JP2000201673A - 非エンベロ―プウイルスのウイルス調製物におけるエンベロ―プウイルスの不活性化法 - Google Patents

非エンベロ―プウイルスのウイルス調製物におけるエンベロ―プウイルスの不活性化法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】温度−5℃から+50℃、pH約5から9で、
溶媒の作用により非エンベロープウイルスを主として含
むウイルス調製物中のエンベロープウイルスを不活性化
する方法の提供。この種の不活性化工程を含むウイルス
調製物の調製方法、又これに従った方法により得られる
ウイルス調製物の提供。この種のウイルス調製物を含む
宿主及び組成物、並びに治療用又は予防用のそれらの使
用法の提供。 【解決手段】非エンベロープウイルスを主として含むウ
イルス調製物中のエンベロープウイルスの不活性化法で
あって、上記ウイルス調製物中に充分量の溶媒を添加
し、上記ウイルス調製物中に存在するエンベロープウイ
ルスの量を有意に低減させるのに充分に長い時間に亙っ
て、温度約−5℃から+50℃、pH約5から約9にお
いて上記溶媒を作用させる方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、非エンベロープウイルスに基づ
くウイルス調製物を汚染し得るエンベロープウイルスを
不活性化する方法に関するものである。また本発明の目
的は、エンベロープウイルスを本質的に含まないウイル
ス調製物、および、この種のウイルス調製物を含む医薬
組成物、ならびに、治療もしくは予防目的に対するその
使用にある。遺伝子治療特にヒトにおける遺伝子治療の
観点で本発明は特に重要である。
【0002】遺伝子治療は、細胞もしくは宿主生物への
遺伝情報の伝達として定義される。ヒトに適用された最
初のプロトコルは、アデニンデアミナーゼ(ADA) をコ
ードする遺伝子に影響を与える突然変異に起因した、遺
伝子的免疫不全の患者に対して1990年9月に米国で始め
行われた。この治療法には、患者の機能障害が遺伝病に
起因している場合の欠陥遺伝子を機能遺伝子で補正また
は置換することが包含された。この最初の実験が比較的
に成功したので、遺伝子治療技術の発展を促し、それ以
来、病状を改善する治療用遺伝子を in situ で送り出
す目的で遺伝的および後天的両方の他の疾病(がん、 A
IDS 等の感染性疾病その他)の治療にまで上記技術が拡
張された。この戦略の殆どが、標的細胞へ治療用遺伝子
を搬送するためのベクターを使用する。ウイルス系およ
び合成系の両方で、多くのベクターが過去数年間に開発
され、当業者が入手し得る多くの刊行物の主題になって
いる。
【0003】遺伝子治療用ベクターとしてのアデノウイ
ルスの重要性は既に従来技術において指摘されてきた。
アデノウイルスは、分裂状態および静止状態の両細胞を
包含する多くの細胞タイプに感染し、非組込み性であ
り、かつ、病原性が低い。加えて、アデノウイルスは呼
吸道に対する自然屈性を有する。これらの特別な性質
が、アデノウイルスをして各種治療用途に対する、およ
びワクチン用途に対してさえも好ましいベクターとなさ
しめている。
【0004】アデノウイルスの感染サイクルは2段階で
生起する。初期段階で複製の開始が進み、これによりウ
イルスDNAの複製および転写を調節する初期タンパク
質の生成を可能にする。ゲノム複製に続いて後期段階が
あり、この間に、ウイルス粒子を構成する構造タンパク
質が合成される。新しいウイルスの集合は核中で生起す
る。先ず、正二十面体構造の中空カプシドが形成される
ようにウイルスタンパク質が集まり、この構造中にゲノ
ムが包まれる。放出されたアデノウイルスは他の許容細
胞の感染が可能である。
【0005】一つの指針として、これらのゲノムは約3
6kbの直鎖で二重鎖のDNA分子からなり、この分子
は約30遺伝子をを含み、これらの遺伝子がウイルスサ
イクルに関与する。この初期遺伝子(E1 からE4 ;E
は初期の意味)はゲノム中に分散した4つの領域に亙っ
て分布している。このE1 、E2 およびE4 領域はウイ
ルス複製には必須であが、一方、宿主中の抗アデノウイ
ルス免疫応答の変調に関与するE3 領域は必須ではな
い。後期遺伝子(L1 からL5 ;Lは後期の意味)は構
造タンパク質を主にコードし、かつ、初期転写ユニット
を一部カバーする。殆どの場合、これらは主たる後期プ
ロモーターMLP(Major Late Promotorの意味)から
転写される。加えて、このアデノウイルスゲノムはその
末端に cis作用性領域を有し、この領域はウイルス粒子
をタンパク質外殻で包むのに必須であり、かつ、この領
域は5’および3’末端に位置する逆方向末端塩基配列
(ITR)からなり、さらにカプシドに包み込まれる領域が
5’ITR に続く。
【0006】遺伝子治療プロトコルに最近使用されるア
デノウイルスベクターは、環境および宿主生物中へのそ
れらの播種を回避するようにE1 領域の大半が欠如して
いる。E3 領域をさらに欠失させると、クローン能力の
増強ができる。いわゆる第二世代ベクターも入手でき
る。これらは、カプシド封入(encapsidation)に必須
なシス領域(ITRおよびカプシド封入配列)を保存す
るが、形質導入細胞の永続性を妨げ、かつ、導入遺伝子
の安定な発現を妨げ得る、ある種のウイルス遺伝子の i
n vivoでの発現を低減させる目的の追加的遺伝子修飾を
含んでいる(国際特許出願WO第 94/28152 号および同
第 97/04119 号公報参照)。この観点では、全てのアデ
ノウイルス機能が欠失した最低限ベクターが好ましい代
替ベクターといえる。
【0007】明らかに安全的理由から、潜在的有害汚染
物を含まないウイルス調製物を取得することが重要であ
る。上記組換えアデノウイルスは欠陥機能を相補する細
胞系中で生成させる。培養後、感染細胞を収集し、溶菌
し、次いでウイルス粒子を細胞溶菌産物から精製する。
この分野で作業する大半の研究チームは、塩化セシウム
勾配超心分離またはクロマトグラフイー技術を用いた分
子状汚染物(タンパク質、DNA、無機汚染物または毒
素汚染物その他)の低減に興味をいだいてきた。しか
し、他のタイプのウイルスに伴う潜在的汚染物質は今日
に至まで未解決のままである。この観点では、エンベロ
ープウイルスに伴う病理学的危険性は、これらが、が
ん、肝炎、 AIDS その他の結果を生じ得るので軽視され
るべきではない。したがって、ヒトに使用するための組
み換えウイルス調製物は感染性エンベロープウイルスを
含まないことが極めて重要である。
【0008】しかし、汚染原因は、問題ウイルス調製物
に導く上記方法を通じて多数にある。事故による汚染以
外にも、問題ウイルス増殖に用いる細胞系は、それらの
クロモソム中に取り入れられた多数のレトロウイルスゲ
ノム(プロウイルス)を含み得る。これらは、ある種の
培養条件に応じて活性化されて感染性エンベロープウイ
ルスを生じる。その上、エンベロープウイルスの主たる
源である動物由来の血清をこの培地はしばしば含む。さ
らに、作業者、環境および多目的用装置(醗酵槽、ホモ
ジエナイザー、クロマトグラフイー用カラム、その他)
もまた汚染に関与し得る。これらの汚染物質は外来物質
と呼称され、エンベロープウイルスを含むと同時に細菌
および細胞も含む。
【0009】リン酸トリ(n−ブチル)(TNBP) の混合
物を用いたエンベロープウイルス不活性化方法は血液タ
ンパク質および誘導体(血小板濃縮体、クリオプレシピ
テート、分画生成物その他)の調製用に既に使用されて
きたが、この場合は肝炎Bウイルスによる汚染が主たる
公衆的健康問題を構成する。エンベロープウイルスによ
る汚染が臨床用バッチの安全性に不利に働く場合は、こ
の種の方法は非エンベロープウイルス調製用には決して
適用されていない。
【0010】タンパク質組成物に適用される従来型方法
とは異なって、一方では保持されることが望ましい非エ
ンベロープウイルスと、不活性化が追及されるエンベロ
ープウイルスという、2種の型のウイルスが同一調製物
中に共存するという特殊問題が存在する。本発明に従っ
た方法は、これらの二種の前提条件を調和させなければ
ならない。一般的にウイルスは複雑な構造的構成を有
し、ウイルス粒子の完全性は感染性および宿主細胞中へ
の浸透には必須のものである。この観点でアデノウイル
スはタンパク質を伴い、かつ、正二十面体カプシドによ
り包まれたDNA分子を含む。このカプシドは、720
ヘキソンを含み、構造を安定化するポリペプチドIII
a、IVおよびIXのモノマーを伴った60ペントンを
含むカプソマーからなる。このペントンに結合し、か
つ、カプシド外方に伸長する3量体繊維があり、この繊
維が標的細胞へのウイルスの初期付着を可能ならしめ
る。アデノウイルスカプシドが僅かでも損傷を受ける
と、ウイルス感染に重大な影響を与える。アデノウイル
スのこの種の脆弱さは、37℃以上の温度に長期暴露さ
れると感染能力が対数関数的に低減するのに充分である
という事実をモニターすることにより説明できる。
【0011】この度、活性成分としての組み換えアデノ
ウイルスを含む調製物中のエンベロープウイルスを不活
性化する方法が開発され、この方法ではリン酸トリ−n
ブチル(TNBP) を溶媒として用いる。その上、組み換え
アデノウイルスの感染性を補助させるのに最も適切で、
かつ、総体的精製方法中に取り込むのに最も適切な実験
条件を範囲を決める目的で、種々の変数の影響が研究さ
れた。実施例の記載では、室温で0.1から0.6%の
TNBP および1%から2%の「Tween 80」を4時間作用
させるとエンベロープウイルス量の著しい低減が可能
(少なくとも対数単位で1/4へと減少)で、一方、ア
デノウイルス粒子の無欠性は維持される(収率は少なく
とも80%、または100%を超す場合もある)ことが
判る。また、時にはウイルス間に形成されてウイルス感
染性を妨げる凝集体が低減するので、本発明に従った方
法の有益な効果も実証された。
【0012】したがって本発明の目的は、主として非エ
ンベロープウイルスを含有するウイルス調製物中のエン
ベロープウイルスを不活性化する方法であって、上記ウ
イルス調製物中に充分量の溶媒を添加し、かつ、温度−
5℃から+50℃およびpH約5から約9において、上
記ウイルス調製物中に存在するエンベロープウイルスの
量を有意に低減するのに充分に長い時間に亙って上記溶
媒を作用させる方法である。
【0013】”エンベロープウイルス”および”非エン
ベロープウイルス”なる用語は基本的なウイルス学便覧
中に広く定義されている。簡単にいえば、エンベロープ
ウイルスは、ウイルス表面に脂質層もしくは脂質2重層
を含み、かつタンパク質を伴ったエンベロープを有す
る。この組成の由来は、ウイルスが細胞膜を貫通して出
芽する間に形成されるという事実にある。細胞膜なる用
語中には、原形質膜;および、小胞体、ゴルジ装置、核
等の他の細胞オルガネラの膜が包含される。これとは対
照的に非エンベロープウイルスはその表面に脂質を有さ
ず、かつタンパク質カプシドにより包囲されている。
【0014】”ウイルス調製物”は水性媒体(培地、緩
衝用媒体、配合用溶液その他)中に一種または二種以上
の非エンベロープウイルスを主として含有する。”ウイ
ルス”なる用語中には、野生型ウイルス、突然変異およ
び組み換えウイルス(少なくとも一種の問題遺伝子を含
む)が包含される。ウイルス調製物は、一種もしくは二
種以上のフラグメントにより運ばれる非エンベロープウ
イルスのDNAを適切な細胞系中に導入することによ
り、または、この細胞系をウイルス原液を用いて感染さ
せることにより生成させるのが普通である。感染し移入
された細胞系を次いで培養し、生じたウイルス粒子を、
生成細胞および/または培地上澄み液から収集する。
【0015】ウイルス生成物に要求される医薬としての
品質に適合した純度水準を達成する目的で、上記ウイル
ス調製物を一段もしくは二段以上の精製工程(タンパク
質、毒素もしくは核酸、その他の汚染物質の少なくとも
部分的除去)に処してもよいことを、本発明との関連で
指摘しなければならない。
【0016】本発明における有利な実施態様中には、複
製に欠陥のある非エンベロープウイルスの使用が包含さ
れ、この場合、突然変異(一種または二種以上の連続も
しくは非連続ヌクレオチドの添加、欠失および/または
置換)により一種もしくは二種以上のウイルス機能が非
機能化される。
【0017】本発明に従った不活性化方法は、一種もし
くは二種以上の非エンベロープ問題ウイルスを含むウイ
ルス調製物を汚染し得るエンベロープウイルスの低減ま
たは除去を意図するものである。
【0018】”不活性化”なる用語は、問題ウイルス調
製物を汚染しているエンベロープウイルスの感染性の有
意な、または完全な低減として定義できる。本発明の目
的の場合、好ましい感染性は少なくとも対数単位で1/
2、有利には少なくとも1/3、、および好ましくは少
なくとも1/7になる。エンベロープウイルスの不活性
化の評価は、例えば電子顕微鏡、 HPLC 、分子生物学的
方法(PCR)、ウイルス力価滴定、蛍光、免疫学的方法
(ELISA 、 RIAおよびその他)、一種または二種以上の
ウイルスポリペプチドの検出ができる酵素標識抗体法
(ウエスタン法および他)、特にレトロウイルスの場合
の逆転写酵素活性の測定、およびその他による従来技法
に従って実施できる。
【0019】本発明の目的の場合の溶媒は、非エンベロ
ープウイルス(未精製ウイルス調製物)の収集直後、ま
たは、いずれの精製段階でもウイルス調製物中に導入で
きる。
【0020】本発明との関連において”溶媒”なる用語
は、脂質の溶解または一種または二種以上の脂質を含む
構成物質の解離を可能ならしめる任意の物質、溶液また
は組成物を指す。一層具体的には本発明の場合、本発明
に従った方法に用いる溶媒はウイルスエンベロープを解
離することを意図したものである。任意の溶媒が想定で
きるが、リン酸アルキル単独または組み合わせのいずれ
かの「Hecameg 」(Interchim 引例米国特許第 785480
号)の使用が好ましい。この組み合わせは、同一化学族
(例えば二種のリン酸アルキル)または異種化学族(エ
ーテルおよびリン酸アルキル)の組み合わせ溶媒であっ
てもよい。本発明との関連において一層具体的には、こ
の溶媒はリン酸ジアルキルおよびリン酸トリアルキルか
らなる群から選択される。リン酸ジアルキルまたはリン
酸トリアルキルのアルキル基は炭素原子1から10を独
立に含むのが好ましい。このアルキル基は直鎖型または
分岐型(イソアルキル)であってもよく、また置換され
ていてもよい。三つのアルキル基のそれぞれが独立に炭
素原子2から8、最も好ましくは3から5を含む場合の
リン酸トリアルキルが好ましい。単に説明の目的ではあ
るが、リン酸トリ(n−ブチル)(TNBP)、リン酸トリ
(t−ブチル)、リン酸トリ(n−ヘキシル)、リン酸
トリ(2−エチルヘキシル)、リン酸トリ(n−デシ
ル)が挙げられる。特に好ましい溶媒はリン酸トリ(n
−ブチル)である。
【0021】本発明に従った方法に採用する溶媒量は、
問題ウイルス調製物を汚染するエンベロープウイルスの
感染性を有意に低減させるのに充分な量でなければなら
ない。当然ながら上記量は本発明の方法のある種パラメ
ーター(ウイルス調製物量、汚染程度、エンベロープウ
イルス型、ウイルス調製物の精製程度、その他)の関数
として変ってもよい。正確な実験条件に必要な溶媒量を
調整することは当業者に可能である。溶媒は最終濃度が
0.001%から10%(1%は純度99%を超す溶媒
の原液1mlに、または全容量100mlの場合の純溶
媒1gに該当)の範囲で使用するのが好ましい。好まし
い実施態様によれば、上記ウイルス調製物中に導入され
る溶媒はリン酸トリ(n−ブチル)であり、量は0.0
5%から1%、好ましくは0.1%から0.6%、およ
び最も最適には0.3%の範囲である。
【0022】任意であるが有利な実施態様によれば、本
発明におけるエンベロープウイルスの不活性化方法は、
洗剤、界面活性剤または両親媒性分子好ましくは非イオ
ン性物質の存在下に実施される。以下に可溶化剤として
一括してグループ化されるこれらの呼称は、不溶性また
は僅かに溶解性の媒体中への他の物質、溶液または組成
物の溶解性を容易にし、またはエンベロープウイルスへ
の接近可能性を促進する、任意の物質、溶液または物質
を指す。本発明において追及される目的によれば、上記
の可溶化剤の目的は、本発明の方法の効率を増進する目
的で問題ウイルス調製物中に存在するエンベロープウイ
ルスに関して、溶剤の溶解性または接近可能性を増進さ
せることにある。当然ながら、この溶媒および可溶化剤
はウイルス調製物中に個々に導入でき(溶媒の前もしく
は後における可溶化剤)、または同時に導入できる。特
に、本発明に従った不活性化方法を精製工程中でのウイ
ルス調製物に使用する場合には、精製第一段階で可溶化
剤を導入し、次いで本発明に従った方法の期間中に溶媒
を導入するのが好ましい。任意ではあるが次段の精製工
程により、特に最終精製生成物からの溶媒除去、および
可能であれば、使用した可溶化剤の除去によりウイルス
調製物の純度向上が可能になる。
【0023】可溶化剤の種類は問わないが、特に脂肪酸
またはそれらのエステルのポリオキシエチレン誘導体が
挙げられる。好ましい可溶化剤の例中には、「Tween」
(特に「Tween 20 または 80 」)、「Triton」 (特に
「X-1000」 ) 、 PEG (特に「PEG400」)、コール酸ナト
リウム、デオリシコール酸ナトリウム、オクチルβ−D
−グルコピラノシドおよびN−ドデシル−N,N−ジメ
チル−2−アンモニオ−1−エタンスルホン酸塩が包含
される。「Tween 80」 が最も好ましい。 TNBP および
「Tween 80」の組み合わせは本発明との関連において好
ましい。
【0024】この実施態様が選択される場合、採用する
可溶化剤の最終濃度は広範に変わる。一つに指針とし
て、0.001%から10%、特に0.01%から5
%、および好ましくは0.1%から2%の範囲である。
「Tween 80」に関しては、最適濃度は0.5%から2%
である。「Tween 80」に関しては最適濃度は0.5%か
ら2%である。TNBP 0.6%および「Tween 80」2%
の組み合わせ、および、 TNBP 0.3%および「Tween
80」1%の組み合わせが特に好ましい。
【0025】その上、本発明に従った方法は、エンベロ
ープウイルスについての上記溶媒の効能、その安定性も
しくはその溶解性を増進するための、またはエンベロー
プウイルスの不活性化を妨げ得る干渉活性の低減のため
の、および/または非エンベロープウイルスの感染性を
増進するための一種もしくは二種以上の他の物質の存在
下に実施することもできる。この点に関しては、特に抗
プロテアーゼを挙げることができる。この実施態様は
「Hecameg 」を溶媒として使用する方法の実施には特に
適している。
【0026】本発明の実施における温度範囲は−5℃か
ら+50℃である。しかしウイルス調製物中の非エンベ
ロープウイルスの感染性を確実にする目的では、約+4
℃から+37℃、一層好ましくは約+15℃から+25
℃が好ましく、室温であれば申し分ない。
【0027】本発明の実施におけるpH範囲は約5から
約9である。しかし6.5から8.5の範囲で実施する
のが好ましく、約8.5での実施が好ましい。必要に応
じてpHの増減のために塩基もしくは酸それぞれの添加
により、または緩衝用溶液を使用して上記pHの調整を
することは当業者において可能である。
【0028】本発明における方法との関連で、可溶化剤
の任意の存在下における溶媒とウイルス調製物との間の
反応時間は各種パラメーター(ウイルス調製物容量、エ
ンベロープウイルス型、反応温度、その他)の関数とし
て変わり得る。上記実験条件に適する反応時間は、簡単
な比較試験を行えば当業者自体が容易に決定できる。目
安としての反応時間は15分から24時間、好ましくは
30分から12時間、一層好ましくは1時間から5時間
である。ウイルス調製物容量が殊の外大きい場合または
低反応温度の場合には時間延長を考慮してもよい。さら
に、反応時間短縮が望ましい場合には、当業者において
反応温度の適切な上昇を決めることもできる。
【0029】好ましくは、本発明に従った方法は撹拌し
ながら実施する。事実、非エンベロープウイルスの収率
はこれらの条件下で増加するのが観察される。撹拌速度
は広範囲から選択できるが、約50から約5000回転
/分、有利には約100から約2000回転/分、およ
び好ましくは約150から約500回転/分の範囲で操
作するのが好ましい。磁気撹拌機または他の適切な装置
(例えば、プロペラを具備したタンクまたは櫂形撹拌
機)も使用できる。
【0030】最後に、本発明に従った方法は、約5から
約500mS/cm、有利には約10から約200mS
/cm、および好ましくは約10から約100mS/c
mの導電率条件下に実施するのが好ましい。これらの条
件は、問題非エンベロープウイルスの感染性の保持のた
めには有利である。
【0031】その上、本発明に従った方法は、例えば生
材料、生物学的材料、環境、ならびに問題非エンベロー
プウイルスの調製または精製に関与した環境もしくは作
業者等の、多様な源から由来した一種または二種以上の
型のエンベロープウイルスに適用可能である。本発明に
従った方法はヒトに対して病原性であるエンベロープウ
イルスを不活性化するためには特に有用である。なかで
も、肝炎ウイルス、レトロウイルス、エプスタイン・バ
ールウイルス、サイトメガロウイルス、ヘルペスウイル
ス、ラブドウイルス、ミクソウイルス、パラミクソウイ
ルス、オルソミクソウイルス、アレナウイルス、コロナ
ウイルス、および外来作因が挙げれれる。本発明との関
連で、本発明に従った方法は一層具体的にはレトロウイ
ルスおよび肝炎ウイルスに適用される。本発明に従った
方法の有効性は、例えば BVD (ウシウイルス性下
痢)、PRD (仮性狂犬病ウイルス)、 VsV (水泡性口
内炎ウイルス)、レトロウイルス、または HSV (単純ヘ
ルペスウイルス)等の、不活性化に対して特に安定なエ
ンベロープウイルスの既知量を問題ウイルス調製物中に
導入することにより実施できる。本発明に従った不活性
化方法は、”試験”エンベロープウイルスの濃度および
/または感染性の有意な低減、すなわち少なくとも対数
単位で1/4の低減があった場合に立証される。加え
て、本発明に従った方法はウイルス調製物調製の全体的
方法中に組み込まれるので、調製方法の全ての段階に由
来する不活性化の定量化を可能ならしめる全体的有効性
の想定もできる。不活性化段階有効性の一例を次に記載
する。
【0032】本発明に従った方法は問題非エンベロープ
ウイルスを含むウイルス調製物に応用される。好ましく
は、アデノウイルス、イリドウイルス、パポーバウイル
ス、ロタウイルスおよびパルボウイルスを挙げることが
できる。なかでも、 AAV (パルボウイルス族のアデノ
ウイルス会合ウイルス)およびアデノウイルスが好まし
い。本発明に従った方法は、複製欠陥組み換えアデノウ
イルスの調製には特に好適である。”組み換え”なる用
語は、宿主細胞中での発現に適する諸要素の制御下に置
かれた一種または二種以上の問題遺伝子の存在を指
す。”複製欠陥”なる用語は、宿主細胞(相補の不在
下)中での自己複製ができないことを意味する。
【0033】有利なことには、この問題遺伝子はアンチ
センスRNA、リボソーム、または問題ポリペプチドを
コードする。このものは真核生物、原核生物、寄生生
物、またはアデノウイルス以外のウイルスからのもので
もよい。このものは、公知の任意従来型技法(クローン
法、PCR、化学合成、およびその他)により単離でき
る。このものは遺伝子型(イントロンセットの全てまた
は一部を含む)、相補DNA型(cDAN、イントロン
無し)、または混合型(ミニ遺伝子)であってもよい。
その上、それがコードするポリペプチドはi)細胞間、
ii)宿主細胞の膜中に取り込まれたももの、またはi
ii)分泌されたものであってもよい。このものは、天
然(自然)に見いだされるもの、それらの一部(端を切
り取ったもの)、特に増強もしくは修飾された生物学的
性質を示す突然変異体、または多様な源からの配列の融
合から得られたキメラポリペプチドであってもよい。
【0034】使用可能な問題ポリペプチドの中でも、一
層具体的にはケモカイン[MIP-1 α、MIP-1 β、RANTE
S、 DC-CK1、MDC、 MCP1 (Monocyte chemoattraction pr
otein; 単核細胞ケモアトラクションタンパク質)、IP1
0 およびその他]、サイトカイン[α、β、またはγ
−インターフエロン、インターロイキン(IL) 、特に I
L-2 、IL-6、IL-10 または IL-12、コロニー刺激因子
(GM-CSF、C-CSF 、M-CSF)およびその他]、細胞受容
体(特にHIV ウイルスにより認識されるもの)、受容体
リガンド、凝固因子(因子 VIII 、因子 IX 、トロンビ
ン、タンパクc)、成長因子、プロアンギオジエニン因
子(繊維芽細胞成長因子の略 FGF、導管内皮細胞成長因
子の略 VEGF 、散点因子/肝細胞成長因子の略 SH/HGF
、トランスフオーミング成長因子の略 TGF、腫瘍壊死
因子の略 TNF、アンギオポイエチン)、酵素(ウレアー
ゼ、レニン、メタロプロテイナーゼ、窒素酸化物シンセ
ターゼ NOS、SOD 、カタラーゼ、レシチンコレステロー
ル、アシルトランスフエラーゼ LCAT 、およびその
他)、酵素阻害物質(α1 抗トリプシン、抗トロンビン
III、ウイルスプロテアーゼ阻害物質、プラスミノゲン
アクチベータの略 PAI-1)、主要な組織適合性複合体ク
ラスIもしくはII、または対応遺伝子の発現に作用す
るポリペプチド、免疫応答を生じ得る抗原(または抗原
性ペプチド);ウイルス、細菌もしくは寄生生物の感染
または発達をを阻害し得るポリペプチド、抗腫瘍効果を
有するポリペプチド(がん抑制遺伝子発現の生成物、腫
瘍会合抗原、その他)、細胞自滅に陽性または陰性に作
用するポリペプチド(Bax 、Bc12、 Bc1X、およびその
他)、静細胞因子(p21 、 p16、 Rb )、完全もしくは
部分免疫グロブリン( Fab、 ScFv 、およびその他)、
毒素、免疫毒素、アポリポタンパク質(ApoA1 、 ApoA1
V 、 ApoE 、およびその他)、細胞毒性産物、抗脈管形
成性因子、(アンギオスタチン、エンドスタチン、PF-
4、およびその他)、マーカー(β−ガラクトシダー
ゼ、ルシフエラーゼ、緑色蛍光タンパク質)または標的
病状に対して治療的有効性を示す任意の他のポリペプチ
ドが挙げられる。
【0035】一層正確には、遺伝子機能障害を治療する
目的で、欠陥遺伝子の機能性コピー、例えば血友病Aま
たはBの場合の因子 VIIまたは IX をコードする遺伝
子、Duchenne および Becker ミオパシーの場合のジス
トロフイン(またはミニジストロフイン)、糖尿病の場
合のインスリン、嚢胞性繊維症の場合の CFTR (Cystsic
Fibrosis Transmembrane Conductance Regulators; 嚢
胞性繊維症膜内外コンダクタンス調節物質)タンパク質
が使用される。腫瘍もしくはがんの発生または進行の抑
制に関しては、アンチセンスRNA、リボザイム、細胞
毒産物[単純ヘルペスウイルス1チミジンキナーゼ(TK
-HSV-1)、リシン、コレラもしくはジフテリア毒素、ウ
ラシルホスホリボシルトランスフエラーゼおよびシトシ
ンデアミナーゼをコードする酵母遺伝子 FCY1 および F
UR1 の生成物、およびその他]、免疫グロブリン、細胞
分裂もしくは形質導入シグナル阻害剤、腫瘍サプレッサ
ー遺伝子の発現生成物(p53 、 Rb 、 p73 、 DCC、お
よびその他)、免疫系刺激性ポリペプチド、サイトカイ
ン遺伝子との任意に組み合わせにおける腫瘍会合抗原
(MUC-1 BRCA-1 パピローマウイルス初期または後期抗
原)をコードする問題遺伝子が好ましく使用される。最
後に抗 HIV 治療の場合には、免疫保護性ポリペプチ
ド、抗原エピトープ、抗体[2F5; Buchacher らの Vac
cines 92, 191-195(1992)]、 CD4 受容体の細胞外ド
メイン[sCD4; Trauneckerらの Nature 331,84-86 (198
9) ]、免疫着生[÷えば CD4- 免疫グロブリン IgG
ハイブリッド; Capon らの Nature 337, 525-531 (19
89); Byrn らの Nature 344, 667-670(1990)]、免疫毒
素[例えば抗体 2F5 または免疫着生 CD4-2F5 とアン
ギオゲニンとの融合;Kurachi らの Biochemistry 24,
5494-5499 (1985)]、トランス優勢変異株(EP第 061
4980号公報,WO第 95/16780 号公報)、上記の一種ま
たはIFNαまたはβ等の細胞毒生成物をコードする遺
伝子の使用が可能である。
【0036】問題遺伝子の一つは、移入もしくは形質導
入された細胞が選択または識別されることを可能にする
選択可能遺伝子であってもよい。この場合、抗生物質 G
418に対する抵抗性を付与するネオ遺伝子(ネオマイシ
ンホスホトランスフエラーゼをコードする)、dhfr(ジ
ヒドロ葉酸還元酵素)遺伝子、 CAT (クロラムフエニ
コールアセチルトランスフエラーゼ)遺伝子、 pac(ピ
ユーロマイシンアセチル−トランスフエラーゼ)遺伝子
または gpt(キサンチングアニンホスホリボシルトラン
スフエラーゼ)遺伝子が挙げられる。一般には、上記選
択可能遺伝子は当業者には既知である。
【0037】一般的に問題遺伝子(1つまたは複数)は
宿主細胞もしくは生物中でのそれらの発現を可能ならし
める調節要素の制御下に置かれる。これらは問題遺伝子
のRNAへの転写およびmRNAのポリペプチドへの翻
訳を可能ならしめる遺伝子要素の組み合わせである。な
かでも、プロモーターは特に重要である。真核生物の任
意遺伝子またはウイルス源の任意遺伝子からでさえも単
離でき、かつ、構築性もしくは調節性のいずれでもよ
い。これとは別に、問題遺伝子の天然プロモーターであ
ってもよい。その上、プロモーター活性を増進し、転写
阻害領域を抑制し、構成プロモーターを調節可能もしく
はその逆にし、および制限部位を導入する等の目的で、
このものを修飾することもできる。例示として、 PGK
(ホスホグリセリン酸キナーゼ)、MT[メタロチオネイ
ン;Mc Ivor らの Mol. Cell. Biol.8, 838-848 (198
7]、または SR α[Takebe らの Mol. Cell. Biol.
8, 466-472 (1988)]遺伝子、SV40 ウイルス(シミア
ンウイルス)初期プロモーター、RSV (ラウス肉腫ウ
イルス) LTR、TK-HSV-1 プロモータ−、CMV ウイルス
(シトメガロウイルス)初期プロモーターならびにアデ
ノウイルスプロモーター E1Aおよび MLPが挙げられる。
【0038】本発明に使用するプロモーターは腫瘍また
はがん細胞内での発現を刺激してもよい。特に、乳がん
および前立腺がん中で過剰発現される MUC-1 遺伝子の
プロモーター[Chen らの J. Clin. Invest. 96, 2775
-2782 (1995)]、結腸がん中で過剰発現される CEA(ca
rcinoma embryonic antigen ;がん腫胚抗原)遺伝子
[Schrewe らの Mol. Cell. Biol. 10, 2738-2748 (199
0)]のプロモーター、メラノーマ中で過剰発現されるチ
ロシノーゼ遺伝子[ Vile らの Cancer Res. 53,3860-3
864 (1993) ]のプロモーター、乳がんおよび膵臓がん
中に過剰発現される ERB-2 遺伝子[Harris らの Gen
e Therapy 1, 170-175 (1994) ]のプロモーター、およ
び肝臓がん中で過剰発現されるα−フエトプロテイン
[Kanai らのCancer Res. 57, 461-465 (1997) ]遺伝
子のプロモーターが挙げられる。ホルモン性もしくは外
性物質(ステロイドホルモン、テトラサイクリン、およ
びその他)により調節され得るプロモーターも想定でき
る[Saez らの Current Opinion in Biotechnology 8,
608-616 (1997) ]。
【0039】組織特異的プロモーターの使用も可能であ
る。単なる例示に過ぎないが、肝特異的プロモーター
(α-1- アンチトリプシン、アルブミン、FIX または A
poAI遺伝子他の)、肺特異的プロモーター(界面活性剤
または CFTR 遺伝子の)、リンパ細胞特異的プロモータ
ー(免疫グロブリン)、および筋特異的プロモーター
[β−アクチン;Tabin らの Mol. Cell Biol. 2, 426-
436 (1982) ; SM22; Moessler らの Development 122,
2415-2455 (1996) および Desmin; Li らの Gene 7
8, 243-254 (1989)]が挙げられる。
【0040】さらに、上記調節要素は宿主細胞中での問
題遺伝子の発現または維持を増進させる要素も追加的に
含んでいてもよい(複製起点、細胞ゲノム中への組み込
みのための要素、イントロン配列、転写終結のためのポ
リA配列、三裂のリーダー、その他)。加えて、この問
題遺伝子は、宿主細胞からの分泌を可能にするシグナル
ペプチドをコードする配列を、コード領域上流に含んで
いてもよい。このシグナルペプチドは、問題遺伝子のも
の、または異性のもの(分泌または合成される任意の遺
伝子由来の)であってもよい。
【0041】問題遺伝子は非エンベロープウイルスゲノ
ムの任意部位中に挿入できるが、アデノウイルスを採用
する場合は E1 まは E2 領域に対する置換体として挿入
するのが有利である。組み換えアデノウイルスベクター
が種々の問題遺伝子を含む場合は、同一遺伝要素(第2
シストロンの翻訳を再開始するための IRES型翻訳
開始のための、内側部位を用いた多シストロン性カセッ
ト)の制御下に、または独立要素の制御下に置くことが
できる。この場合、これらは同一ウイルス領域(例えば
E1 に対する置換体として)中に、または異なった領域
(例えば E1 または他の関連領域に対する置換体とし
て)中へ挿入してもよい。
【0042】欠陥ウイルスは、非機能性突然変異によ
り、またはウイルス複製には必須の領域の全部もしくは
一部の失欠により得ることができる。宿主生物または環
境中での繁殖を回避するために、E1、 E2 、 E4 、およ
び L1 から L5 領域から選択した、複製に必須の少なく
とも一つの領域の全部もしくは一部を欠いたアデノウイ
ルスベクターの使用が好ましい。E1領域の大半の欠失が
好ましい。このものはヌクレオチド(nt)454 から 332
8 に伸長するのが好ましいが、カプシドに包み込まれる
機能と干渉しないことを条件に、5’および/または
3’における追加配列もカバーできる。pIX 遺伝子
は E1 の欠失には包含されないのが好ましい。 nt 3510
以下に伸長する欠失がこれらの基準に適合する。
【0043】さらに、欠陥のある必須機能が相補系およ
び/またはヘルパーウイルスの手段によりトランス型で
相補される限りにおいては、特に E2 、 E4 、 L1 、 L
2 、L3、 L4および/または L5 に影響を与えるような他
の修飾とE1の欠失とを組み合わせることもできる。この
観点で、 E1 と E4 、または E1 とE2機能に欠陥をもつ
第二世代ベクター(例えばWO第 94/28152 号および同
第 97/04119 号公報参照)を採用することができる。こ
の実施態様を説明するために、 E2A領域[Ensingerらの
J. Virol, 10, 328-339 (1972) ]の DBP(DNA Bindin
g Protein; DNA結合性タンパク質)遺伝子に影響を与え
る熱感応性突然変異または後者の欠失と E1 領域の欠失
とを組み合わせたベクターを挙げることができる。読み
取り枠(ORF )3および/または6/7をコードする配
列以外は、E4領域の部分欠失が好ましく、その理由は E
4 機能の相補を必要としないからである[Ketnerらの N
ucleic Acids Res. 17, 3037-3048 (1989) ]。別の例
は、問題遺伝子の発現に好ましい影響を与えるORF 3 お
よび 4または ORF 3、6 および 7 をコードするE4 の
配列をアデノウイルス骨格中に維持することからなる。
【0044】クローン能力増強の目的で、上記組み換え
アデノウイルスベクターは非必須 E3 領域の全てまたは
一部を追加的に欠失してもよい。この実施態様によれ
ば、それにも係わらず、特に糖タンパクgp19k [Goodin
g らの Critical Review of Immunology 10, 53-71 (19
90) ]を宿主細胞から逃避させ得るポリペプチドをコー
ドする E3 配列を保持しているのが好ましい。これとは
別の例によれば、5’および3’ ITR(Inverted Termi
nal Repeat; 逆方向末端繰り返し)およびカプシドに包
まれる領域を本質的に保有し、かつ全てのウイルス機能
に欠陥がある最少限のアデノウイルスベクターの使用が
可能である。
【0045】その上、アデノウイルスの上記領域は種の
見地およびセロタイプの両見地から多様化できる。この
ものは、ヒトまたは動物(イヌ、トリ、ウシ、ネズミ、
ヒツジ、ブタ、サルその他)アデノウイルス、または、
少なくとも二つの異なった起源のアデノウイルスゲノム
のフラグメントを含むハイブリッドのゲノム由来である
得る。一層具体的には、イヌアデノウイルス CAV-1およ
び CAV-2、トリアデノウイルス DAVまたはウシアデノウ
イルス Bad(特にタイプ3)(Zakharchukらの Arch. V
irol., 1993, 128; 171-176; Spibey および Cavanagh
の J. Gen. Virol., 1989, 70; 165-172; Jouvenne ら
の Gene, 1987, 60; 21-28; Mittalらの J. Gen. Viro
l. , 1995, 76: 93-102)を挙げることができる。しか
し、セロタイプC特にタイプ2もしくは5由来のヒト起
源のアデノウイルスベクターが好ましい。
【0046】本発明の他の目的は、非エンベロープウイ
ルスを主として含むウイルス調製物の調製方法にあり、
上記方法は本発明における方法に従ったエンベロープウ
イルスの不活性化を目的とする少なくとも一工程を包
む。
【0047】有利には、本発明に従った調製方法は少な
くとも: a) 適切な細胞系中で上記ウイルス調製物を生成させ
るための一工程、 b) 工程a)で生成させたウイルス調製物を生成細胞
系および/または培地上清から収集するための一工程、 c) 任意に生成細胞系の細胞を破壊するための一工
程、 d) 任意に一つの清澄化工程、 e) 上記のようなエンベロープウイルスを不活性化す
るための一工程、および f) 任意に一つの精製工程 を包含する。
【0048】当然ながら上記工程の順序は変更でき、特
に不活性化工程e)はウイルス収集工程b)の直後、任
意の工程c)もしくはd)後、または精製工程f)中に
包含させてもよい。
【0049】上記のように工程(a)は、問題非エンベ
ロープウイルスのゲノムを適切な細胞系中に移入するこ
とからにより達成できる。導入されたウイルス DNA は
細胞(WO第 96/17070 号公報)中、酵母(WO第 95/
03400 号公報)中、または細胞中で任意に構築されらウ
イルスゲノムであってもよい。この構築は従来型分子生
物学的手法または分子間相同組み換え手法により実施さ
れる。このDNAは、ウイルスゲノムの一部を含むと共
に相同領域も有するフラグメント形態で細胞系中に導入
してもよく、この相同領域は各フラグメントにより保持
される相同配列間の組み換えにより完全ゲノムが再構築
されるのを可能ならしめる[Graham および Prevect
による Methods in Molecular Biology, Vol 7, 109-12
8 (1991);Ed Murey, The Human Press Inc.]。別法は
では、ウイルス原液を用いて細胞系を感染することから
なる。感染条件は当業者自体により決定できる。説明目
的ではあるが、範囲を限定した感染の多様性において非
エンベロープウイルスを用いて細胞を感染(MOI) ( 欠陥
アデノウイルスの場合は約1から10)させる。
【0050】移入または感染後、好ましくは37℃で充
分時間培養を続行してウイルス増幅を可能ならしめる。
生成させるべきウイルス量に応じて、工程は培養皿中、
醗酵槽中、または他の適当な培養装置中で実施される。
一般的には、非エンベロープウイルスの集収は感染後ま
たは移入後24時間から1週間の間に行われる。収集時
間は各種尺度で決定できる:最適ウイルス力価、細胞変
性の観測(生成細胞の線形)、および/または酸素消費
用の低減。48時間または72時間での収集が好まし
い。ウイルスは生成細胞、培地上澄み液または細胞のい
ずれから捕集し、上澄み液は併合する。
【0051】第1の選択としては、生成細胞を収集す
る。細胞破壊工程は、細胞内に生じたウイルスを放出す
る目的で一般的には細胞性バイオマス再懸濁後に実施す
る。本発明との関連では従来型手法の全て、特に化学的
および/または機械的手法が採用できる。例えば、細胞
膜を壊れ易くする凍結−解凍サイクル、酵素的溶菌(細
胞膜分解酵素の使用)または化学的溶菌(洗剤、pHシ
ョック、浸透ショックその他の使用)が実施できる。機
械的手法は、超音波法(超音波処理)、漸減法(「Dyno
Mill」ガラスビーズ、BeadMill)、加圧およびせん断力
法(French Press」高圧ホモジエナイザー)、マイクロ
流動体(「Microfluidics , Newton, MA)または油圧お
よび機械的せん断力を生じさせる2本ローラーによる機
械的作用(「Silverson 」ホモジナイザー)により遂行
できる。
【0052】ウイルス調製物を培地から直接収集す場合
は破壊工程の実施は必要なく、細胞性破片除去のために
は培地上澄み液を例えばカスケード濾過または低速遠心
分離により直接清澄化させることも可能である。この場
合、ウイル収率を最大にすために培養の一層長期間の継
続も可能である。
【0053】第3の選択としては、上澄み液および細胞
を収集してもよい。この場合は、細胞内ウイルス放出の
目的で破壊工程および清澄化工程を実施することが推奨
される。
【0054】清澄化工程の目的は不溶性物質(細胞性破
片、ミクロ分子浮遊物その他)の除去にある。この工程
は任意の従来型濾過技法により遂行できる(デプス濾過
法、切線方向マイクロ濾過法その他)および遠心分離法
(連続法その他)により実施できる。ウイルス調製物が
高濃度である場合は特にそうであるが、大半の不溶性物
質を先ず遠心分離し、次いでデプス濾過法により清澄化
を続行するのが賢明である。本発明との関連では各種の
フイルターが使用できるが、問題の非エンベロープウイ
ルスを通過し得るような孔密度を有し、かつ、不溶性物
質はフイルター上に保持し得るような孔密度を有するこ
とが前提になる。アデノウイルスの大きさは約0.07
から0.1μmであるから、これより大きな密度のフイ
ルターの使用が要求される。その上、このフイルターは
合成材料(ナイロン)、有機材料(セルロース)または
非有機材料(ジルコニウム)から作り得る。有利な実施
態様にしたがえば、孔密度を順次低減させた数枚のフイ
ルター上で遂次的濾過を行い、例えば先ず孔密度8μm
のフイルター(Sartorius 5591301P5--00 )、次いで孔
密度5μmのフイルター(Sartorius 5591342P5--00
)、次いで孔密度3から0.8μmのフイルター(Sar
torius, Sartoclean CA カプセル 5621304E9-00-A)
および次いで0.8μmから0.65μmのフイルター
(Sartorius, Sartoclean CA カプセル 5621305G9-00
-A)上で濾過する。これとは別に、アデノウイルスの大
きさより一層大きな孔密度を有する平坦膜上または中空
繊維上での切線方向マイクロ濾過法によっても濾過が実
施できる。この点については、「Durapore」 (Milliopo
re) および「Omega 」(Pall) 膜が使用できる。
【0055】精製工程は、例えば超心分離法(塩化セシ
ウム勾配、およびその他)またはクロマトグラフイーに
よる従来型技法により遂行できる。
【0056】有利な実施態様に従えば、本発明における
調製方法中の精製工程は、特にイオ交換法に準拠するク
ロマトグラフイー工程を包含する。非エンベロープウイ
ルスの精製を完成させる目的で、特にゲル濾過法による
異種型クロマトグラフイーを任意にこれと組み合わせる
こともできる。この2種のクロマトグラフイーは任意順
序で実施できるが、先ずイオン交換クロマトグラフイー
を、次いでゲル濾過クロマトグラフイーを実施するのが
好ましい。
【0057】イオン交換クロマトグラフイーの場合、セ
ルロース、アガロース(Sepharoseまたは Macro-Prep
ゲル)、デキストラン(Sephadex ゲル)、アクリルア
ミド(Sephacryl 、 Trisacryl ゲル)、シリカ(TSK、
SW ゲル)、ポリ(スチレン−ジビニルベンゼン)(So
urce または Poros ゲル)、エチレングリコール−メ
タアクリル酸塩共重合体(Toyopear HW、 TSK、 PW、 フラ
クトゲル EMD ゲル)またはこれらの混合物特にアガロ
ースとデキストランとの混合物(Superdex ゲル)に基
づく支持体等の、各種の型の支持体が使用できる。一層
詳しくは、米国監督官庁(FDA; Food And Drug Adminst
ration )またはヨーロッパ連合の監督官庁によりヒトま
たは脊椎動物用として認可された支持体が選択できる。
さらに、選択支持体は精製されるべき非エンベロープウ
イルスと相互反応し得る一種もしくは二種以上の官能基
に、好ましくは共有結合により結合させる必要がある
(支持体の機能化と呼ぶ)。特に3級または4級アミン
からなるアニオンの交換を可能にする基の使用が好まし
い。3級アミンで機能化した支持体のなかでは、「Frac
togel-DEAE」(ジエチルアミノエチル)、「Fractogel-
DMAE」(ジメチルアミノエチル)および「Toyopearl-DE
AE」樹脂を挙げることができる。4級アミンで機能化し
た支持体のなかでは、「Source Q」、「MonoQ 」、「Q
Sepharose 」、「Poros HQ」および「QE」樹脂、「Stre
amline QXL(フランス特許出願第 n 99 02167号)お
よび「Fractogel-TMAE」および「Toyopeal super Q」型
の樹脂が挙げられる。「Poros PI」樹脂はポリエチレン
イミンで機能化した支持体の適切な例である。「Fracto
gel-DEAE」支持体は本発明との関連で好ましい。カラム
は先ず塩類溶液条件下に平衡化して問題の非エンベロー
プウイルスが、正に荷電した機能基に付着できるように
する。最終濃度約250μMのNaClを含む緩衝液を
使用する。しかし、当然ながらクロマトグラフイー条件
は各種パラメーター特にカラム容量、選択支持体、選択
ウイルス、およびウイルス濃度の関数として調整でき
る。アミン基上に保持されたウイルスの溶離は順次塩類
濃度を高めことにより、好ましくは最終濃度が300か
ら400mM、好ましくは最終濃度300か350mM
NaClの塩類溶液を用いた溶離で実施し、問題非エン
ベロープウイルスを含むフラクションは従来の任意の技
法(260から280nmにおける吸収度の分光光度計
による測定、ウイルスゲノムまたはペプチドの肉視、そ
の他)により測定し決定できる。ウイルスフラクション
のオンライン検出用フイルターを具備した検出器にカラ
ムを接続することもできる。このウイルスフラクション
(DNAおよびタンパク質を含む)は260および28
0nmにおいて特徴ある吸収を示すが、一方、タンパク
質汚染物質は280nmのみで検出され、また遊離核酸
は260nmで検出される。
【0058】ゲル濾過クロマトグラフイーに関しては、
ビーズ直径3から160μm、有利には5から105μ
m、好ましくは10から80μmを有する支持体上でウ
イルスを精製する。支持体の孔密度はウイルスの大きさ
に近いのが好ましく、この場合、ウイルスはビーズ内部
には浸透しない。これとは反対に、大きさが一層小さい
全ての分子はビーズ内部に浸透し、かつ、妨げられる。
アガロース(Sepharose )、デキストラン(Sephadex
ゲル)、アクリルアミド(Sephacryl およびTrisacryl
ゲル)、シリカ(TSK および SW ゲル)、エチレングリ
コール−メタアクリル酸塩共重合体(Toyopearl HW、 TS
K およびPW ゲル)、および混合物特にアガロースとデ
キストリンとの混合物(Superdexゲル)に基づくマトリ
ックス等の、各種の型の支持体が使用できる。上記支持
体は機能化基なしに好ましく使用できる。本発明の方法
を実施するのに特に好ましい支持体は次のようである: − ビーズ直径25から75μmのアリルデキストラン
−メチレンビスアクリルアミドマトリックス(「Sephacr
yl S300 HR」)、ビーズ直径25から75μmの「Sepha
cryl S400 HR」、ビーズ直径25から75μmの「Seph
acryl S500 H4」、ビーズ直径40から105μmの
「Sephacryl S1000 SF」; Pharmacia)、 − エチレングリコール−メタアクリル酸塩共重合体マ
トリックス(ビーズ直径20から60μmの「Toyopeal
HW 55」、「Toyopeal HW 65」および「ToyopealHW 7
5」 ; Tosohaas)、 − N−アクリルアミンヒドロキシプロパンジオールマ
トリックス(ビーズ直径80から160μmの「Triacr
yl」;Biosepra)、および − アガロースマトリクス(ビーズ直径20から80μ
mの「Macro-Prep SE」;Biorad)。
【0059】指針として、「Toyopeal HW 65F および
HW 65S」 (孔密度 1000 オングストローム)または「Se
phacryl S400 HR 」型が好ましい。このカラムは、支持
体とウイルス間の疏水性相互反応を限定する塩類溶液お
よびpH条件を示す緩衝液中で平衡化させる。pH8.
5において2mlのMgCl および2%のスクロー
スを含む50mMの「Tris-HCl」緩衝液の使用が有利で
ある。問題非エンベロープウイルスは保持されることな
くビーズを通じて通過し、分子量が一層小さな汚染物質
に先立って流出する。これらを含むフラクションは通常
の技法(260および280における吸収、電気泳動ま
たはPCR技法、その他)により測定して決める。本発
明に従った調製方法の一つの利点は、この工程f)間で
の、本発明に従った不活性化方法に使用する溶媒および
可溶化剤の除去にある。任意の実施態様によれば、精製
工程後に得られたウイルスフラクションは併合し、か
つ、通常技術を採用して任意に濃縮する。この場合、切
線方向超遠心分離法および透析濾過法が挙げられる。
「BioMax PES」(Millipore 照合数字 PXC300C50 また
は PXB300C50)および「PLCMK 」(Millipore 照合数字
PXC300C50または PXBO1MC50)カートリッジが特に好ま
しい。
【0060】さらに、本発明に従った調製方法には追加
的諸工程、特に細胞破壊後に大量に存在する核酸(主と
して細胞性起源の)の分解工程を包含できる。エンドヌ
クレアーゼまたはエキソヌクレアーゼ型の全ての非特異
的制限酵素がこの目的に使用され得る。しかし好ましい
方法はベンゾナーゼで処理する。指針として、約5から
50U/mlのベンゾナーゼを使用するが、最適条件は
ウイルス調製物の粘度および処理容積に応じて当業者自
体が調整できる。ベンゾナーゼの作用は文献記載の任意
の方法を適用して核酸濃度の減少を測定して評価する。
これらの工程は互換可能であるが、上記調製方法の破壊
工程(c)および清澄工程(d)の間に上記ベンゾナー
ゼ処理工程を実施するのが好ましい。別法は、破壊およ
び清澄工程後にベンゾナーゼ処理工程と不活性化工程と
を同時に行うことからなる。加えて、このベンゾナーゼ
はβ−シクロデキストリンの存在下に任意に使用でき
る。後者は脂質の沈殿を促進し、最終濃度0.1から1
0%、および特に1.5%で添加してよい。
【0061】本発明に従った調製方法は滅菌濾過工程も
包含でき、この滅菌濾過工程は上記調製方法の工程f)
後に実施するのが好ましい。処理容量に適した表面積の
0.22μmフイルターの使用が有利である。例えば、
「Minisart」 (Sartorius,参照数字 SM16534) 、「Sart
olab P20」 (Sartorius, 参照数字 18053D)、「Mullex G
F」(Millipore, 参照数字 SLG025)、「Millex GV 」(Mi
llipore, 参照数字 SLG025BS)、「Mill1 GP 」((Milli
pore, 参照数字 SLGpR25LS) 、「Spirale Cap」 (Versi
on Super CQS 92 HS または HP; Gelman Schiences)、
「Criticap 50」(12995, Gelman Schiences )、または
「Millipak 」(Millipore 参照数字 MPGL04SK2または MP
GL02SH2) 型が挙げられる。次いで濾液は所定濃度に調
整された用量に包装できる。
【0062】品質すなわちウイルス調製物の純度は、汚
染物質の残り濃度および問題非エンベロープウイルスの
官能価の測定により、本発明に従った調製方法を通じて
モニターできる。最初の好ましい実施態様の事例では、
工程(f)後の「Tween 80」(または「 Polysorbate 8
0 」)の消失は欧州薬局方(1997, 1372-1373)で推奨
する方法により、チオシアン酸カリウムおよびクロロホ
ルムを用いて評価する。ウイルス調製物中に存在する T
NBP の量は Horowitz ら(1985, Transfusion25, 516-5
22) による記載のガスクロマトグラフイー技法により滴
定できる。残っタンパク質濃度はタンパク質検定に対す
る任意技法で測定できる。適当な技法は BCA(ビシンコ
ニン酸検定)(キット「Micro BCA Protein Assay Reag
ent Kit; Pierce 参照数字 23235)である。ウイルス活
性成分に関しては、SDS の存在下、波長260nmにお
ける分光度測定により決める [Shabram ら, Human Gene
Therapy 8, 453-465 (1997)]。非エンベロープウイル
スの官能価は一般には、例えば感染性単位の数の滴定に
よる、感染能力により決める[Lisky らの J. Virol. 7
2, 2022-2032 (1998)]。組み換えウイルスの場合は、
標的細胞を感染後、蛍光、免疫学的方法(ELISA、 RIAそ
の他)、免疫酵素法(ウエスタン法その他)、染色法ま
たはルミネセンス法により組み換え遺伝子の発現を評価
することもできる。
【0063】本発明に従った調製方法は上記のような非
エンベロープウイルス特にアデノウイルスに応用され
る。後者は上記定義のような特徴を示すのが好ましい。
【0064】本発明に従った方法の実施に適する各種細
胞系の選択は広範に及び、かつ当業者の能力範囲以内の
ものである。選択される非エンベロープウイルスに適す
る細胞系が選択される。好ましい実施態様(複製−欠陥
組み換えアデノウイルス)の場合、文献記載のようなア
デノウイルスの欠損に適する相補系が使用される。これ
は、例えばヒト胚腎細胞から得られ、かつそのゲノム中
に組み込まれたAD5 ゲノムの5’末端を含む 293 系等
の、 E1 機能を相補する系が有利である[Graham らの
J. Gen. Virol. 36, 59-72 (1977)]。他の E1 相補系
も入手できる[Imler らの Gene Therapy 7, 215-222
(1996); Fallaux 等の Human Gene Therapy 7, 215-22
2; Fallaux らの Humen Gene Therapy 9, 1909-1917 (1
998) ]。このウイルスの欠失がE2 またはE4 にも適
用される場合は、Brough ら[Virology 190, 624 (199
2)]、Yeh ら[ J. Virol 70, 559-565]、 Kougliak お
よび Graham [Humen Gene Therapy 6, 1575-1586 (199
6)]、および Lusky ら(J. Virol, 72, 2022-2032 (19
98)] ならびに WO 94/28152 号および同第 97/04119
号公報に記載の相補系の使用が可能である。別法は問題
非エンベロープウイルスの欠陥機能を少なくとも一部相
補する”ヘルパーウイルス”と呼称する追加的ウイルス
要素の使用に基づく。従来型ヘルパーウイルスは、問題
ウイルスが相補を必要としない必須領域、または、その
系により提供される必須領域を任意に欠いたウイルスゲ
ノムからなる。一般的には、適当な細胞系中での発現に
要する諸要素の制御下に置かれた、ウイルスの欠陥機能
を修復するウイルス配列の移入により相補系は生じ得
る。この観点で、好ましくは医薬としての見地から容認
できる(ヒトに対する使用を意図した大量生産用に使用
でき、かつ既知の病原特性を有しない)ヒトもしくは動
物起源の、確立された細胞系から誘導できる。特にKB、
HeLa 、 Vero (ATCC CCL-81) 、BHK (ATCC CCL-10)、
A 549 (ATCC CCL-185) 、MRC5 (ATCC CCL-171) 、WI-38
(ATCC-CCL-75) 、CHO ,MDCKおよびMDBK細胞が挙げられ
る。また本発明の関連で適当な系は、一次細胞特にヒト
胚から採取した網膜もしくは腎細胞由来のものである。
ヒト胚腎細胞からの、網膜細胞からの(特にヒト胚網膜
HER)またはヒトがん腫(A549)から由来した系から作
られたものの使用が好ましい。
【0065】また本発明は本発明に従った調製方法によ
り得られたウイルス調製物ならびに本発明に従ったウイ
ルス調製物で感染した真核細胞にも関する。細胞は好ま
しくは哺乳動物特ににヒト細胞である。この細胞は一次
もしくは腫瘍細胞であってもよく、かつ任意の起源特に
造血官器(全能性幹細胞、白血球、リンパ球、単核細胞
もしくはマクロフアージ、その他)、心臓、肺、気管、
肝臓、表皮、繊維芽細胞起源のものであってよい。本発
明の調製物は、感染性エンベロープウイルスを本質的に
含まない点において従来型調製物とは際立って区別され
る。
【0066】本発明はまた、本発明記載のウイルス調製
物または宿主細胞を含む組成物にも関する。上記ウイル
ス調製物は本発明に従った方法により調製された一種も
しくは二種以上の非エンベロープウイルスを含む。同一
族(異なった組み換え遺伝子を保有するアデノウイル
ス)または異なった族のものでもよい。上記組成物は、
医薬として容認し得るビヒクルの少なくとも一種を含む
医薬組成物である。
【0067】本発明による組成物は、局所、非経口もし
くは消化経路による従来型投与形態で製造できる。投与
経路は多数が想定できる。例えば、胃内、皮下、心臓
内、筋肉内、静脈内、動脈内、脈管内、腹腔内、鼻内、
膀胱内経路が想定できる。後者3例の実施態様では、エ
アゾールもしくは吸入による投与が有利である。投与は
単回投与または一定期間を隔てた後の1回もしくは数回
で投与が実施されてよい。投与経路および適切なウイル
スは例えば個々人、病理、移入されるべき問題遺伝子、
投与経路等の各種パラメーターに応じて変わる。指針と
してアデノウイルス粒子に基づく調製物は10 から
1014pfu(plaque forming units;プラーク形成
単位)の用量形態で処方でき、有利には10 から1
13pfu、好ましくは10 から1012pfu
で処方できる。
【0068】また上記配合中には、医薬として容認し得
る希釈物質、アジユバントまたは賦形剤、ならびに可溶
化剤、安定剤および保存料が包含される。好ましい組成
物は注射用形態のものである。このものは、水性、塩類
溶液(リン酸塩、モノナトリウム塩、ジナトリウム塩、
マグネシウム塩、カリウム塩その他)、または等張性溶
液として処方できる。特許出願第WO第 98/02522 号に
記載の処方用緩衝液は特に好適である。このものは、使
用直前に適当な希釈物質を用いて再調製し得る液状もし
くは乾燥形態(粉末、凍結乾燥品および他)の単回用量
もしくは多回用量の形態で提供できる。
【0069】一層詳しくは本発明に従った組成物は、遺
伝子治療(免疫治療を包含する)による疾病の予防的も
しくは治療的処置を意図したものであり、かつ一層具体
的には増殖性疾病(がん、腫瘍、異形成、その他)、感
染性疾病および特にウイルス性疾病(BおよびC型肝炎
ウイルス、HIV、ヘルペス、レトロウイルス、その
他)、遺伝性疾病(嚢胞性繊維症、ジストロフイン、血
友病、当尿病、その他)および心欠陥疾病(再狭窄、虚
血、脂肪血症異常(dyslipaemia)、その他)を意図し
たものである。
【0070】本発明はまた、細胞中もしくは宿主生物中
における問題遺伝子の移入および発現を意図した医薬調
製のための、本発明に従った宿主細胞のウイルス調製
物、組成物または医薬組成物の治療的もしくは予防的使
用に関する。一層具体的にはこの医薬は遺伝子治療によ
る疾病の治療を意図する。最初の可能性によれば、この
ものは in vivo で(例えば静脈注射による腫瘍中へ
の、エアゾールによる肺中への、適当なプローブ手段に
よる血管系への)直接投与ができる。Ex vivo での接近
法の採用も可能であり、この接近法中には、患者から細
胞(骨髄幹細胞、末梢血液リンパ球細胞、筋細胞、およ
びその他)の取り出し、これを従来技法に従って任意の
増幅工程後に in vitro で患者に移入または感染、およ
び任意の増幅工程後の患者への再投与が包含される。多
くの病理学的症状の予防と治療が想起できる。好ましい
用途は、がん、腫瘍、および好ましからぬ細胞増殖に起
因する疾病の予防または治療からなる。想定可能な応用
例のなかでも、乳房、子宮(特にパピローマウイルスに
より誘発されるもの)、前立腺、肺、膀胱、肝臓、結
腸、膵臓、胃、食道、喉頭、中枢神経系および血液系
(リンパ腫、白血病、およびその他)のがんを挙げるこ
とができる。また心血管疾病の場合、例えば導管壁の平
滑筋細胞の増殖(再発狭窄症)の抑制または遅延にも有
用である。最後に、感染性疾病については、 AIDS への
適用も想定できる。
【0071】本発明はまた、本発明に従ったウイルス調
製物、宿主細胞または組成物を生物、またはこの種の処
置を要する宿主細胞中に投与することを特徴とする、遺
伝子治療による疾病の治療方法にも拡張される。
【0072】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが、その
結果として限定はされない。この組み換えアデノウイル
スは Chatierらの(1996, J. Virol. 70, 4805-4810)
に記載の相同組み換え技法により構築された。使用し構
築体は一般的な遺伝子工学的技法および分子クローン化
技法[詳細は Maniatis らの Laboratory Manual (198
9), Cold Spring Harbor, Laboratory Press, Cold Sp
ring Harbor,NYまたは最新版]に従って生成させ、市販
キット使用の場合は製造メーカーの指示に従った。クロ
ーン化工程は E. Coli 5k (hsdR, mcrA)、 DH5 α [(rec
A1、endA1、 hodR17 (r-m-)、 supE44 thi-1、 gyrA (nal
r)] または NM522 (supE, thi,Δ (lac-proAB)、Δhsd
5、(r-m-) (F=proAB)、laclq’、Z ΔM15)株を使用
し、 また相同組み換え工程は E. Coli BJ 5183株(Han
ahan, 1983, J. Mol. Bil.166, 557-580)を使用する。
制限部位修復の場合の使用技法は、E. Coli DNAポリメ
ラーゼ I (Klenow, Boehringer Mannheim) の大きなフ
ラグメントを用いて突出5’末端を充填することからな
る。この DNAは「Gene Clean II」 DNA精製キット(B
io101 Inc.)を用いて精製した。さらに、各種構築体に
用いたアッデノウイルスゲノムフラグメントは、参照数
字 M73260 として Gene データバンクに開示のように A
d5ゲノムのヌクレオチド配列中のそれらの位置に従って
正確に示してある。
【0073】細胞生物学については、当業者に公知の標
準技法に従って細胞を移入または形質導入および培養処
理する。使用細胞系は 293 (ATCC CRL-1573)、 A549 E1+
(WO第 94/28152 号)および 293-E4ORF6+7 [Lusky
らの J. Virol. 72 2022-2032 (198) ]である。他の細
胞系も使用できることは理解される。この細胞を、1m
Mグルタミン、1%アミノ酸(Gibco BRL) 、 40μg
/lのゲンタマイシンおよび10%ウシ胎児血清(FCS,
Gibco, BRL) で補給した DMEM 培地(Dulbecco's Mod
ified Eagle Medium, Gibco BRL) 中の5%CO
化湿気雰囲気中、37℃の培地中に維持する。この細胞
は細胞培養反応器中で生成させることもできる。細胞は
従来型技法(リン酸カルシウム沈殿法他)に従って移入
処理をする。感染単位(iu)または全ウイルス粒子力
価は既知技法[Lusky らの J. Virol. 72, 2022-2032
(1998) ]に従って測定して決める。
【0074】次の実施例は,マーカー遺伝子または治療
用遺伝子を発現する組み換えアデノウイルスを用いて実
施した。これらは Ad5 血清型由来であり、次の構造を
有する;
【0075】− AdTG6297 は、E1機能(nt 459から332
8 の欠失)および E3 機能(nt 28592から 30470 に伸
長する XbaI フラグメントの欠失)に欠陥のある第1世
代アデノウイルスベクターであり、このゲノム中へ E1
領域の置換体として、 GFP タンパク(green fluorescen
t protein ;緑色蛍光タンパク質の略)をコードするマ
ーカー遺伝子の発現用セットを挿入する。後者は、蛍光
照射による光励起(485nm)と反応し、蛍光強度は
フイルター(535nm)の手段により測定される。一
層詳しくは、このカセットは CMVプロモーターを含み、
次いでキメライントロンが続き、この配列は GFP タン
パク質および SV 40 ウイルス polyAをコードする。こ
のイントロン配列はプラスミド pCI (Promega Corp, pC
l 哺乳類発現ベクター E1731) から単離され、かつヒト
β−グロビン遺伝子のイントロン1のスプライス供与体
部位ならびに分枝点およびマウス免疫グロブリンに対す
る遺伝子のスプライス受容体部位を含む。上記ウイルス
粒子は、 E1 相補系(293 または A549 E1+) 中へのベ
クター AdTG6297 の移入により生成され、および許容系
(相補系 E1 )上への連続的通過により修飾される。
【0076】− ベクター AdTG5643 は E1 (nt 459か
ら 3328)、3 (nt 28592 から30470)および E4 (nt 329
94から 34998) 領域が欠失され、かつヒト治療用 CFTR
遺伝子を発現する第2世代ベクターである。この発現カ
セットは CMV 初期プロモーター、CFTR cDNA およびウ
サギβ−グロビン遺伝子の poly Aからなり、かつ上記
欠失 E1 配列の代わりに挿入される。上記ウイルス粒子
はベクター AdTG5643 のE1 および E4 (293-E4ORF6+7)
相補系中への移入により生成され、かつウイルス株は許
容系(相補 E1 および E4)上への連続通過により構築さ
れる。
【0077】− ベクター AdTG13383は E1 (nt 459 35
11)および E3 (nt 28539 30470)領域が欠失し、かつヒ
ト治療用 IL2 遺伝子を発現するベクターである。E1 配
列の代わりに挿入されるこの発現カセットは、 CMV 初
期プロモーター、 pCIプラスミドから単離された合成イ
ントロン、ヒト IL2 をコードする cDNA および poly A
SV40により構築される。ウイルス粒子は、 E1 の相補系
に pTG13383 ベクターを移入して生成され、かつウイル
ス株は許容系(相補 E1 )上への連続通過により構築さ
れる。
【0078】(実施例1):相補細胞からのウイルスの
調製 細胞密度2.5×10 cells/cm が得られるまで、
A549-E1+ 細胞を培養皿中で培養し、次いで MOI速度約
3で AdTG6279 の原液を感染させる。感染後72時間で
感染細胞を収集し、低速で遠心分離する。無血清培地約
600ml中にペレットを取り上げる。得られたウイル
ス調製物は容量約20 l に該当する。
【0079】回転速度 4200 回/分に設定した「Silver
son 」型ホモジエナイザー(L4R-Silverson) の7から
10分間の機械的作用に処する細胞破壊後、細胞内ウイ
ルスが放出される。
【0080】この段階では、細胞破壊後のゲノムDNA
放出が原因でウイルス調製物は著しく粘性がある。ベン
ゾナーゼの作用を最高にする目的の緩衝液であって、か
つ「Tris」100mM、MgCl 4mM、4%スク
ロース(pH=8.5)からなる緩衝液に、可溶化剤
「Tween 80」(Merck 参照数字 8-22187-1000) を添加
し た液1容量を上記ウイルス調製物中に添加する。ベ
ンゾナーゼ50U/ml(Merck 参照数字 101697) の
添加に先立ち、混合物を室温で撹拌し、撹拌下に室温
で2時間反応を継続する。
【0081】このように処理したウイルス調製物は次い
でデプスフイルターにより連続4段階で清澄化する。最
初の濾過は、8μmフイルター(Sartorius 5591301 P5
--00) 上で、次いで5μmフイルター(Sartorius 5591
342 P5--00) 上で、次に3から0.8μmフイルター
(Sartoclean CA カプセル 5621304E9-00-A)上で、さら
に0.8から0.65μmフイルター(Sartoclean CA
カプセル 5621305G9-00-A)を通じて4回目の濾過を行
う。
【0082】エンベロープウイルスの不活性化工程は、
最終濃度0.3%の TNBP の作用により実施する。この
目的には、2mMのMgCl 、2%スクロース、3
50mMのNaClおよび0.6% TNBP (Aldrich 24-
049-4 )、pH8.5を含む50mM「Tris」緩衝溶液
中、容量/容量で上記濾液を希釈する。一層濃厚な緩衝
溶液(50mMの「Tris」、2mMのMgCl 、2
%スクロース、1.82M のNaCl、および3% T
NBP 、pH=8.5)の9容量を上記ウイルス調製物に
対して添加することも可能である。使用塩類溶液条件
(最終250mMのNaCl)はイオン交換クロマトグ
ラフイーに対する平衡条件に対応することに注意された
い。TNBP/「Tween 80」の作用は、撹拌下に(500r
pm)室温で3時間、または4℃で4時間継続する。
【0083】イオン交換ガスクロマトグフイー工程で
は、2mMのMgCl 、2%スクロース、250m
MのNaCl、pH=8.5を含む「Tris」緩衝溶液5
0mMを用いて予め平衡化した、フラクトゲル MED DEA
E (Merck, 参照数字 1,16883)を含むカラム上に上記不
活性化ウイルス調製物を負荷する。平衡緩衝液で濯ぎ、
支持体上に吸収された諸成分を、増加塩濃度(NaCl
300mM、350mM 、400mM、および他)の
存在下に上記緩衝液で溶離する。流速30から100c
m/時間、好ましくは50cm/時間が適用される。異
なった溶離画分を260および280nmでの吸光度測
定により肉視する。一般的には、280nmのみで検出
される上記諸タンパク質は300mMのNaClを含む
緩衝溶液で溶離される。第2の溶離ピーク(260およ
び280nmで検出される)中には、塩類濃度350m
Mで溶離される問題アデノウイルスが含まれる。1.5
MのNaClの存在下にカラムを再生する。0.5Nの
NaOHを通過させてフラクトゲルを定期的に衛生的に
する。
【0084】次いでウイルス画分を、2mMのMgCl
、2%スクロース、pH=8.5を含む25mMの
「Tris」緩衝溶液で予め平衡化した、「Toyopearl ゲル
HW-65F (Tosohaas,参照数字 43304 または 07465) また
は 65S (Tosohaas, 参照数字43354または 07467)また
は「Sephacryl S400HR (Pharmacia, 参照数字 17-0609-
10)を含むカラム上に負荷する。注入されるウイルス調
製物容量は一般的にはゲ ル濾過カラム容量の5から2
0%であり、適用流速は5から100cm/時間の範囲
で変わるが、好ましくは10から50cm/時間であ
る。280nmにおける吸光度測定によりモニターされ
る溶離プロフイールによれば、アデノウイルスピークは
カラムを去る際に得られる最初のピークである。
【0085】次の工程は、配合用緩衝溶液中に包装でき
るように、ウイルス調製物を透析濾過することからな
る。このためには、ウイルス画分を集合し、全ウイルス
粒子および感染性単位力価をアリコートについて測定す
る。ウイルス力価が充分であれば、配合用緩衝溶液でこ
れを希釈し、0.22μmフイルター(Sartolab P20,S
artorius 参照数字 18053D)上で滅菌濾過し、次いで用
量単位に分ける。力価が低すぎる場合は、例えば「BioM
ax PES (Millipore 参照数字 PXB300C50) およびPLCMK
(Millipore 参照数字 PXC300C50) カートリッジを用い
て切線方向限外濾過および/または透析濾過により予め
濃縮する。
【0086】GFP マーカーを発現する AdTG6297 のウイ
ルス調製物を用いて実施した代表的実験のウイルス力価
結果は次のようである:
【0087】 工程 全iu×10 11 収率(%) 開始 35 100 ベンゾナーゼ 81.6 233 濾過 48.2 138 不活性化 t 0 110 314 不活性化 t 4時間 154 440 クロマトフラクトゲル 14.8 −DEAE(Flow through) 溶離 NaCl 30 85 350mM − iu:感染性単位の数を示す。 − Flow through はカラム上に残らない物質、したがって直接溶離される物質 を示す。 不活性化工程期間中のアデノウイルス力価は3から4倍
も増加することは、溶媒存在下のウイルス崩壊により説
明できる。
【0088】(実施例2): 細胞培地からのウイルス
の調製 細胞および培地上澄み液(容量約20 l)を感染後7
2時間で収集し、かつ全部を破壊工程に処する以外は、
実施例1を繰り返す。
【0089】(実施例3): エンベロープウイルスウ
イルスの不活性化 3.1 レトロウイルス製剤の有効性 本発明において提案される不活性化方法の効率を、酵素
β−ガラクトシダーゼをコードする LacZ マーカーを発
現する組み換えレトロウイルスについて評価する。 293
細胞の 20 F500培地を調製する。 3000 rpm で8分間
の遠心分離後、無血清培地中に細胞を取り上げる。容量
25mlの調製物中には3×10 cells/ml で細胞が
含まれる。この細胞を「Silverson」中で破壊させ、次い
で 3500rpm で10分間遠心分離に処して破片を除去す
る。次いで調製物を二つに分けるが、最初の半分はβ−
シクロデキストリンの不在下にベンゾナーゼ緩衝溶液
(100mM「Tris」、4mMのMgCl 、4%ス
クロース、pH=8.5)中に容量/容量で希釈し、一
方、次の半分は3%β−シクロデキストリン(最終1.
5%)の存在下に同様に処理する。5μm(参照数字 1
7594Q)、1.2μm(参照数字 17593Q)および0.8μ
m(参照数字 17592Q )の「Minisart」フイルター(Sa
rtotius)上のカスケード濾過により試料を清澄化する。
次いで各試料を、50mM「Tris」、2mMのMgCl
、2%スクロース、450mMのNaCl、0.6
% TNBP および2%「Tween 80」(pH=8.5)の1
容量で処理する。レトロウイルス粒子は、最終濃度1.
5×10 感染粒子/mlで導入する。レトロウイル
ス力価は、4℃または室温のいずれかで、保温15秒、
20分、1時間、2時間および4時間後に測定し決め
る。滴定は標準方法論(例えば、米国特許第 5,747,323
号公報参照)に従って青色細胞を計数して行う。
【0090】結果を次に要約する: 処理前:1.5×10 レトロウイルス粒子/ml、 室温、+β−シクロデキストリン、保温15秒:<1×
10 /ml、 室温、−βシクロデキストリン、保温15秒:1×10
/ml 4℃、+β−シクロデキストリン、保温15秒:<1×
10 /ml
【0091】保温15秒を超えると、レトロウイルス力
価は検出可能限度(10 感染性粒子/ml)未満で
ある。この結果は、レトロウイルスの感染性が15秒で
1/2(対数単位)にまで低減することを示す。β−シ
クロデキストリンの存在は、これがレトロウイルス不活
性化を追加的に10倍も増進するので有利である。
【0092】3.2 BVDウイルスにより汚染された
アデノウイルス調製物の有効性 実施例1で用いたプロトコルに従って小規模(18m
l)アデノウイルス調製物を調製する。深フイルターに
よる4回連続工程による清澄化後、 BVD の粒子溶液2
mlを導入する。次いで、0.3% TNBT および1%
「Tween 80」の最終濃度の存在下に不活性化工程を実施
する。 BVD中の力価および感染性アデノウイルス粒子の
力価は室温保温の約0分、15分、60分および120
分後に測って決める。
【0093】本発明者らは BVDウイルスの不活性化物を
得た: 時間 力価 (log 10 TCID50) T 0 5.88 T 5秒 5.27 T 15分 3.87 T 60分 <2.57 T 120分 1.18 すなわち不活性化後2時間で4.7log10単位の低減
といえる。
【0094】(実施例4): 相補細胞からのウイルス
の調製 E1 アデノウイルス機能の場合の相補細胞を、濃度1×
10 細胞/mlになるまで 「Excell 525 」(JRF Bi
osciences) 培地中のバイオ反応器で培養し、 次いで
MOI速度約3で AdTG13383 の原液の当量容量を用いて
感染させる。感染細胞を感染後72時間で収集する。培
地上澄み液(容量約20 l)および全部を、精製され
るべき粗製ウイルス標取得の目的で破壊工程に直接処す
る。
【0095】上記細胞内ウイルス粒子は、回転速度50
Hz(速度8.1)に設定した「Silverson」 型ホモジ
エナイザー(275 UHLS)の7から10分の機械的作用に
処する細胞破壊後に放出される。
【0096】清澄化工程は、先ず8μmフイルター(Sa
rtopure 300PP25592501)、次いで5μmフイルター(Sa
rtopure 300 PP35592542) 、最終的に3から0.8μm
フイルター(Sartorius, Saltoclean CA カプセル 5621
304E9-00-A)の低減孔密度フイルター上で連続的に濾過
することにより実施する。
【0097】この清澄化ウイルス調製時に、100mM
「Tris」−HCl、4mMのMgCl 、4%サッカ
ロース、pH=8.5からなり、さらに「Tween 80」
(Meruck 参照数字 8-22187-1000) を含む緩衝溶液の
一定量を濃度2%で添加する。10U/ml(Merck 参
照数字 101697)中のベンゾナーゼの添加に先立ち、この
混合物を室温で撹拌し、2時間撹拌下(500rpm)
に室温で反応を継続する。上記清澄ウイルス調製物も、
ベンゾナーゼ(DNAの分解工程)および TNBP/ 「Twe
en 80」(エンベロープウイルスの不活性化)の同時作
用に処すこともできる。このために、上記調製物中に最
終濃度0.3%のTNBP(Aldrich 24-049-40 )を添加す
る。TNBP /「Tween 80」の作用を撹拌下に継続する(5
00rpm)。この方法の各必須工程後に測定された感
染性単位における力価を次表に要約する。
【0098】 工程 収率 UI−% 収率UI−% (全) (工程) 細胞破壊 100 − 清澄化 96 96 Dnase / 不活性化 130 135 不活性化工程間のアデノウイルス力価の1.3倍増加
は、溶媒の存在下におけるウイルスの崩壊により説明で
きる。
【0099】(実施例5): VSVウイルスにより汚
染されたアデノウイルス調製物の有効性 実施例4で用いたプロトコルに従ってアデノウイルス調
製物を小規模に調製する。デプスフイルターによる破壊
および清澄化工程後に、VSV 粒子溶液(ATCC VR-158;
9.9 log10 TCTID50) を、このアデノウイルス調製
物(2.5×10 10ui)中に導入する。次いで、最
終濃度0.3% TNBP および1%「Tween80」の存在下
に、ベンゾナーゼ(Merck 参照数字 1016797) 10U/
mlの存在下、核酸分解工程と同時に不活性化工程を実
施する。感染性 VSV力価は既知(Virology Methods Man
ual 1996, 35-40 頁、Ed. Mahy and Kangro, Academic
Press Ltd. London) 技法に従って VERO 細胞につい
て、保温時間0分、30分、60分および120分後に
室温で測定する。
【0100】 時間 力価 (log 10 TCID 50/ml) 9.2 T15分 6.8 T60分 5.3 T120分 1.7 すなわち、不活性化2時間後、7.5 log10単位の低
減である。
【0101】全体として、本発明に従った方法は感染性
を阻害することなく、かつ、100%を超す収率で組み
換えアデノウイルス調製物のエンベロープウイルスの不
活性化を可能にするこを示す。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非エンベロープウイルスを主として含むウ
    イルス調製物中のエンベロープウイルスの不活性化法で
    あって、上記ウイルス調製物中に充分量の溶媒を添加
    し、上記ウイルス調製物中に存在するエンベロープウイ
    ルスの量を有意に低減させるのに充分に長い時間に亙っ
    て、温度約−5℃から+50℃、pH約5から約9にお
    いて上記溶媒を作用させる方法。
  2. 【請求項2】リン酸ジアルキルおよびリン酸トリアルキ
    ルからなる群から溶媒を選択する、請求項1記載のエン
    ベロープウイルスの不活性化方法。
  3. 【請求項3】リン酸ジアルキルまたはリン酸トリアルキ
    ルのアルキル基の各々が、炭素原子1から10を独立に
    含んでなる、請求項2記載のエンベロープウイルスの不
    活性化方法。
  4. 【請求項4】上記ウイルス調製物中に添加する溶媒の量
    が0.001%から10%である、請求項1から3のい
    ずれか一項記載のエンベロープウイルスの不活性化方
    法。
  5. 【請求項5】可溶化剤の存在下に上記方法を実施する、
    請求項1から4のいずれか一項記載のエンベロープウイ
    ルスの不活性化方法。
  6. 【請求項6】可溶化剤が「Tween 」、好ましくは「Twee
    n 80」である、請求項5記載のエンベロープウイルスの
    不活性化方法。
  7. 【請求項7】上記ウイルス調製物中に添加する可溶化剤
    の量が0.001%から10%、特に0.01%から5
    %、好ましくは0.1から2%である、請求項5および
    6のいずれか一項記載のエンベロープウイルスの不活性
    化方法。
  8. 【請求項8】任意に上記可溶化剤の存在下に、温度約+
    4℃から+37℃、および、好ましくは約+15℃から
    +25℃において上記溶媒を作用させる、請求項1から
    7のいずれか一項記載のエンベロープウイルスの不活性
    化方法。
  9. 【請求項9】任意に上記可溶化剤の存在下に、pH約
    6.5から8.5、および、好ましくはpH約8.5に
    おいて上記溶媒を作用させる、請求項1から8のいずれ
    か一項記載のエンベロープウイルスの不活性化方法。
  10. 【請求項10】任意に上記可溶化剤の存在下に、15分
    から24時間、有利には30分から12時間、および、
    好ましくは1時間から5時間の間、上記溶媒を作用させ
    る、請求項1から9のいずれか一項記載のエンベロープ
    ウイルスの不活性化方法。
  11. 【請求項11】撹拌下に上記方法を実施する、請求項1
    から10のいずれか一項記載のエンベロープウイルスの
    不活性化方法。
  12. 【請求項12】伝導率が約5から約500mS/cm、
    有利には約10から約200mS/cm、および、好ま
    しくは約10から約100mS/cmの条件下に上記方
    法を実施する、請求項1から11のいずれか一項記載の
    エンベロープウイルスの不活性化方法。
  13. 【請求項13】請求項1から12のいずれか一項記載の
    方法に従ってエンベロープウイルスを不活性化する少な
    くとも一工程を包含する、非エンベロープウイルスを主
    として含むウイルス調製物の調製方法。
  14. 【請求項14】少なくとも: a) 適切な細胞系中で上記ウイルス調製物を生成させ
    るための一工程、 b) 工程a)で生成させたウイルス調製物を生成細胞
    系および/または培地上清から収集するための一工程、 c) 任意に生成細胞系の細胞を破壊するための一工
    程、 を包含する、請求項13記載の調製方法。
  15. 【請求項15】請求項13または14記載の調製方法に
    従って得られたウイルス調製物。
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