング層で、それら裏金1、中
間層2およびライニング層3を相互に一体に圧接して軸
受材料4として構成している。第1図で明らかなよう
に、中間層2の厚さはライニング層3に対し薄く設定し
てある。
上記高温硬さの小さい中間層2は実質的に純粋なAl、
例えば商業的に純粋なAlから構成することができ、或い
はそれに総量で0.1〜2%のCu、Mgの一方又は両方を添
加してもよい。なお、実施例では、第1図に示すように
中間層2の厚さはライニング層3の数分の1の厚さにな
っている。
例えば商業的に純粋なAlから構成することができ、或い
はそれに総量で0.1〜2%のCu、Mgの一方又は両方を添
加してもよい。なお、実施例では、第1図に示すように
中間層2の厚さはライニング層3の数分の1の厚さにな
っている。
次に本発明の効果を実験結果について説明する。この
実験は、回転荷重試験機を用いて中間層2を設けた試料
と設けない試料(ともにすべり軸受として製造)とにつ
いて耐疲労性がどの程度向上するかを測定したもので、
8000rpmで軸を回転させ、測定すべき試料に面圧300kg/c
m2の回転荷重を与えてその試料に疲労が生じるまでの時
間を測定したものである。このときの油温は160℃、潤
滑油は7.5w−30であった。
実験は、回転荷重試験機を用いて中間層2を設けた試料
と設けない試料(ともにすべり軸受として製造)とにつ
いて耐疲労性がどの程度向上するかを測定したもので、
8000rpmで軸を回転させ、測定すべき試料に面圧300kg/c
m2の回転荷重を与えてその試料に疲労が生じるまでの時
間を測定したものである。このときの油温は160℃、潤
滑油は7.5w−30であった。
下記第1表は、それぞれ上記実験に使用した試料にお
ける高温硬さの大きいAl軸受合金からなるライニング層
3の組成と、それぞれの試料に対する実験結果とを示し
ており、また本実験では高温硬さの小さい中間層2とし
て商業的に純粋なAlを使用し、その厚さを50μmとして
いる。
ける高温硬さの大きいAl軸受合金からなるライニング層
3の組成と、それぞれの試料に対する実験結果とを示し
ており、また本実験では高温硬さの小さい中間層2とし
て商業的に純粋なAlを使用し、その厚さを50μmとして
いる。
第1表において、試料1〜24は本発明品、試料25〜28
は比較材である。また疲労時間の欄において20以上又は
30以上と記載されているのは、20時間又は30時間経過し
ても疲労が生じなかったことを意味している。
は比較材である。また疲労時間の欄において20以上又は
30以上と記載されているのは、20時間又は30時間経過し
ても疲労が生じなかったことを意味している。
このように、第1表の実験結果から理解されるよう
に、本発明に係る試料においては疲労強度の向上がめざ
ましく、試料3、10、12、18、20における疲労強度は中
間層2に設けることにより300%以上も向上し、本発明
の試料は全て200%以上の向上が認められる。
に、本発明に係る試料においては疲労強度の向上がめざ
ましく、試料3、10、12、18、20における疲労強度は中
間層2に設けることにより300%以上も向上し、本発明
の試料は全て200%以上の向上が認められる。
これに対し、Zr,V,Nb,Mo,Coの1種以上を含んでいな
い、したがって高温硬さの小さいライニング層3を有す
る比較材25〜28においては、最大でも試料28で示す171
%の向上にすぎず、本発明の試料に比較して中間層2を
設けても疲労強度の向上がさほど期待できないことが認
められる。
い、したがって高温硬さの小さいライニング層3を有す
る比較材25〜28においては、最大でも試料28で示す171
%の向上にすぎず、本発明の試料に比較して中間層2を
設けても疲労強度の向上がさほど期待できないことが認
められる。
「発明の効果」 以上のように、本発明によれば、高温硬さの大きいラ
イニング層にそれよりも高温硬さの小さい中間層を設け
ると耐疲労性を大幅に向上させることができるという従
来では予期されなかった効果が得られるものである。
イニング層にそれよりも高温硬さの小さい中間層を設け
ると耐疲労性を大幅に向上させることができるという従
来では予期されなかった効果が得られるものである。
第1図は本発明の一実施例を示す断面図である。 1……裏金、2……中間層 3……ライニング層、4……軸受材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−11182(JP,A) 特開 昭58−6955(JP,A) 特公 昭37−15014(JP,B1) 特公 昭52−30656(JP,B2) 特公 昭58−14866(JP,B2)
Claims (5)
- 【請求項1】裏金と、少なくとも3〜35wt%のSnおよび
0.1〜10wt%のZr、V、Nb、Mo、Coの少なくとも1種以
上を含む高温硬さの大きいAl軸受合金からなるライニン
グ層と、上記裏金とライニング層との間に介在され、そ
のライニング層よりも高温硬さの小さいAl又はAl合金か
らなる中間層を設け、該中間層の厚さをライニング層の
厚さよりも薄くしたことを特徴とする軸受材料。 - 【請求項2】ライニング層のAl軸受合金が、Si、Mn、S
b、Ti、Ni、Feの少なくとも1種以上を含み、かつこの
添加物と上記Zr、V、Nb、Mo、Coの少なくとも1種以上
との総量が10wt%以下であることを特徴とする特許請求
の範囲第1項に記載の軸受材料。 - 【請求項3】ライニング層のAl軸受合金が、総量で0.1
〜2wt%のCu、Mgの一方又は両方を含むことを特徴とす
る特許請求の範囲第1項又は第2項のいずれか1に記載
の軸受材料。 - 【請求項4】ライニング層のAl軸受合金が、総量で9%
以下のPb、Bi、T1、Cd、Inを1種又は2種以上を含むこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第3項のい
ずれか1に記載の軸受材料。 - 【請求項5】中間層のAl合金が、総量で0.1〜2%のC
u、Mgの一方又は両方を含むことを特徴とする特許請求
の範囲第1項ないし第4項のいずれか1に記載の軸受材
料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61066138A JPH0810012B2 (ja) | 1986-03-25 | 1986-03-25 | 軸受材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61066138A JPH0810012B2 (ja) | 1986-03-25 | 1986-03-25 | 軸受材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62224722A JPS62224722A (ja) | 1987-10-02 |
| JPH0810012B2 true JPH0810012B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=13307200
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61066138A Expired - Fee Related JPH0810012B2 (ja) | 1986-03-25 | 1986-03-25 | 軸受材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0810012B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH072980B2 (ja) * | 1990-09-20 | 1995-01-18 | 大同メタル工業株式会社 | 複合摺動材料 |
| JP2657143B2 (ja) * | 1992-10-26 | 1997-09-24 | 大同メタル工業株式会社 | Al−Sn系軸受合金摺動層を有する耐疲労性、なじみ性に優れた多層すべり軸受 |
| AT400174B (de) * | 1994-02-21 | 1995-10-25 | Miba Gleitlager Ag | Gleitlager |
| WO1998017833A2 (de) * | 1996-10-18 | 1998-04-30 | Miba Gleitlager Aktiengesellschaft | Gleitlagerwerkstoff aus einer bis auf erschmelzungsbedingte verunreinigungen siliciumfreien aluminiumlegierung |
| AT407404B (de) * | 1998-07-29 | 2001-03-26 | Miba Gleitlager Ag | Zwischenschicht, insbesondere bindungsschicht, aus einer legierung auf aluminiumbasis |
| AT407532B (de) * | 1998-07-29 | 2001-04-25 | Miba Gleitlager Ag | Verbundwerkstoff aus zumindest zwei schichten |
| GB9823349D0 (en) | 1998-10-27 | 1998-12-23 | Glacier Vandervell Ltd | Bearing material |
| US8403027B2 (en) * | 2007-04-11 | 2013-03-26 | Alcoa Inc. | Strip casting of immiscible metals |
| WO2014157650A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-02 | 大豊工業株式会社 | アルミニウム合金、すべり軸受、およびすべり軸受の製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5511182A (en) * | 1978-07-12 | 1980-01-25 | Taiho Kogyo Co Ltd | Composite sliding material |
-
1986
- 1986-03-25 JP JP61066138A patent/JPH0810012B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62224722A (ja) | 1987-10-02 |
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