明細書
食品添加物およびその使用法
【技術分野】
本発明は、 米糠成分及び または該成分の誘導体を有効成分とするコレステロ ール含有食品用添加物、 その使用方法および該方法で処理することにより得られ る食品に関する。
さらに詳細には、 米糠成分の抽出物 (以下、 抽出物という) 、 抽出物を精製し て得られる各種アルコールのフヱルラ酸エステルあるいは該エステルの混合物で ある 7—オリザノール (以下、 ァ一 O Zという) 及び または米糠成分の誘導体 でコレステロールコンプレックス形成能を有する食品添加物並びにその使用方法 、 さらに該方法によりコレステロールコンプレックスを形成する処理を行った食 品に関する。
【背景技術】
最近の食生活の多様化に伴うコレステロール摂取量の増加が、 疾病との関係か ら大きな社会問題となっている。 即ち、 コレステロール含有量の多い食品を摂取 することが多くなつたことから、 摂取した食品中のコレステロールによって血液 中のコレステロール値が上昇し、 動脈硬化などの主因となっている。
よって、 該食品中のコレステロールを減少させるためにコレステロール酸化酵 素を作用させコレステロ一ルを分解する方法等が報告されている。
米糠には数々の成分が含有されている。 例えばその成分を精製した 7— O Zは 、 各種の植物ステロール及びトリテルペンアルコールのフヱルラ酸エステルから なる混合物である。 この成分比率の一例を示すと、 カンペステロール 1 4 %、 ス チグマステロール 1 %、 /5—シトステロール 4 %、 シクロアルタノール 2 %、 シ クロアルテノール 3 5 %、 2 4—メ、チレンシクロアルタノール 4 4 %の各フェル ラ酸エステルの組成からなる。
ァー O Zの医療面での応用例として、 薬効では成長促進作用、 間脳機能調節作 用、 血清コレステロール低下作用、 視床下部扁桃核のアミン用物質の増加作用、 性腺刺激作用などの作用が報告され、 臨床的には、 更年期障害、 自律神経失調症 等に有効であるとされている。
上記のァ— ozの血清コレステロール低下作用については、 ラッ トのコレステ ロールの異化排泄に及ぼす影響に関する報告がある [Ge r i a t r i c Me d i c i n e、 1 8巻、 5 1 9〜 5 2 4頁 (1 9 8 0) 及び動脈硬化 1 1巻、 2 号、 4 1 1〜 4 1 6頁 ( 1 9 8 3 ) ] 。
ァー 0Zの食品分野での応用例としては、 抗酸化剤として使用されているが、 7-0 Z単独ではその効果が非常に弱いため単独で使用されることは少なく、 卜 コフヱロールと混合して使用することによりその作用を増強させている。
また、 上記の y _OZの主要成分の誘導体であるトリテルペンアルコールの有 機酸エステルの高脂血症治療薬への応用も報告されている (特開昭 6 1 - 2 4 3 0 2 2、 特開昭 6 1— 2 4 3 0 9 9 ) 。 しかしながら、 これらは血清中のコレス テロールの上昇防止あるいは低下による疾病の治療を目的としているが、 その作 用機作は明確に解析されていない。
以上のァ— OZあるいは米糠成分の誘導体は医薬品として研究され応用されて はいる力 \ コレステロールと直接結合してコンプレックスを形成する作用自体、 さらにはこの作用を利用して食品添加物として応用されたことはな 、。
' 現在では、 マヨネーズ類は欧風化した日本人の食生活には欠かせない調味料で ある。 一般にその原材料としては、 卵黄、 卵白に食用油、 食酢、 調味料等を加え 、 水中油型ェマルジヨンを形成して製造されている。
近年、 低コレステロール、 低塩等の健康指向、 風味上のバラエティー化等が進 行し、 卵黄を用いない或いは使用量を低減したコレステロールを含まない或いは 軽減したマヨネーズ類が提案されている。 即ち、 澱粉ペースト、 卵白を用いて卵 黄を含有しないマヨネーズ (特開昭 50- 64466) 、 大豆粉を利用したマヨネーズ ( 特開昭 63-275) が報告されている。 又、 使用する食用油にモノリノレインを添加 することにより血中コレステロ一ルの低下又は上昇抑制作用を有するマヨネーズ の製造法 (特開昭 60- 43347) が提案されている。
マヨネーズ類のうま味は化学調味料、 香辛料ももちろんである力 卵成分特に 卵黄がかなりの部分を占めている。 更にマヨネーズ類をサラダなどに和えたとき や、 サラダなどに載せたときの保形性等にも卵黄の果たす役割は大きい。
即ち、 マヨネーズ類の製造には食酢などを多量に使用するため酸性度が強く、
そのため、 通常の食用乳化剤では乳化を安定化させることは困難で、 僅かに卵黄 の乳化力を利用することが重要な方法である。
このように卵黄を使用することは、 マヨネ一ズ類製造の必須条件とも考えられ 従来の卵黄の使用量を減少したり或いは全く使用しないマヨネーズ類では卵黄 のうま味が減少或いは損なわれ、 保形性の点でも、 調味料として使用されるマョ ネーズ類としては満足できるものではなかった。
さらに、 油脂にモノリノレインを添加する方法においては、 モノリノレインの 入手に問題があり、 更に血中コレステロ一ルの低下作用も満足できるものではな かった。
【発明の開示】 .
本発明者らは、 前述の問題点に鑑み、 鋭意研究を行なった結果、 米糠成分及び Zまたは該成分の誘導体がコレステロールとコンプレックスを形成する能力を有 すること、 さらに食品に添加することによって形成される該コンプレックスが生 体中で吸収されず、 その結果として血清中のコレステロールの上昇を抑える効果 があることを見いだした。
又、 本発明者らは、 油脂、 酸味料、 コレステロールを含有する全卵及び/又は 卵黄類並びに必要とされる調味料及び添加物からなる水中油型の乳化組織を有す るマョネーズ類の製造において、 米糠成分及び/又は該成分の誘導体を含有する 油脂を用いることによつて血中コレステロールの上昇を顕著に抑制できるマヨネ 一ズ類が製造できることを見いだした。
さらにまた、 米糠成分及び 又は該成分の誘導体で処理した全卵及び/又は卵 黄成分を用いることによって同様の効果を発揮すること、 米糠成分及びノ又は該 成分の誘導体で処理した全卵及び Z又は卵黄成分並びに米糠成分及び Z又は該成 分の誘導体を含有する油脂を併用することによって製造されたマヨネーズ類は、 より顕著に血中コレステロールの上昇抑制作用を有することを初めて見いだした 。 本発明はこれらの知見によって完成されたものである。
本発明は、 数々の食品に含まれるコレステロールを生体に吸収されない形に変 える力、、 あるいは吸収されない形とした後に該食品から取り除くことによって、
食品中のコレステロールの生体への影響を減少させる方法を提供するものである 更に、 本発明は、 マヨネーズ類の製造には卵黄を使用するものの、 血中コレス テ口一ルの上昇、 即ちコレステロールの吸収が抑制されたマョネーズ類の製造法 を提供するものである。
本発明によれば、 米糠成分及び Zまたは該成分の誘導体を有効成分とするコレ ステロールコンプレックス形成能を有する添加物を食品に添加して、 食品中のコ レステロールとコレステロールコンプレックスを形成させ、 又は添加後に形成さ れたコレステロールコンプレックスを除去する事によって、 コレステロールの生 体への吸収を防止し、 ひいては血中コレステロール量の上昇を防止することが可 能である。
コレステロールコンプレックスとは、 コレステロールと添加した米糠成分及び
Zまたは該成分の誘導体とが結合して溶解性が著しく低下し、 コレステロールの 生体への吸収が阻害された状態をいう。 さらにコンプレックス形成体は溶媒への 溶解性が悪いため、 通常の手段で沈殿として食品から取り除くことも可能であり 、 コレステロール含量の低下した食品を得ることもできる。
本発明添加物に使用される米糠成分及び/又は該成分の誘導体において、 該米 糠成分とは米糠からその成分を通常手段で抽出した抽出物を含む。 これは例えば 、 米糠より溶媒で抽出した油性成分を脱ガム、 脱纖後にアルカリで加水分解し、 中和後固液分離し、 残渣を蒸留、 溶媒抽出、 カラム処理等を行うことによって得 られる。 具体的には以下に示した抽出方法等が例示される。
粗製米糠油 (高酸化原油) 減圧蒸留 (0. 2 Torr, 220°C) 脂肪酸 残留油
1 0 %酢酸含 *ェタノ一ノレ溶出 溶剤留去 へキサンで再結晶 抽出物 もちろん本発明には前記方法の各中間工程で得られる、 各種の米糠成分を含有 する抽出物であったり、 コレステロールとコンプレックスを形成する作用を有す るものであれば 、ずれも使用できる。 さらに前記以外の方法で調製された抽出物 も使用可能であり、 コレステロールとのコンプレックス形成能を有するものであ れば、 精製度合いは問わない。
さらに前記抽出物を高度に精製した 7— O Z、 さらにより高度に精製すること によっても得られるその成分、 例えばシクロアルテノールフヱルラ酸エステル ( 以下、 C A F Eという) 、 2 4—メチレンシクロアルタノールフヱルラ酸エステ ノレ (以下、 2 4— M F Eという) などの単独成分も米糠成分と称する。
さらに、 米糠成分の誘導体としては、 トリテルペンアルコールと一置換基又は 二置換基をベンゼン核に結合するひ一炭素数 1〜 4のアルキルゲイヒ酸とのエス テル、 及び炭素数 1〜4のアルコキシ基とニトロ基;炭素数 1〜4のアルコキシ 基とアミノ基又は炭素数 1〜4のアルコキシ基と炭素数 2〜5のァシルァミノ基 の二置換基をベンゼン核に結合するゲイヒ酸もしくは安息香酸とのエステルが挙 げられる。
トリテルペンアルコールとしては例えば、 シクロアルテノール、 シクロブラノ —ル、 2 4 —メチレンシクロアルタノールが挙げられる。
これらの添加物の内で、 より好ましく使用できるのは、 米糠成分としては抽出 物、 ァ— O Z及び C A F E、 米糠成分の誘導体としては、 具体的には、 シクロア ルテノールと 3—メ トキシ一 4—ヒドロキシ一 α—メチルケィヒ酸とのエステル 、 つまりシクロアルテノール一 α—メチルフェルラ酸エステル (以下、 C A M F Εという) である。
もちろん、 添加物としては以上に述べた抽出物、 ァ— Ο Ζ、 米糠の各種の単独 成分及び米糠成分の誘導体の 1種あるいは 2種以上を混合して使用することもで きる。
本発明で対象とする食品は、 例えばコレステロールの含有量が他と]^較して多 い食品、 あるいは原料としてのコレステロールの含量は相対的には少なくても、 加工の段階で濃縮され最終製品のコレステロールの含量が高くなるもの等が特に 対象とされるが、 コレステロールの摂取が制限されている病人食等には、 どの食 品についても用いることができる。
例えば、 コレステロール含有量が高い食品としては肉類、 卵類、 魚介類等が挙 げられる。 肉類としては、 豚肉、 牛肉、 鶏肉及びそれらの内臓肉等で、 卵類とし ては鶏卵、 スズコ、 タラコ、 カズノコ等で、 魚介類としては、 いか、 しじみ、 う なぎ、 ししゃも等が挙げられる。 さらにこれらの一次加工物、 二次加工物等も対 象とする事ができる。 例えば卵黄粉末、 マヨネーズ類、 ハンバーグ、 ケーキ等で ある。 また、 製品加工の過程で食品中のコレステロールが濃縮された食品とし は、 例えばバタ一、 チーズ、 クリーム、 粉乳等の乳製品が挙げられる。 これら 原料である牛乳等に使用することによつて最終製品のコレステロ一ル含量を低 させることができる。
本発明のマヨネーズ類とは、 いわゆるマヨネーズ又はドレッシング類をいい、 この場合、 マヨネーズは常法により製造されるもの全てを包含する。 即ち酸性の ρΗを有し、 卵黄、 卵白を乳化剤として使用する水中油型乳化組織を有した調味料 をいう。
ドレツシング類とはマヨネ一ズ以外で卵黄成分を含有する水中油型乳化組織を
有する調味料をいう。
マヨネーズ類の製造に使用する油脂としては、 米糠成分及び z又は該成分の誘 導体を含有した或いは含有させた各種の食用油が利用できる。 即ち、 米糠成分及 び Z又は該成分の誘導体を原料由来として当初より含有する食用油としては、 米 糠から得られる米油 (玄米胚芽油) 等が挙げられる。
米糠から米油の調製法としては、 例えば原料米糠を篩別、 砕米分離、 抽出前処 理、 低温抽出、 ミセラ蒸留して得られた米糠原油に遠心分離、 脱ガム、 脱ロウ、 脱酸、 脱色、 ウィンター処理を施し、 精製した米油を製造することができる。 具体的には以下に示した調整法等が例示される。
原料米糠
1
篩別
i
5 砕米の分離除去
i
P M処理 (圧による細胞壁破壊)
i
低温で抽出 (へキサン)
10 i
ミセラ処理
(減圧蒸留でへキサン留去) 遠心分離
15 I
脱ガム
i
脱ロウ
Ϊ
20 脱酸
1
脱色 脱臭
25 1
ゥインタ一処理
(低温で放置し、 飽和グリセリ ドを沈殿として除く)
1
米油
また、 米糠成分及び/又は該成分の誘導体を各種の食用油に添加して調製した 油脂を利用することもできる。
米糠成分及び Z又は該成分の誘導体を添加する対象の食用油としては、 マヨネ ーズ類の製造に使用できるものであればかまわないが、 例えばトウモロコシ油、 大豆油、 ヒマヮリ油、 菜種油、 綿実油等が挙げられる。
マヨネーズ類の製造に使用する米糠成分及び/又は該成分の誘導体の添加量と しては、 好ましくは 0. 01〜10%が用いられる。
本発明のマヨネーズ類の製造法において、 使用される全卵及び/又は卵黄成分 としては米糠成分及び Z又は該成分の誘導体で処理された全卵及び Z又は卵黄成 分が利用できる。 生卵全量或いは卵黄部分のみを用いることができ、 卵黄として は粉末状の乾燥卵黄も使用できる。 又、 米糠成分及びノ又は該成分の誘導体で処 理した卵黄を凍結乾燥して得られた卵黄粉末を用いることもできる。
添加方法は、 対象である食品の形態により異なるが、 粉末状で行っても良いし 、 通常食品の製造に用いられる適当な媒体を用いて調製した液状で行っても良い 。 ただし、 食品中のコレステロールと直接接触させるためには、 液状で接触させ ることが好ましい。
食品の添加物として使用するためには特に食品の加工工程での添加が望ましい 。 添加した後、 適当な手段で該食品を攪拌する。 攪拌時間としてはコンプレック スの形成が完結すれば十分であり、 通常 1 0分〜 2 4時間である。
液状食品と米糠成分及び Zまたは該成分の誘導体との接触をより良くするため には、 乾燥工程を追加することがより効果的である。 乾燥工程には通常の方法、 例えば熱による乾燥法や凍結乾燥法を用いることができるが、 食品の品質保持の ためには凍結乾燥法がより好ましい。
添加量は食品中のコレステロール 1重量部に対して 1〜1 0重量部、 好ましく は 2〜6重量部であり、 その添加物の純度によって影響を受ける力 通常は食品 中のコレステロール量をコントロールする為に、 減少させたいコレステロールの コンプレックス形成量に見合うだけの量を添加すれば良い。 コレステロールとコ ンプレックスを形成する有効成分は通常 1 : 1のモル比で反応する。
添加したコンプレックス形成能を有する米糠成分及び Z又は該成分の誘導体は
食品中でコレステロールコンプレックスを形成し、 生体内での吸収度合いが低く なるため特に食品中から取り除く必要はないが、 そのコレステロールとコレステ ロールコンプレックスの溶媒への溶解性の違いを利用して当該食品から適当な方 法で取り除くことも可能である。 さらに米糠の抽出物を用いた場合では、 該添加 物が天然物であり当該処理した食品に残留した状態であっても安全性の面からも 添加物としては好ましい。
【図面の簡単な説明】
第 1図は、 CHLの赤外吸収スペク トルを示す。
第 2図は、 CAFEの赤外吸収スペク トルを示す。
第 3図は、 CAFE + CHLの赤外吸収スペク トルを示す。
第 4図は、 24— MFEの赤外吸収スペク トルを示す。
第 5図は、 24— MFE + CHLの赤外吸収スぺク トルを示す。
第 6図は、 抽出物の赤外吸収スぺクトルを示す。
第 7図は、 抽出物 +CHLの赤外吸収スぺク トルを示す。
第 8図は、 CAMFEの赤外吸収スペク トルを示す。
第 9図は、 CAMFE + CHLの赤外吸収スペク トルを示す。
第 1 0図は、 卵黄の赤外吸収スぺクトルを示す。
第 1 1図は、 CAFE+卵黄の赤外吸収スペク トルを示す。
第 1 2図は、 C AM FE+卵黄の赤外吸収スぺクトルを示す。
第 1 3図は、 CAFE+卵黄と卵黄のみとの赤外吸収差スぺクトルを示す。 第 1 4図は、 CAMFE+卵黄と卵黄のみとの赤外吸収差スペク トルを示す。 第 1 5図は、 各種マヨネーズの投与後 2〜72時間に於ける血清中コレステロ一 ル濃度を示すグラフであり、 一△—は抽出物処理凍結乾燥卵黄 Z抽出物含有サラ ダ油を用いた場合、 —參一は抽出物処理凍結乾燥卵黄 サラダ油を用いた場合、 一〇一は凍結乾燥卵黄 抽出物含有サラダ油を用いた場合、 —X—は凍結乾燥卵 黄ノサラダ油を用 、た場合を示す。
第 1 6図は、 各種マヨネーズの投与後 2〜96時間に於けるコレステロールの吸 収率を示すグラフである。 図中で各棒グラフは左から各々凍結乾燥卵黄ノサラダ 油を用いた場合、 抽出物処理凍結乾燥卵黄/サラダ油を用いた場合、 凍結乾燥卵
黄 抽出物含有サラダ油を用いた場合、 抽出物処理凍結乾燥卵黄 Z抽出物含有サ ラダ油を用 、た場合の結果を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、 本発明を更に試験例、 実施例により説明するが、 本発明はこれに限定さ れるものではない。
試験例、 実施例中の%は特に断らない限り、 重量%を表す。
尚、 試験例 1〜 4及び実施例 1〜9で使用した抽出物、 ァー OZ、 CAFE. 24—MFE及び C AMFEは下記したようにして調製した。 つまり、 抽出物は 米糠をへキサン抽出し得られた油性成分を脱ガム、 脱鎩、 脱酸して食用油を分離 し、 得られたフ一ッを中和後、 不溶物を蒸留、 溶媒洗浄、 アルミナカラム処理を 行うことによって調製した。 ァ—OZは市販品を使用した。 CAFE及び 24— MFEは、 ァ— OZを遠藤、 三栖、 稲葉等 [油化学 1 8巻、 63〜67頁 (1 969 ) ] の方法を参考として、 ァセトン一メタノール、 ァセトン、 酢酸ェチル を用いて再結晶を繰り返して調製した。 CAMFEは特開昭 6 1 -24 30 9 9 に記載された方法に従つて調製した。
試験例 1
各種添加物のコレステロールとのコンプレックス形成能の比較 試供物質として抽出物、 CAFE、 24—MFE及び CAMFEを用いた。 CAFE 0. 33 mmo 1 ( 20 1 mg) とコレステロール 0. 33 mm o 1 (1 29 mg) をテトラヒドロフラン 1 00mlに溶解後、 水 1 00 m 1を 加え減圧乾固した。 乾固物を水 1 00mlに懸濁後、 ろ取し減圧乾燥し (8 5°C 、 2時間) 、 赤外吸収スぺクトル測定に付した。 その他の供試物質も同様にして 操作し、 赤外吸収スぺク トルを測定した。 その結果を表 1に記載する。
赤外吸収スぺク トル分析の結果で、 コレステロールコンプレックスの形成の有 無を判定した。 尚、 表 1中で、 ◎は非常に強いコレステロールコンプレックスの 形成能有りと判定したことを示し、 〇はそれと比較して多少弱いコレステロール コンプレックス形成能有りと判定したことを示す。
表 1
その結果、 コンプレックス形成を示唆するものは、 CAFE、 2 4— MFE及 び CAMFEであった。 但し、 抽出物は赤外吸収スぺクトル分析でコレステロ一 ルコンプレックスの形成を判定することはできなかった。 し力、しな力くら、 抽出物 は CAFE、 2 4 -MFE, カンペステロール、 スチグマステロール等の混合物 であり、 さらにその成分である CAFE、 2 4—MFEがコレステロールコンプ レックスを形成すること、 さらに後述する動物実験の結果からも判断すると抽出 物もコレステロールコンプレックスを形成しているものと考えられる。
試験例 2
C A M F E処理した卵黄の凍結乾燥度合と C A M F Eの卵黄層への移行の関係 (1) サンプル調製法
卵黄 1 0 g (5サンプル) にそれぞれ CAMFEを 2 6 Omgを加え、 2 5 °C でメカニカルスターラーを用いて 1時間攪拌 (20 0 r pm) し、 凍結乾燥法で
それらの水分減量率がそれぞれ 50 %、 40%、 30%、 20%、 1 0%となる ように乾燥した。 その各乾燥サンプルの乾燥率を表 2に示す。
表 2
( 2 ) 操作法
各乾燥サンプルを粉砕、 篩過 (22メッシュ) して乾燥卵黄末とした後、 凍結 乾燥により減少した水分量 (それぞれ約 5、 4、 3、 2、 1 g) を加え、 メカ二 カルス夕一ラーを用いて 1時間攪拌 (200 r pm) 後、 さらに水約 8 gを加え 2時間攪拌 (500 r pm) し、 このうち 9 gを遠心分離 (1 0, 00 0 r pm 、 30 m i n. ) に付した。
卵黄層をクロ口ホルムで抽出 (各々 20m l X 1回と 1 0ml X 2回) し、 抽 出液を硫酸マグネシウム (2 g) で乾燥後濃縮した。 濃縮液をクロ口ホルムに溶 解して 1 0mlとし、 その 5 1を HPLC分析に付し CAMFEを定量した。 その結果を表 3に示す。 該定量値は、 チャート面積 (〃g · s e c) で示した
HPLCの分析条件は下記する。
検出器 :紫外吸光光度計 (測定波長: 293 nm)
カラム : As ah i p ak ODP- 50
4. 6 mm I D 1 50 mm
カラム温度 : 45°C
移動相 :ァセトニトリルノ水 = 95/5
表 3
凍結乾燥の度合が増すにつれて C AM F Eは卵黄層へ移行し易くなる。 つま り、 水分の減少にともない卵黄中の油性成分と接触し、 CAMFEは卵黄中に取 り込まれ易くなると考えられる。 特に 4 0 %以上の水分減量においてその移行率 が高い。
試験例 3
凍結乾燥した卵黄中に含まれる抽出物、 C A F Eまたは C AMF Eの卵黄 層への移行度合
(1) サンプル調製法
卵黄 1 0 gにそれぞれ抽出物、 C AFEまたは CAMFEを 2 6 Omg加え、 2 5 °Cでメカニカルスターラーを用いて 1時間攪拌 (2 0 0 r pm) し、 凍結乾 燥 (5 0%減量) に付しサンプルとした。
( 2 ) 操作法
各サンプルを粉砕、 篩過 (2 2メッシュ) して乾燥卵黄末とした後、 凍 結乾燥による減少量の水 (それぞれ約 5 g) を加え、 メカニカルスターラ一を用 いて 1時間攪拌 (2 0 0 r pm) 後、 水約 8 gを加えさらに 2時間攪拌 (5 0 0 r pm) し、 このうち 9 gを遠心分離 (1 0, 0 0 0 r pm、 3 0m i n. ) に 付した。
沈澱層を卵黄層からデカンテーションで分け、 卵黄層及び沈澱層をクロロホル ムで抽出 (各々 2 0m 1 X 1回と 1 0m 1 X 2回) し、 抽出液を硫酸マグネシゥ
ム (2 g) で乾燥後濃縮した。 濃縮液をクロ口ホルムに溶解して 1 Om lとし、 その 5 i 1を H PLC分析に付し、 各添加物を定量した。 その結果を表 4に示す 。 該定量値は、 チヤ一ト面積 ( g · s e c) で示した。
HPLCの分析条件は試験例 2と同一条件で行つた。
表 4
抽出物及び C A F Eの場合は、 C AMF Eに比較して卵黄層への親和性がより 強いと考えられる。
試験例 4
凍結乾燥した牛乳中に含まれる抽出物、 C A F Eまたは C A M F Eの牛乳 層への移行度合
(1) サンプル調製法
牛乳 1 00 gにそれぞれ抽出物、 CAFEまたは CAMFE 22mgを加え、 25°Cにて、 1時間攪拌 (200 r pm) し、 凍結乾燥に付しサンプルとした。
( 2 ) 操作法
サンプルに凍結乾燥によって減少した量に相当する量の水 (約 88 g) を加え 、 さらに 2 5 °Cにて 1時間攪拌 ( 500 r p m) した後、 遠心分離 ( 6, 0 00 r pm、 30 m i n. ) に付した。 牛乳層と沈澱層とをデカンテーシヨンによつ て分離し、 牛乳層は、 凍結乾燥後、 クロ口ホルム 50 m 1を加え 30分間加熱還 流し、 硫酸マグネシウムで乾燥し濾別濃縮した。 沈澱層は、 そのままクロ口ホル ムで抽出 (20m 1 X 1回と 1 0m 1 X 2回) し、 硫酸マグネシウムは濾別し抽 出液を濃縮した。 両層抽出溶液ともにクロ口ホルムにて 1 Om 1とし、 その 5〃
1を用いて H PLC分析に付し、 各添加物を定量した。 その結果を表 5に示す c 該定量値は、 チヤ一ト面積 ifi g · s e c) で示した。
HPL Cの分析条件は試験例 2と同一条件で行った。
表 5
C AMFEは抽出物、 CAFEに比較しての牛乳層への親和性が小さいと考え られる。
実施例 1
食品中でのコンプレツクス形成能の判定
供試試料として CAFE及び CAMFEを用いた。
市販の卵黄 1 0 gに CAFE 2 0 0mgを加え、 室温下 1時間攪拌後凍結乾燥 し、 赤外吸収スぺク トル用サンプルとした。 また、 CAMFE (2 1 0 mg) 添 加サンプルおよび対照サンプルも同様に調製した。 その結果を表 6に記載する。 表 6
この結果より、 CAFE及び CAMFEは卵黄中のコレステロールとコンプレ ックスを形成すると考えられる。 但し、 CAFEに関しては担体である卵黄の不 均一性に基づくバックグラゥンド消去の不完全性から、 CAFEのコンプレック
ス吸収はバックグラウンドの吸収 (1 7 1 0 cm- 1 ) に含まれた形となってい る力 CAFE (純品) に起因するピーク (1 6 7 5 cm— 1 ) が観察されてい ないことより、 コンプレックス形成有りと判断した。
実施例 2
卵黄中のコレステロールコンプレックスの形成
卵黄 1 0 gに抽出物、 CAFEまたはCAMFEを2 6 Omgを加え、 室温で メカニカルスターラーを用いて 1、 5または 2 0時間攪拌 (2 0 0 r pm) し、 凍結乾燥に付し、 いずれもコレステロールコンプレックス含有凍結乾燥卵黄末約 5 gを得た。
実施例 3
牛乳中のコレステロールコンプレックスの形成
牛乳 1 0 0 gに抽出物、 〇八?£または。八!^1?£を 1 0及び 5 0 0 mgを加 え、 室温にて 1、 5または 2 0時間攪拌 ( 2 0 0 r p m) し、 凍結乾燥に付し、 いずれもコレステロールコンプレックス含有乾燥粉乳約 1 2 gを得た。
実施例 4
凍結乾燥工程を組み合わせた卵黄からのコレステロールの除去法 卵黄 1 0 gにそれぞれ抽出物、 CAFEまたはCAMFEを各2 6 Omg加え 、 室温でメカニカルスターラーを用いて 1、 1 0及び 2 0時間攪拌 (2 0 0 r p m) し、 凍結乾燥に付した。
凍結乾燥卵黄を粉碎、 篩過 (2 2メ ッシュ) して乾燥卵黄末とした後、 凍結乾 燥により減少した量の水 (約 5 g) を加え、 さらにメカニカルスターラ一を用い て 2時間攪拌 (2 0 0 r pm) 後、 水約 3または 8 gを加え、 さらに 3 0分また は 2時間攪拌 (5 0 0 r pm) し、 この加水卵黄のうち 6. 5 gまたは 9 gを遠 心分離に付した。
沈澱層と卵黄層をデカンテ一シヨンで分け、 卵黄層を凍結乾燥に付し、 低コレ ステロール卵黄末 1. 9 4〜2. 3 7 g (7 7. 6〜9 4. 8 %) を得た。 表 7に、 攪拌時間は 1時間、 水の添加は 8 g、 遠心分離に付した加水卵黄は 9 gの時の卵黄層および沈澱層中のコレステロール量を酵素法による測定結果で示 した。
表 7 サンプル コレステロ- -ル濃度 (mg/W) 未処理卵黄 1 7 1. 2 3 (1 0 0%)
ヽ
(沈殿層) 2 3. 1 5
抽出物処理 1 4 5. 3 5 (8 4. 9 %)
(沈殿層) 4 1. 1 1
CAFE 処理 1 1 3. 6 4 (6 6. 4 %)
(沈殿層) 7 7. 3 6
CAMFE 処理 1 0 2. 7 6 (6 0. 0 %)
(沈殿層) 8 6. 3 9 本方法により、 卵黄中のコレステロールは、 2 0〜4 0%減少した。
実施例 5
凍結乾燥工程を組み合わせた牛乳からのコレステロ一ルの除去法
牛乳 1 0 0 gに抽出物、 CAFEまたは CAMFEを 1 0または 5 0 Omg加 え、 室温にて 1、 5または 2 0時間攪拌 (2 0 0 r pm) し、 凍結乾燥に付した 後、 凍結乾燥によって減少した量に相当する量の水分 (約 8 8 g) を加え、 室温 にて、 1、 5または 20時間攪拌 (20 0 r pm) した後、 遠心分離に付した。 牛乳層を沈澱層からデカンテ一シヨンによつて分離し、 凍結乾燥して低コレス テロール乾燥牛乳末 1 0. 5〜 1 1. 8 g ( 8 7. 5〜 9 8. 3 %) を得た。 酵素法によるコレステロールの測定において、 その減少率は、 7 5〜9 5 %で めつた
実施例 6
ラッ トを用いたコレステロールコンプレックス混餌の投与試験
供試試料として抽出物、 ァ— OZ、 CAFE, 2 4— MFEおよび CAMFE を使用した。 ί
ぐ実験動物 >
種'系統 : S 1 c : SD ラッ ト (S PF)
性 別 : 雄
購入週令 : 7週令
<実験方法〉
( 1 ) 群分け及び群構成
飼料 : コレステロール (以下、 CHLともいう) 1 %及びコール酸 ナトリウム 0. 5%含有粉末飼料 (CE— 2, 日本クレア (株) 製)
(2) 実験方法および採血
飼料に各供試試料を表 8に記載の割合で混合し、 自由摂取させた。 体重の変化 及び飼料の摂取量を測定するとともに 7日後に腹部大動脈より採血して、 血清中 の総コレステロールを測定した。 その結果を表 9乃至表 1 1に示す。
o. 群 匹数 供試試料 g/CE-2
(100 g)
1 Normal 8
2 Control (CHL) 8 1
3 抽出物/ CHL (0.5:1) 8 1. 7 13
4 抽出物/ CHL (1 :1) 8 2. 5 62
5 抽出物/ CHL (2 :1) 8 4. 1 86
6 r -OZ /CHL (0.5:1) 8 1. 7 88
7 ァ - OZ /CHL (1 :1) 8 2. 5 76
8 r - OZ /CHL (2 :1) 8 4. 1 52
9 CAFE/ CHL (0.5:1) 8 1. 7 80
10 CAFE/ CHL (1 :1) 8 2. 5 58
1 1 CAFE/ CHL (2 :1) 8 4. 1 66
12 24-MFE/CHL (0.5:1) 8 1. 7 98
13 24-MFE/CHL (1 :1) 8 2. 5 94
14 24-MFE/CHL (2 :1) 8 4. 1 88
15 CAMFE /CHL (1 :1) 8 2. 5 94
(3) 体重を平均値土標準偏差 (g) で示す。
投 与 曰 数
No. 群
0 3 7 9
1 Normal 269±12 278±13 296±13 308±15
2 Control (CHL) 268±10 272 ± 8 290±11 306±10
3 抽出物/ CHL (0.5:1) 269土 8 271±10 290±21 298±18
4 抽出物/ CHL (1 :1) 270土 9 270±10 293±18 305±23
5 抽出物/ CHL (2 :1) 268±10 273土 9 296±19 302土 8
6 7 - OZ /CHL (0.5:1) 268 ± 9 295±41 301士 9 313士 6
7 r-OZ /CHL (1 :1) 268±10 274±14 294±10 311±
8 r -OZ /CHL (2 :1) 267±10 277±15 295±10 307土 9
9 CAFE/ CHL (0.5:1) 268土 9 270±13 293±14 307土
1 0 CAFE/ CHL (1 :1) 270土 8 278土 5 299土 7 314土 8
1 1 CAFE/ CHL (2 :1) 268±11 267±18 283±20 299±20
1 2 24-MFE/CHL (0.5:1) 268 ± 9 273±17 291±21 305±16
1 3 24-MFB/CHL (1 :1) 268土 9 273±11 296土 5 312± 5
1 4 24-MFE/CHL (2 :1) 270土 8 263±14 280±18 297±21
1 5 CAMFE /CHL (1 :1) 267土 8 278±11 298±15 311土
(4) 飼料摂取量を平均値 ±標準偏差 (gZ個体 日) で示す。
0 投 与 曰 数
No. 群
0〜3 4〜7 8〜9
1 Normal 19.4±2.9 21.8±3.2 25.3±5.4
2 Control (CHL) 16.0±1.2 22.5±2.9 27.3±1.7
3 CAFE /CHL (0.5:1) 18.5±2.2 23.0±1.5 27.6±2.0
4 CAFE /CHL (1 :1) 17.2±1.8 23.5±1.9 26.4±2.1
5 CAFE /CHL (2 :1) 15.6±3.2 21.7±1.5 28.6±1.7
6 24 - MFE/CHL (0.5:1) 17·4±3.9 22.5±2.1 26.6 ±5.4
7 24 - MFE/CHL (1 :1) 17.0±2.7 22.5±2.7 28.5±2.6
8 24 - MFE/CHL (2 :1) 13·3±3.3 21.5±3.1 26.4±4.1
9 抽出物/ CHL (0.5:1) 18.8±4.5 23.5±3.6 28.9±5.0
1 0 抽出物/ CHL (1 :1) 19.5±2.6 23.5±2.0 26.4±6.2
1 1 抽出物/ CHL (2 :1) 19.1±1.8 21.9±1.9 28.8±3.8
1 2 7 -OZ /CHL (0.5:1) 19.9±1.5 22.6±2.6 29.0±2.5
1 3 7 - OZ /CHL (1 :1) Π.8±3.0 23.2±1.3 29.8±4.9
1 4 7 -OZ /CHL (2 :1) 19.2±2.4 22.3±2.5 28.9±4.1
1 5 CAMFE /CHL (1 :1) 17.8±2.2 23.2±2.2 27.1±2.1
(5) 血清中の総コレステロール値を平均値土標準偏差 (mgZd 1 ) で示 す。
表 1 1
, No. 群 平均値土標準偏差
1 Normal 83.25 ±15.39 ***
2 Control (CHL) 176.13 ±25.40
3 抽出物/ CHL (0.5:1) 168.25 ±28.36
4 抽出物/ CHL (1 :1) 128.51 ±20.56 ***
5 抽出物/ CHL (2 :1) 110.82 ±26.49 ***
6 r -0Z /CHL (0.5:1) 170.75 ±38.04
7 r -0Z /CHL (1 :1) 136.13 ±28.56 *
8 r-oz /CHL (2 :1) 112.38 ±21.68 ***
9 CAFE/ CHL (0.5:1) 174.13 ±32.99
1 0 CAFE/ CHL (1 :1) 122.88 ±23.05 ***
1 1 CAFE/ CHL (2 :1) 140.38 ±29.96 *
1 2 24-MFE/CHL (0.5:1) 165.63 ±33.75
1 3 24-MFE/CHL (1 :1) 135.25 ±28.09 *
1 4 24-MFB/CHL (2 :1) 123.75 ±23.37 ***
1 5 CAMFB /CHL (1 :1) 100.75 土 8.01 ***
*:Pく 0.05 ***:Pく 0.001
以上のように、 血清中の総コレステロールの上昇抑制に有意差がみられたのは 、 CAFE/CHL (1 : 1) 、 CAFE/CHL (2 : 1) N 2 4 -MFE/ CHL (1 : 1) 、 24 -MFE/CHL (2 : 1) 、 抽出物 ZCHL (1 : 1 ) 、 抽出物 ZCHL (2 : 1) r-OZ/CHL (1 : 1) 、 ァ—OZZCHL (2 : 1) 、 CAMFE/CHL (1 : 1) である。 またいずれの添加物にも体 重の変化、 飼料の摂取量に有意差がみられないことより、 食品への応用に対して
問題は生じないものと判断できる。
実施例 7
ラッ トを用いた卵黄末混餌投与試験
供試試料として抽出物、 y— OZ、 CAFEおよび CAMFEを使用した。 ぐ実験動物 >
種'系統 : S 1 c : SD ラッ ト (SPF)
性 別 : 雄
購入週令 : 7週令
ぐ実験方法〉
( 1 ) 卵黄末の作成方法
卵黄 2 50 0 gに供試試料を無添加あるいは各々 50 g添加し、 メ 二カルス ターラーで 1時間攪拌した後、 凍結乾燥し約 1 250 gのコレステロールコンプ レックス形成卵黄末を得た。
( 2 ) 飼料及び群構成
( 1 ) で得られた各卵黄末をコール酸ナトリウム 5 %含有粉末飼料 ( C E _ 2 ) に 1 : 1の割合で混合し、 表 1 2の群構成で試験した。
表 1 2
(3) 実験方法および採血
ラッ卜に第 1 2表に記載した飼料をそれぞれ 3日間自由摂取させた。 途中 2日 目及び 3日目に尾静脈より採血し、 投与 4日目には腹部大動脈より採血して血清 総コレステロ一ルを測定した。
さらに肝臓を摘出し、 肝臓中コレステロールを測定した。 ラッ卜の体重増加、 飼料摂取量、 血清総コレステロール及び肝臓コレステロールの測定結果を表 1 3 乃至表 1 5に示す。
(4) 体重及び飼料摂取量を平均値土標準偏差 (g) で示す。
表 1 3 体 重 (g) 摂取量
No. 群 固体ダ曰)
0曰 3曰 0〜3日
1 Normal 275.3±11.6 283.4土 9.9 19.9±1.3
2 Control 274.6±10.9 289·2±14·4 16.5±0.8
3 抽出物 275.1±10.2 291.6±12.5 18.2±1.3
4 r-OZ 275.9士 9.6 292.2± 10.5 17.9±1.8
5 CAFE 274.8土 9.9 287.2±11.7 17.1±0.2
6 CA FE 274·7±13· 1 288.4±13.2 17.3±0· 5
(5) 血清中の総コレステロール値を平均値土標準偏差 (mg/d 1) で示 す。
1 4 血清中総コレステール量
o. 群
0曰 2曰 3曰
1 Normal 65.3土 7.9^ 66.6 土 9.5*** 63.8±10.7
2 Control 90.0土 8.2 95.6 土 9.0 68.8±11.0 3 抽出物 70.6土 9.2 70.8 ±10.3*** 55.7土 6.8s 4 r-OZ 71.3±10.3' 72.8 土 8.8*** 57.4土 7.5s 5 CAFE 81.1±11.7 81.4 ±16.3* 66.8±16·0 6 CAMFE 76.6±10.7 74.5 ±10.7*** 56.4± 8· Γ
: Ρく 0.05 **:Ρ<0.01 :Ρ<0.001
(6) 肝臓重量 (g) 及び肝臓中の総コレステロール値を平均値土標準偏差 (m /g mg/ t o t a 1 ) で示す。
表 1 5
: Pく 0.05 **:P<0.01 : Pく 0.001 実施例 8
ラットを用いた卵黄末強制経口投与試験
供試試料として抽出物、 ァ _OZ、 CAFEおよび CAMFEを使用した。 ぐ実験動物〉
種 ·系統 : S l c : SD ラット (SPF)
性 別 : 雄
購入週令 : Ί週令
ぐ実験方法 >
( 1 ) 飼料及び群構成
実施例 7と同様にして調製した卵黄末及びコンプレックス形成卵黄末を注射用 精製水で 3 gZ6 m l/個体の用量に調整し、 1日 3回、 3日間強制経口投与し た。
途中 2日目及び 3日目に尾静脈より採血し、 投与 4日目には腹部大動脈より採 血して血清総コレステロ一ルを測定した。
さらに肝臓を摘出し、 肝臓中総コレステロールを測定した。 ラッ 卜の体重増加 、 飼料摂取量、 血清総コレステロール及び肝臓コレステロールの測定結果を表 1 6乃至表 1 8に示す。
(2) 体重を平均値土標準偏差 (g) で示す。
表 1 6
No. 群 0曰 3曰
1 Normal 265.4土 8.1 277.6土 7.4
2 Control 264.3±13.1 275.5±13.1
3 抽出物 263.5±11.8 276.2±12.8
4 7-0Z 265.2±13.3 271.5±16.6
5 CAFE 266.5±13.0 279.4±14.2
6 CAMFE 262.3±10.2 271.7±14.2
(3)血清中の総コレステロール値を平均値士標準偏差 (mgZd 1) で示 す。 · . 1 7
* : Pく 0.05 ": Pく 0.01 : Pく 0.001
(4) 肝臓重量 (g) 及び肝臓中の総コレステロール値を平^]値土標準偏差 (mg/g、 mg/ t o t a l) で示す。
表 1 8
* : Pく 0.05 **:Pく 0.01 *** : Pく 0.001 以上のように、 実施例 6乃至実施例 8において血清中の総コレステロール及び 肝臓中の総コレステロールの上昇抑制に供試試料の全てに有意差がみられ、 特に 顕著な有意差は、 抽出 、 y— OZ及び CAMFEに見られた。 また、 いずれの 添加物にも体重の変化、 飼料の摂取量には有意差が見られない。
実施例 9
正常および糖尿病ラットを用いたコレステロールコンプレックス強制経口 投与試験
供試試料として C A F¾;、 抽出物および CAMFEを使用した。
ぐ実験動物〉
種'系統 : S i c : SD ラッ ト (SPF)
性 別 : 雄
購入週令 : 7週令
ぐ実験方法 >
(1) 糖尿病ラッ 卜の作製方法
8週令の S i c : SD系雄性ラッ トを用い、 ァロキサンを 42〜44 mg/ k g静脈内投与し、 糖尿病ラッ トを作製した。
実験には、 ァロキサン投与 1 3週後の糖尿ラッ トを用いた。
( 2 ) 標識化合物
3H—コレステロール (以下、 3H—CHLという) は、 日本アイソトープ協会よ り購入したものを使用した。
( 3 ) 投与液の調製
3H— CHLと抽出物、 C AFEまたは C AMFEをそれぞれ 1 : 2の割合でク ロロホルムに溶解した後、 減圧乾固し、 それぞれのコンプレックスを作製した。 そのコンプレックスを 5%アラビアゴムで懸濁し投与液とした。 投与液濃度とし ては CHLとして 2 Omg/mlとなるように調製した。 ,
( 4 ) 投与方法
311_。1^1^投与液、 抽出物 311—じ111^投与液、 CAFEZ3H— CHL投与液 または CAMFE 3H— CHL投与液を 5 m 1 /k gでゾンデを用いて正常およ び糖尿病ラッ トに経口投与した。 投与放射能は、 3. 7MBqZk gとした。 投 与に際して動物は約 1 8時間絶食し、 餌は投与後直ちに与えた。
( 5 ) 血清濃度の測定
投与 2、 4および 6時間後に尾静脈より採血し、 投与 24時間後には腹部大動 脈より採血した。 採血後、 4 °Cで遠心分離 (3, 000 r pm. 1 5m i n) し て血清を得た。
血清 1 00〃 1に組織溶解剤 SOLUENE— 350 (PACKARD) 1 m 1を加えて溶解後、 シンチレ一ター ECONOFLUOR (Du Po n t NEN Re s e a r c h P r o du c t s) 9 m 1を加えて液体シンチレ— シヨンカウンター (TR I -CARB 4530、 PACKARD) 放射能を測 定した。 血清3 H— CHL濃度の測定結果を表 1 9および表 20に示す。
表 1 9 正常ラッ 卜
以上のように、 実施例 9において C H Lと供試試料のコンプレックス投与によ り、 血清 CHL濃度を抑制し、 特に CAMFEはその効果が顕著であった。 以下の実施例 1 0から 1 9で使用した、 CAFEは、 実施例 1と同様に再結晶 を繰り返して調製した。 また、 抽出物は、 米糠より溶媒で抽出した油性成分を脱 ガム、 脱ロウ後にアルカリで処理し、 中和後固液分離し、 残渣を蒸留、 溶媒抽出 、 力ラム処理を行うことによって得られた抽出物を使用した。
実施例 1 o
米糠成分を含有する油脂を用いたマヨネーズ類の製造
卵黄 6 gを泡立て器を用いて攪拌した後、 米酢 4. 5mlを添加し混合した。 次に 2 %の抽出物を含有するサラダ油 (日清製油社製) 30mlを徐々に添加してマヨネ —ズを調製した。
実施例 1 1
米糠成分で処理した全卵及びノ又は卵黄類を用いたマヨネ一ズ類の製造 ( 1 ) 乾燥卵黄を用いたマヨネーズの調製
卵黄 6 gに、 抽出物 3121^"を添加し泡立て器を用いて攪拌混合後凍結乾燥し て製造した抽出物添加乾燥卵黄 3 gを乳鉢に秤量し、 水 3 ml、 米酢 4. 5ml、 サラ ダ油 30mlを攪拌下徐々に添加してマョネーズを調製した。
1 )抽出物の添加量 312mgは卵黄 6 g当り 78mgのコレステロ一ルが含有される
(13mg/卵黄 l g) とした場合で、 抽出物の添加量はモル比で約 2倍に設定した
( 2 ) 卵黄を用いたマヨネーズの調製
卵黄 6 gに、 抽出物 31211^"を添加し泡立て器を用いて混合した後、 米酢 4. 5m 1を添加し混合した。 次にサラダ油 30mlを徐々に添加してマヨネーズを調製した 実施例 1 2
米糠成分で処理した全卵及びノ又は卵黄類及び米糠成分を含有する油 脂を用いたマヨネ一ズ類の製造法
( 1 ) 抽出物添加乾燥卵黄を用いたマヨネーズの調製
実施例 1 1の(1)と同様の方法で調製した抽出物添加乾燥卵黄 3 gを乳鉢に秤 取し、 水 3 ml、 米酢 4. 5mlを添加し混合した。 次に実施例 1 0と同様の方法で調 製した抽出物を含有するサラダ油 30mlを徐々に添加しマヨネーズを調製した。
( 2 ) 卵黄を用いたマヨネーズの調製
卵黄 6 gに、 抽出物 3121^"を添加し泡立て器を用いて混合した後、 米酢 4. 5m 1を添加し混合した。 次に実施例 1 0と同様の方法で調製した抽出物を含有する サラダ油 30mlを徐々に添加してマヨネ一ズを調製した。
実施例 1 3
CAFEを含有する油脂を用いたマヨネ一ズ類の製造
実施例 1 0、 実施例 1 1及び実施例 1 2において抽出物に代えて CAFEを用 いて同様にしてマヨネーズを調製した。
実施例 1 4
米糠成分を含有する油脂を用いて調製したマヨネーズ類の強制経口投与試験 ぐ実験動物 >
種 ·系統 Jcl:SD ラッ ト (SPF)
性 別 雄
購入週令 7週令
ぐ実験方法〉 ,
(1 ) 糖尿病ラッ トの作製方法
8週令の Jcl:SD系雄性ラッ トを用い、 ァロキサンを 42〜44mg/kg 静脈内投与し、 糖尿病ラッ トを作製した。
実験には, ァロキサン投与 13週後の糖尿ラッ トを用いた。
(2) マヨネーズの調製
卵黄 6 gにコレステロール 1050mgを添加し泡立て器を用レ、て混合したのち、 米 酢を 4.5ml添加し混合した。 次に 7%の抽出物を含有するサラダ油 30mlを徐々に 添加して調製した。 なお、 対照群のマヨネーズも同様な方法で調製した。
(3) 投与方法および採血
上記で調製した対照群のマヨネーズを 9 g/kgの用量で一日 2回、 2日間強制経 口投与した。 3日目の午前 9:00に同用量のそれぞれのマヨネーズを強制経口投与 し、 4および 8時間後に尾静脈採血した。 さらに 24時間後には腹大動脈より採血 して血清総コレステロールを測定した。
実施例 1 5 抽出物添加卵黄を用いて調製したマヨネーズ強制経口投与試験 ぐ実験動物 >
種 ·系統 Crj:SD ラッ ト (SPF)
性 別 雄
購入週令 7週令
ぐ実験方法〉
( 1 ) 標識化合物
3H -コレステロール (以下、 3H— CHLという) 、 '4C—コレステロール (以 下、 14C一 CHLという) は、 日本アイソ トープ協会より購入したものを使用し た。
( 2 ) 乾燥卵黄の調製
C-CHL (9.25MBq/6.25mlエタノ-ル溶液) 1.5mlと蒸留水 0.5mlを 50mlナス型フ ラスコに添加しエタノールを減圧下に蒸発させた。 その後、 蒸留水 lml、 卵黄 4 g、 抽出物/'4 C- CHL群には更に抽出物 209.21^"を添加し攪拌した。 それらをド ライアイス一エタノールにて凍結し、 約 8時間凍結乾燥した。
"抽出物 209.2mgの添加量は卵黄 (13.08mg/卵黄 1 g) 4 g当り 52.3mgのコ レステロールが含有するものとした場合で、 抽出物の添加量はモル比で約 2倍に 設定した。
(3) マヨネーズの調製
MC- CHLまたは抽出物/14C- CHL添加乾燥卵黄 1 g相当を乳鉢に秤量し、 水 1 ml 、 サラダ油 9 mlおよび米酢 1.5mlを徐々に加え攪拌してマヨネ一ズを調製した。 マヨネーズ中の放射能 (Bq/g) は調製した一部を用いて液体シンチレ一ターにて 測定した。
(4) 尾静脈投与用コレステロール懸濁液の調製
3H- CHL[1,2,6,7- 3H-(N)- ]35 1を 10mlの共栓試験管に分注して窒素下で蒸発 乾固したのち、 95%エタノール 200 i 1に溶解した。 その後、 生理食塩液を加え て懸濁して 4 mlに調製した。
( 5 ) 投与方法
ラッ トは投与日より RI動物飼育室に移し、 ステンレス製代謝ケージに個別飼育 し、 午前 10:00より3 H- CHL懸濁液を 2.5ml/kgの用量で尾静脈内投与し、 直後に11 C-CHLまたは抽出物/'4 C-CHL含有マヨネーズ 10g/kgの用量でゾンデにて経口投与 した。 投与に際して動物は投与前日の午後 4時頃に餌を取り除き (水は自由に与 える) 、 投与後 6時間より給餌を行った。 投与 2、 4、 6、 8、 10、 24、 48、 72 時間後に尾静脈より採血し、 投与 96時間後にはエーテル麻酔下、 腹大動脈より採
血した。 採血後、 遠心分離により血清を得た。
(6) 血清中コレステロール濃度の測定
血清 lOOmgに組織溶解剤 S0LUENE- 350 (PACKARD) 1mlを加えて溶解後、 シン チレーター EC0N0FLU0R (Du Pont 画 Research Products) 9 mlを加えて液体 シンチレーシヨンカウンタ一 (TR卜 CARB 4530、 PACKARD) にて放射能を測定し た。
(7) コレステロール吸収率の測定
血清 lOOmgに組織溶解剤 S0LUENE-350 1 mlを加えた後、 シンチレ一ター 9 ml を加えて液体シンチレ一シヨンカウンターで14 C並びに3 Hの放射能を測定してコ レステロール吸収率 (MC/3HX100) を求めた。
実施例 1 6
抽出物添加卵黄を用いたマヨネ一ズ強制経口投与試験
実施例 1 4 <実験方法〉 (2) (3) を以下の方法に変更する点を除き、 他の 方法は実施例 1 4と同様に実施した。
(2) マヨネーズの調製
卵黄 6 gにコレステロール 1050mg、 抽出物 2100nigを添加し泡立て器を用 、て混 合したのち、 米酢を 4.5ml添加し混合した。 次にサラダ油 30mlを徐々に添加して 調製した。 なお、 対照群のマヨネーズも同様な方法で調製した。
(3) 投与方法および採血
上記で調製した対照群のマヨネーズを 9 g/kgの用量で、 あるいは抽出物で処理 したマヨネーズを 10g/kgの用量で一日 2回、 2日間経口投与した。
実施例 1 Ί
米糠成分で処理した全卵及び/又は卵黄類及び米糠成分を含有する油脂を用 、 て調製したマヨネ一ズの強制経口投与試験
実施例 1 5 <実験方法〉 (3) を以下の方法に変更する点を除き、 他の方法は 実施例 1 5と同様に実施した。
(3) マヨネーズの調製
MC- CHLまたは14 C-CHL添加乾燥卵黄 lg相当を乳鉢に抨量し、 水 lml、 2% の抽出物を含有するサラダ油 9 mlおよび米酢 1.5mlを攪拌下、 徐々に添加してマ
ヨネ一ズを調製した。 マヨネーズ中の放射能 (Bq/g) は調製した一部を用いて液 体シンチレ一ターにて測定した。
実施例 1 8
米糠成分で処理した全卵及びノ又は卵黄類及び米糠成分を含有する油脂を用い て調製したマヨネーズの強制経口投与試験
実施例 1 6 <実験方法〉 (2 ) を以下の方法に変更する点を除き、 他の方法は 実施例 1 6と同様に実施した。
( 2 ) マヨネーズの調製
卵黄 6 gにコレステロール 1050mg、 抽出物 2100mgを添加し泡立て器を用いて混 合したのち、 米酢を 4. 5ml添加し混合した。 次に 7 %の抽出物を含有するサラダ 油 30mlを徐々に添加して調製した。 なお, 対照群のマヨネーズも同様な方法で調 製した。
実施例 1 9
米糠成分で処理した全卵及び 又は卵黄類及び米糠成分を含有する油 脂を用いて調製したマヨネ一ズの強制経口投与試験
実施例 1 5 <実験方法〉 ( 3 ) を以下の方法に変更する点を除き、 他の方法は 実施例 1 5と同様に実施した。
( 3 ) マヨネーズ ©調製
1 4 C- CHLまたは抽出物/1 4C-CHL添加乾燥卵黄 1 g相当を乳鉢に秤量し、 水 1 ml 、 2 %の抽出物を含有するサラダ油 9 mlおよび米酢 1. 5mlを攪拌下、 徐々に添加 してマヨネーズを調製した。 マヨネーズ中の放射能 (Bq/g ) は調製した一部を用 レ、て液体シンチレ一夕一にて測定した。
実施例 1 4、 実施例 1 6及び実施例 1 8の血清総コレステロールの測定結果を 表 2 1に示す。
表 2 1 含有量 (J 投 血中総コレステロール量 (mg/ctf)
ヒ
匹 与
群 uレ 抽 投与前 最終投与経過時間 (時間) ステ 出 S
数 口一 物 /
ル k 0時間 4時間 8時間 24時間 対照 8 2.7 9 218±70 679±204 680±162 550±284
*
実施例 14 8 2.7 5.0 9 219±69 556±286 520±113 458±170
*
実施例 16 8 2.7 5.0 10 222±66 540±135 515±100 444±230
* * * * * * 実施例 18 8 2.7 10.0 10 220±60 390±103 321±115 263±141
% : pく 0.05 n : Pく 0.01 m : pく ο.οοι なお、 血清中の総コレステロール値は平均値土標準偏差 (mg/dl) で示した。 表 2 1記載の最終投与 8時間後の結果から、 卵黄に抽出物含有サラダ油を加え る方法で得られたマヨネーズ (実施例 1 0記載のマヨネーズに相当する。 ) 及び 卵黄に抽出物を添加した後、 サラダ油を加える方法で得られたマヨネーズ (実施 例 1 1 (2)記載のマヨネーズに相当する。 ) において、 抽出物処理卵黄 Zサラダ 油の血清中総コレステロールは、 対照の卵黄 Zサラダ油に比し明らかに低下して いることが判る。
また、 抽出物処理卵黄 抽出物含有サラダ油より得られたマヨネーズ (実施例 1 2 (2)記載のマヨネーズに相当する。 ) の血清中総コレステロールは、 対照の 卵黄 Zサラダ油を用いた場合に比し、 より顕著なコレステロール低下効果が認め られた。
実施例 1 5、 実施例 1 7及び実施例 1 9の血清中総コレステロール濃度の曲線 下面積 (A rea Under C urve) (0〜96時間) を平均値土標準偏差 ( g · hr • ml 1 ) で表 2 2に示す。
表 2 2
n : pく 0. 01
表 2 2記載の値から、 抽出物処理凍結乾燥卵黄 Zサラダ油を用いた場合は、 凍 結乾燥卵黄 //サラダ油を用いた場合に比し、 コレステロールの吸収を 13. 4%抑制 する傾向を示し、 抽出物含有サラダ油を用いた場合は、 凍結乾燥卵黄 Zサラダ油 を用いた場合に比し、 コレステロールの吸収を 14. 3%抑制する傾向を示す。
また、 上記両方法を併用した場合、 即ち抽出物処理凍結乾燥卵黄 Z抽出物含有 油を用いた場合は凍結乾燥卵黄 Zサラダ油を用 、た場合に比しコレステロールの 吸収を 50. 5%抑制し、 顕著な相乗効果を示した。
なお、 第 1 5図に投与後 2〜72時間に於ける血清中コレステロール濃度を、 第 1 6図に投与後 2〜96時間に於けるコレステロ一ル吸収を示した。
これらの第 1 5図及び第 1 6図より血清中コレステロール濃度及び投与後 24時 間以降のコレステロール吸収率は、 以下のような順位を示し、 特に抽出物処理凍 結乾燥卵黄 Z抽出物含有サラダ油を用いた場合が極めて低い値を示した。
1. 抽出物処理凍結乾燥卵黄ノ抽出物含有サラダ油を用いた場合
2. 抽出物処理凍結乾燥卵黄 Zサラダ油を用いた場合
3. 凍結乾燥卵黄 Z抽出物含有サラダ油を用いた場合
4. 凍結乾燥卵黄 Zサラダ油を用 L、た場合 (対照)
また、 抽出物に代えて CAFEを用いて実施例 1 4〜1 9と同様にして、 血清 総コレステロール及び血清中総コレステロール濃度の Area Under Curve (0 〜96時間) を測定した結果、 実施例 1 4〜1 9と同様の結果となった。
実施例 2 0
ケーキの製造方法
卵黄または抽出物添加卵黄を 7 2 gに、 小麦粉 3 6 g、 砂糖 1 5 g、 ベーキン グパウダー 1 gを同時に入れ混ぜ合わせ、 1 6 0°Cに温めたオーブンで 4 0分間 焼きあげた。 ケーキ 1 0 0 g中には卵黄 6 0 gが含有される。
実施例 2 1
血清中コレステロールに対する抽出物添加卵黄を用いて作製したケーキ摂取の
〔実験動物〕
種 ·系統 S l c : SDラット (SPE)
性別 雄
購入週令 7週令
〔実験方法〕
( 1 ) 群構成 混餌濃度 (g)
匹数
ケーキ C E— 2 処置対照 1 0 2 0 1 0
対照 1 0 固形 C E— 2 飽食
抽出物添加 1 0 2 0 1 0
(2) 実験方法および採血 ,
Slc:SD系雄性ラッ ト (S PF、 8周令) にァロキサン 4 2〜4 4 mg/kgを静脈 内投与し、 1 1週間後より、 卵黄含有ケーキ 2 0 gおよび固形飼料 CE— 2 4 個 (約 1 0 g) を与えて、 高コレステロール血症ラットを作製した。
抽出物を卵黄重量の 2%加えて作製したケーキ 2 0 gおよび固形飼料 CE— 2 4個 (約 1 0 g) を与えて 1 0日間飼育した。 対照群には固形飼料 CE— 2を 与えた。 5日目、 1 0日目に尾静脈より採血し、 血清中総 CHLを測定した。 血清中の総コレステロール値を平均値土標準偏差 (mgZdl) で示す。
表 23 抽出物添加卵黄を用いて作成したケーキを投与後の
ラット血清中総 CHL 匹 血清中総量 C H L ( mg/ di) 群
0曰 5曰 10日
処置対照 10 563.3±402.2 659.6±433.5( 0) 760.3±443.0( 0) 対照 10 547.5±355.9 202. ± 58.9(100) 227.9±100.5(100) 抽出物添加 10 568.8±360.6 254.9±162.1( 88) 267.2±192.7( 93) 平均値土標準偏差 * :P<0.05 U :P<0.01
( ) :抑制率
【産業上の利用可能性】
本発明により食品中のコレステロールを減少させ、 生体への吸収を防止するこ とができ、 コレステロールの生体への蓄積を防止し、 動脈硬化などの予防に非常 に有用な食品添加物および食品を得ることができる。 又、 本発明により、 血中コ レステロ一ルの低下又は上昇抑制作用を有したマヨネ一ズ類を製造することがで さる。