JPS6239623B2 - - Google Patents
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- JPS6239623B2 JPS6239623B2 JP10984181A JP10984181A JPS6239623B2 JP S6239623 B2 JPS6239623 B2 JP S6239623B2 JP 10984181 A JP10984181 A JP 10984181A JP 10984181 A JP10984181 A JP 10984181A JP S6239623 B2 JPS6239623 B2 JP S6239623B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- acid
- formula
- ester
- fatty acid
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Description
本発明は、水又は溶剤を蒸発させて空中に放置
した際に空中の酸素による酸化等の原因で次第に
硬化していく性質(以下、空気硬化性という)を
有する水分散樹脂の製造方法に関する。水分散樹
脂は、環境保全や作業環境、省資源等の点で溶剤
型樹脂に比べて好ましいために、近年、塗料、接
着剤等に広く用いられるに至つているが、性能の
点についてはなお種々の点で溶剤型樹脂に比肩し
得るとはいい難いのが現状である。特に、乳化剤
の在存下に単量体を重合させて得られる水分散樹
脂においては、一般に重合体の分子量が著しく大
きいために、ピンホール等の被膜欠陥を生じたり
することが多く、従つて、耐水性、耐候性等に問
題がある。 又、親水性化合物としてカルボン酸等を構成単
位として含有する重合体の存在下に、ラジカル重
合性単量体を有機溶剤中で重合し、得られた重合
体を塩基により中和し水を加える水分散樹脂の製
造方法が知られているが、この方法においては、
最終の水を加える工程で大量の水を分散系に加え
ると、それ迄有機溶剤中に重合体が安定に分散さ
れていた分散系の粘度が一般に著しく上昇して粘
稠状体になり、この様な分散系を均一に水に分散
させる為には更に工数をかけて、より高剪断力を
与える必要があつた。 重合体の前記粘度の上昇を防止する為に、加え
る水の量を少量にしたり或いは重合体の分子量を
下げることも知られているが、前者の場合は本来
の水分散樹脂としての利点を生かすことが出来
ず、後者の場合も得られる樹脂により形成された
皮膜の耐水性や耐候性等の性能を損うという欠点
があつた。 一方、空気硬化性を有する水分散性樹脂を得る
方法として、例えばアルキツド樹脂を半乾性油や
乾性油で変性する方法等が知られているが、得ら
れる油変性樹脂は耐候性や乾燥速度の点で更に改
善が望まれるものであつた。 本発明は、上記水分散樹脂の現状に鑑みてなさ
れたものであり、貯蔵安定性に優れ、乾燥速度が
大きく、乾燥皮膜が耐水性、耐候性等に優れた水
分散樹脂を工業的に有利な条件で提供することを
目的とする。 即ち本発明の要旨は、一般式
した際に空中の酸素による酸化等の原因で次第に
硬化していく性質(以下、空気硬化性という)を
有する水分散樹脂の製造方法に関する。水分散樹
脂は、環境保全や作業環境、省資源等の点で溶剤
型樹脂に比べて好ましいために、近年、塗料、接
着剤等に広く用いられるに至つているが、性能の
点についてはなお種々の点で溶剤型樹脂に比肩し
得るとはいい難いのが現状である。特に、乳化剤
の在存下に単量体を重合させて得られる水分散樹
脂においては、一般に重合体の分子量が著しく大
きいために、ピンホール等の被膜欠陥を生じたり
することが多く、従つて、耐水性、耐候性等に問
題がある。 又、親水性化合物としてカルボン酸等を構成単
位として含有する重合体の存在下に、ラジカル重
合性単量体を有機溶剤中で重合し、得られた重合
体を塩基により中和し水を加える水分散樹脂の製
造方法が知られているが、この方法においては、
最終の水を加える工程で大量の水を分散系に加え
ると、それ迄有機溶剤中に重合体が安定に分散さ
れていた分散系の粘度が一般に著しく上昇して粘
稠状体になり、この様な分散系を均一に水に分散
させる為には更に工数をかけて、より高剪断力を
与える必要があつた。 重合体の前記粘度の上昇を防止する為に、加え
る水の量を少量にしたり或いは重合体の分子量を
下げることも知られているが、前者の場合は本来
の水分散樹脂としての利点を生かすことが出来
ず、後者の場合も得られる樹脂により形成された
皮膜の耐水性や耐候性等の性能を損うという欠点
があつた。 一方、空気硬化性を有する水分散性樹脂を得る
方法として、例えばアルキツド樹脂を半乾性油や
乾性油で変性する方法等が知られているが、得ら
れる油変性樹脂は耐候性や乾燥速度の点で更に改
善が望まれるものであつた。 本発明は、上記水分散樹脂の現状に鑑みてなさ
れたものであり、貯蔵安定性に優れ、乾燥速度が
大きく、乾燥皮膜が耐水性、耐候性等に優れた水
分散樹脂を工業的に有利な条件で提供することを
目的とする。 即ち本発明の要旨は、一般式
【式】
(式中、R1はH又はCH3、R2は
【式】又は
【式】R3はH又はCH3、mは0〜6の整
数、nは次の関係を満足する整数である。m=1
のときはn=2〜5、m=2〜6のときはn=
2。)で示される環状不飽和基を有するアクリル
酸又はメタクリル酸のエステル1〜50重量%と、
α・β−不飽和カルボン酸1〜30重量%と、重合
性不飽和基及び水酸基を含有する化合物0〜50重
量%とを構成単位とするビニル共重合体と、高級
不飽和脂肪酸若しくは高級不飽和脂肪酸エステル
とのエステル化反応物を中和し、かくして得られ
た中和物の存在下に、ラジカル重合性単量体を有
機溶剤中で重合し、得られた重合体に水を加える
ことを特徴とする水分散樹脂の製造方法に存す
る。 本発明において用いる環状不飽和基を有するア
クリル酸又はメタクリル酸のエステルの内、環状
不飽和基がジシクロペンテニル基
のときはn=2〜5、m=2〜6のときはn=
2。)で示される環状不飽和基を有するアクリル
酸又はメタクリル酸のエステル1〜50重量%と、
α・β−不飽和カルボン酸1〜30重量%と、重合
性不飽和基及び水酸基を含有する化合物0〜50重
量%とを構成単位とするビニル共重合体と、高級
不飽和脂肪酸若しくは高級不飽和脂肪酸エステル
とのエステル化反応物を中和し、かくして得られ
た中和物の存在下に、ラジカル重合性単量体を有
機溶剤中で重合し、得られた重合体に水を加える
ことを特徴とする水分散樹脂の製造方法に存す
る。 本発明において用いる環状不飽和基を有するア
クリル酸又はメタクリル酸のエステルの内、環状
不飽和基がジシクロペンテニル基
【式】であるエステルの具体例とし
て、前記一般式におけるmが0の場合は、8(9)−
アクリロキシトリシクロ〔5・2・1・02、6〕
−4−デセン(これは8−アクリロキシトリシク
ロ〔5・2・1・02、6〕−4−デセンと9−ア
クリロキシトリシクロ〔5・2・1・02、6〕−
4−デセンの両方を意味する。以下同じ。)、8(9)
−メタクリロキシトリシクロ〔5・2・1・0
2、6〕−4−デセン(貫用名、ジシクロペンテニ
ルメタクリレート)、8(9)−アクリロキシトリシ
クロ〔5・2・1・02、6〕−2−メチル−4−
デセン、8(9)−アクリロキシトリシクロ〔5・
2・1・02、6〕−3−メチル−4−デセン、8
(9)−メタクリロキシトリシクロ〔5・2・1・0
2、6〕−2−メチル−デセン、8(9)−メタクリロ
キシトリシクロ〔5・2・1・02、6〕−3−メ
チル−4−デセン等が挙げられる。 又、前記一般式におけるmが1の場合は、2−
ジシクロペンテノキシエチルアクリレート
アクリロキシトリシクロ〔5・2・1・02、6〕
−4−デセン(これは8−アクリロキシトリシク
ロ〔5・2・1・02、6〕−4−デセンと9−ア
クリロキシトリシクロ〔5・2・1・02、6〕−
4−デセンの両方を意味する。以下同じ。)、8(9)
−メタクリロキシトリシクロ〔5・2・1・0
2、6〕−4−デセン(貫用名、ジシクロペンテニ
ルメタクリレート)、8(9)−アクリロキシトリシ
クロ〔5・2・1・02、6〕−2−メチル−4−
デセン、8(9)−アクリロキシトリシクロ〔5・
2・1・02、6〕−3−メチル−4−デセン、8
(9)−メタクリロキシトリシクロ〔5・2・1・0
2、6〕−2−メチル−デセン、8(9)−メタクリロ
キシトリシクロ〔5・2・1・02、6〕−3−メ
チル−4−デセン等が挙げられる。 又、前記一般式におけるmが1の場合は、2−
ジシクロペンテノキシエチルアクリレート
【式】2−ジ
シクロペンテノキシエチルメタクリレート、2−
ジシクロペンテノキシプロピル(メタ)アクリレ
ート(これは2−ジシクロペンテノキシプロピル
アクリレートと2−ジシクロペンテノキシプロピ
ルメタクリレートを意味する。以下同じ。)、3−
ジシクロペンテノキシイソブチル(メタ)アクリ
レート、3−ジシクロペンテノキシネオペンチル
(メタ)アクリレート等が挙げられ、mが2〜6
の場合は、ジエチレングリコール=モノ=ジシク
ロペンテニルエーテルアクリレート ジエチレングリコール=モノ=ジシクロペンテニ
ルエーテルメタクリレート、トリエチレングリコ
ール=モノ=ジシクロペンテニルエーテル(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコール=
モノ=ジシクロペンテニルエーテル(メタ)アク
リレート、ペンタエチレングリコール=モノ=ジ
シクロペンテニル(メタ)アクリレート、ヘキサ
エチレングリコール=モノ=ジシクロペンテニル
エーテル(メタ)アクリレート等が挙げられる。 更に前記一般式で表わされるエステルが有する
環状不飽和基としては、ジシクロペンテニル基の
他に例えば
ジシクロペンテノキシプロピル(メタ)アクリレ
ート(これは2−ジシクロペンテノキシプロピル
アクリレートと2−ジシクロペンテノキシプロピ
ルメタクリレートを意味する。以下同じ。)、3−
ジシクロペンテノキシイソブチル(メタ)アクリ
レート、3−ジシクロペンテノキシネオペンチル
(メタ)アクリレート等が挙げられ、mが2〜6
の場合は、ジエチレングリコール=モノ=ジシク
ロペンテニルエーテルアクリレート ジエチレングリコール=モノ=ジシクロペンテニ
ルエーテルメタクリレート、トリエチレングリコ
ール=モノ=ジシクロペンテニルエーテル(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコール=
モノ=ジシクロペンテニルエーテル(メタ)アク
リレート、ペンタエチレングリコール=モノ=ジ
シクロペンテニル(メタ)アクリレート、ヘキサ
エチレングリコール=モノ=ジシクロペンテニル
エーテル(メタ)アクリレート等が挙げられる。 更に前記一般式で表わされるエステルが有する
環状不飽和基としては、ジシクロペンテニル基の
他に例えば
【式】
等が挙げられ、m=0の場合の具体例としては、
3(4)−アクリロキシ−1−シクロペンテン、3(4)
−メタクリロキシ−1−シクロペンテン、4(5)−
アクリロキシ−1−シクロヘキセン、4(5)−メタ
クリロキシ−1−シクロヘキセン、5(6)−アクリ
ロキシビシクロ〔2・2・1〕−2−ヘプテン、
5(6)−メタクリロキシビシクロ〔2・2・1〕−
2−ヘプテン等が挙げられる。 しかしてこれらエステルのうち、空気硬化性に
優れた樹脂組成物が得られる点で、8(9)−アクリ
ロキシトリシクロ〔5・2・1・02、6〕−4−
デセン、8(9)−メタクリロキシトリシクロ〔5・
2・02、6〕−4−デセン及び2−ジシクロペン
テノキシエチル(メタ)アクリレートが特に用い
られる。 前記一般式におけるmが1〜6のエステルは一
般に、トリシクロ〔5・2・1・02、6〕−3−
デセンオール(慣用名、ジシクロペンテニルアル
コール、
3(4)−アクリロキシ−1−シクロペンテン、3(4)
−メタクリロキシ−1−シクロペンテン、4(5)−
アクリロキシ−1−シクロヘキセン、4(5)−メタ
クリロキシ−1−シクロヘキセン、5(6)−アクリ
ロキシビシクロ〔2・2・1〕−2−ヘプテン、
5(6)−メタクリロキシビシクロ〔2・2・1〕−
2−ヘプテン等が挙げられる。 しかしてこれらエステルのうち、空気硬化性に
優れた樹脂組成物が得られる点で、8(9)−アクリ
ロキシトリシクロ〔5・2・1・02、6〕−4−
デセン、8(9)−メタクリロキシトリシクロ〔5・
2・02、6〕−4−デセン及び2−ジシクロペン
テノキシエチル(メタ)アクリレートが特に用い
られる。 前記一般式におけるmが1〜6のエステルは一
般に、トリシクロ〔5・2・1・02、6〕−3−
デセンオール(慣用名、ジシクロペンテニルアル
コール、
【式】)、トリシクロ
〔5・2・1・02、6〕メチル−3−デセン−オ
ール
ール
【式】シクロペンテン−1
−オール、2−メチル−シクロペンテン−1−オ
ール、シクロヘキセン−1−オール、2−メチル
シクロヘキセン−1−オール、ビシクロ〔2・
2・1〕〕−2−ヘプテンオール、ビシクロ〔2・
2・1〕〕−3−メチル−2−ヘプテンオール等の
アルコールに、エチレンオキシドやプロピレンオ
キシド等を反応させて得られた生成物に、更に
(メタ)アクリル酸を反応させてエステル化する
方法により製造される。 本発明において用いるビニル共重合体は前記一
般式で表わされるエステルを1〜50重量%(以
下、%は重量%を示すものとする。)の範囲で含
有する。1%より少いと、得られる水分散樹脂が
空気硬化性に乏しく、従つて、耐水性に乏しい被
膜しか形成し得ず、又水分散樹脂の貯蔵安定性が
発現しない。一方、50%より多いと、水分散樹脂
が形成する皮膜が着色しやすく、耐候性に劣るこ
ととなる。 又、本発明におけるビニル共重合体は親水性を
有するようにα・β−不飽和カルボン酸を1〜30
%の範囲で含有し、一般に10〜200の酸価を有す
る。不飽和カルボン酸の量は、後述する不飽和基
及び水酸基を含有する化合物の量にもよるが、1
%より少いときは、このようなビニル共重合体の
存在下にラジカル重合性単量体を重合した後に得
られる水分散樹脂の安定性が悪くなり、30%より
多いときは、水分散樹脂が形成する皮膜が耐水性
に劣ることとなる。このようなα・β−不飽和カ
ルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、クロトン酸、柱皮酸、マレイン酸、
フマル酸等が好ましく用いられる。 さらに、ビニル共重合体には、親水性及びノニ
オン部分を有し、又後述する高級不飽和脂肪酸等
とのエステル化反応を可能ならしめる為に、重合
体不飽和基と水酸基を含有する化合物を構成単位
として含有せしめてもよい。この不飽和化合物の
具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、アリルアルコール等が挙げられ
る。ビニル共重合体中における前記不飽和化合物
の使用量は、一般に50%より多いときは水分散樹
脂が形成する皮膜の耐水性が劣るので50%以下と
される。 本発明においては、上記一般式で表わされるエ
ステルとα・β−不飽和カルボン酸と、不飽和基
及び水酸基を含有する化合物以外に、更に他の適
宜のビニル単量体を構成単位として93%以下の範
囲で含有せしめてもよい。 このようなビニル単量体の具体例として、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルや、グリシジル(メタ)アクリレ
ートのほかスチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン等のアルケニルベンゼン、更には酢酸
ビニル、アクリロニトリル等を挙げることができ
る。 上記一般式で表わされるアクリル酸又はメタク
リル酸のエステルとα・β−不飽和カルボン酸
と、必要に応じて用いられる水酸基を有する不飽
和化合物及び他の単量体を構成単位とするビニル
共重合体は、従来より一般に知られている方法に
従つて、各単量体を共重合させることによつて得
ることができるが、特に溶液重合法が好適であ
る。 本発明においては上記ビニル共重合体と、高級
不飽和脂肪酸若しくは高級不飽和脂肪酸エステル
とを反応させてエステル化反応(これは所謂狭義
のエステル化反応とエステル交換反応の両方を意
味し、反応の結果生成したものをエステル化反応
物という。)物を得るが、この時上記ビニル共重
合体が水酸基を有している場合は高級不飽和脂肪
酸若しくは高級不飽和脂肪酸エステルの何れを反
応させてもよい。ビニル共重合体が水酸基を含有
していない場合は、例えばエポキシ基を有するア
ルコールと高級不飽和脂肪酸とのエステルが好適
に用いられ、又、アルコール残基が高級不飽和ア
ルキルであるエステル等を用いることが可能であ
る。 本発明において用いられる高級不飽和脂肪酸と
してはオレイン酸等のアルケン酸、リノール酸等
のアルカジエン酸、ヒラゴン酸、リノレン酸、ガ
ンマ・リノレン酸、エレオステアリン酸等のアル
カポリエン酸、リカン酸等のケト酸等が挙げられ
リノール酸やリノレン酸が好適に用いられる。こ
れらは単独で或いは混合物として用いられるが、
一般に乾性油や半乾性油中にグリセリドとして存
在しているので例えば半乾性油である大豆油を加
水分解して得られた大豆油脂肪酸や乾性油である
脱水ヒマシ油を加水分解して得られた脱水ヒマシ
油脂肪酸等、種々の高級脂肪酸の混合物として市
販されているものを使用し得る。 本発明において高級不飽和脂肪酸エステルと
は、炭素−炭素不飽和結合を有し、かつモノカル
ボン酸残基の炭素数又はアルコール残基の炭素数
が、好ましくは9以上のエステルをいうが、一般
にはグリセリンと高級不飽和脂肪酸とのエステル
やエポキシ基を有するアルコールと高級不飽和脂
肪酸とのエステルが好適に用いられる。 グリセリドの如き多価アルコールのエステル化
物は完全エステル化物の他、部分エステル化物も
使用可能であり、又、トリグリセリドやジグリセ
リドの場合は、或るエステル結合部分に不飽和脂
肪酸残基を有していれば他のエステル結合部分に
例えばラウリン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸
残基を有していてもよい。 上記グリセリドの内高級脂肪酸のトリエステル
は油脂中に存在するが、不飽和脂肪酸エステルを
含有している油脂としては、桐油、オイチシカ
油、アマニ油等の乾性油、脱水ヒマシ油等の合成
乾性油、サフラワー油、大豆油、綿実油、ヌカ油
等の半乾性油が挙げられる。 又、エポキシ基を有するアルコールとしてはグ
リシジルアルコールが好適に用いられ、不飽和脂
肪酸とのエステルが含有されているものとしては
例えば大豆油脂肪酸グリシジルエステル、ヤシ油
脂肪酸グリシジルエステル等が挙げられる。 上記ビニル共重合体と上記脂肪酸若しくは脂肪
酸エステルとのエステル化反応には従来公知の方
法が用いられ、例えばビニル共重合体と脂肪酸若
しくは脂肪酸エステルをそのままか或は溶剤中で
アミン、錫化合物、チタン化合物、ナトリウムア
ルコキシド、酸等の存在下で適宜加熱する方法が
用いられる。エステル化反応に用いられる脂肪酸
若しくは脂肪酸エステルの量は、ビニル共重合体
中のカルボキシル基及び存在する場合は水酸基の
合計量がエステル化反応後も少くとも約10%存在
する量とされ、通常はビニル共重合体100重量部
に対して3重量部〜100重量部の範囲で用いられ
る。3重量部未満の場合はこれらによる空気硬化
性の発現が困難であり、特にエステルが少量過ぎ
る場合はビニル共重合体への柔軟性付与効果が乏
しく、又100重量部を越える場合は得られる水分
散樹脂の耐候性が低下することとなる。 ビニル共重合体のエステル化反応物は、重量平
均分子量が1000〜100000、好ましくは3000〜
50000の範囲にあるのがよい。重量平均分子量が
1000より小さいと、水分散樹脂が形成する皮膜の
耐水性が十分でなく、100000より大きいと、この
エステル化反応物に塩基を加えて得られた中和物
の存在下にラジカル重合性単量体を重合させた後
に水を加えて、これ迄有機溶剤中に重量体が安定
に分散されていた分散系を、水中に溶剤と共に重
合体が安定に分散された分散系に反転(以下分散
系の状態がこの様に変化することを相反転とい
う。)させようとしても粘度が著しく高くなり、
更に機械的に高剪断力を与えて強制分散させる為
の余分な工程が必要となる。 本発明方法は、このようなエステル化反応物を
塩基で中和し、かくして得られた中和物の存在下
に、ラジカル重合性単量体を有機溶剤中で常法に
より重合し、得られた重合体に水を添加するもの
である。 ビニル共重合体の中和物の存在下に後述するラ
ジカル重合性単量体を重合させる際に用いられる
有機溶剤の具体例としてはプロパノール、メチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブアセテート、エチルカルビトール、アセトン、
メチルエチルケトン、酢酸エチル等が挙げられ、
これらは単独で又は適宜混合して用いられ、その
量は特に限定されないが最終的に得られる重合体
100重量部に対し、上記ビニル共重合体の製造に
要した溶剤が残存している場合はその合計で、通
常10重量部以上とされる。 又これら溶剤に45%以下の範囲、好ましくは3
〜30%の範囲で水を加えた系で後述する単量体を
重合すると、上述の相反転工程における粘度上昇
が有機溶剤100%中で単量体を重合した場合に比
較して、より一層緩和される。但し水の量が45%
を越えると重合体の分子量を制御することが困難
となる。 ビニル共重合体のエステル化反応物を塩基で中
和するには、通常上記の溶剤に共重合体を溶解さ
せた後例えばアンモニアやトリメチルアミン、ト
リエチルアミン等のアルキシアミン、ジメチルエ
タノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ト
リエタノールアミン等のアルコールアミン、モル
フオリン等の塩基を加えて行なわれる。しかして
塩基の添加量は通常ビニル共重合体のエステル化
反応物に存するカルボキシル基の半分以上が中和
される程度とされる。 本発明において上記中和物の存在下に重合され
るラジカル重合性単量体は、特に制限されない
が、具体例としてはメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルやグリシジル(メタ)アクリレートのほ
か、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エン等のアルケニルベンゼン、さらには酢酸ビニ
ル、ビニルピリジン、ブタジエン、イソプレン、
クロロプレン、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等が挙げられ、これらは単独で又は二種以
上の混合物として用いられる。更に上記ビニル共
重合体の成分として用いられた上記一般式で示さ
れる(メタ)アクリル酸エステルも使用可能であ
り該エステルは一般に全重合性単量体中の50%以
下の範囲で用いられる。更に必要ならば、これら
の単量体に少量のアクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、無水マレイン酸、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエ
チル、N−メチロールアクリルアミド、N−ブト
キシメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸等の親水性単量体を併用してもよく、また、
少量のエチレングリコールジメタクリレート、テ
トラエチレングリコールジアクリレート、ブチレ
ングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート等のポリアクリ
レートやジアリルフタレート等の多官能性架橋剤
を併用してもよい。また、ラジカル重合開始剤
も、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパー
ベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブ
チロニトリル等、特に制限されることなく、従来
より知られているものが任意に用いられる。 上記中和物の使用量は、この中和物とラジカル
重合性単量体との合計量の約5〜95%、好ましく
は約5〜80%である。中和物の使用量が少なすぎ
ると、その存在下に単量体を重合して得られる水
分散樹脂が安定性に欠け、また、十分な空気硬化
性を有さず、また、多すぎると、水分散樹脂が形
成する皮膜が耐水性に欠けることとなるからであ
る。 このようにして得られた前記ビニル共重合体の
中和物とからなる重合体は、前記中和物に前記ラ
ジカル重合性単量体の一部分がグラフト重合した
グラフト共重合体を含んでいるものと考えられる
が、かかるグラフト共重合体の重量平均分子量は
5000〜300000の範囲にあるのがよい。重量平均分
子量が5000より小さいと、得られる水分散樹脂の
硬化速度が小さいと共に、最終的に得られる塗膜
が十分な耐水性を有せず、一方、300000より大き
いと、粘度が高すぎて塗装作業性が悪く、樹脂濃
度を不必要に小さくしなければならない等の不都
合があるからである。 このようなビニル共重合体の中和物とからなる
重合体に加えられる水の量は適宜であるが、環境
保全や省資源等の水分散樹脂本来の利点を生かす
為には水の量を多くして有機溶剤量を低減するの
が好ましい。本発明方法では揮発成分中の水/有
機溶剤の比率を1以上としても分散安定性の良い
水分散樹脂を得ることができ、通常は水の重量が
溶剤の1〜20倍になるように水を加えて用いる。
この良好な分散安定性の発現は、主に特異な環状
不飽和基を有する(メタ)アクリル酸エステルを
構成成分とするビニル共重合体と高級不飽和脂肪
酸若しくはエステルとのエステル化反応物の中和
物にラジカル重合性単量体がグラフト重合された
グラフト共重合体に起因するものと考えられる。
即ち、本発明方法による水分散樹脂の分散安定性
は上記ビニル共重合体に単量体が或る程度グラフ
ト重合されて発現するものと思われるが、上記ビ
ニル共重合体中に存在する特異な環状不飽和基に
より単量体が容易に、円滑にグラフトされて分散
安定性がよくなるものと推定され、更にビニル共
重合体中に導入された高級脂肪酸若しくは高級脂
肪酸エステル中の成分が界面活性作用を発現して
上記分散性に寄与しているものと推定される。 本発明方法は上述の通りの構成になされてお
り、上記ビニル共重合体のエステル化反応物の中
和物の存在下に単量体を有機溶剤中で重合するの
で、塩基で中和されていないビニル共重合体を用
いた場合に比較して樹脂の分散系に水を次第に加
えて相反転させる際の増粘の程度が著しく軽減さ
れる。従つて本発明によればビニル共重合体の中
和物の分子量が大きい場合でも相反転が容易で、
場合によつてはデゾルバー等の特殊な手段による
強制分散工程を省くことが可能となる。 又本発明方法により得られる樹脂は、優れた水
分散安定性の為に良好な貯蔵安定性、顔料混和性
を有し、更に上記一般式で示されるエステルの環
状不和基及び上記脂肪酸又は脂肪酸エステルの鎖
状不飽和結合部分の空気硬化性の為に、空気硬化
速度が大でありかつ最終的に形成される被膜は優
れた耐水性、耐候性を有するものである。 なお、本発明方法による水分散樹脂を常温又は
強制乾燥用の塗料等として用いる場合は従来公知
の金属乾燥剤を用いてもよく、アミノ樹脂、エポ
キシ樹脂等を混和して改質してもよい。又この
際、一般式に塗料用に使用されているものであつ
て、水中に分散しうる顔料が添加されてもよい。 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。な
お、以下の実施例において、各種物性等の評価は
次のようにして行なつた。 (1) 酸価:フエノールフタレインを指示薬とし
て、0.1N水酸化カリウム性エタノール溶液に
て中和滴定して求めた。 (2) 重量平均分子量:試料の5%テトラヒドロフ
ラン溶液について、ゲル・パーミエーシヨン・
クロマトグラフ法により求めた。 (3) 水酸基価:試料固型分1g中の水酸基をエス
テル化させるのに必要な酢酸量を求め、これを
中和させるのに必要な水酸化カリウムのmg数で
表示した。 (4) 塗料の貯蔵安定性:固型分40%の水分散樹脂
100gに酸化チタン40g及び12%オクチル酸ジ
ルコニウム1.2gを添加し、高速撹拌して塗料
Aを調整した。 この塗料を密閉した容器に入れ、50℃で7日
間放置した後凝固やブツの有無及び粘稠性を観
察し異常のない場合を良好とした。この結果が
良い場合は水分散樹脂そのものの貯蔵安定性も
良いと考えられる。 (5) 塗料の塗膜物性:前記塗料Aを亜鉛処理鋼板
に膜厚40μになるようにエアスプレーにて塗布
し、室温で20分間放置後80℃で20分間、さらに
室温で5日間乾燥して塗膜を得、該塗膜の物性
をJISK5400に準拠して測定した。 (a) 耐水性 被覆鋼板を20℃で10日間浸漬して塗膜面に
ふくれ、はがれ、さびの発生しないものを良
好とした。 (b) 耐衝撃性:デユポン式衝撃試験機にて500
gの錘を用いて行い、錘の落下高さで表示し
た。 (c) 光沢 60゜/60゜鏡面光沢度を測定した。 (d) 密着性 カミソリで1m/mます目を10×10ケ作成
したセロテープによる剥離テスト結果を残存
割合で表示した。 (6) 塗装作業性(A):前記塗料Aを亜鉛処理鋼板に
エアレススプレーにて塗布し室温で20分間放置
後80℃で20分間乾燥した塗膜のワキ、ピンホー
ルの状態を観察した。塗膜に欠陥の生じない限
界膜厚(μ)をもつて表示した。 塗装作業性(B):上記塗膜を室温で1時間放置
後、水滴を乗せて24時間後の塗膜のフクレ、ハ
ガレ、密着性を評価した。これは、塗膜の初期
耐水性の評価であり、塗料の乾燥性の良否の評
価に用いられる。 (7) 固形分:水分散樹脂1gを加熱乾燥し、残存
重量の乾燥前の重量に対する比を百分率で表示
した。 (8) 相反転性:相反転工程を高速撹拌機を用いて
行う際の増粘程度をもつて評価した。著しい増
粘がなく、容易に水分散体を得る場合を良好と
した。 (9) 顔料混和性:固型分40%の水分散樹脂50gに
酸化チタン40gを添加し高速撹拌の後顔料ペー
ストを作成し、顔料の分散混和性をグラインド
ゲージにより評価した。分散性5μ以下を良好
とした。 参考例 1 ブチルセロソルブ100g中に、8(又は9)−ア
クリロキシトリシクロ〔5・2・1・02、6〕−
4−デセン72g、アクリル酸26g、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート28g、スチレン25g、2
−エチルヘキシルアクリレート49g、ラウリルメ
ルカプタン4g、アゾイソブチロニトリル4gを
3時間かけて滴下し更に1時間撹拌して共重合反
応を行わしめビニル共重合体を得た。反応温度は
初期1.5時間を120℃としその後は150℃とした。
次に大豆油脂肪酸のグリシジルエステル(高級不
飽和脂肪酸エステル含量、約80%)32g、トリエ
チルアミン1gをこの反応系に加えて150℃で3
時間エステル化反応を行なつた。得られた共重合
体のエステル化反応物Aの固型分は69.8%、酸価
は66、水酸基価は73、重量平均分子量は16300で
あつた。 参考例 2〜4 参考例1における各脂肪酸又は脂肪酸エステル
及び他の単量体の種類と量等を表1に示す如く替
える以外は、参考例1と同様にして表1に示す物
性値等を有するビニル共重合体D及びエステル化
反応物B、Cのブチルセロソルブ溶液を得た。
ール、シクロヘキセン−1−オール、2−メチル
シクロヘキセン−1−オール、ビシクロ〔2・
2・1〕〕−2−ヘプテンオール、ビシクロ〔2・
2・1〕〕−3−メチル−2−ヘプテンオール等の
アルコールに、エチレンオキシドやプロピレンオ
キシド等を反応させて得られた生成物に、更に
(メタ)アクリル酸を反応させてエステル化する
方法により製造される。 本発明において用いるビニル共重合体は前記一
般式で表わされるエステルを1〜50重量%(以
下、%は重量%を示すものとする。)の範囲で含
有する。1%より少いと、得られる水分散樹脂が
空気硬化性に乏しく、従つて、耐水性に乏しい被
膜しか形成し得ず、又水分散樹脂の貯蔵安定性が
発現しない。一方、50%より多いと、水分散樹脂
が形成する皮膜が着色しやすく、耐候性に劣るこ
ととなる。 又、本発明におけるビニル共重合体は親水性を
有するようにα・β−不飽和カルボン酸を1〜30
%の範囲で含有し、一般に10〜200の酸価を有す
る。不飽和カルボン酸の量は、後述する不飽和基
及び水酸基を含有する化合物の量にもよるが、1
%より少いときは、このようなビニル共重合体の
存在下にラジカル重合性単量体を重合した後に得
られる水分散樹脂の安定性が悪くなり、30%より
多いときは、水分散樹脂が形成する皮膜が耐水性
に劣ることとなる。このようなα・β−不飽和カ
ルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、クロトン酸、柱皮酸、マレイン酸、
フマル酸等が好ましく用いられる。 さらに、ビニル共重合体には、親水性及びノニ
オン部分を有し、又後述する高級不飽和脂肪酸等
とのエステル化反応を可能ならしめる為に、重合
体不飽和基と水酸基を含有する化合物を構成単位
として含有せしめてもよい。この不飽和化合物の
具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、アリルアルコール等が挙げられ
る。ビニル共重合体中における前記不飽和化合物
の使用量は、一般に50%より多いときは水分散樹
脂が形成する皮膜の耐水性が劣るので50%以下と
される。 本発明においては、上記一般式で表わされるエ
ステルとα・β−不飽和カルボン酸と、不飽和基
及び水酸基を含有する化合物以外に、更に他の適
宜のビニル単量体を構成単位として93%以下の範
囲で含有せしめてもよい。 このようなビニル単量体の具体例として、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルや、グリシジル(メタ)アクリレ
ートのほかスチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン等のアルケニルベンゼン、更には酢酸
ビニル、アクリロニトリル等を挙げることができ
る。 上記一般式で表わされるアクリル酸又はメタク
リル酸のエステルとα・β−不飽和カルボン酸
と、必要に応じて用いられる水酸基を有する不飽
和化合物及び他の単量体を構成単位とするビニル
共重合体は、従来より一般に知られている方法に
従つて、各単量体を共重合させることによつて得
ることができるが、特に溶液重合法が好適であ
る。 本発明においては上記ビニル共重合体と、高級
不飽和脂肪酸若しくは高級不飽和脂肪酸エステル
とを反応させてエステル化反応(これは所謂狭義
のエステル化反応とエステル交換反応の両方を意
味し、反応の結果生成したものをエステル化反応
物という。)物を得るが、この時上記ビニル共重
合体が水酸基を有している場合は高級不飽和脂肪
酸若しくは高級不飽和脂肪酸エステルの何れを反
応させてもよい。ビニル共重合体が水酸基を含有
していない場合は、例えばエポキシ基を有するア
ルコールと高級不飽和脂肪酸とのエステルが好適
に用いられ、又、アルコール残基が高級不飽和ア
ルキルであるエステル等を用いることが可能であ
る。 本発明において用いられる高級不飽和脂肪酸と
してはオレイン酸等のアルケン酸、リノール酸等
のアルカジエン酸、ヒラゴン酸、リノレン酸、ガ
ンマ・リノレン酸、エレオステアリン酸等のアル
カポリエン酸、リカン酸等のケト酸等が挙げられ
リノール酸やリノレン酸が好適に用いられる。こ
れらは単独で或いは混合物として用いられるが、
一般に乾性油や半乾性油中にグリセリドとして存
在しているので例えば半乾性油である大豆油を加
水分解して得られた大豆油脂肪酸や乾性油である
脱水ヒマシ油を加水分解して得られた脱水ヒマシ
油脂肪酸等、種々の高級脂肪酸の混合物として市
販されているものを使用し得る。 本発明において高級不飽和脂肪酸エステルと
は、炭素−炭素不飽和結合を有し、かつモノカル
ボン酸残基の炭素数又はアルコール残基の炭素数
が、好ましくは9以上のエステルをいうが、一般
にはグリセリンと高級不飽和脂肪酸とのエステル
やエポキシ基を有するアルコールと高級不飽和脂
肪酸とのエステルが好適に用いられる。 グリセリドの如き多価アルコールのエステル化
物は完全エステル化物の他、部分エステル化物も
使用可能であり、又、トリグリセリドやジグリセ
リドの場合は、或るエステル結合部分に不飽和脂
肪酸残基を有していれば他のエステル結合部分に
例えばラウリン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸
残基を有していてもよい。 上記グリセリドの内高級脂肪酸のトリエステル
は油脂中に存在するが、不飽和脂肪酸エステルを
含有している油脂としては、桐油、オイチシカ
油、アマニ油等の乾性油、脱水ヒマシ油等の合成
乾性油、サフラワー油、大豆油、綿実油、ヌカ油
等の半乾性油が挙げられる。 又、エポキシ基を有するアルコールとしてはグ
リシジルアルコールが好適に用いられ、不飽和脂
肪酸とのエステルが含有されているものとしては
例えば大豆油脂肪酸グリシジルエステル、ヤシ油
脂肪酸グリシジルエステル等が挙げられる。 上記ビニル共重合体と上記脂肪酸若しくは脂肪
酸エステルとのエステル化反応には従来公知の方
法が用いられ、例えばビニル共重合体と脂肪酸若
しくは脂肪酸エステルをそのままか或は溶剤中で
アミン、錫化合物、チタン化合物、ナトリウムア
ルコキシド、酸等の存在下で適宜加熱する方法が
用いられる。エステル化反応に用いられる脂肪酸
若しくは脂肪酸エステルの量は、ビニル共重合体
中のカルボキシル基及び存在する場合は水酸基の
合計量がエステル化反応後も少くとも約10%存在
する量とされ、通常はビニル共重合体100重量部
に対して3重量部〜100重量部の範囲で用いられ
る。3重量部未満の場合はこれらによる空気硬化
性の発現が困難であり、特にエステルが少量過ぎ
る場合はビニル共重合体への柔軟性付与効果が乏
しく、又100重量部を越える場合は得られる水分
散樹脂の耐候性が低下することとなる。 ビニル共重合体のエステル化反応物は、重量平
均分子量が1000〜100000、好ましくは3000〜
50000の範囲にあるのがよい。重量平均分子量が
1000より小さいと、水分散樹脂が形成する皮膜の
耐水性が十分でなく、100000より大きいと、この
エステル化反応物に塩基を加えて得られた中和物
の存在下にラジカル重合性単量体を重合させた後
に水を加えて、これ迄有機溶剤中に重量体が安定
に分散されていた分散系を、水中に溶剤と共に重
合体が安定に分散された分散系に反転(以下分散
系の状態がこの様に変化することを相反転とい
う。)させようとしても粘度が著しく高くなり、
更に機械的に高剪断力を与えて強制分散させる為
の余分な工程が必要となる。 本発明方法は、このようなエステル化反応物を
塩基で中和し、かくして得られた中和物の存在下
に、ラジカル重合性単量体を有機溶剤中で常法に
より重合し、得られた重合体に水を添加するもの
である。 ビニル共重合体の中和物の存在下に後述するラ
ジカル重合性単量体を重合させる際に用いられる
有機溶剤の具体例としてはプロパノール、メチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブアセテート、エチルカルビトール、アセトン、
メチルエチルケトン、酢酸エチル等が挙げられ、
これらは単独で又は適宜混合して用いられ、その
量は特に限定されないが最終的に得られる重合体
100重量部に対し、上記ビニル共重合体の製造に
要した溶剤が残存している場合はその合計で、通
常10重量部以上とされる。 又これら溶剤に45%以下の範囲、好ましくは3
〜30%の範囲で水を加えた系で後述する単量体を
重合すると、上述の相反転工程における粘度上昇
が有機溶剤100%中で単量体を重合した場合に比
較して、より一層緩和される。但し水の量が45%
を越えると重合体の分子量を制御することが困難
となる。 ビニル共重合体のエステル化反応物を塩基で中
和するには、通常上記の溶剤に共重合体を溶解さ
せた後例えばアンモニアやトリメチルアミン、ト
リエチルアミン等のアルキシアミン、ジメチルエ
タノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ト
リエタノールアミン等のアルコールアミン、モル
フオリン等の塩基を加えて行なわれる。しかして
塩基の添加量は通常ビニル共重合体のエステル化
反応物に存するカルボキシル基の半分以上が中和
される程度とされる。 本発明において上記中和物の存在下に重合され
るラジカル重合性単量体は、特に制限されない
が、具体例としてはメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルやグリシジル(メタ)アクリレートのほ
か、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エン等のアルケニルベンゼン、さらには酢酸ビニ
ル、ビニルピリジン、ブタジエン、イソプレン、
クロロプレン、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等が挙げられ、これらは単独で又は二種以
上の混合物として用いられる。更に上記ビニル共
重合体の成分として用いられた上記一般式で示さ
れる(メタ)アクリル酸エステルも使用可能であ
り該エステルは一般に全重合性単量体中の50%以
下の範囲で用いられる。更に必要ならば、これら
の単量体に少量のアクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、無水マレイン酸、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエ
チル、N−メチロールアクリルアミド、N−ブト
キシメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸等の親水性単量体を併用してもよく、また、
少量のエチレングリコールジメタクリレート、テ
トラエチレングリコールジアクリレート、ブチレ
ングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート等のポリアクリ
レートやジアリルフタレート等の多官能性架橋剤
を併用してもよい。また、ラジカル重合開始剤
も、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパー
ベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブ
チロニトリル等、特に制限されることなく、従来
より知られているものが任意に用いられる。 上記中和物の使用量は、この中和物とラジカル
重合性単量体との合計量の約5〜95%、好ましく
は約5〜80%である。中和物の使用量が少なすぎ
ると、その存在下に単量体を重合して得られる水
分散樹脂が安定性に欠け、また、十分な空気硬化
性を有さず、また、多すぎると、水分散樹脂が形
成する皮膜が耐水性に欠けることとなるからであ
る。 このようにして得られた前記ビニル共重合体の
中和物とからなる重合体は、前記中和物に前記ラ
ジカル重合性単量体の一部分がグラフト重合した
グラフト共重合体を含んでいるものと考えられる
が、かかるグラフト共重合体の重量平均分子量は
5000〜300000の範囲にあるのがよい。重量平均分
子量が5000より小さいと、得られる水分散樹脂の
硬化速度が小さいと共に、最終的に得られる塗膜
が十分な耐水性を有せず、一方、300000より大き
いと、粘度が高すぎて塗装作業性が悪く、樹脂濃
度を不必要に小さくしなければならない等の不都
合があるからである。 このようなビニル共重合体の中和物とからなる
重合体に加えられる水の量は適宜であるが、環境
保全や省資源等の水分散樹脂本来の利点を生かす
為には水の量を多くして有機溶剤量を低減するの
が好ましい。本発明方法では揮発成分中の水/有
機溶剤の比率を1以上としても分散安定性の良い
水分散樹脂を得ることができ、通常は水の重量が
溶剤の1〜20倍になるように水を加えて用いる。
この良好な分散安定性の発現は、主に特異な環状
不飽和基を有する(メタ)アクリル酸エステルを
構成成分とするビニル共重合体と高級不飽和脂肪
酸若しくはエステルとのエステル化反応物の中和
物にラジカル重合性単量体がグラフト重合された
グラフト共重合体に起因するものと考えられる。
即ち、本発明方法による水分散樹脂の分散安定性
は上記ビニル共重合体に単量体が或る程度グラフ
ト重合されて発現するものと思われるが、上記ビ
ニル共重合体中に存在する特異な環状不飽和基に
より単量体が容易に、円滑にグラフトされて分散
安定性がよくなるものと推定され、更にビニル共
重合体中に導入された高級脂肪酸若しくは高級脂
肪酸エステル中の成分が界面活性作用を発現して
上記分散性に寄与しているものと推定される。 本発明方法は上述の通りの構成になされてお
り、上記ビニル共重合体のエステル化反応物の中
和物の存在下に単量体を有機溶剤中で重合するの
で、塩基で中和されていないビニル共重合体を用
いた場合に比較して樹脂の分散系に水を次第に加
えて相反転させる際の増粘の程度が著しく軽減さ
れる。従つて本発明によればビニル共重合体の中
和物の分子量が大きい場合でも相反転が容易で、
場合によつてはデゾルバー等の特殊な手段による
強制分散工程を省くことが可能となる。 又本発明方法により得られる樹脂は、優れた水
分散安定性の為に良好な貯蔵安定性、顔料混和性
を有し、更に上記一般式で示されるエステルの環
状不和基及び上記脂肪酸又は脂肪酸エステルの鎖
状不飽和結合部分の空気硬化性の為に、空気硬化
速度が大でありかつ最終的に形成される被膜は優
れた耐水性、耐候性を有するものである。 なお、本発明方法による水分散樹脂を常温又は
強制乾燥用の塗料等として用いる場合は従来公知
の金属乾燥剤を用いてもよく、アミノ樹脂、エポ
キシ樹脂等を混和して改質してもよい。又この
際、一般式に塗料用に使用されているものであつ
て、水中に分散しうる顔料が添加されてもよい。 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。な
お、以下の実施例において、各種物性等の評価は
次のようにして行なつた。 (1) 酸価:フエノールフタレインを指示薬とし
て、0.1N水酸化カリウム性エタノール溶液に
て中和滴定して求めた。 (2) 重量平均分子量:試料の5%テトラヒドロフ
ラン溶液について、ゲル・パーミエーシヨン・
クロマトグラフ法により求めた。 (3) 水酸基価:試料固型分1g中の水酸基をエス
テル化させるのに必要な酢酸量を求め、これを
中和させるのに必要な水酸化カリウムのmg数で
表示した。 (4) 塗料の貯蔵安定性:固型分40%の水分散樹脂
100gに酸化チタン40g及び12%オクチル酸ジ
ルコニウム1.2gを添加し、高速撹拌して塗料
Aを調整した。 この塗料を密閉した容器に入れ、50℃で7日
間放置した後凝固やブツの有無及び粘稠性を観
察し異常のない場合を良好とした。この結果が
良い場合は水分散樹脂そのものの貯蔵安定性も
良いと考えられる。 (5) 塗料の塗膜物性:前記塗料Aを亜鉛処理鋼板
に膜厚40μになるようにエアスプレーにて塗布
し、室温で20分間放置後80℃で20分間、さらに
室温で5日間乾燥して塗膜を得、該塗膜の物性
をJISK5400に準拠して測定した。 (a) 耐水性 被覆鋼板を20℃で10日間浸漬して塗膜面に
ふくれ、はがれ、さびの発生しないものを良
好とした。 (b) 耐衝撃性:デユポン式衝撃試験機にて500
gの錘を用いて行い、錘の落下高さで表示し
た。 (c) 光沢 60゜/60゜鏡面光沢度を測定した。 (d) 密着性 カミソリで1m/mます目を10×10ケ作成
したセロテープによる剥離テスト結果を残存
割合で表示した。 (6) 塗装作業性(A):前記塗料Aを亜鉛処理鋼板に
エアレススプレーにて塗布し室温で20分間放置
後80℃で20分間乾燥した塗膜のワキ、ピンホー
ルの状態を観察した。塗膜に欠陥の生じない限
界膜厚(μ)をもつて表示した。 塗装作業性(B):上記塗膜を室温で1時間放置
後、水滴を乗せて24時間後の塗膜のフクレ、ハ
ガレ、密着性を評価した。これは、塗膜の初期
耐水性の評価であり、塗料の乾燥性の良否の評
価に用いられる。 (7) 固形分:水分散樹脂1gを加熱乾燥し、残存
重量の乾燥前の重量に対する比を百分率で表示
した。 (8) 相反転性:相反転工程を高速撹拌機を用いて
行う際の増粘程度をもつて評価した。著しい増
粘がなく、容易に水分散体を得る場合を良好と
した。 (9) 顔料混和性:固型分40%の水分散樹脂50gに
酸化チタン40gを添加し高速撹拌の後顔料ペー
ストを作成し、顔料の分散混和性をグラインド
ゲージにより評価した。分散性5μ以下を良好
とした。 参考例 1 ブチルセロソルブ100g中に、8(又は9)−ア
クリロキシトリシクロ〔5・2・1・02、6〕−
4−デセン72g、アクリル酸26g、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート28g、スチレン25g、2
−エチルヘキシルアクリレート49g、ラウリルメ
ルカプタン4g、アゾイソブチロニトリル4gを
3時間かけて滴下し更に1時間撹拌して共重合反
応を行わしめビニル共重合体を得た。反応温度は
初期1.5時間を120℃としその後は150℃とした。
次に大豆油脂肪酸のグリシジルエステル(高級不
飽和脂肪酸エステル含量、約80%)32g、トリエ
チルアミン1gをこの反応系に加えて150℃で3
時間エステル化反応を行なつた。得られた共重合
体のエステル化反応物Aの固型分は69.8%、酸価
は66、水酸基価は73、重量平均分子量は16300で
あつた。 参考例 2〜4 参考例1における各脂肪酸又は脂肪酸エステル
及び他の単量体の種類と量等を表1に示す如く替
える以外は、参考例1と同様にして表1に示す物
性値等を有するビニル共重合体D及びエステル化
反応物B、Cのブチルセロソルブ溶液を得た。
【表】
【表】
実施例 1
参考例1で得たビニル共重合体のエステル化反
応物Aの溶液33.2gにブチルセロソルブ20g、ジ
エチルエタノールアミン18gを加えて100℃にて
約30分間撹拌し、次いでメチルメタクリレート
23.8g、2−エチルヘキシルアクリレート26.2
g、スチレン30g、アゾイソブチロニトリル0.4
gを3時間かけて滴下しさらに2時間反応させた
後、脱イオン水120gを約30分間かけて滴下して
水分散樹脂を得た。このときの相反転工程は粘度
の上昇が少く容易に行われた。この水分散樹脂の
特性や得られた塗膜の物性等を夫々表2、表3に
示した。 実施例 2 エステル化反応物Aの溶液33.2gにブチルセロ
ソルブ20g、ジエチルエタノールアミン1.8gを
加え100℃にて約30分間撹拌し、次いで脱イオン
水20gを加えた後、メチルメタクリレート23.8
g、2−エチルヘキシルアクリレート26.2g、ス
チレン30g、アゾイソブチロニトリル0.4gを3
時間かけて滴下しさらに2時間反応させた。重合
反応の進行に伴い重合体溶液は透明状態から次第
に半透明になつた。この溶液に脱イオン水100g
を約30分間かけて滴下して水分散樹脂を得た。こ
のときの相反転工程は分散系の粘度が低く極めて
容易に行われた。この水分散樹脂の特性や得られ
た塗膜の物性等を表2、表3に示した。 実施例 3 参考例2で得たエステル化反応物Bの溶液32.5
gを用いる以外は実施例1と同様にして水分散樹
脂を得た。この水分散樹脂の特性及び得られた塗
膜の物性等を表2、表3に示した。 実施例 4 参考例3で得たエステル化反応物Cの溶液を用
い表2で示される条件を採用する以外は実施例2
と同様にして水分散樹脂を得た。この水分散樹脂
の特性及び得られた塗膜の物性を表2、表3に示
した。
応物Aの溶液33.2gにブチルセロソルブ20g、ジ
エチルエタノールアミン18gを加えて100℃にて
約30分間撹拌し、次いでメチルメタクリレート
23.8g、2−エチルヘキシルアクリレート26.2
g、スチレン30g、アゾイソブチロニトリル0.4
gを3時間かけて滴下しさらに2時間反応させた
後、脱イオン水120gを約30分間かけて滴下して
水分散樹脂を得た。このときの相反転工程は粘度
の上昇が少く容易に行われた。この水分散樹脂の
特性や得られた塗膜の物性等を夫々表2、表3に
示した。 実施例 2 エステル化反応物Aの溶液33.2gにブチルセロ
ソルブ20g、ジエチルエタノールアミン1.8gを
加え100℃にて約30分間撹拌し、次いで脱イオン
水20gを加えた後、メチルメタクリレート23.8
g、2−エチルヘキシルアクリレート26.2g、ス
チレン30g、アゾイソブチロニトリル0.4gを3
時間かけて滴下しさらに2時間反応させた。重合
反応の進行に伴い重合体溶液は透明状態から次第
に半透明になつた。この溶液に脱イオン水100g
を約30分間かけて滴下して水分散樹脂を得た。こ
のときの相反転工程は分散系の粘度が低く極めて
容易に行われた。この水分散樹脂の特性や得られ
た塗膜の物性等を表2、表3に示した。 実施例 3 参考例2で得たエステル化反応物Bの溶液32.5
gを用いる以外は実施例1と同様にして水分散樹
脂を得た。この水分散樹脂の特性及び得られた塗
膜の物性等を表2、表3に示した。 実施例 4 参考例3で得たエステル化反応物Cの溶液を用
い表2で示される条件を採用する以外は実施例2
と同様にして水分散樹脂を得た。この水分散樹脂
の特性及び得られた塗膜の物性を表2、表3に示
した。
【表】
【表】
【表】
* 評価法(A)の結果〓評価法(B)の結果を示す。
比較例 参考例4で得たエステル化反応物Dの溶液60g
にブチロセロソルブ80gを加え120℃に昇温した
後ブチルメタクリレート140g、ブチルアクリレ
ート20g、t−ブチルパーオクトエイト0.8gを
3時間かけて滴下しさらに2時間反応させて重合
体溶液を得た。 次にこの重合体にジメチルエタノールアミン
4.4gと脱イオン水200gとを加えたところ、分散
系の粘度が著しく上昇し全体が餅状の粘稠状体に
なつたので、分散系を取り出して他の容器に入れ
てデゾルバーにより極めて強い剪断力を長時間か
けて強制分散させた。 この水分散樹脂の中和度は70%、重合体の重量
平均分子量は72500、酸価は20、水酸基価は12、
固型分は39.7%であつた。これに所定の顔料を加
えて得られた塗料の顔料混和性はやや良好であつ
たが、凝集物の沈澱が発生して貯蔵安定性は不良
であつた。塗装作業性の(A)は40、(B)ではフクレが
発生した。 又、得られた塗膜の性能は、耐水性テスト結果
ではフクレが発生し、光沢は50、密着性は79/
100、耐衝撃性は20cm、鉛筆硬度はHBであつた。
比較例 参考例4で得たエステル化反応物Dの溶液60g
にブチロセロソルブ80gを加え120℃に昇温した
後ブチルメタクリレート140g、ブチルアクリレ
ート20g、t−ブチルパーオクトエイト0.8gを
3時間かけて滴下しさらに2時間反応させて重合
体溶液を得た。 次にこの重合体にジメチルエタノールアミン
4.4gと脱イオン水200gとを加えたところ、分散
系の粘度が著しく上昇し全体が餅状の粘稠状体に
なつたので、分散系を取り出して他の容器に入れ
てデゾルバーにより極めて強い剪断力を長時間か
けて強制分散させた。 この水分散樹脂の中和度は70%、重合体の重量
平均分子量は72500、酸価は20、水酸基価は12、
固型分は39.7%であつた。これに所定の顔料を加
えて得られた塗料の顔料混和性はやや良好であつ
たが、凝集物の沈澱が発生して貯蔵安定性は不良
であつた。塗装作業性の(A)は40、(B)ではフクレが
発生した。 又、得られた塗膜の性能は、耐水性テスト結果
ではフクレが発生し、光沢は50、密着性は79/
100、耐衝撃性は20cm、鉛筆硬度はHBであつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式【式】 (式中、R1はH又はCH3、R2は
【式】【式】【式】又は 【式】R3はH又はCH3、mは0〜6の整 数、nは次の関係を満足する整数である。m=1
のときはn=2〜5、m=2〜6のときはn=
2。)で示される環状不飽和基を有するアクリル
酸又はメタクリル酸のエステル1〜50重量%と、
α・β−不飽和カルボン酸1〜30重量%と、重合
性不飽和基及び水酸基を含有する化合物0〜50重
量%とを構成単位とするビニル共重合体と、高級
不飽和脂肪酸若しくは高級不飽和脂肪酸エステル
とのエステル化反応物を中和し、かくして得られ
た中和物の存在下に、ラジカル重合性単量体を有
機溶剤中で重合し、得られた重合体に水を加える
ことを特徴とする水分散樹脂の製造方法。 2 アクリル酸のエステルが8−アクリロキシト
リシクロ〔5・2・1・02、6〕−4デセン又は
9−アクリロキシトリシクロ〔5・2・1・0
2、6〕−4デセンである第1項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10984181A JPS5811539A (ja) | 1981-07-13 | 1981-07-13 | 水分散樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10984181A JPS5811539A (ja) | 1981-07-13 | 1981-07-13 | 水分散樹脂の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5811539A JPS5811539A (ja) | 1983-01-22 |
| JPS6239623B2 true JPS6239623B2 (ja) | 1987-08-24 |
Family
ID=14520552
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10984181A Granted JPS5811539A (ja) | 1981-07-13 | 1981-07-13 | 水分散樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5811539A (ja) |
-
1981
- 1981-07-13 JP JP10984181A patent/JPS5811539A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5811539A (ja) | 1983-01-22 |
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