明 細 書 サリチル酸エステル誘導体およびその製造方法 技術分野
本発明は含まれる不純物濃度を特定値以下とするサリチル酸エステル誘導体 およびその製造法に関するものであり、 さらに詳しくは、 これを芳香族ポリ力
—ポネートの製造プロセスにおける末端封止剤または重合促進剤として用いる に充分な品質と反応性を有するサリチル酸エステル誘導体およびその製造方法 に関するものである。
本発明で開示しているサリチル酸エステル誘導体を用いる事によって、 特に 光学材料用途に有用な芳香族ポリカーボネートを製造することができる。 この ようにして得られた芳香族ポリカーボネートは光学材料用途でも特に光ディス ク用途として好ましく使用される。 背景技術
ポリカーボネートは、 耐衝撃性などの機械的特性に優れ、 しかも耐熱性、 透 明性などにも優れており、 広く用いられている。 とくにビスフエノール A ( 2、 2—ビス (4—ヒドロキシフエニル) プロパン) を繰り返し単位にもつポリ力 —ポネートは、 コンパクトディスクや C D— R OMなどの光学メディア用途を 中心に、 近年その需要が急増している。
このようなポリカーボネートの製造方法としては、 ビスフエノール Aなどの 芳香族ジオールにホスゲンを直接反応させる方法 (界面重合法) 、 あるいは芳 香族ジオールとジフエ二ルカ一ポネ一トなどのジァリルカーボネートとを溶融 状態でエステル交換反応 (溶融法) させる方法などが知られている。
このような製造法のなかで、 溶融法は界面重合法による製造に比べて、 有毒 なホスゲンゃメチレンクロライド等のハロゲン化合物を溶媒として使用する問 題がなく、 安価に製造できる利点があり、 将来有望であると考えられる。
この溶融法により製造されるポリカーボネートにおいては、 その末端基の構
造を制御することにより、 得られるポリマーの物性を向上せしめるいくつかの 例が開示されている。
例えば特公平 7— 3 9 4 8 3号公報および特開平 6— 1 5 7 7 3 9号公報に は、 下記式で表わされる特定の化合物(炭素数 1 7〜5 0の炭酸ジエステル類)
[ここで、 R xは炭素数 3〜3 6の炭化水素基を表わす。 ]
[ここで、 R Yは炭素数 1〜3 0の炭化水素基、 R zは炭素数 1から 2 0の炭化 水素基である。 ]
を用いて封止することが記載されている。 しかしながら上記公報において開示 されている末端封止剤は反応に時間がかかることなどの欠点があるため、 末端 封止剤として用いられるこれらの化合物に関して、 末端封止反応速度や得られ たポリマーの色調に対する封止剤中の不純物濃度の影響についてはなんら開示 されていない。
本発明者らによってすでに開示されている特開平 1 0— 3 6 4 9 7号公報や アメリカ特許 5 , 6 9 6 , 2 2 2号公報などにおいては、 脱離基としてサリチ ル酸エステル誘導体を構成成分に含む特定の炭酸ジエステル誘導体が、 溶融法 によるポリカーボネート製造プロセスにおける末端封止剤として有効である事 を開示している。 しかしながら、 これら特定の炭酸ジエステル誘導体に含まれ る不純物がポリマーに与える影響や、 誘導体の合成における不純物の影響につ いては未検討のままであった。
一般に、 炭酸ジエステル化合物を合成する方法としては、 たとえば特開昭 5 2 - 1 1 1 5 4 0号公報に開示されているように、 下記一般式
R-O-C-CI
II
0
(式中 Rはフエニル基またはべンジル基)
で表されるクロルフオルメートと、 下記一般式
R - OH
( Rはアルキル基) で表されるアルコール類をァミンのような塩基の存在下カツプリングすること により得る方法が知られている。
この方法で合成を行うと、 原料に塩素や窒素が大量に存在するため、 合成条 件や精製法によっては得られる炭酸ジエステルに塩素や窒素不純物が混入する 恐れがある。
これらの不純物を多く含んだ炭酸ジエステルをポリカーボネートの末端封止 剤として用いた場合は、 反応がうまく進行せず、 また得られたポリマーの色相 が悪くなる等の問題点があり、 これら問題点を解決する手段についてはなんら 検討がなされていないままであった。 発明が解決しょうとする課題
本発明は、 ポリカーボネー卜の末端封止剤または重合促進剤として有効な特 定のサリチル酸エステル誘導体に含まれる不純物の含量を特定値以下にするこ とにより、 該化合物を末端封止剤または重合促進剤として用いたときの末端封 止反応速度または重合促進反応速度を損なうことなく、 さらに色調が良好で、 光学材料用途とくに光ディスク基板用途に好適なポリ力一ポネ一卜を得ること を目的としている。 課題を解決するための手段
本発明は、 ポリカーボネートの末端封止剤または重合促進剤として有効な特 定のサリチル酸エステル誘導体に関して、 化合物中に含まれる不純物濃度を特
定値以下に低減した化合物を開示している。 サリチル酸エステル誘導体
ここで、 特定のサリチル酸エステル誘導体化合物とは下記式 (1 ) C 0 0 R 1
fo 0 - c - R 2
ヽ ~^ I II
0
(式中、 R 1はメチル基またはェチル基であり、 R 2は炭素数 1から 3 0のアル キル基、 炭素数 1から 3 0のアルコキシ基、 炭素数 6から 3 0のァリール基、 炭素数 6から 3 0のァリールォキシ基、 炭素数 6から 3 0のァラルキル基、 ま たは炭素数 6から 3 0のァラルキルォキシ基を表わす。 ここで R 2は、 メトキシ カルポニル基、 エトキシカルポニル基、 2— (メトキシカルボニル) フエニル ォキシカルポニル基、 2— (メトキシカルボニル) フエニルォキシカルボニル ォキシ基、 2— (エトキシカルボニル) フエニルォキシカルボニル基、 2— (ェ トキシカルボニル) フエニルォキシカルボニルォキシ基、 または炭素数 6から 1 0のァリールォキシカルボニル基またはァラルキルォキシカルボニル基で置 換されていても良い)
で表される化合物のことをいう。
炭素数 1から 3 0のアルキル基とは直鎖状であっても分岐状であっても環状 であっても不飽和基を含んでいても良い。 このようなアルキル基としては、 た とえばメチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 n—ブチル基、 n—ペンチル基、 n—へキシル基、 n—ォクチル基、 n—ノニル基、 n—ラウリル基、 n—ステ ァリル基、 n—ドコサニル基、 n—ヘプ夕コサニル基などの直鎖状アルキル基、 イソプロピル基、 t 一ブチル基、 3—へキシルデカニル基、 6—ブチルテ卜ラ コサニル基などの分岐状アルキル基、 ァリル基、 ブテニル基、 ペンテニル基、 へキセニル基、 ドデセニル基、 ォレイル基、 6—ドコセニル基などの不飽和ァ ルキル基、 シクロへキシル基、 4ーノニルシクロへキシル基、 4一ペンテニル シクロへキシル基、 ノルポネル基などの環状アルキル基などが挙げられる。
炭素数 1から 3 0のアルコキシ基とは直鎖状であっても分岐状であっても環 状であっても不飽和基を含んでいても良い。 このようなアルコキシ基としては、 たとえばメトキシ基、 エトキシ基、 n —プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 n— へキシルォキシ基、 n—ォクチルォキシ基、 n —ノニルォキシ基、 n—ステア リルォキシ基、 n—ドコサニルォキシ基、 n—へキサコサニルォキシ基などの 直鎖状アルコキシ基、 イソプロピルォキシ基、 3—へキシルドデカニルォキシ 基などの分岐状アルコキシ基、 ァリルォキシ基、 ブテニルォキシ基、 ペンテ二 ルォキシ基、 へキセニルォキシ基、 ドデセニルォキシ基などの不飽和アルコキ シ基、シクロへキシルォキシ基などの環状アルキルォキシ基などが挙げられる。 炭素数 6から 3 0のァリール基とは、 たとえばフエニル基、 ナフチル基、 ァ ントラニル基、 ビフエ二ル基、 ピレニル基などが挙げられる。
炭素数 6から 3 0のァリールォキシ基とは、 たとえばフエニルォキシ基、 ナ フチルォキシ基、 アントラニルォキシ基、 ビフエニルォキシ基、 ピレニルォキ シ基などが挙げられる。
炭素数 6から 3 0のァラルキル基とは、 たとえばベンジル基、 4一フエニル ブチル基、 2、 2—ジフエニルプロピル基、 1 0—ナフチルデカニル基、 3— フエニルテトラコサニル基、 4一フエ二ルー 2—ドデセニル基、 3、 5—ジフ ェニルシクロへキシル基などのァリール置換アルキル基、 6—プロピルナフチ ル基、 2、 4ージノニルフエニル基、 6—プチルアントラニル基、 4—ォクチ ルビフエニル基、 4ーシクロへキシルフェニル基、 3、 5—ジへキセニルフエ ニル基、 2— t —ブチルフエニル基などのアルキル置換ァリール基、 4一クミ ルフエ二ル基、 2、 4一ジメチルー 4—クミルフエニル基などのァラルキル基 などが挙げられる。
炭素数 6から 3 0のァラルキルォキシ基とは、 たとえばベンジルォキシ基、 4一フエニルブチルォキシ基、 2、 2—ジフエニルプロピルォキシ基、 1 0— ナフチルデカニルォキシ基、 3—フエニルテトラコサニルォキシ基、 4—フエ ニル一 2—ドデセニルォキシ基、 3、 5—ジフエニルシクロへキシルォキシ基 などのァリール置換アルキルォキシ基、 6—プロピルナフチルォキシ基、 2、 4ージノニルフエニルォキシ基、 6—プチルアントラニルォキシ基、 4—ォク
チルビフエニルォキシ基、 4—シクロへキシルフェニルォキシ基、 3、 5—ジ へキセニルフエニルォキシ基、 2— t—プチルフエ二ルォキシ基などのアルキ ル置換ァリールォキシ基、 4ークミルフエニルォキシ基、 2、 4—ジメチルー 4—クミルフエ二ルォキシ基などのァラルキルォキシ基などが挙げられる。 上記アルキル基、 アルコキシ基、 ァリール基、 ァリールォキシ基、 ァラルキ ル基、 ァラルキルォキシ基は、 メトキシカルボニル基、 エトキシカルポニル基 や下記式で表わされる 2— (メ卜キシカルボニル) フエニルォキシカルボニル
下記式で表わされる、 2— (メトキシカルボニル) フエニルォキシカルボニル ォキシ基、
下記式で表わされる 2— (エトキシカルボニル) フエニルォキシカルボニル基、
下記式で表わされる、 2— (エトキシカルポニル) フエニルォキシカルボニル ォキシ基、
または下記式で表わされる炭素数 6から 1 0のァリールォキシカルボ二ル基ま たはァラルキルォキシ力ルポニル基
Z
- Ϊ- o 。
(ここで Zは水素原子または炭素数 1から 4のアルキル基である。 ) で置換されていても良い。
Zで表される炭素数 1から 4のアルキル基とは、 メチル基、 ェチル基、 n— プロピル基、 i—プロピル基、 n—ブチル基、 s e c—プチル基、 t—プチル 基のことをいう。
これらのサリチル酸エステル誘導体の具体例としては、 2—メチルォキシカ ルポニルフエ二ルーメチルカ一ボネ一卜、 2—メチルォキシカルポニルフエ二 ルー n—ブチルカ一ポネ一卜、 2—メチルォキシカルボニルフエ二ルー n—へ キシルカーボネート、 2—ェチルォキシカルボニルフエニル— n—ノ二ルカ一 ボネート、 2—メチルォキシカルポニルフエニル— n—ステアリル力一ポネー 卜、 2—メチルォキシカルボニルフエ二ルー n—ォク夕コサニルカ一ポネ一卜、 2—メチルォキシカルボニルフエ二ルーフエ二ルカ一ボネート、 2—ェチルォ キシカルボニルフエ二ルーフエ二ルカーポネート、 2—メチルォキシカルボ二 ルフエ二ルー p - t—ブチルフエ二ルカ一ポネート、 2—ェチルォキシ力ルポ ニルフエ二ルー p— t 一ブチルフエ二ルカ一ポネート、 2—メチルォキシカル ポニルフエ二ルーナフチルカーボネート、 2—ェチルォキシカルボニルフエ二 ルーピフエニルカーボネー卜、 2—メチルォキシカルボエルフェ二ルーピレニ ルカ一ポネート、 2—メチルォキシカルポニルフエ二ルー p—クミルフエニル カーボネート、 2—ェチルォキシカルボニルフエ二ルー p -クミルフエ二ルカ ーポネート、 ビス (2—メチルォキシカルボニルフエニル) カーボネート、 2 一メチルォキシカルボニルフエニルアセテート、 2—メチルォキシカルボニル フエ二ルー n—ブチレ一卜、 2—メチルォキシカルボニルフエ二ルー n—へキ シレー卜、 2—ェチルォキシカルボニルフエニル— n—ノニレート、 2—メチ ルォキシカルポニルフエ二ルー n—ステアリン酸エステル、 テレフタル酸ビス
( 2—メチルォキシカルボニルフエニル) エステル、 イソフ夕ル酸ビス (2— メチルォキシカルボニルフエニル) エステル、 テレフタル酸ビス (2—ェチル
ォキシカルボニルフエニル) エステル、 イソフタル酸ビス (2—ェチルォキシ カルポニルフエニル) エステル、 コ八ク酸ビス (2—メチルォキシカルボニル フエニル) エステル、 アジピン酸ビス (2—ェチルォキシカルボニルフエニル) エステル、 1, 4—ブタンジオールビス (2—ェチルォキシカルボニルフエ二 ル) カーボネート、 および 1, 1 0—デカンジオールビス (2—ェチルォキシ カルボニルフエニル) カーボネートなどを挙げることができる。 サリチル酸エステル誘導体中の不純物
本発明では、 上記式 (1 ) で表されるサリチル酸エステル誘導体中に含まれ る不純物が特定値以下であることを特徴としている。
本発明で開示しているサリチル酸エステル誘導体は、 ポリカーボネートの末 端封止剤として特に有用であるが、 末端封止剤として用いる場合、 ポリマー 1 0 0重量部に対して多くて 3〜5重量%添加し、 末端を封鎖するため、 封止剤 中の不純物のポリマー品質に与える影響は特に大きいことが明らかになった。 本発明では、 上記式 (1 ) で表されるサリチル酸エステル誘導体中に含まれ る塩素含量が特定値以下であることを特徴としている。
塩素含量としては、 具体的には 1 0 0 p p m以下、 好ましくは 3 O p p m以 下、 さらに好ましくは 1 0 p p m以下である。 これよりも塩素が多いと、 上記 サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネ一卜の末端封止剤として用いた場合、 末端封止反応速度が有意に減少し、 またポリマーの色相にも影響するため好ま しくない。
原料の塩素量は元素分析で測定できる。 好ましくはドーマン微量電流滴定法 などの測定方法がよい。
塩素の混入原因としては、 合成原料にホスゲン類、 酸ハロゲン化物またはハ ロゲン化ギ酸エステルを用いた場合において特に塩素の混入が起こりやすい。 未反応塩素や遊離の塩素ィオンは主に化学反応により上記サリチル酸エステル 誘導体を合成した後に洗浄等によって取り除かれる力 具体的には以下に示す 方法によって有効に除去される。
上記サリチル酸エステル誘導体中に含まれる塩素を低減する方法としては、
たとえば熱水で数回洗净する方法や、 上記サリチル酸エステル誘導体を水と混 合しない有機溶媒に溶かし、 これを中性〜塩基性の水溶液で洗浄する方法や、 ハイドロタルサイトなどの塩素吸着剤を用いて塩素を取り除く方法、 さらには イオン交換樹脂により塩素を吸着する方法などが挙げられる。
また上記サリチル酸エステル誘導体中に含まれる窒素含量が特定値以下であ ることが好ましい。 好ましい窒素含量は、 l O O ppm以下、 さらに好ましく は 3 O p pm以下、 さらに好ましくは 10 p pm以下である。 これよりも窒素 含量が多いと、 上記サリチル酸エステル誘導体をボリカーボネートの末端封止 剤として用いた場合、 ポリマーの色相が悪くなる。
上記サリチル酸エステル誘導体中に含まれる窒素含量を低減する方法として は、 たとえば、 中性の水 (熱水) で洗浄する方法、 pHが 6以下の酸性水溶液 で洗浄する方法、酸性のイオン交換樹脂により取り除く方法などが挙げられる。 また上記サリチル酸エステル誘導体中に含まれる金属元素の合計が 30 p p m以下であることが好ましい。 ここでいう金属元素とはナトリウム、 カリウム 等のアルカリ金属、 鉄、 クロム、 マンガン、 ニッケル等である。 これらの金属 含量は原子吸光分析やプラズマイオン発光分析 (I CP) などにより測定でき る。
好ましい金属含量は、 l O ppm以下、 さらに好ましくは 5 p pm以下、 さ らに好ましくは 2 p pm以下である。 これよりも金属含量が多いと、 上記サリ チル酸エステル誘導体を反応に供するため加熱、 溶融した段階で不均化反応を おこしてしまったり、 ポリマ一色相を悪化したり末端封止反応を阻害したりす ることがある。 ここでいう不均化反応とは、 以下に述べるスキームによりサリ チル酸エステル誘導体の化学構造が変化してしまうことをいう。
o y
+ R
2
o c=
上記サリチル酸エステル誘導体中に含ま Rれ 2る金属を低減する方法は、たとえば、 中性の水 (熱水) で洗狰する方法、 エチレンジァミン 4酢酸、 シユウ酸、 クェ ン酸、 ビピリジンなどの金属イオンと錯体を形成する化合物や、 イオン交換樹 脂、 ポリアリルァミン、 キトサン、 ポリアクリル酸、 ボリビニルアルコール、 アルギン酸などの金属を吸着する高分子、 クラウンエーテル等の金属を包摂す る化合物などを利用する方法などにより金属をとりのぞく方法が挙げられる。 これらの金属低減方法は、 同じ方法でも取り除くことができる金属の種、 量 にばらつきが生じるため、 不純物として取り除く対象の金属によってその方法 は任意に選択することができ、 また組み合わせて用いても、 本発明の目的を達 成する上ではとくに制限はない。 サリチル酸エステル誘導体の製造反応 1
本発明のこれらのサリチル酸エステル誘導体の製造反応としてホスゲン類、 下記式 (2) 、 (3) または (4)
A— C— R2 …… (2)
II
o
A— C— R3— C— A' "…- (3)
II II
o o
A— C— 0— R 3— 0— C— A ' …- (4)
O
(式中 A、 A' はハロゲン、 R3は炭素数 1から 30の 2価のァリーレン基、 ま たはァラルキレン基を表す)
で表される酸ハロゲン化合物またはハロゲン化ぎ酸エステルと、 下記式 (5) …… (5)
で表されるサリチル酸エステルを塩基性化合物の存在下で反応させる方法が挙 げられる。
ここでホスゲン類とはホスゲン(C 1 -CO-C 1 )、ホスゲンダイマ一(C 1 -CO-0-CC 13) 、ホスゲントリマー(CC 1 g-o-co-o-cc 13) のことをいう。
またここで未反応の上記ハロゲン化合物 (ホスゲン類、 酸ハロゲン化合物ま たはハロゲン化ぎ酸エステル) が残ってしまうと、 得られるサリチル酸エステ ル誘導体に塩素が混入する確率が高くなるため、 反応の段階で未反応の八ロゲ ン化合物を残さないのが塩素を低減するのに有効である。 これには、 上記式
(5) のサリチル酸エステルおよび または塩基性化合物を、 上記ハロゲン化 合物よりも過剰に用いる方法が有効である。 サリチル酸エステル誘導体の製造反応 1における原料中の不純物
また該製造反応においてホスゲン類、 上記式 (2) 〜 (4) で表される酸ハ ロゲン化合物またはハロゲン化ぎ酸エステル、 上記式 (5) で表されるサリチ ル酸エステルのそれぞれに含まれる金属元素の合計が 100 p pm以下である ことが好ましい。 これよ.りも金属元素が多いと反応の収率が低下し、 また得ら れるサリチル酸エステル誘導体に金属が混入しやすくなるため、好ましくない。 サリチル酸エステル誘導体の製造反応 1の反応条件
上記製造反応における塩基性化合物としては、 一般の酸八ロゲン化物と水酸 基との反応に利用されるような公知のものなら何でも利用できとくに制限はな いが、 好ましくは水酸化ナトリウム、 zK酸化カリウム、 重炭酸ナトリウム、 炭
酸ナトリゥムなどのアル力リ金属化合物類、 水酸化カルシウムなどのアル力リ 土類金属化合物類、 ピリジン、 卜リメチルァミン、 トリェチルァミン、 ピペリ ジン、 ジメチルァミノピリジン、 テトラメチルアンモニゥムヒドロキシド、 ェ 夕ノールァミン、 エチレンジァミン、 ポリアリルァミンなどのアミン類が用い られる。
上記製造反応に用いられる溶媒には特に制限はないが、 好ましくはジクロ口 メタン、 キシレン、 トルエン、 テトラヒドロフランなどの汎用有機溶媒、 また はこれらと水との 2層系の溶媒が用いられる。 反応を効率よく進めるためのテ トラメチルアンモニゥムクロリドの如き触媒を用いてもかまわない。 反応条件 としては、 通常 1 0 0 °C以下、 好ましくは室温以下の温度条件で反応を行う。 反応装置などに特に制限はなく、 反応終了後に目的とする低い不純物含量を保 つため、 上記精製 (洗狰) 操作を行った後、 蒸留または再結晶により精製され る。 サリチル酸エステル誘導体の製造反応 2、 3
該サリチル酸エステル誘導体が下記式 (1 ) 一 2
(式 (1 ) — 2中、 R 1はメチル基またはェチル基であり、 R 2 2は炭素数 6〜 3 0のァリール基、 炭素数 6から 3 0のァリールォキシ基、 炭素数 6から 3 0 のァラルキル基、 または炭素数 6から 3 0のァラルキルォキシ基である。 ここ で R 2 2は、 メトキシカルボニル基、 エトキシカルボ二ル基、 2— (メトキシカ ルポニル) フエニルォキシカルボニル基、 2— (メトキシカルボニル) フエ二 ルォキシカルボニルォキシ基、 2— (エトキシカルボニル) フエニルォキシカ ルポ二ル基、 2— (エトキシカルボニル) フエニルォキシカルポニルォキシ基、 炭素数 6から 1 0のァリールォキシカルボニル基またはァラルキルォキシカル ボニル基で置換されていても良い)
で表わされる塲合は上記の製造反応 1の他、 以下の 2つの製造反応 2, 3を禾リ 用することができる。
製造反応 2としては、 触媒の存在下に下記式 (6)
Z
〈〇ト O— C— R22 … (6)
O
(式中 Zは同一もしくは異なり水素原子、 および炭素数 1から 4のアルキル基 からなる群から選ばれる基であり、 R22は上記式 (1) — 2に同じである。 ) で表される芳香族エステル誘導体と、 下記式 (5)
…… (5)
(式中、 R1はメチル基またはェチル基である。 )
で表されるサリチル酸エステルより、 サリチル酸エステル誘導体を製造する方 法である。
製造反応 3としては、 触媒の存在下に下記式 (6) —2
R 23— 0— C— R 22 ---(6)-2
II
0
(式中 Zは同一もしくは異なり水素原子、 および炭素数 1から 4のアルキル基 からなる群から選ばれる基であり、 R22は上記式 (1) 一 2に同じ、 R23は炭 素数 1から 30のァリール基、 または炭素数 1力 ^ら 30のァラルキル基であ る。 )
の芳香族エステル誘導体と下記式 (7)
…… (7)
o
(式中 R1はメチル基またはェチル基である)
の芳香族炭酸エステルより、サリチル酸エステル誘導体を製造する方法である。
サリチル酸エステル誘導体の製造反応 2の反応条件
製造反応 2として反応スキームは以下に示すことができる <
触媒
サリチル酸エステル誘導体は 2種以上の混合液で得られる。 例えば R
2 2がフ ェニルォキシ基の場合、そのフエニル基のオルソ位置に C〇〇 R
1基が置換した もの、 および置換なしのものの 2種が得られる。 得られたそれぞれのサリチル 酸エステル誘導体は蒸留のような方法で単離することができる。
上記反応において、 反応により生成する上記反応スキーム中の式 (1 1 ) の 芳香族モノヒドロキシ化合物について、 その反応釜中の濃度をできるだけ低く 保つことが反応を速やかに進行させ、 かつ好ましくない副反応を抑えるうえで 好ましい。 具体的には反応により生成する上記式 (1 1 ) の芳香族モノヒドロ キシ化合物の反応液中濃度を 2 %以下、 さらに好ましくは 1 %以下に保つのが よい。 これよりも芳香族モノヒドロキシ化合物の濃度が高い場合は目的とする 物質以外が生成する副反応が起こりやすくなり、 また反応速度が遅くなること がある。
この上記式 (1 1 ) の芳香族モノヒドロキシ化合物濃度を低く抑えるために
は、 減圧条件で反応を行うのが好ましい。 より好ましくは、 上記式 (1 1) の 芳香族モノヒドロキシ化合物が蒸留回収されるような温度、 圧力条件であるこ とが好ましい。 反応の温度の範囲としては、 100°C〜300 が好ましく、 さらに好ましくは 150°C〜280°C、 より好ましくは 170°C〜260°Cで ある。 また、 減圧条件としては好ましくは 600 t 0 r r以下であり、 さらに 好ましくは 500〜: L t o r r、より好ましくは 400~10 t o r rである。 サリチル酸エステル誘導体の製造反応 3の反応条件
製造反応 3として反応スキームは以下に示すことができる (
触媒.熱
上記のように 2種以上のサリチル酸エステル誘導体の混合液で得られるが、 それぞれの芳香族炭酸ジエステルは蒸留のような方法で単離することができる。 反応条件としては、 原料のそれぞれが溶融状態にある事が必要であり、 反応 の温度の範囲としては、 100°C〜300°Cが好ましく、 さらに好ましくは 1 20°C〜280°C、 より好ましくは 140°C〜 260°Cである力 原料および 目的化合物の融点、 沸点によって調整できる。 また、 圧力条件としては常圧で かまわないが好ましくは窒素置換した常圧条件 133. 32 h P a (100 t
o r r) の範囲で行われる。 サリチル酸エステル誘導体の製造反応 2、 3における原料中の不純物
製造反応 2、 3において上記式 (5) で表されるサリチル酸エステル、 上記 式(6)または(6)— 2で表される芳香族エステル誘導体、および上記式(7) で表される芳香族炭酸エステルの塩素量がそれぞれ 100 p pm以下であるこ とが好ましい。 含まれる塩素量は好ましくは 20 p pm以下、 さらに好ましく は 10~0. l p pmである。 100 p pmよりも塩素量が多いと、 反応に使 用される触媒の活性に悪影響を及ぼし、 反応活性が減少するため、 好ましくな い。
また、 一方の原料の塩素量が 100 p pm以下であっても、 もう一方の原料 の塩素量が 100 p pm以上であれば、 反応に使用される触媒の活性に悪影響 を及ぼし、 反応活性が減少する。 双方の原料の塩素量がともに 100 p pm以 下であることが必要な条件である。
上記原料に含まれる塩素量を 100 p pm以下に低減する方法としては特に 制限はないが、 具体的な方法としては熱水で洗诤する方法、 ハイド口タルサイ 卜などの吸着剤により処理する方法や蒸留精製する方法などがあげられる。 ま た、 塩素吸着剤で処理してから蒸留するなどいくつかの方法を組み合わせて行 つても差し支えない。
原料の塩素量は元素分析で測定できる。 好ましくはドーマン微量電流滴定法 などの測定方法がよい。
さらに上記式(5)で表されるサリチル酸エステル、上記式(6)または(6) 一 2で表される芳香族エステル誘導体、 および上記式 (7) で表される芳香族 炭酸エステルに含まれる金属の総量がそれぞれ 50 p pm以下であることが好 ましい。 ここで金属とはアルカリ金属、 鉄、 銅、 鉛、 クロム、 ニッケル、 マン ガン、 コバルト等である。 この合計量はさらに好ましくは 20 p pm以下、 さ らに好ましくは 10 p pm以下である。 これよりも金属量が多いと、 反応に使 用される触媒の活性を低下させたり、 好ましくない副反応を引き起こしたりす るため、 好ましくない。
一方の原料の金属量が 5 0 p p m以下であっても、 もう一方の原料の金属量 が 5 0 p p m以上であれば、 反応に使用される触媒の活性に悪影響を及ぼし、 反応活性が極端に減少するため、 好ましくない。 双方の原料の金属量がともに 5 0 p m以下であることが本発明の目的を達成する上で好ましい。
上記原料に含まれる金属量を 5 0 p p m以下に低減する方法としては特に制 限はないが、 具体的な方法としては熱水で洗浄する方法、 イオン交換樹脂など の吸着剤により処理する方法や蒸留精製する方法などがあげられる。 また、 熱 水洗浄してから蒸留するなどいくつかの方法を組み合わせて行っても差し支え ない。 サリチル酸エステル誘導体の製造反応 1〜3における原料中の不純物
またサリチル酸エステル誘導体を製造する上記の 3種類の反応において、 ホ スゲン類、 上記式 (2 ) 〜 (4 ) で表される酸ハロゲン化合物またはハロゲン 化ぎ酸エステル、 上記式 (5 ) で表されるサリチル酸エステル、 上記式 (6 ) または (6 ) — 2で表される芳香族エステル誘導体、 および上記式 (7 ) で表 される芳香族炭酸エステルに含まれる水分量がそれぞれ 5重量%以下であるこ とが好ましい。 水分量はさらに好ましくは 4 %以下、 さらに好ましくは 1〜0 . 0 1 %である。 これよりも水分が多いと原料のサリチル酸エステル、 炭酸ジェ ステルの加水分解など副反応が起こることがある。
上記原料に含まれる水分をそれぞれ 5 %以下に低減する方法としては特に制 限はないが、 具体的な方法としては蒸留精製する方法、 加熱乾燥する方法、 減 圧乾燥する方法、 無水硫酸マグネシゥムなどの乾燥剤を用いる方法などがあげ られる。 また、 乾燥剤で水分を吸着してから蒸留するなどいくつかの方法を組 み合わせて行つても差し支えない。
さらにサリチル酸エステル誘導体を製造する上記の 3種類の反応においてホ スゲン類、 上記式 (2 ) 〜 (4 ) で表される酸ハロゲン化合物またはハロゲン 化ぎ酸エステル、 上記式 (5 ) で表されるサリチル酸エステル、 上記式 (6 ) または (6 ) — 2で表される芳香族エステル誘導体、 および上記式 (7 ) で表 される芳香族炭酸エステルに含まれる芳香族ヒドロキシ化合物がそれぞれ 3重
量%以下であることが好ましい。
ここで芳香族ヒドロキシ化合物とは、 上記式 (2) または (4) のハロゲン 化ぎ酸エステルを加水分解したときに生じる下記式 (12) または (13)
HO-X a · · · (12)
(式中 X aは炭素数 1から 30のアルキル基、炭素数 1から 30のァリール基、 炭素数 6から 30のァラルキル基であり、 メトキシカルポニル基、 エトキシカ ルポニル基、 2— (メトキシカルボニル) フエニルォキシカルボニル基、 2—
(メトキシカルボニル) フエニルォキシカルポニルォキシ基、 2— (エトキシ カルボニル) フエニルォキシカルポニル基、 2— (エトキシカルボニル) フエ ニルォキシカルボニルォキシ基、 炭素数 6から 10のァリールォキシカルボ二 ル基またはァラルキルォキシカルポニル基で置換されていても良い)
HO-Y-OH · · · (13)
(式中 Yは炭素数 1から 30の 2価のアルキレン基、 ァリ一レン基、 またはァ ラルキレン基を表す) の芳香族ヒドロキシ化合物、 または上記式 (5) のサリチル酸エステル中に含 まれる不純物としての芳香族ヒドロキシ化合物のことをいう。
式 (5) のサリチル酸エステル中に含まれる不純物としての芳香族ヒドロキ シ化合物の具体例としてはフエノール、 o—クレゾール、 m—クレゾ一ル、 p —クレゾ一ル、 p—ヒドロキシ安息香酸メチル、 p—ヒドロキシ安息香酸ェチ ルなどがあげられる。
芳香族モノヒドロキシ化合物の含量としては好ましくは 3%以下であり、 好 ましくは 2%以下、 さらに好ましくは 1. 0〜0. 01 %である。
上記原料に含まれる芳香族モノヒドロキシ化合物含量をそれぞれ 3 %以下に 低減する方法としては特に制限はないが、 具体的な方法としては本発明の目的 とするサリチル酸エステル化合物を合成する前に蒸留精製する方法、 再結晶す る方法、 層状粘度鉱物などの吸着剤により処理する方法などがあげられる。 ま
た、 蒸留精製してから再結晶するなどいくつかの方法を組み合わせて行つても 差し支えない。 再結晶する溶媒は特に制限はなく、 キシレンなどが好ましく用 いられる。 サリチル酸エステル誘導体の製造反応 2、 3における触媒
上記の (1 ) 一 2で表されるサリチル酸エステル誘導体を製造する反応 ( 造反応 2、 3 ) に用いられる触媒は、 本発明の範囲内においてはいかなる公知 のエステル交換触媒を用いることができるが、 アルカリ金属、 アルカリ土類金 属、 元素周期律表における第 3族、 および第 1 2族の化合物が好ましく用いら れる。
アルカリ金属の化合物とは、 具体的にはリチウム、 ナトリウム、 カリウム金 属ゃそれらの水酸化物、 塩酸塩、 炭酸塩、 硝酸塩、 硫酸塩などの無機酸塩類、 カルボン酸塩などの有機酸塩類、 アルコラ一卜やフエノラ一トなどのアルコキ シド類などのことをいう。
アルカリ土類金属の化合物とは、 具体的にはベリリウム、 マグネシウム、 力 ルシゥム、 ストロンチウム金属やそれらの水酸化物、 酸化物、 塩酸塩、 炭酸塩、 硝酸塩、 硫酸塩などの無機酸塩類、 カルボン酸塩などの有機酸塩類、 アルコラ 一トゃフエノラートなどのアルコキシド類などのことをいう。
元素周期律表における第 3族の化合物とは、 具体的にはスカンジウム、 イツ トリウム、 ランタンなどのラン夕ノィド類ゃァクチノィド類金属やそれらの水 酸化物、 酸化物、 塩酸塩、 炭酸塩、 硝酸塩、 硫酸塩などの無機酸塩類、 力ルポ ン酸塩などの有機酸塩類、 アルコラ一トゃフエノラートなどのアルコキシド類 などのことをいう。
元素周期律表における第 1 2族の化合物とは、 具体的には亜鉛の水酸化物、 酸化物、 塩酸塩、 炭酸塩、,硝酸塩、 硫酸塩などの無機酸塩類、 カルボン酸塩な どの有機酸塩類、 アルコラ一トゃフエノラートなどのアルコキシド類などのこ とをいう。
これらの中ではカルシウムの酸化物、 ランタンの酸化物、 ランタンのアルコ キシドまたは亜鉛カルボキシレ一卜が特に好ましく用いられる。
ランタンアルコキシドとしては、 トリメトキシランタン、 トリエトキシラン タン、 トリプロポキシランタン、 卜リセチルォキシランタン、 卜リステアリル ォキシランタン、 トリべへニルォキシランタンなどの脂肪族アルコキシランタ ン類、 トリフエノキシラン夕ンなどの芳香族アルコキシラン夕ン類をあげるこ とができ、 また亜鉛カルポキシレートとしては、 酢酸亜鉛、 プロピオン酸亜鉛、 ステアリン酸亜鉛、 ベヘン酸亜鉛、 シユウ酸亜鉛、 セバシン酸亜鉛、 ァスコル ビン酸亜鉛などの化合物を例示することができる。
もっとも好ましい触媒に酸化ランタンをあげることができる。 しかしながら 酸化ランタンは空気中に放置することにより二酸化炭素、 水分等を吸着し、 二 酸化ランタンなどに変質することが知られており、 このように変質した酸化ラ ンタンを反応に用いると、 触媒活性が低く反応の選択性も悪化することが明ら かとなつた。 これを防止するためには、 酸化ランタンを加熱し、 吸着したガス 成分を除くことによって好ましい触媒活性を得ることが本発明者らにより解明 された。 従って、 本発明の触媒として用いられる酸化ランタンは、 5 0 0 T:に おける重量減少 (吸着したガス成分の放出による重量減少) が 3 %以内のもの を用いるのが好ましく、 この品質の酸化ランタンを得る方法としては、 通常 4 0 0度以上、 好ましくは 5 0 0から 1 5 0 0 °Cで焼成処理を行うことによって 達成される。
上記触媒は単独で用いてもよく、 また組み合わせて用いてもよい。 また所望 により添加時期を別々にしてもよくこれら触媒の使用法についてはとくに制限 はない。 これら触媒の使用量としては各々の金属原子が原料であるサリチル酸 エステル 1モル当り 1 X 1 0— 6〜 1 X 1 0— 2当量となる割合で用いるのが好 ましい。より好ましい割合は同じ基準に対し 1 X 1 0一5〜 1 X 1 0— 3当量とな る割合である。特に好ましい割合は同じ基準に対し 5 X 1 0— 5~ 5 X 1 0— 4当 量となる割合である。
また、 本発明においては触媒として含窒素塩基性化合物も好ましく用いられ る。 ここで含窒素塩基性化合物としてはテトラメチルアンモニゥムヒドロキシ ド (M e 4 N〇H) 、 テトラェチルアンモニゥムヒドロキシド (E t 4 N O H) 、 テトラプチルアンモニゥムヒドロキシド (B u 4 N〇H) 、 ベンジル卜リメチル
アンモニゥムヒドロキシド (φ—ΟΗ2 (Me) 3NOH) 、 へキサデシルトリ メチルアンモニゥムヒドロキシドなどのアルキル、 ァリール、 ァラルキル基な どを有するアンモニゥムヒドロォキシド類、 トリェチルァミン、 トリプチルァ ミン、 ジメチルペンジルァミン、 へキサデシルジメチルァミンなどの 3級アミ ン類、 あるいはテトラメチルアンモニゥムボロハイドライド (Me4NBH4) 、 テトラプチルアンモニゥムポロハイドライド (Bu4NBH4) 、 テトラブチル アンモニゥムテトラフエ二ルポレート (Bu4NBPh4) 、 テトラメチルアン モニゥムテトラフエ二ルポレート (Me4NBPh4) などの塩基性塩などを挙 げることができる。
これらのなかでは M e 4 N OHが好ましく用いられ、含窒素塩基性化合物の使 用量としては、 ァンモニゥム窒素原子が原料であるサリチル酸エステル 1モル 当り 1 X 10— 6~ 1 X 10— 2当量となる割合で用いるのが好ましい。より好ま しい割合は同じ基準に対し 1 X 10— 5〜 1 X 10— 3当量となる割合である。特 に好ましい割合は同じ基準に対し 5 X 10— 5〜5 X 10_4当量となる割合で ある。 これら含窒素塩基性化合物触媒は単独で用いても組み合わせて用いても よい。 また、 前記金属触媒 (元素周期律表上第 1族、 第 2族、 第 3族および Z または第 12族元素の酸化物、 アルコキシド、 τΚ酸化物、 カルボン酸塩) の一 群より選ばれる化合物と組み合わせてもよく、 これら触媒の使用法に関しては 特に制限はない。 サリチル酸エステル誘導体の合成反応後の失活、 中和
上記の製造反応 1において、 終了後に残存した塩基性化合物を、 無機酸性化 合物または有機スルホン酸化合物の酸性化合物、 該酸性化合物の塩、 および該 酸性化合物の誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも 1つの化合物を添加し て中和させる事が好ましい。
また上記の製造反応 2、 3において、 該触媒を反応終了後に、 無機酸性化合 物または有機スルホン酸化合物の酸性化合物、 該酸性化合物の塩、 および該酸 性化合物の誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも 1つの化合物を添加して、 失活させる事が好ましい。
ここでサリチル酸エステル誘導体を製造する方法において、 残存した塩基性 化合物を中和せずに、 あるいは触媒を失活せずに蒸留により精製しょうとした 場合、 合成反応で得たサリチル酸エステル誘導体が不均化反応をおこしてしま い、 収量の低下がおこってしまうため、 これを防止しないといけない。
ここでいう不均化反応とは、 下記スキームで表される反応のことを言う。
+ R2-C-R2
II
0
この不均化反応が起こると、 サリチル酸エステル誘導体の収量が減少してし まい、 好ましくない。 酸性化合物の誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも
1つの化合物を添加して残存する塩基性化合物を中和することにより、 得られ たサリチル酸エステル誘導体を蒸留精製する際におこる好ましくない不均化反 応を抑えることができ、 効率的にサリチル酸エステル誘導体を製造することが できる。
ここで上記の残存した塩基性化合物の中和および触媒の失活に用いられる無 機酸性化合物としては、 無機酸、 固体酸が挙げられる。
無機酸としては、 ブレンステツドの定義によるプロトンを供与することがで きる無機化合物のことをいうが、 2 5 °Cの水中でプロトンと対イオンに解離し、 その p Hが中性以下のものをいい、 具体的にはリン酸 (オルトリン酸)、硫酸、 硝酸、 ホスフィン酸、 ホスホン酸、 ジホスホン酸、 塩酸、 ピロリン酸、 メ夕リ ン酸、 亜硝酸などが挙げられる。 またこれらの酸は金属塩またはアンモニゥム 塩のようなかたちで用いることもできる。
固体酸は、 固体でありながらブレンステツドの定義によるプロトンを供与す
ることができる無機化合物のことをいうが、 具体的にはゼオライト、 粘土化合 物、 金属酸化物、 固体リン酸、 ヘテロポリ酸などが挙げられる。
ゼォライ卜とは結晶性のアルミノケィ酸塩を基本骨格とした縮合ケィ酸塩で あり、 具体的には Z MS— 5 (N an (A 1 nS i 96— n0192) 16H2〇 (n< 27) 、 ゼォライ卜 X (Na86 (A 186S i 106O 384) 264 H20、 ゼォライ ト Y (Na56 (A 156S i 1360384) 250H2Oなどの合成ゼォライ卜類、 モ ルデナイ卜 (Na8 (A l 8S i 40O 96) 24 H2〇、 シャバサイト (Ca2 (A 14S i 8024) 13H2〇などの天然ゼォライト類などが挙げられる。
粘土化合物としてはカオリン、 モンモリロナイト、 タルク、 酸性白土などが 挙げられる。
金属酸化物としては具体的には T i O 2、 S i 02、 Z r〇2、 S i 02 · A 1 203、 S i 02— Z r〇2、 S i〇2— Mo〇3、 S i〇2— MgO、 T i〇2— A 1203、 T i〇2— S i〇2、 A 1203— Mo〇3、 A 1203— W〇3などが 挙げられる。
固体リン酸としては、 5酸ィヒ 2リンなどが挙げられる。
ヘテロポリ酸とは 2種以上の金属によって生成された酸であるが、 具体的に は、 H3PW12O40、 H4S iW12O40、 H5PMo10V2O4。、 H3PMo12 〇40などが挙げられる。
これらの無機酸性化合物のなかでりん酸、 5酸ィ匕 2リン、 タルク、 ZMS— 5が好ましく用いられる。
有機スルホン酸化合物の具体例として下記一般式 (8) 、 (9) および (1 0 ) からなる群より選ばれる化合物が挙げられる。 式 (8) で表わされる化合物
A1 - (Y1— SOgX1) m … (8) ここで、 A 1は置換もしくは非置換の m価の炭化水素基であり、 Y1は単結合 または酸素原子であり、 X1は 2級または 3級の 1価の炭化水素基、 1当量の金 属カチオン、 アンモニゥムカチオンまたはホスホニゥムカチオンであり、 mは 1〜4の整数である。
A 1の炭化水素基としては、炭素数 5〜 15のアルキル基、炭素数 6〜 15の ァリール基があげられ、 これらは、 炭素数 1〜 15のアルキル基で置換されて いてもよい。
X1の 2級または 3級の 1価の炭化水素基としては、 例えば下記式 (8) -a R3
- C - R … (8) - a
ゝ 5
[ここで、 R3、 R5は同一もしくは異なり、 水素原子または炭素数 1〜5のァ ルキル基であり、 R 4は水素原子、 フエニル基もしくは炭素数 1〜 5のアルキル 基である。但し、 R3、 R4および R5のうち 2つが水素原子であることはない。 ] で表わされる 2級または 3級のアルキル基が好ましい。 これらのうち、特に R3 および R 5が同一もしくは異なり、 水素原子、 メチル基、 ェチル基またはプロピ ル基であり、 R 4がメチル基またはフエニル基であるのがより好ましい。
1当量の金属カチオンとしては、 例えばリチウム、 ナトリウム、 カリウムの 如きアルカリ金属カチオン;カルシウム、 バリウムの如きアルカリ土類金属力 チオンの 1 2あるいはアルミニウムの如き 3価の金属カチオンの 1 Z3等の
2価の金属カチオンの 1 /2、 3価の金属カチオンの 1 3を挙げることがで さる。
アンモニゥムカチオンとしては、 例えば下記式 (8) — b
6
R
R N R (8 )- b
R
[ここで、 R6、 R7、 R8および R9は、 互いに独立して水素原子または 1価の 炭化水素基である。 ]
で表わされるカチオンを挙げることができる。
式 (8) — bにおいて、 R6〜R 9等が表わす 1価の炭化水素基としては、 例 えば炭素数 1〜20のアルキル基、 炭素数 6〜 10のァリール基、 炭素数 7〜 10のァラルキル基が挙げられる。
また、 ホスホニゥムカチオンとしては、 例えば下記式 (8) 10
R
11
+ R
P 12 (8 ) - c
R
13
R
[ここで、 R10、 R11, R12および R13は、 互いに独立に、 水素原子または 1価の炭化水素基である。 ]
で表わされるカチオンを挙げることができる。
式 (8) — cにおいて、 尺1()〜1 13が表ゎす1価の炭化水素基としては、 炭 素数 1〜 20の ルキル基、 炭素数 6〜 10のァリール基、 炭素数 7〜 10の ァラルキル基が挙げられる。
これらのうち、 X1としては 2級または 3級のアルキル基、 アルカリ金属カチ オン、 上記式 (8) — bで表わされるカチオンおよび上記式 (8) — cで表わ されるカチオンが好ましい。
また上記式 (8) において、 mは 1〜4の整数であり、 好ましくは 1または 2である。
上記式 (8) で表わされる化合物の具体例としては、 例えば下記の化合物を 挙げることができる。
すなわち、 ドデシルベンゼンスルホン酸 2—フエ二ルー 2—プロピル、 ドデ シルベンゼンスルホン酸 2—フエ二ルー 2—プチル、 ォクチルスルホン酸テト ラブチルホスホニゥム塩、 デシルスルホン酸テトラプチルホスホニゥム塩、 ベ ンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニゥム塩、 ドデシルベンゼンスルホン酸 テトラェチルホスホニゥム塩、 ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホス ホニゥム塩、 ドデシルベンゼンスルホン酸テトラへキシルホスホニゥム塩、 ド デシルベンゼンスルホン酸テトラオクチルホスホニゥム塩、 デシルアンモニゥ ムブチルサルフェート、 デシルアンモニゥムデシルサルフェート、 ドデシルァ ンモニゥムメチルサルフェート、 ドデシルアンモニゥムェチルサルフェート、 ドデシルメチルアンモニゥムメチルサルフエ一卜、 ドデシルジメチルアンモニ
ルフェート、 テトラメチルアンモニゥムへキシルサルフエ一ト、 デシルトリメ チルァ Pンモニゥムへキサデシルサルフエー卜、 テ卜ラプチルァンモニゥムドデ
N
シルべン \\ージルサルフェート、 テ卜ラエチルアンモニゥムドデシルペンジルサル
R R R R R R
フェート、 テトラメチルアンモニゥムドデシルペンジルサルフェートなどが挙 げられる。 式 (9) で表わされる化合物
+ X2— A2— Y1— S〇3— … (9)
[ここで、 A2は 2価の炭化水素基であり、 +X2は 2〜4級のアンモニゥムカ チオンまたは 2〜4級のホスホニゥムカチオンであり、 Y1の定義は式 (8) に 同じである。 ]
上記式 (9) 中、 A2の 2価の炭化水素基としては 2価の飽和脂肪族炭化水素 基が好ましい。 この飽和脂肪族炭化水素基としては炭素数 1〜20のアルキレ ン基がより好ましい。
上記式 (9) 中、 +X2はアンモニゥムカチオンもしくはホスホニゥムカチォ ンである。 アンモニゥムカチオンとしては、 下記式 (9) —a
14
15
( 9 ) - a
16
[ここで、 R14、 R15および R16は、 互いに独立に水素原子または 1価の炭化 水素基である。 ]
で表わされるカチオンが好ましい。
R"〜R16の 1価の炭化水素基としては上記式( I)— bの R6〜R7に例示 したものと同じものを例示することができる。ホスホニゥムカチオンとしては、 下記式 (9) 一 b
11
18 ( 9 ) — b
19
[ここで、 R17、 R18および R19は、 互いに独立に水素原子または 1価の炭化
水素基である。 ]
で表わされるカチオンが好ましい。 1¾17~1 19が表ゎす1価の炭化水素基とし ては、 上記 (8)— cの R1Q〜R13について例示したものと同じものを例示で さる。
上記式 (9) で表わされる化合物の具体例としては下記の化合物を例示する ことができる。
N ( C H , )
S 03 ( C H 2 ) 3 3 J \
S 03 ( C H 2 ) 3 - N
( C 2 H 5 ) 3
S O , ( C H 2 ) 3 - P ' ( C , H„ )
9 ) 3
S 03 ( C H 2 ) 3 - P " ( C 6 H 5 ) 3 、
S 03 ( C H 2 ) 15- N - ( C 2 H 、
S 03 ( C H 2 ) 15 - P ' ( C 5 H 5 ) 3 、 S 03 ( C H 2 ) 1「P + ( C 4 H 9 ) 3 式 (10) で表わされる化合物
A3 - (十 X3) η · (R— Υ1 - S03— ) n … (10) [ここで、 A3は n価の炭化水素基であり、 +X3はアンモニゥムカチオンもし くはホスホニゥムカチオンであり、 Rは 1価の炭化水素基であり、 nは 2〜4 の整数であり、 Y1の定義は式 (8) に同じである。 ]
A3の n価の炭化水素基としては、例えば炭素数 1〜10のアルキル基、 アル キレン基等の飽和脂肪族炭化水素基、 炭素数 6〜10のァリール基等、 芳香族 炭化水素基または炭素数 6〜 10のァラルキル基等の飽和脂肪族一芳香族炭化 水素基が好ましい。
また、 +X 3のアンモニゥムカチオンおよびホスホニゥムカチオンとしてはそ れぞれ例えば前記式 (9) 一 aおよび (9) —bで表わされるものを挙げるこ とができる。
Rは 1価の炭化水素基であり、 その例としてはアルキル基、 ァリール基およ びァラルキル基が好ましい。 アルキル基としては炭素数 1〜20のものが好ま しく、 ァリ一ル基としては炭素数 6〜20のものが好ましく、 ァラルキル基と は炭素数 7〜20のものが好ましい。
nは 2、 3または 4であり、 Y1の定義は前記と同じく、 単結合もしくは酸素 原子である。
上記式 (10) で表わされる化合物の具体例としては下記の化合物を例示す ることができる。
[ (CH3 ) 3 N- - (CHj ) ιΓΝ" (CH3 ) 3 ] - 2
[ (CH3 ) 3 N (CH2 ) ιΓ + (CHj ) 3 ] . ) 2
[ (C
4 H
3)
3 N
÷ - (CH
2 )
ιΓΝ- (C
4 H
3)
3 ]
- )
2
[ C^ H9) 3 N÷ - (CH2 ) lt— (C4 H ] . (C12H25^0)-S03 - ) 2
[(CH3) 3 N÷ - (CH2) irN+ (CH3 ) 3 ] . (C15H31-SO )2
[ (C4 H5 ) 3 N (CH2 ) 10-Nf (C ] . (C15H31-S04 - ) 2
[ (C( H9 ) J P+ - (CH2 ) ιΓΡ+ (C4 HS) 3] . (CH, ^SOj― ) 2
[ (C< 3 Pに (CH2 ) 1「P+ (C HS ) 3 ] · (C12¾-{2>S03 " ) I
[ (CS H5 ) 3 P (CH2 ) 1。— P+ (C6 H5 ) 3 ] · (C12H25^S03― ) 2
[ (CJ H^ J P^ CCH^ ^-P^ (C5 H5 ) 3 ] - (C15H31-S03 - ) 2 これらの無機酸性化合物及び有機スルホン酸化合物を用いるにあたっては、 目的に応じてその酸性度を調節すべく、 イオン交換等の前処理をおこなっても かまわない。
これらの該酸性化合物は単独で、あるいは組み合わせて使ってもかまわない。 また残存した塩基性化合物を中和するときの該酸性化合物はサリチル酸エス テル誘導体 1モルに対して 0. 001モル%から 1モル%、 好ましくは 0. 0 05モル%から0. 5モル%用いることができる。
また触媒を失活するときの該酸性化合物の使用量としては、 合成反応に用い
た触媒の金属原子または窒素原子に対して通常 0 . 1〜 1 0モル等量用いられ る。 好ましくは 0 . 5 ~ 5モル等量用いられ、 より好ましくは 1 . 0 ~ 3モル 等量用いられる。
これら酸性化合物存在下で蒸留する装置の形状、 種類、 材質、 表面処理につ いては、 いかなるものも利用できる。 好ましくは十分な理論段数を有し圧損の 少ない蒸留塔がある蒸留装置を用い、 蒸留を行うのがよい。 末端封止反応または重合促進反応
本発明では、 上記に記載した不純物の含量を特定値以下とするサリチル酸ェ ステル誘導体、 および上記に記載した方法により製造したサリチル酸エステル 誘導体を、 芳香族ポリカーボネー卜製造における末端封止剤または重合促進剤 として使用することができる。 本発明で開示したサリチル酸エステル誘導体を 用いることによって、 末端封止反応速度または重合促進反応速度を損なうこと なく、 色調が良好な色相の良いポリカーボネートを製造することができる。 末端封止反応の反応スキームは以下のとおりである。
(スキーム 3 )
ここでいう末端封止反応とは、 溶融法によりポリカーボネートを重合した後 に、 ポリマーの末端基に含まれる水酸基をカーボネート結合またはエステル結 合により封止することをいう。 具体的には、 ポリカーボネートの重縮合反応を 十分に進めた後に、 本発明で開示しているサリチル酸エステル誘導体組成物を 用いて末端封止反応を行うことができる。
末端封止および または重合促進を行うポリ力一ポネー卜の分子量は、通常、 塩化メチレン中 20でにおけるポリマーの固有粘度 [ ] が 0. 2以上であり、 好ましくは 0. 25から0. 6、 さらに好ましくは 0. 3から 0. 5である。 末端封止剤の添加方法に関しては特に制限はなく、 固体のまま添加しても、 各種溶剤に溶解してから添加してもよい。 また、 末端封止剤は重縮合反応が実 質的に終了した段階以後であれば、 一度に所定量をまとめて添加しても、 何度 かに分けて添加してもかまわない。
本発明における末端封止剤の添加量は、 重縮合反応が実質的に終了した段階 におけるポリマーの末端水酸基に対して 0. 1〜10倍モル、 好ましくは 0. 3~5倍モル、 さらに好ましくは 0. 5〜2倍モルである。
本発明において、 末端封止剤を添加するときの圧力条件としては、 反応によ り生成するフエノール類を除去すべく減圧条件が好ましい。具体的には 133. 32 h P a (l O OTo r r) 以下、 好ましくは 66. 66 h P a (50 To r r ) 以下、 さらに好ましくは 1 3. 332 h P a (l OTo r r) 以下であ る。 通常は 1. 3332 P a〜: L 33. 32 h P a (0. 0 1〜:! O OTo r r) の範囲で実施することが好ましい。
本発明における末端封止剤添加後の反応温度は、 通常 250〜360°C、 好 ましくは 260~340°Cの範囲であり、 この範囲よりも低い温度ではポリマ —が溶融せず、 この範囲よりも高い温度ではポリマーが分解、 着色してしまう ことがある。
末端封止反応の圧力条件としては、 常圧でもよいが、 反応により生成するフ エノ一ル類を除去するため、 減圧条件が好ましい。 好ましくは 133. 32 h P a ( 100 To r r) 以下であり、 さらに好ましくは 1 3. 332 h P a (1 0 To r r) 以下であり、 より好ましくは 1. 3332 hP a (l To r r) 以下である。 反応時間としては、 通常 1〜30分、 好ましくは 1〜20分であ り、 所望により 1〜15分でも可能である。
また、 重合促進反応とは、 上記サリチル酸エステル誘導体を用いて、 ポリ力 ーボネートの水酸基末端どうしを結合し、 重合度を高めることをいう。
上記式 (1) 中の R2が、 メトキシカルボニル基、 エトキシカルボニル基、 2
- (メトキシカルボニル) フエニルォキシカルポニル基、 2— (メ卜キシカル ボニル) フエニルォキシカルポニルォキシ基、 2— (エトキシカルボニル) フ ェニルォキシカルボニル基、 または 2— (エトキシカルボニル) フエ二ルォキ シカルボニルォキシ基で置換されている炭素数 6から 30のァリ一ル基、 炭素 数 6から 30のァリールォキシ基、 炭素数 6から 30のァラルキル基、 または 炭素数 6から 30のァラルキルォキシ基で表されるサリチル酸エステル誘導体 を、 重合促進剤として用いることができる。
重合促進剤の添加方法に関しては特に制限はなく、 固体のまま添加しても、 各種溶剤に溶解してから添加してもよい。 また、 重合促進剤は一度に所定量を まとめて添加しても、 何度かに分けて添加してもかまわない。
重合促進剤が供給される供給器および重合促進反応を行う反応器には、 特に 制限はない。
本発明における重合促進剤の添加量としては、 プレボリマーの末端水酸基に 対して 01〜 1倍モル、 好ましくは 0. 03〜0. 7倍モル、 さらに好ま しくは 0. 05〜0. 5倍モル加えることができる。
本発明において、 重合促進剤を添加するときの圧力条件としては、 反応によ り生成するフエノール類を除去すべく減圧条件が好ましい。具体的には 133. 32 h P a ( 100 To r r ) 以下、 好ましくは 66. 66 h P a (5 OTo r r ) 以下、 さらに好ましくは 13. 332 h P a ( 10 To r r) 以下であ る。 通常は 1. 3332 P a〜; 133. 32 h P a (0. 01〜; L O OTo r r) の範囲で実施することが好ましい。
本発明における重合促進剤添加後の反応温度は、 ポリマーに重合促進剤を添 加後、 通常250〜360 、 好ましくは 260〜 340°Cの範囲であり、 こ の範囲よりも低い温度ではポリマーが溶融せず、 この範囲よりも高い温度では ポリマーが分解、 着色してしまう。
重合促進反応の圧力条件としては、 常圧でもよいが、 反応により生成するフ エノ一ル類を除去するため、 減圧条件が好ましい。 好ましくは 133. 32 h P a (10 OTo r r)以下であり、 さらに好ましくは 13. 332 h P a (1 0 To r r) 以下であり、 より好ましくは 1. 3332 hP a (l To r r)
以下である。 反応時間としては、 通常 1〜3 0分、 好ましくは 1〜2 0分であ り、 所望により 1〜 1 5分でも可能である。 サリチル酸エステルの回収
末端封止反応または重合促進反応により、 上記式 (5 ) のサリチル酸エステ ルが生成するが、 本発明ではこのサリチル酸エステルを回収し、 上記末端封止 剤または重合促進剤の合成原料として再利用することができる。
サリチル酸エステルは、 末端封止反応または重合促進反応を少なくとも 2 4 0 °C以上の高温、 1 0 t o r r以下の減圧条件下で反応を進め、 蒸気として発 生するサリチル酸エステルをコンデンサーを用いて液化し、 回収する。
コンデンサ一には公知のあらゆるものを使用でき、 水冷式であっても空冷式 であってもよい。
本発明において、 回収されたサリチル酸エステルは上記方法によりそのまま サリチル酸エステル誘導体合成に用いてもかまわないが、 好ましくは精製を行 つてから再利用する。
精製方法としては、 溶剤による洗浄等の公知のいかなる方法を用いてもよい が、 好ましくは蒸留精製するのが好ましい。
蒸留における装置の種類や釜の材質などは公知のいかなるものを用いても良 いが、 好ましくは蒸留塔や還流塔がついており、 蒸留塔としては圧力損失の少 ない充填材を用いた蒸留装置が好ましい。 装置の材質としては、 S U S 3 1 6 や S U S 3 0 4等のステンレス性が好ましい。 また釜の内側に、 バフ加工を施 したりクロムなどの金属メツキを行ったりしても良い。 末端封止反応に供される芳香族ポリカーボネ一ト
本発明において、 末端封止反応および重合促進反応に供される芳香族ポリ力 ーボネートとは、 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの重縮合物を 表わす。
ここで、 芳香族ジヒドロキシ化合物は下記式 (1 3 )
(R3 ) m (Rb ) n
H 0 -0>- X -^0>- 0 H (13)
[式中 Xは、 — C一, ( ) . 一 C一. 0 -, - S -, - S O, 一,
I d C II
a 八 0
一 S 0—または直接結合を表わす。 ] で示される化合物である。
上記式 (13) 中、 Ra、 Rbは同一または異なり、 水素原子、 ハロゲン原子 または炭素数 1から 1 2の炭化水素基である。 炭化水素基としては炭素数 1か ら 12の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数 6から 12の芳香族炭化水素基が好 ましい。 ハロゲン原子としては塩素、 臭素、 ヨウ素等が挙げられる。
Reは炭素数 3から 8のアルキレン基である。アルキレン基としては、 ペンチ レン基、 へキシレン基等が挙げられる。
式中 Rc、 Rdは同一または異なり、 ハロゲン原子、 または炭素数 1から 12 の 1価の炭化水素基である。 炭化水素基としては炭素数 1から 12の脂肪族炭 化水素基あるいは炭素数 6から 12の芳香族炭化水素基を挙げることができる。 ハロゲン原子としては塩素、 臭素、 ヨウ素等が挙げられる。
上記芳香族ジヒドロキシ化合物としては、 具体的には以下に示す化合物を挙 げることができる。 すなわち、 1, 1_ビス (4—ヒドロキシ一 t—プチルフ ェニル) プロパン、 2, 2—ビス (4ーヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (4ーヒドロキシブロモフエニル) プロパンなどのビス (ヒドロキシ ァリール) アルカン類、 1, 1—ビス (4ーヒドロキシフエニル) シクロペン タン、 1, 1一ビス (4ーヒドロキシフエニル) シクロへキサンなどのビス (ヒ ドロキシァリール) シクロアルカン類、 4, 4 ' ージヒドロキシジフエニルェ 一テル、 4, 4' ージヒドロキシー 3, 3 ' —ジメチルフエ二ルェ一テルなど のジヒドロキシァリールエーテル類、 4, 4 ' ージヒドロキシジフエニルスル フイド、 4, 4' ージヒドロキシー 3, 3 ' —ジメチルフエニルスルフイドな どのジヒドロキシァリ一ルスルフイド類、 4, 4' ージヒドロキシジフエニル スルホキシド、 4, 4' ージヒドロキシー 3, 3 ' —ジメチルフエニルスルホ
キシドなどのジヒドロキシァリ一ルスルホキシド類、 4 , 4 ' ージヒドロキシ ジフエニルスルホン、 4 , 4 '—ジヒドロキシー 3 , 3 ' —ジメチルフエニル スルホンなどのジヒドロキシァリ一ルスルホン類などが挙げられる。
これらのうちでは特に 2 , 2—ビス (4ーヒドロキシフエニル) プロパン(ビ スフエノ一ル A) が好ましく用いられる。 これらの芳香族ジヒドロキシル化合 物は単独または組み合わせて用いることができる。
炭酸ジエステル化合物としては、 具体的にはジフエ二ルカーポネート、 ジト リルカーポネ一卜などのジァリールカーボネート類、 ジメチルカ一ボネート、 ジェチルカーボネー卜などのジアルキル力一ポネー卜類、 メチルフエ二ルカ一 ボネート、 ェチルフエニルカーボネー卜などのアルキルァリールカーボネー卜 類などを挙げることができる。
これらのうち、 特にジフエ二ルカーボネートが好ましく用いられる。 これら の芳香族ジヒドロキシル化合物は単独または組み合わせて用いることができる。 これらの炭酸ジエステル化合物は芳香族ジヒドロキシ化合物 1モルに対して過 剰量、 好ましくは 1 . 0 1から 1 . 2 0モル用いることが望ましい。
ポリマー製造に用いる触媒としては、 あらゆる公知の触媒を用いてもよい。 それらの中でアル力リ金属またはアル力リ土類金属の水酸化物、アルコラート、 フエノラートや、 有機または無機酸のアルカリ (土類) 金属塩、 元素周期律表 上第 1 4族元素のォキソ酸またはアート錯体のアルカリ (土類) 金属塩、 ある いは含窒素塩基性化合物などが好ましく用いられる。
これらの化合物はポリカーボネートの原料であるジヒドロキシ化合物 1モル に対して 1 0一8モルから 1 0一 1モル、 好ましくは 1 0一7モルから 1 0— 2モル 用いることができる。
これらの触媒は単独または組み合わせて用いることができる。
これらの触媒を、 組み合わせて用いる場合は、 その目的に応じて、 たとえば 1つの触媒化合物を重合開始時に、 他の触媒化合物を重合途中に加えるなどの ように、 添加時期や方法を個別にしてもかまわない。
ボリカーボネー卜の重合 (ジヒドロキシ化合物とジァリルカ一ポネ一トとの 溶融エステル交換反応) は、 従来知られている通常の方法と同様な条件下で行
なうことができる。
具体的には、第 1段目の反応を 8 0〜2 5 0 °C、好ましくは 1 0 0〜2 3 0 、 さらに好ましくは 1 2 0〜 1 9 0 °Cの温度で、 0 . 5〜 5時間、 好ましくは 1 〜4時間、 さらに好ましくは 1 . 5〜3時間、 減圧下、 芳香族ジヒドロキシ化 合物とジァリルカーボネートとを反応させる。 次いで反応系の真空系を高めな がら反応温度を高めて、 芳香族ジヒドロキシ化合物とジァリルカーボネートと の反応を行い、 最終的には 5 mmH g以下、 好ましくは 1 mmH g以下の減圧 下で、 2 4 0〜3 2 0 °Cで、 芳香族ジヒドロキシ化合物とジァリルカーボネ一 卜との重縮合反応を行う。
重縮合反応は、 連続式で行ってもよく、 バッチ式で行ってもよい。 また上記 の反応を行うに際して用いられる重合装置は槽型であっても管型であっても塔 型であってもよい。
本発明においては、 末端封止反応後のポリマーに、 触媒の失活剤を用いるこ とができる。 触媒の失活剤としては公知のいかなる剤が使用できるが、 好まし くは、 有機スルホン酸の塩、 有機スルホン酸エステル、 有機スルホン酸無水物、 有機スルホン酸べタインなどのスルホン酸化合物が好ましい。
触媒の失活剤として特に好ましくは、 スルホン酸塩であり、 これらの中でも スルホン酸の有機ホスホニゥム塩ゃ有機ァンモニゥム塩が好ましく用いられる。 これらの触媒失活剤は、 ポリマ一に対して 0 . 0 1から 5 0 0 13 13 111、 好ま しくは 0 . 0 1〜3 0 0 p p m用いることができる。
また、 触媒失活剤をポリマーに添加する反応器に関しては特に制限はない。 本発明では上記のようにして得られる末端が封止されたポリカーボネートに 通常の耐熱安定性、 紫外線吸収剤、 離型剤、 着色剤、 帯電防止剤、 滑剤、 防曇 剤、 天然油、 合成油、 ワックス、 有機系充填剤、 無機系充填剤などを添加して もよい。 用途について
このようにして得られる芳香族ポリカーボネートは、 色調に優れ、 光学的性 質に特に優れたものである。 さらには末端封止剤 Z重合促進剤により混入され
る塩素含量を低くすることができるので、金属皮膜の安定性に優れることから、 光学材料用途、 特に光ディスク基板用途に好ましく用いることができる。 つま り本発明で得られるポリ力一ボネ一卜は、 ディスクに成型し、 記録膜として金 属皮膜、 例えばアルミ薄膜を蒸着した際の皮膜剥離が少ないので、 特に光ディ スク基板用途に好ましく用いることができる。 発明の効果 ■
本発明によれば、 特定の不純物の含量が特定値以下である特定のサリチル酸 エステル誘導体を提供することができる。 該サリチル酸エステル誘導体は、 ポ リ力一ポネー卜の末端封止剤または重合促進剤として有効に作用し、 末端封止 反応速度および重合促進反応速度を損なうことなく、 それにより色調が良好で あり、 光学材料用途とくに光ディスク基板用途に好適なポリカーポネ一卜を得 ることが出来る。 特定の不純物の含量が特定値以下のサリチル酸エステル誘導 体は、 3種の製造法により得ることができるが、 それぞれの不純物の含量を特 定値以下とする原料化合物から製造することが好ましい。 実施例
以下、 実施例に基づき、 本発明をより詳細に説明するが、 本発明はこれらの 実施例により限定されるものではない。
1、 サリチル酸エステル誘導体合成
本発明において物性測定は以下の方法によって測定した。
( i ) 元素分析:塩素量、 窒素量は、 サンプルを 8 0 0〜8 2 5 °Cで燃焼した 後にドーマン微量電流滴定法で測定した。 ナトリウム量、 カリウム量、 鉄量、 クロム量、 ニッケル量はサンプルを 6 5 0 °Cで処理、 塩酸で抽出後、 I C P分 析 (日本ジャーレル ·アッシュ社、 I C A P— 5 7 5 I I型) により定量した。
( i i ) 化合物の純度、 収率および原料中の芳香族ヒドロキシ化合物:高速液 体クロマトグラフィー (東ソ一 (株) 製 S C— 8 0 2 0システム、 野村化学製 D e v e r s i 1 O D S - 7カラム、 紫外吸収で検出、 水 Zァセトニトリル溶
媒) で測定したときの目的物ピーク面積/全ピーク面積 X 100 (%) により 計算した。
収率は原料のサリチル酸エステル (実施例 1〜7の場合) または芳香族エス テル誘導体である炭酸ジエステル (実施例 8~ 1 1の場合) の使用モルに対す るプロダク卜のモルの割合で表示した。
[実施例 1 ~ 7 ]
下記表 1〜4に示すサリチル酸エステル 0. 3モルと、 サリチル酸エステル に対して 95倍モル量のホスゲン類、 ハロゲン化ぎ酸エステルまたは酸ハ ロゲン化物を原料に用い反応を行った。 溶媒には下記表 1〜4に示した溶媒の 十分量を用い、 下記表 1〜4に示す塩基の存在下、 4度以下でカップリング反 応を行った。 カップリングは攪拌条件下で行い、 塩基性化合物はサリチル酸ェ ステルに対して 1. 05倍モル量使用した。
反応液の全量を 0. 1 Nクェン酸水溶液、 0. 1 N重炭酸ソーダ水溶液、 お よび純水で順次十分に洗浄した後、 無水硫酸マグネシウムで脱水した。 その後 溶媒を除去し、 得られた沈殿に対して下記表 1〜4に示す酸性化合物 (各 0. 0 1 g) を添加して蒸留精製を行った。 蒸留は 2 t o r r以下の高真空下で行 つた。
[比較例 1〜2]
下記表 4〜 5に示すサリチル酸エステル 0. 3モルと、 サリチル酸エステル に対して 1. 20倍モル量のハロゲン化ぎ酸エステルを原料に用い実施例 1と 同様に反応を行った。 塩基はサリチル酸エステルに対して 1. 05倍モル量使 用した。
反応液の全量を下記表 4〜 5に示す洗浄方法で順次十分に洗浄後、 無水硫酸 マグネシウムで脱水した。 その後溶媒を除去し、 下記表 4〜 5に示す溶媒系で 再結晶を行った。
[実施例 8〜: L 0 ]
下記表 6〜 7に示すサリチル酸エステル 1. 0モルと、 サリチル酸エステル に対して 3倍モル量の芳香族エステル誘導体である炭酸ジエステルを原料 に用い反応を行った。 反応容器には 500m l容の 3つ口フラスコに 30 cm
長の蒸留塔がついた反応器を用いた。 触媒には下記表 6〜 7に示した種、 量を 用い、 下記表 6 ~ 7に示す温度条件下、 反応により生成する芳香族ヒドロキシ 化合物を留去しながらエステル交換反応を行った。 反応時間は 2〜 4時間で行 つた。
反応後、 下記表 6〜7に示す種、 量の失活剤を反応液に添加し、 蒸留精製を 行った。 蒸留は 2 t 0 r r以下の高真空下で行った。
[比較例 3〜4]
下記表 7~8に示すサリチル酸エステル 1. 0モルと、 サリチル酸エステル に対して 3倍モル量の炭酸ジエステルを原料に用い、 実施例 8と同様に合 成を行った。
[実施例 1 1 ]
下記表 8に示す芳香族炭酸エステル 1. 0モルと、 芳香族エステル誘導体で ある炭酸ジエステル 1. 0モルを原料に用い反応を行った。 反応容器には 50 0 ml容のフラスコに攪拌機のついた反応器を用いた。 触媒には下記表 8に示 した種、 量を用い、 下記表 8に示す温度条件下で不均化交換反応を行った。 反応後、 下記表 8に示す種、 量の失活剤を反応液に添加し、 蒸留精製を行つ た。 蒸留は 2 t o r r以下の高真空下で行った。
2. ポリカーボネート末端封止反応、 重合促進反応
ポリマーの物性は以下の方法により測定した。
( i) 固有粘度 [ ] :塩化メチレン中 20°Cでウベローデ粘度計で測定した。
(ii) ポリマ一末端基の定量:サンプル 0. 02 gを 0. 4m lの重水素置換 クロ口ホルムに溶解し、 20°Cで 1H— NMR (日本電子社製 EX— 270) を用いて末端基を定量した。 水酸基末端濃度 (モル%) は全末端数に対する各 構造の割合により計算した。
【数 1】 水酸基末端濃度 (モル%) 二水酸基末端数 (モル) /全末端数 (モ ル) X 100
(iii) ポリマー色相: 目視で判断した。
(iv)記録膜の耐久性:得られたポリカーボネートのディスクとしての評価は、
ポリマーをディスクに成型し、 アルミ薄膜 (記録膜に相当する) を蒸着し、 こ れの耐久性テストで評価した。 得られたポリマーを乾燥 (120°C、 高真空下、 12時間) 後、 コンパクトディスク (CD) 用の金型を用い射出成型板を得た。 これにアルミ薄膜をスパッタリングにより形成 (膜厚 0. 1 /1 ) した。 90°C、 80 %相対湿度の条件下に 1000時間保持したのち、 アルミ薄膜の剥離状態 を目視観察した。
[末端封止および重合促進に用いるポリカーボネートの合成 1 ] ビスフエノール A 228部、 ジフエ二ルカ一ポネ一卜 220部および触媒と してビスフエノール Aのナトリウム塩 1 X 10 モルノ原料ビスフエノール A のモル、 テ卜ラメチルアンモニゥムヒドロキシド 100 X 10 モル Z原料ビ スフエノール Aを加え、 撹拌装置、 蒸留器および減圧装置を備えた反応槽に仕 込み窒素置換した後、 140度で溶解した。 30分撹拌後、 内温を 1 80°Cに 昇温し、 10 OmmHgで 30分反応させ、 生成するフエノ一ルを留去した。 さらに 200°Cに昇温しつつ徐々に減圧し 5 OmmHgで 30分間フエノール を留去しつつ反応させた。
さらに 220°C、 3 OmmHgまで徐々に昇温、 減圧し、 同温同圧で 30分、 さらに 240°C、 1 OmmHg, 260°C、 lmmHg、 270°C 1 mmH g以下にまで上記と同じ手順で昇温、 減圧を繰り返し反応を続行した。
最終的に同温 ·同圧で 1時間重合を行い、 ポリカーボネート樹脂の固有粘度 が 0. 35程度になった段階で、 反応を終了、 樹脂をペレダイズ化した。
ポリマーの [ 7j ] =0. 344、 水酸基含有率 (%) は 45%であった。
[実施例 1 2〜 13 実施例で合成したサリチル酸エステル誘導体による 末端封止反応]
上記の方法により調製したポリマー 100部を 270度で溶融し、実施例 2、 8で合成したサリチル酸エステル誘導体 2. 9部を減圧条件下(5 OmmHg) で添加した。 その後、 270°C ImmHg以下で 5分間反応を継続し、 得ら れたボリカーボネー卜の各 [ 7] ] 、 末端基濃度を測定した。 得られたポリカー ボネートの分析結果を表 9に示す。
[実施例 1 4 実施例で合成したサリチル酸エステル誘導体による重合促 進反応]
上記の方法により調製したポリマー 1 0 0部を 2 7 0度で溶融し、 実施例 6 で合成したサリチル酸エステル誘導体 1 . 5部を減圧条件下 (5 0 mmH g ) で添加した。 その後、 2 7 0 °C I mmH g以下で 5分間反応を継続し、 得ら れたポリカーボネートの [ 77 ] 、 末端基濃度を測定した。 得られたポリカーボ ネートの分析結果を下記表 9に示す。
[比較例 5〜 6 比較例で合成したサリチル酸エステル誘導体による末端 封止反応]
上記の方法により調製したポリマー 1 0 0部を 2 7 0度で溶融し、比較例 1、 2で合成したサリチル酸エステル誘導体 2 . 9部を用いた以外は実施例 1 2と 同様に行った。 得られたポリカーボネートの分析結果を下記表 1 0に示す。
3 . サリチル酸エステル回収
[実施例 1 5 末端封止反応により生成したサリチル酸エステルの回収] 実施例 1 2において、 末端封止反応により生成したサリチル酸メチルの蒸気 を水冷式のコンデンサ一を通して回収した。 回収量は用いたサリチル酸エステ ル誘導体 2 . 9重量部に対して 1 . 1重量部回収できた。 これを蒸留精製する 事により、 純度 9 9 %のサリチル酸メチル 0 . 8 4重量部得る事ができた。
[実施例 1 6 回収したサリチル酸エステルを用いたサリチル酸エステル 誘導体の合成]
実施例 1 5において得たサリチル酸メチルを通して実施例 2と同様の方法で 下記表 1 1に示すサリチル酸エステル誘導体を合成した。 合成した結果を下記 表 1 1に示す。
[実施例 1 7 実施例 1 7で合成したサリチル酸エステル誘導体によるポ リカーポネートの末端封止反応]
実施例 1 6において得たサリチル酸エステル誘導体を上記プレボリマーに用 い、 末端封止反応を実施例 1 2と同様に行った。 得られた結果 (重合度、 ポリ マー物) を下記表 1 2に示す。
*1 洗浄①: 0.1 Nクェン酸水溶液、 0.1N重炭酸ソーダ水溶液、 純水で順次洗浄した。
表 2 実 施 例 3 実 施 例 4 サリキル酸 COOCHs COOCH2CH3 エスアル ai§ 体
0 0 サリチル酸 フエニルク口口 サリチル酸 ベンゾィル メチル フォーメー卜 ェチル ク a 'Jド 原料不純物
C 1 ppm)
N (ppm) 2 < 1 鹿 、t)t)mリ 2 < 1 5 3 料
水分 (%) 3 2 1 < 1 方含; ¾ r u= -
2 < 1 シ化合物 ( % )
塩基性化合物 トリメチルァミン 水酸化ナトリウム 溶媒 ジクロロメタン ジクロロメタン 洗浄方法 洗飾 同左
蒸留 '
条
無機酸 硫酸
TV
スルホン酸 P—トルエンスルホン酸 再結晶
純度 (%) 9 5
プ 9 6
α 収率 (%) 8 9 8 6
不純物
ダ
1 (ppm 1 0 7 ク
N (ppm) 7
h 5
金属 、ppm) 3 2
表 3 実 施 例 5 実 施 例 6 サリチル酸 COOCHs COOCHs /COOCH3 エステル誘導体 <0;— 0— C— 0— (CH2) 17CH3
11
0 0 サリチル酸 ステアリル サリチル酸 ホスゲン メチル クロ口フォーメー卜 メチル ダイマー 原料不純物
原
C 1 、ppm) 8 5
N (ppm) 3 <1 1 <1 金 ¾ (ppm) 2 2 <1 1 料
水分 (%) 3 1 1 1 芳碰ヒドロキ
1 <1 <1 <1 シ化^ I ( )
塩基性化合物 トリェチルァミン アンモニア 溶媒 ジクロロメタン ジクロロメタン一水 反
洗浄 ¾法 洗浄① 同左
応
is留
条
無機酸
件
スルホン酸
再結晶 キシレン-一ヘプタン キシレン-一へプ夕ン
純度 ( ) 91 96
プ
□ 収率 (%) 81 90
不純物
ダ
C 1 (ppmノ 1 1 6
ク
N (ppm) 3
卜
金属 (.ppm) 2
表 4
*2 洗浄②:反応液を 1 %HC 1、 純水で順次洗浄した。
表 5
*3 洗浄③:反応液を純水で洗浄した。
表 6
表 7 実 施 例 10 比 較 例 3 サリチル酸
エステル誘導体
サリチル酸 テレフタル酸 サリチル酸 ジフエニル メチル メチルフエニル メチル 力一ポネー卜 原料不純物
原
C 1 (ppm) 2 3 320
N (ppm) 3 <1
金 ¾ (.ppm) 3 4
料
水分 (%) 2
芳難ヒドロキ
<1 <1
シ化合物 (%)
触 ステァリン酸亜鉛 L a 2θ 3
量 g 0.2 1.0
反
温度 で 200 200
応 無機酸 リン酸
件
スルホン酸 ドテ'シルへ'ンセ'ンスルホン酸テトラフ'チルホスホニゥム塩
f%)lS晶
純度 (%) 93
プ
Π 収率 (%) 30 <
不純物
ダ
し 1 (ppm)
ク
N (ppm)
卜 <
金 (ppm)
表 8 比 較 例 4 実 施 例 11 サリチル酸
エステル誘導体
COOCHs COOCHs
ジフエニル ジフエニリレ
<oVo-c-o-(o> c-o-o>
II > カーボネート < >-o- II カーボネート
0 C00CH3 0 COOCHs
原
原料不純物
C 1 ppm) 400
N (ppm)
料 金/ ¾ 、ppm)
水分 (%)
芳雞ヒドロキ
シ化^) (%)
触媒 L a 203 水酸化ナトリウム
量 g
反 1.0 0.01
温度 で 200
応 200
条
無機酸
件 リン酸 リン酸
スルホン酸
冉結晶
純度 (%)
プ 93
□ 収率 ( ) <
不純物
ダ
C 1 、ppm)
ク
N (ppm)
金 (ppm)
表 9 実施例 1 2 実她例 1 3 実她例 14 サリチル酸 実施例 2で合成したもの ¾施例 8で合成したもの 施例 6で合成したもの エステル誘導体
構 造
ポリマー物性 0.3 54 0.3 5 1 0.5 7 1 in
〇H末顺 4 3 8
(モル%)
色 相 良 好 良 好 良 好
薄膜剥離 ほとんどなし ほとんどなし
0
実 施 例 16 サリチル酸
エステル誘導体
サリチル酸 フエニルク口口 メチル フォーメート 原料不純物
原
し 1 φριη)
N (ppm)
金属 、ppm)
料
水分 (%)
芳雞ヒドロキ
シ化合物 (%)
塩基性化合物 トリェチルァミン 溶媒 ジクロロメタン 反
洗浄方法 洗浄① (下記 *1) 応 無機酸 リン酸
件
スルホン酸
再結晶
純度 (%) 95
プ
収率 (%) 88
不純物
ダ
C 1 ρπι)
ク
N (ppm)
金 (ppm)
*1 洗浄①: 0.1 Nクェン酸水溶液、 0.1N重炭酸ソーダ 水溶液、 純水で順次洗浄した。
2 実施例 17 サリチル酸 実施例 16で合成したもの エステル誘導体
構 造
し ϋϋし ϋ3
(o -o-c-o- o)
0
ポリマー物性 0.349
[ 7?]
QH末端 5
(モル%)
色 相 良好
薄膜剥離 ほとんどなし