フラーレン誘導体およびその製造方法 技術分野
本発明はフラーレン誘導体に関する。 また、 本発明は有機金属試薬と銅化合物 とを用いた前記フラーレン誘導体の製造方法に関する。 背景技術 明 炭素原子が球状またはラグビーボール状に配置して形成される炭素クラスター 糸
(以下、 「フラーレン」 ともいう) の合成法が確立されて以来、 フラーレンに関 する研究が精力的に展開されている。 その結果、 数多くのフラーレン誘導体が合 成されてきた。
このようなフラーレン誘導体の具体例として、 フラーレン骨格に 5個の有機基 が結合したフラーレン誘導体 (以下、 単に、 「5重付加フラーレン誘導体」 とも いう) の合成方法について報告されている [たとえば、 特開平 1 0— 1 6 7 9 9 4号公報、 特開平 1 1— 2 5 5 5 0 9号公報、 J. Am. Chem. Soc, 118, 12850 (1996), Org. Lett" 2, 1919 (2000), Chem. Lett., 1098 (2000)] 。
5重付加フラーレン誘導体の製造方法としては、 たとえば、 フヱ-ルグリニャ —ル試薬と C u B r ' S ( C H 3 ) 2とから調製される有機銅試薬をフラーレン C 6 0と反応させることにより、 フエ二ルグリ二ヤール試薬を構成するフエニル 基がフラーレン C 6。の一つの 5員環の周囲を取り囲むように位置選択的に付加 したフエ-ル化フラーレン誘導体 (C 6。P h 5 H) が定量的に得られることが知 られている [たとえば、 特開平 1 0— 1 6 7 9 9 4号公報] 。
しかしながら、 カルボキシル基やエステル基等の置換基を持つ化合物はグリニ ヤール試薬に対して活性であるため、 これらの置換基を有するグリニャール試薬 を調整することが困難である。 そのため、 カルボキシル基やエステル基等の置換 基を持つグリニャール試薬を用いて、 カルボキシル基やエステル基等の置換基を
持つフラーレン誘導体を簡便に合成する方法を用いることができなかった。
その結果、 これらの置換基を有するフラーレン誘導体を合成するには、 たとえ ば、 大過剰のプロモマロン酸エステル誘導体とフラーレンを多段階で反応させて
5重付加体を製造する方法 [Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 33, 2339 (1994)、 Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 34, 1607 (1995)等] や、 Ceoleをベンゼンに対し て求電子置換させる工程を含む多段合成法 [J. Chem. Soc., Chem. Commun. 1464 (1994)] 等の手間と時間のかかる方法を用いてフラーレン誘導体を合成せ ざるを得なかった。 加えて、 これらのフラーレン誘導体の製造方法では、 位置選 択的に 5重付加フラーレン誘導体を得ることは極めて困難であり、 またフラーレ ン誘導体の収率も低いという問題点もあった。 発明の開示
上記の状況の下、 たとえば、 エステル基やカルボキシル基等の置換基を持つフ ラーレン誘導体の簡便な合成方法が求められている。 また、 たとえば、 置換基が 位置選択的に付加された 5重付加フラーレン誘導体を簡便に得ることが求められ ている。
本発明者等は、 フラーレン誘導体の製造において、 フラーレンに有機金属試薬 (A) と銅化合物 (B ) とを添加して反応させることによって、 新規なフラーレ ン誘導体および簡便なフラーレン誘導体の製造方法を見出し、 この知見に基づい て本発明を完成した。 本発明は以下のようなフラーレン誘導体およびフラーレン 誘導体の製造方法等を提供する。
[ 1 ] フラーレン、 置換基を有してもよいアルキル基、 置換基を有してもよい アルケニル基、 置換基を有してもよいアルキ-ル基、 置換基を有してもよいァリ ールアルキル基もしくは置換基を有してもよいァリール基、 ならびに、 B、 A l、 Z 'n、 S n、 P b、 T e、 T i、 M n、 Z r もしくは S mを含む有機金属試薬
(A) 、 ならびに、 銅化合物 (B ) を反応させることを特徴とするフラーレン誘 導体の製造方法。
[2] フラーレン、 置換基を有してもよいアルキル基、 置換基を有してもよい アルケニル基、 置換基を有してもよいアルキ-ル基、 置換基を有してもよいァリ ールアルキル基もしくは置換基を有してもよいァリール基、 ならびに、 A l、 Z n、 S nもしくは P bを含む有機金属試薬 (A) 、 ならびに、 銅化合物 (B) を反応させることを特徴とするフラーレン誘導体の製造方法。
[3] C6。フラーレン、 エステル基とアミ ド基とシァノ基とハロゲン原子と からなる群から選ばれる 1以上を有してもよいアルキル基、 エステル基とアミ ド 基とシァノ基とハロゲン原子とからなる群から選ばれる 1以上を有してもよいァ ルケニル基、 もしくは、 エステル基とアミ ド基とシァノ基とハロゲン原子とから なる群から選ばれる 1以上を有してもよいァリール基、 および、 Z nを含む有機 金属試薬 (A) 、 ならびに、 1価もしくは 2価の銅化合物 (B) を反応させるこ とを特徴とするフラーレン誘導体の製造方法。
[4] フラーレン誘導体が、 下記式 (1)
Cn (R4) m (R5) p (1)
[式中、 nは 60以上の偶数; mは 3〜: L 0の整数; pは 1または 2 ; R4はそ れぞれ独立して水素原子、 置換基を有してもよい C1〜C2。炭化水素基、 置換基 を有してもよい 2Qアルコキシ基、 置換基を有してもよい C6〜C2。ァリ ールォキシ基、 置換基を有してもよいアミノ基、 置換基を有してもよいシリル基、 置換基を有してもよいアルキルチオ基 (一 SY1 式中、 Y1は置換基を有して もよいじ 〜じ^アルキル基を示す。 ) 、 置換基を有してもよいァリールチオ基 (一 S Y2、 式中、 Y 2は置換基を有してもよい C 6〜 C i sァリール基を示 す。 ) 、 置換基を有してもよいアルキルスルホニル基 (一 SO2Y3、 式中、 Y3 は置換基を有してもよい Ci Cs。アルキル基を示す。 ) 、 置換基を有してもよ ぃァリールスルホニル基 (_so2Y4、 式中、 Y4は置換基を有してもよい C 6 〜C18ァリール基を示す。 ) を示し; R5は水素原子、 じ 〜。^炭化水素基を 示す。 ] .
で表されるフラーレン誘導体である、 [1] 〜 [3] のいずれかに記載のフラー レン誘導体の製造方法。
[5] フラーレン誘導体が、 下記式 (2)
[式中、 R
4はそれぞれ独立して水素原子、 置換基を有してもよい Ci Cs。炭 化水素基、 置換基を有してもよい Ci Cs。アルコキシ基、 置換基を有してもよ い C
6〜C
2。ァリールォキシ基、 置換基を有してもよいアミノ基、 置換基を有し てもよぃシリル基、 置換基を有してもよいアルキルチオ基 (一 SY 式中、 Y
1は置換基を有してもよい
アルキル基を示す。 ) 、 置換基を有しても よいァリールチオ基 (一 SY
2、 式中、 Y
2は置換基を有してもよい C
6〜C
1 S ァリール基を示す。 ) 、 置換基を有してもよいアルキルスルホュル基 (― so
2
Y3、 式中、 Υ3は置換基を有してもよい C 〜じ;^。アルキル基を示す。 ) 、 置 換基を有してもよいァリールスルホニル基 (_S O2Y4、 式中、 Y4は置換基を 有してもよい C6〜C18ァリール基を示す。 ) を示し; R5は水素原子または C 丄〜 ^炭化水素基を示す。 ]
で表されるフラーレン誘導体 C6。 (R4) 5R5である、 [1] 〜 [3] のいず れかに記載のフラーレン誘導体の製造方法。
[6] R4が、 エステル基、 カルボキシル ¾、 アミ ド基、 アルキン基、 トリメ チルシリル基、 トリメチルシリルェチュル基、 了リール基、 アミノ基、 ホスホニ ル基、 チォ基、 カルボ二ル基、 ニトロ基、 スルホ基、 イミノ基、 ハロゲノ基およ びアルコキシ基からなる群から選ばれる 1以上の置換基を有する、 [4] または [5] に記載のフラーレン誘導体の製造方法。
[7] R
4が、 エステル基、 アミ ド基、 アルキン基、 トリメチルシリル基、 ト リメチルシリルェチニル基およびァリール基、 からなる群から選ばれる 1以上の 置換基を有する、 [4] または [5] に記載のフラーレン誘導体の製造方法。
[8] R
5は水素原子、
アルキル基を示す、 [4] 〜 [7] のいず れかに記載のフラーレン誘導体の製造方法。
[9] フラーレン誘導体が、 下記式 (3)
[式中、 R5は水素原子、 または、 置換基を有してもよい Ci Cs。炭化水素基 を示し、 R6はそれぞれ独立して水素原子、 または置換基を有してもよい〇ェ〜 C 2。炭化水素基を示す。 ]
で表されるフラーレン誘導体である、 [1] 〜 [3] のいずれかに記載のフラー レン誘導体の製造方法。
[1 0] R5は水素原子、 置換基を有してもよい C1〜C2。アルキル基を示す [9] に記載のフラーレン誘導体の製造方法。
[1 1] R 6は水素原子、 置換基を有してもよい C1〜C2。アルキル基、 置換 基を有してもよい C2〜C2。アルケニル基、 または、 置換基を有してもよい C2 〜C20アルキニル基を示す、 [9] または [1 0] に記載のフラーレン誘導体 の製造方法。
[1 2] 有機金属試薬 (A) に含まれる有機基が、 メチル基、 ェチル基、 イソ プロピル基、 ブチル基またはフエニル基である、 [1] 〜 [1 1] のいずれかに 記載のフラーレン誘導体の製造方法。
[1 3] 銅化合物 (B) が C u B r · S (CH3) 2である、 [ 1 ] 〜 [ 1
2] のいずれかに記載のフラーレン誘導体の製造方法。
[14] 下記式 (3)
[式中、 R
5は水素原子、 または、 置換基を有してもよい Ci Cs。炭化水素基 を示し、 R
6はそれぞれ独立して水素原子、 または置換基を有してもよい C 〜 C
2。炭化水素基を示す。 ]
で表されるフラーレン誘導体。
[1 5] R5は水素原子、 置換基を有してもよい C 〜じ^アルキル基を示す、 [14] に記載のフラーレン誘導体。
[1 6] R6は水素原子、 置換基を有してもよい Ci Cs。アルキル基、 置換 基を有してもよい C2〜C2。ァルケ-ル基、 または、 置換基を有してもよい C2 〜C2。アルキニル基を示す、 [1 4] または [ 1 5] に記載のフラーレン誘導 体。
[1 7] 下記式 (4)
[式中、 R 6はそれぞれ独立して水素原子、 または置換基を有してもよい Ci〜 C2。炭化水素基を示し、 Mは金属原子であり、 Lは Mの配位子であり、 nは L の数である。 ]
で表されるフラーレン誘導体。
[1 8] R6は水素原子、 置換基を有してもよい Ci Cs。アルキル基、 置換 基を有してもよい C2〜C2。アルケニル基、 または、 置換基を有してもよい C2 〜C2。アルキニル基を示す、 [1 7] に記載のフラーレン誘導体。
[1 9] Mが遷移金属である、 [1 7] または [1 8] に記載のフラーレン誘 導体。
[20] Mが 8〜 10族の遷移金属である、 [1 7] または [1 8] に記載の フラーレン誘導体。
[21] Mが F e、 Ruまたは O sであり、 nが 0〜5の整数であり、 Lがハ ロゲン原子、 アルコキシ基、 アルキル基、 アルキン基またはシクロペンタジェ二 ル基である、 [1 7] または [1 8] に記載のフラーレン誘導体。 本発明の好ましい態様に係るフラーレン誘導体の製造方法を用いると、 たとえ ば、 エステル基、 アミ ド基、 アルキン基、 トリメチルシリル基等の官能基を置換 基として有するフラーレン誘導体を簡便に得ることができる。 本発明の好ましい
態様に係るフラーレン誘導体の製造方法を用いると、 たとえば、 置換基が位置選 択的に付加された 5重付加フラーレン誘導体を簡便に得ることができる。 また、 本発明の好ましい態様に係るフラーレン誘導体の製造方法を用いると、 たとえば 、 高い収率でフラーレン誘導体を得ることができる。 発明を実施するための最良の形態
1. 本発明のフラーレン誘導体
上述したとおり、 本発明のフラーレン誘導体は、 上記式 (1) で表されるフラ 一レン誘導体である。 本発明のフラーレン誘導体は、 例えば、 本発明のフラーレ ン誘導体の製造方法を用いて製造できる。
ここで、 フラーレンとは、 炭素原子が球状またはラグビーポール状に配置して 形成される炭素クラスターの総称であり (現代化学 20 00年 6月号 46頁, Chemical Reviews, 2527(1998)参照) 、 たとえば、 フラーレン C6。 (いわゆ るバック ミンスター · フラーレン) 、 フラ一レン C70、 フラーレン C76、 フラ 一レン C78、 フラーレン C82、 フラーレン C84、 フラーレン C90、 フラーレン C94、 フラーレン C96等が挙げられる。
(1) 式中、 nは 60以上の偶数、 フラーレン誘導体の製造原料に用いられる フラーレンの種類に依存する。 具体的には、 ηは 60、 70、 76、 7 8、 82. 84、 90、 94、 96等の偶数である。
(1) 式中、 mは、 mは 3〜1 0の整数であり、 5〜 1 0であることが好まし い。 mが 3〜5の場合 pは 1であることが好ましく、 mが 6, 8または 1 0の場 合 pは 2であることが好ましく、 mが 7または 9の場合 pは 1であることが好ま しい。
また、 (1) 式中、 R
4は水素原子、 置換基を有してもよい C
1〜C
2。炭化水 素基、 置換基を有してもよい
アルコキシ基、 置換基を有してもよい C
6〜C
2。ァリールォキシ基、 置換基を有してもよいアミノ基、 置換基を有しても よいシリル基、 置換基を有してもよいアルキルチオ基 (一 SY 式中、 Y
1は 置換基を有してもよい C Cs。アルキル基を示す。 ) 、 置換基を有してもよい
ァリールチオ基 (一 SY
2、 式中、 Y
2は置換基を有してもよい c
6〜c
18ァリ 一ル基を示す。 ) 、 置換基を有してもよいアルキルスルホニル基 (一 S O
2Y
3、 式中、 Y
3は置換基を有してもよい
アルキル基を示す。 ) 、 置換基を 有してもよいァリールスルホニル基 (一 S O
2Y
4、 式中、 Y
4は置換基を有して もよい C
6〜C
18ァリール基を示す。 ) を示す。 R
4は互いに同一でも異なって いてもよレヽ。
また、 (1) 式中、 R5は水素原子または Ci Cs。アルキル基を示す。
本発明の製造方法で得られるフラーレン誘導体において、 フラーレン骨格に付 加する基 (R4, R5) は、 フラーレン骨格に対して位置選択的に付加され得る。 たとえば、 フラーレン C60を原料として用いた場合には、 フラーレン C6。の 1 つの 5員環を取り囲むように R 4がフラーレン骨格に付加し、 前記 5員環の 1つ の炭素に R 5がフラーレン骨格に付加できる。
本明細書において、 rCi Cs。炭化水素基」 の炭化水素基は、 飽和若しくは 不飽和の非環式であってもよいし、 飽和若しくは不飽和の環式であってもよい。 Ci Cs。炭化水素基が非環式の場合には、 線状でもよいし、 枝分かれでもよい 。 rc Cs。炭化水素基」 には、 Ci Cs。アルキル基、 C2〜C2。アルケニ ル基、 C 2〜C 2。アルキニル基、 C4〜C2。アルキルジェニル基、 C6〜C18ァ リール基、 C7〜C2。アルキルァリール基、 C7〜C2。ァリールアルキル基、 C 4〜C 2。シクロアルキル基、 C4〜C2。シクロアルケ-ル基、 (Cs C 。シク 口アルキル) Cェ〜。 。アルキル基などが含まれる。
本明細書において、 「C 1〜C2。アルキル基」 は、 。アルキル基であ ることが好ましく、 C i Ceアルキル基であることが更に好ましい。 アルキル 基の例としては、 制限するわけではないが、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプ 口ピノレ、 n—プチル、 s e c一プチノレ、 t e r t一プチノレ、 ペンチノレ、 へキシノレ 、 ドデ力-ル等を挙げることができる。
本明細書において、 「C2〜C2。アルケ-ル基」 は、 C2〜C1。アルケニル基 であることが好ましく、 C2〜C 6アルケ-ル基であることが更に好ましい。 ァ ルケ-ル基の例としては、 制限するわけではないが、 ビニル、 ァリル、 プロぺニ
ノレ、 イソプロぺニノレ、 2—メチノレー 1一プロぺニノレ、 2—メチルァリル、 2—ブ テニル等を挙げることができる。
本明細書において、 「C2〜C2。アルキ-ル基」 は、 C2〜Ci。アルキニル基 であることが好ましく、 C2〜C6アルキ-ル基であることが更に好ましい。 ァ ルキエル基の例としては、 制限するわけではないが、 ェチニル、 プロピニル、 ブ チュル等を挙げることができる。
本明細書において、 「C4〜C2。アルキルジェニル基」 は、 。アルキ ルジェニル基であることが好ましく、 c4〜c 6アルキルジェニル基であること が更に好ましい。 アルキルジェ-ル基の例としては、 制限するわけではないが、 1, 3—ブタジェニル等を挙げることができる。
本明細書において、 「C6〜C187リール基」 は、 C6〜C1。ァリール基であ ることが好ましい。 ァリール基の例としては、 制限するわけではないが、 フエ二 ル、 1一ナフチル、 2一ナフチル、 ィンデュル、 ビフエ-リル、 アントリル、 フ ェナントリル等を挙げることができる。
本明細書において、 「C 7〜C2。アルキルァリール基」 は、 C7〜C 12アルキ ルァリール基であることが好ましい。 アルキルァリール基の例としては、 制限す るわけではないが、 o—トリル、 m—トリル、 p—トリル、 2, 3—キシリル、 2, 4一キシリノレ、 2 , 5—キシリル、 o—クメ二ノレ、 m—クメニル、 p—タメ ニル、 メシチル等を挙げることができる。
本明細書において、 「C7〜C2。ァリールアルキル基」 は、 C7~C12ァリー ルアルキル基であることが好ましい。 ァリールアルキル基の例としては、 制限す るわけではないが、 ベンジル、 フエネチル、 ジフエニルメチル、 トリフエニルメ チル、 1一ナフチルメチル、 2一ナフチルメチノレ、 2, 2ージフエ二ルェチノレ、 3—フエ二ノレプロピノレ、 4一フエニルプチノレ、 5—フエ-ノレペンチノレ等を挙げる ことができる。
本明細書において、 「C4〜C 2。シクロアルキル基」 は、 C Ci。シクロア ルキル基であることが好ましい。 シクロアルキル基の例としては、 制限するわけ ではないが、 シクロプロピノレ、 シクロプチノレ、 シクロペンチノレ、 シクロへキシノレ
等を挙げることができる。
本明細書において、 「C4〜C2。シクロアルケエル基」 は、 C4〜C10シクロ アルケニル基であることが好ましい。 シクロアルケニル基の例としては、 制限す るわけではないが、 シクロプロペニ^ ^、 シクロプテニノレ、 シクロペンテ二 Λ\ シ クロへキセニル等を挙げることができる。
本明細書において、 rCi Cs。アルコキシ基」 は、 c1〜c1。アルコキシ基 であることが好ましく、 c1〜c6アルコキシ基であることが更に好ましい。 ァ ルコキシ基の例としては、 制限するわけではないが、 メ トキシ、 エトキシ、 プロ ポキシ、 ブトキシ、 ペンチルォキシ等がある。
本明細書において、 「C 6〜C 2。ァリールォキシ基」 は、 C6〜C1。ァリール ォキシ基であることが好ましい。 ァリールォキシ基の例としては、 制限するわけ ではないが、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエ二ルォキシ等を挙げるこ とができる。
本明細書において、 「アルキルチオ基 (一 SY 式中、 Y1は置換基を有し てもよい C i〜 C 2。アルキル基を示す。 ) J 及び 「アルキルスルホニル基 (一 S 02Y3、 式中、 Υ3は置換基を有してもよい Ci Ca。アルキル基を示す。 ) 」 において、 Y1及び Y3は、 じ 〜じ 。アルキル基であることが好ましく、 Ci〜 c6アルキル基であることが更に好ましい。 アルキル基の例としては、 制限する わけではないが、 メチ^^ ェチノレ、 プロピル、 イソプロピノレ、 n—ブチノレ、 s e cーブチル、 t e r t一プチノレ、 ペンチル、 へキシノレ、 ドデカ二ル等を挙げるこ とができる。 、
本明細書において、 「ァリールチオ基 (一 SY2、 式中、 Y2は置換基を有し てもよい c6〜c18ァリール基を示す。 ) 」 及び 「ァリールスルホニル基 (一 s
O2Y4、 式中、 Υ4は置換基を有してもよい C6〜C18ァリール基を示す。 ) 」 において、 Y2及び Y4は、 Ce Ci。ァリール基であることが好ましい。 ァリ ール基の例としては、 制限するわけではないが、 フエニル、 1 _ナフチル、 2— ナフチル、 インデュル、 ビフエ二リル、 アントリル、 フエナントリル等を挙げる ことができる。
「 〜じ^炭化水素基」 、 r C i C s。アルコキシ基」 、 「c 6〜c 2。ァリ ールォキシ基」 、 「ァミノ基」 、 「シリル基」 、 「アルキルチオ基」 、 「ァリー ルチオ基」 、 「アルキルスルホ-ル基」 、 「ァリールスルホ-ル基」 には、 置換 基が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、 エステル基、 カルボ キシル基、 アミ ド基、 アルキン基、 トリメチルシリル基、 アミノ基、 ホスホニル 基、 チォ基、 カルボニル基、 ニトロ基、 スルホ基、 イミノ基、 ハロゲノ基、 アル コキシ基などを挙げることができる。 この場合、 置換基は、 置換可能な位置に 1 個以上、 置換可能な最大数まで導入されていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導 入されていてもよい。 置換基数が 2個以上である場合、 各置換基は同一であって も異なっていてもよい。 また、 置換基として、 F, C 1 , B r, I等のハロゲン 原子も含まれる。
本明細書において、 「置換基を有してもよいアミノ基」 の例としては、 制限す るわけではないが、 ァミノ、 ジメチルァミノ、 メチルァミノ、 メチルフエニルァ ミノ、 フエニルァミノ等がある。
本明細書において、 「置換基を有していてもよいシリル基」 の例としては、 制 限するわけではないが、 ジメチルシリル、 ジェチルシリル、 トリメチルシリル、 トリェチルシリル、 トリメ トキシシリル、 トリエ トキシシリル、 ジフエ二ルメチ ノレシリル、 トリフエ-ルシリル、 トリフエノキシシリル、 ジメチルメ トキシシリ ル、 ジメチルフエノキシシリル、 メチルメ トキシフエニル等がある。
本明細書において、 「芳香族基」 の例としては、 フエニル基、 ビフエニル基、 ターフェニル基等がある。
本明細書において、 「複素環基」 の例としては、 チェニル基、 ピロリル基、 ピ リジル基、 ビピリジル基、 ォキサゾリル基、 ォキサジァゾリル基、 チアゾリル基 、 チアジアゾリル基、 ターチェ-ル基等がある。
本明細書において、 「縮合多環芳香族基」 の例としては、 フルォレニル基、 ナ フチル基、 フルオランテニル基、 アンスリル基、 フエナンスリル基、 ピレニル基 、 テトラセニル基、 ペンタセニル基、 トリフエ二レニル基、 ペリレニル基等があ る。
本明細書において、 「縮合多環複素環基」 の例としては、 カルパゾリル基、 ァ クリジニル基、 フエナント口リル基等がある。
また、 これらの、 「芳香族基」 、 「複素環基」 、 「縮合多環芳香族基」 および 「縮合多環複素環基」 が有しても良い置換基の例としては、 制限するわけではな いが、 じ 〜じ^炭化水素基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 フ ェニル、 ナフチル、 ィンデュル、 トリル、 キシリル、 ベンジル等) 、 C i〜G 0 アルコキシ基 (例えば、 メ トキシ、 エトキシ、 プロポキシ、 ブトキシ等) 、 C6 〜。 。ァリールォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエ ュルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 ハロゲン原子 (例えば、 フッ素、 塩素、 臭 素、 ヨウ素) 又はシリル基などを挙げることができる。 この場合、 置換基は、 置 換可能な位置に 1個以上導入されていてもよく、 好ましぐは 1個〜 4個導入され ていてもよい。 置換基数が 2個以上である場合、 各置換基は同一であっても異な つていてもよレヽ。
式 (1) で表されるフラーレン誘導体の中でも、 本発明の製造方法を用いると 、 上記式 (3) で表されるフラーレン誘導体が高収率で合成される。
また、 本発明は、 上記式 (4) で表されるフラーレン誘導体を提供する。 式 (4) で表されるフラーレン誘導体は、 例えば、 式 (3) で表されるフラ一レン 誘導体に [C p F e (CO) 2] 2等の金属錯体を加えて加熱する等の公知の方 法で合成できる。
2. 本発明のフラーレン誘導体の製造方法
本発明のフラーレン誘導体の製造方法は、 フラーレン、 有機金属試 薬 (A) 、 および、 銅化合物 ( B ) を反応させてフラーレン誘導体を合 成するこ と を特徴とする。
2. 1 フラーレン
本発明のフラーレン誘導体の製造方法に用いられるフラーレンは、 特に限定さ れるものではないが、 たとえば、 フラーレン C6。 (いわゆる 「バックミンスタ 一 · フラーレン」 ) 、 フラーレン C7。、 フラ一レン C76、 フラーレン c78、 フ
ラーレン C82、 フラーレン C84、 フラーレン C90、 フラーレン C94、 フラーレ ン c96等が挙げられる。 これらのフラーレンの中でも、 入手の容易性から、 本 製造工程において C 60および C 70を用いることが好ましい。
2. 2 有機金属試薬 (A)
本発明の製造方法で用いられる有機金属試薬 (A) はハロゲン原子を有 してもよい有機基と金属原子として B、 A l、 Z n、 S n、 P b、 T e、 T i、 Mn、 Z rもしくは Smとを含む化合物であれば特に限定されない。 有機基とし ては、 たとえば、 置換基を有していてもよい Ci Cg。炭化水素基、 置換基を有 していてもよい C 〜じ 2。アルコキシ基、 置換基を有していてもよい C 6〜C 2。 ァリールォキシ基、 置換基を有していてもよいアミノ基、 置換基を有していても よいシリル基、 置換基を有していてもよいアルキルチオ基 (一SY1 式中、 Y
1は置換基を有していてもよいじ 〜じ^アルキル基を示す。 ) 、 置換基を有し ていてもよいァリールチオ基 (― SY2、 式中、 Y2は置換基を有していてもよ い C6〜C18ァリール基を示す。 ) 、 置換基を有していてもよいアルキルスルホ ニル基 (_S02Y3、 式中、 Y3は置換基を有していてもよい Ci Cs。アルキ ル基を示す。 ) 、 置換基を有していてもよいァリールスルホニル基 (_S O2Y 4、 式中、 Y4は置換基を有していてもよい c6〜c18ァリール基を示す。 ) が 挙げられる。 これらの有機基の中でも、 置換基を有していてもよいァルケ-ル基. 置換基を有していてもよいアルキニル基、 置換基を有していてもよいァリールァ ルキル基、 置換基を有していてもよいァリール基等が好ましい。
また、 前記有機基は、 エステル基、 カルボキシル基、 アミ ド基、 アルキン基、 トリメチルシリル基、 トリメチルシリルェチュル基、 ァリール基、 アミノ基、 ホ スホニル基、 チォ基、 カルボ二ノレ基、 ニトロ基、 スルホ基、 イミノ基、 ハロゲノ 基、 アルコキシ基等の官能基を含む置換基を有することができる。 有機金属試薬 (A) の合成の容易性の点から、 エステル基 (たとえば、 ェチルエステル基、 メ チルエステル基等) 、 アミ ド基、 シァノ基からなる群から選ばれる 1つ以上の官 能基を含むことが好ましい。 この際、 有機基に含まれる官能基が 2以上の場合、 各官能基は同一であっても異なっていてもよい。
有機基に含まれることがあるハロゲン原子は特に限定されるものではないが、
F、 C l、 B r、 Iが挙げられる。 これらのハロゲン原子の中でも F、 B rまた は Iが含まれることが好ましい。
有機金属試薬 (A) に含まれる金属原子は B、 A l、 Z n、 S n、 P b、 T e、 T i、 Mn、 Z rまたは Smであり、 さらに A l、 Z n、 311または? 13が好ま しく、 Z nが最も好ましい。
また、 有機金属試薬 (A) は複数の有機基を有してもよい。
有機金属試薬としては、 たとえば、 I^—M—R2 (式中、 R1と R2が互いに 独立して有機基、 Mが金属原子を示す。 ) 、 Ri—M—X (式中、 R1が有機基、 Mが金属原子、 Xがハロゲン原子を示す。 ) 等の構造を有する化合物が挙げられ る。
これらの有機金属試薬 (A) は、 一般に市販されている試薬を用いることがで きるが、 たとえば、 Z nなどの金属粉末の活性化処理を行った後、 所望の有機ハ ロゲン化物等を加えて、 室温で攪拌 (例えば、 約 2時間) することなどの方法を 用いて調製することもできる。
2. 3 銅化合物 (B)
本発明の製造方法で用いられる銅化合物 (B) は、 有機基と銅原子を含む化合 物であれば特に限定されるものではないが、 1価または 2価の銅化合物から調整 されたものであることが好ましい。 これらの中でも、 精製が容易で純度を高める ことができる点から、 銅化合物として C u B r · S (CH3) 2を用いることが 好ましい。
また、 銅化合物 (B ) の安定化や溶解度を向上させるこ と等を目的 と して、 場合によ り 、 N , N—ジメチルイ ミ ダゾリ ジノ ン (DM I ) や、 N—ブチルピロ リ ドン (N B T) などの添加剤を適時用いるこ と もできる。
2. 4 混合比等
通常、 有機金属試薬 (A) は、 原料となるフラーレンに対して 5〜 50等量、
好ましくは 1 0〜3 0当量用いられる。
銅化合物 (B ) が用いられる量は特に限定されるものではないが、 有機金属試 薬 (A) と銅化合物 (B ) との混合比 (モル比) が 8 : 1〜1 : 2が好ましく、 2 : 1〜1 : 2がさらに好ましく、 1 : 1程度となるように用いられることが最 も好ましい。
2 . 5 反応条件
本発明の製造方法における、 フラー レン、 有機金属試薬 (A ) およ び銅化合物 ( B ) の反応は、 一般的には、 トルエン、 テ ト ラ ヒ ドロフ ラン、 ジク ロ ロベンゼン、 またはそれらの混合溶媒などの不活性溶媒 中で行われる。
当該反応は常圧下で、 一 7 0 °C〜 7 0 °Cの温度範囲で行われるこ と が好ま しく 、 一 5 0 °C〜 5 0 °Cの温度範囲で行われるこ とがさ らに好 ま しい。
また、 反応時間は用いられる溶媒や温度等に依存するが、 一般的に は、 通常、 数分〜 5時間、 好ま しく は 1 0分〜 4時間程度で行われる。 本発明におけるフラーレン誘導体の合成反応の停止は、 塩化ァンモ ニゥム水溶液などを反応系中に添加するこ とによって行う こ とができ る。
2 . 6 フラーレン誘導体の単離
本発明の合成反応の反応系からフラーレン誘導体を単離する方法は、 特に限定されないが、 たとえば反応液をそのままシリ カゲルカラムに 通すこ と によって、 無機物等の副生成物を除く こ と によって行われる。 必要に応じて、 単離した物質について、 H P L Cや通常のカラムク ロ マ トグラフィ一等で更に精製し、 フラーレン誘導体の純度を向上させ ても よレヽ。
2 . 7 フラーレン骨格に付加された置換基の変換
上記本発明のフラーレン誘導体合成反応によってフラーレン骨格に付加された 置換基を変換することができる。
2 . 7 . 1 カルボキシル基が付加されたフラーレン誘導体の製造方法 上記本発明のフラーレン誘導体合成反応によって得られたフラーレン誘導体に 付加された置換基がエステル基を有する場合、 このフラーレン誘導体に N a Hや N a O H等の塩基を添加して処理することによって、 エステル基をカルボキシル 基に変換することができる。
これによつて、 カルボキシル基が付加されたフラーレン誘導体を得ることがで きる。
2 . 8 さ らにハロゲン化アルキルを添加して得られるフラーレン誘 導体の製造方法
フラーレン、 有機金属試薬および銅化合物を反応させた後に、 さらにハロゲン 化アルキル R 3 X 3 ( 5 ) を添加して反応させることによって、 R 3をフラーレン 誘導体に付加させることができる。
添加されるハロゲン化アルキルを表す上記 (5 ) 式中、 R 3は置換基を有して もよい C C s。アルキル基を示し、 X 3はハロゲン原子を示す。
ハロゲン化アルキルは、 式 (5 ) を満たせば特に限定されるものではないが、 ョゥ化メチルが最も好ましい。
この反応によつて付加するアルキル基はフラーレン骨格に位置選択的に付加で きる。 たとえば、 フラーレン C 6 0を原料として用いた場合には、 付加した 5つ の基に取り囲まれたフラーレン C 6。の 5員環を構成する炭素に、 アルキル基が 結合することができる。
3 . 本発明の合成反応によって得られたフラーレン誘導体の用途
本発明のフラーレン誘導体合成反応を用いて得られた官能基を含む置換基を有 するフラーレン誘導体は、 従来のフラーレン誘導体と比べて異なる電気的性質お よび溶媒溶解性を示す。 したがって、 置換基の種類にもよ'るが、 電池添加剤など の電子材料や、 生理活性物質として用いることができる。
また、 特にエステル基やカルボン酸基、 アルキン基、 シァノ基など の極性官能基を有するフラーレン誘導体では、 極性官能基上でさ らな
る反応を行い、 さ らに置換基を導入することができる。 このよ う にし て得られたフラー レン誘導体は、 ポリマーとシグマ結合で結合等させ ることができるため、 原料と しても有用である。
また、 例えば、 特開平 1 0— 1 6 7994号公報、 特開平 1 1— 255 509 号公報等に記載された公知の方法を用いて、 官能基を含む置換基を有するフラー レン誘導体の金属錯体を容易に製造することができる。 このようなフラーレン誘 導体の金属錯体には、 フラーレン骨格に由来する電気的、 光化学的、 磁気的性質 等に加えて金属原子固有の性質を付与することができるため、 電子材料用素子と しても有用である。 実施例
以下、 実施例により本発明をさらに説明するが、 本発明はこれらによって限定 されるものではない。 [実施例 1] C6。 (CH2COOC2H5) 5Hの製造
下記スキーム 1に示すように、 窒素雰囲気下において、 2. Ogのフラーレン C 6。を 9 OmLのオルトジクロロベンゼンに溶解させ、 有機金属試薬 (A) と して 1 5当量のェトキシカルボニルメチル亜鉛臭化物試薬 B r Z n CH2 C 02 E tの THF溶液 (濃度約 0. 7M)、 銅化合物 (B) として 1 5当量の臭化銅 ( I ) ジメチルスルフイ ド錯体 C u B r · S (CH3) 2、 および 1 5当量の N N—ジメチルイミダゾリジノン( 4 · 75 g)を加えて 2 5 °Cで反応を行い、 2. 5時間後、 2. OmLの飽和塩化アンモニゥム水溶液を加えて反応を停止した。 反応生成物を 1 OmLの脱気したトルエンを加えて希釈し、 展開溶媒をトルエン としたシリカゲルショートパスを通して副生する亜鉛塩等を除去した。 溶媒を留 去して、 メタノール 1 0 OmLを加えて再沈して得られた固体をろ過後、 メタノ ールで洗浄して 2. 94 §の5重付加体〇60 (CH2COOC2H5) 5Hを得た (単離収率 92 %) 。
得られた生成物の NMRによる分析データを以下に示す。
¾ NMR (CDC13) 65.16 (s, 1H, CpH), 4.28 (q, J = 7.16 Hz, 2 H), 4.25 (q: J = 7.16 Hz, 4 H), 4.22 (q, J = 7.16 Hz, 4 H), 3.71 (s, 2 H) , 3.69 (d, J = 14.3 Hz, 1 H), 3.61 (d, J = 14.6 Hz, 1 H), 3.54 (d, J = 14.6 Hz, 1 H), 3.50 (d, J = 14.3 Hz, 1 H), 1.29 (t, J = 7.16 Hz, 3 H) , 1.28 (t, J = 7.16 Hz, 6 H) , 1.24 (t, J = 7.16 Hz, 6 H) .
13C NMR (CDC13) 5171.32, 170.49, 169.91, 155.17 (2C), 153.34 (2C) , 152.15 (2C), 150.57 (2C) , 148.59 (2C), 148.55 (2C) , 148.24 (2C), 148.04 (2C), 148.00 (1C), 147.87 (2C) , 147.63 (2C), 147.04 (2C), 146.92 (2C), 146.85 (1C), 146.52 (2C) , 145.48 (2C), 145.13 (2C) , 145.03 (2C) , 144.56 (2C), 144.13 (2C), 144.01 (2C) , 143.86 (2C) , 143.85 (2C), 143.78 (2C), 143.69 (2C), 143.69 (2C), 143.57 (2C) , 142.75 (2C) , 61.23 (1C, CH2CH3) , 61.18 (2C, CH2CH3), 61.14 (2C, CH2CH3), 57.56 (1C), 53.79 (2C), 52.39 (1C), 51.55 (2C), 44.58 (3C, CC02) , 44.09 ( 2C, C02) , 14.26 (2C CH3CH3) , 14.22 (3C, CH2CH3) .
さらに、 下記スキーム 2に示すとおり、 スキーム 1で得られたエステル基を有 するフラーレン誘導体 (C 60 ( C H 2 C O O C 2 H 5 ) 5H) をフエ二ルシアン溶 媒に溶解させて、 [C p F e (CO) 2] を加えて 1 80°Cで 24時間反応させ ることによって、 官能基を有するバッキーフヱロセン誘導体の単結晶を得ること ができた。
20
[実施例 2] C6。 (C6H4COOC2H5-4) 5Hの製造
下記スキーム 3に示すように、 窒素雰囲気下において、 200111 §のじ6。を 1 OmLのオルトジクロロベンゼンに溶解させ、 有機金属試薬 (A) として 1 5 当量の 4- ェトキシカルボニルフエ-ル亜鉛ョゥ化物試薬 4— I Z n P h C02 E tの THF溶液 (濃度約 0. 5M)、 および銅化合物 (B) として 1 5当量の臭 化銅 ( I ) ジメチルスルフイ ド錯体 C u B r · S (CH3) 2を 0°Cで加えたの ち、 25 °Cへ昇温して反応を行い、 3時間後、 0. 5 mLの飽和塩化アンモニゥ ム水溶液を加えて反応を停止した。 反応生成物を 5 m Lの脱気したトルエンを加 えて希釈し、 展開溶媒を酢酸ェチルとしたシリカゲルショートパスを通して副生 する亜鉛塩等を除去した。 溶媒を留去して、 メタノール 5 OmLを加えて再沈し て得られた固体をろ過後、 メタノールで洗浄して 395 mgの 5重付加体 C 60 (C6H,COOC2H5-4) 5Hを得た (単離収率 97%) 。
得られた生成物の NMR、 I Rおよび A P C I — M Sによる分析デ ータを以下に示す。
NMR (CDCla): δ 1.40 (m, 15H, 5CH3), 4.40 (m, 10H, 5CH2), 5.34 (s, 1H, C6oH), 7.42 (d, J = 8.00 Hz, 2H, ArH), 7.64 (d, J = 8.00 Hz, 4H, ArH), 7.83 (d, J = 8.00 Hz, 2H, ArH), 7.84 (d, J = 8.00 Hz, 4H, ArH), 7.88 (d, J = 8.00 Hz, 4H ArH), 8.03 (d, J = 8.00 Hz, 4H, ArH).
13C NMR (CDCls): δ 14.07 (1C, CH3), 14.28 (2C, 2CH3), 14.32 (2C, 2CH3), 58.55 (2C, 2Ceo(Ca)), 58.72 (lC, C6o(C„)), 60.74 (2C, 2C6o(Ca)), 61.17 (3C,
3CH2); 61.26 (2C, 2CH2), 62.72 (1C, C60(CH)), 127.39, 127.64, 127.66, 129.67, 129.97, 130.15, 130.21, 130.35, 130.44, 143.21, 143.23, 143.89, 143.94, 143.97 144.10, 144.17, 144.25, 144.38, 144.93, 145.23, 145.31, 145.33, 146.72, 146.92 147.00, 147.63, 147.98, 148.13, 148.27, 148.56, 148.64, 148.68, 149.60, 150.64 151.50, 152.57, 155.27, 165.84 (1C, C02Et), 165.93 (2C, 2C02Et), 165.95 (2C, 2C02Et).
IR (powder, cm1): 2977 (m, v C-H), 1694 (m, v c=o), 1607 (s), 1409 (s), 1258 (v c-o), 1181 (s).
APCI-MS (-): m/z 1466 (M ). APCI-HRMS (-): calcd. for Ci05H45Oio (Μ· - H) 1465.3013, found 1465.2966.
[実施例 3] C6。 (CH2C02— 1— h e x y l ) 5Hの製造
窒素雰囲気下において、 亜鉛粉末 (1 9 6mg, 3. Ommo 1 ) に, TH F 1. OmLと 9. OyLの 1, 2—ジブロモェタンを加えて加熱還流し、 トリ メチルクロロシラン 2滴加えて亜鉛の活性化処理を行った後、 1 5当量のプロモ 酢酸 ( 1― へキシル) (3 3 5 nig, 1. 5mmo 1 ) を加え室温で 2時間撹 拌することにより有機亜鉛試薬を調製した。
その後、 下記スキーム 4に示すように、 窒素雰囲気下において、 1 5当量の上 記有機亜鉛試薬に、 1 5当量の臭化銅 ( I ) ジメチルスルフイ ド錯体 C u B r - SMe 2 ( 3 0 8 m g , 1. 5 mm o 1 ) 、 1 5当量の N, N—ジメチルイミ ダゾリジノン (0. 1 6mL, 1. 5 mm o 1 ) , THF 1. OmLおよび C
6 。の 1, 2—ジクロロベンゼン溶液 (C
6。 7 2. Omg, 1, 2—ジクロ口ベン ゼン 5 mL) を加えて 4 0°Cで反応を行った。 1時間後、 0. 1 mLの飽和塩 化アンモニゥム水溶液を加えて反応を停止し、 反応生成物を 1 OmLの脱気した トルエンを加えて希釈し、 トルエン、 次いで酢酸ェチルを展開溶媒として用いた シリカゲルショートパスを通して副生する亜鉛塩等を除去した。 溶媒を留去して、 メタノール 1 0 OmLを加えて再沈して得られた固体をろ過後、 メタノールで洗 浄して、 C
6。 (CH
2C0
2- 1 - h e x y 1 )
5Hを得た (単離収率 9 1 %) 。
得られた生成物の N M Rによる分析データを以下に示す。
Ή NMR (CDCls, 500 MHz) δ 5.16, 4.20 (t, J= 6.6 Hz, 2H), 4.17 (t, J= 6.5 Hz, 2H), 4.14 (t, J= 6.7 Hz, 2H), 3.711 (s, 2H), 3.707 (d, J= 14.6 Hz, 2H), 3.61 (d, J= 14.6 Hz, 2H), 3.54 (d, J= 14.6 Hz, 2H), 3.51 (d, J= 14.6 Hz, 2H), 1.67-1.55 (m, 10H), 1.35.1.20 (m, 30H), 0.90-0.84 (t overlapped, 15H); ^C{ } NMR (CDCls, 125 Hz) δ 171.31 (1C, CO), 170.51 (2C, CO), 169.91 (2C, CO), 155.20 (2C), 153.36 (2C), 152.19 (2C), 150.54 (2C), 148.62 (2C), 148.55 (2C), 148.51 (2C), 148.21 (2C), 148.01 (2C), 147.97 (lC), 147.83 (2C), 147.60 (2C), 147.01 (2C), 146.90 (2C), 146.82 (lC), 146.53 (2C), 145.45 (2C), 145.13 (2C), 145.00 (2C), 144.56 (2C), 144.11 (2C), 143.98 (2C), 143.82 (2+2 C), 143.74 (2C) 143.66 (2C), 143.64 (2C), 142.72 (2C), 65.37 (1+2C, COCH2CH2-), 65.31 (2C, COCH2CH2-), 57.61 (1C), 53.78 (2C), 52.37 (lC), 51.56 (2C), 44.69 (1+2C, C60CH2CO), 44.10 (2C, C60CH2CO), 31.39 (1+2C, CH2), 31.37 (2C, CH2), 28.54 (2C, CH2), 28.50 (1+2C, CH2), 25.56 (2C, CH2), 25.54 (1+2C, CH2), 22.52 (1+2C, CH2), 22.50 (2C, CH2), 13.99 (1+2C, -CH3), 13.98 (2C, -CH3).
[実施例 4] C6。 (CH2C02CH2C6H5) 5Hの製造
プロモ酢酸 (1-へキシル) の代わりにブロモ酢酸べンジル (344 mg)を用い た以外は、 実施例 3と同様に有機亜鉛試薬を調製した。
その後、 下記スキーム 5に示すように、 当該有機亜鉛試薬を用いた以外は、 実 施例 3と同様にして C6。 (CH2C02CH2C6H5) 5Hを得た (単離収率 8 9%) 。
Scheme 5
得られた生成物の NM Rおよび A P C I—M Sによる分析データを以下に示す, NMR (CDCls, 500 MHz) δ 7.32-7.23 (m, 25H), 5.19-5.09 (overlapped d, CH
2C6H
5? 8H), 5.13 (s, overlapped, CpH and CH2C6H5, 2+1H), 3.69 (d, J二 14.3 Hz, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.59 (d, J= 14.3 Hz, 2H), 3.56 (d, J= 14.3 Hz, 2H), 3.50 (d, J= 14.3 Hz, 2H);
130{Ή} NMR (CDCls, 125 Hz) δ 171.08 (1C, CO), 170.29 (2C, CO), 169.67 (2C, CO), 155.02 (2C), 153.35 (2C), 152.00 (2C), 150.38 (2C), 148.60 (2C), 148,53 (2C), 148.46 (2C), 148.16 (2C), 147.97 (2C), 147.93 (IC), 147.79 (2C), 147.56 (2C), 146.96 (2C), 146.84 (2C), 146.77 (lC), 146.32 (2C), 145.25 (2C), 144.95 (2C), 144.87 (2C), 144.38 (2C), 144.10 (2C), 143.81 (2C), 143.79 (2C), 143.74 (2C), 143.66 (2C), 143.64 (2C), 143.55 (2C), 142.73 (2C), 137.83 (C
6H
5, IC), 135.38 (C
6¾, 2C), 135.28 (C
6H
5, 2C), 128.56 (C
6H
5, 2C), 128.55 (C
6H
5, 4C), 128.53 (C
6H
5, 4C), 128.52 (C
6H
5, 4C), 128.47 (C
6H
5, 1+2+2C), 128.39 (C
6H
5, 2C), 128.37 (C
6H
5, 4C), 66.92 (CH
2C
6H5, 2C), 66.91 (CH
2C
6H5, IC), 66.87 (CH
2C6H
5j 2C), 57.66 (lC), 53.68 (2C), 52.30 (lC), 51.48 (2C), 47.24 (lC), 44.44 (2C), 43.92 (2C).
MS (APCI-): m/z 1465 (M-H)-; HRMS (APCI-) m/z calcd for C105H45Oio (M-H), 1465.3013; found 1465.3030.
[実施例 5 ] C 6 Q ( C H 2 C 0 2 C H 2 C F 3) 5 Hの製造
ブロモ酢酸 ( 1 -へキシル) の代わりにブロモ酢酸 2 , 2 , 2—トリフルォロ ェチル (3 3 1 m g ) を用いた以外は、 実施例 3と同様に有機亜鉛試薬を調製 した。
その後、 下記スキーム 6に示すように、 当該有機亜鉛試薬を用いた以外は、 実
施例 3と同様にして C 6。 (C H 2 C〇2 C H 2 C F 3 ) 5 Hを得た (単離収率 5 9 %) 。
得られた生成物の NMRおよび A P C I—M Sによる分析データを以下に示す , Ή NMR (CDCls, 500 MHz) δ 5.12 (s, 1H), 4.65-4.52 (m, 10H, CH2CF3), 3.90 (s, 2H), 3.89 (d, J= 15.5 Hz, 2H), 3.74 (d, J= 14.6 Hz, 2H), 3.73 (d, J= 15.5 Hz, 2H), 3.66 (d, J = 14.6 Hz, 2H);
130{¾} NMR (CDCls, 125 Hz) δ 169.95 (1C, CO), 169.11 (2C, CO), 168.29 (2C, CO), 154.83 (2C), 153.49 (2C), 151.75 (2C), 149.77 (2C), 148.84 (2C), 148.77 (2C), 148.66 (2C), 148.38 (2C), 148.15 (2C+1C), 147.99 (2C), 147.76 (2C), 147.06 (2C), 146.98 (2C), 146.88 (lC), 145.87 (2C), 145.00 (2C), 144.77 (2C), 144.65 (2C), 144.38 (2C), 144.00 (2C), 143.93 (2C), 143.87 (2), 143.82 (2C), 143.80 (2C), 143.51 (2C), 143.34 (2C), 143.00 (2C), 122.72 (q, CF = 277.3 Hz, 1C+2C), 122.69 (q,
1 CF = 277.3 Hz, 2C), 60.80 (q, VCF = 37.0 Hz, 2C), 60.77 (q,
2JCF = 36.9, 1C), 60.75 (q,
2J
CF = 36.8Hz, 2C), 57.84 (1C), 53.22 (2C), 51.94 (lC), 51.05 (2C), 46.33 (lC), 43.75 (2C), 43.10 (2C);
19F NMR (CDCI3, 500 MHz) δ -73.59 (s, 15 F).
MS (APCI-): m/z 1425 (M-H)- ; HRMS (APCI-) m/z calcd for C80H20Fi5Oi0 (M- H), 1425.0817; found 1425.0825. 産業上の利用可能性
本発明で得られたフラーレン誘導体は、 たとえば、 電子材料、 生理活性物質、 金属錯体の配位子等に利用することができる。 また、 本発明で得られたフラーレ ン誘導体は、 更なる転換反応を加えて、 様々な種類のフラーレン誘導体を合成す るための中間体として用いることができる。