JPS6411568B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6411568B2 JPS6411568B2 JP56152008A JP15200881A JPS6411568B2 JP S6411568 B2 JPS6411568 B2 JP S6411568B2 JP 56152008 A JP56152008 A JP 56152008A JP 15200881 A JP15200881 A JP 15200881A JP S6411568 B2 JPS6411568 B2 JP S6411568B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- smectite
- surface area
- montmorillonite
- trinuclear
- cations
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Description
本発明は粘土鉱物スメクタイトと鉄化合物との
新規複合体に関する。その目的とするところは、
大きな表面積を有し、かつその構造が熱的に安定
であつて、吸着剤、吸収剤、触媒、触媒担体ある
いは、さらに高度加工を行ない有用製品を得るた
めの中間体として有用な新規無機固体を提供する
にある。 スメクタイトとは粘土を構成する代表的な鉱物
の一群で、そのすべてが三層構造をとるフイロケ
イ酸塩鉱物に属する。スメクタイトに属する粘土
鉱物としては、モンモリロナイト、バイデライ
ト、ノントロナイト、ヘクトライト、サポナイト
などであるが、とくにモンモリロナイトが最も広
く多量に産出し、スメクタイトの代表的粘土鉱物
である。その構造の特徴は、基本的にはケイ酸四
面体層−アルミナ八面体層−ケイ酸四面体層また
は、ケイ酸四面体層−マグネシア八面体層−ケイ
酸四面体層からなる三層構造を有し、四面体層に
おけるケイ素の一部がアルミニウムに、八面体層
におけるアルミニウムまたはマグネシウムが、そ
れぞれ、陽電荷の低いマグネシウム、鉄、あるい
はリチウム原子によつて同型置換され、この置換
の種類によつて上記スメクタイト粘土鉱物を形成
している。この同型置換は、三層構造に陽電荷の
不足をもたらすので、三層構造の積層によつて形
成される層間位置に、普通には、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カル
シウムイオン、水素イオンが介在し、スメクタイ
ト結晶層の電荷を中和している。これらの層間陽
イオンには水分子が配位し、膨潤特性に寄与して
おり、また分散液中では対イオンとなり、外部陽
イオンと容易に交換されるので交換性カチオンと
呼ばれている。 スメクタイトのこの層間位置は極めて反応性に
富んでいることが知られている。層間に介在する
陽イオンは無機陽イオンであつてもよく、或る種
の有機陽イオンであつてもよい。陽イオン交換反
応によつて、ジメチルジオクタデシルアンモニウ
ムイオンとモンモリロナイトとを反応させた粘土
−有機複合体は親有機性変性粘土と云われ、有機
液体のゲル化剤として広く用いられているもので
ある。その他、極性吸着、層間陽イオンへの配位
結合、ケイ酸四面体酸素との水素結合など多くの
プロセスで、金属イオンに比較して著しく大きな
有機分子や有機陽イオンがスメクタイトの結晶層
間に介在した複合体が数多く知られている。スメ
クタイト−有機複合体において、スメクタイトの
基本面間隔は、層間に介在する有機分子または有
機イオンの大きさならびにその立体的構造に支配
される。スメクタイトの結晶層間に有機基を支柱
の如く配置させ、層間に分子サイズの空間を有す
る粘土−有機複合体をつくることも知られてい
て、このような複合体は大きな表面積と細孔を持
つことが期待されるが、300℃前後あるいは以上
の温度においては、有機基の分解により構造が崩
壊してしまうという欠点があつた。 すでに述べたとおり、スメクタイトは三層構造
型粘土鉱物であつて、その単位三層格子が積み重
なつた積層構造を有し、単位三層格子の周期すな
わち基本面間隔は無水状態において約9.8Åであ
るが、空気中の湿分の水分子が層間位置に吸着さ
れるので、吸着水分の基本面間隔増大への寄与が
あり、従つて、スメクタイトは乾燥度合によつて
9.8Åよりも大なる値を取り、大気中での平衡状
態では、12.8Åないし15.6Åである。しかしなが
ら、このような水分吸着による基本面間隔の増大
は、加熱あるいは真空下では容易に水分が脱着す
るので、そのような環境下では無水状態での9.8
Åの基本面間隔を有する積層構造を取るのであ
る。 純枠なスメクタイトの層間表面積すなわち内部
表面積を幾何学的に計算すると、約800m2/gで
あることが知られている。しかるに微粒子固体の
表面積測定方法として標準的な窒素ガス吸着法
(BET法)による場合、スメクタイトの層間位置
は閉されていて窒素ガス分子が層間に吸着される
ことなく、単に外部表面のみに吸着されるので、
その表面積はせいぜい数10m2/gを与えるに過ぎ
ないのである。たとえば、本発明者らによつて山
形県月布鉱山産ベントナイトから抽出した純モン
モリロナイトについては約40m2/gであつた。し
かるにスメクタイトの層間位置に親和性のある物
質を反応させ、該物質をスメクタイトの層間位置
に部分的に介在させるならば、該物質は重なり合
つた三層格子との層間に位置して支柱の如き役割
を果す結果、層間は部分的に開放され有効表面積
の増大をもたらす。本発明においては、スメクタ
イトの層間に親和性を有し、層間位置に吸着され
て支柱的役割を果す物質として三核酢酸鉄陽イオ
ンが選ばれたのである。すなわち、三核酢酸鉄陽
イオンが、スメクタイトの元来有している無機陽
イオンとの交換反応によつて層間に吸着されるわ
けである。本発明者らの研究によれば、三核酢酸
鉄−モンモリロナイトの基本面間隔は16.4Åであ
り、無水スメクタイトは9.8Åであるから、基本
面間隔の増大は6.6Åとなつた。他方、表面積は、
原料としたモンモリロナイトではせいぜい40m2/
gであつたものが、三核酢酸鉄モンモリロナイト
の110℃乾燥物では210m2/gであり、スメクタイ
ト層間の内部表面が一部有効表面に変換したこと
が明らかである。 本発明は基本的には、スメクタイトに鉄の三核
錯塩を反応させて陽イオン交換して得た生成物を
提供するものであり、この生成物を更に加熱処理
して有機基を熱分解することにより、スメクタイ
トの結晶層間に酸化鉄を生成させた酸化鉄−スメ
クタイト複合体を誘導することができる。 本発明によつて得られる三核酢酸鉄−スメクタ
イトは、三核酢酸鉄陽イオンがスメクタイトの三
層格子層間に介在し、それによつてスメクタイト
の層間を開放して大表面積構造を形成すること
は、すでに述べたとおりであるが、さらに本品を
500℃までの温度に加熱したときには、酢酸基の
熱分解を生じるが、大表面積構造はほとんど変化
することなく保たれる。このような熱的に安定な
大表面積構造は、基本的に、吸着剤、吸収剤、触
媒、あるいは触媒担体としての利用を満足し得る
性質となつている。 スメクタイトは普通には他のケイ酸ならびにケ
イ酸塩鉱物、たとえば、カルサイト、ドロマイト
などで汚染されて天然の粘土岩として産出する。
その最も代表的なのはベントナイトと呼ばれるコ
ロイド粘土である。このようなスメクタイト粘土
からスメクタイトを得るには、採掘原鉱を20%
(重量基準)以下の濃度となるように水中で強力
に撹拌して分散液となし、自然沈降または遠心分
離の方法でスメクタイト以外の鉱物をグリツトと
して沈降分離させ、スメクタイトのみからなる上
層懸濁液を集めればよい。 本発明達成のために用いる鉄の三核錯塩として
は、次の化学式を有する三核酢酸鉄が適してい
る。 〔Fe3(OCOCH3)7・OH・2H2O〕+・NO3 - 分子量:696 その合成法の一例は次のとおりである。 硝酸鉄〔Fe(NO3)3・9H2O〕80gビーカーに
とり、エチルアルコール50mlと無水酢酸
〔(CH3CO)2O〕150mlを加え、加熱して反応を開
始させる。反応開始後は反応が激しいので氷冷す
る。析出物を別し、酢酸50mlで洗浄すると三核
酢酸鉄42gを得る(理論値は46g)。 次に、三核酢酸鉄−スメクタイト複合体の生成
方法について述べると、スメクタイトの水懸濁液
を撹拌しながら、これに三核酢酸鉄水溶液を添加
し、次いで過脱水するか遠心分離して生成物を
取り出し乾燥させればよい。スメクタイトに対す
る三核酢酸鉄の添加割合は、スメクタイトの陽イ
オンの交換容量に対して飽和化学当量のほぼ5倍
量でよい。このように、スメクタイトの交換容量
に対し5倍当量の三核酢酸鉄を要するのは、本発
明者らの研究によれば、三核酢酸鉄陽イオンがス
メクタイトとの陽イオン交換反応の過程で一部加
水分解し中性の錯体となり析出ないし吸着される
ためと考えられる。かかる中性の錯体の存在は、
本発明生成物である三核酢酸鉄−スメクタイト複
合体の大表面積構造の形成を何ら阻害するもので
ない。 さらに、三核酢酸鉄−スメクタイトを酸化鉄−
スメクタイト複合体となすためには、大気中で
300℃ないし500℃の温度で焼成することによつて
達成できる。 次に実施例を挙げて説明する。 実施例 山形県月布鉱山産ベントナイト(商品名クニゲ
ルV1、クニミネ工業株式会社製品)500gを脱イ
オン水10中に投入し、一夜放置して膨潤させた
後、高速ブレード型ミキサーで2時間撹拌して分
散させた。この分散液をさらに一夜放置して砂質
分を沈降させ、傾瀉して上層液を得た。上層液は
かきまぜて均一になした後、100ml4本懸垂型の
遠心分離機を用い、毎分3000回転で10分間遠心分
離し、モンモリロナイトのみからなるパーマネン
トサスペシヨンとなつた上層液を得た。この操作
をくり返えして全部を処理し、1.5%濃度の純モ
ンモリロナイト分散液7.5Kgを得た。この分散液
の一部を蒸発皿に移し、60℃で乾燥して得たモン
モリロナイトについて、酢酸アンモニウム法によ
り陽イオン交換容量を測定した結果は115ミリ当
量/100gであつた。 上記1.5%モンモリロナイト分散液6667g(モ
ンモリロナイトとして100g)を10の容器に入
れ、高速ブレード型ミキサーで撹拌しながら、
0.1モル濃度の三核酢酸水溶液4.5(三核酢酸鉄
313g)を10分間かかつて滴下し、さらに1時間
撹拌を行なう。次いで遠心分離し、水洗し乾燥さ
せたのち、ハンマーミルを用いて粉砕した。この
ようにして三核酢酸鉄−モンモリロナイト150g
を得た。本品を分析した結果は次のとおりであ
る。 室温乾燥試料について:炭素分 3.59%(重量基
準) 水素分 2.06%(〃 〃
) 800℃焼成試料について:酸化鉄32.04%(Fe2O3
として重量基準) 次に本品のスメクタイト基本面間隔および表面
積構造におよぼす温度の影響を調べるため、原料
モンモリロナイトならびに本品を100℃ないし500
℃の電気炉中で16時間熱処理した試料について、
それぞれ粉末X線回析ならびにBET法(窒素ガ
ス吸着)により構造を調べた結果を表1に示す。
新規複合体に関する。その目的とするところは、
大きな表面積を有し、かつその構造が熱的に安定
であつて、吸着剤、吸収剤、触媒、触媒担体ある
いは、さらに高度加工を行ない有用製品を得るた
めの中間体として有用な新規無機固体を提供する
にある。 スメクタイトとは粘土を構成する代表的な鉱物
の一群で、そのすべてが三層構造をとるフイロケ
イ酸塩鉱物に属する。スメクタイトに属する粘土
鉱物としては、モンモリロナイト、バイデライ
ト、ノントロナイト、ヘクトライト、サポナイト
などであるが、とくにモンモリロナイトが最も広
く多量に産出し、スメクタイトの代表的粘土鉱物
である。その構造の特徴は、基本的にはケイ酸四
面体層−アルミナ八面体層−ケイ酸四面体層また
は、ケイ酸四面体層−マグネシア八面体層−ケイ
酸四面体層からなる三層構造を有し、四面体層に
おけるケイ素の一部がアルミニウムに、八面体層
におけるアルミニウムまたはマグネシウムが、そ
れぞれ、陽電荷の低いマグネシウム、鉄、あるい
はリチウム原子によつて同型置換され、この置換
の種類によつて上記スメクタイト粘土鉱物を形成
している。この同型置換は、三層構造に陽電荷の
不足をもたらすので、三層構造の積層によつて形
成される層間位置に、普通には、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カル
シウムイオン、水素イオンが介在し、スメクタイ
ト結晶層の電荷を中和している。これらの層間陽
イオンには水分子が配位し、膨潤特性に寄与して
おり、また分散液中では対イオンとなり、外部陽
イオンと容易に交換されるので交換性カチオンと
呼ばれている。 スメクタイトのこの層間位置は極めて反応性に
富んでいることが知られている。層間に介在する
陽イオンは無機陽イオンであつてもよく、或る種
の有機陽イオンであつてもよい。陽イオン交換反
応によつて、ジメチルジオクタデシルアンモニウ
ムイオンとモンモリロナイトとを反応させた粘土
−有機複合体は親有機性変性粘土と云われ、有機
液体のゲル化剤として広く用いられているもので
ある。その他、極性吸着、層間陽イオンへの配位
結合、ケイ酸四面体酸素との水素結合など多くの
プロセスで、金属イオンに比較して著しく大きな
有機分子や有機陽イオンがスメクタイトの結晶層
間に介在した複合体が数多く知られている。スメ
クタイト−有機複合体において、スメクタイトの
基本面間隔は、層間に介在する有機分子または有
機イオンの大きさならびにその立体的構造に支配
される。スメクタイトの結晶層間に有機基を支柱
の如く配置させ、層間に分子サイズの空間を有す
る粘土−有機複合体をつくることも知られてい
て、このような複合体は大きな表面積と細孔を持
つことが期待されるが、300℃前後あるいは以上
の温度においては、有機基の分解により構造が崩
壊してしまうという欠点があつた。 すでに述べたとおり、スメクタイトは三層構造
型粘土鉱物であつて、その単位三層格子が積み重
なつた積層構造を有し、単位三層格子の周期すな
わち基本面間隔は無水状態において約9.8Åであ
るが、空気中の湿分の水分子が層間位置に吸着さ
れるので、吸着水分の基本面間隔増大への寄与が
あり、従つて、スメクタイトは乾燥度合によつて
9.8Åよりも大なる値を取り、大気中での平衡状
態では、12.8Åないし15.6Åである。しかしなが
ら、このような水分吸着による基本面間隔の増大
は、加熱あるいは真空下では容易に水分が脱着す
るので、そのような環境下では無水状態での9.8
Åの基本面間隔を有する積層構造を取るのであ
る。 純枠なスメクタイトの層間表面積すなわち内部
表面積を幾何学的に計算すると、約800m2/gで
あることが知られている。しかるに微粒子固体の
表面積測定方法として標準的な窒素ガス吸着法
(BET法)による場合、スメクタイトの層間位置
は閉されていて窒素ガス分子が層間に吸着される
ことなく、単に外部表面のみに吸着されるので、
その表面積はせいぜい数10m2/gを与えるに過ぎ
ないのである。たとえば、本発明者らによつて山
形県月布鉱山産ベントナイトから抽出した純モン
モリロナイトについては約40m2/gであつた。し
かるにスメクタイトの層間位置に親和性のある物
質を反応させ、該物質をスメクタイトの層間位置
に部分的に介在させるならば、該物質は重なり合
つた三層格子との層間に位置して支柱の如き役割
を果す結果、層間は部分的に開放され有効表面積
の増大をもたらす。本発明においては、スメクタ
イトの層間に親和性を有し、層間位置に吸着され
て支柱的役割を果す物質として三核酢酸鉄陽イオ
ンが選ばれたのである。すなわち、三核酢酸鉄陽
イオンが、スメクタイトの元来有している無機陽
イオンとの交換反応によつて層間に吸着されるわ
けである。本発明者らの研究によれば、三核酢酸
鉄−モンモリロナイトの基本面間隔は16.4Åであ
り、無水スメクタイトは9.8Åであるから、基本
面間隔の増大は6.6Åとなつた。他方、表面積は、
原料としたモンモリロナイトではせいぜい40m2/
gであつたものが、三核酢酸鉄モンモリロナイト
の110℃乾燥物では210m2/gであり、スメクタイ
ト層間の内部表面が一部有効表面に変換したこと
が明らかである。 本発明は基本的には、スメクタイトに鉄の三核
錯塩を反応させて陽イオン交換して得た生成物を
提供するものであり、この生成物を更に加熱処理
して有機基を熱分解することにより、スメクタイ
トの結晶層間に酸化鉄を生成させた酸化鉄−スメ
クタイト複合体を誘導することができる。 本発明によつて得られる三核酢酸鉄−スメクタ
イトは、三核酢酸鉄陽イオンがスメクタイトの三
層格子層間に介在し、それによつてスメクタイト
の層間を開放して大表面積構造を形成すること
は、すでに述べたとおりであるが、さらに本品を
500℃までの温度に加熱したときには、酢酸基の
熱分解を生じるが、大表面積構造はほとんど変化
することなく保たれる。このような熱的に安定な
大表面積構造は、基本的に、吸着剤、吸収剤、触
媒、あるいは触媒担体としての利用を満足し得る
性質となつている。 スメクタイトは普通には他のケイ酸ならびにケ
イ酸塩鉱物、たとえば、カルサイト、ドロマイト
などで汚染されて天然の粘土岩として産出する。
その最も代表的なのはベントナイトと呼ばれるコ
ロイド粘土である。このようなスメクタイト粘土
からスメクタイトを得るには、採掘原鉱を20%
(重量基準)以下の濃度となるように水中で強力
に撹拌して分散液となし、自然沈降または遠心分
離の方法でスメクタイト以外の鉱物をグリツトと
して沈降分離させ、スメクタイトのみからなる上
層懸濁液を集めればよい。 本発明達成のために用いる鉄の三核錯塩として
は、次の化学式を有する三核酢酸鉄が適してい
る。 〔Fe3(OCOCH3)7・OH・2H2O〕+・NO3 - 分子量:696 その合成法の一例は次のとおりである。 硝酸鉄〔Fe(NO3)3・9H2O〕80gビーカーに
とり、エチルアルコール50mlと無水酢酸
〔(CH3CO)2O〕150mlを加え、加熱して反応を開
始させる。反応開始後は反応が激しいので氷冷す
る。析出物を別し、酢酸50mlで洗浄すると三核
酢酸鉄42gを得る(理論値は46g)。 次に、三核酢酸鉄−スメクタイト複合体の生成
方法について述べると、スメクタイトの水懸濁液
を撹拌しながら、これに三核酢酸鉄水溶液を添加
し、次いで過脱水するか遠心分離して生成物を
取り出し乾燥させればよい。スメクタイトに対す
る三核酢酸鉄の添加割合は、スメクタイトの陽イ
オンの交換容量に対して飽和化学当量のほぼ5倍
量でよい。このように、スメクタイトの交換容量
に対し5倍当量の三核酢酸鉄を要するのは、本発
明者らの研究によれば、三核酢酸鉄陽イオンがス
メクタイトとの陽イオン交換反応の過程で一部加
水分解し中性の錯体となり析出ないし吸着される
ためと考えられる。かかる中性の錯体の存在は、
本発明生成物である三核酢酸鉄−スメクタイト複
合体の大表面積構造の形成を何ら阻害するもので
ない。 さらに、三核酢酸鉄−スメクタイトを酸化鉄−
スメクタイト複合体となすためには、大気中で
300℃ないし500℃の温度で焼成することによつて
達成できる。 次に実施例を挙げて説明する。 実施例 山形県月布鉱山産ベントナイト(商品名クニゲ
ルV1、クニミネ工業株式会社製品)500gを脱イ
オン水10中に投入し、一夜放置して膨潤させた
後、高速ブレード型ミキサーで2時間撹拌して分
散させた。この分散液をさらに一夜放置して砂質
分を沈降させ、傾瀉して上層液を得た。上層液は
かきまぜて均一になした後、100ml4本懸垂型の
遠心分離機を用い、毎分3000回転で10分間遠心分
離し、モンモリロナイトのみからなるパーマネン
トサスペシヨンとなつた上層液を得た。この操作
をくり返えして全部を処理し、1.5%濃度の純モ
ンモリロナイト分散液7.5Kgを得た。この分散液
の一部を蒸発皿に移し、60℃で乾燥して得たモン
モリロナイトについて、酢酸アンモニウム法によ
り陽イオン交換容量を測定した結果は115ミリ当
量/100gであつた。 上記1.5%モンモリロナイト分散液6667g(モ
ンモリロナイトとして100g)を10の容器に入
れ、高速ブレード型ミキサーで撹拌しながら、
0.1モル濃度の三核酢酸水溶液4.5(三核酢酸鉄
313g)を10分間かかつて滴下し、さらに1時間
撹拌を行なう。次いで遠心分離し、水洗し乾燥さ
せたのち、ハンマーミルを用いて粉砕した。この
ようにして三核酢酸鉄−モンモリロナイト150g
を得た。本品を分析した結果は次のとおりであ
る。 室温乾燥試料について:炭素分 3.59%(重量基
準) 水素分 2.06%(〃 〃
) 800℃焼成試料について:酸化鉄32.04%(Fe2O3
として重量基準) 次に本品のスメクタイト基本面間隔および表面
積構造におよぼす温度の影響を調べるため、原料
モンモリロナイトならびに本品を100℃ないし500
℃の電気炉中で16時間熱処理した試料について、
それぞれ粉末X線回析ならびにBET法(窒素ガ
ス吸着)により構造を調べた結果を表1に示す。
【表】
【表】
モンモリロナイトは酸化鉄−モンモリロナ
イト複合体に変化している。
三核酢酸鉄−モンモリロナイト複合体の示差熱
天秤曲線では70℃付近に脱水による吸熱が、340
℃に酢酸基の熱分解に基づくと考えられる発熱が
認められた。これらの脱水と酢酸基の熱分解を合
わせた全重量減少は23%であつた。それより高温
域では650℃でモンモリロナイト八面体層の脱水
酸基が生じるまで安定であり、吸熱反応も重量減
少も認められなかつた。 上表の結果から三核酢酸鉄−モンモリロナイト
複合体は、無水モンモリロナイトの基本面間隔で
ある9.8Åよりも著しく大きい16Åレベルを有し、
かつ大きな比表面積を有するとともに、500℃ま
での温度に対して、該表面積構造が極めて安定で
あることを示している。本発明製品におけるスメ
クタイトの三層格子層間の隔離距離の増大は、乾
燥雰囲気において少なくとも6.6Åを有し、この
値によつて形成される三層格子層間の空間は、表
2に示す分子直径を有する多くの気体の吸着に有
効な表面を与えることとなる。
イト複合体に変化している。
三核酢酸鉄−モンモリロナイト複合体の示差熱
天秤曲線では70℃付近に脱水による吸熱が、340
℃に酢酸基の熱分解に基づくと考えられる発熱が
認められた。これらの脱水と酢酸基の熱分解を合
わせた全重量減少は23%であつた。それより高温
域では650℃でモンモリロナイト八面体層の脱水
酸基が生じるまで安定であり、吸熱反応も重量減
少も認められなかつた。 上表の結果から三核酢酸鉄−モンモリロナイト
複合体は、無水モンモリロナイトの基本面間隔で
ある9.8Åよりも著しく大きい16Åレベルを有し、
かつ大きな比表面積を有するとともに、500℃ま
での温度に対して、該表面積構造が極めて安定で
あることを示している。本発明製品におけるスメ
クタイトの三層格子層間の隔離距離の増大は、乾
燥雰囲気において少なくとも6.6Åを有し、この
値によつて形成される三層格子層間の空間は、表
2に示す分子直径を有する多くの気体の吸着に有
効な表面を与えることとなる。
【表】
以上のとおり本発明製品である三核酢酸鉄−ス
メクタイト複合体は熱的に安定な大表面積構造を
有し、吸着剤、吸収剤、触媒、触媒担体あるい
は、さらに高度加工製品の中間体として有用な物
性を有する。
メクタイト複合体は熱的に安定な大表面積構造を
有し、吸着剤、吸収剤、触媒、触媒担体あるい
は、さらに高度加工製品の中間体として有用な物
性を有する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 三核酢酸鉄陽イオンをスメクタイトの層間に
介在していることを特徴とする熱的に安定な大表
面積構造を有する粘土誘導体。 2 窒素ガス吸着法(BET法)で測定した比表
面積が200m2/g以上である特許請求の範囲1記
載の粘土誘導体。 3 スメクタイトに基づく基本面間隔が少なくと
も16Åである特許請求の範囲1記載の粘土誘導
体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56152008A JPS5855332A (ja) | 1981-09-28 | 1981-09-28 | 熱的に安定な大表面積構造を有する粘土誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56152008A JPS5855332A (ja) | 1981-09-28 | 1981-09-28 | 熱的に安定な大表面積構造を有する粘土誘導体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5855332A JPS5855332A (ja) | 1983-04-01 |
| JPS6411568B2 true JPS6411568B2 (ja) | 1989-02-27 |
Family
ID=15531042
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56152008A Granted JPS5855332A (ja) | 1981-09-28 | 1981-09-28 | 熱的に安定な大表面積構造を有する粘土誘導体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5855332A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3337978C2 (de) * | 1983-10-19 | 1987-01-15 | Deutsche Forschungs- und Versuchsanstalt für Luft- und Raumfahrt e.V., 5000 Köln | Vorrichtung zum Messen eines Druckes und eines zeitlichen Druckverlaufs |
| JPS6134344U (ja) * | 1984-07-31 | 1986-03-03 | 三菱重工業株式会社 | 燃料油バ−ナの配管回路 |
| US4995964A (en) * | 1987-03-05 | 1991-02-26 | Uop | Midbarrel hydrocracking process employing rare earth pillared clays |
| US4980047A (en) * | 1987-03-05 | 1990-12-25 | Uop | Stable intercalated clays and preparation method |
| US5059568A (en) * | 1987-03-05 | 1991-10-22 | Uop | Intercalated clay having large interlayer spacing |
| US4952544A (en) * | 1987-03-05 | 1990-08-28 | Uop | Stable intercalated clays and preparation method |
| JP2692862B2 (ja) * | 1987-10-31 | 1997-12-17 | 株式会社資生堂 | 液体クロマトグラフィー用充填剤 |
-
1981
- 1981-09-28 JP JP56152008A patent/JPS5855332A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5855332A (ja) | 1983-04-01 |
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