JP2000223683A - 複合部材及びその分離方法、貼り合わせ基板及びその分離方法、移設層の移設方法、並びにsoi基板の製造方法 - Google Patents

複合部材及びその分離方法、貼り合わせ基板及びその分離方法、移設層の移設方法、並びにsoi基板の製造方法

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JP2000223683A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】第1の基板と第2の基板とを貼り合わせてなる
貼り合わせ基板を多孔質層で適切に分離する。 【解決手段】多孔質層を内部に有し、その上に単結晶S
i層及び絶縁層を有する第1の基板10と、第2の基板
とを中心位置をずらして密着させて、第1の基板10の
外周端が第2の基板20の外周端より突出した突出部を
有する貼り合わせ基板30を作成する。そして、まず、
該突出部に向けて流体を噴射することによって分離開始
部40を形成し、次いで、貼り合わせ基板30を回転さ
せながら分離開始部40から分離を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合部材及びその
分離方法、貼り合わせ基板及びその分離方法、移設層の
移設方法、並びにSOI基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁層上に単結晶Si層を有する基板と
して、SOI(silicon on insulator)構造を有する基
板(SOI基板)が知られている。このSOI基板を採
用したデバイスは、通常のSi基板では到達し得ない数
々の優位点を有する。この優位点としては、例えば、以
下のものが挙げられる。 (1)誘電体分離が容易で高集積化に適している。 (2)放射線耐性に優れている。 (3)浮遊容量が小さく、素子の動作速度の高速化が可
能である。 (4)ウェル工程が不要である。 (5)ラッチアップを防止できる。 (6)薄膜化による完全な空乏型電界効果トランジスタ
の形成が可能である。
【0003】SOI構造は、上記のような様々な優位点
を有するため、ここ数十年、その形成方法に関する研究
が進められている。
【0004】SOI技術としては、古くは、単結晶サフ
ァイア基板上にSiをCVD(化学気相成長)法でヘテ
ロエピタキシ成長させて形成するSOS(silicon on s
apphire)技術が知られている。このSOS技術は、最
も成熟したSOI技術として一応の評価を得たものの、
Si層と下地のサファイア基板との界面における格子不
整合による大量の結晶欠陥の発生、サファイア基板を構
成するアルミニュームのSi層への混入、基板の価格、
大面積化への遅れ等により実用化が進んでいない。
【0005】比較的近年には、サファイア基板を使用せ
ずにSOI構造を実現しようという試みがなされてい
る。この試みは、次の2つの方法に大別される。
【0006】第1の方法は、Si単結晶基板の表面を酸
化した後に、その酸化膜(SiO2層)に窓を形成する
ことによりSi基板を部分的に表出させ、その部分をシ
ードとして横方向へ単結晶Siをエピタキシャル成長さ
せて、これによりSiO2上にSi単結晶層を形成する
方法である(この方法では、SiO2層上にSi層を堆
積させる)。
【0007】第2の方法は、Si単結晶基板そのものを
活性層として使用し、その下部にSiO2層を形成する
方法である(この方法では、Si層を堆積させない)。
【0008】上記の第1の方法を実現する手段として、
CVD法により直接的に単結晶Si層から横方向に単結
晶Siをエピタキシャル成長させる方法(CVD法)、
非晶質Siを堆積して熱処理により固相横方向エピタキ
シャル成長させる方法(固相成長法)、非晶質或いは多
結晶Si層に電子線やレーザー光等のエネルギービーム
を収束させて照射して溶融再結晶によりSiO2層上に
単結晶Si層を成長させる方法(ビームアニ−ル法)、
棒状ヒータにより帯状に溶融領域を走査する方法(Zone
Melting Recrystallization法)が知られている。
【0009】これらの方法にはそれぞれ一長一短がある
が、その制御性、生産性、均一性、品質に多大の問題を
残しており、未だに、工業的に実用化されたものはな
い。例えば、CVD法では、平坦化・薄膜化するために
犠牲酸化が必要となり、固相成長法では結晶性が悪い。
また、ビームアニール法では、収束ビームを走査するの
に要する処理時間、ビームの重なり具合や焦点調整など
の制御性に問題がある。このうち、Zone Melting Recry
stallization法が最も成熟しており、比較的大規模な集
積回路が試作されてはいるが、亜粒界等の結晶欠陥が多
数残留するという問題があり、少数キャリヤデバイスを
作成するまでに至っていない。
【0010】上記の第2の方法、すなわち、Si基板を
エピタキシャル成長のシードとして用いない方法として
は、次の4つの方法が挙げられる。
【0011】第1に、異方性エッチングによりV型の溝
が表面に形成された単結晶Si基板に酸化膜を形成し、
該酸化膜上に単結晶Si基板の厚さと同程度の厚さの多
結晶Si層を堆積させた後に、単結晶Si基板の裏面か
ら単結晶Siを研磨することによって、厚い多結晶Si
層上にV溝に囲まれて誘電分離されたSi単結晶領域を
有する基板を形成する方法がある。この方法では、結晶
性が良好な基板を形成することができるが、多結晶Si
を数百ミクロンも厚く堆積する工程や、単結晶Si基板
を裏面から研磨して分離されたSi活性層を残す工程に
関して、制御性や生産性の問題がある。
【0012】第2に、SIMOX(Separation by Ion
Implanted Oxygen)法がある。この方法は、単結晶Si
基板中に酸素イオンを注入することによりSiO2層を
形成する方法である。この方法では、 基板の内部にS
iO2層を形成するために、1018(ions/cm2
以上の酸素イオンを注入する必要があり、その注入時間
が長大であるため生産性が低い。また、製造コストが高
い。更に、多数の結晶欠陥が生じるため、少数キャリヤ
デバイスを作製するための充分な品質に至っていない。
【0013】第3に、多孔質Siの酸化による誘電体分
離によりSOI構造を形成する方法がある。この方法
は、プロトンイオン注入(イマイ他,J.Crysta
l Growth,vol 63,547(198
3))により、若しくは、エピタキシャル成長工程及び
パターニング工程により、P型単結晶Si基板の表面に
N型Si層を島状に形成し、この基板をHF溶液中で陽
極化成することにより、このN型Si島を囲むようにP
型Si基板のみを多孔質化した後に、増速酸化によりN
型Si島を誘電体分離する方法である。この方法では、
分離すべきSi領域をデバイス工程の前に決定する必要
があるため、デバイス設計の自由度を制限する点におい
て問題がある。
【0014】第4に、単結晶Si基板を、熱酸化した別
の単結晶Si基板に、熱処理又は接着剤により貼り合わ
せて、SOI構造を形成する方法がある。この方法で
は、デバイスを形成するための活性層を均一に薄膜化す
る必要がある。すなわち、数百ミクロンもの厚さを有す
る単結晶Si基板をミクロンオーダー或いはそれ以下に
薄膜化する必要がある。
【0015】薄膜化の方法としては、研磨による方法
と、選択エッチングによる方法とがある。
【0016】研磨による方法では、単結晶Siを均一に
薄膜化することが困難である。特にサブミクロンオーダ
ーへの薄膜化では、ばらつきが数十%になる。ウェハの
大口径化が進めば、その困難性は増す一方である。
【0017】選択エッチングによる方法は、均一な薄膜
化という点では有効であるが、選択比が102程度しか
得られない点、エッチング後の表面性が悪い点、SOI
層の結晶性が悪い点で問題がある。
【0018】ところで、ガラスに代表される光透過性基
板は、受光素子であるコンタクトセンサや投影型液晶表
示装置を構成する上で重要である。そして、センサや表
示装置の画素(絵素)をより一層、高密度化、高解像度
化、高精細化するには、高性能の駆動素子が必要とな
る。そこで、光透過性基板上に優れた結晶性を有する単
結晶Si層を形成する技術が求められている。
【0019】しかしながら、ガラスに代表される光透過
性基板上にSi層を堆積した場合、そのSi層は、非晶
質若しくは多結晶にしかならない。これは、光透過性基
板の結晶構造が非晶質であり、その上に形成されるSi
層が、光透過性基板の結晶構造の無秩序性を反映するた
めである。
【0020】本出願人は、特開平5−21338号にお
いて、新たなSOI技術を開示した。この技術は、単結
晶Si基板に多孔質層を形成し、その上に非多孔質層単
結晶層を形成した第1の基板を、絶縁層を介して第2の
基板に貼り合わせ、その後、貼り合わせ基板を多孔質層
で2枚に分離することにより、第2の基板に非多孔質単
結晶層を移し取るものである。この技術は、SOI層の
膜厚均一性が優れていること、SOI層の結晶欠陥密度
を低減し得ること、SOI層の表面平坦性が良好である
こと、高価な特殊仕様の製造装置が不要であること、数
100Å〜10μm程度の範囲のSOI膜を有するSO
I基板を同一の製造装置で製造可能なこと等の点で優れ
ている。
【0021】更に、本出願人は、特開平7−30288
9号において、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせ
た後に、第1の基板を破壊することなく第2の基板から
分離し、その後、分離した第1の基板の表面を平滑化し
て再度多孔質層を形成し、これを再利用する技術を開示
した。この技術は、第1の基板を無駄なく使用できるた
め、製造コストを大幅に低減することができ、製造工程
も単純であるという優れた利点を有する。
【0022】貼り合わせた基板を第1及び第2の基板の
双方を破壊することなく2枚に分離する方法としては、
例えば、貼り合わせ面に対して垂直な方向に力が加わる
ようにして両基板を互いに反対方向に引っ張る方法、貼
り合わせ面に対して平行に剪断応力を加える方法(例え
ば、貼り合わせ面に平行な面内で両基板を互いに反対方
向に移動させる方法や、円周方向に力が加わるようにし
て両基板を反対方向に回転させる方法など)、貼り合わ
せ面に対して垂直な方向に加圧する方法、分離領域に超
音波などの波動エネルギーを印加する方法、分離領域に
対して貼り合わせ基板の側面側から貼り合わせ面に平行
に剥離用部材(例えばナイフのような鋭利なブレード)
を挿入する方法、分離領域として機能する多孔質層に染
み込ませた物質の膨張エネルギーを利用する方法、分離
領域として機能する多孔質層を貼り合わせ基板の側面か
ら熱酸化させることにより、該多孔質層を体積膨張させ
て分離する方法、分離領域として機能する多孔質層を貼
り合わせ基板の側面から選択的にエッチングして分離す
る方法などがある。
【0023】多孔質Siは、Uhlir等によって1956年に半
導体の電解研磨の研究過程において発見された(A.Uhli
r, Bell Syst.Tech.J., vol.35, 333(1956))。多孔質S
iは、Si基板をHF溶液中で陽極化成(Anodization)する
ことにより形成することができる。
【0024】ウナガミ等は、陽極化成におけるSiの溶解
反応を研究し、HF溶液中のSiの陽極反応には正孔が必要
であり、その反応は、次の通りであると報告している
(T.ウナカ゛ミ、J.Electrochem.Soc., vol.127, 476(198
0))。 Si+2HF+(2-n)e+ → SiF2+2H++ne- SiF2+2HF → SiF4+H2 SiF4+2HF → H2SiF6 または、 Si+4HF+(4-λ)e+ → SiF4+4H++λe- SiF4+2HF → H2SiF6 ここで、e+およびe-は、それぞれ正孔と電子を表してい
る。また、nおよびλは、それぞれSiの1原子が溶解する
ために必要な正孔の数であり、n>2又はλ>4なる条件が
満たされた場合に多孔質Siが形成されるとしている。
【0025】以上のことから、正孔の存在するP型Siは
多孔質化されるが、N型Siは多孔質化されないと考える
ことができる。この多孔質化における選択性は長野等及
び今井によって報告されている(長野、中島、安野、大
中、梶原、電子通信学会技術研究報告、vol.79, SSD79-
9549(1979))、(K. Imai, Solid-State Electronics, vo
l.24,159(1981))。
【0026】しかしながら、高濃度のN型Siであれば
多孔質化されるとの報告もある(R.P. Holmstrom and
J. Y. Chi, Appl. Phys. Lett., vol. 42, 386(198
3))。したがって、P型、N型の別にこだわらず、多孔質
化が可能な基板を選択することが重要である。
【0027】多孔質層を形成する方法としては、上記の
陽極化成法の他に、例えば、シリコン基板中にイオンを
打ち込む方法がある。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】例えば、特開平5−2
1338号に記載された方法、即ち、多孔質層の上に単
結晶Si層等の非多孔質層を有する第1の基板を絶縁層
を介して第2の基板に貼り合わせてなる基板(以下、貼
り合わせ基板)を該多孔質層の部分で分離し、これによ
り、第1の基板側に形成された非多孔質層を第2の基板
に移設する方法においては、貼り合わせ基板を分離する
技術が極めて重要である。
【0029】例えば、貼り合わせ基板の分離の際に、分
離用の層である多孔質層以外の部分で貼り合わせ基板が
分離されると、例えば、活性層とすべき非多孔質層(例
えば、単結晶Si層)等が破壊され、所望のSOI基板
が得られない。
【0030】本発明は、上記の背景に鑑みてなされたも
のであり、例えば、貼り合わせ基板等の複合部材を多孔
質層等の分離層で適切に分離することを可能にすること
を目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面に係
る複号部材の分離方法は、内部に分離層を有する第1の
部材と、第2の部材とを密着させた構造を有する複合部
材の分離方法であって、前記複合部材は、前記第1の部
材の外周端が前記第2の部材の外周端より外側に突出し
た突出部を有し、前記分離方法は、前記突出部から前記
複合部材の分離を開始し、その後、前記分離層の部分で
前記複合部材を2つの部材に分離する分離工程を有する
ことを特徴とする。
【0032】本発明の第1の側面に係る複号部材の分離
方法において、例えば、前記第1の部材及び前記第2の
部材は、主面の形状が同一であり、前記複合部材は、前
記第1の部材の主面と前記第2の部材の主面とを互いの
中心位置をずらして密着させた構造を有することが好ま
しい。
【0033】本発明の第1の側面に係る複号部材の分離
方法において、例えば、前記第2の部材の主面は、前記
第1の部材の主面より小さく、前記複合部材は、前記第
1の部材の主面と前記第2の部材の主面とを密着させた
構造を有することが好ましい。
【0034】本発明の第1の側面に係る複号部材の分離
方法において、例えば、前記分離工程は、前記突出部を
処理して分離開始部を形成する予備分離工程と、前記分
離開始部から前記複合部材の分離を開始し、その後、実
質的に前記分離層のみを破壊して前記複合部材を前記分
離層の部分で2つの部材に分離する本分離工程とを含む
ことが好ましい。
【0035】本発明の第2の側面に係る複号部材の製造
方法は、内部に分離用の層を有する第1の部材と、第2
の部材とを密着させて、前記第1の部材の外周端が前記
第2の部材の外周端より外側に突出した突出部を有する
複合部材を製造することを特徴とする。
【0036】本発明の第3の側面に係る移設層の移設方
法は、第1の部材の表面の移設層を第2の部材に移設す
る移設方法であって、内部に分離層を有し、その上に移
設層を有する第1の部材と、第2の部材とを密着させ
て、前記第1の部材の外周端が前記第2の部材の外周端
より外側に突出した複合部材を作成する作成工程と、前
記突出部から前記複合部材の分離を開始し、その後、前
記分離層の部分で前記複合部材を2つの部材に分離し、
これにより、前記第1の部材の移設層を前記第2の部材
に移設する分離工程とを有することを特徴とする。
【0037】本発明の第4の側面に係る貼り合わせ基板
の分離方法は、内部に分離層を有し、その上に移設層を
有する第1の基板の前記移設層と、第2の基板とを密着
させた構造を有する貼り合わせ基板を2枚の基板に分離
する分離方法であって、前記貼り合わせ基板は、前記第
1の基板の外周端が前記第2の基板の外周端より外側に
突出した突出部を有し、前記分離方法は、前記突出部か
ら前記貼り合わせ基板の分離を開始し、その後、前記分
離層の部分で前記貼り合わせ基板を2枚の基板に分離す
る分離工程を有することを特徴とする。
【0038】本発明の第4の側面に係る貼り合わせ基板
の分離方法において、例えば、前記第1の基板及び前記
第2の基板は、同一の大きさを有し、前記貼り合わせ基
板は、前記第1の基板と前記第2の基板とを互いの中心
位置をずらして密着させた構造を有することが好まし
い。
【0039】本発明の第5の側面に係る貼り合わせ基板
の分離方法において、例えば、前記貼り合わせ基板は、
第1の基板と、該第1の基板より小さい第2の基板とを
密着させた構造を有することが好ましい。
【0040】本発明の第5の側面に係る貼り合わせ基板
の分離方法において、例えば、前記第2の基板は、オリ
エンテーション・フラット又はノッチを有し、前記貼り
合わせ基板は、前記第2の基板のオリエンテーション・
フラット又はノッチの存在により前記第1の基板が露出
した部分を前記突出部として有することが好ましい。
【0041】本発明の第5の側面に係る貼り合わせ基板
の分離方法において、例えば、前記第1の基板及び前記
第2の基板は、オリエンテーション・フラット又はノッ
チを有し、前記貼り合わせ基板は、前記第1の基板のオ
リエンテーション・フラット又はノッチと前記第2の基
板のオリエンテーション・フラット又はノッチとが重な
らないように、前記第1の基板と前記第2の基板とを密
着させてなり、前記第2の基板のオリエンテーション・
フラット又はノッチの存在により前記第1の基板が露出
した部分を前記突出部として有することが好ましい。
【0042】本発明の第6の側面に係る貼り合わせ基板
の製造方法は、内部に分離層を有し、その上に移設層を
有する第1の基板の前記移設層と、第2の基板とを貼り
合わせて、前記第1の基板の外周端が前記第2の基板の
外周端より外側に突出した突出部を有する貼り合わせ基
板を製造することを特徴とする。
【0043】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法は、第1の基板の表面の移設層を第2の基板に移設す
る移設方法であって、内部に分離層を有し、その上に移
設層を有する第1の基板の前記移設層と、第2の基板と
を貼り合わせて、前記第1の基板の外周端が前記第2の
基板の外周端より外側に突出した突出部を有する貼り合
わせ基板を作成する作成工程と、前記突出部から前記貼
り合わせ基板の分離を開始し、その後、前記分離層の部
分で前記貼り合わせ基板を分離し、これにより、前記第
1の基板の移設層を前記第2の基板に移設する分離工程
とを有することを特徴とする。
【0044】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記作成工程では、同一の大きさ
を有する第1の基板と第2の基板とを互いの中心位置を
ずらして密着させて前記貼り合わせ基板を作成すること
が好ましい。
【0045】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記作成工程では、第1の基板
と、該第1の基板より小さい第2の基板とを密着させて
前記貼り合わせ基板を作成することが好ましい。
【0046】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記作成工程では、第1の基板
と、オリエンテーション・フラット又はノッチを有する
第2の基板とを密着させ、前記第2の基板のオリエンテ
ーション・フラット又はノッチの存在により前記第1の
基板が露出する部分を前記突出部として有する貼り合わ
せ基板を作成することが好ましい。
【0047】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記作成工程では、オリエンテー
ション・フラット又はノッチを有する第1及び第2の基
板を準備し、前記第1の基板のオリエンテーション・フ
ラット又はノッチと前記第2の基板のオリエンテーショ
ン・フラット又はノッチとが重ならないように、前記第
1の基板と前記第2の基板とを密着させて貼り合わせ基
板を作成することが好ましい。
【0048】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記分離工程は、前記突出部を処
理して分離開始部を形成する予備分離工程と、前記分離
開始部から前記貼り合わせ基板の分離を開始し、その
後、実質的に前記分離層のみを破壊して前記貼り合わせ
基板を前記分離層の部分で2枚の基板に分離することが
好ましい。
【0049】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記予備分離工程では、前記突出
部に向けて流体を噴射することにより、該流体により前
記分離開始部を形成することが好ましい。
【0050】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記予備分離工程では、前記突出
部における前記第1の基板と前記第2の基板との隙間に
楔状の部材を挿入することにより前記分離開始部を形成
することが好ましい。
【0051】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記予備分離工程では、前記突出
部に対して振動エネルギーを供給することにより前記分
離開始部を形成することが好ましい。
【0052】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記予備分離工程では、前記突出
部を液体に浸して、該液体を介して該突出部に振動エネ
ルギーを供給することにより前記分離開始部を形成する
ことが好ましい。
【0053】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記液体として水を利用すること
が好ましい。
【0054】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記液体としてエッチング液を利
用することが好ましい。
【0055】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記予備分離工程では、前記突出
部における前記移設層及び前記分離層をエッチングする
ことにより前記分離開始部を形成することが好ましい。
【0056】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記分離工程では、前記突出部に
向けて流体を噴射することにより前記貼り合わせ基板に
分離開始部を形成し、その後、流体を打ち込む位置を変
更しながら前記貼り合わせ基板の分離を進めることが好
ましい。
【0057】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記分離工程では、前記突出部に
おける前記第1の基板と前記第2の基板との隙間に楔状
の部材を挿入することにより、前記貼り合わせ基板を分
離することが好ましい。
【0058】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記分離開始部は、当該部分にお
ける前記分離層が最も脆弱な構造を有する部分であるこ
とが好ましい。
【0059】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記分離開始部は、当該部分にお
ける前記移設層が除去され、該移設層の下層の分離層が
露出した部分であることが好ましい。
【0060】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記分離開始部は、当該部分にお
ける分離層が露出すると共に、該分離層の外周端が前記
貼り合わせ基板の内側に向かって窪んでいることが好ま
しい。
【0061】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記分離層は、多孔質層であるこ
とが好ましい。
【0062】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記第1の基板は、基板に陽極化
成処理を施すことにより前記分離層としての多孔質層を
形成し、その上に前記移設層を形成した基板であること
が好ましい。
【0063】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記第1の基板は、分離層とし
て、イオン注入により形成された多孔質層を有すること
が好ましい。
【0064】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記移設層は、単結晶Si層を含
むことが好ましい。
【0065】本発明の第7の側面に係る移設層の移設方
法において、例えば、前記移設層は、前記分離層の上
に、前記移設層として、単結晶Si層及び絶縁層を順に
有することが好ましい。
【0066】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法は、内部に多孔質層を有し、その上に単結晶Si
層を含む移設層を有する第1の基板の表面と第2の基板
とを貼り合わせて、前記第1の基板の外周端が前記第2
の基板の外周端より外側に突出した突出部を有する貼り
合わせ基板を作成する作成工程と、前記突出部から前記
貼り合わせ基板の分離を開始し、その後、前記多孔質層
の部分で前記貼り合わせ基板を分離して、前記第1の基
板の移設層を前記第2の基板に移設する分離工程と、分
離後の第2の基板の表面に残留する多孔質層を除去する
除去工程とを有することを特徴とする。
【0067】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記第1の基板は、前記移設
層として、前記単結晶Si層の他に、該単結晶Si層の
上に絶縁層を有することが好ましい。
【0068】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記第2の基板は、表面に絶
縁層を有することが好ましい。
【0069】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記作成工程では、同一の大
きさを有する第1の基板と第2の基板とを互いの中心位
置をずらして密着させて前記貼り合わせ基板を作成する
ことが好ましい。
【0070】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記作成工程では、第1の基
板と、該第1の基板より小さい第2の基板とを密着させ
て前記貼り合わせ基板を作成することが好ましい。
【0071】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記作成工程では、前記第1
の基板と前記第2の基板とを互いの中心位置を一致させ
て密着させることが好ましい。
【0072】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記作成工程では、第1の基
板と、オリエンテーション・フラット又はノッチを有す
る第2の基板とを密着させ、前記第2の基板のオリエン
テーション・フラット又はノッチの存在により前記第1
の基板が露出する部分を前記突出部として有する貼り合
わせ基板を作成することが好ましい。
【0073】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記作成工程では、オリエン
テーション・フラット又はノッチを有する第1及び第2
の基板を準備し、前記第1の基板のオリエンテーション
・フラット又はノッチと前記第2の基板のオリエンテー
ション・フラット又はノッチとが重ならないように、前
記第1の基板と前記第2の基板とを密着させて貼り合わ
せ基板を作成することが好ましい。
【0074】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記分離工程は、前記突出部
を処理して分離開始部を形成する予備分離工程と、前記
分離開始部から前記貼り合わせ基板の分離を開始し、そ
の後、実質的に前記多孔質層のみを破壊して前記貼り合
わせ基板を前記多孔質層の部分で2枚の基板に分離する
ことが好ましい。
【0075】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記予備分離工程では、前記
突出部に向けて流体を噴射することにより、該流体によ
り前記分離開始部を形成することが好ましい。
【0076】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記予備分離工程では、前記
突出部における前記第1の基板と前記第2の基板との隙
間に楔状の部材を挿入することにより前記分離開始部を
形成することが好ましい。
【0077】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記予備分離工程では、前記
突出部に対して振動エネルギーを供給することにより前
記分離開始部を形成することが好ましい。
【0078】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記予備分離工程では、前記
突出部を液体に浸して、該液体を介して該突出部に振動
エネルギーを供給することにより前記分離開始部を形成
することが好ましい。
【0079】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記液体として水を利用する
ことが好ましい。
【0080】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記液体としてエッチング液
を利用することが好ましい。
【0081】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記予備分離工程では、前記
突出部における前記移設層及び前記多孔質層をエッチン
グすることにより前記分離開始部を形成することが好ま
しい。
【0082】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記分離工程では、前記突出
部に向けて流体を噴射することにより前記貼り合わせ基
板に分離開始部を形成し、その後、流体を打ち込む位置
を変更しながら前記貼り合わせ基板の分離を進めること
が好ましい。
【0083】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記分離工程では、前記突出
部における前記第1の基板と前記第2の基板との隙間に
楔状の部材を挿入することにより、前記貼り合わせ基板
を分離することが好ましい。
【0084】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記分離開始部は、当該部分
における前記分多孔質層が最も脆弱な構造を有する部分
であることが好ましい。
【0085】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記分離開始部は、当該部分
における前記移設層が除去され、該移設層の下層の多孔
質層が露出した部分であることが好ましい。
【0086】本発明の第8の側面に係るSOI基板の製
造方法において、例えば、前記分離開始部は、当該部分
における多孔質層が露出すると共に、該多孔質層の外周
端が前記貼り合わせ基板の内側に向かって窪んでいるこ
とが好ましい。
【0087】本発明の第9の側面に係る複合部材は、内
部に分離層を有する第1の部材と、第2の部材とを密着
させた構造を有する複合部材であって、前記第1の部材
の外周端が前記第2の部材の外周端より外側に突出した
突出部を有することを特徴とする。
【0088】本発明の第10の側面に係る貼り合わせ基
板は、内部に分離層を有し、その上に移設層を有する第
1の基板の前記移設層と、第2の基板とを密着させた構
造を有する貼り合わせ基板であって、前記第1の基板の
外周端が前記第2の基板の外周端より外側に突出した突
出部を有することを特徴とする。
【0089】本発明の第11の側面に係る貼り合わせ基
板は、内部に多孔質層を有し、その上に単結晶Si層を
含む移設層を有する第1の基板の表面と第2の基板とを
貼り合わせてなる貼り合わせ基板であって、前記第1の
基板の外周端が前記第2の基板の外周端より外側に突出
した突出部を有することを特徴とする。
【0090】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の好適な実施の形態を説明する。
【0091】図1A〜図1Gは、本発明の好適な実施の
形態に係るSOI基板の製造方法を概略的に説明するた
めの模式図である。
【0092】まず、図1Aに示す工程では、単結晶Si
基板11を準備して、その表面に陽極化成処理等により
多孔質Si層12を形成する。
【0093】次いで、図1Bに示す工程では、多孔質S
i層12上に非多孔質の単結晶Si層13をエピタキシ
ャル成長法により形成する。その後、その表面を酸化す
ることにより絶縁層(SiO2層)14を形成する。こ
れにより、第1の基板10が形成される。
【0094】ここで、多孔質Si層12は、例えば、単
結晶Si基板11に水素、ヘリウム又は不活性ガス等の
イオンを注入する方法(イオン注入法)により形成して
もよい。この方法により形成される多孔質Si層は、多
数の微小空洞を有し、微小空洞(microcavity)層とも
呼ばれる。
【0095】次いで、図1Cに示す工程では、単結晶S
iからなる第2の基板20を準備し、第1の基板10と
第2の基板20とを、第2の基板20と絶縁層14とが
面するように室温で密着させて貼り合わせ基板を作成す
る。
【0096】ここで、本発明の好適な実施の形態では、
分離用の層(分離層)としての多孔質層12を有する基
板、即ち、第1の基板10の外周端の一部が第1の基板
20の外周端よりも外側に存在する部分(以下、突出部
という)を有する貼り合わせ基板30を作成する。この
ような貼り合わせ基板30を作成する方法としては、例
えば、以下の方法が好適である。
【0097】(1)同一サイズの第1の基板10と第2
の基板20とを互いの中心位置をずらして密着させる。
【0098】(2)第1の基板10と、該第1の基板1
0よりもサイズの小さな第2の基板20とを密着させ
る。
【0099】(3)第2の基板20としてノッチ或いは
オリエンテーション・フラットを有する基板を採用し、
第2の基板のノッチ或いはオリエンテーション・フラッ
トの部分で、第1の基板10の表面を露出させる。この
場合、第2の基板20のノッチ或いはオリエンテーショ
ン・フラットの部分では、第1の基板10の外周端が第
2の基板20の外周端より外側に突出している。
【0100】(4)第1の基板10と第2の基板20と
を貼り合わせた後に、第2の基板の外周部の一部又は全
部を研削する。
【0101】ここで、(3)の方法において、第1の基
板10としてもノッチ或いはオリエンテーション・フラ
ットを有する基板を採用する場合には、第1の基板10
のノッチ或いはオリエンテーション・フラットと、第2
の基板20のノッチ或いはオリエンテーション・フラッ
トとが重ならないように両基板を重ねればよい。
【0102】図1Cは、同一サイズの第1の基板10と
第2の基板20とを互いの中心位置をずらして密着させ
る方法を適用した例を模式的に示している。第1の基板
10の一部の突出量Dは、例えば0.1mm〜0.5m
m程度で十分であるが、それより大きくてもよい。
【0103】図2は、図1Cに示す貼り合わせ基板30
の一例を模式的に示す斜視図である。また、図5は、第
1の基板10と、該第1の基板10よりもサイズの小さ
な第2の基板20とを中心位置を一致させて密着させて
なる貼り合わせ基板30の一例を示す斜視図である。
【0104】なお、絶縁層14は、上記のように単結晶
Si層13側に形成しても良いし、第2の基板20上に
形成しても良く、両者に形成しても良く、結果として、
第1の基板と第2の基板を密着させた際に、図1Cに示
す状態になれば良い。しかしながら、上記のように、絶
縁層14を活性層となる単結晶Si層13側に形成する
ことにより、第1の基板10と第2の基板との貼り合せ
の界面を活性層から遠ざけることができるため、より高
品位のSOI基板を得ることができる。
【0105】次いで、図1Dに示す工程では、突出部
に、分離処理を開始する部分である分離開始部40を形
成する。具体的には、第1の基板10の突出部の少なく
とも一部の領域における移設層(単結晶Si層13及び
絶縁層14)を除去し、必要に応じて該移設層の下の多
孔質層を除去することにより分離開始部40を形成す
る。分離開始部40の形成方法としては、例えば、次の
方法が好適である。
【0106】(1)突出部に向けて流体を噴射し、当該
部分の移設層及びその下の多孔質層12を破壊して除去
する。
【0107】(2)突出部における貼り合わせ面(第1
の基板10と第2の基板20との貼り合わせ面)付近に
楔を挿入し、これにより、当該部分の移設層及びその下
の多孔質層12を破壊して除去する。
【0108】(3)突出部に超音波等の振動エネルギー
を誘導し、これにより、当該部分の多孔質層12を破壊
し、その上の移設層を剥離する。
【0109】(4)突出部をエッチング液に浸して、エ
ッチングにより移設層及びその下の多孔質層12を除去
する。
【0110】なお、図1Dにおいて、12aは、分離開
始部40が形成された後の多孔質層、13aは、分離開
始部40が形成された後の単結晶Si層、14aは、分
離開始部40が形成された後の絶縁層である。
【0111】分離開始部40は、続く分離工程におい
て、実質的に多孔質層12のみが破壊されて貼り合わせ
基板が2枚の基板に分離されることが可能な構造を有す
ることが好ましい。或いは、分離開始部40は、単結晶
Si層13a、絶縁層14a、第2の基板20、単結晶
Si基板、及び、それらの層又は基板の界面に比して多
孔質層12が機械的に脆弱な構造を有する部分であるこ
とが好ましい。
【0112】より具体的には、分離開始部40は、例え
ば、多孔質層12が貼り合わせ基板の側面に露出した構
造を有することが好ましく、図1Dに示すように、多孔
質層12の外周端が移設層の外周端よりも内側に窪んで
いることが更に好ましい。
【0113】以上のように、突出部を有する貼り合わせ
基板30を形成することにより、当該部分の移設層や、
その下の多孔質層を容易に除去することができる。これ
は、突出部の移設層は、他の部分の移設層よりも露出の
度合が大きいからである。従って、突出部を有する貼り
合わせ基板を形成することにより、分離開始部を容易に
形成することができる。
【0114】また、分離開始部40を形成することによ
り、続く分離工程において、多孔質層12を選択的に破
壊して貼り合わせ基板を分離することができるため、分
離工程における欠陥の発生を効果的に防止することがで
きる。
【0115】次いで、図1Eに示す工程では、分離開始
部40が形成された貼り合わせ基板を、その分離開始部
40の多孔質層12の部分で分離を開始し、最終的に多
孔質層12の部分で2枚の基板に完全に分離する。分離
の方法としては、例えば、次のような方法が好適であ
る。
【0116】(1)流体による分離 貼り合わせ基板の外周部の隙間に向けて束状の流体(例
えば、水等の液体、空気や窒素等の気体)を噴射し、該
流体により該貼り合わせ基板を多孔質層12の部分で2
枚の基板に分離する。
【0117】(2)楔による分離 貼り合わせ基板の外周部の隙間に、例えば樹脂製の薄い
楔を緩やかに挿入することにより、該貼り合わせ基板を
多孔質層12の部分で2枚の基板に分離する。
【0118】(3)引き剥がしによる分離 貼り合わせ基板の一方の面を固定し、フレキシブルテー
プ等を利用して他方の面を該貼り合わせ基板の軸方向に
引っ張ることにより、該貼り合わせ基板を多孔質層で分
離する。
【0119】(4)せん断応力による分離 貼り合わせ基板の一方の面を固定し、他方の面を該貼り
合わせ基板の面方向に移動させるように該他方の面に力
を印加することにより、せん断応力によって該貼り合わ
せ基板を多孔質層で分離する。
【0120】ここで、図1Dに示す分離開始部の形成工
程(予備分離工程)と、図1Eに示す分離工程(本分離
工程)とを同一の処理装置により連続的に実施してもよ
い。例えば、ウォータージェット装置(流体による分離
装置)を利用し、水等の液体により、分離開始部の形成
工程(予備分離工程)と分離工程(本分離工程)とを連
続的に実施することが好適である。この場合、突出部に
おいて分離処理を開始し、貼り合わせ基板が完全に分離
されるまで該分離処理を続行することになる。
【0121】以上のように、分離開始部を形成した後
に、該分離開始部から分離処理を開始することにより、
貼り合わせ基板を実質的に多孔質層の部分のみで分離す
ることができ、単結晶Si層13a、絶縁層14a、第
2の基板20、単結晶Si基板11、及び、それらの層
又は基板の界面の破壊(欠陥の発生)を防止することが
できる。
【0122】また、突出部を有する貼り合わせ基板を用
いて、最初に該突出部に分離開始部を形成し、該分離開
始部から全体的な分離を開始することにより、貼り合わ
せ基板を実質的に多孔質層の部分のみで分離することが
でき、単結晶Si層13、絶縁層14、第2の基板2
0、単結晶Si基板11、及び、それらの層又は基板の
界面が破壊されることを防止することができる。
【0123】ところで、例えば、同一サイズの第1の基
板10と第2の基板とをノッチ又はオリエンテーション
・フラットを一致させて密着させてなる貼り合わせ基板
(通常の貼り合わせ基板)をそのまま分離する場合に
は、単結晶Si層13、絶縁層14、第2の基板20、
単結晶Si基板11、及び、それらの層又は基板の界面
が破壊されて欠陥が発生する場合がある。このメカニズ
ムは、次のように考えられる。
【0124】貼り合わせ基板においては、多孔質層12
が最も脆弱であることが理想的である。しかしながら、
実際には、例えば、多孔質層12、単結晶Si層13、
絶縁層14、第2の基板20の間に作用する応力の他、
貼り合せの不良等により、局所的に多孔質層12と同程
度に脆弱な部分、或いは、多孔質層12よりも脆弱な部
分(以下、欠陥誘引部)が発生し得る。
【0125】このような欠陥誘引部は、分離処理におい
て優先的に破壊されて欠陥を齎すことになる。このよう
な欠陥は、分離処理を開始する部分、即ち、分離のため
の力を最初に印加する部分において発生し易い。これ
は、分離処理を開始する部分、即ち、貼り合わせ基板の
外周部は、多孔質層12、単結晶Si層13、絶縁層1
4及び第2の基板20に対して同程度の力が作用するた
め、欠陥誘引部が存在すると、該欠陥誘引部が多孔質層
12に先立って破壊される可能性が高いからであると考
えられる。一方、分離処理が進行すると、平均的な強度
が最も脆弱な層である多孔質層12に対して集中的に分
離のための力(分離力)が作用し、他の部分には該分離
力が作用しにくいため、欠陥誘引部の有無に拘らず、多
孔質層12が選択的に分離されると考えられる。
【0126】従って、本実施の形態のように、突出部を
有する貼り合わせ基板30を形成し、該突出部に分離開
始部を形成し、以降の分離処理を該分離開始部40から
開始することが好ましい。
【0127】図1Eに示す分離工程により、分離後の第
1の基板10’は、単結晶Si基板11上に多孔質12
bを有する構造となる。一方、分離後の第2の基板2
0’は、多孔質Si層12c/単結晶Si層13b/絶
縁層14b/単結晶Si基板20の積層構造となる。
【0128】即ち、以上の工程により、第1の基板の多
孔質層12上の単結晶Si層13及び絶縁層14を第2
の基板に移設することができる。ここで、多孔質層12
は、分離層の一例、単結晶Si層13及び絶縁層14
は、第1の基板から第2の基板に移設される移設層の一
例である。
【0129】図1Fに示す工程では、分離後の第2の基
板20’の表面の多孔質層12cを選択的に除去する。
これにより、図1Fに示すように、単結晶Si層13b
/絶縁層14b/単結晶Si基板20の積層構造、即
ち、SOI構造を有するSOI基板50が得られる。
【0130】図1Gに示す工程では、分離後の第1の基
板10’の単結晶Si基板11上の多孔質層12bをエ
ッチング等により選択的に除去する。このようにして得
られる単結晶Si基板11は、再び第1の基板10を形
成するための基板、又は第2の基板20として利用され
得る。
【0131】以上のように、本発明の好適な実施の形態
によれば、突出部を有する貼り合わせ基板を形成し、分
離処理の開始時に該突出部に分離開始部を形成すること
により、以降の分離処理において該分離開始部が優先的
に破壊されるため、欠陥の発生を防止することができ
る。
【0132】次に、図1D及び図1Eに示す分離開始部
の形成工程(予備分離工程)及び分離工程(本分離工
程)の実施に好適な処理装置を説明する。
【0133】[第1の処理装置]図3、図4、図6、図
7は、本発明の好適な実施の形態に係る貼り合わせ基板
の処理装置の構成を概略的に示す図である。なお、図3
及び図4は、図2に示す貼り合わせ基板30を処理する
例を示し、図6及び図7は、図5に示す貼り合わせ基板
30を処理する例を示している。
【0134】図3、図4、図6、図7に示す処理装置1
00は、一対の基板保持部103及び104を有し、該
基板保持部103及び104により貼り合わせ基板30
を両側から押圧して保持する。基板保持部103、10
4は、夫々回転可能に軸支された回転軸101、102
に連結されている。
【0135】回転軸101、102の少なくとも一方
は、貼り合わせ基板30に押圧力を印加する他、基板保
持部103と基板保持部104との間隔を縮めたり広げ
たりするためのアクチュエータ(例えば、エアシリン
ダ)に連結されている。また、回転軸101、102の
少なくとも一方は、回転源(例えば、モータ)の回転軸
に連結されており、該回転源が発生する駆動力により貼
り合わせ基板30を回転させることができる。
【0136】また、この処理装置100は、水等の液体
又は空気や窒素等の気体、即ち流体を噴射するための噴
射ノズル105を有する。噴射ノズル105の径は、例
えば0.1mm程度が好適である。この流体として、水
を用いる装置は、特に、ウォータージェット装置とも呼
ばれる。
【0137】この処理装置100を図1Dに示す分離開
始部の形成工程(予備分離工程)において使用する場合
は、図3又は図6に示すように、貼り合わせ基板30の
突出部を噴射ノズル105に対向させた状態で貼り合わ
せ基板30を固定し、その状態で、該貼り合わせ基板3
0の突出部に向けて噴射ノズル105より流体を噴射す
る。
【0138】また、この処理装置100を図1Eに示す
分離工程(本分離工程)において使用する場合は、図4
又は図7に示すように、分離開始部40を有する貼り合
わせ基板30を該分離開始部40が噴射ノズル105に
対向する状態で、該分離開始部40に向けて噴射ノズル
105から流体を噴射し、その後、貼り合わせ基板30
を回転させながら分離を進める。
【0139】この処理装置100を分離開始部の形成工
程(予備分離工程)及び分離工程(本分離工程)におい
て連続的に使用する場合は、まず、図3又は図6に示す
ように、貼り合わせ基板を固定した状態で、該貼り合わ
せ基板の突出部に向けて噴射ノズル105より流体を噴
射する(予備分離工程)。そして、分離開始部40が形
成されたら、図4又は図7に示すように、貼り合わせ基
板30を回転させることにより、分離工程(本分離工
程)に移行し、その後は、貼り合わせ基板30を回転さ
せた状態で該貼り合わせ基板30を多孔質層の部分で完
全に分離する。
【0140】[第2の処理装置]図8は、本発明の好適
な実施の形態に係る貼り合わせ基板の処理装置の構成を
概略的に示す図である。図8に示す処理装置200は、
貼り合わせ基板30を支持する支持部203を有する支
持台201と、貼り合わせ基板30を支持部203に押
圧するための弾性体202と、楔210とを有する。
【0141】この処理装置200を図1Dに示す分離開
始部の形成工程(予備分離工程)において使用する場合
は、貼り合わせ基板30の突出部の反対側を支持部20
3により支持し、その状態で、突出部における貼り合わ
せ基板の貼り合わせ面付近に楔210を所定量だけ緩や
かに挿入する。これにより、突出部の多孔質層及びその
上の移設層が破壊され、貼り合わせ基板30に分離開始
部が形成される。
【0142】また、この処理装置200を図1Eに示す
分離工程(本分離工程)において使用する場合は、分離
開始部を有する貼り合わせ基板30を支持部203によ
り該分離開始部の反対側の部分で支持し、その状態で、
分離開始部に楔210を緩やかに挿入し、その後、楔2
10を押し込むことにより分離を進める。
【0143】なお、図8は、図2に示す貼り合わせ基板
30に分離開始部を形成する様子を示しているが、図5
に示す貼り合わせ基板30或いは突出部を有する他の貼
り合わせ基板に関しても、この処理装置200により、
同様に分離開始部を形成することができる。
【0144】この処理装置200を分離開始部の形成工
程(予備分離工程)及び分離工程(本分離工程)におい
て連続的に使用する場合は、分離開始部を形成した後
に、更に、楔210を貼り合わせ基板30内に押し込め
ばよい。
【0145】[第3の処理装置]図9は、本発明の好適
な実施の形態に係る処理装置の構成を概略的に示す図で
ある。図9に示す処理装置300は、処理槽301と、
処理槽301に超音波等の振動エネルギーを供給するた
めの振動源302を有する。
【0146】この処理装置300では、処理槽301内
に振動エネルギーの伝達媒体(例えば、水、エッチング
液等)303を入れ、キャリア310に収容された1又
は複数枚の貼り合わせ基板30を処理槽301内に置い
た状態で貼り合わせ基板30を処理する。
【0147】この処理装置300を図1Dに示す分離開
始部の形成工程(予備分離工程)において使用する場合
は、図9に示すように、1又は複数の貼り合わせ基板を
その突出部を下方にしてキャリア310に収容し、その
後、キャリア310を処理槽301内に置く。そして、
処理槽301内に、貼り合わせ基板30の突出部が漬か
るように振動伝達媒体(例えば、水、エッチング液等)
を入れ、振動源302を作動させる。これにより、突出
部の移設槽の下層の多孔質層に効果的に振動エネルギー
が作用し、該多孔質層が破壊され、それに伴って、該多
孔質層の上の移設層が剥離し、貼り合わせ基板に分離開
始部が形成される。
【0148】以上は、SOI基板の製造方法に関する。
しかしながら、第1の基板から第2の基板に移設する半
導体層13として、単結晶Si層に代えて、例えば、多
結晶Si層、非晶質Si層等の他のSi層を形成しても
よいし、Ge層、SiGe層、SiC層、C層、化合物
半導体(例えば、GaAs、InP、GaN等)層を形
成してもよい。即ち、上記のSOI基板の製造方法及び
第1の基板の再生方法は、SOI基板以外の半導体基板
の製造方法及び第1の基板の再生方法にも適用すること
ができる。
【0149】また、第2の基板としては、例えば、単結
晶Si基板の他、表面に酸化膜を形成したSi基板、絶
縁性基板(例えば、石英基板)、光透過性基板(例え
ば、石英基板)等が好適である。
【0150】また、第1の基板10と第2の基板20と
は、接着材により接着してもよい。
【0151】更に、上記の方法は、内部に分離層を有す
る第1の部材と、第2の部材とを密着させてなる複合部
材の製造方法や該複合部材の分離方法等にも適用するこ
とができる。ここで、第1の部材は、第1の基板10に
対応し、第2の部材は、第2の基板20に対応し、分離
層は多孔質層に対応し、複合部材は、貼り合わせ基板3
0に対応する。
【0152】
【実施例】以下、上記の実施の形態をより具体化した実
施例を挙げる。
【0153】[第1の実施例]まず、第1の基板10を
形成するために、例えば比抵抗0.01Ω・cmのP型
又はN型の単結晶Si基板11を準備し、その単結晶S
i基板11に対してHF溶液中で2段階の陽極化成処理
を施し、その表面に、互いに多孔度の異なる2層の多孔
質層からなる多孔質Si層12を形成した(図1A)。
この時の陽極化成の条件は、次の通りである。
【0154】 <第1段階の陽極化成条件> 電流密度 :7(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 処理時間 :5(min) 多孔質Si厚 :4.5(μm) <第2段階の陽極化成条件> 電流密度 :30(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 処理時間 :10(sec) 多孔質Si厚 :0.2(μm) この実施例では、多孔質層12を2層構造として、第1
段階で低電流で形成した表面側の多孔質層を高品質のエ
ピタキシャルSi層13を形成するために用い、第2段
階で高電流で形成した下層の多孔質層を分離層として用
いた。なお、第1段階の陽極化成処理で形成する多孔質
層の厚さは、上記の例に限定されず、例えば、数百μm
〜0.1μmが好適である。また、第2段階の陽極化成
処理で形成する多孔質層の厚さに関しても、上記の例に
限定されず、以降の分離工程の条件等に応じて適宜変更
し得る。
【0155】また、多孔質層12は、1層構造でもよい
し、3層以上の構造としてもよい。
【0156】次いで、この基板に酸素雰囲気中において
400℃で1時間の酸化処理を実施した。この酸化処理
により、多孔質層12の孔の内壁は、熱酸化膜で覆われ
た。
【0157】次いで、多孔質Si層12上にCVD(Chemic
al Vapor Deposition)法により0.3μm厚の単結晶S
i層13をエピタキシャル成長させた(図1B)。この
時の成長条件は以下の通りである。なお、エピタキシャ
ル成長の前段では、H2中に多孔質Si層12の表面が
晒されるため、表面の孔が埋まり、表面が平坦になる。
【0158】<エピタキシャル成長条件> ソ−スガス:SiH2Cl2/H2 ガス流量 :0.5/180(l/min) ガス圧力 :80(Torr) 温度 :950(℃) 成長速度 :0.30(μm/min) 次いで、エピタキシャル成長させた単結晶Si層13の
表面に熱酸化により200nm厚のSiO2層14を形
成した(図1B)。これにより、第1の基板10が得ら
れる。
【0159】次いで、第1の基板10と同サイズのSi
基板(第2の基板)20を準備し、第1の基板10のS
iO2層14の表面と第2の基板20とを互いの中心位
置をずらして密着させて、1180℃で5分の熱処理を
行った。これにより、突出部を有する図2に示すような
貼りあわせ基板30を作成した(図1C)。この実施例
では、第1の基板10の中心と第2の基板20と中心と
を0.1mmずらして両基板を貼り合わせた。
【0160】次いで、図3に示すように、貼り合わせ基
板30の突出部を噴射ノズル105に対向させた状態
で、貼り合わせ基板30を処理装置100にセットし
た。そして、直径0.1mmの噴射ノズル105から5
00kgf/cm2の圧力の流体(ここでは、水)を数
秒間にわたって突出部に向けて噴射して、貼り合わせ基
板30に分離開始部40を形成した(図1D)。
【0161】次いで、図4に示すように、分離開始部4
0に流体が打ち込まれている状態で、噴射ノズル105
から噴射する流体の圧力を400kgf/cm2に低下
させると共に、図4に示すように、貼り合わせ基板30
を回転させながら貼り合わせ基板30を多孔質層12の
部分で完全に分離した(図1E)。
【0162】次いで、分離後の第2の基板20’の表面
に残留する多孔質層12bを49%弗酸と30%過酸化
水素水と水との混合液をエッチング液として選択的にエ
ッチングした(図1F)。これにより図1Fに示すよう
なSOI基板が得られた。
【0163】次いで、単結晶Si基板11上に残留する
多孔質層12bを49%弗酸と30%過酸化水素水と水
との混合液をエッチング液として選択的にエッチングし
た(図1G)。
【0164】なお、単結晶Si層13に代えて、例え
ば、多結晶Si層、非晶質Si層等の他のSi層を形成
してもよいし、Ge層、SiGe層、SiC層、C層、
化合物半導体(例えば、GaAs、InP、GaN等)
層を形成してもよい。
【0165】また、第2の基板20として、単結晶Si
基板に代えて、例えば、表面に酸化膜を形成したSi基
板、絶縁性基板(例えば、石英基板)、光透過性基板
(例えば、石英基板)等を採用してもよい。
【0166】[第2の実施例]まず、第1の基板10を
形成するために、例えば比抵抗0.01Ω・cmのP型
又はN型の単結晶Si基板11を準備し、その単結晶S
i基板11に対してHF溶液中で2段階の陽極化成処理
を施し、その表面に、互いに多孔度の異なる2層の多孔
質層からなる多孔質Si層12を形成した(図1A)。
この時の陽極化成の条件は、次の通りである。
【0167】 <第1段階の陽極化成条件> 電流密度 :7(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 処理時間 :5(min) 多孔質Si厚 :4.5(μm) <第2段階の陽極化成条件> 電流密度 :30(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 処理時間 :10(sec) 多孔質Si厚 :0.2(μm) この実施例では、多孔質層12を2層構造として、第1
段階で低電流で形成した表面側の多孔質層を高品質のエ
ピタキシャルSi層13を形成するために用い、第2段
階で高電流で形成した下層の多孔質層を分離層として用
いた。なお、第1段階の陽極化成処理で形成する多孔質
層の厚さは、上記の例に限定されず、例えば、数百μm
〜0.1μmが好適である。また、第2段階の陽極化成
処理で形成する多孔質層の厚さに関しても、上記の例に
限定されず、以降の分離工程の条件等に応じて適宜変更
し得る。
【0168】また、多孔質層12は、1層構造でもよい
し、3層以上の構造としてもよい。
【0169】次いで、この基板に酸素雰囲気中において
400℃で1時間の酸化処理を実施した。この酸化処理
により、多孔質層12の孔の内壁は、熱酸化膜で覆われ
た。
【0170】次いで、多孔質Si層12上にCVD(Chemic
al Vapor Deposition)法により0.3μm厚の単結晶S
i層13をエピタキシャル成長させた(図1B)。この
時の成長条件は以下の通りである。なお、エピタキシャ
ル成長の前段では、H2中に多孔質Si層12の表面が
晒されるため、表面の孔が埋まり、表面が平坦になる。
【0171】<エピタキシャル成長条件> ソ−スガス:SiH2Cl2/H2 ガス流量 :0.5/180(l/min) ガス圧力 :80(Torr) 温度 :950(℃) 成長速度 :0.30(μm/min) 次いで、エピタキシャル成長させた単結晶Si層13の
表面に熱酸化により200nm厚のSiO2層14を形
成した(図1B)。これにより、第1の基板10が得ら
れる。
【0172】次いで、第1の基板10と同サイズのSi
基板(第2の基板)20を準備し、第1の基板10のS
iO2層14の表面と第2の基板20とを中心位置をず
らして密着させて、1180℃で5分の熱処理を行っ
た。これにより、突出部を有する図2に示すような貼り
あわせ基板30を作成した(図1C)。この実施例で
は、第1の基板10の中心と第2の基板20と中心とを
0.1mmずらして両基板を貼り合わせた。
【0173】次いで、図8に示すように、貼り合わせ基
板30の突出部の反対側の部分を処理装置200の支持
部203により支持した状態で、貼り合わせ基板30の
突出部の隙間に対して、該貼り合わせ基板30の貼り合
わせ面と平行に、楔210を1.5mm挿入した(図1
D)。この楔210としては、先端角度が20度のP.
T.F.E製の楔を使用した。この処理により、分離開
始部を有する貼り合わせ基板30が得られた。
【0174】次いで、図4に示すように、分離開始部4
0が噴射ノズル105に対向する状態で貼り合わせ基板
30を処理装置100にセットし、直径0.1mmの噴
射ノズル105から分離開始部40に向けて、400k
gf/cm2の圧力の流体を噴射して分離を開始した。
そして、その後、貼り合わせ基板30を回転させながら
分離を進め、貼り合わせ基板30を多孔質層12aの部
分で2枚の基板に分離した(図1E)。
【0175】次いで、分離後の第2の基板20’の表面
に残留する多孔質層12bを49%弗酸と30%過酸化
水素水と水との混合液をエッチング液として選択的にエ
ッチングした(図1F)。これにより図1Fに示すよう
なSOI基板が得られた。
【0176】次いで、単結晶Si基板11上に残留する
多孔質層12bを49%弗酸と30%過酸化水素水と水
との混合液をエッチング液として選択的にエッチングし
た(図1G)。
【0177】なお、単結晶Si層13に代えて、例え
ば、多結晶Si層、非晶質Si層等の他のSi層を形成
してもよいし、Ge層、SiGe層、SiC層、C層、
化合物半導体(例えば、GaAs、InP、GaN等)
層を形成してもよい。
【0178】また、第2の基板20として、単結晶Si
基板に代えて、例えば、表面に酸化膜を形成したSi基
板、絶縁性基板(例えば、石英基板)、光透過性基板
(例えば、石英基板)等を採用してもよい。
【0179】[第3の実施例]まず、第1の基板10を
形成するために、例えば比抵抗0.01Ω・cmのP型
又はN型の単結晶Si基板11を準備し、その単結晶S
i基板11に対してHF溶液中で2段階の陽極化成処理
を施し、その表面に、互いに多孔度の異なる2層の多孔
質層からなる多孔質Si層12を形成した(図1A)。
この時の陽極化成の条件は、次の通りである。
【0180】 <第1段階の陽極化成条件> 電流密度 :7(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 処理時間 :5(min) 多孔質Si厚 :4.5(μm) <第2段階の陽極化成条件> 電流密度 :30(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 処理時間 :10(sec) 多孔質Si厚 :0.2(μm) この実施例では、多孔質層12を2層構造として、第1
段階で低電流で形成した表面側の多孔質層を高品質のエ
ピタキシャルSi層13を形成するために用い、第2段
階で高電流で形成した下層の多孔質層を分離層として用
いた。なお、第1段階の陽極化成処理で形成する多孔質
層の厚さは、上記の例に限定されず、例えば、数百μm
〜0.1μmが好適である。また、第2段階の陽極化成
処理で形成する多孔質層の厚さに関しても、上記の例に
限定されず、以降の分離工程の条件等に応じて適宜変更
し得る。
【0181】また、多孔質層12は、1層構造でもよい
し、3層以上の構造としてもよい。
【0182】次いで、この基板に酸素雰囲気中において
400℃で1時間の酸化処理を実施した。この酸化処理
により、多孔質層12の孔の内壁は、熱酸化膜で覆われ
た。
【0183】次いで、多孔質Si層12上にCVD(Chemic
al Vapor Deposition)法により0.3μm厚の単結晶S
i層13をエピタキシャル成長させた(図1B)。この
時の成長条件は以下の通りである。なお、エピタキシャ
ル成長の前段では、H2中に多孔質Si層12の表面が
晒されるため、表面の孔が埋まり、表面が平坦になる。
【0184】<エピタキシャル成長条件> ソ−スガス:SiH2Cl2/H2 ガス流量 :0.5/180(l/min) ガス圧力 :80(Torr) 温度 :950(℃) 成長速度 :0.30(μm/min) 次いで、エピタキシャル成長させた単結晶Si層13の
表面に熱酸化により200nm厚のSiO2層14を形
成した(図1B)。これにより、第1の基板10が得ら
れる。
【0185】次いで、第1の基板10と同サイズのSi
基板(第2の基板)20を準備し、第1の基板10のS
iO2層14の表面と第2の基板20とを中心位置をず
らして密着させて、1180℃で5分の熱処理を行っ
た。これにより、突出部を有する図2に示すような貼り
あわせ基板30を作成した(図1C)。この実施例で
は、第1の基板10の中心と第2の基板20と中心とを
0.1mmずらして両基板を貼り合わせた。
【0186】次いで、図9に示すように、複数の貼り合
わせ基板30をその突出部を下方にしてキャリア310
に収容し、その後、キャリア310を処理槽301内に
置いた。そして、処理槽301内に、貼り合わせ基板3
0の突出部が漬かるように純水(振動伝達媒体)を入
れ、約1時間、振動源302を作動させて、各貼り合わ
せ基板30に分離開始部を形成した(図1E)。
【0187】ここで、純水の代わりに、エッチング液を
使用することも好適である。この場合において、振動源
302を作動させて、突出部に振動エネルギーを供給す
ることが好ましいが、突出部に振動エネルギーを供給し
ない場合においても、エッチング液によるエッチング作
用により分離開始部を形成することができる。エッチン
グ液を使用する場合の一例を挙げると、貼り合わせ基板
の突出部をまず弗酸に浸して、該突出部の絶縁層(Si
2層)14を除去し、次いで、該突出部を弗硝酸に浸
して、該突出部の単結晶Si層13を除去し、更に該突
出部の多孔質層12を除去することが好ましい。
【0188】次いで、図4に示すように、分離開始部4
0が噴射ノズル105に対向する状態で貼り合わせ基板
30を処理装置100にセットし、直径0.1mmの噴
射ノズル105から分離開始部40に向けて、400k
gf/cm2の圧力の流体を噴射して分離を開始した。
そして、その後、貼り合わせ基板30を回転させながら
分離を進め、貼り合わせ基板30を多孔質層12aの部
分で2枚の基板に分離した(図1E)。
【0189】次いで、分離後の第2の基板20’の表面
に残留する多孔質層12bを49%弗酸と30%過酸化
水素水と水との混合液をエッチング液として選択的にエ
ッチングした(図1F)。これにより図1Fに示すよう
なSOI基板が得られた。
【0190】次いで、単結晶Si基板11上に残留する
多孔質層12bを49%弗酸と30%過酸化水素水と水
との混合液をエッチング液として選択的にエッチングし
た(図1G)。
【0191】なお、単結晶Si層13に代えて、例え
ば、多結晶Si層、非晶質Si層等の他のSi層を形成
してもよいし、Ge層、SiGe層、SiC層、C層、
化合物半導体(例えば、GaAs、InP、GaN等)
層を形成してもよい。
【0192】また、第2の基板20として、単結晶Si
基板に代えて、例えば、表面に酸化膜を形成したSi基
板、絶縁性基板(例えば、石英基板)、光透過性基板
(例えば、石英基板)等を採用してもよい。
【0193】[第4の実施例]まず、第1の基板10を
形成するために、例えば比抵抗0.01Ω・cmのP型
又はN型の単結晶Si基板11を準備し、その単結晶S
i基板11に対してHF溶液中で2段階の陽極化成処理
を施し、その表面に、互いに多孔度の異なる2層の多孔
質層からなる多孔質Si層12を形成した(図1A)。
この時の陽極化成の条件は、次の通りである。
【0194】 <第1段階の陽極化成条件> 電流密度 :7(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 処理時間 :5(min) 多孔質Si厚 :4.5(μm) <第2段階の陽極化成条件> 電流密度 :30(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 処理時間 :10(sec) 多孔質Si厚 :0.2(μm) この実施例では、多孔質層12を2層構造として、第1
段階で低電流で形成した表面側の多孔質層を高品質のエ
ピタキシャルSi層13を形成するために用い、第2段
階で高電流で形成した下層の多孔質層を分離層として用
いた。なお、第1段階の陽極化成処理で形成する多孔質
層の厚さは、上記の例に限定されず、例えば、数百μm
〜0.1μmが好適である。また、第2段階の陽極化成
処理で形成する多孔質層の厚さに関しても、上記の例に
限定されず、以降の分離工程の条件等に応じて適宜変更
し得る。
【0195】また、多孔質層12は、1層構造でもよい
し、3層以上の構造としてもよい。
【0196】次いで、この基板に酸素雰囲気中において
400℃で1時間の酸化処理を実施した。この酸化処理
により、多孔質層12の孔の内壁は、熱酸化膜で覆われ
た。
【0197】次いで、多孔質Si層12上にCVD(Chemic
al Vapor Deposition)法により0.3μm厚の単結晶S
i層13をエピタキシャル成長させた(図1B)。この
時の成長条件は以下の通りである。なお、エピタキシャ
ル成長の前段では、H2中に多孔質Si層12の表面が
晒されるため、表面の孔が埋まり、表面が平坦になる。
【0198】<エピタキシャル成長条件> ソ−スガス:SiH2Cl2/H2 ガス流量 :0.5/180(l/min) ガス圧力 :80(Torr) 温度 :950(℃) 成長速度 :0.30(μm/min) 次いで、エピタキシャル成長させた単結晶Si層13の
表面に熱酸化により200nm厚のSiO2層14を形
成した(図1B)。これにより、第1の基板10が得ら
れる。
【0199】次いで、第1の基板10よりも直径が0.
5mm小さいSi基板(第2の基板)20を準備し、第
1の基板10の中心と第2の基板の中心とを一致させ
て、第1の基板10のSiO2層14の表面と第2の基
板20とを密着させて、1180℃で5分の熱処理を行
った。これにより、突出部を有する図5に示すような貼
りあわせ基板30を作成した(図1C)。なお、同一サ
イズの第1の基板10と第2の基板20とを貼り合わせ
て、熱処理を実施して貼り合わせ基板を形成した後に、
該貼り合わせ基板の第2の基板20の外周部をエッジグ
ラインダ等で研削することにより、突出部を形成しても
よい。
【0200】次いで、図6に示すように、貼り合わせ基
板30の突出部を噴射ノズル105に対向させた状態
で、貼り合わせ基板30を処理装置100にセットし
た。そして、直径0.1mmの噴射ノズル105から4
00kgf/cm2の圧力の流体(ここでは、水)を突
出部に向けて噴射して、貼り合わせ基板30に分離開始
部40を形成した(図1D)。
【0201】更に、図7に示すように、噴射ノズル10
5から流体を噴射させたまま、貼り合わせ基板30の回
転を開始させ、以降は、貼り合わせ基板30を回転させ
ながら貼り合わせ基板30を多孔質層12の部分で完全
に分離した(図1E)。
【0202】次いで、分離後の第2の基板20’の表面
に残留する多孔質層12bを49%弗酸と30%過酸化
水素水と水との混合液をエッチング液として選択的にエ
ッチングした(図1F)。これにより図1Fに示すよう
なSOI基板が得られた。
【0203】次いで、単結晶Si基板11上に残留する
多孔質層12bを49%弗酸と30%過酸化水素水と水
との混合液をエッチング液として選択的にエッチングし
た(図1G)。
【0204】なお、単結晶Si層13に代えて、例え
ば、多結晶Si層、非晶質Si層等の他のSi層を形成
してもよいし、Ge層、SiGe層、SiC層、C層、
化合物半導体(例えば、GaAs、InP、GaN等)
層を形成してもよい。
【0205】また、第2の基板20として、単結晶Si
基板に代えて、例えば、表面に酸化膜を形成したSi基
板、絶縁性基板(例えば、石英基板)、光透過性基板
(例えば、石英基板)等を採用してもよい。
【0206】[第5の実施例]この実施例では、イオン
注入法により多孔質層(微小空洞層)を形成する。
【0207】まず、単結晶Si基板の表面に熱酸化法に
より200nm厚のSiO2層を形成した。次いで、投
影飛程が単結晶Si基板中の所定の深さになるようにし
て、単結晶Si基板中のSiO2層を通してイオンを注
入した。このイオン注入工程により、図1Bに示す第1
の基板10と同様の基板、即ち、単結晶Si基板11上
に多孔質層(イオン注入層若しくは微小空洞層)12、
単結晶Si層13、SiO2層を順に有する基板が形成
される。
【0208】次いで、第1の基板10のSiO2層14
の表面と別に用意した8インチのSi基板(第2の基
板)20の表面とを密着させて、600℃で10時間の
熱処理を施して結合の強度を高めた。これにより、図1
Cに示すような貼り合わせ基板が得られた。この実施例
では、第1の基板10の中心と第2の基板20と中心と
を0.1mmずらして両基板を貼り合わせた。
【0209】次いで、図3に示すように、貼り合わせ基
板30の突出部を噴射ノズル105に対向させた状態
で、貼り合わせ基板30を処理装置100にセットし
た。そして、直径0.1mmの噴射ノズル105から5
00kgf/cm2の圧力の流体(ここでは、水)を数
秒間にわたって突出部に向けて噴射して、貼り合わせ基
板30に分離開始部40を形成した(図1D)。
【0210】次いで、図4に示すように、分離開始部4
0に流体が打ち込まれている状態で、噴射ノズル105
から噴射する流体の圧力を400kgf/cm2に低下
させると共に、図4に示すように、貼り合わせ基板30
を回転させながら貼り合わせ基板30を多孔質層12の
部分で完全に分離した(図1E)。
【0211】次いで、分離後の第2の基板20’の表面
に残留する多孔質層12bを49%弗酸と30%過酸化
水素水と水との混合液をエッチング液として選択的にエ
ッチングした(図1F)。これにより図1Fに示すよう
なSOI基板が得られた。
【0212】次いで、単結晶Si基板11上に残留する
多孔質層12bを49%弗酸と30%過酸化水素水と水
との混合液をエッチング液として選択的にエッチングし
た(図1G)。
【0213】なお、単結晶Si層13に代えて、例え
ば、多結晶Si層、非晶質Si層等の他のSi層を形成
してもよいし、Ge層、SiGe層、SiC層、C層、
化合物半導体(例えば、GaAs、InP、GaN等)
層を形成してもよい。
【0214】また、第2の基板20として、単結晶Si
基板に代えて、例えば、表面に酸化膜を形成したSi基
板、絶縁性基板(例えば、石英基板)、光透過性基板
(例えば、石英基板)等を採用してもよい。
【0215】
【発明の効果】本発明によれば、例えば、貼り合わせ基
板等の複合部材を多孔質層等の分離層で適切に分離する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の好適な実施の形態に係るSOI基板
の製造方法における多孔質層の形成工程を説明するため
の模式図である。
【図1B】本発明の好適な実施の形態に係るSOI基板
の製造方法における単結晶Si層及び絶縁層の形成工程
を説明するための模式図である。
【図1C】本発明の好適な実施の形態に係るSOI基板
の製造方法における貼り合わせ工程を説明するための模
式図である。
【図1D】本発明の好適な実施の形態に係るSOI基板
の製造方法における分離開始領域の形成工程(予備分離
工程)を説明するための模式図である。
【図1E】本発明の好適な実施の形態に係るSOI基板
の製造方法における分離工程(本分離工程)を説明する
ための模式図である。
【図1F】本発明の好適な実施の形態に係るSOI基板
の製造方法における第2の基板側の多孔質層の除去工程
及びSOI基板を説明するための模式図である。
【図1G】本発明の好適な実施の形態に係るSOI基板
の製造方法における第1の基板側の多孔質層の除去工程
を説明するための模式図である。
【図2】第1の基板と第2の基板とを中心位置をずらし
て密着させて形成される突出部を有する貼り合わせ基板
の一例を示す斜視図である。
【図3】図2に示す貼り合わせ基板に分離開始部を形成
する様子を模式的に示す図である。
【図4】図3に示す貼り合わせ基板を分離する様子を模
式的に示す図である。
【図5】第1の基板と、該第1の基板より小さいサイズ
の第2の基板とを密着させて形成される突出部を有する
貼り合わせ基板の一例を示す図である。
【図6】図5に示す貼り合わせ基板に分離開始部を形成
する様子を模式的に示す図である。
【図7】図6に示す貼り合わせ基板を分離する様子を模
式的に示す図である。
【図8】本発明の好適な実施の形態に係る処理装置の概
略構成を示す図である。
【図9】本発明の好適な実施の形態に係る処理装置の概
略構成を示す図である。
【符号の説明】
10 第1の基板 20 第2の基板 30 貼り合わせ基板 40 分離開始領域 50 SOI基板 11 単結晶Si基板 12 多孔質層 13 単結晶Si層 14 絶縁層(SiO2層) 100,200,300 処理装置 101,102 回転軸 103,104 基板保持部 105 噴射ノズル 201 支持台 202 弾性体 203 支持部 210 楔 301 処理槽 302 振動源 303 振動伝達媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 清文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 栗栖 裕和 愛知県名古屋市西区康生通2丁目20番1号 株式会社メイテック内 Fターム(参考) 5F043 AA09 BB01 DD30 EE07 EE08 EE35 GG10

Claims (59)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に分離層を有する第1の部材と、第
    2の部材とを密着させた構造を有する複合部材の分離方
    法であって、 前記複合部材は、前記第1の部材の外周端が前記第2の
    部材の外周端より外側に突出した突出部を有し、 前記分離方法は、前記突出部から前記複合部材の分離を
    開始し、その後、前記分離層の部分で前記複合部材を2
    つの部材に分離する分離工程を有することを特徴とする
    分離方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の部材及び前記第2の部材は、
    主面の形状が同一であり、前記複合部材は、前記第1の
    部材の主面と前記第2の部材の主面とを互いの中心位置
    をずらして密着させた構造を有することを特徴とする請
    求項1に記載の分離方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の部材の主面は、前記第1の部
    材の主面より小さく、前記複合部材は、前記第1の部材
    の主面と前記第2の部材の主面とを密着させた構造を有
    することを特徴とする請求項1に記載の分離方法。
  4. 【請求項4】 前記分離工程は、 前記突出部を処理して分離開始部を形成する予備分離工
    程と、 前記分離開始部から前記複合部材の分離を開始し、その
    後、実質的に前記分離層のみを破壊して前記複合部材を
    前記分離層の部分で2つの部材に分離する本分離工程
    と、 を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
    か1項に記載の分離方法。
  5. 【請求項5】 内部に分離用の層を有する第1の部材
    と、第2の部材とを密着させて、前記第1の部材の外周
    端が前記第2の部材の外周端より外側に突出した突出部
    を有する複合部材を製造する方法。
  6. 【請求項6】 第1の部材の表面の移設層を第2の部材
    に移設する移設方法であって、 内部に分離層を有し、その上に移設層を有する第1の部
    材と、第2の部材とを密着させて、前記第1の部材の外
    周端が前記第2の部材の外周端より外側に突出した複合
    部材を作成する作成工程と、 前記突出部から前記複合部材の分離を開始し、その後、
    前記分離層の部分で前記複合部材を2つの部材に分離
    し、これにより、前記第1の部材の移設層を前記第2の
    部材に移設する分離工程と、 を有することを特徴とする移設方法。
  7. 【請求項7】 内部に分離層を有し、その上に移設層を
    有する第1の基板の前記移設層と、第2の基板とを密着
    させた構造を有する貼り合わせ基板を2枚の基板に分離
    する分離方法であって、 前記貼り合わせ基板は、前記第1の基板の外周端が前記
    第2の基板の外周端より外側に突出した突出部を有し、 前記分離方法は、前記突出部から前記貼り合わせ基板の
    分離を開始し、その後、前記分離層の部分で前記貼り合
    わせ基板を2枚の基板に分離する分離工程を有すること
    を特徴とする分離方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の基板及び前記第2の基板は、
    同一の大きさを有し、前記貼り合わせ基板は、前記第1
    の基板と前記第2の基板とを互いの中心位置をずらして
    密着させた構造を有することを特徴とする請求項8に記
    載の分離方法。
  9. 【請求項9】 前記貼り合わせ基板は、第1の基板と、
    該第1の基板より小さい第2の基板とを密着させた構造
    を有することを特徴とする請求項7に記載の分離方法。
  10. 【請求項10】 前記第2の基板は、オリエンテーショ
    ン・フラット又はノッチを有し、前記貼り合わせ基板
    は、前記第2の基板のオリエンテーション・フラット又
    はノッチの存在により前記第1の基板が露出した部分を
    前記突出部として有することを特徴とする請求項7に記
    載の分離方法。
  11. 【請求項11】 前記第1の基板及び前記第2の基板
    は、オリエンテーション・フラット又はノッチを有し、
    前記貼り合わせ基板は、前記第1の基板のオリエンテー
    ション・フラット又はノッチと前記第2の基板のオリエ
    ンテーション・フラット又はノッチとが重ならないよう
    に、前記第1の基板と前記第2の基板とを密着させてな
    り、前記第2の基板のオリエンテーション・フラット又
    はノッチの存在により前記第1の基板が露出した部分を
    前記突出部として有することを特徴とする請求項7に記
    載の分離方法。
  12. 【請求項12】 内部に分離層を有し、その上に移設層
    を有する第1の基板の前記移設層と、第2の基板とを貼
    り合わせて、前記第1の基板の外周端が前記第2の基板
    の外周端より外側に突出した突出部を有する貼り合わせ
    基板を製造する方法。
  13. 【請求項13】 第1の基板の表面の移設層を第2の基
    板に移設する移設方法であって、 内部に分離層を有し、その上に移設層を有する第1の基
    板の前記移設層と、第2の基板とを貼り合わせて、前記
    第1の基板の外周端が前記第2の基板の外周端より外側
    に突出した突出部を有する貼り合わせ基板を作成する作
    成工程と、 前記突出部から前記貼り合わせ基板の分離を開始し、そ
    の後、前記分離層の部分で前記貼り合わせ基板を分離
    し、これにより、前記第1の基板の移設層を前記第2の
    基板に移設する分離工程と、 を有することを特徴とする移設方法。
  14. 【請求項14】 前記作成工程では、同一の大きさを有
    する第1の基板と第2の基板とを互いの中心位置をずら
    して密着させて前記貼り合わせ基板を作成することを特
    徴とする請求項13に記載の移設方法。
  15. 【請求項15】 前記作成工程では、第1の基板と、該
    第1の基板より小さい第2の基板とを密着させて前記貼
    り合わせ基板を作成することを特徴とする請求項13に
    記載の移設方法。
  16. 【請求項16】 前記作成工程では、第1の基板と、オ
    リエンテーション・フラット又はノッチを有する第2の
    基板とを密着させ、前記第2の基板のオリエンテーショ
    ン・フラット又はノッチの存在により前記第1の基板が
    露出する部分を前記突出部として有する貼り合わせ基板
    を作成することを特徴とする請求項13に記載の移設方
    法。
  17. 【請求項17】 前記作成工程では、オリエンテーショ
    ン・フラット又はノッチを有する第1及び第2の基板を
    準備し、前記第1の基板のオリエンテーション・フラッ
    ト又はノッチと前記第2の基板のオリエンテーション・
    フラット又はノッチとが重ならないように、前記第1の
    基板と前記第2の基板とを密着させて貼り合わせ基板を
    作成することを特徴とする請求項13に記載の移設方
    法。
  18. 【請求項18】 前記分離工程は、 前記突出部を処理して分離開始部を形成する予備分離工
    程と、 前記分離開始部から前記貼り合わせ基板の分離を開始
    し、その後、実質的に前記分離層のみを破壊して前記貼
    り合わせ基板を前記分離層の部分で2枚の基板に分離す
    ることを特徴とする請求項13に記載の移設方法。
  19. 【請求項19】 前記予備分離工程では、前記突出部に
    向けて流体を噴射することにより、該流体により前記分
    離開始部を形成することを特徴とする請求項18に記載
    の移設方法。
  20. 【請求項20】 前記予備分離工程では、前記突出部に
    おける前記第1の基板と前記第2の基板との隙間に楔状
    の部材を挿入することにより前記分離開始部を形成する
    ことを特徴とする請求項18に記載の移設方法。
  21. 【請求項21】 前記予備分離工程では、前記突出部に
    対して振動エネルギーを供給することにより前記分離開
    始部を形成することを特徴とする請求項18に記載の移
    設方法。
  22. 【請求項22】 前記予備分離工程では、前記突出部を
    液体に浸して、該液体を介して該突出部に振動エネルギ
    ーを供給することにより前記分離開始部を形成すること
    を特徴とする請求項18に記載の移設方法。
  23. 【請求項23】 前記液体として水を利用することを特
    徴とする請求項22に記載の移設方法。
  24. 【請求項24】 前記液体としてエッチング液を利用す
    ることを特徴とする請求項22に記載の移設方法。
  25. 【請求項25】 前記予備分離工程では、前記突出部に
    おける前記移設層及び前記分離層をエッチングすること
    により前記分離開始部を形成することを特徴とする請求
    項18に記載の移設方法。
  26. 【請求項26】 前記分離工程では、前記突出部に向け
    て流体を噴射することにより前記貼り合わせ基板に分離
    開始部を形成し、その後、流体を打ち込む位置を変更し
    ながら前記貼り合わせ基板の分離を進めることを特徴と
    する請求項13乃至請求項17のいずれか1項に記載の
    移設方法。
  27. 【請求項27】 前記分離工程では、前記突出部におけ
    る前記第1の基板と前記第2の基板との隙間に楔状の部
    材を挿入することにより、前記貼り合わせ基板を分離す
    ることを特徴とする請求項13乃至請求項17のいずれ
    か1項に記載の移設方法。
  28. 【請求項28】 前記分離開始部は、当該部分における
    前記分離層が最も脆弱な構造を有する部分であることを
    特徴とする請求項18乃至請求項25のいずれか1項に
    記載の移設方法。
  29. 【請求項29】 前記分離開始部は、当該部分における
    前記移設層が除去され、該移設層の下層の分離層が露出
    した部分であることを特徴とする請求項18乃至請求項
    25のいずれか1項に記載の移設方法。
  30. 【請求項30】 前記分離開始部は、当該部分における
    分離層が露出すると共に、該分離層の外周端が前記貼り
    合わせ基板の内側に向かって窪んでいることを特徴とす
    る請求項18乃至請求項25のいずれか1項に記載の移
    設方法。
  31. 【請求項31】 前記分離層は、多孔質層であることを
    特徴とする請求項13乃至請求項30のいずれか1項に
    記載の移設方法。
  32. 【請求項32】 前記第1の基板は、基板に陽極化成処
    理を施すことにより前記分離層としての多孔質層を形成
    し、その上に前記移設層を形成した基板であることを特
    徴とする請求項13乃至請求項30のいずれか1項に記
    載の移設方法。
  33. 【請求項33】 前記第1の基板は、分離層として、イ
    オン注入により形成された多孔質層を有することを特徴
    とする請求項13乃至請求項30のいずれか1項に記載
    の移設方法。
  34. 【請求項34】 前記移設層は、単結晶Si層を含むこ
    とを特徴とする請求項13乃至請求項33のいずれか1
    項に記載の移設方法。
  35. 【請求項35】 前記移設層は、前記分離層の上に、前
    記移設層として、単結晶Si層及び絶縁層を順に有する
    ことを特徴とする請求項13乃至請求項33のいずれか
    1項に記載の移設方法。
  36. 【請求項36】 SOI基板の製造方法であって、 内部に多孔質層を有し、その上に単結晶Si層を含む移
    設層を有する第1の基板の表面と第2の基板とを貼り合
    わせて、前記第1の基板の外周端が前記第2の基板の外
    周端より外側に突出した突出部を有する貼り合わせ基板
    を作成する作成工程と、 前記突出部から前記貼り合わせ基板の分離を開始し、そ
    の後、前記多孔質層の部分で前記貼り合わせ基板を分離
    して、前記第1の基板の移設層を前記第2の基板に移設
    する分離工程と、 分離後の第2の基板の表面に残留する多孔質層を除去す
    る除去工程と、 を有することを特徴とするSOI基板の製造方法。
  37. 【請求項37】 前記第1の基板は、前記移設層とし
    て、前記単結晶Si層の他に、該単結晶Si層の上に絶
    縁層を有することを特徴とする請求項36に記載のSO
    I基板の製造方法。
  38. 【請求項38】 前記第2の基板は、表面に絶縁層を有
    することを特徴とする請求項36に記載のSOI基板の
    製造方法。
  39. 【請求項39】 前記作成工程では、同一の大きさを有
    する第1の基板と第2の基板とを互いの中心位置をずら
    して密着させて前記貼り合わせ基板を作成することを特
    徴とする請求項36乃至請求項38のいずれか1項に記
    載のSOI基板の製造方法。
  40. 【請求項40】 前記作成工程では、第1の基板と、該
    第1の基板より小さい第2の基板とを密着させて前記貼
    り合わせ基板を作成することを特徴とする請求項36乃
    至請求項38のいずれか1項に記載のSOI基板の製造
    方法。
  41. 【請求項41】 前記作成工程では、前記第1の基板と
    前記第2の基板とを互いの中心位置を一致させて密着さ
    せることを特徴とする請求項40に記載のSOI基板の
    製造方法。
  42. 【請求項42】 前記作成工程では、第1の基板と、オ
    リエンテーション・フラット又はノッチを有する第2の
    基板とを密着させ、前記第2の基板のオリエンテーショ
    ン・フラット又はノッチの存在により前記第1の基板が
    露出する部分を前記突出部として有する貼り合わせ基板
    を作成することを特徴とする請求項36乃至請求項38
    のいずれか1項に記載のSOI基板の製造方法。
  43. 【請求項43】 前記作成工程では、オリエンテーショ
    ン・フラット又はノッチを有する第1及び第2の基板を
    準備し、前記第1の基板のオリエンテーション・フラッ
    ト又はノッチと前記第2の基板のオリエンテーション・
    フラット又はノッチとが重ならないように、前記第1の
    基板と前記第2の基板とを密着させて貼り合わせ基板を
    作成することを特徴とする請求項36乃至請求項38の
    いずれか1項に記載のSOI基板の製造方法。
  44. 【請求項44】 前記分離工程は、 前記突出部を処理して分離開始部を形成する予備分離工
    程と、 前記分離開始部から前記貼り合わせ基板の分離を開始
    し、その後、実質的に前記多孔質層のみを破壊して前記
    貼り合わせ基板を前記多孔質層の部分で2枚の基板に分
    離することを特徴とする請求項36乃至請求項43のい
    ずれか1項に記載のSOI基板の製造方法。
  45. 【請求項45】 前記予備分離工程では、前記突出部に
    向けて流体を噴射することにより、該流体により前記分
    離開始部を形成することを特徴とする請求項44に記載
    のSOI基板の製造方法。
  46. 【請求項46】 前記予備分離工程では、前記突出部に
    おける前記第1の基板と前記第2の基板との隙間に楔状
    の部材を挿入することにより前記分離開始部を形成する
    ことを特徴とする請求項44に記載のSOI基板の製造
    方法。
  47. 【請求項47】 前記予備分離工程では、前記突出部に
    対して振動エネルギーを供給することにより前記分離開
    始部を形成することを特徴とする請求項44に記載のS
    OI基板の製造方法。
  48. 【請求項48】 前記予備分離工程では、前記突出部を
    液体に浸して、該液体を介して該突出部に振動エネルギ
    ーを供給することにより前記分離開始部を形成すること
    を特徴とする請求項44に記載のSOI基板の製造方
    法。
  49. 【請求項49】 前記液体として水を利用することを特
    徴とする請求項48に記載のSOI基板の製造方法。
  50. 【請求項50】 前記液体としてエッチング液を利用す
    ることを特徴とする請求項48に記載のSOI基板の製
    造方法。
  51. 【請求項51】 前記予備分離工程では、前記突出部に
    おける前記移設層及び前記多孔質層をエッチングするこ
    とにより前記分離開始部を形成することを特徴とする請
    求項44に記載のSOI基板の製造方法。
  52. 【請求項52】 前記分離工程では、前記突出部に向け
    て流体を噴射することにより前記貼り合わせ基板に分離
    開始部を形成し、その後、流体を打ち込む位置を変更し
    ながら前記貼り合わせ基板の分離を進めることを特徴と
    する請求項36乃至請求項43のいずれか1項に記載の
    SOI基板の製造方法。
  53. 【請求項53】 前記分離工程では、前記突出部におけ
    る前記第1の基板と前記第2の基板との隙間に楔状の部
    材を挿入することにより、前記貼り合わせ基板を分離す
    ることを特徴とする請求項36乃至請求項43のいずれ
    か1項に記載のSOI基板の製造方法。
  54. 【請求項54】 前記分離開始部は、当該部分における
    前記分多孔質層が最も脆弱な構造を有する部分であるこ
    とを特徴とする請求項36乃至請求項43のいずれか1
    項に記載のSOI基板の製造方法。
  55. 【請求項55】 前記分離開始部は、当該部分における
    前記移設層が除去され、該移設層の下層の多孔質層が露
    出した部分であることを特徴とする請求項36乃至請求
    項43のいずれか1項に記載のSOI基板の製造方法。
  56. 【請求項56】 前記分離開始部は、当該部分における
    多孔質層が露出すると共に、該多孔質層の外周端が前記
    貼り合わせ基板の内側に向かって窪んでいることを特徴
    とする請求項36乃至請求項43のいずれか1項に記載
    のSOI基板の製造方法。
  57. 【請求項57】 内部に分離層を有する第1の部材と、
    第2の部材とを密着させた構造を有する複合部材であっ
    て、 前記第1の部材の外周端が前記第2の部材の外周端より
    外側に突出した突出部を有することを特徴とする複号部
    材。
  58. 【請求項58】 内部に分離層を有し、その上に移設層
    を有する第1の基板の前記移設層と、第2の基板とを密
    着させた構造を有する貼り合わせ基板であって、 前記第1の基板の外周端が前記第2の基板の外周端より
    外側に突出した突出部を有することを特徴とする貼り合
    わせ基板。
  59. 【請求項59】 内部に多孔質層を有し、その上に単結
    晶Si層を含む移設層を有する第1の基板の表面と第2
    の基板とを貼り合わせてなる貼り合わせ基板であって、 前記第1の基板の外周端が前記第2の基板の外周端より
    外側に突出した突出部を有することを特徴とする貼り合
    わせ基板。
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