JPS637194B2 - - Google Patents
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- JPS637194B2 JPS637194B2 JP56009463A JP946381A JPS637194B2 JP S637194 B2 JPS637194 B2 JP S637194B2 JP 56009463 A JP56009463 A JP 56009463A JP 946381 A JP946381 A JP 946381A JP S637194 B2 JPS637194 B2 JP S637194B2
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- compound
- water
- platinum
- oco
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- Prior art date
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07H—SUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
- C07H23/00—Compounds containing boron, silicon or a metal, e.g. chelates or vitamin B12
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07F—ACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
- C07F15/00—Compounds containing elements of Groups 8, 9, 10 or 18 of the Periodic Table
- C07F15/0006—Compounds containing elements of Groups 8, 9, 10 or 18 of the Periodic Table compounds of the platinum group
- C07F15/0086—Platinum compounds
- C07F15/0093—Platinum compounds without a metal-carbon linkage
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
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- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
本発明は新規白金錯体に関する。
従来より、種々の白金化合物が抗腫瘍作用を有
することが知られており、たとえばシスプラチン
(cisplatin)(特開昭49−7224)、マロナイト
(1・2−ジアミノシクロヘキサン)白金()
〔特開昭53−31648〕、およびスルフアト(1・2
−ジアミノシクロヘキサン)白金()〔特開昭
54−44620〕などが報告されている。本発明者ら
は、よりすぐれた抗腫瘍作用を有し、かつ毒性の
少ない白金化合物を見出すべく鋭意研究した結
果、本発明を完成するにいたつた。 本発明における白金錯体は、下記一般式()
で示しうる。 〔但し、XおよびYは −OCO−(CnH2nOn-1)−OHまたは −OCO−(CoH2o-2Oo-1)−OH で示される一価の基を示すか、 XおよびYが一緒になつて −OCO−(CnH2nOn-1)−O−、 −OCO−(CoH2o-2Oo-1)−O−、または で示される二価の基を示す。 (但し、mは1〜6の整数およびnは4〜5の整
数を示す)〕 XおよびYはヒドロキシカルボン酸または糖リ
ン酸の一価または二価の残基を示す。ヒドロキシ
カルボン酸とは、たとえばグリコール酸、グリセ
リン酸、グルコン酸、グロン酸、グルコヘプトン
酸、ガラクツロン酸、グルクロン酸などを例示し
うるが、その他、上記式に適合する天然の、ある
いは合成可能なヒドロキシカルボン酸も本発明の
範囲内とする。 XおよびYで示される代表的な配位子は下記の
とおりである。 −OCOCH2OH、−OCOCH(OH)CH2OH、 −OCO(CHOH)4CH2OH、−OCO
(CHOH)5CH2OH、
することが知られており、たとえばシスプラチン
(cisplatin)(特開昭49−7224)、マロナイト
(1・2−ジアミノシクロヘキサン)白金()
〔特開昭53−31648〕、およびスルフアト(1・2
−ジアミノシクロヘキサン)白金()〔特開昭
54−44620〕などが報告されている。本発明者ら
は、よりすぐれた抗腫瘍作用を有し、かつ毒性の
少ない白金化合物を見出すべく鋭意研究した結
果、本発明を完成するにいたつた。 本発明における白金錯体は、下記一般式()
で示しうる。 〔但し、XおよびYは −OCO−(CnH2nOn-1)−OHまたは −OCO−(CoH2o-2Oo-1)−OH で示される一価の基を示すか、 XおよびYが一緒になつて −OCO−(CnH2nOn-1)−O−、 −OCO−(CoH2o-2Oo-1)−O−、または で示される二価の基を示す。 (但し、mは1〜6の整数およびnは4〜5の整
数を示す)〕 XおよびYはヒドロキシカルボン酸または糖リ
ン酸の一価または二価の残基を示す。ヒドロキシ
カルボン酸とは、たとえばグリコール酸、グリセ
リン酸、グルコン酸、グロン酸、グルコヘプトン
酸、ガラクツロン酸、グルクロン酸などを例示し
うるが、その他、上記式に適合する天然の、ある
いは合成可能なヒドロキシカルボン酸も本発明の
範囲内とする。 XおよびYで示される代表的な配位子は下記の
とおりである。 −OCOCH2OH、−OCOCH(OH)CH2OH、 −OCO(CHOH)4CH2OH、−OCO
(CHOH)5CH2OH、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
式()で示される化合物は、式:Pt(NH3)2
(NO3)2で示されるシス−ジアンミンジニトラト
白金()に一般式: HOCO−(CnH2nOn-1)OH HOCO−(CoH2o-2Oo-1)−OH、または (但し、mおよびnは前記と同意義) で示されるヒドロキシカルボン酸または糖リン酸
を、要すればアルカリ金属塩にして反応させるこ
とにより得られる。ヒドロキシカルボン酸または
糖リン酸に、所望のアルカリ金属水酸化物を作用
させれば対応するアルカリ金属塩が形成される。
アルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウ
ム塩、カリウム塩などを用いうるが、ナトリウム
塩がより好ましい。ヒドロキシカルボン酸または
糖リン酸は、シス−ジアンミンジニトラト白金
()に対して当量または過剰量、より好ましく
は1〜2当量作用させるのがよい。更に具体的に
は、XおよびYが1価の配位子を示す錯体を得る
ためには2当量、2価の配位子を示す錯体を得る
ためには1当量作用させるのがよい。反応は加温
下、好ましくは50〜70℃で行なうのがよい。 本発明の化合物は、式()の配位のみに限定
されるものではなく、ジアンミンジニトラト白金
()と上述のヒドロキシカルボン酸または糖リ
ン酸と反応させて得られる白金錯体はすべて本発
明の範囲内とする。 本発明の化合物は、シスプラチンと同等もしく
はそれ以上の抗腫瘍作用を有し、かつ腎毒性が少
ない。また水溶性が高いため、投与しやすい。 本発明の化合物は、ヒトまたは動物に非経口的
に投与しうる。たとえば、化合物()は適当な
注射用溶剤(たとえば注射用蒸留水、生理食塩
水、5%ブドウ糖水溶液、エタノール水、グリセ
リン水、プロピレングリコール水)に溶解または
懸濁して静注、筋注、もしくは皮下注射あるいは
点滴などによつて投与しうる。化合物()は溶
液または懸濁液としてアンプルに封入しておくこ
ともできるが、結晶、粉末、微結晶、凍結乾燥物
としてアンプルまたはバイアル中に保存し、用時
調整して用いるのが好ましい。また、安定剤を添
加しておいてもよい。 化合物()を成人の腫瘍治療に用いる場合、
通常100mg〜500mgの日用量で1日1〜3回非経口
的に投与する。 以下に実施例および実験例を示して本発明の態
様を明らかにする。但し、実施例に示した生成物
の構造式は、確定的なものでななく、推定のもの
である。 実施例 1 ジグルクロナト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1〔Indian J.Chem.8、193(1970
に記載〕700mg(1.98ミリモル)を60℃の温水70
mlに溶かし、D−グルクロン酸ナトリウム−水和
物936mg(4ミリモル)を加える。少時間撹拌し
たのち、ロータリーエバポレーターを用いて水を
減圧留去する。残渣を90mlの無水メタノールで5
回洗浄後、再び減圧乾燥する。これを少量の水に
溶かし、ゆつくりとメタノールを加えると粘稠着
色物質が遊離する。上澄液を傾斜によつて集め、
減圧乾固する。残留物を5mlの水に溶かし、つい
で80mlのメタノールを加えると標題化合物2[一
般式()においてXおよびYが−OCO−(Co
H2o-2Oo-1)−OHを表わし、nが5である場合]
が無色固体として沈澱する。これをメタノールお
よびエーテルで順次洗浄後、減圧乾燥する。収量
650mg(54%) 融点〜150℃(分解) 元素分析(C12H24O14N2Ptとして) 計算値(%):
C、23.42;H、3.93;N、4.55;Pt、31.70 実測値(%):
C、22.27;H、4.23;N、4.74;Pt、31.49 IR:νNujol nax〜3400(巾広い、−OH)、〜3270(巾広
い、−NH)、1633(C=0)、1400、1285、
1151、1047、1020、952、900、798cm-1。 実施例 2 グルクロナト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1127mg(0.36ミリモル)を60℃の
温水12mlに溶かし、D−グルクロン酸ナトリウム
−水和物85mg(0.36ミリモル)を加えて溶かす。
水酸化ナトリウム水溶液でPHを7に調整し、ロー
タリーエバポレーターを用いて約55℃で水を減圧
留去する。得られた着色残渣を無水メタノール
120mlで洗浄し、再び減圧乾固し、残渣を少量の
水に溶かし、メタノールをゆつくりと加えると着
色粘稠物質が遊離する。上澄液を傾斜によつて集
め、濃縮乾固する。残留物を2mlの水に溶かし、
メタノール80mlを加えると標題化合物3[一般式
()においてXおよびYが一緒になつて−OCO
−(CoH2o-2Oo-1)−Oを表わし、nが5である場
合]が無色固体として沈澱する。これをメタノー
ルおよびエーテルで順次洗浄した後、減圧乾燥す
る。 収量65mg(45%) 融点150℃〜180℃(分解) 元素分析(C6H15N2O7Ptとして) 計算値(%):C、17.07;H、3.58;N、6.63 実測値(%):C、16.39;H、3.58;N、6.15 IR:νNujol nax〜3380(巾広い、−OH)、〜3280(巾広
い、−NH)、1628(C=0)、1406、1148、
1105、1046、1015、951、824。 実施例 3 ジグルコナト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1240mg(0.68ミリモル)を60℃の
温水24mlに溶かし、グルコン酸ナトリウム301mg
(1.38ミリモル)を加えて少時間撹拌する。溶液
を約55℃でロータリーエバポレーターを用いて濃
縮乾固する。残渣を無水メタノール80mlで洗い、
再び減圧乾固する。残渣を実施例1と同様に処理
すると標題化合物4[一般式()においてXお
よびYが−OCO−(CnH2nOn-1)−OHを表わし、
mが5である場合]147mg(収率45%)を無色固
体として得る。 融点48〜53℃(吸湿、潮解性) 元素分析(C12H28N2O14Ptとして) 計算値(%):C、23.27;H、4.56;N、4.52 実測値(%):C、22.00;H、4.53;N、4.91 IR:νNujol nax3415(巾広い、−OH)、3290(巾広い、
−
NH)、1632(C=0)、1132、1086、1042、883
cm-1。 実施例 4 グルコナト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1240mg(0.68ミリモル)を60℃の
温水24mlに溶かし、グルコン酸ナトリウム153mg
(0.70ミリモル)を加えて溶かす。水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いてPH7に調整した後、55〜60℃
でロータリーエバポレーターによつて水を減圧留
去する。ついで実施例2と同様に処理すると、標
題化合物5[一般式()においてXおよびYが
一緒になつて、−OCO−(CnH2nOn-1)−O−を表
わし、mが5である場合]74mg(収率25%)を吸
湿性の無色固体として得る。 融点〜120℃(分解) 元素分析(C6H16N2O7Ptとして) 計算値(%):C、17.03;H、3.81;N、6.62 実測値(%):C、15.80;H、3.86;N、6.68 IR:νNujol nax〜3400(巾広い、−OH)、〜3280(巾広
い、−NH)、1632(C=0)、1131、1086、
1041、866、824cm-1。 実施例 5 ジグルコヘプトナト−cis−ジアンミン白金
() 出発化合物1100mg(0.28ミリモル)を60℃の
温水10mlに溶かし、グルコヘプトン酸ナトリウム
二水和物162mg(0.57ミリモルを加えて溶かす。
少時間撹拌した後、混合液を55℃でロータリーエ
バポレーターを用いて濃縮乾固する。残渣を無水
メタノール80mlで洗浄し、再び減圧乾固する。残
渣を実施例1と同様に処理すると、標題化合物6
[一般式()においてXおよびYが−OCO−
(CnH2nOn-1)−OHを表わし、mが6である場
合]75mg(収率39%)を吸湿潮解性の無色固体と
して得る。 融点78〜85℃ 元素分析(C14H32N2O16Ptとして) 計算値(%):C、24.75;H、4.75;N、4.12 実測値(%):C、23.49;H、4.79;N、4.60 IR:νNujol nax3230(巾広い、−OH、−NH)、1620(C
=O)、1075、1024、884cm-1。 実施例 6 グルコヘプトナト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1120mg(0.34ミリモル)を60℃の
温水12mlに溶かし、グルコヘプトン酸ナトリウム
二水和物97mg(0.34ミリモル)を加えて溶かす。
水酸化ナトリウム水溶液によりPHを8に調整した
後、55℃でロータリーエバポレーターを用いて水
を減圧留去する。残渣を無水メタノール60mlで洗
浄し、再び減圧乾固する。残渣を実施例2と同様
に処理すると標題化合物7[一般式()におい
てXおよびYが一緒になつて、−OCO−(CnH2n
On-1)−O−を表わし、mが6である場合]47mg
(30%)を無色固体として得る。 融点155〜160℃(分解) 元素分析(C7H18N2O8Ptとして) 計算値(%):C、18.55;H、4.00;N、6.18 実測値(%):C、17.80;H、4.24;N、6.07 IR:νNujol nax3425(巾広い、−OH)、3285(巾広い、
−
NH)、1612(C=0)、1085、1029、844cm-1。 実施例 7 (グルコース−1−フオスフアト)−cis−ジア
ンミン白金() 出発化合物1212mg(0.60ミリモル)を60℃の
温水20mlに溶かし、更にα−D−グルコース−1
−リン酸ニナトリウム四水和物220mg(0.59ミリ
モル)を加えて撹拌して溶かす。少時間後、50〜
60℃の水浴上でロータリーエバポレーターを用い
て水を減圧留去する。残渣を無水メタノール150
mlで洗浄し再び減圧乾燥した後、少量の水に溶か
し、メタノールを少しずつ加え、遊離する着色粘
稠物から上澄液を傾斜によつて分取する。分離し
た上澄液を濃縮乾固し、残渣を3mlの水に溶か
し、これにメタノール80mlを加えると無色固体が
沈澱する。これを無水メタノールおよびエーテル
で順次洗い、減圧乾燥すると標題化合物8[一般
式()においてXおよびYが一緒になつて、
(NO3)2で示されるシス−ジアンミンジニトラト
白金()に一般式: HOCO−(CnH2nOn-1)OH HOCO−(CoH2o-2Oo-1)−OH、または (但し、mおよびnは前記と同意義) で示されるヒドロキシカルボン酸または糖リン酸
を、要すればアルカリ金属塩にして反応させるこ
とにより得られる。ヒドロキシカルボン酸または
糖リン酸に、所望のアルカリ金属水酸化物を作用
させれば対応するアルカリ金属塩が形成される。
アルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウ
ム塩、カリウム塩などを用いうるが、ナトリウム
塩がより好ましい。ヒドロキシカルボン酸または
糖リン酸は、シス−ジアンミンジニトラト白金
()に対して当量または過剰量、より好ましく
は1〜2当量作用させるのがよい。更に具体的に
は、XおよびYが1価の配位子を示す錯体を得る
ためには2当量、2価の配位子を示す錯体を得る
ためには1当量作用させるのがよい。反応は加温
下、好ましくは50〜70℃で行なうのがよい。 本発明の化合物は、式()の配位のみに限定
されるものではなく、ジアンミンジニトラト白金
()と上述のヒドロキシカルボン酸または糖リ
ン酸と反応させて得られる白金錯体はすべて本発
明の範囲内とする。 本発明の化合物は、シスプラチンと同等もしく
はそれ以上の抗腫瘍作用を有し、かつ腎毒性が少
ない。また水溶性が高いため、投与しやすい。 本発明の化合物は、ヒトまたは動物に非経口的
に投与しうる。たとえば、化合物()は適当な
注射用溶剤(たとえば注射用蒸留水、生理食塩
水、5%ブドウ糖水溶液、エタノール水、グリセ
リン水、プロピレングリコール水)に溶解または
懸濁して静注、筋注、もしくは皮下注射あるいは
点滴などによつて投与しうる。化合物()は溶
液または懸濁液としてアンプルに封入しておくこ
ともできるが、結晶、粉末、微結晶、凍結乾燥物
としてアンプルまたはバイアル中に保存し、用時
調整して用いるのが好ましい。また、安定剤を添
加しておいてもよい。 化合物()を成人の腫瘍治療に用いる場合、
通常100mg〜500mgの日用量で1日1〜3回非経口
的に投与する。 以下に実施例および実験例を示して本発明の態
様を明らかにする。但し、実施例に示した生成物
の構造式は、確定的なものでななく、推定のもの
である。 実施例 1 ジグルクロナト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1〔Indian J.Chem.8、193(1970
に記載〕700mg(1.98ミリモル)を60℃の温水70
mlに溶かし、D−グルクロン酸ナトリウム−水和
物936mg(4ミリモル)を加える。少時間撹拌し
たのち、ロータリーエバポレーターを用いて水を
減圧留去する。残渣を90mlの無水メタノールで5
回洗浄後、再び減圧乾燥する。これを少量の水に
溶かし、ゆつくりとメタノールを加えると粘稠着
色物質が遊離する。上澄液を傾斜によつて集め、
減圧乾固する。残留物を5mlの水に溶かし、つい
で80mlのメタノールを加えると標題化合物2[一
般式()においてXおよびYが−OCO−(Co
H2o-2Oo-1)−OHを表わし、nが5である場合]
が無色固体として沈澱する。これをメタノールお
よびエーテルで順次洗浄後、減圧乾燥する。収量
650mg(54%) 融点〜150℃(分解) 元素分析(C12H24O14N2Ptとして) 計算値(%):
C、23.42;H、3.93;N、4.55;Pt、31.70 実測値(%):
C、22.27;H、4.23;N、4.74;Pt、31.49 IR:νNujol nax〜3400(巾広い、−OH)、〜3270(巾広
い、−NH)、1633(C=0)、1400、1285、
1151、1047、1020、952、900、798cm-1。 実施例 2 グルクロナト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1127mg(0.36ミリモル)を60℃の
温水12mlに溶かし、D−グルクロン酸ナトリウム
−水和物85mg(0.36ミリモル)を加えて溶かす。
水酸化ナトリウム水溶液でPHを7に調整し、ロー
タリーエバポレーターを用いて約55℃で水を減圧
留去する。得られた着色残渣を無水メタノール
120mlで洗浄し、再び減圧乾固し、残渣を少量の
水に溶かし、メタノールをゆつくりと加えると着
色粘稠物質が遊離する。上澄液を傾斜によつて集
め、濃縮乾固する。残留物を2mlの水に溶かし、
メタノール80mlを加えると標題化合物3[一般式
()においてXおよびYが一緒になつて−OCO
−(CoH2o-2Oo-1)−Oを表わし、nが5である場
合]が無色固体として沈澱する。これをメタノー
ルおよびエーテルで順次洗浄した後、減圧乾燥す
る。 収量65mg(45%) 融点150℃〜180℃(分解) 元素分析(C6H15N2O7Ptとして) 計算値(%):C、17.07;H、3.58;N、6.63 実測値(%):C、16.39;H、3.58;N、6.15 IR:νNujol nax〜3380(巾広い、−OH)、〜3280(巾広
い、−NH)、1628(C=0)、1406、1148、
1105、1046、1015、951、824。 実施例 3 ジグルコナト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1240mg(0.68ミリモル)を60℃の
温水24mlに溶かし、グルコン酸ナトリウム301mg
(1.38ミリモル)を加えて少時間撹拌する。溶液
を約55℃でロータリーエバポレーターを用いて濃
縮乾固する。残渣を無水メタノール80mlで洗い、
再び減圧乾固する。残渣を実施例1と同様に処理
すると標題化合物4[一般式()においてXお
よびYが−OCO−(CnH2nOn-1)−OHを表わし、
mが5である場合]147mg(収率45%)を無色固
体として得る。 融点48〜53℃(吸湿、潮解性) 元素分析(C12H28N2O14Ptとして) 計算値(%):C、23.27;H、4.56;N、4.52 実測値(%):C、22.00;H、4.53;N、4.91 IR:νNujol nax3415(巾広い、−OH)、3290(巾広い、
−
NH)、1632(C=0)、1132、1086、1042、883
cm-1。 実施例 4 グルコナト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1240mg(0.68ミリモル)を60℃の
温水24mlに溶かし、グルコン酸ナトリウム153mg
(0.70ミリモル)を加えて溶かす。水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いてPH7に調整した後、55〜60℃
でロータリーエバポレーターによつて水を減圧留
去する。ついで実施例2と同様に処理すると、標
題化合物5[一般式()においてXおよびYが
一緒になつて、−OCO−(CnH2nOn-1)−O−を表
わし、mが5である場合]74mg(収率25%)を吸
湿性の無色固体として得る。 融点〜120℃(分解) 元素分析(C6H16N2O7Ptとして) 計算値(%):C、17.03;H、3.81;N、6.62 実測値(%):C、15.80;H、3.86;N、6.68 IR:νNujol nax〜3400(巾広い、−OH)、〜3280(巾広
い、−NH)、1632(C=0)、1131、1086、
1041、866、824cm-1。 実施例 5 ジグルコヘプトナト−cis−ジアンミン白金
() 出発化合物1100mg(0.28ミリモル)を60℃の
温水10mlに溶かし、グルコヘプトン酸ナトリウム
二水和物162mg(0.57ミリモルを加えて溶かす。
少時間撹拌した後、混合液を55℃でロータリーエ
バポレーターを用いて濃縮乾固する。残渣を無水
メタノール80mlで洗浄し、再び減圧乾固する。残
渣を実施例1と同様に処理すると、標題化合物6
[一般式()においてXおよびYが−OCO−
(CnH2nOn-1)−OHを表わし、mが6である場
合]75mg(収率39%)を吸湿潮解性の無色固体と
して得る。 融点78〜85℃ 元素分析(C14H32N2O16Ptとして) 計算値(%):C、24.75;H、4.75;N、4.12 実測値(%):C、23.49;H、4.79;N、4.60 IR:νNujol nax3230(巾広い、−OH、−NH)、1620(C
=O)、1075、1024、884cm-1。 実施例 6 グルコヘプトナト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1120mg(0.34ミリモル)を60℃の
温水12mlに溶かし、グルコヘプトン酸ナトリウム
二水和物97mg(0.34ミリモル)を加えて溶かす。
水酸化ナトリウム水溶液によりPHを8に調整した
後、55℃でロータリーエバポレーターを用いて水
を減圧留去する。残渣を無水メタノール60mlで洗
浄し、再び減圧乾固する。残渣を実施例2と同様
に処理すると標題化合物7[一般式()におい
てXおよびYが一緒になつて、−OCO−(CnH2n
On-1)−O−を表わし、mが6である場合]47mg
(30%)を無色固体として得る。 融点155〜160℃(分解) 元素分析(C7H18N2O8Ptとして) 計算値(%):C、18.55;H、4.00;N、6.18 実測値(%):C、17.80;H、4.24;N、6.07 IR:νNujol nax3425(巾広い、−OH)、3285(巾広い、
−
NH)、1612(C=0)、1085、1029、844cm-1。 実施例 7 (グルコース−1−フオスフアト)−cis−ジア
ンミン白金() 出発化合物1212mg(0.60ミリモル)を60℃の
温水20mlに溶かし、更にα−D−グルコース−1
−リン酸ニナトリウム四水和物220mg(0.59ミリ
モル)を加えて撹拌して溶かす。少時間後、50〜
60℃の水浴上でロータリーエバポレーターを用い
て水を減圧留去する。残渣を無水メタノール150
mlで洗浄し再び減圧乾燥した後、少量の水に溶か
し、メタノールを少しずつ加え、遊離する着色粘
稠物から上澄液を傾斜によつて分取する。分離し
た上澄液を濃縮乾固し、残渣を3mlの水に溶か
し、これにメタノール80mlを加えると無色固体が
沈澱する。これを無水メタノールおよびエーテル
で順次洗い、減圧乾燥すると標題化合物8[一般
式()においてXおよびYが一緒になつて、
【式】を表わす場合]89mg(収
率33%)を得る。
融点〜210℃(分解)
元素分析(C5H17N2O9Ptとして)
計算値(%):C、12.64;H、3.61;N、5.89;
P、6.52;Pt、41.05
実測値(%):C、13.03;H、3.86;N、5.55;
P、6.02;Pt、40.17
IR:νNujol nax〜3400(巾広い、−OH)、3256(巾広い
、
−NH)、1596、1345、1146、1082、1047、
945、867cm-1。 実施例 8 グリコラト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1706mg(2.0ミリモル)を60℃の温
水30mlに溶かし、グリコール酸ナトリウム196mg
(2.0ミリモル)を加えて溶かす。水酸化ナトリウ
ム水溶液を用いてPH7に調整し、3時間撹拌す
る。約50℃で水を減圧留去したのち、黄白色の残
留固体を少量の冷水で洗浄し、60℃で減圧乾燥す
ると標題化合物9[一般式()においてXおよ
びYが一緒になつて、−OCO−(CnH2n-2On-1)−
O−を表わし、mが1である場合]92mg(収率15
%)を得る。 融点120℃〜(分解) 元素分析(C2H8N2O3Ptとして) 計算値(%):
C、7.92;H、2.66;N、9.24;Pt、64.34 実測値(%):
C、7.77;H、2.71;N、9.34;Pt、64.14 IR:νNujol nax3290sh、3210s、1620s、1580s、1445m、
1330m、1315m、1060s、925m、900w、860m、
755mcm-1。 1HNMR:(D2O溶液、外部標準としてのTMS
からのppm、δ)4.55(グリコラトCH2、
J195Pt-H=33Hz) 実施例 9 グリセラト−cis−ジアンミン白金() 実施例2と同様に処理して標題化合物10[一般
式()においてXおよびYが一緒になつて、−
OCO−(CnH2nOn-1)−O−を表わし、mが2で
ある場合]を45%の収率で得る。融点130℃〜
(分解) 元素分析(C3H10N2O4Ptとして) 計算値(%):
C、10.81;H、3.03;N、8.41;Pt、58.55 実測値(%):
C、10.99;H、3.42;N、8.47;Pt、58.15 IR:νNujol nax3400sh、3130s、1600s、1560s、1360m、
1330m、1280w、1225w、1105w、1070m、
1000m、910w、850m、720mcm-1。 1HNMR:(D2O溶液、外部標準としてのTMS
からのppm、δ)4.05〜4.45(m、グリセリル
CH2)、4.40〜4.80(m、グリセリルCH) 実施例 10 ジグリコラト−cis−ジアンミン白金() 実施例1と同様にして標題化合物11[一般式
()においてXおよびYが−OCO−(CnH2n
On-1)−OHを表わし、mが1である場合]を79
%の収率で得る。融点130℃〜(分解) 元素分析(C4H12N2O6Ptとして) 計算値(%):
C、12.67;H、3.19;N、7.39;Pt、51.44 実測値(%):
C、12.38;H、3.29;N、7.43;Pt、50.97 IR:νNujol nax3250sh、3200s、1620s、1580s、1440m、
1330m、1320m、1060s、930m、900w、860w、
760w、720wcm-1。 1HNMR:(D2O溶液、外部標準としてのTMS
からのppm、δ) 4.51(グリコラトCH2)、3.5〜5.5(NH3) 実施例 11 ジグリセラト−cis−ジアンミン白金() 実施例1と同様にして標題化合物12[一般式
()においてXおよびYが−OCO−(CnH2n
On-1)−OHを表わし、mが2である場合]を86
%の収率で得る。融点70〜80℃ 元素分析(C6H16N2O8Ptとして) 計算値(%):
C、16.40;H、3.67;N、6.38;Pt、44.40 実測値(%):
C、15.73;H、3.84;N、6.97;Pt、45.86 IR:νNujol nax3350sh、3240s、1620s、1110m、
1060m、1000w、870w、820w、770w、720wcm
-1。 1HNMR:(D2O溶液、外部標準としてのTMS
からのppm、δ) 4.13〜4.31(m、グリセラトCH2)、4.57〜4.75
(m、グリセラトCH)、3.80〜5.40(NH3) 実験例 1 Sarcoma180に対する抗腫瘍効果 (試験方法) DSマウス(各投与群に6〜8匹使用)の皮下
にSarcoma180腫瘍細胞5×106個を移植し、その
翌日から5日間、被験薬剤を各投与量腹腔内に連
続投与する。 (被験薬剤) (A) ジグルクロナト−cis−ジアンミン白金() (B) シスプラチン (判定法) 腫瘍移植後10日目にマウスを解剖し、腫瘍の
重量を測定し、無処置対照群のそれと比較し、
腫瘍の増殖を50%抑制した時の投与量(ED50
値)、50%致死量(LD50値)、および治療指数
(CI)※により判定する。 ※CI=LD50値/ED50値 CI値が大きいほど有効であるとする。 (結果) (i) 注射の溶剤が5%グルコース溶液である場合
、
−NH)、1596、1345、1146、1082、1047、
945、867cm-1。 実施例 8 グリコラト−cis−ジアンミン白金() 出発化合物1706mg(2.0ミリモル)を60℃の温
水30mlに溶かし、グリコール酸ナトリウム196mg
(2.0ミリモル)を加えて溶かす。水酸化ナトリウ
ム水溶液を用いてPH7に調整し、3時間撹拌す
る。約50℃で水を減圧留去したのち、黄白色の残
留固体を少量の冷水で洗浄し、60℃で減圧乾燥す
ると標題化合物9[一般式()においてXおよ
びYが一緒になつて、−OCO−(CnH2n-2On-1)−
O−を表わし、mが1である場合]92mg(収率15
%)を得る。 融点120℃〜(分解) 元素分析(C2H8N2O3Ptとして) 計算値(%):
C、7.92;H、2.66;N、9.24;Pt、64.34 実測値(%):
C、7.77;H、2.71;N、9.34;Pt、64.14 IR:νNujol nax3290sh、3210s、1620s、1580s、1445m、
1330m、1315m、1060s、925m、900w、860m、
755mcm-1。 1HNMR:(D2O溶液、外部標準としてのTMS
からのppm、δ)4.55(グリコラトCH2、
J195Pt-H=33Hz) 実施例 9 グリセラト−cis−ジアンミン白金() 実施例2と同様に処理して標題化合物10[一般
式()においてXおよびYが一緒になつて、−
OCO−(CnH2nOn-1)−O−を表わし、mが2で
ある場合]を45%の収率で得る。融点130℃〜
(分解) 元素分析(C3H10N2O4Ptとして) 計算値(%):
C、10.81;H、3.03;N、8.41;Pt、58.55 実測値(%):
C、10.99;H、3.42;N、8.47;Pt、58.15 IR:νNujol nax3400sh、3130s、1600s、1560s、1360m、
1330m、1280w、1225w、1105w、1070m、
1000m、910w、850m、720mcm-1。 1HNMR:(D2O溶液、外部標準としてのTMS
からのppm、δ)4.05〜4.45(m、グリセリル
CH2)、4.40〜4.80(m、グリセリルCH) 実施例 10 ジグリコラト−cis−ジアンミン白金() 実施例1と同様にして標題化合物11[一般式
()においてXおよびYが−OCO−(CnH2n
On-1)−OHを表わし、mが1である場合]を79
%の収率で得る。融点130℃〜(分解) 元素分析(C4H12N2O6Ptとして) 計算値(%):
C、12.67;H、3.19;N、7.39;Pt、51.44 実測値(%):
C、12.38;H、3.29;N、7.43;Pt、50.97 IR:νNujol nax3250sh、3200s、1620s、1580s、1440m、
1330m、1320m、1060s、930m、900w、860w、
760w、720wcm-1。 1HNMR:(D2O溶液、外部標準としてのTMS
からのppm、δ) 4.51(グリコラトCH2)、3.5〜5.5(NH3) 実施例 11 ジグリセラト−cis−ジアンミン白金() 実施例1と同様にして標題化合物12[一般式
()においてXおよびYが−OCO−(CnH2n
On-1)−OHを表わし、mが2である場合]を86
%の収率で得る。融点70〜80℃ 元素分析(C6H16N2O8Ptとして) 計算値(%):
C、16.40;H、3.67;N、6.38;Pt、44.40 実測値(%):
C、15.73;H、3.84;N、6.97;Pt、45.86 IR:νNujol nax3350sh、3240s、1620s、1110m、
1060m、1000w、870w、820w、770w、720wcm
-1。 1HNMR:(D2O溶液、外部標準としてのTMS
からのppm、δ) 4.13〜4.31(m、グリセラトCH2)、4.57〜4.75
(m、グリセラトCH)、3.80〜5.40(NH3) 実験例 1 Sarcoma180に対する抗腫瘍効果 (試験方法) DSマウス(各投与群に6〜8匹使用)の皮下
にSarcoma180腫瘍細胞5×106個を移植し、その
翌日から5日間、被験薬剤を各投与量腹腔内に連
続投与する。 (被験薬剤) (A) ジグルクロナト−cis−ジアンミン白金() (B) シスプラチン (判定法) 腫瘍移植後10日目にマウスを解剖し、腫瘍の
重量を測定し、無処置対照群のそれと比較し、
腫瘍の増殖を50%抑制した時の投与量(ED50
値)、50%致死量(LD50値)、および治療指数
(CI)※により判定する。 ※CI=LD50値/ED50値 CI値が大きいほど有効であるとする。 (結果) (i) 注射の溶剤が5%グルコース溶液である場合
【表】
(ii) 注射の溶剤が0.9%NaCl、0.4%ポリソルベー
ト80、0.5%CMC、0.5%ベンジルアルコール懸
濁液である場合
ト80、0.5%CMC、0.5%ベンジルアルコール懸
濁液である場合
【表】
実験例 2
L1210に対する抗腫瘍効果
(試験方法)
BDF1マウス(各投与群に4〜10匹使用)の腹
腔内に、マウス白血病L1210の腹水細胞105個を
移植し、その翌日に被験薬剤を各投与量腹腔内投
与する。注射の溶剤は、0.9%NaCl、0.4%ポリソ
ルベート80、0.5%CMC、0.5%ベンジルアルコー
ル懸濁液。 (被験薬剤) 実験例1と同様。 (判定法) 各投与群の平均生存率日数(a)および無処置対照
群の平均生存日数(b)から下式に従つて延命率
(ILS)を求める。 ILS(%)=(a)−(b)/(b)×100 (結果)
腔内に、マウス白血病L1210の腹水細胞105個を
移植し、その翌日に被験薬剤を各投与量腹腔内投
与する。注射の溶剤は、0.9%NaCl、0.4%ポリソ
ルベート80、0.5%CMC、0.5%ベンジルアルコー
ル懸濁液。 (被験薬剤) 実験例1と同様。 (判定法) 各投与群の平均生存率日数(a)および無処置対照
群の平均生存日数(b)から下式に従つて延命率
(ILS)を求める。 ILS(%)=(a)−(b)/(b)×100 (結果)
【表】
実験例 3
腎毒性
(試験方法)
スプラグ ドレー(Sprague Dawley)系ラツ
ト雄7週令をステンレス製代謝ケージに1匹ずつ
収容し、固型飼料(日本クレア、繁殖用CA−1)
および水を自由に摂取させる。3日間馴化させ、
午前10時に被験薬剤をラツト腹腔内に単回投与す
る。被験薬剤は、使用直前に、5%ブドウ糖注射
液に10mg/7.5mlになるように溶かし、0.75ml/
100gBWの割合で投与する。投与日の午前10時
から翌日の午前10時までの尿を第1日の尿とし、
第0〜4日までの尿について、尿量、クレアチニ
ン、浸透圧、尿中酵素N−アセチル−β−D−グ
ルコサミダーゼ(NAG)およびリゾチーム
(LEZ)の測定を行ない、また尿蛋白、尿糖につ
いてはラブステイツクス(Labstix)で検査す
る。第5日の午前中にオウロパンソーダ(シオ
ノギ;ヘキソバルビタールナトリウム)麻酔下に
解剖し、採血および腎臓、肝臓などの病理標本の
採取を行ない、血漿尿素窒素、クレアチニン、浸
透圧などを測定する。 (被験薬剤) 実験例1と同じ (結果)
ト雄7週令をステンレス製代謝ケージに1匹ずつ
収容し、固型飼料(日本クレア、繁殖用CA−1)
および水を自由に摂取させる。3日間馴化させ、
午前10時に被験薬剤をラツト腹腔内に単回投与す
る。被験薬剤は、使用直前に、5%ブドウ糖注射
液に10mg/7.5mlになるように溶かし、0.75ml/
100gBWの割合で投与する。投与日の午前10時
から翌日の午前10時までの尿を第1日の尿とし、
第0〜4日までの尿について、尿量、クレアチニ
ン、浸透圧、尿中酵素N−アセチル−β−D−グ
ルコサミダーゼ(NAG)およびリゾチーム
(LEZ)の測定を行ない、また尿蛋白、尿糖につ
いてはラブステイツクス(Labstix)で検査す
る。第5日の午前中にオウロパンソーダ(シオ
ノギ;ヘキソバルビタールナトリウム)麻酔下に
解剖し、採血および腎臓、肝臓などの病理標本の
採取を行ない、血漿尿素窒素、クレアチニン、浸
透圧などを測定する。 (被験薬剤) 実験例1と同じ (結果)
【表】
【表】
上記結果より、シスプラチンは腎機能への影響
および全身への作用は著明であるが、本発明の化
合物はほとんど影響を与えない。 構造近似既知化合物との効果の比較 以下の刊行物に記載の構造的に近似した既知化
合物につき、その効果の相違を比較検討した。 関連刊行物: (1) 米国特許第4140707号明細書 (2) 米国特許第4115418号明細書 (3) 特開昭55−160787号公報 (4) 特開昭55−120594号公報 以下にその結果を示す。 (1) 米国特許第4115418号明細書記載の化合物に
ついて 本発明化合物と該米国特許明細書に記載され
た化合物との関係は、先ず構造的に見て、前者
の化合物では一般式()の化合物の内、Xお
よびYが一緒になつて−OCO−(CnH2nOn-1)
−O−または−OCO−(CoH2o-2Oo-1)−O−を
表わす場合に、該引例化合物に類似していると
見做すことができる。これらの化合物につき作
用の発現に必要な水に対する溶解性を比較した
結果、後者の水に対する溶解度が非常に低くい
のに対し前者ではそれが非常に高いことが確認
された。以下にそれぞれの代表的な化合物の水
に対する溶解度を示す。 試験化合物: 本発明の化合物 該引例発明化合物
および全身への作用は著明であるが、本発明の化
合物はほとんど影響を与えない。 構造近似既知化合物との効果の比較 以下の刊行物に記載の構造的に近似した既知化
合物につき、その効果の相違を比較検討した。 関連刊行物: (1) 米国特許第4140707号明細書 (2) 米国特許第4115418号明細書 (3) 特開昭55−160787号公報 (4) 特開昭55−120594号公報 以下にその結果を示す。 (1) 米国特許第4115418号明細書記載の化合物に
ついて 本発明化合物と該米国特許明細書に記載され
た化合物との関係は、先ず構造的に見て、前者
の化合物では一般式()の化合物の内、Xお
よびYが一緒になつて−OCO−(CnH2nOn-1)
−O−または−OCO−(CoH2o-2Oo-1)−O−を
表わす場合に、該引例化合物に類似していると
見做すことができる。これらの化合物につき作
用の発現に必要な水に対する溶解性を比較した
結果、後者の水に対する溶解度が非常に低くい
のに対し前者ではそれが非常に高いことが確認
された。以下にそれぞれの代表的な化合物の水
に対する溶解度を示す。 試験化合物: 本発明の化合物 該引例発明化合物
【表】
一般にこの系統の化合物は、水に対する溶解
度が低く、その結果、賢臓障害を起こすとさ
れ、水に対する溶解度が、抗がん剤としての使
用可能性を判定する上での一の大きな目安とな
つている。上記のデータが示す通り、本願発明
化合物は引例化合物と比較して、水に対する溶
解度が非常に高く、このような性質は引例化合
物からは到底予測し得ない性質の一つである。 (2) 特開昭55−160787号公報記載の化合物につい
て 引例に記載の化合物は、シス−ジアンミン白
金()オルトホスフエートであり、その代表
例を具体的化合物で示せば、 [Pt(NH3)2(OH)2]2(H2PO4)2 が挙げられる。この化合物に最も近い本願発明
化合物は、実施例7に記載の化合物8であると
認められる。これら両化合物につき、それぞれ
水に対する溶解度を調べると、引例化合物につ
いては明細書の実施例から明らかなごとく、後
処理において水で洗浄できるほど溶解度が低い
のに対し、本願発明化合物ではその溶解度が
100mg/ml以上と非常に高く、この性質は前記
(1)で述べたと同様、引例の化合物からは予測し
得ないものである。 (3) 特開昭55−120594号公報記載の化合物につい
て 引例記載の化合物は、ジアミン白金()と
ピロリン酸との錯体であつて、代表的な化合物
としては、 [Pt(H2NCH2CH2NH2)]2P2O7および が例示できる。これらの化合物は、リン酸部分
(ピロリン酸)を含んではいるが、本発明化合
物のごとき糖構造は含んでいない。しかも、そ
の水に対する溶解度は、該明細書第6頁第10行
に「実施例1及び2の水不溶性錯体」と記載さ
れているように0であると認められる。従つ
て、本発明化合物と引例記載の化合物とは、構
造上も性質上も全く異なつていると判断され
る。 (4) 米国特許第4140707号明細書記載の化合物に
ついて 引例記載の化合物の内、本発明化合物に最も
近似している化合物は、下記一般式で示し得る
マロナトジアンミン白金()と認められる。 上記一般式において、Rが水素の場合の化合
物が本発明化合物中の前記化合物9と構造的に
最も近似していると判断できるが、以下の実験
によると、Rが水素の場合は水に対する溶解性
が低く、Rがアルキル基となつて炭素数が1
(メチル)から2(エチル)、3(プロピル)と増
加するに従つて、予想に反し溶解度が高くなつ
ていくことが判明した。特に、Rが水素の場合
は上記の如く水に対する溶解度が低く、医薬
(特に注射剤)としての適用は困難であると思
われる。 上記一般式においてRが結合している炭素原子
と共にシクロブチル環を形成している化合物(即
ち、1・1−シクロブタンジカルボキシラトジア
ンミン白金();開発番号JM−8)の抗がん作
用について、マウスで比較実験したところ、本発
明化合物、特に、化合物9が有意の差をもつて優
れていることが示された。以下にその実験データ
を開示する。 実験例 4 B16メラノーマに対する抗腫瘍効果 [実験方法] BDF1マウス(各投与群に7〜10匹使用)の腹
腔内に、B16メラノーマの腹水細胞107個を移殖
し、その翌日に被験薬剤を腹腔内に一回投与す
る。注射の溶剤には0.9%食塩水をもちいた。 [被験薬剤] (A) グリコラト−cis−ジアミン白金()(上記
化合物9) (B) ジアンミン(1・1−シクロブタンジカルボ
キシラト)白金()(JM−8;該引例記載の
対照化合物) [判定法] 各投与群の平均生存日数(a)および無処置対照群
の平均生存日(b)から次式に従つて延命率(%
ILS)をもとめる。 ILS(%)=(a)−(b)/(b)x100 さらに無処置対照群と比較して30%延命効果を
発現したときの投与量(ILS30)、最大の延命効果
を発現したときの投与量(ILSnax)および化学療
法係数(CI)より効果を判定する。CI値が大き
い程有効であるとする。 CI=ILSnax/ILS30 結果を次表に示す。
度が低く、その結果、賢臓障害を起こすとさ
れ、水に対する溶解度が、抗がん剤としての使
用可能性を判定する上での一の大きな目安とな
つている。上記のデータが示す通り、本願発明
化合物は引例化合物と比較して、水に対する溶
解度が非常に高く、このような性質は引例化合
物からは到底予測し得ない性質の一つである。 (2) 特開昭55−160787号公報記載の化合物につい
て 引例に記載の化合物は、シス−ジアンミン白
金()オルトホスフエートであり、その代表
例を具体的化合物で示せば、 [Pt(NH3)2(OH)2]2(H2PO4)2 が挙げられる。この化合物に最も近い本願発明
化合物は、実施例7に記載の化合物8であると
認められる。これら両化合物につき、それぞれ
水に対する溶解度を調べると、引例化合物につ
いては明細書の実施例から明らかなごとく、後
処理において水で洗浄できるほど溶解度が低い
のに対し、本願発明化合物ではその溶解度が
100mg/ml以上と非常に高く、この性質は前記
(1)で述べたと同様、引例の化合物からは予測し
得ないものである。 (3) 特開昭55−120594号公報記載の化合物につい
て 引例記載の化合物は、ジアミン白金()と
ピロリン酸との錯体であつて、代表的な化合物
としては、 [Pt(H2NCH2CH2NH2)]2P2O7および が例示できる。これらの化合物は、リン酸部分
(ピロリン酸)を含んではいるが、本発明化合
物のごとき糖構造は含んでいない。しかも、そ
の水に対する溶解度は、該明細書第6頁第10行
に「実施例1及び2の水不溶性錯体」と記載さ
れているように0であると認められる。従つ
て、本発明化合物と引例記載の化合物とは、構
造上も性質上も全く異なつていると判断され
る。 (4) 米国特許第4140707号明細書記載の化合物に
ついて 引例記載の化合物の内、本発明化合物に最も
近似している化合物は、下記一般式で示し得る
マロナトジアンミン白金()と認められる。 上記一般式において、Rが水素の場合の化合
物が本発明化合物中の前記化合物9と構造的に
最も近似していると判断できるが、以下の実験
によると、Rが水素の場合は水に対する溶解性
が低く、Rがアルキル基となつて炭素数が1
(メチル)から2(エチル)、3(プロピル)と増
加するに従つて、予想に反し溶解度が高くなつ
ていくことが判明した。特に、Rが水素の場合
は上記の如く水に対する溶解度が低く、医薬
(特に注射剤)としての適用は困難であると思
われる。 上記一般式においてRが結合している炭素原子
と共にシクロブチル環を形成している化合物(即
ち、1・1−シクロブタンジカルボキシラトジア
ンミン白金();開発番号JM−8)の抗がん作
用について、マウスで比較実験したところ、本発
明化合物、特に、化合物9が有意の差をもつて優
れていることが示された。以下にその実験データ
を開示する。 実験例 4 B16メラノーマに対する抗腫瘍効果 [実験方法] BDF1マウス(各投与群に7〜10匹使用)の腹
腔内に、B16メラノーマの腹水細胞107個を移殖
し、その翌日に被験薬剤を腹腔内に一回投与す
る。注射の溶剤には0.9%食塩水をもちいた。 [被験薬剤] (A) グリコラト−cis−ジアミン白金()(上記
化合物9) (B) ジアンミン(1・1−シクロブタンジカルボ
キシラト)白金()(JM−8;該引例記載の
対照化合物) [判定法] 各投与群の平均生存日数(a)および無処置対照群
の平均生存日(b)から次式に従つて延命率(%
ILS)をもとめる。 ILS(%)=(a)−(b)/(b)x100 さらに無処置対照群と比較して30%延命効果を
発現したときの投与量(ILS30)、最大の延命効果
を発現したときの投与量(ILSnax)および化学療
法係数(CI)より効果を判定する。CI値が大き
い程有効であるとする。 CI=ILSnax/ILS30 結果を次表に示す。
【表】
実験例 5
P388マウス白血病に対する効果
[実験方法]
BDF1マウス(各投与群に7〜10匹使用)の腹
腔内に、P388白血病の腹水細胞106個を移植し、
その翌日から5日間被験薬剤を静脈内に投与す
る。注射の溶剤には0.9%食塩水をもちいた。 [被験薬剤] 実験例4に同じ。 [判定法] 実験例4に同じ。 結果を次表に示す。
腔内に、P388白血病の腹水細胞106個を移植し、
その翌日から5日間被験薬剤を静脈内に投与す
る。注射の溶剤には0.9%食塩水をもちいた。 [被験薬剤] 実験例4に同じ。 [判定法] 実験例4に同じ。 結果を次表に示す。
【表】
実験例 6
Colon Tumor 38に対する効果
[実験方法]
BDF1マウス(各投与群に7〜10匹使用)の皮
下に、Colon Tumor38の腫瘍と移植し、その翌
日および8日目に被験薬剤を静脈内に投与する。
注射の溶剤には0.9%食塩水をもちいた。 [被験薬剤] 実験例4に同じ。 [判定法] 腫瘍移植後21日目にマウスを解剖し、腫瘍の体
積を測定して無処理群のそれと比較する。腫瘍の
増殖を50%抑制したときの投与量(ED50)およ
び50%致死量(LD50)の比(化学寮法係数:CI
値)を求め効果を判定する。 CI=LD50/ED50 この式から明らかなように、CI値が大きいほ
ど有効であることを示す。 結果を次表に示す。
下に、Colon Tumor38の腫瘍と移植し、その翌
日および8日目に被験薬剤を静脈内に投与する。
注射の溶剤には0.9%食塩水をもちいた。 [被験薬剤] 実験例4に同じ。 [判定法] 腫瘍移植後21日目にマウスを解剖し、腫瘍の体
積を測定して無処理群のそれと比較する。腫瘍の
増殖を50%抑制したときの投与量(ED50)およ
び50%致死量(LD50)の比(化学寮法係数:CI
値)を求め効果を判定する。 CI=LD50/ED50 この式から明らかなように、CI値が大きいほ
ど有効であることを示す。 結果を次表に示す。
【表】
以上の実験結果から明らかなように、本発明化
合物は、該引例の化合物に比べて、実験腫瘍に対
して予想以上の高い有効性を示し、ヒトに対する
抗がん剤としても明らかにより有用である。
合物は、該引例の化合物に比べて、実験腫瘍に対
して予想以上の高い有効性を示し、ヒトに対する
抗がん剤としても明らかにより有用である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記一般式: [但し、XおよびYは −OCO−(CnH2nOn-1)−OHまたは −OCO−(CoH2o-2Oo-1)−OH で示される一価の基を示すか、 XおよびYが一緒になつて −OCO−(CnH2nOn-1)−O−、 −OCO−(CoH2o-2Oo-1)−O−、または で示される二価の基を示す。 (但し、mは1〜6の整数およびnは4〜5の整
数を示す)] で示される白金錯体。
Priority Applications (7)
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|---|---|---|---|
| JP56009463A JPS57123198A (en) | 1981-01-23 | 1981-01-23 | Novel platinum complex |
| EP82200020A EP0057023B1 (en) | 1981-01-23 | 1982-01-07 | Novel platinum complexes |
| DE8282200020T DE3260164D1 (en) | 1981-01-23 | 1982-01-07 | Novel platinum complexes |
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56009463A JPS57123198A (en) | 1981-01-23 | 1981-01-23 | Novel platinum complex |
Publications (2)
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|---|---|
| JPS57123198A JPS57123198A (en) | 1982-07-31 |
| JPS637194B2 true JPS637194B2 (ja) | 1988-02-15 |
Family
ID=11720966
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|---|---|---|---|
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| DE (1) | DE3260164D1 (ja) |
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| JPH01294683A (ja) * | 1988-02-04 | 1989-11-28 | Kanebo Ltd | 新規白金錯体および該化合物を有効成分とする抗腫瘍剤並びに該化合物製造用中間体 |
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- 1982-01-22 AU AU79765/82A patent/AU557336B2/en not_active Expired
-
1983
- 1983-04-14 US US06/485,584 patent/US4575550A/en not_active Expired - Lifetime
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