JPS6217637B2 - - Google Patents
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- JPS6217637B2 JPS6217637B2 JP13064581A JP13064581A JPS6217637B2 JP S6217637 B2 JPS6217637 B2 JP S6217637B2 JP 13064581 A JP13064581 A JP 13064581A JP 13064581 A JP13064581 A JP 13064581A JP S6217637 B2 JPS6217637 B2 JP S6217637B2
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- Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
Description
本発明は、硫酸により変成された微細急冷高炉
滓と石コウ及びポルトランドセメントを強度増加
剤に用い、含水軟弱土の強度増加を経済的にかつ
効率よく行なう方法に関するものである。 従来、海、港湾、河川、湖沼などに堆積した含
水軟弱土を改良するために、あるいは浚渫して埋
立てた軟弱地盤を人の歩行や建設機械の搬入が可
能となるように、それら含水軟弱土を強度増加さ
せることは一般に知られている。このような軟弱
土の強度増加方法の中で、比較的短時間で大きな
強度増加を達成し得る方法として強度増加剤ある
いは固化剤を用いる方法が行われている。この場
合、強度増加剤としては、セメント、生石灰、水
ガラス、アスフアルト、有機高分子物質などが提
案されているが、いずれも強度増加の点で劣つた
り、経済性の点で採算が合わなかつたりなどの欠
点を有し、満足すべきものではない。殊に、ヘド
ロなどの含水比の大きな軟弱土の処理の場合、そ
の1回当りの処理量は数万〜数十万m3にも達する
ことから、適用する強度増加剤量も必然的に多量
になり、従つて、この強度増加剤は可能な限り安
価でかつ少量で大きな強度増加を示すものでなけ
ればならない。 本発明者らは、上記した従来法の問題点を解決
すべく鋭意研究を重ね、先に安価で効果的な含水
軟弱土の強度増加方法を提案した〔特願昭54―
8915号(特開昭55―102677号公報参照)、特願昭
55―4395号(特開昭56―100920号公報参照)、特
願昭56―61023号(特開昭57―174523号公報参
照)、以下先願技術と言う〕。これらの先願技術
は、含水軟弱土の強度増加において、公知の通常
の方法より強度増加剤の使用量を減少させ、か
つ、含水軟弱土の所要強度に達する迄の時間を短
縮させることに成功したものである。即ち、これ
らの方法は、ポルトランドセメント・ポゾラン物
質・石コウ系の強度増加剤としてポルトランドセ
メント・高炉急冷滓・石コウを特定し、この強度
増加剤の素材を2種類の添加剤に分け、それの添
加剤の添加順序、割合及び添加剤粒度までも規定
することによつて、各々の添加剤成分の相互の反
応及びそれらの各成分と微細な土壌粒子(比表面
積が1m3/g以上のもの)の成分との含水軟弱土
の強度増加に関与する諸反応を効率よく円滑に生
起させるものである。発明者らは、更に研究を重
ねた結果、微細急冷高炉滓を硫酸により変成した
ものを、先願技術の強度増加剤の素材に用いて含
水軟弱土の強度増加処理すると、先願技術より更
に顕著に効率よく円滑にその目的を達成し得るこ
とを見出し、本発明を完成するに到つた。即し、
本発明は、含水軟弱土に、下記に示される添加剤
Aの各素材A1とA2及び添加剤Bを添加・混合す
ることからなり、素材A1とA2との割合A1/A2が
95/5〜60/40の範囲であり、かつ、添加剤Aと
Bの割合A/Bが70/30〜45/55の範囲であるこ
とを特徴とする含水軟弱土の強度増加方法を提供
するものである。 添加剤A:粒径300μ以下の微細急冷高炉滓
を、その100重量部当たり硫酸0.5〜10重量部
にて変成したもの(素材A1)石コウ(素材
A2) 添加剤B:ポルトランドセメント。 微細急冷滓を硫酸と接触させて反応させた場
合、(a)高炉滓は酸により分解解して、その表面の
シリカやアルミナ成分は活性化されると同時に、
高炉滓の比表面積は著しく増大する。(b)硫酸は最
終的に高炉滓に含まれているカルシウム成分と作
用し、2水石コウの結晶として変成高炉滓に残
る。従つて、この様な硫酸処理の効果により、こ
の硫酸変成高炉滓は未処理のものとは異なつた反
応活性を示す独得な強度増加剤の素材となり、効
果的に含水軟弱土の強度増加作用に寄与する。 本発明における硫酸変成高炉滓は、微細急冷高
炉滓を反応容器中でかきまぜながら硫酸と反応さ
せて得ることができる。この場合、微細急冷高炉
滓は、製鉄高炉から副生する高炉滓(スラグ)を
急冷して得た粗粒状のものを更に粒径300μ以下
に粉砕したものである。高炉滓の急冷は、水で粒
状化急冷する湿式法、少量の水と空気を利用した
半乾式法、空気のみを利用した乾式法により行わ
れる。一般的には、湿式法による、所謂、高炉水
滓と呼ばれているものが原料として好適である。
これは、製鉄高炉の副生物であるスラグを水で急
冷して1〜5mmぐらいの砂状ないしは粒状に砕い
た水滓である。この組成は、鉄鉱石の成分やその
高炉や操作方針によつて若干異なるが、およそ次
の様なものである。SiO230〜35%、Al2O313〜18
%、CaO38〜45%、Fe2O30.5〜1.0%、MgO3〜
6%、S0.5〜1.0%、MnO0.5〜1.5%、TiO20.5〜
1.0%。 本発明において用いる微細急冷高炉滓はアルカ
リなどの刺激作用により水硬性を発揮し得る潜在
水硬性を有するものである。このような潜在水硬
性は、高炉滓を急冷し、その結晶化を回避して、
結晶化エネルギーを内部に保存した非結晶(ガラ
ス状)のものとすることによつて得ることができ
る。高炉滓を徐冷して得た結晶質のものは、メリ
ライト(ゲーレナイトCa2Al2SiO7・オケルマナ
イトCa2MgSi2O7系固溶体)とオルトケイ酸カル
シウムを主要構成鉱物とする緻密の結晶質であ
り、潜在水硬性がないので不適当である。また、
この急冷高炉滓は、反応剤として利用するため、
できるだけ微細な状態で用いることが必要であ
る。通常の1〜5mmの粗粒状のものは、硫酸変成
における硫酸との反応及び変成高炉滓の土壌やセ
メントとの反応に寄与する表面積が小さすぎ、反
応性が著しく低下するので不適当である。本発明
の場合、急冷高炉滓の粒径を300μ以下とする必
要があり、通常は100〜1μの微細急冷高炉滓が
用いられる。 本発明に適用される微細急冷高炉滓の工業的に
好ましい硫酸処理方法は次の2種類に大別され
る。 (1) 微細急冷高炉滓に硫酸を直接に作用させる。 (2) 排煙脱硫処理に於て、排ガス中のSOxを吸
収、酸化して得られる硫酸分を微細急冷高炉滓
に作用させる。 (1)の方法において用いられる硫酸は、市販の硫
酸でもよいが、経済性及びエコロジイの面からは
各種化学工場から排出される廃硫酸の使用が好ま
しい。この硫酸処理は種々の方法で行なうことが
できる。例えば、(a)硫酸水溶液に高炉滓に添加・
混合したり、(b)硫酸処理高炉滓の分離した母液
に、高炉滓を分散させ、これに所定の硫酸を添
加・混合したり、(c)また、高炉滓に硫酸水溶液を
添加・混合させる方法などがある。この場合、反
応に用いられる硫酸量は、高炉滓100重量部当た
り、硫酸(100%硫酸換算)を0.5〜10重量部、好
ましくは1〜8重量部の割合で作用させる必要が
ある。添加する硫酸濃度は、高炉滓に所定量の硫
酸が均一に分散混合するような液量を形成する濃
度であればよい。高炉滓に硫酸を接解させると、
前記した様にシリカとアルミナ成分は活性化さ
れ、硫酸の大部分は最終的に2水石コウとなる。
この場合、高炉滓のアルカリ成分は1部硫酸と反
応し溶解するが、硫酸カルシウムの溶解度が他の
硫酸塩より小さいので、最終的には2水石コウの
結晶に変り、硫酸変成高炉滓に残る。従つて、こ
の硫酸変成高炉滓の製造に当り、製品を分離した
母液を硫酸の希釈溶液に繰り返し用いることが好
ましい。この母液を用いることにより、高炉滓か
らMgOやAl2O3分の溶出を抑制し、さらに処理に
より生ずる2水石コウの溶解によるロス(室温で
CaSO4換出量で水に約0.2%溶解)を防ぐことが
できる。尚、本発明では(a)硫酸変成高炉滓(素材
A1)と石コウ(素材A2)を混合したスラリー溶液
(添加剤A)として用いたり、また(b)このスラリ
ー溶液と共に添加剤B(ポルトランドセメント)
を含水軟弱土に添加・混合する場合がある。この
時には、石コウはこの段階では反応に関与しない
ので、最終的にスラリー溶液の濃度が所定の値と
なるように配慮さえすれば、石コウは任意段階で
添加して直接に添加剤Aのスラリー溶液を調製す
ることが出来る。例えば所定液量の存在下で高炉
滓と硫酸を接触させた後に石コウを添加したり、
所定液量となるように高炉滓、石コウの粉末また
はその懸濁液と濃硫酸または希硫酸と接触させた
り、また、石コウ、硫酸と高炉滓を接触させるな
どの種々の方法がとられる。 (2)の方法に於いても(1)の方法と同様に取扱わ
れ、反応させる硫酸は所定の範囲に調節する。 本発明において用いる強度増加剤の他の素材の
1つである石コウは(素材A2)、2水石コウまた
は不溶性無水石コウ(型無水石コウ、硬石コウ
を含む)が用いられる。しかし半水石コウや可溶
性無水石コウを、これらの石コウの1部と置換し
て含水軟弱土の早期強度のために用いることもあ
る。2水石コウを用いる場合、この粒度は特に制
約されず、粉末あるいは粒状物であればよく、本
願発明に於ては、排煙脱硫石コウをはじめ各種の
副生石コウが付加価値を高めることがなく回収時
の形態のままで使用することができる。また、不
溶性無水石コウを用いる場合には、その溶解速度
の関係から、その粒度を300μm以下の粉末とす
ることが好ましい。本発明の場合、ほたる石を濃
硫酸にて加熱分解してフツ化水素を製造する際に
副生する不溶性無水石コウを用いることができ
る。尚、本発明でいう石コウの重量は無水石コウ
CaSO4としての値である。 また、本発明に用いる強度増加剤のもう1つの
素材であるポルトランドセメント(添加剤B)
は、日本工業規格JIS R5210に準ずるものである
が、一般的には、その内の普通ポルトランドセメ
ントが用いられる。しかし、含水軟弱土の処理条
件によつては、中庸熱セメント、早強セメント及
び超早強セメントなどの規格に準ずるポルトラン
ドセメントの単独、またはこれらを混合したもの
を使用してもよい。 上記の素材A1及び素材A2は、添加剤Bの添
加・混合前であれば含水軟弱土への添加・混合の
順序は任意である。即ち(a)素材A1の添加・混合
の後素材A2を添加・混合する方法、(b)逆に、先
ず素材A2を添加・混合した後素材A1を添加混合
する方法、(c)素材A1,A2を同時に添加する方
法、のいずれであつてもよい。しかし、実用的な
面では、両素材を同時に、殊に混合物(添加剤
A)の形態で添加・混合することが好ましい。 素材A1,A2の使用割合は、重量割合A1/A2と
して95/5〜60/40の範囲であることが必要であ
る。この使用割合は添加剤Bの使用量をも鑑みた
総合的な実験結果から特定したものである。
A1/A2比が60/40より大きいと、素材A1,A2添
加剤B及び微細粒子土壌との間でのエトリンガイ
ト(3CaO・Al2O3・3CaSO4・28〜33H2O)の生
成反応に必要な石コウ量が不足すること、及び添
加剤Bの凝結に悪影響を与える含水軟弱土中の有
機物の弊害のマスキング効果が不十分になるなど
の含水軟弱土の強度増加に及ぼす効果が小さくな
るために好ましくない。一方、A1/A2比が95/
5より小さくなると、上記のエトリンガイドの生
成反応に必要な石コウ量以上にそれが供給される
ことと、硫酸変成高炉滓が反応剤として不足する
ために、含水軟弱土の強度増加に及ぼす効果が小
さくなるので好ましくない。 本発明の方法においては、上記した素材A1と
A2を含水軟弱土に添加・混合した後、次に添加
剤Bとしてのポルトランドセメンドを添加・混合
する。 本発明に用いる素材A1とA2の総量(または添
加剤A)と添加剤Bの含水軟弱土への添加重量比
(A1+A2)/Bは、70/30〜45/55の範囲に保持す
ることが含水軟弱土の強度増加を効率よ円滑に達
成するのに重要である。即ち、添加重量比(A1
+A2)/B比が70/30より大きいと含水軟弱土中
に於ける諸反応の誘発が不十分で、一方、45/55
より小さいと総合的最適組成分のバランス比外と
なり、含水軟弱土の強度増加の効果が小さくな
る。また、添加剤Bの添加量比が大きすぎると、
即ち、(A1+A2)/Bが小さすぎると、強度増加
効果が小さくなる弊害の他に次の(a)〜(d)如き問題
を生じる。(a)強度増加処理に際し発熱が大きくな
つて処理土中に内部ヒズミが発生するなどの問題
を生じたりする。(b)処理土には水酸化カルシウム
が多量に含まれるようになることから処理土がア
ルカリ性の強いものになる。(c)下水や海水によつ
て容易に侵食されやすくなる。(d)添加剤のコスト
が高くなる。 前述したとうり、本発明の方法においては含水
軟弱土に対しまず素材A1とA2(添加剤A)を加
え混合する。この添加・混合の作業性は極めてよ
く、また、この素材A1とA2(添加剤A)が加え
られた含水軟弱土は、後続の添加剤Bの添加・混
合が均一かつ容易に行ない得る様に作業性は改善
され、しかも、添加剤Bの添加による反応が円滑
に起り得る土壌基盤に効果的に改質される。次
に、この反応性が高められた含水軟弱土に添加剤
Bを添加・混合する。この添加剤Bの添加によ
り、その水和反応が始まると、添加剤Bと素材
A1及びA2との反応、及びこれら素材A1,A2と添
加剤Bと微細土壌の成分との反応が誘発され、含
水軟弱土の強度は増加される。この場合、上記の
如く、素材A1とA2(添加剤A)が加えられた含
水軟弱土は、誘発される諸反応が生起し易い土壌
基盤に改質され、さらに作業性も向上しているた
めに、後続の添加剤Bの添加・混合は均一かつ容
易に行なわれ、含水軟弱土中の強度増加反応は極
めて効率良く進行する。 本発明においては、上記の様に含水軟弱土の強
度増加処理を行なう場合、素材A1とA2(添加剤
A)と添加剤Bの各々の成分及び微細土壌との間
で陽イオン交換反応、エトリンガイド生成反応、
ポゾラン反応等の諸反応が生起する。第1添加処
理に於て、素材A1とA2(添加剤A)と含水軟弱
土が均一に混合されるので、第2添加・混合によ
り、これらの強度増加反応に関与する諸反応は、
含水軟弱土全体にわたつて均一に、かつ、円滑に
進行し、含水軟弱土は迅速に強度増加される。 以上の如く、本発明に於ては、含水軟弱土の強
度増加に際し、素材A1とA2(添加剤A)を添
加・混合した後に添加剤Bを添加・混合すること
が望ましいが、要すれば、素材A1とA2(添加剤
A)と添加剤Bを含水軟弱土へ同時に添加・混合
することも可能である。しかし、含水軟弱土の強
度増加に於て、添加剤Bを添加混合した後に素材
A1とA2(添加剤A)を添加・混合すると、その
操作の作業性が悪くなるために、特殊の施工機を
用いても前者の様に効率よく目的を達成すること
は困難となる。即ち、含水軟弱土にまず添加剤B
を加えると、含水軟弱土の粘性、ゲルストレング
ス及びPH値に著しい悪影響を与える。これに起因
し、必然的に操作処理の作業性が悪くなり、含水
軟弱土の均一混合操作性がむずかしくなる。これ
に伴い、後続の素材A1とA2(添加剤A)の添
加・混合による均一分散及びその諸反応にも悪影
響を与えて含水軟弱土の強度増加の発現が悪くな
る。添加剤Bのみを先に加えることによる、含水
軟弱土の粘性、ゲルストレングス及びPH値に及ぼ
す悪影響の原因は、ポルトランドセメント中の
Ca2+とOH-である。この悪影響の原因となる
Ca2+とOH-も、本発明の強度増加剤を用い、素
材A1とA2(添加剤A)と添加剤Bの含水軟弱土
への添加順序を特定することによつて、含水軟弱
土の強度増加の操作性は改善され、しかも、その
化学的諸特性を効果的に利用することができる。 本発明の大きな特徴は、前記したように、本発
明独特の硫酸変成高炉滓を素材A1として用いる
ことであり、さらに、該素材A1と石コウ(素材
A2)及びポルトランドセメント(添加剤B)を本
発明で特定する割合とした処理剤として用いるこ
とにより、含水軟弱土を効果的に強度増加するこ
とである。本発明特有の素材A1は次の(a)〜(c)の
必須要件を満さなければならない。 (a) 急冷高炉滓(非結晶性、即ち、潜在水硬性物
質)を原料とすること (b) その粒径は300μ以下であること (c) 微細急冷高炉滓の硫酸変性は、該高炉滓100
重量部当り硫酸0.5〜10重量部を用いて処理さ
れたものであること また、素材A1とA2の重量割合A1/A2が95/5
〜60/40の範囲であり、素材A1とA2の総量(添
加剤Aの量)と添加剤Bの割合A/B(即ち、
(A1+A2)/B)が70/30〜45/55の範囲である
ことが必要である。 本発明を最も効果的に実施するには、含水軟弱
土に素材A1とA2を添加・混合した後、添加剤B
を添加・混合する。この場合、含水軟弱土にこの
素材A1とA2(添加剤A)を添加・混合すると、
(a)処理土の作業性が向上されること、(b)ポルトラ
ンドセメントの凝結に悪影響を与える含水軟弱土
中の有機物などの弊害をマスキングすること、(c)
反応刺激剤が加えられると強度増加の基礎となる
諸反応が円滑に起り得る様な丈態となること、等
の作用と効果のために、本発明の目的が効果的に
達成される。したがつて、添加剤Bを第1処理さ
れた含水軟弱土の添加・混合した場合に、セメン
ト成分の水和反応は易容に生起し、これに伴う消
石灰の刺激作用が起こり、含水軟弱土の強度増加
作用に必要な諸反応が円滑に遂行される。本発明
による含水軟弱土の強度増加処理に於ては、この
優れた反応性により、含水軟弱土の強度増加に関
与する、土壌の陽イオン効換反応、エトリンガイ
ド形成反応及びポゾラン反応が効率よく起り、含
水軟弱土の迅速かつ効率的な強度増加の発現が達
成される。 本発明を実施する場合、素材A1とA2(添加剤
A)及び添加剤Bはいずれも粉末またはスラリー
状で添加することができる。本発明の方法は前記
のように、従来の方法とは異なり、素材A1とA2
(添加剤A)添加剤B及び微細土壌との反応が極
めて効率よく起り、処理土の強度増加が最も大き
く成るように配慮されていることから、所要の強
度増加を得るのにそれら素材A1とA2(添加剤
A)と添加剤Bの使用量は少なくて済み、しかも
所要強度に達する時間は短かくて済む。処理対象
土に関しては、一般的に、粘土鉱物の種類、細粒
分の含有量、有機分の含有量及びPH値によりその
反応性は異なり、さらに初期含水比によつてもそ
の反応性の影響を受ける。しかし、通常の所要強
度の目的達成のために用いる本発明の強度増加剤
の使用量は、含水軟弱土1m3当り、素材A1とA2
(添加剤A)及び添加剤Bの総量で50〜150Kg程度
である。含水軟弱土が反応性が高い粘土鉱物を多
く含んだり、有機質の含有量が小さいなど強度増
加の反応に適している場合には、強度増加剤の使
用量は含水軟弱土1m3当り通常50〜100Kg程度で
ある。 本発明の方法は、含水軟弱土の含水比50〜200
%の軟弱土は勿論、500〜1000%をいう極めて高
い含水比の軟弱土に対しても適用することができ
る。処理対象土の初期含水比は処理土の改良効果
に影響を及ぼすが、含水比が高い軟弱土に対して
本発明を適用した場合、一定量以上の水はブリー
ジングにより処理土から分離し、その表面に遊離
する。 本発明によれば、前記したように、含水軟弱土
の効率のよい強度増加を達成することが可能であ
るが、この場合、B剤として用いたセメントの添
加量は比較的少量であるから、その水和反応によ
り生じる発熱は著しく抑制され、処理土にヒズミ
が発生するようなこともなく、その上、処理土中
の残留アルカリ量が少ないことから処理土のアル
カリ上昇も見られず、また下水や海水によつて処
理土が侵食されるようなこともない。また、本発
明の場合、総添加剤使用量が少なく、しかもセメ
ント添加量が少ないことから、経済的にも著しく
優れたものである。さらにまた、本発明ではセメ
ント以外の添加剤は時として産業廃棄物として取
扱われるもので、その有効利用により経済的な面
以外のエコロジーの面からも非常に優れている。 本発明の方法は、含水軟弱土に対するその良好
な強度増加作用により、埋立工事における軟弱地
盤の強度増加法としてはもとより、港湾、河川、
湖沼に堆積する軟弱土の改良法などとして有利に
適用される。 次に、本発明を実施例により詳細に説明する。 なお、後記実施例において、素材A1として
は、市販の微細高炉水滓を硫酸処理したものを用
いた。市販の微細高炉水滓の組成と粒径は第1表
と第2表の通りである。また、この市販の微細高
炉水滓は、ほとんどがガラス質であることを偏光
顕微鏡による観察で確認した。
滓と石コウ及びポルトランドセメントを強度増加
剤に用い、含水軟弱土の強度増加を経済的にかつ
効率よく行なう方法に関するものである。 従来、海、港湾、河川、湖沼などに堆積した含
水軟弱土を改良するために、あるいは浚渫して埋
立てた軟弱地盤を人の歩行や建設機械の搬入が可
能となるように、それら含水軟弱土を強度増加さ
せることは一般に知られている。このような軟弱
土の強度増加方法の中で、比較的短時間で大きな
強度増加を達成し得る方法として強度増加剤ある
いは固化剤を用いる方法が行われている。この場
合、強度増加剤としては、セメント、生石灰、水
ガラス、アスフアルト、有機高分子物質などが提
案されているが、いずれも強度増加の点で劣つた
り、経済性の点で採算が合わなかつたりなどの欠
点を有し、満足すべきものではない。殊に、ヘド
ロなどの含水比の大きな軟弱土の処理の場合、そ
の1回当りの処理量は数万〜数十万m3にも達する
ことから、適用する強度増加剤量も必然的に多量
になり、従つて、この強度増加剤は可能な限り安
価でかつ少量で大きな強度増加を示すものでなけ
ればならない。 本発明者らは、上記した従来法の問題点を解決
すべく鋭意研究を重ね、先に安価で効果的な含水
軟弱土の強度増加方法を提案した〔特願昭54―
8915号(特開昭55―102677号公報参照)、特願昭
55―4395号(特開昭56―100920号公報参照)、特
願昭56―61023号(特開昭57―174523号公報参
照)、以下先願技術と言う〕。これらの先願技術
は、含水軟弱土の強度増加において、公知の通常
の方法より強度増加剤の使用量を減少させ、か
つ、含水軟弱土の所要強度に達する迄の時間を短
縮させることに成功したものである。即ち、これ
らの方法は、ポルトランドセメント・ポゾラン物
質・石コウ系の強度増加剤としてポルトランドセ
メント・高炉急冷滓・石コウを特定し、この強度
増加剤の素材を2種類の添加剤に分け、それの添
加剤の添加順序、割合及び添加剤粒度までも規定
することによつて、各々の添加剤成分の相互の反
応及びそれらの各成分と微細な土壌粒子(比表面
積が1m3/g以上のもの)の成分との含水軟弱土
の強度増加に関与する諸反応を効率よく円滑に生
起させるものである。発明者らは、更に研究を重
ねた結果、微細急冷高炉滓を硫酸により変成した
ものを、先願技術の強度増加剤の素材に用いて含
水軟弱土の強度増加処理すると、先願技術より更
に顕著に効率よく円滑にその目的を達成し得るこ
とを見出し、本発明を完成するに到つた。即し、
本発明は、含水軟弱土に、下記に示される添加剤
Aの各素材A1とA2及び添加剤Bを添加・混合す
ることからなり、素材A1とA2との割合A1/A2が
95/5〜60/40の範囲であり、かつ、添加剤Aと
Bの割合A/Bが70/30〜45/55の範囲であるこ
とを特徴とする含水軟弱土の強度増加方法を提供
するものである。 添加剤A:粒径300μ以下の微細急冷高炉滓
を、その100重量部当たり硫酸0.5〜10重量部
にて変成したもの(素材A1)石コウ(素材
A2) 添加剤B:ポルトランドセメント。 微細急冷滓を硫酸と接触させて反応させた場
合、(a)高炉滓は酸により分解解して、その表面の
シリカやアルミナ成分は活性化されると同時に、
高炉滓の比表面積は著しく増大する。(b)硫酸は最
終的に高炉滓に含まれているカルシウム成分と作
用し、2水石コウの結晶として変成高炉滓に残
る。従つて、この様な硫酸処理の効果により、こ
の硫酸変成高炉滓は未処理のものとは異なつた反
応活性を示す独得な強度増加剤の素材となり、効
果的に含水軟弱土の強度増加作用に寄与する。 本発明における硫酸変成高炉滓は、微細急冷高
炉滓を反応容器中でかきまぜながら硫酸と反応さ
せて得ることができる。この場合、微細急冷高炉
滓は、製鉄高炉から副生する高炉滓(スラグ)を
急冷して得た粗粒状のものを更に粒径300μ以下
に粉砕したものである。高炉滓の急冷は、水で粒
状化急冷する湿式法、少量の水と空気を利用した
半乾式法、空気のみを利用した乾式法により行わ
れる。一般的には、湿式法による、所謂、高炉水
滓と呼ばれているものが原料として好適である。
これは、製鉄高炉の副生物であるスラグを水で急
冷して1〜5mmぐらいの砂状ないしは粒状に砕い
た水滓である。この組成は、鉄鉱石の成分やその
高炉や操作方針によつて若干異なるが、およそ次
の様なものである。SiO230〜35%、Al2O313〜18
%、CaO38〜45%、Fe2O30.5〜1.0%、MgO3〜
6%、S0.5〜1.0%、MnO0.5〜1.5%、TiO20.5〜
1.0%。 本発明において用いる微細急冷高炉滓はアルカ
リなどの刺激作用により水硬性を発揮し得る潜在
水硬性を有するものである。このような潜在水硬
性は、高炉滓を急冷し、その結晶化を回避して、
結晶化エネルギーを内部に保存した非結晶(ガラ
ス状)のものとすることによつて得ることができ
る。高炉滓を徐冷して得た結晶質のものは、メリ
ライト(ゲーレナイトCa2Al2SiO7・オケルマナ
イトCa2MgSi2O7系固溶体)とオルトケイ酸カル
シウムを主要構成鉱物とする緻密の結晶質であ
り、潜在水硬性がないので不適当である。また、
この急冷高炉滓は、反応剤として利用するため、
できるだけ微細な状態で用いることが必要であ
る。通常の1〜5mmの粗粒状のものは、硫酸変成
における硫酸との反応及び変成高炉滓の土壌やセ
メントとの反応に寄与する表面積が小さすぎ、反
応性が著しく低下するので不適当である。本発明
の場合、急冷高炉滓の粒径を300μ以下とする必
要があり、通常は100〜1μの微細急冷高炉滓が
用いられる。 本発明に適用される微細急冷高炉滓の工業的に
好ましい硫酸処理方法は次の2種類に大別され
る。 (1) 微細急冷高炉滓に硫酸を直接に作用させる。 (2) 排煙脱硫処理に於て、排ガス中のSOxを吸
収、酸化して得られる硫酸分を微細急冷高炉滓
に作用させる。 (1)の方法において用いられる硫酸は、市販の硫
酸でもよいが、経済性及びエコロジイの面からは
各種化学工場から排出される廃硫酸の使用が好ま
しい。この硫酸処理は種々の方法で行なうことが
できる。例えば、(a)硫酸水溶液に高炉滓に添加・
混合したり、(b)硫酸処理高炉滓の分離した母液
に、高炉滓を分散させ、これに所定の硫酸を添
加・混合したり、(c)また、高炉滓に硫酸水溶液を
添加・混合させる方法などがある。この場合、反
応に用いられる硫酸量は、高炉滓100重量部当た
り、硫酸(100%硫酸換算)を0.5〜10重量部、好
ましくは1〜8重量部の割合で作用させる必要が
ある。添加する硫酸濃度は、高炉滓に所定量の硫
酸が均一に分散混合するような液量を形成する濃
度であればよい。高炉滓に硫酸を接解させると、
前記した様にシリカとアルミナ成分は活性化さ
れ、硫酸の大部分は最終的に2水石コウとなる。
この場合、高炉滓のアルカリ成分は1部硫酸と反
応し溶解するが、硫酸カルシウムの溶解度が他の
硫酸塩より小さいので、最終的には2水石コウの
結晶に変り、硫酸変成高炉滓に残る。従つて、こ
の硫酸変成高炉滓の製造に当り、製品を分離した
母液を硫酸の希釈溶液に繰り返し用いることが好
ましい。この母液を用いることにより、高炉滓か
らMgOやAl2O3分の溶出を抑制し、さらに処理に
より生ずる2水石コウの溶解によるロス(室温で
CaSO4換出量で水に約0.2%溶解)を防ぐことが
できる。尚、本発明では(a)硫酸変成高炉滓(素材
A1)と石コウ(素材A2)を混合したスラリー溶液
(添加剤A)として用いたり、また(b)このスラリ
ー溶液と共に添加剤B(ポルトランドセメント)
を含水軟弱土に添加・混合する場合がある。この
時には、石コウはこの段階では反応に関与しない
ので、最終的にスラリー溶液の濃度が所定の値と
なるように配慮さえすれば、石コウは任意段階で
添加して直接に添加剤Aのスラリー溶液を調製す
ることが出来る。例えば所定液量の存在下で高炉
滓と硫酸を接触させた後に石コウを添加したり、
所定液量となるように高炉滓、石コウの粉末また
はその懸濁液と濃硫酸または希硫酸と接触させた
り、また、石コウ、硫酸と高炉滓を接触させるな
どの種々の方法がとられる。 (2)の方法に於いても(1)の方法と同様に取扱わ
れ、反応させる硫酸は所定の範囲に調節する。 本発明において用いる強度増加剤の他の素材の
1つである石コウは(素材A2)、2水石コウまた
は不溶性無水石コウ(型無水石コウ、硬石コウ
を含む)が用いられる。しかし半水石コウや可溶
性無水石コウを、これらの石コウの1部と置換し
て含水軟弱土の早期強度のために用いることもあ
る。2水石コウを用いる場合、この粒度は特に制
約されず、粉末あるいは粒状物であればよく、本
願発明に於ては、排煙脱硫石コウをはじめ各種の
副生石コウが付加価値を高めることがなく回収時
の形態のままで使用することができる。また、不
溶性無水石コウを用いる場合には、その溶解速度
の関係から、その粒度を300μm以下の粉末とす
ることが好ましい。本発明の場合、ほたる石を濃
硫酸にて加熱分解してフツ化水素を製造する際に
副生する不溶性無水石コウを用いることができ
る。尚、本発明でいう石コウの重量は無水石コウ
CaSO4としての値である。 また、本発明に用いる強度増加剤のもう1つの
素材であるポルトランドセメント(添加剤B)
は、日本工業規格JIS R5210に準ずるものである
が、一般的には、その内の普通ポルトランドセメ
ントが用いられる。しかし、含水軟弱土の処理条
件によつては、中庸熱セメント、早強セメント及
び超早強セメントなどの規格に準ずるポルトラン
ドセメントの単独、またはこれらを混合したもの
を使用してもよい。 上記の素材A1及び素材A2は、添加剤Bの添
加・混合前であれば含水軟弱土への添加・混合の
順序は任意である。即ち(a)素材A1の添加・混合
の後素材A2を添加・混合する方法、(b)逆に、先
ず素材A2を添加・混合した後素材A1を添加混合
する方法、(c)素材A1,A2を同時に添加する方
法、のいずれであつてもよい。しかし、実用的な
面では、両素材を同時に、殊に混合物(添加剤
A)の形態で添加・混合することが好ましい。 素材A1,A2の使用割合は、重量割合A1/A2と
して95/5〜60/40の範囲であることが必要であ
る。この使用割合は添加剤Bの使用量をも鑑みた
総合的な実験結果から特定したものである。
A1/A2比が60/40より大きいと、素材A1,A2添
加剤B及び微細粒子土壌との間でのエトリンガイ
ト(3CaO・Al2O3・3CaSO4・28〜33H2O)の生
成反応に必要な石コウ量が不足すること、及び添
加剤Bの凝結に悪影響を与える含水軟弱土中の有
機物の弊害のマスキング効果が不十分になるなど
の含水軟弱土の強度増加に及ぼす効果が小さくな
るために好ましくない。一方、A1/A2比が95/
5より小さくなると、上記のエトリンガイドの生
成反応に必要な石コウ量以上にそれが供給される
ことと、硫酸変成高炉滓が反応剤として不足する
ために、含水軟弱土の強度増加に及ぼす効果が小
さくなるので好ましくない。 本発明の方法においては、上記した素材A1と
A2を含水軟弱土に添加・混合した後、次に添加
剤Bとしてのポルトランドセメンドを添加・混合
する。 本発明に用いる素材A1とA2の総量(または添
加剤A)と添加剤Bの含水軟弱土への添加重量比
(A1+A2)/Bは、70/30〜45/55の範囲に保持す
ることが含水軟弱土の強度増加を効率よ円滑に達
成するのに重要である。即ち、添加重量比(A1
+A2)/B比が70/30より大きいと含水軟弱土中
に於ける諸反応の誘発が不十分で、一方、45/55
より小さいと総合的最適組成分のバランス比外と
なり、含水軟弱土の強度増加の効果が小さくな
る。また、添加剤Bの添加量比が大きすぎると、
即ち、(A1+A2)/Bが小さすぎると、強度増加
効果が小さくなる弊害の他に次の(a)〜(d)如き問題
を生じる。(a)強度増加処理に際し発熱が大きくな
つて処理土中に内部ヒズミが発生するなどの問題
を生じたりする。(b)処理土には水酸化カルシウム
が多量に含まれるようになることから処理土がア
ルカリ性の強いものになる。(c)下水や海水によつ
て容易に侵食されやすくなる。(d)添加剤のコスト
が高くなる。 前述したとうり、本発明の方法においては含水
軟弱土に対しまず素材A1とA2(添加剤A)を加
え混合する。この添加・混合の作業性は極めてよ
く、また、この素材A1とA2(添加剤A)が加え
られた含水軟弱土は、後続の添加剤Bの添加・混
合が均一かつ容易に行ない得る様に作業性は改善
され、しかも、添加剤Bの添加による反応が円滑
に起り得る土壌基盤に効果的に改質される。次
に、この反応性が高められた含水軟弱土に添加剤
Bを添加・混合する。この添加剤Bの添加によ
り、その水和反応が始まると、添加剤Bと素材
A1及びA2との反応、及びこれら素材A1,A2と添
加剤Bと微細土壌の成分との反応が誘発され、含
水軟弱土の強度は増加される。この場合、上記の
如く、素材A1とA2(添加剤A)が加えられた含
水軟弱土は、誘発される諸反応が生起し易い土壌
基盤に改質され、さらに作業性も向上しているた
めに、後続の添加剤Bの添加・混合は均一かつ容
易に行なわれ、含水軟弱土中の強度増加反応は極
めて効率良く進行する。 本発明においては、上記の様に含水軟弱土の強
度増加処理を行なう場合、素材A1とA2(添加剤
A)と添加剤Bの各々の成分及び微細土壌との間
で陽イオン交換反応、エトリンガイド生成反応、
ポゾラン反応等の諸反応が生起する。第1添加処
理に於て、素材A1とA2(添加剤A)と含水軟弱
土が均一に混合されるので、第2添加・混合によ
り、これらの強度増加反応に関与する諸反応は、
含水軟弱土全体にわたつて均一に、かつ、円滑に
進行し、含水軟弱土は迅速に強度増加される。 以上の如く、本発明に於ては、含水軟弱土の強
度増加に際し、素材A1とA2(添加剤A)を添
加・混合した後に添加剤Bを添加・混合すること
が望ましいが、要すれば、素材A1とA2(添加剤
A)と添加剤Bを含水軟弱土へ同時に添加・混合
することも可能である。しかし、含水軟弱土の強
度増加に於て、添加剤Bを添加混合した後に素材
A1とA2(添加剤A)を添加・混合すると、その
操作の作業性が悪くなるために、特殊の施工機を
用いても前者の様に効率よく目的を達成すること
は困難となる。即ち、含水軟弱土にまず添加剤B
を加えると、含水軟弱土の粘性、ゲルストレング
ス及びPH値に著しい悪影響を与える。これに起因
し、必然的に操作処理の作業性が悪くなり、含水
軟弱土の均一混合操作性がむずかしくなる。これ
に伴い、後続の素材A1とA2(添加剤A)の添
加・混合による均一分散及びその諸反応にも悪影
響を与えて含水軟弱土の強度増加の発現が悪くな
る。添加剤Bのみを先に加えることによる、含水
軟弱土の粘性、ゲルストレングス及びPH値に及ぼ
す悪影響の原因は、ポルトランドセメント中の
Ca2+とOH-である。この悪影響の原因となる
Ca2+とOH-も、本発明の強度増加剤を用い、素
材A1とA2(添加剤A)と添加剤Bの含水軟弱土
への添加順序を特定することによつて、含水軟弱
土の強度増加の操作性は改善され、しかも、その
化学的諸特性を効果的に利用することができる。 本発明の大きな特徴は、前記したように、本発
明独特の硫酸変成高炉滓を素材A1として用いる
ことであり、さらに、該素材A1と石コウ(素材
A2)及びポルトランドセメント(添加剤B)を本
発明で特定する割合とした処理剤として用いるこ
とにより、含水軟弱土を効果的に強度増加するこ
とである。本発明特有の素材A1は次の(a)〜(c)の
必須要件を満さなければならない。 (a) 急冷高炉滓(非結晶性、即ち、潜在水硬性物
質)を原料とすること (b) その粒径は300μ以下であること (c) 微細急冷高炉滓の硫酸変性は、該高炉滓100
重量部当り硫酸0.5〜10重量部を用いて処理さ
れたものであること また、素材A1とA2の重量割合A1/A2が95/5
〜60/40の範囲であり、素材A1とA2の総量(添
加剤Aの量)と添加剤Bの割合A/B(即ち、
(A1+A2)/B)が70/30〜45/55の範囲である
ことが必要である。 本発明を最も効果的に実施するには、含水軟弱
土に素材A1とA2を添加・混合した後、添加剤B
を添加・混合する。この場合、含水軟弱土にこの
素材A1とA2(添加剤A)を添加・混合すると、
(a)処理土の作業性が向上されること、(b)ポルトラ
ンドセメントの凝結に悪影響を与える含水軟弱土
中の有機物などの弊害をマスキングすること、(c)
反応刺激剤が加えられると強度増加の基礎となる
諸反応が円滑に起り得る様な丈態となること、等
の作用と効果のために、本発明の目的が効果的に
達成される。したがつて、添加剤Bを第1処理さ
れた含水軟弱土の添加・混合した場合に、セメン
ト成分の水和反応は易容に生起し、これに伴う消
石灰の刺激作用が起こり、含水軟弱土の強度増加
作用に必要な諸反応が円滑に遂行される。本発明
による含水軟弱土の強度増加処理に於ては、この
優れた反応性により、含水軟弱土の強度増加に関
与する、土壌の陽イオン効換反応、エトリンガイ
ド形成反応及びポゾラン反応が効率よく起り、含
水軟弱土の迅速かつ効率的な強度増加の発現が達
成される。 本発明を実施する場合、素材A1とA2(添加剤
A)及び添加剤Bはいずれも粉末またはスラリー
状で添加することができる。本発明の方法は前記
のように、従来の方法とは異なり、素材A1とA2
(添加剤A)添加剤B及び微細土壌との反応が極
めて効率よく起り、処理土の強度増加が最も大き
く成るように配慮されていることから、所要の強
度増加を得るのにそれら素材A1とA2(添加剤
A)と添加剤Bの使用量は少なくて済み、しかも
所要強度に達する時間は短かくて済む。処理対象
土に関しては、一般的に、粘土鉱物の種類、細粒
分の含有量、有機分の含有量及びPH値によりその
反応性は異なり、さらに初期含水比によつてもそ
の反応性の影響を受ける。しかし、通常の所要強
度の目的達成のために用いる本発明の強度増加剤
の使用量は、含水軟弱土1m3当り、素材A1とA2
(添加剤A)及び添加剤Bの総量で50〜150Kg程度
である。含水軟弱土が反応性が高い粘土鉱物を多
く含んだり、有機質の含有量が小さいなど強度増
加の反応に適している場合には、強度増加剤の使
用量は含水軟弱土1m3当り通常50〜100Kg程度で
ある。 本発明の方法は、含水軟弱土の含水比50〜200
%の軟弱土は勿論、500〜1000%をいう極めて高
い含水比の軟弱土に対しても適用することができ
る。処理対象土の初期含水比は処理土の改良効果
に影響を及ぼすが、含水比が高い軟弱土に対して
本発明を適用した場合、一定量以上の水はブリー
ジングにより処理土から分離し、その表面に遊離
する。 本発明によれば、前記したように、含水軟弱土
の効率のよい強度増加を達成することが可能であ
るが、この場合、B剤として用いたセメントの添
加量は比較的少量であるから、その水和反応によ
り生じる発熱は著しく抑制され、処理土にヒズミ
が発生するようなこともなく、その上、処理土中
の残留アルカリ量が少ないことから処理土のアル
カリ上昇も見られず、また下水や海水によつて処
理土が侵食されるようなこともない。また、本発
明の場合、総添加剤使用量が少なく、しかもセメ
ント添加量が少ないことから、経済的にも著しく
優れたものである。さらにまた、本発明ではセメ
ント以外の添加剤は時として産業廃棄物として取
扱われるもので、その有効利用により経済的な面
以外のエコロジーの面からも非常に優れている。 本発明の方法は、含水軟弱土に対するその良好
な強度増加作用により、埋立工事における軟弱地
盤の強度増加法としてはもとより、港湾、河川、
湖沼に堆積する軟弱土の改良法などとして有利に
適用される。 次に、本発明を実施例により詳細に説明する。 なお、後記実施例において、素材A1として
は、市販の微細高炉水滓を硫酸処理したものを用
いた。市販の微細高炉水滓の組成と粒径は第1表
と第2表の通りである。また、この市販の微細高
炉水滓は、ほとんどがガラス質であることを偏光
顕微鏡による観察で確認した。
【表】
【表】
この微細高炉水滓の硫酸処理は、1M3の水(母
液)に硫酸30Kgを溶解した溶液に微細高炉水滓1
トンを添加・混合した。1M3の水は、硫酸変成高
炉滓をろ別して得られた母液に水を加え、繰り返
し使用したものを用いた。 素材A2としては、排煙脱硫プロセスで副生し
た2水石コウ粉末:平均粒径53μm、含水率9
%、組成;CaO31.2%、SO344.1%)とほたる石
を濃硫酸にて加熱分解してフツ化水素を製造する
際に副生した不溶性無水石コウ粉末の市販品(平
均粒径10μmの乾燥品、組成;CaO41.5%、
SO354.6%、CaF21.54%、SiO20.10%、Al2O30.76
%)を用いた。尚、素材A1とA2の両素材は均一
に混合して添加剤Aとして使用した。 また、添加剤Bとしては普通ポルトランドセメ
ント(ブレーン法測定による比表面積33000cm2/
g)を用いた。 また、原料含水軟弱としては粒度組成が0〜2
μm25%、2〜5μm42%、5〜10μm19%、10
〜20μm25%で、自然含水比112%の大阪南港浚
渫底泥を260%含水比に調製(その時の密度は
1.21dl/cm3)したものを用いた。 実施例 1 原料含水軟弱土1m3に対して、添加剤A(素材
A1とA2の重量比A1/A2=80/20)33Kgを添加し
て混練機で均一に混合し、次に添加剤B27Kgを添
加し混練機で充分に混合した。この所定の強度増
加剤を添加・混合した混合試料を内径50mm、高さ
100mmの円筒型モールドに注入し、20±1℃飽和
湿度の恒温恒湿養成器内で所定期間養成した後脱
型し、その1軸圧縮強さをJIS A1216T、1979
(土の1軸圧縮試験法)に従い測定した。また、
硫酸変成高炉滓が含水軟弱土の強度増加に及ぼす
影響を比較するために、硫酸処理を行なわない微
細高炉水滓を素材A1として用い、同様に試験を
行つた。それらの結果を表3に示す。なお素材
A2の重量は、2水石コウを用いた場合も無水物
(CaSO4)としての値である。
液)に硫酸30Kgを溶解した溶液に微細高炉水滓1
トンを添加・混合した。1M3の水は、硫酸変成高
炉滓をろ別して得られた母液に水を加え、繰り返
し使用したものを用いた。 素材A2としては、排煙脱硫プロセスで副生し
た2水石コウ粉末:平均粒径53μm、含水率9
%、組成;CaO31.2%、SO344.1%)とほたる石
を濃硫酸にて加熱分解してフツ化水素を製造する
際に副生した不溶性無水石コウ粉末の市販品(平
均粒径10μmの乾燥品、組成;CaO41.5%、
SO354.6%、CaF21.54%、SiO20.10%、Al2O30.76
%)を用いた。尚、素材A1とA2の両素材は均一
に混合して添加剤Aとして使用した。 また、添加剤Bとしては普通ポルトランドセメ
ント(ブレーン法測定による比表面積33000cm2/
g)を用いた。 また、原料含水軟弱としては粒度組成が0〜2
μm25%、2〜5μm42%、5〜10μm19%、10
〜20μm25%で、自然含水比112%の大阪南港浚
渫底泥を260%含水比に調製(その時の密度は
1.21dl/cm3)したものを用いた。 実施例 1 原料含水軟弱土1m3に対して、添加剤A(素材
A1とA2の重量比A1/A2=80/20)33Kgを添加し
て混練機で均一に混合し、次に添加剤B27Kgを添
加し混練機で充分に混合した。この所定の強度増
加剤を添加・混合した混合試料を内径50mm、高さ
100mmの円筒型モールドに注入し、20±1℃飽和
湿度の恒温恒湿養成器内で所定期間養成した後脱
型し、その1軸圧縮強さをJIS A1216T、1979
(土の1軸圧縮試験法)に従い測定した。また、
硫酸変成高炉滓が含水軟弱土の強度増加に及ぼす
影響を比較するために、硫酸処理を行なわない微
細高炉水滓を素材A1として用い、同様に試験を
行つた。それらの結果を表3に示す。なお素材
A2の重量は、2水石コウを用いた場合も無水物
(CaSO4)としての値である。
【表】
実施例 2
原料含水軟弱土1m3に対し、添加剤A33Kgを用
い、添加剤A中の素材A2(石コウ)含有重量百
分率(A2/A1+A2×100)を0〜50%に変化させ
、添 加剤B27Kgを用い実施例1と同様な操作条件で試
験を行なつた。材令14日目の処理土の一軸圧縮強
さを第4表に示す。
い、添加剤A中の素材A2(石コウ)含有重量百
分率(A2/A1+A2×100)を0〜50%に変化させ
、添 加剤B27Kgを用い実施例1と同様な操作条件で試
験を行なつた。材令14日目の処理土の一軸圧縮強
さを第4表に示す。
【表】
実施例 3
実施例1に用いた添加剤Aを用い、原料含水軟
弱土に対し、添加剤AとBの添加総量を60Kgと
し、添加剤AとBの重量割合A/Bを種々変化さ
せ、実施例1の操作条件で試験を行なつた。材令
14日目の一軸圧縮強さを第5表に示す。
弱土に対し、添加剤AとBの添加総量を60Kgと
し、添加剤AとBの重量割合A/Bを種々変化さ
せ、実施例1の操作条件で試験を行なつた。材令
14日目の一軸圧縮強さを第5表に示す。
【表】
実施例 4
実施例1と同じ供試含水軟弱土に対し、添加剤
A及びBの添加順序を変化させて同様に試験を行
なつた。それらの結果を第6表に示す。
A及びBの添加順序を変化させて同様に試験を行
なつた。それらの結果を第6表に示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 含水軟弱土に、下記に示される添加剤Aの各
素材A1とA2及び添加剤Bを添加・混合すること
からなり、素材A1とA2との割合A1/A2が95/5
〜60/40の範囲であり、かつ、添加剤AとBの割
合A/Bが70/30〜45/55の範囲であることを特
徴とする含水軟弱土の強度増加方法。 添加剤A:粒径300μ以下の微細急冷高炉滓
を、その100重量部当たり、硫酸0.5〜10重量
部にて変成したもの(素材A1)石コウ(素材
A2) 添加剤B:ポルトランドセメント 2 含水軟弱土に、添加剤Aを添加.混合した後
に、添加剤Bを添加・混合する特許請求の範囲第
1項の方法。 3 素材A1とA2を同時に添加・混合する特許請
求の範囲第2項の方法。 4 素材A1とA2を混合物として適用する特許請
求の範囲第3項の方法。 5 素材A1の添加・混合の前または後に素材A2
の添加・混合を行なう特許請求の範囲第2項の方
法。 6 含水軟弱土に、添加剤Aの各素材A1とA2の
混合物と共に、添加剤Bを添加・混合する特許請
求の範囲第1項の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13064581A JPS5832680A (ja) | 1981-08-20 | 1981-08-20 | 硫酸変成した高炉滓を用いる含水軟弱土の強度増加方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13064581A JPS5832680A (ja) | 1981-08-20 | 1981-08-20 | 硫酸変成した高炉滓を用いる含水軟弱土の強度増加方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5832680A JPS5832680A (ja) | 1983-02-25 |
| JPS6217637B2 true JPS6217637B2 (ja) | 1987-04-18 |
Family
ID=15039202
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13064581A Granted JPS5832680A (ja) | 1981-08-20 | 1981-08-20 | 硫酸変成した高炉滓を用いる含水軟弱土の強度増加方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5832680A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62222932A (ja) * | 1986-03-26 | 1987-09-30 | Seibu Denki Kogyo Kk | 調心装置 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6372783A (ja) * | 1987-09-12 | 1988-04-02 | Chiyoda Chem Eng & Constr Co Ltd | 悪臭を持つ含水軟弱土の脱臭を伴う強度増加方法 |
| JP2005324146A (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Mitsubishi Materials Corp | 廃酸の処理方法 |
-
1981
- 1981-08-20 JP JP13064581A patent/JPS5832680A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62222932A (ja) * | 1986-03-26 | 1987-09-30 | Seibu Denki Kogyo Kk | 調心装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5832680A (ja) | 1983-02-25 |
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