JPS6242986B2 - - Google Patents
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- JPS6242986B2 JPS6242986B2 JP5698983A JP5698983A JPS6242986B2 JP S6242986 B2 JPS6242986 B2 JP S6242986B2 JP 5698983 A JP5698983 A JP 5698983A JP 5698983 A JP5698983 A JP 5698983A JP S6242986 B2 JPS6242986 B2 JP S6242986B2
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- Metal Rolling (AREA)
Description
この発明は液化天然ガス(以下LNGと記す)
の輸送用あるいは貯蔵用のタンクなどの溶接構造
物に使用されるAl−Mg基のアルミニウム合金に
関し、特に厚さ80mm以上の極厚肉材として使用さ
れる極低温特性の優れたAl−Mg基溶接構造用ア
ルミニウム合金を提供するものである。 周知のようにAl−Mg基合金、特にJIS5083系合
金は溶接性、耐食性、低温特性などが優れ、安定
した特性を有するため、LNG輸送船用タンク、
LNG貯蔵用タンク、そのほか各種車両や船舶等
の溶接構造物に広く使用されている。最近ではこ
のような溶接構造物はますます大型化される傾向
にあり、そのため溶接構造物に使用されるAl−
Mg基合金材料としても厚肉のものが要求される
ようになり、例えばモス型LNGタンカーに積載
される球形タンクの赤道部には厚さ200mm前後の
厚板が使用されるようになつている。 ところで上述のようなLNG用の球形タンクの
赤道部用の厚肉材料としては、その構造上、素材
の板厚方向の機械的特性、すなわち延性、靭性、
疲労特性が重視され、特に極低温のLNGを収容
する関係から、極低温におけるこれらの機械的特
性が優れていることが要求される。 この発明は厚さ80mm以上の極厚肉材において、
現材料以上に極低温での板厚方向の機械的特性が
充分でしかもその安定性が高いAl−Mg系の溶接
構造用アルミニウム合金を提供することを目的と
するものである。 本発明者等は上述の目的を達成すべく、Al−
Mg系合金、特にJIS5083系のAl−Mg−Mn系合金
の厚板における極低温での板厚方向の機械的特性
を改善するべく種々実験・検討を行なつたとこ
ろ、この種の合金の板厚方向の極低温での機械的
特性には、内部に晶出した第2相化合物が大きな
影響を及ぼすことが判明した。すなわち、前述の
ような厚肉の板材の製造、特に大型構造物用の大
寸法でしかも厚肉板材の製造においては厚肉かつ
大型の鋳塊が必要とされる。しかるにこの種の合
金の鋳塊鋳造に広く使用されているDC鋳造法に
おいては鋳塊の肉厚が増すにつれて凝固時の冷却
速度が低下して、鋳塊の内部組織が粗大化し、晶
出化合物も粗大化する傾向がある。特にJIS5083
系合金においてはAl−Fe−Mn系の共晶化合物お
よびAl−Mg−Si系の共晶化合物が厚さ方向中央
部を挾む両側の部分、より正確には板厚をtとし
て厚さ中央部を挾む両側t/8の位置近傍(すな
わち表皮から3t/8の位置近傍)で粗大化する傾
向があり、このような粗大晶出物は板厚80mm程度
以上の厚板の場合圧延においても充分に微細化、
分散されない。またこのような晶出化合物は粒界
近傍に分布する。したがつて粒界が脆化する極低
温においては化合物による切欠き効果でクラツク
の生成が促進されて粒界に沿つて伝播するため破
壊のエネルギーの低下を招き易い。特に板厚方向
の破壊では粒界が強く関与するため、極低温にお
ける強度、延性、靭性は室温と比較して前述のよ
うな晶出化合物の分布の影響を受け易い。実際に
板厚方向の破断の位置も化合物分布が粗大な領
域、すなわち表皮から3t/8の位置近傍に集中す
ることが確認されている。一方疲労クラツクの伝
播においても応力拡大係数の変動量△Kが高い領
域では、主クラツクと化合物で生成した微細クラ
ツクとの連結によりクラツクの伝播が促進される
ため、やはり化合物分布の影響は無視できない。 したがつて極低温における板厚方向の機械的特
性を向上、安定化させるためには、素材中の晶出
化合物の分布数を減らすこと、および晶出化合物
の微細化、分散化を図ることが望ましいが、厚板
の場合には総圧延率で制約があるため、前述のよ
うに微細化、分散化を圧延以降の工程で図ること
は困難である。そこで本発明者等は素材の組成面
から共晶化合物の主要成分であるMn、Fe、Siの
量を制限することにより晶出化合物の分布量、大
きさを抑制することを与え、さらに詳細な研究を
重ねた結果、FeおよびMnの合計量を0.80重量%
未満、Fe単独を0.20重量%未満、Siを0.10%未満
に抑制し、それによつて圧延方向に垂直な断面に
おける第2相化合物の分布量をいずれの断面にお
いても面積率で1.6%以下に規制するとともに、
最大径100μm以上の第2相化合物の数が最大径
1μm以上の全化合物数の0.3%以下となるよう
にすることによつて極低温における機械的特性を
向上させ得ることを見出し、この発明をなすに至
つたのである。 したがつてこの発明の溶接構造用アルミニウム
合金は、Mg4〜5.5重量%、Mn0.4〜0.80重量%、
Cr0.05〜0.35重量%、Ti0.005〜0.2重量%を含有
しかつ残部不可避的不純物およびAlよりなるア
ルミニウム合金において、Mnと不可避的不純物
としてのFeとの合計量を0.80重量%未満、Feの
単独量を0.20重量%未満、不可避的不純物として
のSiを0.10重量%未満にそれぞれ抑制し、かつ圧
延方向に垂直な断面における第2相化合物の分布
量を、その断面のいずれの部分においても面積率
で1.6%とし、しかも最大径100μm以上の第2相
化合物の数が最大径1μm以上の全化合物数の
0.3%以下としたことを特徴とするものである。 以下この発明をさらに詳細に説明する。 まず合金の成分限定理由について説明する。 Mnはこの発明で対象とする5083系合金に必須
の成分であつて、強度向上およびFeによる耐食
性低下防止に役立つが、0.40重量%未満では充分
な強度が得られない。しかしながらMnが0.80重
量%を越えれば化合物の粗大化が顕著となるか
ら、0.40〜0.80重量%の範囲とする。 Siはこの種の合金に通常は不可避的不純物とし
て含まれるものであるが、その含有量が0.10重量
%以上となればMg2Siの晶出化合物が多くなつて
材料の均一性の面で好ましくなく、特に極低温で
の板厚方向の機械的特性の安定化および向上を図
る上で好ましくなく、したがつて0.10重量%未満
に限定した。 FeはMnとAl−Fe−Mn系の化合物を形成す
る。この化合物はこの発明で対象とする系の合金
の第2相化合物の大半を占めるため、Mn量との
バランスを考慮してその量を制御する必要があ
る。本発明者等は詳細な実験の結果、Feの単独
量を0.20重量%未満に抑制すると同時にFeとMn
の合計量を0.80重量%未満に抑制することによつ
て第2相化合物の晶出量およびその大きさを、こ
れらが極低温における板厚方向の機械的特性に悪
影響を及ぼさない程度に抑制し得ることを見出し
た。したがつてFeを0.20重量%未満、Fe+Mnの
合計量を0.80重量%未満に制限した。 このほかの成分は従来の5083系の合金とほぼ同
様である。すなわちMgは5083系合金に必須の成
分であつて加工硬化による強度向上の役割を果た
すが、4.0重量%未満では充分な強度が得られ
ず、一方5.5重量%を越えれば加工性が著しく低
下するから、4.0〜5.5重量%とする。またCrは
Mnと同様に強度向上および耐食性低下防止に役
立つが、0.05重量%未満ではそれらの効果が期待
できず、一方0.35重量%を越えれば延性を損うか
ら、0.05〜0.35重量%とする。Tiは鋳塊組織の微
細化及び晶出化合物の微細化、分散化に寄与する
が、0.005重量%未満ではその効果が期待でき
ず、一方0.2重量%を越えればコスト面から、ま
た鋳造性の面から好ましくないから、0.005〜
0.20重量%とした。さらにこの発明の合金におい
ては不可避的不純物として、前述の如くFe、Si
のほか、Cuが含まれることがある。Cuは可及的
に少ないことが望ましいが、0.15重量%までは許
容される。Cuが0.15重量%を越えれば耐食性が
害される。 上述のようにFe、Si、Mnを抑制することによ
つて、第2相化合物の分散晶出量および大きさを
極低温における板厚方向の機械的特性に実質的に
影響がない程度に制御することができるのである
が、第2相化合物の晶出量および大きさは具体的
には次の条件を満足させることが必要である。す
なわち、分布量については、圧延方向に垂直な断
面における第2相化合物の晶出量がその断面のい
ずれの部分においても面積率で1.6%以下となる
ことが必要である。ここで面積率で1.6%以下と
は、化合物が300個程度(250〜350個)認められ
る視野で観察した場合における視野面積に対する
視野内の総晶出化合物面積の百分率で1.6以下で
あることを意味する。なお実際には前述のように
板厚中心から面側t/8の位置付近の晶出量が最
も多いから、その位置で観察した結果が面積率で
1.6%以下であれば充分である。一方第2相化合
物の大きさについては、最大径100μm以上の化
合物の数が最大径1μm以上の全化合物数の0.3
%以下とすることが必要である。この場合も板厚
中心から両側t/8の位置付近の化合物が最も粗
大となるから、その位置で観察して100μm以上
の化合物数が0.3%以下であれば充分である。 なお前述のようにFe、Siの含有量を規制する
ためには、Al地金等の溶解原料として純度の高
いものを選択して使用すれば良い。 以下に実施例に基いて更に具体的に説明する。 実施例 第1表の試料番号1〜9に示すような成分を含
有する厚さ500mm以上の大型鋳塊をDC鋳造によつ
て得、これを510〜540℃において10〜15時間加熱
後熱間圧延して厚さ200mmの超厚板を得た。得ら
れた超厚板の第2相化合物の分散状況および室
温、極低温(−196℃)における板厚方向の機械
的性質を調べた結果を第2表、第3表に示す。な
お第2表における第2相化合物分散状況は、表皮
から3t/8の位置(板厚中央から両側へt/8の
位置)の晶出量が最も多くかつ最も粗大であつて
しかも極低温の引張試験の破断位置もその付近に
集中するところから、圧延方向と垂直な断面にお
ける表皮から3t/8の位置で化合物が300程度認
められる視野を5視野観察し、その平均値で表記
した。
の輸送用あるいは貯蔵用のタンクなどの溶接構造
物に使用されるAl−Mg基のアルミニウム合金に
関し、特に厚さ80mm以上の極厚肉材として使用さ
れる極低温特性の優れたAl−Mg基溶接構造用ア
ルミニウム合金を提供するものである。 周知のようにAl−Mg基合金、特にJIS5083系合
金は溶接性、耐食性、低温特性などが優れ、安定
した特性を有するため、LNG輸送船用タンク、
LNG貯蔵用タンク、そのほか各種車両や船舶等
の溶接構造物に広く使用されている。最近ではこ
のような溶接構造物はますます大型化される傾向
にあり、そのため溶接構造物に使用されるAl−
Mg基合金材料としても厚肉のものが要求される
ようになり、例えばモス型LNGタンカーに積載
される球形タンクの赤道部には厚さ200mm前後の
厚板が使用されるようになつている。 ところで上述のようなLNG用の球形タンクの
赤道部用の厚肉材料としては、その構造上、素材
の板厚方向の機械的特性、すなわち延性、靭性、
疲労特性が重視され、特に極低温のLNGを収容
する関係から、極低温におけるこれらの機械的特
性が優れていることが要求される。 この発明は厚さ80mm以上の極厚肉材において、
現材料以上に極低温での板厚方向の機械的特性が
充分でしかもその安定性が高いAl−Mg系の溶接
構造用アルミニウム合金を提供することを目的と
するものである。 本発明者等は上述の目的を達成すべく、Al−
Mg系合金、特にJIS5083系のAl−Mg−Mn系合金
の厚板における極低温での板厚方向の機械的特性
を改善するべく種々実験・検討を行なつたとこ
ろ、この種の合金の板厚方向の極低温での機械的
特性には、内部に晶出した第2相化合物が大きな
影響を及ぼすことが判明した。すなわち、前述の
ような厚肉の板材の製造、特に大型構造物用の大
寸法でしかも厚肉板材の製造においては厚肉かつ
大型の鋳塊が必要とされる。しかるにこの種の合
金の鋳塊鋳造に広く使用されているDC鋳造法に
おいては鋳塊の肉厚が増すにつれて凝固時の冷却
速度が低下して、鋳塊の内部組織が粗大化し、晶
出化合物も粗大化する傾向がある。特にJIS5083
系合金においてはAl−Fe−Mn系の共晶化合物お
よびAl−Mg−Si系の共晶化合物が厚さ方向中央
部を挾む両側の部分、より正確には板厚をtとし
て厚さ中央部を挾む両側t/8の位置近傍(すな
わち表皮から3t/8の位置近傍)で粗大化する傾
向があり、このような粗大晶出物は板厚80mm程度
以上の厚板の場合圧延においても充分に微細化、
分散されない。またこのような晶出化合物は粒界
近傍に分布する。したがつて粒界が脆化する極低
温においては化合物による切欠き効果でクラツク
の生成が促進されて粒界に沿つて伝播するため破
壊のエネルギーの低下を招き易い。特に板厚方向
の破壊では粒界が強く関与するため、極低温にお
ける強度、延性、靭性は室温と比較して前述のよ
うな晶出化合物の分布の影響を受け易い。実際に
板厚方向の破断の位置も化合物分布が粗大な領
域、すなわち表皮から3t/8の位置近傍に集中す
ることが確認されている。一方疲労クラツクの伝
播においても応力拡大係数の変動量△Kが高い領
域では、主クラツクと化合物で生成した微細クラ
ツクとの連結によりクラツクの伝播が促進される
ため、やはり化合物分布の影響は無視できない。 したがつて極低温における板厚方向の機械的特
性を向上、安定化させるためには、素材中の晶出
化合物の分布数を減らすこと、および晶出化合物
の微細化、分散化を図ることが望ましいが、厚板
の場合には総圧延率で制約があるため、前述のよ
うに微細化、分散化を圧延以降の工程で図ること
は困難である。そこで本発明者等は素材の組成面
から共晶化合物の主要成分であるMn、Fe、Siの
量を制限することにより晶出化合物の分布量、大
きさを抑制することを与え、さらに詳細な研究を
重ねた結果、FeおよびMnの合計量を0.80重量%
未満、Fe単独を0.20重量%未満、Siを0.10%未満
に抑制し、それによつて圧延方向に垂直な断面に
おける第2相化合物の分布量をいずれの断面にお
いても面積率で1.6%以下に規制するとともに、
最大径100μm以上の第2相化合物の数が最大径
1μm以上の全化合物数の0.3%以下となるよう
にすることによつて極低温における機械的特性を
向上させ得ることを見出し、この発明をなすに至
つたのである。 したがつてこの発明の溶接構造用アルミニウム
合金は、Mg4〜5.5重量%、Mn0.4〜0.80重量%、
Cr0.05〜0.35重量%、Ti0.005〜0.2重量%を含有
しかつ残部不可避的不純物およびAlよりなるア
ルミニウム合金において、Mnと不可避的不純物
としてのFeとの合計量を0.80重量%未満、Feの
単独量を0.20重量%未満、不可避的不純物として
のSiを0.10重量%未満にそれぞれ抑制し、かつ圧
延方向に垂直な断面における第2相化合物の分布
量を、その断面のいずれの部分においても面積率
で1.6%とし、しかも最大径100μm以上の第2相
化合物の数が最大径1μm以上の全化合物数の
0.3%以下としたことを特徴とするものである。 以下この発明をさらに詳細に説明する。 まず合金の成分限定理由について説明する。 Mnはこの発明で対象とする5083系合金に必須
の成分であつて、強度向上およびFeによる耐食
性低下防止に役立つが、0.40重量%未満では充分
な強度が得られない。しかしながらMnが0.80重
量%を越えれば化合物の粗大化が顕著となるか
ら、0.40〜0.80重量%の範囲とする。 Siはこの種の合金に通常は不可避的不純物とし
て含まれるものであるが、その含有量が0.10重量
%以上となればMg2Siの晶出化合物が多くなつて
材料の均一性の面で好ましくなく、特に極低温で
の板厚方向の機械的特性の安定化および向上を図
る上で好ましくなく、したがつて0.10重量%未満
に限定した。 FeはMnとAl−Fe−Mn系の化合物を形成す
る。この化合物はこの発明で対象とする系の合金
の第2相化合物の大半を占めるため、Mn量との
バランスを考慮してその量を制御する必要があ
る。本発明者等は詳細な実験の結果、Feの単独
量を0.20重量%未満に抑制すると同時にFeとMn
の合計量を0.80重量%未満に抑制することによつ
て第2相化合物の晶出量およびその大きさを、こ
れらが極低温における板厚方向の機械的特性に悪
影響を及ぼさない程度に抑制し得ることを見出し
た。したがつてFeを0.20重量%未満、Fe+Mnの
合計量を0.80重量%未満に制限した。 このほかの成分は従来の5083系の合金とほぼ同
様である。すなわちMgは5083系合金に必須の成
分であつて加工硬化による強度向上の役割を果た
すが、4.0重量%未満では充分な強度が得られ
ず、一方5.5重量%を越えれば加工性が著しく低
下するから、4.0〜5.5重量%とする。またCrは
Mnと同様に強度向上および耐食性低下防止に役
立つが、0.05重量%未満ではそれらの効果が期待
できず、一方0.35重量%を越えれば延性を損うか
ら、0.05〜0.35重量%とする。Tiは鋳塊組織の微
細化及び晶出化合物の微細化、分散化に寄与する
が、0.005重量%未満ではその効果が期待でき
ず、一方0.2重量%を越えればコスト面から、ま
た鋳造性の面から好ましくないから、0.005〜
0.20重量%とした。さらにこの発明の合金におい
ては不可避的不純物として、前述の如くFe、Si
のほか、Cuが含まれることがある。Cuは可及的
に少ないことが望ましいが、0.15重量%までは許
容される。Cuが0.15重量%を越えれば耐食性が
害される。 上述のようにFe、Si、Mnを抑制することによ
つて、第2相化合物の分散晶出量および大きさを
極低温における板厚方向の機械的特性に実質的に
影響がない程度に制御することができるのである
が、第2相化合物の晶出量および大きさは具体的
には次の条件を満足させることが必要である。す
なわち、分布量については、圧延方向に垂直な断
面における第2相化合物の晶出量がその断面のい
ずれの部分においても面積率で1.6%以下となる
ことが必要である。ここで面積率で1.6%以下と
は、化合物が300個程度(250〜350個)認められ
る視野で観察した場合における視野面積に対する
視野内の総晶出化合物面積の百分率で1.6以下で
あることを意味する。なお実際には前述のように
板厚中心から面側t/8の位置付近の晶出量が最
も多いから、その位置で観察した結果が面積率で
1.6%以下であれば充分である。一方第2相化合
物の大きさについては、最大径100μm以上の化
合物の数が最大径1μm以上の全化合物数の0.3
%以下とすることが必要である。この場合も板厚
中心から両側t/8の位置付近の化合物が最も粗
大となるから、その位置で観察して100μm以上
の化合物数が0.3%以下であれば充分である。 なお前述のようにFe、Siの含有量を規制する
ためには、Al地金等の溶解原料として純度の高
いものを選択して使用すれば良い。 以下に実施例に基いて更に具体的に説明する。 実施例 第1表の試料番号1〜9に示すような成分を含
有する厚さ500mm以上の大型鋳塊をDC鋳造によつ
て得、これを510〜540℃において10〜15時間加熱
後熱間圧延して厚さ200mmの超厚板を得た。得ら
れた超厚板の第2相化合物の分散状況および室
温、極低温(−196℃)における板厚方向の機械
的性質を調べた結果を第2表、第3表に示す。な
お第2表における第2相化合物分散状況は、表皮
から3t/8の位置(板厚中央から両側へt/8の
位置)の晶出量が最も多くかつ最も粗大であつて
しかも極低温の引張試験の破断位置もその付近に
集中するところから、圧延方向と垂直な断面にお
ける表皮から3t/8の位置で化合物が300程度認
められる視野を5視野観察し、その平均値で表記
した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
これらの表から明らかなように、Feが0.20重
量%以上の素材(試料番号7〜9)、Siが0.10重
量%以上の素材(試料番号8)においては、第2
相化合物の晶出量が多くしかも粗大化合物の割合
が高く、これらの場合には極低温での延性(伸び
δ)が室温の場合よりも低い。これはアルミニウ
ム材料本来の特性に反するものであり、粗大な第
2相化合物が影響しているものと思われる。また
Feが0.20重量%未満でしかもSiが0.10重量%未満
であるがFe+Mn合計量が0.80重量%以上の素材
(試料番号6)の場合、粗大化合物の割合は依然
として高く、極低温での特性も室温と同程度であ
るが、未だ充分ではない。 一方、Fe0.20重量%未満、Si0.10重量%未満で
しかもFe、Mnの合計量が0.80重量%未満の素材
(試料番号1〜5)では第2相化合物の晶出量が
少なくしかも粗大化合物の割合も少なく、この場
合には極低温での延性が室温での延性よりも格段
に高くなつており、アルミニウム材料本来の特性
が確保されていることが明らかである。そして特
にFe0.10重量%未満でしかもSi0.10重量%未満の
場合(試料番号1〜2)には、第2相化合物の晶
出量が極めて少なくしかも粗大化合物の割合も著
しく少なく、この場合極低温での機械的特性、特
に延性が著しく優れていることが明らかである。 以上の各試料1〜9においてFe、Mn量が板厚
方向延性に及ぼす影響を第1図に示す。第1図に
おいて〇印は極低温における伸びが室温における
伸びよりも優れている場合を示し、●印は極低温
における伸びが室温における伸び以下の場合を示
す。第1図から、極低温における延性を良好にす
るためには、Fe2.0%未満、Fe+Mn0.80%未満の
両者の条件が必要となることが明らかである。 さらに上記各試料のうち、試料番号2、4、
6、9について−196℃の極低温における疲労ク
ラツク伝播試験を行ない、応力拡大係数の変動分
△K=40Kg・mm−〓における1サイクル当りの疲
労クラツク伝播長さを調べたところ、第4表に示
す結果が得られた。 但し疲労クラツク伝播試験片は、ASTM規格
(E399&647)で示されたS−TのCT試験片、即
ち切欠を板厚方向に直角な面内に圧延方向と直角
方向に入れたCT試験片で且つその切欠位置を表
皮から3t/8の位置としたものであり、又応力比
Rは0.5とした。
量%以上の素材(試料番号7〜9)、Siが0.10重
量%以上の素材(試料番号8)においては、第2
相化合物の晶出量が多くしかも粗大化合物の割合
が高く、これらの場合には極低温での延性(伸び
δ)が室温の場合よりも低い。これはアルミニウ
ム材料本来の特性に反するものであり、粗大な第
2相化合物が影響しているものと思われる。また
Feが0.20重量%未満でしかもSiが0.10重量%未満
であるがFe+Mn合計量が0.80重量%以上の素材
(試料番号6)の場合、粗大化合物の割合は依然
として高く、極低温での特性も室温と同程度であ
るが、未だ充分ではない。 一方、Fe0.20重量%未満、Si0.10重量%未満で
しかもFe、Mnの合計量が0.80重量%未満の素材
(試料番号1〜5)では第2相化合物の晶出量が
少なくしかも粗大化合物の割合も少なく、この場
合には極低温での延性が室温での延性よりも格段
に高くなつており、アルミニウム材料本来の特性
が確保されていることが明らかである。そして特
にFe0.10重量%未満でしかもSi0.10重量%未満の
場合(試料番号1〜2)には、第2相化合物の晶
出量が極めて少なくしかも粗大化合物の割合も著
しく少なく、この場合極低温での機械的特性、特
に延性が著しく優れていることが明らかである。 以上の各試料1〜9においてFe、Mn量が板厚
方向延性に及ぼす影響を第1図に示す。第1図に
おいて〇印は極低温における伸びが室温における
伸びよりも優れている場合を示し、●印は極低温
における伸びが室温における伸び以下の場合を示
す。第1図から、極低温における延性を良好にす
るためには、Fe2.0%未満、Fe+Mn0.80%未満の
両者の条件が必要となることが明らかである。 さらに上記各試料のうち、試料番号2、4、
6、9について−196℃の極低温における疲労ク
ラツク伝播試験を行ない、応力拡大係数の変動分
△K=40Kg・mm−〓における1サイクル当りの疲
労クラツク伝播長さを調べたところ、第4表に示
す結果が得られた。 但し疲労クラツク伝播試験片は、ASTM規格
(E399&647)で示されたS−TのCT試験片、即
ち切欠を板厚方向に直角な面内に圧延方向と直角
方向に入れたCT試験片で且つその切欠位置を表
皮から3t/8の位置としたものであり、又応力比
Rは0.5とした。
【表】
第4表から、この発明の成分範囲内の試料2、
4は、Fe+Mn合計量が過剰な試料6、Fe、Siが
ともに過剰な試料9と比較して、疲労クラツクの
伝播に対する抵抗が高いことが明らかである。 以上の説明で明らかなようにこの発明の溶接構
造用アルミニウム合金は、厚さ80mm程度以上の厚
板において極低温での板厚方向の機械的特性、特
に延性や疲労クラツク伝播に対する抵抗が高く、
したがつてLNG用のタンク等、各種大型構造物
に使用した場合に現材料以上に安全性の高い材料
である。
4は、Fe+Mn合計量が過剰な試料6、Fe、Siが
ともに過剰な試料9と比較して、疲労クラツクの
伝播に対する抵抗が高いことが明らかである。 以上の説明で明らかなようにこの発明の溶接構
造用アルミニウム合金は、厚さ80mm程度以上の厚
板において極低温での板厚方向の機械的特性、特
に延性や疲労クラツク伝播に対する抵抗が高く、
したがつてLNG用のタンク等、各種大型構造物
に使用した場合に現材料以上に安全性の高い材料
である。
第1図は素材中のFe、Mn含有量が板厚方向延
性に及ぼす影響を示す相関図である。
性に及ぼす影響を示す相関図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Mg4〜5.5重量%、Mn0.4〜0.80重量%、
Cr0.05〜0.35重量%、Ti0.005〜0.2重量%を含有
しかつ残部が不可避的不純物およびAlよりなる
溶接構造用アルミニウム合金において、 Mnと不純物成分としてのFeとの合計含有量が
0.80重量%未満、Feの単独含有量が0.20重量%未
満、不純物成分としてのSiの含有量が0.10重量%
未満にそれぞれ規制され、かつ圧延方向に垂直な
断面における第2相化合物の分布量が面積率でそ
の断面のいずれの部分においても1.6%以下であ
り、しかも最大径100μm以上の第2相化合物の
数が最大径1μm以上の全化合物数の0.3%以下
であることを特徴とする、厚さ80mm以上の極厚肉
材で使用される極低温での板厚方向の機械的特性
が優れた溶接構造用アルミニウム合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5698983A JPS59182940A (ja) | 1983-03-31 | 1983-03-31 | 溶接構造用アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5698983A JPS59182940A (ja) | 1983-03-31 | 1983-03-31 | 溶接構造用アルミニウム合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59182940A JPS59182940A (ja) | 1984-10-17 |
| JPS6242986B2 true JPS6242986B2 (ja) | 1987-09-10 |
Family
ID=13042899
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5698983A Granted JPS59182940A (ja) | 1983-03-31 | 1983-03-31 | 溶接構造用アルミニウム合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59182940A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01216786A (ja) * | 1988-02-24 | 1989-08-30 | Toshiba Corp | 水平多関節形ロボット |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007070672A (ja) * | 2005-09-06 | 2007-03-22 | Furukawa Sky Kk | 疲労特性に優れたアルミニウム合金厚板の製造方法 |
-
1983
- 1983-03-31 JP JP5698983A patent/JPS59182940A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01216786A (ja) * | 1988-02-24 | 1989-08-30 | Toshiba Corp | 水平多関節形ロボット |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59182940A (ja) | 1984-10-17 |
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