JPS6353559B2 - - Google Patents
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- JPS6353559B2 JPS6353559B2 JP53044175A JP4417578A JPS6353559B2 JP S6353559 B2 JPS6353559 B2 JP S6353559B2 JP 53044175 A JP53044175 A JP 53044175A JP 4417578 A JP4417578 A JP 4417578A JP S6353559 B2 JPS6353559 B2 JP S6353559B2
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Landscapes
- Stringed Musical Instruments (AREA)
Description
本発明はギターに関するものである。さらに詳
しくは、響胴の少なくとも裏甲板が炭素繊維強化
樹脂板よりなる、音響特性の改善されたギターに
関するものである。 周知のように、孔のある表甲板、孔のない裏甲
板および側板よりなるギターの共鳴胴には、従来
木製のものが使われてきた。これに対し、音響特
性を改善する目的で、共鳴胴の裏甲板および側板
をガラス繊維強化樹脂によつて椀型に一体成形し
たギターが、すでに提案されている
(USP3474697)。 しかしながら、このようなガラス繊維強化樹脂
製椀型響胴よりなる共鳴胴をもつギターでは、椀
型響胴の振幅が小さいため、音発生に対する響胴
の寄与が小さく、ギター全体としての音量の点で
不十分である。また、音の切れも不十分である。
さらに、同上理由により表甲板の大きな振幅を補
償するに足らず、音のバランスも改善され得ない
という欠点を有している。 本発明の目的は、このようなガラス繊維強化樹
脂製椀型響胴よりなる共鳴胴をもつギターの欠点
を克服し、音量が大きく、音の切れが良く、かつ
音のバランスが良い、改善されたギターを提供す
ることにある。 ここで音の「切れ」が良いとは、早く音量ピー
クに達し、かつ減衰が適度に早い−すなわち音が
こもらないということであり、また音の「バラン
ス」が良いことは、同じ強さで演奏したとき、高
音・低音の間で音量の差が小さい−すなわち振動
数特性が良いということである。以下、この意味
で音の切れ、バランスという用語をそれぞれつか
うことにする。 上記目的を達成するために、本発明のギター
は、表甲板と、この表甲板に結合した響胴とから
なる共鳴胴を有し、前記響胴は裏甲板と側板とか
らなり、前記響胴はその少なくとも裏甲板が炭素
繊維強化樹脂板からなり、かつその炭素繊維強化
樹脂板の曲げ剛性Dと炭素繊維面密度μとの関係
が0.06≦D/μ≦4.0(m4/sec2)であることを特
徴とするものである。 以下、図を用いて本発明を具体的に説明する。 第1図は本発明の一実施例よりなるギターの正
面図、第2図は同側面図である。 第1図および第2図に示すように、ギター1は
共鳴胴2、桿5、弦巻6、弦7および駒8よりな
つており、共鳴胴2は孔をもつ表甲板3および孔
のない椀型の響胴4よりなつている。この響胴4
のみ、炭素繊維強化樹脂製である。 本実施例では、共鳴胴の裏甲板および側板が一
体成形された椀型響胴を有する場合を示したが、
他の実施例では、共鳴胴が従来のギターのように
平型であり、表甲板と実質的に平行になつている
板にのみ炭素繊維強化樹脂板を用い、表甲板と裏
甲板とをつないでいる側板、および表甲板には従
来どおり木製薄板を用いている。 本発明において、炭素繊維強化樹脂の母材に用
いられる樹脂としては、不飽和ポリエステル、エ
ポキシ樹脂、フエノール樹脂、ポリイミド等の熱
硬化性樹脂、あるいはポリアミド、ポリ塩化ビニ
ール等の熱可塑性樹脂を用いることができるが、
好ましくは熱硬化性樹脂、なかんずく不飽和ポリ
エステルを用いるとよい。また、樹脂としては発
泡していてもよい。 炭素繊維としては、2μ〜50μ程度の直径を有す
るものを用いることができる。 炭素繊維強化樹脂において、炭素繊維の配列は
ある方向への一方向配列でもよいが、好ましくは
短繊維マツト(短繊維が実質的に同一平面上にあ
り、かつその平面内でランダムに配列されている
ような等方性短繊維集合状物)あるいはクロス
(短繊維マツトよりは繊維体積分率の大きな等方
性長繊維集合状物)状配列がよい。この目付は、
炭素繊維強化樹脂板の曲げ剛性と炭素繊維の面密
度との比(後述する)によつて定まるが、好まし
くは400〜1500g/m2がよい。長さとしては、短
繊維マツトの場合、2mm〜10cm程度のものを種々
混合して用いることができる。クロスの場合に
は、長繊維を用いる。繊維体積率としては、一般
に20%以上がよい。 また、炭素繊維に他の繊維、たとえばガラス繊
維、ボロン繊維、ポリアミド繊維等を混合して使
用してもよい。あるいは、上記繊維の強化樹脂薄
板または木製・金属製薄板に、炭素繊維強化樹脂
板を積層して使用してもよい。 本発明のギターにおいて、炭素繊維強化樹脂部
は、たとえば次のようにして成形することができ
る。炭素繊維の短繊維マツトあるいはクロスに上
記樹脂を含浸させ、雌型を用いて、この樹脂含浸
短繊維マツトあるいはクロスを積層する。樹脂が
半硬化状態の時に、治具により所望の形状を付与
し、完全硬化後脱型する。 さて、本発明の構成で最も重要なことは、炭素
繊維強化樹脂板の曲げ剛性と炭素繊維面密度との
比の適用範囲を定めていることにある。 第3図は、炭素繊維強化樹脂板の曲げ剛板と炭
素繊維面密度との比の適用範囲を定めるためのグ
ラフである。 第3図において、横軸は√(D:曲げ剛
性、μ:面密度)、縦軸はf(f:響胴を加振した
ときの共振振動数)である。Rは参照用ギター
(共鳴胴の響胴が椀型でガラス繊維強化樹脂製)、
Aは本発明ギター(共鳴胴の響胴が椀型で炭素繊
維強化樹脂製。曲げ剛性はRのギターと等しい)、
Bは本発明ギター(同上。響胴の重量はRのギタ
ーと等しい)、Cは本発明ギター(同上。響胴の
重量は従来の木製ギターの裏甲板と側板の重量の
和と等しい)である。 第3図に示すように、fと√との間に
は、fα√なる線形関係がなりたつている。 一般にギターで演奏される範囲の音の振動数は
90〜30〔Hz〕である。したがつて、D/μの値の
適用範囲を定めるとき、より広範囲にとつて50≦
f≦400〔Hz〕に対する√の値の範囲を求め
れば、十分である。第3図より、0.25≦√
≦2.0〔m2/sec〕となる。すなわち、0.06≦D/μ
≦4.0〔m4/sec2〕が求める適用範囲である。この
意味は、D/μ<0.06〔m4/sec2〕においては共
振振動数が低くなりすぎ、またD/μ>4.0〔m
4/sec2〕においては共振振動数が高くなりすぎ
て、いずれもギターとしては適さないということ
である。とりわけ好ましくは、0.15≦D/μ≦
2.3〔m4/sec2〕がよい。 次に、本発明の一実施例よりなるギターと、参
照用ギター(第3図のRのギター。以下同じ)と
の音響特性の比較を示す。 第4図は、本発明の一実施例よりなるギターの
音量の大きさおよび音の「切れ」を示すグラフで
ある。横軸は時間t〔sec〕、縦軸は音量v〔dB〕
をあらわす。 第4図において、Aは本発明ギター〔第3図の
Aのギター。以下同じ)の第4弦を開放弦として
はじいた音(147〔Hz〕)の時間変化を示し、Rは
参照用ギターの第4弦を開放弦としてAと同じ強
さではじいた音(147〔Hz〕)の時間変化を示す。 第4図に示すように、本発明のギターは参照用
ギターより音量が大きく、かつ音の「切れ」が良
い。 第5図は、本発明の一実施例よりなるギターの
響胴を加振したときに生ずる音の、音量−振動数
特性である。横軸は振動数f〔Hz〕、縦軸は音量に
比例したマイクロフオン増幅器系の出力電圧V
〔mV〕をあらわす。 第5図において、Aは本発明ギターの音量−振
動数特性を、またRは参照用ギターの同特性を示
す。 第5図に示すように、本発明のギターは140
〔Hz〕付近に主ピーク(約11〔mV〕)、70〔Hz〕付
近に副ピーク(約5〔mV〕)を有している。一
方、参照用ギターは150〔Hz〕に主ピーク(6〔m
V〕)、80〔Hz〕に副ピーク(4〔mV〕)を有して
いる。すなわち、本発明よりなるギターは主ピー
ク、副ピークのいずれにおいても従来のギターの
それらより音量が大きく、かつそれぞれ少しずつ
振動数の小さな側にある。 第6図は、本発明の一実施例よりなるギターの
表甲板を加振したときに生ずる音の、音量−振動
数特性である。横軸は振動数f〔Hz〕、縦軸は音量
に比例したマイクロフオン増幅器系の出力電圧V
〔mV〕をあらわす。 第6図において、Aは本発明ギターの音量−振
動数特性を、またRは参照用ギターの同特性を示
す。 第6図に示すように、本発明ギターは170〔Hz〕
付近に主ピーク〔30〔mV〕)、117〔Hz〕付近に副
ピーク(27.5〔mV〕)を有している。一方、参照
用ギターは180〔Hz〕に主ピーク(26〔mV〕)、120
〔Hz〕に副ピーク(約25〔mV〕)を有している。
すなわち、本発明よりなるギターは主ピーク、副
ピークのいずれかにおいても、従来のギターのそ
れらより音量が大きく、かつそれぞれわずかずつ
振動数の小さな側にある。 第6図において最も注目すべきことは、本発明
ギターにおいては図中A″であらわされているよ
うに、響胴の主ピーク(第5図中のA′)の効果
が表甲板の効果に重畳されてあらわれ、表甲板の
振動による主ピークと副ピークとの間の音量の
“谷”を埋めあわすべく補償している点である。
一方、参照用ギターにおいては図中R″であらわ
されているように、響胴の主ピーク(第5図中の
R′)の効果が小さすぎて、表甲板の主ピークと
副ピークとの間の音量の“谷”を埋めあわすよう
な効果は、ほとんど現われていない。 すなわち、本発明よりなるギターは、表甲板に
振動を与えたとき響胴もそれに伴つて振動をおこ
しやすく、そのために表甲板の振動による音量ピ
ーク間の“谷”を埋めあわすような補償効果を有
する。したがつて、音のバランスがよい。 第6図に示したように、本発明よりなるギター
(共鳴胴の少なくとも裏甲板に炭素繊維強化樹脂
板を用いている)が、従来のギター(共鳴胴の響
胴にガラス繊維強化樹脂の一体成形物を用いてい
る)よりも音のバランスが良いという原因は、次
のように説明できる。 すなわち、一般に音響用弾性体(たとえばスピ
ーカーコーン、各種楽器の響板など)の素材とし
ては、振動を音波に変換する効率の大きな材料を
つかうことが望ましい。そして、その振動音響変
換効率をあらわす最も重要な因子として、√′
ρ3なる因子がある。ここで、E′=E/(1−ν2)、
E:面内等方性材料のヤング率、ν:同ポアソン
比、ρ:同比重である。この重要な因子√′3
の値が炭素繊維強化樹脂を材料にしたものの方
が、ガラス繊維強化樹脂を材料にしたそれより
も、大きいのである。次の表に、比較例を示す。
しくは、響胴の少なくとも裏甲板が炭素繊維強化
樹脂板よりなる、音響特性の改善されたギターに
関するものである。 周知のように、孔のある表甲板、孔のない裏甲
板および側板よりなるギターの共鳴胴には、従来
木製のものが使われてきた。これに対し、音響特
性を改善する目的で、共鳴胴の裏甲板および側板
をガラス繊維強化樹脂によつて椀型に一体成形し
たギターが、すでに提案されている
(USP3474697)。 しかしながら、このようなガラス繊維強化樹脂
製椀型響胴よりなる共鳴胴をもつギターでは、椀
型響胴の振幅が小さいため、音発生に対する響胴
の寄与が小さく、ギター全体としての音量の点で
不十分である。また、音の切れも不十分である。
さらに、同上理由により表甲板の大きな振幅を補
償するに足らず、音のバランスも改善され得ない
という欠点を有している。 本発明の目的は、このようなガラス繊維強化樹
脂製椀型響胴よりなる共鳴胴をもつギターの欠点
を克服し、音量が大きく、音の切れが良く、かつ
音のバランスが良い、改善されたギターを提供す
ることにある。 ここで音の「切れ」が良いとは、早く音量ピー
クに達し、かつ減衰が適度に早い−すなわち音が
こもらないということであり、また音の「バラン
ス」が良いことは、同じ強さで演奏したとき、高
音・低音の間で音量の差が小さい−すなわち振動
数特性が良いということである。以下、この意味
で音の切れ、バランスという用語をそれぞれつか
うことにする。 上記目的を達成するために、本発明のギター
は、表甲板と、この表甲板に結合した響胴とから
なる共鳴胴を有し、前記響胴は裏甲板と側板とか
らなり、前記響胴はその少なくとも裏甲板が炭素
繊維強化樹脂板からなり、かつその炭素繊維強化
樹脂板の曲げ剛性Dと炭素繊維面密度μとの関係
が0.06≦D/μ≦4.0(m4/sec2)であることを特
徴とするものである。 以下、図を用いて本発明を具体的に説明する。 第1図は本発明の一実施例よりなるギターの正
面図、第2図は同側面図である。 第1図および第2図に示すように、ギター1は
共鳴胴2、桿5、弦巻6、弦7および駒8よりな
つており、共鳴胴2は孔をもつ表甲板3および孔
のない椀型の響胴4よりなつている。この響胴4
のみ、炭素繊維強化樹脂製である。 本実施例では、共鳴胴の裏甲板および側板が一
体成形された椀型響胴を有する場合を示したが、
他の実施例では、共鳴胴が従来のギターのように
平型であり、表甲板と実質的に平行になつている
板にのみ炭素繊維強化樹脂板を用い、表甲板と裏
甲板とをつないでいる側板、および表甲板には従
来どおり木製薄板を用いている。 本発明において、炭素繊維強化樹脂の母材に用
いられる樹脂としては、不飽和ポリエステル、エ
ポキシ樹脂、フエノール樹脂、ポリイミド等の熱
硬化性樹脂、あるいはポリアミド、ポリ塩化ビニ
ール等の熱可塑性樹脂を用いることができるが、
好ましくは熱硬化性樹脂、なかんずく不飽和ポリ
エステルを用いるとよい。また、樹脂としては発
泡していてもよい。 炭素繊維としては、2μ〜50μ程度の直径を有す
るものを用いることができる。 炭素繊維強化樹脂において、炭素繊維の配列は
ある方向への一方向配列でもよいが、好ましくは
短繊維マツト(短繊維が実質的に同一平面上にあ
り、かつその平面内でランダムに配列されている
ような等方性短繊維集合状物)あるいはクロス
(短繊維マツトよりは繊維体積分率の大きな等方
性長繊維集合状物)状配列がよい。この目付は、
炭素繊維強化樹脂板の曲げ剛性と炭素繊維の面密
度との比(後述する)によつて定まるが、好まし
くは400〜1500g/m2がよい。長さとしては、短
繊維マツトの場合、2mm〜10cm程度のものを種々
混合して用いることができる。クロスの場合に
は、長繊維を用いる。繊維体積率としては、一般
に20%以上がよい。 また、炭素繊維に他の繊維、たとえばガラス繊
維、ボロン繊維、ポリアミド繊維等を混合して使
用してもよい。あるいは、上記繊維の強化樹脂薄
板または木製・金属製薄板に、炭素繊維強化樹脂
板を積層して使用してもよい。 本発明のギターにおいて、炭素繊維強化樹脂部
は、たとえば次のようにして成形することができ
る。炭素繊維の短繊維マツトあるいはクロスに上
記樹脂を含浸させ、雌型を用いて、この樹脂含浸
短繊維マツトあるいはクロスを積層する。樹脂が
半硬化状態の時に、治具により所望の形状を付与
し、完全硬化後脱型する。 さて、本発明の構成で最も重要なことは、炭素
繊維強化樹脂板の曲げ剛性と炭素繊維面密度との
比の適用範囲を定めていることにある。 第3図は、炭素繊維強化樹脂板の曲げ剛板と炭
素繊維面密度との比の適用範囲を定めるためのグ
ラフである。 第3図において、横軸は√(D:曲げ剛
性、μ:面密度)、縦軸はf(f:響胴を加振した
ときの共振振動数)である。Rは参照用ギター
(共鳴胴の響胴が椀型でガラス繊維強化樹脂製)、
Aは本発明ギター(共鳴胴の響胴が椀型で炭素繊
維強化樹脂製。曲げ剛性はRのギターと等しい)、
Bは本発明ギター(同上。響胴の重量はRのギタ
ーと等しい)、Cは本発明ギター(同上。響胴の
重量は従来の木製ギターの裏甲板と側板の重量の
和と等しい)である。 第3図に示すように、fと√との間に
は、fα√なる線形関係がなりたつている。 一般にギターで演奏される範囲の音の振動数は
90〜30〔Hz〕である。したがつて、D/μの値の
適用範囲を定めるとき、より広範囲にとつて50≦
f≦400〔Hz〕に対する√の値の範囲を求め
れば、十分である。第3図より、0.25≦√
≦2.0〔m2/sec〕となる。すなわち、0.06≦D/μ
≦4.0〔m4/sec2〕が求める適用範囲である。この
意味は、D/μ<0.06〔m4/sec2〕においては共
振振動数が低くなりすぎ、またD/μ>4.0〔m
4/sec2〕においては共振振動数が高くなりすぎ
て、いずれもギターとしては適さないということ
である。とりわけ好ましくは、0.15≦D/μ≦
2.3〔m4/sec2〕がよい。 次に、本発明の一実施例よりなるギターと、参
照用ギター(第3図のRのギター。以下同じ)と
の音響特性の比較を示す。 第4図は、本発明の一実施例よりなるギターの
音量の大きさおよび音の「切れ」を示すグラフで
ある。横軸は時間t〔sec〕、縦軸は音量v〔dB〕
をあらわす。 第4図において、Aは本発明ギター〔第3図の
Aのギター。以下同じ)の第4弦を開放弦として
はじいた音(147〔Hz〕)の時間変化を示し、Rは
参照用ギターの第4弦を開放弦としてAと同じ強
さではじいた音(147〔Hz〕)の時間変化を示す。 第4図に示すように、本発明のギターは参照用
ギターより音量が大きく、かつ音の「切れ」が良
い。 第5図は、本発明の一実施例よりなるギターの
響胴を加振したときに生ずる音の、音量−振動数
特性である。横軸は振動数f〔Hz〕、縦軸は音量に
比例したマイクロフオン増幅器系の出力電圧V
〔mV〕をあらわす。 第5図において、Aは本発明ギターの音量−振
動数特性を、またRは参照用ギターの同特性を示
す。 第5図に示すように、本発明のギターは140
〔Hz〕付近に主ピーク(約11〔mV〕)、70〔Hz〕付
近に副ピーク(約5〔mV〕)を有している。一
方、参照用ギターは150〔Hz〕に主ピーク(6〔m
V〕)、80〔Hz〕に副ピーク(4〔mV〕)を有して
いる。すなわち、本発明よりなるギターは主ピー
ク、副ピークのいずれにおいても従来のギターの
それらより音量が大きく、かつそれぞれ少しずつ
振動数の小さな側にある。 第6図は、本発明の一実施例よりなるギターの
表甲板を加振したときに生ずる音の、音量−振動
数特性である。横軸は振動数f〔Hz〕、縦軸は音量
に比例したマイクロフオン増幅器系の出力電圧V
〔mV〕をあらわす。 第6図において、Aは本発明ギターの音量−振
動数特性を、またRは参照用ギターの同特性を示
す。 第6図に示すように、本発明ギターは170〔Hz〕
付近に主ピーク〔30〔mV〕)、117〔Hz〕付近に副
ピーク(27.5〔mV〕)を有している。一方、参照
用ギターは180〔Hz〕に主ピーク(26〔mV〕)、120
〔Hz〕に副ピーク(約25〔mV〕)を有している。
すなわち、本発明よりなるギターは主ピーク、副
ピークのいずれかにおいても、従来のギターのそ
れらより音量が大きく、かつそれぞれわずかずつ
振動数の小さな側にある。 第6図において最も注目すべきことは、本発明
ギターにおいては図中A″であらわされているよ
うに、響胴の主ピーク(第5図中のA′)の効果
が表甲板の効果に重畳されてあらわれ、表甲板の
振動による主ピークと副ピークとの間の音量の
“谷”を埋めあわすべく補償している点である。
一方、参照用ギターにおいては図中R″であらわ
されているように、響胴の主ピーク(第5図中の
R′)の効果が小さすぎて、表甲板の主ピークと
副ピークとの間の音量の“谷”を埋めあわすよう
な効果は、ほとんど現われていない。 すなわち、本発明よりなるギターは、表甲板に
振動を与えたとき響胴もそれに伴つて振動をおこ
しやすく、そのために表甲板の振動による音量ピ
ーク間の“谷”を埋めあわすような補償効果を有
する。したがつて、音のバランスがよい。 第6図に示したように、本発明よりなるギター
(共鳴胴の少なくとも裏甲板に炭素繊維強化樹脂
板を用いている)が、従来のギター(共鳴胴の響
胴にガラス繊維強化樹脂の一体成形物を用いてい
る)よりも音のバランスが良いという原因は、次
のように説明できる。 すなわち、一般に音響用弾性体(たとえばスピ
ーカーコーン、各種楽器の響板など)の素材とし
ては、振動を音波に変換する効率の大きな材料を
つかうことが望ましい。そして、その振動音響変
換効率をあらわす最も重要な因子として、√′
ρ3なる因子がある。ここで、E′=E/(1−ν2)、
E:面内等方性材料のヤング率、ν:同ポアソン
比、ρ:同比重である。この重要な因子√′3
の値が炭素繊維強化樹脂を材料にしたものの方
が、ガラス繊維強化樹脂を材料にしたそれより
も、大きいのである。次の表に、比較例を示す。
【表】
ただし、上表において、いずれの材料とも繊維
はクロス状(繊維の体積分率=30%)であり、母
材としての樹脂はポリエステルである。 以上説明したように、本発明のギターは、裏甲
板と側板とからなる響胴の少なくとも裏甲板を炭
素繊維強化樹脂板で構成しているから、響胴をガ
ラス繊維強化樹脂で構成している上記従来のギタ
ーにくらべて√′3の値が大きく、炭素繊維強
化樹脂板の曲げ剛性Dと炭素繊維の面密度μとの
関係を0.06≦D/μ≦4.0(m4/sec2)に選定して
いることと相まつて裏甲板がよく振動し、表甲板
の振動による音量ピークの間の“谷”を小さくす
ることができるばかりか、音のバランスがよく、
また音量が大きく、音の切れがよい。また、音域
が大変広い。
はクロス状(繊維の体積分率=30%)であり、母
材としての樹脂はポリエステルである。 以上説明したように、本発明のギターは、裏甲
板と側板とからなる響胴の少なくとも裏甲板を炭
素繊維強化樹脂板で構成しているから、響胴をガ
ラス繊維強化樹脂で構成している上記従来のギタ
ーにくらべて√′3の値が大きく、炭素繊維強
化樹脂板の曲げ剛性Dと炭素繊維の面密度μとの
関係を0.06≦D/μ≦4.0(m4/sec2)に選定して
いることと相まつて裏甲板がよく振動し、表甲板
の振動による音量ピークの間の“谷”を小さくす
ることができるばかりか、音のバランスがよく、
また音量が大きく、音の切れがよい。また、音域
が大変広い。
第1図は本発明の一実施例よりなるギターの正
面図、第2図は同側面図、第3図はD/μ(D:
炭素繊維強化樹脂板の曲げ剛性、μ:炭素繊維面
密度)の適用範囲を定めるためのグラフ、第4図
は発生音量の時間変化を示すグラフ、第5図は響
胴加振時の音量−振動数特性を示すグラフ、およ
び第6図は表甲板加振時の音量−振動数特性を示
すグラフである。 〔符号〕、1:ギター、2:共鳴胴、3:表甲
板、4:響胴。
面図、第2図は同側面図、第3図はD/μ(D:
炭素繊維強化樹脂板の曲げ剛性、μ:炭素繊維面
密度)の適用範囲を定めるためのグラフ、第4図
は発生音量の時間変化を示すグラフ、第5図は響
胴加振時の音量−振動数特性を示すグラフ、およ
び第6図は表甲板加振時の音量−振動数特性を示
すグラフである。 〔符号〕、1:ギター、2:共鳴胴、3:表甲
板、4:響胴。
Claims (1)
- 1 表甲板と、この表甲板に結合した響胴とから
なる共鳴胴を有し、前記響胴は裏甲板と側板とか
らなり、前記響胴はその少なくとも裏甲板が炭素
繊維強化樹脂板からなり、かつその炭素繊維強化
樹脂板の曲げ剛性Dと炭素繊維面密度μとの関係
が0.06≦D/μ≦4.0(m4/sec2)であることを特
徴とするギター。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4417578A JPS54136815A (en) | 1978-04-17 | 1978-04-17 | Guitar |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4417578A JPS54136815A (en) | 1978-04-17 | 1978-04-17 | Guitar |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS54136815A JPS54136815A (en) | 1979-10-24 |
| JPS6353559B2 true JPS6353559B2 (ja) | 1988-10-24 |
Family
ID=12684234
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4417578A Granted JPS54136815A (en) | 1978-04-17 | 1978-04-17 | Guitar |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS54136815A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2869147B1 (fr) * | 2004-04-15 | 2006-09-29 | Christian Bernard Boute | Guitare classique ergonomique |
-
1978
- 1978-04-17 JP JP4417578A patent/JPS54136815A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS54136815A (en) | 1979-10-24 |
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