JPS626615B2 - - Google Patents
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- JPS626615B2 JPS626615B2 JP57216165A JP21616582A JPS626615B2 JP S626615 B2 JPS626615 B2 JP S626615B2 JP 57216165 A JP57216165 A JP 57216165A JP 21616582 A JP21616582 A JP 21616582A JP S626615 B2 JPS626615 B2 JP S626615B2
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- JP
- Japan
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- less
- steel
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- stainless steel
- seawater
- Prior art date
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- Expired
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D6/00—Heat treatment of ferrous alloys
- C21D6/004—Heat treatment of ferrous alloys containing Cr and Ni
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
Description
この発明は、特に海水に対する耐孔食性、隙間
腐食性が極めて良好な高耐食性二相ステンレス鋳
鋼品を、安定・確実に量産する方法に関するもの
である。 近年の工業の急速な発展ぶりには目を見張るも
のがあるが、それにともなつて海水の有効利用を
目ざした各種プラントや装置類の開発も急増して
きており、これらにおいてはもちろんのこと、海
水との接触を余儀無くされてきた従来の各種機器
類においても、海水に対してより安定した耐食性
を有する金属材料に対する要求はますますの高ま
りをみせてきている。 従来、これらの要求に対しては、比較的耐海水
性にすぐれている高Cr低Ni系二相ステンレス鋼
が重宝されており、海水プラント、船舶、発電所
等のポンプやバルブ等への使用が増大してきてい
る。 しかしながら、SCS11(25Cr―5Ni―2Mo)に
代表される二相ステンレス鋼は、温度の比較的高
い海水に対しての耐孔食性、及び耐隙間腐食性が
十分でないという問題点を有するものであつた。 そこで、これらの問題に対処するため、C:
0.05%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、
Cr:22%を越え35%まで、Ni:5.0〜9.0%、
Mo:0.5〜5.0%、Cu:0.10〜0.60%、P:0.04%
以下、S:0.03%以下、N:0.30%以下を含有
し、さらにW:0.05〜1.5%又はV:0.05〜1.5%
のいずれか1種を含み、残部が実質的にFeより
成る、熱交換器や海洋構造物用材料としての高
Cr低Ni系二相ステンレス鋼が先に提案された
(特公昭53―43372号)。 ところで、耐海水性にすぐれた材料が要求され
るのは何も構造用素材のみではなく、前述のよう
に、ポンプやバルブ等のような鋳造によつて製造
される機器部材も同様の事情にあり、このような
部材を二相ステンレス鋼にて製造するには、通
常、砂型に溶鋼を注湯して凝固せしめた後、その
まま常温まで放置して冷却するのを待つた上で型
ばらしをし、製品を取出すという方法が採用され
ていたが、σ相を析出しやすい二相ステンレス鋼
にて鋳造品を製造しようとすると、鋳造凝固後室
温までの冷却過程中にフエライト相の一部がσ+
γ相に変態し、室温において靭性及び延性が著し
く低下してσ相脆化割れを発生するという不都合
を回避することができず、従つて鋳鋼品を安定し
て量産し難いという欠点があつた。そして、これ
は比較的高い温度の海水に対しても良好な耐食性
を示すところの、前記特公昭53―43372号公報に
提案された二相ステンレス鋼においても例外では
なかつた。従つて、これを鋳造に供して耐海水性
能良好な鋳鋼品を製造しようとした本発明者等の
実験・研究によつても、通常の鋳造法を採用した
のでは、やはり前述のような問題を免れることが
できないとの結論を下さざるを得ないものであつ
た。 本発明者等は、上述のような観点から、比較的
高い温度領域の海水に対しても良好な耐食性を示
す鋳鋼品を、格別複雑な装置を要することなく、
安定かつ歩留り良く量産すべく、特に前記特公昭
53―43372号公報に記載されている構造用高Cr低
Ni系二相ステンレス鋼の有する優れた耐海水性
に着目して、この二相ステンレス鋼を鋳鋼として
使用した場合に生ずる上記諸問題を解決すること
を目ざして種々研究を重ねた結果、基本的には上
記特許公報に記載されているのとほぼ同様組成の
高Cr低Ni系二相ステン鋼の溶湯を、砂型又は金
型等の鋳型に鋳込んだ後、凝固した鋳鋼品が1000
℃を下回わらない温度を保つている間に型ばらし
を行つて急冷してやれば、σ相の析出が効率良く
抑制でき、σ相脆化割れを生じない耐海水性にす
ぐれた鋳鋼品を安定して製造できるとの知見を得
るに至つたのである。 この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
であつて、 C:0.05%以下(以下、成分量を示す%は重量
%とする)、 Si:2.0%以下,Mn:2.0%以下, Cr:22.0〜30.0%,N:4.0〜11.0%, Mo:0.5〜5.0%,Cu:0.10〜0.60%, P:0.04%以下,S:0.03%以下, N:0.25%以下, を含有するとともに、さらに、 W:0.05〜1.50%,V:0.05〜1.50%,のうち
のいずれか1種をも含有し、 Fe及び不可避不純物:残り、 から成る成分組成の高Cr低Ni系ステンレス鋼溶
湯を鋳型に注入し、凝固せしめた後、それが1000
℃未満の温度域にまで温度降下する前の高温状態
にある間に型ばらしを行い、その後直ちに急冷し
してσ相の析出を抑制することによつて、σ相脆
化割れを発生することなく、耐海水性にすぐれた
二相ステンレス鋳鋼品を安定して製造できるよう
にしたことに特徴を有するものである。 つぎに、この発明の二相ステンレス鋳鋼品の製
造方法において、鋼の組成成分量、及び型ばらし
時の温度を上記の通りに限定した理由を説明す
る。 A 組成成分量 C Cは二相ステンレス鋼の耐隙間腐食性に悪影響
を及ぼすので、出来るだけ低く抑えることが望ま
しいが、鋼の製造コストとの兼ね合いから、その
含有量を0.05%以下と定めた。 Si Siは脱酸剤として有効な元素である上、鋳造
性、特に溶鋼の流動性を改善する作用があるが、
2.0%を越えて含有させると溶接割れ感受性が高
くなることから、その含有量を2.0%以下と定め
た。 Mn Mn成分は脱酸剤・脱硫剤として有用な元素で
あるが、2.0%を越えて含有させると孔食・隙間
腐食性を劣化させるようになることから、その含
有量を2.0%以下と定めた。 Cr Cr成分はステンレス鋼として重要な元素であ
り、特に耐孔食性、耐隙間腐食性、及び一般耐食
性を著しく向上させる作用があるが、その含有量
が22.0%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方30.0%を越えて含有させると鋳造性及び
靭性を劣化するようになることから、その含有量
を22.0〜30.0%と定めた。 Ni Ni成分には、鋼の機械的性質及び一般耐食性
を著しく向上させる作用があるが、その含有量が
4.0%未満では前記作用に所望の効果を得ること
ができないうえ、所望のフエライト―オーステナ
イト二相組織を得ることができなくなる。一方、
Niは高価な元素であり、11.0%を越えて含有させ
ると、その効果の割には価格の高い鋼となること
から、Ni成分含有量を4.0〜11.0%と定めた。 Mo Mo成分には、鋼の耐海水性を著しく向上させ
る作用があるが、その含有量が0.5%未満では前
記作用に所望の効果が得られず、一方5.0%を越
えて含有させてもそれ以上の目立つた向上効果が
得られないばかりか、鋼価格の上昇を招くように
なることから、その含有量を0.5〜5.0%と定め
た。 Cu Cu成分はこの発明における二相ステンレス鋼
の重要成分であり、鋼の耐孔食性、耐隙間腐食
性、並びに一般耐食性を著しく向上させる作用を
有しているが、Moと共存させた場合、その含有
量が0.10%未満では前記作用に所望の効果を得る
ことができず、一方0.60%を越えて含有させると
逆に耐食性が劣化するようになることから、その
含有量を0.10〜0.60%と定めた。 P P含有量が0.04%を越えると鋼の溶接性が劣化
することから、鋼中のP含有量を0.04%以下と定
めた。 S Sは鋼の耐孔食性、耐隙間腐食性に悪影響を及
ぼす元素であり、その含有量は出来るだけ少ない
方が良い。しかしながら、鋼の製造コストを考慮
して、Sの含有量を0.03%以下と定めた。 N Nは、Moと共存させると耐食性の向上に著し
い効果を発揮するものであるが、0.25%を越えて
含有させると鋼にブローホールを生じさせて鋼質
を悪化するようになることから、N含有量を0.25
%以下と定めた。 W及びV W成分及びV成分には、Mo及びCr等との共存
で海水に対する鋼の耐孔食性、耐隙間腐食性をさ
らに向上するという均等な作用があるが、その含
有量がそれぞれ0.05%未満では前記作用に所望の
結果を得ることができず、該効果は0.05%の含有
量から顕著になり、1.50%まで漸増する。しかし
ながら、1.50%を越えて添加してもそれ以上の耐
食性向上効果が得られないばかりか、鋼の溶接性
を劣化するようになることから、W成分及びV成
分の含有量をそれぞれ0.05〜1.50%と定めた。 B 型ばらし温度 高Cr、高Mo系二相ステンレス鋳鋼品は、第1
図に示すTTT曲線からも明らかなように、950℃
以下の温度でフエライト相のσ+γ相への変態が
起り、温度の低下と共に変態開始時間は短時間側
へ移行して850℃がノーズとなり極めて短時間で
σ相が析出する。このため、鋳鋼品は鋳造凝固後
の冷却過程の徐冷によつて、フエライト相のσ+
γ相への変態が容易に進行し、σ相脆化割れを発
生する。このようなことから、高温状態時の型ば
らし温度を、フエライト相のσ+γ相への変態が
起らない1000℃までに限定したのである。 なお、この発明における急冷とは、水冷や、水
スプレー冷却等、要するにσ相の析出が抑えられ
る程度の冷却速度の得られるものであれば如何な
る方法をも採用することができる。 また、この発明の方法によつて得られる二相ス
テンレス鋳鋼品は、フエライト量が40〜60%とな
るように調整されるのが好ましい。なぜなら、フ
エライト量はその機械的性質に大きく影響し、そ
の量が40%未満では耐力が低く、一方60%を越え
ると強度並びに靭性に劣化傾向がみられるからで
ある。 ついで、実施例により比較例と対比しながらこ
の発明を具体的に説明する。 実施例 まず、通常の方法によつて第1表に示す如き成
分組成の鋳鋼A〜Nをそれぞれ溶製した。なお、
第1表中の*印は、その点における化学成分量が
本発明対象鋼から外れていることを示すものであ
る。 つづいて、各鋳鋼A〜Nの溶湯を砂型に鋳造し
て、25〜100mm×40〜100mm×400mm(鋳込み重
量:140Kg)の段付材を得た。この
腐食性が極めて良好な高耐食性二相ステンレス鋳
鋼品を、安定・確実に量産する方法に関するもの
である。 近年の工業の急速な発展ぶりには目を見張るも
のがあるが、それにともなつて海水の有効利用を
目ざした各種プラントや装置類の開発も急増して
きており、これらにおいてはもちろんのこと、海
水との接触を余儀無くされてきた従来の各種機器
類においても、海水に対してより安定した耐食性
を有する金属材料に対する要求はますますの高ま
りをみせてきている。 従来、これらの要求に対しては、比較的耐海水
性にすぐれている高Cr低Ni系二相ステンレス鋼
が重宝されており、海水プラント、船舶、発電所
等のポンプやバルブ等への使用が増大してきてい
る。 しかしながら、SCS11(25Cr―5Ni―2Mo)に
代表される二相ステンレス鋼は、温度の比較的高
い海水に対しての耐孔食性、及び耐隙間腐食性が
十分でないという問題点を有するものであつた。 そこで、これらの問題に対処するため、C:
0.05%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、
Cr:22%を越え35%まで、Ni:5.0〜9.0%、
Mo:0.5〜5.0%、Cu:0.10〜0.60%、P:0.04%
以下、S:0.03%以下、N:0.30%以下を含有
し、さらにW:0.05〜1.5%又はV:0.05〜1.5%
のいずれか1種を含み、残部が実質的にFeより
成る、熱交換器や海洋構造物用材料としての高
Cr低Ni系二相ステンレス鋼が先に提案された
(特公昭53―43372号)。 ところで、耐海水性にすぐれた材料が要求され
るのは何も構造用素材のみではなく、前述のよう
に、ポンプやバルブ等のような鋳造によつて製造
される機器部材も同様の事情にあり、このような
部材を二相ステンレス鋼にて製造するには、通
常、砂型に溶鋼を注湯して凝固せしめた後、その
まま常温まで放置して冷却するのを待つた上で型
ばらしをし、製品を取出すという方法が採用され
ていたが、σ相を析出しやすい二相ステンレス鋼
にて鋳造品を製造しようとすると、鋳造凝固後室
温までの冷却過程中にフエライト相の一部がσ+
γ相に変態し、室温において靭性及び延性が著し
く低下してσ相脆化割れを発生するという不都合
を回避することができず、従つて鋳鋼品を安定し
て量産し難いという欠点があつた。そして、これ
は比較的高い温度の海水に対しても良好な耐食性
を示すところの、前記特公昭53―43372号公報に
提案された二相ステンレス鋼においても例外では
なかつた。従つて、これを鋳造に供して耐海水性
能良好な鋳鋼品を製造しようとした本発明者等の
実験・研究によつても、通常の鋳造法を採用した
のでは、やはり前述のような問題を免れることが
できないとの結論を下さざるを得ないものであつ
た。 本発明者等は、上述のような観点から、比較的
高い温度領域の海水に対しても良好な耐食性を示
す鋳鋼品を、格別複雑な装置を要することなく、
安定かつ歩留り良く量産すべく、特に前記特公昭
53―43372号公報に記載されている構造用高Cr低
Ni系二相ステンレス鋼の有する優れた耐海水性
に着目して、この二相ステンレス鋼を鋳鋼として
使用した場合に生ずる上記諸問題を解決すること
を目ざして種々研究を重ねた結果、基本的には上
記特許公報に記載されているのとほぼ同様組成の
高Cr低Ni系二相ステン鋼の溶湯を、砂型又は金
型等の鋳型に鋳込んだ後、凝固した鋳鋼品が1000
℃を下回わらない温度を保つている間に型ばらし
を行つて急冷してやれば、σ相の析出が効率良く
抑制でき、σ相脆化割れを生じない耐海水性にす
ぐれた鋳鋼品を安定して製造できるとの知見を得
るに至つたのである。 この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
であつて、 C:0.05%以下(以下、成分量を示す%は重量
%とする)、 Si:2.0%以下,Mn:2.0%以下, Cr:22.0〜30.0%,N:4.0〜11.0%, Mo:0.5〜5.0%,Cu:0.10〜0.60%, P:0.04%以下,S:0.03%以下, N:0.25%以下, を含有するとともに、さらに、 W:0.05〜1.50%,V:0.05〜1.50%,のうち
のいずれか1種をも含有し、 Fe及び不可避不純物:残り、 から成る成分組成の高Cr低Ni系ステンレス鋼溶
湯を鋳型に注入し、凝固せしめた後、それが1000
℃未満の温度域にまで温度降下する前の高温状態
にある間に型ばらしを行い、その後直ちに急冷し
してσ相の析出を抑制することによつて、σ相脆
化割れを発生することなく、耐海水性にすぐれた
二相ステンレス鋳鋼品を安定して製造できるよう
にしたことに特徴を有するものである。 つぎに、この発明の二相ステンレス鋳鋼品の製
造方法において、鋼の組成成分量、及び型ばらし
時の温度を上記の通りに限定した理由を説明す
る。 A 組成成分量 C Cは二相ステンレス鋼の耐隙間腐食性に悪影響
を及ぼすので、出来るだけ低く抑えることが望ま
しいが、鋼の製造コストとの兼ね合いから、その
含有量を0.05%以下と定めた。 Si Siは脱酸剤として有効な元素である上、鋳造
性、特に溶鋼の流動性を改善する作用があるが、
2.0%を越えて含有させると溶接割れ感受性が高
くなることから、その含有量を2.0%以下と定め
た。 Mn Mn成分は脱酸剤・脱硫剤として有用な元素で
あるが、2.0%を越えて含有させると孔食・隙間
腐食性を劣化させるようになることから、その含
有量を2.0%以下と定めた。 Cr Cr成分はステンレス鋼として重要な元素であ
り、特に耐孔食性、耐隙間腐食性、及び一般耐食
性を著しく向上させる作用があるが、その含有量
が22.0%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方30.0%を越えて含有させると鋳造性及び
靭性を劣化するようになることから、その含有量
を22.0〜30.0%と定めた。 Ni Ni成分には、鋼の機械的性質及び一般耐食性
を著しく向上させる作用があるが、その含有量が
4.0%未満では前記作用に所望の効果を得ること
ができないうえ、所望のフエライト―オーステナ
イト二相組織を得ることができなくなる。一方、
Niは高価な元素であり、11.0%を越えて含有させ
ると、その効果の割には価格の高い鋼となること
から、Ni成分含有量を4.0〜11.0%と定めた。 Mo Mo成分には、鋼の耐海水性を著しく向上させ
る作用があるが、その含有量が0.5%未満では前
記作用に所望の効果が得られず、一方5.0%を越
えて含有させてもそれ以上の目立つた向上効果が
得られないばかりか、鋼価格の上昇を招くように
なることから、その含有量を0.5〜5.0%と定め
た。 Cu Cu成分はこの発明における二相ステンレス鋼
の重要成分であり、鋼の耐孔食性、耐隙間腐食
性、並びに一般耐食性を著しく向上させる作用を
有しているが、Moと共存させた場合、その含有
量が0.10%未満では前記作用に所望の効果を得る
ことができず、一方0.60%を越えて含有させると
逆に耐食性が劣化するようになることから、その
含有量を0.10〜0.60%と定めた。 P P含有量が0.04%を越えると鋼の溶接性が劣化
することから、鋼中のP含有量を0.04%以下と定
めた。 S Sは鋼の耐孔食性、耐隙間腐食性に悪影響を及
ぼす元素であり、その含有量は出来るだけ少ない
方が良い。しかしながら、鋼の製造コストを考慮
して、Sの含有量を0.03%以下と定めた。 N Nは、Moと共存させると耐食性の向上に著し
い効果を発揮するものであるが、0.25%を越えて
含有させると鋼にブローホールを生じさせて鋼質
を悪化するようになることから、N含有量を0.25
%以下と定めた。 W及びV W成分及びV成分には、Mo及びCr等との共存
で海水に対する鋼の耐孔食性、耐隙間腐食性をさ
らに向上するという均等な作用があるが、その含
有量がそれぞれ0.05%未満では前記作用に所望の
結果を得ることができず、該効果は0.05%の含有
量から顕著になり、1.50%まで漸増する。しかし
ながら、1.50%を越えて添加してもそれ以上の耐
食性向上効果が得られないばかりか、鋼の溶接性
を劣化するようになることから、W成分及びV成
分の含有量をそれぞれ0.05〜1.50%と定めた。 B 型ばらし温度 高Cr、高Mo系二相ステンレス鋳鋼品は、第1
図に示すTTT曲線からも明らかなように、950℃
以下の温度でフエライト相のσ+γ相への変態が
起り、温度の低下と共に変態開始時間は短時間側
へ移行して850℃がノーズとなり極めて短時間で
σ相が析出する。このため、鋳鋼品は鋳造凝固後
の冷却過程の徐冷によつて、フエライト相のσ+
γ相への変態が容易に進行し、σ相脆化割れを発
生する。このようなことから、高温状態時の型ば
らし温度を、フエライト相のσ+γ相への変態が
起らない1000℃までに限定したのである。 なお、この発明における急冷とは、水冷や、水
スプレー冷却等、要するにσ相の析出が抑えられ
る程度の冷却速度の得られるものであれば如何な
る方法をも採用することができる。 また、この発明の方法によつて得られる二相ス
テンレス鋳鋼品は、フエライト量が40〜60%とな
るように調整されるのが好ましい。なぜなら、フ
エライト量はその機械的性質に大きく影響し、そ
の量が40%未満では耐力が低く、一方60%を越え
ると強度並びに靭性に劣化傾向がみられるからで
ある。 ついで、実施例により比較例と対比しながらこ
の発明を具体的に説明する。 実施例 まず、通常の方法によつて第1表に示す如き成
分組成の鋳鋼A〜Nをそれぞれ溶製した。なお、
第1表中の*印は、その点における化学成分量が
本発明対象鋼から外れていることを示すものであ
る。 つづいて、各鋳鋼A〜Nの溶湯を砂型に鋳造し
て、25〜100mm×40〜100mm×400mm(鋳込み重
量:140Kg)の段付材を得た。この
【表】
鋳造の際には、溶鋼注湯後26分27秒経過してから
型ばらしを行ない、表面温度が1000℃で直ちに水
冷した。得られた段付鋳鋼材のフエライト量を測
定し、その値を第1表に併せて示した。 つぎに、得られた各鋳鋼材を1100℃×4hr・水
冷の溶体化処理を行つた後、該各鋳鋼材から試験
片を切り出し、沸騰1%HCl溶液中における腐食
速度、及び海水中の耐隙間腐食性を調べた。 第2図は、沸騰1%HCl溶液中における鋳鋼品
A〜Nの腐食速度を示したものであるが、本発明
方法によつて得られた鋳鋼品は、従来のオーステ
ナイトステンレス鋼(鋼種I)に比較しても耐食
性が大幅に改善されており、同一Crレベルの二
相ステンレス鋼品J〜Nと比べても、腐食速度が
約10分の1という低い値を示していることがわか
る。 第3図は、海水中の耐隙間腐食性を実験室的試
験法で試験した結果を示すものである。試験方法
としては、3mm×20mm×30mmと、3mm×12mm×30
mmの2枚の試片を重ね合せて、テフロン製ボル
ト・ナツトで締め付け、試験片に隙間を形成した
ものを使用した。腐食環境としては、3%NaCl
+1/20MのNa2SO4からなる80℃の人工海水を用
いた。そして、腐食試験期間は30日とした。 第3図に示される結果からも、本発明方法で得
られた鋳鋼品A〜Hは、腐食量が微小であり、実
際の高温海水中においても極めて良好な耐海水性
能を示すことが明らかである。 ついで、第1表に示される鋼種Aの成分組成の
鋼溶湯を、前記と同様の砂型2個に鋳造し、1個
は前記と同様、注湯後26分27秒経過してから型ば
らしを行い、表面温度1000℃で水冷した(本発明
方法)。 他の1個は、砂型に鋳込んだまま室温まで放置
した(従来法)。 このようにして得られた2個の二相ステンレス
鋳鋼品について、放射線試験、ダイチエツク試
験、及び顕微鏡試験を行つたところ、第2表に示
されるような結果が得られ、また第4図に示され
るような顕微鏡組織が観察された。
型ばらしを行ない、表面温度が1000℃で直ちに水
冷した。得られた段付鋳鋼材のフエライト量を測
定し、その値を第1表に併せて示した。 つぎに、得られた各鋳鋼材を1100℃×4hr・水
冷の溶体化処理を行つた後、該各鋳鋼材から試験
片を切り出し、沸騰1%HCl溶液中における腐食
速度、及び海水中の耐隙間腐食性を調べた。 第2図は、沸騰1%HCl溶液中における鋳鋼品
A〜Nの腐食速度を示したものであるが、本発明
方法によつて得られた鋳鋼品は、従来のオーステ
ナイトステンレス鋼(鋼種I)に比較しても耐食
性が大幅に改善されており、同一Crレベルの二
相ステンレス鋼品J〜Nと比べても、腐食速度が
約10分の1という低い値を示していることがわか
る。 第3図は、海水中の耐隙間腐食性を実験室的試
験法で試験した結果を示すものである。試験方法
としては、3mm×20mm×30mmと、3mm×12mm×30
mmの2枚の試片を重ね合せて、テフロン製ボル
ト・ナツトで締め付け、試験片に隙間を形成した
ものを使用した。腐食環境としては、3%NaCl
+1/20MのNa2SO4からなる80℃の人工海水を用
いた。そして、腐食試験期間は30日とした。 第3図に示される結果からも、本発明方法で得
られた鋳鋼品A〜Hは、腐食量が微小であり、実
際の高温海水中においても極めて良好な耐海水性
能を示すことが明らかである。 ついで、第1表に示される鋼種Aの成分組成の
鋼溶湯を、前記と同様の砂型2個に鋳造し、1個
は前記と同様、注湯後26分27秒経過してから型ば
らしを行い、表面温度1000℃で水冷した(本発明
方法)。 他の1個は、砂型に鋳込んだまま室温まで放置
した(従来法)。 このようにして得られた2個の二相ステンレス
鋳鋼品について、放射線試験、ダイチエツク試
験、及び顕微鏡試験を行つたところ、第2表に示
されるような結果が得られ、また第4図に示され
るような顕微鏡組織が観察された。
【表】
第2表に示される結果からは、本発明の方法に
よれば割れ発生が全く認められない健全な鋳塊が
得られるのに対して、従来法ではσ相析出による
脆化割れが発生することが明らかである。 また、第4図からは、本発明方法で得られた鋳
塊(第4図a)ではσ相の析出が全く認められな
い〔フエライト+オーステナイト〕の二相組織が
観察されたのに対して、従来法で得られた鋳塊
(第4図bでは多量のσ相析出が認められた。 以上の実施例からも明らかなように、この発明
の方法を実施することにより、σ相析出による脆
化割れを生じない健全な耐海水性にすぐれた鋳鋼
品を安定して得られることがわかる。 上述のように、この発明によれば、耐海水性に
極めてすぐれた二相ステンレス鋳鋼品を、複雑な
設備や手数を要することなく、低コストに安定し
て量産することが可能となり、海水プラントやそ
の他機器類の適用分野をさらに拡大することがで
きるなど、工業上有用な効果がもたらされるので
ある。
よれば割れ発生が全く認められない健全な鋳塊が
得られるのに対して、従来法ではσ相析出による
脆化割れが発生することが明らかである。 また、第4図からは、本発明方法で得られた鋳
塊(第4図a)ではσ相の析出が全く認められな
い〔フエライト+オーステナイト〕の二相組織が
観察されたのに対して、従来法で得られた鋳塊
(第4図bでは多量のσ相析出が認められた。 以上の実施例からも明らかなように、この発明
の方法を実施することにより、σ相析出による脆
化割れを生じない健全な耐海水性にすぐれた鋳鋼
品を安定して得られることがわかる。 上述のように、この発明によれば、耐海水性に
極めてすぐれた二相ステンレス鋳鋼品を、複雑な
設備や手数を要することなく、低コストに安定し
て量産することが可能となり、海水プラントやそ
の他機器類の適用分野をさらに拡大することがで
きるなど、工業上有用な効果がもたらされるので
ある。
第1図は高Cr高Mo系二相ステンレス鋼のTTT
曲線であり、第2図は沸騰1%HCl溶液中におけ
る各種鋳鋼品の腐食速度を比較した結果を示すグ
ラフ、第3図は海水中における各種鋳鋼品の耐隙
間腐食性を比較した結果を示すグラフ、第4図は
二相ステンレス鋼の顕微鏡写真図で、第4図aは
本発明方法によつて得られた鋳鋼品の組織を示す
ものであり、第4図bは従来法によつて得られた
鋳鋼品の組織を示すものである。
曲線であり、第2図は沸騰1%HCl溶液中におけ
る各種鋳鋼品の腐食速度を比較した結果を示すグ
ラフ、第3図は海水中における各種鋳鋼品の耐隙
間腐食性を比較した結果を示すグラフ、第4図は
二相ステンレス鋼の顕微鏡写真図で、第4図aは
本発明方法によつて得られた鋳鋼品の組織を示す
ものであり、第4図bは従来法によつて得られた
鋳鋼品の組織を示すものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.05%以下, Si:2.0%以下, Mn:2.0%以下, Cr:22.0〜30.0%, Ni:4.0〜11.0%, Mo:0.5〜5.0%, Cu:0.10〜0.60%, P:0.04%以下, S:0.03%以下, N:0.25%以下, を含有するとともに、さらに、 W:0.05〜1.50%, V:0.05〜1.50%, のうちのいずれか1種をも含有し、 Fe及び不可避不純物:残り、 から成る成分組成(以上重量%)の高Cr低Ni系
ステンレス鋼溶湯を鋳型に注入し、凝固せしめた
後、それが1000℃未満の温度域にまで温度降下す
る前の高温状態にある間に型ばらしを行い、その
後直ちに急冷してσ相の析出を抑制することを特
徴とする、耐海水性にすぐれた二相ステンレス鋳
鋼品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21616582A JPS59107019A (ja) | 1982-12-09 | 1982-12-09 | 耐海水性にすぐれた高Cr低Ni系二相ステンレス鋳鋼品の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21616582A JPS59107019A (ja) | 1982-12-09 | 1982-12-09 | 耐海水性にすぐれた高Cr低Ni系二相ステンレス鋳鋼品の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59107019A JPS59107019A (ja) | 1984-06-21 |
| JPS626615B2 true JPS626615B2 (ja) | 1987-02-12 |
Family
ID=16684302
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21616582A Granted JPS59107019A (ja) | 1982-12-09 | 1982-12-09 | 耐海水性にすぐれた高Cr低Ni系二相ステンレス鋳鋼品の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59107019A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08511829A (ja) * | 1993-06-21 | 1996-12-10 | サンドビック アクティエボラーグ | フェライト−オーステナイトステンレス鋼とその使用方法 |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60178325U (ja) * | 1984-05-08 | 1985-11-27 | トヨタ自動車株式会社 | デイ−ゼルエンジン副燃焼室構造 |
| JPH0788556B2 (ja) * | 1987-07-28 | 1995-09-27 | ニダック株式会社 | 高耐力・高耐食性2相ステンレス鋳鋼 |
| WO1998010189A1 (fr) * | 1996-09-04 | 1998-03-12 | Hitachi, Ltd. | Roue de turbine de pompage/stockage d'eau de mer, son procede de fabrication et installation de pompage/stockage d'eau de mer |
| SE519589C2 (sv) * | 1998-02-18 | 2003-03-18 | Sandvik Ab | Användning av höghållfast rostfritt stål i apparatur för framställning av kaustiksoda |
| KR20010073236A (ko) * | 1999-11-09 | 2001-08-01 | 이구택 | 텅스텐 함유 듀플렉스 스테인레스강 연속주조방법 |
| KR100460346B1 (ko) * | 2002-03-25 | 2004-12-08 | 이인성 | 금속간상의 형성이 억제된 내식성, 내취화성, 주조성 및열간가공성이 우수한 슈퍼 듀플렉스 스테인리스강 |
| CN102851606A (zh) * | 2012-09-05 | 2013-01-02 | 浙江汉威阀门制造有限公司 | 一种阀门用低成本双相不锈钢材料及其制备方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5944365B2 (ja) * | 1975-12-20 | 1984-10-29 | 株式会社クボタ | タイネツチユウコウヒンニオケル ソウジヨウソシキノセイセイボウシホウホウ |
| JPS5343372A (en) * | 1976-09-29 | 1978-04-19 | Hidehiro Shigenaga | Apparatus for supplying constant amount of powder milk |
-
1982
- 1982-12-09 JP JP21616582A patent/JPS59107019A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08511829A (ja) * | 1993-06-21 | 1996-12-10 | サンドビック アクティエボラーグ | フェライト−オーステナイトステンレス鋼とその使用方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59107019A (ja) | 1984-06-21 |
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