JPS631290B2 - - Google Patents
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- JPS631290B2 JPS631290B2 JP52075943A JP7594377A JPS631290B2 JP S631290 B2 JPS631290 B2 JP S631290B2 JP 52075943 A JP52075943 A JP 52075943A JP 7594377 A JP7594377 A JP 7594377A JP S631290 B2 JPS631290 B2 JP S631290B2
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- Japan
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- urokinase
- molecular weight
- molecular
- blood
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
Description
本発明は分子量54000±10000のウロキナーゼの
製法に関する。 ウロキナーゼは人尿中に微量に存在する酵素で
あり、血清中に含まれるプラスミノゲンを活性化
してフイブリン溶解能を有するプラスミンを生成
する機能がある。それ故ウロキナーゼは線溶系の
賦活剤として有効であるから、人尿又は腎組織培
養液から分離精製され、各種血栓症の治療、癌に
対する制癌剤との併用等に広く臨床使用されてい
る。 このようにウロキナーゼは医薬の分野において
はきわめて有用な存在となつているが、本発明者
らはこのウロキナーゼについてさらに医薬として
の治療に際し、より効率的な利用をはかるための
研究をおこなつた。ウロキナーゼは現在分子量を
異にするものが医薬品として使用されており、現
在知られているものには約33000±10000と約
54000±10000等があり、一定の力価を示す製剤と
して調合使用されている。このようにウロキナー
ゼにおいて分子量の異なる酵素が存在する理由は
現在のところ確定されていないが、酵素を生産す
る組織の違いによる同位酵素論、尿中等に存在す
る蛋白分解酵素の作用によるサブユニツト化、尿
からの回収工程中における分解変性産物等による
のではないかと考えられている。 このように異なる分子量からなるウロキナーゼ
は当然その生理活性においても差違を生ずると推
定される。しかし従来ウロキナーゼ製剤の酵素活
性の標準化のため、一般に行われている試験管で
のフイブリン平板法、二段法(医薬品研究上(3)
295−308(1974))の試験法においては、この問題
について十分な示唆や有意の差異を見いだされ
ず、そのため医薬としての投与に際しては、試験
管における総力価値を調節することで標準化がお
こなわれていた。すなわちウロキナーゼの分子量
の多様性にかかわらず、試験管における酵素活性
(力価)が同一であれば、その生物学的有効性も
同様であるものとして使用されていた。 このような当業技術の背景のなかでウロキナー
ゼの分子量の多様性が解明され、さらに動物実験
や臨床使用の治療用途の拡大が行われた時、本発
明者らはウロキナーゼの分子量の相違によつて試
験管内の酵素活性と生体内の動態に少なからぬ差
違が存在することを見い出した。 本発明者らはこの問題点に着目して試験管にお
ける酵素活性がそのまま生体内における生物学的
有効性を反映するものか、種々の分子量を有する
ウロキナーゼが生体内において同等の生物学的有
効性を有するものか、分子量の違いに基づくその
他の違いが酵素学的に存在しないか等を検討し
た。その結果おどろくべきことには、試験管にお
ける二段法等によつて測定された酵素活性に基づ
き同一の力価に調整された試料は、その生体内と
試験管における血栓溶解能に関して全く異つてお
り、その分子量と血栓溶解効果には一定の相関性
の存在することが判明した。すなわち試験管の二
段法等によるウロキナーゼの力価を同一とした時
分子量が大きい程血栓溶解効果が著明であること
を見い出した。さらに分子量の大きいウロキナー
ゼは保存安定性についても優れていることを見い
出し、高分子ウロキナーゼ(分子量54000)及び
低分子ウロキナーゼ(分子量33000)を 125Iに標
識し、ビーグル犬にそれぞれを静注した後におけ
る血中減衰曲線をもとめた結果、高分子のものは
血液中により長く滞留し、その血中半減期は低分
子ウロキナーゼの約2倍であることを見い出し
た。 本発明は有効性の高い高分子ウロキナーゼを原
料から効率よく抽出、分離する方法を開発するこ
とに成功した。 本発明は、ウロキナーゼの製造における各処理
工程において、少なくとも脱塩のための透析工程
のPHが7〜12であることを特徴とする分子量
54000±10000のウロキナーゼの製法に関する。 分子量54000±10000のウロキナーゼの製法は少
なくとも透析工程におけるPH条光件を本発明に規
定の条件とする以外は特に限定されるものではな
い。すなわち公知の尿からのウロキナーゼの分
離、濃縮、精製の各処理工程を経た後、一定分子
量の酵素を分離回収する方法例えばゲル過によ
る分画、イオン交換カラム法、分別沈澱法等を行
うことによつてウロキナーゼを単離することがで
きる。一定分子量のウロキナーゼを回収するには
ゲル過法は最も簡単でかつ良い結果が得られ
る。ゲル過材としては分子量1000〜15万を対象
とする交差結合デキストランゲル、ポリアクリル
アミドゲル、アガロースゲル等が利用される。ゲ
ル過剤はPH5.5〜9.5付近の低塩濃度緩衝液で平
衡化されたカラムに保持され、このカラムにウロ
キナーゼを含む水溶液を展開し、分子量54000±
10000のウロキナーゼ分画を回収する。分子量
54000±10000のウロキナーゼの回収方法はこの方
法に限定されるものではない。 本発明者は分子量54000±10000のウロキナーゼ
の製法における収率の向上を研究し、その結果少
なくとも脱塩のための透析工程においてウロキナ
ーゼを含む水溶液のPHを7〜12とすることが有効
であることを見い出した。この処理条件を保つこ
とによりウロキナーゼの安定性が保持され、ウロ
キナーゼの分解が生ずることなく、目的とする分
子量54000±10000のウロキナーゼが効率的に回収
される。次にこのことを示唆する実験1を示す。 実験1 ウロキナーゼ活性残存率及び分子量分布
とPHの関連性試験 人尿からシリカゲルによつて吸着・回収された
ウロキナーゼを硫安分画し、その抽出液をウロキ
ナーゼの力価として9800IUに調整し、この抽出
液を水、PH3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、
11.0、12.0の1M酢酸ナトリウム緩衝液又は1/15
Mリン酸緩衝液の外液に対して、40時間、4℃、
8時間毎に外液を交換して透析実験をおこなつ
た。この透析を終つた後の活性残存率及びゲル
過法による分子篩別法によつて相当する分子量の
ウロキナーゼを検出した。結果は活性残存率を%
で示し、ウロキナーゼの分子量を分子量既知の標
準物質を対照にして検定し、第1表にまとめた。
製法に関する。 ウロキナーゼは人尿中に微量に存在する酵素で
あり、血清中に含まれるプラスミノゲンを活性化
してフイブリン溶解能を有するプラスミンを生成
する機能がある。それ故ウロキナーゼは線溶系の
賦活剤として有効であるから、人尿又は腎組織培
養液から分離精製され、各種血栓症の治療、癌に
対する制癌剤との併用等に広く臨床使用されてい
る。 このようにウロキナーゼは医薬の分野において
はきわめて有用な存在となつているが、本発明者
らはこのウロキナーゼについてさらに医薬として
の治療に際し、より効率的な利用をはかるための
研究をおこなつた。ウロキナーゼは現在分子量を
異にするものが医薬品として使用されており、現
在知られているものには約33000±10000と約
54000±10000等があり、一定の力価を示す製剤と
して調合使用されている。このようにウロキナー
ゼにおいて分子量の異なる酵素が存在する理由は
現在のところ確定されていないが、酵素を生産す
る組織の違いによる同位酵素論、尿中等に存在す
る蛋白分解酵素の作用によるサブユニツト化、尿
からの回収工程中における分解変性産物等による
のではないかと考えられている。 このように異なる分子量からなるウロキナーゼ
は当然その生理活性においても差違を生ずると推
定される。しかし従来ウロキナーゼ製剤の酵素活
性の標準化のため、一般に行われている試験管で
のフイブリン平板法、二段法(医薬品研究上(3)
295−308(1974))の試験法においては、この問題
について十分な示唆や有意の差異を見いだされ
ず、そのため医薬としての投与に際しては、試験
管における総力価値を調節することで標準化がお
こなわれていた。すなわちウロキナーゼの分子量
の多様性にかかわらず、試験管における酵素活性
(力価)が同一であれば、その生物学的有効性も
同様であるものとして使用されていた。 このような当業技術の背景のなかでウロキナー
ゼの分子量の多様性が解明され、さらに動物実験
や臨床使用の治療用途の拡大が行われた時、本発
明者らはウロキナーゼの分子量の相違によつて試
験管内の酵素活性と生体内の動態に少なからぬ差
違が存在することを見い出した。 本発明者らはこの問題点に着目して試験管にお
ける酵素活性がそのまま生体内における生物学的
有効性を反映するものか、種々の分子量を有する
ウロキナーゼが生体内において同等の生物学的有
効性を有するものか、分子量の違いに基づくその
他の違いが酵素学的に存在しないか等を検討し
た。その結果おどろくべきことには、試験管にお
ける二段法等によつて測定された酵素活性に基づ
き同一の力価に調整された試料は、その生体内と
試験管における血栓溶解能に関して全く異つてお
り、その分子量と血栓溶解効果には一定の相関性
の存在することが判明した。すなわち試験管の二
段法等によるウロキナーゼの力価を同一とした時
分子量が大きい程血栓溶解効果が著明であること
を見い出した。さらに分子量の大きいウロキナー
ゼは保存安定性についても優れていることを見い
出し、高分子ウロキナーゼ(分子量54000)及び
低分子ウロキナーゼ(分子量33000)を 125Iに標
識し、ビーグル犬にそれぞれを静注した後におけ
る血中減衰曲線をもとめた結果、高分子のものは
血液中により長く滞留し、その血中半減期は低分
子ウロキナーゼの約2倍であることを見い出し
た。 本発明は有効性の高い高分子ウロキナーゼを原
料から効率よく抽出、分離する方法を開発するこ
とに成功した。 本発明は、ウロキナーゼの製造における各処理
工程において、少なくとも脱塩のための透析工程
のPHが7〜12であることを特徴とする分子量
54000±10000のウロキナーゼの製法に関する。 分子量54000±10000のウロキナーゼの製法は少
なくとも透析工程におけるPH条光件を本発明に規
定の条件とする以外は特に限定されるものではな
い。すなわち公知の尿からのウロキナーゼの分
離、濃縮、精製の各処理工程を経た後、一定分子
量の酵素を分離回収する方法例えばゲル過によ
る分画、イオン交換カラム法、分別沈澱法等を行
うことによつてウロキナーゼを単離することがで
きる。一定分子量のウロキナーゼを回収するには
ゲル過法は最も簡単でかつ良い結果が得られ
る。ゲル過材としては分子量1000〜15万を対象
とする交差結合デキストランゲル、ポリアクリル
アミドゲル、アガロースゲル等が利用される。ゲ
ル過剤はPH5.5〜9.5付近の低塩濃度緩衝液で平
衡化されたカラムに保持され、このカラムにウロ
キナーゼを含む水溶液を展開し、分子量54000±
10000のウロキナーゼ分画を回収する。分子量
54000±10000のウロキナーゼの回収方法はこの方
法に限定されるものではない。 本発明者は分子量54000±10000のウロキナーゼ
の製法における収率の向上を研究し、その結果少
なくとも脱塩のための透析工程においてウロキナ
ーゼを含む水溶液のPHを7〜12とすることが有効
であることを見い出した。この処理条件を保つこ
とによりウロキナーゼの安定性が保持され、ウロ
キナーゼの分解が生ずることなく、目的とする分
子量54000±10000のウロキナーゼが効率的に回収
される。次にこのことを示唆する実験1を示す。 実験1 ウロキナーゼ活性残存率及び分子量分布
とPHの関連性試験 人尿からシリカゲルによつて吸着・回収された
ウロキナーゼを硫安分画し、その抽出液をウロキ
ナーゼの力価として9800IUに調整し、この抽出
液を水、PH3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、
11.0、12.0の1M酢酸ナトリウム緩衝液又は1/15
Mリン酸緩衝液の外液に対して、40時間、4℃、
8時間毎に外液を交換して透析実験をおこなつ
た。この透析を終つた後の活性残存率及びゲル
過法による分子篩別法によつて相当する分子量の
ウロキナーゼを検出した。結果は活性残存率を%
で示し、ウロキナーゼの分子量を分子量既知の標
準物質を対照にして検定し、第1表にまとめた。
【表】
【表】
本発明者らは分子量54000±10000のウロキナー
ゼについて生体内及び試験管における血栓溶解
能、静脈内投与後の血中半減期、安定性、毒性、
投与量及び投与方法に関する実験を行つた。次に
これらの実験方法を説明しその結果を示す。 実験2 チヤンドラループ(Chandler′s loop)
法による血栓溶解能の測定 精製ウロキナーゼをあらかじめ分子量約33000
±10000(大部分33000)、54000±10000(大部分
54000)及び約10万の試料に分別する。なお分子
量10万ものはきわめて少量しか存在せず、分子量
54000のウロキナーゼの会合体とみられ、尿から
の工業的回収は不可能である。各試料を生理食塩
水に溶かし、その1mlにウロキナーゼの力価とし
て、試料(1)187.75IU/ml、試料(2)37.5IU/ml、試
料(3)75.0IU/ml、試料(4)150IU/ml、試料(5)
300IU/mlを含む溶液及び対照(生理食塩水)を
調整する。 ここにIU単位は精製プラスミノゲンを基礎と
してこれに被検ウロキナーゼを作用させ、生成し
たプラスミンによつて二次基質フイブリンを分解
し、その溶解時間によつてウロキナーゼの力価を
算出した単位であり、試験管の二段法によつて測
定された活性単位である(医薬品研究5(3)295〜
308、(1974))。なお従来のプロウグ単位(B.B.
A.24 278−282、(1975))との関係は、5000プ
ロウグ単位が6000IUである。 血栓の形成と溶解率の測定は、内径3mmのプラ
スチツクチユーブ(長さ270mm)に3.8%クエン酸
塩添加新鮮血1mlと0.25M塩化カルシウム液0.1
mlを加え、チユーブの両端を閉じてループとし、
37℃で毎分12回転、30分間回転させて血栓を形成
させる。このループに各力価のウロキナーゼ溶液
又は対照0.1mlを注入し、再び37℃で毎分12回転、
4時間回転させた。この後で残存血栓を取りだ
し、ブアン氏液(ピクリン酸飽和水溶液75mlに市
販ホルマリン液25mlおよび氷酢酸5mlを混和して
作成)で一夜固定し、血栓重量を測定することに
よつて各IU力価、分子量、血栓溶解能の相関性
を検討した。ウロキナーゼの血栓溶解能は生理食
塩水(対照)の平均血栓重量に対するウロキナー
ゼ添加群血栓の重量比率で求め、これを血栓溶解
率(%)として第2表に示した。
ゼについて生体内及び試験管における血栓溶解
能、静脈内投与後の血中半減期、安定性、毒性、
投与量及び投与方法に関する実験を行つた。次に
これらの実験方法を説明しその結果を示す。 実験2 チヤンドラループ(Chandler′s loop)
法による血栓溶解能の測定 精製ウロキナーゼをあらかじめ分子量約33000
±10000(大部分33000)、54000±10000(大部分
54000)及び約10万の試料に分別する。なお分子
量10万ものはきわめて少量しか存在せず、分子量
54000のウロキナーゼの会合体とみられ、尿から
の工業的回収は不可能である。各試料を生理食塩
水に溶かし、その1mlにウロキナーゼの力価とし
て、試料(1)187.75IU/ml、試料(2)37.5IU/ml、試
料(3)75.0IU/ml、試料(4)150IU/ml、試料(5)
300IU/mlを含む溶液及び対照(生理食塩水)を
調整する。 ここにIU単位は精製プラスミノゲンを基礎と
してこれに被検ウロキナーゼを作用させ、生成し
たプラスミンによつて二次基質フイブリンを分解
し、その溶解時間によつてウロキナーゼの力価を
算出した単位であり、試験管の二段法によつて測
定された活性単位である(医薬品研究5(3)295〜
308、(1974))。なお従来のプロウグ単位(B.B.
A.24 278−282、(1975))との関係は、5000プ
ロウグ単位が6000IUである。 血栓の形成と溶解率の測定は、内径3mmのプラ
スチツクチユーブ(長さ270mm)に3.8%クエン酸
塩添加新鮮血1mlと0.25M塩化カルシウム液0.1
mlを加え、チユーブの両端を閉じてループとし、
37℃で毎分12回転、30分間回転させて血栓を形成
させる。このループに各力価のウロキナーゼ溶液
又は対照0.1mlを注入し、再び37℃で毎分12回転、
4時間回転させた。この後で残存血栓を取りだ
し、ブアン氏液(ピクリン酸飽和水溶液75mlに市
販ホルマリン液25mlおよび氷酢酸5mlを混和して
作成)で一夜固定し、血栓重量を測定することに
よつて各IU力価、分子量、血栓溶解能の相関性
を検討した。ウロキナーゼの血栓溶解能は生理食
塩水(対照)の平均血栓重量に対するウロキナー
ゼ添加群血栓の重量比率で求め、これを血栓溶解
率(%)として第2表に示した。
【表】
この結果分子量54000のウロキナーゼは血栓溶
解能に関してきわめて優れた性能を保持している
が、分子量33000のウロキナーゼは高分子ウロキ
ナーゼに比べて半分以下の血栓溶解能であつた。
このチヤンドラループ法による血栓溶解能の検査
は試験管実験系ではあるが、生体内系に最も近い
検定法として認められた簡便な方法〔J.E xp.
Physiol.Vol XLIV(4)、377〜384(1959)〕であ
り、本発明に係る分子量54000±10000のウロキナ
ーゼの性能を十分に表わすものと考える。 実験2の結果は従来の試験管法、平板法、二段
法(医薬品研究:前掲)等の測定によつて同一の
力価と判定されていたものが、血栓溶解能につい
て比較した場合その分子量によつて性能が全く異
ることを見い出したもので、おどろくべきことで
ある。 実験3 生体内(ラツト)における血栓溶解効果 ウロキナーゼの生体内におけるフイブリン溶解
作用をラツトを用いてY.Sasaki(Thrombosis
Res.9、513、1976)およびR.N.Chakravart:
(Atherosc lerosis 21、349、1975)らの方法に
従つて試験した。 ヒト・フイブリノゲンにグリーンウツドらの方
法(Biochen.J.89、114、1963)により 125Iを標
識した 125I−ヒト・フイブリノゲンを調製し、
その0.4%液4mlにヒト・トロンビン200IUを添加
して混合し、室温にて約60分間静置してフイブリ
ンを生成させた。フイブリンの水分を紙を用い
て十分に吸い取つたのち、生理食塩液にて十分に
洗滌し、次いで紙を鋏で細片化し、これに生理
食塩液4mlを加えて十分に磨砕し、 125I−ヒ
ト・フイブリン粒子の浮游液を調製した。このと
きのフイブリンの粒子径は5〜10μの大きさであ
つた。浮游液1ml中に含まれるフイブリンは12mg
湿重量であり、 125Iの放射能活性は2.93×
106cpmであつた。このようなフイブリン浮游液
1mlをウイスター系ラツト(雄、体重250g)の
尾静脈より投与し、引続き同じ部位より分子量
54000または分子量33000のウロキナーゼ30000IU
を投与した。この後、抗プラスミン剤のアプロチ
ニン液(15000KIE/ml)を1滴ずつ滴下した試
験管に血液0.3〜0.5mlずつ経時的にラツトの頚動
脈から採取した。この血液を室温にて約2時間静
置したのち血清0.05mlを分取し、フイブリン分解
の結果生成されたFDP(フイブリン溶解産物)の
量を放射能活性により測定した。こゝに投与フイ
ブリンの放射能活性を100%とし、血清1ml当り
の放射能活性値及び全循環血清量(31.1ml/Kg)
より各時点における 125I−FDPの血中生成率
(%)を求め、その結果を第3表にまとめた。
解能に関してきわめて優れた性能を保持している
が、分子量33000のウロキナーゼは高分子ウロキ
ナーゼに比べて半分以下の血栓溶解能であつた。
このチヤンドラループ法による血栓溶解能の検査
は試験管実験系ではあるが、生体内系に最も近い
検定法として認められた簡便な方法〔J.E xp.
Physiol.Vol XLIV(4)、377〜384(1959)〕であ
り、本発明に係る分子量54000±10000のウロキナ
ーゼの性能を十分に表わすものと考える。 実験2の結果は従来の試験管法、平板法、二段
法(医薬品研究:前掲)等の測定によつて同一の
力価と判定されていたものが、血栓溶解能につい
て比較した場合その分子量によつて性能が全く異
ることを見い出したもので、おどろくべきことで
ある。 実験3 生体内(ラツト)における血栓溶解効果 ウロキナーゼの生体内におけるフイブリン溶解
作用をラツトを用いてY.Sasaki(Thrombosis
Res.9、513、1976)およびR.N.Chakravart:
(Atherosc lerosis 21、349、1975)らの方法に
従つて試験した。 ヒト・フイブリノゲンにグリーンウツドらの方
法(Biochen.J.89、114、1963)により 125Iを標
識した 125I−ヒト・フイブリノゲンを調製し、
その0.4%液4mlにヒト・トロンビン200IUを添加
して混合し、室温にて約60分間静置してフイブリ
ンを生成させた。フイブリンの水分を紙を用い
て十分に吸い取つたのち、生理食塩液にて十分に
洗滌し、次いで紙を鋏で細片化し、これに生理
食塩液4mlを加えて十分に磨砕し、 125I−ヒ
ト・フイブリン粒子の浮游液を調製した。このと
きのフイブリンの粒子径は5〜10μの大きさであ
つた。浮游液1ml中に含まれるフイブリンは12mg
湿重量であり、 125Iの放射能活性は2.93×
106cpmであつた。このようなフイブリン浮游液
1mlをウイスター系ラツト(雄、体重250g)の
尾静脈より投与し、引続き同じ部位より分子量
54000または分子量33000のウロキナーゼ30000IU
を投与した。この後、抗プラスミン剤のアプロチ
ニン液(15000KIE/ml)を1滴ずつ滴下した試
験管に血液0.3〜0.5mlずつ経時的にラツトの頚動
脈から採取した。この血液を室温にて約2時間静
置したのち血清0.05mlを分取し、フイブリン分解
の結果生成されたFDP(フイブリン溶解産物)の
量を放射能活性により測定した。こゝに投与フイ
ブリンの放射能活性を100%とし、血清1ml当り
の放射能活性値及び全循環血清量(31.1ml/Kg)
より各時点における 125I−FDPの血中生成率
(%)を求め、その結果を第3表にまとめた。
【表】
【表】
この第3表は高分子ウロキナーゼ(分子量
54000)が低分子のそれに比べてFDPを早くから
生成し、フイブリン分解速度がより高いこと及び
その生成量が大きいことを示している。 この実験3により高分子ウロキナーゼは生体内
においてもフイブリンの容解作用が強力であり、
高い血栓溶解能をもつことが判明した。 実験4 分子量による投与ウロキナーゼの血中濃
度減衰の差異 分子量の異なるウロキナーゼをそれぞれグリー
ンウツド(Biochen.J.89、114、1963)らの方法
に従つて 125Iを標識し、これらを動物に静注し
て投与後の血中濃度の減衰を比較した。 ウロキナーゼは分子量54000の高分子のもの
(比活性100000IU/mg蛋白)および分子量33000
の低分子のもの(比活性160000IU/mg蛋白)を
用い、それぞれクロラミンT法(Biochen.J.89、
114、1963)にて 125Iの標識を行つた。これらの
比較放射能活性は、前者が1.28×107cpm/mg蛋
白で、後者は2.24×107cpm/mg蛋白であつた。
実験動物には、ビーグル犬(雄、体重12〜15Kg)
を各群3匹ずつを用いた。 投与量は高分子および低分子ウロキナーゼとも
1000IU/Kgでおり、これを耳静脈より投与した。
投与後、3.8%クエン酸ナトリウム0.5mlを含む注
射器を用いて前肢静脈より血液5mlずつを経時的
に採取し、次いで遠心分離により血漿を分離して
その放射能活性をγ−線シンチレーシヨンカウン
ター(バツカード製)にて測定した。その結果は
図面に示す通りであり、高分子ウロキナーゼの血
中における減衰曲線Hは低分子ウロキナーゼの血
中減衰曲線Lに比較して緩やかであり、その血中
半減期を示めすと前者は後者の2倍であつた。 実験5 分子量と酵素活性の安定性 市販のウロキナーゼを使用して分子量と酵素活
性の安定性の相関関係を調べた。分子量20000、
33000、54000、100000のウロキナーゼゲル過法
(セフアデツクスG−75、70mMリン酸緩衝液PH
8.0、2.6×80cm)を使用して分画し、各々を
10000IU/mlの水溶液として調製した。これを4
℃、−10℃において保存し、その活性の経時変化
を調べ、50%活性残存率の所用時間を第5表に示
した。 この結果、分子量54000のウロキナーゼは低分
子ウロキナーゼに比べて約3倍の安定性を有する
ことが判つた。
54000)が低分子のそれに比べてFDPを早くから
生成し、フイブリン分解速度がより高いこと及び
その生成量が大きいことを示している。 この実験3により高分子ウロキナーゼは生体内
においてもフイブリンの容解作用が強力であり、
高い血栓溶解能をもつことが判明した。 実験4 分子量による投与ウロキナーゼの血中濃
度減衰の差異 分子量の異なるウロキナーゼをそれぞれグリー
ンウツド(Biochen.J.89、114、1963)らの方法
に従つて 125Iを標識し、これらを動物に静注し
て投与後の血中濃度の減衰を比較した。 ウロキナーゼは分子量54000の高分子のもの
(比活性100000IU/mg蛋白)および分子量33000
の低分子のもの(比活性160000IU/mg蛋白)を
用い、それぞれクロラミンT法(Biochen.J.89、
114、1963)にて 125Iの標識を行つた。これらの
比較放射能活性は、前者が1.28×107cpm/mg蛋
白で、後者は2.24×107cpm/mg蛋白であつた。
実験動物には、ビーグル犬(雄、体重12〜15Kg)
を各群3匹ずつを用いた。 投与量は高分子および低分子ウロキナーゼとも
1000IU/Kgでおり、これを耳静脈より投与した。
投与後、3.8%クエン酸ナトリウム0.5mlを含む注
射器を用いて前肢静脈より血液5mlずつを経時的
に採取し、次いで遠心分離により血漿を分離して
その放射能活性をγ−線シンチレーシヨンカウン
ター(バツカード製)にて測定した。その結果は
図面に示す通りであり、高分子ウロキナーゼの血
中における減衰曲線Hは低分子ウロキナーゼの血
中減衰曲線Lに比較して緩やかであり、その血中
半減期を示めすと前者は後者の2倍であつた。 実験5 分子量と酵素活性の安定性 市販のウロキナーゼを使用して分子量と酵素活
性の安定性の相関関係を調べた。分子量20000、
33000、54000、100000のウロキナーゼゲル過法
(セフアデツクスG−75、70mMリン酸緩衝液PH
8.0、2.6×80cm)を使用して分画し、各々を
10000IU/mlの水溶液として調製した。これを4
℃、−10℃において保存し、その活性の経時変化
を調べ、50%活性残存率の所用時間を第5表に示
した。 この結果、分子量54000のウロキナーゼは低分
子ウロキナーゼに比べて約3倍の安定性を有する
ことが判つた。
【表】
実験6 毒性試験
体重約20gの栄養状態のよい健康なシロハツカ
ネズミ及びモルモツトを5匹ずつ使用した。分子
量54000高分子のウロキナーゼ(15000IU)を注
射用蒸留水25mlに溶かし、この水溶液の0.5mlを
シロハツカネズミの皮下に投与し、5mlをモルモ
ツトの皮下に投与したとき、注射後7日間以内に
いずれも死亡しなかつた。たゞし投与量はシロハ
ツカネズミの場合1匹あたり300IUで、モルモツ
トの場合1匹あたり3000IUとする。 本発明で得たウロキナーゼ標品の臨床使用にお
ける投与量および投与方法は、50〜30000IUの本
品を日本薬局方注射用蒸留水0.5〜5mlに溶解し、
年令、症状および経過に応じて適宜加減して静脈
内注射、点滴静注、点滴注射、結膜下又は球後注
射して用いる。 次に本発明の実施例を示す。 実施例 成人男子より採集した新鮮尿をPH7.2に調整し、
その5をL−アレルギニンアガロース(PH7.2
の2%塩化ナトリウム溶液で平衡化したもの)の
50mlのカラムに流下させ、ウロキナーゼを吸着さ
せる。このカラムをPH7.5の2%塩化ナトリウム
溶液100mlで洗浄した後、PH6.0の1M塩化ナトリ
ウム溶液50mlを流下させてウロキナーゼを溶出す
る。溶出液を約10mlに濃縮した後、2.6×80cmの
セフアデツクスG−75(フアルマシア社製、PH8.0
の70mMリン酸緩衝液で平衡化)のカラムに充填
した後、20ml/hrの流速で平衡化と同一の緩衝液
にてゲル過を行つた。液を0.5mlずつ採取し、
分子量54000±10000の溶出分画を回収した。この
回収したウロキナーゼを含む水溶液をSDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動簡易分子量分析法
〔コロウイツク・カプラン(colcwickkaplan):
メソツド・イン・エンザイムオロジイ(Method
in Enzymology)26、3、(1972)〕にて分析す
ることにより、標準蛋白の分子量約54000に相当
する位置に単一のピークとして確認された。 この水溶液は生理食塩水に対して透析された
後、凍結乾燥することにより、総量17000IUのウ
ロキナーゼの標品を得た。
ネズミ及びモルモツトを5匹ずつ使用した。分子
量54000高分子のウロキナーゼ(15000IU)を注
射用蒸留水25mlに溶かし、この水溶液の0.5mlを
シロハツカネズミの皮下に投与し、5mlをモルモ
ツトの皮下に投与したとき、注射後7日間以内に
いずれも死亡しなかつた。たゞし投与量はシロハ
ツカネズミの場合1匹あたり300IUで、モルモツ
トの場合1匹あたり3000IUとする。 本発明で得たウロキナーゼ標品の臨床使用にお
ける投与量および投与方法は、50〜30000IUの本
品を日本薬局方注射用蒸留水0.5〜5mlに溶解し、
年令、症状および経過に応じて適宜加減して静脈
内注射、点滴静注、点滴注射、結膜下又は球後注
射して用いる。 次に本発明の実施例を示す。 実施例 成人男子より採集した新鮮尿をPH7.2に調整し、
その5をL−アレルギニンアガロース(PH7.2
の2%塩化ナトリウム溶液で平衡化したもの)の
50mlのカラムに流下させ、ウロキナーゼを吸着さ
せる。このカラムをPH7.5の2%塩化ナトリウム
溶液100mlで洗浄した後、PH6.0の1M塩化ナトリ
ウム溶液50mlを流下させてウロキナーゼを溶出す
る。溶出液を約10mlに濃縮した後、2.6×80cmの
セフアデツクスG−75(フアルマシア社製、PH8.0
の70mMリン酸緩衝液で平衡化)のカラムに充填
した後、20ml/hrの流速で平衡化と同一の緩衝液
にてゲル過を行つた。液を0.5mlずつ採取し、
分子量54000±10000の溶出分画を回収した。この
回収したウロキナーゼを含む水溶液をSDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動簡易分子量分析法
〔コロウイツク・カプラン(colcwickkaplan):
メソツド・イン・エンザイムオロジイ(Method
in Enzymology)26、3、(1972)〕にて分析す
ることにより、標準蛋白の分子量約54000に相当
する位置に単一のピークとして確認された。 この水溶液は生理食塩水に対して透析された
後、凍結乾燥することにより、総量17000IUのウ
ロキナーゼの標品を得た。
図面は 125I−標品のビーグル犬静注後におけ
る血中減衰曲線を示す線図である。
る血中減衰曲線を示す線図である。
Claims (1)
- 1 ウロキナーゼの製造における各処理工程にお
いて、少なくとも脱塩のための透析工程のPHが7
〜12であることを特徴とする分子量54000±10000
のウロキナーゼの製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7594377A JPS5411219A (en) | 1977-06-25 | 1977-06-25 | Thrombolytic agent and its preparation |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7594377A JPS5411219A (en) | 1977-06-25 | 1977-06-25 | Thrombolytic agent and its preparation |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5411219A JPS5411219A (en) | 1979-01-27 |
| JPS631290B2 true JPS631290B2 (ja) | 1988-01-12 |
Family
ID=13590808
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7594377A Granted JPS5411219A (en) | 1977-06-25 | 1977-06-25 | Thrombolytic agent and its preparation |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5411219A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02188898A (ja) * | 1989-01-17 | 1990-07-24 | Sanyo Electric Co Ltd | カップ式飲料販売機 |
| KR100586781B1 (ko) * | 1998-06-11 | 2006-06-08 | 혼다 기켄 고교 가부시키가이샤 | 유체 필터 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4370417A (en) * | 1980-04-03 | 1983-01-25 | Abbott Laboratories | Recombinant deoxyribonucleic acid which codes for plasminogen activator |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4966885A (ja) * | 1972-10-30 | 1974-06-28 | ||
| JPS50123869A (ja) * | 1974-03-13 | 1975-09-29 | ||
| JPS50160473A (ja) * | 1974-06-21 | 1975-12-25 | ||
| FR2387242A1 (fr) * | 1977-04-12 | 1978-11-10 | Choay Sa | Compositions purifiees d'urokinase et procede pour leur obtention |
-
1977
- 1977-06-25 JP JP7594377A patent/JPS5411219A/ja active Granted
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02188898A (ja) * | 1989-01-17 | 1990-07-24 | Sanyo Electric Co Ltd | カップ式飲料販売機 |
| KR100586781B1 (ko) * | 1998-06-11 | 2006-06-08 | 혼다 기켄 고교 가부시키가이샤 | 유체 필터 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5411219A (en) | 1979-01-27 |
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