JPS6121993B2 - - Google Patents
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- JPS6121993B2 JPS6121993B2 JP3382776A JP3382776A JPS6121993B2 JP S6121993 B2 JPS6121993 B2 JP S6121993B2 JP 3382776 A JP3382776 A JP 3382776A JP 3382776 A JP3382776 A JP 3382776A JP S6121993 B2 JPS6121993 B2 JP S6121993B2
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- oil
- triglyceride
- fractional crystallization
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Description
本発明は、油脂質物の改良された溶剤分別結晶
法に関するものである。更に詳しくはカカオバタ
ー代用脂、硬質ステアリンバター等の製菓用食用
油脂に適した良質の分別油脂を高収率に分取する
方法に関するものである。 油脂質物例えば天然トリグリセライド及び微量
に含まれるガム物質、燐脂質、その他の不鹸化物
及び合成グリセライド等(以下単に油脂と称す)
の溶剤分別結晶法は油脂の有効利用法の一つとし
て欠くことのできない重要な処理方法であつて、
その収率や品質を向上させることは工業的利益が
大きく、製品の利用価値を高め、製品を有利に供
給し得ることになる。 溶剤分別結晶法の応用で特に関心のある分野は
カカオバター代用脂、硬質ステアリンバターの製
造法に関するものである。ここでいうカカオバタ
ー代用脂とは天然カカオ脂と部分的又は全体的に
置換し得る通常テンパリング型チヨコレート用油
脂を指し、カカオ脂同等の融解特性と高い置換率
が望まれる。また、硬質ステアリンバターとはサ
ンドビスケツト用油脂、製菓用フイリング等に主
として使用される非テンパリング型食用油脂を指
し、体温付近の温度で鋭敏な融解特性をもつヤシ
油等のラウリン型油脂及びその硬化油脂、硬化植
物油脂、及びその分別油脂等が使用されている。 既に公知の溶剤分別結晶法で提案されている方
法では、有機溶剤としてカカオバター代用脂分画
を精度よく分別し得る選択性のよい溶剤に関する
提案、カカオ脂のトリグリセライド成分であるオ
レオジステアリン、オレオパルミトステアリン、
オレオジパルミチン等の一不飽和トリグリセライ
ドを分取し得る原料油脂の選択と分別方法に関す
る提案、油脂結晶の晶出方法、結晶の分離方法等
の化学工学的な方法に関する提案等多数がある。 既に提案された選択性溶剤を例示するとアセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤を主流
として、n−ヘキサン等のパラフイン系炭化水素
とその塩素化物、ニトロ化物及び酢酸エチル、酢
酸メチル、イソプロピルアセテート等の酢酸エス
テル類である。この様なケトン系溶剤、パラフイ
ン系溶剤、酢酸エステル類の大部分は食品添加物
としての使用が制限または禁止されている。更に
天然物または食品添加物として認められるものも
選択性が不充分であつて、より安全で選択性の優
れた溶剤の出現が望まれている。 本発明者は、この様な要求を満足させるべく
種々の有機溶剤またはその混合溶剤による溶剤分
別結晶法の改良について研究の結果、意外にも従
来非選択性溶剤とされていた脂肪族一価アルコー
ルの一部が従来のケトン系、パラフイン系、酢酸
エステル系等の選択性溶剤により数段優れた選択
性を示すことを発見して本発明を完成した。 本発明の方法を説明すると、オレオステアリン
型油脂、例えばシア脂・マラバル脂・類似脂及び
その微水添油等、パルミチン系油脂、例えばパー
ム油・牛脂・フルワラ脂・ボルネオ脂・イリツペ
脂・類似脂及びその微水添油等、オレオステアリ
ン型油脂とパルミチン系油脂との混合油脂等のカ
カオ脂のトリグリセライド成分である前記の一不
飽和トリグリセライドを含有する油脂を炭素数4
〜8の脂肪族一価アルコールに溶解後冷却するか
又は冷却しないで溶剤分別法に服せしめて結晶ト
リグリセライドと液体トリグリセライド分画とを
分別する。例えばカカオ代用脂を得るにはその一
不飽和トリグリセライドを主成分とする融点27〜
38℃の中融点部を分取する。こゝでいう中融点部
とは必ずしも三分画中の中間分画を指すものでは
なくシア脂等では僅かの高融点飽和トリグリセラ
イドを除去するか又は除去しないで1次結晶部又
は2次結晶部として分別される中融点部も包含す
る。また、菜種油・カラシ油及び類似脂等のエル
カ酸型油脂及び大豆油・サフラワー油・米ヌカ油
及び類似脂等のオレイン−リノール型油脂等の多
不飽和トリグリセライドを硬化して得られるトラ
ンスモノ不飽和脂肪酸含量が20〜80%の硬化油を
上記と同様に溶剤分別結晶法に服せしめて所望の
分画部を分取する。例えば一不飽和トリグリセラ
イドとトランス酸含量を高めた中融点部を分取す
る方法においては僅に残存する液体又は軟質部又
は期待に反して生成する高融点飽和トリグリセラ
イドを除去して得られる1次結晶部、1次液
部、2次結晶部をも包含する。 本発明の炭素数4〜8の脂肪族一価アルコー
ル、例えばブチルアルコール、ヘキシルアルコー
ル、オクチルアルコール等及びその異性体、混合
物、特に好ましくはブチルアルコールまたはその
混合溶剤は上記溶剤分別結晶法により、1次結晶
部、1次液部、2次結晶部として得られる融点
27〜38℃の中融点部の分画精度を著しく向上させ
る、即ち炭素数4〜8の脂肪族一価アルコールに
よる溶剤分別結晶法による中融点部は従来のケト
ン系、パラフイン系、酢酸エステル系溶剤による
ものに比し中融点部以外の軟質部、硬質部の混入
が著しく改良される。この改良の効果は軟質部の
混入による中融点部の軟質化を防止し、又硬質部
の混入による中融点部の融解曲線の高温部での裾
引き現象、即ち口どけの悪さを改良してカカオ脂
に類似した鋭敏な融解特性を得る。この様な効果
は従来の選択性溶剤による溶剤分別結晶法では著
しく中融点部の収率を犠牲にしても得ることが困
難である。この事実は溶剤分別結晶法によるカカ
オバター代用脂、硬質ステアリンバターの融解特
性の改良には中融点部の分取収率よりも溶剤の選
択性の方が大きく寄与していることを示す。又本
発明の脂肪族一価アルコールは従来の溶剤に比し
てトリグリセライドの脂肪酸基の飽和、不飽和度
に対する選択性が優れていることが後記実施例に
より明らかである。 本発明の中融点部の改良はカカオバター代用脂
の天然カカオ脂に対する置換、代用をより自由に
し、硬質ステアリンバターにおいても中融点部収
率を著しく向上させる。又、特に優れた特性はカ
カオ脂とカカオ代用脂の混合による混合油脂の融
点降下を改良し、混合油脂の結晶形の変化、結晶
転位態様の変化を最少限にとどめる。このことは
中融点部に対する一次分別での高融点飽和トリグ
リセライド、特にトリステアリン、パルミトジス
テアリンの混入が改良され、二次分別においては
多不飽和トリグリセライドの混入が防止されるた
めであろう。更に本発明の優れた特徴は原料油脂
に含有する不鹸化物、特にガム質に対する選択性
が優れている点にある。即ち本発明の脂肪族一価
アルコールは従来の溶剤に比しトリグリセライド
とガム物質の溶剤に対する溶解温度の差を大きく
することが本発明者によつて発見された。この結
果本発明の方法によれば高融点トリグリセライド
の溶剤にする溶解温度(以下単に溶解温度とい
う)においてガム物質が析出するのでトリグリセ
ライドの溶解状態でガム物質のみからなる分画と
液体トリグリセライド分画とを分別することが可
能となり、従来ガム質に30〜40%程度混入してた
トリグリセライドを殆ど皆無とすることができ
る。 本発明の方法を更に詳記するとオレオステアリ
ン型油脂、パルミチン系油脂、高トランス酸含有
硬化植物油脂等の原料油脂1重量部と炭素数4−
8の脂肪族一価アルコール0.5〜6重量部とを油
脂の溶解温度以上の温度で混合溶解する。特にガ
ム物質含有油脂の溶解温度は20〜70℃、好ましく
は45〜60℃である。60℃以下では、ガム物質が溶
解しないで析出するので油分の殆んど含まないガ
ム物質のみを分取できる。ガム物質は90℃をこえ
て昇温すると溶剤中で融解を始めガム質結晶が互
に融着結合し70℃以上では溶剤中に不透明に溶解
し別不能となり、冷却再結晶が必要である。又
再度油脂の溶解温度に昇温すると分別可能とな
る。但し結晶部と同時に分別する場合は冷却再結
晶後の昇温は不要である。ガム質の再結晶温度は
15〜20℃が好適である。次に、一次分別により高
融点飽和トリグリセライド結晶を除去し、再に
液部を冷却し二次分別を行つて融点27〜38℃の中
融点部トリグリセライド結晶を分取する。この中
融点部は原料油脂の種類によりカカオ代用脂また
は硬質ステアリンバターとして好適である。 本発明による一次及び二次分別における結晶部
の結晶形態は従来法溶剤に比して著しく均質微細
であるが過性が優れており、これが本発明溶剤
の飽和、不飽和トリグリセライドの選択性と相俟
つて効果を発揮するものと考えられる。本発明の
溶剤は、炭素数4未満のエチルアルコール、メチ
ルアルコール、プロピルアルコールの混合も40%
以下で可能であり、水分は10%以下が許容され
る。以下、実施例をもつて更に詳細説明する。 実施例 1 不鹸物4.1%含有精製シア脂200grを融解しブタ
ノール800grと混合して50℃に加温するとトリグ
リセライドはブタノールに完全に溶解し溶液は完
全透明となり溶液中にガム物質がモロモロの状態
で析出沈降する。これを別して8.1grのガム物
質を除去した。次いで液部を撹拌しながら毎分
0.5℃の割合で35℃迄冷却し30分間保持した。次
にこれを過し高融点トリグリセライド結晶
0.68grを得た。更に、この液部を同様に冷却し
て−5℃としそのまゝ30分間保持して後過して
中融点トリグリセライド結晶150grを得た。得ら
れた結晶は20〜40メツシの均質な結晶で過性は
良好であつた。次に同一原料油をアセトンを用い
一次分別29℃、二次分別−5℃、その他は実施例
と同一条件で得た分別油との比較を第1表に示
す。
法に関するものである。更に詳しくはカカオバタ
ー代用脂、硬質ステアリンバター等の製菓用食用
油脂に適した良質の分別油脂を高収率に分取する
方法に関するものである。 油脂質物例えば天然トリグリセライド及び微量
に含まれるガム物質、燐脂質、その他の不鹸化物
及び合成グリセライド等(以下単に油脂と称す)
の溶剤分別結晶法は油脂の有効利用法の一つとし
て欠くことのできない重要な処理方法であつて、
その収率や品質を向上させることは工業的利益が
大きく、製品の利用価値を高め、製品を有利に供
給し得ることになる。 溶剤分別結晶法の応用で特に関心のある分野は
カカオバター代用脂、硬質ステアリンバターの製
造法に関するものである。ここでいうカカオバタ
ー代用脂とは天然カカオ脂と部分的又は全体的に
置換し得る通常テンパリング型チヨコレート用油
脂を指し、カカオ脂同等の融解特性と高い置換率
が望まれる。また、硬質ステアリンバターとはサ
ンドビスケツト用油脂、製菓用フイリング等に主
として使用される非テンパリング型食用油脂を指
し、体温付近の温度で鋭敏な融解特性をもつヤシ
油等のラウリン型油脂及びその硬化油脂、硬化植
物油脂、及びその分別油脂等が使用されている。 既に公知の溶剤分別結晶法で提案されている方
法では、有機溶剤としてカカオバター代用脂分画
を精度よく分別し得る選択性のよい溶剤に関する
提案、カカオ脂のトリグリセライド成分であるオ
レオジステアリン、オレオパルミトステアリン、
オレオジパルミチン等の一不飽和トリグリセライ
ドを分取し得る原料油脂の選択と分別方法に関す
る提案、油脂結晶の晶出方法、結晶の分離方法等
の化学工学的な方法に関する提案等多数がある。 既に提案された選択性溶剤を例示するとアセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤を主流
として、n−ヘキサン等のパラフイン系炭化水素
とその塩素化物、ニトロ化物及び酢酸エチル、酢
酸メチル、イソプロピルアセテート等の酢酸エス
テル類である。この様なケトン系溶剤、パラフイ
ン系溶剤、酢酸エステル類の大部分は食品添加物
としての使用が制限または禁止されている。更に
天然物または食品添加物として認められるものも
選択性が不充分であつて、より安全で選択性の優
れた溶剤の出現が望まれている。 本発明者は、この様な要求を満足させるべく
種々の有機溶剤またはその混合溶剤による溶剤分
別結晶法の改良について研究の結果、意外にも従
来非選択性溶剤とされていた脂肪族一価アルコー
ルの一部が従来のケトン系、パラフイン系、酢酸
エステル系等の選択性溶剤により数段優れた選択
性を示すことを発見して本発明を完成した。 本発明の方法を説明すると、オレオステアリン
型油脂、例えばシア脂・マラバル脂・類似脂及び
その微水添油等、パルミチン系油脂、例えばパー
ム油・牛脂・フルワラ脂・ボルネオ脂・イリツペ
脂・類似脂及びその微水添油等、オレオステアリ
ン型油脂とパルミチン系油脂との混合油脂等のカ
カオ脂のトリグリセライド成分である前記の一不
飽和トリグリセライドを含有する油脂を炭素数4
〜8の脂肪族一価アルコールに溶解後冷却するか
又は冷却しないで溶剤分別法に服せしめて結晶ト
リグリセライドと液体トリグリセライド分画とを
分別する。例えばカカオ代用脂を得るにはその一
不飽和トリグリセライドを主成分とする融点27〜
38℃の中融点部を分取する。こゝでいう中融点部
とは必ずしも三分画中の中間分画を指すものでは
なくシア脂等では僅かの高融点飽和トリグリセラ
イドを除去するか又は除去しないで1次結晶部又
は2次結晶部として分別される中融点部も包含す
る。また、菜種油・カラシ油及び類似脂等のエル
カ酸型油脂及び大豆油・サフラワー油・米ヌカ油
及び類似脂等のオレイン−リノール型油脂等の多
不飽和トリグリセライドを硬化して得られるトラ
ンスモノ不飽和脂肪酸含量が20〜80%の硬化油を
上記と同様に溶剤分別結晶法に服せしめて所望の
分画部を分取する。例えば一不飽和トリグリセラ
イドとトランス酸含量を高めた中融点部を分取す
る方法においては僅に残存する液体又は軟質部又
は期待に反して生成する高融点飽和トリグリセラ
イドを除去して得られる1次結晶部、1次液
部、2次結晶部をも包含する。 本発明の炭素数4〜8の脂肪族一価アルコー
ル、例えばブチルアルコール、ヘキシルアルコー
ル、オクチルアルコール等及びその異性体、混合
物、特に好ましくはブチルアルコールまたはその
混合溶剤は上記溶剤分別結晶法により、1次結晶
部、1次液部、2次結晶部として得られる融点
27〜38℃の中融点部の分画精度を著しく向上させ
る、即ち炭素数4〜8の脂肪族一価アルコールに
よる溶剤分別結晶法による中融点部は従来のケト
ン系、パラフイン系、酢酸エステル系溶剤による
ものに比し中融点部以外の軟質部、硬質部の混入
が著しく改良される。この改良の効果は軟質部の
混入による中融点部の軟質化を防止し、又硬質部
の混入による中融点部の融解曲線の高温部での裾
引き現象、即ち口どけの悪さを改良してカカオ脂
に類似した鋭敏な融解特性を得る。この様な効果
は従来の選択性溶剤による溶剤分別結晶法では著
しく中融点部の収率を犠牲にしても得ることが困
難である。この事実は溶剤分別結晶法によるカカ
オバター代用脂、硬質ステアリンバターの融解特
性の改良には中融点部の分取収率よりも溶剤の選
択性の方が大きく寄与していることを示す。又本
発明の脂肪族一価アルコールは従来の溶剤に比し
てトリグリセライドの脂肪酸基の飽和、不飽和度
に対する選択性が優れていることが後記実施例に
より明らかである。 本発明の中融点部の改良はカカオバター代用脂
の天然カカオ脂に対する置換、代用をより自由に
し、硬質ステアリンバターにおいても中融点部収
率を著しく向上させる。又、特に優れた特性はカ
カオ脂とカカオ代用脂の混合による混合油脂の融
点降下を改良し、混合油脂の結晶形の変化、結晶
転位態様の変化を最少限にとどめる。このことは
中融点部に対する一次分別での高融点飽和トリグ
リセライド、特にトリステアリン、パルミトジス
テアリンの混入が改良され、二次分別においては
多不飽和トリグリセライドの混入が防止されるた
めであろう。更に本発明の優れた特徴は原料油脂
に含有する不鹸化物、特にガム質に対する選択性
が優れている点にある。即ち本発明の脂肪族一価
アルコールは従来の溶剤に比しトリグリセライド
とガム物質の溶剤に対する溶解温度の差を大きく
することが本発明者によつて発見された。この結
果本発明の方法によれば高融点トリグリセライド
の溶剤にする溶解温度(以下単に溶解温度とい
う)においてガム物質が析出するのでトリグリセ
ライドの溶解状態でガム物質のみからなる分画と
液体トリグリセライド分画とを分別することが可
能となり、従来ガム質に30〜40%程度混入してた
トリグリセライドを殆ど皆無とすることができ
る。 本発明の方法を更に詳記するとオレオステアリ
ン型油脂、パルミチン系油脂、高トランス酸含有
硬化植物油脂等の原料油脂1重量部と炭素数4−
8の脂肪族一価アルコール0.5〜6重量部とを油
脂の溶解温度以上の温度で混合溶解する。特にガ
ム物質含有油脂の溶解温度は20〜70℃、好ましく
は45〜60℃である。60℃以下では、ガム物質が溶
解しないで析出するので油分の殆んど含まないガ
ム物質のみを分取できる。ガム物質は90℃をこえ
て昇温すると溶剤中で融解を始めガム質結晶が互
に融着結合し70℃以上では溶剤中に不透明に溶解
し別不能となり、冷却再結晶が必要である。又
再度油脂の溶解温度に昇温すると分別可能とな
る。但し結晶部と同時に分別する場合は冷却再結
晶後の昇温は不要である。ガム質の再結晶温度は
15〜20℃が好適である。次に、一次分別により高
融点飽和トリグリセライド結晶を除去し、再に
液部を冷却し二次分別を行つて融点27〜38℃の中
融点部トリグリセライド結晶を分取する。この中
融点部は原料油脂の種類によりカカオ代用脂また
は硬質ステアリンバターとして好適である。 本発明による一次及び二次分別における結晶部
の結晶形態は従来法溶剤に比して著しく均質微細
であるが過性が優れており、これが本発明溶剤
の飽和、不飽和トリグリセライドの選択性と相俟
つて効果を発揮するものと考えられる。本発明の
溶剤は、炭素数4未満のエチルアルコール、メチ
ルアルコール、プロピルアルコールの混合も40%
以下で可能であり、水分は10%以下が許容され
る。以下、実施例をもつて更に詳細説明する。 実施例 1 不鹸物4.1%含有精製シア脂200grを融解しブタ
ノール800grと混合して50℃に加温するとトリグ
リセライドはブタノールに完全に溶解し溶液は完
全透明となり溶液中にガム物質がモロモロの状態
で析出沈降する。これを別して8.1grのガム物
質を除去した。次いで液部を撹拌しながら毎分
0.5℃の割合で35℃迄冷却し30分間保持した。次
にこれを過し高融点トリグリセライド結晶
0.68grを得た。更に、この液部を同様に冷却し
て−5℃としそのまゝ30分間保持して後過して
中融点トリグリセライド結晶150grを得た。得ら
れた結晶は20〜40メツシの均質な結晶で過性は
良好であつた。次に同一原料油をアセトンを用い
一次分別29℃、二次分別−5℃、その他は実施例
と同一条件で得た分別油との比較を第1表に示
す。
【表】
第1表により中融点部の収率が著しく向上し、
しかも沃素価、融点が改良されている。 実施例 2 精製シア脂110grと精製パーム油90grの混合油
をフタノール640grとエタノール160grの混合溶剤
に混合し55℃に加温するとトリグリセライドは完
全に溶解し完全透明となつた。ガム物質は溶液中
に析出沈降するのでこれを別し4grの殆んど油
分を含まないガム物質を分取した。次に、液部
を撹拌しながら毎分0.5℃の割合で25℃まで冷却
してそのまゝ30分保持して後、高融点結晶部7gr
を過除去した。更にこの液部を同様に撹拌冷
却して5℃としそのまゝ30分間保持して、均質微
細な中融点結晶部を析出させ別して125grのカ
カオバター代用脂を得た。 次に比較のため、同じ原料油脂をアセトンを用
いて一次分別24℃、二次分別−5℃、及び一次分
別20℃、二次分別−5℃で得たカカオバター代用
脂A及びBの収率、特性値を第2表に示す。第2
表よりアセトン分別では収率を犠牲にしても特性
値が大きく変化せず本発明の方法に比べて劣つて
いることがわかる。また、第1図冷却曲線、第2
図固体脂指数を見ても本発明によるカカオ代用脂
の品質が優れていることが明らかである。
しかも沃素価、融点が改良されている。 実施例 2 精製シア脂110grと精製パーム油90grの混合油
をフタノール640grとエタノール160grの混合溶剤
に混合し55℃に加温するとトリグリセライドは完
全に溶解し完全透明となつた。ガム物質は溶液中
に析出沈降するのでこれを別し4grの殆んど油
分を含まないガム物質を分取した。次に、液部
を撹拌しながら毎分0.5℃の割合で25℃まで冷却
してそのまゝ30分保持して後、高融点結晶部7gr
を過除去した。更にこの液部を同様に撹拌冷
却して5℃としそのまゝ30分間保持して、均質微
細な中融点結晶部を析出させ別して125grのカ
カオバター代用脂を得た。 次に比較のため、同じ原料油脂をアセトンを用
いて一次分別24℃、二次分別−5℃、及び一次分
別20℃、二次分別−5℃で得たカカオバター代用
脂A及びBの収率、特性値を第2表に示す。第2
表よりアセトン分別では収率を犠牲にしても特性
値が大きく変化せず本発明の方法に比べて劣つて
いることがわかる。また、第1図冷却曲線、第2
図固体脂指数を見ても本発明によるカカオ代用脂
の品質が優れていることが明らかである。
【表】
実施例 3
菜種油50%、大豆油50%の混合精製油500grを
ニツケル触媒を用いて水素添加し沃素価73.7融点
33.0℃、トランス酸含量42.5%の硬化油を調整し
た。この硬化油100grをブタノール500grに溶解
し、一次分別25℃、二次分別10℃で分別処理し中
融点部56grを得た。この硬質ステアリンバターと
比較のため硬化油100gをメチルエチルケトン
500grに溶解し、一次分別25℃、二次分別10℃、
で分別処理した硬質ステアリンバター(A)と一次分
別22℃、二次分別7℃で分別処理した硬質ステア
リンバター(B)を調整し本発明の方法で得た硬質ス
テアリンバターとの比較を第3表に示す。第3表
より、同一特性を有する硬質ステアリンバターを
従来の溶剤で得るには著しい収率低下が伴うこと
が明白である。
ニツケル触媒を用いて水素添加し沃素価73.7融点
33.0℃、トランス酸含量42.5%の硬化油を調整し
た。この硬化油100grをブタノール500grに溶解
し、一次分別25℃、二次分別10℃で分別処理し中
融点部56grを得た。この硬質ステアリンバターと
比較のため硬化油100gをメチルエチルケトン
500grに溶解し、一次分別25℃、二次分別10℃、
で分別処理した硬質ステアリンバター(A)と一次分
別22℃、二次分別7℃で分別処理した硬質ステア
リンバター(B)を調整し本発明の方法で得た硬質ス
テアリンバターとの比較を第3表に示す。第3表
より、同一特性を有する硬質ステアリンバターを
従来の溶剤で得るには著しい収率低下が伴うこと
が明白である。
【表】
【表】
実施例 4
オクチルアルコール60%、メチルアルコール40
%の混合溶剤400grに精製パーム油100grを溶解し
50℃より毎分0.5℃の割合で21℃迄冷却しその
まゝ30分間保持して後過して結晶部8.5gr(油
分)を除去し、次に液部を同様に5℃迄冷却し
30分間保持して46.5grの中融点部を別した。第
4表に、このカカオ代用脂とアセトンを溶剤とし
て同収率で分取した中融点部との特性値の比較を
示す。
%の混合溶剤400grに精製パーム油100grを溶解し
50℃より毎分0.5℃の割合で21℃迄冷却しその
まゝ30分間保持して後過して結晶部8.5gr(油
分)を除去し、次に液部を同様に5℃迄冷却し
30分間保持して46.5grの中融点部を別した。第
4表に、このカカオ代用脂とアセトンを溶剤とし
て同収率で分取した中融点部との特性値の比較を
示す。
【表】
【表】
実施例 5
精製パーム200gを融解し、ブタノール800gと
混合し、50℃より毎分0.5℃の割合で27℃まで冷
却し、そのまま30分間保持して後、過した。 結晶部57.5gを脱溶剤して20.8gの高融点部を
得た。更に、液部を5℃まで冷却し、30分間保
持した後、過し、293.5gの結晶部を脱溶剤し
95.0gの中融点部と、液部を脱溶剤して液油
部84.0gを得た。その収率バランス及び特性を第
5表に示す。なお、別に比較例1としてエタノー
ルを、比較例2としてn−ヘキサンを、比較例3
としてn−デカノールを使い、第5表に示した条
件にて実施例5と同様の操作によつて得た収率と
その特性を第5表に併せ示した。
混合し、50℃より毎分0.5℃の割合で27℃まで冷
却し、そのまま30分間保持して後、過した。 結晶部57.5gを脱溶剤して20.8gの高融点部を
得た。更に、液部を5℃まで冷却し、30分間保
持した後、過し、293.5gの結晶部を脱溶剤し
95.0gの中融点部と、液部を脱溶剤して液油
部84.0gを得た。その収率バランス及び特性を第
5表に示す。なお、別に比較例1としてエタノー
ルを、比較例2としてn−ヘキサンを、比較例3
としてn−デカノールを使い、第5表に示した条
件にて実施例5と同様の操作によつて得た収率と
その特性を第5表に併せ示した。
【表】
【表】
第5表に示す実施例と比較例から、先ず、ブタ
ノールの選択性のある晶析については、分別脂の
収率バランスとその特性からいつて実施例の中融
点部は、収量47.5%、よう素価41.9を示すのに対
して、比較例1はよう素価が高く、結晶純度が非
選択であり、比較例2は中融点部の収量が少い。
即ち、実施例によれば、カカオ代用脂に好適なパ
ーム油の中融点部(二飽和一不飽和グリセライド
画分)が収率よく得られることを示している。こ
れはエタノールに対するトリグリセライドの溶解
度が20℃以下で非常に小さくなることと、ヘキサ
ンは逆に0℃以下でも大きな溶解性を示すことに
起因すると考えられる。更に経済性を考慮した場
合、エタノール分別は大量の溶剤使用という面
で、又ヘキサン分別は晶析温度が−20℃と云う冷
却費用の面で、共に非常に不利であることがわか
る。また高級アルコール類としてのデカノール
(炭素数10)の融点6.9℃はパーム油の液融点よ
り低いので選択的な晶析ができない事と、粘度が
高い事は別性が悪い事を意味し、分別溶剤とし
ての利用は不利である。
ノールの選択性のある晶析については、分別脂の
収率バランスとその特性からいつて実施例の中融
点部は、収量47.5%、よう素価41.9を示すのに対
して、比較例1はよう素価が高く、結晶純度が非
選択であり、比較例2は中融点部の収量が少い。
即ち、実施例によれば、カカオ代用脂に好適なパ
ーム油の中融点部(二飽和一不飽和グリセライド
画分)が収率よく得られることを示している。こ
れはエタノールに対するトリグリセライドの溶解
度が20℃以下で非常に小さくなることと、ヘキサ
ンは逆に0℃以下でも大きな溶解性を示すことに
起因すると考えられる。更に経済性を考慮した場
合、エタノール分別は大量の溶剤使用という面
で、又ヘキサン分別は晶析温度が−20℃と云う冷
却費用の面で、共に非常に不利であることがわか
る。また高級アルコール類としてのデカノール
(炭素数10)の融点6.9℃はパーム油の液融点よ
り低いので選択的な晶析ができない事と、粘度が
高い事は別性が悪い事を意味し、分別溶剤とし
ての利用は不利である。
第1図は、本発明の実施例2のカカオ代用脂と
天然カカオ脂及び比較例との冷却曲線であり、第
2図は同固体脂指数を比較した線図である。
天然カカオ脂及び比較例との冷却曲線であり、第
2図は同固体脂指数を比較した線図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 油脂の溶剤分別結晶法において、選択性溶剤
として炭素数4〜8の脂肪族一価アルコールの一
種、又は二種以上の混合溶剤を主成分とする脂肪
族一価アルコールに油脂を溶解し結晶トリグリセ
ライドと液体トリグリセライド分画を分別分取す
ることを特徴とする油脂の溶剤分別結晶法。 2 脂肪族一価アルコールがブチルアルコールの
単独、又はブチルアルコールを主成分とする混合
物である特許請求の範囲第1項記載の分別結晶
法。 3 高融点トリグリセライド部を除去して後、融
点27〜38℃の中融点部を分別分取する分別油脂が
カカオ代用脂である特許請求の範囲第1項または
第2項記載の分別結晶法。 4 高融点トリグリセライド部を除去して後、融
点27〜38℃の中融点部を分別分取する分別油脂が
硬質ステアリンバターである特許請求の範囲第1
項または第2項記載の分別結晶法。 5 オレオジステアリン系油脂から高融点トリグ
リセライド部を除去する工程と、一不飽和トリグ
リセライドを主成分とする融点27〜38℃の中融点
部を分取する工程とを含む特許請求の範囲第1項
または第2項記載の分別結晶法。 6 パルミチン系油脂より高融点トリグリセライ
ド部を除去する工程と、一不飽和トリグリセライ
ドを主成分とする融点27〜38℃の中融点部を分取
する工程とを含む特許請求の範囲第1項または第
2項記載の分別結晶法。 7 オレオジステアリン系油脂80〜40部とパルミ
チン系油脂20〜60部との混合油より高融点トリグ
リセライド部を除去する工程と一不飽和トリグリ
セライドを主成分とする融点27〜38℃の中融点部
を分取する工程とを含む特許請求の範囲第1項ま
たは第2項記載の分別結晶法。 8 オレイン−リノール型油脂を硬化して得られ
るトランスモノ不飽和脂肪酸含量が20〜80%の硬
化油を一次分別で高融点部を除去し、二次分別で
一不飽和トリグリセライドとトランス酸含量を高
めた融点27〜38℃の中融点部を分取する特許請求
の範囲第1項または第2項記載の分別結晶法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3382776A JPS52117305A (en) | 1976-03-26 | 1976-03-26 | Solvent fractionation of fat and oil |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3382776A JPS52117305A (en) | 1976-03-26 | 1976-03-26 | Solvent fractionation of fat and oil |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS52117305A JPS52117305A (en) | 1977-10-01 |
| JPS6121993B2 true JPS6121993B2 (ja) | 1986-05-29 |
Family
ID=12397311
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3382776A Granted JPS52117305A (en) | 1976-03-26 | 1976-03-26 | Solvent fractionation of fat and oil |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS52117305A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63113998U (ja) * | 1987-01-16 | 1988-07-22 | ||
| JPH02181691A (ja) * | 1989-01-06 | 1990-07-16 | Fumio Fukushima | 携帯用下車駅通報機 |
| JP5803671B2 (ja) * | 2009-09-30 | 2015-11-04 | 不二製油株式会社 | グリセリド油脂中のクロロプロパノール類及びその形成物質、グリシドール脂肪酸エステルを低減する方法 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2464655A1 (fr) * | 1979-09-10 | 1981-03-20 | Blohorn Sa | Procede d'obtention d'un substitut de beurre de cacao, substitut correspondant et son utilisation pour le chocolat |
-
1976
- 1976-03-26 JP JP3382776A patent/JPS52117305A/ja active Granted
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63113998U (ja) * | 1987-01-16 | 1988-07-22 | ||
| JPH02181691A (ja) * | 1989-01-06 | 1990-07-16 | Fumio Fukushima | 携帯用下車駅通報機 |
| JP5803671B2 (ja) * | 2009-09-30 | 2015-11-04 | 不二製油株式会社 | グリセリド油脂中のクロロプロパノール類及びその形成物質、グリシドール脂肪酸エステルを低減する方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS52117305A (en) | 1977-10-01 |
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