JPS622023B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS622023B2 JPS622023B2 JP6935486A JP6935486A JPS622023B2 JP S622023 B2 JPS622023 B2 JP S622023B2 JP 6935486 A JP6935486 A JP 6935486A JP 6935486 A JP6935486 A JP 6935486A JP S622023 B2 JPS622023 B2 JP S622023B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- content
- less
- effect
- steel
- case
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、浸炭時にオーステナイト粒が粗大
化しない、焼入歪の小さい肌焼ボロン鋼に関する
ものである。 〔従来の技術〕 従来、表面硬化用材として、JIS・G4052に規
定されているような種々の肌焼鋼が知られてお
り、特にその中でも、SCM系やSNCM系のもの
が諸特性に優れていることから、広範に使用され
てきた。しかしながら、これらの肌焼鋼は、高価
なNiやMoを含有しており、その価格が高くなる
ことから、これらに代えて安価なBを添加するこ
とによつて焼入性を確保させた肌焼ボロン鋼が、
経済的代替鋼として一部実用化をみるに至つてい
る。 このような肌焼ボロン鋼は、必須元素として
Tiが0.01〜0.05%含有されているのが特徴であ
り、これは鋼中NをTiNとして固定することによ
り、BがBNを形成して焼入性向上効果を消失せ
しめるのを防止するためであつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、従来の肌焼ボロン鋼には、浸炭時にオ
ーステナイト粒の粗粒化が生じ、焼入歪が大きく
なるという問題点が指摘されていた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等は、上述のような観点から、浸炭時
の焼入歪が小さく、かつ経済的な機械構造用肌焼
鋼を見出すべく、特に価格の安い肌焼ボロン鋼に
着目して、その浸炭時のオーステナイト粒の粗大
化を防止して焼入歪を抑えるべく研究を行なつた
結果、以下(a)〜(d)に示す知見を得るに至つたので
ある。すなわち、 (a) 一般に、BはNと結合してBNになると焼入
性向上効果が消失するため、従来よりB添加鋼
にはNとの結合力がBよりも強いTiを添加し
て鋼中のNをTiNとして固定することにより、
焼入性の確保を果してきたが、TiNは極めて固
溶しにくい化合物であるため、圧延後ないしは
鍛造後にはすでに大型の析出物として存在して
おり、オーステナイト粒粗大化阻止に有効な微
細分散の形態にはなつていない。従つて、オー
ステナイト粗粒化抑制という見地からすれば、
TiNはあまり寄与しないから、Ti含有量とN含
有量を化学当量的にバランスさせれば(すなわ
ち、Ti=3.42Nとすれば)、当然粗粒化しやす
くなり、その結果、焼入歪が大きくなること
(但し、TiNは高温でも固溶しにくいため、圧
延あるいは鍛造前の高温加熱時にも残存して圧
延後あるいは鍛造後の結晶粒の極端な粗大化を
防止する効果があり、その後の浸炭時のオース
テナイト粒粗大化に対して間接的な抑制効果を
有するが、このためにはN含有量が0.006%を
越えていることが望ましい)。 (b) そこで、Ti含有量をN含有量より化学当量
的に多くすれば、過剰TiはCと結合し、TiCを
生成することとなり、このTiCはTiNと異なつ
てそれほど固溶しにくい化合物ではないため、
圧延後、あるいは鍛造後の段階では生成してお
らず、浸炭中、あるいは浸炭前の熱処理、たと
えば焼ならし中等に生成する。そして、その形
態は、微細分散型であるため、浸炭加熱時のオ
ーステナイト粗粒化抑制に対しては極めて有効
であること。 (c) しかも、この場合、過剰Ti量が0.02%以上存
在しなければ、ほとんど効果がないこと。 (d) 肌焼ボロン鋼中に、NbおよびVの1種以上
を添加することによつて、オーステナイト粗粒
化温度がさらに上昇され、高温浸炭が可能とな
つて浸炭時間を短縮できること。 したがつて、この発明は上記知見にもとづいて
なされたものであつて、肌焼ボロン鋼を、重量%
で(以下%は重量%を示す)、 C:0.10〜0.27%未満、 Si:0.35%以下、 Mn:0.30〜0.90%、 Cr:0.90〜1.80%、 B:0.0005〜0.0050%、 sol.Al:0.08%以下、 Ti:0.03%超〜0.1%、 を含有し、さらに必要に応じて、 Nb:0.06%超〜0.10%、 V:0.02〜0.20%、 の1種以上を含有し、 Feおよび不可避不純物:残り、 からなる組成で構成するとともに、Ti含有量と
N含有量との間に(Ti、Nの含有量は重量%表
示とする)、 0.02<Ti―3.42N なる不等式が成り立つ如くすることによつて、熱
処理歪を極力抑えたことに特徴を有するものであ
る。 ついで、この発明の肌焼ボロン鋼において、そ
の成分組成を上記のように限定した理由を説明す
る。 (a) C C成分には、機械構造用肌焼鋼としての強度
を確保する作用があり、その含有量が0.10%未
満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
0.27%以上含有されると冷間加工性が劣化する
とともに浸炭後の芯部の靭性が急激に劣化する
ようになることから、その含有量を0.10〜0.27
%未満と限定した。 (b) Si Si成分には、焼入性向上を無効にするBの酸
化を抑える作用があり、鋼の脱酸剤として添加
されることにより前記作用も伴われるものであ
るが、その含有量が0.35%を越えると、浸炭性
を悪くするとともに、浸炭異常層を拡大して疲
労強度・耐ピツチング性を低下させるので、そ
の含有量を0.35%以下と限定した。 (c) Mn Mn成分は、Bの酸化を抑えるのに有効な脱
酸剤であるとともに、焼入性向上作用を有して
おり、かつ、MnSを形成してSによる熱間脆
性を防止するものであるが、その含有量が0.30
%未満では前記作用に所望の効果が得られず、
一方、0.90%以上含有せしめると冷間加工性や
被削性が急激に劣化するようになるとともに、
浸炭異常層が深くなることから、その含有量を
0.30〜0.90%と限定した。 (d) Cr Cr成分は、焼入性、強度、靭性、耐摩耗性
等の向上に有効な元素であるとともに、浸炭性
を改善し、浸炭異常層の抑制にも有効な成分で
あるが、その含有量が0.90%未満では前記作用
に所望の効果が得られず、一方、1.80%を越え
て含有すると冷間加工性や被削性が低下すると
ともに、浸炭時に表面部が過剰浸炭されるよう
になることから、その含有量を0.90〜1.80%と
限定した。 (e) B B成分には、極く微量で焼入性を著しく向上
させ、かつ低廉な元素であるが、その含有量が
酸可溶量で0.0005%未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方0.0050%を越えて含有せ
しめると逆に焼入性が低下するようになること
から、その含有量を0.0005〜0.0050%と限定し
た。 (f) sol.Al sol.Al成分は、Bの酸化を抑えるのに有効な
脱酸剤であるが、その含有量が0.08%を越える
とアルミナ系介在物が急激に増加して、被削性
を劣化させるようになることから、その含有量
を0.08%以下と限定した。 (g) Ti Ti成分はNとの結合力がBより大きく、し
たがつてBがNと結合して焼入性向上効果を消
失せしめるのを防止する作用があるが、その含
有量が0.03%以下では前記作用に所望の効果が
得られず、一方0.1%を越えて含有するとTi窒
化物が多量に生成して被削性および靭性を劣化
させるようになることから、その含有量を0.1
%以下と限定した。 (h) Nb Nb成分には、炭窒化物を生成してオーステ
ナイト粗粒化温度をさらに上昇する作用がある
が、その含有量が0.06%以下では前記作用に所
望の効果が得られず、一方0.10%を越えて含有
させてもその効果の向上が望めず、コストも上
昇するのでその含有量を0.06%超〜0.10%と限
定した。 (i) V V成分には、炭窒化物を生成してオーステナ
イト粗粒化温度をさらに上昇する作用がある
が、その含有量が0.02%未満では前記作用に所
望の効果が得られず、一方0.20%を越えて含有
せしめてもその効果の向上が望めないとともに
コストも上昇することから、その含有量を0.02
〜0.20%と限定した。 なお、Nについては、既に述べたように、その
含有量が0.006%以下になると、圧延あるいは鍛
造後の結晶粒が極端に粗大化するのを防止して後
工程の浸炭時のオーステナイト粒の微細化に寄与
すると言うTiNの間接的効果が目立たなくなると
ともに、AlNによるオーステナイト粒粗大化防止
効果も低下する傾向がでてくる。また、N含有量
を0.006%以下にするためには製鋼上非常なコス
トアツプを余儀なくされる。従つて、好ましくは
N含有量は0.006%を越える量に調整するのが良
い。一方、N含有量が0.020%を越えるとBとの
結合がはなはだしくなつてBの焼入性向上効果に
悪影響を及ぼす懸念が増すことから、出来ればN
含有量を0.020%以下に調整するのが好ましい。 さらに、Ti含有量とN含有量との間に、 0.02<Ti―3.42N なる不等式を規定した理由は、Ti含有量をN含
有量より化学当量的に多くして、すなわち、 O<Ti―3.42N として、過剰のTiによりTiCを形成せしめ、これ
の微細分散により浸炭加熱時のオーステナイト時
の粗粒化抑制を図るためである。この場合に、過
剰Ti量が0.02%以上存在しなければ、ほとんどそ
の効果が見出せないことから、 0.02<Ti―3.42N と規定した。 なお、前記過剰Tiは、望ましくは0.022%以上
の割合で存在させるのが良い。 〔実施例〕 ついで、この発明の鋼を実施例により比較例と
対比しながら説明する。 まず、第1表に示す通りの化学成分組成の本発
明鋼1〜15と、比較鋼1〜13を常法にて溶製し、
第1図に示す通りの形状(寸法:外径55mm×内径
35mm×厚さ10mm×偏心量8mm×開口部6mm)のC
リングを製造した。そして、本発明鋼および比較
鋼の焼ならし後のオーステナイト粗粒化温度(粒
度がJISNo.7以上になる温度)と、第1図に示し
たCリングを浸炭焼入(930℃×4hr→860℃×
30min→60℃の0Q、カーボ
化しない、焼入歪の小さい肌焼ボロン鋼に関する
ものである。 〔従来の技術〕 従来、表面硬化用材として、JIS・G4052に規
定されているような種々の肌焼鋼が知られてお
り、特にその中でも、SCM系やSNCM系のもの
が諸特性に優れていることから、広範に使用され
てきた。しかしながら、これらの肌焼鋼は、高価
なNiやMoを含有しており、その価格が高くなる
ことから、これらに代えて安価なBを添加するこ
とによつて焼入性を確保させた肌焼ボロン鋼が、
経済的代替鋼として一部実用化をみるに至つてい
る。 このような肌焼ボロン鋼は、必須元素として
Tiが0.01〜0.05%含有されているのが特徴であ
り、これは鋼中NをTiNとして固定することによ
り、BがBNを形成して焼入性向上効果を消失せ
しめるのを防止するためであつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、従来の肌焼ボロン鋼には、浸炭時にオ
ーステナイト粒の粗粒化が生じ、焼入歪が大きく
なるという問題点が指摘されていた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等は、上述のような観点から、浸炭時
の焼入歪が小さく、かつ経済的な機械構造用肌焼
鋼を見出すべく、特に価格の安い肌焼ボロン鋼に
着目して、その浸炭時のオーステナイト粒の粗大
化を防止して焼入歪を抑えるべく研究を行なつた
結果、以下(a)〜(d)に示す知見を得るに至つたので
ある。すなわち、 (a) 一般に、BはNと結合してBNになると焼入
性向上効果が消失するため、従来よりB添加鋼
にはNとの結合力がBよりも強いTiを添加し
て鋼中のNをTiNとして固定することにより、
焼入性の確保を果してきたが、TiNは極めて固
溶しにくい化合物であるため、圧延後ないしは
鍛造後にはすでに大型の析出物として存在して
おり、オーステナイト粒粗大化阻止に有効な微
細分散の形態にはなつていない。従つて、オー
ステナイト粗粒化抑制という見地からすれば、
TiNはあまり寄与しないから、Ti含有量とN含
有量を化学当量的にバランスさせれば(すなわ
ち、Ti=3.42Nとすれば)、当然粗粒化しやす
くなり、その結果、焼入歪が大きくなること
(但し、TiNは高温でも固溶しにくいため、圧
延あるいは鍛造前の高温加熱時にも残存して圧
延後あるいは鍛造後の結晶粒の極端な粗大化を
防止する効果があり、その後の浸炭時のオース
テナイト粒粗大化に対して間接的な抑制効果を
有するが、このためにはN含有量が0.006%を
越えていることが望ましい)。 (b) そこで、Ti含有量をN含有量より化学当量
的に多くすれば、過剰TiはCと結合し、TiCを
生成することとなり、このTiCはTiNと異なつ
てそれほど固溶しにくい化合物ではないため、
圧延後、あるいは鍛造後の段階では生成してお
らず、浸炭中、あるいは浸炭前の熱処理、たと
えば焼ならし中等に生成する。そして、その形
態は、微細分散型であるため、浸炭加熱時のオ
ーステナイト粗粒化抑制に対しては極めて有効
であること。 (c) しかも、この場合、過剰Ti量が0.02%以上存
在しなければ、ほとんど効果がないこと。 (d) 肌焼ボロン鋼中に、NbおよびVの1種以上
を添加することによつて、オーステナイト粗粒
化温度がさらに上昇され、高温浸炭が可能とな
つて浸炭時間を短縮できること。 したがつて、この発明は上記知見にもとづいて
なされたものであつて、肌焼ボロン鋼を、重量%
で(以下%は重量%を示す)、 C:0.10〜0.27%未満、 Si:0.35%以下、 Mn:0.30〜0.90%、 Cr:0.90〜1.80%、 B:0.0005〜0.0050%、 sol.Al:0.08%以下、 Ti:0.03%超〜0.1%、 を含有し、さらに必要に応じて、 Nb:0.06%超〜0.10%、 V:0.02〜0.20%、 の1種以上を含有し、 Feおよび不可避不純物:残り、 からなる組成で構成するとともに、Ti含有量と
N含有量との間に(Ti、Nの含有量は重量%表
示とする)、 0.02<Ti―3.42N なる不等式が成り立つ如くすることによつて、熱
処理歪を極力抑えたことに特徴を有するものであ
る。 ついで、この発明の肌焼ボロン鋼において、そ
の成分組成を上記のように限定した理由を説明す
る。 (a) C C成分には、機械構造用肌焼鋼としての強度
を確保する作用があり、その含有量が0.10%未
満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
0.27%以上含有されると冷間加工性が劣化する
とともに浸炭後の芯部の靭性が急激に劣化する
ようになることから、その含有量を0.10〜0.27
%未満と限定した。 (b) Si Si成分には、焼入性向上を無効にするBの酸
化を抑える作用があり、鋼の脱酸剤として添加
されることにより前記作用も伴われるものであ
るが、その含有量が0.35%を越えると、浸炭性
を悪くするとともに、浸炭異常層を拡大して疲
労強度・耐ピツチング性を低下させるので、そ
の含有量を0.35%以下と限定した。 (c) Mn Mn成分は、Bの酸化を抑えるのに有効な脱
酸剤であるとともに、焼入性向上作用を有して
おり、かつ、MnSを形成してSによる熱間脆
性を防止するものであるが、その含有量が0.30
%未満では前記作用に所望の効果が得られず、
一方、0.90%以上含有せしめると冷間加工性や
被削性が急激に劣化するようになるとともに、
浸炭異常層が深くなることから、その含有量を
0.30〜0.90%と限定した。 (d) Cr Cr成分は、焼入性、強度、靭性、耐摩耗性
等の向上に有効な元素であるとともに、浸炭性
を改善し、浸炭異常層の抑制にも有効な成分で
あるが、その含有量が0.90%未満では前記作用
に所望の効果が得られず、一方、1.80%を越え
て含有すると冷間加工性や被削性が低下すると
ともに、浸炭時に表面部が過剰浸炭されるよう
になることから、その含有量を0.90〜1.80%と
限定した。 (e) B B成分には、極く微量で焼入性を著しく向上
させ、かつ低廉な元素であるが、その含有量が
酸可溶量で0.0005%未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方0.0050%を越えて含有せ
しめると逆に焼入性が低下するようになること
から、その含有量を0.0005〜0.0050%と限定し
た。 (f) sol.Al sol.Al成分は、Bの酸化を抑えるのに有効な
脱酸剤であるが、その含有量が0.08%を越える
とアルミナ系介在物が急激に増加して、被削性
を劣化させるようになることから、その含有量
を0.08%以下と限定した。 (g) Ti Ti成分はNとの結合力がBより大きく、し
たがつてBがNと結合して焼入性向上効果を消
失せしめるのを防止する作用があるが、その含
有量が0.03%以下では前記作用に所望の効果が
得られず、一方0.1%を越えて含有するとTi窒
化物が多量に生成して被削性および靭性を劣化
させるようになることから、その含有量を0.1
%以下と限定した。 (h) Nb Nb成分には、炭窒化物を生成してオーステ
ナイト粗粒化温度をさらに上昇する作用がある
が、その含有量が0.06%以下では前記作用に所
望の効果が得られず、一方0.10%を越えて含有
させてもその効果の向上が望めず、コストも上
昇するのでその含有量を0.06%超〜0.10%と限
定した。 (i) V V成分には、炭窒化物を生成してオーステナ
イト粗粒化温度をさらに上昇する作用がある
が、その含有量が0.02%未満では前記作用に所
望の効果が得られず、一方0.20%を越えて含有
せしめてもその効果の向上が望めないとともに
コストも上昇することから、その含有量を0.02
〜0.20%と限定した。 なお、Nについては、既に述べたように、その
含有量が0.006%以下になると、圧延あるいは鍛
造後の結晶粒が極端に粗大化するのを防止して後
工程の浸炭時のオーステナイト粒の微細化に寄与
すると言うTiNの間接的効果が目立たなくなると
ともに、AlNによるオーステナイト粒粗大化防止
効果も低下する傾向がでてくる。また、N含有量
を0.006%以下にするためには製鋼上非常なコス
トアツプを余儀なくされる。従つて、好ましくは
N含有量は0.006%を越える量に調整するのが良
い。一方、N含有量が0.020%を越えるとBとの
結合がはなはだしくなつてBの焼入性向上効果に
悪影響を及ぼす懸念が増すことから、出来ればN
含有量を0.020%以下に調整するのが好ましい。 さらに、Ti含有量とN含有量との間に、 0.02<Ti―3.42N なる不等式を規定した理由は、Ti含有量をN含
有量より化学当量的に多くして、すなわち、 O<Ti―3.42N として、過剰のTiによりTiCを形成せしめ、これ
の微細分散により浸炭加熱時のオーステナイト時
の粗粒化抑制を図るためである。この場合に、過
剰Ti量が0.02%以上存在しなければ、ほとんどそ
の効果が見出せないことから、 0.02<Ti―3.42N と規定した。 なお、前記過剰Tiは、望ましくは0.022%以上
の割合で存在させるのが良い。 〔実施例〕 ついで、この発明の鋼を実施例により比較例と
対比しながら説明する。 まず、第1表に示す通りの化学成分組成の本発
明鋼1〜15と、比較鋼1〜13を常法にて溶製し、
第1図に示す通りの形状(寸法:外径55mm×内径
35mm×厚さ10mm×偏心量8mm×開口部6mm)のC
リングを製造した。そして、本発明鋼および比較
鋼の焼ならし後のオーステナイト粗粒化温度(粒
度がJISNo.7以上になる温度)と、第1図に示し
たCリングを浸炭焼入(930℃×4hr→860℃×
30min→60℃の0Q、カーボ
【表】
第2図から明らかなように、本発明鋼の領域で
ある、 0.02<Ti―3.42N 領域では、すべて粗粒化温度は950℃以上で、Nb
あるいはVを含有する本発明鋼9〜12はさらに高
い1010℃以上となつており、また、それにともな
つて、第1表から明らかなように、Cリング開口
部の変位量は比較鋼に比べて本発明鋼の方が著し
く小さくなつていて、本発明鋼の熱処理歪の小さ
いことを証明している。 上述のように、この発明の肌焼ボロン鋼は、安
価で、かつ熱処理歪の発生がきわめて小さいの
で、高温浸炭が可能となり、浸炭時間を著しく短
縮できるなど、工業上有用な効果をもたらすので
ある。
ある、 0.02<Ti―3.42N 領域では、すべて粗粒化温度は950℃以上で、Nb
あるいはVを含有する本発明鋼9〜12はさらに高
い1010℃以上となつており、また、それにともな
つて、第1表から明らかなように、Cリング開口
部の変位量は比較鋼に比べて本発明鋼の方が著し
く小さくなつていて、本発明鋼の熱処理歪の小さ
いことを証明している。 上述のように、この発明の肌焼ボロン鋼は、安
価で、かつ熱処理歪の発生がきわめて小さいの
で、高温浸炭が可能となり、浸炭時間を著しく短
縮できるなど、工業上有用な効果をもたらすので
ある。
第1図aおよびbは熱処理歪を測定するための
Cリングを示す正面図および側面図、第2図は
TiおよびN量に関して鋼の粗粒化温度域を示し
たグラフである。
Cリングを示す正面図および側面図、第2図は
TiおよびN量に関して鋼の粗粒化温度域を示し
たグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.10〜0.27%未満、 Si:0.35%以下、 Mn:0.30〜0.90%、 Cr:0.90〜1.80%、 B:0.0005〜0.0050%、 sol.Al:0.08%以下、 Ti:0.03%超〜0.1%、 を含有し、 Feおよび不可避不純物:残り、 (以上重量%)からなる組成を有し、かつ、Ti含
有量(重量%)と不可避不純物としてのN含有量
(重量%)との間に、 0.02<Ti―3.42N なる不等式が成り立つことを特徴とする熱処理歪
の小さい肌焼ボロン鋼。 2 C:0.10〜0.27%未満、 Si:0.35%以下、 Mn:0.30〜0.90%、 Cr:0.90〜1.80%、 B:0.0005〜0.0050%、 sol.Al:0.08%以下、 Ti:0.03%超〜0.1%、 を含有し、さらに、 Nb:0.06%超〜0.10%、 V:0.02〜0.20%、 のうちの1種以上を含有し、 Feおよび不可避不純物:残り、 (以上重量%)からなる組成を有し、かつ、Ti含
有量(重量%)と不可避不純物としてのN含有量
(重量%)との間に、 0.02<Ti―3.42N なる不等式が成り立つことを特徴とする熱処理歪
の小さい肌焼ボロン鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6935486A JPS61217553A (ja) | 1986-03-27 | 1986-03-27 | 熱処理歪の小さい肌焼ボロン鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6935486A JPS61217553A (ja) | 1986-03-27 | 1986-03-27 | 熱処理歪の小さい肌焼ボロン鋼 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11048681A Division JPS5811764A (ja) | 1981-07-15 | 1981-07-15 | 熱処理歪の小さい肌焼ボロン鋼 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61217553A JPS61217553A (ja) | 1986-09-27 |
| JPS622023B2 true JPS622023B2 (ja) | 1987-01-17 |
Family
ID=13400135
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6935486A Granted JPS61217553A (ja) | 1986-03-27 | 1986-03-27 | 熱処理歪の小さい肌焼ボロン鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61217553A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2937332B2 (ja) * | 1988-11-28 | 1999-08-23 | 大同特殊鋼株式会社 | 冷間鍛造用鋼 |
| JP3477030B2 (ja) * | 1997-06-12 | 2003-12-10 | ダイハツ工業株式会社 | 浸炭部材 |
| US6261388B1 (en) | 1998-05-20 | 2001-07-17 | Nippon Steel Corporation | Cold forging steel having improved resistance to grain coarsening and delayed fracture and process for producing same |
| JP2007056296A (ja) * | 2005-08-23 | 2007-03-08 | Ntn Corp | 等速ジョイント用浸炭部品の製造方法 |
| JP6034632B2 (ja) | 2012-03-26 | 2016-11-30 | 株式会社神戸製鋼所 | 耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルト |
| US11149832B2 (en) | 2019-12-13 | 2021-10-19 | Aichi Steel Corporation | Differential hypoid gear, pinion gear, and paired hypoid gears formed by combination thereof |
-
1986
- 1986-03-27 JP JP6935486A patent/JPS61217553A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61217553A (ja) | 1986-09-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3524229B2 (ja) | 高靭性肌焼き鋼製機械部品およびその製法 | |
| JP4047499B2 (ja) | 耐ピッチング性に優れた浸炭窒化部品 | |
| JP3033349B2 (ja) | 耐ピッチング性に優れた浸炭鋼部品 | |
| JPS6311423B2 (ja) | ||
| JP3094856B2 (ja) | 高強度高靭性肌焼き用鋼 | |
| WO2004059023A1 (ja) | 変寸抑制特性に優れた冷間ダイス鋼 | |
| JP4847681B2 (ja) | Ti含有肌焼き鋼 | |
| JPS622023B2 (ja) | ||
| JP2001152284A (ja) | 浸炭及び浸炭窒化処理用高強度クロム鋼 | |
| JPS6263653A (ja) | 高強度肌焼鋼 | |
| JPS6140030B2 (ja) | ||
| JPS5916949A (ja) | 軟窒化用鋼 | |
| JPH108189A (ja) | 曲げ特性に優れる高周波焼入れ用鋼ならびにその 鋼材を用いた曲げ特性に優れる高周波焼入れ部品 | |
| JPH07188895A (ja) | 機械構造用部品の製造方法 | |
| JPH0254416B2 (ja) | ||
| JPS5916948A (ja) | 軟窒化用鋼 | |
| JP3629851B2 (ja) | プラズマ浸炭用冷間工具鋼 | |
| JPH04297550A (ja) | 耐遅れ破壊性浸炭肌焼鋼とその製造法 | |
| EP3252182B1 (en) | Case hardening steel | |
| WO2002044435A1 (fr) | Acier destiné à une carburation et appareillage carburé | |
| JPH108199A (ja) | 浸炭硬化性に優れた肌焼鋼 | |
| JPH0559432A (ja) | 疲労強度の優れた浸炭歯車の製造方法 | |
| JPH0347948A (ja) | 疲労特性の優れた機械構造用鋼 | |
| JP2546045B2 (ja) | 肌焼鋼 | |
| JP3491548B2 (ja) | 機械構造部品用鋼板および高強度プレス成形体 |