JPS6144150B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6144150B2 JPS6144150B2 JP58248717A JP24871783A JPS6144150B2 JP S6144150 B2 JPS6144150 B2 JP S6144150B2 JP 58248717 A JP58248717 A JP 58248717A JP 24871783 A JP24871783 A JP 24871783A JP S6144150 B2 JPS6144150 B2 JP S6144150B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- treatment
- phase
- shape memory
- transformation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Landscapes
- Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
- Springs (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はTiNi相およびTiNi3相の二相を有する
Ni過剰組成のTi−Ni系形状記憶合金において500
〜1100℃の温度範囲において溶体化処理した後急
冷処理を施し、次に200〜700℃の温度範囲におい
て時効処理を行なつた後200〜900℃において少な
くとも5%以上の加工度の温間加工を施すかさら
にこの温間加工の後30%未満の加工度の冷間加工
を施した後700℃以下の温度において記憶処理を
行なうことにより、高温相→低温相の変態ヒステ
リシスが小さく且つコイルバネにおいて二方向性
を有する形状記憶合金を得ることを特徴とする形
状記憶合金の製造方法に関するものである。
Ni過剰組成のTi−Ni系形状記憶合金において500
〜1100℃の温度範囲において溶体化処理した後急
冷処理を施し、次に200〜700℃の温度範囲におい
て時効処理を行なつた後200〜900℃において少な
くとも5%以上の加工度の温間加工を施すかさら
にこの温間加工の後30%未満の加工度の冷間加工
を施した後700℃以下の温度において記憶処理を
行なうことにより、高温相→低温相の変態ヒステ
リシスが小さく且つコイルバネにおいて二方向性
を有する形状記憶合金を得ることを特徴とする形
状記憶合金の製造方法に関するものである。
Ti−Ni系形状記憶合金は顕著な形状記憶効果
を示すことおよび優れた機械的性質、耐食性等を
有することから最も広範囲な実用化の検討がなさ
れているものである。
を示すことおよび優れた機械的性質、耐食性等を
有することから最も広範囲な実用化の検討がなさ
れているものである。
形状記憶効果は、低温でマルテンサイト状態に
ある材料を変形した後加熱すると元の形状に戻る
ものであり、こうした効果をを生ずる温度は通常
合金の逆変態開始温度(As点)、逆変態終了温度
(Af点)、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)
およびマルテンサイト変態終了温度(Mf点)に
よつて決定され、As点において形状記憶効果が
開始されAf点で終了するものである。
ある材料を変形した後加熱すると元の形状に戻る
ものであり、こうした効果をを生ずる温度は通常
合金の逆変態開始温度(As点)、逆変態終了温度
(Af点)、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)
およびマルテンサイト変態終了温度(Mf点)に
よつて決定され、As点において形状記憶効果が
開始されAf点で終了するものである。
この形状記憶効果を生ずる際の回復力は50〜60
Kg/mm2に及ぶものであり、この回復力を種々の応
用品へ利用する検討がなされている。
Kg/mm2に及ぶものであり、この回復力を種々の応
用品へ利用する検討がなされている。
その応用の代表例に第1図に示すような形状記
憶効果を繰り返し生じさせることを利用したアク
チユエーターがある。このアクチユエーターはバ
イアス力としての通常のコイルバネ(バイアスバ
ネ)と形状記憶合金コイルバネとが組も合わされ
たものであり、低温においては形状記憶合金がバ
イアスバネよりも降伏応力の小さなマルテンサイ
ト相の状態であるためにバイアスバネの方が強
く、形状記憶合金を変形するように動作し、逆に
高温においては形状記憶合金がバイアスバネより
も降伏応力の大きなβ相の状態となり、形状記憶
合金がバイアスバネを変形するように動作する。
この場合高温相→低温相の変態ヒステリシスが小
さい程また二方向性を有している程小さな温度範
囲においてアクチユエーターとしての動作が容易
に得られる。しかし、従来のTi−Ni系合金にお
いては一方向性の形状記憶効果しか得られず、ま
た高温相→低温相の変態ヒステリシスが約30℃程
度と大きく、このため低温相、高温相を可逆的に
得てアクチユエーターを動作させる温度範囲が大
きくならざるを得ず、動作温度範囲が限定される
欠点があつた。
憶効果を繰り返し生じさせることを利用したアク
チユエーターがある。このアクチユエーターはバ
イアス力としての通常のコイルバネ(バイアスバ
ネ)と形状記憶合金コイルバネとが組も合わされ
たものであり、低温においては形状記憶合金がバ
イアスバネよりも降伏応力の小さなマルテンサイ
ト相の状態であるためにバイアスバネの方が強
く、形状記憶合金を変形するように動作し、逆に
高温においては形状記憶合金がバイアスバネより
も降伏応力の大きなβ相の状態となり、形状記憶
合金がバイアスバネを変形するように動作する。
この場合高温相→低温相の変態ヒステリシスが小
さい程また二方向性を有している程小さな温度範
囲においてアクチユエーターとしての動作が容易
に得られる。しかし、従来のTi−Ni系合金にお
いては一方向性の形状記憶効果しか得られず、ま
た高温相→低温相の変態ヒステリシスが約30℃程
度と大きく、このため低温相、高温相を可逆的に
得てアクチユエーターを動作させる温度範囲が大
きくならざるを得ず、動作温度範囲が限定される
欠点があつた。
一方、最近こうしたTi−Ni系形状記憶合金に
おいて、原子パーセントでNi50.3〜53.0%、残部
TiよりなるNi過剰組成の合金を600℃以上の熱処
理を施してTiNi単相化処理を行ない、その後機
械的に拘束した状態で600℃以下の温度において
時効処理を施してTiNi相とTiNi3相の復相化をは
かることにより可逆形状記憶効果を付与する方法
が発表された。(特開昭58−151445号)しかし、
この方法による可逆形状記憶効果は、短冊状の試
料を第2図に示すように拘束した場合にのみ得ら
れるものであり、この方法を第1図に示すような
コイルバネに適用した場合には可逆形状記憶効果
は認められない。
おいて、原子パーセントでNi50.3〜53.0%、残部
TiよりなるNi過剰組成の合金を600℃以上の熱処
理を施してTiNi単相化処理を行ない、その後機
械的に拘束した状態で600℃以下の温度において
時効処理を施してTiNi相とTiNi3相の復相化をは
かることにより可逆形状記憶効果を付与する方法
が発表された。(特開昭58−151445号)しかし、
この方法による可逆形状記憶効果は、短冊状の試
料を第2図に示すように拘束した場合にのみ得ら
れるものであり、この方法を第1図に示すような
コイルバネに適用した場合には可逆形状記憶効果
は認められない。
こうしたことから本発明者らは、変態ヒステリ
シスが小さく且つコイルバネにおいて二方向性を
有し、第1図に示すようなアクチユエーターの動
作を容易にする合金を得るためにTiNi相および
TiNi3相の二相を有するNi過剰組成のTi−Ni系形
状記憶合金において500〜1100℃の温度範囲にお
いて溶体化処理した後急冷処理を施し、次に20〜
700℃の温度範囲において時効処理を行なつた
後、200〜900℃において少なくとも5%以上の加
工度の温間加工わ施すかあるいはこの温間加工の
後30%未満の加工度の冷間加工を施した後、700
℃以下の温度において記憶処理を行なつたところ
有益な効果をもたらす事を発見したものである。
シスが小さく且つコイルバネにおいて二方向性を
有し、第1図に示すようなアクチユエーターの動
作を容易にする合金を得るためにTiNi相および
TiNi3相の二相を有するNi過剰組成のTi−Ni系形
状記憶合金において500〜1100℃の温度範囲にお
いて溶体化処理した後急冷処理を施し、次に20〜
700℃の温度範囲において時効処理を行なつた
後、200〜900℃において少なくとも5%以上の加
工度の温間加工わ施すかあるいはこの温間加工の
後30%未満の加工度の冷間加工を施した後、700
℃以下の温度において記憶処理を行なつたところ
有益な効果をもたらす事を発見したものである。
本発明における温間加工は、溶体化処理後の時
効処理によつてマトリツクス中に析出したTiNi3
粒子の方位を加工方向に揃えることを目的とした
ものであり、時効処理のみによつて得られる
TiNi3粒子の方位と異なつた方位が得られる。こ
れに伴つて冷却時のマルテンサイト変態の方位が
拘束されるようになり、拘束時効処理では得られ
ないコイルバネにおける良好な二方向性が得られ
るようになる。
効処理によつてマトリツクス中に析出したTiNi3
粒子の方位を加工方向に揃えることを目的とした
ものであり、時効処理のみによつて得られる
TiNi3粒子の方位と異なつた方位が得られる。こ
れに伴つて冷却時のマルテンサイト変態の方位が
拘束されるようになり、拘束時効処理では得られ
ないコイルバネにおける良好な二方向性が得られ
るようになる。
また、温間加工後の冷間加工については合金内
に冷却時のマルテンサイト変態を制御し得る塑性
歪を付加することになり、これによつて一層良好
な二方向性が得られるようになる。
に冷却時のマルテンサイト変態を制御し得る塑性
歪を付加することになり、これによつて一層良好
な二方向性が得られるようになる。
また、溶体化処理後の時効処理により過飽和
NiがTiNi3粒子となつてマトリツクス中に析出
し、これに伴つて中間相変態が導入され変態が2
段階的に起こるようになり、高温相→低温相(中
間相)の変態ヒステリシスが非常に小さくなる。
NiがTiNi3粒子となつてマトリツクス中に析出
し、これに伴つて中間相変態が導入され変態が2
段階的に起こるようになり、高温相→低温相(中
間相)の変態ヒステリシスが非常に小さくなる。
次に本発明における処理条件の限定理由につい
て述べる。
て述べる。
溶体化処理温度については500℃未満において
はTiNiマトリツクス中へのTiNi3の十分な固溶度
が得られないものと考えられ、その効果が十分認
められない。また1100℃をこえると酸化による
Ti元素の滅失が問題となる。以上の観点から、
500〜1100℃の温度範囲に限定した。
はTiNiマトリツクス中へのTiNi3の十分な固溶度
が得られないものと考えられ、その効果が十分認
められない。また1100℃をこえると酸化による
Ti元素の滅失が問題となる。以上の観点から、
500〜1100℃の温度範囲に限定した。
時効処理温度については、200℃未満において
は十分なTiNi3相の析出が起こらず、また700℃と
こえると中間相変態が導入できなくなり、高温相
→低温相(中間相)変態の際に小ヒステリシスが
得られなくなる。以上の観点から200〜700℃の温
度範囲に限定した。
は十分なTiNi3相の析出が起こらず、また700℃と
こえると中間相変態が導入できなくなり、高温相
→低温相(中間相)変態の際に小ヒステリシスが
得られなくなる。以上の観点から200〜700℃の温
度範囲に限定した。
次に温間加工については、200℃未満において
は変形抵抗が大であり、TiNi3粒子の方位を加工
方向に揃えるに十分な加工が困難である。また、
900℃以上においては時効処理によつて得られた
中間相変態が消失し、小ヒステリシスが得られな
くなる。
は変形抵抗が大であり、TiNi3粒子の方位を加工
方向に揃えるに十分な加工が困難である。また、
900℃以上においては時効処理によつて得られた
中間相変態が消失し、小ヒステリシスが得られな
くなる。
以上の観点から200〜900℃の温度範囲に限定し
た。なお、この場合5%未満の加工度においては
十分な変形を与えることができないため十分な効
果が認められなくなる。
た。なお、この場合5%未満の加工度においては
十分な変形を与えることができないため十分な効
果が認められなくなる。
また温間加工後の冷間加工については30%以上
の加工度においては合金の加工硬化が顕著とな
り、次の記憶処理時の成形が困難となることおよ
び過剰の塑性歪により加熱、冷却時の変態が起こ
り難くなり形状記憶特性が劣化することから好ま
しくない。以上の観点から30%未満の加工度に限
定した。
の加工度においては合金の加工硬化が顕著とな
り、次の記憶処理時の成形が困難となることおよ
び過剰の塑性歪により加熱、冷却時の変態が起こ
り難くなり形状記憶特性が劣化することから好ま
しくない。以上の観点から30%未満の加工度に限
定した。
次に記憶処理について述べる。この処理は、第
2図に示す弓状の形状あるいは第3図に示すコイ
ルバネ状の形状等の所定の形状を材料に記憶させ
る処理であり、通常材料を所定の状態に機械的に
拘束し、この状態で加熱処理をすることを意味し
ている。
2図に示す弓状の形状あるいは第3図に示すコイ
ルバネ状の形状等の所定の形状を材料に記憶させ
る処理であり、通常材料を所定の状態に機械的に
拘束し、この状態で加熱処理をすることを意味し
ている。
この記憶処理は、700℃以上の温度において
は、形状記憶特性が劣化し、また中間相変態が消
失し高温相→低温相(中間相)の変態の際の小ヒ
ステリシスが得られなくなる。以上の観点から
700℃以下の温度範囲に限定した。
は、形状記憶特性が劣化し、また中間相変態が消
失し高温相→低温相(中間相)の変態の際の小ヒ
ステリシスが得られなくなる。以上の観点から
700℃以下の温度範囲に限定した。
以下本発明を実施例に基づき説明する。
〔実施例 1〕
TiNi相およびTiNi3相の二相を有するNi過剰組
成のTi−50.7Ni合金をアルゴン中にて高周波誘導
溶解した後、1000℃にて2時間真空焼鈍を行なつ
て均一化処理を施し、その後900℃にて鍛造を行
なつてφ12の棒とした。この棒を更に熱間スエー
ジングによりφ4まで加工した後、850℃にて2
時間溶体化処理を行ない水冷した。次に400℃に
て10時間時効処理を施した後400℃にて温間伸線
を行ないφ0.8の線とした。この線を第3図aに
示すようなコイルバネに成形し、更に400℃にて
5時間記憶処理を行なつた後、二方向性の有無お
よび示差走査熱量計(DSC)を用いた変態点の
測定を行ない、高温相→低温相(中間相)の変態
ヒステリシスを確認した。なお、二方向性の有無
は第3図に示すようなコイルバネが加熱時に記憶
形状の密着状態になり、冷却時に自発的に伸びた
状態になろうとするかどうかにより判定した。
成のTi−50.7Ni合金をアルゴン中にて高周波誘導
溶解した後、1000℃にて2時間真空焼鈍を行なつ
て均一化処理を施し、その後900℃にて鍛造を行
なつてφ12の棒とした。この棒を更に熱間スエー
ジングによりφ4まで加工した後、850℃にて2
時間溶体化処理を行ない水冷した。次に400℃に
て10時間時効処理を施した後400℃にて温間伸線
を行ないφ0.8の線とした。この線を第3図aに
示すようなコイルバネに成形し、更に400℃にて
5時間記憶処理を行なつた後、二方向性の有無お
よび示差走査熱量計(DSC)を用いた変態点の
測定を行ない、高温相→低温相(中間相)の変態
ヒステリシスを確認した。なお、二方向性の有無
は第3図に示すようなコイルバネが加熱時に記憶
形状の密着状態になり、冷却時に自発的に伸びた
状態になろうとするかどうかにより判定した。
第4図に実施例1における記憶処理後のDSC
による変態点の測定結果を示す。従来の合金にお
いては低温相→高温相の変態に起因するDSCピ
ークが加熱時および冷却時に1つづつ認められる
のに対し、本発明による合金は中間相変態が導入
され加熱、冷却時に各々2つづつのピークを有す
る。これに伴つて冷却時のピークは、加熱時の変
態終了温度とほとんど同じ温度で開始するように
なり、高温相→低温相(中間相)の変態ヒステリ
シスがほとんど0℃となる。またこの状態におい
てコイルバネは顕著な二方向性を有するようにな
り、第5図に変位−温度曲線を示すように冷却時
に大きな自発的変位が得られる。なお、比較のた
めに拘束時効処理のみの場合のコイルバネの変位
−温度曲線を第5図に示した。
による変態点の測定結果を示す。従来の合金にお
いては低温相→高温相の変態に起因するDSCピ
ークが加熱時および冷却時に1つづつ認められる
のに対し、本発明による合金は中間相変態が導入
され加熱、冷却時に各々2つづつのピークを有す
る。これに伴つて冷却時のピークは、加熱時の変
態終了温度とほとんど同じ温度で開始するように
なり、高温相→低温相(中間相)の変態ヒステリ
シスがほとんど0℃となる。またこの状態におい
てコイルバネは顕著な二方向性を有するようにな
り、第5図に変位−温度曲線を示すように冷却時
に大きな自発的変位が得られる。なお、比較のた
めに拘束時効処理のみの場合のコイルバネの変位
−温度曲線を第5図に示した。
〔実施例 2〕
Ti−51.0at%Ni合金をアルゴン中にて高周波誘
導溶解し、実施例1の場合と同様な方法によりφ
0.8の線とした後10%の冷間伸線を施し、次にコ
イルバネに成形し更に400℃にて5時間記憶処理
を行なつた。この場合の記憶処理後のDSCによ
る変態点測定結果は冷間加工を施すことにより第
6図に示すように多少変態温度範囲が拡大される
が、冷却時の高温相→低温相(中間相)の変態ヒ
ステリシスは小さくなる傾向がある。第7図に変
位−温度曲線を示すが、温間加工のみの場合に比
べ冷間加工を施した場合の方が変位量が大きく、
またヒステリシスも小さくなつており二方向性が
より顕著となることが明らかである。なお、40%
の加工度の冷間加工を施した場合の変態点測定結
果を第8図に示すが、図から明らかなように
DSCピークが不明瞭となり、良好な形状記憶特
性が得られなくなる。
導溶解し、実施例1の場合と同様な方法によりφ
0.8の線とした後10%の冷間伸線を施し、次にコ
イルバネに成形し更に400℃にて5時間記憶処理
を行なつた。この場合の記憶処理後のDSCによ
る変態点測定結果は冷間加工を施すことにより第
6図に示すように多少変態温度範囲が拡大される
が、冷却時の高温相→低温相(中間相)の変態ヒ
ステリシスは小さくなる傾向がある。第7図に変
位−温度曲線を示すが、温間加工のみの場合に比
べ冷間加工を施した場合の方が変位量が大きく、
またヒステリシスも小さくなつており二方向性が
より顕著となることが明らかである。なお、40%
の加工度の冷間加工を施した場合の変態点測定結
果を第8図に示すが、図から明らかなように
DSCピークが不明瞭となり、良好な形状記憶特
性が得られなくなる。
〔実施例 3〕
Ti−51.2at%Ni合金をアルゴン中にて高周波誘
導溶解し、実施例1の場合と同様な方法によりφ
4まで加工した後950℃にて2時間溶体化処理を
行ない、次に500℃にて1時間時効処理を施し
た。その後500℃にて温間伸線を行ないφ0.8の線
とした。この線をコイルバネに成形し更に500℃
にて2時間記憶処理を行なつた。この時の高温相
→低温相(中間相)の変態ヒステリシスは1℃で
あり、また顕著な二方向性を有していることが確
認された。
導溶解し、実施例1の場合と同様な方法によりφ
4まで加工した後950℃にて2時間溶体化処理を
行ない、次に500℃にて1時間時効処理を施し
た。その後500℃にて温間伸線を行ないφ0.8の線
とした。この線をコイルバネに成形し更に500℃
にて2時間記憶処理を行なつた。この時の高温相
→低温相(中間相)の変態ヒステリシスは1℃で
あり、また顕著な二方向性を有していることが確
認された。
〔実施例 4〕
Ti50.7at%Ni合金をアルゴン中にて高周波誘導
溶解し、実施例1の場合と同様な方法によりφ4
まで加工した後600℃にて2時間溶体化処理を行
ない、次に400℃にて5時間時効処理を施した。
その後500℃にて温間伸線を行ないφ0.8の線とし
た。この線をコイルバネに成形し更に300℃にて
15時間記憶処理を行なつた。この時の高温相→低
温相(中間相)の変態ヒステリシスは3℃であ
り、また顕著な二方向性を有していることが確認
された。
溶解し、実施例1の場合と同様な方法によりφ4
まで加工した後600℃にて2時間溶体化処理を行
ない、次に400℃にて5時間時効処理を施した。
その後500℃にて温間伸線を行ないφ0.8の線とし
た。この線をコイルバネに成形し更に300℃にて
15時間記憶処理を行なつた。この時の高温相→低
温相(中間相)の変態ヒステリシスは3℃であ
り、また顕著な二方向性を有していることが確認
された。
以上実施例で述べたように本発明による合金は
従来の合金に比べ高温相→低温相(中間相)の変
態ヒステリシスが極めて小さく、また拘束時効処
理のみの場合には得られないコイルバネにおける
顕著な二方向性を有しており、アクチユエーター
等に使用される場合の動作温度範囲の制限を著し
く緩和すると同時に熱応答性を高めるものであり
極めて有益である。
従来の合金に比べ高温相→低温相(中間相)の変
態ヒステリシスが極めて小さく、また拘束時効処
理のみの場合には得られないコイルバネにおける
顕著な二方向性を有しており、アクチユエーター
等に使用される場合の動作温度範囲の制限を著し
く緩和すると同時に熱応答性を高めるものであり
極めて有益である。
第1図は形状記憶合金を用いたアクチユエータ
ーを示す。第2図は短冊状試料の拘束状態および
可逆形状記憶効果による試料の動作を表わし、
a,bおよびcは加熱、冷却時の試料の形状変化
を示す。第3図はコイルバネの形状を示す。図中
aは記憶形状を、bは冷却により伸びた状態を示
す。第4図は実施例1の合金の記憶処理後におけ
るDSCによる変態点測定結果を示したものであ
る。第5図は実施例1の合金のコイルバネおよび
拘束時効処理によるコイルバネの変位−温度曲線
を示したものである。第6図は実施例2の合金の
記憶処理後におおけるDSCによる変態点測定結
果を示したものである。第7図は実施例2の合金
のコイルバネおよび実施例1の合金のコイルバネ
の変位−温度曲線を示したものである。第8図は
冷間加工度が40%の場合の記憶処理後のDSCに
よる変態点測定結果を示したものである。 1……コイルバネ、2……形状記憶合金コイル
バネ、3……試料拘束用パイプ、4……短冊状の
形状記憶合金、5……試料拘束用ワイヤ。
ーを示す。第2図は短冊状試料の拘束状態および
可逆形状記憶効果による試料の動作を表わし、
a,bおよびcは加熱、冷却時の試料の形状変化
を示す。第3図はコイルバネの形状を示す。図中
aは記憶形状を、bは冷却により伸びた状態を示
す。第4図は実施例1の合金の記憶処理後におけ
るDSCによる変態点測定結果を示したものであ
る。第5図は実施例1の合金のコイルバネおよび
拘束時効処理によるコイルバネの変位−温度曲線
を示したものである。第6図は実施例2の合金の
記憶処理後におおけるDSCによる変態点測定結
果を示したものである。第7図は実施例2の合金
のコイルバネおよび実施例1の合金のコイルバネ
の変位−温度曲線を示したものである。第8図は
冷間加工度が40%の場合の記憶処理後のDSCに
よる変態点測定結果を示したものである。 1……コイルバネ、2……形状記憶合金コイル
バネ、3……試料拘束用パイプ、4……短冊状の
形状記憶合金、5……試料拘束用ワイヤ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 TiNi相およびTiNi3相の二相を有するNi過剰
組成のTi−Ni系形状記憶合金において、500〜
1100℃の温度範囲において溶体化処理した後、急
冷処理を施し、次に200〜700℃の温度範囲におい
て時効処理を行なつた後、200〜900℃において少
なくとも5%以上の加工度の温間加工を施した
後、700℃以下の温度において記憶処理を行なう
ことを特徴とする形状記憶合金の製造方法。 2 TiNi相およびTiNi3相の二相を有するNi過剰
組成のTi−Ni系形状記憶合金において、500〜
1100℃の温度範囲において溶体化処理した後、急
冷処理を施し、次に200〜700℃の温度範囲におい
て時効処理を行なつた後、200〜900℃において少
なくとも5%以上の加工度の温間加工を施し、さ
らに30%未満の加工度の冷間加工を施した後、
700℃以下の温度において記憶処理を行なうこと
を特徴とする形状記憶合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24871783A JPS60141852A (ja) | 1983-12-28 | 1983-12-28 | 形状記憶合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24871783A JPS60141852A (ja) | 1983-12-28 | 1983-12-28 | 形状記憶合金の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60141852A JPS60141852A (ja) | 1985-07-26 |
| JPS6144150B2 true JPS6144150B2 (ja) | 1986-10-01 |
Family
ID=17182289
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24871783A Granted JPS60141852A (ja) | 1983-12-28 | 1983-12-28 | 形状記憶合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60141852A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6285857U (ja) * | 1985-11-19 | 1987-06-01 | ||
| CN108977696A (zh) * | 2018-06-13 | 2018-12-11 | 中国航发北京航空材料研究院 | 富Ni态TiNi形状记忆合金双程记忆特性的赋予方法 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6106642A (en) * | 1998-02-19 | 2000-08-22 | Boston Scientific Limited | Process for the improved ductility of nitinol |
| JP2015036455A (ja) * | 2013-08-12 | 2015-02-23 | クリノ株式会社 | 医療用Ti−Ni合金 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58151445A (ja) * | 1982-02-27 | 1983-09-08 | Tohoku Metal Ind Ltd | 可逆形状記憶効果を有するチタンニツケル合金およびその製造方法 |
-
1983
- 1983-12-28 JP JP24871783A patent/JPS60141852A/ja active Granted
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6285857U (ja) * | 1985-11-19 | 1987-06-01 | ||
| CN108977696A (zh) * | 2018-06-13 | 2018-12-11 | 中国航发北京航空材料研究院 | 富Ni态TiNi形状记忆合金双程记忆特性的赋予方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60141852A (ja) | 1985-07-26 |
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