JPS6311407B2 - - Google Patents
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- JPS6311407B2 JPS6311407B2 JP4071684A JP4071684A JPS6311407B2 JP S6311407 B2 JPS6311407 B2 JP S6311407B2 JP 4071684 A JP4071684 A JP 4071684A JP 4071684 A JP4071684 A JP 4071684A JP S6311407 B2 JPS6311407 B2 JP S6311407B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/60—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing lead, selenium, tellurium, or antimony, or more than 0.04% by weight of sulfur
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/12—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties
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- Thermal Sciences (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は磁気特性の優れた高磁束密度一方向性
電磁鋼板の製造方法に関するものである。 一方向性電磁鋼板は軟磁性材料として主にトラ
ンスその他の電気機器の鉄心材料として使用され
るもので磁気特性として励磁特性と鉄損特性が良
好でなくてはならない。良好な磁気特性を得るた
めには磁化容易軸である<001>軸を圧延方向に
高度に揃える事が重要である。又板厚、結晶粒
度、固有抵抗、表面被膜等も磁気特性に大きな影
響を及ぼす。 方向性についてはAlN,MnSをインヒビター
として利用した強圧下最終冷延を特徴とする方法
により大巾に向上し、現在では磁束密度が理論値
の96%程度のもの迄製造される様になつて来た。
これに伴つて鉄損は大巾に向上して来た。 一方近年エネルギー価格の高騰を反映しトラン
スメーカーは省エネルギー型トランス用材料とし
て低鉄損素材への指向を一段と強めている。低鉄
損素材としてアモルフアスや6.5%Si鋼等の開発
も進められているがトランス用の商用材料として
使用される迄にはなお解決すべき問題が多く残つ
ている。 (従来技術) 本発明者らは低鉄損素材に対する時代の要請に
応えるべく、一方向性電磁鋼板の低鉄損化につき
種々研究を重ねてきた。本発明者らはこの研究成
果にもとづきさきに特開昭58−23414号公報に示
すとおり珪素鋼にSnとCuとを複合添加すること
を特徴とする鉄損の優れた高磁束密度一方向性電
磁鋼板の製造方法を提案した。この方法により従
来よりかなり鉄損の優れた製品を製造することが
可能になつた。しかしトランスメーカーの素材の
低鉄損化に対する要求はとどまるところを知ら
ず、本発明者らはこれらの要求に応えるべく、よ
り鉄損の低い材料をより安定して製造する方法に
つき引続き研究をすすめてきた。 (発明の目的)(発明の構成・作用) その結果C:0.02〜0.12%,Si:2.7〜4.0%,
Mn:0.03〜0.02%,SとSeの少なくとも1種:
0.01〜0.05%,酸可溶Al:0.01〜0.05%,N:
0.004〜0.012%,、Sn:0.03〜0.5%,Cu:0.02〜
0.4%,Ti:0.0020%以上0.0100未満を含み、残部
が鉄および不可避的不純物からなる珪素鋼スラブ
を熱延し、最終冷延を行う前に焼鈍と急冷処理を
行い、続いて最終冷延を行い、脱炭焼鈍を行い、
焼鈍分離剤を塗布し、高温仕上焼鈍を行うことに
より二次再結晶が良好で結晶粒径は小さく、鉄損
が著しく低くかつ磁束密度も極めて高い一方向性
電磁鋼板を安定して製造できることを見出した。 以下に本発明の詳細について説明する。先づ実
験データに基いて述べる。 C:0.070%,Si:3.25%,Mn:0.074%,S:
0.024%,酸可溶Al:0.027%,N:0.0083%、
Sn:0.10%,Cu:0.08%を含む溶鋼につきTi含
有量を0.0005〜0.0200%に変化させて含有させ、
残部が鉄および不可避的不純物からなるスラブを
製造し、1350℃の高温スラブ加熱を行い、熱間圧
延を行い、2.3m/m厚の熱延板を得た。熱延板
を1100℃で2分間焼鈍し、焼鈍後急冷し、しかる
後0.30m/mに冷延した。引続き湿潤水素雰囲気
中で850℃で3分間脱炭焼鈍し、MgOを主成分と
する焼鈍分離剤を塗布し、窒素を含む水素雰囲気
中で20℃/hrの割合いで1200℃迄昇温し、しかる
後水素雰囲気中で20時間純化焼鈍を施した。 製品の磁気特性測定結果を第1図Aに磁束密度
(B10)、Bに鉄損(W17/50)を示す。第1図A,
Bに示すごとく、Ti含有量によつて磁気特性が
変化し0.0020%以上0.0100%未満の範囲で磁束密
度B10が高く、鉄損が極めて低い値を示した。Ti
含有量が0.0020%より低いと磁束密度B10が低下
し、鉄損が不良となつた。又Ti含有量が0.0100%
以上では磁束密度B10が低下し、鉄損が不良とな
り、特に0.0140%を超えると磁束密度B10が著し
く低下し、鉄損も著しく不良となつた。 磁気特性測定後の試料を酸洗し、表面被膜を除
去し、製品のマクロ組織を観察した。その結果を
第1図C,Dに示す。第1図Cは二次再結晶良好
部の面積割合(以下二次再結晶率)を示し、第1
図Dは二次再結晶率100%の試料についての平均
結晶粒径を示す。 第1図Cに示すごとく、Ti含有量0.0010%以上
0.0100%未満の範囲では何れも二次再結晶率は
100%であり、0.0010%より低い場合、二次再結
晶率が若干低下した。又Ti含有量が0.0100%以上
では二次再結晶率が低下し、0.0140%を超えると
著しく低下した。Ti含有量0.0010%未満及び
0.0100%以上の場合の磁気特性劣化は二次再結晶
不良によるものと考えられる。 次に第1図Dに示す如く、二次再結晶率が100
%であるTi含有量0.0010%以上、0.0100%未満の
範囲でTi含有量が高いほど結晶粒径が小さくな
つている。特にTiが0.0020%以上では結晶粒径が
小さく鉄損が低くなつている。Ti含有量0.0010%
以上0.0020%未満でも二次再結晶率は前述のよう
に100%であるが、鉄損はそれ程低くない。一般
に磁束密度B10が高くなるとヒステリシス損が減
少し、結晶粒径が小さくなると渦電流損が減少す
る傾向があり第1図BにおけるTi含有量0.0020%
以上、0.0100%未満の範囲における鉄損の変化は
第1図Aにおける磁束密度B10の変化及び第1図
Dにおける結晶粒径の変化で説明できる。 第2図に第1図Cに符したイ,ロ,ハ,ニ,ホ
の試料の製品マクロ組織を示す。イでは線状の細
粒が見られる。ロでは二次再結晶は完全であるが
結晶粒径が大きい。ハでは二次再結晶が完全で結
晶粒径が小さい。ニでは混粒細粒の発生が見ら
れ、ホでは混粒細粒の発生がひどくなつている。 AlNを主インヒビターとして活用する一方向
性電磁鋼板の製造において上記のように鋼中の
Ti含有量が製品の二次再結晶、結晶粒径、磁気
特性に影響を及ぼすメカニズムについては必ずし
も十分解明されていないが、TiはN,C,O等
と親和力の強い元素でありこれらの析出物それ自
体としてあるいはこれらの析出物とAlN,MnS,
MnSe等の複合析出物として、インヒビシヨン効
果に微妙な影響を与えるものと考えられる。 第3図にC=0.070%,Si=3.25%,Mn=0.074
%,S=0.024%,酸可溶Al=0.027%,N=
0.0083%,Sn=0.10%,Cu=0.08%の鋼にTiを
0.0012%,0.0030%,0.0049%それぞれ含有させ、
残部が鉄および不可避的不純物からなる材料につ
いての脱炭焼鈍板の集合組織を示す。この集合組
織の面強度は板表面下に40μのところの測定値で
ある。Ti含有量の増加に伴つて(110)面強度が
増大していることがわかる。 第1図の現象について考察すると次のように考
えることが出来る。Ti含有量が0.0010%未満では
Ti化合物によるインヒビシヨン効果助勢が不足
し、二次再結晶不良が発生した。Ti含有量0.0010
%以上、0.0100%未満の範囲では高目の方が、イ
ンヒビシヨン効果が適正で且つ脱炭焼鈍板の
(110)面強度が強いためとくにTi含有量0.0020%
以上、0.0100未満の範囲で製品の方向性が高く、
結晶粒径が小さく鉄損が良好となつた。また磁束
密度も優れる。Ti含有量が0.0100%を超える場
合、本来AlNとなるべきNがTiに喰われ過ぎ主
インヒビターとしてのAlNが不足して混粒細径
が発生したものと考えられる。 ところで一方向性電磁鋼板の製造においてTi
を添加することはこれ迄にいくつか提案されてい
る。例えば特公昭46−26621号公報では珪素鋼に
Tiを0.01〜0.2%添加し、TiNをインヒビターと
して一方向性電磁鋼板を製造するものであり、
Tiを多量添加している。 本発明に関する製造方法の場合Ti含有量が
0.0100%を超えると第1図から容易に推定されう
るごとく二次再結晶不良となり磁気特性は著しく
劣化するものと考えられる。 特開昭52−24116号公報においては、C:0.085
%以下、Si:2.0〜4.0%、酸可溶性Al:0.010〜
0.065%を含み、更にZr,Ti,B,Nb,Ta,V,
Cr,Mo等の窒化物生成元素を1種又は2種以上
含有し、その含有量としてZr,Ti,Bの場合
0.0005〜0.05%とすることが提示されている。し
かるに本発明の対象範囲であるSi2.7%以上にお
いてTi:0.0005〜0.05%の広い範囲に亘つて安定
して磁気特性の良好な製品を得ることは極めて困
難であり本発明に示すごとくSn,Cuの複合添加
に加えTi:0.0020以上〜0.0100%未満に規制する
ことによりはじめて、二次再結晶が完全で方向性
が高く、結晶粒径が小さく、鉄損の著しく良好な
製品を安定して製造することが可能となつた。 特開昭55−14858号公報においてC:0.06%以
下、Si:2.0〜4.0%、Mn:0.02〜0.15%、Se,S
の何れか1種または2種:0.008〜0.080%を含む
素材中にNb,Tiの何れか少なくとも1種を、
Nbにあつては0.002〜0.0012%、Tiにあつては
0.005〜0.018%含有させることが提案されてい
る。これはその明細書に示すごとく、酸可溶
Al:0.003%以下の素材をベースにした技術であ
り酸可溶Al:0.01〜0.05%、N:0.004〜0.012%
を含み最終冷延を行う前に焼鈍と急冷処理を行う
ことを特徴とし、AlNを主インヒビターとする
高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造に関する本発
明とは考え方を異にしている。 次に本発明における成分、その他の製造条件を
定めた理由を以下に述べる。 Cは0.02%未満の場合、二次再結晶が不良とな
り、0.12%を超えると脱炭性、磁気特性の点から
好ましくない。 Siは2.7%未満では本発明の狙いである低鉄損
が得られず、4%を超えると冷延性が著しく劣化
する。鉄損の点からSiの好ましい範囲は3.0〜4.0
%である。 Mn及びS又はSeはMnS又はMnSeを形成させ
るために必要な元素である。適切なインヒビター
効果を得るためのMnの適量は0.03〜0.20%であ
り、好ましくは0.05〜0.15%である。 S又はSeは0.01%未満では十分なインヒビター
効果が得られず、0.05%を超えると純化が行われ
にくくなり好ましくない。またこのS,Seは少
なくとも一種含有されるものである。 酸可溶Al及びNは主インヒビターとしての
AlNを形成させるために重要な元素であり、適
切なインヒビシヨン効果により十分に二次再結晶
を発現させ優れた磁気特性を得るためには、各々
適正範囲に制御する必要がある。酸可溶Alは0.01
%未満の場合、製品の方向性が劣り0.05%を超え
ると二次再結晶が不安定となり0.020〜0.040%が
特に好ましい範囲である。Nは0.004%未満では
二次再結晶が不安定となり、0.012%を超えると
ブリスターが発生し0.005〜0.009%が特に好まし
い範囲である。 Snは二次再結晶の安定化、製品の結晶粒径の
細分化に役立つもので0.03%未満では効果が弱
く、0.5%を超えると冷延性が劣る。0.05〜0.20%
が特に好ましい範囲である。 CuはSn添加材に良好なグラスフイルムを生成
するのに役立ち、0.02%未満ではその効果が乏し
く0.4%を超えると酸洗性、脱炭性が劣化し、
0.05〜0.20%が特に好ましい範囲である。 Tiについては先に第1図について詳しく述べ
たごとく0.0020%より低い磁束密度B10が低下し、
製品の結晶粒径が大きくなり鉄損が劣化する。
0.0100%を超えると二次再結晶が十分行われず磁
束密度B10、鉄損とも不良となる。 なお上記成分以外に、Sb,Cr,Ni,Mo,V,
Bのごとくインヒビターとしての効果が公知であ
る元素を1種又は2種以上含んでも本発明の効果
が阻害されるものではない。上記成分を含み、残
部が鉄および不可避的不純物からなる珪素鋼スラ
ブを熱延し、最終冷延を行う前に焼鈍と急冷によ
るいわゆるAlNの析出処理が行われる。この焼
鈍としては本発明者らが先に出願した特開昭57−
198214号公報に示されるように2段階の温度域に
加熱する方法も適用される。 その後、最終冷延され、0.10〜0.35mmの板厚と
される。最終冷延の好ましい圧下率は80%以上で
ある。 次いで、かくして得られた冷延板は湿潤水素ま
たは窒素を含む湿潤水素雰囲気等の脱炭可能な雰
囲気下で脱炭焼鈍される。脱炭焼鈍後の鋼板表面
にMgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、乾
燥し、高温で仕上焼鈍する。 次に実施例について述べる。 実施例 1 C:0.072%、Si:3.36%、Mn:0.075%、S:
0.023%、酸可溶Al:0.028%、N:0.0084%、
Sn:0.10%、Cu:0.08%を含む溶鋼に、Tiを(a)
0.0006%,(b)0.0050%,(c)0.0155%の3水準に変
えて含有させ、残部が鉄および不可避的不純物か
らなる3種類のスラブとし、1350℃のスラブ加熱
を行い、厚さ2.3m/mの熱延板とした。この熱
延板を1130℃で2分間焼純し、焼鈍後急冷し、し
かる後板厚0.30m/mに冷延した。この冷延板を
湿潤水素雰囲気中において850℃で3分間脱炭焼
鈍し、焼鈍分離剤を塗布し窒素を含む水素雰囲気
中で25℃/hrの割合で1200℃迄昇温し、引続き水
素雰囲気中で1200℃で20時間の純化焼鈍を行つ
た。製品の磁気特性と二次再結晶状況を第1表に
示す。
電磁鋼板の製造方法に関するものである。 一方向性電磁鋼板は軟磁性材料として主にトラ
ンスその他の電気機器の鉄心材料として使用され
るもので磁気特性として励磁特性と鉄損特性が良
好でなくてはならない。良好な磁気特性を得るた
めには磁化容易軸である<001>軸を圧延方向に
高度に揃える事が重要である。又板厚、結晶粒
度、固有抵抗、表面被膜等も磁気特性に大きな影
響を及ぼす。 方向性についてはAlN,MnSをインヒビター
として利用した強圧下最終冷延を特徴とする方法
により大巾に向上し、現在では磁束密度が理論値
の96%程度のもの迄製造される様になつて来た。
これに伴つて鉄損は大巾に向上して来た。 一方近年エネルギー価格の高騰を反映しトラン
スメーカーは省エネルギー型トランス用材料とし
て低鉄損素材への指向を一段と強めている。低鉄
損素材としてアモルフアスや6.5%Si鋼等の開発
も進められているがトランス用の商用材料として
使用される迄にはなお解決すべき問題が多く残つ
ている。 (従来技術) 本発明者らは低鉄損素材に対する時代の要請に
応えるべく、一方向性電磁鋼板の低鉄損化につき
種々研究を重ねてきた。本発明者らはこの研究成
果にもとづきさきに特開昭58−23414号公報に示
すとおり珪素鋼にSnとCuとを複合添加すること
を特徴とする鉄損の優れた高磁束密度一方向性電
磁鋼板の製造方法を提案した。この方法により従
来よりかなり鉄損の優れた製品を製造することが
可能になつた。しかしトランスメーカーの素材の
低鉄損化に対する要求はとどまるところを知ら
ず、本発明者らはこれらの要求に応えるべく、よ
り鉄損の低い材料をより安定して製造する方法に
つき引続き研究をすすめてきた。 (発明の目的)(発明の構成・作用) その結果C:0.02〜0.12%,Si:2.7〜4.0%,
Mn:0.03〜0.02%,SとSeの少なくとも1種:
0.01〜0.05%,酸可溶Al:0.01〜0.05%,N:
0.004〜0.012%,、Sn:0.03〜0.5%,Cu:0.02〜
0.4%,Ti:0.0020%以上0.0100未満を含み、残部
が鉄および不可避的不純物からなる珪素鋼スラブ
を熱延し、最終冷延を行う前に焼鈍と急冷処理を
行い、続いて最終冷延を行い、脱炭焼鈍を行い、
焼鈍分離剤を塗布し、高温仕上焼鈍を行うことに
より二次再結晶が良好で結晶粒径は小さく、鉄損
が著しく低くかつ磁束密度も極めて高い一方向性
電磁鋼板を安定して製造できることを見出した。 以下に本発明の詳細について説明する。先づ実
験データに基いて述べる。 C:0.070%,Si:3.25%,Mn:0.074%,S:
0.024%,酸可溶Al:0.027%,N:0.0083%、
Sn:0.10%,Cu:0.08%を含む溶鋼につきTi含
有量を0.0005〜0.0200%に変化させて含有させ、
残部が鉄および不可避的不純物からなるスラブを
製造し、1350℃の高温スラブ加熱を行い、熱間圧
延を行い、2.3m/m厚の熱延板を得た。熱延板
を1100℃で2分間焼鈍し、焼鈍後急冷し、しかる
後0.30m/mに冷延した。引続き湿潤水素雰囲気
中で850℃で3分間脱炭焼鈍し、MgOを主成分と
する焼鈍分離剤を塗布し、窒素を含む水素雰囲気
中で20℃/hrの割合いで1200℃迄昇温し、しかる
後水素雰囲気中で20時間純化焼鈍を施した。 製品の磁気特性測定結果を第1図Aに磁束密度
(B10)、Bに鉄損(W17/50)を示す。第1図A,
Bに示すごとく、Ti含有量によつて磁気特性が
変化し0.0020%以上0.0100%未満の範囲で磁束密
度B10が高く、鉄損が極めて低い値を示した。Ti
含有量が0.0020%より低いと磁束密度B10が低下
し、鉄損が不良となつた。又Ti含有量が0.0100%
以上では磁束密度B10が低下し、鉄損が不良とな
り、特に0.0140%を超えると磁束密度B10が著し
く低下し、鉄損も著しく不良となつた。 磁気特性測定後の試料を酸洗し、表面被膜を除
去し、製品のマクロ組織を観察した。その結果を
第1図C,Dに示す。第1図Cは二次再結晶良好
部の面積割合(以下二次再結晶率)を示し、第1
図Dは二次再結晶率100%の試料についての平均
結晶粒径を示す。 第1図Cに示すごとく、Ti含有量0.0010%以上
0.0100%未満の範囲では何れも二次再結晶率は
100%であり、0.0010%より低い場合、二次再結
晶率が若干低下した。又Ti含有量が0.0100%以上
では二次再結晶率が低下し、0.0140%を超えると
著しく低下した。Ti含有量0.0010%未満及び
0.0100%以上の場合の磁気特性劣化は二次再結晶
不良によるものと考えられる。 次に第1図Dに示す如く、二次再結晶率が100
%であるTi含有量0.0010%以上、0.0100%未満の
範囲でTi含有量が高いほど結晶粒径が小さくな
つている。特にTiが0.0020%以上では結晶粒径が
小さく鉄損が低くなつている。Ti含有量0.0010%
以上0.0020%未満でも二次再結晶率は前述のよう
に100%であるが、鉄損はそれ程低くない。一般
に磁束密度B10が高くなるとヒステリシス損が減
少し、結晶粒径が小さくなると渦電流損が減少す
る傾向があり第1図BにおけるTi含有量0.0020%
以上、0.0100%未満の範囲における鉄損の変化は
第1図Aにおける磁束密度B10の変化及び第1図
Dにおける結晶粒径の変化で説明できる。 第2図に第1図Cに符したイ,ロ,ハ,ニ,ホ
の試料の製品マクロ組織を示す。イでは線状の細
粒が見られる。ロでは二次再結晶は完全であるが
結晶粒径が大きい。ハでは二次再結晶が完全で結
晶粒径が小さい。ニでは混粒細粒の発生が見ら
れ、ホでは混粒細粒の発生がひどくなつている。 AlNを主インヒビターとして活用する一方向
性電磁鋼板の製造において上記のように鋼中の
Ti含有量が製品の二次再結晶、結晶粒径、磁気
特性に影響を及ぼすメカニズムについては必ずし
も十分解明されていないが、TiはN,C,O等
と親和力の強い元素でありこれらの析出物それ自
体としてあるいはこれらの析出物とAlN,MnS,
MnSe等の複合析出物として、インヒビシヨン効
果に微妙な影響を与えるものと考えられる。 第3図にC=0.070%,Si=3.25%,Mn=0.074
%,S=0.024%,酸可溶Al=0.027%,N=
0.0083%,Sn=0.10%,Cu=0.08%の鋼にTiを
0.0012%,0.0030%,0.0049%それぞれ含有させ、
残部が鉄および不可避的不純物からなる材料につ
いての脱炭焼鈍板の集合組織を示す。この集合組
織の面強度は板表面下に40μのところの測定値で
ある。Ti含有量の増加に伴つて(110)面強度が
増大していることがわかる。 第1図の現象について考察すると次のように考
えることが出来る。Ti含有量が0.0010%未満では
Ti化合物によるインヒビシヨン効果助勢が不足
し、二次再結晶不良が発生した。Ti含有量0.0010
%以上、0.0100%未満の範囲では高目の方が、イ
ンヒビシヨン効果が適正で且つ脱炭焼鈍板の
(110)面強度が強いためとくにTi含有量0.0020%
以上、0.0100未満の範囲で製品の方向性が高く、
結晶粒径が小さく鉄損が良好となつた。また磁束
密度も優れる。Ti含有量が0.0100%を超える場
合、本来AlNとなるべきNがTiに喰われ過ぎ主
インヒビターとしてのAlNが不足して混粒細径
が発生したものと考えられる。 ところで一方向性電磁鋼板の製造においてTi
を添加することはこれ迄にいくつか提案されてい
る。例えば特公昭46−26621号公報では珪素鋼に
Tiを0.01〜0.2%添加し、TiNをインヒビターと
して一方向性電磁鋼板を製造するものであり、
Tiを多量添加している。 本発明に関する製造方法の場合Ti含有量が
0.0100%を超えると第1図から容易に推定されう
るごとく二次再結晶不良となり磁気特性は著しく
劣化するものと考えられる。 特開昭52−24116号公報においては、C:0.085
%以下、Si:2.0〜4.0%、酸可溶性Al:0.010〜
0.065%を含み、更にZr,Ti,B,Nb,Ta,V,
Cr,Mo等の窒化物生成元素を1種又は2種以上
含有し、その含有量としてZr,Ti,Bの場合
0.0005〜0.05%とすることが提示されている。し
かるに本発明の対象範囲であるSi2.7%以上にお
いてTi:0.0005〜0.05%の広い範囲に亘つて安定
して磁気特性の良好な製品を得ることは極めて困
難であり本発明に示すごとくSn,Cuの複合添加
に加えTi:0.0020以上〜0.0100%未満に規制する
ことによりはじめて、二次再結晶が完全で方向性
が高く、結晶粒径が小さく、鉄損の著しく良好な
製品を安定して製造することが可能となつた。 特開昭55−14858号公報においてC:0.06%以
下、Si:2.0〜4.0%、Mn:0.02〜0.15%、Se,S
の何れか1種または2種:0.008〜0.080%を含む
素材中にNb,Tiの何れか少なくとも1種を、
Nbにあつては0.002〜0.0012%、Tiにあつては
0.005〜0.018%含有させることが提案されてい
る。これはその明細書に示すごとく、酸可溶
Al:0.003%以下の素材をベースにした技術であ
り酸可溶Al:0.01〜0.05%、N:0.004〜0.012%
を含み最終冷延を行う前に焼鈍と急冷処理を行う
ことを特徴とし、AlNを主インヒビターとする
高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造に関する本発
明とは考え方を異にしている。 次に本発明における成分、その他の製造条件を
定めた理由を以下に述べる。 Cは0.02%未満の場合、二次再結晶が不良とな
り、0.12%を超えると脱炭性、磁気特性の点から
好ましくない。 Siは2.7%未満では本発明の狙いである低鉄損
が得られず、4%を超えると冷延性が著しく劣化
する。鉄損の点からSiの好ましい範囲は3.0〜4.0
%である。 Mn及びS又はSeはMnS又はMnSeを形成させ
るために必要な元素である。適切なインヒビター
効果を得るためのMnの適量は0.03〜0.20%であ
り、好ましくは0.05〜0.15%である。 S又はSeは0.01%未満では十分なインヒビター
効果が得られず、0.05%を超えると純化が行われ
にくくなり好ましくない。またこのS,Seは少
なくとも一種含有されるものである。 酸可溶Al及びNは主インヒビターとしての
AlNを形成させるために重要な元素であり、適
切なインヒビシヨン効果により十分に二次再結晶
を発現させ優れた磁気特性を得るためには、各々
適正範囲に制御する必要がある。酸可溶Alは0.01
%未満の場合、製品の方向性が劣り0.05%を超え
ると二次再結晶が不安定となり0.020〜0.040%が
特に好ましい範囲である。Nは0.004%未満では
二次再結晶が不安定となり、0.012%を超えると
ブリスターが発生し0.005〜0.009%が特に好まし
い範囲である。 Snは二次再結晶の安定化、製品の結晶粒径の
細分化に役立つもので0.03%未満では効果が弱
く、0.5%を超えると冷延性が劣る。0.05〜0.20%
が特に好ましい範囲である。 CuはSn添加材に良好なグラスフイルムを生成
するのに役立ち、0.02%未満ではその効果が乏し
く0.4%を超えると酸洗性、脱炭性が劣化し、
0.05〜0.20%が特に好ましい範囲である。 Tiについては先に第1図について詳しく述べ
たごとく0.0020%より低い磁束密度B10が低下し、
製品の結晶粒径が大きくなり鉄損が劣化する。
0.0100%を超えると二次再結晶が十分行われず磁
束密度B10、鉄損とも不良となる。 なお上記成分以外に、Sb,Cr,Ni,Mo,V,
Bのごとくインヒビターとしての効果が公知であ
る元素を1種又は2種以上含んでも本発明の効果
が阻害されるものではない。上記成分を含み、残
部が鉄および不可避的不純物からなる珪素鋼スラ
ブを熱延し、最終冷延を行う前に焼鈍と急冷によ
るいわゆるAlNの析出処理が行われる。この焼
鈍としては本発明者らが先に出願した特開昭57−
198214号公報に示されるように2段階の温度域に
加熱する方法も適用される。 その後、最終冷延され、0.10〜0.35mmの板厚と
される。最終冷延の好ましい圧下率は80%以上で
ある。 次いで、かくして得られた冷延板は湿潤水素ま
たは窒素を含む湿潤水素雰囲気等の脱炭可能な雰
囲気下で脱炭焼鈍される。脱炭焼鈍後の鋼板表面
にMgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、乾
燥し、高温で仕上焼鈍する。 次に実施例について述べる。 実施例 1 C:0.072%、Si:3.36%、Mn:0.075%、S:
0.023%、酸可溶Al:0.028%、N:0.0084%、
Sn:0.10%、Cu:0.08%を含む溶鋼に、Tiを(a)
0.0006%,(b)0.0050%,(c)0.0155%の3水準に変
えて含有させ、残部が鉄および不可避的不純物か
らなる3種類のスラブとし、1350℃のスラブ加熱
を行い、厚さ2.3m/mの熱延板とした。この熱
延板を1130℃で2分間焼純し、焼鈍後急冷し、し
かる後板厚0.30m/mに冷延した。この冷延板を
湿潤水素雰囲気中において850℃で3分間脱炭焼
鈍し、焼鈍分離剤を塗布し窒素を含む水素雰囲気
中で25℃/hrの割合で1200℃迄昇温し、引続き水
素雰囲気中で1200℃で20時間の純化焼鈍を行つ
た。製品の磁気特性と二次再結晶状況を第1表に
示す。
【表】
実施例 2
C:0.080%、Si:3.35%、Mn:0.076%、S:
0.024%、酸可溶Al:0.027%、N:0.0083%、
Sn:0.13%、Cu:0.09%を含む溶鋼に、Tiを(d)
0.0006%,(e)0.0015%,(f)0.0042%,(g)0.0125%
の4水準に変えて含有させ、残部が鉄および不可
避的不純物からなる4種類のスラブとし、1350℃
のスラブ加熱を行い、板厚2.0m/mの熱延板と
した。最終冷延の前に1120℃で2分間焼鈍し、焼
鈍後急冷し、しかる後板厚0.20m/mに冷延し
た。かくして得られた冷延板を湿潤水素雰囲気中
において840℃で3分間脱炭焼鈍し、焼鈍分離剤
を塗布し窒素を含む水素雰囲気中で20℃/hrで
1200℃迄昇温し引続き水素雰囲気中で1200℃で20
時間の純化焼鈍を行つた。製品の磁気特性と二次
再結晶状況を第2表に示す。
0.024%、酸可溶Al:0.027%、N:0.0083%、
Sn:0.13%、Cu:0.09%を含む溶鋼に、Tiを(d)
0.0006%,(e)0.0015%,(f)0.0042%,(g)0.0125%
の4水準に変えて含有させ、残部が鉄および不可
避的不純物からなる4種類のスラブとし、1350℃
のスラブ加熱を行い、板厚2.0m/mの熱延板と
した。最終冷延の前に1120℃で2分間焼鈍し、焼
鈍後急冷し、しかる後板厚0.20m/mに冷延し
た。かくして得られた冷延板を湿潤水素雰囲気中
において840℃で3分間脱炭焼鈍し、焼鈍分離剤
を塗布し窒素を含む水素雰囲気中で20℃/hrで
1200℃迄昇温し引続き水素雰囲気中で1200℃で20
時間の純化焼鈍を行つた。製品の磁気特性と二次
再結晶状況を第2表に示す。
【表】
実施例 3
C:0.070%、Si:3.25%、Mn:0.075%、Se:
0.025%、酸可溶Al:0.028%、N:0.0085%、
Sn:0.12%、Cu:0.08%を含む溶鋼に、Tiを(h)
0.0010%,(i)0.0067%,(j)0.0142%の3水準に変
えて含有させ、残部が鉄および不可避的不純物か
らなる3種類のスラブとし、実施例1記載の方法
に準じて熱延及び工程処理を行つた。製品の磁気
特性と二次再結晶状況を第3表に示す。
0.025%、酸可溶Al:0.028%、N:0.0085%、
Sn:0.12%、Cu:0.08%を含む溶鋼に、Tiを(h)
0.0010%,(i)0.0067%,(j)0.0142%の3水準に変
えて含有させ、残部が鉄および不可避的不純物か
らなる3種類のスラブとし、実施例1記載の方法
に準じて熱延及び工程処理を行つた。製品の磁気
特性と二次再結晶状況を第3表に示す。
【表】
以上詳述したように本発明方法によると高磁束
密度でかつ鉄損の低いすぐれた一方向性電磁鋼板
が製造される。
密度でかつ鉄損の低いすぐれた一方向性電磁鋼板
が製造される。
第1図は本発明に関する一実験結果を示す図、
第2図は本発明に関する一実験においての製品の
マクロ組織を示す金属顕微鏡写真図、第3図は脱
炭焼鈍板の集合組織におよぼすTi含有量の影響
を示す図である。
第2図は本発明に関する一実験においての製品の
マクロ組織を示す金属顕微鏡写真図、第3図は脱
炭焼鈍板の集合組織におよぼすTi含有量の影響
を示す図である。
Claims (1)
- 1 C:0.02〜0.12%,Si:2.7〜4.0%,Mn:
0.03〜0.20%,SとSeの少なくとも1種:0.01〜
0.05%,酸可溶Al:0.01〜0.05%,N:0.004〜
0.012%,Sn:0.03〜0.5%,Cu:0.02〜0.4%,
Ti:0.0020%以上0.0100%未満を含み、残部が鉄
および不可避的不純物からなる珪素鋼スラブを熱
延し、最終冷延を行う前に焼鈍と急冷処理を行
い、続いて最終冷延を行い、脱炭焼鈍を行い、焼
鈍分離剤を塗布し、高温仕上焼鈍を行うことを特
徴とする磁気特性の優れた高磁束密度一方向性電
磁鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4071684A JPS60184632A (ja) | 1984-03-03 | 1984-03-03 | 磁気特性の優れた高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4071684A JPS60184632A (ja) | 1984-03-03 | 1984-03-03 | 磁気特性の優れた高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60184632A JPS60184632A (ja) | 1985-09-20 |
| JPS6311407B2 true JPS6311407B2 (ja) | 1988-03-14 |
Family
ID=12588307
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4071684A Granted JPS60184632A (ja) | 1984-03-03 | 1984-03-03 | 磁気特性の優れた高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60184632A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0262304A (ja) * | 1988-08-25 | 1990-03-02 | Seibu Electric & Mach Co Ltd | ピッカー装置 |
-
1984
- 1984-03-03 JP JP4071684A patent/JPS60184632A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0262304A (ja) * | 1988-08-25 | 1990-03-02 | Seibu Electric & Mach Co Ltd | ピッカー装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60184632A (ja) | 1985-09-20 |
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