JPS6116508B2 - - Google Patents
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- JPS6116508B2 JPS6116508B2 JP52073167A JP7316777A JPS6116508B2 JP S6116508 B2 JPS6116508 B2 JP S6116508B2 JP 52073167 A JP52073167 A JP 52073167A JP 7316777 A JP7316777 A JP 7316777A JP S6116508 B2 JPS6116508 B2 JP S6116508B2
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- Japan
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- vanadium
- phosphorus
- catalyst
- oxygen
- heating
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J27/00—Catalysts comprising the elements or compounds of halogens, sulfur, selenium, tellurium, phosphorus or nitrogen; Catalysts comprising carbon compounds
- B01J27/14—Phosphorus; Compounds thereof
- B01J27/186—Phosphorus; Compounds thereof with arsenic, antimony, bismuth, vanadium, niobium, tantalum, polonium, chromium, molybdenum, tungsten, manganese, technetium or rhenium
- B01J27/195—Phosphorus; Compounds thereof with arsenic, antimony, bismuth, vanadium, niobium, tantalum, polonium, chromium, molybdenum, tungsten, manganese, technetium or rhenium with vanadium, niobium or tantalum
- B01J27/198—Vanadium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/16—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
- C07C51/21—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen
- C07C51/215—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of saturated hydrocarbyl groups
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Furan Compounds (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
本発明は、炭化水素の酸化によるマレイン酸無
水物の製造において有用な触媒の調製方法に関す
る。さらに詳しくは、本発明は、飽和炭化水素か
らのマレイン酸無水物の製造に適当な触媒の調製
方法に関する。 マレイン酸無水物は世界中で重要な商業的関心
をもたれている。このものは単独でかまたは他の
酸との組合せにおいてアルキド樹脂およびポリエ
ステル樹脂の製造に使用されている。それはまた
化学合成のための応用範囲の広い中間体でもあ
る。毎年相当量のマレイン酸無水物がこれらの需
要を満たすために生産されている。 先行技術によれば、バナジウム触媒は炭化水素
からのマレイン酸無水物の製造によく適してお
り、そしてさらに飽和炭化水素からのマレイン酸
無水物の製造のためにはバナジウムの原子価が約
3.8から4.8の間であるバナジウム触媒が特に適し
ていることを教示している。さらに先行技術は、
燐―バナジウム―酸素触媒がマレイン酸無水物へ
の脂肪族炭化水素の変換に特に有用であること、
そしてこのような触媒の多数の調製方法と開示し
ている。 燐―バナジウム―酸素触媒の調製のための多く
の先行技術方法は、溶液状態でバナジウムを4価
状態に還元することが好ましいことを教示してい
る。たとえば、これらの触媒は、燐化合物とバナ
ジウム化合物とを4価バナジウムを形成し且つ触
媒の前駆体を形成するような条件下で接触させ、
そしてその後に得られた燐―バナジウム―酸素化
合物を〓焼することにより調製できる。 先行技術方法は受容できる触媒を提供するけれ
ども、本発明の方法によりさらに優れた触媒を調
製しうることが見出された。 本発明によれば、(A)少くとも50原子%の4価バ
ナジウムを与えしかも燐―バナジウム―酸素錯体
を形成するような条件下で燐化合物とバナジウム
化合物とを約0.8:1から約1.5:1の燐対バナジ
ウム原子比において反応帯域へ一緒に導入し、(B)
生成された錯体を約60℃から約120℃の間の温度
で充分な時間加熱して中間体を形成させ、(C)この
中間体を130℃以上の温度で加熱して触媒の前駆
体を形成させ、そしてその後、(D)この触媒前駆体
を約300℃から約600℃の間の温度で〓焼すること
からなる触媒の調製方法が提供される。本発明の
一態様では、上記方法は水または溶解された燐お
よびバナジウム化合物を含有する水の分散媒体中
に中間体を含有する分散物を提供する。この中間
体は、独得のX線回折パターンを有する燐、バナ
ジウムおよび酸素を包含する酸化物組成物であ
る。 本発明の目的に関して、「収率」なる語は、得
られたマレイン酸無水物のモル数と反応に導入さ
れた炭化水素供給モル数の比を意味する。「空間
速度」なる語は、15.5℃および標準大気圧で立方
センチメートル(c.c.)で表わされた時間あたりの
ガス供給量の体積を立方センチメートル(c.c.)で
表わされた触媒のバルク体積で除したものを意味
し、これはc.c./c.c./hrで表わされる。 本発明の触媒は特に飽和および不飽和の両方の
脂肪族炭化水素をマレイン酸無水物に変換させる
のに有用であり、そして本発明の触媒はブタンの
ような飽和炭化水素をマレイン酸無水物に変換さ
せるのに特に有用である。この触媒は独特のX線
回折パターンを有する燐―バナジウム―酸素中間
体を提供する方法によつて調製される。この中間
体は先行技術では得られておらず、そして本発明
の方法により調製された触媒の改善された性能の
主因であると信じられる。触媒の調製中間体のX
線回折ピークおよび飽和炭化水素をマレイン酸無
水物に変換するためのその中間体からつくられた
触媒の使用については以下に詳述する。 広く云えば、本発明による改善された性能を有
する燐―バナジウム―酸素触媒は以下のようにし
て調製される。実質的量(すなわち少なくとも50
原子%)の4価のバナジウムを生成し且つ約
0.8:1から約1.5:1の間の燐対バナジウム原子
比を有する燐―バナジウム―酸素錯体を形成する
ような条件下でバナジウム化合物および燐化合物
を本質的な量で接触せしめる。この錯体を約60℃
から約120℃の間の温度で後述するような独得の
X線回折パターンを有する中間体を形成するに充
分な時間(通常24時間またはそれ以上)加熱す
る。次いで得られた中間体を約130℃以上の温度
で加熱して触媒前駆体を形成させる。その後、こ
の触媒前駆体を約300℃から約600℃の間の温度で
〓焼する。 本発明の方法に有用なバナジウム化合物は当業
者に既知である。適当なパナジウム化合物として
は、酸化バナジウムたとえば五酸化バナジウム、
三酸化バナジウムおよびそれらの類似物、バナジ
ウムオキシハライドたとえばバナジルクロリド、
バナジルジクロリド、バナジルトリクロリド、バ
ナジルプロミド、バナジルジプロミド、バナジル
トリプロミドおよびそれらの類似物、バナジン酸
たとえばメタバナジン酸、ピロバナジン酸および
それらの類似物、およびバナジウム塩たとえばメ
タバナジン酸アンモン、硫酸バナジウム、燐酸バ
ナジウム、蟻酸バナジウム、蓚酸バナジウムおよ
びそれらの類似物が挙げられる。しかしながら五
酸化バナジウムが好ましい。 本発明の方法による触媒の調製に使用される燐
源として有用な燐化合物はこれまた当業者に既知
のものである、適当な燐化合物としては、燐酸た
とえばメタ燐酸、オルト燐酸、トリ燐酸、ピロ燐
酸およびその類似物、五酸化燐およびその類似
物、ハロゲン化燐たとえばオキシ沃化燐、五塩化
燐、オキシ臭化燐およびその類似物、有機燐化合
物たとえばエチルホスフエート、メチルホスフエ
ートおよびその類似物、および3価燐化合物たと
えば亜燐酸、三塩化燐、三臭化燐またはしばしば
ホスフオネートとして知られている有機ホスフア
イトたとえばトリメチルホスフアイト、トリエチ
ルホスフアイト、トリプロピルホスフアイトおよ
びその類似物が挙げられる。これらの燐化合物の
混合物もまた使用できる。しかしながら、燐酸、
亜燐酸および五酸化燐が好ましく、そして燐酸ま
たは五酸化燐と亜燐酸との混合物を使用するのが
特に好ましい。 少くとも50原子%の4価バナジウムを生成しそ
して燐―バナジウム―酸素錯体を形成するような
条件下で反応帯域へ燐化合物およびバナジウム化
合物を一緒に導入するための多数の技術が当業者
には既知である。たとえばバナジウム化合物を燐
化合物とともに酸性溶液中で加熱して出発物質を
溶解させる。すべての5価バナジウムを4価バナ
ジウムに還元しそしてこのバナジウムを4価状態
に維持するために還元剤が使用される。たとえば
当業者にはハロゲン化水素酸が酸としておよび5
価バナジウムの還元剤として役立つことが知られ
ているにしても、塩化水素酸のようなハロゲン化
水素酸を大量に使用した場合には本発明の中間体
は容易には形成されないことが判つた。いかなる
特定の理論によつても拘束されることを望むもの
ではないが、大量のハロゲンイオンは本発明の中
間体の形成を阻害すると考えられる。本質的にハ
ロゲンを含有しない燐―バナジウム―酸素錯体を
使用するのが燐―バナジウム―酸素中間体を調製
するために好ましい。当業者には既知のように、
ホルムアルデヒドおよびその類似物のような穏和
な還元剤として知られている有機化合物を酸溶液
に添加してバナジウムを還元しそして4価状態に
バナジウムを維持することができる。一方穏和な
還元剤として知られている蓚酸溶液または亜燐酸
は酸としてのみならず5価バナジウムの還元剤と
しても役立ちそしてこれらは本発明の方法におい
て好ましい。 燐化合物およびバナジウム化合物を含有するこ
の酸溶液を青色溶液(これはバナジウムの実質量
すなわち50原子%以上4価状態にあることを示し
ている)が得られるまで加熱する。燐化合物およ
びバナジウム化合物を溶解させそしてバナジウム
の実質的量を4価状態に還元して錯体を形成させ
るのに必要な時間は、出発物質として用いられる
化合物およびその化合物が加熱される温度に依存
してバツチごとに異なつている。一般に、溶液の
色が暗青色に変わり、これはバナジウムの実質的
量が4価状態にあることを示している。しかしな
がら当業者が想到するように、溶液の一部を分析
して大部分のバナジウムが4価状態にあることを
確めることができる。 燐―バナジウム―酸素錯体を形成するために数
種類の燐化合物およびバナジウム化合物を使用で
きるが、錯体中の燐のバナジウムに対する原子比
が重要である。何故ならばそれは最終触媒中での
燐とバナジウムとの原子比を制御するからであ
る。燐対バナジウムの原子比が約0.8:1以下ま
たは約1.5:1以上の場合には、本発明の方法に
より調製された触媒を用いたマレイン酸無水物の
収量は非常に低く、商業的に意味がなくなる。燐
対バナジウムの原子比を約1:1および1.1:1
の間、すなわち約1.05:1に保つことが好まし
い。 燐化合物およびバナジウム化合物が一緒に反応
帯域に導入され、そして実質的にすべてのバナジ
ウムが4価状態に還元されしかも燐―バナジウム
―酸素錯体が形成された後、従来技術では一般に
燐―バナジウム―酸素錯体は次いで触媒を形成す
るために〓焼されるべきことを開示している。し
かしながら、本発明方法においてはこの錯体を約
60℃と約120℃との間の温度で後述するような独
特なX線回折パターンを有する中間体を形成する
に充分な時間加熱することが臨界的である。この
錯体を約120℃以上の温度で加熱することは、本
発明の方法による触媒を形成するに必要な中間体
の形成を阻害する。約60℃以下の温度では、その
中間体の形成が非常に遅いので、形成するのに長
時間を必要とする。この錯体を約90℃および約
100℃の間の温度たとえば95℃で加熱するのが好
ましい。 この錯体を加熱して中間体を形成するための時
間は広範囲にわたつて変わりうるが、しかし少な
くとも24時間の加熱が中間体の形成に必要である
ことが見出された。ある場合には、120時間程度
の長時間の加熱が中間体を形成するのに必要であ
ることもある。中間体の形成を確実にするために
はこの錯体を約90℃と約100℃との間の温度で少
なくとも36時間そして時としては72時間程度の長
時間加熱することが好ましい。 中間体が形成された後、次いでそれを約130℃
以上の温度、好ましくは約130℃から約170℃で約
2〜約4時間加熱して触媒前駆体を形成させる。
その中間体の塩を密閉容器たとえば撹拌されたオ
ートクレープ中で約140゜〜160℃の温度まで加熱
して燐―バナジウム―酸素前駆体を形成すること
がさらに一層好ましい。 この前駆体が形成された後、次いでそれは約
300℃〜約600℃の間の温度で〓焼して燐―バナジ
ウム―酸素触媒を形成させる。この前駆体の〓焼
技術自体は当業者には既知であり、そしてこの前
駆体は不活性ガス中または空気中あるいは炭化水
素および空気の混合物の存在下でさえも〓焼して
適当な触媒を形成させることができる。 本発明の方法による燐―バナジウム―酸素触媒
を形成するためにこの燐―バナジウム―酸素前駆
体を〓焼した後、この触媒は脂肪族炭化水素をマ
レイン酸無水物に変換するために使用されうる。
しかしながら、マレイン酸無水物の初期収率は低
いことがあり、そしてもしそのような場合には、
生産操作の開始以前にしばらくの間低い空間速度
で低濃度の脂肪族炭化水素―空気混合物を触媒に
通過させることによりこの触媒を調節(コンデイ
シヨニング)する。 燐化合物およびバナジウム化合物が、少くとも
50原子%の4価バナジウムを生じしかも約1:1
〜約1.1:1の燐対バナジウム原子比を有する燐
―バナジウム―酸素錯体を形成するような条件下
で一緒に酸水溶液媒体中の反応帯域に導入しそし
てその後得られた錯体を約90℃〜約100℃の温度
で約24時間〜約72時間加熱することを包含する触
媒の好適な調製法においては、次いで水または溶
解したリンおよびバナジウム化合物を含有する水
の分散媒体中における中間体の分散物が形成され
る。この中間体は燐、バナジウムおよび酸素から
なる酸化物組成物であり、これはゼネラル・エレ
クトリツク社製X線回折計(型式5)を用いて
CuKα放射線で測定すると次のような主なX線
回折ピークを有している。
水物の製造において有用な触媒の調製方法に関す
る。さらに詳しくは、本発明は、飽和炭化水素か
らのマレイン酸無水物の製造に適当な触媒の調製
方法に関する。 マレイン酸無水物は世界中で重要な商業的関心
をもたれている。このものは単独でかまたは他の
酸との組合せにおいてアルキド樹脂およびポリエ
ステル樹脂の製造に使用されている。それはまた
化学合成のための応用範囲の広い中間体でもあ
る。毎年相当量のマレイン酸無水物がこれらの需
要を満たすために生産されている。 先行技術によれば、バナジウム触媒は炭化水素
からのマレイン酸無水物の製造によく適してお
り、そしてさらに飽和炭化水素からのマレイン酸
無水物の製造のためにはバナジウムの原子価が約
3.8から4.8の間であるバナジウム触媒が特に適し
ていることを教示している。さらに先行技術は、
燐―バナジウム―酸素触媒がマレイン酸無水物へ
の脂肪族炭化水素の変換に特に有用であること、
そしてこのような触媒の多数の調製方法と開示し
ている。 燐―バナジウム―酸素触媒の調製のための多く
の先行技術方法は、溶液状態でバナジウムを4価
状態に還元することが好ましいことを教示してい
る。たとえば、これらの触媒は、燐化合物とバナ
ジウム化合物とを4価バナジウムを形成し且つ触
媒の前駆体を形成するような条件下で接触させ、
そしてその後に得られた燐―バナジウム―酸素化
合物を〓焼することにより調製できる。 先行技術方法は受容できる触媒を提供するけれ
ども、本発明の方法によりさらに優れた触媒を調
製しうることが見出された。 本発明によれば、(A)少くとも50原子%の4価バ
ナジウムを与えしかも燐―バナジウム―酸素錯体
を形成するような条件下で燐化合物とバナジウム
化合物とを約0.8:1から約1.5:1の燐対バナジ
ウム原子比において反応帯域へ一緒に導入し、(B)
生成された錯体を約60℃から約120℃の間の温度
で充分な時間加熱して中間体を形成させ、(C)この
中間体を130℃以上の温度で加熱して触媒の前駆
体を形成させ、そしてその後、(D)この触媒前駆体
を約300℃から約600℃の間の温度で〓焼すること
からなる触媒の調製方法が提供される。本発明の
一態様では、上記方法は水または溶解された燐お
よびバナジウム化合物を含有する水の分散媒体中
に中間体を含有する分散物を提供する。この中間
体は、独得のX線回折パターンを有する燐、バナ
ジウムおよび酸素を包含する酸化物組成物であ
る。 本発明の目的に関して、「収率」なる語は、得
られたマレイン酸無水物のモル数と反応に導入さ
れた炭化水素供給モル数の比を意味する。「空間
速度」なる語は、15.5℃および標準大気圧で立方
センチメートル(c.c.)で表わされた時間あたりの
ガス供給量の体積を立方センチメートル(c.c.)で
表わされた触媒のバルク体積で除したものを意味
し、これはc.c./c.c./hrで表わされる。 本発明の触媒は特に飽和および不飽和の両方の
脂肪族炭化水素をマレイン酸無水物に変換させる
のに有用であり、そして本発明の触媒はブタンの
ような飽和炭化水素をマレイン酸無水物に変換さ
せるのに特に有用である。この触媒は独特のX線
回折パターンを有する燐―バナジウム―酸素中間
体を提供する方法によつて調製される。この中間
体は先行技術では得られておらず、そして本発明
の方法により調製された触媒の改善された性能の
主因であると信じられる。触媒の調製中間体のX
線回折ピークおよび飽和炭化水素をマレイン酸無
水物に変換するためのその中間体からつくられた
触媒の使用については以下に詳述する。 広く云えば、本発明による改善された性能を有
する燐―バナジウム―酸素触媒は以下のようにし
て調製される。実質的量(すなわち少なくとも50
原子%)の4価のバナジウムを生成し且つ約
0.8:1から約1.5:1の間の燐対バナジウム原子
比を有する燐―バナジウム―酸素錯体を形成する
ような条件下でバナジウム化合物および燐化合物
を本質的な量で接触せしめる。この錯体を約60℃
から約120℃の間の温度で後述するような独得の
X線回折パターンを有する中間体を形成するに充
分な時間(通常24時間またはそれ以上)加熱す
る。次いで得られた中間体を約130℃以上の温度
で加熱して触媒前駆体を形成させる。その後、こ
の触媒前駆体を約300℃から約600℃の間の温度で
〓焼する。 本発明の方法に有用なバナジウム化合物は当業
者に既知である。適当なパナジウム化合物として
は、酸化バナジウムたとえば五酸化バナジウム、
三酸化バナジウムおよびそれらの類似物、バナジ
ウムオキシハライドたとえばバナジルクロリド、
バナジルジクロリド、バナジルトリクロリド、バ
ナジルプロミド、バナジルジプロミド、バナジル
トリプロミドおよびそれらの類似物、バナジン酸
たとえばメタバナジン酸、ピロバナジン酸および
それらの類似物、およびバナジウム塩たとえばメ
タバナジン酸アンモン、硫酸バナジウム、燐酸バ
ナジウム、蟻酸バナジウム、蓚酸バナジウムおよ
びそれらの類似物が挙げられる。しかしながら五
酸化バナジウムが好ましい。 本発明の方法による触媒の調製に使用される燐
源として有用な燐化合物はこれまた当業者に既知
のものである、適当な燐化合物としては、燐酸た
とえばメタ燐酸、オルト燐酸、トリ燐酸、ピロ燐
酸およびその類似物、五酸化燐およびその類似
物、ハロゲン化燐たとえばオキシ沃化燐、五塩化
燐、オキシ臭化燐およびその類似物、有機燐化合
物たとえばエチルホスフエート、メチルホスフエ
ートおよびその類似物、および3価燐化合物たと
えば亜燐酸、三塩化燐、三臭化燐またはしばしば
ホスフオネートとして知られている有機ホスフア
イトたとえばトリメチルホスフアイト、トリエチ
ルホスフアイト、トリプロピルホスフアイトおよ
びその類似物が挙げられる。これらの燐化合物の
混合物もまた使用できる。しかしながら、燐酸、
亜燐酸および五酸化燐が好ましく、そして燐酸ま
たは五酸化燐と亜燐酸との混合物を使用するのが
特に好ましい。 少くとも50原子%の4価バナジウムを生成しそ
して燐―バナジウム―酸素錯体を形成するような
条件下で反応帯域へ燐化合物およびバナジウム化
合物を一緒に導入するための多数の技術が当業者
には既知である。たとえばバナジウム化合物を燐
化合物とともに酸性溶液中で加熱して出発物質を
溶解させる。すべての5価バナジウムを4価バナ
ジウムに還元しそしてこのバナジウムを4価状態
に維持するために還元剤が使用される。たとえば
当業者にはハロゲン化水素酸が酸としておよび5
価バナジウムの還元剤として役立つことが知られ
ているにしても、塩化水素酸のようなハロゲン化
水素酸を大量に使用した場合には本発明の中間体
は容易には形成されないことが判つた。いかなる
特定の理論によつても拘束されることを望むもの
ではないが、大量のハロゲンイオンは本発明の中
間体の形成を阻害すると考えられる。本質的にハ
ロゲンを含有しない燐―バナジウム―酸素錯体を
使用するのが燐―バナジウム―酸素中間体を調製
するために好ましい。当業者には既知のように、
ホルムアルデヒドおよびその類似物のような穏和
な還元剤として知られている有機化合物を酸溶液
に添加してバナジウムを還元しそして4価状態に
バナジウムを維持することができる。一方穏和な
還元剤として知られている蓚酸溶液または亜燐酸
は酸としてのみならず5価バナジウムの還元剤と
しても役立ちそしてこれらは本発明の方法におい
て好ましい。 燐化合物およびバナジウム化合物を含有するこ
の酸溶液を青色溶液(これはバナジウムの実質量
すなわち50原子%以上4価状態にあることを示し
ている)が得られるまで加熱する。燐化合物およ
びバナジウム化合物を溶解させそしてバナジウム
の実質的量を4価状態に還元して錯体を形成させ
るのに必要な時間は、出発物質として用いられる
化合物およびその化合物が加熱される温度に依存
してバツチごとに異なつている。一般に、溶液の
色が暗青色に変わり、これはバナジウムの実質的
量が4価状態にあることを示している。しかしな
がら当業者が想到するように、溶液の一部を分析
して大部分のバナジウムが4価状態にあることを
確めることができる。 燐―バナジウム―酸素錯体を形成するために数
種類の燐化合物およびバナジウム化合物を使用で
きるが、錯体中の燐のバナジウムに対する原子比
が重要である。何故ならばそれは最終触媒中での
燐とバナジウムとの原子比を制御するからであ
る。燐対バナジウムの原子比が約0.8:1以下ま
たは約1.5:1以上の場合には、本発明の方法に
より調製された触媒を用いたマレイン酸無水物の
収量は非常に低く、商業的に意味がなくなる。燐
対バナジウムの原子比を約1:1および1.1:1
の間、すなわち約1.05:1に保つことが好まし
い。 燐化合物およびバナジウム化合物が一緒に反応
帯域に導入され、そして実質的にすべてのバナジ
ウムが4価状態に還元されしかも燐―バナジウム
―酸素錯体が形成された後、従来技術では一般に
燐―バナジウム―酸素錯体は次いで触媒を形成す
るために〓焼されるべきことを開示している。し
かしながら、本発明方法においてはこの錯体を約
60℃と約120℃との間の温度で後述するような独
特なX線回折パターンを有する中間体を形成する
に充分な時間加熱することが臨界的である。この
錯体を約120℃以上の温度で加熱することは、本
発明の方法による触媒を形成するに必要な中間体
の形成を阻害する。約60℃以下の温度では、その
中間体の形成が非常に遅いので、形成するのに長
時間を必要とする。この錯体を約90℃および約
100℃の間の温度たとえば95℃で加熱するのが好
ましい。 この錯体を加熱して中間体を形成するための時
間は広範囲にわたつて変わりうるが、しかし少な
くとも24時間の加熱が中間体の形成に必要である
ことが見出された。ある場合には、120時間程度
の長時間の加熱が中間体を形成するのに必要であ
ることもある。中間体の形成を確実にするために
はこの錯体を約90℃と約100℃との間の温度で少
なくとも36時間そして時としては72時間程度の長
時間加熱することが好ましい。 中間体が形成された後、次いでそれを約130℃
以上の温度、好ましくは約130℃から約170℃で約
2〜約4時間加熱して触媒前駆体を形成させる。
その中間体の塩を密閉容器たとえば撹拌されたオ
ートクレープ中で約140゜〜160℃の温度まで加熱
して燐―バナジウム―酸素前駆体を形成すること
がさらに一層好ましい。 この前駆体が形成された後、次いでそれは約
300℃〜約600℃の間の温度で〓焼して燐―バナジ
ウム―酸素触媒を形成させる。この前駆体の〓焼
技術自体は当業者には既知であり、そしてこの前
駆体は不活性ガス中または空気中あるいは炭化水
素および空気の混合物の存在下でさえも〓焼して
適当な触媒を形成させることができる。 本発明の方法による燐―バナジウム―酸素触媒
を形成するためにこの燐―バナジウム―酸素前駆
体を〓焼した後、この触媒は脂肪族炭化水素をマ
レイン酸無水物に変換するために使用されうる。
しかしながら、マレイン酸無水物の初期収率は低
いことがあり、そしてもしそのような場合には、
生産操作の開始以前にしばらくの間低い空間速度
で低濃度の脂肪族炭化水素―空気混合物を触媒に
通過させることによりこの触媒を調節(コンデイ
シヨニング)する。 燐化合物およびバナジウム化合物が、少くとも
50原子%の4価バナジウムを生じしかも約1:1
〜約1.1:1の燐対バナジウム原子比を有する燐
―バナジウム―酸素錯体を形成するような条件下
で一緒に酸水溶液媒体中の反応帯域に導入しそし
てその後得られた錯体を約90℃〜約100℃の温度
で約24時間〜約72時間加熱することを包含する触
媒の好適な調製法においては、次いで水または溶
解したリンおよびバナジウム化合物を含有する水
の分散媒体中における中間体の分散物が形成され
る。この中間体は燐、バナジウムおよび酸素から
なる酸化物組成物であり、これはゼネラル・エレ
クトリツク社製X線回折計(型式5)を用いて
CuKα放射線で測定すると次のような主なX線
回折ピークを有している。
【表】
しかしながらある場合には、ゼネラル・エレク
トリツク社製X線回折計を用いて測定した場合に
2θ゜において次のような主なX線回折ピークを
有する燐、バナジウムおよび酸素とからなる酸化
物組成物が形成された分散物が生成される。
トリツク社製X線回折計を用いて測定した場合に
2θ゜において次のような主なX線回折ピークを
有する燐、バナジウムおよび酸素とからなる酸化
物組成物が形成された分散物が生成される。
【表】
【表】
この後者の酸化物組成物は、燐―バナジウム―
酸素錯体が充分な時間加熱されなかつた場合に形
成すると信じられる。この後者の酸化物組成物を
用いても満足な触媒を調製することはできるが、
本発明の方法により触媒を調製するには6.70にお
けるd―間隔を有する前者の中間体組成物を用い
るのが好ましい。しかしながら、7.50におけるd
―間隔を有する後者の酸化物組成物は約60℃〜約
120℃好適には約90℃〜約100℃間の温度で充分な
時間すなわち約12〜約24時間加熱することにより
前者の好ましい中間体組成物に変えることがで
き、好ましい中間体組成物を形成する。 当業者には明らかなように、この全体の分散物
は約0.8:1〜約1.5:1の間、そして好適には約
1:1〜約1.1:1の間の燐対バナジウム原子比
を有するであろう。しかしながら、この中間体は
約1:1の燐対バナジウム原子比を有し、そして
この分散媒体は水および種々の組成の他の溶解し
た燐およびバナジウム化合物からなりうる。 独特の主要X線回折ピークを有する燐―バナジ
ウムおよび酸素からなるこの酸化物組成物である
中間体が燐―バナジウム―酸素前駆体に変化せし
められそしてこの前駆体が〓焼された後に、この
ように形成された触媒は炭化水素をマレイン酸無
水物に変換するために用いられる反応器中に置か
れる。その後、炭化水素および空気の混合物がマ
レイン酸無水物を生産するために触媒を通過せし
められる。 本発明の触媒は炭化水素をマレイン酸無水物に
変換するための種々の反応器中で有用である。流
動床反応器および固定管状熱交換型反応器の両者
とも満足であり、そしてこのような反応器の操作
の詳細は当業者には周知である。炭化水素をマレ
イン酸に変換する反応は、遊離酸素を含有するガ
スたとえば空気または酸素富化した空気と混合し
た炭化水素を昇温された触媒に通すことのみが必
要である。炭化水素―空気の混合物を約1〜約10
モル%炭化水素の濃度で約100〜3000c.c./c.c./hr
の空間速度および約350〜約600℃間の温度で触媒
を通過せしめてマレイン酸無水物を高収率で得
る。 本発明の触媒を用いて製造されたマレイン酸無
水物は当業者に周知の任意の手段で回収すること
ができる。たとえばマレイン酸無水物は直接凝縮
するかまたは適当な媒質中に吸収させ続いて無水
物の分離および精製をなすことにより回収でき
る。 本発明の触媒を用いて4〜10個の炭素原子を有
する多数の非芳香族炭化水素がマレイン酸無水物
に変換できる。炭化水素が直鎖において4個以上
の炭素原子を含有していることのみが必要であ
る。一例として好適な飽和炭化水素はブタンであ
り、直鎖において4個の炭素原子を含有しておら
ないイソブタンはマレイン酸無水物へ変化させる
ためには満足ではないがしかしそれが存在してい
ても有害ではない。ブタンのほかに本発明の範囲
内の他の飽和炭化水素としてはペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ある
いはブタンを伴なうかまたは伴なわれるこれらの
任意の混合物である。飽和炭化水素のほかに不飽
和炭化水素もまた用いうる。好適な不飽和炭化水
素はブテンであるが、本発明の範囲内の他の不飽
和炭化水素としては、ブタジエン、ペンテン、ヘ
キセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、
あるいはブタンを伴なうかまたは伴なわないこれ
らの任意の混合物である。シクロペンタンまたは
シクロペンテンのような環状化合物またはフラ
ン、ジヒドロフランまたはテトラヒドロフルフリ
ルアルコールのような酸素含有化合物も満足であ
る。さらに前述の供給原料は必ずしも純粋な物質
である必要はなく工業用炭化水素でもよい。 本発明を以下の実施例により説明するが本発明
はそれらに限定されるものではない。 実施例 1 撹拌機および還流冷却器を備えた3容丸底フ
ラスコに、五酸化バナジウム595g、96.8%亜燐
酸285.6g、85%燐酸404.6gおよび脱イオン水
2012.5gを導入した。燐対バナジウムの原子比は
約1.05:1であり、そして5価バナジウムを4価
状態に還元するのに必要な化学量論量より約3%
過剰の亜燐酸を含有していた。この混合物を溶液
が青色に変化するまで還流下で加熱した。その
後、約97゜〜99℃の温度で加熱を続けた。燐化合
物およびバナジウム化合物を溶解させそして水中
に分散させることにより、24時間後に淡青緑色の
沈殿が生成した。加熱をさらに28時間継続した。 沈澱物の試料を分析すると、ゼネラル・エレク
トリツク社製X線回折計(型式5)において
CuKα線を用いて2θ゜に次のような主要X線
回折ピークを有する燐、バナジウムおよび酸素か
らなる酸化物組成物であることが判明した。 d―間隔 6.70 5.68 3.34 3.16 3.09 実施例 2 実施例1からの物質約1895gを2容オートク
レープに約250mlの脱イオン水とともに移した。
このオートクレープを密閉しそして約150℃に約
4時間加熱した。冷却後、このオートクレープを
開き、そして内容物を蒸発皿(カセロール)に移
しそして強制通風炉で120℃において蒸発乾固し
た。この乾燥粉末を次いで18メツシユふるいを通
過するように粉砕しそしてこの粉砕された触媒を
1重量%の黒鉛を用いて3/16インチ(〜0.48cm)
直径の錠剤に、プレスした。 次いでこの錠剤を炉中に移し、2時間にわたつ
て約400℃へ加熱し、そして温度を約400℃にさら
に約6時間保つた。その後、この炉を約1時間冷
却しそして〓焼された錠剤を取出した。この錠剤
を1インチ(〜2.5cm)内径の鉄製の固定管状反
応管に導入した。1.5mol%ブタンを含有する炭化
水素―空気混合物を約1470c.c./c.c./hrの空間速度
で触媒と接触させた。マレイン酸無水物は約404
℃の温度で103時間後に52.3%の収率で得られ
た。この反応器を用いて得られた結果は商業的生
産反応器で得られる結果とよく相関している。 実施例 3 撹拌機および還流冷却器を備えた12容丸底フ
ラスコ中へ五酸化バナジウム2210g、97%亜燐酸
1061g、85%燐酸1499gおよび脱イオン水7475ml
を導入した。この混合物を溶液が青色に変化する
まで還流して加熱し、このことは4価バナジウム
の存在を示している。約30時間後、青緑色沈殿が
生成した。この溶液の一部を取出し、そしてこの
青緑色沈殿物を分離しそしてX線回折により分析
した。ゼネラル・エレクトリツク社製X線回折計
(型式5)によりCuKα線を用いて測定した主要
X線回折ピークは次のようである。 d―間隔 7.50 5.79 5.25 4.17 3.81 3.63 3.44 3.40 3.08 このフラスコの内容物を5ガロン(〜19)容
量のオートクレープに約2の脱イオン水ととも
に移し、そして約4時間約150℃で加熱した。冷
却後このオートクレープを開きそして内容物を蒸
発皿へ移し、蒸発乾固し、そしてその後120℃で
炉中で一夜加熱した。得られた固体を18メツシユ
ふるいを通過するように粉砕し、1重量%黒鉛を
混合し、そして3/16インチ(〜0.48cm)錠剤に成
形した。この錠剤を〓焼し、そして実施例2で示
したと同様な条件下で実験室反応器中に移した。
この触媒を1.5mol%ブタンを含有する炭化水素―
空気混合物と1460c.c./c.c./hrの空間速度で接触さ
せた。419℃の温度で269時間後にマレイン酸無水
物の収率は47.8%であつた。 実施例 4 実施例3におけるバツチの100ml部分を約98℃
でさらに36時間加熱した。中間体塩を分散液から
分離しそして実施例1のX線回折計により分析し
た。主要ピークは実施例1と同様であることが判
明した。 実施例 5 撹拌機および還流冷却器を備えた500ml容丸底
フラスコ中に85%燐酸66.6g、蓚酸36.4gおよび
脱イオン水140mlを添加した。その後五酸化バナ
ジウム55gを30分間かけて30mlの脱イオン水とと
もに少量ずつ加えた。燐対バナジウムの原子比は
約1.05:1であつた。フラスコ中の内容物を暗青
色溶液が得られるまで還流加熱した。これは4価
バナジウムの存在を示している。約97℃の温度で
約72時間加熱を継続した。そのフラスコの内容物
を蒸発皿に注ぎそして強制通気炉中で一夜120℃
に置いた。得られた固体を実施例1の操作に従つ
てX線回折により分析し、そして実施例1の中間
体塩と同一のピークを有することが判明した。 実施例 6 撹拌機および還流冷却器を備えた500ml容丸底
フラスコに五酸化バナジウム50g、85%、燐酸
66.6g、ホルムアルデヒド(36.6%水中)67.2g
および脱イオン水141mlを添加した。この混合物
を溶液が青色に変化するまで加熱還流させた。こ
れは4価バナジウムの存在を示している。燐対バ
ナジウム原子比は約1.05:1であつた。水中で淡
緑色中間体の濃厚な沈殿が観察されるまで加熱を
約32時間続けた。フラスコの内容物を蒸発皿に移
し、そして一夜120℃で強制通風炉中に置いた。
得られた固体を実施例1のようにしてX線回折に
より分析しそして実施例1の中間体と同一の主な
ピークを有していることをみとめた。 本発明は特定の実施例の形で詳記されているけ
れども、これら実施例は例示のためのみのもので
あつて本発明がそれらに限定されるものと解して
はならない。その他の態様および操作はこれらの
開示により当業者には自明白であろう。一例とし
て、少量の他の元素を燐―バナジウム―酸素触媒
に添加することによつてマレイン酸無水物の収率
を改善しうることは既知である。したがつてこの
ような本発明の精神から逸脱することなしになさ
れうる変更は当然本発明の範囲内にあるものであ
る。
酸素錯体が充分な時間加熱されなかつた場合に形
成すると信じられる。この後者の酸化物組成物を
用いても満足な触媒を調製することはできるが、
本発明の方法により触媒を調製するには6.70にお
けるd―間隔を有する前者の中間体組成物を用い
るのが好ましい。しかしながら、7.50におけるd
―間隔を有する後者の酸化物組成物は約60℃〜約
120℃好適には約90℃〜約100℃間の温度で充分な
時間すなわち約12〜約24時間加熱することにより
前者の好ましい中間体組成物に変えることがで
き、好ましい中間体組成物を形成する。 当業者には明らかなように、この全体の分散物
は約0.8:1〜約1.5:1の間、そして好適には約
1:1〜約1.1:1の間の燐対バナジウム原子比
を有するであろう。しかしながら、この中間体は
約1:1の燐対バナジウム原子比を有し、そして
この分散媒体は水および種々の組成の他の溶解し
た燐およびバナジウム化合物からなりうる。 独特の主要X線回折ピークを有する燐―バナジ
ウムおよび酸素からなるこの酸化物組成物である
中間体が燐―バナジウム―酸素前駆体に変化せし
められそしてこの前駆体が〓焼された後に、この
ように形成された触媒は炭化水素をマレイン酸無
水物に変換するために用いられる反応器中に置か
れる。その後、炭化水素および空気の混合物がマ
レイン酸無水物を生産するために触媒を通過せし
められる。 本発明の触媒は炭化水素をマレイン酸無水物に
変換するための種々の反応器中で有用である。流
動床反応器および固定管状熱交換型反応器の両者
とも満足であり、そしてこのような反応器の操作
の詳細は当業者には周知である。炭化水素をマレ
イン酸に変換する反応は、遊離酸素を含有するガ
スたとえば空気または酸素富化した空気と混合し
た炭化水素を昇温された触媒に通すことのみが必
要である。炭化水素―空気の混合物を約1〜約10
モル%炭化水素の濃度で約100〜3000c.c./c.c./hr
の空間速度および約350〜約600℃間の温度で触媒
を通過せしめてマレイン酸無水物を高収率で得
る。 本発明の触媒を用いて製造されたマレイン酸無
水物は当業者に周知の任意の手段で回収すること
ができる。たとえばマレイン酸無水物は直接凝縮
するかまたは適当な媒質中に吸収させ続いて無水
物の分離および精製をなすことにより回収でき
る。 本発明の触媒を用いて4〜10個の炭素原子を有
する多数の非芳香族炭化水素がマレイン酸無水物
に変換できる。炭化水素が直鎖において4個以上
の炭素原子を含有していることのみが必要であ
る。一例として好適な飽和炭化水素はブタンであ
り、直鎖において4個の炭素原子を含有しておら
ないイソブタンはマレイン酸無水物へ変化させる
ためには満足ではないがしかしそれが存在してい
ても有害ではない。ブタンのほかに本発明の範囲
内の他の飽和炭化水素としてはペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ある
いはブタンを伴なうかまたは伴なわれるこれらの
任意の混合物である。飽和炭化水素のほかに不飽
和炭化水素もまた用いうる。好適な不飽和炭化水
素はブテンであるが、本発明の範囲内の他の不飽
和炭化水素としては、ブタジエン、ペンテン、ヘ
キセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、
あるいはブタンを伴なうかまたは伴なわないこれ
らの任意の混合物である。シクロペンタンまたは
シクロペンテンのような環状化合物またはフラ
ン、ジヒドロフランまたはテトラヒドロフルフリ
ルアルコールのような酸素含有化合物も満足であ
る。さらに前述の供給原料は必ずしも純粋な物質
である必要はなく工業用炭化水素でもよい。 本発明を以下の実施例により説明するが本発明
はそれらに限定されるものではない。 実施例 1 撹拌機および還流冷却器を備えた3容丸底フ
ラスコに、五酸化バナジウム595g、96.8%亜燐
酸285.6g、85%燐酸404.6gおよび脱イオン水
2012.5gを導入した。燐対バナジウムの原子比は
約1.05:1であり、そして5価バナジウムを4価
状態に還元するのに必要な化学量論量より約3%
過剰の亜燐酸を含有していた。この混合物を溶液
が青色に変化するまで還流下で加熱した。その
後、約97゜〜99℃の温度で加熱を続けた。燐化合
物およびバナジウム化合物を溶解させそして水中
に分散させることにより、24時間後に淡青緑色の
沈殿が生成した。加熱をさらに28時間継続した。 沈澱物の試料を分析すると、ゼネラル・エレク
トリツク社製X線回折計(型式5)において
CuKα線を用いて2θ゜に次のような主要X線
回折ピークを有する燐、バナジウムおよび酸素か
らなる酸化物組成物であることが判明した。 d―間隔 6.70 5.68 3.34 3.16 3.09 実施例 2 実施例1からの物質約1895gを2容オートク
レープに約250mlの脱イオン水とともに移した。
このオートクレープを密閉しそして約150℃に約
4時間加熱した。冷却後、このオートクレープを
開き、そして内容物を蒸発皿(カセロール)に移
しそして強制通風炉で120℃において蒸発乾固し
た。この乾燥粉末を次いで18メツシユふるいを通
過するように粉砕しそしてこの粉砕された触媒を
1重量%の黒鉛を用いて3/16インチ(〜0.48cm)
直径の錠剤に、プレスした。 次いでこの錠剤を炉中に移し、2時間にわたつ
て約400℃へ加熱し、そして温度を約400℃にさら
に約6時間保つた。その後、この炉を約1時間冷
却しそして〓焼された錠剤を取出した。この錠剤
を1インチ(〜2.5cm)内径の鉄製の固定管状反
応管に導入した。1.5mol%ブタンを含有する炭化
水素―空気混合物を約1470c.c./c.c./hrの空間速度
で触媒と接触させた。マレイン酸無水物は約404
℃の温度で103時間後に52.3%の収率で得られ
た。この反応器を用いて得られた結果は商業的生
産反応器で得られる結果とよく相関している。 実施例 3 撹拌機および還流冷却器を備えた12容丸底フ
ラスコ中へ五酸化バナジウム2210g、97%亜燐酸
1061g、85%燐酸1499gおよび脱イオン水7475ml
を導入した。この混合物を溶液が青色に変化する
まで還流して加熱し、このことは4価バナジウム
の存在を示している。約30時間後、青緑色沈殿が
生成した。この溶液の一部を取出し、そしてこの
青緑色沈殿物を分離しそしてX線回折により分析
した。ゼネラル・エレクトリツク社製X線回折計
(型式5)によりCuKα線を用いて測定した主要
X線回折ピークは次のようである。 d―間隔 7.50 5.79 5.25 4.17 3.81 3.63 3.44 3.40 3.08 このフラスコの内容物を5ガロン(〜19)容
量のオートクレープに約2の脱イオン水ととも
に移し、そして約4時間約150℃で加熱した。冷
却後このオートクレープを開きそして内容物を蒸
発皿へ移し、蒸発乾固し、そしてその後120℃で
炉中で一夜加熱した。得られた固体を18メツシユ
ふるいを通過するように粉砕し、1重量%黒鉛を
混合し、そして3/16インチ(〜0.48cm)錠剤に成
形した。この錠剤を〓焼し、そして実施例2で示
したと同様な条件下で実験室反応器中に移した。
この触媒を1.5mol%ブタンを含有する炭化水素―
空気混合物と1460c.c./c.c./hrの空間速度で接触さ
せた。419℃の温度で269時間後にマレイン酸無水
物の収率は47.8%であつた。 実施例 4 実施例3におけるバツチの100ml部分を約98℃
でさらに36時間加熱した。中間体塩を分散液から
分離しそして実施例1のX線回折計により分析し
た。主要ピークは実施例1と同様であることが判
明した。 実施例 5 撹拌機および還流冷却器を備えた500ml容丸底
フラスコ中に85%燐酸66.6g、蓚酸36.4gおよび
脱イオン水140mlを添加した。その後五酸化バナ
ジウム55gを30分間かけて30mlの脱イオン水とと
もに少量ずつ加えた。燐対バナジウムの原子比は
約1.05:1であつた。フラスコ中の内容物を暗青
色溶液が得られるまで還流加熱した。これは4価
バナジウムの存在を示している。約97℃の温度で
約72時間加熱を継続した。そのフラスコの内容物
を蒸発皿に注ぎそして強制通気炉中で一夜120℃
に置いた。得られた固体を実施例1の操作に従つ
てX線回折により分析し、そして実施例1の中間
体塩と同一のピークを有することが判明した。 実施例 6 撹拌機および還流冷却器を備えた500ml容丸底
フラスコに五酸化バナジウム50g、85%、燐酸
66.6g、ホルムアルデヒド(36.6%水中)67.2g
および脱イオン水141mlを添加した。この混合物
を溶液が青色に変化するまで加熱還流させた。こ
れは4価バナジウムの存在を示している。燐対バ
ナジウム原子比は約1.05:1であつた。水中で淡
緑色中間体の濃厚な沈殿が観察されるまで加熱を
約32時間続けた。フラスコの内容物を蒸発皿に移
し、そして一夜120℃で強制通風炉中に置いた。
得られた固体を実施例1のようにしてX線回折に
より分析しそして実施例1の中間体と同一の主な
ピークを有していることをみとめた。 本発明は特定の実施例の形で詳記されているけ
れども、これら実施例は例示のためのみのもので
あつて本発明がそれらに限定されるものと解して
はならない。その他の態様および操作はこれらの
開示により当業者には自明白であろう。一例とし
て、少量の他の元素を燐―バナジウム―酸素触媒
に添加することによつてマレイン酸無水物の収率
を改善しうることは既知である。したがつてこの
ような本発明の精神から逸脱することなしになさ
れうる変更は当然本発明の範囲内にあるものであ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 d―間隔 6.70 5.68 3.34 3.16 3.09 の主要X線回折ピークを有する燐、バナジウムお
よび酸素からなる中間体の水性分散液を130〜170
℃の温度で濃縮することなく加熱して、燐―バナ
ジウム―酸素触媒前駆体を形成し次いでその触媒
前駆体を加熱し次いで300〜600℃の温度で〓焼し
て得られた無水マレイン酸製造用触媒。 2 前記中間体の燐対バナジウムの原子比が
0.8:1と1.5:1との間であることを特徴とす
る、前記特許請求の範囲第1項記載の触媒。 3 前記中間体の燐対バナジウム原子比が1:1
と1.1:1との間であることを特徴とする、前記
特許請求の範囲第1項記載の触媒。 4(A) 少なくも50原子%の4価のバナジウムを与
えそして燐―バナジウム―酸素錯体を形成させ
るような条件下で燐化合物およびバナジウム化
合物を反応帯域へ一緒に導入し、 (B) この錯体を120℃までの温度で燐―バナジウ
ム―酸素触媒中間体を形成するに充分な時間加
熱し、 (C) この触媒中間体の水性分散液を濃縮すること
なく130〜170℃の温度で燐―バナジウム―酸素
触媒前駆体を形成するに充分な時間加熱しそし
て (D) この触媒前駆体を約300〜600℃の間の温度で
〓焼することを特徴とする、無水マレイン酸製
造用触媒の製造方法。 5 前記錯体が少なくとも24時間60〜120℃の温
度で加熱されることを特徴とする、前記特許請求
の範囲第4項記載の方法。 6 燐対バナジウムの原子比が錯体中で0.8:1
と1.5:1との間であることを特徴とする、前記
特許請求の範囲第4項記載の方法。 7(A) 少なくとも50原子%の4価バナジウムを与
えそして燐対バナジウムの原子比が1:1と
1.1:1との間にあるような燐―バナジウム―
酸素錯体を生成するような条件下で燐化合物お
よびパナジウム化合物を反応帯域へ一緒に導入
し、 (B) この錯体を90℃と100℃との間の温度で48〜
72時間加熱して燐―バナジウム―酸素触媒中間
体を形成し、 (C) この触媒中間体の水性分散液を濃縮すること
なく130〜170℃の温度で約4時間加熱して燐―
バナジウム―酸素触媒前駆体を形成しそして (D) この触媒前駆体を約300〜600℃の温度で約6
時間〓焼することを特徴とする、前記特許請求
の範囲第4項記載の方法。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US69845876A | 1976-06-21 | 1976-06-21 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS52156193A JPS52156193A (en) | 1977-12-26 |
| JPS6116508B2 true JPS6116508B2 (ja) | 1986-04-30 |
Family
ID=24805337
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7316777A Granted JPS52156193A (en) | 1976-06-21 | 1977-06-20 | Catalyst composite |
Country Status (6)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS52156193A (ja) |
| CA (1) | CA1104114A (ja) |
| DE (1) | DE2727617A1 (ja) |
| FR (1) | FR2355563A1 (ja) |
| GB (1) | GB1538031A (ja) |
| IT (1) | IT1143674B (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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