JPS622029B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS622029B2 JPS622029B2 JP54108454A JP10845479A JPS622029B2 JP S622029 B2 JPS622029 B2 JP S622029B2 JP 54108454 A JP54108454 A JP 54108454A JP 10845479 A JP10845479 A JP 10845479A JP S622029 B2 JPS622029 B2 JP S622029B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oxide film
- annealing
- plate
- etching
- outer periphery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Description
本発明はAl又はAl合金の焼鈍方法に関し、特
に焼鈍後に行なわれる電解エツチング処理を全面
に亘つて均一にかつ表面酸化皮膜を140〜350Åに
調整出来る様、Al又はAl合金の表面に均一な酸
化皮膜を形成できる様にした焼鈍方法に関するも
のである。 電子ジヤーの内釜等に使用されるAl又はAl合
金板(以下Al板と言う)を製造する最も一般的
な方法としては、圧延→(脱脂)→打抜加
工(サークル状等)→不活性ガス雰囲気で焼鈍
(通常360℃で2時間程度)→シヨツトブラスト
処理(省略することもある)→電解エツチング
処理(電解液としては通常塩化物含有中性水溶液
が使用される)、を順次行なう方法が汎用されて
いる。ところがこの種のAlサークル板に対し俗
に月の輪と称される問題が発生し、商品価値を低
下させる事がある。即ち月の輪とは、たとえば参
考写真1(全体写真)及び第1図(中央部と外周
部の図面代用顕微鏡写真)に示す如くAlサーク
ル板の外周縁部と中央部の色調に著しく差が生
じ、見掛け上あたかも外周縁部と中央部の材質が
違うかの如き様相を呈する現象であり、成形材料
としての品質を著しく低下させる。同様の現象は
Alサークル板に限らず矩形のAl板についても発
生することが確認されている。 本発明者等は前述の様な事情に着目し、Alサ
ークル板における月の輪の発生を防止し得る様な
方法の開発を期して、まず月の輪の発生原因を究
明すべく検討を行なつた。 まず本発明者等は、下記第1表に示す成分組成
のAlサークル板(外径500mm)を選択し、未処理
板(エツチング処理前)の表面粗度と、これを従
来法(不活性ガス雰囲気中、360℃で1.5時間)で
焼鈍した後電解エツチング処理(電解液:3%
NH4Cl水溶液、条件:CD6A/dm2×11分・温度
45℃)して得た月の輪発生板の表面粗度を夫々測
定し、第2図(未処理板)及び第3図(エツチン
グ処理板)の結果を得た。
に焼鈍後に行なわれる電解エツチング処理を全面
に亘つて均一にかつ表面酸化皮膜を140〜350Åに
調整出来る様、Al又はAl合金の表面に均一な酸
化皮膜を形成できる様にした焼鈍方法に関するも
のである。 電子ジヤーの内釜等に使用されるAl又はAl合
金板(以下Al板と言う)を製造する最も一般的
な方法としては、圧延→(脱脂)→打抜加
工(サークル状等)→不活性ガス雰囲気で焼鈍
(通常360℃で2時間程度)→シヨツトブラスト
処理(省略することもある)→電解エツチング
処理(電解液としては通常塩化物含有中性水溶液
が使用される)、を順次行なう方法が汎用されて
いる。ところがこの種のAlサークル板に対し俗
に月の輪と称される問題が発生し、商品価値を低
下させる事がある。即ち月の輪とは、たとえば参
考写真1(全体写真)及び第1図(中央部と外周
部の図面代用顕微鏡写真)に示す如くAlサーク
ル板の外周縁部と中央部の色調に著しく差が生
じ、見掛け上あたかも外周縁部と中央部の材質が
違うかの如き様相を呈する現象であり、成形材料
としての品質を著しく低下させる。同様の現象は
Alサークル板に限らず矩形のAl板についても発
生することが確認されている。 本発明者等は前述の様な事情に着目し、Alサ
ークル板における月の輪の発生を防止し得る様な
方法の開発を期して、まず月の輪の発生原因を究
明すべく検討を行なつた。 まず本発明者等は、下記第1表に示す成分組成
のAlサークル板(外径500mm)を選択し、未処理
板(エツチング処理前)の表面粗度と、これを従
来法(不活性ガス雰囲気中、360℃で1.5時間)で
焼鈍した後電解エツチング処理(電解液:3%
NH4Cl水溶液、条件:CD6A/dm2×11分・温度
45℃)して得た月の輪発生板の表面粗度を夫々測
定し、第2図(未処理板)及び第3図(エツチン
グ処理板)の結果を得た。
【表】
第2,3図の結果からも明らかな様に、未処理
板の表面粗度は外周部と中央部で殆んど差がない
が(第2図)、月の輪発生板では、中央部に比べ
て外周部の表面粗度が粗く且つ局部的に深くエツ
チングされた部分が存在している(第3図)。こ
れらの結果からも中央部と外周部との間でエツチ
ングムラが生じ、これが月の輪となつて表われる
ことが明白である。 次に電解エツチングの進行状態に影響すると考
えられる酸化皮膜の生成状態を確認する為、焼鈍
後のAl合金板(前記月の輪発生板のエツチング
処理前のもの)の中央部から外周部に亘る酸化皮
膜の膜厚を、第4図に示す容量法で測定した。即
ち第4図において1は供試板、2はガスケツト、
3は白金板、4はホウ酸―ホウ砂水溶液(ホウ酸
50g/―ホウ砂100g/)、5はLCR(A・
C)メーターを示し、供試板1と白金板3の間で
通電したときの静電容量を測定してこれを酸化皮
膜の膜厚に換算することにより、膜厚を求めた。
結果を第5図に示す。 第5図の結果からも明らかな様に、従来法で焼
鈍したAl合金板では、中央部と外周部の間で酸
化皮膜の膜厚が著しく違つており、これが原因に
なつてエツチングムラを生じさせるものと考えら
れる。 また同様の趣旨で、ハンター法により焼鈍後の
Al合金板のアノード特性を測定した。ハンター
法とは、第6図に示す如く、酒石酸アンモニウム
(3%)水溶液中に供試板1を挿入すると共に対
極として白金板3を配置し、直流印加電圧を徐々
に上げていき、供試板表面の酸化皮膜の破壊電圧
をポテンシオメーター7で測定して酸化皮膜の膜
厚に換算する方法である。この方法において、ス
キヤンニングスピードを10秒/Vに設定したとき
のチヤートを第7図に示す。 この結果供試材の中央部は早い時期に電流が流
れ易い状態になり、外周部に比べて酸化皮膜の膜
厚が薄いことを示している。 更に3%NH4Cl水溶液を電解液とし、上記と同
様の供試板をCD6A/dm2(温度45℃)で電解時
間を変えて電解した場合の、外周部と中央部のエ
ツチング状況を走査型電子顕微鏡で比較した。結
果を第8図に示す。 即ち電解の初期をみると、エツチング開始点は
中央部よりも外周部の方が少ないが一般に深い様
である。しかし約8分後のエツチング面積をみる
と、外周部の方が広くなつている。この様な結果
を生じる理由は次の様に考えられる。即ち外周部
は酸化皮膜が厚い為にエツチング開始点が少な
く、かつ深くなり、電解時間の進行と共にエツチ
ング孔内のPHが中央部よりも低くなり、化学エツ
チングが併行して起こる。その為エツチング開始
点が少ないにもかかわらず、エツチング面積が大
きく、中央部を追いこしてエツチング部が拡大す
るものと考えられる。 ここで従来の焼鈍法で酸化皮膜の膜厚が中央部
と外周部で著しく相違してくる理由は次の様に考
えられる。 一般に使用されている不活性ガスはブタン等の
燃焼ガスを大気中で燃焼して得られる廃ガスから
水分を除去して得られ、主成分は窒素である。 しかし上記の如くして得られた不活性ガスは微
量のCO2,C2等を含んでいる(分析例CO212%、
CO2.5%、H20.7%、O20.1%残N2)ので、非酸化
性と呼ばれるものの実際には若干の酸化力を有し
ている。電子ジヤーの内釜等に使用するAl又は
Al合金用素材は、シート又はサークル状で積重
ねて熱処理されるが、この様に積層した状態で不
活性ガス雰囲気で熱処理(例360℃×2時間)し
た場合、微量のO2しか含まないガス中ではシー
ト又はサークル内部への供給速度が小さく内部と
外周部とで酸素濃度に差が生じ、従つて通常の短
時間熱処理(2時間程度)に於てはシート又はサ
ークル周辺部と中央部で酸化皮膜に差を生じる。 又この様な状態のものを熱処理後ただちに空気
中に取出すと、外気O2の影響でますます内部と
周辺部で酸化皮膜に差を生じてくる。 従つて上記の月の輪発生原因からすれば、焼鈍
工程でAl板の中央部から外周部に亘つて均一な
酸化皮膜を形成させてやれば、電解エツチングは
表面全域に亘つて均等に進行し、月の輪をほぼ完
全に防止できると考えられる。 本発明は前述の知見を基に、Al板に対して可
及的均一な酸化皮膜を形成することができ、後の
電解エツチング工程でエツチングムラを生じさせ
ない様な焼鈍方法の開発を期して鋭意研究の結果
なされたものであつて、その構成とは、Al又は
Al合金板を電解エツチング処理するに先立つて
行なわれる焼鈍方法であつて、大気雰囲気中240
〜420℃で2〜12時間焼鈍することにより、Al又
はAl合金板の表面全域に均一な酸化皮膜を形成
させるところに要旨が存在する。 本発明では焼鈍を大気雰囲気中で行なうところ
に最大の特徴があり、これはAl板表面の酸化皮
膜を均一にするうえで極めて重大な意味を持つ。
即ち、積層して熱処理する際には、シート又はサ
ークルに供給するO2量を十分にし且つ内部と周
辺部の酸化皮膜厚さを同一にする事が重要であ
る。 即ち不活性ガス中では前述の如く内部と外周部
とではO2濃度に差を生じるが、大気中ではO2が
約20%含まれているため、内部への進入量が少な
くても酸化皮膜生成に必要なO2量は十分となり
均一な酸化皮膜が生成されると考える。但し酸化
皮膜を表面全域に亘つて効果的に均一化する為に
は、焼鈍雰囲気を大気にするだけでは尚不十分で
あり、焼鈍時間を適正に設定すべきことが判つ
た。即ち焼鈍温度は240〜420℃、焼鈍時間は2〜
12時間、好ましくは焼鈍温度280〜380℃、焼鈍時
間2〜8時間の範囲に設定する必要がある。塩素
イオンを含む電解液で電解エツチングする場合、
第10図に示す如く酸化皮膜の影響が極めて大き
い。更に、エツチングに及ぼす酸化皮膜の厚みは
140〜350Åが最も良く、それ以下の厚みではエツ
チング開始点が多くなり、エツチング深さは浅く
なる。又、酸化皮膜の厚みが350Å以上の場合
は、エツチング開始点が少なくなつて電流集中に
より局部的に深くエツチングされ、そのエツチン
グ面は不均一となり樹脂との密着性を阻害する危
険性がある。本法に於て酸化皮膜は大気焼鈍時に
形成させるが、焼鈍温度が240℃以下では酸化皮
膜を140Å以上に成長させる為には長時間を必要
とし、工業的に意味がない。 又、焼鈍温度が420℃以上では、酸化皮膜の生
成は早くなるが、350Å以下に規制する為には、
2時間未満の焼鈍時間となり、この時間では、積
層焼鈍の場合、酸化皮膜が中央部と外周部で均一
になりにくく、月の輪現象が起り易くなる。 従つて酸化皮膜生成に関しては焼鈍温度、焼鈍
時間と相関があるが、酸化皮膜厚さを140〜350Å
の範囲にすべく、焼鈍温度24〜420℃、焼鈍時間
2〜12時間の範囲に設定した。 この様に本発明では、Al板の焼鈍を大気雰囲
気中、240〜420℃で2〜12時間行なうことによ
り、Al板の中央部から外周部の全域に亘つてほ
ぼ均一な酸化皮膜を形成し得ることになつた。ち
なみに第9図は前記第1表に示した成分組成の
Al合金板を、大気雰囲気中360℃で6時間又は
300℃で4時間焼鈍して得たものの酸化皮膜の膜
厚を、第3図に示した容量法によつて測定した結
果を示すグラフであり、第5図に示した従来の焼
鈍板に比べて中央部と外周部の酸化皮膜の膜厚の
差は極めて少なく、全面に亘つてほぼ均一である
ことが確認される。そしてこの焼鈍板を3%
NH4Cl水溶液を電解液としてCD6A/dm2×11分
(温度45℃)で電解エツチングしたところ、参考
写真2に示す如く月の輪のない高品質のエツチン
グ製品を得ることができた。 本発明は概略以上の様に構成されており、焼鈍
工程で中央部から外周部に亘つて均一な酸化皮膜
を形成しかつ酸化皮膜厚みを140〜350Åになる様
にしたから、電解エツチングをAl板の表面全域
に亘つてほぼ均等に進行させることができ、従来
の電子ジヤー内釜用Al板に指摘されていた月の
輪現象をほぼ完全に解消し得ることになつた。
板の表面粗度は外周部と中央部で殆んど差がない
が(第2図)、月の輪発生板では、中央部に比べ
て外周部の表面粗度が粗く且つ局部的に深くエツ
チングされた部分が存在している(第3図)。こ
れらの結果からも中央部と外周部との間でエツチ
ングムラが生じ、これが月の輪となつて表われる
ことが明白である。 次に電解エツチングの進行状態に影響すると考
えられる酸化皮膜の生成状態を確認する為、焼鈍
後のAl合金板(前記月の輪発生板のエツチング
処理前のもの)の中央部から外周部に亘る酸化皮
膜の膜厚を、第4図に示す容量法で測定した。即
ち第4図において1は供試板、2はガスケツト、
3は白金板、4はホウ酸―ホウ砂水溶液(ホウ酸
50g/―ホウ砂100g/)、5はLCR(A・
C)メーターを示し、供試板1と白金板3の間で
通電したときの静電容量を測定してこれを酸化皮
膜の膜厚に換算することにより、膜厚を求めた。
結果を第5図に示す。 第5図の結果からも明らかな様に、従来法で焼
鈍したAl合金板では、中央部と外周部の間で酸
化皮膜の膜厚が著しく違つており、これが原因に
なつてエツチングムラを生じさせるものと考えら
れる。 また同様の趣旨で、ハンター法により焼鈍後の
Al合金板のアノード特性を測定した。ハンター
法とは、第6図に示す如く、酒石酸アンモニウム
(3%)水溶液中に供試板1を挿入すると共に対
極として白金板3を配置し、直流印加電圧を徐々
に上げていき、供試板表面の酸化皮膜の破壊電圧
をポテンシオメーター7で測定して酸化皮膜の膜
厚に換算する方法である。この方法において、ス
キヤンニングスピードを10秒/Vに設定したとき
のチヤートを第7図に示す。 この結果供試材の中央部は早い時期に電流が流
れ易い状態になり、外周部に比べて酸化皮膜の膜
厚が薄いことを示している。 更に3%NH4Cl水溶液を電解液とし、上記と同
様の供試板をCD6A/dm2(温度45℃)で電解時
間を変えて電解した場合の、外周部と中央部のエ
ツチング状況を走査型電子顕微鏡で比較した。結
果を第8図に示す。 即ち電解の初期をみると、エツチング開始点は
中央部よりも外周部の方が少ないが一般に深い様
である。しかし約8分後のエツチング面積をみる
と、外周部の方が広くなつている。この様な結果
を生じる理由は次の様に考えられる。即ち外周部
は酸化皮膜が厚い為にエツチング開始点が少な
く、かつ深くなり、電解時間の進行と共にエツチ
ング孔内のPHが中央部よりも低くなり、化学エツ
チングが併行して起こる。その為エツチング開始
点が少ないにもかかわらず、エツチング面積が大
きく、中央部を追いこしてエツチング部が拡大す
るものと考えられる。 ここで従来の焼鈍法で酸化皮膜の膜厚が中央部
と外周部で著しく相違してくる理由は次の様に考
えられる。 一般に使用されている不活性ガスはブタン等の
燃焼ガスを大気中で燃焼して得られる廃ガスから
水分を除去して得られ、主成分は窒素である。 しかし上記の如くして得られた不活性ガスは微
量のCO2,C2等を含んでいる(分析例CO212%、
CO2.5%、H20.7%、O20.1%残N2)ので、非酸化
性と呼ばれるものの実際には若干の酸化力を有し
ている。電子ジヤーの内釜等に使用するAl又は
Al合金用素材は、シート又はサークル状で積重
ねて熱処理されるが、この様に積層した状態で不
活性ガス雰囲気で熱処理(例360℃×2時間)し
た場合、微量のO2しか含まないガス中ではシー
ト又はサークル内部への供給速度が小さく内部と
外周部とで酸素濃度に差が生じ、従つて通常の短
時間熱処理(2時間程度)に於てはシート又はサ
ークル周辺部と中央部で酸化皮膜に差を生じる。 又この様な状態のものを熱処理後ただちに空気
中に取出すと、外気O2の影響でますます内部と
周辺部で酸化皮膜に差を生じてくる。 従つて上記の月の輪発生原因からすれば、焼鈍
工程でAl板の中央部から外周部に亘つて均一な
酸化皮膜を形成させてやれば、電解エツチングは
表面全域に亘つて均等に進行し、月の輪をほぼ完
全に防止できると考えられる。 本発明は前述の知見を基に、Al板に対して可
及的均一な酸化皮膜を形成することができ、後の
電解エツチング工程でエツチングムラを生じさせ
ない様な焼鈍方法の開発を期して鋭意研究の結果
なされたものであつて、その構成とは、Al又は
Al合金板を電解エツチング処理するに先立つて
行なわれる焼鈍方法であつて、大気雰囲気中240
〜420℃で2〜12時間焼鈍することにより、Al又
はAl合金板の表面全域に均一な酸化皮膜を形成
させるところに要旨が存在する。 本発明では焼鈍を大気雰囲気中で行なうところ
に最大の特徴があり、これはAl板表面の酸化皮
膜を均一にするうえで極めて重大な意味を持つ。
即ち、積層して熱処理する際には、シート又はサ
ークルに供給するO2量を十分にし且つ内部と周
辺部の酸化皮膜厚さを同一にする事が重要であ
る。 即ち不活性ガス中では前述の如く内部と外周部
とではO2濃度に差を生じるが、大気中ではO2が
約20%含まれているため、内部への進入量が少な
くても酸化皮膜生成に必要なO2量は十分となり
均一な酸化皮膜が生成されると考える。但し酸化
皮膜を表面全域に亘つて効果的に均一化する為に
は、焼鈍雰囲気を大気にするだけでは尚不十分で
あり、焼鈍時間を適正に設定すべきことが判つ
た。即ち焼鈍温度は240〜420℃、焼鈍時間は2〜
12時間、好ましくは焼鈍温度280〜380℃、焼鈍時
間2〜8時間の範囲に設定する必要がある。塩素
イオンを含む電解液で電解エツチングする場合、
第10図に示す如く酸化皮膜の影響が極めて大き
い。更に、エツチングに及ぼす酸化皮膜の厚みは
140〜350Åが最も良く、それ以下の厚みではエツ
チング開始点が多くなり、エツチング深さは浅く
なる。又、酸化皮膜の厚みが350Å以上の場合
は、エツチング開始点が少なくなつて電流集中に
より局部的に深くエツチングされ、そのエツチン
グ面は不均一となり樹脂との密着性を阻害する危
険性がある。本法に於て酸化皮膜は大気焼鈍時に
形成させるが、焼鈍温度が240℃以下では酸化皮
膜を140Å以上に成長させる為には長時間を必要
とし、工業的に意味がない。 又、焼鈍温度が420℃以上では、酸化皮膜の生
成は早くなるが、350Å以下に規制する為には、
2時間未満の焼鈍時間となり、この時間では、積
層焼鈍の場合、酸化皮膜が中央部と外周部で均一
になりにくく、月の輪現象が起り易くなる。 従つて酸化皮膜生成に関しては焼鈍温度、焼鈍
時間と相関があるが、酸化皮膜厚さを140〜350Å
の範囲にすべく、焼鈍温度24〜420℃、焼鈍時間
2〜12時間の範囲に設定した。 この様に本発明では、Al板の焼鈍を大気雰囲
気中、240〜420℃で2〜12時間行なうことによ
り、Al板の中央部から外周部の全域に亘つてほ
ぼ均一な酸化皮膜を形成し得ることになつた。ち
なみに第9図は前記第1表に示した成分組成の
Al合金板を、大気雰囲気中360℃で6時間又は
300℃で4時間焼鈍して得たものの酸化皮膜の膜
厚を、第3図に示した容量法によつて測定した結
果を示すグラフであり、第5図に示した従来の焼
鈍板に比べて中央部と外周部の酸化皮膜の膜厚の
差は極めて少なく、全面に亘つてほぼ均一である
ことが確認される。そしてこの焼鈍板を3%
NH4Cl水溶液を電解液としてCD6A/dm2×11分
(温度45℃)で電解エツチングしたところ、参考
写真2に示す如く月の輪のない高品質のエツチン
グ製品を得ることができた。 本発明は概略以上の様に構成されており、焼鈍
工程で中央部から外周部に亘つて均一な酸化皮膜
を形成しかつ酸化皮膜厚みを140〜350Åになる様
にしたから、電解エツチングをAl板の表面全域
に亘つてほぼ均等に進行させることができ、従来
の電子ジヤー内釜用Al板に指摘されていた月の
輪現象をほぼ完全に解消し得ることになつた。
第1図は公知の方法で焼鈍し電解エツチングし
たAl板の図面代用走査型電子顕微鏡写真、第
2,3図は電解エツチング前・後のAl板の表面
粗度測定結果を示すチヤート、第4図は酸化皮膜
の膜厚を測定する為の容量法を示す説明図、第5
図は従来法で得たAl焼鈍板の酸化皮膜測定結果
を示すグラフ、第6図はハンター法を示す説明
図、第7図は従来法で得たAl焼鈍板のハンター
法によるアノード特性測定結果を示すチヤート、
第8図は従来法で得たAl焼鈍板の電解エツチン
グ時間とエツチング状況の関係を示す図面代用走
査型電子顕微鏡写真、第9図は本発明で得たAl
焼鈍板の容量法による酸化皮膜の膜厚測定結果を
示すグラフ、第10図は大気中で焼鈍温度を変え
て加熱し、一定の酸化皮膜をつけた供試材の酸化
皮膜とエツチング状況との相関を示す図面代用走
査型電子顕微鏡写真である。
たAl板の図面代用走査型電子顕微鏡写真、第
2,3図は電解エツチング前・後のAl板の表面
粗度測定結果を示すチヤート、第4図は酸化皮膜
の膜厚を測定する為の容量法を示す説明図、第5
図は従来法で得たAl焼鈍板の酸化皮膜測定結果
を示すグラフ、第6図はハンター法を示す説明
図、第7図は従来法で得たAl焼鈍板のハンター
法によるアノード特性測定結果を示すチヤート、
第8図は従来法で得たAl焼鈍板の電解エツチン
グ時間とエツチング状況の関係を示す図面代用走
査型電子顕微鏡写真、第9図は本発明で得たAl
焼鈍板の容量法による酸化皮膜の膜厚測定結果を
示すグラフ、第10図は大気中で焼鈍温度を変え
て加熱し、一定の酸化皮膜をつけた供試材の酸化
皮膜とエツチング状況との相関を示す図面代用走
査型電子顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 1 塩素イオンを含む中性塩で電解エツチングす
る様な器物用Al又はAl合金を積層して熱処理す
るに当り、均一なエツチング面を得るべくAl又
はAl合金表面に酸化皮膜厚み140〜350Åで且つ
中央部と外周部との酸化皮膜厚みの差が50Å以下
になる様に、大気雰囲気中240〜420℃で2〜12時
間焼鈍することを特徴とする電解エツチング用
Al又はAl合金の焼鈍方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10845479A JPS5633459A (en) | 1979-08-24 | 1979-08-24 | Al or al alloy annealing method |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10845479A JPS5633459A (en) | 1979-08-24 | 1979-08-24 | Al or al alloy annealing method |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5633459A JPS5633459A (en) | 1981-04-03 |
| JPS622029B2 true JPS622029B2 (ja) | 1987-01-17 |
Family
ID=14485178
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10845479A Granted JPS5633459A (en) | 1979-08-24 | 1979-08-24 | Al or al alloy annealing method |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5633459A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5989716A (ja) * | 1982-11-12 | 1984-05-24 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 耐遅れ破壊性の優れた強靭鋼の製造方法 |
| JPS6082649A (ja) * | 1983-10-12 | 1985-05-10 | Sukai Alum Kk | 陽極酸化用アルミニウム合金材の製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5343656A (en) * | 1976-10-04 | 1978-04-19 | Hitachi Ltd | Flow solder ring machine |
-
1979
- 1979-08-24 JP JP10845479A patent/JPS5633459A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5633459A (en) | 1981-04-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0407349A2 (en) | Electrode for use in electrolytic processes and process for manufacturing it | |
| CN120641607A (zh) | 表面处理铝材及其制造方法、以及半导体处理装置用构件 | |
| JPS622029B2 (ja) | ||
| JPH11172489A (ja) | チタン酸バリウム被膜の製造方法 | |
| JP2009170934A (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 | |
| KR102820549B1 (ko) | 표면 처리 강판 | |
| TW202002041A (zh) | 陽極氧化裝置、陽極氧化方法及陽極氧化裝置的陰極的製造方法 | |
| JPS5958754A (ja) | 密閉型電池の製造方法 | |
| EP0501047A1 (en) | Method for manufacturing aluminum foils used as electrolytic capacitor electrodes | |
| US3197347A (en) | Treatment of aluminum foil for electrolytic capacitors | |
| JP4576192B2 (ja) | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法 | |
| US5417839A (en) | Method for manufacturing aluminum foils used as electrolytic capacitor electrodes | |
| JPS6224518B2 (ja) | ||
| Frank et al. | Films formed on stainless steel single-crystal surfaces in aqueous solutions: studies of the (100) plane by LEED, auger spectroscopy, and electrochemistry | |
| JP7853552B2 (ja) | ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに加工品 | |
| JP3453984B2 (ja) | アルミ電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法 | |
| SU1306485A3 (ru) | Способ удалени защитных покрытий | |
| JP4629312B2 (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法及び電解コンデンサ用電極材の製造方法 | |
| JP2000204456A (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 | |
| JPH05306460A (ja) | アルミナ膜をコーティングした絶縁材料の製造方法 | |
| KR101333408B1 (ko) | 통전용 마그네슘 산화박층의 제조방법 | |
| SU890463A1 (ru) | Способ изготовлени конденсаторов с оксидным диэлектриком | |
| JP4595280B2 (ja) | 一方向性珪素鋼板の製造方法ならびにセラミック被膜の被覆装置 | |
| CN120041909A (zh) | 一种铝基板表面阳极氧化处理的方法 | |
| JPH05222449A (ja) | ステンレス鋼の焼鈍方法 |