WO2026110901A1 - 細胞培養装置および方法 - Google Patents
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Abstract
本開示に係る細胞培養装置は、細胞培養装置であって、浮遊細胞を培養するための培養室と、培地供給口及び培地排出口を有し、かつ、培養室の少なくとも一面の外側の一部又は全部に隣接して設けられた流路と、流路および/又は培養室の少なくとも一部に設けられた酸素透過膜と、前記培養室の少なくとも一部に設けられた細胞播種口とを備えている。
Description
本発明は、細胞培養装置および方法に関する。
医療分野では、治療やワクチンに用いられる酵素、ホルモン、抗体、サイトカイン、ウイルス(ウイルスタンパク質)などが動物細胞を用いて工業的に産生されて利用されている。また、再生医療や培養肉製造の分野では、細胞自体を工業的に大量に培養する必要がある。このように、近年、動物細胞を培養する技術が益々重要になっており、開発が盛んな状況にある。
従来、動物細胞は、シャーレなどの培養皿を用いた静置培養が行われてきたが、培養期間が長くなるにつれて、老廃物が培地中に蓄積したり、培地中の栄養が枯渇したりして、死滅してしまうなどの課題があった。また、細胞分裂を繰り返すと、細胞密度が上がりすぎたり、呼吸に必要な酸素が枯渇するなど、数多くの課題があった。これらを解決するために、培地を灌流しながら細胞を培養する装置が開発されている。
例えば、特許文献1では、宇宙空間のような微小重力下で細胞の培養を実施するための培養装置が開示されており、培養空間の一端に酸素透過性を有する膜材を備えていることが開示されている。
また、特許文献2は、細胞培養室と、培地循環室の2室に仕切られた細胞培養容器を有し、培地循環室には、酸素供給器と炭酸ガス除去器が連結されている細胞培養装置が開示されている。
また、特許文献3では、細胞が収容される培養室と、前記培養室に連通した培地導入流路及び培地排出流路を備えた細胞培養デバイスにおいて、前記培養室と培地排出流路の間に多孔質フィルタが設けられた細胞培養システムが開示されている。
また、特許文献4では、ポリイミド多孔質膜を細胞培養基材とした用いる細胞培養装置が開示されている。
従来の細胞培養装置では、細胞が多く集まった状態では、酸素供給や栄養の供給に問題があり、培地交換を高頻度に行う必要があり、培養系が不安定となり、細胞死を招く可能性が生じていた。細胞への酸素供給が容易であり、細胞へのダメージも少なく、なおかつ、安定的に長期間培養可能とする新たな細胞培養装置の開発が求められている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、細胞培養を行う培養室と、別途酸素透過膜を備える細胞培養装置とする構成により、細胞培養装置自体の構成が簡素化できるとともに、細胞の活性を維持して長期間培養できる細胞培養装置を完成させるに至った。すなわち、限定されるわけではないが、本発明は以下の態様を含む。
[1] 細胞培養装置であって、
浮遊細胞を培養するための培養室と、培地供給口及び培地排出口を有し、かつ、前記培養室の少なくとも一面の外側の一部又は全部に隣接して設けられた流路と、前記流路および/又は前記培養室の少なくとも一部に設けられた酸素透過膜と、前記培養室の少なくとも一部に設けられた細胞播種口とを備えた、細胞培養装置。
[2] 前記酸素透過膜の酸素透過率が10,000~10,000,000cm3/m2・24h・atmである、項目1に記載の細胞培養装置。
[3] 前記培養室の厚さが、0.05mm~5.0mmである、項目1又は2に記載の細胞培養装置。
[4] 前記流路は、前記培養室と隣接した部分において、多孔質膜を有しており、前記流路に培地を連続又は間歇的に流した場合に、前記多孔質膜を介して前記培養室を満たす液体の成分と前記培地の成分とが交換される、項目1~3のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
[5] 前記多孔質膜の通気度が0.1~100cm3/(cm2・s)である、項目4に記載の細胞培養装置。
[6] 前記酸素透過膜は、前記流路および前記培養室の両方に設けられている、項目1~5のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
[7] 前記浮遊細胞がハイブリドーマである、項目1~6のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
浮遊細胞を培養するための培養室と、培地供給口及び培地排出口を有し、かつ、前記培養室の少なくとも一面の外側の一部又は全部に隣接して設けられた流路と、前記流路および/又は前記培養室の少なくとも一部に設けられた酸素透過膜と、前記培養室の少なくとも一部に設けられた細胞播種口とを備えた、細胞培養装置。
[2] 前記酸素透過膜の酸素透過率が10,000~10,000,000cm3/m2・24h・atmである、項目1に記載の細胞培養装置。
[3] 前記培養室の厚さが、0.05mm~5.0mmである、項目1又は2に記載の細胞培養装置。
[4] 前記流路は、前記培養室と隣接した部分において、多孔質膜を有しており、前記流路に培地を連続又は間歇的に流した場合に、前記多孔質膜を介して前記培養室を満たす液体の成分と前記培地の成分とが交換される、項目1~3のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
[5] 前記多孔質膜の通気度が0.1~100cm3/(cm2・s)である、項目4に記載の細胞培養装置。
[6] 前記酸素透過膜は、前記流路および前記培養室の両方に設けられている、項目1~5のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
[7] 前記浮遊細胞がハイブリドーマである、項目1~6のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
[8] 細胞又は細胞からの有用成分の製造方法であって、項目1~7のいずれか1項に記載の細胞培養装置の培養室に、細胞を播種し、前記培地供給口から前記培地排出口へ培地を連続又は間歇で流しながら、培養することを含む、方法。
[9] 前記流路は、前記培養室と隣接した部分において、多孔質膜を有している、項目8に記載の方法。
[10] 前記多孔質膜1cm2あたり、0.1mL~10mL/日となるように、前記培地を流しながら培養する、項目9に記載の方法。
[11] 前記細胞培養装置を回転させた後、さらに培養する、項目8又は9に記載の方法。
[12] 30日間以上培養し、前記細胞から有用成分を連続的に産生する、項目8~11のいずれか1項に記載の方法。
[9] 前記流路は、前記培養室と隣接した部分において、多孔質膜を有している、項目8に記載の方法。
[10] 前記多孔質膜1cm2あたり、0.1mL~10mL/日となるように、前記培地を流しながら培養する、項目9に記載の方法。
[11] 前記細胞培養装置を回転させた後、さらに培養する、項目8又は9に記載の方法。
[12] 30日間以上培養し、前記細胞から有用成分を連続的に産生する、項目8~11のいずれか1項に記載の方法。
本開示によれば、細胞が多く集まった状態においても、酸素供給や栄養の供給が十分に行われることができ、安定的な培養系が提供可能となる。また、細胞へのダメージも少なく、なおかつ、安定的に長期間培養を可能とする新たな細胞培養装置及びそれを用いた培養方法が提供可能となる。
以下、図面を用いて本発明の一実施例を説明するが、本発明の範囲はここで説明する一実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができる。また、特定のパラメータについて、複数の上限値及び下限値が記載されている場合、これらの上限値及び下限値の内、任意の上限値と下限値とを組合せて好適な数値範囲とすることができる。
本明細書において、「第1」「第2」「第3」・・・などの用語は、1つの要素をその他の要素と区別するために用いており、例えば、第1の要素を第2の要素と表現し、同様に第2の要素を第1の要素と表現してもよく、これによって本発明の範囲を逸脱するものではない。
<細胞培養装置(第1の態様(細胞培養装置1)及び第2の態様(細胞培養装置1a)>
図1及び図2は、一態様における、細胞培養装置1及び1aの概略図を示す。なお、細胞培養装置1(図1)は、細胞培養装置1a(図2)において、培養室10と流路20との間に多孔質膜40を備えていないこと以外は、細胞培養装置1aの各構成と同じ構成であるため、ここでは共通して説明する。
図1及び図2は、一態様における、細胞培養装置1及び1aの概略図を示す。なお、細胞培養装置1(図1)は、細胞培養装置1a(図2)において、培養室10と流路20との間に多孔質膜40を備えていないこと以外は、細胞培養装置1aの各構成と同じ構成であるため、ここでは共通して説明する。
図3は一実施態様における本発明の細胞培養装置1aを構成する各部材を表す模式図(上面図)を示す。図4は、図3で図示した各部材の位置関係を説明するために上下に広げた状態を示す模式図(斜視図)である。
なお、図に示される細胞培養装置1(並びに1a及び1b)の各概略図に示される各部材の大きさや位置関係は説明のために誇張されて表現されているため、その高さ、幅、及び奥行きの長さ、又はそれらの位置関係は、適宜目的に応じて調整され得る。
一態様において、本開示は、細胞を培養するための培養室10と、培地供給口21及び培地排出口22を有し、かつ、前記培養室10の少なくとも一面の外側の一部又は全部に隣接して設けられた流路20と、前記流路20および/又は前記培養室10の少なくとも一部に設けられた酸素透過膜(30、31)と、前記培養室の少なくとも一部に設けられた細胞播種口12と、を備えた、細胞培養装置1(図1)を提供する。
他の態様において、本開示は、上記の細胞培養装置1の構成に加えて、前記流路20が、前記培養室10と隣接した部分において、多孔質膜40を有しており、前記流路20に培地23を連続又は間歇的に流した場合に、前記多孔質膜40を介して前記培養室10を満たす液体13の成分と前記培地23の成分とが交換される、細胞培養装置1a(図2)を提供する。
細胞培養装置1及び1aは、細胞60を培養するための培養室10と、培地供給口21及び培地排出口22を有し、かつ、培養室10の少なくとも一面の外側の一部又は全部に隣接して設けられた流路20と、流路20および/又は培養室10の少なくとも一部に設けられた酸素透過膜(30、31)と、前記培養室の少なくとも一部に設けられた細胞播種口12とを備えている。一態様において、酸素透過膜(30、31)は、流路20および培養室10の両方に設けられてもよい。流路20は、培養室10と隣接した部分において多孔質膜40を有していてもよく、流路20に培地23を連続又は間歇的に流した場合に、多孔質膜40を介して培養室10を満たす液体13の成分と培地23の成分とが交換される。細胞培養装置1のように多孔質膜40を有さない場合であっても、流路20に培地23を連続又は間歇的に流した場合に培養室10を満たす液体13の成分と培地23の成分とが交換されるが、細胞60が培地排出口22から流出しない程度の流速で培地23を流すことが好ましい。細胞播種口12が細胞培養装置1及び1aに設けられていることにより、例えば長期的に培養を行う場合、任意の時期に細胞60を含む細胞懸濁液を追加で培養室10に供給することができる。
培養室10は、液体13を収容することができ、細胞60を培養できる程度の空間を有していればよい。例えば、培養室10の厚さは、本発明である細胞培養装置を設置した面に対して垂直方向に0.05~5.0mmを有している。培養室10の厚さが、この程度の厚さを有していれば、多孔質膜40を介して行われる培養室10を満たす液体13の成分と培地23の成分とが効率的に交換され、培養室10内の環境が、細胞60の培養に適した状態に保つことが可能となる。また、例えば、培養室10の厚さが、小さい方(例えば、0.05~2.00mm程度)が、流路からの成分の交換の効率や、酸素透過膜30からのガス交換効率が高まる。
一態様において、培養室10には、培養室10と連通する細胞播種口12を有するものであってもよく、さらに、細胞播種口12には、細胞播種ライン120が接続されていてもよい。細胞播種ライン120には、細胞供給手段121が接続されてもよく、細胞供給手段121は、例えば、シリンジなどの流体を供給可能なデバイスや、ピペット、ポンプであってもよい。細胞供給手段121は、第1の細胞播種ライン120に任意に着脱可能であってもよく、例えば、細胞播種ライン120の末端に活栓が設けられており、細胞供給手段121が接続されていない場合は、活栓によって細胞播種ライン120の末端が閉鎖されてもよい。
他の態様において、培養室10は、無菌空間において細胞60を播種した後に、細胞培養装置1又は1aを図4のように組み上げる、開放系の細胞培養装置1又は1aであってもよいが、使用前に既に図4の形として形成されている閉鎖系の細胞培養装置1又は1aであることが好ましい。
培地23は、培養する細胞60の種類に応じて適宜選択すればよいが、緩衝作用を有する媒体が好ましい。細胞60を培養する条件は、細胞60の種類などに応じて適宜決定することができる。動物細胞、植物細胞、昆虫細胞、および細菌の各細胞に適した培養方法が公知であり、培地23も細胞60の種類に応じて適宜調製することができる。
浮遊細胞とは、培養過程において培養容器に接触しうるが、足場依存性がなく、細胞自身が仮足を伸ばして培養容器に接着せずに増殖する細胞のことをいい、浮遊細胞同士が凝集して自己組織化したスフェロイドでもよい。浮遊細胞は、元々接着性を有していない細胞(血球系細胞、白血病細胞など)でもよく、また、元々は接着性を有するものであったが採取や実験の過程あるいは病変のために接着性が弱まったり、またはその接着性が失われた細胞(動物から分離採取した細胞、転移状態のがん細胞など)などを挙げることができる。
本明細書において、上記浮遊細胞に加えて、元々は接着性細胞であるが、人工的に浮遊懸濁液状に適応させた細胞(幹細胞など)であって、増殖や代謝において接着性に依存していない状態にある細胞であってもよい。例えば、CHO細胞、HEK293細胞およびハイブリドーマ細胞などの細胞が例示されるが、それに限定されない。本発明に用いる浮遊細胞として、好ましくは、CHO細胞、HEK293細胞、S f9細胞、間葉系幹細胞、iPS細胞、iPS由来細胞、ハイブリドーマ細胞およびNS0細胞であり、より好ましくは、CHO細胞、HEK293細胞、間葉系幹細胞、ハイブリドーマ細胞である、さらに好ましくは、CHO細胞、ハイブリドーマ細胞である。
細胞は、所望の物質を発現しうる細胞であれば特に限定されない。細胞内は当該物質を天然に発現してもよく、あるいは、遺伝子工学技術により当該物質を産生するように形質転換されていてもよい。好ましくは細胞は、物質を発現するように遺伝子工学技術により形質転換されているものである。動物細胞、植物細胞、昆虫細胞、および細菌の形質転換については、各々適した方法が公知である。(例えば、MOLECULAR CLONING: A Laboratory Manual (Fourth Edition), Michael R Green and Joseph Sambrook, 2012, (Cold Spring Harbor Laboratory Press)、Mutation Research 760 (2014) 36-45, Reviews in Mutation Researchを参照のこと。)
動物細胞の細胞培養方法、細胞培養培地は、たとえば、ロンザ社の細胞培養培地カタログなどに記載されている。培地23としては、例えば、イーグル培地、ダルベッコ改良イーグル培地(DMEM)、DMEM:F12培地、グラスゴー最小必須培地、グレース昆虫培地、ハム培地、イスコフ改良イーグル培地、RPMI-1640培地、L-15培地、マッコイ5A培地、M199培地などであってもよく、これらを培養する細胞60に応じて改変した培地であってよい。これらの培地に血清を添加したものであってもよく、無血清培地であってもよい。
また、液体13は、培養する細胞60の種類に応じて適宜選択すればよいが、緩衝作用を有する媒体が好ましい。例えば、PBS、イーグル培地、ダルベッコ改良イーグル培地(DMEM)、DMEM:F12培地、グラスゴー最小必須培地、グレース昆虫培地、ハム培地、イスコフ改良イーグル培地、RPMI-1640培地、L-15培地、マッコイ5A培地、M199培地などであってもよく、これらを培養する細胞60に応じて改変した培地であってよい。これらの培地に血清を添加したものであってもよく、無血清培地であってもよい。培地23と液体13とは、同一の種類であることが好ましい。
培養室10の内側の形状は、細胞60を培養可能とし、液体13を満たすだけの空間を有するものであれば特に限定されないが、例えば、三角柱、四角柱、五角柱、六角柱などの角柱(多角形柱)であってもよく、円柱であってもよく、限定されない。培養室10と流路20との間での成分の交換効率を考慮すると、流路20と接する面積が広い方が好ましい。
培養室10は、少なくも一面において、細胞60が培養できる培養面を有することが好ましい。培養室10の少なくも一面は、接着を促進する物質(例えば、コラーゲン、ゼラチン、フィブリンゲルなど)でコーティングされていてもよい。
流路20は、培地供給口21と培地排出口22と接続されており、培地供給口21に接続されている培地供給ライン51から培地23が供給され、培地排出口22に接続されている培地排出ライン52へ培地23を排出する。培地供給ライン51には、その途中にポンプ50が設けられている。ポンプ50は、例えば、チューブポンプ(ペリスタポンプ)であってもよく、ピエゾポンプであってもよく、シリンジポンプでもよく、流体を送り出すことができるポンプであれば使用することができる。ポンプ50は、培地排出ライン52に接続されていてもよく、例えば、培地排出ライン52が陰圧になることによって、培地23を流す機構であってもよい。
培地供給口21と培地排出口22は、図1及び図2のように、流路20の上部に備えられていてもよく、側部に備えられていてもよい。流路20の厚さは、特に限定されないが、例えば、本発明である細胞培養装置を設置した面に対して垂直方向に0.5~5.0mmを有していてもよい。一態様において、流路20は、培養室10と隣接した部分において多孔質膜40を有しており、多孔質膜40を介して行われる培養室10を満たす液体13の成分と培地23との成分とが効率的に交換され、培養室10内の環境が、細胞60の培養に適した状態に保つ役割を果たす。また、多孔質膜40によって、生細胞が、流路20に流出することを防止する。また、多孔質膜40によって、死細胞は、多孔質膜40をすり抜けて、流路20へ流出し得る。
生細胞及び死細胞は、例えば、Countess(登録商標) II FL(Thermo fisher scientific社)を用いて定義することができる。また、細胞の生存率は下式(「数1」)に従って求めることができる。
流路20の形状は、上記の役割を果たす形状であれば特に限定されないが、培地供給口21から培地排出口22まで、培地23を一定の流速及び/又は圧力で流すことができる形状であることが好ましい。例えば、図3の「(3)」に示すように、流路20を形成する流路形成層24は、流路20を形成する部分が略正方形に開口していてもよく、略円形に開口していてもよく、そこに点対称の位置にある培地供給口21と培地排出口22が接続する部分が開口している形状であってもよい。また、図示しないが、培地供給口21と培地排出口22は、線対称の位置において、開口していてもよい。
さらに、流路20と培養室10は、図1及び図2で示されるように第1の支持体70及び第2の支持体71によって挟持されていてもよい。第1の支持体70及び第2の支持体71は、例えば、雄ねじと雌ねじとによって固定されていてもよい。第1の支持体70及び第2の支持体71には、第1の酸素透過膜30及び第2の酸素透過膜31に空気を暴露するための通気孔700を備えていてもよい。通気孔700は、図1及び図2に示されるように複数設けられていてもよく、1つの支持体70につき、1つのみ設けられていてもよい。
多孔質膜40は、内部または表面に多数の小さな空隙を持つ膜(フィルム)であり、この多孔質膜40を形成する材質は、特に限定されず、無機物質であっても有機物質であってもこれら複合体であってもよい。多孔質膜40は、通気度が0.1~100cm3/(cm2・s)であることが好ましく、例えば、濾過膜、不織布(例えば、特開2019-126342号に記載される不織布)や高分子多孔質膜などが挙げられる。通気度は、例えば、JISL1096通気性A法(フラジール形法)によって測定することによって特定することができる。本願発明に適用可能な多孔質膜40の一実施態様としてとして、高分子から形成される高分子多孔質膜を例に、以下に説明する。
本明細書において「高分子多孔質膜」とは、表面層A(以下、「A面」または「メッシュ面」と称することもある)および表面層B(以下、「B面」または「大穴面」と称することもある)を有する。このA面とB面との孔径の形状は、同じであってもよく、異なっていてもよい。また、このA面とB面との孔径(平均孔径)の大きさは、特に限定さないが、B面に存在する孔の平均孔径がA面に存在する孔の平均孔径よりも大きいことが好ましい。
A面に存在する孔の平均孔径(以下、「平均細孔径」と称する場合もある。)は、特に限定されないが、たとえば、0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましく、0.1μm以上がさらに好ましく、0.5μm以上が特に好ましい。その上限は、200μm未満が好ましく、150μm以下がより好ましく、100μm以下がさらに好ましく、50μm以下、40μm以下、30μm以下、20μm以下、又は15μm以下が特に好ましい。
B面に存在する孔の平均孔径は、表面層Aに存在する孔の平均孔径よりも大きいことが好ましい。たとえば、5μm超が好ましく、20μm以上がより好ましく、30μm以上がさらに好ましく、50μm以上、60μm以上が特に好ましい。その上限値は、200μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましい。
高分子多孔質膜の表面層に存在する孔の平均孔径は、多孔質膜表面の走査型電子顕微鏡写真より、200点以上の開孔部について孔面積を測定し、該孔面積の平均値から下式(「数2」)に従って孔の形状が真円であるとした際の平均直径を計算より求めることができる。
(式中、Saは孔面積の平均値を意味する。)
表面層Aおよび表面層Bの厚さは、同じであっても異なってもよく、特に制限されず、たとえば、その厚さは、各々別個で、0.01μm以上が好ましく、その上限は50μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましい。
本発明において用いられる高分子多孔質膜は、A面およびB面の間に中間層を有していてもよい。この中間層としては、孔を有さない中実層であってもよいし、孔を有する多孔層であってもよい。孔を有する場合は、高分子多孔質膜の表面層と同じであってもよいし、異なっていてもよい。好ましくは、中間層が多孔層であり、その多孔層がマクロボイド層を形成している場合である。
中間層が多孔層であるマクロボイド層を例に説明する。本明細書において「マクロボイド層」は、層の膜平面方向の平均孔径が10μm以上である膜を意味する。マクロボイド層中のマクロボイドの膜平面方向の平均孔径は、特に限定されないが、たとえば、その平均孔径の上限は、500μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましく、80μm以下が特に好ましい。また、当該マクロボイド層中の隔壁(マクロボイド層中の孔を形成する枠)の厚さは、特に限定されないが、たとえば、0.01μm以上が好ましく、その上限は、50μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましい。
一実施形態において、当該マクロボイド層中の少なくとも1つの隔壁は、隣接するマクロボイド同士を連通する孔を有していてもよい。この連通する孔の平均孔径は、0.01μm以上が好ましく、その上限は100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。この連通する孔は、1つまたは複数有していてもよい。別の実施形態において、当該マクロボイド層中の隔壁は孔を有さなくてもよい。
高分子多孔質膜の総膜厚(A面およびB面、存在する場合は中間層を加えた合計の膜厚)は、特に限定されないが、5μm以上、10μm以上、20μm以上または25μm以上であってもよく、500μm以下、300μm以下、100μm以下、75μm以下または50μm以下であってもよい。好ましくは、5~500μmであり、より好ましくは10~100μmである。
本明細書において、高分子多孔質膜の膜厚の測定方法は、接触式の厚み計で行うことができる。
本明細書において、高分子多孔質膜の空孔率は、特に限定されないが、たとえば、40%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、60%以上が一層好ましく、その上限は、95%未満が好ましく、90%以下がより好ましく、85%以下が一層好ましい。
本明細書において、高分子多孔質膜の空孔率は、所定の大きさに切り取った高分子多孔質膜の膜厚および質量を測定し、目付質量から下式(「数3」)に従って求めることができる。
(式中、Sは高分子多孔質膜の面積、dは総膜厚、wは測定した質量、Dは高分子の密度をそれぞれ意味する。高分子がポリイミドである場合は、密度は1.34g/cm3とする。)
本明細書において、高分子多孔質膜は、好ましくは、複数の孔を有する表面層Aおよび表面層Bと、前記表面層Aおよび表面層Bの間に挟まれたマクロボイド層とを有する三層構造の高分子多孔質膜である。ここで前記表面層Aに存在する孔の平均孔径は0.01μm以上、15μm以下が好ましく、前記表面層Bに存在する孔の平均孔径は20μm以上、100μm以下が好ましい。前記マクロボイド層は、前記表面層AおよびBに結合した隔壁と、当該隔壁並びに前記表面層AおよびBに囲まれた複数のマクロボイドとを有し、前記マクロボイド層の隔壁、並びに前記表面層AおよびBの厚さは0.01μm以上、20μm以下が好ましく、前記表面層AおよびBにおける孔がマクロボイドに連通しており、総膜厚が5μm以上、500μm以下が好ましい。この高分子多孔質膜の空孔率は、40%以上、95%未満が好ましい。一の実施形態において、マクロボイド層中の少なくとも1つの隔壁は、隣接するマクロボイド同士を連通する、平均孔径0.01μm以上、100μm以下の、好ましくは0.01μm以上、50μm以下の、1つまたは複数の孔を有する。別の実施形態において、隔壁は、そのような孔を有さない。
本明細書において、高分子多孔質膜は、上記した構造的特徴を備えることが好ましいが、特に好ましくはポリイミド多孔質から形成されるポリイミド多孔質膜、またはポリエーテルスルホン(PES)から形成されるポリエーテルスルホン多孔質膜を使用することができる。例えば、国際公開第2016/121768号に記載のポリイミド多孔質膜、またはポリエーテルスルホン(PES)であってよい。
<<ポリイミド多孔質膜>>
本明細書において「ポリイミド」とは、繰り返し単位にイミド結合を含む高分子、好ましくは全繰返し単位中50モル%以上含むもの、の総称であり、通常は、芳香族化合物が直接イミド結合で連結された芳香族ポリイミドを意味する。芳香族ポリイミドは芳香族と芳香族とがイミド結合を介して共役構造を持つため、剛直で強固な分子構造を持ち、且つ、イミド結合が強い分子間力を持つために非常に高いレベルの熱的、機械的、化学的性質を有する。
本明細書において「ポリイミド」とは、繰り返し単位にイミド結合を含む高分子、好ましくは全繰返し単位中50モル%以上含むもの、の総称であり、通常は、芳香族化合物が直接イミド結合で連結された芳香族ポリイミドを意味する。芳香族ポリイミドは芳香族と芳香族とがイミド結合を介して共役構造を持つため、剛直で強固な分子構造を持ち、且つ、イミド結合が強い分子間力を持つために非常に高いレベルの熱的、機械的、化学的性質を有する。
本発明で使用され得るポリイミド多孔質膜は、好ましくは、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとから得られるポリイミドを主たる成分として含むポリイミド多孔質膜であり、より好ましくはテトラカルボン酸二無水物とジアミンとから得られるポリイミドからなるポリイミド多孔質膜である。「主たる成分として含む」とは、ポリイミド多孔質膜の構成成分として、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとから得られるポリイミド以外の成分は、本質的に含まない、あるいは含まれていてもよいが、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとから得られるポリイミドの性質に影響を与えない付加的な成分であることを意味する。
ポリアミック酸は、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とを重合して得られる。ポリアミック酸は、熱イミド化または化学イミド化することにより閉環してポリイミドとすることができるポリイミドを形成するための前駆体である。
ポリアミック酸は、アミック酸の一部がイミド化していても、本発明に影響を及ぼさない範囲であればそれを用いることができる。すなわち、ポリアミック酸は、部分的に熱イミド化または化学イミド化されていてもよい。
ポリアミック酸を熱イミド化する場合は、必要に応じて、イミド化触媒、有機リン含有化合物、無機微粒子、有機微粒子等の微粒子などの添加剤を、ポリアミック酸を溶解させた溶液(以下、「ポリアミック酸溶液」ともいう)に添加することができる。また、ポリアミック酸を化学イミド化する場合は、必要に応じて、化学イミド化剤、脱水剤、無機微粒子、有機微粒子等の微粒子などの添加剤をポリアミック酸溶液に添加することができる。
一実施形態において、本発明で使用され得るポリイミド多孔質膜は、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とから得られるポリアミック酸溶液と着色前駆体とを含むポリアミック酸溶液組成物を成形した後、250℃以上で熱処理することにより得られる着色したポリイミド多孔質膜も含まれる。
本明細書において、「着色前駆体」とは、250℃以上の熱処理により一部または全部が炭化して着色化物を生成する前駆体を意味する。
上記ポリイミド多孔質膜の製造において使用され得る着色前駆体としては、ポリアミック酸溶液またはポリイミド溶液に均一に溶解または分散し、250℃以上、好ましくは260℃以上、更に好ましくは280℃以上、より好ましくは300℃以上の熱処理、好ましくは空気などの酸素存在下での250℃以上、好ましくは260℃以上、更に好ましくは280℃以上、より好ましくは300℃以上の熱処理により熱分解し、炭化して着色化物を生成するものが好ましく、黒色系の着色化物を生成するものがより好ましく、炭素系着色前駆体がより好ましい。
着色前駆体は、加熱していくと一見炭素化物に見えるものになるが、組織的には炭素以外の異元素を含み、層構造、芳香族架橋構造、四面体炭素を含む無秩序構造のものを含む。
炭素系着色前駆体は特に制限されず、たとえば、石油タール、石油ピッチ、石炭タール、石炭ピッチなどのタールまたはピッチ、コークス、アクリロニトリルを含むモノマーから得られる重合体、フェロセン化合物(フェロセンおよびフェロセン誘導体)などが挙げられる。これらの中では、アクリロニトリルを含むモノマーから得られる重合体および/またはフェロセン化合物が好ましく、アクリロニトリルを含むモノマーから得られる重合体としてはポリアクリルニトリルが好ましい。
着色前駆体を使用する場合、上記添加剤を使用してもよい。この場合、ポリアミック酸溶液に添加剤を配合しても、着色前駆体が析出しない条件で行うことが好ましい。
また、別の実施形態において、本発明で使用され得るポリイミド多孔質膜は、上記の着色前駆体を使用せずに、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とから得られるポリアミック酸溶液を成形した後、熱処理することにより得られる、ポリイミド多孔質膜も含まれる。
ポリイミド多孔質膜は、着色前駆体を使用した場合でも使用しない場合でも、たとえば、極限粘度数が1.0~3.0であるポリアミック酸3~60質量%と有機極性溶媒40~97質量%とからなるポリアミック酸溶液をフィルム状に流延し、水を必須成分とする凝固溶媒に浸漬または接触させて、ポリアミック酸の多孔質膜を作製し、その後当該ポリアミック酸の多孔質膜を熱処理してイミド化することにより製造されてもよい。この方法において、水を必須成分とする凝固溶媒が、水であるか、または5質量%以上100質量%未満の水と0質量%を超え95質量%以下の有機極性溶媒との混合液であってもよい。また、上記イミド化の後、得られた多孔質ポリイミド膜の少なくとも片面にプラズマ処理を施してもよい。
上記ポリイミド多孔質膜の製造において使用され得るテトラカルボン酸二無水物は、任意のテトラカルボン酸二無水物を用いることができ、所望の特性などに応じて適宜選択することができる。テトラカルボン酸二無水物の具体例として、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s-BPDA)、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA)などのビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ジフェニルスルホン-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,3’,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、p-フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p-ビフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、m-ターフェニル-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、p-ターフェニル-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、1,3-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、2,2-ビス〔(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,4’-(2,2-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物などを挙げることができる。また、2,3,3’,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸を用いることも好ましい。これらは単独でも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
これらの中でも、特に、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびピロメリット酸二無水物からなる群から選ばれる少なくとも一種の芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましい。ビフェニルテトラカルボン酸二無水物としては、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を含むものを好適に用いることができる。
上記ポリイミド多孔質膜の製造において使用され得るジアミンは、任意のジアミンを用いることができる。ジアミンの具体例として、以下のものを挙げることができる。
1)1,4-ジアミノベンゼン(パラフェニレンジアミン)、1,3-ジアミノベンゼン、2,4-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエンなどのベンゼン核1つのべンゼンジアミン;
2)4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテルなどのジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジカルボキシ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、ビス(4-アミノフェニル)スルフィド、4,4’-ジアミノベンズアニリド、3,3’-ジクロロベンジジン、3,3’-ジメチルベンジジン、2,2’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、2,2’-ジメトキシベンジジン、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジクロロベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’-ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’-ジアミノジフェニルスルホキシドなどのベンゼン核2つのジアミン;
3)1,3-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)-4-トリフルオロメチルベンゼン、3,3’-ジアミノ-4-(4-フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジ(4-フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、1,3-ビス(3-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3-ビス〔2-(4-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4-ビス〔2-(3-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4-ビス〔2-(4-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼンなどのベンゼン核3つのジアミン;
4)3,3’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、2,2-ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンなどのベンゼン核4つのジアミン。
2)4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテルなどのジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジカルボキシ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、ビス(4-アミノフェニル)スルフィド、4,4’-ジアミノベンズアニリド、3,3’-ジクロロベンジジン、3,3’-ジメチルベンジジン、2,2’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、2,2’-ジメトキシベンジジン、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジクロロベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’-ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’-ジアミノジフェニルスルホキシドなどのベンゼン核2つのジアミン;
3)1,3-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)-4-トリフルオロメチルベンゼン、3,3’-ジアミノ-4-(4-フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジ(4-フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、1,3-ビス(3-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3-ビス〔2-(4-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4-ビス〔2-(3-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4-ビス〔2-(4-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼンなどのベンゼン核3つのジアミン;
4)3,3’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、2,2-ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンなどのベンゼン核4つのジアミン。
これらは単独でも、2種以上を混合して用いることもできる。用いるジアミンは、所望の特性などに応じて適宜選択することができる。
これらの中でも、芳香族ジアミン化合物が好ましく、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテルおよびパラフェニレンジアミン、1,3-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼンを好適に用いることができる。特に、ベンゼンジアミン、ジアミノジフェニルエーテルおよびビス(アミノフェノキシ)フェニルからなる群から選ばれる少なくとも一種のジアミンが好ましい。
本発明で使用され得るポリイミド多孔質膜は、耐熱性、高温下での寸法安定性の観点から、ガラス転移温度が240℃以上であるか、または300℃以上で明確な転移点がないテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを組み合わせて得られるポリイミドから形成されていることが好ましい。
本発明で使用され得るポリイミド多孔質膜は、耐熱性、高温下での寸法安定性の観点から、以下の芳香族ポリイミドからなるポリイミド多孔質膜であることが好ましい。
(i)ビフェニルテトラカルボン酸単位およびピロメリット酸単位からなる群から選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位とからなる芳香族ポリイミド、
(ii)テトラカルボン酸単位と、ベンゼンジアミン単位、ジアミノジフェニルエーテル単位およびビス(アミノフェノキシ)フェニル単位からなる群から選ばれる少なくとも一種の芳香族ジアミン単位とからなる芳香族ポリイミド、
および/または、
(iii)ビフェニルテトラカルボン酸単位およびピロメリット酸単位からなる群から選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸単位と、ベンゼンジアミン単位、ジアミノジフェニルエーテル単位およびビス(アミノフェノキシ)フェニル単位からなる群から選ばれる少なくとも一種の芳香族ジアミン単位とからなる芳香族ポリイミド。
(ii)テトラカルボン酸単位と、ベンゼンジアミン単位、ジアミノジフェニルエーテル単位およびビス(アミノフェノキシ)フェニル単位からなる群から選ばれる少なくとも一種の芳香族ジアミン単位とからなる芳香族ポリイミド、
および/または、
(iii)ビフェニルテトラカルボン酸単位およびピロメリット酸単位からなる群から選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸単位と、ベンゼンジアミン単位、ジアミノジフェニルエーテル単位およびビス(アミノフェノキシ)フェニル単位からなる群から選ばれる少なくとも一種の芳香族ジアミン単位とからなる芳香族ポリイミド。
本発明において使用され得るポリイミド多孔質膜は、好ましくは、複数の孔を有する表面層Aおよび表面層Bと、前記表面層Aおよび表面層Bの間に挟まれたマクロボイド層とを有する三層構造のポリイミド多孔質膜であって、ここで前記表面層Aに存在する孔の平均孔径は0.01μm以上、15μm以下が好ましく、前記表面層Bに存在する孔の平均孔径は20μm以上、100μm以下が好ましい。前記マクロボイド層は、前記表面層AおよびBに結合した隔壁と、当該隔壁並びに前記表面層AおよびBに囲まれた複数のマクロボイドとを有しすることが好ましく、前記マクロボイド層の隔壁、並びに前記表面層AおよびBの厚さは0.01μm以上、20μm以下が好ましい。前記表面層AおよびBにおける孔がマクロボイドに連通しており、総膜厚が5μm以上、500μm以下が好ましい。また、ポリイミド多孔質膜の空孔率は、40%以上、95%未満が好ましい。ここで、マクロボイド層中の少なくとも1つの隔壁は、隣接するマクロボイド同士を連通する、平均孔径0.01μm以上、100μm以下の、好ましくは0.01μm以上、50μm以下の、1つまたは複数の孔を有していてもよい。
たとえば、国際公開第2010/038873号、特開2011-219585号公報、または特開2011-219586号公報に記載されているポリイミド多孔質膜も、本発明に使用可能である。
<<ポリエーテルスルホン(PES)多孔質膜>>
本発明で使用され得るPES多孔質膜は、ポリエーテルスルホンを含み、典型的には実質的にポリエーテルスルホンからなる。ポリエーテルスルホンは当業者に公知の方法で合成されたものであってよく、たとえば、二価フェノール、アルカリ金属化合物およびジハロゲノジフェニル化合物を有機極性溶媒中で重縮合反応させる方法、二価フェノールのアルカリ金属二塩を予め合成しジハロゲノジフェニル化合物と有機極性溶媒中で重縮合反応させる方法などによって製造できる。
アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アルコキシドなどが挙げられる。特に、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムが好ましい。
二価フェノール化合物としては、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、4,4’-ビフェノール、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類(たとえば2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン、および2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)メタン)、ジヒドロキシジフェニルスルホン類、ジヒドロキシジフェニルエーテル類、またはそれらのベンゼン環の水素の少なくとも1つが、メチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基、またはメトキシ基、エトキシ基などの低級アルコキシ基で置換されたものが挙げられる。二価フェノール化合物としては、上記の化合物を二種類以上混合して用いることができる。
ポリエーテルスルホンは市販品であってもよい。市販品の例としては、スミカエクセル7600P、スミカエクセル5900P(以上、住友化学(株)製)などが挙げられる。
ポリエーテルスルホンの対数粘度は、PES多孔質膜のマクロボイドを良好に形成する観点で、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.55以上であり、PES多孔質膜の製造容易性の観点から、好ましくは1.0以下、より好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.8以下、特に好ましくは0.75以下である。
また、PES多孔質膜、またはその原料としてのポリエーテルスルホンは、耐熱性、高温下での寸法安定性の観点から、ガラス転移温度が、200℃以上であるか、または明確なガラス転移温度が観察されないことが好ましい。
本発明で使用され得るPES多孔質膜の製造方法は特に限定されないが、たとえば、
対数粘度0.5~1.0のポリエーテルスルホンの0.3質量%~60質量%と有機極性溶媒40質量%~99.7質量%とを含むポリエーテルスルホン溶液を、フィルム状に流延し、ポリエーテルスルホンの貧溶媒または非溶媒を必須成分とする凝固溶媒に浸漬または接触させて、空孔を有する凝固膜を作製する工程、および
前記工程で得られた空孔を有する凝固膜を熱処理して前記空孔を粗大化させて、PES多孔質膜を得る工程
を含み、前記熱処理は、前記空孔を有する凝固膜を、前記ポリエーテルスルホンのガラス転移温度以上、若しくは240℃以上まで昇温させることを含む、方法で製造されてもよい。
対数粘度0.5~1.0のポリエーテルスルホンの0.3質量%~60質量%と有機極性溶媒40質量%~99.7質量%とを含むポリエーテルスルホン溶液を、フィルム状に流延し、ポリエーテルスルホンの貧溶媒または非溶媒を必須成分とする凝固溶媒に浸漬または接触させて、空孔を有する凝固膜を作製する工程、および
前記工程で得られた空孔を有する凝固膜を熱処理して前記空孔を粗大化させて、PES多孔質膜を得る工程
を含み、前記熱処理は、前記空孔を有する凝固膜を、前記ポリエーテルスルホンのガラス転移温度以上、若しくは240℃以上まで昇温させることを含む、方法で製造されてもよい。
本発明で使用され得るPES多孔質膜は、好ましくは、表面層A、表面層B、および前記表面層Aと前記表面層Bとの間に挟まれたマクロボイド層、を有するPES多孔質膜であって、前記マクロボイド層は、前記表面層AおよびBに結合した隔壁と、当該隔壁並びに前記表面層AおよびBに囲まれた、膜平面方向の平均孔径が10μm~500μmである複数のマクロボイドとを有し、前記マクロボイド層の隔壁は、厚さが0.1μm~50μmであり、前記表面層AおよびBはそれぞれ、厚さが0.1μm~50μmであり、前記表面層AおよびBのうち、一方が平均孔径5μm超200μm以下の複数の細孔を有し、且つ他方が平均孔径0.01μm以上200μm未満の複数の細孔を有し、表面層Aおよび表面層Bの、一方の表面開口率が15%以上であり、他方の表面層の表面開口率が10%以上であり、前記表面層Aおよび前記表面層Bの前記細孔が前記マクロボイドに連通しており、前記PES多孔質膜は、総膜厚が5μm~500μmであり、且つ空孔率が50%~95%である、PES多孔質膜である。
<<濾過膜>>
本発明において使用され得る多孔質膜としての濾過膜は、細胞培養に影響を及ぼさないものであって、培養する細胞の流出を防止できるものであればよく、好ましくは上述のように通気度が0.1~100cm3/(cm2・s)のものである。
本発明において使用され得る多孔質膜としての濾過膜は、細胞培養に影響を及ぼさないものであって、培養する細胞の流出を防止できるものであればよく、好ましくは上述のように通気度が0.1~100cm3/(cm2・s)のものである。
濾過膜には、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜などが挙げられるが、好ましくは精密ろ過膜を用いることが好ましい。精密ろ過膜の一例として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜が挙げられ、例えば、MilliporeのJMWP09025を用いてもよい。
<<不織布>>
本発明において使用され得る多孔質膜としての不織布は、細胞培養に影響を及ぼさないものであって、培養する細胞の流出を防止できるものであればよく、好ましくは上述のように通気度が5~100cm3/(cm2・s)のものである。例えば、特開2019-126342号に記載の不織布を用いてもよい。
本発明において使用され得る多孔質膜としての不織布は、細胞培養に影響を及ぼさないものであって、培養する細胞の流出を防止できるものであればよく、好ましくは上述のように通気度が5~100cm3/(cm2・s)のものである。例えば、特開2019-126342号に記載の不織布を用いてもよい。
本発明に適用され得る不織布は、不織布の重量に対して、1種又は複数種の芯鞘型複合繊維により構成されている。相互融着させて不織布とさせる場合、芯鞘型複合繊維は不織布に対して20重量%以上であることが好ましい。なお、芯鞘型複合繊維の含量は、30重量%以上、40重量%以上、又は50重量%以上であってもよい。
芯鞘型複合繊維の芯部及び鞘部は、ポリオレフィン系重合体であることが好ましい。芯部及び鞘部を構成するポリオレフィン系重合体としては、炭素原子数が2~16の脂肪族α-モノオレフイン、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-ドデセン、1-オクタデセンのホモポリオレフィン又は共重合ポリオレフィンなどが挙げられる。脂肪族α-モノオレフインは、他のオレフィン及び、又は少量(重合体重量の約10重量%まで)の他のエチレン系不飽和モノマー、例えばブタジエン、イソプレン、ペンタジエン-1,3、スチレン、α-メチルスチレンのような類似のエチレン系不飽和モノマーと共重合されてもよい。
芯部を構成する重合体と鞘部を構成する重合体の組合せとしては、鞘部の重合体の融点が芯部の重合体の融点よりも低くなるように組み合わせることが好ましい。例えば、上記の重合体から、融点差が20~50℃であるものを選択する。後述するように、芯部を構成するポリエステル系重合体の融点よりも鞘部を構成するポリオレフィン系重合体の融点が、例えば、40℃以上低いものを選択することがより好ましい。上記のような性質を有する芯鞘型複合繊維としては、限定されないが、鞘部の重合体がポリエチレンであり、芯部の重合体がポリプロピレンであるような組み合わせを有するものが挙げられる。
本発明において使用される芯鞘型複合繊維(不織布)は、一般的な芯鞘型複合繊維(不織布)を製造する方法を用いて製造することが可能である。典型的には、このような製造方法は、限定されないが、以下の工程を含んでもよい。
1)一軸押出機2台と複合紡糸用ノズルを備えた複合紡糸装置により、高融点成分(例えば、ポリプロピレン):低融点成分(例えば、ポリエチレン)の質量比を所望の割合で、紡糸温度280℃で紡糸し、未延伸繊維を作製し;
2)未延伸繊維を集束し、加熱可能な延伸ローラーで延伸処理して、例えば、延伸倍率4倍以上で所望の単糸繊度となるように延伸繊維を作製し;
3)ロータリーカッターで所望の繊維長(例えば、数mm)である短繊維を作製し;及び
4)上記短繊維を用いて一般的な湿式製法又は乾式製法を用いて不織布を作製する。
1)一軸押出機2台と複合紡糸用ノズルを備えた複合紡糸装置により、高融点成分(例えば、ポリプロピレン):低融点成分(例えば、ポリエチレン)の質量比を所望の割合で、紡糸温度280℃で紡糸し、未延伸繊維を作製し;
2)未延伸繊維を集束し、加熱可能な延伸ローラーで延伸処理して、例えば、延伸倍率4倍以上で所望の単糸繊度となるように延伸繊維を作製し;
3)ロータリーカッターで所望の繊維長(例えば、数mm)である短繊維を作製し;及び
4)上記短繊維を用いて一般的な湿式製法又は乾式製法を用いて不織布を作製する。
上記工程4)の湿式製法では、より具体的には、短繊維を粘度調整剤を加えた水中に均一に分散させて、分散液を調製し、次に、この分散液をメッシュ上に抄紙し、湿ったウエブを作製後、得られた湿ったウエブを、ゴム製の2枚の加熱板間に挟み、汎用の加熱加圧機を用いて、温度140℃の条件で1分間プレスして乾燥させることにより、短繊維の低融点成分が溶融して短繊維間が接合し、不織布を得る事ができる。なお、本発明においては、例えば、限定されないが、宇部エクシモ株式会社製の複合繊維「エアリモ」を使用することができる。
不織布を構成する繊維同士は、熱融着部(本明細書中、「結着部」とも称する)を有することにより一体化して不織布として形態を保持している。熱融着部は、鞘成分の融点以上かつ芯成分の融点以下に加熱することにより形成されるものであるが、熱融着部においては、鞘成分は溶融又は軟化して接着に寄与するが、芯成分は熱の影響を完全に受けて溶融するのではなく、繊維形態を維持させて、不織布の引裂強力を向上に寄与する。したがって、このように熱融着部において、鞘成分は溶融又は軟化し、一方、芯成分は繊維形態を維持させるために、両者の融点に、例えば30℃以上の差を設けることにより、熱融着加工の際に、芯成分を熱の影響を受けさせずに、かつ鞘成分を確実に溶融させて熱融着部で溶融固着により熱接着固定することができる。
不織布を構成する芯鞘型複合繊維の「繊度」は、繊維の太さを表すものとして一般的に使用され、繊維の1万メートルあたりの重量(g)(すなわち、デシテックス(dTex))として表される。本発明において使用される芯鞘型複合繊維(不織布)の繊度は、細胞培養に適した繊度であればよく、限定されないが、0.05~2.2デシテックスであることが好ましい。
また、芯鞘複合比率(質量比)は、鞘部/芯部=20/80~50/50が好ましい。鞘部よりも芯部の比率を同等以上にすることにより、機械的物性に優れ、実用的な強度が維持できる。なお、芯部の比率が80質量%を超えると、接着成分となる鞘部の比率が小さくなるため、熱融着部での接着強力が低下する傾向となるため、芯部の比率の上限は80質量%が好ましい。
芯鞘型複合繊維の繊維径は、細胞培養に適した直径であればよく、複合繊維の繊度及び比重により決定されるが、例えば、1~20μmであることが好ましい。より好ましくは2~10μm、さらに好ましくは3~8μmである。
不織布の目付は、1~50g/m2であればよく、例えば、3~50g/m2であることが好ましい。
本発明に使用される不織布は、芯鞘型複合繊維の繊度、鞘芯比率、及び/又は繊維径が異なる2種以上の芯鞘型複合繊維によって構成されてもよい。異なる繊度については、例えば、繊度が1~2.2デシテックスの太繊度繊維と、繊度が0.05~0.5デシテックスの細繊度繊維とによって構成されてもよい。また、本発明においては、太繊度繊維と細繊度繊維の質量比は、太繊度繊維/細繊度繊維=20/80~80/20が好ましい。太繊度繊維と細繊度繊維は、不織布中に混繊状態で混在されてもよく、あるいは、一方の面に太繊度繊維が堆積してなるウエブとし、他方の面に細繊度繊維が堆積してなるウエブとする積層状態により両者が存在しているものであってもよい。
上記の通り、不織布を構成する繊維同士は、熱融着部により熱接着固定され一体化している。熱融着部では、芯鞘型複合繊維の鞘成分が溶融固化して接着成分として機能している熱接着部を形成している。また、熱融着部を形成する方法として、熱エンボス加工あるいは超音波融着加工によって散点状の多数の熱圧着部を形成することもできる。個々の熱圧着部の形状は円形、楕円形、菱形、三角形、織目形、井形、格子形など任意の形状であってよい。個々の熱圧着部の面積は0.2~3mm2程度が好ましい。また、不織布の面積に対する熱圧着部の面積比率は、10%以上30%以下であることが好ましい。10%未満では、本発明の目的である優れた機械物性と剛性を両立し難い。
本願発明において使用される不織布は、親水化処理された不織布であってもよい。不織布の親水化は、限定されないが、フッ素ガス処理、常圧プラズマ処理、真空プラズマ処理、コロナ処理、親水性単量体のグラフト重合処理、スルホン化処理、又は界面活性剤付与処理によって施すことができ、フッ素ガス処理、常圧プラズマ処理が好ましい。
本発明で使用される不織布の総膜厚は、特に限定されないが、5μm以上、10μm以上、20μm以上又は25μm以上であってもよく、500μm以下、300μm以下、100μm以下、75μm以下又は50μm以下であってもよい。好ましくは、5~500μmであり、より好ましくは25~75μmである。
本発明において用いられる不織布は、滅菌されていることが好ましい。滅菌処理としては、特に限定されないが、ガス滅菌、エタノールなど消毒剤による滅菌、紫外線やガンマ線等の電磁波滅菌など任意の滅菌処理などが挙げられる。
一態様において、細胞培養装置1aは、図3に記載の各部材、すなわち、(1)第2の支持体71、(2)第2の酸素透過膜31、(3)流路形成層24、(4)多孔質膜40、(5)培養室形成層11、(6)第1の酸素透過膜30、及び(7)第1の支持体70を、図3に示すように下層である(7)から(1)の順番で積層することによって形成されたものを提供してもよい。他の態様において、細胞培養装置1aは、図3に記載の各部材を、図3に示すものとは逆に、(1)から(7)の順番で下層から積層することによって形成されたものを提供してもよい。この場合、培養室10は上層に提供される。また、(1)~(7)の各部材を個別包装したキットの形式で提供されるものであってもよい。
(1)第2の支持体71、及び(7)第1の支持体70を形成する部材の材料は限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリウレタン、ポリウレア、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂(例えば、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミドなど)ポリスルホン、セルロース、セルロース誘導体、ポリシリコーン、ポリメチルペンテン、金属などが挙げられる。
(3)流路形成層24、(5)培養室形成層11を形成する部材の材料は、限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリウレタン、ポリウレア、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂(例えば、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミドなど)ポリスルホン、セルロース、セルロース誘導体、ポリシリコーン、ポリメチルペンテン、金属などが挙げられる。部材と部材との間に、流体が漏れることを防止するためのシール部材が設けられてもよいが、例えば(3)流路形成層24、(5)培養室形成層11を形成する部材の素材が可撓性を有するシール機能を有するものであれば、培地などの液体が漏れることが防止できるために好ましく、例えば、ポリシリコーンがより好ましい。
一態様において、細胞60の数を増加させるために、細胞培養装置1及び/又は細胞培養装置1aは、培養室10の面積又は容積を増加させてもよく、又は複数の細胞培養装置1及び/又は細胞培養装置1aを並列に連結して用いることにより、培養室10の面積又は容積を増加させてもよい。後者の場合、例えば、1つの培地供給槽510に連結した培地供給ライン51は、途中で分岐して並列的に培地供給口21に連結してもよい。また、培地排出口22に並列的に連結した培地排出ライン52は、途中で合流して1つの培地回収槽520に連結してもよい。
第1の酸素透過膜30、及び第2の酸素透過膜31は、酸素分子を透過するが、細胞60が分泌する生理活性物質、外部の異物をはじめ、より大きい分子を透過しない膜によって形成される。例えば、第1の酸素透過膜30、及び第2の酸素透過膜31は、酸素透過率が10,000~10,000,000cm3/m2・24h・atmの酸素透過膜であることが好ましい。酸素透過率が、上記のものであり、細胞の培養に使用できるものであれば、本願発明に適用することができる。第1の酸素透過膜30、及び第2の酸素透過膜31としては、以下に限定されるものではないが、例えばシリコーン、ラテックス、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、またはそれらを重ね合わせたものなどを用いることができる。また、物理的に微細な孔が空いている膜を酸素透過膜として用いることもできる。例えば、W.L.Gore&Associates,Incが開発したePTFE(expanded polytetrafluoroethylene)膜や、PTFE(polytetrafluoroethylene)不織布などは、疎水性が高いため水分が沁み込みにくく、水分と接した状態でも第1の酸素透過膜30、及び第2の酸素透過膜31として機能する。
<細胞又は細胞からの有用成分の製造方法>
一態様において、本発明は、細胞又は細胞からの有用成分の製造方法であって、細胞培養装置の培養室に、細胞を播種し、培地供給口から培地排出口へ培地を連続又は間歇で流しながら、培養することを含む方法を提供する。上記の細胞培養装置1を用いることによって、細胞を培養することによって、細胞が多く集まった状態においても、酸素供給や栄養の供給が十分に行われることができ、安定的な培養系が提供可能となる。また、細胞へのダメージも少なく、なおかつ、安定的に長期間培養が可能となる。
一態様において、上記の細胞培養装置1及び/細胞培養装置1aは、多孔質膜(40)1cm2あたり、0.1~10mL/日となるように、培地23を流しながら培養する方法を提供する。培地23の流速は、ポンプ50の作動スピードを調節することによって適宜調節することが可能である。
一態様において、本願発明の方法は、細胞培養装置1aを、第1及び第2の酸素透過膜(30、31)の面に対して回転(例えば、約180°回転などが挙げられるがその限りではない。)させた後、さらに培養する方法を提供する(図6)。多孔質膜40によって、生細胞が、流路20に流出することを防止する。細胞培養装置1aを任意の期間培養後に、酸素透過膜(30、31)の面に対して約180°回転させる、例えば、図3においてタイプA(図6(A))からタイプB(図6(B))のように、酸素透過膜(30、31)の面に対して180°回転して培養してもよく、また、その逆のように、タイプB(図6(B))からタイプA(図6(A))に回転して培養してもよい。これにより、細胞の増殖及び/又は細胞からの有用成分の産生が促進される。
一態様において、本願発明の方法は、細胞培養装置1及び/細胞培養装置1aを用いて、細胞60を30日間以上培養し、細胞から有用成分を連続的に産生する方法を提供する。すなわち、本発明では、従来のように継代操作を行う事なく、30日以上、60日以上、120日以上、200日以上、または300日以上の長期にわたって培養することができ、細胞から有用成分を連続的に産生することができる。また、一態様において、本発明の方法により、従来の平面培養で培養することができる期間以上、例えば、平面培養期間の1.5倍以上、2倍以上、2.5倍以上、3倍以上、3.5倍以上、4倍以上、4.5倍以上の期間、細胞を培養し、細胞から有用成分を連続的に産生することができる。
一態様において本発明で得られる有用成分の量は、下式(「数4」)に従って求めることができる。
なお、本明細書において「有用成分」とは、細胞に産生され得るものであって、治療や食用の他、医療分野、食品分野、美容分野などに利用可能な、細胞内で天然に又は遺伝子工学技術により産生されうる物質であり、例えば、タンパク質(ポリペプチドを含む)、糖タンパク質及びウイルスからなる群から選択される。タンパク質の例は、エリスロポイエチン、インスリン、アルブミンなどの生理活性タンパク質、腫瘍壊死因子α、インターロイキン6(IL-6)、インターロイキン8(IL-8)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、インターフェロンなどのサイトカイン、トロンビン、トリプシンなどの酵素及び抗体医薬を含むモノクローナル抗体などを含む。
糖タンパク質の例は、コラーゲン、フィブロネクチン、ヒアルロン酸などを含む。
ウイルスの例は、インフルエンザウィルス、アデノウィルス、レンチウイルス、ヘルペスウイルスなどの他、これらをベースとしたウイルスベクターなどを含む。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。当業者は本明細書の記載に基づいて容易に本発明に修飾・変更を加えることができ、それらは本発明の技術的範囲に含まれる。
以下の実施例で使用されたポリマー多孔質膜は、ポリイミド多孔質膜であり、テトラカルボン酸成分である3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s-BPDA)とジアミン成分である4,4’-ジアミノジフェニルエーテル(ODA)とから得られるポリアミック酸溶液と、着色前駆体であるポリアクリルアミドとを含むポリアミック酸溶液組成物を成形した後、250℃以上で熱処理することにより、調製された。得られたポリイミド多孔質膜は、複数の孔を有する表面層A及び表面層Bと、当該表面層A及び表面層Bの間に挟まれたマクロボイド層とを有する三層構造のポリイミド多孔質膜であり、表面層Aに存在する孔の平均孔径は18μmであり、表面層Bに存在する孔の平均孔径は31μmであり、膜厚が25μmであり、空孔率が75%であった。
実施例1:ポリイミド多孔質膜を配置した細胞培養装置を用いたハイブリドーマ細胞培養
1.細胞および細胞培養装置部材
<細胞>
[ハイブリドーマ細胞]
・ハイブリドーマMycl 9E10(ECACC社、Cat.No.85102202)
[ハイブリドーマ細胞]
・ハイブリドーマMycl 9E10(ECACC社、Cat.No.85102202)
<培地及び抗菌剤>
・Hybridoma-SFM(Thermo fisher scientific社、Cat.No.12045084)
・Gentamicin 10mg/mL(Thermo fisher scientific,Cat.No.15710064)
・Hybridoma-SFM(Thermo fisher scientific社、Cat.No.12045084)
・Gentamicin 10mg/mL(Thermo fisher scientific,Cat.No.15710064)
<部材>
・酸素透過膜(朝日ラバー社、Cat.No.ARFS-5030C、酸素透過率 1,064,831cc/m2・day・atm(23℃))
・チューブ(サンゴバン社、Cat.No.SCFJ00003)
・チューブポンプ(東京理化器械社、Cat.No.MP-3000)
・ポリイミド多孔質膜(通気度 50.6cm3/(cm2・s))
・シリコーンシート(流路形成層、培養室形成層の作製に使用)
・酸素透過膜(朝日ラバー社、Cat.No.ARFS-5030C、酸素透過率 1,064,831cc/m2・day・atm(23℃))
・チューブ(サンゴバン社、Cat.No.SCFJ00003)
・チューブポンプ(東京理化器械社、Cat.No.MP-3000)
・ポリイミド多孔質膜(通気度 50.6cm3/(cm2・s))
・シリコーンシート(流路形成層、培養室形成層の作製に使用)
本実施例1で使用した細胞培養装置(図2の細胞培養装置1aに相当)は、以下の寸法により設計されている。なお、その他の実施例2~4及び参考例1で使用した細胞培養装置も、特に断りがない限り、同一の設計のものを使用した。
・培養室(培養室10に相当):縦30mm、横30mm、厚さ1.5mm
・細胞播種口(細胞播種口12に相当):直径4mm
・流路(流路20に相当):縦30mm、横30mm、厚さ1.5mm
・培地供給口(培地供給口21に相当)、培地排出口(培地排出口22に相当):直径6.2mm
・支持体(第1の支持体70及び第2の支持体71に相当):通気孔(700)として、直径4mmの孔を6列×6列で形成し、かつ、隣接する通気孔の中心間隔を1.2mmとした。
・細胞播種口(細胞播種口12に相当):直径4mm
・流路(流路20に相当):縦30mm、横30mm、厚さ1.5mm
・培地供給口(培地供給口21に相当)、培地排出口(培地排出口22に相当):直径6.2mm
・支持体(第1の支持体70及び第2の支持体71に相当):通気孔(700)として、直径4mmの孔を6列×6列で形成し、かつ、隣接する通気孔の中心間隔を1.2mmとした。
2.細胞培養装置部材の測定方法
<酸素透過率>
1)使用機器 日本分光(株)製加圧式ガス透過率測定機Gasperm-100
2)使用酸素ガス 純度99.5%以上
3)測定条件 設定温度 23℃ 設定酸素ガス圧 1.0気圧
4)酸素透過率算出法
23℃において測定機器で得られた数値を酸素透過断面積1平方メートルあたりで透過時間24時間・1気圧あたりの酸素透過量(CC単位)に換算したものを酸素透過率として「cc/m2・day・atm(23℃)」単位で表記した。
<通気度>
1)使用機器 カトーテック(株)製通気性試験機KES-F8
2)測定条件 通気孔断面積 0.2πcm2 圧力差 0.125kPa
3)通気度算出法
JISL1096通気性A法(フラジール形法)に基づき、測定機器で得られた通気抵抗値から、圧力差0.125kPaの時の通気度を単位面積あたり,単位時間あたりの流量に換算したものを通気度として「cm3/(cm2・s)」単位で表記した。
1)使用機器 日本分光(株)製加圧式ガス透過率測定機Gasperm-100
2)使用酸素ガス 純度99.5%以上
3)測定条件 設定温度 23℃ 設定酸素ガス圧 1.0気圧
4)酸素透過率算出法
23℃において測定機器で得られた数値を酸素透過断面積1平方メートルあたりで透過時間24時間・1気圧あたりの酸素透過量(CC単位)に換算したものを酸素透過率として「cc/m2・day・atm(23℃)」単位で表記した。
<通気度>
1)使用機器 カトーテック(株)製通気性試験機KES-F8
2)測定条件 通気孔断面積 0.2πcm2 圧力差 0.125kPa
3)通気度算出法
JISL1096通気性A法(フラジール形法)に基づき、測定機器で得られた通気抵抗値から、圧力差0.125kPaの時の通気度を単位面積あたり,単位時間あたりの流量に換算したものを通気度として「cm3/(cm2・s)」単位で表記した。
3.実験操作
<ハイブリドーマ細胞の馴化>
10%FBSを加えたRPMI1640培地に浮遊させた免疫グロブリンG(IgG)産生ハイブリドーマMycl 9E10株に希釈継代を繰り返すことで7日間かけて段階的に無血清培地(Hybridoma-SFM)へ馴化培養した。
10%FBSを加えたRPMI1640培地に浮遊させた免疫グロブリンG(IgG)産生ハイブリドーマMycl 9E10株に希釈継代を繰り返すことで7日間かけて段階的に無血清培地(Hybridoma-SFM)へ馴化培養した。
<培地の調整>
Hybridoma-SFM500mLにGentamicin(10mg/mL)500μLを加えて無血清培地を調製した(以下、「培地A」)。
Hybridoma-SFM500mLにGentamicin(10mg/mL)500μLを加えて無血清培地を調製した(以下、「培地A」)。
<細胞培養装置を用いたハイブリドーマ細胞の培養>
細胞培養装置は、該細胞培養装置に培地を連続送液するポンプを組み合わせて用いられる。即ち、該ポンプは、培地供給槽と培地供給口の間に配置され、ポンプ流量設定を変化させることで、培地の流量制御を可能とする。
細胞培養装置は、該細胞培養装置に培地を連続送液するポンプを組み合わせて用いられる。即ち、該ポンプは、培地供給槽と培地供給口の間に配置され、ポンプ流量設定を変化させることで、培地の流量制御を可能とする。
細胞培養装置に培地Aを充填した後、上記で馴化させたハイブリドーマ細胞2.7×106cellsを1mLの培地Aに懸濁し、細胞播種口から播種した。37℃、5%CO2存在下のインキュベータ内で2日間静置した。
静置後、チューブポンプを0.04rpmの回転数(1cm2当りの流量0.7mL/day)で起動させて、培地Aを連続的に供給し77日間培養した。加えて77日目で細胞培養装置を上下逆転させる操作を行い(図6参照)、細胞播種から合計170日間培養した。その間、3~7日置きの頻度で、培地回収槽520から培養液を回収し、300Gで5分間、遠心によって細胞と培養上清に分離した。
培養上清に含まれるIgG濃度は、培地成分分析装置CedexBio(ロシュ・ダイアグノスティックス社)を用いて測定した。それらの結果を表1に示す。
細胞播種後4日目以降から徐々にIgG濃度が上がり、60~80mg/LのIgGが安定的に得られ、一時的に120mg/Lの高濃度で得られた。
実施例2:濾過膜を配置した細胞培養装置を用いたハイブリドーマ細胞培養
<実験操作>
実施例1で作製した細胞培養装置(1a)の多孔質膜(40)を濾過膜(Millipore、JMWP09025、通気度0.5cm3/(cm2・s)未満)へ、ポンプをシリンジポンプ(アズワン社、IC-3001、1cm2当りの流量0.7mL/day)へ変更した以外は、上記実施例1と同様の細胞培養装置を用いた。そこに、実施例1と同様の培養条件で馴化させたハイブリドーマ細胞(細胞数2.7×106cells)を播種した。なお、細胞培養装置を上下逆転させる操作を36日目で実施し、細胞播種から合計で64日間培養した。7日置きの頻度で培地回収槽520から培養液を回収し、300Gで5分間、遠心によって細胞と培養上清に分離した。
実施例1で作製した細胞培養装置(1a)の多孔質膜(40)を濾過膜(Millipore、JMWP09025、通気度0.5cm3/(cm2・s)未満)へ、ポンプをシリンジポンプ(アズワン社、IC-3001、1cm2当りの流量0.7mL/day)へ変更した以外は、上記実施例1と同様の細胞培養装置を用いた。そこに、実施例1と同様の培養条件で馴化させたハイブリドーマ細胞(細胞数2.7×106cells)を播種した。なお、細胞培養装置を上下逆転させる操作を36日目で実施し、細胞播種から合計で64日間培養した。7日置きの頻度で培地回収槽520から培養液を回収し、300Gで5分間、遠心によって細胞と培養上清に分離した。
細胞の数は、自動セルカウンターCountess(登録商標) II FL(Thermo fisher scientific社)を用いて測定した。その結果を表2に示す。
表2に示す通り、細胞培養装置の逆転前後で、培地回収槽520への生細胞の流出量は変化せず、生細胞がほとんど流出していないことが確認された。
培養上清に含まれるIgG濃度は、培地成分分析装置Cedex(登録商標)Bio(ロシュ・ダイアグノスティックス社)を用いて測定した。それらの結果を表3に示す。
細胞播種後19日までに100mg/L程度の高濃度でIgGが得られたが、36日目で細胞培養装置を逆転させた以降は、徐々に濃度が低下し、最終的には測定下限値を下回った。
実施例3:不織布を配置した細胞培養装置を用いたハイブリドーマ細胞培養
<実験操作>
図2に記載の細胞培養装置(1a)の多孔質膜(40)を不織布(PP(ポリプロピレン):PE(ポリエチレン)=50:50組成のポリオレフィン不織布、目付重量20g/m2、フッ素ガスの親水処理済、通気度33.6cm3/(cm2・s))へ、ポンプをシリンジポンプ(アズワン社、IC-3001、1cm2当りの流量0.8mL/day)へ変更した以外は、上記実施例1と同様の細胞培養装置を用いた。そこに、実施例1と同様の培養条件で馴化させたハイブリドーマ細胞(細胞数2.7×106cells)を播種した。なお、細胞培養装置を上下逆転させる操作を36日目で実施し、細胞播種から合計で64日間培養した。7日置きの頻度で培地回収槽520から培養液を回収し、300Gで5分間、遠心によって細胞と培養上清に分離した。
図2に記載の細胞培養装置(1a)の多孔質膜(40)を不織布(PP(ポリプロピレン):PE(ポリエチレン)=50:50組成のポリオレフィン不織布、目付重量20g/m2、フッ素ガスの親水処理済、通気度33.6cm3/(cm2・s))へ、ポンプをシリンジポンプ(アズワン社、IC-3001、1cm2当りの流量0.8mL/day)へ変更した以外は、上記実施例1と同様の細胞培養装置を用いた。そこに、実施例1と同様の培養条件で馴化させたハイブリドーマ細胞(細胞数2.7×106cells)を播種した。なお、細胞培養装置を上下逆転させる操作を36日目で実施し、細胞播種から合計で64日間培養した。7日置きの頻度で培地回収槽520から培養液を回収し、300Gで5分間、遠心によって細胞と培養上清に分離した。
細胞の数は、自動セルカウンターCountess(登録商標) II FL(Thermo fisher scientific社)を用いて測定した。その結果を表4に示す。
表4に示す通り、細胞培養装置の逆転後は生細胞はほとんど流出していなかったが、逆転後は多くの死細胞が流出していることが確認された。
培養上清に含まれるIgG濃度は、培地成分分析装置CedexBio(登録商標)(ロシュ・ダイアグノスティックス社)を用いて測定した。それらの結果を表5に示す。
細胞播種後19日までは100mg/L程度の高濃度でIgGが得られた。細胞培養装置の逆転以降、細胞の流出とともにIgG濃度も徐々に低下したが、その後60mg/Lまで向上した。
実施例4:多孔質膜を配置しない細胞培養装置を用いたハイブリドーマ細胞培養
<実験操作>
図1の細胞培養装置1のように多孔質膜を配置せず、さらにポンプをシリンジポンプ(アズワン社、IC-3001、1cm2当りの流量0.8mL/day)へ変更した以外は、上記実施例1と同様の細胞培養装置を用いた。そこに、実施例1と同様の培養条件で馴化させたハイブリドーマ細胞(細胞数2.7×106cells)を播種した。なお、細胞培養装置を上下逆転させる操作を36日目で実施し、細胞播種から合計64日間培養した。7日置きの頻度で培地回収槽520から培養液を回収し、300Gで5分間、遠心によって細胞と培養上清に分離した。
図1の細胞培養装置1のように多孔質膜を配置せず、さらにポンプをシリンジポンプ(アズワン社、IC-3001、1cm2当りの流量0.8mL/day)へ変更した以外は、上記実施例1と同様の細胞培養装置を用いた。そこに、実施例1と同様の培養条件で馴化させたハイブリドーマ細胞(細胞数2.7×106cells)を播種した。なお、細胞培養装置を上下逆転させる操作を36日目で実施し、細胞播種から合計64日間培養した。7日置きの頻度で培地回収槽520から培養液を回収し、300Gで5分間、遠心によって細胞と培養上清に分離した。
細胞の数は、自動セルカウンターCountess(登録商標) II FL(Thermo fisher scientific社)を用いて測定した。その結果を表6に示す。
表6に示す通り、細胞培養装置を逆転する前は細胞はほとんど流出していなかったが、細胞培養装置を逆転した後は多くの死細胞が流出していることが確認された。
培養上清に含まれるIgG濃度は、培地成分分析装置Cedex(登録商標)Bio(ロシュ・ダイアグノスティックス社)を用いて測定した。それらの結果を表7に示す。
細胞播種後19日までは120mg/L程度の高濃度でIgGが得られた。細胞培養装置の逆転以降、細胞の流出とともにIgG濃度も徐々に低下したが、その後95mg/Lまで向上した。
参考例1:通気孔のない連続培養装置を用いたハイブリドーマ細胞培養
<実験操作>
細胞培養装置(1c)(図8)を用い、さらに実施例1と同様の培養条件で馴化させたハイブリドーマ細胞(細胞数2.7×106cells)を播種した。なお、播種後22日目で、馴化させたハイブリドーマ細胞2.7×106cellsを細胞培養装置に追加播種した。また、細胞培養装置を上下逆転させる操作は行わずに、細胞播種から50日間培養した。3~7日置きの頻度で培地回収槽520から培養上清を回収し、培養液は300Gで5分間、遠心によって細胞と培養上清に分離した。
細胞培養装置(1c)(図8)を用い、さらに実施例1と同様の培養条件で馴化させたハイブリドーマ細胞(細胞数2.7×106cells)を播種した。なお、播種後22日目で、馴化させたハイブリドーマ細胞2.7×106cellsを細胞培養装置に追加播種した。また、細胞培養装置を上下逆転させる操作は行わずに、細胞播種から50日間培養した。3~7日置きの頻度で培地回収槽520から培養上清を回収し、培養液は300Gで5分間、遠心によって細胞と培養上清に分離した。
細胞の数は、自動セルカウンターCountess(登録商標) II FL(Thermo fisher scientific社)を用いて測定した。その結果を表8に示す。
表8に示す通り、細胞培養装置からは生細胞及び死細胞はほとんど流出しなかった。
培養上清に含まれるIgG濃度は、培地成分分析装置Cedex(登録商標)Bio(ロシュ・ダイアグノスティックス社)を用いて測定した。それらの結果を表9に示す。
細胞培養開始直後からIgG濃度が産生されず、22日目で細胞を追加播種しても改善されなかった。
図9は、実施例1~4及び参考例1の培養で得られた上清に含まれるIgGの濃度を示す。なお、培地の当たりのIgG産生量は、抗体積算量/培地回収総量により算出した。酸素透過膜を備えた培養装置を用いた場合には、用いない場合と比較して高濃度でIgGが産生された。
1、1a、1c 細胞培養装置
10 培養室
11、 培養室形成層
12 細胞播種口
120 細胞播種ライン
121 細胞供給手段
13 液体
20 流路
21 培地供給口
22 培地排出口
23 培地
24 流路形成層
30 第1の酸素透過膜
31 第2の酸素透過膜
40 多孔質膜
50 ポンプ
51 培地供給ライン
510 培地供給槽
511 供給培地
52 培地排出ライン
520 培地回収槽
521 排出培地
60 細胞
70 第1の支持体
700 通気孔
71 第2の支持体
10 培養室
11、 培養室形成層
12 細胞播種口
120 細胞播種ライン
121 細胞供給手段
13 液体
20 流路
21 培地供給口
22 培地排出口
23 培地
24 流路形成層
30 第1の酸素透過膜
31 第2の酸素透過膜
40 多孔質膜
50 ポンプ
51 培地供給ライン
510 培地供給槽
511 供給培地
52 培地排出ライン
520 培地回収槽
521 排出培地
60 細胞
70 第1の支持体
700 通気孔
71 第2の支持体
Claims (12)
- 浮遊細胞を培養する細胞培養装置であって、
細胞を培養するための培養室と、
培地供給口及び培地排出口を有し、かつ、前記培養室の少なくとも一面の外側の一部又は全部に隣接して設けられた流路と、
前記流路および/又は前記培養室の少なくとも一部に設けられた酸素透過膜と、
前記培養室の少なくとも一部に設けられた細胞播種口と
を備えた、細胞培養装置。 - 前記酸素透過膜の酸素透過率が10,000~10,000,000cm3/m2・24h・atmである、請求項1に記載の細胞培養装置。
- 前記培養室の厚さが、0.05mm~5.0mmである、請求項1に記載の細胞培養装置。
- 前記流路は、前記培養室と隣接した部分において、多孔質膜を有しており、
前記流路に培地を連続又は間歇的に流した場合に、前記多孔質膜を介して前記培養室を満たす液体の成分と前記培地の成分とが交換される、請求項1に記載の細胞培養装置。 - 前記多孔質膜の通気度が0.1~100cm3/(cm2・s)である、請求項4に記載の細胞培養装置。
- 前記酸素透過膜は、前記流路および前記培養室の両方に設けられている、請求項1に記載の細胞培養装置。
- 前記浮遊細胞がハイブリドーマである、請求項1に記載の細胞培養装置。
- 細胞又は細胞からの有用成分の製造方法であって、
請求項1に記載の細胞培養装置の培養室に、細胞を播種し、
前記培地供給口から前記培地排出口へ培地を連続又は間歇で流しながら、培養すること
を含む、方法。 - 前記流路は、前記培養室と隣接した部分において、多孔質膜を有している、請求項8に記載の方法。
- 前記多孔質膜1cm2あたり、0.1mL~10mL/日となるように、前記培地を流しながら培養する、請求項9に記載の方法。
- 前記細胞培養装置を回転させた後、さらに培養する、請求項9に記載の方法。
- 30日間以上培養し、前記細胞から有用成分を連続的に産生する、請求項8に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2024204958 | 2024-11-25 | ||
| JP2024-204958 | 2024-11-25 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| WO2026110901A1 true WO2026110901A1 (ja) | 2026-05-28 |
Family
ID=99888838
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| PCT/JP2025/040751 Pending WO2026110901A1 (ja) | 2024-11-25 | 2025-11-21 | 細胞培養装置および方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| WO (1) | WO2026110901A1 (ja) |
Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6463374A (en) * | 1987-09-03 | 1989-03-09 | Agency Ind Science Techn | Human monoclonal antibody, antibody-forming cell, antibody-forming hybridoma and production of antibody |
| JPH0975096A (ja) * | 1995-09-14 | 1997-03-25 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | ラクトフェリンの測定法 |
| JP2005523717A (ja) * | 2002-05-01 | 2005-08-11 | マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー | 生化学的過程の迅速なスクリーニングおよび分析のための微小発酵槽 |
| JP2020010641A (ja) * | 2018-07-18 | 2020-01-23 | 株式会社島津製作所 | 細胞培養装置および細胞播種方法 |
| JP2022016209A (ja) * | 2020-07-11 | 2022-01-21 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 細胞培養容器、細胞培養容器の製造方法、及び細胞の製造方法 |
-
2025
- 2025-11-21 WO PCT/JP2025/040751 patent/WO2026110901A1/ja active Pending
Patent Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JPS6463374A (en) * | 1987-09-03 | 1989-03-09 | Agency Ind Science Techn | Human monoclonal antibody, antibody-forming cell, antibody-forming hybridoma and production of antibody |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| 121 | Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application |
Ref document number: 25895138 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |