JPS6332884B2 - - Google Patents
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- JPS6332884B2 JPS6332884B2 JP14853380A JP14853380A JPS6332884B2 JP S6332884 B2 JPS6332884 B2 JP S6332884B2 JP 14853380 A JP14853380 A JP 14853380A JP 14853380 A JP14853380 A JP 14853380A JP S6332884 B2 JPS6332884 B2 JP S6332884B2
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Description
[産業上の利用分野]
本発明は色合い・「ツヤ」の良好なカツチ色ポ
リエステル原着糸に関するものである。 [従来の技術] 現在、一般的に漁撈用に用いられる網は、主と
して、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン
などの合成繊維が用いられており、これを施撚し
ヨリ糸となして製網し、種々の熱処理をほどこし
て完成するものである。 製網方法としては、蛙又結節編網、無結節編
網、ラツセル編網があり、これらの網を熱水また
は乾熱でタテ、又はヨコ方向に延伸するなどの中
間工程を経てのち所定の色に染色され、更に仕上
げ熱処理により規定の寸法目合いにすべく処理さ
れている。 しかるに、近年、製網工程の合理化が重要視さ
れ、更には、環境汚染防止のために多大の設備投
資を余儀なくされていることから、染色工程の省
略を望む傾向が強くなつてきた。 また、合成繊維漁網のうち、ポリアミド繊維漁
網の染色は比較的淡色が多く、しかも、使用され
る染料は酸性染料、錯塩酸性染料が多いため公害
防止対策も容易であるが、ポリエステルは分散染
料を用い、しかも黒染、カツチ(赤褐色)染など
の高濃度のものが多いため染料残液も多く、染色
コストおよび公害処理対策にも大きな問題があつ
た。 本発明は、これらのことから、使用される原糸
自身を紡糸時にあらかじめ原着化するとともに、
この原着糸を用いて漁網をつくることにより合理
化と公害防止を計ろうとするものである。さら
に、また、本発明は、カツチ色ポリエステル原着
糸からなる原糸を用いることにより、染色ポリエ
ステル漁網に近い色合い・「ツヤ」を持つ漁網を
得ようとするものである。 合成繊維の原着糸は、ポリエチレン、ポリアミ
ドのモノおよびマルチフイラメントが漁網用とし
て大量に使用されている。これらは重合時あるい
は紡糸時に顔料・染料を直接添加混合する方法、
又は、あらかじめ顔料・染料を高濃度で添加混合
したマスターペレツトを原料ポリマにブレンドす
る方法により溶融紡糸される。 具体的使用例としては、ナイロンモノフイラメ
ントの淡緑青色の原着糸が鮭鱒の刺網として使用
されたり、濃オレンジ色の原着糸が定置網の垣網
として、すでに使用されている。しかしこれらの
既存の原着糸はいずれも非常に淡色か、又は、彩
度が非常に高いかであり、カツチ色のような微妙
な中間色を原着で得るのは非常に困難である。カ
ツチとは、英語でCatechuあるいはCutchとつづ
られ、カツチ色とは赤褐色を一般にさし、漁網の
赤褐色は「カツチ色」と当業界では呼ばれてい
る。カツチ色は漁網の伝統ある代表色の一つであ
り、原着化においても、染色品に近似した色相
「ツヤ」にする必要がある。漁網の色というもの
は漁獲高に微妙に影響するとともに、漁網の寿命
を決定する重要な要因とされている。 しかしながら、染色の場合に用いられる染料粒
子に比較してポリエステルの原着化に用いられる
着色剤粒子は、少なくとも10〜100倍以上大きく、
透過光線量が染色の場合より大幅に減少する。そ
のため、通常の原着カツチ色はくすみを帯びた色
調となる。このくすみ感は、漁獲高への影響もさ
ることながら、網の「ツヤ」が無くなり、古びた
漁網という感じを漁業関係者にあたえるため、こ
れまでのポリエステルカツチ原着漁網は、その商
品価値がほとんど無かつたのである。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、上記従来技術の欠点を改良
し、染色網に近似した色合い・「ツヤ」を有する
カツチ色ポリエステル原着糸を提供せんとするも
のである。 [問題点を解決するための手段] すなわち、カツチ色ポリエステル原着糸におい
て、500〜520mμに最大吸収ピークを持ち半価幅
が140〜170mμである吸収スペクトルを示すアン
トラキノン系褐色着色剤0.10〜0.30wt%と、500
〜520mμに最大吸収ピークを持ち、半価幅が105
〜135mμである吸収スペクトルを示すペリノン
系赤色着色剤0.25〜0.45wt%とをポリエステル糸
中に含有させることによつて、染色糸に近似した
色合い、特に「ツヤ」の近似したポリエステル原
着糸が得られることを見い出したのである。 一般に合成繊維の原着化に対して用いる着色剤
としては、無機から有機に至るまでの種々の顔
料・染料が知られている。しかし、ポリエステル
繊維の原着化は、黒色を除けば本格的生産は、ほ
とんどなされておらず、有彩色の着色剤配合につ
いては、ポリエステル溶融温度(280〜310℃)に
おける熱安定性、糸中での分散性、および顔料コ
ストなどに着色剤選択の主眼がおかれて、これま
でなされて来ており、「ツヤ」についてはほとん
ど検討はなされていなかつた。そのため本発明者
らはカツチ色のような微妙な色調で、なおかつ
「ツヤ」を良くするための着色剤配合について詳
細に検討を行なつた。その結果、褐色と赤色の2
色で調色することにより、色合い・「ツヤ」の良
いカツチ色が得られることを見い出し、とりわ
け、アントラキノン系褐色着色剤とペリノン系赤
色着色剤を用いることにより、はじめて色合い・
「ツヤ」とも染色品のカツチ色に非常に近似する。
ここで用いるアントラキノン系褐色着色剤は500
〜520mμに最大吸収ピークを持ち、かつ半価幅
が140〜170mμである吸収スペクトルを示すこと
が必要である。また、ペリノン系赤色着色剤は
500〜520mμに最大吸収ピークを持ち、かつ半価
幅が105〜135mμである吸収スペクトルを示すこ
とが必要である。また、これら着色剤の糸中での
添加量は褐色着色剤について0.10〜0.30wt%、赤
色着色剤について、0.25〜0.45wt%とすることが
必要である。添加量がこの範囲外になると、漁網
の色合いが、染色品の色合いからずれることはも
とより、着色剤特に、赤色着色剤がこの添加量以
上になると、熱セツトした製品での着色剤の耐摩
擦堅牢度が著しく低下するという問題も生じてく
るのである。 本発明の着色剤は上記色合い・「ツヤ」の点で
優れている他、耐熱性が良くポリエステルの溶融
成型においても熱分解しにくくポリエステル中で
の分散が良好で、紡糸時の紡糸機内圧力の変動が
少なく、紡糸・延伸の糸切れも少なく更には、紡
糸前の乾燥、それに続く紡糸において昇華が少な
いものである。 本発明においては本発明で規定する着色剤以外
の着色剤の一つである二酸化チタンを含有してい
てもよいが、その量は0.15wt%以下にすることが
好ましい。一般に市販のポリエステル糸の二酸化
チタン量は0〜2.5wtであるが、カツチ色原着漁
網の色合い・「ツヤ」向上のためには糸中の二酸
化チタン含有量を0.15wt%以下とすることが好ま
しい。糸中の二酸化チタン含有量が0.15wt%を越
えると「白ケラ」感が強くなり、「ツヤ」が低下
するので好ましくない。 本発明に用いるポリエステルとしては、テレフ
タル酸を主たる二官能性カルボン酸とし、エチレ
ングリコールを主たるグリコール成分とするポリ
エステルが好ましいが、テレフタル酸の一部ある
いは全部を2,6−ナフタレンジカルボン酸、
4,4′−ジカルボキシフエノキシエタン、4,
4′−ジカルボキシジフエニル、イソフタル酸等に
置きかえたもの、また、エチレングリコールの一
部あるいは全部をエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブタンジオール等で置きかえたも
のであつてもよい。また、少量であれば、トリメ
シン酸、トリメリツト酸、ホウ酸、グリセリン、
トリメチロールプロパンなどの三官能化合物を共
重合していてもよい。 本発明で規定する褐色および赤色の各着色剤の
添加方法としては、ポリエステル重縮合のための
エステル化工程あるいはエステル交換工程、また
重縮合反応工程において添加する方法、チツプ乾
燥時にブレンドとして紡糸する方法、紡糸時に各
着色剤を直接添加する方法、各着色剤を高濃度で
含有するマスターペレツトをベースポリマとブレ
ンドとして紡糸する方法、あるいは、各着色剤を
高濃度で含有する溶融マスターポリマを溶融ベー
スポリマに紡糸機中で溶融ブレンドして紡糸する
方法などあるが、マスターペレツトを利用したブ
レンド方式あるいは溶融ブレンド方式が色合い・
「ツヤ」の良さ、品質安定性、操業の安定性、生
産コストなどの点から考えると特に有効である。
また、これら、各着色剤の添加のために必要であ
れば、分散剤、耐熱性向上剤などを添加してもよ
い。 本発明でいう“色合い”および“ツヤ”につい
て数値的に定量化すべく検討したが、肉眼判定と
機器測定数値との間には明確な対応は得られなか
つた。そのため、本発明でいう、“色合い、”およ
び“ツヤ”は、自然光下(北側自然光下および直
射日光下)での肉眼判定で行なつた。漁網の“色
合い”および“「ツヤ」”を数値的に定量化するこ
との困難性は、漁網がヨリ糸よりなつているため
である。ヨリ糸は、見る角度によつてその“色合
い”が大きく変化するのである。カツチ色の場合
には、赤味が強くなる角度、黄味が強くなる角
度、また、比較的黒つぽく見える角度などあり、
ある一つの角度での“色合い”が原着品と染色品
とで近似したからといつて全体の“色合い”が
「近似した」とは言いがたいのである。また、“ツ
ヤ”はヨリ糸の凸の部分の輝き感で大きく変化す
るのである。したがつて、漁網全体の明度を測定
しても“ツヤ”の指標とはなりにくいのである。 以上、詳述したように微妙な中間色であるカツ
チ色の色合い・「ツヤ」は、本発明で規定する着
色剤配合によつてはじめて達成でき、染色品に近
似した色合い・「ツヤ」の漁網用カツチ色ポリエ
ステル原着糸を得ることができた。 [実施例] 以下、実施例によりさらに詳細に本発明を説明
する。 なお、各着色剤の吸収スペクトル(吸光度)の
測定は次のようにして行なつた。着色剤12mgをオ
ルソクロロフエノール1000mlに添加し、100℃、
30分間で着色剤を完全に溶解させる。次にこの溶
液を10mmの厚さの石英セルに入れタングステンラ
ンプを光源とし、日立EPS−3T型自記分光光度
計で測定した。 そして、各吸収ピークの半価幅は次のようにし
て測定した。 各着色剤の吸収ピークのベースラインは、各ス
ペクトルが700mμの波長で示す吸光度をベース
ラインの起点として引く。最大吸収ピーク位置か
らベースラインにおろした垂線の垂直二等分線が
吸収ピークと交わる2点の間隔を半価幅とした。 実施例 1 509mμに最大吸収を持ち半価幅が155mμであ
るアントラキノン系褐色着色剤(SANDOZ社
製・Estofil Brown S−RL)7.0wt%と511mμ
に最大吸収を持ち半価幅が110mμであるペリノ
ン系赤色着色剤(SANDOZ社製・Estofil Red
S−GFP)15.0wt%とを含有するポリエチレン
テレフタレートマスターチツプとベースポリマの
ポリエチレンテレフタレートチツプ(オルソクロ
ロフエノール溶媒、25℃で測定した極限粘度が
0.95、二酸化チタン含有量0.1wt%)とを、マス
ターチツプ/ベースチツプ=1/39(重量比)の
割合でブレンドし、横型エクストルダー紡糸機で
紡糸し、続いて延伸し、1000デニール、96フイラ
メントのカツチ色ポリエステル原着糸を得た。原
着糸中の着色剤含有量は、褐色が0.18wt%、赤色
が0.38wt%である。カツチ色ポリエステル原着糸
を2本合糸し下撚560回/mをかけ、さらに上撚
330回/mをかけて編網した。生機を定長下200
℃、1分間の熱セツトを行なつた。 熱セツト品の色合い・「ツヤ」は市販の染色品
に近似し、良好なものであつた。 比較実施例 1 実施例1と対比するためマスターチツプの着色
剤配合のみを変更して、実施例1と同様に紡糸・
延伸・編網・熱処理を行ない、色合い・「ツヤ」
などを比較した。
リエステル原着糸に関するものである。 [従来の技術] 現在、一般的に漁撈用に用いられる網は、主と
して、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン
などの合成繊維が用いられており、これを施撚し
ヨリ糸となして製網し、種々の熱処理をほどこし
て完成するものである。 製網方法としては、蛙又結節編網、無結節編
網、ラツセル編網があり、これらの網を熱水また
は乾熱でタテ、又はヨコ方向に延伸するなどの中
間工程を経てのち所定の色に染色され、更に仕上
げ熱処理により規定の寸法目合いにすべく処理さ
れている。 しかるに、近年、製網工程の合理化が重要視さ
れ、更には、環境汚染防止のために多大の設備投
資を余儀なくされていることから、染色工程の省
略を望む傾向が強くなつてきた。 また、合成繊維漁網のうち、ポリアミド繊維漁
網の染色は比較的淡色が多く、しかも、使用され
る染料は酸性染料、錯塩酸性染料が多いため公害
防止対策も容易であるが、ポリエステルは分散染
料を用い、しかも黒染、カツチ(赤褐色)染など
の高濃度のものが多いため染料残液も多く、染色
コストおよび公害処理対策にも大きな問題があつ
た。 本発明は、これらのことから、使用される原糸
自身を紡糸時にあらかじめ原着化するとともに、
この原着糸を用いて漁網をつくることにより合理
化と公害防止を計ろうとするものである。さら
に、また、本発明は、カツチ色ポリエステル原着
糸からなる原糸を用いることにより、染色ポリエ
ステル漁網に近い色合い・「ツヤ」を持つ漁網を
得ようとするものである。 合成繊維の原着糸は、ポリエチレン、ポリアミ
ドのモノおよびマルチフイラメントが漁網用とし
て大量に使用されている。これらは重合時あるい
は紡糸時に顔料・染料を直接添加混合する方法、
又は、あらかじめ顔料・染料を高濃度で添加混合
したマスターペレツトを原料ポリマにブレンドす
る方法により溶融紡糸される。 具体的使用例としては、ナイロンモノフイラメ
ントの淡緑青色の原着糸が鮭鱒の刺網として使用
されたり、濃オレンジ色の原着糸が定置網の垣網
として、すでに使用されている。しかしこれらの
既存の原着糸はいずれも非常に淡色か、又は、彩
度が非常に高いかであり、カツチ色のような微妙
な中間色を原着で得るのは非常に困難である。カ
ツチとは、英語でCatechuあるいはCutchとつづ
られ、カツチ色とは赤褐色を一般にさし、漁網の
赤褐色は「カツチ色」と当業界では呼ばれてい
る。カツチ色は漁網の伝統ある代表色の一つであ
り、原着化においても、染色品に近似した色相
「ツヤ」にする必要がある。漁網の色というもの
は漁獲高に微妙に影響するとともに、漁網の寿命
を決定する重要な要因とされている。 しかしながら、染色の場合に用いられる染料粒
子に比較してポリエステルの原着化に用いられる
着色剤粒子は、少なくとも10〜100倍以上大きく、
透過光線量が染色の場合より大幅に減少する。そ
のため、通常の原着カツチ色はくすみを帯びた色
調となる。このくすみ感は、漁獲高への影響もさ
ることながら、網の「ツヤ」が無くなり、古びた
漁網という感じを漁業関係者にあたえるため、こ
れまでのポリエステルカツチ原着漁網は、その商
品価値がほとんど無かつたのである。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、上記従来技術の欠点を改良
し、染色網に近似した色合い・「ツヤ」を有する
カツチ色ポリエステル原着糸を提供せんとするも
のである。 [問題点を解決するための手段] すなわち、カツチ色ポリエステル原着糸におい
て、500〜520mμに最大吸収ピークを持ち半価幅
が140〜170mμである吸収スペクトルを示すアン
トラキノン系褐色着色剤0.10〜0.30wt%と、500
〜520mμに最大吸収ピークを持ち、半価幅が105
〜135mμである吸収スペクトルを示すペリノン
系赤色着色剤0.25〜0.45wt%とをポリエステル糸
中に含有させることによつて、染色糸に近似した
色合い、特に「ツヤ」の近似したポリエステル原
着糸が得られることを見い出したのである。 一般に合成繊維の原着化に対して用いる着色剤
としては、無機から有機に至るまでの種々の顔
料・染料が知られている。しかし、ポリエステル
繊維の原着化は、黒色を除けば本格的生産は、ほ
とんどなされておらず、有彩色の着色剤配合につ
いては、ポリエステル溶融温度(280〜310℃)に
おける熱安定性、糸中での分散性、および顔料コ
ストなどに着色剤選択の主眼がおかれて、これま
でなされて来ており、「ツヤ」についてはほとん
ど検討はなされていなかつた。そのため本発明者
らはカツチ色のような微妙な色調で、なおかつ
「ツヤ」を良くするための着色剤配合について詳
細に検討を行なつた。その結果、褐色と赤色の2
色で調色することにより、色合い・「ツヤ」の良
いカツチ色が得られることを見い出し、とりわ
け、アントラキノン系褐色着色剤とペリノン系赤
色着色剤を用いることにより、はじめて色合い・
「ツヤ」とも染色品のカツチ色に非常に近似する。
ここで用いるアントラキノン系褐色着色剤は500
〜520mμに最大吸収ピークを持ち、かつ半価幅
が140〜170mμである吸収スペクトルを示すこと
が必要である。また、ペリノン系赤色着色剤は
500〜520mμに最大吸収ピークを持ち、かつ半価
幅が105〜135mμである吸収スペクトルを示すこ
とが必要である。また、これら着色剤の糸中での
添加量は褐色着色剤について0.10〜0.30wt%、赤
色着色剤について、0.25〜0.45wt%とすることが
必要である。添加量がこの範囲外になると、漁網
の色合いが、染色品の色合いからずれることはも
とより、着色剤特に、赤色着色剤がこの添加量以
上になると、熱セツトした製品での着色剤の耐摩
擦堅牢度が著しく低下するという問題も生じてく
るのである。 本発明の着色剤は上記色合い・「ツヤ」の点で
優れている他、耐熱性が良くポリエステルの溶融
成型においても熱分解しにくくポリエステル中で
の分散が良好で、紡糸時の紡糸機内圧力の変動が
少なく、紡糸・延伸の糸切れも少なく更には、紡
糸前の乾燥、それに続く紡糸において昇華が少な
いものである。 本発明においては本発明で規定する着色剤以外
の着色剤の一つである二酸化チタンを含有してい
てもよいが、その量は0.15wt%以下にすることが
好ましい。一般に市販のポリエステル糸の二酸化
チタン量は0〜2.5wtであるが、カツチ色原着漁
網の色合い・「ツヤ」向上のためには糸中の二酸
化チタン含有量を0.15wt%以下とすることが好ま
しい。糸中の二酸化チタン含有量が0.15wt%を越
えると「白ケラ」感が強くなり、「ツヤ」が低下
するので好ましくない。 本発明に用いるポリエステルとしては、テレフ
タル酸を主たる二官能性カルボン酸とし、エチレ
ングリコールを主たるグリコール成分とするポリ
エステルが好ましいが、テレフタル酸の一部ある
いは全部を2,6−ナフタレンジカルボン酸、
4,4′−ジカルボキシフエノキシエタン、4,
4′−ジカルボキシジフエニル、イソフタル酸等に
置きかえたもの、また、エチレングリコールの一
部あるいは全部をエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブタンジオール等で置きかえたも
のであつてもよい。また、少量であれば、トリメ
シン酸、トリメリツト酸、ホウ酸、グリセリン、
トリメチロールプロパンなどの三官能化合物を共
重合していてもよい。 本発明で規定する褐色および赤色の各着色剤の
添加方法としては、ポリエステル重縮合のための
エステル化工程あるいはエステル交換工程、また
重縮合反応工程において添加する方法、チツプ乾
燥時にブレンドとして紡糸する方法、紡糸時に各
着色剤を直接添加する方法、各着色剤を高濃度で
含有するマスターペレツトをベースポリマとブレ
ンドとして紡糸する方法、あるいは、各着色剤を
高濃度で含有する溶融マスターポリマを溶融ベー
スポリマに紡糸機中で溶融ブレンドして紡糸する
方法などあるが、マスターペレツトを利用したブ
レンド方式あるいは溶融ブレンド方式が色合い・
「ツヤ」の良さ、品質安定性、操業の安定性、生
産コストなどの点から考えると特に有効である。
また、これら、各着色剤の添加のために必要であ
れば、分散剤、耐熱性向上剤などを添加してもよ
い。 本発明でいう“色合い”および“ツヤ”につい
て数値的に定量化すべく検討したが、肉眼判定と
機器測定数値との間には明確な対応は得られなか
つた。そのため、本発明でいう、“色合い、”およ
び“ツヤ”は、自然光下(北側自然光下および直
射日光下)での肉眼判定で行なつた。漁網の“色
合い”および“「ツヤ」”を数値的に定量化するこ
との困難性は、漁網がヨリ糸よりなつているため
である。ヨリ糸は、見る角度によつてその“色合
い”が大きく変化するのである。カツチ色の場合
には、赤味が強くなる角度、黄味が強くなる角
度、また、比較的黒つぽく見える角度などあり、
ある一つの角度での“色合い”が原着品と染色品
とで近似したからといつて全体の“色合い”が
「近似した」とは言いがたいのである。また、“ツ
ヤ”はヨリ糸の凸の部分の輝き感で大きく変化す
るのである。したがつて、漁網全体の明度を測定
しても“ツヤ”の指標とはなりにくいのである。 以上、詳述したように微妙な中間色であるカツ
チ色の色合い・「ツヤ」は、本発明で規定する着
色剤配合によつてはじめて達成でき、染色品に近
似した色合い・「ツヤ」の漁網用カツチ色ポリエ
ステル原着糸を得ることができた。 [実施例] 以下、実施例によりさらに詳細に本発明を説明
する。 なお、各着色剤の吸収スペクトル(吸光度)の
測定は次のようにして行なつた。着色剤12mgをオ
ルソクロロフエノール1000mlに添加し、100℃、
30分間で着色剤を完全に溶解させる。次にこの溶
液を10mmの厚さの石英セルに入れタングステンラ
ンプを光源とし、日立EPS−3T型自記分光光度
計で測定した。 そして、各吸収ピークの半価幅は次のようにし
て測定した。 各着色剤の吸収ピークのベースラインは、各ス
ペクトルが700mμの波長で示す吸光度をベース
ラインの起点として引く。最大吸収ピーク位置か
らベースラインにおろした垂線の垂直二等分線が
吸収ピークと交わる2点の間隔を半価幅とした。 実施例 1 509mμに最大吸収を持ち半価幅が155mμであ
るアントラキノン系褐色着色剤(SANDOZ社
製・Estofil Brown S−RL)7.0wt%と511mμ
に最大吸収を持ち半価幅が110mμであるペリノ
ン系赤色着色剤(SANDOZ社製・Estofil Red
S−GFP)15.0wt%とを含有するポリエチレン
テレフタレートマスターチツプとベースポリマの
ポリエチレンテレフタレートチツプ(オルソクロ
ロフエノール溶媒、25℃で測定した極限粘度が
0.95、二酸化チタン含有量0.1wt%)とを、マス
ターチツプ/ベースチツプ=1/39(重量比)の
割合でブレンドし、横型エクストルダー紡糸機で
紡糸し、続いて延伸し、1000デニール、96フイラ
メントのカツチ色ポリエステル原着糸を得た。原
着糸中の着色剤含有量は、褐色が0.18wt%、赤色
が0.38wt%である。カツチ色ポリエステル原着糸
を2本合糸し下撚560回/mをかけ、さらに上撚
330回/mをかけて編網した。生機を定長下200
℃、1分間の熱セツトを行なつた。 熱セツト品の色合い・「ツヤ」は市販の染色品
に近似し、良好なものであつた。 比較実施例 1 実施例1と対比するためマスターチツプの着色
剤配合のみを変更して、実施例1と同様に紡糸・
延伸・編網・熱処理を行ない、色合い・「ツヤ」
などを比較した。
【表】
耐摩擦堅牢度は良好であつたが、色合いは、や
や劣り、「ツヤ」は非常に悪かつた。 比較実施例 2 実施例1と同一の着色剤種を用い、マスターチ
ツプ中の顔料添加量を次の通り変更した以外、実
施例1と同様に紡糸・延伸・編網・熱処理を行な
い色合い・「ツヤ」、耐摩擦堅牢度などを比較し
た。
や劣り、「ツヤ」は非常に悪かつた。 比較実施例 2 実施例1と同一の着色剤種を用い、マスターチ
ツプ中の顔料添加量を次の通り変更した以外、実
施例1と同様に紡糸・延伸・編網・熱処理を行な
い色合い・「ツヤ」、耐摩擦堅牢度などを比較し
た。
【表】
色合いは、顔料濃度増大にしたがい濃色となつ
たが、「ツヤ」は良好であつた。しかし、耐摩擦
堅牢度は非常に悪く、熱処理した製品は、製品取
扱者の手を赤く汚した。 [発明の効果] 以上の如く本発明のカツチ色ポリエステル原着
糸は通常の原着カツチ色が有しているくすみ感が
なく、非常に彩やかなカツチ色を示す。このた
め、本発明のカツチ色ポリエステル原着糸からな
る漁網は従来から用いられている伝統ある染色ポ
リエステル漁網に近似した色合いと「ツヤ」を有
しており、くすみ感が無いので古びた漁網という
感じを有しておらず、カツチ色原着漁網として初
めて商品価値のあるものであり、従来から染色漁
網と同等以上の漁獲量を得ることができるものな
のである。 更に、従来の染色ポリエステル漁網では染色工
程が必要であるが、本発明の原着化により染色工
程を省略できるため省工程による合理化ができる
だけでなく、染色残液による環境汚染がないた
め、従来のような公害防止のための多大な設備が
いらないという利点を有している。 又、本発明に使用する着色剤は、ポリエステル
中での分散性が良好なため紡糸時の紡糸機内圧力
変動がなく紡糸、延伸の糸切れも少なく、更には
紡糸前の乾燥とそれに続く紡糸において昇華が少
ないものが得られるなど、原着糸製造上の問題点
もない。
たが、「ツヤ」は良好であつた。しかし、耐摩擦
堅牢度は非常に悪く、熱処理した製品は、製品取
扱者の手を赤く汚した。 [発明の効果] 以上の如く本発明のカツチ色ポリエステル原着
糸は通常の原着カツチ色が有しているくすみ感が
なく、非常に彩やかなカツチ色を示す。このた
め、本発明のカツチ色ポリエステル原着糸からな
る漁網は従来から用いられている伝統ある染色ポ
リエステル漁網に近似した色合いと「ツヤ」を有
しており、くすみ感が無いので古びた漁網という
感じを有しておらず、カツチ色原着漁網として初
めて商品価値のあるものであり、従来から染色漁
網と同等以上の漁獲量を得ることができるものな
のである。 更に、従来の染色ポリエステル漁網では染色工
程が必要であるが、本発明の原着化により染色工
程を省略できるため省工程による合理化ができる
だけでなく、染色残液による環境汚染がないた
め、従来のような公害防止のための多大な設備が
いらないという利点を有している。 又、本発明に使用する着色剤は、ポリエステル
中での分散性が良好なため紡糸時の紡糸機内圧力
変動がなく紡糸、延伸の糸切れも少なく、更には
紡糸前の乾燥とそれに続く紡糸において昇華が少
ないものが得られるなど、原着糸製造上の問題点
もない。
Claims (1)
- 1 ポリエステル原着糸において500〜520mμに
最大吸収ピークを持ち半価幅が140〜170mμであ
る吸収スペクトルを示すアントラキノン系褐色着
色剤0.10〜0.30wt%と500〜520mμに最大吸収ピ
ークを持ち半価幅が105〜135mμである吸収スペ
クトルを示すペリノン系赤色着色剤0.25〜0.45wt
%とを含有したことを特徴とするカツチ色ポリエ
ステル原着糸。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14853380A JPS5777318A (en) | 1980-10-23 | 1980-10-23 | Spun dyed polyester fiber of cutch (catechu) color |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14853380A JPS5777318A (en) | 1980-10-23 | 1980-10-23 | Spun dyed polyester fiber of cutch (catechu) color |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5777318A JPS5777318A (en) | 1982-05-14 |
| JPS6332884B2 true JPS6332884B2 (ja) | 1988-07-01 |
Family
ID=15454900
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14853380A Granted JPS5777318A (en) | 1980-10-23 | 1980-10-23 | Spun dyed polyester fiber of cutch (catechu) color |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5777318A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0811842B2 (ja) * | 1987-07-03 | 1996-02-07 | 東レ株式会社 | 漁網用カッチ色原着ポリエステル糸 |
-
1980
- 1980-10-23 JP JP14853380A patent/JPS5777318A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5777318A (en) | 1982-05-14 |
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