JPS6146563B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6146563B2 JPS6146563B2 JP57221996A JP22199682A JPS6146563B2 JP S6146563 B2 JPS6146563 B2 JP S6146563B2 JP 57221996 A JP57221996 A JP 57221996A JP 22199682 A JP22199682 A JP 22199682A JP S6146563 B2 JPS6146563 B2 JP S6146563B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spinning
- yarn
- cooling air
- spinneret
- spacer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Description
本発明は、高分子重合体の溶融紡糸に於て、紡
糸工程調子不調の主因である紡糸口金のノズル周
囲に堆積する異物の発生、成長を抑制し、紡糸工
程調子を向上せしめると共に、糸斑が少なく、糸
品質即ち強伸特性の良好な繊維を製造する溶融紡
糸方法に関する。 高分子重合体の溶融紡糸に於て、経時と共に紡
糸口金のノズル周囲に異物が堆積してくる現象が
認められており、これが紡糸工程調子を悪化せし
める主因であることはよく知られているところで
ある。この為、定期的に口金面を清掃したり、あ
るいは紡糸口金を交換するなどして、紡糸工程調
子を良好に維持しているが、この為のコスト――
人件費、ポリマ−ロス、機会損失等――はかなり
の額となり、紡糸口金面の清掃や紡糸口金の交換
頻度を少しでも減少せしめることは繊維製造技術
者にとつて古くからの重要な課題であつた。 従来から紡糸口金のノズル周囲に堆積する異物
を抑制するために各種の方法が提案されている。 特にポリエチレンテレフタレートを主成分とす
るポリマーの場合、異物の発生、成長の機構は未
だ不明であるが、異物の成分を分析すると、昇華
性のものが主体である事から、口金面直下の昇華
物を多量に含んだ雰囲気を系外に排出することに
より、口金面堆積異物の発生、成長の抑制が可能
である事が知られている。この様な観点から口金
面直下の雰囲気を吸引したり、あるいは外部から
気体を吹付け、口金面直下の雰囲気を排気する方
法が提案されているが、口金面直下では、ポリマ
ーが未だ固化してない流動状態にある為、外部か
ら気体を吹付けたり吸引したり、外乱を与える事
は糸斑を惹起せしめ、好ましくない。更に、口金
面直下の雰囲気を排気すると、口金面直下の温度
が下がる為、得られる繊維の強伸度が低いものに
なり、この面からも好ましくない。従来提案され
ている方法では、口金面堆積異物の抑制、即ち紡
糸工程調子の向上と、糸斑、糸品質の向上とを両
立させる事が不可能であつた。 本発明者は、口金面堆積異物を減少せしめ、紡
糸工程調子を向上せしめると共に、糸斑、糸品質
とも良好な繊維を得るべく鋭意検討した結果、本
発明に到達したものである。 すなわち、本発明は糸条の冷却風を吹出す紡糸
筒を利用して高分子重合体を溶融紡糸する方法に
おいて、紡糸パツクから下方に30mm以内の空間並
びに紡出糸条の通過可能な空間を残して紡糸パツ
クと紡糸筒の間をほぼ閉塞するとともに、冷却風
の吹出風速が最大となる位置を紡糸筒上端部から
下方300mm以内としかつ該300mmの位置までの間の
平均吹出風速を他のどの300mmの長さの間の平均
吹出風速より大きくすることを特徴とするもので
ある。 以下、本発明を図面に基づいて説明する。第1
図および第2図は本発明の具体例を示す概略斜視
図と縦断面図である。図において、1はスピンブ
ロツク9に配設された紡糸パツクで溶融ポリマー
を吐出する紡糸口金2を有している。2′は紡糸
口金2に同心円状に配列された紡糸孔である。3
は糸条冷却風が紡糸口金面方向へ舞い上がるのを
防止すると共に遅延冷却部を確保する為のシヤツ
ターで、糸条通過孔3aを有しその中央部より前
後に2分割されている。4は糸条冷却風を吹出す
紡糸筒、5は糸条冷却室である。6は金属体から
なるスペーサでシヤツター3と同様に前後に2分
割された割体6a,6bより構成され、紡糸パツ
ク1と糸条冷却室5との間に形成される遅延冷却
部7に糸条束Yに近接してこれを取り囲む如く形
成された糸条通路としての中空部6cを有し、紡
糸口金面下の糸条走行空間(通路)以外の空間を
ほぼ埋めるようにされている。 そして紡糸パツク1の下面とスペーサ6の上面
との間隔dは30mm以内になるように配されてい
る。 8はスペーサ6を紡糸パツク1の下面に吸着し
支持固定する磁石で、スペーサ6に直接又は間接
的に接着剤或はボルト等の固定手段を介して取付
けられている。尚、10は保温材である。 ここで、紡糸筒4の冷却風吹出口4bには50〜
80メツシユの金網4cが複数枚(4〜6枚)張ら
れるが、本発明では紡糸筒4の上端部から下方距
離(垂直距離)e=300mmの間で冷却風の吹出速
度が最大となりかつ該間の平均吹出風速が他のど
の300mmの吹出長(垂直距離)の平均吹出風速よ
り大きくなるように、この距離e(300mm)間の
金網枚数はその下部より少なくされ吹出抵抗を小
さくされている(金網4cの目開きを小さくして
も或は供給風量を下部より多くするようにしても
よい)。尚、金網4cの前方にハニカム等の整流
板を設けてもよいことは言うまでもない。このよ
うに冷却風の吹出速度を紡糸筒上端部から300mm
の間に限定することによつて後述するように糸
斑、糸品質が従来に比し大きく向上するが、この
範囲を外れると上記効果は生じず逆に糸斑が悪化
してくる。 このような装置において、紡糸口金2から吐出
された糸条Yはスペーサ6、シヤツター3等で取
り囲まれた遅延冷却部7の空間を走行して冷却室
5に到達し、紡糸筒4から吹出される冷却風によ
り冷却固化される。この場合、紡糸口金2から吐
出された糸条ポリマーは自身の走行の為に周囲の
空気を随伴流として下方へ運搬する。口金面下の
空間がかなり広い従来の紡糸装置の場合には随伴
流によつて排気される空気は糸条走行速度の速い
口金下方のものが殆どであり、口金面直下では糸
条走行速度がかなり遅い為充分な随伴流が発生せ
ず口金面直下の昇華物を多量に含んだ雰囲気は滞
留したままである。これに対して本発明の如く口
金下の空間が実質的に糸条走行部分しか開いてい
ない場合には、口金面下方の糸条走行速度の速い
領域で主体的に発生する糸条随伴流が口金面直下
の雰囲気をも吸引する形で系外へ排気される。 即ち、口金面下の糸条走行空間を実質的に糸条
束Yが通過できるのみに狭めることにより随伴流
によつて口金面直下の雰囲気をも系外へ排出する
ことが可能となり、従つて口金面堆積異物を抑制
できるのである。 このため上記効果を得る為にはスペーサ6の内
壁面と糸条束Yとの間隔は狭い程好ましく、通常
はスペーサ6の内壁面と紡糸口金2の最外周(紡
糸)孔2′との間隔1が水平面に投影した距離
で測定し冷却風吹出面側で15mm以下にされる。図
に示す如く、冷却風を一方向から供給するように
した紡糸筒を使用する場合には、糸条(束)Yが
冷却風により冷却風吹出面4aから遠ざかる方向
にたわむためスペーサ中空部6cの内壁面と紡糸
口金2の最外周孔2′との間隔は冷却風吹出面4
aと反対側2は30mm以下、横方向3では20mm
以下にして出来るだけ小さくするのが好ましい。 又スペーサ6の上端面と紡糸口金面の間隔も狭
い程好ましく、30mm以下にする。これを越えると
換気効果がなくなり異物付着の抑制に好ましくな
くなる。 更に本発明においては糸斑に関し最も重要な口
金面直下のポリマーが流動状態にある領域で、糸
条随伴流により気流が整流化されること、および
口金面下に糸条走行空間以外の不要な空間が殆ど
ない為、この部分における強制冷却部からの冷却
風の吹上げ等による雰囲気の乱れがないことによ
り、糸斑が減少する効果がある。 又、従来は口金面下の雰囲気を排気すると口金
面下雰囲気温度が低下し繊維の強伸度が低下す
る、即ち糸品質が低下するという問題があつた
が、本発明では口金面下の吐出ポリマー、紡糸パ
ツク、スピンブロツク等からの熱放射のある高温
雰囲気中にスペーサ6を設置する為スペーサ6が
高温に加熱され、その輻射熱効果によりこの間で
糸条が保温され、従つて繊維の強伸度は低下せず
むしろ向上する。 そして本発明にあつては前記の如く紡糸筒上端
部から下方300mmの間における冷却風の吹出速度
を規制することによつて糸斑の向上を効果的にし
ている。これは、糸条は紡糸筒(吹出口)上部で
は固化せず未だその走行速度が遅いため、ここで
の吹出風速を速くすると冷却風は充分糸条束(単
繊維間)を貫通し均一な糸質のもの、すなわち糸
斑、強伸度ともに良好な繊維が得られるのであ
る。 これに対に紡糸筒(吹出口)下部ではすでに糸
条が固化状態にあり糸条走行速度が速いため、こ
こでの冷却風は糸条に有効に作用しないばかり
か、冷却風速を上げると却つて糸揺れを惹起し、
特に糸斑が悪化する。従来、紡糸筒上部の吹出風
速を増加すると冷却風が紡糸口金方向へ舞い上が
り紡糸口金面と紡糸筒間の遅延冷却部の雰囲気を
乱し、そのために糸斑が悪化し紡糸筒上部の吹出
風速を増加することが難しく、通常は紡糸筒風速
分布として上部が他の部分に比べ遅いものが使用
されていたのである。本発明では遅延冷却部にス
ペーサを設置することによつてこの間での糸条随
伴流を整流化すると共に紡糸筒冷却風の吹上げを
防止することができたため、初めて紡糸筒上部の
吹出風量を増加させることが可能となつたのであ
る。 ここで、吹出流速を増加させる紡糸筒(冷却風
吹出口)上部の長さは遅延冷却部の長さ、吐出糸
条のデニール、フイラメント数にもよるが、種々
の実験からほぼ固化点以前となる紡糸筒上端部か
ら下方300mm以内にすることにより安定かつ確実
に均一な糸質の繊維が得られ、この条件から外れ
ると前記スペーサとの組合せ効果が十分に発揮し
ない傾向が強く糸質が悪化してくる。 このように本発明は紡糸パツクと紡糸筒の間の
遅延冷却部を紡糸パツク直下位置と糸条通路とを
除いて実質的に塞ぐことによる効果と冷却風吹出
風速による効果との相乗効果により糸斑、糸品質
の極めて良好な繊維の製造を可能にしたものであ
る。 尚、スペーサはその材質として金属物質を使用
するのが好ましいが必ずしもこれに限定されるも
のではない。金属を用いる場合は、設置後の熱平
衡状態への到達時間が短くかつ輻射熱効果の大き
なアルミ(アルミニウム系物質)が汎用材料中で
最も好ましい。又熱平衡状態への到達時間を短く
する為には熱容量をできるだけ小さくするのが好
ましく、このためにできるだけ薄い板を使用した
中空体とするのがよい。スペーサの設置方法は各
種の方法が考えられるが容易に脱着可能であると
共に固定されていることが好ましく、その手段と
して磁石を介して紡糸パツクの下面に吸着させる
のが最も便利である。この場合、スペーサを紡糸
機の作業面側と反作業面側との2体に分割すると
口金面の清掃作業時或は口金面の観察時等はスペ
ーサの作業面側のみを取外せばよいので作業性が
向上する点から好ましい。 具体例では4糸条を同時に紡糸する場合につい
て示したが、これに限定されるものではなく1糸
条或は任意の数の糸条を紡糸する場合も同様に実
施できることは言うまでもない。又シヤツター3
はスペーサ6と一体的にしてもよく、更に取除い
ても或はなくてもよい。シヤツター3を本具体例
のように取り付けるときはその糸条通過孔3aは
スペーサ6の中空部の方法とほぼ同じ大きさとす
るのが好ましい。 又、遅延冷却部7は糸斑、糸品質の良好な繊維
を得る為に適切な長さとして通常40〜200mmにす
るのが好ましい。 次に本発明の効果を更に具体的に説明するため
実施例を示す。 実施例 第1〜2図で示すように冷却風が一方向から吹
出される紡糸筒を有する紡糸装置を使用し、極限
粘度(0−クロロフエノール中35℃で測定)が
0.635のポリエチレンテレフタレートと紡糸速度
1200m/分にて溶融紡糸し50デニール/36フイラ
メントの糸条(但し延伸後に測定したもの)を得
た。 紡糸パツクと紡糸筒の間の遅延冷却部の空間は
シヤツター上にアルミの中空体よりなるスペーサ
を設配した。糸条通路を形成する中空孔は長円形
状の断面でその大きさを次表に示す如く種々異な
つたものを使つた。 又、紡糸筒冷却風の吹出風速分布は50メツシユ
の金網を1〜2枚付加することによつて変化せし
めた。その結果を次表に示す。 尚、遅延冷却部の長さは100mm、紡糸口金の最
外周孔のピツチ円は50mm、冷却風量は4Nm3/分
である。
糸工程調子不調の主因である紡糸口金のノズル周
囲に堆積する異物の発生、成長を抑制し、紡糸工
程調子を向上せしめると共に、糸斑が少なく、糸
品質即ち強伸特性の良好な繊維を製造する溶融紡
糸方法に関する。 高分子重合体の溶融紡糸に於て、経時と共に紡
糸口金のノズル周囲に異物が堆積してくる現象が
認められており、これが紡糸工程調子を悪化せし
める主因であることはよく知られているところで
ある。この為、定期的に口金面を清掃したり、あ
るいは紡糸口金を交換するなどして、紡糸工程調
子を良好に維持しているが、この為のコスト――
人件費、ポリマ−ロス、機会損失等――はかなり
の額となり、紡糸口金面の清掃や紡糸口金の交換
頻度を少しでも減少せしめることは繊維製造技術
者にとつて古くからの重要な課題であつた。 従来から紡糸口金のノズル周囲に堆積する異物
を抑制するために各種の方法が提案されている。 特にポリエチレンテレフタレートを主成分とす
るポリマーの場合、異物の発生、成長の機構は未
だ不明であるが、異物の成分を分析すると、昇華
性のものが主体である事から、口金面直下の昇華
物を多量に含んだ雰囲気を系外に排出することに
より、口金面堆積異物の発生、成長の抑制が可能
である事が知られている。この様な観点から口金
面直下の雰囲気を吸引したり、あるいは外部から
気体を吹付け、口金面直下の雰囲気を排気する方
法が提案されているが、口金面直下では、ポリマ
ーが未だ固化してない流動状態にある為、外部か
ら気体を吹付けたり吸引したり、外乱を与える事
は糸斑を惹起せしめ、好ましくない。更に、口金
面直下の雰囲気を排気すると、口金面直下の温度
が下がる為、得られる繊維の強伸度が低いものに
なり、この面からも好ましくない。従来提案され
ている方法では、口金面堆積異物の抑制、即ち紡
糸工程調子の向上と、糸斑、糸品質の向上とを両
立させる事が不可能であつた。 本発明者は、口金面堆積異物を減少せしめ、紡
糸工程調子を向上せしめると共に、糸斑、糸品質
とも良好な繊維を得るべく鋭意検討した結果、本
発明に到達したものである。 すなわち、本発明は糸条の冷却風を吹出す紡糸
筒を利用して高分子重合体を溶融紡糸する方法に
おいて、紡糸パツクから下方に30mm以内の空間並
びに紡出糸条の通過可能な空間を残して紡糸パツ
クと紡糸筒の間をほぼ閉塞するとともに、冷却風
の吹出風速が最大となる位置を紡糸筒上端部から
下方300mm以内としかつ該300mmの位置までの間の
平均吹出風速を他のどの300mmの長さの間の平均
吹出風速より大きくすることを特徴とするもので
ある。 以下、本発明を図面に基づいて説明する。第1
図および第2図は本発明の具体例を示す概略斜視
図と縦断面図である。図において、1はスピンブ
ロツク9に配設された紡糸パツクで溶融ポリマー
を吐出する紡糸口金2を有している。2′は紡糸
口金2に同心円状に配列された紡糸孔である。3
は糸条冷却風が紡糸口金面方向へ舞い上がるのを
防止すると共に遅延冷却部を確保する為のシヤツ
ターで、糸条通過孔3aを有しその中央部より前
後に2分割されている。4は糸条冷却風を吹出す
紡糸筒、5は糸条冷却室である。6は金属体から
なるスペーサでシヤツター3と同様に前後に2分
割された割体6a,6bより構成され、紡糸パツ
ク1と糸条冷却室5との間に形成される遅延冷却
部7に糸条束Yに近接してこれを取り囲む如く形
成された糸条通路としての中空部6cを有し、紡
糸口金面下の糸条走行空間(通路)以外の空間を
ほぼ埋めるようにされている。 そして紡糸パツク1の下面とスペーサ6の上面
との間隔dは30mm以内になるように配されてい
る。 8はスペーサ6を紡糸パツク1の下面に吸着し
支持固定する磁石で、スペーサ6に直接又は間接
的に接着剤或はボルト等の固定手段を介して取付
けられている。尚、10は保温材である。 ここで、紡糸筒4の冷却風吹出口4bには50〜
80メツシユの金網4cが複数枚(4〜6枚)張ら
れるが、本発明では紡糸筒4の上端部から下方距
離(垂直距離)e=300mmの間で冷却風の吹出速
度が最大となりかつ該間の平均吹出風速が他のど
の300mmの吹出長(垂直距離)の平均吹出風速よ
り大きくなるように、この距離e(300mm)間の
金網枚数はその下部より少なくされ吹出抵抗を小
さくされている(金網4cの目開きを小さくして
も或は供給風量を下部より多くするようにしても
よい)。尚、金網4cの前方にハニカム等の整流
板を設けてもよいことは言うまでもない。このよ
うに冷却風の吹出速度を紡糸筒上端部から300mm
の間に限定することによつて後述するように糸
斑、糸品質が従来に比し大きく向上するが、この
範囲を外れると上記効果は生じず逆に糸斑が悪化
してくる。 このような装置において、紡糸口金2から吐出
された糸条Yはスペーサ6、シヤツター3等で取
り囲まれた遅延冷却部7の空間を走行して冷却室
5に到達し、紡糸筒4から吹出される冷却風によ
り冷却固化される。この場合、紡糸口金2から吐
出された糸条ポリマーは自身の走行の為に周囲の
空気を随伴流として下方へ運搬する。口金面下の
空間がかなり広い従来の紡糸装置の場合には随伴
流によつて排気される空気は糸条走行速度の速い
口金下方のものが殆どであり、口金面直下では糸
条走行速度がかなり遅い為充分な随伴流が発生せ
ず口金面直下の昇華物を多量に含んだ雰囲気は滞
留したままである。これに対して本発明の如く口
金下の空間が実質的に糸条走行部分しか開いてい
ない場合には、口金面下方の糸条走行速度の速い
領域で主体的に発生する糸条随伴流が口金面直下
の雰囲気をも吸引する形で系外へ排気される。 即ち、口金面下の糸条走行空間を実質的に糸条
束Yが通過できるのみに狭めることにより随伴流
によつて口金面直下の雰囲気をも系外へ排出する
ことが可能となり、従つて口金面堆積異物を抑制
できるのである。 このため上記効果を得る為にはスペーサ6の内
壁面と糸条束Yとの間隔は狭い程好ましく、通常
はスペーサ6の内壁面と紡糸口金2の最外周(紡
糸)孔2′との間隔1が水平面に投影した距離
で測定し冷却風吹出面側で15mm以下にされる。図
に示す如く、冷却風を一方向から供給するように
した紡糸筒を使用する場合には、糸条(束)Yが
冷却風により冷却風吹出面4aから遠ざかる方向
にたわむためスペーサ中空部6cの内壁面と紡糸
口金2の最外周孔2′との間隔は冷却風吹出面4
aと反対側2は30mm以下、横方向3では20mm
以下にして出来るだけ小さくするのが好ましい。 又スペーサ6の上端面と紡糸口金面の間隔も狭
い程好ましく、30mm以下にする。これを越えると
換気効果がなくなり異物付着の抑制に好ましくな
くなる。 更に本発明においては糸斑に関し最も重要な口
金面直下のポリマーが流動状態にある領域で、糸
条随伴流により気流が整流化されること、および
口金面下に糸条走行空間以外の不要な空間が殆ど
ない為、この部分における強制冷却部からの冷却
風の吹上げ等による雰囲気の乱れがないことによ
り、糸斑が減少する効果がある。 又、従来は口金面下の雰囲気を排気すると口金
面下雰囲気温度が低下し繊維の強伸度が低下す
る、即ち糸品質が低下するという問題があつた
が、本発明では口金面下の吐出ポリマー、紡糸パ
ツク、スピンブロツク等からの熱放射のある高温
雰囲気中にスペーサ6を設置する為スペーサ6が
高温に加熱され、その輻射熱効果によりこの間で
糸条が保温され、従つて繊維の強伸度は低下せず
むしろ向上する。 そして本発明にあつては前記の如く紡糸筒上端
部から下方300mmの間における冷却風の吹出速度
を規制することによつて糸斑の向上を効果的にし
ている。これは、糸条は紡糸筒(吹出口)上部で
は固化せず未だその走行速度が遅いため、ここで
の吹出風速を速くすると冷却風は充分糸条束(単
繊維間)を貫通し均一な糸質のもの、すなわち糸
斑、強伸度ともに良好な繊維が得られるのであ
る。 これに対に紡糸筒(吹出口)下部ではすでに糸
条が固化状態にあり糸条走行速度が速いため、こ
こでの冷却風は糸条に有効に作用しないばかり
か、冷却風速を上げると却つて糸揺れを惹起し、
特に糸斑が悪化する。従来、紡糸筒上部の吹出風
速を増加すると冷却風が紡糸口金方向へ舞い上が
り紡糸口金面と紡糸筒間の遅延冷却部の雰囲気を
乱し、そのために糸斑が悪化し紡糸筒上部の吹出
風速を増加することが難しく、通常は紡糸筒風速
分布として上部が他の部分に比べ遅いものが使用
されていたのである。本発明では遅延冷却部にス
ペーサを設置することによつてこの間での糸条随
伴流を整流化すると共に紡糸筒冷却風の吹上げを
防止することができたため、初めて紡糸筒上部の
吹出風量を増加させることが可能となつたのであ
る。 ここで、吹出流速を増加させる紡糸筒(冷却風
吹出口)上部の長さは遅延冷却部の長さ、吐出糸
条のデニール、フイラメント数にもよるが、種々
の実験からほぼ固化点以前となる紡糸筒上端部か
ら下方300mm以内にすることにより安定かつ確実
に均一な糸質の繊維が得られ、この条件から外れ
ると前記スペーサとの組合せ効果が十分に発揮し
ない傾向が強く糸質が悪化してくる。 このように本発明は紡糸パツクと紡糸筒の間の
遅延冷却部を紡糸パツク直下位置と糸条通路とを
除いて実質的に塞ぐことによる効果と冷却風吹出
風速による効果との相乗効果により糸斑、糸品質
の極めて良好な繊維の製造を可能にしたものであ
る。 尚、スペーサはその材質として金属物質を使用
するのが好ましいが必ずしもこれに限定されるも
のではない。金属を用いる場合は、設置後の熱平
衡状態への到達時間が短くかつ輻射熱効果の大き
なアルミ(アルミニウム系物質)が汎用材料中で
最も好ましい。又熱平衡状態への到達時間を短く
する為には熱容量をできるだけ小さくするのが好
ましく、このためにできるだけ薄い板を使用した
中空体とするのがよい。スペーサの設置方法は各
種の方法が考えられるが容易に脱着可能であると
共に固定されていることが好ましく、その手段と
して磁石を介して紡糸パツクの下面に吸着させる
のが最も便利である。この場合、スペーサを紡糸
機の作業面側と反作業面側との2体に分割すると
口金面の清掃作業時或は口金面の観察時等はスペ
ーサの作業面側のみを取外せばよいので作業性が
向上する点から好ましい。 具体例では4糸条を同時に紡糸する場合につい
て示したが、これに限定されるものではなく1糸
条或は任意の数の糸条を紡糸する場合も同様に実
施できることは言うまでもない。又シヤツター3
はスペーサ6と一体的にしてもよく、更に取除い
ても或はなくてもよい。シヤツター3を本具体例
のように取り付けるときはその糸条通過孔3aは
スペーサ6の中空部の方法とほぼ同じ大きさとす
るのが好ましい。 又、遅延冷却部7は糸斑、糸品質の良好な繊維
を得る為に適切な長さとして通常40〜200mmにす
るのが好ましい。 次に本発明の効果を更に具体的に説明するため
実施例を示す。 実施例 第1〜2図で示すように冷却風が一方向から吹
出される紡糸筒を有する紡糸装置を使用し、極限
粘度(0−クロロフエノール中35℃で測定)が
0.635のポリエチレンテレフタレートと紡糸速度
1200m/分にて溶融紡糸し50デニール/36フイラ
メントの糸条(但し延伸後に測定したもの)を得
た。 紡糸パツクと紡糸筒の間の遅延冷却部の空間は
シヤツター上にアルミの中空体よりなるスペーサ
を設配した。糸条通路を形成する中空孔は長円形
状の断面でその大きさを次表に示す如く種々異な
つたものを使つた。 又、紡糸筒冷却風の吹出風速分布は50メツシユ
の金網を1〜2枚付加することによつて変化せし
めた。その結果を次表に示す。 尚、遅延冷却部の長さは100mm、紡糸口金の最
外周孔のピツチ円は50mm、冷却風量は4Nm3/分
である。
【表】
ここで、1,2,3はスペーサ中空孔の
内壁面と紡糸口金最外周孔(内壁面)との間隔
で、1は冷却風吹出面側、2は冷却風吹出面
と反対側、3は冷却風吹出面方向と直角側(横
側)との間隔である。dは紡糸パツクの下面とス
ペーサ上面との間隔である。 紡糸工程調子は紡糸断糸が8時間に2回以上発
生すると口金面を清掃することとし平均の口金面
清掃周期(単位:日)で表わす。 糸品質は延伸糸で測定したものであり、染斑は
5点法で肉眼判定し3.5点以上が良好レベルであ
るが、高いほど好ましい。 又、u%は0.7%以下が良好レベルであるが、
低い程好ましい。 以上詳述した如く、本発明によれば紡糸口金の
ノズル周囲に堆積する異物の発生、成長を抑制
し、紡糸工程調子を向上せしめると共に、糸斑、
糸品質の良好な繊維を安定して得ることが可能に
なる。 又、従来相反現象とされていた紡糸口金面堆積
異物の抑制と、糸斑、糸品質の向上という両者を
満足させた点で、画期的な溶融紡糸方法であると
いえる。
内壁面と紡糸口金最外周孔(内壁面)との間隔
で、1は冷却風吹出面側、2は冷却風吹出面
と反対側、3は冷却風吹出面方向と直角側(横
側)との間隔である。dは紡糸パツクの下面とス
ペーサ上面との間隔である。 紡糸工程調子は紡糸断糸が8時間に2回以上発
生すると口金面を清掃することとし平均の口金面
清掃周期(単位:日)で表わす。 糸品質は延伸糸で測定したものであり、染斑は
5点法で肉眼判定し3.5点以上が良好レベルであ
るが、高いほど好ましい。 又、u%は0.7%以下が良好レベルであるが、
低い程好ましい。 以上詳述した如く、本発明によれば紡糸口金の
ノズル周囲に堆積する異物の発生、成長を抑制
し、紡糸工程調子を向上せしめると共に、糸斑、
糸品質の良好な繊維を安定して得ることが可能に
なる。 又、従来相反現象とされていた紡糸口金面堆積
異物の抑制と、糸斑、糸品質の向上という両者を
満足させた点で、画期的な溶融紡糸方法であると
いえる。
第1図および第2図は本発明の実施例を示す概
略斜視図と縦断面図である。 1……紡糸パツク、2……紡糸口金、2′……
最外周孔、3……シヤツター、4……紡糸筒、6
……スペーサ、6c……中空部、7……遅延冷却
部。
略斜視図と縦断面図である。 1……紡糸パツク、2……紡糸口金、2′……
最外周孔、3……シヤツター、4……紡糸筒、6
……スペーサ、6c……中空部、7……遅延冷却
部。
Claims (1)
- 1 糸条の冷却風を吹出す紡糸筒を利用して高分
子重合体を溶融紡糸する方法において、紡糸パツ
クから下方に30mm以内の空間並びに紡出糸条の通
過可能な空間を残して紡糸パツクと紡糸筒の間を
ほぼ閉塞するとともに、冷却風の吹出風速が最大
となる位置を紡糸筒上端部から下方300mm以内と
しかつ該300mmの位置までの間の平均吹出風速を
他のどの300mmの長さの間の平均吹出風速より大
きくすることを特徴とする溶融紡糸方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22199682A JPS59112016A (ja) | 1982-12-20 | 1982-12-20 | 溶融紡糸方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22199682A JPS59112016A (ja) | 1982-12-20 | 1982-12-20 | 溶融紡糸方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59112016A JPS59112016A (ja) | 1984-06-28 |
| JPS6146563B2 true JPS6146563B2 (ja) | 1986-10-15 |
Family
ID=16775450
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22199682A Granted JPS59112016A (ja) | 1982-12-20 | 1982-12-20 | 溶融紡糸方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59112016A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116356437B (zh) * | 2023-04-04 | 2024-12-31 | 上海湛信科技发展有限公司 | 一种插入管式多孔喷丝头 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS44903Y1 (ja) * | 1965-08-28 | 1969-01-16 | ||
| JPS63767Y2 (ja) * | 1979-03-06 | 1988-01-09 |
-
1982
- 1982-12-20 JP JP22199682A patent/JPS59112016A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59112016A (ja) | 1984-06-28 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CZ236493A3 (en) | Process for producing cellulose shaped bodies, and apparatus for making the same | |
| CA2465286A1 (en) | Spinning apparatus and method with blowing by means of a cooling gas stream | |
| US20050220916A1 (en) | Spinning device and method having turbulent cooling by blowing | |
| BR0011173B1 (pt) | aparelho e processo de fiação por fusão para a fiação de filamentos polìmericos contìnuos. | |
| US3067459A (en) | Quenching chamber | |
| KR19980081527A (ko) | 방사 필라멘트를 수동적으로 지연 냉각시키기 위한 장치 및방법 | |
| JPS6146563B2 (ja) | ||
| JPS61201005A (ja) | 溶融紡糸装置 | |
| JPS5976912A (ja) | 溶融紡糸装置 | |
| KR100305668B1 (ko) | 멀티필라멘트 사의 냉각장치 | |
| US3551949A (en) | Spinning chimney | |
| JP2002038328A (ja) | 溶融紡糸装置 | |
| JPS63767Y2 (ja) | ||
| JP3554659B2 (ja) | 極細マルチフィラメント糸条用紡糸装置 | |
| JPS622041B2 (ja) | ||
| JPS63145406A (ja) | 合成繊維の溶融紡糸装置 | |
| JPS63275706A (ja) | 合成繊維の溶融紡糸装置 | |
| JP2888901B2 (ja) | 溶融紡糸装置 | |
| JPH0578903A (ja) | 溶融紡糸装置 | |
| JP2014074241A (ja) | 溶融紡糸装置 | |
| JP3350218B2 (ja) | 溶融紡糸装置 | |
| JPH08113818A (ja) | 溶融紡糸装置 | |
| JPH07109614A (ja) | 極細マルチフィラメント糸の溶融紡糸方法及びその装置 | |
| JP2870138B2 (ja) | メルトブロー紡糸方法およびメルトブロー紡糸装置 | |
| JPH02229210A (ja) | ポリエステル繊維の高速紡糸方法 |