JPS6244017B2 - - Google Patents
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- JPS6244017B2 JPS6244017B2 JP56187797A JP18779781A JPS6244017B2 JP S6244017 B2 JPS6244017 B2 JP S6244017B2 JP 56187797 A JP56187797 A JP 56187797A JP 18779781 A JP18779781 A JP 18779781A JP S6244017 B2 JPS6244017 B2 JP S6244017B2
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- porous membrane
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Description
本発明は、表裏面のうち少なくとも一面(裏
面)は非円形状の孔で、他の一面(表面)の平均
孔径が0.01〜10μmである再生セルロース多孔膜
に関する。さらに詳しくは、セルロース分子の平
均分子量が5×104以上で、かつ結晶領域が実質
的にセルロース結晶あるいは―2結晶あるい
は両者が混在する結晶で構成される再生セルロー
ス多孔膜において、該膜の表裏面の少なくとも一
面(裏面)には非円形状の孔を有し、該孔の平均
孔径が1〜20μm、非円形状の孔を有する面内の
空孔率が50〜90%で、かつ他の一面(表面)の平
均孔径が0.01〜10μmであり、さらに表裏面の孔
径比が1/3〜1/10であることを特徴とする再生セ
ルロース微多孔膜に関する。 ここで、再生セルロース多孔膜とは、後述する
X線回折図の結晶部分がセルロースあるいはセ
ルロース―2あるいは両者の混在した回折図で
表現できるものを意味する。 物質の分離精製技術の中で膜分離技術が注目さ
れつつある。蒸留と異なり分離に伴なう温度変化
を必要としないこと、分離に必要なエネルギーが
少ないこと、さらに工程がコンパクトであるとい
う膜分離プロセスの特徴を生かし、広範囲の分野
で高分子膜が利用されている。たとえば、酪農、
水産畜産、食品加工、医薬品、化学工業、繊維染
色加工、鉄鋼、機械、表面処理、水処理、原子力
工業などである。将来膜分離システムが中心とな
る可能性のある分野として低温での濃縮、精
製、回収を必要とする分野(食品、生物化学工業
分野)、無菌、無塵を必要とする分野(医薬品
および治療機関、電子工業)、微量な高価物質
の濃縮回収(原子力、重金属分野)、特殊少量
分離分野(医療分野)、エネルギー多消費分離
分野(蒸留)が考えられる。これらの分野に利用
される膜として、孔径の大きな、取扱いの容易な
親水性膜の必要性が高まつている。 親水性高分子の典型例であるセルロースで構成
される多孔膜としては、平均孔径が100Å(0.01
μm)以下の人工腎臓用多孔膜が知られている。
この種の膜の典型例として、銅アンモニアセルロ
ース膜がある。この膜を構成するセルロースの平
均分子量が5×104で、結晶領域が実質的にセル
ロースであり、動的弾性率は5×1010dyn/cm2
程度で、力学的損失正接tanδ−温度曲線におけ
るピーク温度Tmaxは約200℃である。空孔率Pr
は約10%と低く、平均孔径は、本発明方法での評
価では、小さすぎて評価不能で、電子顕微鏡では
観察できない。また(101)面の配向度は約50%
である。また、酢酸セルロースあるいは硝酸セル
ロースなどのセルロース誘導体膜をアルカリ水溶
液でケン化することにより、再生セルロース多孔
膜が得られている。このような方法で得られた多
孔膜の平均孔径は、0.01〜2μmの範囲であり、
再生後のセルロース分子の分子量は3.5×104以下
である。たとえば、セルロースアセテートをケン
化して得られた再生セルロース多孔膜の平均分子
量が2×104である。結晶領域はセルロース型
結晶であり、(101)面の配向度は約60%、空孔率
は70%であり、動的弾性率は3×106dyn/cm2と
低く、また、力学的損失正接tanδ−温度曲線に
おけるピーク温度Tmaxは約200℃である。その
ため乾燥状態での多孔膜の力学的性質(特に強
度)は著しく低く、かつ脆い。たとえば多孔膜の
体積換算した空孔率をPrρとすれば、強度はほ
ぼ108(1−Prρ)3dyn/cm2である。水による湿
潤状態での強度は、乾燥状態にくらべてさらに低
くなるため、セルロース誘導体から得られた従来
の再生セルロース膜は、取扱い時に破損すること
がある。 本発明再生セルロース多孔膜の第1の特徴は、
該膜が平均分子量5×104以上のセルロース分子
で構成されている点にある。再生セルロース膜は
乾燥状態では脆い。分子量の増大に伴なつて多孔
膜の強度が上昇し、脆さが改善される。そのため
多孔膜の取扱いが容易となり、多孔膜の破損は減
少するセルロースの平均分子量が大きければ大き
いほど、同一の空孔率で比較した場合の破損率は
減少する。該平均分子量の膜物性に及ぼす影響
は、平均分子量が大きくなるにしたがつて飽和す
る傾向が認められる。したがつて、平均分子量は
5×104以上であれば、実用上の取扱い易さの点
でさしつかえない。多孔膜の作製の容易さから、
平均分子量は3×105以下が望ましい。 本発明の第2の特徴は、結晶領域がセルロース
あるいはセルロース―2あるいは両者が混在
した結晶で構成されている点にある。セルロース
あるいはセルロース―2あるいは両者が混在
した結晶で結晶領域が構成されていることは、結
晶領域内部が実質的にセルロース分子で構成さ
れ、セルロース誘導体などのようにセルロース分
子中の水酸基が他の基で置換されていないことを
意味する。セルロースあるいは―2あるいは
両者が混在した結晶は、化学的、熱的にも安定で
ある。 本発明の最大の特徴の一つは、多孔膜の少なく
とも一面(裏面)には非円形状の孔を有し、該孔
の平均孔径は1〜20μmであり、該非円形状孔を
有する面内の空孔率は50〜90%であり、かつ他の
一面(表面)の平均孔径が0.01〜10μmである点
にある。ここで、非円形状孔とは第1図におい
て、孔1の周囲に2個以上で外接する外接円2の
半径をrmとし、これと中心を同一にする内接円
3の半径をrnとすると、rn/rmが0.5未満である
孔を意味する。多孔膜の孔形は膜中で必ずしも一
定ではないが、rn/rm<0.5を満足する孔の存在
確立が80%以上であるものを非円形状孔を有する
多孔膜面と定義する。非円形状の孔は、種々の孔
径の粒子を捕捉することが可能であるが、一方、
逆洗(清浄液を過方向と逆方向から過するこ
とにより多孔膜面を洗浄すること)による過性
能の回復がよくない。 非円形状孔を有する裏面内の面内空孔率が50%
以上となると、該膜を用いた過速度は大幅に増
加し、また過容量も増大する。理論的には、
過速度は体積換算した空孔率(以下この空孔率を
単に空孔率と表示する)に比例し、過容量もほ
ぼ空孔率に比例する。しかし、非円形状孔を有す
る膜では、面内空孔率が50%以上になると、面内
空孔率の増大に伴なう過速度および過容量は
共に加速度的に増大する。したがつて、面内空孔
率は50%以上であれば、大きければ大きいほどよ
い。ただし、多孔膜の取扱い易さ、多孔膜の力学
的性質から、面内空孔率として90%以下が望まし
い。被過液体は多孔膜の表面から裏面へ向つて
過される。表面の平均孔径が同一で、かつ空孔
率が同一の種々の膜の組合せで過速度を比較し
た場合、裏面の孔径は表面の孔径より大きく、平
均孔径1μm以上であれば過速度は大きい。一
方、表面の孔は平均孔径0.01μm以上である。す
なわち、本発明膜は、スクリーンフイルターの性
能を持つ有孔性膜であり、その孔は電子顕微鏡で
観察可能である。従来の脱塩用膜では、孔が存在
しても、その孔を直接観察することはできず、本
発明とは明瞭に区別できる。 本発明物の他の特徴として、表裏面の孔径比が
1/3〜1/10である点にある。被過流体に直接接
触する面を表面とした際、過速度は表面の平均
孔径および面内空孔率のみでなく、裏面の孔径の
影響を受ける。表面の孔径が大きくなるにしたが
つて、過速度は大きくなる。また、過後の膜
の逆洗性は、表裏面の孔径比を減少させると増大
していく。しかし、孔径比が1/3以下では、さら
に孔径比を下げても逆洗性の増大はほとんど認め
られない。したがつて、孔径比は1/3以下で1/10
以上であればよい。1/10以下であれば膜表面の孔
数が著しく減少し、同一孔径で比較したときの
過速度は低下する。 多孔膜の外形の形状としては、平面膜状、チユ
ーブ状、中空糸状物すでてを含む。また、平均孔
半径とは、(1)式によつて定義される3を意味す
る。故に本発明でいう平均孔径とは23で定義
される。多孔膜1cm2当りの孔半径がr〜r+drに
存在する孔の数をN(r)drと表示すると(N
(r)は孔径分布関数)、平均孔半径3は(1)式で
与えられる。 ほぼ類似した平均孔径および空孔率を持つ多数
の再生セルロース多孔膜の過特性を検討した。
その結果、たとえば圧力差100mmHg以下の圧力で
限外過する場合には、セルロース結晶におけ
る(101)面が多孔膜面に平行に配向している方
が水の選択過性がよい。しかし、水に浸漬した
際の膜厚の変化量は、上記のように配向した場合
には、そうでない場合より大きい。これらの原因
は現在不明であるが、水酸基が膜面上に直立する
方〔すなわち、(101)面が多孔膜面に平行に配列
する方〕が水を選択的に吸着し、膜の無定形領域
内部に水を保有し易いためと考えられる。このよ
うな水の選択透過性は、(101)面の多孔膜面上で
の配向度が60%以上の場合に顕著に出現する。従
来公知の再生セルロース膜では(101)面の法線
方向は膜面に垂直にある。この法線が膜面と垂直
な方向に配向する程度を表現するには、膜面に平
行にX線を入射させて得られるX線回折強度を利
用することができる。 さらに測定周波数110Hzにおける力学的損失正
接tanδ―温度曲線において、ピーク温度Tmax
が200〜250℃であれば、多孔膜の熱的安定性が増
大し、また多孔膜に実施される後加工(樹脂加
工、溶剤処理)後の物性低下が少ない。Tmaxが
200℃以下では熱的に不安定となり、熱水処理に
より過速度が大幅に減少する。Tmaxが250℃
以上では水の選択過性が減少するばかりでな
く、多孔膜の後処理後の物性低下が著しく、特に
樹脂加工により脆くなる。本発明物の熱的安定性
および寸法安定性を高めるには、(101)面の微結
晶の大きさが25Å以上で、結晶完全度が0.15以下
である必要がある。ただし、水湿潤時の多孔膜の
膨潤は不可避であり、この膨潤を低めるには、液
安処理あるいは樹脂加工等がある。目的に応じて
本発明多孔膜を、これらの方法で後処理すること
はなんらさしつかえない。 本発明膜が利用できる分離対象として、水を含
む液体または気体混合物中の目的とする成分の分
離除去、たとえば人工腎臓用あるいは人工肝臓、
人工膵臓用膜などである。その他限外過膜とし
て利用できるほとんどすべての分野で利用できる
が、親水性で力学的性質に優れる本多孔膜は、生
体関連分野(医学、生物化学工業)あるいは食品
醗酵分野が特に適する。 本発明物は、たとえば7%(重量)のセルロー
ス銅アンモニア溶液中にシクロヘキサノールを10
%(重量)混入し、さらにケイ酸ソーダの水溶液
(ケイ酸ソーダ濃度30%)を7%(重量)混入し
た溶液を、厚さ50μmで通常の方法で流延し、直
ちに20℃の2%(重量)硫酸水溶液に浸漬後水洗
し、しかる後該膜を20℃のアセトン中に浸漬する
ことにより、該膜中の水分をアセトンで置換し、
乾燥することによつて得ることができる。なお、
セルロース結晶の多孔膜を液体アンモニア中に
浸漬後、アンモニアを室温付近で除去すれば、簡
単にセルロース―2結晶を持つ多孔膜が得られ
る。 実施例に先立ち、発明の詳細な説明中で用いら
れた各種物性値の測定方法を以下に示す。 <平均分子量> 銅アンモニア溶液中(20℃)で測定された極限
粘度数〔η〕(ml/g)を次式に代入することに
より、平均分子量(粘度平均分子量)Mvを算出
する。 Mv=〔η〕×3.2×103 <セルロースおよび―2結晶の同定、微結晶
の大きさ、結晶完全度、配向度> 理学電機社製X線発生装置(RU―200PL)と
ゴニオメータ(SG―9R)、計数管にはシンチレ
ーシヨンカウンター、計数部には波高分析器を用
いてX線回折強度を測定する。30KV、80mAで
X線発生装置を運転し、ニツケルフイルターで単
色化したCu―Kα線(波長λ=1.5418Å)を入
射X線とする。 結晶構造の同定、微結晶の大きさ、結晶完全度
の測定の場合には、フイルム面に垂直方向、また
は中空糸の場合には、繊維軸に垂直方向からX線
を入射する。スキヤニング速度1゜/分、チヤー
ト速度10mm/分、タイムコンスタント1秒、ダイ
バージエンススリツトは1/2゜、レシービング
スリツトは0.3mm、スキヤツタリングスリツトは
1/2゜において回折角2θが4〜35゜の範囲で
X線回折強度を測定する。 セルロース結晶は2θ=12゜{(101)面から
の反射}、20.2゜{(101)面からの反射}、21゜
{(002)}面からの反射}の3種の回折で特徴づけ
られる。セルロース―2結晶は2θが約12゜、
20゜の2個の回折で特徴づけられる。 微結晶の大きさを求めるには、たとえば、L.
E.アレキサンダー著「高分子X線回折」化学同
人出版、第7章のシエラー(Scherrer)の式を用
いる。2θ=7〜35゜の間を直線で結び基線とす
る。回折ピークの頂点から基線に垂線を下し、ピ
ークと基線間の中点を求め、中点を通る水平線を
回折強度曲線の間に引き、ピークの肩からの距離
を求め、それを2倍し、この値をラジアル表示に
換算してライン幅とする。さらにライン幅を次式
で補正する。 β=√2−2 Bは測定したライン幅、bはシリコン単結晶を
用いて測定されたライン幅である。微結晶の大き
さACS(Å)は(2)式で与えられる。 ACS(Å)=λ/β・cosθ (2) λはX線の波長1.5418Åである。 結晶完全度は(3)式で定義される。 結晶完全度=1−2H1/H2+H3 (3) ここで、H1とは(101)面からの反射と
(002)面反射の間のX線回折強度の最小値であ
り、H2とは(101)面反射の最大回折強度、H3
とは(002)面反射の最大回折強度である。結晶
完全度の値が1のとき最も結晶の完全性が高く、
0のとき最も低い。 <(101)面の配向度の測定> 平面膜の場合には、X線を膜面に平行に入射さ
せる。中空糸の場合には、中空糸を平面状に圧縮
し、中空糸の空隙部をなくし、見掛上2枚の積層
膜の状態に変形する。該積層膜平面に平行にX線
を入射させる。2θ=12゜にゴニオメーターをセ
ツトする。対称透過法を用いて方位角方向を−30
゜〜+30゜走査し、方位角方向の回折強度を記録
する。さらに−180゜と+180゜の方位角方向の回
折強度を記録する。このときのスキヤニング速度
4゜/分、チヤート速度10mm/分、タイムコンス
タント1秒、コリメーター2mmφ、レシービング
スリツト縦幅1.9mm、横幅3.5mmである。得られた
方位角方向の回折強度曲線から配向度COを求め
る。まず±180゜で得られた回折強度の平均値を
取り、水平線を引き、ベースラインとする。ピー
クの頂点からベースラインに垂線を下し、その高
さの中点を求める。中点を通る水平線を引き、こ
れと回折強度曲線との二つの交点間の拒離を測定
し、この値を角度(゜)に換算した値を配向角H
(゜)とする。結晶配向度COは次式で与えられ
る。 CO(%)={(180−H)/180}×100 結晶が無配向の場合には、Hは180゜となり、
COは0である。 <空孔率Prρ> 平面状の多孔膜を47mmφの円形に切り出し、該
膜を真空中で乾燥し、水分率を0.5%以下とす
る。乾燥後の多孔膜の厚さをd(cm)、重量をW
(g)とすると、空孔率Prρ(%表示)は(4)式で
与えられる。 Prρ(%)=(1−W/1.50・17.34・d)×
100(4) 中空糸の場合、中空糸の内径をD2(cm)、外径
をD1(cm)とし、中空糸の長さをl(cm)、重量
をW(g)とすると、Prは(5)式で与えられる。 Prρ(%) ={1−W/6.0・π(D1 2−D2 2)l}×10
0(5) <平均孔半径3および面内空孔率Pr> 走査型電子顕微鏡を用いて、表裏面の電子顕微
鏡写真をとる。該写真から公知の方法で孔径分布
関数N(r)を算出し、これを文中の(1)式に代入
する。なお、非円形孔の場合には、孔に内接する
円の直径の最大値を、その孔の孔径(直径)と定
義する。もし球状の孔が多数連結して生じた3次
元的に非円形孔の場合には、孔が球状であるとし
て確立されている通常のステレオロジーの解析手
段でN(r)を決定する。すなわち、孔径分布を
求めたい部分の走査型電子顕微鏡写真を適当な大
きさ(たとえば20cm×20cm)に拡大焼付けし、得
られた写真上に等間隔にテストライン(直線)を
20本描く。おのおのの直線は多数の孔を横切る。
孔を横切つた際の孔内に存在する直線の長さを測
定し、この頻度分布関数を求める。この頻度関数
を用いて、たとえば、ステレオロジー(たとえ
ば、諏訪紀夫著、定量形態学、岩波書店)の方法
でN(r)を定める。面内空孔率PrはN(r)
を用いて、次式で算出される。 Pr(%)=π∫r2N(r)dr×100 <tanδ―温度曲線> 幅1mm、長さ5cmの短冊状の試料を多孔膜から
切り出し、東洋ボールドウイン社製Rheo Vibron
DDV―c型を使用し、測定周波数110Hz、乾燥
空気下で平均昇温速度10℃/minで測定する。測
定されたtanδ―温度曲線から、tanδのピーク温
度Tmax(℃)を読み取る。 実施例 1 セルロースリンター(平均分子量2.3×105)を
公知の方法で調製した銅安溶液中に7.0%(重
量)の濃度で溶解後、該溶液にシクロヘキサノー
ルを11%(重量)混入し、さらにケイ酸ソーダの
水溶液(ケイ酸ソーダ濃度30%)を10%(重量)
混入し、撹拌後、ガラス板上に厚さ50μmに流延
し、直ちに20℃の2%(重量)硫酸水溶液に20分
間浸漬し、その後水洗する。水洗後該膜を20℃の
アセトン中に浸漬し、紙にはさんで乾燥する。
得られた多孔膜の厚さは10μmであつた。乾燥後
走査型電子顕微鏡で膜の表裏面を観察した結果、
裏面の孔の形状は非円形状の孔をなし、その平均
孔径は3.5μmであつた。該膜を構成するセルロ
ースの平均分子量は5.8×104であつた。面内空孔
率は67%で、表裏面の孔径比が1/4であつた。ま
た、該多孔膜はセルロース結晶で構成され、微
結晶の大きさは31Å、結晶完全度は0.11であり、
(101)面の結晶配向度は70%であり、Tmaxは
243℃であつた。該膜の水に浸漬時の膨潤度に異
方性があり、厚さ方向は約30%、膜平面方向に約
10%であつた。膜平面方向への水膨潤率は、セル
ロース誘導体から再生した膜と比較して約1/2で
あり、膜の装置内での装着が容易である。また、
粒径0.038μmのポリスチレンラテツクス(ダウ
ケミカル社製)の0.1%水分散液100mlを圧力200
mmHgで過した。その後、水を0.45μmの膜で
過した精製水を膜の裏面か表面に圧力200mmHg
で10分間流し逆洗した。その後、再び粒径0.038
μmのポリスチレンラテツクスの0.1%水分散液
100mlを圧力200mmHgで過した。それらの操作
を3回繰り返した結果、1回目から2回目の過
速度の回復率は89%、2回目から3回目の回復率
は82%であつた。比較として、0.1μmの酢酸セ
ルロース多孔膜を上記と同様の実験を行つた結
果、1回目から2回目の過速度の回復率は88
%、2回目から3回目のそれは69%であつた。 したがつて、本発明の物の膜は従来の非円形状
孔の膜に比べて、2回目以降の回復率が優れてい
る。なお、本膜の表面の電子顕微鏡写真を第2図
に、同裏面の電子顕微鏡写真を第3図に示す。 実施例 2 実施例1において、銅安溶液中のセルロース濃
度およびシクロヘキサノール濃度を変動させて作
製した溶液中に、ケイ酸ソーダの水溶液(ケイ酸
ソーダ濃度30%)を10%(重量)混入後、実施例
1と同様な方法で製膜した。得られた多孔膜の該
特性値を、セルロース濃度、シクロヘキサノール
濃度と共にまとめて第1表に示す。
面)は非円形状の孔で、他の一面(表面)の平均
孔径が0.01〜10μmである再生セルロース多孔膜
に関する。さらに詳しくは、セルロース分子の平
均分子量が5×104以上で、かつ結晶領域が実質
的にセルロース結晶あるいは―2結晶あるい
は両者が混在する結晶で構成される再生セルロー
ス多孔膜において、該膜の表裏面の少なくとも一
面(裏面)には非円形状の孔を有し、該孔の平均
孔径が1〜20μm、非円形状の孔を有する面内の
空孔率が50〜90%で、かつ他の一面(表面)の平
均孔径が0.01〜10μmであり、さらに表裏面の孔
径比が1/3〜1/10であることを特徴とする再生セ
ルロース微多孔膜に関する。 ここで、再生セルロース多孔膜とは、後述する
X線回折図の結晶部分がセルロースあるいはセ
ルロース―2あるいは両者の混在した回折図で
表現できるものを意味する。 物質の分離精製技術の中で膜分離技術が注目さ
れつつある。蒸留と異なり分離に伴なう温度変化
を必要としないこと、分離に必要なエネルギーが
少ないこと、さらに工程がコンパクトであるとい
う膜分離プロセスの特徴を生かし、広範囲の分野
で高分子膜が利用されている。たとえば、酪農、
水産畜産、食品加工、医薬品、化学工業、繊維染
色加工、鉄鋼、機械、表面処理、水処理、原子力
工業などである。将来膜分離システムが中心とな
る可能性のある分野として低温での濃縮、精
製、回収を必要とする分野(食品、生物化学工業
分野)、無菌、無塵を必要とする分野(医薬品
および治療機関、電子工業)、微量な高価物質
の濃縮回収(原子力、重金属分野)、特殊少量
分離分野(医療分野)、エネルギー多消費分離
分野(蒸留)が考えられる。これらの分野に利用
される膜として、孔径の大きな、取扱いの容易な
親水性膜の必要性が高まつている。 親水性高分子の典型例であるセルロースで構成
される多孔膜としては、平均孔径が100Å(0.01
μm)以下の人工腎臓用多孔膜が知られている。
この種の膜の典型例として、銅アンモニアセルロ
ース膜がある。この膜を構成するセルロースの平
均分子量が5×104で、結晶領域が実質的にセル
ロースであり、動的弾性率は5×1010dyn/cm2
程度で、力学的損失正接tanδ−温度曲線におけ
るピーク温度Tmaxは約200℃である。空孔率Pr
は約10%と低く、平均孔径は、本発明方法での評
価では、小さすぎて評価不能で、電子顕微鏡では
観察できない。また(101)面の配向度は約50%
である。また、酢酸セルロースあるいは硝酸セル
ロースなどのセルロース誘導体膜をアルカリ水溶
液でケン化することにより、再生セルロース多孔
膜が得られている。このような方法で得られた多
孔膜の平均孔径は、0.01〜2μmの範囲であり、
再生後のセルロース分子の分子量は3.5×104以下
である。たとえば、セルロースアセテートをケン
化して得られた再生セルロース多孔膜の平均分子
量が2×104である。結晶領域はセルロース型
結晶であり、(101)面の配向度は約60%、空孔率
は70%であり、動的弾性率は3×106dyn/cm2と
低く、また、力学的損失正接tanδ−温度曲線に
おけるピーク温度Tmaxは約200℃である。その
ため乾燥状態での多孔膜の力学的性質(特に強
度)は著しく低く、かつ脆い。たとえば多孔膜の
体積換算した空孔率をPrρとすれば、強度はほ
ぼ108(1−Prρ)3dyn/cm2である。水による湿
潤状態での強度は、乾燥状態にくらべてさらに低
くなるため、セルロース誘導体から得られた従来
の再生セルロース膜は、取扱い時に破損すること
がある。 本発明再生セルロース多孔膜の第1の特徴は、
該膜が平均分子量5×104以上のセルロース分子
で構成されている点にある。再生セルロース膜は
乾燥状態では脆い。分子量の増大に伴なつて多孔
膜の強度が上昇し、脆さが改善される。そのため
多孔膜の取扱いが容易となり、多孔膜の破損は減
少するセルロースの平均分子量が大きければ大き
いほど、同一の空孔率で比較した場合の破損率は
減少する。該平均分子量の膜物性に及ぼす影響
は、平均分子量が大きくなるにしたがつて飽和す
る傾向が認められる。したがつて、平均分子量は
5×104以上であれば、実用上の取扱い易さの点
でさしつかえない。多孔膜の作製の容易さから、
平均分子量は3×105以下が望ましい。 本発明の第2の特徴は、結晶領域がセルロース
あるいはセルロース―2あるいは両者が混在
した結晶で構成されている点にある。セルロース
あるいはセルロース―2あるいは両者が混在
した結晶で結晶領域が構成されていることは、結
晶領域内部が実質的にセルロース分子で構成さ
れ、セルロース誘導体などのようにセルロース分
子中の水酸基が他の基で置換されていないことを
意味する。セルロースあるいは―2あるいは
両者が混在した結晶は、化学的、熱的にも安定で
ある。 本発明の最大の特徴の一つは、多孔膜の少なく
とも一面(裏面)には非円形状の孔を有し、該孔
の平均孔径は1〜20μmであり、該非円形状孔を
有する面内の空孔率は50〜90%であり、かつ他の
一面(表面)の平均孔径が0.01〜10μmである点
にある。ここで、非円形状孔とは第1図におい
て、孔1の周囲に2個以上で外接する外接円2の
半径をrmとし、これと中心を同一にする内接円
3の半径をrnとすると、rn/rmが0.5未満である
孔を意味する。多孔膜の孔形は膜中で必ずしも一
定ではないが、rn/rm<0.5を満足する孔の存在
確立が80%以上であるものを非円形状孔を有する
多孔膜面と定義する。非円形状の孔は、種々の孔
径の粒子を捕捉することが可能であるが、一方、
逆洗(清浄液を過方向と逆方向から過するこ
とにより多孔膜面を洗浄すること)による過性
能の回復がよくない。 非円形状孔を有する裏面内の面内空孔率が50%
以上となると、該膜を用いた過速度は大幅に増
加し、また過容量も増大する。理論的には、
過速度は体積換算した空孔率(以下この空孔率を
単に空孔率と表示する)に比例し、過容量もほ
ぼ空孔率に比例する。しかし、非円形状孔を有す
る膜では、面内空孔率が50%以上になると、面内
空孔率の増大に伴なう過速度および過容量は
共に加速度的に増大する。したがつて、面内空孔
率は50%以上であれば、大きければ大きいほどよ
い。ただし、多孔膜の取扱い易さ、多孔膜の力学
的性質から、面内空孔率として90%以下が望まし
い。被過液体は多孔膜の表面から裏面へ向つて
過される。表面の平均孔径が同一で、かつ空孔
率が同一の種々の膜の組合せで過速度を比較し
た場合、裏面の孔径は表面の孔径より大きく、平
均孔径1μm以上であれば過速度は大きい。一
方、表面の孔は平均孔径0.01μm以上である。す
なわち、本発明膜は、スクリーンフイルターの性
能を持つ有孔性膜であり、その孔は電子顕微鏡で
観察可能である。従来の脱塩用膜では、孔が存在
しても、その孔を直接観察することはできず、本
発明とは明瞭に区別できる。 本発明物の他の特徴として、表裏面の孔径比が
1/3〜1/10である点にある。被過流体に直接接
触する面を表面とした際、過速度は表面の平均
孔径および面内空孔率のみでなく、裏面の孔径の
影響を受ける。表面の孔径が大きくなるにしたが
つて、過速度は大きくなる。また、過後の膜
の逆洗性は、表裏面の孔径比を減少させると増大
していく。しかし、孔径比が1/3以下では、さら
に孔径比を下げても逆洗性の増大はほとんど認め
られない。したがつて、孔径比は1/3以下で1/10
以上であればよい。1/10以下であれば膜表面の孔
数が著しく減少し、同一孔径で比較したときの
過速度は低下する。 多孔膜の外形の形状としては、平面膜状、チユ
ーブ状、中空糸状物すでてを含む。また、平均孔
半径とは、(1)式によつて定義される3を意味す
る。故に本発明でいう平均孔径とは23で定義
される。多孔膜1cm2当りの孔半径がr〜r+drに
存在する孔の数をN(r)drと表示すると(N
(r)は孔径分布関数)、平均孔半径3は(1)式で
与えられる。 ほぼ類似した平均孔径および空孔率を持つ多数
の再生セルロース多孔膜の過特性を検討した。
その結果、たとえば圧力差100mmHg以下の圧力で
限外過する場合には、セルロース結晶におけ
る(101)面が多孔膜面に平行に配向している方
が水の選択過性がよい。しかし、水に浸漬した
際の膜厚の変化量は、上記のように配向した場合
には、そうでない場合より大きい。これらの原因
は現在不明であるが、水酸基が膜面上に直立する
方〔すなわち、(101)面が多孔膜面に平行に配列
する方〕が水を選択的に吸着し、膜の無定形領域
内部に水を保有し易いためと考えられる。このよ
うな水の選択透過性は、(101)面の多孔膜面上で
の配向度が60%以上の場合に顕著に出現する。従
来公知の再生セルロース膜では(101)面の法線
方向は膜面に垂直にある。この法線が膜面と垂直
な方向に配向する程度を表現するには、膜面に平
行にX線を入射させて得られるX線回折強度を利
用することができる。 さらに測定周波数110Hzにおける力学的損失正
接tanδ―温度曲線において、ピーク温度Tmax
が200〜250℃であれば、多孔膜の熱的安定性が増
大し、また多孔膜に実施される後加工(樹脂加
工、溶剤処理)後の物性低下が少ない。Tmaxが
200℃以下では熱的に不安定となり、熱水処理に
より過速度が大幅に減少する。Tmaxが250℃
以上では水の選択過性が減少するばかりでな
く、多孔膜の後処理後の物性低下が著しく、特に
樹脂加工により脆くなる。本発明物の熱的安定性
および寸法安定性を高めるには、(101)面の微結
晶の大きさが25Å以上で、結晶完全度が0.15以下
である必要がある。ただし、水湿潤時の多孔膜の
膨潤は不可避であり、この膨潤を低めるには、液
安処理あるいは樹脂加工等がある。目的に応じて
本発明多孔膜を、これらの方法で後処理すること
はなんらさしつかえない。 本発明膜が利用できる分離対象として、水を含
む液体または気体混合物中の目的とする成分の分
離除去、たとえば人工腎臓用あるいは人工肝臓、
人工膵臓用膜などである。その他限外過膜とし
て利用できるほとんどすべての分野で利用できる
が、親水性で力学的性質に優れる本多孔膜は、生
体関連分野(医学、生物化学工業)あるいは食品
醗酵分野が特に適する。 本発明物は、たとえば7%(重量)のセルロー
ス銅アンモニア溶液中にシクロヘキサノールを10
%(重量)混入し、さらにケイ酸ソーダの水溶液
(ケイ酸ソーダ濃度30%)を7%(重量)混入し
た溶液を、厚さ50μmで通常の方法で流延し、直
ちに20℃の2%(重量)硫酸水溶液に浸漬後水洗
し、しかる後該膜を20℃のアセトン中に浸漬する
ことにより、該膜中の水分をアセトンで置換し、
乾燥することによつて得ることができる。なお、
セルロース結晶の多孔膜を液体アンモニア中に
浸漬後、アンモニアを室温付近で除去すれば、簡
単にセルロース―2結晶を持つ多孔膜が得られ
る。 実施例に先立ち、発明の詳細な説明中で用いら
れた各種物性値の測定方法を以下に示す。 <平均分子量> 銅アンモニア溶液中(20℃)で測定された極限
粘度数〔η〕(ml/g)を次式に代入することに
より、平均分子量(粘度平均分子量)Mvを算出
する。 Mv=〔η〕×3.2×103 <セルロースおよび―2結晶の同定、微結晶
の大きさ、結晶完全度、配向度> 理学電機社製X線発生装置(RU―200PL)と
ゴニオメータ(SG―9R)、計数管にはシンチレ
ーシヨンカウンター、計数部には波高分析器を用
いてX線回折強度を測定する。30KV、80mAで
X線発生装置を運転し、ニツケルフイルターで単
色化したCu―Kα線(波長λ=1.5418Å)を入
射X線とする。 結晶構造の同定、微結晶の大きさ、結晶完全度
の測定の場合には、フイルム面に垂直方向、また
は中空糸の場合には、繊維軸に垂直方向からX線
を入射する。スキヤニング速度1゜/分、チヤー
ト速度10mm/分、タイムコンスタント1秒、ダイ
バージエンススリツトは1/2゜、レシービング
スリツトは0.3mm、スキヤツタリングスリツトは
1/2゜において回折角2θが4〜35゜の範囲で
X線回折強度を測定する。 セルロース結晶は2θ=12゜{(101)面から
の反射}、20.2゜{(101)面からの反射}、21゜
{(002)}面からの反射}の3種の回折で特徴づけ
られる。セルロース―2結晶は2θが約12゜、
20゜の2個の回折で特徴づけられる。 微結晶の大きさを求めるには、たとえば、L.
E.アレキサンダー著「高分子X線回折」化学同
人出版、第7章のシエラー(Scherrer)の式を用
いる。2θ=7〜35゜の間を直線で結び基線とす
る。回折ピークの頂点から基線に垂線を下し、ピ
ークと基線間の中点を求め、中点を通る水平線を
回折強度曲線の間に引き、ピークの肩からの距離
を求め、それを2倍し、この値をラジアル表示に
換算してライン幅とする。さらにライン幅を次式
で補正する。 β=√2−2 Bは測定したライン幅、bはシリコン単結晶を
用いて測定されたライン幅である。微結晶の大き
さACS(Å)は(2)式で与えられる。 ACS(Å)=λ/β・cosθ (2) λはX線の波長1.5418Åである。 結晶完全度は(3)式で定義される。 結晶完全度=1−2H1/H2+H3 (3) ここで、H1とは(101)面からの反射と
(002)面反射の間のX線回折強度の最小値であ
り、H2とは(101)面反射の最大回折強度、H3
とは(002)面反射の最大回折強度である。結晶
完全度の値が1のとき最も結晶の完全性が高く、
0のとき最も低い。 <(101)面の配向度の測定> 平面膜の場合には、X線を膜面に平行に入射さ
せる。中空糸の場合には、中空糸を平面状に圧縮
し、中空糸の空隙部をなくし、見掛上2枚の積層
膜の状態に変形する。該積層膜平面に平行にX線
を入射させる。2θ=12゜にゴニオメーターをセ
ツトする。対称透過法を用いて方位角方向を−30
゜〜+30゜走査し、方位角方向の回折強度を記録
する。さらに−180゜と+180゜の方位角方向の回
折強度を記録する。このときのスキヤニング速度
4゜/分、チヤート速度10mm/分、タイムコンス
タント1秒、コリメーター2mmφ、レシービング
スリツト縦幅1.9mm、横幅3.5mmである。得られた
方位角方向の回折強度曲線から配向度COを求め
る。まず±180゜で得られた回折強度の平均値を
取り、水平線を引き、ベースラインとする。ピー
クの頂点からベースラインに垂線を下し、その高
さの中点を求める。中点を通る水平線を引き、こ
れと回折強度曲線との二つの交点間の拒離を測定
し、この値を角度(゜)に換算した値を配向角H
(゜)とする。結晶配向度COは次式で与えられ
る。 CO(%)={(180−H)/180}×100 結晶が無配向の場合には、Hは180゜となり、
COは0である。 <空孔率Prρ> 平面状の多孔膜を47mmφの円形に切り出し、該
膜を真空中で乾燥し、水分率を0.5%以下とす
る。乾燥後の多孔膜の厚さをd(cm)、重量をW
(g)とすると、空孔率Prρ(%表示)は(4)式で
与えられる。 Prρ(%)=(1−W/1.50・17.34・d)×
100(4) 中空糸の場合、中空糸の内径をD2(cm)、外径
をD1(cm)とし、中空糸の長さをl(cm)、重量
をW(g)とすると、Prは(5)式で与えられる。 Prρ(%) ={1−W/6.0・π(D1 2−D2 2)l}×10
0(5) <平均孔半径3および面内空孔率Pr> 走査型電子顕微鏡を用いて、表裏面の電子顕微
鏡写真をとる。該写真から公知の方法で孔径分布
関数N(r)を算出し、これを文中の(1)式に代入
する。なお、非円形孔の場合には、孔に内接する
円の直径の最大値を、その孔の孔径(直径)と定
義する。もし球状の孔が多数連結して生じた3次
元的に非円形孔の場合には、孔が球状であるとし
て確立されている通常のステレオロジーの解析手
段でN(r)を決定する。すなわち、孔径分布を
求めたい部分の走査型電子顕微鏡写真を適当な大
きさ(たとえば20cm×20cm)に拡大焼付けし、得
られた写真上に等間隔にテストライン(直線)を
20本描く。おのおのの直線は多数の孔を横切る。
孔を横切つた際の孔内に存在する直線の長さを測
定し、この頻度分布関数を求める。この頻度関数
を用いて、たとえば、ステレオロジー(たとえ
ば、諏訪紀夫著、定量形態学、岩波書店)の方法
でN(r)を定める。面内空孔率PrはN(r)
を用いて、次式で算出される。 Pr(%)=π∫r2N(r)dr×100 <tanδ―温度曲線> 幅1mm、長さ5cmの短冊状の試料を多孔膜から
切り出し、東洋ボールドウイン社製Rheo Vibron
DDV―c型を使用し、測定周波数110Hz、乾燥
空気下で平均昇温速度10℃/minで測定する。測
定されたtanδ―温度曲線から、tanδのピーク温
度Tmax(℃)を読み取る。 実施例 1 セルロースリンター(平均分子量2.3×105)を
公知の方法で調製した銅安溶液中に7.0%(重
量)の濃度で溶解後、該溶液にシクロヘキサノー
ルを11%(重量)混入し、さらにケイ酸ソーダの
水溶液(ケイ酸ソーダ濃度30%)を10%(重量)
混入し、撹拌後、ガラス板上に厚さ50μmに流延
し、直ちに20℃の2%(重量)硫酸水溶液に20分
間浸漬し、その後水洗する。水洗後該膜を20℃の
アセトン中に浸漬し、紙にはさんで乾燥する。
得られた多孔膜の厚さは10μmであつた。乾燥後
走査型電子顕微鏡で膜の表裏面を観察した結果、
裏面の孔の形状は非円形状の孔をなし、その平均
孔径は3.5μmであつた。該膜を構成するセルロ
ースの平均分子量は5.8×104であつた。面内空孔
率は67%で、表裏面の孔径比が1/4であつた。ま
た、該多孔膜はセルロース結晶で構成され、微
結晶の大きさは31Å、結晶完全度は0.11であり、
(101)面の結晶配向度は70%であり、Tmaxは
243℃であつた。該膜の水に浸漬時の膨潤度に異
方性があり、厚さ方向は約30%、膜平面方向に約
10%であつた。膜平面方向への水膨潤率は、セル
ロース誘導体から再生した膜と比較して約1/2で
あり、膜の装置内での装着が容易である。また、
粒径0.038μmのポリスチレンラテツクス(ダウ
ケミカル社製)の0.1%水分散液100mlを圧力200
mmHgで過した。その後、水を0.45μmの膜で
過した精製水を膜の裏面か表面に圧力200mmHg
で10分間流し逆洗した。その後、再び粒径0.038
μmのポリスチレンラテツクスの0.1%水分散液
100mlを圧力200mmHgで過した。それらの操作
を3回繰り返した結果、1回目から2回目の過
速度の回復率は89%、2回目から3回目の回復率
は82%であつた。比較として、0.1μmの酢酸セ
ルロース多孔膜を上記と同様の実験を行つた結
果、1回目から2回目の過速度の回復率は88
%、2回目から3回目のそれは69%であつた。 したがつて、本発明の物の膜は従来の非円形状
孔の膜に比べて、2回目以降の回復率が優れてい
る。なお、本膜の表面の電子顕微鏡写真を第2図
に、同裏面の電子顕微鏡写真を第3図に示す。 実施例 2 実施例1において、銅安溶液中のセルロース濃
度およびシクロヘキサノール濃度を変動させて作
製した溶液中に、ケイ酸ソーダの水溶液(ケイ酸
ソーダ濃度30%)を10%(重量)混入後、実施例
1と同様な方法で製膜した。得られた多孔膜の該
特性値を、セルロース濃度、シクロヘキサノール
濃度と共にまとめて第1表に示す。
【表】
実施例 3
公知の方法で得られたセルロースアセテート多
孔膜(USP3883626)をPH13.0の苛性ソーダ水溶
液を用いて、30℃でケン化し、再生セルロース多
孔膜を得た。該再生セルロースの分子量は2.1×
104、該膜の膜厚は220μm、平均孔径は0.56μ
m、空孔率は76%、孔形状は表裏面共に非円形状
孔である。この膜は力学的性質が著しく劣り、約
30゜の角度で2個に折るとすぐ破れを生じる。ま
た、Tmaxは182℃で著しく耐熱性が劣る。
孔膜(USP3883626)をPH13.0の苛性ソーダ水溶
液を用いて、30℃でケン化し、再生セルロース多
孔膜を得た。該再生セルロースの分子量は2.1×
104、該膜の膜厚は220μm、平均孔径は0.56μ
m、空孔率は76%、孔形状は表裏面共に非円形状
孔である。この膜は力学的性質が著しく劣り、約
30゜の角度で2個に折るとすぐ破れを生じる。ま
た、Tmaxは182℃で著しく耐熱性が劣る。
第1図は非円形孔を示す模式図、第2図は本発
明膜の表面の走査型電子顕微鏡写真、第3図は同
裏面の走査型電子顕微鏡写真である。
明膜の表面の走査型電子顕微鏡写真、第3図は同
裏面の走査型電子顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 セルロース分子の平均分子量が5×104以上
で、かつ結晶領域が実質的にセルロース結晶あ
るいはセルロース―2結晶あるいは両者が混在
する結晶で構成される再生セルロース多孔膜にお
いて、該膜の表裏面の少なくとも一面(裏面)に
は非円形状の孔を有し、該孔の平均孔径が1〜20
μm、裏面の面内の空孔率が50〜90%で、かつ他
の一面(表面)の平均孔径が0.01〜10μmであ
り、さらに表裏面の孔径比が1/3〜1/10で、
(101)面の微結晶の大きさが25Å以上で、結晶完
全度が0.15以下であることを特徴とする再生セル
ロース微多孔膜。 2 セルロース結晶のみで構成される再生セル
ロース多孔膜において、(101)面の多孔膜面に対
する配向度が60%以上である特許請求の範囲第1
項記載の再生セルロース微多孔膜。 3 測定周波数110Hzにおける力学的損失正接tan
δのピーク温度Tmaxが200〜250℃である特許請
求の範囲第1項または第2項記載の再生セルロー
ス微多孔膜。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18779781A JPS5889627A (ja) | 1981-11-25 | 1981-11-25 | 再生セルロ−ス微多孔膜 |
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| DE8282110793T DE3267317D1 (en) | 1981-11-25 | 1982-11-23 | Porous regenerated cellulose membrane and process for the preparation thereof |
| EP82110793A EP0080206B1 (en) | 1981-11-25 | 1982-11-23 | Porous regenerated cellulose membrane and process for the preparation thereof |
| CA000416225A CA1216110A (en) | 1981-11-25 | 1982-11-24 | Porous regenerated cellulose membrane and process for the preparation thereof |
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| KR8205319A KR880000511B1 (ko) | 1981-11-25 | 1982-11-25 | 다공성 재생 셀룰로오스 막 및 그 제조 방법 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18779781A JPS5889627A (ja) | 1981-11-25 | 1981-11-25 | 再生セルロ−ス微多孔膜 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5889627A JPS5889627A (ja) | 1983-05-28 |
| JPS6244017B2 true JPS6244017B2 (ja) | 1987-09-17 |
Family
ID=16212392
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18779781A Granted JPS5889627A (ja) | 1981-11-25 | 1981-11-25 | 再生セルロ−ス微多孔膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5889627A (ja) |
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| JP2012025704A (ja) * | 2010-07-26 | 2012-02-09 | Sepa Sigma Inc | 化粧シート用再生セルロース多孔性多層平膜 |
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|---|---|---|---|---|
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-
1981
- 1981-11-25 JP JP18779781A patent/JPS5889627A/ja active Granted
Also Published As
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|---|---|
| JPS5889627A (ja) | 1983-05-28 |
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