発明の名称
液晶ディ スプレイ用カラ—フィルタおよび張力展開成膜装置 [技術分野]
本発明は、 カラー液晶表示装置に用いられるカラーフィルタおよびこの力 ラーフィルタを製造するのに好適な張力展開成膜装置に関する。
[背景技術]
液晶表示ディバイスをカラー化する一手段として、 平行に配置された一対 の透明電極を有するセル内にカラーフィルタ層 (着色層) を設けたディスプ レイが知られている。 カラーフィル夕の一般的構造としては、 例えば、 図 4 および図 5に示すタイプのものが知られている。
図 4に示すカラーフィルタは、 透明なガラス基板ゃフィルム等から構成さ れた支持体 1 0 0上に着色層 2 0 0が形成されている。 この着色層 2 0 0は、 レッ ド (R ) 、 グリ一ン (G ) およびブル一 (B ) の 3色の画素 2 0 0 a , 2 0 0 b , 2 0 0 cを駆動画素面積に合わせて所定のタイプ (モザィク型, トライアングル型, ストライプ型等) でパターン化されている。 そして、 各 画素 2 0 0 a, 2 0 0 b , 2 0 0 cの間には、 ブラックマトリクス層 3 0 0 が形成されている。 前記着色層 2 0 0上には、 透明の樹脂等からなる保護層 4 0 0が形成され、 さらに、 この保護層 4 0 0上には、 I T O等からなる透 明導電層 5 0 0が形成されている。 このようなカラーフィルタは、 一般的に は、 T F T素子を有する基板と組み合わされてカラー表示用液晶ディスプレ ィを構成する。
図 5は、 S T N方式あるいは、 M I M素子を有する駆動方式の液晶ディス プレイ装置に使用されるカラーフィルタの構造を示す。 このカラーフィルタ は、 支持体 1 0 0 , 着色層 2 0 0 , ブラックマトリクス層 3 0 0および保護 層 4 0 0の構成においては、 前記カラ一フィルタと同様な構成を有する。 透 明導電層 ( I T O層) 5 0 0は、 着色層 2 0 0を構成する各画素 2 0 0 a , 2 0 0 b , 2 0 0 cに対応してパターン化されている。
以上例示したカラーフィルタは、 着色層 200上に透明導電層 500が形 成されていることから上 I TO方式あるいは I 0 C ( I TO o n C o l o r F i l t e r) 方式と呼ばれる。
このような I O C方式を採用したカラ一フィルタ、 特に図 5に示すタイプ のカラ一フィル夕においては、 対角 10ィンチを越すような大型のものを低 コス卜で製造することはなかなか難しい。 それは、 最上層に形成する I TO 層のパターン化に問題があるからである。
I TO層は、 一般的に、 塩酸と硝酸と純水との混合液を用いて液温約 40 〜60 でエッチングされた後、 水酸化力リゥムあるいは有機系アル力リ液 等の剥離液を用いて液温約 40〜60°Cでレジス卜の剥離が行われ、 パター ニングされる。 このため、 着色層 200上に形成された保護層 400は十分 な耐酸性ならびに耐アルカリ性が要求される。 さらに、 前記保護層 400を 構成する材料には、 透明度が全波長領域に対して 95%以上であること、 な らびに耐熱性が 230 以上であることが要求される。 保護層 400に高い 耐熱性が要求される理由は、 ディスプレイが大型になるにしたがって I TO 層 500の比抵抗を下げる必要があり、 そのためには I TO層の成膜温度を 約 230て以上の高温にする必要があるからである。 このように、 保護層 4 ひ 0を形成する材料としては、 耐酸性, 耐アルカリ性, 透明性および耐熱性 等の点で高い特性が要求され、 したがってこれらの条件を備えた有機系材料 の選択には限界があるという問題を有している。
また、 I 0 C方式のカラ一フィルタにおいては、 有機系高分子からなる保 護層 400上に無機系の I TO層 500を形成することから、 両者の線形熱 膨張係数の相違から I TO層に電気的な断線状態を発生させる可能性が高く、 この点から歩留まりが低下する問題がある。
上記のような I OC方式のカラーフィルタが有する問題点を解決するため に、 支持体の表面に I TO層を形成し、 さらに I TO層の上に着色層を形成 した下 I TO方式あるいは C 0 I (C o l o r F i l t e r o n I T O) 方式のカラ一フィル夕が開発されている。 この C 0 I方式のカラーフィ
ルタによれば、 前記 I 0 C方式のカラーフィル夕の製造における I T O層の パターニングで生ずる問題を考慮する必要がないため、 保護層の材料の選択 範囲が拡大すること、 さらに、 保護層と I T O層との線形熱膨脹係数の違い による I T O層の電気的断線の発生を抑制することができるというメ リッ ト を有している。
しかし、 この C 0 I方式のカラーフィルタにおいては、 着色層が絶縁膜と して作用するという問題を生ずる。 すなわち、 カラーフィルタを構成する着 色層の電気的キャパシタンスが液晶層の有するキャパシタンスに対して無視 できない大きさとなるため、 電極間に印加した電圧が液晶層と着色層とで分 割された状態となる。 そのため、 液晶層に十分な実効電圧がかからずコント ラス卜の低下を招いたり、 素子の閾値電圧の上昇やその立ち上がりの急峻さ を損なうという問題がある。
次に、 カラーフィルタの着色層を形成するための成膜装置の背景について 説明する。
液晶ディ スプレイのカラーフィ ルタの製造工程、 半導体装置のフォ トレジ スト層の形成工程等においては、 均一な薄い塗着層の成膜が行われるが、 そ れに用いられる成膜方法の代表的なものとして、 スピンコート法がある。 こ のスピンコート法は、 回転する被塗着部材の内側に塗着液を滴下し、 その遠 心力によって、 表面全域に塗着液を展開すると共に、 余剰な塗着液を除去し て均一な塗着層を形成するものである。 し力、しな力《ら、 この方法では、 塗着 液が受ける遠心力を利用するため、 円板状の被塗着部材には適しているが、 角形の被塗着部材では、 隅部に対する膜厚制御が不可能であるので、 被塗着 部材全体を利用できないという問題がある。 しかも、 イ ンライ ンで行うには 不向きである。
そこで、 シー卜状の被塗着部材に対して多用されている転写成膜法の適用 が考えられる。 この転写成膜法の代表的なものがロールコータ法であり、 こ れをカラーフィルタの製造工程に応用した場合には、 図 5 2に示すように、 レジス ト貯留槽 2 0 1に貯留されたレジス ト 2 0 2をファ ンテン ♦ ローラ 2
0 3によって搔き上げた後、 伝達ローラ 2 0 4を介してコ一ティ ングローラ 2〇 5に伝達する。 そして、 ガラス基板 2 0 6を、 その被塗着面がコーティ ングローラ 2 0 5のローラ面に所定の圧力をもって圧接する状態で搬送し、 その圧力によりレジストを転写して、 ガラス基板 2 0 6にレジスト膜 2 0 2 aをコーティ ングする。 従って、 四角形のガラス基板 2 0 6全面に成膜でき、 また連続式も可能である。
しかしながら、 ロールコータ法においては、 レジス ト膜 2 0 2 aの厚さ力 ガラス基板 2 0 6に対する圧力、 ガラス基板 2 0 6の搬送速度、 コ一ティ ン グローラ 2 0 5の回転速度などの多くの因子に依存し、 しかもそれらの因子 の制御が難しいという問題を有する。 すなわち、 ガラス基板 2 0 6にはコー ティ ングローラ 2 0 5のローラ面 2 0 5 aに向けて圧力が加えられ、 レジス トはこの圧力によってガラス基板 2 0 6に付着した後、 ロール面 2 0 5 aと ガラス基板 2 0 6との離間動作によって剪断される。 その剪断位置が膜厚さ に反映されるものであり、 この位置は、 ロール面 2 0 5 a側へのレジス トの 付着力、 レジス ト自身の表面張力、 及びガラス基板 2 0 6側へのレジス卜の 付着力のバランスにより規定される。 これらの影響因子のうち、 特に、 ロー ル面 2 0 5 a側へのレジス 卜の付着力は、 ガラス基板 2 0 6に加えられる圧 力、 ロール面 2 0 5 aの表面状態によって局部的に、 経時的に変化しやすい 性質のものである。 従って、 膜厚さが変動しやすく、 カラーフィルタや半導 体装置等の製造に十分対応できないものであった。
本発明の第 1の目的は、 C 0 I方式のカラーフィルタにおいて、 着色層が 十分に薄膜化されて、 高いコントラストを実現し得る実効電圧を供給するこ とができるキャパシタンスの大きい着色層を有するカラーフィルタを提供す るしと o
本発明の第 2の目的は、 塗着層の膜厚に対して影響を与える因子のうち不 安定な因子の影響をなく して、 均一の厚さの薄膜を形成することができ、 前 記カラーフィ ルタの着色層を形成するのに好適な張力展開成膜装置を提供す るしと る Ο
[発明の開示]
(カラーフィルタ)
本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、
光学的に透明な支持体と、
この支持体上に形成された透明導電層と、
この透明導電層上に形成された、 レッ ド、 グリーンおよびブルーの画素が 所定のパターンで配置された着色層と、 を含み、
この着色層は、 各画素を構成する着色材料として顔料が用いられ、 前記着色層は、 電圧 5 V, 周波数 1 kH z〜100 k H zの交流電圧を印 加する測定条件下での比誘電率が 2. 0以上であり、 かつ、 前記着色層を構 成する、 レッ ド、 グリーンおよびブル一の各画素は前記測定条件における比 誘電率がそれぞれ平均値の ± 25%の範囲内に存在することを特徴とする。
着色層
本発明者らによると、 C 0 I方式のカラーフィルタを用いた液晶ディスプ レイ装置において、 カラーフィルタのホワイ トバランスが良好であるにもか かわらず、 このフィルタを用いたディスプレイの色調整が適正でない現象の 発生が認められた。 その原因を検討したところ、 CO I方式のカラ一フィル タを用いたディスプレイにおいて良好な色特性を得るためには、 カラーフィ ル夕のホワイ トバランスを合わせるだけでなく、 レッ ド (R) 、 グリーン
(G) およびブルー (B) の各画素におけるキャパシタンスを合わせること が必要であることが判明した。 さらに、 本発明者らによると、 着色剤として 顔料を用いる場合には、 その顔料の種類によって着色層の比誘電率が大きく 異なることが判明した。 そのため、 本発明では、 RGBの各画素のキャパシ タンスを合せるために、 顔料の比誘電率を所定範囲で選択し、 顔料が含有さ れる着色層の比誘電率が等しくなるようにした点に特徴を有している。
比誘電率の適正な範囲については、 後にデータに基づいて詳細に説明する が、 電圧 5 V, 周波数 l k H z〜100 kH zの交流を印加したときに、 着 色層の誘電率は 2. 0以上であり、 かつ着色層を構成する R G Bの各カラー
の画素における前記比誘電率が平均値の土 25%の範囲内に存在することが 必要である。 さらに、 R G Bの各カラーの画素の比誘電率は、 できるだけ近 似していることが好ましく、 各画素の比誘電率がそれぞれ平均値の土 20% の範囲内に存在することが好ましい。 このように各画素の比誘電率を近似さ せることにより、 各画素の膜厚を平均化することができる。 着色層において 各画素間に生ずる段差は、 その上部に形成される配向層の配向不良やセルギ ヤップの不良等を生ずるからである。 また、 着色層の比誘電率を特定の周波 数において規定するならば、 電圧 5 V, 周波数 1 k H zにおける RGBの各 画素の比誘電率は 3. 5 ± 0. 5の範囲内に存在し、 かつ電圧 5V, 周波数 100 k H zにおける RG Bの各画素の比誘電率は 3. 0 ± 0. 5の範囲内 に存在することが好ましい。
さらに、 本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタにおいて重要なこと は、 前記着色層の膜厚が 0. 4〜1. 、 好ましくは 0. 6〜0. 9〃 mと、 きわめて薄いことである。
このように着色層の膜厚を 1 m以下の極めて薄いものとすることにより、 絶縁膜として機能する着色層による容量分割を低減し、 液晶層に十分な実効 電圧を印加することができる。 その結果、 例えば TFT, M I M駆動の液晶 装置においては、 コントラス ト 50 : 1以上を実現し、 S TN型液晶装置に おいてはコントラス ト 20 : 1以上を実現し得る、 キャパシタンスの大きい 薄膜カラーフィルタを実現することができる。
また、 RG Bの各画素の膜厚差は、 前述したようにできるだけ小さい方が 好ましく、 例えば 0. 25 m程度以内であることが好ましい。
本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタにおいては、 その着色層は、 顔料が 40〜50重量%の割合で含まれていることが好ましい。 本発明の液 晶ディスプレイ用カラ一フィルタは、 前述したように、 0. 4〜1. 0〃m の極めて薄い膜から構成されている。 このような薄い着色層でも十分な色特 性をだすためには、 着色層における顔料の割合を通常に比べてかなり高くす る必要がある。 すなわち、 従来の顔料を用いた着色層においては、 通常、 顔 一 ら —
料濃度が 2 0 ~ 3 0重量%程度であり、 着色層の膜厚は約 1 . 7 ~ 2 111で あつたが、 本発明のカラーフィル夕においては着色層の膜厚を 1 . 0 mよ り薄くすると共に、 顔料濃度を従来の約 2倍に相当する 4 0〜5 0重量%と 高く している。
本願発明において着色剤として顔料を用いる理由は、 耐光性、 特に紫外線 に対する耐性ならびに耐熱性を高くするためである。 着色剤として染料を用 いる場合には、 染料が顔料に比較して化学的に活性なため、 紫外線などによ つて劣化し、 十分な耐光性ならびに耐熱性を有していない。
顔料
次に、 本発明において用いられる顔料について説明する。 本発明において は、 着色層の R G B画素の比誘電率を揃える点に特徴を有しているが、 この ことはそう容易でない。 画素の比誘電率は、 それに含まれるポリマー, コポ リマー, 架橋剤, 架橋開始剤等の成分よりも顔料自体の比誘電率に大きく依 存することがわかっている。 しかし、 実際には R G Bの顔料の化学的構造や 電気的特性がことなるために完全に一致した比誘電率の顔料を選択すること は難しい。 それは、 このようなカラーフィルタに用いられる顔料の種類は現 時点ではあまり多くないからである。 また、 顔料の種類が限定される他の要 因としては、 顔料の有する消偏作用の問題が存在するためである。 消偏作用 とは、 顔料の分子が染料に比較して大きいために、 その顔料分子に入射した 光が楕円偏光作用によって偏光してしまい、 2枚の偏光板にカラ一フィル夕 を挟み込んだ構造の場合、 入射光が着色層内で数%〜数十%のレベルで消失 してしまう現象をいう。 このような消偏作用の現象は、 顔料の種類によって 異なるが、 実際に消偏作用の小さい顔料の種類は極めて少ない。
本発明においては、 比誘電率および消偏作用の観点より、 多くの顔料を検 討した結果、 以下にのべるような幾つかの顔料を選択することに成功した。 顔料の選定に当たって最も問題となつたのは、 グリ一ンの顔料であつた。 すなわち、 グリーンの顔料はブルー或いはレツ ドに比べてその比誘電率が大
きく、 その選択が大きな問題であった。
まずグリーンの顔料について説明する。
グリーンの画素を構成する顔料としては、 銅フタロシアニンに臭素原子が
1〜 1 3個導入されている部分臭素化フタロシアニングリーンが好ましい。 また、 前記部分臭素化フタロシアニングリーンとしては、 特に、 臭素原子の 他に塩素原子が導入されている臭素化塩素化フタロシアニングリ一ンが好ま しい。 このような臭素化塩素化フタ口シアニングリーンとしては、 下記式
( I ) で示される臭素化塩素化フタロシアニングリーン 6 Y (C . I . Pigment
Green 36)が好ましい。
( I )
グリ一ン顔料としては、 前記部分臭素化フタロシアニングリーンと共に、 下記式 (Π ) に示す、 銅フタロシアニンに 1 5個の塩素原子を導入したフタ ロシアニングリーン (c. i . Pigment Green 7 , C . I . 74260) が用いられるこ とが好ましい。
( Π )
この顔料は、 透明度のよいグリーンが得られる特徴を有している。 し力、し、 この塩素化フタロシアニングリーンは、 レッ ド, ブルーの顔料の比誘電率よ りも大きい誘電率を有することが判明している。 一般的には、 レツ ドの顔料 としてはアンソラキノン系の顔料が、 ブルーの顔料としてはフタ口シァニン ブルー系の顔料が用いられる。 そして、 レッ ドにはイェロー系の顔料が、 ブ ルーにはバイオレッ ト系の顔料が僅かに^加される場合が多いが、 これらの 添加量はわずかであり、 これらの顔料が顔料全体の比誘電率に与える影響は
小さい。 このようなレッ ドあるいはブルーの顔料を用いた場合には、 例えば A C 5 V, 1 k H zの条件下で、 比誘電率は約 3〜4であるのに対し、 前記 塩素化フタロシアニンダリ一ンの場合は約 2倍の 6〜8の値であることが実 験的に確認されている。 したがって、 前記フタロシアニングリーンをグリー ン顔料として用いる場合には、 レツ ド或いはブルーの着色層の膜厚に対して 約 2倍の膜厚に形成しないと、 画素ごとのキャパシタンスを均一化できない ことになる。
これに対し、 グリーン顔料として例えば前記臭素化塩素化フタロシアニン グリーン 6 Y (C.I. Pigment Green 36 ) を用いると、 その比誘電率は l k H z付近の周波領域において約 3. 0-4. ◦の範囲にあることが判明した。 したがって、 この部分臭素化フタロシアニングリーンを用いることにより、 着色層を構成するレツ ド、 ダリ一ンおよびブル一の画素の比誘電率を均一化 させることが可能となった。
ただし、 この部分臭素化フタロシアニングリーン 6 Yは、 比誘電率が低い ものの透過率が少し劣ることから、 この部分臭素化フタ口シアニングリ一ン 6 Yと透明度の高い塩素化フタロシアニングリーン (C.I. Pigment Green 7 ) と混合して用いることが好ましい。 両者を混合することによって、 画素の 透明度を犧牲にすること無く比誘電率を本発明の特定の範囲まで下げること が可能となった。 両者は、 塩素化フタロシアニングリーンと部分臭素化フタ ロシアニングリーン 6 Yとを 1 : 1 ~1 : 2の比率で用いることが好ましい。 また、 グリーン顔料としては、 前記部分臭素化フタロシアニングリーンの かわりに比誘電率の低いィェロー顔料を、 塩素化フタロシアニングリーン (Pigment Green 7, C.1.74260) に混合して用いることもできる。 この場台、 イェロー顔料はその比誘電率が例えば 5 V, 1 kH zの条件下で 2. 0〜3. 0の範囲内にあるものを使用する。 イエロ一顔料と塩素化フタ口シアニング リーンとの混合割合は、 グリーン画素の比誘電率を 3. 0〜4. ◦に調整す るために、 膜厚を 0. 8〜1. 0 mと設定した場合に、 C I E色度図にお
いて 0. 3 1≤ x、 y≥4◦の範囲内で混合比を調整するのが好ましい。 ィ エロー顔料は一般的に消偏作用が大きいため、 添加量を大きくすることは好 ましくない。 そこで、 イェロー顔料としては、 消偏作用の小さいジスァゾィ エロー HR (Pigment Yellow 83 C.1.21108) を用いることが望ましい。 次に、 レツ ドおよびブルーの顔料の具体例について説明する。
レツ ドおよびブルーの顔料としても、 消偏作用の小さいものを用いる必要 がある。 このような顔料はあまり種類がないが、 レッ ドの顔料としては、 例 えば P V R e d HF 2 B (Pigment Red 208, C.I. 12514)、 ジスァゾ イェロー HR (Pigment Yellow 83, C.1.2U08)等があげられ、 これらを混合 して用いることが好ましい。 ブルーの顔料としては、 例えばフタロシアニン ブルー R (Pigment Blue 15:1, 15:2, C.I. 74160. C.1.74250) 或いはフタ ロシアニンブル一 G (Pigment Blue 15:3, 15:4, C.I. 74160)、 ジォキサン バイオレツ ト (Pigment Violet 23 C.I. 51319) 等があげられ、 これらを混 合して用いることが好ましい。 また、 ブルーの顔料としては、 特に、 フタ口 シァニンブル一 Rおよびフタ口シァニンブルー Gの少なく とも一方と、 ジォ キサンバイオレッ トとを混合して用いることが好ましい。
以上例示した顔料は、 比誘電率ならびに消偏作用の点で本発明の顔料とし て好適に用いることができるものである。
ブラックマリ トクス層
次に、 レッ ド、 グリーンおよびブルーの各画素の相互間に形成されるブラ ックマトリクス層について説明する。
C 0 I方式のカラーフィル夕においては、 透明導電層と液晶層との間にブ ラックマトリクス層が介在し、 このブラックマトリクス層は前記着色層と同 様に铯縁層として機能し、 液晶ディスプレイのコン 卜ラス 卜を決める要因の 一つとなる。 そのため、 前記着色層と同様に、 実効電圧の降下を抑制するた めに、 その比誘電率、 比抵抗および膜厚などを規定することが重要である。 まず、 比抵抗について検討する。 ブラックマトリクス層は、 このブラック マトリクス層における電圧降下を小さく して液晶層への電圧の書き込み特性
を改善するためにある程度導電性が必要であり、 そのため比抵抗の上限値が 規定される必要がある。 一方、 ブラックマ ト リ クス層の比抵抗が小さすぎる と、 2つの問題点、 すなわち第 1に、 透明導電層がパターン化されている力 ラーフィルタにおいては、 隣接する透明電極の相互間で短絡不良を生ずるこ とがあり、 第 2に、 液晶層を挟んで対向する電極相互間で短絡不良を引き起 こすことがある。 特に、 ブラックマ ト リ クス層の膜厚が着色層の膜厚に比較 して厚い場合には、 ブラックマトリクス層とこれに対向する素子基板側の配 線電極間のギヤップが狭くなり短絡不良を起こし易ぐなる。 このような観点 から、 ブラックマトリクス層の比抵抗には、 下限値を設定する必要がある。 発明者らの研究によると、 その最適範囲は、 電圧 5 V , 周波数 1 0 0 H z〜 1 0 0 k H zの交流において、 1 . 0 X 1 0 2 ( Ω · m ) 〜 1 . 2 x l 0 6 ( Ω · m ) である。
上記範囲の比抵抗を得るためには、 ブラックマトリクス層に、 レッ ド、 グ リーンおよびブルー等からなる黒色顔料の他にカーボンを添加してその導電 性を制御する必要がある。 そのためには、 カーボンの添加量は、 顔料レジス ト中の全固形分に対して 1 0〜2 0重量%であることが好ましい。
従来のブラックマトリケス層においても黒色の顔料としてカーボンが添加 されることは行われていたが、 これはもっぱらブラックマトリクス層の遮光 度の改善を図るために添加されるものでる。 通常、 このような目的で添加さ れるカーボンの量はブラックマトリ クス層の材料の 3 0重量%程度である。
実際に、 それ以上の力一ボンを添加すると、 現像時にパターンの膜残りが生 じたり、 ブラックマトリクス層の支持体への密着不良が生じたりする問題が 発生する。 このように、 現在一般的に使用されているブラックマトリクス用 のレジス卜においては、 遮光度を少しでもあげるためにパターニングに支障 を来たさない最大限の量のカーボンを添加することが行われている。 し力、し、 - 従来の力一ボンの添加については、 本発明における電気特性の改善、 特にブ ラックマトリクス層の導電性に関する配慮が行われていない。
ブラックマトリクス層の導電性は、 カーボンの添加量に大きく依存するが、
さらにその焼成温度にも影響されることが確認されている。 その結果、 ブラ ックマトリクス材料の焼成温度は、 1 8 0〜 2 5 0 が適切である。
比誘電率に関しては、 前記着色層の場合と同様の理由により、 すなわちブ ラックマトリクス層による容量分割を抑制するために、 その比誘電率は 3. 0以上であることが好ましい。 また、 ブラックマトリクス層の膜厚は、 前記 着色層を構成するレツ ド、 グリーンおよびブルーの各画素の膜厚との差が 0. 5 m以内であることが好ましい。
このように着色層とブラックマトリクス層との比誘電率の範囲を特定する ことにより、 実効電圧の低下を抑制し、 書き込み特性が良好で十分なコント ラストを得ることができる液晶ディ スプレイを提供することができる。
次に、 ブラックマトリクス層の形状に特徴を有するカラーフィルタについ て説明する。
透明導電層の上に着色層を形成する C 0 I方式のカラーフィルタにおいて は、 着色層の上に透明導電層を設ける I 0 C方式の場合と異なり、 液晶層と 透明導電層との間にできるだけ絶縁層を介在させないために、 保護層或いは 平坦化層と呼ばれる樹脂層が形成されない。 そのため、 着色層が配向層と直 接接した状態で設けられるか、 もしくは配向膜の成膜性をよくするために数 百オングストロームの薄い膜を配向層と着色層との間に設ける構成をとつて いる。 その結果、 C 0 I方式のカラーフィルタにおいては、 液晶層に対して 着色層およびブラックマトリクス層の凹凸がそのままの形で存在することと なる。 このような凹凸があることにより、 凹凸の段差部分にラビングの基材 が達しないために良好な配向処理がなされないこと、 前記凹凸の段差部分に ラビングによって生ずる異物や汚れが堆積し、 これが配向状態を劣化させる こと、 前記凹凸の段差によって配向の状態が均一にならないこと、 などの問 題を発生することがある。
特に、 本発明のように顔料濃度が高いレジストを用いて露光を行う場合に は、 図 1 5 Aに示すように被露光層のフォ トマスクに近い側 (被露光層の上 部) の光反応が先行し、 この部分の露光は十分達成されるが、 被露光層のフ
ォ トマスクより遠い側 (被露光層の下部) の部分は光が到達しにく くなるた め、 被露光層の厚さ方向においてレジス トの硬化反応が不均一となる。 その 結果、 現象時に被露光層の下側が上側より過剰に除去される、 いわゆる逆テ 一パー現象が生ずる。 この現象は、 ブラックマトリクス層を形成するために 用いられる黒色のレジス トを使用する場合に特に顕著である。 このような逆 テーパー現象が生ずると、 上述したような配向不良がより顕著となる。 例え ば、 図 1 5 Bに示すように、 矢印 Xで示す方向にラビング処理を行ったとす ると、 各画素 2 0 0 a , 2 0 0 b , 2 0 0 cにおいては、 斜線で示す領域 A に配向不良が生ずる。
配向不良が発生した箇所では、 液晶に対する印加電圧を変化させた場合、 配向不良箇所に配列された液晶分子は液晶分子が規則的に配列された部分と は異なる挙動を示すため、 表示品質が低下するという問題を生ずる。 すなわ ち、 ノーマリーホワイ トモ一ドの電圧印加時およびノーマリ一ブラックモー ドの電圧被印加時には、 配向不良箇所のみにおいて光がパネルを通過するこ とになり、 コントラス卜の低下を引き起こす。 また、 長期的には、 ラビング により配向された部分の液晶分子が次第に配向不良箇所の液晶分子にひきず られる場合があり、 その結果コントラストの低下が次第に大きくなり、 パネ ルの長期信頼性が低下する可能性もある。
このような問題点を解決するために、 本発明の液晶ディ スプレイ用カラー フィル夕においては、 着色層およびブラックマトリクス層によって形成され る凹凸によって生ずる配向不良を抑制するために、 着色層より上方に突出し た部分のブラックマトリクス層 (突出層) を構成する側面を内側に傾斜させ てテーパー状に構成している。 前記側面を構成するテーパー面は、 支持体に 対して 3 0 〜 8 9度、 好ましくは 4 5 〜 7 0度の角度を成して形成されるこ とが好ましい。 ブラックマトリクス層の突出層にテーパーを形成する方法と しては、 例えば、 被露光層とフォ トマスクとの間に 2 0 0〃 m〜数 m mの露 光ギャップを設定して露光を行う方法があげられる。
このように、 ブラックマトリクス層の突出層にテーパー面を形成すること
により、 配向処理における段差部分の配向不良を大幅に抑制することができ
O
(成膜装置)
次に、 本発明の張力展開成膜装置について説明する。
この張力展開成膜装置は、 被塗着部材を水平方向に搬送する搬送手段と、 前記被塗着部材の搬送経路の下方位置に配置され、 前記搬送経路の幅方向 に向けて塗着液を定量供給する塗着液供給手段と、
この塗着液供給手段と前記被塗着部材の塗着面との間を、 そこに塗着液の 液溜まり層が形成可能な離間距離に調整、 保持する離間距離調整保持手段と、 を含み、
前記塗着液供給手段は、
ローラ面が塗着液中を通過する状態で回転して塗着液を搔き上げる塗着液 供給ローラと、
この塗着液供給ローラの塗着液搔き上げ側に近接配置され、 それらの離間 距離に対応する量の塗着液を前記塗着液供給ローラのローラ面から除去して、 上方に向けて供給される塗着液量を規定する供給液量規定手段と、
前記塗着液供給ローラの塗着液搔き上げ側と反対側に配置され、 この塗着 液供給ローラ表面の塗着液を除去する塗着液除去手段と、
前記離間距離調整保持手段によって前記液溜まり層を形成した状態を保持 しながら前記被塗着部材を搬送して、 前記被塗着面に塗着層を展開させるこ とを特徴とする。
この装置は、 特顳平 3 - 1 9 2 0 9 2号 (特開平 5 - 3 1 4 2 3号, 公開 日 1 9 9 3年 2月 9日) に開示された張力展開成膜装置を改良したものであ る。 この装置の基本的構成を説明する。
かかる張力展開成膜装置としては、 例えば、 図 1 6及び図 1 7に示すもの を利用できる。 まず、 被塗着面 2 aを下方に向けて被塗着部材 2を搬送する 搬送手段 6と、 被塗着部材 2の搬送経路 1 bの下方位置に配置され、 この搬 送経路 1 bの幅方向に向けて塗着液 3を定量供給する塗着液供給手段 4と、
この塗着 供給手段 4と被塗着面 2 aとの間に液溜まり層 3 aを形成可能に、 それらの離間距離 d i を調整、 保持する離間距離調整保持手段とを設けてお く。 さらに、 塗着液供給手段 4の上方位置に被塗着面 2 aの先端側 2 bが位 置したときに、 その先端側 2 b全域に塗着液 3を接触させて予備塗着層 5 a を形成する予備塗着層形成手段として、 例えば、 被塗着面 2 aの先端側 2 b と塗着液供給手段 4との間に所定の離間距離 d i を保持して、 そこに塗着液 の液溜まり層を形成し、 その状態で、 被塗着部材 2を一時停止させて、 その 表面張力によって液溜まり層を被塗着面 2 aの先端側 2 bと塗着液供給手段 4との間で拡張させるように、 搬送手段 6に一時停止動作を行わせる。 これ により、 予備塗着層 5 aが形成された後に、 搬送手段 6は、 液溜まり層 3 a を形成したまま、 被塗着部材 2を搬送して、 予備塗着層 5 aから塗着層 5 b を展開する。
前記塗着液供給手段としては、 ローラ面が塗着液中を通過する状態で回転 して塗着液を搔き上げする塗着液供給ローラと、 その塗着液の搔き上げ側に 近接配置され、 それらの離間距離に対応する量の塗着液を塗着液供給ローラ のローラ面から除去して、 上方に向けて供給される塗着液量を規定する供給 液量規定手段とを備えているものを採用することができる。 また、 供給液量 規定手段としては、 例えば、 塗着液供給ローラの塗着液の搔き上げ側に近接 配置され、 その回転方向と同方向に回転する ドクターローラと、 このドク夕 —ローラに近接配置され、 そのローラ面から塗着液を搔き取りする ドクター スキージとを備えているものを採用することができる。 この場合には、 離間 距離に加えて、 ドク夕一ローラの回転速度によつても塗着液供給量を調整で きる。 ここで、 ドクターローラ及びドクタースキージの配置数には制限のな いものであり、 ドク夕一ローラに伝達ローラなども加えた複数のローラと ド クタ一スキージの組合せをも含む。 ' また、 前記塗着液供給ローラの塗着液搔き上げ側と反対側には、 この塗着 液供給ローラのローラ面の塗着液を除去するための塗着液除去手段が設けら れている。 この塗着液除去手段は、 ローラ面から塗着液を搔き取るするスキ
一ジあるいは回転可能なローラ等によって構成される。
本発明の張力展開成膜装置が、 特願平 3 - 1 2 0 9 2号にかかる張力展 開成膜装置とことなる点は、 前記塗着液除去手段を設けた点にある。 この塗 着液除去手段を設けることにより、 塗着液供給ローラのローラ面に形成され るレジスト層をより正確に制御することができ、 特に 1 m以下の薄い塗膜 を形成するのに好適に用いることができる。
特願平 3— 1 9 2 0 9 2号に開示された張力展開成膜装置においては、 図 3 4に示すように、 塗着部 5 1においてガラス基板 2 1にレジス 卜を転写し た場合としない場合とでは、 その後に形成されるガラス基板 2 1上の塗膜の 膜厚が異なるという問題が生ずる。 より詳細に説明すると、 進行してきたガ ラス基板 2 1が液供給ローラ 5 2上のレジス 卜と接触してから液供給ローラ 5 2が一周する間に形成されるガラス基板上の塗膜と、 それ以後つまり液供 給ローラ 5 2が一周した後に形成されたガラス基板上の塗膜とが膜厚の点で 異なるという問題が生ずる。 これは、 液貯溜槽 9 1に進行していく直前の液 供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 a 2 の状態が、 ガラス基板 2 1にレジストを 転写した場合とガラス基板 2 1にレジス トを転写していない場合とでは異な り、 この状態の違いが後に形成されるレジス 卜膜に影響を与えるためである。 このような膜厚差は、 薄い塗膜を形成する場合には、 より顕著に現れる。 こ のような膜厚差を生じる原因としては、 液供耠ローラ 5 2のローラ面 5 2 a 1 に転写したレジス トがガラス基板 2 1に転写されないと (図 3 4で鎖線で 示す状態) 、 ローラ面 5 2 a 2 上に液聍溜槽 9 1内のレジストより粘度の大 きいレジスト膜が残留するためと考えられる。
本発明の張力展開成膜装置によれば、 塗着液が搔き上げられるローラ面 5 2 a l と反対側のローラ面 5 2 a 2 に面して塗着液除去手段を設けることに より、 液貯溜槽 9 1に進行する液供給ローラ 5 2の表面を常に均一な状態に 保持することができ、 前述したような塗膜むらの発生を防止することができ
[図面の簡単な説明]
図 1は、 本発明の第 1実施例にかかる C 0 I方式のカラーフィルタを模式 的に示す断面図である。
図 2は、 本発明の第 1実施例のカラ一フィルタの他の構成例を示す断面図 である。
図 3は、 本発明の第 1実施例のカラーフィルタのさらに他の例を示す断面 図である。
図 4は、 I 0 C方式のカラ一フィルタの構成を模式的に示す断面図である。 図 5は、 I 0 C方式のカラーフィルタの他の構成例を示す断面図である。 図 6は、 第 1実施例にかかるカラーフィルタの透過率一駆動電圧曲線を示 す図である。
図 7は、 比較用のカラーフィルタにおける透過率一駆動電圧曲線を示す図 である。
図 8は、 比誘電率と周波数との関係を求めるためのサンプルの構成を示す 断面図である。
図 9は、 各種の顔料を用いて構成されたカラ一フィル夕の比誘電率と周波 数との関係を示す図である。
図 1 0は、 各種の顔料を用いた場合のブラックマトリクス層における比誘 電率と周波数との関係を示す図である。
図 1 1は、 図 1 0に示す顔料について行った比抵抗と周波数との関係を示 す図である。
図 1 2は、 本発明の第 2実施例にかかるカラ一フィルタを模式的に示す断 面図である。
図 1 3は、 本発明の第 2実施例の変形例を示す断面図である。
図 1 4は、 本発明の第 2実施例のさらに他の変形例をしめす断面図である。 図 1 5 Aは、 逆テーパ状の着色層およびブラックマトリクス層を示す図で ある o
図 1 5 Bは、 図 1 5 Aに示したカラ一フィルタをラビング処理したときの 配向不良領域を示す説明図である。
図 1 6は、 本発明の第 3実施例に係る張力展開成膜装置の主要部を示す斜 視図である。
図 1 7 A〜図 1 7 Dは、 図 1 6に示す成膜装置を用いた成膜動作を示すェ 程断面図である。
図 1 8は、 本発明の第 4実施例に係る張力展開成膜装置の主要部を示す概 略構成図である。
図 1 9は、 本発明の第 4実施例に係る張力展開成膜装置の正面図である。 図 2 0は、 本発明の第 4実施例に係る張力展開成膜装置の平面図である。 図 2 1は、 本発明の第 4実施例に係る張力展開成膜装置の側面図である。 図 2 2は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置の搬送機構の構成を示す側面図 である。
図 2 3は、 図 2 2に示す搬送機構の水平方向移動機構の構成を示す正面図 である。
図 2 4は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置のワーク供給ステージの平面図 である。
図 2 5は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置の上流側ワークガイ ド部の正面 図である。
図 2 6は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置の上流側ワークガイ ド部の平面 断面図である。
図 2 7は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置の上流側ワークガイ ド部の断面 図である。
図 2 8は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置の塗着部の概略構成図である。 図 2 9 Aは、 図 1 8に示す塗着部のドク夕一スキージの平面図、 図 2 9 B は図 1 8に示す塗着部におけるドクタースキージとドクターローラとの位置 関係を示す平面図である。
図 3 O Aは図 2 9 Aに示すドク夕一スキージと別のドクタースキージの平 面図、 図 3 0 3はこのドクダースキージの配置構造を示す側面図である。 図 3 1は、 図 1 8に示す塗着部における!?クタ一ローラ、 液供給ローラ、
- 1 9 ■一
及びそれらの駆動系の平面図である。
図 3 2は、 図 1 8に示す塗着部における ドクターローラ、 及び液供給ロー ラの側面図である。
図 3 3は、 図 1 8に示す塗着部の作用を示す図である。
図 3 4は、 比較用の塗着部の作用を示す図である。
図 3 5は、 図 2 8に示す液供給ローラとスキージとの関係を示す図である。 図 3 6は、 塗着液除去手段の他の構成例を示す概略図である。
図 3 7は、 図 3 6に示す塗着部の液供給ローラと除去ローラとの関係を示 す図である。
図 3 8は、 除去ローラの構成を示す断面図である。
図 3 9 Aは、 液止め調整部を端部側から見た正面図である。
図 3 9 Bは、 図 3 9 Aに示す液止め調整部の平面図である。
図 4 0は、 ドクターローラ、 液供給ローラ、 除去ローラおよびそれらの駆 動系を示す平面図である。
図 4 1は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置の液切り機構の正面図である。 図 4 2は、 図 4 1に示す液切り機構の側面図である。
図 4 3は、 図 4 1に示す液切り機構に配置されたドクタースキージの平面 図である。
図 4 4は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置に用いた液貯留槽の正面断面図 である。
図 4 5は、 図 4 4の液貯留槽の側面断面図である。
図 4 6は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置に配置した配管系の概略構成図 でめる。
図 4 7は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置の成膜動作のフローチャートの 一部を示すフローチヤ一ト図である。
図 4 8は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置の成膜動作のフローチヤ一卜の 一部を示すフローチャート図である。
図 4 9は、 図 1 8に示す張力展開成膜装置の成膜動作のフローチヤ一卜の
—部を示すフローチヤ一ト図である。
図 5 0 A〜5 0 Eは、 図 1 8に示す張力展開成膜装置の成膜動作を示すェ 程断面図である。
図 5 1 Aは図 1 8に示す張力展開成膜装置を利用して成膜したパネル表示 基板の断面図、 図 5 1 Bは図 1 8に示す張力展開成膜装置を利用して成膜し た半導体装置の断面図、 図 5 1 Cは図 1 8に示す張力展開成膜装置を利用し て成膜したガラス基板の断面である。
図 5 2は、 従来のロールコ一タ装置の概略構成図である。
図 5 3は、 本発明の第 4実施例の変形例に係る張力展開成膜装置の塗着部 の概略構成図である。
[発明を実施するための最良の形態]
(第 1実施例)
図 1は、 本発明のカラーフィルタの断面を模式的に示す説明図である。 このカラーフィルタ 1 0 0 0は、 透明な支持体 1 0 0と、 この支持体 1 〇 0上に形成された透明導電層 5 0 0と、 この透明導電層 5 0 0上に形成され た着色層 2 0 0と、 ブラックマトリクス層 3 0 0と、 前記着色層 2 0 0およ びブラックマトリクス層 3 0 0の周囲を覆う保護層 4 0 0とから構成されて いる。
前記支持体 1 0 0は、 透明なガラス基板 (例えばコ一ニング社製 7 0 5 9 ガラス) から構成される。
前記着色層 2 0 0は、 所定のパターン、 例えばいわゆるモザイク型, トラ ィアングル型, ス トライプ型等のパターンで、 レッ ド (R ) の画素 2◦ 0 A、 グリーン (G ) の画素 2 0 0 Bおよびブルー (B ) の画素 2 0 0 Cから構成 されている。 これらの各画素 2 0 0 A, 2 0 0 B , 2 0 0 Cは、 膜厚が 0 . 4〜: L . 0 / m、 好ましくは 0 . 6〜0 . 9 mである。 この膜厚が 0 . 4 より小さいと、 十分な色特性が得られず、 一方膜厚が 1 . 0 mより大 きいと、 着色層の有する抵抗によって、 十分な実効電圧を得られない。
また、 着色層 2 0 0は、 電圧 5 V , 周波数 1 k H z〜l 0 0 k H zの交流
を印加したときの比誘電率が 2. 0以上、 好ましく は 3. 0 ~ 5. 0である。 さらに、 各画素 200Α, 200 Β, 20◦ Cの前記条件のもとにおける比 誘電率は、 三者の平均値の ± 25%の範囲内、 好ましくは ± 20%の範囲内 にあることを要する。 この理由については、 後に詳述する力 <、 比誘電率が各 画素によって大きく相違することにより、 各画素のキャパシタンスの差が大 きくなり、 良好な色調整を行うことができない。 また、 前記着色層 200の 比誘電率が 2. 0未満であると、 層の電気的なキャパシタンスが大きくなる ため、 素子形成基板側の画素電極とカラーフィルタ側の画素電極間にかけら れた電界が容量分割されて液晶層にかかる実効電圧が小さく なつてしまう。 このためコン トラス ト比が低下して画質を悪くするという問題が生ずる。
前記ブラックマトリクス層 300は、 着色剤として、 レツ ド、 グリ一ンぉ よびブルーの 3色の顔料とカーボンとを含んでいる。 そして、 このブラック マトリクス層 300は、 電圧 5 V, 周波数 100H z〜: L O O k H zの交流 を印加した場合において、 その比抵抗が 1. 0 Χ 1 02 Ω · ΓΠ~1. 2 X 1 0° Ω · πιであり、 かつ前記条件の交流を印加した際の比誘電率が 3. ◦以 上である。 ブラックマトリクス層 300の比抵抗が 1. 0 X 10ώ Ω · m未 満であると、 ブラックマ ト リ クス層の導電性が大きくなり過ぎ、 隣接する透 明電極相互間で短絡が生じたり、 あるいは図示しない液晶層を挾んで対向す る他方の電極との間で短絡不良を引き起こす場合がある。 また、 比抵抗が 1. 2 X 106 Ω ♦ mを越えると、 ブラックマトリクス層での電圧ドロップ量が 大きくなつて書き込み特性が低下するという問題を生ずる。 特に、 ブラック マト リ クス層の膜厚が着色層 200の膜厚に比較して厚い場合には、 ブラッ クマト リクス層と対向する素子基板側の配線電極間とのギヤップが狭くなり、 短絡不良を起こし易くなる。
また、 前述した比抵抗範囲とするためには、 ブラックマトリクス層 300 を構成するカーボンは、 このブラックマトリクス層 300に対して 10〜 2 0重量%、 好ましく は 10〜1 5重量%の割合で含有される。
また、 ブラックマトリクス層 300の膜厚は、 0. 5〜 1. 5〃mの範囲
が好ましく、 特に前記着色層 20◦を構成する各画素 20 OA, 200 B,
200 Cとの膜厚差が 0. 5 u m以内であることが好ましい。
前記保護層 400は、 一般に透明の樹脂、 例えばアクリル樹脂から構成さ れ、 その膜厚は 700〜 1000オングス トローム程度とされる。
次に、 図 1に示すカラーフィルタ 10◦ 0の製造方法について説明する。 ガラス製支持体 100の表面に酸化ィンジゥム ( I TO) 層をスパッ夕リ ング法により約 500〜3000オングストロームの膜厚で形成する。 次い で、 この I TO層を一般的なフォ トリソグラフィによりパターニングし、 透 明導電層 500を形成する。
次いで、 顔料を分散したフォ トレジストを用い、 通常使用されるフォ トリ ソグラフィおよび現像技術により着色層 2◦ 0を形成する。 着色層 200を 構成するレツ ド、 グリーンおよびブル一の各画素はどの順番で形成しても構 わないが、 例えばレツ ド、 グリーン、 ブルーの順番で層を形成する場合を例 にとつて説明する。
まず、 レッ ドの顔料を含むレジストをスピンコート法, ロールコート法、 あるいは本発明の張力展開成膜装置で支持体 100および透明導電層 500 上に塗布する。 このとき用いられるレツ ドの顔料としては、 前述したものを 用いることができ、 具体的には例えば、 ジスァゾ系顔料 (例えばチバガイギ 一社製 「クロモフタルレツ ド DRNJ ) 、 ァゾレーキ系顔料 (例えば大日精 化社製 「レーキレツ ド C」 ) およびビラゾリン系顔料等が用いられる。 レジ ストをコートした後に、 プリべイクを 60〜70°Cにて 10〜20分間行い、 その後フォ トマスクを介して露光を行う。 この際の露光量は約 100~20 Om Jである。 次いで、 アルカリ系の現像液を用いてシャワーもしくはディ ップによって現像を行う。 現像後、 クリーンオーブンもしくはホッ トプレー 卜等において約 1 50〜200°Cで 30〜60分間程度、 レジス ト層の焼成 ¾■行う。
グリーンの画素 200 Bの形成においては、 グリーンの顔料としては、 前 述したものを用いることができ、 具体的には臭素原子を導入したフタロシア
ニングリーン (Pigment Green 36. C . I . 74265) 等が好適に用いられる。 塗 布工程、 プリべイク工程および現像工程等は前記レツ ドの場合と同様である。 なお、 露光工程は、 約 2 5 0 ~ 5◦ 0 m Jの露光量で行われる。
ブルーの画素 2 0 0 Cの形成においては、 ブルーの顔料として銅フ夕ロシ ァニン系顔料、 スレン系顔料 (例えばチバガイギ一社製 「クロモフタルブル 一 A 3 R」 ) 等が用いられる。 露光は、 約 7 0〜1 5 0 m Jの露光量で行わ れる。 それ以外の製造工程は前記レツ ドおよびグリーンの場合と同様である。 以上のベたレツ ド、 グリーンおよびブルーの各顔料レジス トは、 その固形 分濃度がレジス ト液全体に対して約 1 5〜2 0重量%、 好ましくは 1 1 ~ 1 2重量%であり、 その固形分のうちの顔料の占める割合が 4 0 - 5 0重量% であることが好ましい。
次に、 ブラックマトリクス層 3 0 0の形成について説明する。 ブラックマ トリクス層を形成するレジストとしては、 レッ ド、 グリーンおよびブルーの 各顔料をレジスト液の固形分に対して 3 C!〜 6 0重量%、 および力一ボンブ ラックを 1 0〜2 0重量%の範囲で含んでいる。 なお、 このブラックマトリ クス層 3 0 0は、 前記着色層 2 0 0を形成する前に形成してもよい。
次いで、 例えば熱硬化型のァクリル樹脂をスビンコ一ト法等を用いて塗布 した後、 1 8 0てで約 3 0分間焼成して保護膜 4 0 0を形成する。 次いで、 保護膜 4 0 0上に、 一般に市販されているポリァミ クサン型の P Iを主成分 とした熱硬化型樹脂を用いて、 これをフレキソ印刷法を用いて塗布し、 その 後約 1 9 0 で 1〜2時間焼成して図示しない配向膜を形成する。
次に、 図 1に示すカラーフィルタについて行った電気光学特性の測定結果 について述べる。
実験例 1
まず、 カラーフィルタ 1 0 0 0の着色層 2 0 0を構成する各画素 2 0 O A , 2 0 O B , 2 0 0 Cについて、 それぞれ透過率と駆動電圧との関係を調べた。 その結果を図 6に示す。 透過率—駆動電圧曲線は、 図 1に示すカラーフィ ル タを用いた液晶パネルを作成し、 L Cメータを用いて電圧を変化させたとき
の透過率の変化を測定したものである。 サンプルに用いた顔料、 比誘電率、 顔料の含有率および着色層の膜厚については表 1に示す。
表 1において、 比誘電率は電圧 5 V, 周波数 10 k H zのときの値を示し たものである。 また、 顔料の含有率はレジス ト液の固形分に対する割合 (重 量%) で示してある。
図 6より明らかなように、 本発明のカラーフィルタを用いた液晶装置にお いては、 レッ ド、 グリーンおよびブルーの各透過率—駆動電圧曲線がほぼ一 致しており、 各画素がほぼ同じ電気光学特性を有していることが分かる。 し たがって、 所定の駆動電圧で同じ透過率が得られるため、 良好な色特性を得 ることができる。 ここで、 十分な色特性とは、 C I E色度図において C光源 を用いた場合に、 レッ ドについては、 x≥0. 60、 y≤ 0. 35、 グリー ンについては 0. 33≥ X≥ 0. 29、 y≥ 0. 58、 ブルーについては x ≤0. 15、 y≤ 0. 14を満たす範囲を言う。
サンプル 顔 料 の 種 類 比誘電率 顔輔率
(wt¾)
a(Red) Pigment Red 208 (C.1.12514), 3.0 45 0.7
Pigment Yellow 83 ( 1.21108)
b(Blue) Pigment Blue 15:1 (C.1.74160). 3.5 45 0.6
Pigment Violet 23 (C. I .51319)
c(Greenl) Pigment Green 36 (C.1.74265). 3.2 45 0.85
Pigment Yellow 83 (C.1.21108)
d(Green2) Pigment Green 7 (C. I .74260) , 4.8 45 0.85
Pigment Yellow 83 (C.I.21108)
e(Green3) Pigment Green 7 (C.1.74260). 4.2 45 0.85
Pigment Green 36 (C.1.74265),
Pigment Yellow 83 (C.1.21108)
このように、 本発明のカラーフィル夕が良好な電気光学特性を有する理由 は、 着色層を構成する各カラーの画素の比誘電率を均一化したことにある。 比較実験例 1
次に、 比誘電率が各カラーの平均値の ± 2 5 %を越える着色層を有する場 合に、 上記実験例 1と同様の測定を行い、 透過率 -駆動電圧の関係を求めた。 その結果を図 7に示す。 図 7から、 この比較実験例の場合には、 透過率 -駆 動電圧曲線に大きなばらつきが見られ、 良好な電気光学特性が得られないこ とが分かる。 この理由は、 他の曲線に比べて最もずれの大きい曲線 dについ て見ると、 着色層を構成するグリーンの画素の比誘電率が他のレツ ドおよび ブルーの画素の比誘電率よりもかなり大きい (この場合は比誘電率の平均よ り約 2 7 %大きい) ことによる。 このように透過率一駆動電圧曲線がレッ ド、 ダリ一ンおよびブルーの各色についてばらついている場合には、 特定の駆動 電圧に対して各色の画素における透過率がことなるため、 良好な色特性を得 ることができない。
実験例 2
次に、 顔料の種類によって比誘電率一周波数曲線がどのように異なるかを 知るための測定を行った。 顔料の種類は表 1に示したものである。
まず測定方法について説明する。 測定に用いたサンプルを図 8に示す。 図 8に示すサンプルは、 ガラス基板 1 0 0上に I T O層 5 0◦を膜厚約 1 0 0 0オングストロームで成膜し、 この I T O層 5 0 0上に顔料分散型レジスト を塗布し、 その後 6 0〜 7 0。Cで 1 0〜 2 0分間熱処理を行ってレジスト膜 を硬化させ、 膜厚約 1 . 0 mの着色層 2 0 0を形成した。 さらに、 この着 色層 2 0 0の上に有機溶剤と銀粉末とが混合された導電ペース 卜をコートし、 これを熱硬化させ導電層 6 0 0を形成させた。 このようにして形成されたサ ンプルについて L C Rメ一夕を用いてキャパシ夕ンスを測定した。 これらの 測定値およびサンプルの膜厚を測定して比誘電率を算出する。
キャパシタンスの測定にあたっては、 電圧を 5 Vに設定し周波数を 1 〇 0 H z〜 1 0 0 k H zまで変化させた。 その結果を図 9に示す。 図 9から、 各
顔料とも周波数 1 ◦ k H z程度までは減少し、 それ以降はほぼ横ばいの状態 となる。 そして、 特に重要なことは、 フタ πシアニングリーンにおいて臭素 を導入したもの (サンプル c, e ) が、 臭素を導入しないもの (サンプル d) に比べて比誘電率の値が小さくなることが判明した。
したがって、 本実験例においては、 臭素原子が導入されたフタロシアニン グリーンを用いることにより比誘電率を約 3. 0〜6. 0の範囲に設定する ことができ、 RG B 3色の比誘電率をこの範囲で均一化させることができる ことが確認された。
また、 図 6および図 9から、 電圧 5 V, 周波数 10 k H zにおける比誘電 率が、 レッ ド、 グリーンおよびブルーの各画素において 3. 5 ± 0. 5の範 囲内に存在し、 かつ電圧 5 V, 周波数 100 k H zにおける比誘電率が各画 素において 3. 0 ±0. 5の範囲内に存在するような顔料を用いることが好 ましいことがわかる。
次に、 ブラックマトリクス層について、 比誘電率一周波数特性を求めた。 その結果を図 10に示す。 測定方法は、 前記着色層の場合 (図 8, 9参照) と同様であるので、 詳細な説明を省略する。
この実験例では、 4種のサンプル A~Dを用いている。 これらのサンプル A〜Dは、 いずれもアクリル系樹脂を用いた黒色レジスト (富士ハント株式 会社製 「黒 CK 3001」 ) を選択した。 サンプル A , Bおよび Cは、 カー ボンの含有量が 12重量%、 サンプル Dは、 カーボンの含有量が 20重量% のものである。 また、 これらのサンプル A〜Dは、 図 1 1に示すように、 電 圧 5 V, 周波数 1 00H z〜100 k H zの交流を印加したときに、 比抵抗 が本発明の範囲内 ( 1. 0 X 1 02 〜 1. 2 X 1 06 Ω · m) に存在するも のである。 図 10より、 ブラックマトリクス層は、 その比誘電率が 3. ◦以 上であればよいことが判る。 なお、 カーボンの含有量が 30重量%の黒色レ ジストを用いた試験では、 対向電極間での短絡現象が見られ、 実用に適しな いことが判明した。 なお、 ここでいう短絡現象は、 液晶パネルを駆動したと きに光学的に点状の欠陥が生ずることで確認することができる。
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図 2および図 3は、 図 1に示すカラ一フィ ルタの変形例を示し、 これらの カラ一フィルタはブラックマトリクス層の構成が前記カラーフィルタ 1 0 〇 0と異なっている。 図 2に示すカラーフィルタ 2 0 0 0においては、 ブラッ クマトリクス層 3◦ 0は、 ブル一およびレツ ドの着色層を積層した構成であ り、 図 3に示すカラーフィル夕 3 0◦ 0においては、 ブラックマトリクス層 3 0 0は、 グリーン, レッ ドおよびブルーの 3者の着色層が積層された構造 となっている。
その他の構成においては、 図 1に示すカラーフィルタと同様であるので詳 細な説明を省略する。
(第 2実施例)
図 1 2は、 本実施例のカラーフィルタの断面を模式的に示す図である。 このカラーフィルタ 4 0 0 0は、 支持体 1 0 0、 透明導電層 5 0◦、 着色 層 2 0 0およびブラックマトリクス層 3 0 0を有し、 これらの基本的構成、 特に、 着色層 2 0 0の基本的構成は第 1実施例と同様である。 すなわち、 着 色層 2 0 0の膜厚は、 0 . 4〜 1 . O ^ m、 好ましくは 0 . 6〜0 . 9〃m であり、 その比誘電率は電圧 5 V, 周波数 1 k H z〜 1 0 0 k H zの交流を 印加したときに、 2. 0以上、 好ましくは 3. 0〜5. 0である。 さらに、 各画素 2 0 O A , 2 0 O B , 2 0 0 Cの比誘電率は、 3者の比誘電率の平均 値の ± 2 5 %の範囲内、 好ましくは ± 2 0 %の範囲内にある。
この実施例において特徴的なことは、 ブラックマトリクス層 3 0◦の突出 部分、 すなわちブラックマトリクス層 3 0 0を構成する上部層であって、 着 色層 2 0 0より突出した部分の層 (突出層) 3 0 O Aが内側に傾斜したテー パ一状の側面から構成されている点にある。 前記テーパー状の側面は、 支持 体 1 0 0に対し 3 0〜8 9度の角度、 好ましくは 4 5〜7 0度の角度を成し て構成されている。 側面の傾斜角が 8 9度を越えると突出層 3 0 O Aの段差 部分の角度が急しゅんになって配向不良が生じやすい。 また、 側面の傾斜角 が 3 0度より小さいと、 テーパ角度が 3 0度より小さい場合は、 線幅の端部 において膜厚が薄くなるため、 その部分が十分の遮光性を有さなくなる。 ま
た、 膜厚が薄く なるとパターンの幅のコントロールが製造上難しくなり、 設 計上の寸法の再現性が悪くなってしまうという問題が生じる。
次にブラックマトリ クス層 3 0 0の突出層 3 0 O Aにテーパーを付加する 方法について説明する。 これに関する方法としては幾つか考えられる力 <、 代 表的な方法としてフオ トマスクと露光される面との間にギヤップを設ける方 法があげられる。 具体的には、 通常、 被露光層とフォ トマスクとは 0 〜 3 0 mの間隔で配置されるが、 その間隔を 2 0 0 m〜数 m m程度まで広げて 露光を行う。 この方法で露光すると、 光の回折効果により露光パターンはフ ォ トマスクの設計値よりも大きくなり、 拡大された部分の層は現像によって 図 1 2に示すようなテーパー状に形成される。 テーパーを形成する他の例と しては、 例えば、 露光されるレジス ト層と透明導電層との密着性を表面改質 剤や界面活性剤によつて高めておく ことにより、 ある程度の傾斜が確保でき る 0
前記突出層 3 0 O Aの側面の傾斜角は、 ダビングの条件や擦り方向等によ つて最適値が選択される。
図 1 3および図 1 4は、 本実施例の変形例を示すものである。 図 1 3に示 すカラーフィルタ 5 0 0 0においては、 着色層 2 0 0が形成された後にブラ ックマトリクス層 3 0 0が形成された構造のものを示し、 図 1 4は、 ブラッ ク顔料を用いずに、 レッ ドとブルーの着色層を積層することによりブラック マトリクス層を構成する構造のカラ一フィルタ 6 0 0 0を示している。 この タイプのブラックマ ト リ クス層 3 0 0は、 着色層 2 0 0の上面ライ ンより上 に形成されたブルーの着色層 (3 0 O A ) にテーパー状の側面が形成されて いる。
(第 3実施例)
次に、 本発明の第 3実施例に係る張力展開成膜装置について、 図 1 6及び 図 1 7を参照して、 説明する。
図 1 6は、 本例の張力展開成膜装置の主要部を示す斜視図であり、 図 1 7 A〜図 1 7 Dはその成膜動作を示す工程断面図である。
これらの図において、 本例の成膜装置 1は、 四角形のカラ一フィルタ用ガ ラス基板 (支持体) の表面に着色レジスト層を形成するための装置であって、 このガラス基板からは複数枚の四角形のカラーフィルタが切り出される。 こ の成膜装置 1は、 被塗着部材 2 (ガラス基板) をその被塗着面 2 aを下方に 向けて搬送する搬送手段 6と、 被塗着部材 2の搬送経路 1 bの下方位置に配 置され、 搬送経路 1 bの幅方向全体に向けて塗着液 (着色レジスト) 3を定 量供給する塗着液供耠手段 4とを有する。 ここで、 図 1 6には、 搬送手段 6 として、 搬送経路 1 bの側方位置で横方向に移動する搬送ロボッ 卜のアーム (図示せず) に連結された吸着チャックのみを図示してある。 また、 塗着液 供耠手段 4は、 下方位置で定量ポンプ (図示せず) に接続され、 上面側にス リッ ト 4 aを備える角形ノズル体であり、 そのスリ ッ ト 4 aの形成面はノズ ル体の側面先端より低く、 凹部たる塗着液供給部 4 bを形成している。 従つ て、 スリ ッ ト 4 aから放出される塗着液 3は、 塗着液供給部 4 bに一時滞留 した後、 塗着液 3の表面張力によって盛り上がるようになって供給され、 幅 方向での供給量が定量化されている。 また、 被塗着部材 2の搬送経路 1 bの 両側には、 塗着液供給手段 4の先端面 4 cと、 被塗着面 2 aとの間に一定の 離間距離を調整、 保持するための離間距離調整保持手段として、 断面が L字 状のレール体 7が並列配置されており、 その段差部の上面 7 a (案内面) に 被塗着面 2 aの両端が支持された状態で、 被塗着部材 2は搬送される。 すな わち、 上面 7 aによって、 被塗着部材 2の搬送基準面 1 aが形成されている。 ここで、 上面 7 aと塗着液供耠手段 4の先端面 4 cとの離間距離 d l は、 後 述するとおり、 塗着液供給手段 4の上方位置を被塗着部材 2が通過するとき、 この先端面 4 cと被塗着面 2 aとの間に塗 液の液溜まり層が形成可能な距
離である。
次に、 成膜装置 1の成膜動作を説明する。
まず、 搬送手段 6によって、 図 1 7 Aに示すように、 被塗着部材 2がレー ル体 7によって高さ位置及び幅方向の位置を規定された状態で搬送されてき て、 図 1 7 Bに示すように、 被塗着面 2 aの先端側 2 bが塗着液供給手段 4 の上方位置に到達して、 被塗着面 2 aの先端側 2 bが塗着液 3に接触したと き、 搬送手段 6は搬送動作を一時停止する。 このため、 被塗着面 2 aの先端 側 2 bと塗着液供給手段 4の先端面 4 cとの間を、 塗着液 3が、 その表面張 力によって幅方向に広がり、 先端側 2 b全域に塗着液 3が行き渡る。 その結 果、 先端側 2 b全域には、 塗着液 3の予備塗着層が形成される (予備塗着工 程) 。
この状態から、 再び、 搬送手段 6が横移動を開始して、 図 1 7 Cに示すよ うに、 被塗着部材 2を搬送する。 ここで、 被塗着面 2 aと塗着液供給手段 4 の先端面 4 cとの離間距離 は、 予め、 レール体 7の配置位置によって、 被塗着面 2 aと先端面 4 cの間に塗着液 3の液溜まり層 3 aが形成された状 態を維持するように設定されている。 また、 搬送手段 6の移動速度、 及び塗 着液供給手段 4の塗着液供給速度は、 塗着液 3が途切れないような条件に設 定されている。 従って、 被塗着面 2 aにおいて、 被塗着部材 2の搬送に伴つ て、 予備塗着層 5 aから塗着層 5 bが拡張されていく結果 (塗着液展開工程) 、 図 1 7 Dに示すように、 被塗着部材 2が塗着液供給手段 4の上方位置を通 過し終えたときには、 均一な膜厚さ el , を有する塗着層 5 bが形成される。 なお、 この間に塗着液供給手段 4から供給される塗着液 3の供給量は、 塗着 層 5 bとして塗着液 3が消費される量に相当するように設定されている。 但 し、 塗着液 3の供給量が多過ぎた場合であっても、 過剰の塗着液は塗着液供 給手段 4の側面を伝って垂れるていくだけであるので、 被塗着面 2 aに付着 せず、 塗着層 5 bの厚さ d 2 にばらつきが発生することがない。
このように、 本例においては、 ロールコータ法のように塗着液を被塗着部 材に圧力で付着させるのではなく、 被塗着部材 2と塗着液供給手段 4との間
に形成された液溜まり層 3 aを利用して、 塗着層 5 bを形成するものであり、 無圧状態、 すなわち、 被塗着面 2 aを液溜まり層 3 aで濡らしながら、 この 濡れ面を塗着液の表面張力によって拡張しながら成膜していく。 しかも、 初 期から単なる濡れ性だけで成膜すると、 濡れが完全に定常状態になるまでに 時間的な遅れがあって、 成膜開始時に塗着面 2 aの先端側 2 bが完全に濡れ 状態とならず、 成膜むらが発生する。 そこで、 予備塗着層 5 aを予め形成し ておき、 これを起点として、 塗着層 5 bを拡張していく。 従って、 塗布とい うより、 むしろ塗着層 5 bを、 その表面張力を利用して展開、 拡張していく ものであるため、 塗着層 5 bの厚さ d 2 は、 ロールコータ法のような被塗着 部材に加えられる圧力による影響がない。 し力、も、 ロールコ一夕法のコーテ ィ ングローラのローラ面に相当する塗着液供給手段 4の先端面 4 cの表面状 態等の影響も受けない。 すなわち、 被塗着面 2 aは、 この先端面 4 cとの間 に所定の厚さの液溜まり層 3 aを介しているため、 被塗着部材 2の移動によ つて発生する塗着液の剪断面は、 先端面 4 cの表面状態の変化が影響を及ぼ さない位置、 換言すれば、 先端面 4 c側への塗着液の付着力が影響を及ぼさ ない位置に形成される。 このため、 塗着層 5 bの厚さは、 被塗着部材 2の移 動速度により規定される剪断力、 被塗着面 2 aへの塗着液の付着力、 及び塗 着液の表面張力のバランスにより決定され、 塗着液供給手段 4側への付着力 は関与しない。 しかも、 塗着液が受けた圧力履歴は緩やかであるため、 塗着 液の残留応力も無視できるレベルであると共に、 塗着液内に微細な気泡が巻 き込まれることもない。 このように、 成膜に対し、 影響を及ぼす因子、 特に、 制御しにくい因子が少ないので、 安定した成膜を行うことができる。
(第 4実施例)
次に、 本発明の第 4実施例に係る張力展開成膜装置を、 添付図面に基づい て、 具体的に説明する。
(全体構成)
まず、 本例の装置の概略構成を、 図 1 8乃至図 2 1を参照して、 説明する。
図 1 8は成膜装置の概略構成図、 図 1 9はその正面図、 図 2 0はその平面 図、 図 2 1はその搬送経路の上流側からの側面図を示す。
これらの図において、 本例の成膜装置 1 1は四角形のカラーフィルター用 ガラス基板 (被塗着部材) 2 1に着色レジス ト (塗着液) を塗着するための 装置であり、 エアーダンパー機構を備える脚部 1 1 aに支持された大理石製 の石定盤 1 1 bの上には、 ガラス基板 2 1の搬送経路 1 1 cの上流側から下 流側に向って、 ワーク供給ステージ 3 1、 上流側ワークガイ ド部 4 1、 塗着 部 5 1、 下流側ワークガイ ド部 6 1、 及びワーク排出部 7 1が配列されてお り、 それらの上方には上流側から下流側までの各部位に、 予め設定されたプ ログラムとおりにガラス基板 2 1を搬送する搬送機構 8 1 (搬送手段) が配 置されている。 ここで、 ワーク供給ステージ 3 1に供給されたガラス基板 2 1は、 その被塗着面 2 1 aが上流側ワークガイ ド部 4 1のガイ ドローラ 4 2 のローラ面上に位置規定された状態で、 まず、 塗着部 5 1に搬送される。 こ の塗着部 5 1において、 液供給ローラ 5 2 (塗着液供給ローラ) の上方位置 で、 上流側ワークガイ ド部 4 1のガイ ドローラ 4 2、 さらには下流側ワーク ガイ ド部 6 1のガイ ドローラ 6 2によつて面規定された状態で搬送されなが ら、 塗着液に接触して着色レジストの塗着層が形成された後、 下流側ワーク ガイ ド部 6 1のガイ ドローラ 6 2のローラ面上を搬送され、 ワーク排出部 7 1にまで搬送される。
かかる成膜装置 1 1において、 各部には、 それぞれ各種のセンサが取付け されており、 それらのうちの主なものを図 1 8に示す。
まず、 ワーク供給ステージ 3 1には、 そこにガラス基板 2 1が供給された ことを検出する給材検出センサ 3 1 aと、 供給されたガラス基板 2 1の位置 を検出する給材位置検出センサ 3 1 bとが配置され、 上流側ワークガイ ド部 4 1には、 そこに搬送されてきたガラス基板 2 1の高さ位置を検出する高さ 位置検出センサ 4 1 aと、 そこで搬送されるガラス基板 2 1の減速状態を検 出する速度センサ 4 l bと、 ガラス基板 2 1の先端側が液供給ローラ 5 2の 上方位置で停止すべき位置まで搬送されたことを検出する位置検出センサ 4
1 cとが配置され、 塗着部 5 1には、 液供給ローラ 5 2の液切れ状態を検出 する液切れセンサ 5 1 aと、 そこに供給される液貯留槽内の着色レジス 卜液 面を検出する液面センサ 5 1 bとが配置され、 下流側ワークガイ ド部 6 1に は、 そこに搬送されてきたガラス基板 2 1の位置を検出する位置検出センサ 6 1 aが配置され、 ワーク排出ステージ 7 1には、 そこにガラス基板 2 1力 搬送されてきたことを検出する位置検出センサ 7 1 aと、 液切りローラが所 定の位置にまで上昇したことを検出する高さ位置検出センサ 7 1 b.とが配置 されている。
(搬送機構)
本装置の搬送機構を、 図 1 9〜図 2 1に加えて、 図 2 2及び図 2 3も参照 して、 説明する。
図 2 2は搬送機構の上流側からの側面図であり、 図 2 3はその水平方向移 動手段の正面図である。
これらの図において、 搬送経路 1 1 cの両側には、 その上流側から下流側 に向って 2列のガイ ドレール 8 2 a , 8 2 bが敷設され、 さらに、 ガイ ドレ ール 8 2 aの外側では、 支持ュニッ ト 8 2 c , 8 2 dの間にスクリユー $由8 2 eが橋架されている。 このスクリユー軸 8 2 eの基端側は、 支持ュニッ ト 8 2 dを介して減速装置 8 2 f に接続されており、 さらに、 減速装置 8 2 f は搬送部駆動モータ 8 2 gの出力拿由 8 2 hに接続されている。 ここで、 スク リュー軸 8 2 e上には、 そのねじ部と嚙み合って、 横搬送駆動を伝達する精 密ボールねじを内蔵のスライダ 8 3 aを有し、 これらによって水平方向移動 機構が構成されている。 このスライダ 8 3 はガイ ドレール 8 2 a上に跨が るスライダ 8 3 bに連結されている。 さらに、 このスライダ 8 3 bと、 ガイ ドレール 8 2 b上に跨がるスライダ 8 3 cとは、 搬送経路 1 1 cの上方を横 切るように配置された垂直方向移動機構 (位置規定手段) の支持板 8 4 aに よって連結されている。 これにより、 搬送部駆動モータ 8 2 gの出力軸 8 2 hの回転駆動により、 スクリュー 由 8 2 eが回転すると、 スライダ 8 3 3カ 水平移動し、 これに伴って、 スライダ 8 3 b , 8 3 c も水平移動するように
なっている。 なお、 スクリュー軸 8 2 eの先端側において、 支持ユニッ ト 8 2 cにはスクリユー軸 8 2 eの先端周囲を囲むようにラバーシート 8 2 iが 貼着されている一方、 スクリュー軸 8 2 eの元端側においても、 支持ュニッ ト 8 2 dにはスクリユ ー 由 8 2 eの元端周囲を囲むラバーシー ト 8 2 jが取 付けされており、 スライダ 8 3 aが支持ュニッ ト 8 2 c , 8 2 dに接触する ときのショックを緩和している。
一方、.支持扳 8 4 aの上面側には、 3本のエアシリンダ機構 8 4 b (垂直 方向移動手段) が、 それらの出力軸 8 4 cの先端側を下方に向けて固定され ており、 その出力軸 8 4 cの先端側には、 全方位に対し曲折自在なュニバー サルジョイント 8 5を介して、 ガラス基板 2 1より大きなサイズの多孔質焼 結体のチャック板 8 6が連結されている。 このチャック板 8 6は、 その下面 が吸着面 8 6 a (真空チャック面) となっており、 外部から接続された配管 を介してチヤック扳 8 6内部が吸引されることにより吸着面 8 6 aでガラス 基板 2 1の背面全体を真空チャックする。 また、 ユニバーサルジョイント 8 5は、 出力軸 8 4 cの先端側に連結された軸部 8 5 aの球形先端部 8 5わと、 この球形先端部 8 bに対応した孔を有する受け座部 8 5 cとからなる球形 ダンパーである。 このため、 例えば、 ガラス基板 2 1の厚さにばらつきがあ つて、 その上面が傾斜面になっている場合であっても、 ユニバーサルジョイ ント 8 5が曲折することによって、 その傾斜面に追従し、 チャック板 8 6の 吸着面 8 6 aがガラス基板 2 1の上面に確実に密着して、 これを保持する。 また、 吸着面 8 6 aがガラス基板 2 1を保持した状態で、 ガラス基板 2 1を 上流側ワークガイ ド部 4 1のガイ ドロ一ラ 4 2のローラ面に位置規定すると きも、 ガラス基板 2 1の被塗着面 2 1 をガイ ドロ一ラ 4 2のローラ面に隙 間なく当接させることができるようになつている。 さらに、 吸着面 8 6 aは ガラス基板 2 1の背面全域に吸着して、 これを保持しているので、 ガラス基 板 2 1をローラに位置規定したときに、 ガラス基板 2 1の中央側が反ること もない。 加えて、 チャック板 8 6とガラス基板 2 1とに温度差があっても、 全域に接しているため、 ガラス基板 2 1の被塗着面 2 1 aに温度むらが発生
しないので、 ガラス基板 2 1全面が同一状態にある。 従って、 ガラス基板 2 1の被塗着面 21 aの温度むらに起因する成膜ばらつきが発生しない。 なお、 支持板 84 aの前後左右側面のそれぞれには、 チヤック板 86に対するガイ ド 87が先端を下方に向けて固定されており、 その途中位置にはガイ ドロ一 ラ 87 aが設けられ、 先端側にもガイ ドローラ 87 bが設けられている。 さ らに、 支持板 84 aの前面には、 フォ トセンサー機構 88が取付けされてお り、 チャック板 86との相対位置を検知可能になっている。
(ワーク供給ステージ)
図 24にワーク供給ステージ 3 1の平面図を示す。
ワーク供給ステージ 31は成膜装置 1 1の最上流側に配置されており、 そ の支持板 31 cの上面側には、 フレーム 32 a〜dが設けられている。 これ らのフレーム 32 a〜dのうちフレーム 32 a, 32 dには、 底面側にスプ リングを備える取付け孔 33 a, 33 b, 33 cが形成されており、 これら の取付け孔 33 a, 33 b, 33 cに、 ガラス基板 21に対する基準ピン 3 4 a, 34 b, 34 cが取付けされている。 ここで、 ガラス基板 21は、 そ の 2辺が基準ピン 34 a, 34 b, 34 cの内側に位置決めされる状態に、 フレーム 32 a, 32 b, 32 dの上に載置され、 一点鎖線で示す領域 31 dがガラス基板 21の載置領域になる。
従って、 チャック板 86は、 ガラス基板 21を吸着チャックするときには、 基準ピン 34 a, 34 b, 34 cを押し下げるようにして、 ガラス基板 21 に当接する。 しかも、 支持板 31 c自身は、 石定盤 1 1 bの側にばねを介し て固定されている。 このため、 チャック板 86がガラス基板 21に吸着チヤ ックするときに、 ガラス基板 21には過大な力が加わることがない。 なお、 このガラス基板 21に比して長さが長い長方形をしたガラス基板の場合には、 ガラス基板はフレーム 32 a〜dに支持されるようになっているので、 幅が 同等のガラス基板であれば、 この部位の調整を必要としない。
(上流側ワークガイ ド部)
本装置の上流側ワークガイ ド部を、 図 1 9〜図 21に加えて、 図 25〜図
2 7も参照して、 説明する。
図 2 5に上流側ワークガイ ド部の正面図、 図 2 6にその平面断面図、 図 2 7にその断面図を示す。
これらの図において、 上流側ワークガイ ド部 4 1には、 搬送経路 1 1 cの 両側にそれぞれ 1 0本のガイ ドローラ 4 2が 2列に配置されている。 ここで、 これらのガイ ドローラ 4 2のローラ面 4 2 aがガラス基板 2 1の搬送基準面 1 3となるように、 2列に配置されたガイ ドローラ 4 2の配置幅は、 ガラス 基板 2 1の両端側を支持可能に、 すなわち、 図 2 7に示すように、 ガラス基 板 2 1の端縁がローラ面 4 2 aの中央に位置するようになっている。 このた め、 ガラス基板 2 1の両端のみが非塗着領域であり、 ガラス基板 2 1の略全 面を有効に使用できるようになつている。 また、 ガラス基板 2 1は、 ローラ 面 4 2 aに直接位置規定された状態にあり、 被塗着面 2 1 aを基準に搬送さ れ.るので、 例えば、 ガラス基板 2 1の背面側 (支持面側) 等、 他の部位を基 準にしていないので、 ガラス基板 2 1にうねり、 厚さむら等があっても、 被 塗着面 2 1 aを常にローラ面 4 2 aに追従させることができる。
ここで、 両側のガイ ドローラ 4 2の取付け位置としては、 一方列のガイ ド ローラが他方列のガイ ドローラの間にずれた互い違い配置として、 搬送中の ガラス基板 2 1の姿勢が変動することを抑制してもよい。 これらガイ ドロー ラ 4 2は、 いずれも回転中心からずれた位置に軸中心が位置する偏芯軸 4 2 b (ローラ位置調整機構) を備えており、 この偏芯軸 4 2 bを上部ガイ ド口 ーラ支持台 4 3の取付け孔 4 3 aに挿入すると共に、 偏芯軸 4 2 bの取り付 け姿勢を変えて止めねじ 4 3 bによって固定することによって、 ローラ面 4 2 aの高さ位置が、 ガイ ドローラ 4 2毎に設定可能になっている。
さらに、 上部ガイ ドローラ支持台 4 3は、 ガイ ドロ一ラ 4 2が固定された 支持プロック 4 3 cと、 その台座たるスライ ドブロック 4 3 dとを備えてお り、 このスライ ドブロック 4 3 dの下面側には、 その長手方向に約 2 ° の勾 配をもつ傾斜面 4 3 eが形成されている。 一方、 上部ガイ ドローラ支持台 4 3の下方には、 下部ガイ ドローラ支持台 4 4が配置されており、 この下部ガ
ィ ドローラ支持台 4 4は、 上面側に傾斜面 4 3 cに対応して約 2 ° の勾配を もつ傾斜面 4 4 aを備えるスライ ドブロック 4 4 bと、 これを支持する台座 プロック 4 4 cとを有する。 このスライ ドブロック 4 4 bの傾斜面 4 4 aに は、 その中央領域に溝 4 4 dが形成されており、 上部ガイ ドロ一ラ支持台 4 3において、 支持プロック 4 3 cとスライ ドブロック 4 3 dとを下方からボ ルト 4 3 f によって固定したとき、 ポルト頭が突出した状態であっても、 ス ラィ ドブロック 4 3 dの傾斜面 4 3 eとスライ ドブロック 4 4 bの傾斜面 4 4 a同士を密接させることができるようになつている。 このため、 これらの 傾斜面 4 3 e , 4 4 aを利用して、 上部ガイ ドローラ支持台 4 3を下部ガイ ドローラ支持台 4 4に対してスライ ドさせることにより、 上部ガイ ドローラ 支持台 4 3に固定されている全てのガイ ドローラ 4 2のローラ面 4 2 aの高 さ位置を一括して調整することができる。
本例の成膜装置 1 1においては、 上部ガイ ドローラ支持台 4 3と下部ガイ ドローラ支持台 4 4とをスライ ドさせるために、 上部ガイ ドローラ支持台 4 3の両端面側には、 ねじ機構を利用した送り出し機構 4 5 (支持台調整固定 手段) が一対配置されている。 この送り出し機構 4 5は、 下部ガイ ドローラ 支持台 4 4にボルト 4 5 aにより固定された固定用プロック 4 5 bと、 この 固定用プロック 4 5 bの上側に形成されたねじ孔と钿目ねじ機構を形成する 送り出し軸 4 5 cとで構成されている。 この送り出し軸 4 5 cの先端部 4 5 dは球面形状を呈し、 スライ ドブロック 4 3 bには、 その先端部 4 5 dの形 状に対応する受け座 4 3 cが固定されている。 従って、 送り出し機構 4 5を 用いて、 容易に上部ガイ ドロ一ラ支持台 4 3の位置を調整して、 ガイ ドロ一 ラ 4 2のローラ面 4 2 aの位置、 すなわち、 ガラス基板 2 1の搬送基準面 1 3を設定可能になっている。 なお、 スライ ドブロック 4 3 dの側面には、 ス ライ ドブロック 4 3 dに形成されたねじ孔を介して、 スライ ドブロック 4 4 bに当接することにより、 上部ガイ ドローラ支持台 4 3と下部ガイ ドローラ 支持台 4 4とを固定する固定ねじ機構 4 6が 2か所に設けられている。 なお、 上部ガイ ドローラ支持台 4 3の固定位置の調整は、 一方の固定用ブロック 4
5 bに取付けされた小型ダイヤルゲージ 4 7を利用して行われる。
(塗着部)
図 2 8に塗着部 5 1の構成図を示す。
この図において、 ガラス基板 2 1の搬送経路の上流側から下流側に向かつ て、 いずれもステンレス製のドクタースキージ 5 3、 ドクターローラ 5 4、 液供給ローラ 5 2および液供給ローラ 5 2の装着液除去手段としてのスキー ジ 5 2 0が配列されている。 ここで、 液供給ローラ 5 2は、 図 2 8に向かつ て時計回りに回転しており、 下方の一点鎖線で示す位置に液貯留槽 9 1が配 置された状態で、 液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 aが着色レジス 卜に浸漬 したまま回転することにより、 着色レジストを上方に向けて搔き上げするよ うになつている。
また、 液供耠ローラ 5 2の側方位置では、 ドクターローラ 5 4が同方向に 回転しており、 そのローラ面 5 4 aは液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 aと 所定の離間距離 d を隔てている。 このため、 液供給ローラ 5 2によって搔 き上げされた着色レジス卜のうちの一部が、 ローラ面 5 2 a側から取り除か れて、 ローラ面 5 4 a側に移動し、 離間距離 d 12に対応する量の着色レジス トのみが上方に向けて略定量供給されるようになっている。
さらに、 ドクターローラ 5 4の側方位置には、 ドクタースキージ 5 3が近 接配置されており、 ローラ面 5 4 aの側に移動してきた着色レジス トは、 そ こから搔き取りされて、 液貯留槽 9 1内部に落下するようになっている。 こ こで、 ドク夕一スキージ 5 3の先端部 5 3 aは、 ドク夕一ローラ 5 4の口一 ラ面 5 4 aと所定の離間距離 d 13を隔てているため、 搔き取りされる着色レ ジス 卜はローラ面 5 4 aに付着していた量の一部である力 ローラ面 5 4 a に付着したまま上方へ供給される着色レジスト量は、 離間距離 d 13によって 規定され、 略定量化されているので、 全体として液供給ローラ 5 2の上方に 供給される着色レジスト量は略定量化されている。 ここで、 ドクタースキー ジ 5 3の先端部 5 3 aとローラ面 5 4 aとを接触状態に配置して、 ローラ面 5 4 aから全量の着色レジス トを搔き取りする方法もあるが、 接触状態で相
― o ―
対移動させると、 移動動作及び磨耗等により接触状態が変化して、 着色レジ ストの供給量が変化してしまうので、 この配置構造を採用している。 なお、 ドクタースキージ 5 3の背面側に示されているのが、 上流側ワークガイ ド部 4 1の最終端側のガイ ドローラ 4 2であり、 液供給ローラ 5 2の下流側に示 されているのが、 下流側ワークガイ ド部 6 1のガイ ドロ一ラ 6 2であり、 上 流側ワークガイ ド部 4 1から搬送されてく るガラス基板 2 1は、 その被塗着 面 2 1 aがガイ ドローラ 4 2のローラ面 4 2 aに位置規定された状態で、 塗 着部 5 1を通過して、 ガイ ドローラ 6 2の側へ移動していく。 ここで、 いず れのガイ ドローラ 4 2 , 6 2も塗着部 5 1に接近配置されているので、 ガラ ス基板 2 1の搬送姿勢が変わることを抑制している。 また、 ガイ ドローラ 4 2及びガイ ドロ一ラ 6 2のローラ面の高さ位置は、 これらのローラ面によつ て形成されるガラス基板 2 1の搬送基準面 1 3力 液供給口一ラ 5 2の口一 ラ面 5 2 aと所定の間隔 d u、 すなわち、 後述するように、 着色レジストの 液溜まり層をガラス基板 2 1と液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 aとの間に 形成可能な間隔 d uをもつように設定されている。
次に、 ドク夕一スキージ 5 3の構造を、 図 2 8に加えて図 2 9 A , 2 9 B も参照して、 説明する。
図 2 9 Aはドクタースキージ 5 3の平面図であり、 図 2 9 Bはドクター口 ーラ 5 4に対する ドクタースキージ 5 3の配置位置を示す平面図である。 これらの図において、 ドクタースキージ 5 3は、 ドクターローラ 5 4の幅 と略同幅の先端部 5 3 aと、 この先端部 5 3 aが連結され、 途中位置より幅 が狭まっている支持片 5 3 bと、 この支持片 5 3 bがねじ止めされて固定さ れ、 その狭い側の幅と略同幅の支持片 5 3 cとで構成され、 この支持片 5 3 cがドクタースキージ 5 3の石定盤 1 1 b側への固定部になっている。 この ように、 ドクタースキージ 5 3の基端側の幅が狭くなつており、 この幅が狭 い基端側の両側に上流側ワークガイ ド 4 1の終端側のガイ ドローラ 4 2を配 置して、 ガイ ドローラ 4 2から下流側ワークガイ ド 6 1に向けて、 ガラス基 板 2 1の姿勢を変動させることなく、 これを受渡し可能な構造にしている。
ここで、 先端部 5 3 aは先端縁に向けて薄くなるように上面が傾斜面になつ ており、 また、 支持片 5 3 cは、 その先端側が先端縁に向けて薄くなるよう に下面が傾斜面になっている。 これらの先端縁のうち先端部 5 3 aの先端縁 が、 支持片 5 3 cの先端縁からせりだすように固定されている。
かかる構成のドクタースキージ 5 3は、 図 2 8に示すように、 支持片 5 3 がねじ止めされた固定片 5 5を介して、 石定盤 1 1 aの側から立ち上げさ れた支持材 1 1 c , 1 1 dに固定されている。 この固定片 5 5には、 丸穴 5 5 aと位置調整用の長穴 5 5 bとが形成されており、 この丸穴 5 5 aに取付 けされた固定軸 5 5 cと、 長穴 5 5 bに取付けされた固定軸 5 5 dとによつ て支持材 1 1 dに固定されており、 固定軸 5 5 dを回転中心として、 長穴 5 5 bに対する固定軸 5 5 cの固定位置を調整することによって、 ドクタース キ一ジ 5 3の取付け姿勢を変えて、 その先端部 5 3 aと ドクターローラ 5 4 のローラ面 5 4 aとの離間距離 。を調節することが可能になっている。 なお、 ドクタースキージの構造としては、 図 3 0 A, 3 0 Bに示す構造の ものを採用してもよい。
図 3 O Aは別のドクタースキージの構造を示す平面図、 図 3 0 Bはこのド クタ一スキージを配置した場合の側面図である。
これらの図に示すように、 ドクタースキージ 5 6は、 その先端側が平板部 片 5 6 aになっており、 この平板部片 5 6 aの先端面がドクターローラ 5 4 のローラ面に対し所定の離間距離 d 1 3をもって対向するようになっている。 これにより、 搔き取りした着色レジス 卜を、 確実に落下させることができる。 このドクタースキジ 5 6の位置調整機構は、 ドクタースキージ 5 6の基端側 5 6 bに設けられた長穴 5 6 cと、 この長穴 5 6 cに取付けされた締結ボル ト 5 7と、 ドクタースキージ 5 6の後端にへッ ド 5 8 aが当接するマイク口 メータ 5 8と、 このマイクロメータ 5 8を支持する支持部片 5 9 a及びドク タースキージ 5 6を支持する支持部片 5 bの間に配置されたスプリング 5 9 cとによって構成されている。 かかる構成のドクタースキージを採用する と、 ドクタースキージ 5 6と ドクターローラ 5 4との離間距離の設定にマイ
クロメータ 58を利用しているので、 調整が容易である。 さらに、 ドクター スキージ 56と ドクターローラ 54とを、 相対的に反復横移動させると ドク ターローラ 54のローラ面上の着色レジス 卜に縞などの厚さむらの発生を防 止することもできる。 この機構は、 後述する ドクターローラ 54と液供給口 ーラ 52との関係に対しても応用できる。
次に、 ドクターローラ 54の構造を、 図 31及び図 32を参照して、 説明 する。
図 31はドクターローラ 54、 液供給ローラ 52及びそれらの駆動系の平 面図、 図 32はそれらの上流側からの側面図である。
これらの図において、 ドクターローラ 54は、 ガラス基板 21と略同幅の 平滑面を有するローラ面 54 aを有し、 その両軸端はガラス基板 21の搬送 経路 1 1 έの両側に配置されたフレーム l i e, 1 1 f 上に固定された軸受 54 b, 54 cに支持され、 一方の軸端の先端側に固着されたブーリ 54 d は、 回転タイ ミ ングベルト 54 eを介してドクターローラ駆動系 14に接続 されている。 このドクターローラ駆動系 14は、 駆動モータ 14 aの出力軸 14 bに固着されたブーリ 14 cに回転タイ ミ ングベルト 54 eが接続され た構成を有している。 なお、 ドクターローラ 54の固定位置の調整は、 ドク ターローラ 54の軸端にへッ ドが当接するマイクロメーター 54 f を利用し て行われる。
次に、 液供給ローラ 52の構造も、 図 31及び図 32を参照して、 説明す る o
これらの図において、 液供給ローラ 52のローラ面 52 aは、 ガラス基板 21と略同幅のローラ面 52 aを有し、 その表面は平滑面になっている。 そ の両軸端は、 軸受 54 b, 54 cより外側位置でフレーム 1 1 e, l l f 上 に固定された 由受 52 b, 52 cに支持され、 一方の軸端に先端側が連結器 52 dを介して液供給ローラ駆動系 1 5に接続されている。 この液供給ロー ラ駆動系 15は、 駆動モータ 15 aの出力軸 15 bが連結器 52 dに連結さ れた構成を有している。 ここで、 液供給ローラ 52の幅は、 ガラス基板 21
の幅に比して狭いため、 塗着領域の外縁領域 (マージナルゾーン) に過剰な 塗着液が付着しないので、 塗着面全体を利用でき、 材料効率がよい。
次に、 液供給ローラ 5 2の表面の着色レジス 卜を除去するためのスキージ 5 2 0について説明する。
スキージ 5 2 0は、 図 2 8に示すように、 塗着部 5 1の下流側に配置され、 その先端 5 2 0 aが液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 aに接触する状態で設 けられている。 スキージ 5 2◦の構成およびその支持手段は、 前記ドクター スキージ 5 3の場合と基本的には同じであるため、 その詳細な説明を省略す る。 すなわち、 スキージ 5 2 0は、 図 2 9 Aに示すドクタースキージ 5 3と 同様のものを用いることができ、 また、 スキージ 5 2 0の支持構造としては、 図 2 8に示す構造と同様のものを用いることができる。
このように、 塗着部 5 1の下流側において、 液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 aにスキージ 5 2 0を接触させて設けることにより、 液供給ローラ 5 2 の表面 5 2 aに付着したレジス トを液貯留槽 9 1の上流側で除去することが できる。 その結果、 液貯留槽 9 1内の着色レジス卜に浸漬される直前のロー ラ面 5 2 aの状態を常に均一にすることができる。 なお、 スキージ 5 2 0に よる塗着液の除去操作によっても、 供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 a上の着 色レジストを完全に除去することは不可能であるが、 ここで重要なことは液 貯留槽 9 1内に浸漬される液供給ローラ 5 2の表面状態を均一にしておく こ とである。 このように液供給ローラ 5 2の表面を均一にしておく ことにより、 液貯留槽 9 1内を通過して新たな塗膜を形成する際に、 前回のサイクルによ つて形成された塗膜の影響をほとんど受けないために、 ドクターローラ 5 4 によって正確に制御された膜厚の塗層をガラス基板 2 1の搬送経路に向けて 供給することができる。
このスキージ 5 2 0を構成する材質としては、 例えばステンレスおよびポ リスチレンを好適に用いることができる。 ステンレスとしては、 例えば S U S 3 0 4を好ましく用いることができる。 前記液供給ローラ 5 2は、 通常ス テンレスによって形成されているため、 スキージ 5 2 0をステンレスで形成
した場合には、 両¾の接触性が良好であって、 液供給ローラ 5 2の表面の着 色レジストを確実に除去することができる。 し力、し、 例えば 5 0時間以上の 長時間に亘つてステンレス製スキージを使用していると、 液供給ローラの表 面を傷付けることがある。 この傷は微小なものであるが、 ガラス基板上に形 成された塗膜を観察すると、 ガラス基板の搬送方向に平行な筋状の膜厚むら が現れることが判った。 この塗膜の膜厚差は数百オングス トローム程度であ る力、 色によっては透過光で確認できるものである。
このような問題を解消するためには、 スキージ 5 2 0の材質としてステン レスより硬度の小さいポリスチレンを用いることが好ましい。 ポリスチレン は、 ステンレスよりも柔らかいために液供給ローラ 5 2に対する接触性がよ り良好であり、 長時間の使用にも耐え得るものであった。 しかし、 ポリスチ レンを用いたスキージにおいては、 衝撃等によってその一部が欠けやすく、 例えば液供耠ローラに巻き込まれたガラスの微小片によつて刃先が欠けてし まうことがある。 このような、 ステンレス製スキージ或いはポリスチレンス キージの有する問題を低減するためには、 頻繁に部品交換することが望まし い。
なお、 スキージ 5 2 0を用いた場合には、 以下にのべるような不都合が生 ずる。 すなわち、 図 3 5に示すように、 スキージ 5 2 0によって搔きとられ た着色レジス 卜 R 1は液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 aとスキージ 5 2 0 とによって形成される空間に滞留し、 液供給ローラ 5 2の端部から下の液貯 留槽 9 1に落下する。 このとき、 滞留した着色レジスト R 1は、 液供給ロー ラ 5 2の中央部と端部とではその滞留量がことなる。 そのため、 厳密にいえ ば、 液供給ローラ 5 2の表面に残留したレジス卜の膜厚が部分的にことなり、 これが次サイクルの塗着工程におけるレジス卜の転写量の違いとなって現れ る。 その結果、 ガラス基板におけるレジス ト塗布部分の両端部が中央部より 膜厚が大きくなってしまうという問題を生ずる。 この膜厚差は大変微小なも のであるが、 極めて薄い塗膜を作る際には膜厚の均一性を損なうことがある。
次に、 上述したスキージ 520の問題点を解消した塗着液除去手段の他の 構成例について説明する。
図 36は塗着液除去手段の他の構成例である除去ローラ 530の配置状態 を示し、 図 37は前記除去ローラ 530の要部を部分的に示す平面図である。 除去ローラ 530は、 図 38にも示すように、 例えばステンレス S US 3 〇 4から形成されるシャフ ト 532と、 このシャフ ト 532の外側に巻き付 けられた被覆層 534とから構成されている。 被覆層 534を構成する材料 としては、 液供給ローラ 52との長時間の接触にも耐え得る十分な耐摩耗性 並びに着色レジス トの溶媒に対する耐性のあることが必要である。 着色レジ ストの溶媒としては、 MNP、 I PA、 エチルアルコール、 メチルアルコ一 ル、 ァ一ブチロラク トン、 E CA、 シクロへキサノン、 キシレン S乍酸ブチ ルなどの有機系溶剤、 或いは水、 酢酸、 水酸化力リウム、 ァミノシランなど の水系溶剤が知られている。 これらの有機溶剤や、 酸, アルカリにも十分な 耐性があるものを選択するために様々な材質について試験を行った結果、 被 覆層 534を構成する材料としては、 シリコンゴム、 二トリルゴムおよびフ ッ素ゴムが良好であることが判った。
また、 除去ローラ 530の両端には、 図 37に示すように、 液供給ローラ 52の端部に接する状態で液溜め調整部 540 (—方のみ図示する) が設け られている。 この液溜め調整部 540は、 図 39A, 図 39 Bにも示すよう に、 シャフ ト 532を揷通する挿入穴 544を有する装着部 542と、 この 装着部 542の側方に延設され除去ローラ 530の端面に当接可能な液受部 546とを有している。 液受部 546には、 液供給ローラ 52と除去ローラ 530との間に溜まった着色レジスト R 2を受ける溝部 548が設けられて いる。 この溝部 548には、 上面においては供給ローラ 52側に向けて幅が 広く形成された着色レジストの受部 548 aが形成されている。 この受部 5 48 aには所定量の着色レジストが溜まるように設計されている。 また、 前 記装着部 542には、 液溜め調整部 540を固定するためのネジの連結部 5 50が設けられている。
このような液溜め調整部 5 4 0を設けることにより、 図 3 7に示すように、 液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 aと、 除去ローラ 5 3 0とによって形成さ れる空間内に滞留する着色レジス ト量を液供給ローラ 5 2の幅方向に沿って 均一にすることができるため、 液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 aを均一な 状態にすることができる。
液溜め調整部 5 4◦の材質としては、 成形が容易であること、 液供給ロー ラ 5 2との摩擦によってこれを損傷しないこと、 耐溶剤性があること、 およ びごみの発生が少ないことなどの条件を考慮すると、 超高分子量ポリエチレ ン或いはテフロン樹脂などが好ましく用いられる。
前記除去ローラ 5 3 0は、 図 4 0に示すように、 前記液供給ローラ 5 2お よびドクターローラ 5 4と同様にその両軸端は軸受け 5 3 0 b , 5 3 0 cに よって支持され、 図示しないモータによって回転駆動されうる。 そして、 除 去ローラ 5 3 0は液供給ローラ 5 2に対して所定の押圧力で接するように配 置されている。 除去ローラ 5 3 0を液供給ローラ 5 2に圧接することにより、 両者の接触面積が増大し、 液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 a上の着色レジ ストをむらなく搔き取ることができる。
この場合、 除去ローラ 5 3 0は、 液供給ローラ 5 2に対してどの部分にお いても均一の力で押し付けられることが重要である。
また、 図 3 6に示すように、 ドクターローラ 5 4および除去ローラ 5 3 0 には、 それぞれクリ一ニンダロール 5 6 0および 5 5 0を設けることが好ま しい。 このようなクリーニングロール 5 6 0, 5 5 0を設けることにより、 ドクターローラ 5 4並びに除去ローラ 5 3 0上のレジストを均一に搔き取る 事ができ、 液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 a 1上の塗膜の均一性をさらに 高めることができる。
さらに、 液供給ローラ 5 2側の塗着液除去手段としては、 ガラス板などの 平板部材を用いることもできる。 このような平板部材およびその支持構造は、 図 3 O Aおよび図 3 0 Bに示すドクタースキージ 5 6およびその位置調整機 構を採用することができる。 ガラス製の平板部材は、 例えばレジストの溶媒
がゴムを腐蝕するような有機溶剤である場合に好適である。 また、 平板部材 はガラス基板 2 1と同じ材質のものを用いるとよい。
(下流側ワークガイ ド部)
下流側ワークガイ ド部 6 1は、 図 1 9及び図 2 0に示すように、 塗着部 5 1の下流側に配置されており、 搬送経路 1 1 cの両側にそれぞれ配列された ガイ ドローラ 6 2と、 これらのガイ ドローラ 6 2のローラ面が所定の高さに 設定可能な高さ位置調整機構、 すなわち、 ガイ ドローラ 6 2の偏芯軸を利用 したガイ ドローラ 6 2個々に対する高さ調整機構、 及びこれらのガイ ドロ一 ラ支持台 6 3を利用したガイ ドローラ 6 2に対する一括高さ調整機構とを有 している。 ここで、 ガイ ドロ一ラ 6 2及び支持台 6 3等、 下流ワークガイ ド 6 1の主要部は、 図 2 5〜図 2 7に示した上流側ワークガイ ド部 4 1と同様 の構成になっているので、 その説明を省略する。
(ワーク排出部)
図 1 9及び図 2 0に示すように、 本例の成膜装置 1 1においては、 ワーク 排出部 7 1は、 ガラス基板 2 1の搬送経路の最下流側に配置されており、 こ こから、 成膜処理されたガラス基板 2 1が排出機構によって、 成膜装置 1 1 から次の工程へ排出される。 ここで、 成膜装置 1 1から排出される直前に、 ガラス基板 2 1の先端側または後端側に当接して、 そこに付着した過剰な着 色レジストを除去する液切り機構 7 2が配置されている。 この液切り機構の 構成を図 4 1及び図 4 2に示す。 なお、 排出機構については、 公知の機構を 利用できるので、 その図示及び説明は省略する。
図 4 1は液切り機構の正面図、 図 4 2はその側面図である。
これらの図において、 液切り機構 7 2は、 石定盤 1 1 b側に固定されたシ リンダ機構 7 2 a (液切り部材移動手段) と、 その先端側に固定されている 支持板 7 2 bと、 この支持板 7 2 bの両端から上方に向けて立ち上げされた ローラ受け板 7 2 c, 7 2 dと、 これらのローラ受け板 7 2 c, 7 2 dによ つて軸端が支持されている液切りローラ 7 3 (液切り部材) とを有している。 ここで、 一方のローラ受け板 7 2 dの途中位置と、 支持板 7 2 bの途中位置
から立ち上げされた支持片 7 2 eとには、 それぞれ蚰受 7 4 a , 7 4 bが取 り付けされており、 これらの軸受 7 4 a , 7 4 bによって伝達軸 7 4 cが支 持されている。 この伝達 由 7 4 cの軸端には、 段差プーリ 7 4 dが固着され ており、 図 4 2に示すように、 この段差プーリ 7 4 dの一方の段差面と、 液 切りローラ 7 3の軸端に固着されたブーリ 7 3 bとの間には回転タイ ミ ング ベルト 7 3 cが張設されている一方、 段差ブーリ 7 4 dの他方の段差面と、 液切りローラ駆動モータ 7 5の出力拳由 7 5 aに固着されたプーリ 7 5 bとの 間にも回転タイ ミ ングベルト 7 5 cが張設されており、 液切りローラ 7 3の ローラ面 7 3 aは回転しながらガラス基板 2 1の後端側、 及び必要に応じて 先端側に接触可能になっている。 さらに、 この液切りローラ 7 3のローラ面 7 3 aに対しては、 図 4 3に示すドクタースキージ 7 6が配置され、 液切り ローラ 7 3のローラ面 7 3 aに付着した着色レジス トを除去可能になってい る。 なお、 このドクタースキージ 7 6も、 図 2 9 A及び図 2 9 Bに示したド クタ一スキージ 5 3と同様に、 液切りローラ 7 3のローラ面に対応した幅を 有する先端部 7 6 aと、 その幅より狭い幅の基端側たる固定部 7 6 bとを有 し、 この固定部 7 6 bを介して、 液切りローラ 7 3と先端部 7 6 aとの間が 所定の離間距離に調整されて、 固定される。 なお、 ドクタースキージ 7 6に 代えて、 またはドクタースキージ 7 6に加えて、 吸着パッ ドなどのクリ一二 ングパッ ドを設けてもよい。
かかる構成の液切り機構 7 2は、 その上方位置にガラス基板 2 1の後端部、 必要に応じて先端部が位置したときに、 そこに接触し、 後端部または先端部 の過剰な着色レジス トを除去するが、 その他の面には、 接触しないようにな つている。
すなわち、 液切り処理を行う場合には、 ガラス基板 2 1はシリンダ機構 7 2 aによって搬送基準面 1 3にまで上昇してく る力《、 この液切り処理が不必 要なときには、 その搬送経路 1 3から下方位置に退避するようになっている。
(液貯留槽及び配管系)
着色レジス 卜が貯留される液貯留槽及び配管系を、 図 4 4〜図 4 6を参照 して、 説明する。
図 4 4は液貯留槽の正面断面図、 図 4 5はその側面断面図、 図 4 6は配管 系の概略図である。
これらの図において、 液貯留槽 9 1は、 下面が昇降機構 9 2に接続された 槽受け台 9 3の上に載置されて使用される直方体容器であり、 その内部は、 液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 aが浸漬して、 着色レジス トが供給される 液供給部 9 l a (第 1の咛留部) と、 ドクターローラ 5 4及びドクタースキ ージ 5 3の下方位置で落下してく る着色レジス 卜を回収する液回収部 9 1 b (第 2の貯留部) とに区画されている。 ここで、 昇降機構 9 2は、 石定盤 1 1 b側に固定されたシリンダ機構 9 2 aと案内軸 9 2 b , 9 2 cを備える。 また、 液供給部 9 1 aには供給口 9 1 cが形成されている一方、 液回収部 9 1 bには液排出 CI 9 1 dが形成されている。 さらに、 液供給部 9 1 aの内部 には、 供給口 9 1 cに接続された管状のノズル 9 1 eが配置されており、 そ の側面に形成された噴出孔から液供給部 9 1 aの各部位で着色レジス 卜が捕 給され、 液供給部 9 1 aの内部の着色レジス卜の成分の均質化を図ると共に、 着色レジストの波立ちを抑えながらの補給を実現している。 そして、 液排出 口 9 1 dに接続された配管経路 9 4 aは、 不必要な溶媒成分を蒸発を避ける ために冷却槽 9 5内に設置されている液貯蔵タンク 9 6に接続されており、 この液貯蔵タンク 9 6からは、 ベローズポンプ 9 7 (圧送手段) などの高圧 送液手段を介して供給口 9 1 cに到る配管経路 9 4 bが配置されている。 さ らに、 この配管経路 9 4 bにおけるべローズポンプ 9 7と供給口 9 1 cとの 間には、 着色レジス ト内の夾雑物、 例えば、 先に使用したときに生成した着 色レジストの固形物等を除去するためのフィル夕 9 8が介挿されており、 こ のフィルタ 9 8によって着色レジス トを再生して再使用することが可能にな つ しいる
なお、 ここで使用した着色レジス トの場合には、 保管温度が約 5 °Cが保管 温度であり、 保管状態からすぐに使用できるように、 冷却槽 9 5の設定温度
も 5 °Cになっている。 このため、 使用中の溶剤成分の揮発も防止され、 安定 な成膜を実現できる。
(成膜動作)
かかる構成の成膜装置 1 1の成膜動作を、 図 4 7〜図 4 9に示すフローチ ヤー ト、 及び図 5 O A〜図 5 0 Eに示す工程断面図を参照して、 説明する。 この成膜装置 1 1においては、 ガラス基板 2 1の搬送動作をステップ毎に 手動及び自動のいずれでも処理できるようになっているが、 自動処理の場合 について説明する。 なお、 液貯留槽 9 1は、 その昇降機構 9 2によって、 す でに上方位置にセッ トされており、 液貯留部 9 1 a内部の着色レジストには 液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 aが浸漬している状態にある。
まず、 ステップ S T 1において、 処理モードを自動処理に設定すると、 口 —ラボンプ 9 7, 液供給ローラ 5 2 , ドクターローラ 5 4 , 液切りローラ 7 3の各駆動モータが回転動作を開始する (ステップ S T 2〜ステップ S T 5 ) 。 これにより、 図 5 0 Aに示すように、 液供給ローラ 5 2のローラ面 5 2 a によって、 着色レジストが搔き上げされた後、 ドクターローラ 5 4によって 搔き落とされ、 それらの離間距離 d 1 0に対応する量の着色レジストのみが上 方に供給される。 なお、 ドクターローラ 5 4の側に付着した着色レジス トは、 次にドクタースキージ 5 3によって搔き落としされて、 その離間距離 d 13に 対応した量の着色レジス 卜のみが上方に供給される結果、 液供給ローラ 5 2 のローラ面 5 2 a周囲には、 一定厚さの着色レジスト層が形成された状態に める。
また、 液貯留槽 9 1の上流側でスキージ 5 2 0によって液供給ローラ 5 2 のローラ面 5 2 aに付着した着色レジス トが搔き落とされるため、 液貯留槽 9 1に浸漬する前のローラ面 5 2 a 2の状態を常に均一にすることができ、 この作用によって搔き上げ側のローラ面 5 2 a 1の表面に形成される着色レ ジスト層の均一性が向上する。
次に、 ステップ S T 6において、 ワーク排出部 7 1にガラス基板 2 1がな
いことを確認した後、 搬送部駆動モータ 82 f が動作を開始して、 各スライ ダ 83 a, 83 b, 83を横移動させて、 チャ ック板 86を、 ワーク供給ス テージ 31の直上位置にまで移動させた後、 エアシリ ンダ機構 84 bが作動 して、 チャック板 86が下降する (ステップ S T 7及びステップ S T 8) 。 ここで、 吸着センサが、 チャ ッ ク板 86とガラス基板 21と相対位置を検出 し (ステップ S T 9) 、 チャ ック板 86の吸着面 86 aがガラス基板 21に 面接触状態になったことを確認できたとき、 チャ ック板 86の内側を真空吸 引して、 その吸着面 86 aでガラス基板 21を真空チヤックして保持した後 に、 チャック板 86は上方へ移動する (ステップ S T 10及びステップ S T 1 1) 0
次に、 ステップ S T 12において、 チヤック板 86を上流側ワークガイ ド 部 41まで横搬送して、 その位置で、 ソフ トタイマーに基づいて振動が治ま るまで停止した後に、 チャック板 86を下降させる (ステップ S T 13及び ス^ップ S T 14) 。 ここで、 ガラス基板 21は、 その両端が、 ガイ ドロー ラ 42のローラ面 42 a (搬送基準面 13) に弾接状態として、 位置規定さ れる。 この状態でも、 ステップ S T 15において、 振動が治まるまで停止し た後、 チャック板 68は、 ガラス基板 21をガイ ドローラ 42のローラ面 4 2 aに位置規定した状態のまま、 それを塗着部 51に向けて低速度で横搬送 する (ステップ S T 16) 。 ここで、 ステップ S T 17において、 位置決め センサがガラス基板 21に所定位置まで搬送されてきたことを確認できた時 点から、 ガラス基板 21を、 その先端部が液供給ローラ 52の直上に位置す るまでの距離を移動させた後、 ガラス基板 21を所定時間停止させる (ステ ップ S T 19 ) 。
ここに、 図 50 Bに示すように、 液供給ローラ 52のローラ面 52 a周囲 には、 着色レジス ト層が形成されており、 その表面側にガラス基板 21が接 触するように、 ガラス基板 21の搬送基準面 13はローラ面 52 aから所定 の離間距離 dllを隔てている。 従って、 ガラス基板 21力 <、 液供給ローラ 5 2の上方位置を停止することなく通過していく と、 その被塗着面 21 aの先
端側 2 1 bが完全に着色レジス 卜に濡れた状態になるまでの遅れ時間に起因 して、 ガラス基板 2 1の幅方向に着色レジス 卜が濡れない領域が発生してし まう。 そこで、 ステップ S T 1 9において、 所定時間停止させると、 図 5 0 Cに示すように、 着色レジス トは、 その表面張力によってガラス基板 2 1と 液供給ローラ 5 2との隙間全体に行き渡って、 ガラス基板 2 1の先端部 2 1 b全域が着色レジス 卜によって濡れた状態とし、 この先端側 2 1 b全域に予 備塗着層を形成することができる (予備塗着層形成工程) 。
次に、 ステップ S T 2 0において、 ガラス基板 2 1を、 さらに下流側ヮー クガイ ド部 6 1に向けて移動させ、 液供給ローラ 5 2上を通過させる。
ここで、 図 5 0 Dに示すように、 搬送基準面 1 3とローラ面 5 2 aとの離 間距離 d 11は、 搬送中のガラス基板 2 1とローラ面 5 2 aとの間に、 着色レ ジス 卜の液溜まり層 2 2 aが形成された状態を保持可能に設定されており、 また、 ガラス基板 2 1の搬送速度及び液供給ローラ 5 2による液供給量は、 着色レジストが途切れない速度に設定されている。 従って、 着色レジス トは、 ローラコータ法等の転写成膜法と異なり、 液溜まり層 2 2 aは無圧状態に近 く、 着色レジス 卜層は、 その表面張力によって先端側 2 1 bの予備塗着層 2 2 bから展開されて、 塗着層 2 2 cがガラス基板 2 1の終端側へ拡張される。 すなわち、 図 5 0 Eに示す通過後のガラス基板 2 1の成膜された層は、 塗布 膜、 転写膜というより拡張展開膜として成膜される。 ここで、 液溜まり層 2 2 aは十分厚く、 その剪断面の形成位置は、 ローラ面 5 2 a側への付着力が ほとんど及ばない位置に形成される。 すなわち、 剪断面の位置は、 ローラ面 5 2 a側への着色レジス トの付着力の影響を受けず、 剪断力、 ガラス基板 2 1側への付着力、 着色レジス トの表面張力のバランスによって規定され、 口 ーラ面 5 2 aの表面状態の変化は、 拡張展開膜の膜厚さに影響を及ぼさない ので、 安定した成膜を実現できる。
次に、 ステップ S T 2 1において、 下流側ワークガイ ド部 6 1の終端側で、 位置検知センサがガラス基板 2 1が搬送されてきたことを確認したとき、 液 切りローラ 7 3がそのシリンダ機構 7 2 aによつて上昇し、 センサスィッチ
が作動する位置まで上昇して (ステップ S T 21 a及びステップ S T 21 b ) 、 ガラス基板 21の後端側 21 c及び先端側 21 bに接触する。 これにより、 後端側 21 c及び先端側 21 bに付《していた過剰な着色レジス 卜が除去さ れた後に、 液切りローラ 73は下降していく (ステップ S T 21 c) 。 なお、 通常の条件においては、 先端側 21 bに過剰な着色レジス卜が付着すること がないので、 上記の動作のうち先端側 21 bへの液切りローラ 73の接触動 作は省略される。
次に、 ステップ S T 22において、 ガラス基板 21は移動し、 下流側ガイ ドローラ 62のローラ面 62 aに支持された状態で、 停止する (ステップ S T 23) 。 続いて、 ステップ S T 24において、 チャック板 86は、 ガラス 基板 21を保持した状態のまま、 上昇し、 振動が停止した後 (ステップ S T 25) 、 ワーク排出部 71の直上まで移動し (ステップ S T 26) 、 ワーク 排出部 71の直上で、 振動が停止するまで待機する (ステップ S T 27) 。 その後に、 ステップ S T 28において、 チャック板 86は下降し、 ここでも、 振動が停止するまで待った後 (ステップ S T 29) 、 ステップ S T 30にお いて、 チャック板 86の真空状態を解除して、 排出機構に受け渡す。
次に、 ステップ S T 28において、 振動が停止するまで、 その状態で停止 した後、 チャック板 86は上昇していき、 成膜動作が終了する。 なお、 以上 のように成膜された着色レジス卜の塗着層に対しては、 必要に応じて、 ガラ ス基板 21の被着面 21 b側を上方に向けて放置するレベリ ング工程が行わ れた後、 プリべーク、 膜厚さ測定、 露光、 現像処理等、 通常の工程が行われ る。 但し、 この成膜装置によれば、 液供給ローラ 52のローラ面 52 aは平 滑面であるため、 厚さばらつきは約 0. l mにおさまるので、 この値が許 容できれば、 レべリング工程は省略される。 すなわち、 ロールコ一夕法のコ 一ティ ングローラの場合には、 反転による塗着する塗着液量を確保するため、 V字状などの凹凸を彫刻などにより形成するので、 レペリング工程は必須で あるが、 本例において、 レべリ ング工程は、 要求される凹凸精度に応じて行 われる性質のものである。
(第 4実施例の効果)
このように、 成膜装置 1 1においては、 ガラス基板 2 1の被塗着面 2 1 a を下方に向けて搬送し、 この姿勢のまま成膜する。 従って、 上方から落下し てく るゴミ、 ゲバ等が付着することがないので、 信頼性の高い膜を形成する こともできる。 また、 成膜中、 ガラス基板 2 1とローラ面 5 2 aとの間を一 定の離間距離 d llを保ち、 液溜まり層を形成したまま、 成膜するため、 着色 レジス トに、 しごき等過剰な圧力を加えないので、 材料変質や応力の残留、 さらに微小な気泡の巻き込み等の問題が発生することもない。 ここで、 搬送 動作中のガラス基板 2 1に対し、 一定圧力を加えておく ことは極めて困難で あり、 転写成膜法の膜厚さばらつきの原因になっているものである力 本例 の成膜装置 1 1を利用した張力展開成膜方法では、 かかる圧力印加を必要と しないので、 安定した成膜を行うことができる。
しかも、 塗着層が形成される被塗着面に対しては、 塗着液以外には接触し ない非接触型の成膜方法であるため、 成膜対象となり得る被塗着部材として は、 ガラス基板 2 1のように被塗着面が平坦なものに限らず、 凹凸を有する ものであってもよい。 すなわち、 すでに被塗着面にカラーフィルタを構成す る着色レジスト層が所定のパターンで形成されたガラス基板表面に対して、 さらに着色レジス ト層を形成する場合、 配線層等がすでに形成されている半 導体基板表面に対し、 さらにフォ トレジスト層を形成する場合等において、 反転法では被塗着部材が塗着液側に加えられる圧力は、 凹凸によって変動す ることが避けられないが、 本例の張力展開成膜法では、 もとより圧力を利用 した成膜法ではなく、 塗着液に濡らした状態で塗着層を拡張するため、 被塗 着面の凹凸に関係なく均一に成膜されるので、 段差被覆性が良好である。 し かも、 被塗着面側を傷つけることもない。 またスピンコ一夕法のように、 塗 着液が遠心力によって一方向に向けて展開されていく方法と異なり、 方向性 を有していないので、 凸部の背後に筋状の模様が発生することもない。
例えば、 図 5 1 Aには M I M型パネル表示基板 3 0 1の断面を、 図 5 1 B には半導体装置 3 0 2の断面を示すように、 本例の成膜方法によれば、 段差
や凹凸の有無に係わらず、 均一な厚さのオーバーコー ト層 (表面保護層等) を形成でき、 段差被覆性がよい。 一方、 スピンコー ト法の場合には、 矢印で 示す成膜方向性を有するので、 それぞれに破線で示すように凸部の背後に極 めて薄い層が形成されてしまう。 また、 図 51 Cにガラス基板 21を先端側 21 bからみた断面を示すように、 ガイ ドロ一ラとの重なり代を除いて、 塗 着層の厚さが一定になっている。 従って、 本例によれば材料の両端側まで利 用することができる。 一方、 ロールコ一タ法などの反転成膜法によれば、 破 線で示すように、 塗着面の両側に塗着層が厚いマージナルゾーン 21 dが幅 広く形成され、 この領域は使用できない。
次に上述した成膜装置 1 1を用いて実際に顔料分散型レジス トをコ一ティ ングした例について説明する。
ガラス基板 21の進行速度を 13. 3mm, ドクターローラ 54の回転速 度を 5mm/秒、 液供給ローラ 52と ドク夕一ローラ 54との間隔を 150 土 10 mに設定した。 なお、 液供給ローラ 52の回転速度は目標とする膜 厚に合わせて可変とされている。 ガラス基板 21としては、 厚さ 1. 1 mm, 縦 300mm、 横 300 rr rnのサイズのもので、 コーニング社製 7059、 日本電気ガラス (株) 製 OA 2、 NHテクノグラス (株) 製 NA45を用い た。 顔料分散型レジストとしては、 フジハント (株) 製のカラーモザイクシ リーズ、 日本合成ゴム (株) 製の J C Rシリーズおよびその他数社のサンプ ルを用いた。 その結果、 全てのレジストについてコーティ ングが可能であり、 その膜厚はプリべイク後で約 1. 0 mであった。 また、 塗膜の膜厚分布は 10%以下に抑えることができた。 さらに、 従来のロールコ一タ一法で発生 していたような縦方向の筋状の膜厚むらや横方向の膜厚むら、 或いは色むら が確認されなかった。 また、 塗膜の全体を見ると、 コートを開始する側にお いてはガラス基板の端面から約 20 mmの領域では膜厚がやや薄くなる傾向 があるが、 それ以降は高い膜厚精度でレジスト層がコ一ティ ングがされてい ることを確認した。
(第 4実施例の変形例)
上記第 4実施例において、 被塗着部材の搬送方向は、 液供給ローラの回転 方向と同方向、 すなわち、 塗着液は被塗着部材の搬送方向に向けて供給され るものであつたが、 逆に、 被塗着部材の搬送方向に向かって塗着液を供給す るように、 被塗着部材の搬送方向と、 液供給ローラの回転方向とが逆方向の ものであってもよい。 この場合には、 成膜装置 1 1において、 搬送機構 8 1 のシーケンスを変えて、 被着部材を、 一旦下流側ワークガイ ド部 6 1に搬送 した後に、 下流側から上流側に向けて、 被塗着部材を搬送して、 被塗着部材 と液供給ローラの相対的な移動方法を変えてもよいが、 図 5 3に示すように、 塗着部 8 0 1において、 ドクターローラ 8 0 2及びドクタースキージ 8 0 3 を液供給ローラ 8 0 4に対し、 被塗着部材の搬送方向の下流側に配列し、 液 供給ローラ 8 0 4の回転方向を矢印 Bで示す方向としてもよい。 この場合、 液供給ローラ 8 0 4のレジス トを除去するための塗着液除去手段 8 0 5は液 供給ローラ 8 0 4より上流側に設けられる。 なお、 この成膜装置 8 0 0の他 の部分の構成は、 第 4実施例の成膜装置と同様であるため、 その図示及び説 明は省略する。