JPS625132B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS625132B2
JPS625132B2 JP10700878A JP10700878A JPS625132B2 JP S625132 B2 JPS625132 B2 JP S625132B2 JP 10700878 A JP10700878 A JP 10700878A JP 10700878 A JP10700878 A JP 10700878A JP S625132 B2 JPS625132 B2 JP S625132B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strain
virus
cells
vaccinia virus
attenuated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP10700878A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5535004A (en
Inventor
Seiji Arakawa
Tomio Seki
Shuichi Matsuoka
Hatsunori Harada
Michinari Ninomya
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP10700878A priority Critical patent/JPS5535004A/ja
Publication of JPS5535004A publication Critical patent/JPS5535004A/ja
Publication of JPS625132B2 publication Critical patent/JPS625132B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はワクチニア・ウイルス弱毒株を有効成
分とする細胞性免疫賦活剤に関し、またその製法
に関する。本発明の細胞性免疫賦活剤は抗腫瘍剤
としても有用である。 微生物起原の抗原について、顕著な細胞性免疫
反応を起す代表的なものとしては、細菌領域にお
ける結核菌と、ウイルス領域におけるワクチニ
ア・ウイルスとがあげられる。前者については、
BCGワクチンあるいは結核菌細胞壁物質が免疫
学的制ガン作用を有することが報告されて以来、
著しい注目を最近浴びているが、副作用があるた
め必ずしも臨床的応用はひろく行われるまでに至
つていない。他方、ワクチニア・ウイルスの制ガ
ン作用については一時注目されたが、ワクチニ
ア・ウイルスを接種すると、体液性免疫が一般に
成立する。そして、この体液性免疫が成立する
と、制ガン効果が上らないので最近は余り注目さ
れていない。 本発明者らは、ワクチニア・ウイルスの体液性
免疫活性を抑制、低下させたが細胞性免疫活性を
強化された特性をもつワクチニア・ウイルス弱毒
株を得る目的で種々研究をした。その結果、ワク
チニア・ウイルスをマウス腎臓細胞の組織培養で
得た単層細胞層中で継代的に組織培養した後に、
そのウイルスを鶏胎児細胞の組織培養で得た単層
細胞層中に移植してこの中でワクチニア・ウイル
スを継代的に組織培養すると、若しくは後者の鶏
胎児細胞の組織培養による単層細胞層中のみで相
当な回数継代培養すると、このウイルスは弱毒化
して家兎に対して殆んど又は全く発痘力を示さな
くなり、しかもそれの体液性免疫活性が実質的に
抑制され、好ましくは実質的に消失されるが、他
方、細胞性免疫活性が強化されるようになり、こ
うして得られたワクチニア・ウイルス弱毒株が細
胞性免疫賦活剤として、また免疫学的抗癌剤とし
て利用できることを認めた。 それ故、第一の本発明の要旨とするところは、
鶏胎児細胞の組織培養で得た単層細胞層中でワク
チニア・ウイルスを継代培養するか、又はマウス
腎臓細胞の組織培養で得た単層細胞層中でワクチ
ニア・ウイルスを継代培養した後に鶏胎児細胞の
組織培養で得た単層細胞層中に移植、継代培養す
ることによつて得られたワクチニア・ウイルス弱
毒株であつて、家兎に対して殆んど又は全く発痘
力を示さない程度に弱毒化され且つ体液性免疫活
性を実質的に抑制されたが細胞性免疫活性を強化
されたワクチニア・ウイルス弱毒株を有効成分と
することを特徴とする細胞性免疫賦活剤にある。 さらに第2の本発明の要旨とするところは、ワ
クチニア・ウイルスを、鶏胎児細胞の組織培養で
得た単層細胞層中で、家兎に対して殆んど又は全
く発痘力を示さない程度に弱毒化され且つ体液性
免疫活性が実質的に抑制されるまで継代培養する
か、若しくはマウス腎臓細胞の組織培養で得た単
層細胞層中でワクチニア・ウイルスを継代培養し
次いで鶏胎児細胞の組織培養で得た単層細胞層中
に移植し、家兎に対して殆んど又は全く発痘力を
示さない程度に弱毒化され且つ体液性免疫活性を
実質的に抑制されるまで継代培養し、こうして得
られたワクチニア・ウイルス弱毒株を常法で分
離、精製することを特徴とする、前記ワクチニ
ア・ウイルス弱毒株よりなる細胞免疫賦活剤の製
法にある。 本発明でワクチニア・ウイルス弱毒株を得るた
めに継代培養されるワクチニア・ウイルス株の例
としては、国立予防衛生研究所に保管されてある
ワクチニア・ウイルス大連1株(Dairen)、リス
ター株及び池田株、等(M.Majer及びS.A.Plotk
−in著「Strains of Human Viruses」250−253
頁(1972)、S.Kargel社発行、バーゼル、パリ、
ロンドン、ニユーヨーク参照)がある。このワク
チニア・ウイルス株を継代培養するのに培地とし
て用いられるマウス腎臓細胞の単層細胞層、並び
に鶏胎児細胞の単層細胞層の調製は、夫々の動物
細胞の組織培養技術上で公知の手法で無菌条件下
で行われ、またこれら単層細胞層中でのワクチニ
ア・ウイルスの継代的組織培養も、同様に国立予
防衛生研究所予研学友会発行「ウイルス実験学総
論」丸善書店発行(1969)及び(R.C.Parker
「Methods of Tissue Culture」3版(1961)、
Hoeber社、ニユーヨーク並びにJ.Paul「CeII
and Tissue CuIture」4版(1970)、Living−
stone社、ロンドン)に記載される公知のウイル
ス培養法で行い得る。ウイルスの継代培養に用い
る温度は33〜37℃の範囲であるのが好ましい。継
代培養の継代回数は、培養されたウイルス株が家
兎に対して殆んど又は全く発痘力を示さなくなる
まで反復される。また、その発痘力の有無の検定
は腫痘ワクチン調製上公知の手法でで行われる。
マウス腎臓細胞の単層細胞層中での継代培養の回
数は培養条件によつて左右されるけれども、100
回又はそれ以上であるのが好ましく、また鶏胎児
細胞の単層細胞層中での継代培養の回数は培養条
件によつて左右されるけれども5回又はそれ以上
であるのが好ましい。 このように継代培養されることにより体液性免
疫活性が実質的に抑制され、好ましくは実質的に
消失されたが細胞性免疫活性が強化された特性を
獲取したワクチニア・ウイルス弱毒株は、一般の
ウイルス・ワクチン調製技術上公知の手法と同じ
方法で分離、精製されてワクチン製剤と同じ形態
にすることができる。また、このウイルス弱毒株
ワクチンは加熱又は紫外線照射等の公知のウイル
ス不活化手法により不活化してもよい。 本発明の免疫賦活剤の有効成分とされるワクチ
ニア・ウイルス弱毒株の例としては、後記の実施
例1で作られたワクチニア・ウイルスAS株があ
り、これは本発明者により米国のアメリカン・タ
イプ・カルチユア・コレクシヨンに1980年1月22
日以来、ATCCNo.VR−2010として寄託されてあ
る(米国特許第4315914号明細書参照)。 本発明で用いられるワクチニア・ウイルスAS
株は、要約すると、M.Majer及びS.A.Plotkin著
「Strains of Human Viruses」256頁(1972)に
記載されて且つ国立予防衛生研究所で1947年まで
種痘ワクチンの生産に使用されたワクチニア・ウ
イルス大連1株を、マウス腎臓細胞及び鶏胎児細
胞で継代培養させて得られたポツクスウイルス目
のワクチニア科に属するウイルスであつて、その
継代培養及び採取方法は次の通りである。すなわ
ち、先づ大連1株を33℃でマウス腎臓細胞で115
代継代して組織培養し、次いで33℃で鶏胎児細胞
で5代継代培養させた。次に、このウイルスをク
ローニング(cloning)する目的で即ち痘疱形成
による精製の目的で、こうして得たウイルスを含
む鶏胎児細胞と細胞培養とを一緒にホモジネート
し、それを遠心分離(3000p.r.m、15分間)した
上清をPBSで希釈した。こうして得たウイルスを
限界希釈液をフ化12日の鶏胎児漿尿膜に接種し、
培養して生成されたウイルスの痘疱(pock)1
個からウイルスを分離し、再びフ化12日の鶏胎児
漿尿膜に接種、37℃で48時間培養し、こうして得
たウイルス痘疱1個から再びウイルスを分離し、
更にフ化12日の鶏胎児漿尿膜に接種、37℃で48時
間培養して生じたウイルス痘疱から分離されたウ
イルスがAS株である。このAS株は、大連1株の
抗血清について免疫学的に中和特異性を示し且つ
鶏胎児漿尿膜上で痘疱を生ずるが神経親和性がな
い(inneutrotrapic)の性質を示すものである。 更に、本発明で用いられるワクチニア・ウイル
ス弱毒株としては、本発明者がASE株と名づけ
たものがあり、これは、ワクチニア・ウイルス大
連1株を約33℃で鶏胎児細胞のみで60代継代培養
した以外は前記のAS株と同様な手法で大連1株
を弱毒化して得られたものであつてAS株と同様
な免疫応答性と抗腫瘍活性を示すものである。 本発明の免疫賦活剤で有効成分をなす上記のワ
クチニア・ウイルス弱毒株は、人体、家兎に対し
て発痘力がないが、細胞性免疫活性が従来公知の
ワクチニア・ウイルス弱毒株より遥かに強力であ
り、神経親和性がなく、これを投与された動物体
内では、生のワクチニア・ウイルスのみならず、
不活性ウイルスも、悪性腫瘍の発育を抑制でき
る。また、糖尿病患者、担ガン患者の免疫応答が
低下していることは良く知られている処であり、
本発明の免疫賦活剤を投与すると、そのように低
下された免疫応答を回復又は増強させることが期
待される。 本発明の免疫賦活剤は適切な投与方法で使用さ
れ、注射剤を調製する場合は、ウイルスをワクチ
ン製乳化する常法によつて、上記ワクチニア・ウ
イルス弱毒株にPH調整剤、緩衝剤、安定化剤、等
張剤、等を添加し、常法により皮下、筋肉内、静
脈内用注射剤を作ることもできる。ワクチンの注
射液は凍結乾燥することもできる。 経口用固型製剤を調整する場合には、ワクチニ
ア・ウイルス弱毒株に通常の賦形剤、安定化剤、
さらに必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着
色剤、矯味剤、矯臭剤などを加えたのち常法によ
り錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等
を作ることができる。 本発明の免疫賦活剤の有効成分投与量は、治療
目的及び症状により異なるが、マウスの細胞性免
疫活性を向上させるためには、力価2×108PFU
(plaque−forming unit)/mlのもので0.1ml〜
0.001mlであり、1日1回又は2日あるいは3日
に1回投与するのがよい。その最適投与量は当該
技術で知られた手法で予備試験することにより当
業者が容易に決定できる。 次に本発明を実施例及び試験例について説明す
る。 実施例 1 (イ) DDN系マウスの腎臓細胞を無菌的にとり出
し、ペニシリン、ストレプトマイシンを添加さ
れたハンクスのBSS(balanced salt
solution)〔すなわち、ペニシリン100単位/
ml、ストレプトマイシン100μg/mlを加えた
ハンクス(Hanks)氏の均衝塩類溶度〕で洗滌
後、腎皮質部を一辺約3mmの立方形に切り、一
匹分の腎組織をハンクスのBSSで数回洗つて血
液をできるだけ除去し、300ml容の消化コルベ
ンに移し、100mlの均衝塩類溶液(BSS)を加
えてよくゆり動かしてから液をアスピレーター
につけた滅菌ピペツトで吸引して捨て、さらに
予じめ37℃に加温しておいた0.25%トリプシン
添加BSSの100mlを加え室温でマグネチツク・
スターラーでなるベく緩やかな回転で30分間撹
拌する。その後、スターラーから離し、未消化
組織がコルベン底に沈下したところで細胞浮遊
液をくみ出し、4℃の氷水中に置いた瓶中にと
る。別個の消化コルベン中であらかじめ37℃に
暖めておいた新しいトリプシンのBSS溶液の
100mlを細胞浮遊液に加え、スターラーに30分
かける。以後同様の消化操作を数回くり返し、
最後に全部の細胞を滅菌ステンレス金網(最初
は80メツシユのものを用い、第二回以後は120
メツシユのものを用いる)で過し、大きな塊
りを除き、遠心管にとり遠心管容量の約半分ま
でを入れる。ハンクスのBSS液を細胞浮遊液の
半量まで加えて1000r.p.mで3分遠心分離し、
沈査を少量の細胞用培養液に再浮遊してプール
する。 これに用いた細胞用培養液の組成はYLE液
(酵母エキスとラクトアルブミン水解物を含む
Earle氏BSS)80部(容量)とウシ血清20部
(容量)よりなる混合物に、ペニシリン100単
位/ml及びストレプトマイシン100μg/mlを
加えたものである。 得られた細胞浮遊液の細胞数を測定し、新ら
たに前記の細胞培養培養液を追加して1〜3×
105細胞/mlの濃度に希釈してから、試験管に
2mlずつ分注し密詮し、37℃で培養し、マウス
腎臓細胞の単層細胞シートを作らせる。単層細
胞シートが形成したら培養液を更新する。 (ロ) 上記のマウス腎臓細胞の単層細胞シートに精
製無菌ワクチニア・ウイルス大連1株を0.1モ
イ(M.O.I.)の量を接種し、約33℃で4〜6日
間培養し細胞変性効果(CPE)の発現を指標
として培養を停止し、培養物の10分の1量を以
て2代に植えつぐ。このようにして継代培養を
115代に及んで行つた。その後、孵化9日鶏胎
児の皮膚−筋肉部を上記マウス腎臓細胞と同様
に処理して単細胞浮遊液として組織培養しこれ
によつて鶏胎児細胞の単細胞シートを試験管ガ
ラス上につくらせて、これにウイルスを移植す
る。マウス腎臓細胞の場合と同様に約33℃で継
代培養して5代に及んだ培養ウイルスとしてワ
クチニア・ウイルス弱毒株を得た。すなわち5
代目の鶏胎児細胞と培養液とをホモジネート
し、そしてその遠心上清(3000p.r.m.15分)を
ワクチニア・ウイルス弱毒株を含む培養ウイル
ス液として得た。この培養ウイルス液の一部を
取り、これを、5個の孵化12日の鶏胎児漿尿膜
に0.1mlづつ接種してこの孵化鶏卵を37℃でさ
らに48時間培養すると、微小な痘疱を漿尿膜上
にみとめてウイルスとして活性であることを確
認した。また前記培養ウイルス液の他の一部を
取つて孵化12日鶏胎児漿尿膜による培養法によ
つて力価をみると、継代培養5代の培養ウイル
ス液は力価2.3×106PFU(plaq−ue−forming
unit)/mlであつた。また、この培養ウイルス
液の0.1mlを家兎に皮内注射した処、注射局所
に発痘、等の局所反応を認めなかつた。このよ
うに得たワクチニア・ウイルス弱毒株をワクチ
ニア・ウイルスAS株と称することにした。 (ハ) 上記の培養ウイルス液をジクロロジフロロエ
タンを用いてEpstein法(M.A.Epstein、“Brit.
J.Exp.Path.”39巻、436頁(1958)参照)で、
ついで庶糖密度勾配遠心法(D.N.Planterose、
C.Nishimura、N.P.Salzman、“Virology”18
巻、294頁(1962)参照)で精製して力価2×
108PFU/mlのウイルス液(以下、AS株原液又
はAS株10゜液という)を得た。 他方、従来公知の株であるワクチニア・ウイ
ルス15株(“国立予防衛生研究所年報”30巻、
129頁(1976)、同31巻、128頁(1977)参照)
及びMVA株(H.Stickls及びV.Hochst−ein−
Minzel:“Mu¨nch Med.Wschr.“113巻、1149
〜1153頁(1971)についても、同様に孵化12日
鶏胎児漿尿膜に接種し、M15株は37℃、4日
間、MVA株は37℃、2日間放置して漿尿膜浄
に痘疱が密発、生存しているものの漿尿膜をと
り、ホモジネート化した後にPBS(燐酸塩緩衝
食塩水)に分散して乳剤の形のウイルス液に調
製し、上記Epstein法及び庶糖密度勾配法に精
製し、力価測定を行い、何れも2×108PFU/
mlの力価に調整したM15株原液及びMVA株原
液を比較試験として得た。 以下に、AS株の免疫応答について下記の誌験
例で調べた。 試験例 1 前記のAS株原液、並びにこれをPBSで10倍希
釈した10-1液、又は1千万倍希釈した10-7液を、
それぞれ0.2mlづつの量で、ワクチニア・ウイル
スに対する中和抗体のない体重約2Kgの家兎2匹
の剃毛した皮膚内に注射して観察した。原液を注
射した家兎群をのぞき、注射箇所に発赤をみた家
兎がなく、ワクチニア・ウイルス特有の硬結、腫
脹はみとめられなかつた。従つてAS株は家兎に
対して発痘力が殆んどないと認められる。 試験例 2 Cunningham検液法によるIgM抗体産生力の検
出 SPE(specified−pathogen−free)のDDN系
マウス(一群5匹)に10%羊血球を含む燐酸緩衝
液(PBS液)0.2mlづつ尾静脈に注射し、同時に
上記AS株原液、M15株原液の夫々の10-1液、対
照群にはPBS液(ウイルス含有せず)を0.1mlづ
つ腹部に注射後4日目に殺し、脾臓のPFC
(plaque−forming cell)を検討した
(Cunnigham A.J.、Smith、J.B.&Mercer、E.H.
、“J.Exp.Med.”124巻、701頁(1966)参照)。
溶血斑(プラツク)数の平均測定値はAS株接種
群、M15株接種群、対照群についてそれぞれ87.4
±65.5;140.8±33.1、85.0±30.1であり、M15株
接種群と対照群との間には有意の上昇(p<
0.05)がみられたが、AS株接種群との間には有
意の差がみとめられなかつた。これによつてAS
株は脾臓の免疫細胞数を実質的に増加させず、従
つて体液性免疫活性、少くともIgM抗体産生活性
を実質的に示さないことがみとめられた。 試験例 3a 遅延型過敏症反応(Delayed Type Hypersens
−tivity)の増強力 羊赤血球(SRBC)108個/0.05mlを含むPBS液
を0.05mlづつSPFのICR系マウス(一群10匹)の
左後肢足蹠に注射して感作する。これと同時に、
又はこれより一週間後に行う第2回羊赤血球注射
時に、ワクチニア・ウイルスAS株及びM15株の
夫々のウイルス原液(AS株2×108PFU/ml
液)、それを20倍希釈した107PFU/mlウイルス
液、及び200倍希釈した106PFU/mlウイルス液、
並びにAS株原液を60℃、30分間加熱することに
より不活化したウイルス液(不活化AS株2×
108PFU/ml液)を0.1mlづつマウス皮下に注射し
て接種する。対照マウスには、羊赤血球を含まな
いPBS液を同液に注射した。第1回羊赤血球注射
より一週間後に、すべてのマウスの右後肢足蹠の
厚みをノギスで測り、その後に羊赤血球108個/
0.05ml含むPBS液を0.05mlづつ該足蹠に注射し
(すなわち第2回羊赤血球注射)、これより24時間
後に再び足蹠の厚みを測り、その腫脹度を遅延型
過敏症反応(DTH反応)の目安として調べた。
その結果を次の第1表に示す。
【表】 第1表の結果から明らかなように、ウイルスを
第2回羊赤血球注射の一週間前すなわち第1回羊
赤血球注射時に注射した群、すなわち第1回羊赤
血球注射時ウイルス接種群のうちAS株接種群の
みが有意に強い腫脹をみた。これにより、AS株
は細胞性免疫活性が従来公知のウイルスM15株に
比べ著しく強いことを認められた。なお、このよ
うなDTH反応試験が細胞性免疫を賦活する活性
の尺度として用いられることは知られている
(“Jourual of the National Cancer
Institute”、51巻、5、1669〜1675頁(1973)及
び“Journal of Experimental Medicine”、139
巻、528〜524頁(1974)参照。 試験例 3(b) 先に比較例試料として作つたMVA株原液(力
価2×108PFU/ml)20倍希釈した107PFU/mlウ
イルス液、及び200倍希釈した106PFU/mlウイル
ス液を用いて、試験例3aの方法と同じにDTH反
応の増強力を調べた。その結果を第2表に示す。
これに対比して、AS株原液の2倍希釈液、20倍
希釈液、200倍希釈液についても試験した。
【表】 第2表の結果から明らかなように、ワクチニ
ア・ウイルスAS株はMVA株に比べDTH反応の増
強力が強い。すなわち鶏胎児漿尿膜に対するウイ
ルス力価は同じでも家兎に対する発痘力乃至親和
性の少ないAS株の方がDTH反応の増強力、従つ
て細胞性免疫活性は強い傾向を示した。 次にAS株が抗腫瘍活性を有することを次の試
験例で調べた。 試験例 4 肉腫(Sarcoma)180細胞をSPFのICR系のマ
ウス(5週令、メス)に102細胞/0.1ml量で腹腔
内注射し、24時間後にAS株の浮遊液(106PFU/
0.1ml)の0.1mlを皮下に注射、以後3日目毎に同
量注射した。この処理群では、ウイルスの接種后
21日目で、すべてのマウスが生存し、生存率100
%であるのに、無処理の対照群では生存率は20%
に止まつた。 試験例 5 SPFのICR系マウス(5週令)に、肉腫180の
細胞の107個/mlを含むPBS液を60℃、30分加温
したものを、0.1mlづつ腹腔注射し、1週後に同
じ肉腫180の生細胞の106個/mlを含むPBS液を
0.1mlづつ右肢皮下に接種した。これの直後にAS
株107PFU/ml液の0.1ml、又は60℃、30分間加熱
で不活化したAS株の107PFU/ml液の0.1mlを注
射し、その後に3日目毎に同ウイルス液の0.1ml
を注射して肉腫接種20日後に殺した。腫瘍の重さ
を対照群と比較したところ、対照群では5.47±
1.89gに対し、生AS株ウイルス処理群では2.65
±1.26gを、また不活化AS株ウイルス処理群で
は2.57±1.38gを示し、生又は不活化のAS株は
有意に腫瘍細胞の発育を抑えることがわかつた。 試験例 6 杉村らの方法(“Experimental Stomach
Cancer;Methods in Cancer Research”、7
巻、245〜308頁(1973)AcademicPress社、ニ
ユーヨーク)に準じて発癌剤MNNG(N−メチ
ル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン)を
160μg/mlと表面活性剤トウイーン(Tween)
60の3.36mg/mlとを含む水道水を自由摂取の飲料
水として遮光の下にSPFのWistar系ラツト(雄
8匹一群、6週令)に与え、週2回新しく上記の
発癌剤含有飲料水を交換した。AS株107PFU/ml
液又はAS株106PFU/ml液を3日おきに実験開始
とともに1ml/回皮下注射して注射回数62回にお
よんだ。218日後部見して胃をしらべ、MNNGの
みを与えた対照群と比較した。前胃に発生したポ
リープを調べると、AS株107PFU/ml処理群では
8匹中5匹にポリープが全く発生していない。そ
して残りの3匹には、ポリープと疑わしいものが
1個又は5個発生していた程度である。この処理
群の全体平均値では、1匹当りポリープ0.6個の
発生率であつた。それに対し対照群ではポリープ
の発生数が一匹当り実に平均17個と著しい。また
AS株106PFU/ml処理群ではポリープの数は一匹
当り平均9.8個であつた。腺胃の部所に発生した
ポリープの数について見るに、AS株106PFU/ml
処理群では、ポリープ数は一匹当り平均2.2個よ
り少なく、またAS株107PFU/ml処理群では1.5
個より少ないのに対して、対照群では一匹当り平
均3.8個であつた。また、病理組織学的所見もAS
株107PFU/ml処理群では、生じたポリープに
は、WHO分類(K.Oota and L.H.Sobin“Histo
−logical Typing of Gastric and Oesophageal
Tumors、International histological Classif−
ieation of Tumors“No.8、W.H.O.Geneva
(1977)で悪性(malignant)と認めるべきものは
ない。これに対して対照群では、生じたポリープ
中に良性(benign)に属するものがなく、明ら
かにAS株の投与は制癌効果を示している。 試験例 7 SPFのCDF系マウス(8週令、メス)を用い
各群10匹にIMC腹水腫瘍細胞106細胞/0.1mlを0.1
mlづつに皮下注射し、24時間後に紫外線不活化
AS株(107PFU/ml)を0.1mlづつ3日毎に皮下
注射した。腫瘍細胞注射後30日目に殺して腫瘍重
量を測定したところ9.96±6.47gであつた。これ
に対して、無処理の対照群では、腫瘍重量が
13.91±4.80gであり、明らかに(p<0.05)AS
株の投与が腫瘍発達を抑えることを示す結果を得
た。 試験例 8 AS株原液又は大連1株(力価108PFU/ml)を
含むPBS液の0.025ml/マウスを10匹一群のDDN
系マウスの脳内に注射して1日毎に1匹づつ殺し
て、脳標本をCoonsの方法でつくり(Coons、A.
H.、Leduc、E.H.&Kaplan、M.H.、“J、Exp、
Med、”93巻、173頁(1951))、螢光抗体間接法に
てフルオレセイン・イソチオシアネートによる抗
血清ラベル法で検討したところ、大連1株接種群
では、72時間以後常に脳標本中にウイルスを検出
することが出来たが、AS接種群には接種8日ま
で検して全くウイルスを検出できなかつた。これ
によつて、AS株は神経親和性がないことが認め
られた。 実施例 2 孵化9日鶏胎児の皮膚−筋肉部を前記の実施例
1(イ)におけるマウス腎臓細胞と同様に処理して単
細胞浮遊液として組織培養し、これによつて鶏胎
児細胞の単細胞シートを試験管ガラス上につくら
せた。この鶏胎児細胞の単層細胞シートに精製無
菌ワクチニア・ウイルス大連1株を0.1モイ(M.
O.I.)の量で接種し、約33℃で4〜6日間培養し
細胞変性効果(CPE)の発現を指標として培養
を停止し、培養物の10分の1量を以て2代に植え
つぐ。このようにして鶏胎児細胞のみで継代培養
を60代に及んで行い、60代目の培養ウイルスとし
てワクチニア・ウイルス弱毒株を得た。すなわち
60代目の鶏胎児細胞と培養液とをホモジネート
し、そしてその遠心上清(3000p.r.m15分)をワ
クチニア・ウイルス弱毒株を含む培養ウイルス液
として得た。 この培養ウイルス液の一部を取り、これを、5
個の孵化12日の鶏胎児漿尿膜に0.1mlづつ接種し
てこの孵化鶏卵を37℃でさらに48時間培養する
と、実施例1で得たAS株の場合と同様に、微小
な痘疱を漿尿膜上にみとめてウイルスとして活性
であることを確認した。また前記培養ウイルス液
の他の一部を取つて孵化12日鶏胎児漿尿膜による
培養法によつて力価をみると、この培養ウイルス
液は力価1.9×106PFU/mlであつた。また、この
培養ウイルス液の0.2mlを家兎に皮内注射した
処、注射局所に発痘、等の局所反応を認めなかつ
た。このように得たワクチニア・ウイルス弱毒株
をワクチニア・ウイルスASE株と称することに
した。 以下に、ASE株の免疫応答について下記の試
験例で調べた。 試験例 9 前記の実施例2のASE株の1.9×106PFU/mlの
原液、並びにこれをPBSで10倍希釈した10-1液、
又は100万倍希釈した10-6液を、それぞれ0.2mlづ
つの量で、ワクチニア・ウイルスに対する中和抗
体のない体重約1.5Kgの健常な家兎2匹の剃毛し
た皮膚内に注射して観察した。ASE株原液(10
゜液)を注射した家兎群で僅かに発赤をみたが、
他には、注射箇所に発赤をみた家兎がなく、また
ワクチニア・ウイルス特有の硬結、腫脹、隆起、
発痘などの局所反応もみとめられなかつた。従つ
てASE株は家兎に対して発痘力が殆んどないと
認められる。 次にASE株の抗腫瘍活性について次の試験例
で調べた。 試験例 10 実施例2で得たASE株を更に12日孵化鶏卵漿
尿膜に接種、36.5℃で48時間培養を3代継代して
108PFU/mlの力価をもつASE株のウイルス液を
得た。 他方、肉腫ザルコーマ180細胞をSPFのICR系
のマウスの30匹(5週令、雄)に5×105細胞/
マウスの量で腹腔内注射した。マウス肉腫ザルコ
ーマ180株を接種したICRマウス30匹は、10匹づ
つ3群に分け、一群は対照群(無処理)、他はそ
れぞれASE株処理群、AS株処理群とした。ザル
コーマ細胞注射直後に、ASE株処理群にとAS株
処理群、ザルコーマ細胞注射の局所にASE株又
はAS株ウイルスの107PFU/0.1mlを注射した。
接種3週後の腫瘍の径を測定したところ、対照
群、ASE株処理群およびAS株処理群でそれぞれ
に18.4±1.8mm、6.8±6.5mm、および5.1±6.9mmで
あり、腫瘍重量はそれぞれに6.96±1.97g、2.01
±1.83gおよび1.5g±1.5gであつた。明かに
ASE株はAS株と同様の腫瘍抑制効果を有するこ
とが示された。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鶏胎児細胞の組織培養で得た単層細胞層中で
    ワクチニア・ウイルスを継代培養するか、若しく
    はマウス腎臓細胞の組織培養で得た単層細胞層中
    でワクチニア・ウイルスを継代培養した後に、鶏
    胎児細胞の組織培養で得た単層細胞層中に移植、
    継代培養することによつて得られたワクチニア・
    ウイルス弱毒株であつて、家兎に対して殆んど又
    は全く発痘力を示さない程度に弱毒化され且つ体
    液性免疫活性が実質的に抑制されたが細胞性免疫
    活性を強化されたワクチニア・ウイルス弱毒株を
    有効成分とすることを特徴とする細胞性免疫賦活
    剤。 2 ワクチニア・ウイルスを、鶏胎児細胞の組織
    培養で得た単層細胞層中で、家兎に対して殆んど
    又は全く発痘力を示さない程度に弱毒化され且つ
    体液性免疫活性を実質的に抑制されるまで継代培
    養するか、若しくはマウス腎臓細胞の組織培養で
    得た単層細胞層中でワクチニア・ウイルスを継代
    培養し次いで鶏胎児細胞の組織培養で得た単層細
    胞層中に移植し、家兎に対しては殆んど又は全く
    発痘力を示さない程度に弱毒化され且つ体液性免
    疫活性を実質的に抑制されるまで継代培養し、こ
    うして得られたワクチニア・ウイルス弱毒株を常
    法で分離、精製することを特徴とする、前記ワク
    チニア・ウイルス弱毒株よりなる細胞性免疫賦活
    剤の製法。
JP10700878A 1978-09-02 1978-09-02 Cell-immunity activator and its preparation Granted JPS5535004A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10700878A JPS5535004A (en) 1978-09-02 1978-09-02 Cell-immunity activator and its preparation

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10700878A JPS5535004A (en) 1978-09-02 1978-09-02 Cell-immunity activator and its preparation

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5535004A JPS5535004A (en) 1980-03-11
JPS625132B2 true JPS625132B2 (ja) 1987-02-03

Family

ID=14448150

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10700878A Granted JPS5535004A (en) 1978-09-02 1978-09-02 Cell-immunity activator and its preparation

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5535004A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5869104A (ja) * 1982-05-29 1983-04-25 Nec Corp Fm変調器の並列運転方式
JPS6038328A (ja) * 1983-08-11 1985-02-27 Handai Biseibutsubiyou Kenkyukai 抗腫瘍免疫誘導の増強法
ATE420160T1 (de) 2003-06-18 2009-01-15 Genelux Corp Modifizierte rekombinante vacciniaviren, verwendungen davon
EP2097517B1 (en) 2006-10-16 2014-06-04 Genelux Corporation Recombinant Lister strain vaccinia virus encoding an anti-VEGF single chain antibody

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5535004A (en) 1980-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Duff The oral immunization of trout against Bacterium salmonicida
US3985615A (en) Process for preparing live varicella vaccines
EP0020356A1 (en) PASTEURELLOSIS VACCINES.
US3869547A (en) Calf diarrhea virus vaccine and processes
US4315914A (en) Pharmaceutical compositions useful as cellular immunopotentiator and antitumor agent and process for production thereof
Lemonde et al. Influence of Bacille Calmette-Guérin infection on polyoma in hamsters and mice
US4191745A (en) Preparation for the treatment of Herpes zoster and other Herpes infections, as well as method for manufacture thereof
PL145565B1 (en) Method of obtaining a vaccine for therapeutically and prophylactically treating infections of respiratory tracts of humans
JPH06505730A (ja) ヒトにおいてエンテロトキシン産生大腸菌により起こる腸感染症/下痢に対して接種するためのホルマリン殺菌したコロニー形成因子抗原(cfa)−発現性大腸菌の調製および使用
Mel et al. Studies on vaccination against bacillary dysentery: 1. Immunization of mice against experimental Shigella infection
DK163067B (da) Biologisk ren praeparation af en smitsom bronkitis-virusstamme
AU705186B2 (en) Multivalent bovine coronavirus vaccine and method of treating bovine coronavirus infection
EP0037441B1 (en) Pharmaceutical compositions useful as cellular immunopotentiator and anti-tumor agent, process for production thereof and microorganism used therein
Abodalal et al. Development and production of a novel bivalent inactivated rabbit haemorrhagic disease virus (RHDV) vaccine.
JPS625132B2 (ja)
JP3522772B2 (ja) ワクチンの免疫効果増強剤
KR100825870B1 (ko) 어류용의 이리도바이러스 감염증, 연쇄구균 감염증, 및이들의 합병증에 대한 혼합 불활성화 백신
Fairbrother et al. Active Immunization against Experimental Influenza: The Use of Heat-killed Elementary Body Suspensions
IE45145B1 (en) Immunostimulating agent
US4837018A (en) Vaccines for fowl colibacillosis
KR102656435B1 (ko) 신규한 가금 아데노바이러스 및 이를 유효성분으로 포함하는 가금 아데노바이러스 다가백신
HU210344A9 (en) Cell free mareks disease virus vaccine
JP2025516762A (ja) Moritella viscosaに対するワクチン
Torrey et al. The treatment of Flexner-Jobling rat carcinomas with bacterial proteolytic ferments
JPS5817169B2 (ja) シンセイコウシゲリワクチンノ セイホウ