JPS6144141B2 - - Google Patents

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JPS6144141B2
JPS6144141B2 JP16338681A JP16338681A JPS6144141B2 JP S6144141 B2 JPS6144141 B2 JP S6144141B2 JP 16338681 A JP16338681 A JP 16338681A JP 16338681 A JP16338681 A JP 16338681A JP S6144141 B2 JPS6144141 B2 JP S6144141B2
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alloy
silicon
silicon particles
aluminum
microns
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JP16338681A
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Tatsuhiko Fukuoka
Shoji Kamya
Hiroshi Kanemitsu
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Taiho Kogyo Co Ltd
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Taiho Kogyo Co Ltd
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Priority to AU89952/82A priority patent/AU8995282A/en
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はアルミニウム系合金軸受に関するもの
であり、さらに詳しく述べるならば内燃機関の軸
受として用いられる鉛含有アルミニウム系合金軸
受の改良に関するものである。 上記アルミニウム系合金はスズを含有するもの
が一般に裏金鋼板に圧接されて軸受として供用さ
れている。鉛はスズと同様に軟質の元素であり、
スズと同様にアルミニウム合金に軸受性能を付与
するが、合金中に均一に分散させることが困難で
あるので、スズほど合金元素として多用されてい
ない。しかしながらスズ及び鉛は物性的には共通
の性質を有しており、軸受性能の一つとしてのな
じみ性を付与する点で共通である。なお、ここで
なじみ性とは、軸受の相手材である軸の加工精度
に対し軸受と軸との間に常に潤滑油の油膜が介在
した状態で両者が接触しうるように、軸受の表面
が軸受使用の初期に軸によつて部分的に削りとら
れあるいは摩耗される軸受の性質を、指すもので
ある。 従来の慣用的方法はスズ又は鉛をアルミニウム
中に含有させ、これによつてなじみ性を発現しよ
うとするものであつた。ここで軸受の製法につい
て若干述べると、鋳造・圧延によつて成形された
軸受合金と裏金鋼板の接着強度を高くするために
圧接後にこれを焼鈍する工程が不可欠であり、一
般的にはこの焼鈍はAl−Feの金属間化合物が生
成する温度未満で時間を長くして行なわれる。と
ころがスズ及び/又は鉛含有アルミニウム系合金
では上記焼鈍によつて高温下に置かれると、合金
組織中でアルミニウム結晶粒及びスズ又は鉛の晶
出物が粗大化し、スズ及び/又は鉛含有アルミニ
ウム合金の高温硬さ及び耐疲労強度が低下すると
いう欠点があつた。 よつて、最近の技術によるとスズ又は鉛よりは
硬質の金属をアルミニウム合金に添加することに
より、アルミニウム地を強化させ軸受性能を高め
る堤案がされるに至つた。スズ及び/又は鉛アル
ミニウム合金の例について述べると、例えば、
3.5〜4.5%Sn−3.5〜4.5%Si−0.7〜1.3%Cu−残
Al、4〜8%Sn−1〜2%Si−0.1〜2%Cu−
0.1〜1%Ni−残Al、3〜40%Sn−0.1〜5%Pb
−0.2〜2%Cu−0.1〜3%Sb−0.2〜3%Si−
0.01〜1%Ti−残Al、15〜30%Sn−0.5〜2%Cu
−残A、及び1〜23%Sn−1.5〜9%Pb−0.3〜
3%Cu−1〜8%Si−残Alなどのスズ含有アル
ミニウム系軸受合金(以下多元系軸受合金と称す
る)が使用されていた。 しかし、近年の自動車用内燃機関は小型化及び
高出力化が要求され、しかも排気ガスの浄化対策
のためのブローバイガス還元装置の取付が要求さ
れるようになると、内燃機関の軸受の使用条件は
従来より悪化するに至つた。すなわち近年の軸受
は小型にて従来より高荷重及び高温下で使用され
るようになつたため、従来の多元系軸受合金は疲
労破壊や異常摩耗を起こして、自動車の内燃機関
のトラブルの一つの要因になつていた。なお、金
属材料の疲労現象は一般的には長期に亘つて該材
料が使用されたときに発現するが、近年の内燃機
関では高負荷運転が比較的短時間継続したときで
も疲労による軸受の破壊が起こることがあつた。
これは内燃機関内の潤滑油が高負荷運転時に高温
になり、例えばオイルパン内の潤滑油の温度で測
定した温度が130ないし150℃にも達するため、軸
受は相手材であるクランクシヤフト等とかなりの
高温で摺動していると予測され、この結果従来の
多元系軸受合金の高温度硬さが急激に低下し、又
スズの溶融又は移動が起り、このことが耐疲労強
度を低下させる原因になつていると本願発明者は
考える。 本願出願人は特願昭55−851号にて重量百分率
で、2.5ないし25%のスズ、0.5ないし8%の亜鉛
及び0.1ないし0.1%未満のクロムを含有するアル
ミニウム系合金を提案した、又本願出願人は特願
昭55−852号にて、重量百分率で、2.5ないし25%
のスズ、0.5ないし8%の悪鉛及び/ないし7%
のケイ素、クロム、マンガン、ニツケル、鉄、ジ
ルコニウム、モリブデン、コバルト、タングステ
ン、チタン、アンチモン、ニオブ、バナジウム、
セリウム、バリウム及びカルシウムからなる群か
ら選択された少なくとも1種の元素を含有し、残
部が実質的にアルミニウムからなるアルミニウム
系合金も提案した。これらのアルミニウム系合金
ではケイ素、クロム等は極めて微細な硬質のAl
−Cr金属間化合物としてマトリツクス中に分散
し、主としてスズ粒子の粗大化防止の効果を奏
し、又亜鉛は殆んどがマトリツクス中に固溶して
マトリツクスを強化し、この結果該合金の耐疲労
強度及び高温硬さが向上する。これらのアルミニ
ウム系合金の軸受性能はマトリツクスの強化と微
細分散物による強化の両作用の相乗効果によつて
単一作用の場合よりも向上される。 上記特願昭55−851号及び特願昭55−852号で
は、軟質なスズ及び/又は鉛粒子が優れたなじみ
性を実現するものと把握されている。上述のよう
ななじみ性のとらえ方は当業界において確立され
た考え方であり、軟質なスズ及び/又は鉛粒子に
より軸受になじみ性を付与しようとする思想自体
は、従来の当業界の考え方に沿うものであり、そ
の延長線上にあるということができる。また、ク
ロム、ケイ素等の作用については、これらの粒子
がスズ及び/又は鉛粒子の粗大化を妨げるという
面からとらえられており、いわばクロム、ケイ素
等の粒子が直接的になじみ性を改良するという技
術思想はなく、軟質なスズ及び/又は鉛粒子の形
態制御により間接的にスズ及び/又は鉛含有アル
ミニウム系合金のなじみ性を改良するという技術
思想及び後述の技術的手段にて上記特許出願の記
載は首尾一貫しているといえる。 本発明者は鉛含有アルミニウム系合金の軸受性
能を詳しく研究したところ、従来の考え方とは全
く異なる技術思想及び技術的手段により軸受性
能、特になじみ性及び耐焼付性、を飛躍的に向上
しうることを見出して、本発明を完成した。この
技術的手段とは詳しくは後述するように、鉛含有
アルミニウム合金中のケイ素粒子の寸法制御であ
るが、Si−Al二元系合金においてケイ素粒子が析
出ないし晶出(以下、便宜上晶出と称する)する
こと自体は周知の事実であり、また内燃機関用ア
ルミニウム系軸受合金においてケイ素粒子の分布
について論じた論文又は特許も公表されている。 特開昭55−82756号によると、軸受用合金の製
造において、5〜15%のケイ素、銅5%以下、ビ
スマス10%以下、及び鉛1%以下からなるアルミ
ニウム系合金を熱間又は冷間圧延するか、あるい
は押出すことによつて、少なくとも90%の断面減
少率を得、それによつて合金中のケイ素粒子が連
続したスケルトン様網目構造とならずに微細に分
かれた粒子の状態で存在するようにした発明が提
案されている。そして、この軸受合金は軟質のメ
ツキ(オーバレイ)を施こした軸受にも施こさな
い軸受にも有用であると述べられている。この発
明の要点は鋳造状態の粗いケイ素粒子を圧延等に
より微細分散させ、圧延加工後に必要に応じて行
なう焼鈍は加工組織を回復させる程度にとどめ、
ケイ素粒子の微細形態を維持した点にある。さら
に、この発明では約10%程度の高ケイ素含有量が
好ましいと明記されているから、ケイ素含有量が
高いアルミニウム合金にてかなり大きく発達する
ケイ素粒子を微細分散させることに意義が見出さ
れている。しかしながら、本願発明者の研究によ
ると、オーバレイを施こさずに使用する内燃機関
用軸受合金にあつては、ケイ素含有量が高いと軸
受の疲労強度が低下し、特に軸受が軸から繰返し
荷重を受けて摺動する場合に疲労破壊が起こつて
負荷容量が著しく低下するという欠点があること
が分かつた。さらに、軸受性能を高める目的上は
ケイ素粒子を微細分散させる圧延等の方法によつ
て満足すべき結果は得られない。すなわち軸受用
アルミニウム合金は通常鋳造材を圧延等の方法に
よつて所定寸法を付与することにより製造され、
この圧延等によりケイ素粒子は分断されるが、こ
のようにケイ素粒子を分断するだけではなく、場
合によつてはケイ素粒子を粗大化し、所定の寸法
のケイ素粒子を所定個数に制御した場合に、軸受
性能が顕著に高まることが分かつた。ちなみに、
上記公開公報では、11%ケイ素含有のアルミニウ
ム合金について実験がなされ、そしてケイ素粒子
の寸法は0.0001インチ(2.5ミクロン)から0.001
インチ(25ミクロン)であると記載されている
が、単位面積当りの個数については何ら触れられ
ておらない。 SAE Technical PaPer SeriesのAlumi−nium
Based Crankshaft Bearings for the High
Speed Dierel Engineと題する論文(1981年2月
23−27日、デトロイトで発表)は上記公開公報と
同一人が発表した論文であり、その中では11%Si
−1%Cu−Al合金についての焼付荷重が掲載さ
れている。これによるとケイ素粒子寸法が17ミク
ロンを越えるものが、単位面積(m2)当り8.7×
106個存在していると焼付荷重のばらつきが多
く、一方17ミクロンを越えるものが0.6×106個存
在していると焼付荷重がより高くしかもばらつき
が少なくなるという説明がなされている。この説
明及びその他の理論的説明はアルミニウムマトリ
ツクス中に、硬度が高いケイ素粒子が微細分散し
ていることが適合性(compatibility)及び焼付
荷重向上に貢献するということである。さらに、
上記論文では「適合性」という概念とは相反する
概念として、クランクシヤフトと軸のミスアライ
ンメントを許容する「順応性」
(conformability)がうたわれており、ケイ素含
有アルミニウム合金は順応性が低いからオーバレ
イを具備する必要があると述べられている。した
がつて、従来アルミニウム系合金軸受にて、ケイ
素粒子寸法に着目した考え方はあつても、オーバ
レイなしで軸受として使用可能なアルミニウム系
合金の提供に成功した例はなかつた。また、ケイ
素粒子が硬質であるため直接相手材(鋼製クラン
クシヤフト等)を研磨し、なじみ性又は適合性に
直接影響を与えることは知られていたが、その粒
子寸法の制御は軟質マトリツクス中に微細な硬質
粒子を均一に分散させるという理論を応用してな
されたものであり、この理論自体は、例えば出願
人の先願特許出願にも内在しており、摺動材料の
分野では良く知られた一つの理論である。 本発明は上述したような従来技術とは全く異な
る理論に基づいており、なじみ性及び焼付荷重が
従来のものより飛躍的に高められており且つオー
バレイなしで軸受として使用可能な鉛含有アルミ
ニウム系合金軸受を提供したものである。 本発明に係るアルミニウム系合金軸受は、重量
百分率で、0.1ないし10%の鉛、カドミウム、イ
ンジウム、タリウム及びビスマスからなる群(以
下これら全体の元素を指すときは鉛等という)か
ら選択された少なくとも1種及び0.5ないし5%
未満のケイ素を含有し、残部が実質的にアルミニ
ウムからなる合金が裏金に接着されており、該ア
ルミニウム合金中のケイ素粒子の長径で測定した
(ケイ素粒子の)寸法が5ミクロン以上且つ40ミ
クロン以下の該ケイ素粒子が該合金の任意の部分
で3.56×10-2mm2当り5個以上存在しており、且つ
オーバレイなしで使用可能なアルミニウム系合金
軸受である。 以下、本発明の構成要件を化学組成、ケイ素粒
子及び軸受構造の順に説明する。 まず、化学組成について述べると、鉛等はアル
ミニウム合金の性質を軟質に変化させ、軸受とし
て適する潤滑性能及びなじみ性を与える元素であ
る。ここでなじみ性とは、前述したように当業界
に一般的に受けいられている技術的概念によつて
定義され、これを以下一般的概念のなじみ性と称
する。鉛等の含有量が10%を越えると、一般的概
念のなじみ性及び潤滑性は向上するが、アルミニ
ウム合金の硬さが低下し、軸受としての強度が低
下する。一方鉛等の含有量が0.1%未満ではアル
ミニウム合金が軸受合金としての一般的概念のな
じみ性が不足する。鉛等の添加量を0.1ないし10
%の範囲でどのように定めるかは、用途に応じて
適宜決定されるべきものであるが、一般的には軸
受に加わる荷重、すなわち内燃機関のピストンを
経由して加えられる爆発荷重が大きいときは、鉛
等の含有量を低く、例えば0.5〜4%、小さいと
きは鉛等の含有量を高くするのが良い。一方、高
荷重・高速回転のために軸受の焼付が懸念される
場合は、鉛等の含有量を高く、例えば4〜8%に
すれば良い。なお、鉛等含有アルミニウム合金の
疲労強度及び高温硬さを軸受として要求される性
能に対して十分なものとするためには、鉛等の粒
子が合金中に微細に分散していることが望まし
い。しかしながら特に鉛は微細分散が困難な元素
である。だが、本発明では後述の特殊なじみ作用
が軸受性能を実質的に担つているから、鉛等の粒
子の微細化はさほど重視しなくとも内燃機関用軸
受として使用上の支障がなくなつた。好ましい鉛
等の含有量は1〜6%である。 ケイ素は後述する特殊なじみ作用をもたらす元
素であり、その含有量が0.5%未満では該なじみ
作用が不足し、一方5%以上では、疲労強度、焼
付荷重が低下する傾向があり、又軸を摩耗させ
る。好ましいケイ素含有量は2〜5%未満であ
る。 続いて、ケイ素粒子について説明する。 本発明者の発見によると、ケイ素粒子の長径寸
法(以下単に寸法と称する)が5ミクロン未満で
は現れない特殊なじみ作用が5ミクロン以上で現
れ、鉛等含有アルミニウム合金の軸受性能を飛躍
的に向上させる。なお、この作用は該5ミクロン
以上のケイ素粒子が3.56×10-2mm2当り5固以上存
在しているときに認められ、多ければ多いほど顕
著になる。一方、ケイ素粒子の方法が40ミクロン
を越えると、鉛等アルミニウム合金の疲労強度が
低下する。本発明の合金のケイ素含有最上限は上
述のように5%以下(但し5%は含まず)であ
り、Si−Al二元系の共晶又は過共晶のケイ素含有
量と比較すると、低ケイ素含有量であ、、また上
述のところから、本発明のアルミニウム合金は低
ケイ素組成にて粗大なケイ素粒子を晶出させたと
いう特徴をもつものである。また、本発明におい
て粗大なケイ素粒子、すなわち寸法が5ミクロン
以上のケイ素粒子、を構成要件として規定してい
る意義は、消極的にいえば、微細ケイ素粒子は軸
受性能向上に寄与しないということであり、この
点で従来のアルミニウム系合金軸受の軸受性能の
とらえ方とは異なつている。すなわち、出顔人の
先願では微細なケイ素粒子が既述のようにスズ及
び又は鉛粒子の形態制御を介して間接的に軸受性
能を向上させ、且つ上記SAE誌の論文では理論
的にも実験データ的にも微細なケイ素粒子の方が
良好な軸受性能が得られている。しかしながら、
本発明では粗大なケイ素粒子の方が疲労強度以外
の性能は格段に良好である。そこで、粗大なケイ
素粒子の意義を積極的に述べるならば、かかるケ
イ素粒子を含む軸受の相手材である軸の加工精度
による微細な凹凸、あるいは軸が球状黒鉛鋳鉄で
ある場合にラツプ作用により表面部から黒鉛が脱
落して生じた凹部の周囲を、ケイ素粒子が平坦化
し以つて、軸受と軸の間で常に油膜が介在した状
態でこれらの良好な摺動が起こるものと考えられ
る。なお、従来軸受の分野ではスズ、鉛等の軟質
な成分がアルミニウム合金のなじみ性に寄与する
ものとの考え方が一般的であり、硬質粒子が直接
相手材の凹凸の平坦化に寄与するとの考え方は、
本発明が知る限り、上記SAE誌以外にはないの
で、ケイ素粒子によるなじみ作用を特殊なじみ作
用と称する。しかしながら、このようなケイ素粒
子の作用はSAE誌では順応性を向上させるもの
であり、適合性には逆効果であり、結果として軸
受はオーバレイを備える必要があると強調してい
る。ここで、適合性とは軸と軸受との加工上のミ
スアライメントに適合しうる軸受の性能であるか
ら、なじみ性(一般的概念によるなじみ性)と意
味上等価である。したがつて、SAE誌にも、そ
の他発明者が知る限りの論文発表においても、硬
質粒子が相手軸の表面凹凸を削りとり、平坦化し
なじみ性に寄与するという考え方はなく、まして
粗大なケイ素粒子などの硬質粒子が軸受中に多く
存在する方が焼付荷重その他の軸受性能が向上す
るという実験データも発表されていない。したが
つて、上記特殊なじみ作用は本発明の特色であ
り、従来の一般的概念のなじみ作用のみをもつ材
料と比較すると、軸受性能、例えば焼付荷重、が
格段に向上している。尤も本発明の合金は鉛等を
含有しているが、一般的概念のなじみ作用による
軟質金属の相手材表面への埋収は、特殊なじみ作
用により相手材の凹凸を平坦化してから実現され
ると考えられ、結果としては両者の総合により自
動車内燃機関の軸受として優れた性能が発揮され
ると信じられる。 上述のような特殊なじみ作用が特に有効である
のは相手材軸が球状黒鉛鋳鉄又は片状黒鉛鋳鉄の
場合である。球状黒鉛鋳鉄は内燃機関のクランク
シヤフト等の軸の低コスト化を図るために従来の
鍛造軸に代わつて使用される傾向にあるが、軸の
研磨加工時に黒鉛粒子が軸表面から削りとられ、
脱落した球状黒鉛の粒子の跡は多くの凹部又は窩
状部となつており、その周りの鉄基マトリツクス
は加工硬化した鋭いばり又はエツジとなつてい
る。このばり等が軸受表面の異常摩耗を起こすと
いう問題が従来のスズ及び/又は鉛含有アルミニ
ウム系軸受用合金にはあつた。本発明者の研究に
よると、軟質のアルミニウムマトリツクスがばり
により削りとられ凹部中にとりこまれ、またこの
アルミニウムと軸受材料のアルミニウムが順応性
不足により非常に凝着し易いので、直ぐに焼付が
生じることも判明した。しかしながら、本発明に
よる鉛等含有アルミニウム合金では粗大なケイ素
粒子がばりを削りとり、凹部の周りを滑かな状態
とする。この結果、焼付が高荷重まで起こらない
こととなり、耐焼付性が格段と向上する。 上述の軸受合金の厚さは0.1〜1mm、特に0.2〜
0.5mmが好ましい。必要に応じ軸受合金上に防錆
油を塗布する。 本発明の軸受は上述のような理由により耐焼付
性に優れているためにオーバレイを施こさない構
造である。また軸受合金は下地なしの又は下地付
の裏金に圧接等により接着される。 本発明の鉛等含有アルミニウム合金は、(A)0.1
ないし2%、好ましくは0.2ないし1%の銅及び
マグネシウムの少なくとも1種(以下銅等と称す
る)、及び(又は)(B)0.1ないし1%、好ましくは
0.1ないし0.6%のクロム及びマンガンの少なくと
も1種をさらに含有するものであつてよい。 銅等は鉛等含有アルミニウム合金の硬さを高
め、軸受の疲労強度向上に寄与する。銅等の含有
量が0.1%未満では硬さ改善効果が少なく、2.0%
を越えると鉛等含有アルミニウム合金が硬くなり
過ぎ圧延性が害されるとともに、耐焼付性及び潤
滑油に対する耐食性も低下する。この銅等の硬さ
改善効果はクロムと共存すると一層顕著になり、
200℃強の温度でも硬さはあまり低下しない。 クロム及びマンガンは、鉛等含有アルミニウム
系合金の硬さを上昇せしめ、また高温での軟化を
防止又は緩和し、高温での鉛等の粒子の粗大化を
招かないという効果を奏する。クロム及びマンガ
ンは一部がアルミニウムマトリツクスに固溶しそ
の固溶強化をもたらし、また再結晶軟化温度を高
温側にずらし、さらに加工硬化性を増大させる。
再結晶軟化温度の上昇は、内燃機関の軸受がさら
される高温域(オイルパンの温度で130〜150℃)
でも軸受合金の高温強度が良好に保たれることに
つながり、耐疲労強度及び耐負荷能力上望ましい
結果が得られる。クロム及びマンガンのアルミニ
ウムマトリツクスに固溶しない部分はAl−Cr
(Mn)金属間化合物として極めて微細に析出し、
鉛等の粒子が軸受合金の裏金への接着時の焼鈍あ
るいは内燃機関内の高温により粗大化するのを防
止する。このAl−Cr(Mn)金属間化合物の硬さ
はピツカース硬さで約370であり、ケイ素粒子の
硬さが約1000であるので比較して小さい。このよ
うな硬さの差がある故に、Al−Cr(Mn)金属間
化合物は鉛等の粒子の粗大化を防止して一般的概
念のなじみ作用を向上させ、一方ケイ素粒子は相
手材軸の凹凸を平坦化して特殊なじみ作用を実現
するものと考えられる。上述のようなクロム及び
マンガンの利点がもたらされるためには0.1%の
含有量が、必要であり、一方1%を越えるとクロ
ム及びマンガンが粗大なAl−Cr(Mn)金属間化
合物として析出するため好ましくない。 続いて、ケイ素粒子の寸法及び個数の制御方法
について説明する。一般に、Al−Si合金では鋳造
過程でケイ素の多くは針状の共晶結晶として晶出
し、鋳造合金を圧延し軸受としての必要な厚さに
圧延される過程で分断され、寸法が小さくなる。
このような鋳造−圧延法により得られたAl−Si合
金薄板中のケイ素粒子はほとんどが5ミクロン以
下であり、10ミクロン以下のものも稀にはあるが
その単位面積当りの個数は少なく、針状又は扁片
形状である。また圧延の後に中間焼鈍が行なわれ
るが、その温度は再結晶温度程度に選択されれる
ので、その中間焼鈍によつてはケイ素粒子がほと
んど粗大化しない。上述のような鋳造−圧延(中
間焼鈍)により所定の厚さの軸受合金を得た後
に、これを裏金鋼板に圧接し、この際Al−Feの
金属間化合物生成温度未満、例えば350℃、にて
圧接後焼鈍するのが従来のスズ及び/又は鉛含有
アルミニウム合金軸受の製造方法であつた。この
350℃の温度でも通常の保持時間ではケイ素粒子
は殆んど粗大化せず、結果としてほとんどが5ミ
クロン未満の微細ケイ素粒子が最終軸受製品中に
存在していた。これに対して、本発明による粗大
ケイ素粒子を5ミクロン以上40ミクロン以下のも
のが3.56×10-2mm2当り5個以上存在させるために
は、上記圧接前に軸受合金を350〜550℃の高温熱
処理を保持時間を調節して、することが最も有効
であることが分かつた。すなわち、圧接前の熱処
理工程以外でのケイ素粒子寸法制御は効果が低
く、例えば圧延工程での加熱温度、圧下率等の制
御、又は鋳造工程での冷却速度制御あるいは中間
焼鈍等によつてはケイ素粒子の寸法制御が至難で
あり、そうかといつて圧接時又圧接後の熱処理で
はAl−Fe金属間化合物の生成、あるいは完成直
前の軸受のアルミニウム合金内での鉛等の低融点
成分の溶解等が起こり、これらは軸受性能、特に
一般的概念のなじみ性、上望ましくない結果をも
たらす。 上述の如き圧接前の高温熱処理によるとケイ素
含有量によりケイ素粒子の晶出個数がどのように
変化するかを第1表に示す。第1表は横カラムに
示された寸法の立方体のケイ素粒子として全ケイ
素が晶出したと仮定して計算したものである。実
際には5ミクロン未満のケイ素粒子は圧接前の高
温熱処理により5ミクロン以上のケイ素粒子とし
て大半が粗大化される。したがつて、第1表は本
発明アルミニウム合金中のケイ素粒子制御方法の
資料として有用である。
【表】 0.5%ケイ素の場合は第1表よりケイ素粒子の
個数は340である。ケイ素の一部が5ミクロン未
満のケイ素粒子として晶出しても、5個以上の確
保は容易である。 5ミクロンのケイ素粒子はケイ素含有量により
340ないし3500個の個数となる。実際の軸受合金
中の5ミクロン〜10ミクロンのケイ素の個数はこ
れより少ないが、圧接前の高温熱処理により5ミ
クロン以上の粗粒子の5ミクロン未満の微細粒子
に対する割合が高められる。そして、例えば5〜
10ミクロン粗粒ケイ素の割合を高めるために350
〜450℃の圧接前高温熱処理を利用することがで
きる。 ケイ素含有量が3%の場合のケイ素粒子個数
は、第1表によれば、全部のケイ素が40ミクロン
の粒子として晶出したとすれば4個である。仮に
これを1個とすれば5〜30ミクロンのケイ素粒子
と40ミクロンのケイ素粒子を共に晶出させること
が可能である。したがつて本発明の鉛等含有アル
ミニウム合金のケイ素含有量の範囲内で、しかも
5ないし40ミクロンの粒子寸法の範囲内でより粗
大ケイ素粒子を特定個数晶出させることができ
る。この好ましい三つの例は、次のとうりであ
る。 (イ) 10ミクロンを越えるケイ素粒子5個以上、 (ロ) 20ミクロン以上のケイ素粒子 2個以上、 (ハ) 30ミクロン以上のケイ素粒子 1個以上。 次に本発明による粗大ケイ素粒子の形態につい
て説明する。一般に圧延されたスズ及び/又は鉛
含有アルミニウム合金中のケイ素粒子は針状を呈
し、圧延方向に長手方向が一致している場合が多
いが、本発明の高温熱処理を介挿させるとケイ素
粒子は比較的圧延直交方向の巾が大きくなり扁平
又は塊状となる。このケイ素粒子は軸受の水平
面、すなわち相手材軸と接する面で見たときにほ
ぼ塊状を呈する。好ましい形状は水平面及び垂直
面で見て塊状である。そして、5ミクロン以上の
ケイ素粒子は殆んどが塊状であり、扁平形状が少
なく、針状は所定面積では殆んどない。このよう
な塊状形状が特殊なじみ作用上極めて有効であ
る。 鉛等含有アルミニウム系合金の組織観察は機械
加工により変質した最表面は除き上記水平面で行
ないケイ素粒子の寸法を測定するものとする。該
合金中にはケイ素粒子の他にクロムの金属間化合
物、鉛等の粒子、その他の粒子(相)が存在して
いるが、これらからケイ素粒子を識別するために
は、金属顕微鏡で見た時に、クロム、鉛等は白
色、ケイ素粒子はエツチング方法の如何によらず
灰色(濃灰色)を呈していることに依れば良い。 以下、本発明を実施例により説明する。これら
の実施例においては等に断わらない限り、軸受又
は軸受合金の製造方法は次のとうりであつた。 所定組成のアルミニウム合金を連続鋳造により
厚さ15mmの板とし、鋳造板をピーリングした後連
続的に6mmの板厚に冷間圧延した。次に中間焼鈍
350℃を行ない、続く冷間圧延によりアルミニウ
ム合金薄板を得た。続いて350〜550℃の範囲で所
望の大きさのケイ素粒子を得るように高温熱処理
し、続いてアルミニウム合金薄板を100℃に予熱
し同様に予熱した裏金鉄板に圧接しそして350℃
で圧接のための焼鈍を行ない軸受を完成した。軸
受合金自体の性能を試験する場合には圧接以降の
工程を省略した。 実施例 1 第2表は供試材アルミニウム合金の組成及びケ
イ素粒子分布を示している。表中及び以下特に断
わらない限り、ケイ素粒子の個数は3.56×10-2mm2
当りの個数を指す。
【表】 第2表の供試材を以下の条件による焼付荷重測
定に付した。 条件 A テスター:ジヤーナル型焼付試験機 条 件 :相手材軸−FCD 70 潤滑油種−SAE10W−30 軸表面粗さ−0.4〜0.6μmRz 潤滑油温−140±2.5℃ 軸回転数−1000rpm 軸 径−52mm 軸硬度−Hv 200−300 荷 重−50Kg/cm2/30min間隔で
同量増加 軸受粗さ−1〜1.8μmRz 軸受径−52mm 焼付荷重測定結果を第1図に示す。第1図にお
いて横軸は供試材の最大寸法ケイ素粒子の個数で
ある。供試材は、第1表の五つの範囲の最大粒子
寸法によりAからEまでの五つの群に分けられ
て、第1図に示されている。この図より次の事実
が明らかとなる。 焼付荷重は最大寸法ケイ素粒子により左右され
る。すなわちA,B,C,D及びE群において後
者の方が焼付荷重が高くなつている。またA群以
外では、最大寸法ケイ素粒子個数とともに焼付荷
重は増大する。このことより本発明では最低5ミ
クロンのケイ素粒子が5個以上あることに限定し
たものである。而して、本発明の範囲外のA群の
供試材では焼付荷重が高々500Kg/cm2弱にしか達
しないが、本発明によるとこの2倍の焼付荷重が
得られる。 実施例 2 第3表(1)に示す供試材について焼付荷重及び疲
労強度を測定した。疲労強度の測定条件は次のと
おりであつた。 条件 B テスター:交番荷重試験機 条 件 :相手材軸−S55C 潤滑油種−SAE10W−30 軸表面粗さ−0.8μmRz 潤滑油温−140±2.5℃ 潤滑油圧−5Kg/cm2 軸回転数−3000rpm 軸 径−52φ 軸硬度−Hv 500−600 軸回転回数−107回 軸受粗さ−1〜1.8μmRz 軸受径−52×20mm 測定結果を第3表(2)に示す。これより本発明に
よると焼付荷重が向上しまた疲労強度は粗大なケ
イ素粒子により劣化しないことが分る。なお、第
3表(1)中で5ミクロン未満のケイ素粒子個数は測
定してない。またこの相手材軸は機械構造用炭素
鋼(S55C)であり、本発明による軸受合金は相
手材の炭素が黒鉛として存在しない場合にも有効
であることが分かる。
【表】
【表】
【表】 実施例 3 ケイ素含有量が1%の供試材について実施例2
と同様な実験を行なつたところ、第4表(1)及び(2)
に示すように同様な結果が得られた。
【表】
【表】
【表】 実施例 4 ケイ素含有量が3%の供試材につき実施例2と
同様に実験を行なつた結果を第5表(1)及び(2)に示
す。この結果は実施例2とほぼ同様である。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 5 ケイ素含有量が4.7%の供試材につき実施例2
と同様に実験を行なつた結果を第6表(1)及び(2)に
示す。この実験結果は実施例2とほぼ同様であ
る。
【表】
【表】 実施例 6 実施例1の供試材C3につき相手材の球状黒鉛
鋳鉄軸の表面粗さを変化させ、条件Aで焼付荷重
を測定した結果を第2図に示す。なお比較例
(COMP)として4%Sn−1%Cu−Al合金の焼付
荷重を測定した。同図より、本発明材料の焼付荷
重が相手材の表面粗さによらず良好なことが歴然
としている。また比較材は硬質粒子の晶出がほと
んどなく、軟質スズ相の一般的概念のなじみ性に
よりアルミニウム合金に耐焼付性を付与している
ものである。依つて、第2図から一般的概念及び
特殊なじみ性の耐焼付性に及ぼす効果の差異もう
かがうことができる。さらに相手材は球状黒鉛鋳
鉄であるから、本発明材料の球状黒鉛鋳鉄に対す
る高い耐焼付性も良く理解されるところである。 実施例 7 第7表に示す供試材の如くケイ素粒子分布を一
定にし、ケイ素含有量を変化させた場合の焼付荷
重を測定した結果(条件A)を第3図に示し、ま
た疲労強度を測定した結果(条件B)を第4図に
示した。なお、第3図には、第6表の各供試材の
試験を3回行なつたプロツトを曲線で示した。
【表】 第3図より、ケイ素含有量が約3%において焼
付荷重が極大になることが分かる。既述のように
焼付荷重は本発明のケイ素含有量範囲では最大ケ
イ素粒子の個数及び寸法により支配されるが、こ
の下限5ミクロンの粒子寸法個数を一定に制御し
た本実施例ではケイ素含有量による多少の影響が
みられる。これは5ミクロン未満の微細ケイ素粒
子によるものと考えられる。 第4図より、ケイ素含有量が5%を越えると疲
労強度が低下していることが分る。これも上記微
細粒子によるものと考えられる。 実施例 8 鉛等、銅等その他の種類を変化させて、実施例
2,3,4及び5と同様の実験を行なつた。この
結果を第8表(1)及び(2)に示す。これらの表より各
種任意成分について、十分な焼付荷重及び疲労強
度が得られることが分かる。
【表】
【表】
【表】 実施例 9 第1表の供試材を用いて以下に述べる実験を行
なつた。 (1) 潤滑油油温の影響 C3の供試材につき条件Aにおいて80℃及び140
℃の油温にて焼付荷重を測定した。比較材として
4%Sn−1%Cn−Al合金を供試材として同様の
測定を行なつた。この結果を第5図に示す。比較
材と本発明の材料では高温下の焼付荷重に極端な
差があることが分かる。 (2) 油温140℃における相手材(鍛造軸及び球状
黒鉛鋳鉄)の影響 C3の供試材及び4%Sn−1%Cn−Al合金を比
較供試材とし、条件A(但し油温140℃)にて焼
付荷重を測定した結果を第6図に示す。本発明と
比較例の供試材では相手材が鍛造材の場合には焼
付荷重に大きな差はないが、球状黒鉛鋳鉄
(FCD70)では極端な差が現われる。 (3) 耐摩耗性 C3の供試材につき以下の条件にて耐摩耗試験
を行なつた。 条件 C テスター:混合潤滑試験機 条 件 :相手材軸−FCD 70 軸表面粗さ−0.8〜0.9μmRz 潤滑油種−流動パラフイン 軸回転数−100rpm 軸 径−40φ(mm) 軸強度−Hv 200〜300 荷 重−25Kg 比較のためにケイ素を含有しない4%Sn−1
%Cn−Al合金の摩耗量を条件Cにより測定し
た。摩耗量測定結果を第7図に示す。比較材
(COMP)は時間とともに摩耗が進行するが本発
明材料は約1時間後にはほとんど摩耗量が増大し
ていない。このような差異について発明者は次の
ように考える。 本発明材料では軸受表面に存在している粗大ケ
イ素粒子が、摺動初期の段階で、相手軸の表面粗
さの突出部及び表面に存在する球状黒鉛周辺のバ
リ等のエツジ部を摩耗させ(削り取り)、軸を軸
受にとつてより良い摺動状態となる軸表面に変化
させることにより、流体潤滑に近い状態とし、軸
−軸受の直接接触を妨げており、これが軸受の摩
耗進行を停止させているものと想定している。 実施例 10(比較例) 4%Sn、3%Pb、0.5%Cu、0.4%Crを含有
し、さらにケイ素含有量を変化させたアルミニウ
ム合金を冷間圧延後の冷間圧延板の焼鈍を省略し
た他は本発明の供試材(COMP)と同様の製法に
より軸受を製造した。条件Aで各供試材3個につ
き焼付荷重を測定した結果を第8図に示す。ケイ
素粒子を粗大化していない供試材の焼付荷重を示
す第8図と第3図にて5%未満の同一ケイ素含有
量を比較すると本発明の供試材は格段と高い焼付
荷重が得られまた焼付荷重のばらつきが少なくな
ることが分かる。 上記比較材及び本発明の供試材33〜38(実
施例7)の摩耗量を条件Cで測定した結果を第9
図に示す。この図面より、本発明による高温熱処
理を行ないケイ素粒子寸法の制御を行うと鉛含有
アルミニウム合金の耐摩耗性が著しく向上するこ
とが分かる。 実施例 11 3%Si、4%Pb、0.5%Cu、及び0.4%Crを含
有するアルミニウム合金の圧接前焼鈍温度を以下
のように変化させて水平面の顕微鏡組織を観察し
た。 200℃(比較例低温熱処理) 400℃ 480℃ 530℃加熱後徐冷 比較例の組織では、ケイ素粒子はほとんどが5
ミクロン未満であり、また5ミクロン以上のケイ
素粒子も数個あるが、圧延方向に伸びた針状又は
扁平状を呈している。 400℃では5〜10ミクロンにケイ素粒子の大き
さを制御した例である。比較例の場合と400℃を
比較すると5ミクロン未満の微細ケイ素粒子が
400℃では少なくなり、5ミクロン以上の粗大且
つ塊状のケイ素粒子が認められる。この事実から
本発明の高温熱処理によると微細なケイ素粒子が
合体し、粗大粒子に変化すると推測される。400
℃では10ミクロンを越え20ミクロン以下、480℃
では20ミクロンを越え30ミクロン以下の寸法にケ
イ素粒子の寸法が制御された。塊状のケイ素晶出
物の他に細長い形状のPbの合金粒子で晶出物が
認められた。480℃と530℃を比較するとPbの合
金粒子はより高温の熱処理により粗大化している
ことが分かつた。530℃のケイ素及び鉛粒子のス
ケツチ図を第10図に示す。Pb合金粒子は不規
則形状になりケイ素粒子は多角形などの規則形状
に変化しているから、前者の高温熱処理中の挙動
と後者の挙動とは明らかに相違している。ここ
で、Pb合金粒子は低融点であるから溶融軟化に
より形状変化が起こることは、スズ(鉛)含有金
属材料の一般的知識からある程度予測される。し
かしながらケイ素粒子の合体とそれに伴なう塊状
化については、理論的に妥当な説明は困難であ
る。何れにせよ、塊状粗大ケイ素粒子を含むアル
ミニウム合金組織が軸受性能を向上させることは
本発明の発見であり、これによつて軸受性能を格
段と向上させる本発明の工業的意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は焼付荷重と最大寸法ケイ素粒子の個数
の関係を示すグラフ、第2図は焼付荷重と軸の表
面粗さの関係を示すグラフ、第3図は焼付荷重と
ケイ素含有量の関係を示すグラフ、第4図は疲労
強度とケイ素含有量の関係を示すグラフ、第5図
は焼付荷重と潤滑油温の関係を示すグラフ、第6
図は相手材軸の種類による焼付荷重変化を示す
図、第7図は摩耗量の時間変化を示すグラフ、第
8図は焼付荷重とケイ素含有量の関係を示すグラ
フ、第9図は摩耗量とケイ素含有量の関係を示す
グラフ、第10図は供試材アルミニウム合金の顕
微鏡組織スケツチ図である。 図面中COMPは比較材、その他の数字及び符号
は供試材の番号を指す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量百分率で0.1ないし10%の鉛、カドミウ
    ム、インジウム、タリウム及びビスマスからなる
    群より選択された少なくとも1種、及び0.5ない
    し5%未満のケイ素を含有し、残部が実質的にア
    ルミニウムからなる合金が裏金に接着されてお
    り、該アルミニウム合金中のケイ素の長径で測定
    した寸法が5ミクロン以上且つ40ミクロン以下の
    該ケイ素粒子が該合金の任意の部分で3.56×10-2
    mm2当り5個以上存在しており、且つオーバレイな
    しで使用可能なアルミニウム系合金軸受。 2 寸法が10ミクロン以上且つ40ミクロン以下
    の、ケイ素粒子が該合金の任意の部分で3.56×
    10-2mm2当り2個以上存在している特許請求の範囲
    第1項記載のアルミニウム系合金軸受。 3 鉛、カドミウム、インジウム、タリウム、及
    びビスマスからなる群の少なくとも1種の元素の
    含有量が1ないし6%であり、且つケイ素の含有
    量2%以上5%未満である特許請求の範囲第1項
    記載の合金軸受。 4 軸受相手材の軸が球状黒鉛鋳鉄又は片状黒鉛
    鋳鉄である特許請求の範囲第1項から第3項まで
    の何れかの1項に記載のアルミニウム系合金軸
    受。 5 5ミクロンないし40ミクロンの粒子寸法をも
    つ前記ケイ素粒子が、水平面、すなわち相手材軸
    と接する面と平行面で見て、塊状である特許請求
    の範囲第4項記載のアルミニウム系合金軸受。 6 重量百分率で、0.1ないし10%の鉛、カドミ
    ウム、インジウム、タリウム及びビスマスからな
    る群より選択された少なくとも1種、0.1ないし
    2%の銅及びマグネシウムからなる群より選択さ
    れた少なくとも1種、及び0.5ないし5%未満の
    ケイ素を含有し、残部が実質的にアルミニウムか
    らなる合金が裏金に接着されており、該アルミニ
    ウム合金中のケイ素粒子の長径で測定した寸法が
    5ミクロン以上且つ40ミクロン以下の該ケイ素粒
    子が該合金の任意の部分で3.56×10-2mm2当り5個
    以上存在しており、且つオーバレイなしで使用可
    能なアルミニウム系合金軸受。 7 重量百分率で0.1ないし1%のクロム及びマ
    ンガンからなる群から選択された少なくとも1
    種、0.1ないし10%の鉛、カドミウム、インジウ
    ム、タリウム及びビスマスからなる群より選択さ
    れた少なくとも1種、及び0.5ないし5%未満の
    ケイ素を含有し、残部が実質的にアルミニウムか
    らなる合金が裏金に接着されており、該アルミニ
    ウム合金中のケイ素粒子の長径で測定した寸法が
    5ミクロン以上且つ40ミクロン以下の該ケイ素粒
    子が該合金の任意の部分で3.56×10-2mm2当り5個
    以上存在しており、且つオーバレイなしで使用可
    能なアルミニウム系合金軸受。 8 重量百分率で、0.1ないし1%のクロム及び
    マンガンからなる群から選択された少なくとも1
    種、0.1ないし10%の鉛、カドミウム、インジウ
    ム、タリウム及びビスマスからなる群より選択さ
    れた少なくとも1種、0.1ないし2%銅の及びマ
    グネシウムからなる群より選択された少なくとも
    1種、及び0.5ないし5%未満のケイ素を含有
    し、残部が実質的にアルミニウムからなる合金が
    裏金に接着されており、該アルミニウム合金中の
    ケイ素粒子の長径で測定したケイ素粒子の寸法が
    5ミクロン以上且つ40ミクロン以下の該ケイ素粒
    子が該合金の任意の部分で3.56×10-2mm2当り5個
    以上存在しており、且つオーバレイなしで使用可
    能なアルミニウム系合金軸受。
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