JP2000203642A - 梱包用緩衝体および梱包用緩衝体の組合せ - Google Patents

梱包用緩衝体および梱包用緩衝体の組合せ

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JP2000203642A
JP2000203642A JP11036954A JP3695499A JP2000203642A JP 2000203642 A JP2000203642 A JP 2000203642A JP 11036954 A JP11036954 A JP 11036954A JP 3695499 A JP3695499 A JP 3695499A JP 2000203642 A JP2000203642 A JP 2000203642A
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sheet
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JP11036954A
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Katsunori Sato
克則 佐藤
Riyouko Egawa
亮子 江川
Kazuyuki Onishi
和幸 大西
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Zeon Corp
Zeon Kasei Co Ltd
Original Assignee
Zeon Kasei Co Ltd
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保管時の嵩密度が小さく、保管コストが低
く、しかも廃棄が容易で、且つ製造コストも安価な梱包
用緩衝体を提供すること。 【解決手段】 梱包対象物10の第1面を保持する第1
面保持部4と、第1面保持部4に対して回動自在に装着
してあり、梱包対象物10の第2面を保持する第2面保
持部6とを有し、第1面保持部4および第2面保持部6
の少なくともいずれか一方には、少なくとも一つの緩衝
用凹部11a,11bまたは緩衝用凸部11cが一体に
成形してあり、第1面保持部4および第2面保持部6が
熱可塑性樹脂から成るシート状成形体により一体成形し
てある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、DVD
プレイヤー、CDプレイヤー、液晶ディスプレイ、ノー
ト型パソコン、ファクシミリ、プリンタ等の電気製品や
精密機器等を、緩衝作用を持たせて梱包する際に用いて
好ましい梱包用緩衝体および梱包用緩衝体の組合せに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電機製品や精密機器の梱包におい
ては、発泡ポリスチレンや発泡ポリエチレン等の発泡樹
脂により成形された緩衝材を使用してきた。しかしなが
ら、これらの発泡樹脂による緩衝材は製品の保持や緩衝
性能は良好であるが、使用前後の保管時の嵩容積が大き
く、保管コストが高いという問題点がある。しかも、焼
却廃棄する際に黒煙が発生しやすいことや、廃棄上の問
題がある。
【0003】梱包材料としての発泡樹脂で発生している
問題を解決するために、パルプを利用したトレー状の梱
包材料もあるが、緩衝性能がほとんどないうえに、型を
複数必要とするため製造コストが高いという問題があ
る。
【0004】また、段ボールによるトレイ状梱包材料も
あるが、それを製造する際に、切抜き工程および折曲げ
工程の2つの工程を必要とし、真空成形または真空圧空
成形のような1工程の成形に比べて製造コストが高いと
いう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、真空成形
または真空圧空成形法などにより、シートを成形してト
レイ状梱包用緩衝体を形成することを着想し、梱包物が
落下する際の製品(梱包対象物)への衝撃を吸収する形
状を検討し、梱包対象物を包みこむ方法としてトレイ状
梱包用緩衝体を折曲構造とすること、また、緩衝性能を
付与する方法として落下面に緩衝スペースを設置するこ
とに想到し、これらの形状について研究を重ね、本発明
を完成した。
【0006】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、保管時の嵩密度が小さく、保管コストが低く、しか
も廃棄が容易で、且つ製造コストも安価な梱包用緩衝体
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る梱包用緩衝体は、梱包対象物の第1面
を保持する第1面保持部と、前記第1面保持部に対して
回動自在に装着してあり、前記梱包対象物の第2面を保
持する第2面保持部とを有し、前記第1面保持部および
第2面保持部の少なくともいずれか一方には、少なくと
も一つの緩衝用凹部または緩衝用凸部が一体に成形して
あり、前記第1面保持部および第2面保持部が熱可塑性
樹脂から成るシート状成形体により一体成形してあるこ
とを特徴とする。
【0008】熱可塑性樹脂から成るシート状成形体によ
り一体成形するための手段としては、特に限定されない
が、真空成形または真空圧空成形法が好ましい。
【0009】前記緩衝用凹部または緩衝用凸部の側壁に
は、1段以上5段以下、好ましくは2段以上5段以下の
段部が形成してあることが好ましい。
【0010】製品(梱包対象物)を梱包し、これを運
搬、積み荷あるいは積み下ろしする際、当該製品は種々
の衝撃や振動を受ける。特に精密製品などでは製品に加
わる最大重力加速度をたとえば60G以下(60cm落
下試験)に維持することが望ましいとされる。
【0011】この点、本発明の梱包用緩衝体では、第1
面保持部または第2面保持部に緩衝用凹部または緩衝用
凸部を形成し、好ましくはその側壁に段部を形成するこ
とで、緩衝用凹部または凸部が有する剛性によって衝撃
に耐え、梱包対象物が衝撃対象に直接当たらないように
当該衝撃を受けるとともに、緩衝用凹部または凸部が有
する可撓性によって当該緩衝用凹部または凸部が撓み又
は押し潰されながら受けた衝撃を吸収することができ
る。すなわち、本発明の梱包用緩衝体は、梱包対象物に
加わる初期の大きな衝撃とその後の振動を、緩衝用凹部
または凸部の剛性と可撓性とのバランスの良さによって
吸収するものである。
【0012】本発明の梱包用緩衝体において、前記緩衝
用凹部または緩衝用凸部の側壁に形成される段部は、2
段以上5段以下とすることが好ましい。1段でも良い
が、1段の場合よりも、2段以上5段以下の方が、相対
的に可撓性が十分となり、トータルでの衝撃吸収性が向
上する。また、6段以上の場合には段部の剛性が強くな
って相対的に可撓性が不十分となり、トータルでの耐衝
撃性に欠けるので好ましくない。このような観点から、
剛性と可撓性とのバランスがとれた2段〜5段の段部と
することが望ましい。
【0013】本発明の梱包用緩衝体において、特に限定
されないが、シート状成形体の板厚Tと緩衝用凹部また
は緩衝用凸部の深さHnとの比T/Hnが、0.02以
上0.07以下であることがより好ましい。この場合の
緩衝用凹部または緩衝用凸部の深さHnとは、梱包対象
物との当接面から緩衝用凹部の底面までの鉛直方向の長
さまたは衝撃対象との当接面から緩衝用凸部の頂面まで
の鉛直方向の長さをいう。
【0014】緩衝用凹部または緩衝用凸部の深さに比べ
てシート状成形体の板厚が薄すぎると、可撓性に対する
段部の剛性が低くなり、製品が直接底部に底づきするの
で好ましくない。また、緩衝用凹部または緩衝用凸部の
深さに比べてシート状成形体の板厚が厚すぎると、剛性
に対する段部の可撓性が低くなり、この場合にも座屈し
難くなって衝撃吸収性が低下するので好ましくない。し
たがって、剛性と可撓性とのバランスがとれた段部を得
るために、シート状成形体の板厚Tと緩衝用凹部または
緩衝用凸部の深さHnとの比T/Hnを0.02以上
0.07以下とすることが望ましい。
【0015】本発明の梱包用緩衝体において、特に限定
されないが、当接面からn段目の段部の投影面積Anと
当該段部に隣接する大径側の段部の投影面積An−1と
の比An/An−1が、0.3以上0.9以下であるこ
とがより好ましい。この場合の段部の投影面積とは、段
部の棚の面積のみをいうのではなく、段部の棚の最外周
で閉塞される閉面の全面積をいう。
【0016】この比が小さすぎる、つまり段部の棚自体
の面積が大きくなりすぎると、同じ衝撃でも段部の棚に
作用する座屈時のモーメントが大きくなり、相対的に可
撓性が低くなって衝撃吸収性が低下するので、好ましく
ない。また、この比が大きすぎる、つまり段部の棚自体
の面積が小さくなりすぎると、同じ衝撃でも段部の棚に
作用する座屈時のモーメントが小さくなり、相対的に剛
性が高くなって、この場合にも衝撃吸収性が低下するの
で好ましくない。したがって、剛性と可撓性とのバラン
スがとれた段部を得るために、当接面からn段目の段部
の投影面積Anと当該段部に隣接する大径側の段部の投
影面積An−1との比An/An−1を0.3以上0.
9以下とすることが望ましい。
【0017】本発明の梱包用緩衝体において、特に限定
されないが、当接面からn段目の段部の深さHnと当該
段部に隣接する大径側の段部の深さHn−1との比Hn
−1/Hnが、0.3以上0.8以下であることがより
好ましい。この場合の段部の深さとは、当接面からその
段部の棚までの鉛直方向の長さをいう。
【0018】この比が小さすぎる、つまり段部の周壁自
体の面積が大きくなりすぎると、段部の耐座屈荷重が大
きくなり、相対的に可撓性が低くなって衝撃吸収性が低
下するので、好ましくない。また、この比が大きすぎ
る、つまり段部の周壁自体の面積が小さくなりすぎる
と、段部の耐座屈荷重が小さくなって、この場合にも衝
撃吸収性が低下するので、好ましくない。したがって、
剛性と可撓性とのバランスがとれた段部を得るために、
当接面からn段目の段部の深さHnと当該段部に隣接す
る大径側の段部の深さHn−1との比Hn−1/Hnを
0.3以上0.8以下とすることが望ましい。
【0019】本発明の梱包用緩衝体において、特に限定
されないが、緩衝用凹部または緩衝用凸部の深さをH
n、底面または頂面を正方形に近似したときの一辺の長
さを√A0 としたときに、0.2≦Hn/√A0 ≦
1.0を満足することが好ましい。Hn/√A0 の値
が0.2より小さいと段部の深さが小さすぎて段構造を
設けた意義がほとんどなくなり、逆に1.0より大きい
と成形の深絞りの度合いが大きすぎて段部の肉厚が薄く
て剛性が不足する傾向がある。
【0020】また、本発明の梱包用緩衝体において、特
に限定されないが、当接面の投影面積をA0 、梱包対
象物の重量をWとしたときに、0.01g/cm2≦W
/A 0 ≦0.09g/cm2 を満足することが好ま
しい。W/A0 の値が0.01g/cm2 より小さ
いと梱包物の重さで段構造が座屈せず、緩衝効果が現れ
ない可能性があり、また逆に0.09g/cm2 より
大きいと、衝撃の際に段構造が過度につぶれて梱包物が
直接底面に激突する傾向がある。
【0021】本発明の梱包用緩衝体において、緩衝用凹
部の底面または緩衝用凸部の頂面の形状は特に限定され
ず、梱包物の種類や目的とする緩衝効果などの諸条件に
応じて、円形、矩形、三角形、楕円およびこれらの組み
合わせ形状とすることができる。そして、段部の形状は
底面または頂面の形状や当接面の形状に適宜合わせて選
択される。
【0022】また、本発明の梱包用緩衝体において、段
部の断面形状も特に限定されないが、成形時の型抜き性
や緩衝体の積み重ね容易性を考慮すれば、大径側に向か
って、たとえば3°〜15°、特に好ましくは6°前後
の抜き角(テーパ面)を付けて形成することが望まし
い。
【0023】本発明に用いられるシート状成形体は、特
に限定されないが、単層あるいは、合成樹脂シートと発
泡樹脂または、他の樹脂、ゴム等との複合層から構成さ
れることが好ましい。特に好ましくは、シート状成形体
としては、単層の一般的な合成樹脂シート、土壌、海、
河川中の微生物や大気や自然光で自己崩壊する樹脂単独
からなる合成樹脂シート、あるいは自己崩壊する樹脂を
含む合成樹脂シート、さらには一般的な合成樹脂シート
と前記の自己崩壊する樹脂単独との複合層、あるいは一
般的な合成樹脂シートと前記の自己崩壊する樹脂を一部
に含む発泡樹脂、他の樹脂、ゴム等との複合層から構成
されることが好ましい。
【0024】本発明に用いるシート状成形体としては、
たとえばオレフィン系樹脂に無機充填剤を混入して得ら
れる。オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン単独
重合体、プロピレンーエチレン共重合体(エチレン含有
量が1〜50重量%)、高密度ポリエチレン、またはこ
れらのオレフィン系樹脂の混合物が用いられる。あるい
はこのオレフィン系樹脂と自己崩壊する樹脂との混合物
であっても良い。
【0025】自己崩壊する合成樹脂としては、酢酸セル
ロース系、ポリカプロラクトン系、ポリ乳酸系、低級脂
肪酸の単独重合体または2種以上の低級脂肪酸の共重合
体、でんぷんを5〜50重量%分散混合した合成樹脂な
どが用いられるが、これらの樹脂の2種以上の混合物で
あっても良い。あるいはこれらの自己崩壊する合成樹脂
と他の合成樹脂との混合物であっても良い。
【0026】シート状成形体の厚みとしては、特に限定
されないが、0.4〜2.0mmの範囲が、強度、経済
性の観点から好ましい。厚みが0.4mmより薄いと剛
性が不足し、2.0mmを越えると成形時の賦形性が劣
り、経済性および賦形性の両方を考慮すると、0.5〜
1.4mmの範囲が好ましい。
【0027】無機充填剤としては、タルク、炭酸カルシ
ウム、マイカ、酸化チタン、酸化鉄、クレイ、カーボン
ブラック、ホワイトカーボン、硫酸バリウム、水酸化ア
ルミニウム等が用いられ、それぞれの充填剤の種類によ
り剛性が異なるので、この点を考慮して選定される。
【0028】無機充填剤は、オレフィン系樹脂100重
量部に対し、10〜100重量部の範囲で添加される。
10重量部より低いと剛性の発現が不十分で、100重
量部を越えるともろくなり、剛性と靭性の両者のバラン
スを考慮すると20〜80重量部の範囲が好ましい。
【0029】本発明においては、シート状成形体とし
て、剛性の単層シートの他に、複数の樹脂シートやゴム
シート、発泡合成樹脂シートとを接着や押出しラミネー
トによって得られる二層以上の多層シートを真空成形も
しくは真空圧空成形することにより、本発明の梱包用緩
衝体の緩衝性を更に強化することができる。
【0030】本発明に係る梱包用緩衝体の組合せは、上
記のいずれかに記載の梱包用緩衝体と、前記梱包対象物
が保持された前記梱包用緩衝体の前記第1面と反対側に
位置する第3面を少なくとも覆う別部材の補助緩衝体と
を有する。
【0031】補助緩衝体の材質としては、特に限定され
ず、厚紙、段ボール紙、発泡ポリスチレン樹脂、ポリオ
レフィン樹脂、パルプモールドなどが例示されるが、好
ましくは段ボール紙である。また、補助緩衝体の形状も
特に限定されず、シート状、ブロック状など種々の形態
を採り得る。補助緩衝体がシート状である場合には、シ
ート主面の少なくとも片側に、梱包対象物が保持された
前記梱包用緩衝体の側面を覆うシート側面を具備させて
も良い。また、前記梱包対象物が保持された前記梱包用
緩衝体を段ボール紙製外箱に収納する際にシート状の第
2の補助緩衝体を前記梱包用緩衝体と前記外箱との間に
介在させることにより梱包対象物の緩衝作用を向上させ
ても良い。
【0032】このような補助緩衝体を、本発明に係る梱
包用緩衝体と共に用いることで、梱包対象物の緩衝作用
がさらに向上する。
【0033】
【作用】本発明に係る梱包用緩衝体は、第1面保持部
と、前記第1面保持部に対して回動自在に装着してある
第2面保持部とから成り、これらの少なくともいずれか
の保持部に、少なくとも一つの緩衝用凹部または緩衝用
凸部が一体に成形してある。また、前記緩衝用凹部また
は緩衝用凸部の側壁には、好ましくは1段以上5段以
下、さらに好ましくは2段以上5段以下の段部が形成し
てある。このため、本発明に係る梱包用緩衝体は、梱包
対象物の緩衝作用に優れている。
【0034】しかも、本発明に係る梱包用緩衝体は、第
1面保持部と、前記第1面保持部に対して回動自在に装
着してある第2面保持部とから成り、使用前には、第1
面保持部と第2面保持部とを開き、トレー状として積み
重ねて保管および搬送することができる。したがって、
梱包用緩衝体の嵩密度は小さく、保管コストの低減を図
ることができる。しかも、本発明の梱包用緩衝体は、シ
ート状成形体からなるので、その製造や梱包作業もきわ
めて容易である。また、本発明の梱包用緩衝体は、熱可
塑性樹脂から成るシート状成形体により一体成形してあ
るので、使用後の焼却廃棄、リサイクルのための回収コ
ストにも問題が少なく、電機製品のみならず、機器部品
等の精密部品の梱包用緩衝体としても非常に有用であ
る。
【0035】使用に際しては、梱包対象物を本発明に係
る梱包用緩衝体で(必要に応じて、補助緩衝体と組合せ
て)包み込み、それらを段ホール箱などの外箱の内部に
収容すればよい。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の1実施形態に係
る梱包用緩衝体の使用前状態を示す斜視図、図2は図1
に示すII−II線に沿う要部断面図、図3は図1に示す梱
包用緩衝体に梱包対象物を載せた状態を示す斜視図、図
4は図1に示す梱包用緩衝体で梱包対象物を覆った状態
を示す斜視図、図5は本発明の他の実施形態に係る梱包
用緩衝体の使用前状態を示す斜視図、図6は本発明のそ
の他の実施形態に係る梱包用緩衝体の使用前状態を示す
斜視図、図7は本発明のその他の実施形態に係る梱包用
緩衝体の使用状態を示す斜視図である。
【0037】第1実施形態 図1〜図4に示すように、本実施形態に係る梱包用緩衝
体2は、直方体形状のDVD装置などから成る梱包対象
物10の下面(第1面)を保持する第1面保持部4と、
第1面保持部4のY方向両側に位置し、梱包対象物10
のY方向両側面(第2面)を保持する一対の第2面保持
部6とを有する。各第2面保持部6は、ヒンジ部8によ
り第1面保持部4に対して回動自在に保持してある。ヒ
ンジ部8は、第1面保持部4と第2面保持部6とを熱可
塑性樹脂から成るシート状成形体により一体成形する際
に、線状の薄肉部を成形することで形成することができ
る。
【0038】第1面保持部4は、梱包対象物10の下面
が載置される第1保持面12を有し、第1保持面12の
X方向両側には、図2に示すように、梱包対象物10の
X方向両面を一部保持する折り返し形状の補強リブ14
が一体に成形してある。補強リブ14には、凹部15や
段差17を設け、補強リブの剛性を向上させることが好
ましい。
【0039】図1および図3に示すように、第1面保持
部4のY方向両側には、第1保持面12に対して約45
度の角度で傾斜する第1傾斜面16が形成してある。ま
た、各第2面保持部6には、第1傾斜面16に対してヒ
ンジ部8を挟んで反対側に、第2傾斜面18が一体に成
形してある。第2面保持部6には、図4に示すように、
第2面保持部6がヒンジ部8を回動中心として第1面保
持部4に対して約90度回動した状態で、梱包対象物1
0のY方向両端面に当接する第2保持面24(図1およ
び図3参照)が形成してある。第2傾斜面18は、第2
保持面24に対して約45度の傾斜で傾斜してある。そ
の結果、図4に示すように、第2面保持部6がヒンジ部
8を回動中心として第1面保持部4に対して約90度回
動した状態で、第1傾斜面16と第2傾斜面18とが接
触するようになっている。
【0040】図1および図3に示すように、各第1傾斜
面16のX方向両側には、三角柱形状の嵌合凹部20が
一体成形してある。また、第2傾斜面18のX方向両側
には、前記嵌合凹部20に対して着脱自在に嵌合自在な
三角柱形状の嵌合凸部22が一体成形してある。これら
嵌合凹部20と嵌合凸部22とは、図4に示すように、
第2面保持部6がヒンジ部8を回動中心として第1面保
持部4に対して約90度回動した状態で、嵌合するよう
になっている。
【0041】図1および図3に示すように、第2保持面
24の周囲三方には、図2に示す補強リブ14と同様な
断面構造の補強リブ26および28が一体成形してあ
る。これら補強リブ26および28と第2保持面24と
で区画される窪み25は、図4に示すように、第2面保
持部6がヒンジ部8を回動中心として第1面保持部4に
対して約90度回動した状態で、梱包対象物10のY方
向端部の上部角部を包み込む。なお、これら補強リブ2
6および28には、凹部15や段差17を設け、補強リ
ブの剛性を向上させることが好ましい。
【0042】図1に示すように、本実施形態に係る梱包
用緩衝体2では、第1面保持部4の第1保持面12に
は、2行×2列の行列状に合計4つの第1緩衝用凹部1
1aが一体成形してあると共に、第2面保持部6の第2
保持面24には、それぞれX方向に2つの第2緩衝用凹
部11bが一体成形してある。
【0043】各第1緩衝用凹部11aは、本実施形態で
は、矩形状の凹部であり、以下のように設定することと
している。なお、第2緩衝用凹部11bは、第1緩衝用
凹部11aと形状および各寸法関係などにおいて基本的
には同じであるので、その説明は省略する。
【0044】図2に示すように、本実施形態の緩衝用凹
部11aには、少なくとも1段の段部36が形成してあ
る。段部36は、棚部32と周壁34とから成る。段部
36の段数は、好ましくは1段以上5段以下とする。梱
包対象物10の重量によっては、段部36を形成しなく
とも、十分な衝撃吸収性を有するが、段部36を形成す
ることで、さらに十分な衝撃吸収性を得ることができ
る。なお、段部36が6段以上の場合には、剛性が強く
なって最大加速度が大きな値となる他、段数を増加させ
ると必然的に嵩容積が大きくなる傾向にある。
【0045】図2に示すように、本実施形態の梱包用緩
衝体2を構成するシート状成形体の板厚をT、緩衝用凹
部11aの深さをHnとしたときに、これらの比T/H
nは0.02以上0.07以下、換言すれば凹部11の
深さHnは板厚Tの14.3〜50倍であることが好ま
しい。比T/Hnが0.02より小さい、つまりシート
状成形体の板厚Tに比べて凹部11の深さHnが深すぎ
ると段部36が座屈し易くなって耐衝撃性が低下する傾
向にある。逆に比T/Hnが0.07より大きい、つま
りシート状成形体の板厚Tに比べて凹部11の深さHn
が浅すぎても、段部36による衝撃吸収性が低下する傾
向にある。
【0046】また、同図に示すように1段目の段部36
の棚32の最外周で閉塞される閉面の平面視における投
影面積をA1、同じく2段目の段部(本実施形態では、
2段目の段部が形成されていないので、凹部11aの底
面30の面積となる)の投影面積をA2としたときに、
隣り合う投影面積の比A2/A1が、それぞれ0.3以
上0.9以下であることが好ましい。
【0047】この比の値は、段部36の棚32の面積
(幅)に相関するが、この比が0.3よりも小さい、つ
まり段部36の棚32自体の面積が大きい(棚32の幅
が広い)と、底面30から伝わる衝撃のモーメントが大
きくなり、これにより可撓性が低くなって衝撃吸収性が
低下する。逆にこの比が0.9よりも大きい、つまり段
部36の棚32自体の面積が小さいと、底面30から伝
わる衝撃のモーメントが小さく、剛性が高くなって、こ
の場合にも衝撃吸収性が低下する。
【0048】また、同図に示すように1段目の段部36
の深さをH1、2段目の段部の深さ(本実施形態では、
2段目の段部が形成されていないので、凹部11aの底
面30の深さHnとなる)をH2としたときに、隣り合
う段部の深さの比H1/H2が、0.3以上0.8以下
であることが好ましい。
【0049】この比の値は、段部36の周壁34の面積
(高さ)に相関するが、この比が0.3よりも小さい、
つまり段部36の周壁34自体の面積が大きい(周壁の
高さが高い)と、段部36の耐座屈荷重が大きくなり過
ぎ、衝撃吸収性が低下する。また、この比が0.8より
も大きい、つまり段部36の周壁34自体の面積が小さ
い(周壁の高さが低い)と、段部36の耐座屈荷重が小
さくなり過ぎ、この場合にも衝撃吸収性が低下する。
【0050】また、同図に示すように、各段部36の周
壁34に、たとえば3°〜15°、特に好ましくは6°
前後の抜き角α(テーパ面)を付けて形成することが望
ましい。こうすることにより成形時の型抜きが容易にな
って成形性が向上するとともに、緩衝体2自体を積み重
ねたときの嵩容積が小さくなる。
【0051】なお、図示する実施形態では凹部11の底
面30を矩形とし、これに応じて段部36も相似形状と
したが、これら底面30や段部36の形状は梱包物の種
類や目的とする緩衝効果などの諸条件に応じて、円形、
矩形、三角形、楕円およびこれらの組み合わせ形状とす
ることができる。
【0052】また梱包用緩衝体2を構成するシート状形
成体は、たとえばオレフィン系樹脂と自己崩壊する樹脂
との混合物で構成される。
【0053】このように構成された梱包用緩衝体2を用
いて梱包対象物10を梱包箱に梱包するには、まず、図
1から図3に示すように、第1面保持部4の第1保持面
12の上に、梱包対象物10の下面を載置し、その後、
図3から図4に示すように、各第2面保持部6をヒンジ
部8を回動中心として第1面保持部4に対して約90度
回動させる。その結果、第1傾斜面16と第2傾斜面1
8とが接触し、嵌合凹部20と嵌合凸部22とが嵌合
し、第2面保持部6の窪み25内に、梱包対象物10の
Y方向端部の上部角部が収容される。
【0054】その状態で、これを、段ボール箱などの梱
包箱に入れれば良い。これにより、この梱包箱を、その
下面から下へ落としても、その衝撃は緩衝用凹部11a
へ伝わり、ここで吸収されることになる。また、梱包箱
をそのY方向側方から落としても同じである。
【0055】第2実施形態 図5に示すように、本実施形態に係る梱包用緩衝体2a
は、図1〜図4に示す実施形態の梱包用緩衝体2の変形
例であり、第1面保持部4aの第1保持面12aに、6
つの緩衝用凹部11aが一体に成形してある以外は、全
て同じ構造を有しており、同一部材には同一符号を付
し、その説明は省略する。各緩衝用凹部11aは、前記
第1実施形態の場合と同様に図2に示すような段構造を
有している。
【0056】本実施形態に係る梱包用緩衝体2aでも、
前記第1実施形態の梱包用緩衝体2と同様な作用効果を
奏すると共に、緩衝用凹部11aの数を4つから6つに
増やすことで、緩衝効果が増大することが確認された。
【0057】第3実施形態 図6に示すように、本実施形態に係る梱包用緩衝体2b
は、図1〜図4に示す実施形態の梱包用緩衝体2の変形
例であり、第1面保持部4bの第1保持面12bを、6
つの緩衝用凸部11cの頂部面に形成し、各緩衝用凸部
11cの側壁には、棚部32aと周壁32bとから成る
少なくとも1の段部36aを一体に成形してある以外
は、全て同じ構造を有しており、同一部材には同一符号
を付し、その説明は省略する。各緩衝用凸部11cは、
前記第1実施形態の緩衝用凹部11aと天地逆の構成と
なっている。
【0058】本実施形態に係る梱包用緩衝体2bでも、
前記第1実施形態の梱包用緩衝体2と同様な作用効果を
奏すると共に、緩衝用凹部11cの数を4つから6つに
増やすことで、緩衝効果が増大することが確認された。
【0059】第4実施形態 本実施形態に係る梱包用緩衝体2cは、梱包対象物10
aとして、12インチの液晶表示装置本体を梱包するた
めの緩衝体である。本実施形態に係る梱包用緩衝体2c
は、図1〜図4に示す実施形態の梱包用緩衝体2の変形
例であり、第1面保持部4cの第1保持面12aに、リ
モコン40およびACアダプタ42を収容するスペース
を設けると共に、2つの緩衝用凹部11aを一体に成形
し、第2面保持部6cの補強リブ26aおよび28aの
形状を梱包対象物10aの形状に合わせて変更している
以外は、全て同じ構造を有しており、同一部材には同一
符号を付し、その説明は省略する。各緩衝用凹部11a
および11bは、前記第1実施形態の場合と同様に図2
に示すような段構造を有している。
【0060】本実施形態に係る梱包用緩衝体2cでも、
前記第1実施形態の梱包用緩衝体2と同様な作用効果を
奏する。
【0061】第5実施形態 図8および図9に示す本実施形態では、前述した第1〜
第4実施形態に係る梱包用緩衝体2、2a〜2cの使用
形態の一例を示す。なお、図8および図9では、第1実
施形態に係る梱包用緩衝体2のみを図示してあるが、他
の梱包用緩衝体2a〜2cの場合も同様である。
【0062】図8に示すように、梱包対象物10は、前
記第1実施形態において説明した梱包用緩衝体2により
保持してある。そして、図8および図9に示すように、
この梱包対象物10が保持された梱包用緩衝体2の上面
およびX方向両側面を覆う補助緩衝体60が、梱包用緩
衝体2と組み合わせて用いられ、外箱70の内部に収容
される。
【0063】本実施形態の補助緩衝体60は、たとえば
段ボール紙などのシート状緩衝体で構成され、梱包用緩
衝体2の上面を覆う部分であるシート主面62と、シー
ト主面62のX方向両側に一体成形され、梱包用緩衝体
60のX方向両側面を覆う一対のシート側面64とを有
する。この補助緩衝体60を構成する段ボール紙の厚み
は、特に限定されないが、好ましくは2.5〜10mm
である。
【0064】外箱70の大きさは、梱包対象物10が保
持された梱包用緩衝体2を、補助緩衝体60と共に収容
するために丁度良い大きさでも良いが、図9に示すよう
に、外箱70の内部において、補助緩衝体60の上部
に、梱包対象物10の付属部品などを収容するための余
分な空間72を持つ程度の大きさであることが好まし
い。外箱70の材質は、特に限定されないが、たとえば
段ボール紙で構成してある。
【0065】図8および図9に示すように、梱包用緩衝
体2と共にシート状補助緩衝体60を組み合わせて用い
ることで、梱包用緩衝体2を単独で用いる場合に比較
し、落下試験時に梱包対象物10に加わる衝撃加速度
を、大幅に低減できることが確認された。特に、梱包用
緩衝体2の角部2−1を落下時の衝突部分とする落下試
験では、約35%の衝撃加速度の低減を図ることがで
き、短稜部分2−2を落下時の衝突部分とする落下試験
では、約45%の衝撃加速度の低減を図ることができ、
天面部分2−3を落下時の衝突部分とする落下試験で
は、約26%の衝撃加速度の低減を図ることができた。
【0066】第6実施形態 図10および図11に示す本実施形態では、前述した第
1〜第4実施形態に係る梱包用緩衝体2、2a〜2cの
使用形態の他の例を示す。なお、図10および図11で
は、第1実施形態に係る梱包用緩衝体2のみを図示して
あるが、他の梱包用緩衝体2a〜2cの場合も同様であ
る。
【0067】図10に示すように、梱包対象物10は、
前記第1実施形態において説明した梱包用緩衝体2によ
り保持してある。そして、図10および図11に示すよ
うに、この梱包対象物10が保持された梱包用緩衝体2
の上面を覆うように載せられる補助緩衝体60aが、梱
包用緩衝体2と組み合わせて用いられ、外箱70の内部
に収容される。
【0068】本実施形態の補助緩衝体60aは、たとえ
ば段ボール紙などで構成してある直方体形状の中空ブロ
ック状緩衝体で構成され、内部には、梱包対象物10の
付属部品などを収容することが可能になっている。
【0069】図11に示すように、外箱70の大きさ
は、梱包対象物10が保持された梱包用緩衝体2を、補
助緩衝体60aと共に収容するために丁度良い大きさで
ある。外箱70の材質は、特に限定されないが、たとえ
ば段ボール紙で構成してある。
【0070】図10および図11に示すように、梱包用
緩衝体2と共にブロック状補助緩衝体60aを組み合わ
せて用いることで、梱包用緩衝体2を単独で用いる場合
に比較し、落下試験時に梱包対象物10に加わる衝撃加
速度を、大幅に低減できることが確認された。特に、梱
包用緩衝体2の天面部分2−3を落下時の衝突部分とす
る落下試験では、約49%の衝撃加速度の低減を図るこ
とができた。
【0071】その他の実施形態 なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内で種々に改変することができ
る。たとえば、梱包対象物10,10aの形状や構造に
よっては、第1面保持部4、4a、4bまたは4cの両
側に第2面保持部6または6cを設けることなく、片側
にのみ第2面保持部6または6cを設けても良い。この
ような場合において、梱包対象物の左右、正面および背
面等に分割し、それぞれの箇所を、本発明に係る梱包用
緩衝体で保持することもできる。
【0072】
【実施例】以下、本発明に係る梱包用緩衝体において、
緩衝用凹部または緩衝用凸部の側壁に、1段以上5段以
下の段部を形成することが好ましいことを、さらに詳細
な実施例および比較例に基づき説明するが、本発明は、
これら実施例に限定されない。
【0073】実施例1 ポリプロピレン35重量%、高密度ポリエチレン25重
量%、炭酸カルシウム38重量%および酸化チタン2重
量%からなるポリオレフィンコンパウンドを用いて真空
成形により、シート状成形体から、図5に示す緩衝用凹
部11aを第1面保持部4aに6つ有し、各第2面保持
部6にはそれぞれ2つの緩衝用凹部11bを有する梱包
用緩衝体2aを成形した。各緩衝部11aでは、板厚T
が0.6mm、段部36(図2参照)の段数nが2段、
凹部11aの深さHnが25mm、底面30の面積An
が2275mm2 、段部36の投影面積の比A2/A
1およびA3/A2が0.74、段部36の深さの比H
1/H2およびH2/Hnが0.5であった。
【0074】この緩衝体2aを用いて、図12および図
13に示すように重量2000gの梱包対象物10を重
力加速度センサ50とともに挟み込み、落下試験装置5
1の落下ユニット52にセットし、60cmの高さから
自然落下させた。このときの梱包対象物10に加わる最
大加速度を測定したところ、表1に示すように59Gと
良好であった。
【0075】
【表1】
【0076】実施例2 実施例1のシート状成形体の板厚Tを1mmとした以外
は実施例1と同じ条件で緩衝体2aを成形し、また同じ
条件で落下試験を行って、梱包対象物10に加わる最大
加速度を測定した。この結果を表1に示すが、58Gと
良好であった。
【0077】実施例3 実施例1のシート状成形体の板厚Tを1mm、凹部11
aの深さHnを35mmとした以外は実施例1と同じ条
件で緩衝体2aを成形し、また同じ条件で落下試験を行
って、梱包対象物10に加わる最大加速度を測定した。
この結果を表1に示すが、57Gと良好であった。
【0078】実施例4 実施例1の段部36の段数を5段とした以外は実施例1
と同じ条件で緩衝体2aを成形し、また同じ条件で落下
試験を行って、梱包対象物10に加わる最大加速度を測
定した。この結果を表1に示すが、57Gと良好であっ
た。
【0079】実施例5 ポリオレフィンコンパウンドの代わりに、平均重合度7
00のポリ塩化ビニル96重量%、錫系熱安定剤3重量
%および脂肪酸エステル系滑剤1重量%からなるポリ塩
化ビニルコンパウンドを用いてシート状成形体の真空成
形により実施例1と同様な緩衝体2aを成形した。ま
た、同じ条件で落下試験を行って梱包対象物10に加わ
る最大加速度を測定した。この結果を表1に示すが、6
0Gと良好であった。
【0080】実施例6 実施例1の段部36の段数を1段とした(An/An−
1の値は必然的に変わる)以外は、実施例1と同じ条件
で緩衝体2aを成形し、また同じ条件で落下試験を行っ
て、梱包対象物10に加わる最大加速度を測定した。こ
の結果を表1に示すが、68Gであった。
【0081】実施例7 実施例1の段部36を設けない単純形状の凹部とした以
外は実施例1と同じ条件で緩衝体2aを成形し、また同
じ条件で落下試験を行って、梱包対象物10に加わる最
大加速度を測定した。この結果を表1に示すが、89G
であった。
【0082】実施例8 実施例1の段部36の段数を6段とした以外は実施例1
と同じ条件で緩衝体2aを成形し、また同じ条件で落下
試験を行って、梱包対象物10に加わる最大加速度を測
定した。この結果を表1に示すが、72Gであった。
【0083】実施例の考察 (1)実施例1と実施例6〜8の結果から、段部36の
段数は好ましくは1〜5段、さらに好ましくは2〜5段
が最適であることが確認された。 (2)実施例1〜3の結果から、板厚Tと深さHnとの
比T/Hnは0.02〜0.07が最適であることが確
認された。
【0084】(3)実施例1および3の結果から、段部
の投影面積の比An/An−1は0.3〜0.8が最適
であることが確認された。
【0085】(4)実施例1および3の結果から、段部
の深さの比Hn/Hn+1は0.3〜0.8が最適であ
ることが確認された。
【0086】(5)実施例1と実施例5の結果から、シ
ート板厚および段構造が同じであれば、熱可塑性樹脂で
あるポリオレフィンとポリ塩化ビニルとで同等の緩衝効
果が得られることが確認された。
【0087】上記実施例と並行して、実施例1につき落
下後の梱包物に加わる加速度波形を測定した。図14に
その結果を示すが、本実施例の緩衝体2aでは落下初期
に受ける加速度が小さく緩やかで、しかもその後の振動
も緩やかに減衰することが解る。このように、本実施例
の緩衝体2aを用いると段部による衝撃吸収効果が大き
く、梱包対象物の破損を防止することができることが確
認された。
【0088】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、シート状成形体の真空成形または真空圧空成形法な
どにより、充分な緩衝性能を持つ梱包用緩衝体を実現す
ることができる。本発明に係る梱包用緩衝体は、軽量で
あり嵩容積が小さいため保管コストを大きく軽減し、ま
た使用後の焼却廃棄、リサイクルのための回収コストに
も問題が少なく、電機製品のみならず、機器部品等の精
密部品の梱包用緩衝体としても非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係る梱包用緩衝
体の使用前状態を示す斜視図である。
【図2】 図2は図1に示すII−II線に沿う要部断面図
である。
【図3】 図3は図1に示す梱包用緩衝体に梱包対象物
を載せた状態を示す斜視図である。
【図4】 図4は図1に示す梱包用緩衝体で梱包対象物
を覆った状態を示す斜視図である。
【図5】 図5は本発明の他の実施形態に係る梱包用緩
衝体の使用前状態を示す斜視図である。
【図6】 図6は本発明のその他の実施形態に係る梱包
用緩衝体の使用前状態を示す斜視図である。
【図7】 図7は本発明のその他の実施形態に係る梱包
用緩衝体の使用状態を示す斜視図である。
【図8】 図8は本発明のさらにその他の実施形態に係
る梱包用緩衝体の使用状態を示す斜視図である。
【図9】 図9は図8に示す外箱の内部に梱包対象物、
梱包用緩衝体および他の緩衝部材を収容した状態を断面
図である。
【図10】 図10は本発明のさらにその他の実施形態
に係る梱包用緩衝体の使用状態を示す斜視図である。
【図11】 図11は図10に示す外箱の内部に梱包対
象物、梱包用緩衝体および他の緩衝部材を収容した状態
を断面図である。
【図12】 図12は梱包対象物を本発明の実施例に係
る梱包用緩衝体で梱包した状態を示す概略図である。
【図13】 図13は本発明の実施例で用いる落下試験
装置の概略図である。
【図14】 図14は落下試験による衝撃波形を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
2,2a,2b,2c… 梱包用緩衝体 4,4a,4b,4c… 第1面保持部 6,6c… 第2面支持部 8… ヒンジ部 10,10a… 梱包対象物 11a,11b… 緩衝用凹部 11c… 緩衝用凸部 12,12a,12b… 第1保持面 14,26,28,26a,28a… 補強リブ 16… 第1傾斜面 18… 第2傾斜面 20… 嵌合凹部 22… 嵌合凸部 24… 第2保持面 60,60a… 補助緩衝体
フロントページの続き (72)発明者 江川 亮子 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 ゼオン化成株式会社川崎研究所内 (72)発明者 大西 和幸 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社物性加工研究所内 Fターム(参考) 3E066 AA02 BA01 BA02 CA01 DB01 FA13 HA01 JA01 KA04 KA08 NA42

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梱包対象物の第1面を保持する第1面保
    持部と、 前記第1面保持部に対して回動自在に装着してあり、前
    記梱包対象物の第2面を保持する第2面保持部とを有
    し、 前記第1面保持部および第2面保持部の少なくともいず
    れか一方には、少なくとも一つの緩衝用凹部または緩衝
    用凸部が一体に成形してあり、 前記第1面保持部および第2面保持部が熱可塑性樹脂か
    ら成るシート状成形体により一体成形してある梱包用緩
    衝体。
  2. 【請求項2】 前記緩衝用凹部または緩衝用凸部の側壁
    には、1段以上5段以下の段部が形成してある請求項1
    に記載の梱包用緩衝体。
  3. 【請求項3】 前記シート状成形体の板厚Tと前記緩衝
    用凹部または緩衝用凸部の深さHnとの比T/Hnが、
    0.02以上0.07以下であることを特徴とする請求
    項2記載の梱包用緩衝体。
  4. 【請求項4】 前記段部のn段目のものの投影面積An
    と当該段部に隣接する大径側の段部の投影面積An−1
    との比An/An−1が、0.3以上0.9以下である
    ことを特徴とする請求項2または3の何れかに記載の梱
    包用緩衝体。
  5. 【請求項5】 前記段部のn段目のものの深さHnと当
    該段部に隣接する大径側の段部の深さHn−1との比H
    n−1/Hnが、0.3以上0.8以下であることを特
    徴とする請求項2〜4の何れかに記載の梱包用緩衝体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜6のいずれかに記載の梱包用
    緩衝体と、前記梱包対象物が保持された前記梱包用緩衝
    体の前記第1面と反対側の第3面を少なくとも覆う別部
    材の補助緩衝体とを有する梱包用緩衝体の組合せ。
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