JP2000208080A - 電子銃及び該電子銃を用いた装置 - Google Patents
電子銃及び該電子銃を用いた装置Info
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Abstract
発生領域をもつ電子線を生成する。 【解決手段】 真空容器8の内部には、それぞれ半球状
の電極1及びグリッド電極2が、曲率中心を点Oに位置
させて配置される。グリッド電極2の直径は電極1の1
/2であり、グリッド電極2は電極1の内側に配置され
る。グリッド電極1の内部には、電子を放出するフィラ
メント4と、アパーチャ5とが配置される。フィラメン
ト4とアパーチャ5は点Oに対して対称に配置され、フ
ィラメント4から放出した電子は、電極1で反射し、ア
パーチャ5の中心に集束してアパーチャ5から放出され
る。
Description
各種の観察装置、分析装置、あるいは加工装置に用いら
れる電子銃に関する。
として、透過電子顕微鏡(TEM)、走査電子顕微鏡
(SEM)等の観察装置、低速電子電子回折(LEE
D)、反射高速電子回折(RHEED)、オージェ電子
分光(AES)、及び電子エネルギー損失分光(EEL
S)等を利用した分析装置、さらには電子ビーム露光装
置等の加工装置が広く利用されている。
子線は、十分な電流量で、発生領域が微小でかつエネル
ギー幅が小さいことが望ましい。特に、ELLSやTE
Mによる電子線ホログラフィーにおいては、試料に入射
する1次電子線のエネルギー幅が装置の性能を直接左右
するので、できるだけエネルギー幅の狭い特性を持つ電
子銃を用いる必要がある。
型、及び両者を組み合わせたものがあり、この中で最も
狭いエネルギー幅を与えるのが電界放出型の電子銃であ
る。しかし、電界放出型の電子銃を用いてもEELS分
析等にとっては必ずしも十分でない場合があり、そのた
め、電子銃から放出された電子をエネルギーフィルタを
通してから試料に入射させる方法が検討されてきた。エ
ネルギーフィルタとしては様々な種類のものが提案され
ており、代表的なものとして、ウィーンフィルタ(Boer
ch, H., Geiger, J., and W. Stickel, Phys. Lett. 3
(1964) 64-66)や、半球電極型(Prouix, M., Marmet,
P., and Dutil, R Rev. Sci. Instum. 53 (1982) 778-7
80)がある。
エネルギーフィルタは、構造が複雑で大きく高価である
こと、必ずしも十分な電流量が得られないこと、レンズ
収差のために十分微小な領域に電子線を集束できないこ
と、等の問題がある。
輝度で、かつ、微小発生領域をもつ電子線を生成できる
エネルギーフィルタ付きの電子銃、及び電子銃を利用し
た各種装置を提供することを目的とする。
本発明の電子銃は、電子を発生する電子発生源と、前記
電子発生源から発生した電子のうち特定のエネルギーを
持つ電子を選択的に集束させる集束手段と、前記集束手
段による電子の集束位置に配置されたアパーチャとを有
する。
は、電子発生源から発生した電子は、集束手段により、
特定のエネルギーをもつものが特定の位置に集束され
る。この位置にはアパーチャが配置されており、集束さ
れた電子はアパーチャを通過して放出される。その結
果、高輝度でエネルギー幅が狭く、かつ平行性のよい電
子線が得られる。
成し、同心上に配置された第1及び第2の電極を有する
ものであってもよい。ここで、第2の電極は、第1の電
極の2分の1の直径を有している。この構成は、微小な
領域から放出する電子のエネルギー分析を行う2次元表
示型球面鏡分析器(大門 寛、日本物理学会誌第49巻
447頁)の装置構成を応用したものであり、これによ
り、電子発生源から放出された電子は、第1の電極と第
2の電極とが生成する静電場によって、放出角度によら
ずに、特定の運動エネルギーをもつものが選択的にアパ
ーチャに集束される。この場合、第2の電極をグリッド
電極とし、この内側に電子発生源を配置するのが望まし
い。また、電子発生源から放出された電子は、第1及び
第2の電極の曲率中心に対して対称となる位置に集束す
るので、アパーチャはこの位置に配置される。さらに、
選択するエネルギーを電子の運動エネルギー分布から外
れた値に設定すれば、電子はアパーチャを殆ど通過しな
くなるので、第1の電極に適当なパルス電圧を印加する
ことにより、パルス電子源として利用することも可能に
なる。
た各種装置、例えば、電子顕微鏡といった観察装置、試
料の組成を分析する分析装置、電子線照射により被加工
物を局所加熱させて加工する加工装置、あるいは電子線
露光装置にも適用することができ、これにより、試料の
観察、組成分析、被加工物の加工、被転写物へのパター
ン転写が高精度に行われる。
図面を参照して説明する。
の実施形態の電子銃の構成図である。
の内部には、半球状の電極1及び半球状のグリッド電極
2が、それぞれの曲率中心を点Oに位置させて配置され
ている。グリッド電極2の直径は電極1の直径の1/2
であり、グリッド電極2は電極1の内側に配置されるこ
とになる。真空容器8には、この電子銃を利用する装置
と接続するための接続部9が設けられている。
補正用の複数のガードリング3が配置されている。ガー
ドリング3は、電極1とグリッド電極2との間の端の電
場が球対称から外れることを防ぐために用いられる。
り熱電子を放出するフィラメント4と、フィラメント4
から放出された電子線が、後述するように電極1及びグ
リッド電極2の作用により通過するアパーチャ5とが設
けられている。これらフィラメント4及びアパーチャ5
は、この電子銃から放出される電子線の進行方向と垂直
な方向で点Oに対して対称に配置されている。さらに、
フィラメント4の周囲にはフィラメント4を中心として
配置される加速用グリッド電極6が設けられるととも
に、アパーチャ5の近傍には、アパーチャ5を通過した
電子線を加速するための2枚の引き出し電極7が設けら
れている。
いる。グリッド電極2、加速用グリッド電極6及びアパ
ーチャ5は同一電位とされる。また、電極1は、グリッ
ド電極2に対して負の電位が設定される。さらに、フィ
ラメント4の中心電位は、加速用グリッド電極6に対し
て同電位または負の電位に設定される。
ト4から放出され加速用グリッド電極6を通過した電子
の運動エネルギーは、フィラメント4での熱電子のエネ
ルギーの広がりと、フィラメント4と加速用グリッド電
極6との電位差によるエネルギーを加えた値になる。グ
リッド電極2に対する電極1の電位を−E(E>0)に
設定すると、加速用グリッド電極6を通過した電子のう
ち、運動エネルギーEをもって電極1に向かう電子は、
電極1とグリッド電極2とにより生成される静電場によ
って電極1で反射され、電子の放出角度によらずにアパ
ーチャ5の中心に厳密に集束し、その孔を通過する。そ
れ以外の運動エネルギーをもつ電子は、集束されず、大
部分はアパーチャ5を通過しない。なお、上記のEの値
としては通常、運動エネルギー分布が最大となる値を選
ぶ。
アパーチャ5上の集束点を放出点として、引き出し電極
7により加速される。その結果、高輝度で平行性が高
く、かつ、エネルギーの揃った電子線を生成することが
できる。
ネルギー分布から外れた値に設定すれば、電子はアパー
チャ5を殆ど通過しない。そこで、電子の運動エネルギ
ー分布が0とみなせる電圧値E'と上記Eの値を交互に
電極1に印加すれば、Eが印加されたときだけ電子はア
パーチャ5を通過するので、容易に電子線をパルス状に
生成することができる。
いては省略することができるが、加速用グリッド電極6
を設けない場合には、フィラメント4の中心電位は、グ
リッド電極2の電位と一致させる。また、引き出し電極
7も本電子銃に必須のものではなく、電子銃が接続され
る装置側に設けてもよい。
の実施形態の電子銃の構成図である。
及びアパーチャ15の配置が第1の実施形態と異なって
いる。すなわち、フィラメント14とアパーチャ15と
は、この電子銃から放出される電子線の進行方向と平行
な方向で、電極11及びグリッド電極12の中心点であ
る点Oに対して対称に配置され、フィラメント14の電
子放出点と、点Oと、アパーチャ15の孔の中心とが同
一直線上に配置される。それに伴って、加速用グリッド
電極16はフィラメント14を囲む位置に設けられ、引
き出し電極17も、アパーチャ15の電子の放出側の近
傍に配置される。その他の構成は第1の実施形態と同様
であるので、その説明は省略する。
6に対する電極11の電位を−E(E>0)に設定する
と、加速用グリッド電極16を通過した電子線のうち、
運動エネルギーEをもって一定の角度範囲に放出された
電子線は、電極11とグリッド電極12とが生成する静
電場によってアパーチャ15の中心に集束し、その孔を
通過する。この角度範囲は、加速用グリッド電極16の
大きさや、電極11及びグリッド電極12の立体角の大
きさに依存する。本実施形態ではこの立体角を2πとし
ているが、この角度をさらに大きくすることによって、
アパーチャ15上に集束する放出角度範囲を大きくする
ことが可能である。上記のEの値としては、第1の実施
形態と同様に、運動エネルギー分布が最大となる値を選
ぶのが好ましい。
チャ15上の集束点を放出点として、引き出し電極17
により加速される。その結果、高輝度で平行性が高く、
かつ、エネルギーの揃った電子線を生成することができ
る。また、電子の運動エネルギー分布が0とみなせる電
圧値E'と上記Eの値を交互に電極11に印加すること
によって、第1の実施形態と同様にパルス状の電子線を
容易に生成することもできる。
の実施形態の電子銃の構成図である。
チャは第1の実施形態と同様に配置されている。ただ
し、フィラメントとしては、電界放出型のものを用いて
いる。また、フィラメントを囲んで設けられた加速用グ
リッド電極の外側には、減速グリッド電極が設けられ、
電極21の天頂部には、ローパスフィルタの役割をもつ
ガードリング電極32が設けられている。さらに、真空
容器28には作動排気用の排気口28aが設けられてい
る。その他の構成は第1の実施形態と同様であるので、
その説明は省略する。
速用グリッド電極26との間の電界により電界放出され
た電子は、加速用グリッド電極26まで加速され、加速
用グリッド電極26と減速グリッド電極31との間で減
速される。その後、第1の実施形態と同様に、特定のエ
ネルギーを持つ電子はアパーチャ25の中心に集束し、
その孔を通過する。
チャ25上の集束点を放出点として、引き出し電極27
により加速される。その結果、高輝度で平行性が高く、
かつ、エネルギーの揃った電子線を生成することができ
る。また、第1の実施形態と同様にして、パルス状の電
子線を容易に生成することもできる。
銃について説明したが、本発明の電子銃は、電子線を利
用する観察装置、分析装置、あるいは加工装置など種々
の装置に用いることができる。
げられる。電子顕微鏡は、電子銃と、電子銃から照射さ
れた電子線により試料の表面を観察するための観察手段
とを有する。観察手段として、電子銃によって試料に電
子線を照射することによって発生する2次電子を試料に
対して走査しながら検出する2次電子検出器を用いれば
走査形電子顕微鏡が構成され、電子銃から放出され試料
を透過した電子線によって蛍光を発する蛍光パネルを用
いれば透過形電子顕微鏡が構成される。そして、電子銃
として本発明の電子銃を用いることにより、高輝度で平
行性が高く、しかもエネルギーの揃った電子線を試料に
照射することができるので、試料をより高精度に観察す
ることができる。
て試料の組成や元素等を分析する分析装置は、電子線を
試料に照射する電子銃と、電子線が試料に照射されるこ
とにより生ずる特定の物理現象を検出する分析手段とを
有する。分析手段としては、電子回折を利用したもの
や、オージェ電子分光を利用したものや、電子エネルギ
ー損失分光を利用したものがあるが、電子線の照射に本
発明の電子銃を用いることで、高輝度で平行性が高く、
しかもエネルギーの揃った電子線を試料に照射すること
ができるので、試料の分析をより高精度に行うことがで
きる。
子線を被加工物に照射させて局所加熱することにより被
加工物を加工する一般的な加工装置の他に、マスクパタ
ーンをウェハに転写してウェハに微小パターンを形成す
る電子線露光装置がある。電子線露光装置は、電子銃
と、パターンが予め形成されたマスクと被転写物となる
ウェハとを相対的に走査させる走査手段とを有するもの
で、電子銃から放出された電子線をマスクに照射し、マ
スクのパターンをウェハに露光することでウェハにマス
クのパターンを転写する。このような加工装置におい
て、電子銃として本発明の電子銃を用いることで、高輝
度で平行性が高く、しかもエネルギーの揃った電子線を
被加工物や被転写物に照射することができるので、被加
工物への加工や被転写物へのパターンの転写をより高精
度に行うことができる。
源として熱電子放出によるもの、電界放出によるものを
例に挙げて示したが、電子発生源はこれらに限定される
ものではなく、2次電子放出によるものや、光電子放出
によるものなども用いることができる。
子発生源から放出された電子のうち特定のエネルギーを
もつ電子を選択的に集束させる集束手段と、この集束手
段による集束位置に配置されたアパーチャとを有するこ
とで、集束手段で集束された特定エネルギーをもつ電子
がアパーチャを通過することになるので、高輝度でエネ
ルギー幅が狭く、かつ平行性のよい電子線を放出するこ
とができる。従って、本発明の電子銃を、電子線を利用
した観察装置、分析装置、加工装置あるいは電子線露光
装置に適用することで、試料の観察、組成分析、被加工
物の加工、あるいは被転写物へのパターンの転写をより
高精度に行うことができる。
る。
る。
る。
Claims (9)
- 【請求項1】 電子を発生する電子発生源と、 前記電子発生源から発生した電子のうち特定のエネルギ
ーを持つ電子を選択的に集束させる集束手段と、 前記集束手段による電子の集束位置に配置されたアパー
チャとを有する電子銃。 - 【請求項2】 前記集束手段は、それぞれ球面の一部を
形成する、第1の電極と、直径が前記第1の電極の直径
の2分の1で前記第1の電極と同心上に配置された第2
の電極とを有する請求項1に記載の電子銃。 - 【請求項3】 前記第2の電極はグリッド電極であり、
前記電子発生源は前記グリッド電極の内側に配置されて
いる請求項2に記載の電子銃。 - 【請求項4】 前記電子発生手段と前記アパーチャと
は、前記第1の電極及び第2の電極の曲率中心に対して
対称に配置されている請求項2または3に記載の電子
銃。 - 【請求項5】 前記第1の電極にはパルス電圧が印加さ
れる請求項2、3または4に記載の電子銃。 - 【請求項6】 電子線を放出する電子銃と、該電子銃か
ら照射された電子線により試料の表面を観察するための
観察手段とを有する観察装置において、 前記電子銃として、請求項1ないし5のいずれか1項に
記載の電子銃を用いたことを特徴とする観察装置。 - 【請求項7】 電子線を試料に照射する電子銃と、前記
試料の組成を分析するために前記試料に電子線が照射さ
れることにより生ずる特定の物理現象を検出する分析手
段とを有する分析装置において、 前記電子銃として、請求項1ないし5のいずれか1項に
記載の電子銃を用いたことを特徴とする分析装置。 - 【請求項8】 電子銃から電子線を被加工物に照射させ
て教書か熱することにより前記被加工物を加工する加工
装置において、 前記電子銃として、請求項1ないし5のいずれか1項に
記載の電子銃を用いたことを特徴とする加工装置。 - 【請求項9】 電子線を放出する電子銃と、転写すべき
パターンが予め形成されたマスクと被転写物とを相対的
に走査させる走査手段とを有し、前記電子線から放出さ
れた電子線を前記マスクに照射し、前記マスクのパター
ンを前記被転写物に露光して転写する電子線露光装置に
おいて、 前記電子銃として、請求項1ないし5のいずれか1項に
記載の電子銃を用いたことを特徴とする電子線露光装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11004405A JP2000208080A (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | 電子銃及び該電子銃を用いた装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11004405A JP2000208080A (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | 電子銃及び該電子銃を用いた装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000208080A true JP2000208080A (ja) | 2000-07-28 |
Family
ID=11583424
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11004405A Pending JP2000208080A (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | 電子銃及び該電子銃を用いた装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000208080A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP4546392A1 (en) | 2023-10-24 | 2025-04-30 | Jeol Ltd. | Charged particle gun and charged particle beam system |
-
1999
- 1999-01-11 JP JP11004405A patent/JP2000208080A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP4546392A1 (en) | 2023-10-24 | 2025-04-30 | Jeol Ltd. | Charged particle gun and charged particle beam system |
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