JPS6250150B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6250150B2 JPS6250150B2 JP51133738A JP13373876A JPS6250150B2 JP S6250150 B2 JPS6250150 B2 JP S6250150B2 JP 51133738 A JP51133738 A JP 51133738A JP 13373876 A JP13373876 A JP 13373876A JP S6250150 B2 JPS6250150 B2 JP S6250150B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- artificial kidney
- water
- heat
- aqueous solution
- volume
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
- External Artificial Organs (AREA)
Description
本発明は熱滅菌人工腎臓の製造方法に関する。
更に詳しくは、水又は水溶液を充填してなる人
工腎臓を熱滅菌するに際し、該人工腎臓の血液口
及び透析液口の内、少くとも1ケ所に緩衝袋を取
りつけ、その他の血液口及び透析液口には、充填
液漏出防止用栓を取りつけたのち、該人工腎臓を
加熱処理してなる熱滅菌人工腎臓の製造方法に関
する。 なお、本発明に述べる人工腎臓とは、物質分離
用膜として中空糸、チユーブ又は平板フイルム等
を用いたものを示し、また吸着剤およびイオン交
換体等を用いたものを示し、その形態の如何を問
わない。 一般に人工腎臓は製造段階では菌による汚染の
恐れがあるために、滅菌して使用者に供され使用
者は必要な前処理を実施して使用する。 従来、人工腎臓は、以下に示す2種類の方法で
滅菌され使用に供されている。 第1は濃厚(1%以上)ホルムアルデヒド水溶
液を人工腎臓内に充填、滅菌して出荷し、使用者
は該人工腎臓内のホルムアルデヒドを洗浄除去し
たのち該人工腎臓を体温に加温し、血液側にヘパ
リン含有生理食塩液を充填する等の必要な処理を
施して透析に供する方法である。この方法では、
ホルムアルデヒドを洗浄除去するには、多量の水
を長時間流す必要がある上、洗浄排水中のホルム
アルデヒド濃度が低下し、実質的に検出されなく
なつた後も、洗浄を止めて、放置するならば、中
空糸膜等に残留したホルムアルデヒドが徐々にに
じみ出てくる現象がある。滅菌用充填液のホルム
アルデヒド濃度が高ければ高い程、残留するホル
ムアルデヒド量も多くなり、これが透析中に体内
に入ることを考えるならば健康上、好ましいこと
ではない。従つて、希薄なホルムアルデヒド水溶
液の充填が残留ホルムアルデヒドを減少させる意
味からは好ましいが、滅菌の点で不安が残るため
従来は採用されていない。 第2は、乾燥状態の中空糸型人工腎臓にエチレ
ンオキサイド又はプロピレンオキサイド等のガス
を通して滅菌処理して出荷し、使用者は該人工腎
臓に透析液及び生理食塩液等を充填する等の必要
な処理を施して透析に供する方法である。 この方法では人工腎臓の中空糸膜等にエチレン
オキサイドやプロピレンオキサイド等のガスが吸
着されて残留する問題がある上、これらの残留ガ
スは透析液や生理食塩液中の塩素イオンと反応し
て有害なクロルヒドリン化合物を生成する等の問
題もある。 そして、これらの残留ガスの洗浄には約2以
上の多量の生理食塩液を通液することが必要であ
る。 更に中空糸型人工腎臓の中空糸内に通液する場
合、毛細管であるために、気泡を完全に除去する
ためには長時間通液するか又は中空糸内の空気を
無菌炭酸ガスで置換したのち、通液するなどの処
置が必要になり、使用者は炭酸ガスボンベをはじ
めとして除菌フイルターや圧力調節装置、流量調
節装置等の設備を準備する必要がある。 もしも中空糸内に気泡が残留していれば、透析
中に体内へ微小気泡が流れ込む恐れもあるし、中
空糸内で凝血の原因となつて透析終了後に透析器
中の残血量を増加させ血液損失を大きくする恐れ
がある。 本発明は、上記2方法の透析中及び使用前処理
における種々の問題点を解決するために鋭意研究
を行なつた結果得られたものである。 即ち、本発明は人工腎臓の滅菌処理として、上
記の如き薬剤を使うことなく80〜130℃に加熱す
ることによつて行なうものである。 人工腎臓を熱滅菌するに際しては人工腎臓内に
含まれる水並びに空気の熱膨張及び水蒸気圧の発
生によつて物質分離用膜の収納ケースや血液分配
板等に大きな負荷がかかり、これらのものにひび
割れが発生したり、破壊に及ぶ場合もある。本発
明はこれらの問題点を解決するために鋭意研究の
結果到達したものである。 例えば20℃の水を充填した人工腎臓に121℃で
20分間の熱滅菌を実施しようとすれば、水の熱膨
張は約5.8%となり、空気の熱膨張は約34%とな
り、水の蒸気圧は2.0Kg/cm2が発生する。つま
り、20℃で400mlの水を充填した人工腎臓の場
合、121℃に加熱すれば水は約423mlの体積を占め
る様になり、膨張量の23mlを吸収する対策を施さ
なければこの人工腎臓は破壊する。 水の膨張量を吸収するための第1の対策とし
て、本発明者は人工腎臓自体に空気を入れて、吸
収させる方法を実施した。この方法では水の熱膨
張量、空気の熱膨張量及び水の蒸気圧を考慮して
人工腎臓内に20℃の水390mlと空気50mlを共存さ
せて血液口及び透析液口のすべてに充填液漏出防
止用栓を付着したのち、高圧蒸気滅菌機を用いて
121℃で20分間熱滅菌した。その結果人工腎臓は
破壊する事もなく、日本薬局方に示されている培
地を用いて人工腎臓の充填液について無菌試験し
た結果、真菌及び細菌共にマイナスであり、一応
の目的は達成した。しかし、この方法によれば、
例えば中空糸型人工腎臓では中空糸を収納したケ
ースの中にかなりの空気が存在するため、第1に
外観は良好とはいえないし、第2にはこの様な人
工腎臓の輸送に際しては、収納ケース中に水と空
気と中空糸が共存するため中空糸が振動して中空
糸に傷が発生し、透析中の血液リークの原因にな
る恐れがある。第3には空気を入れる部位を血液
側とするならば使用時に空気を完全に生理食塩液
に置換できない場合は透析中に体内に空気が入つ
たり、又は凝血の原因にもなる恐れがあつて好ま
しくない。空気を入れる部位を透析液側とすれ
ば、完全に透析液と置換することができなければ
透析効率を低下させることになつて好ましくな
い。 そこで本発明者は、水の膨張量を吸収するため
の第2の対策として、本特許請求の範囲に述べた
方法を発明した。すなわち、熱滅菌前の水又は水
溶液の充填は、できるだけ、人工腎臓内、特に血
液側に空気が残らない様に実施し、この人工腎臓
の血液口又は透析液口の内少くとも1ケ所に袋状
又は風船状又はチユーブ状の緩衝袋を取りつけ
て、水の熱膨張及び空気の熱膨張分を吸収せしめ
るようにし、その他の血液口及び透析液口には充
填液漏出防止用栓を取りつけたのち、この人工腎
臓を加熱処理して熱滅菌する方法である。 この方法では、人工腎臓内の空気量が0mlでも
熱滅菌可能である。したがつて、第1の対策とし
て述べた方法において不安な問題はほとんど解決
され、極めて好ましい状態になる。更に好ましい
こととして、第1の対策において見られる外観不
良や中空糸破損の恐れを改良する目的で人工腎臓
内空気量を少なくすれば、熱滅菌中に人工腎臓の
ケースや血液分配板にかかる負荷が大きくなるの
に対し、本発明の方法で緩衝袋を用いるならば、
それらの負荷を緩衝袋の膨張によつて吸収するた
めケースや血液分配板にかかる負荷は小さくな
る。 なお、本発明において緩衝袋の材質としては、
天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジ
エンゴム、ポリブタジエンゴム、ブタジエンアク
リロニトリルゴム、ポリクロロプレンゴム、クロ
ロスルフオン化ポリエチレンゴム、イソブチレン
イソプレンゴム、有機ポリシロキサンゴム(シリ
コーンゴム)、ポリウレタンゴム、6フツ化プロ
ピレンフツ化ビニリデンゴム、エチレンプロピレ
ンゴム、アクリル酸エステルゴム等のゴム弾性を
有するもののほか、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ナイロン、ポリプロピレン−ポリエステルラ
ミネート等を使用しうる。 次に緩衝袋の容積についてシリコーンの様なゴ
ム弾性を有するものでは容積測定時の圧によつて
見かけの値が変化するため、耐圧限度内での最大
容積をもつて代表するものとし、ポリエステルの
様なゴム弾性を有しないものでは圧による見かけ
の値の変化は小さいが、容積としては上述の方法
で代表するものとする。 緩衝袋の容積を以上の様に定義した場合付設す
る緩衝袋の容積の好ましい範囲を考えると、 Vi:人工腎臓に取りつけたi番目の緩衝袋の容
積(ml) To:充填時の水又は水溶液の絶対温度(〓) Ts:熱滅菌時の 〃 〃 〃 (〓) do:To〓における水又は水溶液の比重 ds:Ts〓における水又は水溶液の比重 Vw:To〓における充填された水又は水溶液の体
積(ml) Va:充填時人工腎臓内に残留している空気量
(ml) なお、Vaについては、本発明者らが別途出願
した“充填状態の改良された熱滅菌人工腎臓の製
造方法”(昭和51年11月9日出願に係る特開昭53
−84395号公報参照)により充填状態を改良した
後の重量増加量(g)の値をもつて代表すること
にする。この様に定義すれば加熱することによる 水の膨張量はVw(do/ds−1)(ml) 空気の膨張量はVa(Ts/To−1)(ml)となり 緩衝袋は最低限この2者の和の容積を有する必要
がある。 上限については特に限定する不可欠の理由はな
いが、取付けた場合の外観等を考慮すれば、20
{Vw(do/ds−1)+Va(Ts/To−1)}程度
が好まし い。従つて、好ましい範囲は となる。(式中の各記号の表わす意味は前記定義
に同じである。) 以下、実施例により本発明をより詳細に説明す
る。 実施例 1 内径250μ、膜厚30μのセルロース中空糸10000
本を集束してポリカーボネート製のケースに収納
し、両端部をウレタン樹脂で把持固定して管板を
形成しポリプロピレン製分配板をポリカーボネー
ト製の袋キヤツプで締付けて固定し、中空糸型人
工腎臓を組立てた。 次いで該人工腎臓の血液側及び透析液側に20℃
の蒸留水を充填し、透析液口の1ケ所に厚みが
0.5mmのシリコーンゴム製で容積が50mlの緩衝袋
を緩衝袋内に気体を入れないように取付けた。な
お、該人工腎臓に充填された液量は422mlであ
り、残留空気量は熱滅菌実施後に測定した結果17
mlであつた。その他の血液口2ケ所と透析液口1
ケ所は、シリコーンゴム製の栓を装着して充填液
漏出を防止した。 この様にして緩衝袋を取り付けた人工腎臓を高
圧蒸気滅菌機を用いて2.0Kg/cm2の圧力下で115℃
で30分間熱滅菌し、該滅菌機内圧を除菌空気の導
入により2.0Kg/cm2に保持して室温まで徐冷した
のち、高圧蒸気滅菌機から取出した。 この熱滅菌人工腎臓は熱滅菌前後での重量変化
は全くなく、充填液の漏出はなかつた。又、無菌
試験を実施した結果、細菌及び真菌共にマイナス
であつた。更に、中空糸のリークを試験したとこ
ろリークはなく、熱滅菌人工腎臓を製造すること
ができた。 本実施例の条件が式を満足しているかどうか
を調べると、 To=293(〓) Ts=388(〓) do=0.9982 ds=0.9473 Vw=422(ml) Va=17(ml) よつて
工腎臓を熱滅菌するに際し、該人工腎臓の血液口
及び透析液口の内、少くとも1ケ所に緩衝袋を取
りつけ、その他の血液口及び透析液口には、充填
液漏出防止用栓を取りつけたのち、該人工腎臓を
加熱処理してなる熱滅菌人工腎臓の製造方法に関
する。 なお、本発明に述べる人工腎臓とは、物質分離
用膜として中空糸、チユーブ又は平板フイルム等
を用いたものを示し、また吸着剤およびイオン交
換体等を用いたものを示し、その形態の如何を問
わない。 一般に人工腎臓は製造段階では菌による汚染の
恐れがあるために、滅菌して使用者に供され使用
者は必要な前処理を実施して使用する。 従来、人工腎臓は、以下に示す2種類の方法で
滅菌され使用に供されている。 第1は濃厚(1%以上)ホルムアルデヒド水溶
液を人工腎臓内に充填、滅菌して出荷し、使用者
は該人工腎臓内のホルムアルデヒドを洗浄除去し
たのち該人工腎臓を体温に加温し、血液側にヘパ
リン含有生理食塩液を充填する等の必要な処理を
施して透析に供する方法である。この方法では、
ホルムアルデヒドを洗浄除去するには、多量の水
を長時間流す必要がある上、洗浄排水中のホルム
アルデヒド濃度が低下し、実質的に検出されなく
なつた後も、洗浄を止めて、放置するならば、中
空糸膜等に残留したホルムアルデヒドが徐々にに
じみ出てくる現象がある。滅菌用充填液のホルム
アルデヒド濃度が高ければ高い程、残留するホル
ムアルデヒド量も多くなり、これが透析中に体内
に入ることを考えるならば健康上、好ましいこと
ではない。従つて、希薄なホルムアルデヒド水溶
液の充填が残留ホルムアルデヒドを減少させる意
味からは好ましいが、滅菌の点で不安が残るため
従来は採用されていない。 第2は、乾燥状態の中空糸型人工腎臓にエチレ
ンオキサイド又はプロピレンオキサイド等のガス
を通して滅菌処理して出荷し、使用者は該人工腎
臓に透析液及び生理食塩液等を充填する等の必要
な処理を施して透析に供する方法である。 この方法では人工腎臓の中空糸膜等にエチレン
オキサイドやプロピレンオキサイド等のガスが吸
着されて残留する問題がある上、これらの残留ガ
スは透析液や生理食塩液中の塩素イオンと反応し
て有害なクロルヒドリン化合物を生成する等の問
題もある。 そして、これらの残留ガスの洗浄には約2以
上の多量の生理食塩液を通液することが必要であ
る。 更に中空糸型人工腎臓の中空糸内に通液する場
合、毛細管であるために、気泡を完全に除去する
ためには長時間通液するか又は中空糸内の空気を
無菌炭酸ガスで置換したのち、通液するなどの処
置が必要になり、使用者は炭酸ガスボンベをはじ
めとして除菌フイルターや圧力調節装置、流量調
節装置等の設備を準備する必要がある。 もしも中空糸内に気泡が残留していれば、透析
中に体内へ微小気泡が流れ込む恐れもあるし、中
空糸内で凝血の原因となつて透析終了後に透析器
中の残血量を増加させ血液損失を大きくする恐れ
がある。 本発明は、上記2方法の透析中及び使用前処理
における種々の問題点を解決するために鋭意研究
を行なつた結果得られたものである。 即ち、本発明は人工腎臓の滅菌処理として、上
記の如き薬剤を使うことなく80〜130℃に加熱す
ることによつて行なうものである。 人工腎臓を熱滅菌するに際しては人工腎臓内に
含まれる水並びに空気の熱膨張及び水蒸気圧の発
生によつて物質分離用膜の収納ケースや血液分配
板等に大きな負荷がかかり、これらのものにひび
割れが発生したり、破壊に及ぶ場合もある。本発
明はこれらの問題点を解決するために鋭意研究の
結果到達したものである。 例えば20℃の水を充填した人工腎臓に121℃で
20分間の熱滅菌を実施しようとすれば、水の熱膨
張は約5.8%となり、空気の熱膨張は約34%とな
り、水の蒸気圧は2.0Kg/cm2が発生する。つま
り、20℃で400mlの水を充填した人工腎臓の場
合、121℃に加熱すれば水は約423mlの体積を占め
る様になり、膨張量の23mlを吸収する対策を施さ
なければこの人工腎臓は破壊する。 水の膨張量を吸収するための第1の対策とし
て、本発明者は人工腎臓自体に空気を入れて、吸
収させる方法を実施した。この方法では水の熱膨
張量、空気の熱膨張量及び水の蒸気圧を考慮して
人工腎臓内に20℃の水390mlと空気50mlを共存さ
せて血液口及び透析液口のすべてに充填液漏出防
止用栓を付着したのち、高圧蒸気滅菌機を用いて
121℃で20分間熱滅菌した。その結果人工腎臓は
破壊する事もなく、日本薬局方に示されている培
地を用いて人工腎臓の充填液について無菌試験し
た結果、真菌及び細菌共にマイナスであり、一応
の目的は達成した。しかし、この方法によれば、
例えば中空糸型人工腎臓では中空糸を収納したケ
ースの中にかなりの空気が存在するため、第1に
外観は良好とはいえないし、第2にはこの様な人
工腎臓の輸送に際しては、収納ケース中に水と空
気と中空糸が共存するため中空糸が振動して中空
糸に傷が発生し、透析中の血液リークの原因にな
る恐れがある。第3には空気を入れる部位を血液
側とするならば使用時に空気を完全に生理食塩液
に置換できない場合は透析中に体内に空気が入つ
たり、又は凝血の原因にもなる恐れがあつて好ま
しくない。空気を入れる部位を透析液側とすれ
ば、完全に透析液と置換することができなければ
透析効率を低下させることになつて好ましくな
い。 そこで本発明者は、水の膨張量を吸収するため
の第2の対策として、本特許請求の範囲に述べた
方法を発明した。すなわち、熱滅菌前の水又は水
溶液の充填は、できるだけ、人工腎臓内、特に血
液側に空気が残らない様に実施し、この人工腎臓
の血液口又は透析液口の内少くとも1ケ所に袋状
又は風船状又はチユーブ状の緩衝袋を取りつけ
て、水の熱膨張及び空気の熱膨張分を吸収せしめ
るようにし、その他の血液口及び透析液口には充
填液漏出防止用栓を取りつけたのち、この人工腎
臓を加熱処理して熱滅菌する方法である。 この方法では、人工腎臓内の空気量が0mlでも
熱滅菌可能である。したがつて、第1の対策とし
て述べた方法において不安な問題はほとんど解決
され、極めて好ましい状態になる。更に好ましい
こととして、第1の対策において見られる外観不
良や中空糸破損の恐れを改良する目的で人工腎臓
内空気量を少なくすれば、熱滅菌中に人工腎臓の
ケースや血液分配板にかかる負荷が大きくなるの
に対し、本発明の方法で緩衝袋を用いるならば、
それらの負荷を緩衝袋の膨張によつて吸収するた
めケースや血液分配板にかかる負荷は小さくな
る。 なお、本発明において緩衝袋の材質としては、
天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジ
エンゴム、ポリブタジエンゴム、ブタジエンアク
リロニトリルゴム、ポリクロロプレンゴム、クロ
ロスルフオン化ポリエチレンゴム、イソブチレン
イソプレンゴム、有機ポリシロキサンゴム(シリ
コーンゴム)、ポリウレタンゴム、6フツ化プロ
ピレンフツ化ビニリデンゴム、エチレンプロピレ
ンゴム、アクリル酸エステルゴム等のゴム弾性を
有するもののほか、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ナイロン、ポリプロピレン−ポリエステルラ
ミネート等を使用しうる。 次に緩衝袋の容積についてシリコーンの様なゴ
ム弾性を有するものでは容積測定時の圧によつて
見かけの値が変化するため、耐圧限度内での最大
容積をもつて代表するものとし、ポリエステルの
様なゴム弾性を有しないものでは圧による見かけ
の値の変化は小さいが、容積としては上述の方法
で代表するものとする。 緩衝袋の容積を以上の様に定義した場合付設す
る緩衝袋の容積の好ましい範囲を考えると、 Vi:人工腎臓に取りつけたi番目の緩衝袋の容
積(ml) To:充填時の水又は水溶液の絶対温度(〓) Ts:熱滅菌時の 〃 〃 〃 (〓) do:To〓における水又は水溶液の比重 ds:Ts〓における水又は水溶液の比重 Vw:To〓における充填された水又は水溶液の体
積(ml) Va:充填時人工腎臓内に残留している空気量
(ml) なお、Vaについては、本発明者らが別途出願
した“充填状態の改良された熱滅菌人工腎臓の製
造方法”(昭和51年11月9日出願に係る特開昭53
−84395号公報参照)により充填状態を改良した
後の重量増加量(g)の値をもつて代表すること
にする。この様に定義すれば加熱することによる 水の膨張量はVw(do/ds−1)(ml) 空気の膨張量はVa(Ts/To−1)(ml)となり 緩衝袋は最低限この2者の和の容積を有する必要
がある。 上限については特に限定する不可欠の理由はな
いが、取付けた場合の外観等を考慮すれば、20
{Vw(do/ds−1)+Va(Ts/To−1)}程度
が好まし い。従つて、好ましい範囲は となる。(式中の各記号の表わす意味は前記定義
に同じである。) 以下、実施例により本発明をより詳細に説明す
る。 実施例 1 内径250μ、膜厚30μのセルロース中空糸10000
本を集束してポリカーボネート製のケースに収納
し、両端部をウレタン樹脂で把持固定して管板を
形成しポリプロピレン製分配板をポリカーボネー
ト製の袋キヤツプで締付けて固定し、中空糸型人
工腎臓を組立てた。 次いで該人工腎臓の血液側及び透析液側に20℃
の蒸留水を充填し、透析液口の1ケ所に厚みが
0.5mmのシリコーンゴム製で容積が50mlの緩衝袋
を緩衝袋内に気体を入れないように取付けた。な
お、該人工腎臓に充填された液量は422mlであ
り、残留空気量は熱滅菌実施後に測定した結果17
mlであつた。その他の血液口2ケ所と透析液口1
ケ所は、シリコーンゴム製の栓を装着して充填液
漏出を防止した。 この様にして緩衝袋を取り付けた人工腎臓を高
圧蒸気滅菌機を用いて2.0Kg/cm2の圧力下で115℃
で30分間熱滅菌し、該滅菌機内圧を除菌空気の導
入により2.0Kg/cm2に保持して室温まで徐冷した
のち、高圧蒸気滅菌機から取出した。 この熱滅菌人工腎臓は熱滅菌前後での重量変化
は全くなく、充填液の漏出はなかつた。又、無菌
試験を実施した結果、細菌及び真菌共にマイナス
であつた。更に、中空糸のリークを試験したとこ
ろリークはなく、熱滅菌人工腎臓を製造すること
ができた。 本実施例の条件が式を満足しているかどうか
を調べると、 To=293(〓) Ts=388(〓) do=0.9982 ds=0.9473 Vw=422(ml) Va=17(ml) よつて
【式】とな
り式を満足している。
実施例2〜7及び比較例1〜3
実施例1と同様の条件で組立てた中空糸型人工
腎臓の血液側及び透析液側に20℃の蒸留水を充填
し透析液口の1ケ所に以下の態様に示すような緩
衝袋を、その中に空気を入れないようにして取付
け、高圧蒸気滅菌機を用いて、以下の種々の態様
で加熱滅菌を実施した。 その結果は以下の表1の通りである。 なお、実施例2〜7に示した人工腎臓につい
て、無菌試験を行なつたところすべてマイナスで
あつた。即ち、本発明において極めて良好な結果
を得た。
腎臓の血液側及び透析液側に20℃の蒸留水を充填
し透析液口の1ケ所に以下の態様に示すような緩
衝袋を、その中に空気を入れないようにして取付
け、高圧蒸気滅菌機を用いて、以下の種々の態様
で加熱滅菌を実施した。 その結果は以下の表1の通りである。 なお、実施例2〜7に示した人工腎臓につい
て、無菌試験を行なつたところすべてマイナスで
あつた。即ち、本発明において極めて良好な結果
を得た。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水又は水溶液を充填してなる人工腎臓を熱滅
菌するに際し、該人工腎臓の血液口及び透析液口
の内、少くとも1ケ所にその容積(Vi)の合計
が下記式を満足し得るように緩衝袋を取りつ
け、その他の血液口及び透析液口には充填液漏出
防止用栓を取りつけたのち該人工腎臓を加熱処理
してなる熱滅菌人工腎臓の製造方法。 ここに Vi:人工腎臓に取り付けたi番目の緩衝袋の容
積(ml) なおこれは緩衝袋の耐圧限度内で膨張しうる最
大容積とする。 To:充填時の水又は水溶液の絶対温度(〓) Ts:熱滅菌時の水又は水溶液の絶対温度(〓) do:To〓における水又は水溶液の比重 ds:Ts〓における水又は水溶液の比重 Vw:To〓における充填された水又は水溶液の体
積(ml) Va:充填時、人工腎臓内に残留している空気量
(ml) n:1〜4の整数を表わす。 2 加熱処理を80〜130℃で行う特許請求の範囲
第1項記載の熱滅菌人工腎臓の製造方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13373876A JPS5384394A (en) | 1976-11-09 | 1976-11-09 | Method of making thermallyysterilized artificial kidney |
| US05/847,619 US4176156A (en) | 1976-11-05 | 1977-11-01 | Method for heat-sterilizing artificial kidneys |
| GB46049/77A GB1575377A (en) | 1976-11-05 | 1977-11-04 | Method for heat-sterilizing artificial kidneys |
| DE2749516A DE2749516C2 (de) | 1976-11-05 | 1977-11-04 | Verfahren zur Wärmesterilisierung von künstlichen Nieren |
| FR7733367A FR2369846A1 (fr) | 1976-11-05 | 1977-11-07 | Procede de sterilisation des reins artificiels par la chaleur |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13373876A JPS5384394A (en) | 1976-11-09 | 1976-11-09 | Method of making thermallyysterilized artificial kidney |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5384394A JPS5384394A (en) | 1978-07-25 |
| JPS6250150B2 true JPS6250150B2 (ja) | 1987-10-22 |
Family
ID=15111752
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13373876A Granted JPS5384394A (en) | 1976-11-05 | 1976-11-09 | Method of making thermallyysterilized artificial kidney |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5384394A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54154186A (en) * | 1978-05-24 | 1979-12-05 | Terumo Corp | Sterilizing method of medical appliance in hard plastic that house liquid |
| JPS609818B2 (ja) * | 1979-03-05 | 1985-03-13 | テルモ株式会社 | 人工臓器 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5348395A (en) * | 1976-10-15 | 1978-05-01 | Terumo Corp | Method of sterilizing hollow yarn substance moving device |
-
1976
- 1976-11-09 JP JP13373876A patent/JPS5384394A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5384394A (en) | 1978-07-25 |
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