JPS647130B2 - - Google Patents
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- JPS647130B2 JPS647130B2 JP17418684A JP17418684A JPS647130B2 JP S647130 B2 JPS647130 B2 JP S647130B2 JP 17418684 A JP17418684 A JP 17418684A JP 17418684 A JP17418684 A JP 17418684A JP S647130 B2 JPS647130 B2 JP S647130B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rolling
- ferrite
- steel
- temperature
- cooling
- Prior art date
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- Expired
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は自動車の強度部材やホイール,溶接鋼
管用素材あるいは構造部材等に用いられる高張力
鋼材の製造方法に関するものである。 (従来の技術) 鋼の種々の強化方法のうちで結晶粒の微細化は
強度と共に靭性をも高くする唯一の方法として知
られており、特に熱延ままで使用される鉄鋼材料
の材質向上を計る際には殆んどの場合に先ず考慮
されねばならない重要な技術である。従来の細粒
化技術で工業的に達成されているのは小さくて4
〜6μ程度である。これは通常制御圧延法と呼ば
れる方法で行われており、Nb等の合金元素を含
む鋼を比較的低温域で強い圧延を行う技術であ
る。この場合Nbが圧延ままで固溶している必要
があるので、圧延前に例えば1200℃以上という高
温で加熱を行なつてNbを固溶させ、しかるのち
に仕上圧延は800℃以下という低温域で行うので、
鋼板の温度低下を待つため生産効率が著しく低下
し、また圧延時の変形抵抗が著しく高くなるた
め、圧延機に対する負荷が大であるなど工業的に
欠点がある。この他に低温域で加熱して圧延を行
う方法、あるいは圧延後強制冷却を行う方法など
種々提案されているが、いずれも上記粒径範囲内
に留つている。 最近特殊元素を含まない炭素鋼により粒径3〜
4μ以下の超微細粒を得る方法(特開昭58―
123823)が示されたが、この方法は圧延時に大き
な圧下率を要し、設備的な制約を受ける。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は粒径3〜4μ以下の超微細フエライト
組織からなる高材質高張力鋼材を通常の熱延設備
により生産性を低下させる事なく安価に製造する
事を目的とする。なお超微細フエライト組織とは
個々の結晶粒径が3〜4μ以下(粒度番号13以上)
のフエライトが体積率で60%以上を占める組織を
意味する。 (問題点を解決するための手段) 本発明の要旨は下記の通りである。すなわち 重量で、 C:0.05〜0.2% Si:0.01〜1.0% Mn:0.3〜2.0% を含み、さらに、 Ti,Nb,Taの1種または2種以上をそれぞれ
0.01〜0.1%含有する鋼を、Ac3点以上1100℃以下
の温度に加熱した後、冷却過程において熱間圧延
を行ない、その際、圧延最終段で15秒間以内に合
計50%以上の圧下を加えるとともに仕上温度を
Ar3点〜Ar3+100℃とし、熱間圧延終了後5秒間
以内に10℃/s以上の冷却速度で冷却することを
特徴とする超細粒低合金熱延高張力鋼の製造方
法。 以下に本発明の内容を詳細に説明する。 本発明の骨子は熱間圧延開始時に鋼中に微細な
析出物を適当量存在させておき、圧延によつてそ
れらの析出物を変態核とするフエライト変態を誘
起させる事である。従来、鋼が高温のオーステナ
イトより冷却によつてフエライト変態する際に析
出物等が存在すると、結晶粒界以外にそれらの析
出物等を変態核になる事は知られていた。一方本
発明者らは以前に炭素鋼がオーステナイトからフ
エライトに変態する直前に大圧下を加えると、フ
エライト変態が誘起され微細なフエライト粒が生
成する事を示したが、この際に微細な析出物が適
当量存在すると、加工誘起変態が容易に起り、1
パスの圧下率が比較的小さくとも超微細フエライ
ト組織が生成する事を見出した。第2図は0.15C
―1.5Mn鋼に種々のNb量を添加したものにつき、
加熱温度と圧延圧下率を変えて圧延した後のフエ
ライト粒度を示すが、これにより低温加熱で圧延
前にNbが析出したものは低圧下率でも組織が微
細化することがわかる。 以下に本発明の構成を説明するが、先ず、鋼成
分について説明する。 Cは炭素鋼の組織,材質を左右する主成分であ
るが、0.05%未満では高強度が得られず、0.2%
を超えると加工による変態が不十分となり、また
溶接性や加工性も低下する。そこで0.05%≦C≦
0.2%に限定した。 Mnは強度―靭性バランスを向上させ組織微細
化にも効果もあるので、添加は望ましいが、その
効果は0.3%未満では現れず、また2%を超える
と変態点が低下しすぎでフエライト変態が不十分
となる。そこで0.3%≦Mn≦2.0%に限定した。 Siは0.01%以上を添加すると鋼板の強度―延性
バランスを向上させるので添加が望ましいが、1
%を超えると溶接性を損なうことがあるので、
0.01%≦Si≦1.0%に限定した。 Ti,NbおよびTaは炭化物(および炭窒化物)
を形成し変態核となるので、本発明では必須の元
素である。これらのうち1種または2種以上の合
計添加量が0.01%未満では析出物の量が少なく効
果が小さい。また0.1%を超えると析出物のサイ
ズが不適当となり効果が減ずる。そこでTi,Nb
およびTaのうち1種または2種以上の合計添加
量を0.01%〜0.1%に限定した。 上記以外の特殊元素(V等)は仕上圧延開始時
に適当量が析出するものは有効であるが、Ti,
Nb,Taほどの効果は示さないので特に限定はし
ない。しかしながら補助的に添加する事は差支え
ない。析出物の形成温度が低く、熱履歴に拘らず
仕上圧延開始時に固溶している様な元素(Mo
等)は効果がない。 次に、本発明の製造方法について説明する。本
発明では圧延素材であるスラブの加熱温度は低温
である必要がある。従来の制御圧延においては、
Nb等の特殊元素が圧延開始時に鋼中に固溶して
いる必要がある為にスラブは高温(〜1250℃)に
加熱される。しかし、本発明では仕上圧延開始時
に鋼中に析出物が存在している必要がある。特殊
元素が一旦スラブに固溶してしまうと、粗圧延で
その一部が析出するものの、本発明の効果が発揮
される程ではなく、逆に固溶元素が変態を抑制す
る為に最終的なフエライト粒径は超微細なものに
はならない。添加特殊元素(Ti,NbおよびTa)
が仕上圧延開始時に十分析出しているにはスラブ
加熱温度が1100℃を超えてはならない。そこでス
ラブ加熱温度を1100℃以下に限定した。また本発
明の趣旨から加熱温度がAc3(加熱変態点)以上
である事は当然である。 このように加熱されたスラブを熱間圧延する
が、この圧延温度がAr3(冷却変態点)以下にな
ると加工を加えなくともフエライトが生成する
が、この様なフエライト粒径は大きいために、
かゝる組織が加工を受けると回復が遅く延性及び
靭性を著しく損なう。一方加工により誘起したフ
エライトは超微細であり生成後に更に加工を受け
ても容易に回復・再結晶する。 圧延温度が高いと加工により誘起するフエライ
トの量が少く、十分な量を得るには実現不可能な
圧下率を必要とする。現実的な圧延設備に於て十
分な量の微細フエライトを得るには仕上温度が
Ar3+100℃以下になる様な圧延温度が望ましい。
第1図は0.047%Nbを含有した鋼のスラブ加熱温
度と加工温度のフエライト組織に及ぼす効果を示
したもので、1050℃の加熱温度で加工温度が約
730℃(Ar3点)より約850℃の温度範囲がフエラ
イト粒度No.が大きく、フエライト変態量が多いこ
とがわかる。以上の理由により圧延仕上温度を
Ar3〜Ar3+100℃に限定した。 なお、特殊元素のAr3変態点におよぼす効果が
必ずしも明らかでないときは、特殊元素の項を含
まない次式の計算値を便宜的にAr3とすればよ
い。 Ar3=901―325C+33Si―92Mn(℃)
(成分量はwt%) 次に、上記のような温度範囲における圧延条件
について説明する。 本発明者らが以前に開示した特殊元素を含まな
い炭素鋼を用い超微細なフエライト組織を得る方
法は基本的には大圧下率による圧延であり、1パ
ス大圧下を多パスで代替する時は、前パス加工の
影響が消失しないうちに次パス加工を行なう様に
短いパス間時間を要求した。本発明によれば特殊
元素添加のためにこれらの要求が大巾に緩和さ
れ、第3図に示す如く最終パスより遡つて15秒以
内に累計圧下率50%以上の圧延を行なえば粒度番
号13.5番以上(粒径3μ以下)の超微細組織を得る
事ができる。第3図はC:0.14%,Mn:1.5%,
Nb:0.047%含有した鋼を加熱温度1000℃,圧延
温度仕上780℃で圧延し、20℃/sで400℃以下ま
で水冷した鋼の15秒以内の累計圧下率とフエライ
ト粒径の関係を示したものである。パス間時間が
長く、2〜3パスの圧延に15秒以上かかる場合
は、1パスの圧下率を大きくしなければならず実
用性に乏しくなる。そこで圧延条件を圧延最終段
で15秒以内に合計50%以上の圧下を加える様に限
定した。パス間時間が短くなれば、また圧下率が
大きくなれば粒径はより小さくなる。 次に冷却条件について説明する。 本発明鋼は加工直後の状態で超微細フエライト
組織となつているが、場合によつては加工後緩冷
により粒成長を起す場合がある。また加工直後に
オーステナイトがある比率残存する場合にはフエ
ライトが冷却中に成長する。このような場合には
急冷を行うことにより粗大化を防止することがで
きる。このとき圧延後5秒以上高温域で放置する
とその後急冷しても、上記の粗大化防止の効果は
ないので、圧延後水冷開始までの時間を5秒以内
に限定した。 第4図はC:0.14%,Mn:1.5%,Nb:0.047
%含有した鋼を加熱温度1000℃,圧延仕上温度を
780℃とし、合計圧下率85%で圧延したあとの経
過時間とフエライト粒度No.の関係を示したもの
で、同図からも上述の如く5秒以内に水冷を開始
する必要があることがわかる。 また冷却速度は10℃/s以上でなければ、粗大
化防止の効果はないので、冷却速度は10℃/s以
上とした。上記の急冷は当然のことながらフエラ
イトを強化し、さらに加工直後残存しているオー
ステナイトをベイナイト,マルテンサイト等の強
化組織とすることにより強度上昇に効果がある
が、この目的のためには上記10℃/s以上で冷却
速度が大きいほど効果があるのは勿論である。 (実施例) 表1に示す成分の5種類の鋼を用い、表2に示
す仕上圧延のパススケジユールに従い表3の条件
で連続熱延を行なつた。鋼Aは比較材、鋼B〜E
は本発明範囲内の成分を有する。仕上圧延スケジ
ユールfは各パスとも通常の圧下率とした通常圧
延で、スケジユールgは後段パスの圧下率を大き
くとり、第1パスを空パスとした5パス圧延であ
る。 表3の試番,は特殊元素を含まないので、
圧延終了時のフエライト生成量が不十分であり、
冷却後の組織はベイナイト主体となつてしまう。
試番,は加熱温度が高温であるためにNb,
Tiが固溶し、フエライト変態を抑制するために
やはりベイナイト主体の組織である。試番は仕
上温度が高いためにフエライト生成量が十分でな
く、またフエライトの粒径もそれ程は小さくなら
ない。試番は仕上温度がAr3以下となつたため
に、フエライト粒径は微細であるものの加工フエ
ライトとなつてしまい伸びが劣化している。は
比較材の通常工程によるもので従来の組織・材質
を示す。その他の試番(※印)は本発明範囲内で
あり粒度番号は14.5〜15.5と非常に微細であり、
優秀な強度―延性バランスを示す。第5図には表
3に記してある強度(TS)と伸び(E)の積
を粒度番号に対しプロツトしたが(表中の数字は
表3の試番に対応する)、本発明による超微細鋼
の優位性が明らかである。なお、圧延圧下率は大
圧下の方がやや良い材質を示すが、通常の圧下率
でもフエライト粒は超微細であり材質も最良のも
のに対し遜色がない。 (発明の効果) 本発明により材質の優れた抗張力60Kg/mm2以上
の高張力薄鋼板を、通常の圧延設備で生産性を低
下させずに安価に製造提供する事が可能となつ
た。
管用素材あるいは構造部材等に用いられる高張力
鋼材の製造方法に関するものである。 (従来の技術) 鋼の種々の強化方法のうちで結晶粒の微細化は
強度と共に靭性をも高くする唯一の方法として知
られており、特に熱延ままで使用される鉄鋼材料
の材質向上を計る際には殆んどの場合に先ず考慮
されねばならない重要な技術である。従来の細粒
化技術で工業的に達成されているのは小さくて4
〜6μ程度である。これは通常制御圧延法と呼ば
れる方法で行われており、Nb等の合金元素を含
む鋼を比較的低温域で強い圧延を行う技術であ
る。この場合Nbが圧延ままで固溶している必要
があるので、圧延前に例えば1200℃以上という高
温で加熱を行なつてNbを固溶させ、しかるのち
に仕上圧延は800℃以下という低温域で行うので、
鋼板の温度低下を待つため生産効率が著しく低下
し、また圧延時の変形抵抗が著しく高くなるた
め、圧延機に対する負荷が大であるなど工業的に
欠点がある。この他に低温域で加熱して圧延を行
う方法、あるいは圧延後強制冷却を行う方法など
種々提案されているが、いずれも上記粒径範囲内
に留つている。 最近特殊元素を含まない炭素鋼により粒径3〜
4μ以下の超微細粒を得る方法(特開昭58―
123823)が示されたが、この方法は圧延時に大き
な圧下率を要し、設備的な制約を受ける。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は粒径3〜4μ以下の超微細フエライト
組織からなる高材質高張力鋼材を通常の熱延設備
により生産性を低下させる事なく安価に製造する
事を目的とする。なお超微細フエライト組織とは
個々の結晶粒径が3〜4μ以下(粒度番号13以上)
のフエライトが体積率で60%以上を占める組織を
意味する。 (問題点を解決するための手段) 本発明の要旨は下記の通りである。すなわち 重量で、 C:0.05〜0.2% Si:0.01〜1.0% Mn:0.3〜2.0% を含み、さらに、 Ti,Nb,Taの1種または2種以上をそれぞれ
0.01〜0.1%含有する鋼を、Ac3点以上1100℃以下
の温度に加熱した後、冷却過程において熱間圧延
を行ない、その際、圧延最終段で15秒間以内に合
計50%以上の圧下を加えるとともに仕上温度を
Ar3点〜Ar3+100℃とし、熱間圧延終了後5秒間
以内に10℃/s以上の冷却速度で冷却することを
特徴とする超細粒低合金熱延高張力鋼の製造方
法。 以下に本発明の内容を詳細に説明する。 本発明の骨子は熱間圧延開始時に鋼中に微細な
析出物を適当量存在させておき、圧延によつてそ
れらの析出物を変態核とするフエライト変態を誘
起させる事である。従来、鋼が高温のオーステナ
イトより冷却によつてフエライト変態する際に析
出物等が存在すると、結晶粒界以外にそれらの析
出物等を変態核になる事は知られていた。一方本
発明者らは以前に炭素鋼がオーステナイトからフ
エライトに変態する直前に大圧下を加えると、フ
エライト変態が誘起され微細なフエライト粒が生
成する事を示したが、この際に微細な析出物が適
当量存在すると、加工誘起変態が容易に起り、1
パスの圧下率が比較的小さくとも超微細フエライ
ト組織が生成する事を見出した。第2図は0.15C
―1.5Mn鋼に種々のNb量を添加したものにつき、
加熱温度と圧延圧下率を変えて圧延した後のフエ
ライト粒度を示すが、これにより低温加熱で圧延
前にNbが析出したものは低圧下率でも組織が微
細化することがわかる。 以下に本発明の構成を説明するが、先ず、鋼成
分について説明する。 Cは炭素鋼の組織,材質を左右する主成分であ
るが、0.05%未満では高強度が得られず、0.2%
を超えると加工による変態が不十分となり、また
溶接性や加工性も低下する。そこで0.05%≦C≦
0.2%に限定した。 Mnは強度―靭性バランスを向上させ組織微細
化にも効果もあるので、添加は望ましいが、その
効果は0.3%未満では現れず、また2%を超える
と変態点が低下しすぎでフエライト変態が不十分
となる。そこで0.3%≦Mn≦2.0%に限定した。 Siは0.01%以上を添加すると鋼板の強度―延性
バランスを向上させるので添加が望ましいが、1
%を超えると溶接性を損なうことがあるので、
0.01%≦Si≦1.0%に限定した。 Ti,NbおよびTaは炭化物(および炭窒化物)
を形成し変態核となるので、本発明では必須の元
素である。これらのうち1種または2種以上の合
計添加量が0.01%未満では析出物の量が少なく効
果が小さい。また0.1%を超えると析出物のサイ
ズが不適当となり効果が減ずる。そこでTi,Nb
およびTaのうち1種または2種以上の合計添加
量を0.01%〜0.1%に限定した。 上記以外の特殊元素(V等)は仕上圧延開始時
に適当量が析出するものは有効であるが、Ti,
Nb,Taほどの効果は示さないので特に限定はし
ない。しかしながら補助的に添加する事は差支え
ない。析出物の形成温度が低く、熱履歴に拘らず
仕上圧延開始時に固溶している様な元素(Mo
等)は効果がない。 次に、本発明の製造方法について説明する。本
発明では圧延素材であるスラブの加熱温度は低温
である必要がある。従来の制御圧延においては、
Nb等の特殊元素が圧延開始時に鋼中に固溶して
いる必要がある為にスラブは高温(〜1250℃)に
加熱される。しかし、本発明では仕上圧延開始時
に鋼中に析出物が存在している必要がある。特殊
元素が一旦スラブに固溶してしまうと、粗圧延で
その一部が析出するものの、本発明の効果が発揮
される程ではなく、逆に固溶元素が変態を抑制す
る為に最終的なフエライト粒径は超微細なものに
はならない。添加特殊元素(Ti,NbおよびTa)
が仕上圧延開始時に十分析出しているにはスラブ
加熱温度が1100℃を超えてはならない。そこでス
ラブ加熱温度を1100℃以下に限定した。また本発
明の趣旨から加熱温度がAc3(加熱変態点)以上
である事は当然である。 このように加熱されたスラブを熱間圧延する
が、この圧延温度がAr3(冷却変態点)以下にな
ると加工を加えなくともフエライトが生成する
が、この様なフエライト粒径は大きいために、
かゝる組織が加工を受けると回復が遅く延性及び
靭性を著しく損なう。一方加工により誘起したフ
エライトは超微細であり生成後に更に加工を受け
ても容易に回復・再結晶する。 圧延温度が高いと加工により誘起するフエライ
トの量が少く、十分な量を得るには実現不可能な
圧下率を必要とする。現実的な圧延設備に於て十
分な量の微細フエライトを得るには仕上温度が
Ar3+100℃以下になる様な圧延温度が望ましい。
第1図は0.047%Nbを含有した鋼のスラブ加熱温
度と加工温度のフエライト組織に及ぼす効果を示
したもので、1050℃の加熱温度で加工温度が約
730℃(Ar3点)より約850℃の温度範囲がフエラ
イト粒度No.が大きく、フエライト変態量が多いこ
とがわかる。以上の理由により圧延仕上温度を
Ar3〜Ar3+100℃に限定した。 なお、特殊元素のAr3変態点におよぼす効果が
必ずしも明らかでないときは、特殊元素の項を含
まない次式の計算値を便宜的にAr3とすればよ
い。 Ar3=901―325C+33Si―92Mn(℃)
(成分量はwt%) 次に、上記のような温度範囲における圧延条件
について説明する。 本発明者らが以前に開示した特殊元素を含まな
い炭素鋼を用い超微細なフエライト組織を得る方
法は基本的には大圧下率による圧延であり、1パ
ス大圧下を多パスで代替する時は、前パス加工の
影響が消失しないうちに次パス加工を行なう様に
短いパス間時間を要求した。本発明によれば特殊
元素添加のためにこれらの要求が大巾に緩和さ
れ、第3図に示す如く最終パスより遡つて15秒以
内に累計圧下率50%以上の圧延を行なえば粒度番
号13.5番以上(粒径3μ以下)の超微細組織を得る
事ができる。第3図はC:0.14%,Mn:1.5%,
Nb:0.047%含有した鋼を加熱温度1000℃,圧延
温度仕上780℃で圧延し、20℃/sで400℃以下ま
で水冷した鋼の15秒以内の累計圧下率とフエライ
ト粒径の関係を示したものである。パス間時間が
長く、2〜3パスの圧延に15秒以上かかる場合
は、1パスの圧下率を大きくしなければならず実
用性に乏しくなる。そこで圧延条件を圧延最終段
で15秒以内に合計50%以上の圧下を加える様に限
定した。パス間時間が短くなれば、また圧下率が
大きくなれば粒径はより小さくなる。 次に冷却条件について説明する。 本発明鋼は加工直後の状態で超微細フエライト
組織となつているが、場合によつては加工後緩冷
により粒成長を起す場合がある。また加工直後に
オーステナイトがある比率残存する場合にはフエ
ライトが冷却中に成長する。このような場合には
急冷を行うことにより粗大化を防止することがで
きる。このとき圧延後5秒以上高温域で放置する
とその後急冷しても、上記の粗大化防止の効果は
ないので、圧延後水冷開始までの時間を5秒以内
に限定した。 第4図はC:0.14%,Mn:1.5%,Nb:0.047
%含有した鋼を加熱温度1000℃,圧延仕上温度を
780℃とし、合計圧下率85%で圧延したあとの経
過時間とフエライト粒度No.の関係を示したもの
で、同図からも上述の如く5秒以内に水冷を開始
する必要があることがわかる。 また冷却速度は10℃/s以上でなければ、粗大
化防止の効果はないので、冷却速度は10℃/s以
上とした。上記の急冷は当然のことながらフエラ
イトを強化し、さらに加工直後残存しているオー
ステナイトをベイナイト,マルテンサイト等の強
化組織とすることにより強度上昇に効果がある
が、この目的のためには上記10℃/s以上で冷却
速度が大きいほど効果があるのは勿論である。 (実施例) 表1に示す成分の5種類の鋼を用い、表2に示
す仕上圧延のパススケジユールに従い表3の条件
で連続熱延を行なつた。鋼Aは比較材、鋼B〜E
は本発明範囲内の成分を有する。仕上圧延スケジ
ユールfは各パスとも通常の圧下率とした通常圧
延で、スケジユールgは後段パスの圧下率を大き
くとり、第1パスを空パスとした5パス圧延であ
る。 表3の試番,は特殊元素を含まないので、
圧延終了時のフエライト生成量が不十分であり、
冷却後の組織はベイナイト主体となつてしまう。
試番,は加熱温度が高温であるためにNb,
Tiが固溶し、フエライト変態を抑制するために
やはりベイナイト主体の組織である。試番は仕
上温度が高いためにフエライト生成量が十分でな
く、またフエライトの粒径もそれ程は小さくなら
ない。試番は仕上温度がAr3以下となつたため
に、フエライト粒径は微細であるものの加工フエ
ライトとなつてしまい伸びが劣化している。は
比較材の通常工程によるもので従来の組織・材質
を示す。その他の試番(※印)は本発明範囲内で
あり粒度番号は14.5〜15.5と非常に微細であり、
優秀な強度―延性バランスを示す。第5図には表
3に記してある強度(TS)と伸び(E)の積
を粒度番号に対しプロツトしたが(表中の数字は
表3の試番に対応する)、本発明による超微細鋼
の優位性が明らかである。なお、圧延圧下率は大
圧下の方がやや良い材質を示すが、通常の圧下率
でもフエライト粒は超微細であり材質も最良のも
のに対し遜色がない。 (発明の効果) 本発明により材質の優れた抗張力60Kg/mm2以上
の高張力薄鋼板を、通常の圧延設備で生産性を低
下させずに安価に製造提供する事が可能となつ
た。
【表】
【表】
【表】
第1図は0.15C―1.5Mn鋼にNbを種々変えて添
加したものにつき、加熱温度を1250℃と1000℃、
最終パスを含んで15秒以内の圧下率を50〜85%に
変化させて圧延・冷却した時のフエライト粒度を
示す。第2図は0.14C―1.5Mn―0.047Nb鋼の加熱
温度と圧延温度が圧延後のフエライト組織におよ
ぼす効果を示す。第3図は0.14C―1.5Mn―
0.047Nb鋼を加熱温度1000℃、仕上温度780℃で
圧延し、その後20℃/sの冷速で400℃以下まで
水冷したものにつき、最終パスを含んだ15秒以内
の累計圧下率とフエライト粒度の関係を示す。第
4図は0.14C―1.5Mn―0.047Nb鋼を加熱温度1000
℃、仕上温度780℃、2パスの合計圧下率85%、
パス間時間2秒で加工し、加工後所定の時間で水
中に焼入れたものにつき、加工後の経過時間とフ
エライト粒度の関係を示す。第5図は実施例のう
ちフエライト主体の組織である鋼につき、フエラ
イト粒度と材質(強度×伸び)の関係を示す。
加したものにつき、加熱温度を1250℃と1000℃、
最終パスを含んで15秒以内の圧下率を50〜85%に
変化させて圧延・冷却した時のフエライト粒度を
示す。第2図は0.14C―1.5Mn―0.047Nb鋼の加熱
温度と圧延温度が圧延後のフエライト組織におよ
ぼす効果を示す。第3図は0.14C―1.5Mn―
0.047Nb鋼を加熱温度1000℃、仕上温度780℃で
圧延し、その後20℃/sの冷速で400℃以下まで
水冷したものにつき、最終パスを含んだ15秒以内
の累計圧下率とフエライト粒度の関係を示す。第
4図は0.14C―1.5Mn―0.047Nb鋼を加熱温度1000
℃、仕上温度780℃、2パスの合計圧下率85%、
パス間時間2秒で加工し、加工後所定の時間で水
中に焼入れたものにつき、加工後の経過時間とフ
エライト粒度の関係を示す。第5図は実施例のう
ちフエライト主体の組織である鋼につき、フエラ
イト粒度と材質(強度×伸び)の関係を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量で、 C:0.05〜0.2% Si:0.01〜1.0% Mn:0.3〜2.0% を含み、さらに、 Ti,Nb,Taの1種または2種以上をそれぞれ
0.01〜0.1%含有する鋼を、Ac3点以上1100℃以下
の温度に加熱した後、冷却過程において熱間圧延
を行ない、その際、圧延最終段で15秒間以内に合
計50%以上の圧下を加えるとともに仕上温度を
Ar3点〜Ar3+100℃とし、熱間圧延終了後5秒間
以内に10℃/s以上の冷却速度で冷却することを
特徴とする超細粒低合金熱延高張力鋼の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17418684A JPS6156233A (ja) | 1984-08-23 | 1984-08-23 | 超細粒低合金熱延高張力鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17418684A JPS6156233A (ja) | 1984-08-23 | 1984-08-23 | 超細粒低合金熱延高張力鋼の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6156233A JPS6156233A (ja) | 1986-03-20 |
| JPS647130B2 true JPS647130B2 (ja) | 1989-02-07 |
Family
ID=15974220
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17418684A Granted JPS6156233A (ja) | 1984-08-23 | 1984-08-23 | 超細粒低合金熱延高張力鋼の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6156233A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2004548C (en) * | 1988-12-05 | 1996-12-31 | Kenji Aihara | Metallic material having ultra-fine grain structure and method for its manufacture |
| CZ299495B6 (cs) * | 2005-12-06 | 2008-08-13 | Comtes Fht, S. R. O. | Zpusob výroby vysokopevných nízkolegovaných ocelových trubek |
-
1984
- 1984-08-23 JP JP17418684A patent/JPS6156233A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6156233A (ja) | 1986-03-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |