α —ォキソアルデヒ ドの製造方法
技術分野 本発明は、 気相反応によって α—ォキソアルデヒ ドを製造する方法、 明
並びに、 気相反応によって α —ォキソカルボン酸エステルを製造する方 法に関するものである。 田 代表的な α —ォキソアルデヒ ドであるグリオキサ一ルゃピルビンアル デヒ ド (メチルダリオキサール) は、 例えば、 繊維加工剤、 紙加工剤、 土壌硬化剤等の各種製品と して、 或いは、 各種製品の中間原料と して、 工業的に有用な化合物である。 また、 代表的な α —ォキソカルボン酸ェ ステルであるグリォキシル酸エステルは、 工業的に有用な化合物であり 、 例えばグリオキシル酸エステルの重合体から得られるポリアセタール カルボキシナ ト リ ウム塩は、 洗剤等のビルダーと して用いられる。 或い は、 例えばグリオキシル酸エステルを加水分解して得られるグリオキシ ル酸は、 医薬品、 化粧品、 香料、 農薬等の各種製品の中間原料と して、 非常に有用な化合物である。
背景技術 従来より、 アルキレングリ コールを銀触媒の存在下で酸化的脱水素し て α —ォキソアルデヒ ドを製造する方法は知られている。 例えば、 最も 簡単なアルキレングリ コールであるエチレングリ コールを、 粒子径が 0 . l m m〜 2 . 5 m mの範囲内である金属銀 (銀結晶) を触媒と して用
いて酸化的脱水素することにより、 グリオキサールを収率 6 0 %台で得 る方法 (特公昭 6 1 - 5 4 0 1 1号公報 〔日本国特許公報、 公告日 1 9 8 6年 1 1月 2 0 日〕 ) や、 リ ン含有化合物を用いて修飾した金属銀を 触媒と して用いて酸化的脱水素することにより、 グリォキサールを一例 として収率 8 2 %で得る方法 (特開昭 5 8 — 3 8 2 2 7号公報 〔日本国 公開特許公報、 公開日 1 9 8.3年 3月 5 日〕 、 特開昭 5 8 - 5 9 9 3 3 号公報 〔日本国公開特許公報、 公開日 1 9 8 3年 4月 9 日〕 、 中国特許 第 8 5 1 0 0 5 3 0号 〔公告日 1 9 8 5年 4月 1 日〕 、 Catalysis Lett ers, 36 (1996) 207-214 (Received 10 July 1995 , Accepted 11 Octo ber 1995) ) が知られている。 また、 エチレングリ コールに気化したリ ン含有化合物を添加した後、 粒状の金属銀を触媒と して用いて酸化的脱 水素することにより、 グリオキサールを収率 8 4 %で得る方法 (特開平 3 - 2 3 2 8 3 5号公報 〔日本国公開特許公報、 公開日 1 9 9 1年 1 0 月 1 6 日〕 ) や、 金属銀を炭化珪素ゃ窒化珪素等の担体に担持させてな る触媒を用いてエチ レ ングリ コールを酸化的脱水素することにより、 グ リオキサールを収率 7 0 %台で得る方法 (特公平 8 — 3 2 6 4 8号公報 〔日本国特許公報、 公告日 1 9 9 6年 3月 2 9 日〕 ) も知られている。 そして、 これら方法においては、 ダリオキサールの重合性が極めて高い ため、 反応系に多量の水 (エチレングリ コールに対して 1〜 3. 5倍モ ル) を供給 (同伴供給) することによって、 生成したグリオキサールを 例えば 4 0重量%水溶液の状態で取り出し、 製品化している。
しかしながら、 上記従来の方法は、 何れも、 グリオキサールを充分に 高い収率並びに高濃度で製造することができる方法であるとは言い難い ( —方、 本願発明者等は、 以前に、 α —ォキソアルデヒ ドから α —ォキ
ソカルボン酸エステルを製造する方法と して、 α —ォキソアルデヒ ドと アルコールとを原料とし、 酸素および触媒を用いて酸化的エステル化す る方法を提案している (特開平 9 一 1 1 8 6 5 0号公報 〔日本国公開特 許公報、 公開日 1 9 9 7年 5月 6 日〕 ) 。 該方法においては、 例えば、 市販されている最も簡単な —ォキソアルデヒ ドであるグリオキサール
4 0重量%水溶液を加熱することによって、 ガス状のグリオキサールを 原料として得ている。 ところが、 グリオキサールの重合性が極めて高い ため、 ダリオキサールを気化させて反応系に供給することは、 工業的に 困難を伴う場合がある。 また、 反応系に水が共存する条件下で以て 一 ォキソカルボン酸エステルと してのグリオキシル酸エステルが得られる ことになるので、 該グリォキシル酸エステルが加水分解される等して収 率が低下する場合がある。
つまり、 上記従来の方法では、 α—ォキソアルデヒ ドを充分に高い収 率で製造することができないという問題点を有している。 また、 上記従 来の方法では、 より高濃度の α —ォキソアルデヒ ド溶液またはガスを安 定して得ることができないという問題点を有している。 そして、 上記従 来の方法が抱えるこれら問題点によつて、 α —ォキソカルボン酸エステ ルを高い収率で製造することができないといぅ更なる問題点が生じてい る。
本発明は、 上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、 その目的は
、 —ォキソアルデヒ ドを従来より も高い収率で製造することができ、 しかも、 従来より も高濃度の α _ォキソアルデヒ ド溶液またはガスを安 定して得ることができる方法を提供することにある。 また、 本発明の他 の目的は、 α —ォキソカルボン酸エステルを従来より も高い収率で製造
することができる方法を提供することにある。 発明の開示
本願発明者等は、 上記の目的を達成すべく、 《 _ォキソアルデヒ ドの 製造方法並びに α —ォキソ力ルボン酸エステルの製造方法について鋭意 検討した。 その結果、 アルキレングリ コールを、 アルコール(a) 、 酸素 および触媒の存在下で気相酸化することにより、 α —ォキソアルデヒ ド を従来より も高い収率で製造することができ、 しかも、 従来より も高濃 度の α—ォキソアルデヒ ド溶液またはガスを安定して得ることができる ことを見い出すと共に、 該方法で得られる α —ォキソアルデヒ ドと、 例 えばアルコール(b) とを、 酸素および触媒の存在下で気相酸化すること により、 α —ォキソカルボン酸エステルを従来より も高い収率で製造す ることができることを確認して、 本発明を完成させるに至った。
即ち、 本発明にかかる α —ォキソアルデヒ ドの製造方法は、 上記の目 的を達成するために、 アルキレングリ コールを、 アルコール(a) 、 酸素 および触媒の存在下で気相酸化することを特徴と している。 また、 本発 明にかかる α —ォキソアルデヒ ドの製造方法は、 アルキレングリ コール とアルコール(a) とのモル比が、 1 Z 1 0 0〜 5 Z 1の範囲内であるこ とを特徴としている。
本発明にかかる α —ォキソカルボン酸エステルの製造方法は、 上記の 目的を達成するために、 アルキレングリ コールを、 アルコール(a) 、 酸 素および触媒の存在下で気相酸化して α -ォキソアルデヒ ドを得た後、 該 α —ォキソアルデヒ ドと、 アルコールお) またはォレフィ ンとを、 酸 素および触媒の存在下で気相酸化することを特徴と している。 また、 本
発明にかかる α —ォキソカルボン酸エステルの製造方法は、 上記アルコ —ル(a) とアルコール(b) とが同一化合物であることを特徴としている, さらに、 本発明にかかる α —ォキソカルボン酸エステルの製造方法は、 上記アルコール(a) が、 α —ォキソアルデヒ ドとアルコール(b) とを気 相酸化して得られる反応ガスに含まれる未反応のアルコール(b) を含む ことを特徴としている。
本発明のさ らに他の目的、 特徴、 および優れた点は、 以下に示す記載 によって充分判るであろう。 また、 本発明の利益は、 添付図面を参照し た次の説明で明白になるであろう。 図面の簡単な説明
図 1 は、 実施例 1 9 における反応にかかる装置並びに操作の概略を説 明するプロック図である。 発明を実施するための最良の形態
本発明にかかる α —ォキソアルデヒ ドの製造方法は、 アルキレングリ コールを、 アルコール(a) 、 酸素 (分子状酸素) および触媒の存在下で 気相酸化する方法である。 また、 本発明にかかる α —ォキソカルボン酸 エステルの製造方法は、 上記の方法で得られる α —ォキソアルデヒ ドと 、 アルコールお) またはォレフィ ンとを、 酸素 (分子状酸素) および触 媒の存在下で気相酸化、 即ち、 酸化的エステル化する方法である。 尚、 以下の説明においては、 便宜上、 アルキレングリ コールを気相酸化して α —ォキソアルデヒ ドを得る反応を前段反応と称し、 —ォキソアルデ ヒ ドを酸化的エステル化して α —ォキソカルボン酸エステルを得る反応
を後段反応と称する。 また、 アルキレングリ コールの気相酸化に用いら れる触媒を触媒(a) と記し、 α —ォキソアルデヒ ドの酸化的エステル化 に用いられる触媒を触媒(b) と記す。 原料と して用いられる上記アルキレングリ コールは、 特に限定される ものではないが、 常圧 (大気圧) で気化する化合物がより好ま し く 、 一 般式 ( 1 )
R——C H——0 H
I …… ( 1 )
C H 0 H
2
(式中、 Rは水素原子または有機残基を示す) で表される 1 , 2 —ジオールがさ らに好ま しい。 該 1, 2 —ジオールと しては、 具体的には、 例えば、 Rで示される置換基が水素原子であるェ チレングリ コール ; Rで示される置換基が炭素数 1〜 4 の飽和脂肪族炭 化水素基である例えば、 プロピレングリ コール、 1, 2 —ブタ ンジォー ル、 1, 2 _ペンタ ンジオール、 1, 2 —へキサンジオール、 3 —メチ ル一 1 , 2 —ブタ ンジオール、 3 —メ チル一 1, 2 —ペンタ ンジオール
、 4 一メチル— 1, 2 —ペンタ ンジオール等 ; Rで示される置換基が炭 素数 2〜 3 の不飽和脂肪族炭化水素基である例えば、 1, 2 —ジヒ ドロ キシー 3 —ブテン、 1 , 2 —ジヒ ドロキシ一 3 —ペンテン、 1, 2 —ジ ヒ ドロキシー 4 一ペンテン等 ; Rで示される置換基が芳香族炭化水素基 である例えば、 1 —フエニル— 1, 2 —ジヒ ドロキシェタ ン等 ; が挙げ られるが、 特に限定される ものではない。 上記例示の 1, 2 —ジオール のうち、 エチレングリ コールおよびプロピレングリ コールが特に好ま し い。 即ち、 炭素数 2〜 3の 1 , 2 —ジオールが、 アルキレングリ コール と して特に好ま しい。
前段反応に供する上記アルコール(a) 、 即ち、 反応系に供給 (同伴供 給) するアルコール(a) と しては、 具体的には、 例えば、 メ タノール、 エタノール、 1 一プロパノール、 2 —プ ノール、 1 —ブタノ一ル、 2 —ブ夕ノ ール、 イ ソブタノ ール、 t —ブ夕ノール、 へキサノール、 シ クロへキサノ ール、 ォクタノール、 2 —ェチルへキサノール、 ラウ リル アルコール、 ステアリルアルコール等の、 工業的に入手が容易な炭素数
1 1 8の脂肪族アルコール等が挙げられるが、 特に限定されるもので はない。 これらアルコールは、 一種類のみを用いてもよ く 、 また、 二種 類以上を併用 してもよい。 上記例示のアルコールのうち、 メ タノール、 エタノール、 1 —プ 0ノ ール、 2 —プ 0ノール、 1 ーブタノール、
2 —ブタノ ール、 イソブタノ ール、 t —ブタノ一ル等の、 炭素数 1 4 の脂肪族アルコールがより好ま し く 、 メ タノールがさ らに好ま しい。
アルキレングリ コールに対するアルコール(a) の割合、 つま り、 アル キレングリ コールとアルコール(a) とのモル比は、 両者の組み合わせや 反応条件等に応じて設定すればよ く 、 特に限定されるものではないが、 1 Z 1 0 0 ~ 5 / 1 の範囲内であることがより好ま し く 、 1 / 5 0 5 Z 1 の範囲内であることがさ らに好ま し く 、 1 Z 2 5 3 Z 1 の範囲内 であることが特に好ま しい。 両者のモル比を上記範囲内に設定すること により、 α —ォキソアルデヒ ドをより一層高い収率で製造することがで きる。 また、 アルキレングリ コールに対するアルコール(a) の割合を上 記範囲内で以てより少なく するこ とにより、 従来より も高濃度の α —才 キソアルデヒ ド溶液またはガスを安定して得ることができる。
前段反応に用いられる触媒(a) と しては、 例えば、 金属銀等の金属触 媒 ; C u O - Ζ η ΟΖ α - Α Γ 2 03 A g 2 0— S i 02 — Z n O等
の各種酸化物触媒 ; 等が挙げられるが、 特に限定されるものではなく、 より具体的には、 例えば、 金属銀 (電解銀) や、 リ ン酸等のリ ン含有化 合物を用いて修飾した金属銀 (電解銀) が好適である。 触媒(a) の形状 としては、 具体的には、 例えば、 粒状や網状等の種々の形状が好適であ るが、 特に限定されるものではない。 そして、 触媒(a) の形状が例えば 粒状である場合における粒子径は、 特に限定されるものではないが、 8 メ ッ シュ〜 6 0 メ ッ シュの範囲内がより好ま しい。 尚、 触媒(a) の調製 方法は、 特に限定されるものではないが、 例えば粒状の金属銀と しては 、 粒子径が所定の大きさに揃えられている市販の金属銀を用いるのが簡 便である。
前段反応は、 アルキレングリ コールからガス状の α—ォキソアルデヒ ドを得る反応であり、 公知の種々の α —ォキソアルデヒ ドの製造方法に 準じて実施することができる。 前段反応に供する反応器 (装置) は、 気 相酸化することができる構成を備えていればよく、 例えば、 固定床流通 式気相反応器が好適であるが、 特に限定されるものではない。 そして、 該反応器と して固定床流通式気相反応器を用い、 かつ、 粒状の金属銀を 触媒(a) と して用いる場合には、 該触媒(a) を、 その粒子径が、 固定床 流通式気相反応器におけるガス入口側より もガス出口側の方が大き く な るようにして、 該反応器に充塡する (積層する) ことが特に好ま しい。 より具体的には、 例えば、 反応器におけるガス入口側に充塡する触媒(a ) の粒子径は、 1 6 メ ッ シュ〜 6 0 メ ッ シュの範囲内がより好ま しく、 2 0 メ ッ シュ〜 3 0 メ ッ シュの範囲内がさ らに好ま しい。 一方、 反応器 における:ガス出口側に充塡する触媒(a) の粒子径は、 8 メ ッシュ〜 3 0 メ ッ シュの範囲内がより好ま しく、 1 0 メ ッ シュ〜 2 0 メ ッ シュの範囲
内がさらに好ま しい。 このように触媒(a) を固定床流通式気相反応器に 充塡 (積層) することにより、 α _ォキソアルデヒ ドの収率をより一層 向上させることができる。
前段反応に供する酸素と しては、 酸素ガスの他に、 空気、 または、 酸 素ガスや空気を窒素ガスやへリ ゥムガス等の不活性ガスで希釈してなる 混合ガスを用いることができる。 そして、 工業的には、 空気、 または、 空気と不活性ガスとの混合ガスを酸素源と して用いることが安価である のでより好ま しい。
前段反応に供するガス、 つま り、 アルキレングリ コールおよびアルコ ール(a) を含むガス (以下、 供給ガス(a) と記す) の組成は、 特に限定 されるものではないが、 該供給ガス(a) におけるアルキレングリ コール 、 酸素 (酸素ガス) およびアルコール(a) の割合は、 この順に 1容量% 〜 1 0容量%、 1容量%〜 1 0容量%、 および 0 . 0 1容量%〜 3 0容 量% (残りは不活性ガスであり、 合計は 1 0 0容量%である) であるこ とがより好ま しく、 この順に 3容量%〜 8容量%、 3容量%〜 8容量% 、 および 0 . 0 1容量%〜 2 0容量% (同上) であることがさ らに好ま しい。 供給ガス(a) の組成が上記範囲から外れると、 α —ォキソアルデ ヒ ドを従来より も高い収率で製造することができなく なるおそれがある ( 例えば、 アルキレングリ コールの割合が多すぎると、 燃焼等の副反応が 起こり易く なるので、 前段反応を制御することができなく なるおそれが める。
また、 供給ガス(a) は、 必要に応じて、 水 (水蒸気) を含んでいても よい。 供給ガス(a) が水を含む場合における該水の割合は、 3 0容量% 以下であることがより好ま しぐ、 1 0容量%以下であることがさ らに好
ま しい。 尚、 供給ガス(a) の調製方法は、 特に限定されるものではない, また、 α —ォキソアルデヒ ドの収率をさ らに一層向上させるために、 反応系にリ ン含有化合物を共存させること、 つまり、 供給ガス(a) に、 必要に応じて、 気化したリ ン含有化合物を添加することができる。 該リ ン含有化合物と しては、 具体的には、 例えば、 亜リ ン酸卜 リエチル、 リ ン酸ジェチル等の有機リ ン含有化合物等が挙げられるが、 前段反応の反 応条件下で気化する化合物であればよく、 特に限定されるものではない, リ ン含有化合物の添加量は、 特に限定されるものではないが、 アルキレ ングリ コールに対する リ ンの割合が 1重量%以下となるようにすること がより好ま しく、 4 0 p p m以上、 1 0 0 p p m以下となるようにする ことがさ らに好ま しい。 尚、 リ ン含有化合物を用いて修飾した金属銀を 触媒(a) と して用いる場合には、 反応系に上記リ ン含有化合物を添加す る必要はない。
前段反応の反応条件は、 供給ガス(a) の組成、 触媒(a) の種類、 反応 器の構成等に応じて、 該前段反応を制御することができるように設定す ればよく、 特に限定されるものではないが、 例えば反応温度は、 4 0 0 °C Ί 0 0 °Cの範囲内がより好ま しく、 5 0 0 ° ( 〜 6 5 0 °Cの範囲内が さらに好ま しい。 また、 空間速度 ( S V) は、 5 , O O O h r―1 8 0 0 O O O h r — 1の範囲内がより好ま しく 、 1 0 O O O h r―1 2 0 0 0 0 0 h r― 1の範囲内がさ らに好ま しい。 空間速度が 5 , 0 0 O h r より も低い場合には、 燃焼等の副反応が起こり易く なるおそれがあ る。 また、 空間速度が 8 0 0 , 0 0 0 h r― 1より も高い場合には、 アル キレングリ コールの転化率が低下するおそれがある。
例えば、 触媒(a) と しての金属銀を固定床流通式気相反応器に充填し
、 アルキレンダリ コールと してのエチレングリ コールを含む供給ガス(a ) を上記の組成範囲並びに反応条件下で前段反応させた場合には、 ェチ レングリ コ一ルの転化率凡そ 9 9 %〜 1 0 0 %で以て、 α —ォキソアル デヒ ドと してのグリォキサールが収率凡そ 8 0 %〜 9 5 %で得られる。 尚、 上記空間速度とは、 1時間当たりの供給ガス(a) の供給量 ( L / h r ) を、 前段反応に用いた触媒(a) の量 ( L ) で除した値であって、 標 準状態(N. T. P. )に換算した値である。
上記の前段反応を行うことにより、 ガス状の α —ォキソアルデヒ ドを 含む反応ガスが得られる。 該反応ガスに占める α —ォキソアルデヒ ドの 割合は、 前段反応の反応条件を適宜設定することによって、 該反応ガス をそのまま凝縮させて得られる溶液における α —ォキソアルデヒ ド濃度 で表して、 4 5重量%〜 8 0重量%の範囲内、 さ らには 5 0重量%〜 Ί 0重量%の範囲内とすることができる。 即ち、 α —ォキソアルデヒ ドを 従来より も高い収率で製造することができ、 しかも、 従来より も高濃度 の α _ォキソアルデヒ ド溶液またはガスを安定して得ることができる。 また、 従来より も高濃度の α —ォキソアルデヒ ド溶液を簡単に得ること ができるので、 輸送や貯蔵にかかる費用を低減することができる。 α — ォキソアルデヒ ドの捕集方法並びに単離方法は、 特に限定されるもので はなく 、 公知の種々の方法を採用することができる。 また、 ォキソ アルデヒ ドを含む反応ガスは、 該 α —ォキソアルデヒ ドを単離すること なく 、 そのまま、 後段反応の原料と して使用することができる。
そして、 アルキレングリ コールと して例えば前記一般式 ( 1 ) で表さ れる 1, 2 —ジオールを用いた場合には、 一般式 ( 2 )
R— C = 0
I …… ( 2 )
C H 0
(式中、 Rは水素原子または有機残基を示す) で表される α —ォキソアルデヒ ドが得られる。 該 α —ォキソアルデヒ ド と しては、 具体的には、 例えば、 Rで示される置換基が水素原子である グリォキサール ; Rで示される置換基が炭素数 1〜 4の飽和脂肪族炭化 水素基である例えば、 ピルビンアルデヒ ド、 2 —ォキソブタナール、 2 一ォキソペンタナール、 2 —ォキソへキサナール、 3 —メチル— 2 —ォ キソブタナール、 3 —メチルー 2 —ォキソペンタナール、 4 —メ チルー 2 —ォキソペンタナール等 ; Rで示される置換基が炭素数 2〜 3の不飽 和脂肪族炭化水素基である例えば、 2 —ォキソ一 3 —ブテナール、 2 _ ォキソ— 4 一ペンテナール、 2 —ォキソ— 3 —ペンテナール等 ; Rで示 される置換基が芳香族炭化水素基である例えば、 2 —フエ二ルー 2 —才 キソエタナ一ル等 ; が挙げられるが、 特に限定される ものではない。 本 発明にかかる方法によれば、 エチレングリ コールからグリオキサールが 得られ、 プロピレングリ コールからピルビンアルデヒ ド (メチルグリォ キサール) が得られる。 尚、 α _ォキソアルデヒ ドを含む反応ガスには、 燃焼等の副反応によ つて生じるホルムアルデヒ ドゃ一酸化炭素、 二酸化炭素、 水等が副生成 物と して含まれている。 また、 添加するアルコール(a) の一部は、 燃焼 等の副反応によって失われる ものの、 凡そ 9 0重量%は回収され、 凡そ 1 0重量%はホルムアルデヒ ドに転化される。 前段反応において、 アルコール(a) が共存することによって α —ォキ ソアルデヒ ドが安定化される詳細な理由、 つま り、 α —ォキソアルデヒ
ドを従来より も高い収率で製造することができる詳細な理由は、 明らか ではないものの、 α —ォキソアルデヒ ドがアルコール(a) とへミ アセタ —ルを形成するためではないかと推定される。
後段反応に供する上記アルコール(b) と しては、 具体的には、 例えば 、 前記例示のアルコール(a) ; フヱノ ール、 ベンジルアルコール等の芳 香族アルコール ; 等が挙げられるが、 特に限定されるものではない。 こ れらアルコールは、 一種類のみを用いてもよ く 、 また、 必要に応じて、 二種類以上を併用してもよい。 上記例示のアルコールのうち、 メ タノー ノレ、 エタノール、 1 ープ ノール、 2 —プ ノール、 1 ーブ夕ノ ー ノレ、 2 —ブタノール、 イ ソブタノール、 t —ブタノ一ル等の、 炭素数 1 4 の脂肪族アルコールがより好ま しく 、 メ タノ ールがさ らに好ま しい < そして、 前記アルコール(a) をアルコール(b) と して供することがで きるように、 アルコール(a) とアルコール(b) とが同一化合物であるこ とが最も好ま しい。 つま り、 後段反応においてアルコール(b) と して用 いるアルコールを、 前段反応におけるアルコール(a) と して用いること が最も好ま しい。 この場合には、 後段反応の実施に先立ってアルコール (a) を α _ォキソアルデヒ ドから除去する必要が無い。 また、 後段反応 で得られる反応ガスから α —ォキソカルボン酸エステル等の生成物を捕 集 (分離) した後の該ガスに含まれる、 捕集されなかったアルコールを 、 前段反応のアルコール(a) と して、 そのまま用いることができる。 従 つて、 α —ォキソカルボン酸エステルをより一層簡単に製造することが できる。
後段反応に供する上記ォレフイ ンと しては、 具体的には、 例えば、 ェ チ レ ン、 プロ ピレ ン、 1 — ブテン、 2 —ブテン、 イ ソブテン等の、 炭素
数 2〜 4のォレフィ ンが挙げられるが、 特に限定されるものではない。 これらォレフィ ンは、 一種類のみを用いてもよく、 また、 必要に応じて 、 二種類以上を併用してもよい。
α _ォキソアルデヒ ドに対するアルコール(b) またはォレフィ ン (以 下、 単にアルコール(b) と記す) の割合、 つまり、 ォキソアルデヒ ドとアルコール(b) とのモル比は、 理論的には当量 ( 1 Z 1 ) であれば よいが、 両者の組み合わせや反応条件等に応じて設定すればよく、 特に 限定されるものではない。
後段反応に用いられる触媒(b) と しては、 例えば、 金属銀等の金属触 媒ゃ、 各種酸化物触媒等が挙げられるが、 その中でも、 リ ン含有無機酸 化物を含む触媒が好ま しい。 該リ ン含有無機酸化物と しては、 種々の化 合物を用いることができ、 特に限定されるものではないが、 金属リ ン酸 塩およびリ ン含有へテロポリ酸がより好ま しい。 尚、 触媒(b) と して、 金属リ ン酸塩と リ ン含有へテロポリ酸との混合物を用いることもできる ( 上記金属リ ン酸塩を構成する金属は、 リ ン酸塩を形成することができ る金属であればよく、 特に限定されるものではない。 該金属と しては、 具体的には、 例えば、 アル力 リ金属、 アルカリ土類金属、 B、 A 1、 T i、 V、 C r、 M n、 F e、 C o、 N i、 Z n、 Z r、 M o、 P d、 A g、 C d、 S n、 P b等が挙げられる。 これら金属は、 一種類のみが金 属リ ン酸塩に含まれていてもよく 、 また、 二種類以上が金属リ ン酸塩に 含まれていてもよい。 つまり、 金属リ ン酸塩は、 二種類以上の金属を含 んでいてもよい。 さ らに、 二種類以上の金属リ ン酸塩を組み合わせて用 いることもできる。 即ち、 触媒(b) と しての金属リ ン酸塩には、 一種類 の金属を含む金属リ ン酸塩 ; 二種類以上の金属を含む金属リ ン酸塩 ; 並
びに、 これら金属リ ン酸塩を二種類以上含む混合物 ; が含まれる。 さ ら に、 後段反応に供する反応器におけるガス入口側とガス出口側とで、 互 いに異なる金属リ ン酸塩を触媒(b ) と して充塡する (積層する) ことも できる。
金属リ ン酸塩における上記金属と リ ンとのモル比は、 オルト リ ン酸塩 の量論比から外れていてもよいが、 該量論比に近い方がより好ま しく、 具体的には、 1 / 0 . 5〜 1 / 2の範囲内であることがさらに好ま しい < 上記金属リ ン酸塩の調製方法は、 特に限定されるものではなく、 例え ば、 金属塩と リ ン酸源とを混合 · 溶解してなる水溶液から金属リ ン酸塩 を共沈させる共沈法 ; 金属塩と リ ン酸源とを混合し、 スラ リ ー状にした 後、 混練して金属リ ン酸塩を得る混練法 ; 等の、 公知の種々の方法を採 用することができる。 または、 上記金属リ ン酸塩として、 市販の試薬等 を用いることもできる。 該金属塩と しては、 例えば、 金属の硝酸塩や炭 酸塩、 蓚酸塩、 水酸化物、 塩化物等が挙げられるが、 特に限定されるも のではない。 これら金属塩は、 一種類のみを用いてもよく、 また、 二種 類以上を併用してもよい。 該リ ン酸源と しては、 具体的には、 例えば、 オル ト リ ン酸、 リ ン酸アンモニゥム、 リ ン酸一水素アンモニゥム、 リ ン 酸二水素ァンモニゥム等のリ ン酸塩が挙げられるが、 特に限定されるも のではない。 これらリ ン酸源は、 一種類のみを用いてもよく、 また、 二 種類以上を併用してもよい。 さ らに、 金属塩と リ ン酸源との組み合わせ は、 特に限定されるものではなく、 種々の組み合わせを採用することが できる。
そして、 金属リ ン酸塩の種類や組成にもよるが、 該金属リ ン酸塩は、 温度 1 0 0 °C〜 1 2 0 °Cの範囲内の空気中で乾燥した後、 温度 3 0 0 °C
〜 1 0 0 0 °Cの範囲内の空気中、 より好ま しく は温度 4 0 0 °C〜 8 0 0 °Cの範囲内の空気中で焼成し、 さ らに、 必要に応じて、 成型若しく は粒 子径を揃える前処理を行う ことがより好ま しい。 尚、 金属リ ン酸塩は、 上記前処理を行わなく とも、 そのまま触媒(b) と して使用することがで さる。
その上、 金属リ ン酸塩は、 無機酸化物が添加された混合物の状態で触 媒(b) として使用することがさ らに好ま しい。 該無機酸化物と しては、 具体的には、 例えば、 シリ カ、 チタニア、 ジルコニァ、 酸化ニオブ、 珪 藻土等が挙げられるが、 特に限定されるものではない。 上記のチタニア は、 アナタ一ゼ型であってもよく、 ルチル型であってもよい。 これら無 機酸化物は、 一種類のみを用いてもよく、 また、 二種類以上を併用して もよい。 金属リ ン酸塩に対する無機酸化物の添加量は、 金属リ ン酸塩の 種類や組成、 無機酸化物の種類にもよるが、 両者の合計量における無機 酸化物の割合が、 1重量%〜 9 0重量%の範囲内、 より好ま しく は 1 0 重量%〜 6 0重量%の範囲内となるようにすればよい。 尚、 金属リ ン酸 塩は、 上記混合物の状態にしなく とも、 そのまま触媒(b) と して使用す ることができる。
上記リ ン含有へテロポリ酸は、 特に限定されるものではないが、 下記 一般式
H a Ρ Μ 1 2 0 4 ο · η Η 2 0
(式中、 Μはタングステン、 モリ ブデンおよびバナジウムからなる 群より選ばれる少なく とも一種の金属原子を示し、 aは Μによって定ま る数値であり、 nは 0 または正数である)
で表されるケギン型へテロポリ酸が、 優れた触媒性能を備えているので
特に好ま しい。
また、 ケギン型へテロポリ酸を構成する水素原子の一部または全部が 、 アルカリ金属原子やアルカリ土類金属原子、 遷移金属原子等の金属原 子に置き換えられた化合物、 即ち、 下記一般式
H ( a - b ) M ' b P M 1 2 0 4 o · n H 2 0
(式中、 Mはタングステン、 モリブデンおよびバナジウムからなる 群より選ばれる少なく とも一種の金属原子を示し、 M ' はアルカリ金属 原子やアルカリ土類金属原子、 遷移金属原子等の金属原子を示し、 aは Mによって定まる数値であり、 bは 0 < b≤ aを満たす任意の数値であ り、 nは 0 または正数である)
で表されるヘテロポリ酸塩を用いることもできる。 ケギン型へテロポリ 酸やへテロポリ酸塩の調製方法、 つまり、 上記リ ン含有へテロポリ酸の 調製方法は、 特に限定されるものではなく、 公知の種々の方法を採用す ることができる。
そして、 リ ン含有へテロポリ酸の種類や組成にもよるが、 該リ ン含有 ヘテロポリ酸は、 空気中で乾燥した後、 後段反応の反応温度より も高温 の空気中で焼成する前処理を行うことがより好ま しい。 尚、 リ ン含有へ テロポリ酸は、 上記前処理を行わなく とも、 そのまま触媒(b) として使 用することができる。
その上、 リ ン含有へテロポリ酸は、 担体に担持した状態で触媒(b) と して使用することがより好ま しい。 該担体と しては、 具体的には、 例え ば、 シリカ、 チタニア、 ジルコニァ、 酸化ニオブ、 珪藻土等が挙げられ るが、 特に限定されるものではなく、 後段反応に対して悪影響を与えず 、 かつ、 リ ン含有へテロポリ酸に対して安定な物質であればよい。 上記
のチタニアは、 アナ夕一ゼ型であってもよく 、 ルチル型であってもよい, これら担体は、 一種類のみを用いてもよく 、 また、 二種類以上を併用し てもよい。 担体にリ ン含有へテロポリ酸を担持させる担持方法と しては 、 具体的には、 例えば、 いわゆる混練法や含浸担持法等を採用すること ができるが、 特に限定されるものではない。 尚、 リ ン含有へテロポリ酸 は、 担体に担持しなく とも、 そのまま触媒(b) と して使用することがで きる。
後段反応は、 α —ォキソアルデヒ ドからガス状の α —ォキソカルボン 酸エステルを得る反応であり、 公知の種々の酸化反応や酸化的エステル 化反応に準じて実施することができる。 後段反応に供する反応器は、 酸 化的エステル化することができる構成を備えていればよく、 例えば、 固 定床流通式気相反応器が好適であるが、 特に限定されるものではない。 後段反応に供する酸素と しては、 酸素ガスの他に、 空気、 または、 酸 素ガスや空気を窒素ガスやへリ ゥムガス等の不活性ガスで希釈してなる 混合ガスを用いることができる。 そして、 工業的には、 空気、 または、 空気と不活性ガスとの混合ガスを酸素源と して用いることが安価である のでより好ま しい。
後段反応に供するガス、 つまり、 a _ォキソアルデヒ ドおよびアルコ ール(b) を含むガス (以下、 供給ガス(b) と記す) の組成は、 特に限定 されるものではないが、 該供給ガス(b) における α —ォキソアルデヒ ド 、 酸素 (酸素ガス) およびアルコール(b) の割合は、 この順に 1容量% 〜 1 0容量%、 1容量%〜 1 0容量%、 および 5容量%〜 5 0容量% ( 残りは不活性ガスであり、 合計は 1 0 0容量%である) であることがよ り好ま しい。 供給ガス(b) の組成が上記範囲から外れると、 α —ォキソ
カルボン酸エステルを従来より も高い収率で製造することができなく な るおそれや、 アルコール(b) の回収量が多く なるおそれがある。 また、 供給ガス(b) は、 前段反応によって生成 (副生) した水 (水蒸気) を含 んでいてもよい。 尚、 供給ガス(b) の調製方法は、 特に限定されるもの ではない。
後段反応の反応条件は、 供給ガス(b) の組成、 触媒(b) の種類、 反応 器の構成等に応じて、 該後段反応を制御することができるように設定す ればよく、 特に限定されるものではないが、 例えば反応温度は、 1 5 0 °C〜 5 0 0 °Cの範囲内がより好ま しく、 1 8 0 °C〜 4 0 0 °Cの範囲内が さ らに好ま しい。 また、 空間速度 ( S V ) は、 1 0 0 h r―1〜 1 0, 0 O O h r—1の範囲内がより好ま しく、 5 0 0 h r―1〜 5 , O O O h r — 1 の範囲内がさ らに好ま しい。 尚、 上記空間速度とは、 1時間当たりの供 給ガス(b) の供給量 ( L / h r ) を、 後段反応に用いた触媒(b) の量 ( L ) で除した値であって、 標準状態(N. T. P. )に換算した値である。
上記の後段反応を行うことにより、 ガス状のひ 一ォキソカルボン酸ェ ステルを含む反応ガスが得られる。 即ち、 従来の方法が抱える不都合、 例えば反応系に水が共存することによって —ォキソカルボン酸エステ ルが加水分解される等の不都合を回避することができるので、 α—ォキ ソカルボン酸エステルを従来より も高い収率で製造することができる。 ガス状の α―ォキソカルボン酸エステルの捕集方法並びに単離方法は、 特に限定されるものではなく 、 公知の種々の方法を採用することができ る。 本発明にかかる方法によれば、 例えば、 グリオキサールからグリオ キシル酸エステルが得られ、 ピルビンアルデヒ ドからピルビン酸エステ ルが得られる。
尚、 —ォキソカルボン酸エステルを含む反応ガスには、 未反応の酸 素ガスやアルコール(b) の他に、 燃焼等の副反応によって生じるホルム アルデヒ ドゃ一酸化炭素、 二酸化炭素、 水等が副生成物として含まれて いる。
また、 本発明にかかる α —ォキソカルボン酸エステルの製造方法にお いては、 前段反応で得られた α —ォキソアルデヒ ドを含む反応ガスを、 直接、 後段反応の原料と して使用することができる。 つまり、 本発明に かかる α—ォキソカルボン酸エステルの製造方法においては、 前段反応 と後段反応とを連続的に行う こともできる。 この場合には、 反応装置と して、 例えば、 前段反応に供する反応器と後段反応に供する反応器とが いわゆる二段連結になつている固定床流通式気相反応器が好適であるが 、 特に限定されるものではない。 そして、 例えば、 該固定床流通式気相 反応器を用いる場合には、 触媒(a) を充塡した一段目の反応器に供給ガ ス(a) を流通させて α —ォキソアルデヒ ドを含む反応ガスを得た後、 該 反応ガスにアルコール(b) や酸素等を添加して供給ガス(b) を形成し、 次いで、 触媒(b) を充塡した二段目の反応器に該供給ガス(b) を流通さ せて α —ォキソカルボン酸エステルを含む反応ガスを得ればよい。
このように、 前段反応と後段反応とを連続的に行う ことにより、 つま り、 互いに異なる気相反応を連続的に組み合わせることにより、 ガス状 の α _ォキソアルデヒ ドを反応系外に取り出すことなく、 実質的に一段 階で以て、 アルキレングリ コールから α —ォキソ力ルボン酸エステルを 製造することができる。
そして、 前段反応と後段反応とを連続的に行う場合においては、 後段 反応で得られる反応ガスや、 該反応ガスから α —ォキソカルボン酸エス
テル等の生成物を分離した後のガス、 或いは、 該ガスからアルコールを 分離 ' 捕集した後の、 捕集されなかったアルコールを含むガスを、 前段 反応の供給ガス(a) の少なく とも一部、 より好ま しく は全部として、 再 利用 (リサイクル) することができる。 α —ォキソカルボン酸エステル 等の生成物は、 後段反応で得られる反応ガスを凝縮器等を用いて凝縮さ せることによって、 容易に捕集することができる。 この場合、 前段反応 に用いられるアルコール(a) には、 後段反応で得られる反応ガスに含ま れる未反応のアルコール(b) が含まれている。 それゆえ、 アルコール(a ) とアルコール(b) とが同一化合物であり、 かつ、 上記再利用を実施し た場合には、 より一層簡便かつ効率的に、 アルキレングリ コールから α —ォキソカルボン酸エステルを製造することができる。 つまり、 前段反 応の供給ガス(a) の一部若しく は全部として再利用する際に未反応のァ ルコール(b) を完全に分離する必要がないので、 該分離にかかる費用を 低減することができる。
以上のように、 本発明にかかる α —ォキソアルデヒ ドの製造方法は、 アルキレングリ コールを、 アルコール(a) 、 酸素および触媒(a) の存在 下で気相酸化する方法である。 上記の方法によれば、 アルコール(a) が 共存することによって α —ォキソアルデヒ ドが安定化されるので、 該 α —ォキソアルデヒ ドを得るのに例えば水を供給する必要が無い。 それゆ え、 上記の方法によれば、 α —ォキソアルデヒ ドを従来より も高い収率 で製造することができ、 しかも、 従来より も高濃度の α —ォキソアルデ ヒ ド溶液またはガスを安定して得ることができる。
また、 以上のように、 本発明にかかる α —ォキソカルボン酸エステル の製造方法は、 上記製造方法で得られる α —ォキソアルデヒ ドと、 アル
コール(b) またはォレフィ ンとを、 酸素および触媒(b) の存在下で気相 酸化する方法である。 上記の方法によれば、 従来の方法が抱える不都合 を回避することができる。 即ち、 市販されている例えばグリオキサール
4 0重 .量%水溶液を後段反応の原料と して使用する必要や、 前段反応に よって α —ォキソアルデヒ ドを得る際に反応系に多量の水を供給する必 要が無く、 それゆえ、 後段反応において α —ォキソカルボン酸エステル が加水分解される等の不都合を回避することができるので、 α —ォキソ カルボン酸エステルを従来より も高い収率で製造することができる。 また、 本発明にかかる α —ォキソカルボン酸エステルの製造方法は、 上記アルコール(a) として、 一ォキソアルデヒ ドとアルコール(b) と を気相酸化して得られる反応ガスに含まれる未反応のアルコール(b) を 含むガスを用いる方法である。 上記の方法によれば、 例えば、 後段反応 で得られる反応ガスや、 該反応ガスから生成物を分離した後のガス、 或 いは、 該ガスからアルコール(b) を分離 · 捕集した後の、 捕集されなか つたアルコール(b) を含むガスを、 前段反応の供給ガス(a) の少なく と も一部、 より好ま しく は全部と して、 再利用することができる。 この場 合、 再利用されるアルコール(a) には、 未反応のアルコール(b) が含ま れているので、 アルコール(a) とアルコール(b) とが同一化合物であり 、 かつ、 上記再利用を実施した場合には、 より一層簡便かつ効率的に、 アルキレングリ コールから α —ォキソカルボン酸エステルを製造するこ とができる。
以下、 実施例および比較例により、 本発明をさ らに具体的に説明する 力 、 本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。 下記実施例お よび比較例においては、 アルキレンダリ コールと してのエチレングリ コ
—ル (以下、 E Gと記す) から α —ォキソアルデヒ ドと してのグリォキ サール (以下、 G L Oと記す) を得る反応 (前段反応) 、 または、 前段 反応に引き続いて G L 0から α —ォキソカルボン酸エステルとしてのグ リオキシル酸メチル (以下、 M G Oと記す) を得る反応 (後段反応) を 実施した。
前段反応で得られた反応ガスは、 氷温下で水を用いて捕集した後、 示 差屈折計検出器を備えた高速液体ク口マ トグラフィ一を用いて、 所定条 件下、 内部標準法を採用して、 その成分を分析した。 つまり、 該反応ガ スに含まれる未反応の E Gと、 生成した G L 0とを定量した。
また、 後段反応で得られた反応ガスは、 氷温下でァセ トニ ト リルを用 いて捕集した後、 示差屈折計検出器を備えた高速液体クロマ トグラフィ 一、 並びに、 F I D ( F lame Ioni zat ion Detector ; 炎イオン検出器) を備えたガスクロマ トグラフィ ーを用いて、 所定条件下、 内部標準法を 採用して、 その成分を分析した。 つまり、 高速液体ク口マ トグラフィ一 によって該反応ガスに含まれる未反応の G L 0を定量する一方、 ガスク ロマ トグラフィ 一によつて該反応ガスに含まれる生成した M G◦を定量 した。
そして、 実施例および比較例に記載の転化率、 収率および選択率は、 上記定量の結果を用いて、 下記の計算式
反応した E G (モル) =供給した E G (モル)一未反応の E G (モル)
E Gの転化率 (%) =
(反応した E G (モル) Z供給した E G (モル)) X 1 0 0
G L 0の収率 (%) =
(前段反応で生成した G L 0 (モル)/供給した E G (モル)) X 1 0 0
反応した G L 0 (モル) =供給した G L 0 (モル)—未反応の G L 0 (モル) G L◦の転化率 (%) =
(反応した G L 0 (モル) Z供給した G L 0 (モル)) X 1 0 0 M G◦の選択率 (%) =
(生成した M G 0 (モル)/反応した G L 0 (モル)) X I 0 0
E Gを基準と した M G 0の収率 (%) =
(生成した M G 0 (モル) Z供給した E G (モル)) X 1 0 0
に基づいてそれぞれ算出した。
〔実施例 1 〕
前段反応を実施して E Gから G L 0を得た。 反応管 (前段反応器) と して内径 1 2 m mの S U S製パイプを用い、 該反応管内に、 触媒(a) と しての金属銀 (横浜金属株式会社製 ; 粒子径が 2 0 メ ッ シュ〜 3 0 メ ッ シ ュの電解銀) 1 5 gを充填した。 また、 反応管のガス入口側には、 該 反応管に供給する供給ガス(a) を所定温度に加熱するための蒸発器を取 り付けた。 さ らに、 反応管の外側に断熱材を巻き付けて該反応管を保温 し、 前段反応時における触媒層の温度 (反応温度) が所定温度に維持さ れるようにした。 つまり、 反応管内部を保温して、 断熱反応にほぼ等し い条件下で前段反応が進行するようにした。
供給ガス(a) における E G、 酸素、 アルコール(a) と してのメ タノー ル、 および水の割合を、 この順に 4 . 0容量%、 4 . 8容量%、 3 . 0 容量%、 および 0容量% (残りは窒素ガスであり、 合計は 1 0 0容量% である、 以下、 窒素ガスバラ ンス と記す) とした。 また、 該供給ガス(a ) に、 リ ン含有化合物と しての亜リ ン酸ト リェチルを、 E Gに対する リ ンの割合が 6 0 p p mとなるように添加した。
そして、 上記組成の供給ガス(a) を、 空間速度 ( S V ) が 4 5, 0 0 0 h r 1となるようにして反応管に連続的に供給し、 前段反応を行つた, 反応温度、 即ち、 触媒層の温度は、 5 7 0 °Cに達した。 主な反応条件を 表 1 にまとめた。
得られた反応ガスの成分を前記方法で分析した。 その結果、 E Gの転 化率は 1 0 0 %であり、 Gし 0の収率は 8 8 %であった。 結果を表 3に まとめた。
〔実施例 2〕
供給ガス(a) の組成を E G 4 . 0容量%、 酸素 4 . 8容量%、 メタノ ール 4 . 0容量%、 および水 0容量% (窒素ガスバラ ンス) に変更した 以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度 は、 5 6 5 °Cに達した。 主な反応条件を表 1 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %であり、 G L Oの収率は 8 9 %であった。 結果を 表 3 にまとめた。 尚、 反応中間体 (副生成物) であるグリ コールアルデ ヒ ドの生成は、 僅かに認められた。 また、 燃焼等の副反応によって失わ れたメタノールの量は、 供給したメ夕ノールの 1 0重量%であつた。
〔比較例 1〕
アルコール(a) を含まない比較用の供給ガス(a) を用いて、 前段反応 を行つた。 つまり、 比較用の供給ガス(a) の組成を E G 4 . 0容量%、 酸素 4 . 8容量%、 メタノール 0容量%、 および水 0容量% (窒素ガス バラ ンス) とした以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前段反応を行つ た。 触媒層の温度は、 5 8 6 °Cに達した。 主な反応条件を表 1 にまとめ た。 その結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %であつたが、 G L 0の収率は 7 7 %と低かった。 結果を表 3にまとめた。
〔比較例 2〕
アルコール(a) の代わりに水を含む比較用の供給ガス(a) を用いて、 前段反応を行った。 つまり、 比較用の供給ガス(a) の組成を E G 4. 0 容量%、 酸素 4. 8容量%、 メ タノール 0容量%、 および水 3. 0容量 % (窒素ガスバランス) と した以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前 段反応を行った。 触媒層の温度は、 5 8 3 °Cに達した。 主な反応条件を 表 1 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %であったが、 G L 〇の収率は 7 9 %と低かった。 結果を表 3 にまとめた。
〔実施例 3〕
供給ガス(a) の組成を E G 4. 0容量%、 酸素 4. 8容量%、 メタノ
—ル 2 0. 0容量%、 および水 3. 0容量% (窒素ガスバランス) に変 更すると共に、 該供給ガス(a) に、 E Gに対するリ ンの割合が 8 0 p p mとなるように亜リ ン酸ト リェチルを添加した以外は、 実施例 1 と同様 の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度は、 5 6 9 °Cに達した。 主な反応条件を表 1 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %で あり、 G L Oの収率は 8 9 %であった。 結果を表 3にまとめた。
〔実施例 4〕
供給ガス(a) の組成を E G 4. 0容量%、 酸素 4. 8容量%、 メタノ ール 3. 0容量%、 および水 1. 0容量% (窒素ガスバラ ンス) に変更 した以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の 温度は、 5 6 7 °Cに達した。 主な反応条件を表 1 にまとめた。 その結果 、 E Gの転化率は 1 0 0 %であり、 G L 0の収率は 8 9 %であった。 結 果を表 3 にまとめた。
〔実施例 5〕
供給ガス(a) の組成を E G 4 . 0容量%、 酸素 4 . 8容量%、 メ タノ ール 1 . 0容量%、 および水 0容量% (窒素ガスバラ ンス) に変更した 以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度 は、 5 8 3 °Cに達した。 主な反応条件を表 1 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %であり、 G L 0の収率は 8 2 %であった。 結果を 表 3 にまとめた。 また、 得られた G L 0水溶液の濃度は約 5 8重量%で あり、 市販されている G L 0水溶液 (濃度 4 0重量%) より も高濃度で あった。 即ち、 市販品より も高濃度の G L 0水溶液を安定して得ること ができた。
〔実施例 6〕
供給ガス(a) の組成を E G 4 . 0容量%、 酸素 4 . 0容量%、 メタノ ール 4 . 0容量%、 および水 0容量% (窒素ガスバラ ンス) に変更した 以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度 は、 5 7 3 °Cに達した。 主な反応条件を表 1 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 9 9 %であり、 G L Oの収率は 8 5 %であった。 結果を表
3 にまとめた。
〔実施例 7〕
供給ガス(a) の組成を E G 4 . 0容量%、 酸素 6 . 0容量%、 メタノ —ル 4 . 0容量%、 および水 0容量% (窒素ガスバラ ンス) に変更した 以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度 は、 5 7 2 °Cに達した。 主な反応条件を表 1 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %であり、 G L 0の収率は 8 9 %であった。 結果を 表 3 にまとめた。
〔実施例 8〕
供給ガス(a) の組成を E G 3. 0容量%、 酸素 4. 0容量%、 メタノ —ル 3. 0容量%、 および水 0容量% (窒素ガスバラ ンス) に変更した 以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度 は、 5 5 7 °Cに達した。 主な反応条件を表 2 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 9 9 %であり、 G L Oの収率は 8 6 %であった。 結果を表
3にまとめた。
〔実施例 9〕
供給ガス(a) の組成を E G 5. 0容量%、 酸素 6. 0容量%、 メタノ —ル 4. 0容量%、 および水 0容量% (窒素ガスバラ ンス) に変更した 以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度 は、 5 8 8 °Cに達した。 主な反応条件を表 2 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %であり、 G L 0の収率は 8 4 %であった。 結果を 表 3 にまとめた。
〔実施例 1 0〕
供給ガス(a) の組成を E G 5. 0容量%、 酸素 6. 0容量%、 メ タノ
—ル 4. 0容量%、 および水 1. 0容量% (窒素ガスバランス) に変更 した以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の 温度は、 5 8 7 °Cに達した。 主な反応条件を表 2 にまとめた。 その結果 、 E Gの転化率は 1 0 0 %であり、 G L Oの収率は 8 4 %であった。 結 果を表 3にまとめた。
〔実施例 1 1〕
実施例 1 と同様にして、 前段反応を実施して E Gから G L 0を得た。 但し、 触媒(a) として、 反応管内におけるガス入口側に、 粒子径が 2 0 メ ッ シュ〜 3 0 メ ッ シュの金属銀 (横浜金属株式会社製の電解銀) 1 0
gを充塡すると共に、 反応管内におけるガス出口側に、 粒子径が 1 6 メ ッシュ〜 2 0 メ ッ シュの金属銀 (同上) 1 0 gを充塡 (積層) した。 そして、 供給ガス(a) の組成を E G 4 . 0容量%、 酸素 4 . 8容量% 、 メ タノール 4 . 0容量%、 および水 0容量% (窒素ガスバランス) に 変更した以外は、 実施例 1 と同様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒 層の温度は、 5 5 5。(:に達した。 主な反応条件を表 2にまとめた。 その 結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %であり、 G L Oの収率は 9 1 %であった, 結果を表 3 にまとめた。 また、 得られた G L 0水溶液の濃度は約 5 6重 量%であり、 市販されている G L 0水溶液 (濃度 4 0重量%) より も高 濃度であった。 即ち、 市販品より も高濃度の G L 0水溶液を安定して得 ることができた。
〔実施例 1 2〕
供給ガス(a) を空間速度 ( S V ) 力く 1 0 0 , 0 0 0 h r 1となるよう にして反応管に連続的に供給した以外は、 実施例 1 1 と同様の条件下で 、 前段反応を行った。 触媒層の温度は、 5 5 4 °Cに達した。 主な反応条 件を表 2 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %であり、 G L 0の収率は 9 0 %であった。 結果を表 3にまとめた。
〔実施例 1 3〕
反応管内におけるガス出口側に充塡する金属銀の充塡量を 5 gに変更 すると共に、 供給ガス(a) を空間速度 ( S V ) 力く 7 0 , 0 0 0 h r 1と なるようにして反応管に連続的に供給した以外は、 実施例 1 1 と同様の 条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度は、 5 5 5 °Cに達した。 主 な反応条件を表 2 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 9 9 %であり 、 G L Oの収率は 9 0 %であった。 結果を表 3 にまとめた。 尚、 反応中
間体 (副生成物) であるグリ コールアルデヒ ドの生成は、 僅かに認めら れた。 また、 燃焼等の副反応によって失われたメ タノールの量は、 供給 したメ タノールの 1 3重量%であった。
〔実施例 1 4〕
反応管内におけるガス出口側に充塡する金属銀の充塡量を 5 gに変更 し、 供給ガス(a) の組成を E G 4 . 0容量%、 酸素 4 . 8容量%、 メタ ノール 2 0 . 0容量%、 および水 0容量% (窒素ガスバランス) に変更 すると共に、 該供給ガス ) に、 E Gに対する リ ンの割合が 1 0 0 p p mとなるように亜リ ン酸ト リェチルを添加した以外は、 実施例 1 1 と同 様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度は、 5 5 8 °Cに達した ( 主な反応条件を表 2 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %で あり、 G L Oの収率は 9 1 %であった。 結果を表 3にまとめた。
〔実施例 1 5〕
先ず、 触媒(a) と しての、 リ ン含有化合物を用いて修飾した金属銀を 、 下記方法によつて調製した。 即ち、 粒子径が 2 0 メ ッシュ〜 3 0 メ ッ シュの金属銀 (横浜金属株式会社製の電解銀) に、 リ ン酸 8 5重量%水 溶液を、 銀に対する リ ンの割合が 2 0 0 p p mとなるように添加し、 金 属銀にリ ンを担持させた。 そして、 該担持物を空気中、 1 2 0 °Cで乾燥 させた後、 6 0 0 °Cの空気中で 3時間、 焼成した。 これにより、 触媒(a ) と しての、 リ ン酸 (リ ン含有化合物) を用いて修飾した金属銀を調製 した。
そして、 得られた上記金属銀を触媒(a ) と して用いて、 実施例 1 と同 様にして、 前段反応を実施して E Gから G L 0を得た。 即ち、 反応管内 に充塡する上記金属銀の量を 5 gに変更すると共に、 供給ガス(a) の組
成を E G 4. 0容量%、 酸素 4. 8容量%、 メ タノール 4. 0容量%、 および水 1. 0容量% (窒素ガスバラ ンス) に変更し、 かつ、 リ ン含有 化合物を供給ガス(a) と同伴供給しない以外は、 実施例 1 と同様の条件 下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度は、 5 9 0 °Cに達した。 主な反 応条件を表 2 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 1 0 0 %であり、 G L Oの収率は 7 9 %であった。 結果を表 3にまとめた。
〔実施例 1 6〕
金属銀に、 銀に対する リ ンの割合が 8 0 p p mとなるように、 リ ン酸
8 5重量%水溶液を添加した以外は、 実施例 1 5 と同様の操作を行い、 リ ン酸を用いて修飾した金属銀を調製した。
そして、 得られた上記金属銀を触媒(a) として用いて、 実施例 1 と同 様にして、 前段反応を実施して E Gから G L 0を得た。 即ち、 反応管内 に充塡する上記金属銀の量を 5 gに変更すると共に、 供給ガス(a) の組 成を E G 4. 0容量%、 酸素 4. 8容量%、 メ タノール 4. 0容量%、 および水 1. 0容量% (窒素ガスバラ ンス) に変更した以外は、 実施例
1 と同様の条件下で、 前段反応を行った。 触媒層の温度は、 5 7 8てに 達した。 主な反応条件を表 2 にまとめた。 その結果、 E Gの転化率は 1
0 0 %であり、 G L〇の収率は 8 2 %であった。 結果を表 3 にまとめた,
表 1 供 給 ガ ス ) の 組 成 空間速度 触 媒 (a )
(容量%;窒素ガスバランス) S V
粒 子 径
E G 02 M e 0 Η H2 0 (h r— ' ) (メッシュ) ( σ)
1 4 · 0 4. 8 3. 0 0 6 0 4 5 0 0 0 2 0 3 0 1 5 5 7 0 施
例 2 4. 0 4. 8 4. 0 0 6 0 4 5 0 0 0 2 0 3 0 1 5 5 6 5
1 4. 0 4. 8 0 0 6 0 4 5 0 0 0 2 0 ~ 3 0 1 5 5 8 6
2 4. 0 4. 8 0 3. 0 6 0 4 5 0 0 0 2 0 3 0 1 5 5 8 3
3 4. 0 4. 8 2 0. 0 3. 0 8 0 4 5 0 0 0 2 0 3 0 1 5 5 6 9
4 4. 0 4. 8 3. 0 1. 0 6 0 4 5 0 0 0 2 0 3 0 1 5 5 6 7 施 5 . 0 4. 8 1. 0 0 6 0 4 5 0 0 0 2 0 3 0 1 5 5 8 3 6 . 0 4. 0 4. 0 0 6 0 4 5 0 0 0 2 0 3 0 1 5 5 7 3 例
7 4. 0 6. 0 4. 0 0 6 0 4 5 0 0 0 2 0 3 0 1 5 5 7 2
表 2
表 3
〔実施例 1 7〕
後段反応を実施して G L 0から M G 0を得た。 また、 触媒(b) と して のチタニア添加リ ン酸第二鉄を、 下記方法によって調製した。
即ち、 先ず、 金属リ ン酸塩と してのリ ン酸第二鉄 ( F e P 0 4 · 4 H
2 0 ; 片山化学工業株式会社製の試薬) と、 無機酸化物と してのアナ夕 一ゼ型ニ酸化チタ ン (T i 0 2 ; 和光純薬工業株式会社製の試薬) とを 乳鉢を用いて充分に混合すると共に、 該混合物を水で調湿した。 上記リ ン酸第二鉄における鉄と リ ンとのモル比は、 1 Z 1である。 また、 二酸 化チタンの添加量は、 得られるチタニア添加リ ン酸第二鉄に占めるチタ ニァの割合が 3 0重量%となるように設定した。
次いで、 得られた混合物を、 いわゆる製錠板を用いて成形した後、 1 2 0 °Cの空気中で乾燥した。 そして、 得られた外径 5 m m、 長さ 6 m m の円柱状のペレッ トを、 5 0 0 °Cの空気中で 3時間、 焼成した。 これに より、 触媒(b) と してのチタニア添加リ ン酸第二鉄を調製した。 そして 、 後段反応器に上記チタニア添加リ ン酸第二鉄を所定量、 充塡した。 前段反応の反応条件は、 前記実施例 2に示した反応条件を採用した。 また、 アルコールお) と してメタノールを用いた。 そして、 後段反応器 に接続された気化室にて形成される供給ガス(b) における G L O、 酸素 、 およびメ タノールの割合を、 この順に 3 . 0容量%、 4 . 0容量%、 および 1 5 . 0容量% (窒素ガスバラ ンス) とした。 尚、 酸素およびメ 夕ノールは、 前段反応で得られた反応ガスに含まれる酸素およびメ タノ ールを定量し、 上記組成の供給ガス(b) を形成することができるように 、 その不足分を後段ガス供給口から気化室に供給した。
そして、 上記組成の供給ガス(b) を、 空間速度 ( S V ) が 1, 3 0 0 h r —1となるようにして後段反応器に連続的に供給し、 後段反応を行つ た。 反応温度は、 2 5 0 °Cと した。
得られた反応ガスの成分を前記方法で分析した。 その結果、 G L Oの
転化率は 1 0 0 %であり、 M G 0の選択率は 7 8 %であり、 E Gを基準 と した MG Oの収率は 6 9 %であった。 主な反応条件並びに結果を表 4 にまとめた。
〔実施例 1 8〕
前段反応の反応条件と して前記実施例 1 1 に示した反応条件を採用し た以外は、 実施例 1 7 と同様の条件下で、 後段反応を行った。 即ち、 前 段反応によつて生成した G L 0に対する、 酸素およびメ 夕ノールのモル 比を、 実施例 1 7における割合から求めたモル比 (酸素/ G L 0 = 1. 3、 メ タノール/ G L O = 5. 0 ) に合わせて、 後段反応を行つた。 そ の結果、 G L 0の転化率は 1 0 0 %であり、 MG 0の選択率は 7 8 %で あり、 E Gを基準とした MG◦の収率は 7 1 %であった。 主な反応条件 並びに結果を表 4にまとめた。
〔実施例 1 9〕
アルコール(a) とアルコール(b) とを同一化合物と し、 前段反応と後 段反応とを連続的に行う と共に、 後段反応で得られる反応ガスから生成 物を分離した後の該ガス (以下、 リサイクルガスと記す) を、 前段反応 の供給ガス(a) の一部と して再利用することにより、 E Gから G L Oを 介して MG Oを得た。 尚、 図 1 に、 本実施例における反応にかかる装置 並びに操作の概略を説明するブロック図を示した。
即ち、 前段反応用反応管 (前段反応器) と して内径 1 イ ンチの S U S 製パイプを用い、 該反応管内に、 触媒(a) と しての金属銀 (横浜金属株 式会社製 ; 粒子径が 2 0 メ ッ シュ〜 3 0 メ ッ シュの電解銀) 8 8 gを充 塡した。 また、 反応管のガス入口側には、 該反応管に供給する供給ガス (a) を所定温度に加熱するための予熱器を取り付けた。 予熱器には、 該
予熱器に供給する E Gを気化させるための蒸発器を取り付けた。 さ らに
、 反応管の外側に断熱材を巻き付けて該反応管を保温し、 前段反応時に おける触媒層の温度 (反応温度) が所定温度に維持されるようにした。 つまり、 反応管内部を保温して、 断熱反応にほぼ等しい条件下で前段反 応が進行するようにした。
供給ガス(a) は、 リサイクルガス (メ タノールを含む) 、 気化した E Gおよび空気の混合気体である。 前段反応の反応条件は、 前記実施例 4 に示した反応条件を採用した。 従って、 供給ガス(a) における E G、 酸 素、 アルコール(a) としてのメタノール、 および水の割合を、 この順に 4 . 0容量%、 4 . 8容量%、 3 . 0容量%、 および 1 . 0容量% (窒 素ガスバラ ンス) と した。 つま り、 空気は、 リサイ クルガスに含まれる 酸素およびメ タノ一ル等を定量し、 上記組成の供給ガス(a) を定常的に 形成することができるように、 その不足分を適宜供給した。 また、 上記 蒸発器に供給する E Gには、 亜リ ン酸ト リェチルを、 該 E Gに対する リ ンの割合が 6 0 p p mとなるように予め添加した。
一方、 後段反応器に、 前記実施例 1 7 にて調製した触媒(b) と しての チタニア添加リ ン酸第二鉄を所定量、 充填した。 また、 後段反応器のガ ス出口側には、 反応ガスを凝縮するための凝縮器を取り付け、 反応ガス から M G 0等の生成物を凝縮液と して分離した。 凝縮器の出口における リサイクルガスの温度は、 1 5 °Cになるように設定した。 該リサイクル ガスの一部をパージし、 残りを前段反応用反応管に連続的に供給した。 尚、 リサイクルガスに含まれる未反応のメタノールの濃度は、 凝縮器に 用いる冷媒の温度を制御することによって調節した。
アルコールお) と してメ タノールを用いた。 そして、 供給ガス(b) に
おける G L O、 酸素、 およびメタノールの割合を、 この順に 2 . 8容量 %、 3 . 7容量%、 および 1 4 . 0容量% (窒素ガスバランス) とした, 尚、 酸素 (空気) およびメタノールは、 前段反応で得られた反応ガスに 含まれる酸素およびメ タノールを定量し、 上記組成の供給ガス(b) を形 成することができるように、 その不足分を気化室に供給した。 該気化室 は、 メ タノールを気化すると共に、 前段反応で得られた反応ガス、 気化 したメタノール、 および空気の混合気体を形成して後段反応器に連続的 に供給することができるように、 該後段反応器のガス入口側に取り付け た。
そして、 上記組成の供給ガス(a) を、 空間速度 ( S V ) が 4 5, 0 0
0 h r 1となるようにして反応管に連続的に供給し、 前段反応を行う と 共に、 上記組成の供給ガス(b) を、 空間速度が 1, 3 0 0 h r 1となる ようにして後段反応器に連続的に供給し、 後段反応を行った。 後段反応 の反応温度は、 2 5 0 °Cと した。
前段反応で得られた反応ガスの成分を前記方法で分析した結果、 E G の転化率は 1 0 0 %であり、 G L 0の収率は 8 8 %であつた。 一方、 後 段反応で得られた反応ガスの成分を前記方法で分析した。 その結果、 G L 0の転化率は 1 0 0 %であり、 M G 0の選択率は 7 8 %であり、 E G を基準とした M G 0の収率は 6 9 %であった。 主な反応条件並びに結果 を表 4 にまとめた。
〔実施例 2 0〕
前段反応の反応条件と して前記実施例 5 に示した反応条件を採用した 以外は、 実施例 1 9 と同様の条件下で、 後段反応を行った。 即ち、 前段 反応と後段反応とを連続的に行った。
供給ガス(a) における E G、 酸素、 メタノール、 および水の割合を、 この順に 4. 0容量%、 4. 8容量%、 1. 0容量%、 および 0容量% (窒素ガスバランス) と した。 供給ガス(b) における G L O、 酸素、 お よびメタノールの割合を、 この順に 2. 6容量%、 3. 6容量%、 およ び 1 3. 0容量% (窒素ガスバラ ンス) とした。 また、 後段反応におけ る リサイクルガスの温度は、 該リサイクルガスに含まれる未反応のメタ ノ一ルの濃度を上記の量に調節するために、 0 °Cになるように設定した, 前段反応で得られた反応ガスの成分を前記方法で分析した結果、 E G の転化率は 1 0 0 %であり、 G L 0の収率は 8 2 %であった。 一方、 後 段反応で得られた反応ガスの成分を前記方法で分析した。 その結果、 G L Oの転化率は 1 0 0 %であり、 MG Oの選択率は 7 8 %であり、 E G を基準と した MG 0の収率は 6 4 %であった。 主な反応条件並びに結果 を表 4にまとめた。
〔比較例 3〕
前段反応の反応条件と して前記比較例 1 に示した反応条件を採用した 以外は、 実施例 1 9 と同様の条件下で、 後段反応を行った。 即ち、 前段 反応と後段反応とを連続的に行った。 但し、 リサイクルガスは用いなか つた。
比較用の供給ガス(a) における E G、 酸素、 メ タノール、 および水の 割合を、 この順に 4. 0容量%、 4. 8容量%、 0容量%、 および 0容 量% (窒素ガスバラ ンス) と した。 供給ガス(b) における G L O、 酸素 、 およびメ タノールの割合を、 この順に 2. 2容量%、 3. 0容量%、 および 1 1. 0容量% (窒素ガスバラ ンス) と した。
前段反応で得られた反応ガスの成分を前記方法で分析した結果、 E G
の転化率は 1 0 0 %であり、 G L 0の収率は 7 6 %であった。 一方、 後 段反応で得られた反応ガスの成分を前記方法で分析した。 その結果、 G L◦の転化率は 1 0 0 %であり、 M G Oの選択率は 7 7 %であったが、 E Gを基準と した M G 0の収率は 5 9 %と低かった。 主な反応条件並び に結果を表 4 にまとめた。
表 4
尚、 発明を実施するための最良の形態の項においてなした具体的な実 施態様または実施例は、 あく までも、 本発明の技術内容を明らかにする ものであって、 そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべき ものではなく、 本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内で、 いろ いろと変更して実施することができるものである。 産業上の利用可能性
本発明にかかる α —ォキソアルデヒ ドの製造方法によれば、 α —ォキ ソアルデヒ ドを従来より も高い収率で製造することができる。 しかも、 従来の方法では α _ォキソアルデヒ ドを得るのに例えば反応系に多量の 水を供給 (同伴供給) しなければならないのに対し、 上記方法によれば 、 アルコール(a) が共存することによって α —ォキソアルデヒ ドが安定 化されるので、 該 α —ォキソアルデヒ ドを得るのに例えば水を供給する 必要が無い。 それゆえ、 上記の方法によれば、 —ォキソアルデヒ ドを 従来より も高い収率で製造することができ、 しかも、 従来より も高濃度 の α _ォキソアルデヒ ド溶液またはガスを安定して得ることができると いう効果を奏する。
本発明にかかる α _ォキソアルデヒ ドの製造方法によれば、 α—ォキ ソアルデヒ ドをより一層高い収率で製造することができるという効果を 奏する。
本発明にかかる α—ォキソカルボン酸エステルの製造方法によれば、 従来の方法が抱える不都合、 例えば反応系に水が共存することによって α —ォキソ力ルボン酸エステルが加水分解される等の不都合を回避する ことができるので、 α —ォキソカルボン酸エステルを従来より も高い収
率で製造することができるという効果を奏する。
本発明にかかる α -ォキソカルボン酸エステルの製造方法によれば、 a—ォキソカルボン酸エステルの製造に先立つてアルコール(a) を α — ォキソアルデヒ ドから除去する必要が無い。 従って、 α —ォキソカルボ ン酸エステルをより一層簡単に製造することができるという効果を奏す る
本発明にかかる α —ォキソカルボン酸エステルの製造方法によれば、 α —ォキソアルデヒ ドとアルコール(b) とを気相酸化して得られる反応 ガスや、 該反応ガスから α —ォキソカルボン酸エステル等の生成物を分 離した後のガス、 或いは、 該ガスからアルコールを分離 . 捕集した後の 、 捕集されなかったアルコールを含むガスを、 アルキレングリ コールの 気相酸化に供するガス (アルキレングリ コールおよびアルコール(a) を 含むガス) の少なく とも一部、 より好ま しく は全部と して、 再利用する ことができる。 この場合、 再利用されるアルコール(a) には、 未反応の アルコールお) が含まれているので、 アルコール(a) とアルコール(b) とが同一化合物であり、 かつ、 上記再利用を実施した場合には、 より一 層簡便かつ効率的に、 アルキレングリ コールから α—ォキソカルボン酸 エステルを製造することができるという効果を奏する。