JPS648052B2 - - Google Patents
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- JPS648052B2 JPS648052B2 JP55000943A JP94380A JPS648052B2 JP S648052 B2 JPS648052 B2 JP S648052B2 JP 55000943 A JP55000943 A JP 55000943A JP 94380 A JP94380 A JP 94380A JP S648052 B2 JPS648052 B2 JP S648052B2
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- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/06—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of rods or wires
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D7/00—Modifying the physical properties of iron or steel by deformation
- C21D7/02—Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working
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Description
【発明の詳細な説明】
発明の分野
本発明は、ワイヤの強度を改善する為の方法に
関するものであり、特には或る種のワイヤの引張
強さ及び捩り降伏強さ特性を改善する方法に関す
る。 用語の定義 本発明が対象とする金属合金の化学組成は、周
知されているものであり、1974年ワシントンD.C.
に現在置かれているアメリカ鉄鋼協会(AISI)
によつて出版された「鋼製品マニユアル:不銹及
び耐熱鋼」にオーステナイト型として掲げられて
いる合金を含むものである。但し、これら合金は
少く共最初100℃(+100℃)を越えないMd温度
と−100℃を越えないMs温度を有するものとされ
る。AISIシリーズ表200及び300がここで関心の
あるものである。ここで考慮される他の合金もや
はりオーステナイト質でありそして指定される
Md及びMs温度を持たなければならない。これら
合金は、1972年E&FN Spon社(ロンドン)に
よつて出版された金属材料仕様ハンドブツクの
655〜656頁に記載されそしてDIN(Deutsche
Industrie Norme)仕様X40MnCr18及び
X40MnCr22によつて表示されるものにより例示
される、鉄、マンガン、クロム及び炭素を含有す
る域る種のマンガン置換非不銹鋼合金をも含むも
のである。 “オーステナイト型(質)”という用語は、ミ
クロ組織の少く共95容積%が面心立方晶構造を有
する時オーステナイト質或いはオーステナイトで
あると呼称される合金の結晶性ミクロ組織と関与
するものである。このような合金は本質的に或い
は実質上オーステナイト相状態にあると呼称され
うる。ここで関心のある合金は、既に適用された
加工或いは温度と無関係に第1変形段階が実行さ
れる温度において実質上オーステナイト質乃至オ
ーステナイト相にあるものであることを理解され
たい。例えば、第1変形段階を受ける金属乃至合
金は既に焼鈍処理を受けているが、しかもまだ尚
第1段階が適用される時点で実質上オーステナイ
ト質である。 ここで関心のある別のミクロ組織は体心立方晶
でありそしてマルテンサイト或いはマルテンサイ
ト質と呼ばれるものである。組織の少く共95容積
%がマルテンサイトである時、その合金は本質的
に或いは実質上マルテンサイト相であると考えら
れる。 もちろん、ミクロ組織は、オーステナイト相及
びマルテンサイト相両方を含みうるものでありそ
して先行技術及び本発明両方に関してここで論議
される加工処理は、オーステナイトの少く共一部
のマルテンサイトへの変態従つて処理される合金
のミクロ組織を変化することと関係する。 Md温度は、その温度以上では、金属乃至合金
に適用される機械的変形の量とは無関係にマルテ
ンサイト変態が起らないような温度として定義さ
れそして様々な温度で実施される簡便な引張試験
によつて決定されうる。 Ms温度は、その温度においては、マルテンサ
イト変態が自然に即ち機械的変形の適用なしに起
り始めるような温度として定義される。Ms温度
もまた従来からのよく知られた試験により決定さ
れうる。Md温度の幾つかの例を以下に示す: AISIステンレス鋼 Md温度タイプNo. (℃) 301 43 302 13 304 15 304L 18 301、302、304及び304L鋼は−196℃以下のMs
温度を有する。 ここで用いられる変形という言葉は、弾性変形
の領域に続く塑性変形の範囲で起る機械的変形を
云う。これは、加工物の一部乃至全体の形状を変
えるに充分の弾性限を越える応力下に材料を置く
ことにより生起される。 従来技術 米国特許第4042421号において、ワイヤにおい
て高強度及び高靭性並びに高捩り降伏強さが周囲
温度での変形と極低温(cryogenic
temperature)での一軸延伸によつて実現される
ことが開示されている。 高い強度−靭性−捩り強さの組合せが必要とさ
れるワイヤ用途の一例は、圧縮ばねや引張ばねの
ようなコイルばねである。 上記米国特許第4042421号において、予備歪み
と低温変形を組合せるプロセスが低温でワイヤを
引伸すこと以上の改善であり、この改善は(i)低温
での延伸よりも一層大きな引張強さをワイヤ直径
とは無関係に与える(低温延伸においては、引張
強さは直径に密接に関係する、即ち直径が大きく
なければ、引張強さは小さくなる)、(ii)改善され
た捩り降伏強さを与える:及び(iii)潤滑剤の必要性
を排除するという利益を有するものとされてい
る。 しかし、極低温延伸作業は幾つかの実用上の制
約を持つことが見出された。 これら欠点を克服する為に、斯界は、破損を最
小限化し、一様な歪能を最適化し、一定直径のワ
イヤを生成しそして整寸作業を排除する改良を伴
つた極低温引抜き(cryogenic drawing)に関心
を転じた。この改良された極低温引抜き法はバツ
クテンシヨンを利用するものであり、1978年5月
3日付米国出願番号902567号に記載されている。
この出願において、AISI200及び300シリーズの
ステンレス鋼合金及び鉄、マンガン、クロム及び
炭素を含有する非ステンレス鋼合金であつて、
100℃を越えないMd温度と−100℃を越えないMs
温度を有する合金から選択されるオーステナイト
質金属合金から成るワイヤが次の段階の処理を受
けるような方法が開示された: (a) ワイヤを、少く共10%の歪においてそして
Md−50℃〜Md+50℃(Mdは変形を受けてい
る合金のMd温度である)の範囲内の温度にお
いて、ワイヤが10容積%以下のマルテンサイト
相と少く共90容積%のオーステナイト相を持ち
そて130000psi〜230000psiの範囲の降伏強さを
持つような態様で変形すること、 (b) ワイヤを−75℃より高くない温度に冷却する
こと、及び (c) 冷却されたワイヤをバツクテンシヨン下でダ
イスを通して引抜き、この場合(i)ダイス中への
ワイヤの入口直前のワイヤにおけるバツクテン
シヨンが少く共75000pgiであり、(ii)それにより
ワイヤの断面積が7%から25%までの範囲内の
ある%減縮され、以つてワイヤが少く共50容積
%のマルテンサイト相と少く共10容積%のオー
ステナイト相とを有するようになすこと。 段階(a)において適用される歪はこの明細書にお
いて予備歪としてしばしば呼称されている。 強度性質の最終的最適化は、ワイヤに350〜450
℃の範囲内の温度において従来通りの時効処理を
施すことにより実現される。 この方法が応用される合金は上述したものであ
りそして従来からのものである。AISIシリーズ
300合金が好ましく、特にC、Ni、Cr及びMnを
含有するAISI302が好ましい。ばねワイヤ用途に
対しては、302合金が使用されそして302合金のあ
る成分が次の範囲内(重量%)にあることが推奨
される:ニツケル8.0〜9.0;クロム17.5〜19.0;
炭素0.085〜0.115;マンガン1以下;珪素0.2〜
0.5;窒素0.02〜0.08;モリブテン0.6以下;硫黄
0.01以下;及び燐0.035以下。介在不純物を最小
限にすることが所望される。 段階(a)の変形における最小歪みは少く共10%で
ある。%歪に対する上限は存在しないが、但しあ
る点においてミクロ組織及び強度−靭性性質にお
ける変化が最小限となる点で実際上の限界が存在
し、またもちろん材料の破損に関連しての限界も
存在する。いずれにせよ、この第一段階において
提唱される歪範囲は10〜80%、好ましくは20〜60
%である。 この方法において使用される最初の合金は少く
共95容積%のオーステナイトを有し、残部はマル
テンサイトである。段階(a)における変形(予備歪
み)下で、合金は、ミクロ組織の観点から、0〜
10容積%がマルテンサイト相にありそして90〜
100容積%がオーステナイト相であるようそして
好ましくは0〜5容積%マルテンサイトと95〜
100容積%オーステナイトが存在するよう僅かに
変化されうる。 予備歪み段階は、Md−50℃〜Md+50℃の範
囲で、好ましくはMd−10〜Md+10℃の範囲で
(Mdは変形を受けている合金のMd温度である)
実施される。従つて、Md温度が43℃である場
合、Md−50℃は−7℃に相当しそしてMd+50
℃は93℃に相当する。ここで考慮下の合金は、こ
れら第一段階温度においては、変形を受けるに際
して上から示した変化を受けるけれども、安定で
ある、即ちオーステナイト的に安定であると考え
られる。 段階(a)において、歪は所定のマルテンサイト−
オーステナイト含量を与えるようになすに加え
て、歪は130000〜230000psiの範囲の降伏強さを
与えるよう更に調節される。これら特定の降伏強
さは、先ずワイヤの試料を試験しそして後処理を
受けている特定のワイヤ、段階(a)の変形が行われ
る温度、使用される歪量(これは特定のワイヤ及
び温度に適応するよう調整される)についての技
術者の経験を通して得られる。焼鈍や予備歪みの
ような前処理は小さな結晶粒寸法を実現するよう
最適化されるべきである。 段階(a)は後の段階(c)においてマルテンサイトを
増大しそしてオーステナイトを減少した所望のマ
ルテンサイト−オーステナイト混合組織を誘起す
る為の予備段階であり、指定された条件はそのた
めに効果的な工業的に実用性のある条件範囲であ
る。 段階(b)において、ワイヤは−75℃より高くない
温度まで、好ましくは−100℃以下の温度にまで
冷却される。これら温度は、ワイヤを液体窒素
(B.P.−196℃)、液体酸素(B.P.−183℃)、液体
アルゴン(B.P.−186℃)、液体ネオン(B.P.−
246℃)、液体水素(B.P.−252℃)或いは液体ヘ
リウム(B.P.−269℃)中に浸漬することによつ
て実現されうる。従つて、冷却温度の下限は−
269℃である。液体窒素が好ましい。ドライアイ
ス及びメタノール、エタノール或いはアセトンの
混合物は約−79℃の沸点を有し従つて使用でき
る。しかし、周知の通り、温度が低い程引張強さ
における改善の度合に対して必要とされる歪量が
小さくてすむから、もつと低い温度が好ましい。
冷却段階である段階(b)は、引抜き段階(c)に先立つ
て行わければならないが、但しワイヤはそれが段
階(b)において冷却された温度において実質上ダイ
スに進入するようにしなければならない。これ
は、段階(b)及び(c)が両段階の間での時間間隔が段
階(b)の冷却温度以上への僅かの温度上昇が事実上
回避するに充分短いよう相関ずけられるべきであ
ることを意味する。 段階(c)は変形或いは歪に関する限り段階(a)と同
様であるが、しかし変形は別の用語で定義されて
いる。いずれにせよ、指定された%のマルテンサ
イト及びオーステナイトを与えるに充分の歪みが
適用されねばならない。これは、従来からの解析
と技術者の経験によつて決定される。第二変形段
階において適用される最小歪みは少く共10%であ
る。ここでもまた、%歪に対する上限は存在しな
いが、但しミクロ組織及び強度−靭性性質におけ
る変化が最小限となる傾向のある実用上の限界が
存在しそして材料の破損による制約も存在する。
提唱される歪範囲は10〜60%であり、好ましくは
20〜40%である。 引抜き段階において使用しうるダイスは従来か
らの、例えば炭化タングステン製引抜きダイスで
ある。炭化物ニブの円錐角は12゜が最適であるこ
とが見出された。もつと大きなダイス角は過剰量
の余剰変形仕事を与え、最適以下の性質しかもた
らさない。12゜より小さいダイス角はあまりに大
きな担持長さを有し従つてダイスと金属との間の
摩擦の増加が特に捩り降伏に関して最適以下の性
質しか与えないことが見出された。 ワイヤに対して使用されそして引抜き前に適用
される潤滑剤は従来からのものである。代表的
に、段階(b)前に、ワイヤは潤滑剤で予備被覆され
る。この予備被覆膜は標準的な予備被覆溶液中に
コイルを浸漬することにより被覆される。これら
溶液は、石灰或いは蓚酸塩を含みうる。段階(c)に
おいてダイスに進入する前にそして段階(b)の後、
ワイヤはステアリン酸カルシウム石鹸のような乾
燥石鹸で充填された箱を通される。ダイスを通り
やすくする為に、ワイヤは銅被覆もされうる。 引抜き速度は、ワイヤの温度が段階(b)の冷却温
度より実質上高くなる前に潤滑剤を通してダイス
開口の入口まで冷却されたワイヤを移動するに充
分速いものとされる。 一旦ワイヤがダイスに入つたなら、変形仕事、
オーステナイト−マルテンサイト変態に伴う発熱
反応及び摩擦が、ワイヤが最初液体窒素温度にあ
つた場合約200℃程昇温する可能性があることが
理解されよう。この断熱下での加熱作用は従来型
式の潤滑剤の性能を助成する。一般に、0.04イン
チ〜0.2インチのワイヤ直径に対しては100〜800
フイート/分の引抜き速度が使用される。ここで
引抜き速度は送出されてくるワイヤの直径即ちワ
イヤがダイスを離れるに際してのその直径を指す
ものである。直径の大きなワイヤに対して程引抜
き速度は遅くされそして細い径のワイヤに対して
は速くされる。もつとも望ましい速度は特定のワ
イヤに関しての技術者の経験により決定される。 「バツクテンシヨン」という用語は、ワイヤが
ダイスに進入する前のワイヤにおける長手方向の
応力として定義される。バツクテンシヨンは入来
するワイヤ直径即ちダイスに進入する際のワイヤ
の直径に基くものである。これはまた「バツク−
ブル」とも呼ばれている。バツク−ブルワイヤ引
抜きは周知されておりそしてジヤーナル オブ
アイアン アンド スチール インステイテユー
ト、(1947年11月)の417〜428頁更にはワイヤ
アソシエーシヨン インコーポレイテツドにより
出版されたスチールワイヤハンドブツクVol1
(1965年)245〜250頁に論議されている。好まし
いバツクテンシヨン量は75000psi(517Mpa)〜
150000psi(1034Mpa)の範囲にあるとされてい
る。バツクテンシヨンの高い程より円滑な作業が
行いうる。 段階(c)において、金属乃至合金のミクロ組織
は、少く共50容量%がマルテンサイト相でありそ
して少く共10容量%がオーステナイト相であるよ
うに相当に変化される。このマルテンサイト−オ
ーステナイト混合組織が靭性と強度との最適組合
せを与える。好ましい範囲は60〜90容量%のマル
テンサイトと10〜40容量%のオーステナイトの範
囲にある。高いオーステナイト含量は処理後の材
料の靭性に寄与するものと考えられる。 最初の合金のミクロ組織並びに予備歪、極低温
引抜き及び時効による中間乃至生成品は実質上指
定された割合のオーステナイト及び(或いは)マ
ルテンサイトから成るものと考えられる。他の相
が存在するとしても1容積%以下であり従つて合
金の性質にほとんど乃至全然影響を及ぼさないか
らここでは関心外である。 段階(a)及び(c)に対する歪%が生ずる範囲は重な
り合うことを銘記されたい。%は同じでありうる
るけれども、予備歪対引抜歪みの比率が1:1〜
3:1の範囲にあることが好ましい。 段階(c)後、合金は強度の最適化の為に時効処理
を受ける。時効処理は、350〜450℃の範囲で、好
ましくは375〜425℃の範囲内の温度において従来
態様で実施される。時効時間は30分〜10時間の範
囲とされ、好ましくは30分〜2.5時間の範囲とさ
れる。最高の強度性質を与える温度及び時間を決
定する為にここでも従来方式の試験が使用され
る。時効処理が引張強さよりも一層降伏強さを改
善し、そして合金が最大強度水準に達するように
する為には降伏強さが引張強さにほぼ等しくなる
点まで実行されうることを銘記されたい。時効後
の、捩り降伏強さ対引張強さの比は、バツクテン
シヨンが好ましい態様で実施される時0.45〜0.49
の範囲にあるべきことが見出された。 従来技術の問題点 残念ながら、バツクテンシヨンでもつて良好な
捩り性質を達成する為には、制御された高い量の
バツクテンシヨンが必要とされる(入来ワイヤの
引張強さの80%以上)。この高いバツクテンシヨ
ンは、特に大径のワイヤやロツドに対して(今後
ワイヤという言葉はロツドを含むものとする。ロ
ツドは単に大径のワイヤとみなしうる)数々の作
業上の欠点を呈する。先ず第一に、高いバツクテ
ンシヨンは、制動の為に必要とされる動力(バツ
クテンシヨンを適用するのに摩擦ブレーキが使用
される)及びキヤプスタン間に発生する力により
(ワイヤ径が大きい程力も大きくなる)必要とさ
れる例えばシヤフトや軸受の設備が大型化するこ
とに鑑みて、コストの増大を意味する。当業者に
は、摩擦ブレーキ、キヤプスタン、シヤフト及び
軸受がバツクテンシヨンプロセスにおいて使用さ
れる設備の代表的部品であることが理解されよ
う。バツクテンシヨンプロセスの第二の欠点は大
量のスクラツプが発生することである。これは、
一つのコイルの端が一般に次のコイルの始端に溶
接されて連続プロセスを維持しているが故に生ず
るものである。溶着部がダイスを通して引抜かれ
ている時には溶着部の破損を回避する為にバツク
テンシヨンを除くことが望ましいから、或る量の
ワイヤは廃棄されねばならない。スクラツプ率
は、例えば0.3インチ径のワイヤに関しては15重
量%にも及びうる。バツクテンシヨンプロセスの
あと2つの欠点は、バツクテンシヨンを一定に保
つ為の制御の必要性と特に大径のワイヤに対して
バツクテンシヨン装置に装通することの困難性で
ある。 従つて、上述したようなバツクテンシヨンの使
用を回避し従つてそれに伴う欠点を解消し、しか
も叙上のワイヤの強度特性をバツクテンシヨンプ
ロセスによつて提供される水準に少く共改善する
ような方法が必要とされている。 発明の目的 斯くして、本発明の目的は、バツクテンシヨン
プロセスと少く共同等の強度がその使用無くとも
実現されるようにバツクテンシヨン式極低温引抜
き法における改善を提供することである。 発明の概要 要約すると、本発明に従えば、AISI200及び
300シリーズのステンレス鋼合金及び鉄、マンガ
ン、クロム及び炭素を含有する非ステンレス鋼合
金であつて、100℃を越えないMd温度と−100℃
を越ないMs温度を有する合金から選択されるオ
ーステナイト質金属合金から成る選択と関係する
方法であつて、 (a) ワイヤを、少く共10%の歪においてそして
Md−50℃〜Md+50℃(Mdは変形を受けてい
る合金のMd温度である)の範囲内の温度にお
いて、ワイヤが10容積%以下のマルテンサイト
相と少く共90容積%のオーステナイト相とを持
ちそして130000psi〜230000psiの範囲の降伏強
さを持つような態様で変形すること、 (b) ワイヤを−75℃より高くない温度に冷却する
こと、及び (c) 冷却されたワイヤを、ワイヤの断面積が或る
%減縮されそしてワイヤが少く共50容積%のマ
ルテンサイト相と少く共10容積%のオーステナ
イト相とを有するように引抜くことを包含する
ワイヤ製造方法に対して改善が為される。 改善点は、段階(c)の引抜きを、ワイヤを2つの
直列して置かれたダイスを通してワイヤの断面積
が第1のダイスによつて8〜15%の範囲内のある
%減縮されそして減縮されたダイスの断面積が第
1のダイスを出るワイヤの面積に基いて8〜15%
の範囲内のある%第2のダイスによつて更に減縮
されるような態様で引抜くことにより実施するこ
とから成る。 バツクテンシヨンプロセスと同じく強度性質の
最終的最適化はワイヤに350〜450℃の範囲内の温
度で従来通り時効処理を施すことによつて達成さ
れる。 発明の具体的説明 本発明の対象とする合金はバツクテンシヨン法
に対して記載したものと同じであり、好ましい合
金に関しても同じである。段階(a)及び(b)もまた同
様である。延伸や引抜きのような機械的変形技術
は一般に従来通りのものであり、そして引抜きが
段階(a)に対して好ましくそしてもちろん段階(c)に
対して修正された形で必要とされる。適用される
歪、オーステナイト−マルテンサイト含量、降伏
強さ(但し、好ましい最小降伏強さを向上する)、
ダイス、潤滑剤、ミクロ組織、捩り降伏強さ対引
張強さの比等もやはりバツクテンシヨン法におけ
るのと同様である。 段階(a)及び(c)における好ましい降伏強さは
160000〜180000psiの範囲にある。 上述した通り、2つのダイスは直列に配列され
そしてダイス自体は従来型式のものである。 本発明に従えば、別個のバツクテンシヨン適用
装置を用いることなくワイヤは直列した2つのダ
イスに通される。2つのダイスを使用することに
より第1ダイスと第2ダイスとの間に引張応力が
生ずるので下流のダイスには所要のバツクテンシ
ヨンがかかつたのと同様の状態が生起される。し
かも各ダイスでの減面率を小さくなしうるので断
線の危険も減少する。第1ダイスを通るワイヤ
は、ダイスに進入するワイヤの面積に基いて8〜
15%の範囲内で断面積を減縮される。好ましい範
囲は10〜14%である。こうして減縮されたワイヤ
はその後第2ダイスに通され、ここで断面積が第
1ダイスを出るワイヤの面積に基いて8〜15%の
先きと同じ範囲内において更に減縮される。好ま
しい範囲は8〜11%である。第1ダイスに進入す
るワイヤの断面積から第2ダイスを出るワイヤの
断面積までの総減面率は16〜25%の範囲にある。
第2ダイスの下流に位置づけられる単一のブルブ
ロツクが両ダイスを通してワイヤを引張るのに使
用されうる。2つのダイスを互いに近接して若し
くは積重ねて(実用上1インチ離間して)或いは
或る間隔だけ離して(例えば2〜10インチ)配す
ることもできる。第1ダイスと第2ダイスとの間
で中間冷却は必要とされない。上記減面率が第1
及び第2ダイス間に所要の引張応力を生みだす。 第1ダイスと第2ダイスとの間でのワイヤにお
ける引張応力は、第1ダイスを通してワイヤを引
張るのに必要とされる引抜き応力に等しく、これ
は次の式の適用により評価されうる: Sd=24+400loge1/1−R1 ここで、 Sd=引抜応力(ksi) R1=第1ダイスにおける断面減縮率 loge=自然対数 引抜き応力が第2ダイスにおけるワイヤにある
バツクテンシヨンを課することが当業者により理
解されよう。例えば、R1=0.12の場合、Sd及び
バツクテンシヨンは各等しく75ksiである。 本発明を特徴づける段階(c)の加工条件の限定理
由をまとめると次の通りである: (イ) マルテンサイト容積%は少くとも50%そして
オーステナイト容積%は少くとも10%である。
既に述べたように、高い強度と高い靭性との望
ましい組合せが本発明においては必要とされ
る。少くとも10%のオーステナイト相が組織中
に細かく分散して残留しておれば、所要の靭性
が維持される。高強度の合金を得るには少くと
も50%のマルテンサイト相が必要である。 (ロ) 第1のダイスにおいて8〜15%の減面率で引
抜かれる。従来技術で述べた通り、良好な捩り
性質を得るには高い量のバツクテンシヨンが必
要とされる。これは従来技術の問題点で述べた
ような問題を呈する。そこで本発明では2つの
ダイスを用いることによりこれらの問題の解消
を図る。第1のダイスを通してワイヤを引抜く
のに必要とされる引抜き力が第2のダイスに対
するバツクテンシヨンを与える。第1のダイス
を通して8〜15%の減面率でワイヤを引抜くこ
とが、別個のバツクテンシヨンを要せず、第2
ダイスを通しての引抜きに対して所要のバツク
テンシヨンを与える。このためには、最少限8
%の減面率が必要である。減面率が15%を超え
ると、適度の潤滑作用の下で低温引抜きを行う
ことが困難となる。 (ハ) 第2のダイスにおいても減面率は第1ダイス
を出るワイヤ断面積に基いて8〜15%において
引抜かれる。 これは、ワイヤの所要の強度を得る為である。
第1のダイスの減面率と第2のダイスの減面率と
の合計が段階(c)で合計減面率を決定する。第1ダ
イスにおいて既に断面を減少してあるので、第2
ダイスにおいては減面率は少くてすむ。過剰の加
工硬化を生ずることなく所要の加工硬化を与える
減面率が8〜15%である。これにより断線の危険
なく、所要水準のワイヤ強度が得られる。 本方法は0.150インチ径仕上げ寸法以上のワイ
ヤを引抜くのに特に適応し、これは大径のワイヤ
に属する。 以下、実施例を挙げる: 実施例 1 これらの例におけるは、第1変形に先立つて少
く共95容積%のオーステナイトと引抜き段階(c)の
前に少く共90容積%のオーステナイトとを含有し
ている。引抜き段階(c)後、ワイヤは少く共50容積
%マルテンサイトと少く共10容積%オーステナイ
トを含んでいる。マルテンサイト容積%は定量X
線図折技術により測定された。残部はオーステナ
イトであると考えた(合計100%とする)。他の相
は1容積%以下であり、ここでは考慮しない。 焼鈍されたAISIタイプ302ステンレス鋼ワイヤ
が使用さた。焼鈍はワイヤを980〜1150℃に加熱
し続いて急冷することにより従来態様で行つた。 本例は、2つのダイスを使用する工程に関して
前記した段階を遂行することにより実施された。
冷却及び引抜き段階、即ち段階(b)及び(c)は図面に
示す設備において実施された、引張強さ及び捩り
降伏強さは前記したようにして測定された。 図面を参照すると、従来型式の潤滑剤予備被覆
体で被覆されたワイヤ1が冷却器3(断熱金属製
容器)内に配置されるスプール2周囲に巻回され
ている。冷却器は液体窒素4を収納し、ここでワ
イヤは−196℃に予冷される。スプール2を離れ
る冷却されたワイヤにおける水分の累積は窒素遮
蔽幕の使用により回避される。ワイヤ1は、冷却
器3を出た後、ダイス5に進入しそして12゜の接
近角を有するこのダイス5を通して引抜かれる。
ダイスは石鹸(潤滑剤)を填めたダイスボツクス
内に配されている。引抜き力は従来型式のブルブ
ロツク7によつて発生せしめられる。ダイス5と
そのダイスボツクスは液体窒素に浸漬されない
が、冷却器3とダイス5との間の移行時間は認め
られうる程の昇温が起らないようにするに充分短
い。同態様で、ワイヤ1はダイス6及びそのダイ
スボツクス(ダイス5とそのダイスボツクスと同
等)を通して引抜かれるが、但しワイヤ1は約−
100℃の温度でダイス5を出てダイス6に入る。
ダイスは、近接して配置してもよいし、積重ねて
配してもよいし或いは4インチ程離間して配して
もよい。 引抜き段階(c)後に引張強さが測定されそして後
ワイヤは従来態様でリンドベルグモデル59744炉
において大気中で400℃×1/2時間時効処理され
た。時効処理中生ずるワイヤの表面酸化は、生成
する機械的性質に影響を与えないものと考えられ
る。試片すべての長さに沿つての温度は予備設定
温度から±10℃以上変動しない。 本例のすべてのワイヤは、それが最終ワイヤ径
に等しい心棒の周囲に破損なく巻つけられうる点
で充分の成形能を示した。 時効処理後、捩り降伏強さが測定された。 本例において使用された合金の化学組成は次の
通りである(重量%): Cr 17.7 Ni 8.17 Mn 0.62 C 0.100 S 0.015 Mo 0.14 Cu 0.14 N 0.053 Si 0.38 P 0.022 Fe 残部 予備歪み賦与は、段階(a)に従う従来型式の引抜
きにより達成された。予備歪み賦与後、例1のワ
イヤ試片は0.134インチ径でありそして176000psi
(1214Mpa)の引張強さを有した(psi=ポンド/
インチ2、Mpa=メガパスカル)。ダイス5及びダ
イス6は互いに近接して置かれた。ダイス5は、
ワイヤを0.127インチ径に減縮し(10.2減縮率)
そしてダイス6はワイヤを0.118インチ公称直径
に減縮した(13.7%減縮率)。両ダイスにおける
総断面減縮率は22.5%である。時効されたワイヤ
の2%及び5%永久歪みにおける捩り降伏強さは
次の通りであつた: 於2%:135ksi(931Mpa) 於5%:181ksi(1248Mpa) Ksi=1000psi 実施例 2 試片(3つ)に対する予備歪みは、0.235イン
チ径の、熱間圧延された、焼鈍されそして酸洗い
されたロツドを0.181インチ直径(40.7%減面率)
及び179700psi(1239Mpa)の引張強さにまで従来
型式で引抜くことにより実施された。複ダイスプ
ロセスを通過後の3つの試片すべてに対する公称
仕上げワイヤ寸法は0.161インチ直径でありそし
て総減面率は20.9%であつた。 試片(a)に対して、2つのダイスは近接して置か
れそして第1ダイスは0.169インチ径の公称開口
を有した(12.8%減面率を与えるよう);試片(b)
に対しては、2つのダイスが4インチ離間されそ
して第1ダイスは0.169インチの公称開口を有し
た(12.8%減面率を与えるよう);そして試片(c)
に対しては2つのダイスは近接して置かれそして
第1ダイスは0.171インチ径の公称開口を有した
(10.7%減面率を与えるよう)。時効処理されれた
ワイヤの2%及び5%永久歪みにおける捩り降伏
強さ及び時効処理前後の引張強さは次の通りであ
つた: 【表】
関するものであり、特には或る種のワイヤの引張
強さ及び捩り降伏強さ特性を改善する方法に関す
る。 用語の定義 本発明が対象とする金属合金の化学組成は、周
知されているものであり、1974年ワシントンD.C.
に現在置かれているアメリカ鉄鋼協会(AISI)
によつて出版された「鋼製品マニユアル:不銹及
び耐熱鋼」にオーステナイト型として掲げられて
いる合金を含むものである。但し、これら合金は
少く共最初100℃(+100℃)を越えないMd温度
と−100℃を越えないMs温度を有するものとされ
る。AISIシリーズ表200及び300がここで関心の
あるものである。ここで考慮される他の合金もや
はりオーステナイト質でありそして指定される
Md及びMs温度を持たなければならない。これら
合金は、1972年E&FN Spon社(ロンドン)に
よつて出版された金属材料仕様ハンドブツクの
655〜656頁に記載されそしてDIN(Deutsche
Industrie Norme)仕様X40MnCr18及び
X40MnCr22によつて表示されるものにより例示
される、鉄、マンガン、クロム及び炭素を含有す
る域る種のマンガン置換非不銹鋼合金をも含むも
のである。 “オーステナイト型(質)”という用語は、ミ
クロ組織の少く共95容積%が面心立方晶構造を有
する時オーステナイト質或いはオーステナイトで
あると呼称される合金の結晶性ミクロ組織と関与
するものである。このような合金は本質的に或い
は実質上オーステナイト相状態にあると呼称され
うる。ここで関心のある合金は、既に適用された
加工或いは温度と無関係に第1変形段階が実行さ
れる温度において実質上オーステナイト質乃至オ
ーステナイト相にあるものであることを理解され
たい。例えば、第1変形段階を受ける金属乃至合
金は既に焼鈍処理を受けているが、しかもまだ尚
第1段階が適用される時点で実質上オーステナイ
ト質である。 ここで関心のある別のミクロ組織は体心立方晶
でありそしてマルテンサイト或いはマルテンサイ
ト質と呼ばれるものである。組織の少く共95容積
%がマルテンサイトである時、その合金は本質的
に或いは実質上マルテンサイト相であると考えら
れる。 もちろん、ミクロ組織は、オーステナイト相及
びマルテンサイト相両方を含みうるものでありそ
して先行技術及び本発明両方に関してここで論議
される加工処理は、オーステナイトの少く共一部
のマルテンサイトへの変態従つて処理される合金
のミクロ組織を変化することと関係する。 Md温度は、その温度以上では、金属乃至合金
に適用される機械的変形の量とは無関係にマルテ
ンサイト変態が起らないような温度として定義さ
れそして様々な温度で実施される簡便な引張試験
によつて決定されうる。 Ms温度は、その温度においては、マルテンサ
イト変態が自然に即ち機械的変形の適用なしに起
り始めるような温度として定義される。Ms温度
もまた従来からのよく知られた試験により決定さ
れうる。Md温度の幾つかの例を以下に示す: AISIステンレス鋼 Md温度タイプNo. (℃) 301 43 302 13 304 15 304L 18 301、302、304及び304L鋼は−196℃以下のMs
温度を有する。 ここで用いられる変形という言葉は、弾性変形
の領域に続く塑性変形の範囲で起る機械的変形を
云う。これは、加工物の一部乃至全体の形状を変
えるに充分の弾性限を越える応力下に材料を置く
ことにより生起される。 従来技術 米国特許第4042421号において、ワイヤにおい
て高強度及び高靭性並びに高捩り降伏強さが周囲
温度での変形と極低温(cryogenic
temperature)での一軸延伸によつて実現される
ことが開示されている。 高い強度−靭性−捩り強さの組合せが必要とさ
れるワイヤ用途の一例は、圧縮ばねや引張ばねの
ようなコイルばねである。 上記米国特許第4042421号において、予備歪み
と低温変形を組合せるプロセスが低温でワイヤを
引伸すこと以上の改善であり、この改善は(i)低温
での延伸よりも一層大きな引張強さをワイヤ直径
とは無関係に与える(低温延伸においては、引張
強さは直径に密接に関係する、即ち直径が大きく
なければ、引張強さは小さくなる)、(ii)改善され
た捩り降伏強さを与える:及び(iii)潤滑剤の必要性
を排除するという利益を有するものとされてい
る。 しかし、極低温延伸作業は幾つかの実用上の制
約を持つことが見出された。 これら欠点を克服する為に、斯界は、破損を最
小限化し、一様な歪能を最適化し、一定直径のワ
イヤを生成しそして整寸作業を排除する改良を伴
つた極低温引抜き(cryogenic drawing)に関心
を転じた。この改良された極低温引抜き法はバツ
クテンシヨンを利用するものであり、1978年5月
3日付米国出願番号902567号に記載されている。
この出願において、AISI200及び300シリーズの
ステンレス鋼合金及び鉄、マンガン、クロム及び
炭素を含有する非ステンレス鋼合金であつて、
100℃を越えないMd温度と−100℃を越えないMs
温度を有する合金から選択されるオーステナイト
質金属合金から成るワイヤが次の段階の処理を受
けるような方法が開示された: (a) ワイヤを、少く共10%の歪においてそして
Md−50℃〜Md+50℃(Mdは変形を受けてい
る合金のMd温度である)の範囲内の温度にお
いて、ワイヤが10容積%以下のマルテンサイト
相と少く共90容積%のオーステナイト相を持ち
そて130000psi〜230000psiの範囲の降伏強さを
持つような態様で変形すること、 (b) ワイヤを−75℃より高くない温度に冷却する
こと、及び (c) 冷却されたワイヤをバツクテンシヨン下でダ
イスを通して引抜き、この場合(i)ダイス中への
ワイヤの入口直前のワイヤにおけるバツクテン
シヨンが少く共75000pgiであり、(ii)それにより
ワイヤの断面積が7%から25%までの範囲内の
ある%減縮され、以つてワイヤが少く共50容積
%のマルテンサイト相と少く共10容積%のオー
ステナイト相とを有するようになすこと。 段階(a)において適用される歪はこの明細書にお
いて予備歪としてしばしば呼称されている。 強度性質の最終的最適化は、ワイヤに350〜450
℃の範囲内の温度において従来通りの時効処理を
施すことにより実現される。 この方法が応用される合金は上述したものであ
りそして従来からのものである。AISIシリーズ
300合金が好ましく、特にC、Ni、Cr及びMnを
含有するAISI302が好ましい。ばねワイヤ用途に
対しては、302合金が使用されそして302合金のあ
る成分が次の範囲内(重量%)にあることが推奨
される:ニツケル8.0〜9.0;クロム17.5〜19.0;
炭素0.085〜0.115;マンガン1以下;珪素0.2〜
0.5;窒素0.02〜0.08;モリブテン0.6以下;硫黄
0.01以下;及び燐0.035以下。介在不純物を最小
限にすることが所望される。 段階(a)の変形における最小歪みは少く共10%で
ある。%歪に対する上限は存在しないが、但しあ
る点においてミクロ組織及び強度−靭性性質にお
ける変化が最小限となる点で実際上の限界が存在
し、またもちろん材料の破損に関連しての限界も
存在する。いずれにせよ、この第一段階において
提唱される歪範囲は10〜80%、好ましくは20〜60
%である。 この方法において使用される最初の合金は少く
共95容積%のオーステナイトを有し、残部はマル
テンサイトである。段階(a)における変形(予備歪
み)下で、合金は、ミクロ組織の観点から、0〜
10容積%がマルテンサイト相にありそして90〜
100容積%がオーステナイト相であるようそして
好ましくは0〜5容積%マルテンサイトと95〜
100容積%オーステナイトが存在するよう僅かに
変化されうる。 予備歪み段階は、Md−50℃〜Md+50℃の範
囲で、好ましくはMd−10〜Md+10℃の範囲で
(Mdは変形を受けている合金のMd温度である)
実施される。従つて、Md温度が43℃である場
合、Md−50℃は−7℃に相当しそしてMd+50
℃は93℃に相当する。ここで考慮下の合金は、こ
れら第一段階温度においては、変形を受けるに際
して上から示した変化を受けるけれども、安定で
ある、即ちオーステナイト的に安定であると考え
られる。 段階(a)において、歪は所定のマルテンサイト−
オーステナイト含量を与えるようになすに加え
て、歪は130000〜230000psiの範囲の降伏強さを
与えるよう更に調節される。これら特定の降伏強
さは、先ずワイヤの試料を試験しそして後処理を
受けている特定のワイヤ、段階(a)の変形が行われ
る温度、使用される歪量(これは特定のワイヤ及
び温度に適応するよう調整される)についての技
術者の経験を通して得られる。焼鈍や予備歪みの
ような前処理は小さな結晶粒寸法を実現するよう
最適化されるべきである。 段階(a)は後の段階(c)においてマルテンサイトを
増大しそしてオーステナイトを減少した所望のマ
ルテンサイト−オーステナイト混合組織を誘起す
る為の予備段階であり、指定された条件はそのた
めに効果的な工業的に実用性のある条件範囲であ
る。 段階(b)において、ワイヤは−75℃より高くない
温度まで、好ましくは−100℃以下の温度にまで
冷却される。これら温度は、ワイヤを液体窒素
(B.P.−196℃)、液体酸素(B.P.−183℃)、液体
アルゴン(B.P.−186℃)、液体ネオン(B.P.−
246℃)、液体水素(B.P.−252℃)或いは液体ヘ
リウム(B.P.−269℃)中に浸漬することによつ
て実現されうる。従つて、冷却温度の下限は−
269℃である。液体窒素が好ましい。ドライアイ
ス及びメタノール、エタノール或いはアセトンの
混合物は約−79℃の沸点を有し従つて使用でき
る。しかし、周知の通り、温度が低い程引張強さ
における改善の度合に対して必要とされる歪量が
小さくてすむから、もつと低い温度が好ましい。
冷却段階である段階(b)は、引抜き段階(c)に先立つ
て行わければならないが、但しワイヤはそれが段
階(b)において冷却された温度において実質上ダイ
スに進入するようにしなければならない。これ
は、段階(b)及び(c)が両段階の間での時間間隔が段
階(b)の冷却温度以上への僅かの温度上昇が事実上
回避するに充分短いよう相関ずけられるべきであ
ることを意味する。 段階(c)は変形或いは歪に関する限り段階(a)と同
様であるが、しかし変形は別の用語で定義されて
いる。いずれにせよ、指定された%のマルテンサ
イト及びオーステナイトを与えるに充分の歪みが
適用されねばならない。これは、従来からの解析
と技術者の経験によつて決定される。第二変形段
階において適用される最小歪みは少く共10%であ
る。ここでもまた、%歪に対する上限は存在しな
いが、但しミクロ組織及び強度−靭性性質におけ
る変化が最小限となる傾向のある実用上の限界が
存在しそして材料の破損による制約も存在する。
提唱される歪範囲は10〜60%であり、好ましくは
20〜40%である。 引抜き段階において使用しうるダイスは従来か
らの、例えば炭化タングステン製引抜きダイスで
ある。炭化物ニブの円錐角は12゜が最適であるこ
とが見出された。もつと大きなダイス角は過剰量
の余剰変形仕事を与え、最適以下の性質しかもた
らさない。12゜より小さいダイス角はあまりに大
きな担持長さを有し従つてダイスと金属との間の
摩擦の増加が特に捩り降伏に関して最適以下の性
質しか与えないことが見出された。 ワイヤに対して使用されそして引抜き前に適用
される潤滑剤は従来からのものである。代表的
に、段階(b)前に、ワイヤは潤滑剤で予備被覆され
る。この予備被覆膜は標準的な予備被覆溶液中に
コイルを浸漬することにより被覆される。これら
溶液は、石灰或いは蓚酸塩を含みうる。段階(c)に
おいてダイスに進入する前にそして段階(b)の後、
ワイヤはステアリン酸カルシウム石鹸のような乾
燥石鹸で充填された箱を通される。ダイスを通り
やすくする為に、ワイヤは銅被覆もされうる。 引抜き速度は、ワイヤの温度が段階(b)の冷却温
度より実質上高くなる前に潤滑剤を通してダイス
開口の入口まで冷却されたワイヤを移動するに充
分速いものとされる。 一旦ワイヤがダイスに入つたなら、変形仕事、
オーステナイト−マルテンサイト変態に伴う発熱
反応及び摩擦が、ワイヤが最初液体窒素温度にあ
つた場合約200℃程昇温する可能性があることが
理解されよう。この断熱下での加熱作用は従来型
式の潤滑剤の性能を助成する。一般に、0.04イン
チ〜0.2インチのワイヤ直径に対しては100〜800
フイート/分の引抜き速度が使用される。ここで
引抜き速度は送出されてくるワイヤの直径即ちワ
イヤがダイスを離れるに際してのその直径を指す
ものである。直径の大きなワイヤに対して程引抜
き速度は遅くされそして細い径のワイヤに対して
は速くされる。もつとも望ましい速度は特定のワ
イヤに関しての技術者の経験により決定される。 「バツクテンシヨン」という用語は、ワイヤが
ダイスに進入する前のワイヤにおける長手方向の
応力として定義される。バツクテンシヨンは入来
するワイヤ直径即ちダイスに進入する際のワイヤ
の直径に基くものである。これはまた「バツク−
ブル」とも呼ばれている。バツク−ブルワイヤ引
抜きは周知されておりそしてジヤーナル オブ
アイアン アンド スチール インステイテユー
ト、(1947年11月)の417〜428頁更にはワイヤ
アソシエーシヨン インコーポレイテツドにより
出版されたスチールワイヤハンドブツクVol1
(1965年)245〜250頁に論議されている。好まし
いバツクテンシヨン量は75000psi(517Mpa)〜
150000psi(1034Mpa)の範囲にあるとされてい
る。バツクテンシヨンの高い程より円滑な作業が
行いうる。 段階(c)において、金属乃至合金のミクロ組織
は、少く共50容量%がマルテンサイト相でありそ
して少く共10容量%がオーステナイト相であるよ
うに相当に変化される。このマルテンサイト−オ
ーステナイト混合組織が靭性と強度との最適組合
せを与える。好ましい範囲は60〜90容量%のマル
テンサイトと10〜40容量%のオーステナイトの範
囲にある。高いオーステナイト含量は処理後の材
料の靭性に寄与するものと考えられる。 最初の合金のミクロ組織並びに予備歪、極低温
引抜き及び時効による中間乃至生成品は実質上指
定された割合のオーステナイト及び(或いは)マ
ルテンサイトから成るものと考えられる。他の相
が存在するとしても1容積%以下であり従つて合
金の性質にほとんど乃至全然影響を及ぼさないか
らここでは関心外である。 段階(a)及び(c)に対する歪%が生ずる範囲は重な
り合うことを銘記されたい。%は同じでありうる
るけれども、予備歪対引抜歪みの比率が1:1〜
3:1の範囲にあることが好ましい。 段階(c)後、合金は強度の最適化の為に時効処理
を受ける。時効処理は、350〜450℃の範囲で、好
ましくは375〜425℃の範囲内の温度において従来
態様で実施される。時効時間は30分〜10時間の範
囲とされ、好ましくは30分〜2.5時間の範囲とさ
れる。最高の強度性質を与える温度及び時間を決
定する為にここでも従来方式の試験が使用され
る。時効処理が引張強さよりも一層降伏強さを改
善し、そして合金が最大強度水準に達するように
する為には降伏強さが引張強さにほぼ等しくなる
点まで実行されうることを銘記されたい。時効後
の、捩り降伏強さ対引張強さの比は、バツクテン
シヨンが好ましい態様で実施される時0.45〜0.49
の範囲にあるべきことが見出された。 従来技術の問題点 残念ながら、バツクテンシヨンでもつて良好な
捩り性質を達成する為には、制御された高い量の
バツクテンシヨンが必要とされる(入来ワイヤの
引張強さの80%以上)。この高いバツクテンシヨ
ンは、特に大径のワイヤやロツドに対して(今後
ワイヤという言葉はロツドを含むものとする。ロ
ツドは単に大径のワイヤとみなしうる)数々の作
業上の欠点を呈する。先ず第一に、高いバツクテ
ンシヨンは、制動の為に必要とされる動力(バツ
クテンシヨンを適用するのに摩擦ブレーキが使用
される)及びキヤプスタン間に発生する力により
(ワイヤ径が大きい程力も大きくなる)必要とさ
れる例えばシヤフトや軸受の設備が大型化するこ
とに鑑みて、コストの増大を意味する。当業者に
は、摩擦ブレーキ、キヤプスタン、シヤフト及び
軸受がバツクテンシヨンプロセスにおいて使用さ
れる設備の代表的部品であることが理解されよ
う。バツクテンシヨンプロセスの第二の欠点は大
量のスクラツプが発生することである。これは、
一つのコイルの端が一般に次のコイルの始端に溶
接されて連続プロセスを維持しているが故に生ず
るものである。溶着部がダイスを通して引抜かれ
ている時には溶着部の破損を回避する為にバツク
テンシヨンを除くことが望ましいから、或る量の
ワイヤは廃棄されねばならない。スクラツプ率
は、例えば0.3インチ径のワイヤに関しては15重
量%にも及びうる。バツクテンシヨンプロセスの
あと2つの欠点は、バツクテンシヨンを一定に保
つ為の制御の必要性と特に大径のワイヤに対して
バツクテンシヨン装置に装通することの困難性で
ある。 従つて、上述したようなバツクテンシヨンの使
用を回避し従つてそれに伴う欠点を解消し、しか
も叙上のワイヤの強度特性をバツクテンシヨンプ
ロセスによつて提供される水準に少く共改善する
ような方法が必要とされている。 発明の目的 斯くして、本発明の目的は、バツクテンシヨン
プロセスと少く共同等の強度がその使用無くとも
実現されるようにバツクテンシヨン式極低温引抜
き法における改善を提供することである。 発明の概要 要約すると、本発明に従えば、AISI200及び
300シリーズのステンレス鋼合金及び鉄、マンガ
ン、クロム及び炭素を含有する非ステンレス鋼合
金であつて、100℃を越えないMd温度と−100℃
を越ないMs温度を有する合金から選択されるオ
ーステナイト質金属合金から成る選択と関係する
方法であつて、 (a) ワイヤを、少く共10%の歪においてそして
Md−50℃〜Md+50℃(Mdは変形を受けてい
る合金のMd温度である)の範囲内の温度にお
いて、ワイヤが10容積%以下のマルテンサイト
相と少く共90容積%のオーステナイト相とを持
ちそして130000psi〜230000psiの範囲の降伏強
さを持つような態様で変形すること、 (b) ワイヤを−75℃より高くない温度に冷却する
こと、及び (c) 冷却されたワイヤを、ワイヤの断面積が或る
%減縮されそしてワイヤが少く共50容積%のマ
ルテンサイト相と少く共10容積%のオーステナ
イト相とを有するように引抜くことを包含する
ワイヤ製造方法に対して改善が為される。 改善点は、段階(c)の引抜きを、ワイヤを2つの
直列して置かれたダイスを通してワイヤの断面積
が第1のダイスによつて8〜15%の範囲内のある
%減縮されそして減縮されたダイスの断面積が第
1のダイスを出るワイヤの面積に基いて8〜15%
の範囲内のある%第2のダイスによつて更に減縮
されるような態様で引抜くことにより実施するこ
とから成る。 バツクテンシヨンプロセスと同じく強度性質の
最終的最適化はワイヤに350〜450℃の範囲内の温
度で従来通り時効処理を施すことによつて達成さ
れる。 発明の具体的説明 本発明の対象とする合金はバツクテンシヨン法
に対して記載したものと同じであり、好ましい合
金に関しても同じである。段階(a)及び(b)もまた同
様である。延伸や引抜きのような機械的変形技術
は一般に従来通りのものであり、そして引抜きが
段階(a)に対して好ましくそしてもちろん段階(c)に
対して修正された形で必要とされる。適用される
歪、オーステナイト−マルテンサイト含量、降伏
強さ(但し、好ましい最小降伏強さを向上する)、
ダイス、潤滑剤、ミクロ組織、捩り降伏強さ対引
張強さの比等もやはりバツクテンシヨン法におけ
るのと同様である。 段階(a)及び(c)における好ましい降伏強さは
160000〜180000psiの範囲にある。 上述した通り、2つのダイスは直列に配列され
そしてダイス自体は従来型式のものである。 本発明に従えば、別個のバツクテンシヨン適用
装置を用いることなくワイヤは直列した2つのダ
イスに通される。2つのダイスを使用することに
より第1ダイスと第2ダイスとの間に引張応力が
生ずるので下流のダイスには所要のバツクテンシ
ヨンがかかつたのと同様の状態が生起される。し
かも各ダイスでの減面率を小さくなしうるので断
線の危険も減少する。第1ダイスを通るワイヤ
は、ダイスに進入するワイヤの面積に基いて8〜
15%の範囲内で断面積を減縮される。好ましい範
囲は10〜14%である。こうして減縮されたワイヤ
はその後第2ダイスに通され、ここで断面積が第
1ダイスを出るワイヤの面積に基いて8〜15%の
先きと同じ範囲内において更に減縮される。好ま
しい範囲は8〜11%である。第1ダイスに進入す
るワイヤの断面積から第2ダイスを出るワイヤの
断面積までの総減面率は16〜25%の範囲にある。
第2ダイスの下流に位置づけられる単一のブルブ
ロツクが両ダイスを通してワイヤを引張るのに使
用されうる。2つのダイスを互いに近接して若し
くは積重ねて(実用上1インチ離間して)或いは
或る間隔だけ離して(例えば2〜10インチ)配す
ることもできる。第1ダイスと第2ダイスとの間
で中間冷却は必要とされない。上記減面率が第1
及び第2ダイス間に所要の引張応力を生みだす。 第1ダイスと第2ダイスとの間でのワイヤにお
ける引張応力は、第1ダイスを通してワイヤを引
張るのに必要とされる引抜き応力に等しく、これ
は次の式の適用により評価されうる: Sd=24+400loge1/1−R1 ここで、 Sd=引抜応力(ksi) R1=第1ダイスにおける断面減縮率 loge=自然対数 引抜き応力が第2ダイスにおけるワイヤにある
バツクテンシヨンを課することが当業者により理
解されよう。例えば、R1=0.12の場合、Sd及び
バツクテンシヨンは各等しく75ksiである。 本発明を特徴づける段階(c)の加工条件の限定理
由をまとめると次の通りである: (イ) マルテンサイト容積%は少くとも50%そして
オーステナイト容積%は少くとも10%である。
既に述べたように、高い強度と高い靭性との望
ましい組合せが本発明においては必要とされ
る。少くとも10%のオーステナイト相が組織中
に細かく分散して残留しておれば、所要の靭性
が維持される。高強度の合金を得るには少くと
も50%のマルテンサイト相が必要である。 (ロ) 第1のダイスにおいて8〜15%の減面率で引
抜かれる。従来技術で述べた通り、良好な捩り
性質を得るには高い量のバツクテンシヨンが必
要とされる。これは従来技術の問題点で述べた
ような問題を呈する。そこで本発明では2つの
ダイスを用いることによりこれらの問題の解消
を図る。第1のダイスを通してワイヤを引抜く
のに必要とされる引抜き力が第2のダイスに対
するバツクテンシヨンを与える。第1のダイス
を通して8〜15%の減面率でワイヤを引抜くこ
とが、別個のバツクテンシヨンを要せず、第2
ダイスを通しての引抜きに対して所要のバツク
テンシヨンを与える。このためには、最少限8
%の減面率が必要である。減面率が15%を超え
ると、適度の潤滑作用の下で低温引抜きを行う
ことが困難となる。 (ハ) 第2のダイスにおいても減面率は第1ダイス
を出るワイヤ断面積に基いて8〜15%において
引抜かれる。 これは、ワイヤの所要の強度を得る為である。
第1のダイスの減面率と第2のダイスの減面率と
の合計が段階(c)で合計減面率を決定する。第1ダ
イスにおいて既に断面を減少してあるので、第2
ダイスにおいては減面率は少くてすむ。過剰の加
工硬化を生ずることなく所要の加工硬化を与える
減面率が8〜15%である。これにより断線の危険
なく、所要水準のワイヤ強度が得られる。 本方法は0.150インチ径仕上げ寸法以上のワイ
ヤを引抜くのに特に適応し、これは大径のワイヤ
に属する。 以下、実施例を挙げる: 実施例 1 これらの例におけるは、第1変形に先立つて少
く共95容積%のオーステナイトと引抜き段階(c)の
前に少く共90容積%のオーステナイトとを含有し
ている。引抜き段階(c)後、ワイヤは少く共50容積
%マルテンサイトと少く共10容積%オーステナイ
トを含んでいる。マルテンサイト容積%は定量X
線図折技術により測定された。残部はオーステナ
イトであると考えた(合計100%とする)。他の相
は1容積%以下であり、ここでは考慮しない。 焼鈍されたAISIタイプ302ステンレス鋼ワイヤ
が使用さた。焼鈍はワイヤを980〜1150℃に加熱
し続いて急冷することにより従来態様で行つた。 本例は、2つのダイスを使用する工程に関して
前記した段階を遂行することにより実施された。
冷却及び引抜き段階、即ち段階(b)及び(c)は図面に
示す設備において実施された、引張強さ及び捩り
降伏強さは前記したようにして測定された。 図面を参照すると、従来型式の潤滑剤予備被覆
体で被覆されたワイヤ1が冷却器3(断熱金属製
容器)内に配置されるスプール2周囲に巻回され
ている。冷却器は液体窒素4を収納し、ここでワ
イヤは−196℃に予冷される。スプール2を離れ
る冷却されたワイヤにおける水分の累積は窒素遮
蔽幕の使用により回避される。ワイヤ1は、冷却
器3を出た後、ダイス5に進入しそして12゜の接
近角を有するこのダイス5を通して引抜かれる。
ダイスは石鹸(潤滑剤)を填めたダイスボツクス
内に配されている。引抜き力は従来型式のブルブ
ロツク7によつて発生せしめられる。ダイス5と
そのダイスボツクスは液体窒素に浸漬されない
が、冷却器3とダイス5との間の移行時間は認め
られうる程の昇温が起らないようにするに充分短
い。同態様で、ワイヤ1はダイス6及びそのダイ
スボツクス(ダイス5とそのダイスボツクスと同
等)を通して引抜かれるが、但しワイヤ1は約−
100℃の温度でダイス5を出てダイス6に入る。
ダイスは、近接して配置してもよいし、積重ねて
配してもよいし或いは4インチ程離間して配して
もよい。 引抜き段階(c)後に引張強さが測定されそして後
ワイヤは従来態様でリンドベルグモデル59744炉
において大気中で400℃×1/2時間時効処理され
た。時効処理中生ずるワイヤの表面酸化は、生成
する機械的性質に影響を与えないものと考えられ
る。試片すべての長さに沿つての温度は予備設定
温度から±10℃以上変動しない。 本例のすべてのワイヤは、それが最終ワイヤ径
に等しい心棒の周囲に破損なく巻つけられうる点
で充分の成形能を示した。 時効処理後、捩り降伏強さが測定された。 本例において使用された合金の化学組成は次の
通りである(重量%): Cr 17.7 Ni 8.17 Mn 0.62 C 0.100 S 0.015 Mo 0.14 Cu 0.14 N 0.053 Si 0.38 P 0.022 Fe 残部 予備歪み賦与は、段階(a)に従う従来型式の引抜
きにより達成された。予備歪み賦与後、例1のワ
イヤ試片は0.134インチ径でありそして176000psi
(1214Mpa)の引張強さを有した(psi=ポンド/
インチ2、Mpa=メガパスカル)。ダイス5及びダ
イス6は互いに近接して置かれた。ダイス5は、
ワイヤを0.127インチ径に減縮し(10.2減縮率)
そしてダイス6はワイヤを0.118インチ公称直径
に減縮した(13.7%減縮率)。両ダイスにおける
総断面減縮率は22.5%である。時効されたワイヤ
の2%及び5%永久歪みにおける捩り降伏強さは
次の通りであつた: 於2%:135ksi(931Mpa) 於5%:181ksi(1248Mpa) Ksi=1000psi 実施例 2 試片(3つ)に対する予備歪みは、0.235イン
チ径の、熱間圧延された、焼鈍されそして酸洗い
されたロツドを0.181インチ直径(40.7%減面率)
及び179700psi(1239Mpa)の引張強さにまで従来
型式で引抜くことにより実施された。複ダイスプ
ロセスを通過後の3つの試片すべてに対する公称
仕上げワイヤ寸法は0.161インチ直径でありそし
て総減面率は20.9%であつた。 試片(a)に対して、2つのダイスは近接して置か
れそして第1ダイスは0.169インチ径の公称開口
を有した(12.8%減面率を与えるよう);試片(b)
に対しては、2つのダイスが4インチ離間されそ
して第1ダイスは0.169インチの公称開口を有し
た(12.8%減面率を与えるよう);そして試片(c)
に対しては2つのダイスは近接して置かれそして
第1ダイスは0.171インチ径の公称開口を有した
(10.7%減面率を与えるよう)。時効処理されれた
ワイヤの2%及び5%永久歪みにおける捩り降伏
強さ及び時効処理前後の引張強さは次の通りであ
つた: 【表】
図面は、本発明に従う2つのダイス引抜き段階
を実施するのに使用しうる設備の概略図である。 1:ワイヤ、3:冷却器、4:液体窒素、5:
第1ダイス、6:第2ダイス、7:ブルブロツ
ク。
を実施するのに使用しうる設備の概略図である。 1:ワイヤ、3:冷却器、4:液体窒素、5:
第1ダイス、6:第2ダイス、7:ブルブロツ
ク。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 AISI200及び300シリーズのステンレス鋼合
金及び鉄、マンガン、クロム及び炭素を含有する
非ステンレス鋼合金であつて、100℃を越えない
Md温度と−100℃を越えないMs温度を有する合
金から選択されるオーステナイト質金属合金から
成るワイヤの強度特性を改善するワイヤ製造方法
であつて、 (a) ワイヤを、少く共10%の歪においてそして
Md−50℃〜Md+50℃(Mdは変形を受けてい
る合金のMd温度である)の範囲内の温度にお
いて、ワイヤが10容積%以下のマルテンサイト
相と少く共90容積%のオーステナイト相とを持
ちそして130000psi〜230000psiの範囲の降伏強
さを持つような態様で変形すること、 (b) ワイヤを−75℃〜−269℃の範囲の温度に冷
却すること、 (c) 冷却されたワイヤを、ワイヤの断面積が減縮
されそしてワイヤが少く共50容積%のマルテン
サイト相と少く共10容積%のオーステナイト相
とを有するように引抜くこと、及び (d) その後、350〜450℃において時効処理するこ
と を包含するワイヤ製造方法において、 段階(C)の引抜きを、ワイヤを2つの直列して置
かれたダイスを通してワイヤの断面積が第1のダ
イスによつて8〜15%の範囲内のある%減縮され
そして減縮されたダイスの断面積が第1のダイス
を出るワイヤの面積に基いて8〜15%の範囲内に
ある%第2のダイスによつて更に減縮されるよう
な態様で引抜くことを特徴とするワイヤ製造方
法。 2 第1ダイスにおける減面率が10〜14%の範囲
にありそして第2ダイスにおける減面率が7〜11
%の範囲にある特許請求の範囲第1項記載の方
法。 3 2つのダイスが互いに近接して配される特許
請求の範囲第2項記載の方法。 4 第1ダイスの出口が第2ダイスの入口から2
〜10インチにある特許請求の範囲第2項記載の方
法。 5 仕上りワイヤ寸法が少く共0.150インチ径に
ある特許請求の範囲第2項記載の方法。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US06/022,631 US4204885A (en) | 1979-03-21 | 1979-03-21 | Method for providing strong wire |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS55125238A JPS55125238A (en) | 1980-09-26 |
| JPS648052B2 true JPS648052B2 (ja) | 1989-02-13 |
Family
ID=21810594
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP94380A Granted JPS55125238A (en) | 1979-03-21 | 1980-01-10 | Production of strong wire |
Country Status (8)
| Country | Link |
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| US (1) | US4204885A (ja) |
| EP (1) | EP0017695A1 (ja) |
| JP (1) | JPS55125238A (ja) |
| BR (1) | BR8000101A (ja) |
| CA (1) | CA1133364A (ja) |
| DK (1) | DK11380A (ja) |
| ES (1) | ES487555A1 (ja) |
| NO (1) | NO800047L (ja) |
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-
1980
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- 1980-01-09 EP EP80100094A patent/EP0017695A1/en not_active Withdrawn
- 1980-01-09 BR BR8000101A patent/BR8000101A/pt unknown
- 1980-01-09 NO NO800047A patent/NO800047L/no unknown
- 1980-01-10 DK DK11380A patent/DK11380A/da unknown
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