JPS631921B2 - - Google Patents
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- JPS631921B2 JPS631921B2 JP2960880A JP2960880A JPS631921B2 JP S631921 B2 JPS631921 B2 JP S631921B2 JP 2960880 A JP2960880 A JP 2960880A JP 2960880 A JP2960880 A JP 2960880A JP S631921 B2 JPS631921 B2 JP S631921B2
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Description
本発明は、通常のグリチルリチン(甘草からの
抽出成分である、後記18β−グリチルリチン)の
異性化によつて得られる新規化合物の18α−グリ
チルリチン(後記)(特開昭56−115797号公報)
と、従来の18β−グリチルリチンとからなる特定
の組成物を、可溶化剤として使用して、香料およ
び/またはホルモンを水性の系中に可溶化した透
明な液状の化粧料に関する。 更に詳しくは、微酸性乃至酸性域(例えばPH4
からPH6.0)でも中性付近でもゲル化を起すこと
なく、かつ長期保存しても透明な液状を保持して
安定性に優れ、皮膚に対して刺激を与えることな
くマイルドに作用し、良好な感触を与え、更に使
用性、外観(透明性)の良好な、液状の透明な水
系化粧料(皮膚化粧料、頭髪化粧料等)に関す
る。 従来のグリチルリチン(「化粧品原料基準」や
特公昭45−21397号公報、特開昭52−151736号公
報に記載のグリチルリチン酸またはそのナトリウ
ム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)は、後記の
式(2)の構造を有しており、その水溶液はPH2.5〜
5.8の範囲内ではゲル化(凝固)を生起し、PH6
以上では可溶化力を低下するという特異性を示
す。 このゲル化現象を応用したゲル状(固型)皮膚
化粧料(特公昭45−21397号公報)は、よく知ら
れている。 しかしながら、(1)そのゲルは、流動性に乏し
く、指先には付着し難いために容器(瓶等)から
取出し難い。(2)ゲルを指先や手のひらで押圧して
も均一に破壊(液状化)し難く、滑りやすいため
に皮膚に塗着し難い。(3)ゲル(製品)を長期保存
すると、ゲル中の水が分離(遊漿)して、安定性
や外観が著しく低下する。(4)製造(配合)工程で
生成した気泡がゲル(製品)の中に残存して、消
泡し難く、製品の外観をわるくする。等の難点が
ある故にゲル状皮膚化粧料は未だ製品化(実用
化)されていない。 更に、従来のグリチルリチン酸ジカリウム
(18β−グリチルリチン酸ジカリウム)を可溶化
剤として、ホルモン(エストラジオール等)をPH
6.1以上のエチルアルコール水溶液に可溶化した
ホルモン配合ローシヨンが、特開昭52−151736号
公報に記載されている。 しかしながら、特開昭52−151736号公報の第
208頁の左欄下側に記述されているように、従来
のグリチルリチン酸ジカリウムは、酸性において
ゲル化を起す欠点がある。またPH6.1以上にして
もエチルアルコールを可溶化助剤として併用する
必要があると共に、PH6.1以上においては可溶化
力が低下するために、そのローシヨンを苛酷な温
度條件下で長期保存すると、白濁しやすい欠点が
ある。最近、皮膚にマイルドに作用すると言われ
ている、液状の酸性化粧料(PHが皮膚のPH(4.0
〜5.8)の近辺に調整されている化粧料)が汎用
されているが、従来のグリチルリチン(18β−グ
リチルリチン)ではPH2.5〜5.8の範囲内でゲル化
を起し、かつその溶解度が低下するために、流動
性、感触、可溶化安定性、消泡性等が良好で使用
しやすい液状の酸性化粧料を得ることができな
い。 一方合成可溶化剤(合成界面活性剤)では、皮
膚刺激性を有するものが多いために皮膚化粧料に
使用し難く、かつ処方設計も難かしい欠点があ
る。 本発明者等は、前記従来技術の難点を改良する
ために、鋭意研究した結果、後記特定の18α−グ
リチルリチンと18β−グリチルリチンとからなる
グリチルリチン組成物(本発明者が開発した新規
組成物:特開昭56−113793号公報に記載)を、香
料、ホルモン等(油性物質)の可溶化剤として適
用すると、如何なるPH條件下でもゲル化や可溶化
力の低下を起すことなく、可溶化力が高く、しか
も後述の如く優れた液状の透明な化粧料が工業的
容易にかつ有利に得られることを見出し本発明を
完成した。 本発明の目的は、皮膚に対して刺激を与えるこ
となく、マイルドに作用すると共に、フイーリン
グの良い感触を与え、かつ流動性、使用性、消泡
性、保存安定性に優れ、更に外観の良好(清澄、
美麗)な液状の透明化粧料を提供することにあ
る。 他の目的は、処方設計および工業的製造が容易
で、しかも合成界面活性剤を使用しない、酸性乃
至微酸性の液状の透明(可溶化型)化粧料を提供
するにある。 上記の目的は、可溶化剤として、下記のグリチ
ルリチン組成物を0.001〜10重量%(重量%は当
該化粧料の重量基準、以下同じ)香料、ホルモン
からなる群より選択された油性物質の少なくとも
一つを0.0001〜1.0重量%、および水を50〜99重
量%配合してなる、透明な液状の化粧料によつて
達成される。 Γグリチルリチン組成物: 18α−グリチルリチン酸、18α−グリチルリチ
ン酸モノナトリウム、18α−グリチルリチン酸モ
ノカリウム、18α−グリチルリチン酸モノアンモ
ニウムからなる群より選択された18α−グリチル
リチンの少なくとも一つが10〜98モル%と、 18β−グリチルリチン酸、18β−グリチルリチ
ン酸モノナトリウム、18β−グリチルリチン酸モ
ノカリウム、18β−グリチルリチン酸モノアンモ
ニウムからなる群より選択された18β−グリチル
リチンの少なくとも一つが2〜90モル%とからな
る組成物。本発明に使用する前記のグリチルリチ
ン組成物としては、18α−グリチルリチン10〜98
モル%と18β−グリチルリチン2〜90モル%から
成り、好ましくは18α−グリチルリチン30〜98モ
ル%と18β−グリチルリチン70〜2モル%とから
成るものである。18α−グリチルリチンが10モル
%よりも少なくなると、異状増粘やゲル化を起し
易く、また、18α−グリチルリチンが98モル%よ
りも多くなると経済的に好ましくない。 前記のグリチルリチン組成物を構成している
18α−グリチルリチンと18β−グリチルリチンと
の組合せは、例えば、18α−グリチルリチン酸に
対しては18β−グリチルリチン酸、18α−グリチ
ルリチン酸モノカリウム塩に対しては18β−グリ
チルリチン酸モノカリウム塩と言うように、相互
に異性体関係にある同一化合物であることが望ま
しい。 前記特定の18α−グリチルリチン並びにグリチ
ルリチン組成物は、本発明者(宮下晶、岡田憲
三、倉本隆志)によつて創製されたもので、前者
は新規化合物(特開昭56−115797号公報)であ
り、後者は、新規組成物(特開昭56−113793号公
報)である。 前記の18α−グリチルリチンは、後記の式(2)の
ように、18位の水素原子の立体配置がα配置であ
る点だけが通常のグリチルリチン(後記の式(1)で
示される、18β−グリチルリチン)と異なるもの
である。尚、本発明においては、この異性体
(18α−グリチルリチン)と通常のグリチルリチ
ン(18β−グリチルリチン)とを区別するため、
前者に18αを付けて18α−グリチルリチンと呼称
し、後者に18βを付けて18β−グリチルリチンと
呼称することにした。 下記式(1)………18β−グリチルリチン 下記式(2)………18α−グリチルリチン 〔前記の式(1)ならびに式(2)において、A1および
A2は水素原子、またはナトリウム、カリウム、
アンモニウム基である。但しA1とA2のうち、何
れか一方、または両方は水素原子である。〕 18α−グリチルリチンは、18β−グリチルリチ
ンと共通の特性を持つ反面、水素原子1個の立体
配置が異なるだけと僅かな差異から予想できない
特異な性質を示す。 以下、18α−グリチルリチンの特性の主なもの
を18β−グリチルリチンのそれと比較しながら説
明する。 (a) 融点(分解点) 融点を示さない。分解点は次のとおり。 試 料 18α−体 18β−体 遊離酸 206℃ 210℃ モノアンモニウム塩 212〜213℃ 216℃ モノカリウム塩 248℃ 246℃ (b) 旋光度〔α〕20 D(50v/v%エタノール中、
1w/v%溶液についての測定値) 試 料 18α−体 18β−体 遊離酸 +26.1゜ +60.4゜ モノアンモニウム塩 +23.2゜ +57.1゜ モノカリウム塩 +23.0゜ +56.0゜ (c) 紫外線吸収スペクトル 50v/v%エタノールを溶媒として、モノア
ンモニウム塩につき測定した結果は下記の通
り。 18α−体 18β−体 λnax 246nm 251nm E1% 1cm 12.87 13.60 ε 10,810 11,420 本発明に配合使用し得る前記のグリチルリチン
組成物は次のようにして製造される。 18β−グリチルリチン(遊離酸及び任意の塩)
を原料として、これを、水又は低級アルコール、
アルキレグリコール等を溶媒として、70〜200℃
に常圧又は加圧下に加熱して、苛性ソーダ、苛性
カリ等の苛性アルカリ処理により、異性化反応を
行なう。処理を終わつた後、鉱酸を加え酸析する
沈澱物を取するか、ヘキサノールあるいはブタ
ノール等で抽出することにより、グリチルリチン
組成物を得る。グリチルリチン組成物中の18α−
グリチルリチンと18β−グリチルリチンとの比率
(異性体比率)は、アルカリ処理時間の調整によ
り適宜得られる。また上記の18α−異性化反応物
に、18β−グリチルリチンの所望必要量を混合す
ることによつても調製することができる。 通常のグリチルリチン(18β−グリチルリチ
ン)が皮膚に対して無刺激性であるが、前記特定
のグリチルリチン組成物も、皮膚刺激性がなく安
全である。 すなわち、後記の各実施例に記載の各グリチル
リチン組成物の1%水溶液を被検試料として、
Draizeの方法に準じて動物皮膚刺激試験、人体
皮膚刺激試験を行なつた結果、動物皮膚刺激スコ
アー、人体皮膚刺激スコアーは何れも0であつ
て、無刺激性であることが確認された。 本発明に使用する前記特定のグリチルリチン組
成物は多くの点で通常の18β−グリチルリチンと
は異なる性質を持つている。 (イ) 水に対する溶解性が良く、前記グリチルリチ
ンは18β−グリチルリチンの場合の1/10以下の
短時間で溶解するので、当該化粧料の製造所要
時間を短縮し得る。 (ロ) 水溶液の透明性が良い。PH約4.2の酸性のモ
ノ塩では、18β−グリチルリチンの場合、一応
溶解してもゲル状で不透明であるのに対して、
前記のグリチルリチン組成物では透明に溶解
し、しかもゲル化しない。それ故、透明性の良
い液状の当該化粧料を生成しやすい。 (ハ) 水溶液の泡が消えやすい。18β−グリチルリ
チンは、安定な泡を形成するので消泡速度が遅
い。これに対して前記グリチルリチン組成物の
泡は静置状態でも消泡しやすく、消泡速度が早
いので、当該化粧料製造時の消泡所要時間を短
縮できる。 (ニ) 水溶液粘度は低く、かつ酸性域でも安定して
いるので、当該化粧料を長期保存しても粘度変
化が殆んどなく、液状を保持し得る。 (ホ) 前記のグリチルリチン組成物は、如何なるPH
領域でもゲル化することなく、かつ香料、ホル
モン等の油性物質を水性の系中に安定に可溶化
し得る。それ故、従来のグリチルリチン(特開
昭52−151736号公報のホルモン配合ローシヨ
ン)のようにアルコール等の可溶化助剤を使用
しなくてよいし、またそのPHを6.1以上に調整
する必要もない。従つて、本発明の化粧料の製
造に際しては、処方設計が極めて容易である。 (ヘ) 前記のグリチルリチン組成物は、適度の粘度
とPHと良好な流動性と良好な皮膚親和性を当該
化粧料に付与し得る。それ故当該化粧料を使用
するに際しては、容器からの取り出しが容易
で、皮膚に均一に塗着して、マイルドに作用す
ると共に、その消炎効果と相俟つて、さつぱり
とした、かつ滑らかな(つるつるした)、フイ
ーリングの良い感触を与えることができる。前
記のグリチルリチン組成物の配合量は、当該化
粧料の組成(処方)における総重量を基準とし
て、0.001〜10重量%、好ましくは0.1〜3重量
%である。0.001重量%よりも少なくなくなる
と、前記油性物質の可溶化力が低下し、また10
重量%よりも多くなると、水系中における溶解
性が低下して濁りを生成しやすい。 本発明に使用する香料、ホルモンは油性物質で
あるから、その香料は油溶性香料であり、ホルモ
ンは油溶性ホルモンである。前記のホルモンとし
ては、例えば、エストラジオール、エチニルエス
トラジオール、エストロン、ジエチルスチルベス
トロール、酢酸コルチゾン等が挙げられる。 これらの油性物質は、一種又は二種以上組合わ
せて使用される。その配合量は0.0001〜1.0重量
%、好ましくは0.001〜0.5重量%である。0.0001
重量%より少ないと当該油性物質の個有の特性効
果が少なくなり、1.0重量%より多くなるとその
可溶化が困難となり易い。 本発明における水の配合量は、通常50〜99重量
%、好ましくは、60〜96重量%である。 本発明の透明化粧料においては、エチルアルコ
ール等の脂肪低級一価アルコールの配合を必須要
件としていないけれども、更に該アルコールの適
量を添加混合することによつて清涼感を与え、乾
燥速度や該グリチルリチンの可溶化性を向上し得
る。該アルコールの配合量は高々30重量%であ
る。 また本発明の透明化粧料がカラミンローシヨン
や水性メイクアツプベースの場合は、公知の顔料
を更に添加配合される。 尚、本発明の透明化粧料には、必要に応じて更
に、公知の保湿剤(グリセリン等)、皮膚又は毛
髪の栄養剤、水溶性色素、紫外線吸収剤、収レン
剤等の周知の添加成分を配合してもよい。 本発明の透明化粧料は、グリチルリチン組成物
を水に溶解したのち、これに低級アルコール等に
溶解した被可溶化物の油性物質を撹拌下に添加混
合して可溶化するか、もしくは濃グリチルリチン
組成物水溶液に被可溶化物の油性物質を分散溶解
して水を一定量まで追加する等の公知の製造方法
によつて製造される。 本発明の透明化粧料としては、例えば酸性整肌
化粧水、アルカリ性化粧水、収れん性化粧水、消
炎性化粧水、アフターシエーブローシヨン、ヘア
リキツド、ヘアートニツク、水性メイクアツプベ
ース、透明パツク等として有用である。 本発明の透明化粧料は、長期間保存しても安定
かつ清澄透明で良好な流動性の液状のもので、皮
膚を刺激することなく親和性に優れ、その使用感
は仕上りがさつぱりとし、かつ滑らかなフイーリ
ングの良い感触で、その商品価値は極めて高いも
のである。 以下、実施例を挙げて本発明を説明する。 尚、実施例に示す「部」は重量部を、またα:
βとは当該の18α−グリチルリチンと当該の18β
−グリチルリチンの組成比(モル比)を意味す
る。 実施例 1 〔1〕 グリチルリチンモノアンモニウム組成物の
製造 甘草から作られた18β−グリチルリチンモノ
アンモニウム(純度80%)200部を4N−
NaOH100mlに溶解し、この溶液を常圧で還流
下に7.5時間加熱した。この後、反応混合物に
硫酸を加えてPHを約2とすることにより生じた
沈澱をn−ヘキサノール500部で抽出し、アン
モア水を加えてアルカリ性とし、ヘキサノール
を留去し、85%メタノールより再結晶して、グ
リチルリチン酸モノアンモニウム組成物(18α
−体69.6モルと18β−体30.4モルの混合物)118
部を得た。 〔2〕 拭き取り化粧水の調製 (1) 処方 グリチルリチン酸モノアンモニウム組成
物(α:β=69.6モル:30.4モル) 0.4部 香料(ベルガモツト油) 0.1 青色1号(水溶性色素) 適量 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 精製水 99.4 (2) 製造法 上記成分を成分の一部に混合溶解し、
その中に成分を分散溶解する。次いで成分
の残部に成分およびを混合溶解したも
のを加え、均一に混合して、本発明の拭き取
り化粧水を得た。この拭き取り化粧水は、淡
青色の透明な外観を呈し、PHは4.2、粘度
(20℃)は1.05cpsで良好な流動性を有し、5
〜45℃の恒温槽内に6ケ月保存後もゲル化を
起すことなく、透明で、粘度は同一で安定性
は良好であつた。またこの拭き取り化粧水は
肌に塗布後の仕上りが滑らかで(つるつるし
て)、さつぱりしたフイーリングの良い感触
を与えた。尚、当該化粧料の実用テストは専
門検査員3人によつて行なつた。以下同じ。 比較例 1 グリチルリチン酸モノアンモニウム組成物
(α:β=69.6モル:30.4モル)の代わりに、18β
−グリチルリチン酸モノアンモニウムの単独を使
用する他には、実施例1と同様に行なつた。得ら
れた化粧水は、PHは4.2で、ゲル化して、流動性
が著しくわるく、容器から出し難く、また肌に均
一に塗布できなかつた。 実施例 2 (拭き取り化粧水) グリチルリチン酸モノアンモニウム組成物
(α:β=69.6モル:30.4モル)の代わりに、第
1表の如く、α、β異性体比率の異なるグリチル
リチン酸モノカリウムの各組成物を、それぞれ使
用する他は、実施例1と同様にして各拭き取り化
粧水を製造し、その粘度(20℃)、外観及び実用
特性を調べた結果を第1表に示す。その結果、
18α−体含有率が10モル%より少ないときは、
18β−体の単独の場合と同様に、当該化粧水のゲ
ル化が起り、流動性が悪く、若干濁水外観を呈し
実用上で塗布時にそのゲル体が肌の上で滑り、均
一に塗布し難いことが確認した。しかし、18α−
体を10〜98モル%含有する組成物では保存安定
性、感触がよく、液状の透明な製品が得られた。
抽出成分である、後記18β−グリチルリチン)の
異性化によつて得られる新規化合物の18α−グリ
チルリチン(後記)(特開昭56−115797号公報)
と、従来の18β−グリチルリチンとからなる特定
の組成物を、可溶化剤として使用して、香料およ
び/またはホルモンを水性の系中に可溶化した透
明な液状の化粧料に関する。 更に詳しくは、微酸性乃至酸性域(例えばPH4
からPH6.0)でも中性付近でもゲル化を起すこと
なく、かつ長期保存しても透明な液状を保持して
安定性に優れ、皮膚に対して刺激を与えることな
くマイルドに作用し、良好な感触を与え、更に使
用性、外観(透明性)の良好な、液状の透明な水
系化粧料(皮膚化粧料、頭髪化粧料等)に関す
る。 従来のグリチルリチン(「化粧品原料基準」や
特公昭45−21397号公報、特開昭52−151736号公
報に記載のグリチルリチン酸またはそのナトリウ
ム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)は、後記の
式(2)の構造を有しており、その水溶液はPH2.5〜
5.8の範囲内ではゲル化(凝固)を生起し、PH6
以上では可溶化力を低下するという特異性を示
す。 このゲル化現象を応用したゲル状(固型)皮膚
化粧料(特公昭45−21397号公報)は、よく知ら
れている。 しかしながら、(1)そのゲルは、流動性に乏し
く、指先には付着し難いために容器(瓶等)から
取出し難い。(2)ゲルを指先や手のひらで押圧して
も均一に破壊(液状化)し難く、滑りやすいため
に皮膚に塗着し難い。(3)ゲル(製品)を長期保存
すると、ゲル中の水が分離(遊漿)して、安定性
や外観が著しく低下する。(4)製造(配合)工程で
生成した気泡がゲル(製品)の中に残存して、消
泡し難く、製品の外観をわるくする。等の難点が
ある故にゲル状皮膚化粧料は未だ製品化(実用
化)されていない。 更に、従来のグリチルリチン酸ジカリウム
(18β−グリチルリチン酸ジカリウム)を可溶化
剤として、ホルモン(エストラジオール等)をPH
6.1以上のエチルアルコール水溶液に可溶化した
ホルモン配合ローシヨンが、特開昭52−151736号
公報に記載されている。 しかしながら、特開昭52−151736号公報の第
208頁の左欄下側に記述されているように、従来
のグリチルリチン酸ジカリウムは、酸性において
ゲル化を起す欠点がある。またPH6.1以上にして
もエチルアルコールを可溶化助剤として併用する
必要があると共に、PH6.1以上においては可溶化
力が低下するために、そのローシヨンを苛酷な温
度條件下で長期保存すると、白濁しやすい欠点が
ある。最近、皮膚にマイルドに作用すると言われ
ている、液状の酸性化粧料(PHが皮膚のPH(4.0
〜5.8)の近辺に調整されている化粧料)が汎用
されているが、従来のグリチルリチン(18β−グ
リチルリチン)ではPH2.5〜5.8の範囲内でゲル化
を起し、かつその溶解度が低下するために、流動
性、感触、可溶化安定性、消泡性等が良好で使用
しやすい液状の酸性化粧料を得ることができな
い。 一方合成可溶化剤(合成界面活性剤)では、皮
膚刺激性を有するものが多いために皮膚化粧料に
使用し難く、かつ処方設計も難かしい欠点があ
る。 本発明者等は、前記従来技術の難点を改良する
ために、鋭意研究した結果、後記特定の18α−グ
リチルリチンと18β−グリチルリチンとからなる
グリチルリチン組成物(本発明者が開発した新規
組成物:特開昭56−113793号公報に記載)を、香
料、ホルモン等(油性物質)の可溶化剤として適
用すると、如何なるPH條件下でもゲル化や可溶化
力の低下を起すことなく、可溶化力が高く、しか
も後述の如く優れた液状の透明な化粧料が工業的
容易にかつ有利に得られることを見出し本発明を
完成した。 本発明の目的は、皮膚に対して刺激を与えるこ
となく、マイルドに作用すると共に、フイーリン
グの良い感触を与え、かつ流動性、使用性、消泡
性、保存安定性に優れ、更に外観の良好(清澄、
美麗)な液状の透明化粧料を提供することにあ
る。 他の目的は、処方設計および工業的製造が容易
で、しかも合成界面活性剤を使用しない、酸性乃
至微酸性の液状の透明(可溶化型)化粧料を提供
するにある。 上記の目的は、可溶化剤として、下記のグリチ
ルリチン組成物を0.001〜10重量%(重量%は当
該化粧料の重量基準、以下同じ)香料、ホルモン
からなる群より選択された油性物質の少なくとも
一つを0.0001〜1.0重量%、および水を50〜99重
量%配合してなる、透明な液状の化粧料によつて
達成される。 Γグリチルリチン組成物: 18α−グリチルリチン酸、18α−グリチルリチ
ン酸モノナトリウム、18α−グリチルリチン酸モ
ノカリウム、18α−グリチルリチン酸モノアンモ
ニウムからなる群より選択された18α−グリチル
リチンの少なくとも一つが10〜98モル%と、 18β−グリチルリチン酸、18β−グリチルリチ
ン酸モノナトリウム、18β−グリチルリチン酸モ
ノカリウム、18β−グリチルリチン酸モノアンモ
ニウムからなる群より選択された18β−グリチル
リチンの少なくとも一つが2〜90モル%とからな
る組成物。本発明に使用する前記のグリチルリチ
ン組成物としては、18α−グリチルリチン10〜98
モル%と18β−グリチルリチン2〜90モル%から
成り、好ましくは18α−グリチルリチン30〜98モ
ル%と18β−グリチルリチン70〜2モル%とから
成るものである。18α−グリチルリチンが10モル
%よりも少なくなると、異状増粘やゲル化を起し
易く、また、18α−グリチルリチンが98モル%よ
りも多くなると経済的に好ましくない。 前記のグリチルリチン組成物を構成している
18α−グリチルリチンと18β−グリチルリチンと
の組合せは、例えば、18α−グリチルリチン酸に
対しては18β−グリチルリチン酸、18α−グリチ
ルリチン酸モノカリウム塩に対しては18β−グリ
チルリチン酸モノカリウム塩と言うように、相互
に異性体関係にある同一化合物であることが望ま
しい。 前記特定の18α−グリチルリチン並びにグリチ
ルリチン組成物は、本発明者(宮下晶、岡田憲
三、倉本隆志)によつて創製されたもので、前者
は新規化合物(特開昭56−115797号公報)であ
り、後者は、新規組成物(特開昭56−113793号公
報)である。 前記の18α−グリチルリチンは、後記の式(2)の
ように、18位の水素原子の立体配置がα配置であ
る点だけが通常のグリチルリチン(後記の式(1)で
示される、18β−グリチルリチン)と異なるもの
である。尚、本発明においては、この異性体
(18α−グリチルリチン)と通常のグリチルリチ
ン(18β−グリチルリチン)とを区別するため、
前者に18αを付けて18α−グリチルリチンと呼称
し、後者に18βを付けて18β−グリチルリチンと
呼称することにした。 下記式(1)………18β−グリチルリチン 下記式(2)………18α−グリチルリチン 〔前記の式(1)ならびに式(2)において、A1および
A2は水素原子、またはナトリウム、カリウム、
アンモニウム基である。但しA1とA2のうち、何
れか一方、または両方は水素原子である。〕 18α−グリチルリチンは、18β−グリチルリチ
ンと共通の特性を持つ反面、水素原子1個の立体
配置が異なるだけと僅かな差異から予想できない
特異な性質を示す。 以下、18α−グリチルリチンの特性の主なもの
を18β−グリチルリチンのそれと比較しながら説
明する。 (a) 融点(分解点) 融点を示さない。分解点は次のとおり。 試 料 18α−体 18β−体 遊離酸 206℃ 210℃ モノアンモニウム塩 212〜213℃ 216℃ モノカリウム塩 248℃ 246℃ (b) 旋光度〔α〕20 D(50v/v%エタノール中、
1w/v%溶液についての測定値) 試 料 18α−体 18β−体 遊離酸 +26.1゜ +60.4゜ モノアンモニウム塩 +23.2゜ +57.1゜ モノカリウム塩 +23.0゜ +56.0゜ (c) 紫外線吸収スペクトル 50v/v%エタノールを溶媒として、モノア
ンモニウム塩につき測定した結果は下記の通
り。 18α−体 18β−体 λnax 246nm 251nm E1% 1cm 12.87 13.60 ε 10,810 11,420 本発明に配合使用し得る前記のグリチルリチン
組成物は次のようにして製造される。 18β−グリチルリチン(遊離酸及び任意の塩)
を原料として、これを、水又は低級アルコール、
アルキレグリコール等を溶媒として、70〜200℃
に常圧又は加圧下に加熱して、苛性ソーダ、苛性
カリ等の苛性アルカリ処理により、異性化反応を
行なう。処理を終わつた後、鉱酸を加え酸析する
沈澱物を取するか、ヘキサノールあるいはブタ
ノール等で抽出することにより、グリチルリチン
組成物を得る。グリチルリチン組成物中の18α−
グリチルリチンと18β−グリチルリチンとの比率
(異性体比率)は、アルカリ処理時間の調整によ
り適宜得られる。また上記の18α−異性化反応物
に、18β−グリチルリチンの所望必要量を混合す
ることによつても調製することができる。 通常のグリチルリチン(18β−グリチルリチ
ン)が皮膚に対して無刺激性であるが、前記特定
のグリチルリチン組成物も、皮膚刺激性がなく安
全である。 すなわち、後記の各実施例に記載の各グリチル
リチン組成物の1%水溶液を被検試料として、
Draizeの方法に準じて動物皮膚刺激試験、人体
皮膚刺激試験を行なつた結果、動物皮膚刺激スコ
アー、人体皮膚刺激スコアーは何れも0であつ
て、無刺激性であることが確認された。 本発明に使用する前記特定のグリチルリチン組
成物は多くの点で通常の18β−グリチルリチンと
は異なる性質を持つている。 (イ) 水に対する溶解性が良く、前記グリチルリチ
ンは18β−グリチルリチンの場合の1/10以下の
短時間で溶解するので、当該化粧料の製造所要
時間を短縮し得る。 (ロ) 水溶液の透明性が良い。PH約4.2の酸性のモ
ノ塩では、18β−グリチルリチンの場合、一応
溶解してもゲル状で不透明であるのに対して、
前記のグリチルリチン組成物では透明に溶解
し、しかもゲル化しない。それ故、透明性の良
い液状の当該化粧料を生成しやすい。 (ハ) 水溶液の泡が消えやすい。18β−グリチルリ
チンは、安定な泡を形成するので消泡速度が遅
い。これに対して前記グリチルリチン組成物の
泡は静置状態でも消泡しやすく、消泡速度が早
いので、当該化粧料製造時の消泡所要時間を短
縮できる。 (ニ) 水溶液粘度は低く、かつ酸性域でも安定して
いるので、当該化粧料を長期保存しても粘度変
化が殆んどなく、液状を保持し得る。 (ホ) 前記のグリチルリチン組成物は、如何なるPH
領域でもゲル化することなく、かつ香料、ホル
モン等の油性物質を水性の系中に安定に可溶化
し得る。それ故、従来のグリチルリチン(特開
昭52−151736号公報のホルモン配合ローシヨ
ン)のようにアルコール等の可溶化助剤を使用
しなくてよいし、またそのPHを6.1以上に調整
する必要もない。従つて、本発明の化粧料の製
造に際しては、処方設計が極めて容易である。 (ヘ) 前記のグリチルリチン組成物は、適度の粘度
とPHと良好な流動性と良好な皮膚親和性を当該
化粧料に付与し得る。それ故当該化粧料を使用
するに際しては、容器からの取り出しが容易
で、皮膚に均一に塗着して、マイルドに作用す
ると共に、その消炎効果と相俟つて、さつぱり
とした、かつ滑らかな(つるつるした)、フイ
ーリングの良い感触を与えることができる。前
記のグリチルリチン組成物の配合量は、当該化
粧料の組成(処方)における総重量を基準とし
て、0.001〜10重量%、好ましくは0.1〜3重量
%である。0.001重量%よりも少なくなくなる
と、前記油性物質の可溶化力が低下し、また10
重量%よりも多くなると、水系中における溶解
性が低下して濁りを生成しやすい。 本発明に使用する香料、ホルモンは油性物質で
あるから、その香料は油溶性香料であり、ホルモ
ンは油溶性ホルモンである。前記のホルモンとし
ては、例えば、エストラジオール、エチニルエス
トラジオール、エストロン、ジエチルスチルベス
トロール、酢酸コルチゾン等が挙げられる。 これらの油性物質は、一種又は二種以上組合わ
せて使用される。その配合量は0.0001〜1.0重量
%、好ましくは0.001〜0.5重量%である。0.0001
重量%より少ないと当該油性物質の個有の特性効
果が少なくなり、1.0重量%より多くなるとその
可溶化が困難となり易い。 本発明における水の配合量は、通常50〜99重量
%、好ましくは、60〜96重量%である。 本発明の透明化粧料においては、エチルアルコ
ール等の脂肪低級一価アルコールの配合を必須要
件としていないけれども、更に該アルコールの適
量を添加混合することによつて清涼感を与え、乾
燥速度や該グリチルリチンの可溶化性を向上し得
る。該アルコールの配合量は高々30重量%であ
る。 また本発明の透明化粧料がカラミンローシヨン
や水性メイクアツプベースの場合は、公知の顔料
を更に添加配合される。 尚、本発明の透明化粧料には、必要に応じて更
に、公知の保湿剤(グリセリン等)、皮膚又は毛
髪の栄養剤、水溶性色素、紫外線吸収剤、収レン
剤等の周知の添加成分を配合してもよい。 本発明の透明化粧料は、グリチルリチン組成物
を水に溶解したのち、これに低級アルコール等に
溶解した被可溶化物の油性物質を撹拌下に添加混
合して可溶化するか、もしくは濃グリチルリチン
組成物水溶液に被可溶化物の油性物質を分散溶解
して水を一定量まで追加する等の公知の製造方法
によつて製造される。 本発明の透明化粧料としては、例えば酸性整肌
化粧水、アルカリ性化粧水、収れん性化粧水、消
炎性化粧水、アフターシエーブローシヨン、ヘア
リキツド、ヘアートニツク、水性メイクアツプベ
ース、透明パツク等として有用である。 本発明の透明化粧料は、長期間保存しても安定
かつ清澄透明で良好な流動性の液状のもので、皮
膚を刺激することなく親和性に優れ、その使用感
は仕上りがさつぱりとし、かつ滑らかなフイーリ
ングの良い感触で、その商品価値は極めて高いも
のである。 以下、実施例を挙げて本発明を説明する。 尚、実施例に示す「部」は重量部を、またα:
βとは当該の18α−グリチルリチンと当該の18β
−グリチルリチンの組成比(モル比)を意味す
る。 実施例 1 〔1〕 グリチルリチンモノアンモニウム組成物の
製造 甘草から作られた18β−グリチルリチンモノ
アンモニウム(純度80%)200部を4N−
NaOH100mlに溶解し、この溶液を常圧で還流
下に7.5時間加熱した。この後、反応混合物に
硫酸を加えてPHを約2とすることにより生じた
沈澱をn−ヘキサノール500部で抽出し、アン
モア水を加えてアルカリ性とし、ヘキサノール
を留去し、85%メタノールより再結晶して、グ
リチルリチン酸モノアンモニウム組成物(18α
−体69.6モルと18β−体30.4モルの混合物)118
部を得た。 〔2〕 拭き取り化粧水の調製 (1) 処方 グリチルリチン酸モノアンモニウム組成
物(α:β=69.6モル:30.4モル) 0.4部 香料(ベルガモツト油) 0.1 青色1号(水溶性色素) 適量 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 精製水 99.4 (2) 製造法 上記成分を成分の一部に混合溶解し、
その中に成分を分散溶解する。次いで成分
の残部に成分およびを混合溶解したも
のを加え、均一に混合して、本発明の拭き取
り化粧水を得た。この拭き取り化粧水は、淡
青色の透明な外観を呈し、PHは4.2、粘度
(20℃)は1.05cpsで良好な流動性を有し、5
〜45℃の恒温槽内に6ケ月保存後もゲル化を
起すことなく、透明で、粘度は同一で安定性
は良好であつた。またこの拭き取り化粧水は
肌に塗布後の仕上りが滑らかで(つるつるし
て)、さつぱりしたフイーリングの良い感触
を与えた。尚、当該化粧料の実用テストは専
門検査員3人によつて行なつた。以下同じ。 比較例 1 グリチルリチン酸モノアンモニウム組成物
(α:β=69.6モル:30.4モル)の代わりに、18β
−グリチルリチン酸モノアンモニウムの単独を使
用する他には、実施例1と同様に行なつた。得ら
れた化粧水は、PHは4.2で、ゲル化して、流動性
が著しくわるく、容器から出し難く、また肌に均
一に塗布できなかつた。 実施例 2 (拭き取り化粧水) グリチルリチン酸モノアンモニウム組成物
(α:β=69.6モル:30.4モル)の代わりに、第
1表の如く、α、β異性体比率の異なるグリチル
リチン酸モノカリウムの各組成物を、それぞれ使
用する他は、実施例1と同様にして各拭き取り化
粧水を製造し、その粘度(20℃)、外観及び実用
特性を調べた結果を第1表に示す。その結果、
18α−体含有率が10モル%より少ないときは、
18β−体の単独の場合と同様に、当該化粧水のゲ
ル化が起り、流動性が悪く、若干濁水外観を呈し
実用上で塗布時にそのゲル体が肌の上で滑り、均
一に塗布し難いことが確認した。しかし、18α−
体を10〜98モル%含有する組成物では保存安定
性、感触がよく、液状の透明な製品が得られた。
【表】
【表】
※は粘度が極めて高く、測定不能。
実施例 3 (消炎性化粧水) (1) 処方 ◎ グリチルリチン酸モノカリウム組成物
(α:β=39.3モル:60.7モル) 0.4部 プロピレングリコール 5.0部 エストラジオール(ホルモン) 0.001 エタノール 5.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 青色1号(水溶粧色素) 適量 精製水 89.5 (2) 製造法 上記成分の、及びを成分に混合溶解
しこれに成分の〜を混合溶解したものを加
えて、本発明の消炎性化粧水を得た。 この消炎性化粧水は、淡青色の透明なる外観
を呈しPHは4.4、粘度は1.15cps(20℃)で良好
な流動性を有しており、5〜45℃の恒温槽内に
6ケ月保存後もゲル化を起すことなく、安定
で、透明で、粘度は1.14cpsであつた。またこ
の消炎性化粧水は、肌に塗布後の仕上りが滑ら
かで、清涼感のあるさつぱりした良好な感触に
加えてしつとりしたフイーリングの良好な感触
を有していた。 比較例 2 グリチルリチン酸モノカリウム組成物(α:β
=39.3モル:60.7モル)の代わりに、18β−グリ
チルリチン酸モノカリウムの単独を使用する他
は、実施例3と同様に行なつた。得られた消炎性
化粧水は、PHは4.4で、ゲル化しており、容器か
ら出しにくく、肌に均一に塗布することが困難で
あつた。 比較例 3 グリチルリチン酸モノカリウム組成物(α:β
=39.3モル:60.7モル)の代わりに、18β−グリ
チルリチン酸ジカリウム単独を使用する他は、実
施例3と同様に行なつた。得られた消炎性化粧水
のPHは5.0(20℃)で、粘度は3.5(20℃)で、透明
であつたが、5〜45℃の恒温槽に3週間保存後に
ゲル化し、白濁した。 実施例 4 (拭き取り化粧水) グリチルリチン酸モノアンモニウム組成物
(α:β=69.6モル:30.4モル)の代わりに、グ
リチルリチン酸モノナトリウム組成物(α:β=
30モル:70モル)を使用する他は、同様に行なつ
た。得られた拭き取り化粧水は、淡青色の透明な
外観を呈し、PHは4.4、粘度は2.9cps(20℃)で良
好な流動性を有し、5〜45℃の恒温槽内に6ケ月
保存後も透明で、ゲル化を起すことなく、粘度は
2.9cpsで変らず、安定であつた。またこの拭き取
り化粧水は肌に塗布後の仕上りが滑らかで(つる
つるして)、さつぱりした良好な感触を与えた。 実施例 5 (整肌用酸性化粧水) 第2表にもとづく処方で整肌用の酸性化粧水を
調製した。得られた各整肌用の酸性化粧水の特性
を第3表に示した。
実施例 3 (消炎性化粧水) (1) 処方 ◎ グリチルリチン酸モノカリウム組成物
(α:β=39.3モル:60.7モル) 0.4部 プロピレングリコール 5.0部 エストラジオール(ホルモン) 0.001 エタノール 5.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 青色1号(水溶粧色素) 適量 精製水 89.5 (2) 製造法 上記成分の、及びを成分に混合溶解
しこれに成分の〜を混合溶解したものを加
えて、本発明の消炎性化粧水を得た。 この消炎性化粧水は、淡青色の透明なる外観
を呈しPHは4.4、粘度は1.15cps(20℃)で良好
な流動性を有しており、5〜45℃の恒温槽内に
6ケ月保存後もゲル化を起すことなく、安定
で、透明で、粘度は1.14cpsであつた。またこ
の消炎性化粧水は、肌に塗布後の仕上りが滑ら
かで、清涼感のあるさつぱりした良好な感触に
加えてしつとりしたフイーリングの良好な感触
を有していた。 比較例 2 グリチルリチン酸モノカリウム組成物(α:β
=39.3モル:60.7モル)の代わりに、18β−グリ
チルリチン酸モノカリウムの単独を使用する他
は、実施例3と同様に行なつた。得られた消炎性
化粧水は、PHは4.4で、ゲル化しており、容器か
ら出しにくく、肌に均一に塗布することが困難で
あつた。 比較例 3 グリチルリチン酸モノカリウム組成物(α:β
=39.3モル:60.7モル)の代わりに、18β−グリ
チルリチン酸ジカリウム単独を使用する他は、実
施例3と同様に行なつた。得られた消炎性化粧水
のPHは5.0(20℃)で、粘度は3.5(20℃)で、透明
であつたが、5〜45℃の恒温槽に3週間保存後に
ゲル化し、白濁した。 実施例 4 (拭き取り化粧水) グリチルリチン酸モノアンモニウム組成物
(α:β=69.6モル:30.4モル)の代わりに、グ
リチルリチン酸モノナトリウム組成物(α:β=
30モル:70モル)を使用する他は、同様に行なつ
た。得られた拭き取り化粧水は、淡青色の透明な
外観を呈し、PHは4.4、粘度は2.9cps(20℃)で良
好な流動性を有し、5〜45℃の恒温槽内に6ケ月
保存後も透明で、ゲル化を起すことなく、粘度は
2.9cpsで変らず、安定であつた。またこの拭き取
り化粧水は肌に塗布後の仕上りが滑らかで(つる
つるして)、さつぱりした良好な感触を与えた。 実施例 5 (整肌用酸性化粧水) 第2表にもとづく処方で整肌用の酸性化粧水を
調製した。得られた各整肌用の酸性化粧水の特性
を第3表に示した。
【表】
【表】
第3表より明らかな如く、グリチルリチン組成
物が0.001〜10重量%では、良好な透明液状の整
肌用化粧水が得られた。これに対し、0.001重量
%未満では、濁り、オリ(沈澱物)が生じ、10重
量%を越えると、やゝ溶解性が落ちて、濁りや結
晶物を生成し、また塗布時の感触がわるくなる。 実施例 6 (整肌用化粧水) 第4表にもとづいて酸性の整肌用化粧水を調製
した。得られた各整肌用化粧水の特性を第5表に
示した。
物が0.001〜10重量%では、良好な透明液状の整
肌用化粧水が得られた。これに対し、0.001重量
%未満では、濁り、オリ(沈澱物)が生じ、10重
量%を越えると、やゝ溶解性が落ちて、濁りや結
晶物を生成し、また塗布時の感触がわるくなる。 実施例 6 (整肌用化粧水) 第4表にもとづいて酸性の整肌用化粧水を調製
した。得られた各整肌用化粧水の特性を第5表に
示した。
【表】
【表】
第5表より明らかな如く、油性物質の香料が
0.0001重量%未満では、香り立ちが悪く、また
1.0重量%を越えると、香り立ちが強すぎしかも、
にごりを生じる。しかし0.001〜1.0%では、感
触、香り立ちが良く、透明で、安定した液状の酸
性の整肌化粧水が得られた。 実施例 7 (ヘアーリクイド) (1) 処方 エタノール 2.5部 ポリオキシプロピレブチルエーテル 20 グリチルリチン酸モノカリウム組成物
(α:β=10モル:90モル) 2 香料(ベルガモツト油) 0.5 精製水 52.5 (2) 製造法 上記成分のを成分に混合溶解し、これに
成分の、、を混合溶解したものを加え
て、本発明のヘアーリクイドを得た。 このヘアーリクイドは、透明なる外観を呈
し、PHは4.1、粘度(20℃)は2.43cpsで良好な
流動性を有しており、5〜45℃の恒温槽内に6
ケ月保存後もゲル化を起すことなく、透明で、
粘度は2.42cpsで安定で保存安定性が良好であ
つた。 実施例 8 (消炎性化粧水:ホルモン配合) グリチルリチン酸モノカリウム組成物(α:β
=60モル:40モル)0.5部を精製水85部に分散し、
溶解した。この溶液の中に、エストラジオール
(ホルモン)0.01部を香料(クラリーセージ油)
0.03に溶解した混合物を強力撹拌しながら添加、
混合して可溶化した後、更に精製水14部を添加、
混合した。得られた消炎性化粧水は、透明な、外
観を呈し、PHは5.0、粘度は2.2cps(20℃)で良好
な流動性を有しており、5〜45℃の恒温槽内に6
ケ月保存後も、透明で、ゲル化を起すことなく、
粘度は2.2cpsで、保存安定性にも優れていた。ま
た、この消炎化粧水は、肌に塗布後の仕上りが滑
らかで(つるつるして)、さつぱりした良好な感
触を有していた。 実施例 9 (整肌用酸性化粧水) グリチルリチン酸組成物(α:β=70モル:30
モル)0.1部と香料(ラベンダー油)0.001部をエ
タノール20分に溶解した後、この溶液に、水
96.85部とグリセリン3.0部とパラオキシ安息香酸
メチル0.05部とからなる水溶液を混合した。得ら
れた整肌用酸性化粧水はPH3.5、粘度は1.52cps
(20℃)で透明な外観を呈しており、そして5〜
45℃の恒温槽内に6ケ月保存後も、透明で、ゲル
化を起すことなく、粘度は1.52cpsで保存安定性
は良好であつた。またこの整肌用酸性化粧水は肌
に塗布後の仕上りが滑らかで(つるつるして)、
さつぱりした、良好な感触を有していた。 実施例 10 (ヘアーリクイド) グリチルリチン酸モノカリウム組成物(α:β
=10モル:90モル)の代りに、グリチルリチン酸
組成物(α:β=50モル:50モル)を使用する他
は、実施例7と同様に行なつた。得られたヘアー
リクイドは透明な外観を呈し、PHは3.8、粘度は
2.95cpsで良好な流動性を有しており、5〜45℃
の恒温槽内に6ケ月保存後も、ゲル化を起すこと
なく、安定で、透明性および粘度も実質的に変化
せず、保存安定性が良好であつた。 実施例 11 (拭き取り化粧水) グリチルリチン酸モノアンモニウム組成物の代
りに、18α−グリチルリチン、18β−グリチルリ
チンと各種のグリチルリチン組成物を使用する他
は、実施例1−(2)と同様に行なつた。得られた各
拭き取り化粧水の特性を第6表に示した。
0.0001重量%未満では、香り立ちが悪く、また
1.0重量%を越えると、香り立ちが強すぎしかも、
にごりを生じる。しかし0.001〜1.0%では、感
触、香り立ちが良く、透明で、安定した液状の酸
性の整肌化粧水が得られた。 実施例 7 (ヘアーリクイド) (1) 処方 エタノール 2.5部 ポリオキシプロピレブチルエーテル 20 グリチルリチン酸モノカリウム組成物
(α:β=10モル:90モル) 2 香料(ベルガモツト油) 0.5 精製水 52.5 (2) 製造法 上記成分のを成分に混合溶解し、これに
成分の、、を混合溶解したものを加え
て、本発明のヘアーリクイドを得た。 このヘアーリクイドは、透明なる外観を呈
し、PHは4.1、粘度(20℃)は2.43cpsで良好な
流動性を有しており、5〜45℃の恒温槽内に6
ケ月保存後もゲル化を起すことなく、透明で、
粘度は2.42cpsで安定で保存安定性が良好であ
つた。 実施例 8 (消炎性化粧水:ホルモン配合) グリチルリチン酸モノカリウム組成物(α:β
=60モル:40モル)0.5部を精製水85部に分散し、
溶解した。この溶液の中に、エストラジオール
(ホルモン)0.01部を香料(クラリーセージ油)
0.03に溶解した混合物を強力撹拌しながら添加、
混合して可溶化した後、更に精製水14部を添加、
混合した。得られた消炎性化粧水は、透明な、外
観を呈し、PHは5.0、粘度は2.2cps(20℃)で良好
な流動性を有しており、5〜45℃の恒温槽内に6
ケ月保存後も、透明で、ゲル化を起すことなく、
粘度は2.2cpsで、保存安定性にも優れていた。ま
た、この消炎化粧水は、肌に塗布後の仕上りが滑
らかで(つるつるして)、さつぱりした良好な感
触を有していた。 実施例 9 (整肌用酸性化粧水) グリチルリチン酸組成物(α:β=70モル:30
モル)0.1部と香料(ラベンダー油)0.001部をエ
タノール20分に溶解した後、この溶液に、水
96.85部とグリセリン3.0部とパラオキシ安息香酸
メチル0.05部とからなる水溶液を混合した。得ら
れた整肌用酸性化粧水はPH3.5、粘度は1.52cps
(20℃)で透明な外観を呈しており、そして5〜
45℃の恒温槽内に6ケ月保存後も、透明で、ゲル
化を起すことなく、粘度は1.52cpsで保存安定性
は良好であつた。またこの整肌用酸性化粧水は肌
に塗布後の仕上りが滑らかで(つるつるして)、
さつぱりした、良好な感触を有していた。 実施例 10 (ヘアーリクイド) グリチルリチン酸モノカリウム組成物(α:β
=10モル:90モル)の代りに、グリチルリチン酸
組成物(α:β=50モル:50モル)を使用する他
は、実施例7と同様に行なつた。得られたヘアー
リクイドは透明な外観を呈し、PHは3.8、粘度は
2.95cpsで良好な流動性を有しており、5〜45℃
の恒温槽内に6ケ月保存後も、ゲル化を起すこと
なく、安定で、透明性および粘度も実質的に変化
せず、保存安定性が良好であつた。 実施例 11 (拭き取り化粧水) グリチルリチン酸モノアンモニウム組成物の代
りに、18α−グリチルリチン、18β−グリチルリ
チンと各種のグリチルリチン組成物を使用する他
は、実施例1−(2)と同様に行なつた。得られた各
拭き取り化粧水の特性を第6表に示した。
【表】
【表】
第6表の結果からも明らかなよう、従来の18β
−グリチルリチン酸のモノアンモニウム塩、モノ
カリウム塩、モノナトリウム塩(以下、便宜上、
モノアルカリ塩という)を配合した製品(拭き取
り化粧水)は、ゲル化しており、その濁度が高く
て透明性が低く、消泡率(消泡性)は著しく低
く、消泡し難いことを示している。 これに対して、本発明のグリチルリチン組成物
は一般に製品の粘度が低くて、流動性が高く、ま
た製品の濁度が小さくて透明性が高く、製品の消
泡率が高くて消泡しやすい。特に18α−体(18α
−グリチルリチン酸モノアルカリ塩)の含有率が
50〜98モル%のグリチルリチン組成物を配合した
製品においては、18α−体単独(18α−グリチル
リチン酸モノアルカリ塩)を配合した製品と同程
度の高度の流動性、透明性、消泡性を有してい
る。
−グリチルリチン酸のモノアンモニウム塩、モノ
カリウム塩、モノナトリウム塩(以下、便宜上、
モノアルカリ塩という)を配合した製品(拭き取
り化粧水)は、ゲル化しており、その濁度が高く
て透明性が低く、消泡率(消泡性)は著しく低
く、消泡し難いことを示している。 これに対して、本発明のグリチルリチン組成物
は一般に製品の粘度が低くて、流動性が高く、ま
た製品の濁度が小さくて透明性が高く、製品の消
泡率が高くて消泡しやすい。特に18α−体(18α
−グリチルリチン酸モノアルカリ塩)の含有率が
50〜98モル%のグリチルリチン組成物を配合した
製品においては、18α−体単独(18α−グリチル
リチン酸モノアルカリ塩)を配合した製品と同程
度の高度の流動性、透明性、消泡性を有してい
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 可溶化剤として下記のグリチルリチン組成物
を0.001〜10重量%(重量%は、当該化粧料の重
量基準、以下同じ)、香料、ホルモンからなる群
より選択された油性物質の少なくとも一つを
0.0001〜1.0重量%、および水を50〜99重量%配
合してなる、透明な液状の化粧料。 Γグリチルリチン組成物: 18α−グリチルリチン酸、18α−グリチルリチ
ン酸モノナトリウム、18α−グリチルリチン酸モ
ノカリウム、18α−グリチルリチン酸モノアンモ
ニウムからなる群より選択された18α−グリチル
リチンの少なくとも一つが10〜98モル%と、 18β−グリチルリチン酸、18β−グリチルリチ
ン酸モノナトリウム、18β−グリチルリチン酸モ
ノカリウム、18β−グリチルリチン酸モノアンモ
ニウムからなる群より選択された18β−グリチル
リチンの少なくとも一つが2〜90モル%とからな
る組成物。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2960880A JPS56125306A (en) | 1980-03-08 | 1980-03-08 | Transparent cosmetic |
| GB8106597A GB2071494B (en) | 1980-03-08 | 1981-03-03 | Cosmetics containing 18-glycyrrhizins |
| FR8104651A FR2477413A1 (fr) | 1980-03-08 | 1981-03-09 | Compositions cosmetiques liquides et claires pour les soins de la peau |
| US06/462,720 US4481187A (en) | 1980-03-08 | 1983-02-01 | Clear liquid skin cosmetic compositions |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2960880A JPS56125306A (en) | 1980-03-08 | 1980-03-08 | Transparent cosmetic |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS56125306A JPS56125306A (en) | 1981-10-01 |
| JPS631921B2 true JPS631921B2 (ja) | 1988-01-14 |
Family
ID=12280771
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2960880A Granted JPS56125306A (en) | 1980-03-08 | 1980-03-08 | Transparent cosmetic |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS56125306A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5762215A (en) * | 1980-10-02 | 1982-04-15 | Kanebo Ltd | Transparent cosmetic |
| JPS58163429A (ja) * | 1982-03-20 | 1983-09-28 | Shiseido Co Ltd | 乳化組成物 |
| JPS594432A (ja) * | 1982-06-28 | 1984-01-11 | Shiseido Co Ltd | 乳化組成物 |
-
1980
- 1980-03-08 JP JP2960880A patent/JPS56125306A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS56125306A (en) | 1981-10-01 |
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