明 細 書
ぺプチ ド及び蛋白質の修飾
帝業 卜の禾 ilffl !?
この発明は、 生理活性ペプチド又は生理活性蛋白質の修飾法及びその修飾物質 に関するものである。 従来の技術
生理活性ペプチ ド又は生理活性蛋白質が数多く知られている。 以下これらをま とめて生理活性ペプチ ドと称することもある。
これらの生理活性ペプチ ドと しては、 例えば、 イ ンターロイキン ( I L ) 一 1、 一 2、 — 3、 — 4、 一 5、 一 6、 一 7、 一 8、 一 9、 一 1 0、 一 1 1、 一 1 2、 — 1 3、 一 1 4、 一 1 5、 G— C S F、 GM— C S F、 M— C S F、 エリ スロボ ェチン (Erythropoietin) 、 ステム セル フ ァ クター (幹細胞因子、 Stem eel 1 factor) 、 m p 1 — リガン ド (mp卜 1 igand) 、 α —、 β ―、 r一イ ンターフエ ロン、 ソマ トス夕チン、 ノ ソプレツ シン (Vasopressin) 、 イ ンシュ リ ン U insu 1 in) 、 成長ホルモン(Growth hormone) 、 サブスタンス P (Substance P ) 、 A D F (ATL derived factor, ヒ トチォレ ドキシン)等、 人体中で生理的に働いてい るペプチ ド及びこれらを改変したペプチ ド、 ボンべシンの様に動物由来のもの、 ァスパラギナーゼ (Asparaginase) の様な微生物由来のもの、 リ シンの様な植物 由来のものなどが挙げられる。 また、 抗体もこれらの生理活性ペプチ ドに含まれ る。
これらの抗体と してはヒ 卜のモノ クローナル抗体ばかりでなく、 動物のモノ ク ローナル抗体も含まれる。 これらのうちのいく つかのものは医薬又は診断薬と し てすでに利用されており、 また、 いく つかのものは医薬又は診断薬と しての利用 が検討されている。
例えば、 I L— 2は抗癌剤と して、 エリ スロポエチン、 G— C S Fは造血剤と して、 イ ンシュ リ ンや成長ホルモンは先天的、 後天的にこれらが欠損あるいは不 足している患者の治療に臨床応用されている。 更に、 I L一 6は血小板増強剤と
して臨床開発中である。
このように生理活性ペプチ ドは医薬と して重要であるが、 更に生理活性べプチ ドに新たな機能を附与したり、 生理活性ペプチ ドの持つ医薬と しての欠点を補う 目的で、 生理活性ペプチ ドを高分子物質などで修飾することが試みられている。 例えば、 先天性免疫疾患であるアデノ シンデァミナ一ゼ欠損症は正常なアデノ シンデアミナーゼ (A D A ) の欠損によるもので、 A D Aの体内滞留時間を延長 するために A D Aをポリエチレングリ コール ( P E G ) で修飾したものが医薬と して用いられている。
一方、 生理活性ペプチ ドの多く は対応する受容体、 或はリ ガン ドに特異的に結 合することがその生理機能を発揮する為に必須であるが、 この特異的結合を利用 して特定の生理活性ペプチ ドをターゲティ ング分子と して利用することも考えら れている。
例えば I L一 6分子にジフテリ ア トキシンを結合し、 I L一 6受容体を持つ癌 細胞へ特異的に当該トキシンを送り込み、 癌細胞を殺す試みがなされている。 癌 特異的抗原を認識するモノ クローナル抗体に制癌剤を結合させ、 制癌剤を癌細胞 に特異的に送り込むことも同様に有効な方法と して開発されている。
更に、 ドラ ッグデリバリーシステム (D D S ) に生理活性ペプチ ドを利用する 試みは遺伝子治療の領域でも重要である。 と りわけ、 遺伝子の生体内 (in vivo) 投与による遗伝子治療は大きな期待を持たれており、 George Y. Wuらは、 化学的方 法によりオルソムコイ ド (orosonucoid) 等の生理活性ペプチ ドにポリ リ ジン (プ ラス荷電を持つ) を結合させ、 この複合体で D N Aプラスミ ド (マイナス荷電) を包み、 オルソムコィ ドに対する受容体を持つ肝細胞に D N Aを送り込む遺伝子 療法を開発した (J. Biol. Chem. , 263, 14621, 1988) 。
これら生理活性ペプチ ドの臨床上の問題点を以下に述べる
1、 副作用 : 本来、 生体内で生理的に働いている、 これら生理活性ペプチドを 人体に投与しても副作用が無いと思われるが、 実際に臨床投与すると、 ほとんど の生理活性べプチ ドは何等かの副作用を示す。 これはこれら生理活性ペプチドは 本来局所で生産され、 放出され、 局所で作用して、 その場で大部分が分解されて いるのに対して、 臨床投与された生理活性べプチドは一時的に高い血中濃度で全
身に分布する訳であるから、 一般的に非生理的反応や臨床上望ま しく ない反応が 生じる。
2、 早い代謝速度 : 生理活性ペプチ ドの多く にとって、 生体内で長時間存在す ることは生体に不都合で有るため、 血中で分解されたり、 いく つかの臓器に捕獲 されて分解され、 早い速度で血中よ り消失する。 これは生理活性ペプチ ドの薬効 を出すうえでの障害となる。
3、 抗原性 : 人体内の生理活性ペプチ ドは抗原性が低いが、 組換え体で作られ る生理活性べプチ ドは糖鎖が付かない物や、 天然と違つた糖鎖が付いた物が臨床 に用いられる。 これらは場合によっては抗原性を持ち長期間あるいは頻回投与す ると抗体ができて、 投与した生理活性ペプチ ドを中和し、 薬効がでなく なったり、 最悪の場合は人体に有害なアレルギー反応を起こす場合も考えられる。
このような生理活性べプチ ドが有する以上の問題点を解决するために、
1、 臓器あるいは組織に対し特異的な親和性を持つ分子、 例えば、 骨髄細胞に 多く 分布する c一 k i t分子に対して特異的に結合するステム セル フ ァ クタ 一 (幹細胞因子 ( S C F) ) を I L一 6分子と結合させた分子、 I L一 6Z S C Fは骨 ifiに港縮され、 I L一 6の作用と して巨核球を血小板への分化を促進し、 血小板を增加させることができる。 I L一 6は視床下部に作用し中枢神経を介し て発熱を起こすが、 I L一 6の骨饉への濂縮は発熱という副作用を低減させるこ とであろう。
同様に、 I L一 2を腫瘍特異的サイ ト トキシ ッ ク Τ セル (Cytotoxic T Ce II ( C T L ) ) に作用させるために、 I L一 2分子に腫瘍抗原分子、腫瘍そのもの、 或は腫瘍細胞の破砕画分に結合した形で投与することが考えられる。 腫瘍抗原を 認識する CT Lは当該腫瘍抗原に結合し、 更にそれに結合した I L一 2で効果的 に活性化され、 腫瘍細胞を攻 gすることができるであろう。
ウィルス性肝炎に用いられているイ ンターフ ロン ( 0 [ —、 /8—、 r - IFN) は ァシァログリ コプロテイ ン ( asialoglycoprotein) 等の肝ァシァログリ コプロテ イ ンレセプ夕一 (asialoglycoproten receptor) に対するリ ガン ドを結合させて 肝臓にターゲッ 卜 し、 I F Nの副作用を軽減させることが期待できる。
また、 造血系の前駆細胞に作用しこれを分化増殖させるまたは造血系癌に作用
して免疫系または抗癌剤の作用を増強する目的で用いられる TNF、 G— C S F、 GM_ C S F、 I L一 1 1、 S C F、 m 1 - 1 i g a n d , L I F、 I L - 3 等もそれぞれ対応する作用細胞またはその隣接する支持細胞に結合能を持つ分子 (ターゲッティ ング分子) との結合体を用いることによ り、 それぞれの副作用を 軽減させることが期待できる。 造血系以外の癌の治療に用いられる TN F、 I F についても同様である。
2、 投与された I L一 6は速やかに血液中より消失するが、 I L— 6を例えば、 ヒ 卜血清アルブミ ン (human serum albumin ( H S A ) ) 、 ポリ リ ジンや、 P E G のような生体の細網内皮系 (reticuloendothelial system, RES) に捕捉されにく い高分子物質と結合させると、 I L一 6の血中半減期を延長できるであろう。 また、 A D F (ATL derived factor, ヒ 卜チォレ ドキシン ; M sui. et al.. (1 992)Biophys. Biochem. Res. Com.186 (3), 1220-1226. ) または S O D (superoxide dismutase) は発生期の酸素を還元する生体内分子で抗炎症剤と して臨床応用が試 みられているが、 A D Fまたは S 0 Dの血中濃度を長時間維持できれば、 よ り高 ぃ抗炎症作用を期待できる。 I L— 6と同様に A D Fまたは S ODに H S Aや P E Gを結合させることにより AD F又は S ODの抗炎症効果の増強ができる。
I L— 2、 I FN、 G - C S F、 GM - C S F、 I L一 1 1、 S C F、 m p 1 一 l i g a n d、 L I F、 I L一 3、 TN F等についてもも同様に効果を高める ことが期待できる。
3、 先天的にある酵素が欠損している為に起きる遺伝病が多く の種類知られて いる。 例えば、 プリ ンヌクレオサイ ドホスホリ ラーゼ ( P N P ) が欠損すると神 経障害を起こ して死亡するが、 牛の P N Pをポリエチレングリ コール (Polyethy lene glycol (P E G) ) に結合したものを投与することである程度救うことがで きる。
P E Gを結合させることは牛 P N Pの抗原性を低減させ、 この臨床応用を可能 にした。 これは P N Pの抗原となる部位が P E Gでマスクされる為と解釈されて いる。 P N Pに H S Aを結合させることにより同様に抗原性を減少させることが 期待できる。
抗血栓症に用いるへビ毒ぺプチ ド等に対しても H S Aや P E Gを結合すること
により同様の抗原性軽減効果が期待できる。
このように、 生理活性ペプチドの問題点を補う為の修飾の場合も、 生理活性べ プチ ドを標的分子と して利用する場合も、 生理活性ペプチ ドと他の生理活性ぺプ チ ド、 糖鎖、 P E G等を互いの機能を失う ことなく 結合させ修飾することは重要 である。 一般にこのような修飾を行うための結合は化学的な方法で行なわれる。 化学反応の場合は生成する化学結合の位置や結合数を制御することが難し く、 結 合対象の両者の活性を保持した状態で結合体を得ることが難しい。 また、 一定の 構造を持った結合物を一定に生産するという医薬品では極めて重要なことが製造 上制御しにく い。 特に、 高分子同士の結合の場合は、 複数の形の結合物が同時に 生成することになり、 単一物に精製することが極めて難しく なる。 日月の 示、 本発明は、 少なく ともグルタ ミ ン残基を有する生理活性べプチ ド又は生理活性 蛋白質とァミ ノ供与体を有する物質とを、 微生物由来の トランスグルタ ミナーゼ の存在下に反応せしめて、 該グルタ ミ ン残基の r -位酸アミ ドにおいて該ァミ ノ供 与体のアミ ノ基と酸アミ ド結合を形成せしめることを特徴とする生理活性べプチ ド又は生理活性蛋白質の修飾方法に関する。
また本発明は、 少なく ともグルタ ミ ン残基を有する生理活性ペプチ ド又は生理 活性蛋白質とァミ ノ供与体を有する物質とを、 微生物由来の トランスグル夕 ミナ ーゼの存在下に反応せしめて、 該グルタ ミ ン残基の 位醸アミ ドにおいて該アミ ノ供与体のアミ ノ基と酸アミ ド結合を形成せしめることを特徴とする生理活性べ プチ ド又は生理活性蛋白質の修飾方法で製造しうるペプチ ド又は蛋白質の修飾体 に関する。
本発明者らは、 前記の問題点を解決するために研究を重ねた結果、 生理活性べ プチド又は生理活性蛋白質とァミ ノ供与体 (ァミ ノ基) を有する物質とを、 トラ ンスグル夕 ミナーゼを用いることにより、 穏和な条件でかつ選択的に結合させる ことができることを見出した。
トランスグルタ ミナ一ゼ ( E C 2 · 3. 2. 1 3 ) (系統名 : protein-glutam ine: r-glutamyltransferase) はペプチ ドまたは蛋白質中のグルタ ミ ン残基とアミ
ノ基を有する物質のアミ ノ基を特異的に結合させることのできる公知の酵素であ る。 トランスグル夕ミナーゼについては、 既に種々の文献で報告されているが、 その一例と して次のものを挙げることができる。
( ) J. E. Folk et al, Adv. Protein Chem.31, 1-133, 1977
(D)J. E. Folk et al, Adv. Enzymol, 38, 109-191, 1973
(;»)H. Bo n et al, Mol. Cel IBioc em.20, 67-75, 1978
(二) orand et al, Handbook of Biochemistry and Molecular Biology, vol.2,
Proteins, ed G. D. Fasman, pp.669-685, C 1 eve 1 and: C C.3rd ed.
(ホ) Guinea pig and rabbi t liver transglutaminase:!. Abe et a 1 ,
Biochemistry, 16, 5495-5501(1977)
(Mhuman red blood cells tranglutaminase:S. C. Brenner et a I , B i och i m.
Biophys. Acta.522, 74-83, 1978
(卜) Rat coagulating gland transglutaminase: J. Wi Ison et a I Fed. Proc. , 38,
1809(Abstr. ), (1979)
また、 トランスグルタミナ一ゼはその由来により、 種々のものが知られている。 例えば、 微生物由来の トランスグル夕 ミナ一ゼ (Bacterial Transglutaminase, 以下単に B T Gと記す。 H. Ando et al, Agric. Biol. Chem. , 53( 10), 2613-2617 ( 198 9), K. fashizu et al, Biosci. Biotech. Biochem., 58 ( 1 ), 82- 87 ( 1994)などで報告さ れている。 ) 、 肝 トランスグル夕 ミナーゼ ( liver transglutaminase) 、 血漿因 子 XIII (aplasnia factor XI I la) 、 血小板一胎盤因子 XI 1 la (Platelet and plac ental factor XI I la) 、 ヘアーホリ ッ ク トランスグル夕ミナーゼ ( Hair-follic le transglutaminase) 、 上皮 卜ランスグ レタミナーゼ ( Epidemal transglutam inase) 、 プロスティ 卜 卜ランスグル夕 ミナーゼ ( Prostate transglutaminase) などの動物由来の トランスグル夕 ミナーゼ (Mammalian Transglutaminase) など が知られている。 本発明で用いられる トランスグル夕 ミナーゼと しては、 いずれ の由来のものも使用することができるが、 B T Gを用いるのが好ましい。
トランスグル夕 ミナーゼによる結合の場合は反応が特異的な位置に限られる為 に副成物の種類も少なく、 制御も しゃすい利点がある。 また、 酵素反応であるた めに、 化学反応に対して以下の優位点がある。
i ) 結合対象物の機能を失わせずに特定の位置での結合物を作成できる可能 性が高い。
ii) 結合反応条件が生理的条件であるために、 結合対象物を変性させない。 iii) 品質を一定に保てる為、 高品質の医薬品が製造できる。
一方、 蛋白質と蛋白質を結合させる方法は遗伝子同士を結合させる組換え D N Aの技術を用いる方法がある。 組換え DNA法に対して、 トランスグルタ ミナ一 ゼを用いる方法は以下の利点が有る。
i ) 組換え DNA法に比して、 DN Aから直接合成できない物質、 例えば、 糖鎖、 糖蛋白、 糖脂質、 P E G等も結合させることができる。
ii) 組換え DNA法では一方の蛋白質の N末端或は C末端にもう一方の蛋白 質を結合させた融合蛋白質しか作れない。
iii) 組換え DNA法では N末端或は C末端にもう一方の蛋白質が結合した融 合蛋白質しか得られないので、 活性中心が蛋白質の末端に存在してると、 この融 合蛋白質は活性を失う可能性が高い。
一方、 トランスグルタ ミナーゼを用いると、 グルタ ミ ンの酸アミ ド基に限定し てアミ ノ基を有する物質を結合させることができ、 組換え DN A法とは異なる結 合体が得られる。 B T Gでの結合の制御によ り、 両者の活性を保持した結合体が 得られる。
本発明の生理活性ペプチ ド又は生理活性蛋白質とァミ ノ供与体を有する物質と の結合は、 使用する トランスグルタ ミナーゼの酵素反応条件下で反応させること ができる。
たとえば、 B T Gを使用する場合には、 温度 4〜 5 5°C、 好ま しく は 30〜 5 0 で、 p Hが 5〜8、 好ましく は ρ Η 6〜 7· 5で反応させることができる。 トランスグルタ ミナーゼ活性測定法。
本発明でいう トランスグルタ ミナーゼの活性単位は次のように測定される。 すなわち、 温度 37°C、 p H 6. 0の ト リ ス緩衝液中動物由来酵素の場合は 5 m
Mの C a 2'存在下で、 微生物由来酵素の場合は非存在下でベンジルォキシカルボ 二ルー Lーグルタミ ングリ シン及びヒ ドロキシルアミ ンを基質とする反応系で、 トランスグルタ ミナーゼを作用せしめ、 生成したヒ ドロキサム酸を ト リフロロ酢
酸存在下で鉄錯体を形成させた後、 5 2 5 n mにおける吸光度を測定し、 ヒ ドロ キサム酸量を検量線により求め、 1 分間に 1 "モルのヒ ドロキサム酸を生成せし めた酵素を トランスグル夕 ミナーゼの活性単位、 1 ユニッ ト ( 1 U ) とする。 本発明の生理活性べプチドを修飾するァミ ノ供与体を有する物質と しては、 分 子中にアミ ノ基を有するものであれば特に制限はないが、 アミ ノ基を有するぺプ チ ド又は蛋白質が好ましい。 好ま しい物質と しては、 前記で挙げた生理活性ぺプ チ ド又は蛋白質 ' 抗体 ' 特に、 モノ クローナル抗体 · 抗原 ' ポリ アミ ノ酸、 ポリ エチレングリ コールのアルキルアミ ン誘導体、 特にポリ リ ジン又はポリエチレン グリ コールのアルキルアミ ン誘導体が好ま しい。 これらの分子量は 3, 000〜200, 0 00、 好ま し く は 3, 000〜100, 000のものが挙げられる。 さ らに、 これらの分子量は 5, 000〜200, 000、 好ま しく は 10, 000〜 100, 000のものが挙げられる。
また、 本発明の生理活性ペプチドと しては、 ア ミ ノ酸配列中にグルタ ミ ンを有 するものであれば、 特に制限はないが、 前記した生理活性ペプチ ド又は蛋白質が 好まし く、 よ り好ま し く はイ ンターロイキン一 2、 イ ンターロイキン一 6、 イ ン タ一フヱロン、 A D F (ATL derived factor, ヒ トチォレ ドキシン)などを挙げるこ とができる。
本発明の方法によって得られる生理活性ペプチ ド又は蛋白質の修飾体の例を以 下に示す。
1 ) I L一 2は免疫担当細胞に作用して免疫力を増強して癌細胞を殺す可能性 があるが、 全身に投与すると副作用が激しいので、 作用部位すなわち T細胞や N K/L A K細胞へ集積させるか、 癌細胞周辺へ集積することが重要とされている。
I L— 2 Z抗 C D 8抗体 [C D 8陽性 T細胞へ集積]
I L一 2 /抗 C D 4抗体 [C D 4陽性 T細胞へ集積]
I L一 2ノ抗 N K/L A K細胞抗体 [N KZL A K細胞へ集積]
I L一 2ノ肝細胞特異的抗原に対する抗体 (例えば、 抗スルファチ ド抗体、 抗 アルブミ ン受容体抗体) [肝臓に集積して肝癌周囲の免疫力増加]
I L一 2 /重合 H S A [重合 H S Aは肝纖のアルブミ ン受容体抗体に結合す るため肝癌に集積]
I L - 2 抗5 r b B 2抗体又は E r b B 2 リガン ド [E r b B 2を有する
癌へ集積]
I L一 2 Z大腸癌特異的癌抗原に対する抗体 [大腸癌へ集積]
I L一 2 /メラノ一マ特異的癌抗原に対する抗体 [メラノーマへ集積]
I L— 2 ポリ リ ジン [血中半減期延長]
I L - 2 / P E G (ポリ エチレングリ コール) [血中半減期延長]
I L— 2ZH S A (human serum albumin) [血中半減期延長]
I L一 2ダイマー [血中半減期延長]
I L一 2ノレンチナン [相乗的抗癌作用増強]
I L - 2 / I L - 9 [相乗的 T細胞活性化]
I L - 2 / I L - 12 [相乗的 T細胞活性化]
I L一 2Zトキシン (例えば、 テ夕ナス トキシン (tetanus toxin) 、 シユー ド モナス トキシン (Pscudononas toxin) ) [ I L— 2受容体を有する癌細胞除去]
2 ) I L一 6は血小板の前駆細胞に作用して血小板数を增強させる鋤きがある が、 肝臓に作用して急性期蛋白質を放出させたり、 中枢神経系に作用して発熱を 引き起こ したりする為、 血小板増強剤と して用いる為には骨 «Iへ集積させること が重要とされている。 I L一 6はある濃度以上の血中濃度になると副作用が生じ るが、 血中半減期を延長できれば一時的に高濃度となる投与を避けることができ ると考えられるので、 血中半減期を延長して徐放効果を与えると副作用軽減効果 が生じる。
I L一 6 /骨 ¾細胞又は骨随細胞の支持細胞 (ス トローマ細胞等) に対する抗 体 [骨 への集積]
I L一 6 Z骨 ¾細胞に多く 発現している受容体に対するリガン ド (例えば、 S C F、 I L— 11、 m p 1 - 1 i g a n d、 G— C S F、 GM— C S F又は I L— 3 ) [骨髄への集積及び I L一 6と S C F、 又は、 mp 1 — 1 i g a n dの血 小板増加作用又は造血幹細胞増加作用に対する相乗作用]
I L一 6 Z骨 18細胞特異的細胞外マ ト リ ッ クスに対するリ ガン ド又は特異的に 親和力のある分子 [骨髄への集積]
I L一 6Zポリ リジン [血中半減期の延長]
I L - 6 / P E G [血中半減期の延長]
I L一 6/H S A [血中半減期の延長]
I L一 6ダイマー [血中半減期の延長]
I L一 6 Zトキシン (例えば、 テタナス トキシン(tetanus toxin), シユードモ ナス トキシン (Pscudonionas toxin) ) [ I L一 6受容体を有する癌細胞、 例え ば、 骨髄腫の除去]
3 ) さらに、 I L一 6は慢性関節リウマチ、 キャ ッスルマン病等の自己免疫疾 患に関与し、 I L一 6と I L一 6受容体異常発現による白血病癌細胞の異常増殖、 ある種の癌細胞の悪液質の原因、 細菌感染時のシ ョ ッ ク誘発等、 場合によっては 病気の原因又は增悪因子となっている。 それゆえに抗 I L一 6抗体又は抗 I L一 6受容体の抗体による I L一 6作用の消去は上述の疾患の治療薬となる。
抗 I L _ 6抗体を慢性関節リ ウマチ治療に用いる場合を考えると、 抗 I L一 6 抗体はマウスモノ クローナル抗体であるが、 このままか、 或はこの可変部 (vari able region) を用いてヒ ト抗体の定常部 (constant region) と融合させたキメ ラ抗体や、 L鎖可変部 (light chain variable region) と H鎖可変部 (heavy c hain variable region) の融合蛋白よりなる 1本鎖抗体などが用いられ、 これを 関節腔に投与することになる。 いずれにしろヒ トにと ってこの抗体に対する抗体 が作られ、 抗 I L一 6抗体の作用が打ち消されしまう危険性がある。 また、 一本 鎖抗体の様に人工的抗体は血中又は関節腔中半減期が短い可能性がある。
よって、 抗 I L一 6抗体の抗原性低減や血中又は関節腔中半減期の延長等が 効となる。
1つの特異性を持った抗体を、 もう 1つの特異性を持った抗体とを結合させた 二官能性抗体 (B F A Bi functional antibody) は新たな医薬の可能性を持って いるが、 例えば、 抗 I L一 6抗体に抗 I L— 1抗体を結合させた B F Aは慢性関 節リ ウマチの增悪因子である I L一 1 と I L一 6を同時に抑えることにより相乗 的効果を奏するでろう。 これらの例を以下に挙げる。
抗 I L一 6抗体 ZH S A [血中又は関節腔中半減期延長、 抗原性減少] 抗 I L一 6抗体/ポリ リ ジン [血中又は関節腔中半減期延長、 抗原性減少] 抗 I L - 6抗体/コラーゲン [血中又は関節腔中半減期延長、 抗原性減少] 抗 I L一 6抗体 Z抗 I L一 1抗体 [慢性関節リゥマチ治療効果の増強]
4 ) ポリ リ ジンはプラス電荷を持つポリマーで、 水溶液中でマイナス電荷を持 つ D N A分子を包含し、 これを保護する。 ポリ リ ジンに夕ーゲッティ ング分子を 結合させ、 結合物と D N A分子を混合することによ り、 D N Aを夕一ゲッティ ン グ分子で包んだ複合体を形成する。 この複合体はィ ンビボ投与でターゲッティ ン グ分子に対応する組織に遺伝子を特異的に導入し、 蛋白質を発現することができ る。 D N Aを包含する分子はかならずしもポリ リ ジンに限定されたものではなく、 D N Aと何等かの親和性を持つ物質で、 生体に害の無い循環器系のどこかで トラ ップされにく い物質であればよい。
5 ) I NF- , - β , - γ は抗ウィルス作用があり、 ウィルス性肝炎の治療に用 いられている。 しかし、 大量投与、 長期投与による副作用が激しいので、 作用部 位、 即ち肝臓にターゲッ トすることによ り、 I NF の副作用を軽減することができ る。 この場合、 肝臓の実質細胞表面に存在するァシァログリ コプロテイ ンレセプ 夕一に対するリ ガン ドを結合させることにより、 肝臓へのターゲッティ ングが可 能となる。 一方、 血中において一時的に高濃度となることを抑えるため、 血中半 減期を延長して徐放効果を与えると副作用軽減効果が生じる。
I NF I ァシァ口ォロソムコィ ド [肝艨へ集積]
I NF I ァシァロフヱツイ ン [肝臓へ集積]
I NF I ガラク トース修飾アルブミ ン [肝臓へ集積]
I NF I ガラク トース修飾ポリ リ ジン [肝臓へ集積]
I NF I 分枝型ガラク トース合成リ ガン ド [肝臓へ集積]
I NF I PEG [血中半減期の延長]
I NF / ポリ リ ジン [血中半減期の延長]
I NF I HSA [血中半減期の延長]
I NF ダイマー [血中半減期の延長]
6 ) ADF (ATL der i ved f ac tor) は発生期の酸素を還元することから抗炎症剤 と して臨床応用が試みられているが、 血中滞留性が低い。 そこで血中半減期を延 長することによ り抗炎症効果の增強が可能である。 また、 ADF は肝組織障害にお ける肝細胞ミ トコン ドリ ア機能不全の治療応用に期待されているので、 肝艨へ夕 ーゲッ トすることによ りその効果の増強が生じる。
ADF I PEG [血中半減期の延長]
ADF / ポリ リ ジン [血中半減期の延長]
ADF I HSA [血中半減期の延長]
ADF ダイマー [血中半減期の延長]
ADF I ァシァ口ォロソムコィ ド [肝臓へ集積]
ADF I ァシァ口フェツイ ン [肝臓へ集積]
ADF I ガラク トース修飾アルブミ ン [肝臟へ集積]
ADF / ガラク ト一ス修飾ポリ リ ジン [肝朦へ集積]
ADF I 分枝型ガラク トース合成リ ガン ド [肝縢へ集積]
本発明によれば、 微生物由来の トランスグルタ ミナーゼ (BT G) を用いるこ とにより、 グルタ ミ ンを有する生理活性ペプチ ド又は蛋白質のグルタ ミ ン残基の 部分で、 特異的にかつ穏和な条件で当該べプチ ド又は蛋白質を修飾することがで きる。 生理活性ペプチド又は蛋白質の特性を消失することなく、 当該ペプチ ド又 は蛋白質の性質を改善することができる。 本発明によれば、 グルタ ミ ンを有する 生理活性ペプチ ド又は蛋白質とアミ ノ基を有するペプチ ド又は蛋白質を特異的に かつ穏和な条件で融合することができるので、 両方の性質を生かした有用な蛋白 質を得ることができる。 例えば、 抗体、 特にモノ クローナル抗体を用いて修飾す ることにより、 当該生理活性ペプチド又は蛋白質を必要な組織、 臓器、 細胞など に特異的に集積することができる。
KliSの な説 B月
図 1は、 I L一 6及び I L— 2の BTG処理物の S D S— P A GEパターンを 示す。
図 2は、 精製ポリ リ ジン結合 I L一 6のクロマ トグラフ ィ ーのパターンを示す。 図 3は、 ポリ リ ジン結合 r h I L一 6の S D S— P A G Eパターンを示す。 図 4は、 P E G結合 r h I L— 6の S D S— P A G Eパターンを示す。
図 5は、 モノ クローナル抗体結合 r h I L— 6のウエスタンブロッ ト法の結果 を示す。
図 6は、 ポリエチレングリ コール (P E G) 結合 1" 1 1 し— 2の 303—?八
G Eパターンを示す。
図 7は、 ポリエチレングリ コール (P E G) 結合 r h I L— 6の S D S— P A G Eパターンを示す。
図 8は、 ポリエチレングリ コール (P E G) 結合 r I N F— a— 2 bの S D S 一 P A G Eノ、。ターンを示す。
図 9は、 ポリエチレングリ コール (P E G) 結合 r A D Fの S D S— P A G E パターンを示す。 日月を ^するための
以下、 本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、 本発明はこれらの実施 例に限定されるものではない。
実施例 1
B TGの基質となる各種生理活性蛋白質の検索。
対象生理活性蛋白質と して、 リ コンビナン トヒ ト ( r h ) I L— 2、 r h I L _ 6及び H S Aを用いた。
r h I L - 2 : l m g/m l 70 mM 齚酸ナ ト リウム、 p H 5. 0、
250 mM N a C 1
r h I L - 6 : 1. 75 m g /m 1 1 0 mM クェン酸ナ ト リ ウム、
p H 6. 0
H S A : PASTEUR MERIEUX製 (発売元 : 富士レビォ) 、 2 0 0 m g Z m 1 方法
1 ) 各蛋白質 0. 5〜 2 m gを含む l m lの溶液に等量の 50 M モノダ ンシルカダべリ ン (Monodansy lcadaverine) 溶液 ( p H 7. 5、 50 m M T r i s— HC 1 ) を加えた。 0. I N— N a OHを必要最小量添加して各溶液の P Hを 7. 2〜7. 4 となるように調製した。
2) 調製した各反応液 2 50 ^ 1 に対して精製 BTG溶液 ( 1 O u n i t / m 1 ) を 1 0〃 1添加して、 3 7 で 2時間静置培養した後、 1 M硫酸アンモニ ゥム 20 1 を添加して反応を終了させた。 コン トロールと して酵素液を添加す る前に硫安溶液を添加したものを用意した。
3) 各反応溶液の 200〃 1 を N u n c社の 96穴マイ クロウェルプレー ト にサンプリ ングし、 ミ リポア社製の蛍光プレー ト リーダー (Cytof or) に力、け 光強度を測定した。 フィ ル夕一はェキサイテーシ ョ ン (Exc ation) が 360Z 4 0 n m、 ェミ ッ シ ョ ン (Emission) が 530 / 25 n mと し、 感度は 6を選択 した。
結果
結果を表 1 に示す。 表 1
実施例 2
BTGによる r h I L— 2、 r h I L— 6の架棰重合化反応。
試薬 r h I L— 2、 r h I L— 6溶液は実施例 1 と同じものを使用した。 方法
1 ) r h I L— 2又は r h I L— 6溶液 1 00〃 1 に対して実施例 1で用い た酵素液を 1 0 " 1添加し、 37てで 90分間放置した。 コン トロールには酵素 液の代りに、 同量の蒸留水を添加した。 反応終了後に、 直ちに 1 00 " 1 の S D
S— P A G E用試料調製液を加えて S D S — P A G Eの試料を調製した。
2 ) 試料の S D S — P A G Eはフ ァス ト システム (Phastsystem) を用いて行 なった。 ゲルは P h a s t G e l lO— 15を用い、 染色は銀染色をファス ト シル バー スティ ン キッ ト (Phast Si lver Stain Kit) を用いて行なった。 サンプ リ ングされた試料量は 1 1 である。
結果の S D S _ P A G Eパターンを図 1 に示す。 図 1 中の 1 は、 マーカーを示 し、 2は r h I L — 6を、 3は B T G処理した r h I L _ 6を、 4は r h I L —
2を、 5は B T G処理した r h I L — 2をそれぞれ示す。
B T G処理した 3及び 5にはより高分子量のスポッ トが示されており、 r h I
L 一 2及び I L 一 6が B T G処理によ り架橋重合化されるこ とが示された。 実施例 3
ポリ リジン結合 r h I L— 6の作成。
1 0 m gのポリ リ ジン臭酸塩 (分子量 7, 900、 45, 700、 83, 800 Sigma社製) を l m l の 5 0 mM T r i s — H C 1 ( p H 7. 5 ) に溶解する。 これに 5 0〃 1 の B T G溶液 ( 1 4 U /m l 5 0 mM T r i s — H C l 、 p H 7. 5 ) を 添加して、 室温で 3 0分培養する。 これに 2 m l の r h I L _ 6溶液 ( 2 m g Z m l 1 0 mMクェン酸ナ ト リ ウム、 p H 6. 0 ) を加え搜はん後、 3 7 で 2. 5時間 (分子量 7, 900の場合) 又は 2 0時間 (分子量 45, 700又は 83, 800の場合) 放置する。 反応液を逆相 H P L Cで精製する。
溶出条件は図 2に示した条件と同様である。 ポリ リ ジン結合 I L 一 6画分を集 め逆相 H P L Cで濃縮する。 条件は図 2 と同じ、 但し、 B 0 %→ B 1 0 0 %、 5分と した。 ポリ リ ジン結合 r h I L — 6画分を集めてゲル濾過で脱溶媒する。 条件は、
カ ラ ム S e p h a d e x G - 2 5 ( l x l O c m)
パッファー 2 0 mM T r i s — H C 1 、 0. 5 M N a C K P H 8. 5 流 速 2 m 1 / m i n、
である。
精製したポリ リ ジン結合 r h I L— 6の純度を逆相 H P L Cで分析した結果を
994 図 2に示す。 図 2のように、 ほぼ単一に精製された。
図 2の 1は、 r h I L— 6 ( Reten t i on t i me 14.12分) を、
図 2の 2は分子量 7, 900のポリ リ ジンが結合した r h I L— 6 (Retention time 12.38分) を、
図 2の 3は分子量 45, 700のポリ リ ジンが結合した r h I L— 6 (Retention time 12.16分) を、
図 2の 4は分子量 83, 800のポリ リ ジンが結合した r h I L— 6 (Retention time 11.46分) を示している。
当該 H P L Cの条件は、 カラム : Vydac Protein C4 214TP54 (4.6 x 250mm)。
溶媒 : Aは 0.1%ト リ フルォロ醉酸 (T F A) 、
Bは 0.1% T F A— 80%ァセ トニ ト リル。 溶出プログラムは B 4 0%から 20分で B 1 00%。 流速 : 1 mlノ分であった。
ポリ リ ジン結合 r h i L— 6 (分子量 7, 900の場合) の S D S— P A G Eを図 3に示す。 図 3に示されるように、 ポリ リ ジン結合 r h I L— 6はほぼ単一のバ ン ドを示した。
図 3中、 1はマーカーを示し、 2は r h I L— 6を示し、 3はポリ リ ジン結合 r h I L - 6 (分子量 7, 900の場合) を示す。 実施例 4
ポリエチレングリ コール (P E G) 結合 r h i L— 6の作成。
1 0 m gのポリ オキシエチレン ビス ( 6—ァミ ノへキシル) (分子量 3, 350 Sigma社製) を l m lの 50mM T r i s— H C 1 ( H 7. 5 ) に溶解する。 これに 50 1 の B TG溶液 ( 1 4 UZm l 50 mM T r i s— H C 1 , p H 7. 5) を添加して、 室温で 30分放置する。 これに 2 m 1の r h I L— 6溶 液 ( 2m g/m l 1 0 mM クェン酸ナ ト リウム、 p H 6. 0 ) を加え搜はん 後、 37°Cで 2. 5時間放置する。 反応液を逆相 H P L Cで精製する。 精製条件 は実施例 3 (図 2 ) と同じである。 P E G結合 r h I L— 6画分を集めて逆相 H P L Cで濃縮する。 条件は実施例 3と同じであるが、 但し、 溶出プログラムを B
0 %→B 1 00%を 5分と した。 P E G結合 r h I L— 6画分を集めてゲル 濾過で脱塩する。
条件は、
カ ラ ム S e p h a d e x G- 2 5 ( l x i O c m) ,
ノ、、ッファー 20 mM T r i s— H C l、 0. 5 M N a C し H 8. 5 流 速 2 m 1 / m i n、
である。
精製物を S D S— P A G Eで解析した (図 4 ) 。 P E G結合 r h I L— 6は分 子量約 24, 000の位置にほぼ単一のバン ドを示した。 未修飾体に対して P E Gが 1 分子結合したと予想される。
図 4中、 1は r h I L— 6を示し、 2は精製 P E G結合 r h I L— 6を示す。 P E G結合 r h I L— 6はほぼ単一のバン ドを示した。 実施例 5
i ) ポリ リ ジン結合 r h I L— 6及び P E G結合 r h I L— 6の i n v i t r o活性。
方法
I L— 6依存性マウスハイブリ ドーマ MH 60 B S F 2をサブクローニング した MH 60. 32株を用いた。
96穴プレー トを用いて各ゥエルに以下の溶液を加える。
a ) 培地にて段階的に稀釈した検体溶液 1 00 w 1 ( l O Om gZm l より 3 倍づっ稀釈)
b ) 培地にて 3回洗浄し 1 00 1 の培地に懸濁した 5 x 1 03個の MH 60。
37で、 50 % C 02下で 60時間培養後、 細胞数を以下の MT Tアツセィ法で 測定し、 各ゥヱルに MTT溶液 ( 3— [4, 5—ジメチルチアゾールー 2—ィル (dimethylthiazol - 2 -yl) ] - 2, 5—ジフエニルテ トラゾリ ゥムブロマイ ド (diphenyl tetrazol iun bromide) 1 m g /m 1 P B S溶液) 50 yti l を力!]え て約 6時間放置後、 上清 1 50 1 を除き、 MTT溶解液 (20%S D S 0.
04 N HC 1溶液) 1 00 1 を加えて一晩放置する。 マイ クロプレー ト リー
ダ一で吸光度 ( 570— 620mm) を測定した。 本実験で使用した培地は P R PM I 1640 (G1BC0社) 、 1 0%V C S (非動化) である。 単位は平野ら (Proc. N. A. S. , 82, 5490( 1985)) の方法に従って算出した。
結果
表 2に示すように、 ΜΗ 60の増殖活性において、 ポリ リ ジン結合 r h I L— 6 (実施例 3で作成した 3種のポリ リ ジン結合 r h I L _ 6 ) 及び P E G結合 r h I L— 6は r h I L一 6とほぼ同等の活性を示した。
ポリ リ ジン結合 r h I L— 6及び P E G結合 r h I L - 6
の in vitro活性 (M H 60增殖)
表 2
i i) ポリ リ ジン結合 r h I L— 6及び P E G結合 r h I L— 6の i n v i v o活性
方法
6週令前後で体重 2 5 gの健康な I C R系雌マウスを用い、 試料 0. 1 m l 皮 下注射する。 試料はクェン酸バッファー (クェン酸ナ ト リウム p H 7. 0) で稀 釈した。 対象はクェン酸バッファ一とする。 試験動物は 1群 5匹であり、 投与は 1 日 2回 (朝 · 夕) 、 5日目の朝まで合計 9回投与する。 最後の投与から 4〜8 時間目に各試験動物の心臓から採血し、 抗凝固剤と混合して採血後 3時間以内に その血小板数を電気抵抗変化検出法により測定した。
fe -^.
表 3に示すように、 r h I L— 6に対してポリ リ ジン結合 r h I L— 6 (実施 例 3で作成した 3種のポリ リ ジン結合 r h I L - 6 ) 及び P E G結合 r h I L - 6は、 i n V i V 0 において有意に血小板数を亢進させた。 ポリ リ ジン結合 r h I L一 6及び P E G結合 r h I L一 6
の in vivo活性 (血小板数亢進)
表 3 蛋 白 質 血小板数 ( + S D )
( X 1 04 1 )
クェン酸バッファー 1 1 1. 2 + 8. 9 r h I L - 6 1 24. 6 + 1 9. 1 ポリ リ ジン (分子量 7, 900) 1 35. 3 + 7. 8
結合 r h I L— 6
ポリ リ ジン (分子量 45, 700) 1 4 3. 2 + 8. 1
結合 r h I L— 6
ポリ リジン (分子量 83, 800) 1 38. 5 + 1 0. 2
結合 r h I L— 6
P E G結合 r h I L— 6 1 4 5. 4 + 9. 8
実施例 6
I L— 6とモノ クローナル抗体の結合。
マウスモノ クローナル抗体ラ ッ ト巨核球ノ血小板抗体 50 g 5 0 1、 50 mM T r i s—H C l p H 7. 5に B TG 1 U / 1 00 50m M T r i s— H C l p H 7. 5を加え、 室温で 30分放置した後、 r h I L 一 6 5 0 s / 2 5 u 1 OmM クェン酸ナ ト リ ウム p H 7. 0を加え、 20°Cで 4時間反応させた。 反応液を予め 1 0 mM酢酸ナ ト リウム緩衝液 p H 7. 0で平衝化したマウスモノ クローナル抗 h I L— 6抗体カラムに供し、 続い て 0. I N H C 1、 2 M N a C l で溶出させた。 これを、 0. 3M T r i s— H C 1. p H 8. 5で 3倍に稀釈した後、 予め、 1 O mM酢酸ナ ト リ ウム緩 衝液 p H 7. 0で平衝化した P r 0 t e i n G カラム (フアルマシア製) に供し、 統いて 0. 1 Mグリ シン一 H C 1緩衝液 P H 2. 7で溶出させた。 こ の溶出画分を S D S— P A G Eにかけ、 抗 r h I L— 6抗体でウェスタンブロ ッ ティ ングを行なった。
結果を図 4に示す。 抗 r h I L— 6抗体カラムと P r o t e i n G カラム ともに吸着した物質が高分子領域に検出されたことは、 モノ クローナル抗体は r h I L - 6と結合したことを示している。
図 4中、 1はマーカーを示し、 2は反応液を、 3は抗 r h I L— 6抗体カラム の溶出液を、 4は抗 r h I L— 6抗体カラム吸着画分を、 5は Protein G カラム 吸着画分をそれぞれ示す。 なお、 3は抗体カラムのキャパシティ ーを越えて r h I L一 6結合物がオーバ一フローしていることを示している。 実施例 7
ポリエチレングリ コール (PEG) 結合 rhIL- 2 の作製。
0.25 M の NaCl を含む 50 mM 酢酸緩衝液 (pH 5.0) に溶解した rhlい 2 溶液 (2.5 mL) を、 200 mM ト リス - 塩酸緩衝液 (PH 7.5) で予め平衡化した 「Sepha dex G-25J カラムにアプライ し、 上記ト リ ス緩衝液で溶出した。 溶出液を 280 n m の吸光度でモニターし、 rh - 2 の溶出画分を得た (3 raL)。 この溶出画分の蛋
白質濃度を 280 nm におけるモル吸光係数を 1.2 104 M- lcra- 1 と して換算し、 さらに上記 ト リ ス緩衝液で希釈してすることにより 5 u M の蛋白質溶液を調製し た。 この希釈溶液 (2.5 mL) に 75 mg のポリ ォキシェチレン ビス (6- ァミ ノ へキシル) (分子量 3,350, Sigma 社製) を添加し、 37 °Cでプレイ ンキュペー ト した。 この反応液に 250 〃 L の B T G 溶液 (220 U/mL 200 πιΜ ト リス - 塩酸 緩衝液 (ΡΗ 7.5) ) を添加し、 37 *C で 2 時間ィ ンキュベ一 ト した。
反応液を 「YMC C8 APJ カラム (山村化学社製) を用いた逆相 HPLC により精製し、 未反応の rhIL- 2 画分を除去した。 精製物の純度は Phast System (Pharmacia 社 製) を用いた SDS- PAGE (Momogenious 20 ゲル使用) によ り分析した。 その結果、 PEG による修飾体 (PEG- rhlL-2 ) は未修飾体に対し PEG 力; 1 分子結合したと予 想される程度上昇した位置にのみ蛋白質由来のバン ドを確認した (図 6 )。 図 6中、 1 は分子量マーカ一を示し、 2 は rhlい 2 を示し、 3 は PEG 結合 rhlい 2 を示 す。 実施例 8
ポリエチレングリ コール (PEG) 結合 rhlい 2 (PEG-rhIL-2) の 1L- 2 活性。
IL-2 依存性マウス細胞 「CTLL- 2」 を rat - 2 (Collaborative 社製) 約 50 units/mL を含む 10¾ FCS (ゥシ胎児血清) 含有 RPMI 1640 培地で培養した。 本 細胞を 10% FCS 含有 RPM1 1640 培地で洗浄した後、 本培地に 4 x 104 cells/m L となるように浮遊させた。 この 100 L を組織培養用 96 穴プレー トの各穴に 分注し、 さらに 10% FCS 含有 RPM1 1640 培地で希釈した PEG- rhlい 2 及び 未柊 飾 rhIL- 2 検体液を各穴 100 L 加えて培養した。 培養開始 20 時間後に NEN 社 製 「raethyl- 3H」 Thymidine (740 GBq/mmol) を 10% FCS 含有 RPMI 1640 培地で 100倍希釈し、 370 Bq/50 L を各穴に加え、 さらに 4 時間培養した。 培養後、 細胞を Packard 社製 「Matrix 96 Direct Beta counterj で取り込まれた放射活性 を測定した。 その結果、 PEG-rhlい 2 の rhlい 2 に対する比活性は 97% となり rh IL-2 の PEG 修飾体は IL- 2 活性を保持していることが示された。 実施例 9
ポリエチレングリ コール (PEG) 結合 rhIL- 6 の作製。
10 nM クェン酸ナ ト リ ウム緩衝液 (pH 6.0) に溶解した rhlい 6 溶液 (1.75 π g/mL) を、 200 πιΜ ト リ ス - 塩酸緩衝液 (ρΗ 7.5) で希釈することによ り 5〃 の 蛋白質溶液を調製した。 この希釈溶液 (2.5 nL)に 75mgのポリ オキシエチレンビス
(6- ァミ ノへキシル) (分子量 3, 350, Sigma 社製)を添加し、 37 でプレイ ン キュベー ト した。 この反応液に 250 u i の B T G 溶液 (220 U/mL 200 πΜ ト リ ス - 塩酸緩衝液 (PH 7.5) ) を添加し、 37 で 2 時間イ ンキュベー ト した。 反応液を 「YMC C8 APJ カラム (山村化学社製) を用いた逆相 HPLC により精製し, 未反応の rhIL- 6 画分を除去した。 精製物の純度は Phast System (Pharmacia 社 製) を用いた SDS-PAGE ( omogenious 20 ゲル使用) によ り分析した。 その結果、 PEG による修飾体 (PEG-rhlL- 6 ) は未修飾体に対し PEG が 1 分子結合したと予 想される程度上昇した位置にのみ蛋白質由来のバン ドを確認した (図 7 )。 図 7中、 1 は分子量マ一カーを示し、 2 は rhIL-6 を示し、 3 は PEG 結合 rhIL- 6 を示 す。 実施例 1 0
ポリエチレングリ コール (PEG) 結合 rINF-a-2b の調製。
rlNF- a -2b の凍結乾燥体 (山ノ内社製) を 200 πιΜ 卜 リス - 塩酸緩衝液 (pH 7.5) に溶解させることにより 5 M の蛋白質溶液を調製した。 この調製液 (2. 5 mL) に 22.5 mg のポリ オキシエチレン ビス (6- ァミ ノへキシル) (分子量 3, 350, Sigma 社製) を添加し、 37 てでプレイ ンキュペー ト した。 この反応液に 250 〃 L の B T G 溶液 (220 U/oL 200 mM ト リ ス - 塩酸緩衝液 (pH 7.5) ) を添加し、 37 V で 2 時間イ ンキュベート した。
反応液を Phast System (Pharmacia 社製) を用いた SDS- PAGE (Momogenious 20 ゲル使用) により分析した。 その結果、 PEG による修飾体 (PEG-rINF- a - 2b) は 未修飾体に対し PEG が 1 分子結合したと予想される程度の分子量が上昇した位 置にのみ蛋白質由来のバン ドを確認した (図 8 )。 図 8中、 1 は分子量マーカーを 示し、 2 は rINF- a - 2b を示し、 3は PEG修飾反応液を示す。 3の 43.0 KDa付近 のスポッ トは反応液中の B T Gであり、 67.0 KDa以上のスポッ トは原料 rINF- α -
2b中の人血清アルブミ ン (H S A ) である。
実施例 1 1
ポリエチレングリ コール (PEG) 結合 rADF の調製。
rADF の凍結乾燥体を 200 mM ト リス - 塩酸緩衝液 (pH 7.5) に溶解させるこ とにより 5 M の蛋白質溶液を調製した。 この調製液 (2.5 mL) に 22.5 nig の ポリ オキシエチレン ビス (6- ァミ ノへキシル) (分子量 3, 350, Sigma 社製) を添加し、 37 °Cでプレイ ンキュペー ト した。 この反応液に 250 〃 L の B T G 溶液 (220 U/raL 200 mM ト リ ス - 塩酸緩衝液 (pH 7.5) ) を添加し、 37 °C で
2 時間イ ンキュベー ト した。
反応液を Phast System (Pharmacia 社製) を用いた SDS- PAGE (Momogen i ous 20 ゲル使用) によ り分析した。 その結果、 PEG による修飾体 (PEG- rADF) は未修飾 体に対し PEG 力 ί 1 分子結合したと予想される程度分の子量が上昇した位置にの み蛋白質由来のバン ドを確認した (図 9 )。 図 9中、 1 は分子悬マーカーを示し、 2は rADF を示し、 3は PEG 修飾反応液を示す。 3の 43.0 KDa付近のスポッ トは 反応液中の B T Gである。