JP2000227158A - 自動変速機のドライブダウン変速制御装置 - Google Patents

自動変速機のドライブダウン変速制御装置

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JP2000227158A
JP2000227158A JP11027771A JP2777199A JP2000227158A JP 2000227158 A JP2000227158 A JP 2000227158A JP 11027771 A JP11027771 A JP 11027771A JP 2777199 A JP2777199 A JP 2777199A JP 2000227158 A JP2000227158 A JP 2000227158A
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inertia phase
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライブダウン変速において、変速進行速度
が速いか遅いかにかかわりなく、タービン回転の上昇を
抑える空吹き防止制御の開始タイミングの最適化を達成
する自動変速機のドライブダウン変速制御装置を提供す
ること。 【解決手段】 タービン回転数検出手段cと、イナーシ
ャフェーズ開始域までにイナーシャフェーズ終了タービ
ン回転数を予測するイナーシャフェーズ終了タービン回
転数予測手段dと、変速進行速度推定手段eからの変速
進行速度推定値が速い進行を示す値であるほど大きな制
御タービン回転差に決定する制御タービン回転差決定手
段fと、イナーシャフェーズ終了タービン回転数予測値
から決定された制御タービン回転差を差し引いた制御開
始タービン回転数を設定する制御開始タービン回転数設
定手段gと、タービン回転数検出値が制御開始タービン
回転数に一致するタイミングにて、タービン回転の上昇
を抑えるべく少なくとも第1締結要素aの解放圧を一時
的に高める制御を開始する空吹き防止制御手段hと、を
備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクセル踏み込み
ダウンシフト時に抜いていた第1締結要素の解放圧を一
時的に高める空吹き防止制御の開始タイミングを決める
自動変速機のドライブダウン変速制御装置の技術分野に
属する。
【0002】
【従来の技術】ドライブダウンシフトは、走っていて力
が足りなくなってアクセルペダルを踏み込んだところか
ら始まることが多く、トルクデマンド変速、つまり、も
っとトルクの欲しい変速と呼ばれることもある。このダ
ウンシフトでは、締結されている要素が解放され、エン
ジン回転上昇が始まり、エンジン回転が変速後のギヤ段
のレベルとなるのに合わせて解放されていた変速終了後
の変速段にて締結されるべき締結要素が締結されるとダ
ウンシフト完了となる。こういってしまえば簡単のよう
であるが、この締結タイミングを合わせが至難の技であ
り、これを自動的に行なうのがワンウェイクラッチであ
るが、ワンウェイクラッチを変速機構に組み込むと、ス
ペースや重量やコストの面で不利になる。
【0003】そこで、アキュムレータ背圧制御によりド
ライブダウンシフト時に解放側と締結側の油圧をうまく
制御し、ワンウェイクラッチの廃止を可能とする従来の
自動変速機のドライブダウン変速制御装置としては、特
開平9−152026号公報に記載の装置が知られてい
る。
【0004】この従来公報には、変速後期に解放側の油
圧を上昇させ、変速後ギヤ比付近でタービン回転数変化
を略ゼロに維持し(ダウンシフトの進行を遅らせ)、多
少のズレを許容する余裕幅を持たせたタイミングで締結
側油圧を立ち上げることにより、引き込みショックや突
き上げショックの発生を抑えた回転同期変速を行なおう
とする空吹き防止制御による変速技術が記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機のドライブダウン変速制御装置にあつて
は、空吹き防止制御の開始は実ギヤ比が予め定めた設定
ギヤ比に到達するタイミングにて行なわれるものである
ため、変速進行速度により空吹き防止制御の開始タイミ
ングが早過ぎたり遅過ぎたりするという問題点を有す
る。
【0006】すなわち、図11に示すように、ギヤ比が
G1の時点にて空吹き防止制御を開始するように設定す
ると、高速時等で変速前後タービン回転差が大きい時に
は開始タイミングが早過ぎることになり、タービン回転
の上昇抑制により変速の進行が遅れることになり、ま
た、低速時等で変速前後タービン回転差が小さい時には
開始タイミングが遅過ぎることになり、変速終了時に十
分な容量が得られずに空吹ける。
【0007】そこで、タービン回転Nt,出力軸回転N
o,エンジン回転Neにより設定ギヤ比を変更するよう
にしても下記に述べる問題がある。 (問題1)図12(イ) に示すように、同じ運転点からア
クセル踏み込み量を異ならせた場合には、変速前のN
t,No,Neは(1) ,(2) が共に同じであるが、変速
中のスロットル開度TVOが異なってくるために、入力
トルクが異なり、タービン回転Ntの上昇速度も図12
(ロ) に示すように、(2) の場合が素早く立ち上がること
になる。 (問題2)図13(イ) に示すように、異なる運転点から
アクセル踏み込み量を異ならせて同じ運転点となる場合
には、変速後のNt,No,Neは(1) ,(2) が共に同
じであるが、C点の車速とスロットル開度TVOに応じ
たトルクが出力されるまでに要する時間は、図13(ロ)
に示すように、(2) の場合には時間がかかる。
【0008】従って、Nt,No,Neからのマップの
みで変速時間を推定し、これに基づき油圧を立ち上げる
タイミングを決めるのは無理がある。
【0009】本発明が解決しようとする課題は、ドライ
ブダウン変速において、変速進行速度が速いか遅いかに
かかわりなく、タービン回転の上昇を抑える空吹き防止
制御の開始タイミングの最適化を達成する自動変速機の
ドライブダウン変速制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】(解決手段1)上記課題
の解決手段1(請求項1)は、図1(イ) のクレーム対応
図に示すように、アクセル踏み込み操作によりダウンシ
フト指令が出力されると、ダウンシフト前のギヤ段にて
締結されていた第1締結要素aを解放し、解放されてい
た第2締結要素bを締結するという掛け換えによりダウ
ンシフト後のギヤ段を達成する自動変速機のドライブダ
ウン変速制御装置において、タービン回転数を検出する
タービン回転数検出手段cと、イナーシャフェーズ開始
域までにイナーシャフェーズ終了タービン回転数を予測
するイナーシャフェーズ終了タービン回転数予測手段d
と、変速進行速度を推定する変速進行速度推定手段e
と、変速進行速度推定値が速い進行を示す値であるほど
大きな制御タービン回転差に決定する制御タービン回転
差決定手段fと、イナーシャフェーズ終了タービン回転
数予測値から,決定された制御タービン回転差を差し引
いた制御開始タービン回転数を設定する制御開始タービ
ン回転数設定手段gと、タービン回転数検出値が制御開
始タービン回転数に一致するタイミングにて、タービン
回転の上昇を抑えるべく少なくとも第1締結要素aの解
放圧を一時的に高める制御を開始する空吹き防止制御手
段hと、を備えていることを特徴とする。 (解決手段2)上記課題の解決手段2(請求項2)は、
図1(イ) のクレーム対応図に示すように、請求項1記載
の自動変速機のドライブダウン変速制御装置において、
前記変速進行速度推定手段eを、スロットル開度検出手
段とし、前記制御開始タービン回転差決定手段を、スロ
ットル開度検出値が大きいほど大きな制御開始タービン
回転差に決定する手段としたことを特徴とする。 (解決手段3)上記課題の解決手段3(請求項3)は、
図1(ロ) のクレーム対応図に示すように、アクセル踏み
込み操作によりダウンシフト指令が出力されると、ダウ
ンシフト前のギヤ段にて締結されていた第1締結要素a
を解放し、解放されていた第2締結要素bを締結すると
いう掛け換えによりダウンシフト後のギヤ段を達成する
自動変速機のドライブダウン変速制御装置において、変
速指令時もしくはイナーシャフェーズ開始時からの経過
時間を計測するタイマiと、変速指令時もしくはイナー
シャフェーズ開始時からイナーシャフェーズ終了までの
時間を予測するイナーシャフェーズ終了時間予測手段j
と、変速進行速度を推定する変速進行速度推定手段k
と、変速進行速度推定値が速い進行を示す値であるほど
長い時間に決定する制御時間決定手段mと、イナーシャ
フェーズ終了予測時間から,決定された制御時間を差し
引いた制御開始時間を設定する制御開始時間設定手段n
と、タイマ値が制御開始時間に一致するタイミングに
て、タービン回転の上昇を抑えるべく少なくとも第1締
結要素の解放圧を一時的に高める制御を開始する空吹き
防止制御手段oと、を備えていることを特徴とする。 (解決手段4)上記課題の解決手段4(請求項4)は、
図1(ロ) のクレーム対応図に示すように、請求項3記載
の自動変速機のドライブダウン変速制御装置において、
前記イナーシャフェーズ終了時間予測手段jを、変速中
に随時検出されるギヤ比がイナーシャフェーズ開始ギヤ
比から設定ギヤ比まで移行した時点を推定開始点とし、
それまでのギヤ比変化率により変速後ギヤ比まで変速が
進行すると推定してイナーシャフェーズ終了時間を予測
する手段としたことを特徴とする。 (解決手段5)上記課題の解決手段5(請求項5)は、
図1(イ) のクレーム対応図に示すように、請求項1ない
し請求項4記載の自動変速機のドライブダウン変速制御
装置において、前記空吹き防止制御手段hまたは空吹き
防止制御手段oを、各々の締結要素が単独であるギヤ段
でエンジンが出力しているトルクに対しタービン回転が
上昇も下降もしないでちょうど釣り合う締結要素トルク
を発生させる油圧を各々の締結要素の分担圧と定義した
時、解放側油圧と締結側油圧の各々はダウンシフト後の
ギヤ段での各々の分担圧より低い油圧で、且つ、解放側
油圧と締結側油圧によってそれぞれの締結要素が伝達し
得るトルクをタービントルクに換算したものの総和はダ
ウンシフト後のギヤ段でタービントルクより少し高いト
ルクを発生する油圧という条件が成立する解放側油圧目
標値と締結側油圧目標値を設定して解放側と締結側の油
圧を協働締結制御する手段としたことを特徴とする。 (解決手段6)上記課題の解決手段6(請求項6)は、
図1(イ),(ロ) のクレーム対応図に示すように、請求項1
ないし請求項5記載の自動変速機のドライブダウン変速
制御装置において、前記第1締結要素aと第2締結要素
bの油圧を、それぞれ独立に電子制御する第1圧力制御
弁pと第2圧力制御弁qを設けたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)実施の形態1
は、請求項1,2,5,6に対応する自動変速機のドラ
イブダウン変速制御装置である。
【0012】まず、実施の形態1のドライブダウン変速
制御装置が適用された自動変速機の全体概略を説明す
る。
【0013】図2は自動変速機の動力伝達機構を示すス
ケルトン図である。
【0014】図2において、INは入力軸、OUTは出
力軸、FPGはフロント遊星ギヤ、RPGはリヤ遊星ギ
ヤであり、フロント遊星ギヤFPGは、第1サンギヤS
1と第1リングギヤR1と第1ピニオンP1と第1ピニ
オンキャリヤC1を有し、リヤ遊星ギヤRPGは、第2
サンギヤS2と第2リングギヤR2と第2ピニオンP2
と第2ピニオンキャリヤC2を有する。
【0015】上記ギヤトレーンを用い前進4速・後退1
速の変速段を得る締結要素として、リバースクラッチR
EV/C(以下、R/C)、ハイクラッチHIGH/C
(以下、H/C)、2−4ブレーキ2-4/B、ロークラッ
チLOW/C(以下、L/C)、ロー&リバースブレー
キL&R/B、ローワンウェイクラッチLOW O.W.C が設
けられている。
【0016】前記第1サンギヤS1は、第1回転メンバ
M1及びリバースクラッチR/Cを介して入力軸INに
連結されていると共に、第1回転メンバM1及び2−4
ブレーキ2-4/Bを介してケースKに連結されている。
【0017】前記第1キャリヤC1は、第2回転メンバ
M2及びハイクラッチH/Cを介して入力軸INに連結
されていると共に、第3回転メンバM3及びロー&リバ
ースブレーキL&R/Bを介してケースKに連結されて
いる。また、第1キャリヤC1は、第3回転メンバM3
及びロークラッチL/Cを介して第2リングギヤR2に
連結されている。尚、ロー&リバースブレーキL&R/
Bとは並列配置でローワンウェイクラッチLOW O.W.C が
設けられている。
【0018】前記第1リングギヤR1は、第4回転メン
バM4を介して第2キャリヤC2に直結され、されに、
第2キャリヤC2には出力軸OUTが直結されている。
【0019】前記第2サンギヤS2は、入力軸INに直
結されている。
【0020】なお、この動力伝達機構の特徴は、4−3
ダウンシフト時に変速ショックのない掛け換えタイミン
グを得るために採用されていたワンウェイクラッチと、
このワンウェイクラッチの採用に伴いエンジンブレーキ
を確保するために必要とされる油圧締結によるクラッチ
とを廃止し、締結要素の数を削減することで小型軽量化
を達成した点にある。
【0021】図3は上記動力伝達機構により前進4速・
後退1速の変速段を得る締結論理を示す図である。
【0022】第1速(1st)は、ロークラッチL/C
の油圧締結と、ロー&リバースブレーキL&R/Bの油
圧締結(エンジンブレーキレンジ選択時)もしくはロー
ワンウェイクラッチLOW O.W.C の機械締結(加速時)に
より得られる。すなわち、第2サンギヤ入力、第2リン
グギヤ固定、第2キャリヤ出力となる。
【0023】第2速(2nd)は、ロークラッチL/C
と2−4ブレーキ2-4/Bの油圧締結により得られる。す
なわち、第2サンギヤ入力、第1サンギヤ固定、第2キ
ャリヤ出力となる。
【0024】第3速(3rd)は、ハイクラッチH/C
とロークラッチL/Cの油圧締結により得られる。すな
わち、第2リングギヤと第2サンギヤの同時入力、第2
キャリヤ出力となる(変速比=1)。
【0025】第4速(4th)は、ハイクラッチH/C
と2−4ブレーキ2-4/Bの油圧締結により得られる。す
なわち、第1キャリヤ及び第2サンギヤ入力、第1サン
ギヤ固定、第2キャリヤ出力によるオーバドライブ変速
段となる。
【0026】後退速(Rev)は、リバースクラッチR
EV/Cとロー&リバースブレーキL&R/Bの油圧締
結により得られる。すなわち、第1,第2サンギヤ入
力、第1キャリヤ固定、第2キャリヤ出力となる。
【0027】図4はDレンジ1速〜4速の自動変速やR
レンジの後進段を達成するための締結要素とコントロー
ルバルブ部と電子制御部によるDESCシステム(ダイ
レクト・エレクトロニック・シフト・コントロール・シ
ステム)を示す図である。
【0028】図4において、1はライン圧油路、2はマ
ニュアルバルブ、3はDレンジ圧油路、4はRレンジ圧
油路、5はパイロット弁、6はパイロット圧油路、7は
第1圧力制御弁、8は第2圧力制御弁、9は第3圧力制
御弁、10は第4圧力制御弁、12はロークラッチ圧油
路、13はハイクラッチ圧油路、14は2−4ブレーキ
圧油路、15はロー&リバースブレーキ圧油路、16は
リバースクラッチ圧油路、17はA/Tコントロールユ
ニット、18は車速センサ、19はスロットルセンサ
(変速進行速度推定手段eに相当)、20はエンジン回
転センサ、21はタービン回転センサ(タービン回転数
検出手段cに相当)、22はインヒビタースイッチ、2
3は油温センサである。
【0029】前記各圧力制御弁7,8,9,10は、A
/Tコントロールユニット17からのデューティ指令に
応じてソレノイド圧(一定圧によるパイロット圧Pp を
基圧)を作り出すソレノイド弁と、ソレノイド圧を信号
圧としDレンジ圧を調圧するアンプ弁による弁である。
尚、各圧力制御弁7,8,9,10は、リニアソレノイ
ド弁と、ソレノイド圧を信号圧としDレンジ圧を調圧す
るアンプ弁による弁であっても良いし、また、Dレンジ
圧を直接調圧するソレノイド弁であっても良い。
【0030】ここで、Dレンジ時に1速〜4速を自動的
に変速する変速制御は、例えば、図5に示すような変速
点特性モデル図と、検出されたスロットル開度及び車速
に基づき、検出された運転点がアップシフト変速線(実
線)あるいはダウンシフト変速線(点線)を横切った時
に変速指令が出され、この変速指令により次に移行する
ギヤ段が決定され、決定されたギヤ段を得るべく変速前
に締結されている締結要素を解放し、変速前に解放され
ている締結要素を締結する油圧制御のデューティ指令を
A/Tコントロールユニット17から出力することで行
なわれる。例えば、走行中にアクセル踏み込み操作によ
り運転点が図5のA点からB点に移行し、3−2ダウン
シフト変速線を横切ることで行なわれる3−2ドライブ
ダウンシフトの場合には、第3速で締結されているハイ
クラッチH/C(第1締結要素aに相当)を第2圧力制
御弁8(第1圧力制御弁pに相当)へのデューティ指令
により解放し、第3速で解放されている2−4ブレーキ
2-4/B(第2締結要素bに相当)を第3圧力制御弁9
(第2圧力制御弁qに相当)へのデューティ指令により
締結することで行なわれる。
【0031】次に作用を説明する。 [ドライブダウン変速制御]各種の変速モードのうちア
クセル操作を伴うドライブダウン変速制御は、図6に示
すフローチャートにしたがって実行される。以下、図7
に示すタイムチャートを参照しながら各ステップについ
て説明する。 *解放側制御 ステップ30では、ダウンシフト指令の出力時点からイ
ナーシャフェーズ開始までの領域において、解放側要素
の油圧を減少させることによりイナーシャフェーズに移
行させる解放側要素抜き制御が行なわれる。
【0032】ステップ31では、実ギヤ比(変速機の入
出力軸回転数の比により計算)がイナーシャフェーズ開
始判断ギヤ比になったかどうかによりイナーシャフェー
ズ開始か否かが判断される。
【0033】ステップ32では、イナーシャフェーズ開
始時点からタービン回転数Ntが第1制御開始タービン
回転数NT1になるまでの領域において、解放側要素の
油圧をイナーシャフェーズ開始圧より設定油圧PR3だ
け低い圧とし、この油圧をそのまま維持することでエン
ジントルクを利用してダウンシフトを進行させるタービ
ン回転上昇制御が行なわれる。
【0034】ステップ33では、タービン回転数Ntが
第1制御開始タービン回転数NT1になったかどうかが
判断される。
【0035】ステップ34では、タービン回転数Ntが
第1制御開始タービン回転数NT1から第2制御開始タ
ービン回転数NT2になるまでの領域において、第1の
勾配RMPにて上昇する油圧指令に相当するデューティ
指令により解放側要素の油圧を上昇させることでタービ
ン回転の上昇速度を抑制するタービン回転上昇速度抑制
制御が行なわれる。引き続いて、タービン回転数Ntが
第2制御開始タービン回転数NT2からイナーシャフェ
ーズ終了までの領域において、解放側油圧目標値を得る
上昇勾配RMPRの油圧指令に相当するデューティ指令
を出力する解放側分担制御が行なわれる(協働締結制御
による空吹き防止制御手段hに相当)。具体的なタービ
ン回転上昇速度抑制制御は、タービン回転数Ntが第1
制御開始タービン回転数NT1となった時点からの油圧
指令上昇勾配RMPを、イナーシャフェーズ終了予測時
点での油圧目標値PR4にすることにより決めることで
なされる。また、解放側分担制御は、タービン回転数N
tが第2制御開始タービン回転数NT2となった時点か
らの油圧指令上昇勾配RMPRを、イナーシャフェーズ
終了予測時点での解放側油圧目標値PR5(例えば、現
時点のタービントルク×0.8に相当する入力トルクに
釣り合う油圧)により決めることでなされる。
【0036】ステップ35では、実ギヤ比がイナーシャ
フェーズ変速終了判断ギヤ比になったかどうかによりイ
ナーシャフェーズ終了か否かが判断される。
【0037】ステップ36では、イナーシャフェーズ終
了後、解放側の油圧を設定時間TR2でデューティ指令
油圧が最小値となるように漸減させる解放完了制御が行
なわれる。 *締結側制御 ステップ40では、ダウンシフト指令の出力時点からタ
ービン回転数Ntが第2制御開始タービン回転数NT2
になるまでの領域において、締結側要素の油圧を、初期
に高い油圧PA1を得るデューティ指令を設定時間TA
1だけ発した後、所定油圧PA2を保つデューティ指令
を発し、イナーシャフェーズ開始後は所定油圧PA2に
対して上乗せ圧を得る上り勾配RmpA3を得るデュー
ティ指令を発する、ピーク&ホールド制御(プリチャー
ジ制御と同義)によりトルク容量を持つ直前の位置まで
締結側要素のピストンをストロークさせる制御が行なわ
れる。ここで、上乗せ圧とは、所定油圧PA2に対して
確実にピストンストロークを終了させるために加えなけ
ればならない油圧をいう。
【0038】ステップ41では、タービン回転数Ntが
第2制御開始タービン回転数NT2になったかどうかが
判断される。
【0039】ステップ42では、タービン回転数Ntが
第2制御開始タービン回転数NT2からイナーシャフェ
ーズ終了までの領域において、イナーシャフェーズ終了
予測時点で締結側油圧目標値が得られる油圧上昇勾配に
相当するデューティ指令を出力する締結側分担制御が行
なわれる(協働締結制御による空吹き防止制御手段hに
相当)。具体的な締結側分担制御は、タービン回転数N
tが第2制御開始タービン回転数NT2となった時点か
らの指令油圧上昇勾配RMPAを、イナーシャフェーズ
終了予測時点での締結側油圧目標値PA3(例えば、現
時点のタービントルク×0.4に相当する入力トルクに
釣り合う油圧)により決めることでなされる。
【0040】ステップ43では、実ギヤ比がイナーシャ
フェーズ変速終了判断ギヤ比になったかどうかによりイ
ナーシャフェーズ終了か否かが判断される。
【0041】ステップ44では、イナーシャフェーズ終
了後、締結側の油圧を設定時間TA2で指令油圧が最大
値となるように漸増させる締結完了制御が行なわれる。 [制御開始タービン回転数の設定]ドライブダウン変速
制御において、タービン回転上昇速度抑制制御の第1制
御開始タービン回転数NT1と、空吹き防止制御の第2
制御開始タービン回転数NT2とは、図8(イ) に示すフ
ローチャートにより設定される。
【0042】ステップ50では、イナーシャフェーズ中
のNoの変化を無視すれば、変速前後タービン回転差N
TDIFが変速判断直後に下記の式により推定される。
【0043】NTDIF={(gb/ga)−1}Nt NTDIF=(gb−ga)No ga:変速前ギヤ比 gb:変速後ギヤ比 Nt:イナーシャフェーズ開始時のタービン回転数 No:イナーシャフェーズ開始時の出力軸回転数 ステップ51では、イナーシャフェーズ終了タービン回
転数NTENDが、ステップ50で推定された変速前後
タービン回転差NTDIFと、検出もしくは計算による
イナーシャフェーズ開始タービン回転数NTSTART
により予測される(イナーシャフェーズ終了タービン回
転数予測手段dに相当)。
【0044】ステップ52では、変速進行速度を検出さ
れるスロットル開度TVOにより推定し、スロットル開
度TVOが大きな値を示すほど大きな第1制御タービン
回転差NTDIF1と第2制御タービン回転差NTDI
F2が決定される(制御タービン回転差決定手段fに相
当)。尚、スロットル開度TVOの大きさに対する第1
制御タービン回転差NTDIF1と第2制御タービン回
転差NTDIF2をマップにあらわすと図8(ロ) に示す
マップとなる。
【0045】ステップ53では、イナーシャフェーズ終
了タービン回転数NTENDから決定された制御タービ
ン回転差NTDIF1,NTDIF2を差し引いた第1
制御開始タービン回転数NT1と第2制御開始タービン
回転数NT2が設定される(制御開始タービン回転数設
定手段g)。 [協働締結による空吹き防止制御作用]本願発明でいう
協働締結制御とは、ドライブダウン変速のイナーシャフ
ェーズ終了時点において、解放側締結要素と締結側締結
要素とが伝達するトルク和で、変速後のギヤ比(タービ
ン回転数)を保持する制御をいう。
【0046】この協働締結制御を達成するため、各々の
締結要素が単独であるギヤ段でエンジンが出力している
トルクに対しタービン回転が上昇も下降もしないでちょ
うど釣り合う締結要素トルクを発生させる油圧を各々緒
締結要素の分担圧と定義した時、解放側油圧と締結側油
圧の各々はダウンシフト後のギヤ段での各々の分担圧よ
り低い油圧で、且つ、解放側油圧と締結側油圧が伝達し
得るトルクをタービントルクに換算したときトルクの総
和はダウンシフト後のギヤ段でタービントルクより少し
高いトルクという条件が成立する油圧を、締結側油圧,
解放側油圧とそれぞれ設定していて(例えば、解放側は
タービントルク×0.8に相当する入力トルクを伝達す
る油圧PR5を、締結側はタービントルク×0.4に相
当する入力トルクを伝達する油圧PA3を設定)、図7
に示す解放側油圧指令特性と締結側油圧指令特性を示し
ながら、ドライブダウン変速が実行されることになる。
【0047】この協働締結制御作用は、ギヤ比がドライ
ブダウンシフト終了後のギヤ比より小さい時は、解放側
は回転上昇を抑制(出力軸トルク正)する方向に作用
し、締結側は回転を引き上げて上昇(出力軸トルク負)
させる方向に作用するが、ギヤ比が低速段ギヤ比を越え
ると、解放側と締結側とが共に回転上昇を抑制(出力軸
トルク正)する方向に作用することになる。
【0048】この結果、解放側油圧上昇のみにより変速
後のギヤ比付近でのタービン回転数変化を略ゼロとする
空吹き防止制御と比べた場合、協働締結制御による空吹
き防止制御は下記の効果がある。 (1) 解放側と締結側の油圧によって各々の締結要素が伝
達し得るトルクをタービントルクに換算した値の和を変
速終了時のタービントルクより大きく設定することによ
り、空吹けることがなく、油圧や摩擦係数のばらつきに
よるトルク容量のばらつきや入力トルクのばらつきにも
強い。 (2) 解放側油圧目標値PR5が分担圧より小さく設定さ
れているため、発熱量が少なくなり、また、変速の進行
を保証できる。 (3) 回転同A3を設定)図7に示す解放側油圧指令特例
と比べて変速時間が短くなる。この変速時間の短時間化
と発熱量が少ないことで、締結要素の耐久性が向上す
る。 (4) さらに、解放側油圧によるトルク伝達量と締結側油
圧によるトルク伝達量の比を適切に設定することによ
り、出力軸トルクが負になることがない。 (5) 解放側と締結側は前述の協働締結制御油圧条件を満
たしていれば良く、油圧制御も開ループにて制御される
ため、制御精度を必要としない。また、回転数の検出精
度も従来例ほど高くなくて良いため、回転センサや油圧
制御デバイスを高精度(高価)なものにする必要がな
く、ばらつきにも強い。 [制御開始タイミングの適正化]空吹き防止制御の開始
は、タービン回転数Ntが第2制御開始タービン回転数
NT2に到達するタイミングにて行なわれるものである
ため、この開始タイミングは変速進行速度に対応したも
のとなり、空吹き防止制御の開始タイミングが早過ぎた
り遅過ぎたりすることがない。
【0049】すなわち、第2制御開始タービン回転数N
T2は、変速進行速度をスロットル開度TVOにより推
定し、スロットル開度TVOが大きな値を示すほど大き
な第2制御タービン回転差NTDIF2が決定され、予
測されるイナーシャフェーズ終了タービン回転数NTE
NDから決定された第2制御タービン回転差NTDIF
2を差し引くことで求められるため、高速時等で変速前
後タービン回転差が大きい時にも、低速時等で変速前後
タービン回転差が小さい時にも、開始タイミングが早過
ぎたり遅過ぎることがなく、変速の進行遅れやエンジン
空吹けが確実に防止される。
【0050】尚、空吹き防止制御に先行して行なわれる
解放側でのタービン回転上昇速度抑制制御に関しても、
制御開始タイミングは、タービン回転数Ntが第2制御
開始タービン回転数NT2と同様に求められた第1制御
開始タービン回転数NT1となった時点で開始されるた
め、変速進行速度が速いか遅いかにかかわりなく、適正
なタービン回転上昇速度抑制が達成されることになる。 (実施の形態2)実施の形態2は、請求項3,4,5,
6に対応する自動変速機のドライブダウン変速制御装置
である。
【0051】まず、実施の形態2のドライブダウン変速
制御装置が適用された自動変速機並びにハードの構成は
実施の形態1と同様である。
【0052】図9(イ) は実施の形態2での解放側ドライ
ブダウン変速制御作動の流れを示すフローチャートで、
以下、図10に示すタイムチャートを参照しながら各ス
テップについて説明する。
【0053】ステップ60では、イナーシャフェーズ開
始時から実ギヤ比Gが監視され、実ギヤ比Gが、変速終
了までの時間を推定する時間推定開始ギヤ比GOになっ
たかどうかが判断される。尚、イナーシャフェーズ開始
時から時間推定開始ギヤ比GOまでは解放側油圧を一定
圧に保持する制御が行なわれ、また、イナーシャフェー
ズ開始時からの経過時間がタイマ(タイマiに相当)に
より計測される。
【0054】ステップ61では、ステップ60でG>G
Oと判断されると、イナーシャフェーズ開始からイナー
シャフェーズ終了までのイナーシャフェーズ終了時間T
ENDが予測される(イナーシャフェーズ終了時間予測
手段jに相当)。このイナーシャフェーズ終了時間TE
NDは、その時のギヤ比変化率dG/dtと変速終了ま
でのギヤ比変化幅(gb−G)を比較しながら繰り返し
予測される。
【0055】ステップ62では、変速進行速度をイナー
シャフェーズ終了時間TENDにより推定し、変速進行
速度が速くイナーシャフェーズ終了時間TENDが短い
時間を示すほど長い制御時間ΔT(これは、変速進行速
度が速いほど制御に要する時間が長く必要とされること
による)が決定される(制御時間決定手段mに相当)。
この制御時間ΔTの決定は、図9(ロ) に示すようなイナ
ーシャフェーズ終了時間TENDに対する制御時間マッ
プを用いるか、あるいは、イナーシャフェーズ終了時間
TENDを用いた関数計算により決定される。
【0056】ステップ63では、予測されたイナーシャ
フェーズ終了時間TENDから決定された制御時間ΔT
を差し引いた制御開始時間を設定し(制御開始時間設定
手段nに相当)、タイマ値TIMが制御開始時間TEN
D−ΔTが越えたかどうかが判断される。
【0057】ステップ64では、TIMが制御開始時間
TEND−ΔTに一致するタイミングにて、タービン回
転の上昇を抑えるべく解放側油圧を一時的に高める空吹
け防止制御が行なわれる(空吹き防止制御手段oに相
当)。
【0058】ステップ65では、実ギヤ比Gが変速終了
後のギヤ比gbになったかどうかが判断され、YESの
時には解放側油圧を徐々にに抜き、締結側油圧を非変速
時の締結油圧に向けて立ち上げていくことでドライブダ
ウン制御が終了する。
【0059】よって、この実施の形態2のドライブダウ
ン変速制御装置では、実施の形態1と同様に、変速進行
速度が速いか遅いかにかかわりなく、タービン回転の上
昇を抑える空吹け防止制御の開始タイミングの最適化を
達成することができる。 (その他の実施の形態)本願のドライブダウン変速制御
装置は実施の形態1で示した自動変速機に限らず様々な
電子制御タイプの自動変速機のドライブダウン制御装置
として適用することができる。
【0060】実施の形態1ではスロットル開度により変
速進行速度を推定し、実施の形態2ではイナーシャフェ
ーズ開始から終了までの時間TENDにより変速進行速
度を推定する例を示したが、例えば、スロットル開度と
スロットル開度変化速度により変速進行速度を推定した
り、車速と変速パターン(隣接段変速と飛び段変速)に
より変速進行速度を推定したり、変速直後に推定される
変速前後タービン回転差により変速進行速度を推定する
ようにしても良く、要するに、変速進行速度に関係する
他の要素により推定するものも含まれる。
【0061】
【発明の効果】請求項1記載の発明にあっては、締結要
素の掛け換えによりダウンシフト後のギヤ段を達成する
自動変速機のドライブダウン変速制御装置において、タ
ービン回転数を検出するタービン回転数検出手段と、イ
ナーシャフェーズ開始域までにイナーシャフェーズ終了
タービン回転数を予測するイナーシャフェーズ終了ター
ビン回転数予測手段と、変速進行速度を推定する変速進
行速度推定手段と、変速進行速度推定値が速い進行を示
す値であるほど大きな制御タービン回転差に決定する制
御タービン回転差決定手段と、イナーシャフェーズ終了
タービン回転数予測値から,決定された制御タービン回
転差を差し引いた制御開始タービン回転数を設定する制
御開始タービン回転数設定手段と、タービン回転数検出
値が制御開始タービン回転数に一致するタイミングに
て、タービン回転の上昇を抑えるべく少なくとも第1締
結要素の解放圧を一時的に高める制御を開始する空吹き
防止制御手段と、を備えている構成としたため、ドライ
ブダウン変速において、変速進行速度が速いか遅いかに
かかわりなく、タービン回転の上昇を抑える空吹き防止
制御の開始タイミングの最適化を達成する自動変速機の
ドライブダウン変速制御装置を提供することができると
いう効果が得られる。
【0062】請求項2記載の発明にあっては、請求項1
記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置におい
て、変速進行速度推定手段を、スロットル開度検出手段
とし、前記制御開始タービン回転差決定手段を、スロッ
トル開度検出値が大きいほど大きな制御開始タービン回
転差に決定する手段としたため、上記効果に加え、セン
サ信号により取り込まれるスロットル開度情報により簡
単に変速進行速度に対応する制御開始タービン回転差を
決定することができる。
【0063】請求項3記載の発明にあっては、締結要素
の掛け換えによりダウンシフト後のギヤ段を達成する自
動変速機のドライブダウン変速制御装置において、変速
指令時もしくはイナーシャフェーズ開始時からの経過時
間を計測するタイマと、変速指令時もしくはイナーシャ
フェーズ開始時からイナーシャフェーズ終了までの時間
を予測するイナーシャフェーズ終了時間予測手段と、変
速進行速度を推定する変速進行速度推定手段と、変速進
行速度推定値が速い進行を示す値であるほど長い時間に
決定する制御時間決定手段と、イナーシャフェーズ終了
予測時間から,決定された制御時間を差し引いた制御開
始時間を設定する制御開始時間設定手段と、タイマ値が
制御開始時間に一致するタイミングにて、タービン回転
の上昇を抑えるべく少なくとも第1締結要素の解放圧を
一時的に高める制御を開始する空吹き防止制御手段と、
を備えている構成としたため、ドライブダウン変速にお
いて、変速進行速度が速いか遅いかにかかわりなく、タ
ービン回転の上昇を抑える空吹き防止制御の開始タイミ
ングの最適化を達成する自動変速機のドライブダウン変
速制御装置を提供することができるという効果が得られ
る。
【0064】請求項4記載の発明にあっては、請求項3
記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置におい
て、イナーシャフェーズ終了時間予測手段を、変速中に
随時検出されるギヤ比がイナーシャフェーズ開始ギヤ比
から設定ギヤ比まで移行した時点を推定開始点とし、そ
れまでのギヤ比変化率により変速後ギヤ比まで変速が進
行すると推定してイナーシャフェーズ終了時間を予測す
る手段としたため、請求項3記載の発明の効果に加え、
ギヤ比変化が安定した時点からの実ギヤ比変化率の監視
による予測となり、高い精度でイナーシャフェーズ終了
時間を予測することができる。
【0065】請求項5記載の発明にあっては、請求項1
ないし請求項4記載の自動変速機のドライブダウン変速
制御装置において、空吹き防止制御手段を、各々の締結
要素が単独であるギヤ段でエンジンが出力しているトル
クに対しタービン回転が上昇も下降もしないでちょうど
釣り合う締結要素トルクを発生させる油圧を各々の締結
要素の分担圧と定義した時、解放側油圧と締結側油圧の
各々はダウンシフト後のギヤ段での各々の分担圧より低
い油圧で、且つ、解放側油圧と締結側油圧によってそれ
ぞれの締結要素が伝達し得るトルクをタービントルクに
換算したものの総和はダウンシフト後のギヤ段でのター
ビントルクより少し高いトルクを発生する油圧という条
件が成立する解放側油圧目標値と締結側油圧目標値を設
定して解放側と締結側の油圧を協働締結制御する手段と
したため、請求項1ないし請求項4記載の発明の効果に
加え、解放側の油圧上昇のみによる空吹き防止制御に比
べて、解放と締結の同時制御による変速時間短縮や解放
側要素のトルク分担軽減による耐久性向上を図りながら
ショックを抑えたスムーズなドライブダウン変速を達成
することができる。
【0066】請求項6記載の発明にあっては、請求項1
ないし請求項5載の自動変速機のドライブダウン変速制
御装置において、第1締結要素と第2締結要素の油圧
を、それぞれ独立に電子制御する第1圧力制御弁と第2
圧力制御弁を設けたため、請求項1ないし請求項5載の
発明の効果に加え、棚圧やタイミング等を制御するデバ
イスやシフト弁をコントロールバルブユニットに備えた
従来の集中制御システムに比べ、制御自由度が高く、コ
ントロールバルブユニットの簡略化や軽量化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機のドライブダウン変速制御
装置を示すクレーム対応図である。
【図2】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置が
適用された自動変速機の動力伝達機構を示すスケルトン
図である。
【図3】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置が
適用された自動変速機の締結論理表を示す図である。
【図4】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置が
適用された自動変速機のDESCシステム図である。
【図5】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置の
変速点特性モデルの一例を示す図である。
【図6】実施の形態1のドライブダウン変速制御作動の
流れを示すフローチャートである。
【図7】実施の形態1のドライブダウン変速制御時にお
ける出力軸トルクとタービン回転数とギヤ比と解放側デ
ューティ指令に相当する解放側油圧と締結側デューティ
指令に相当する締結側油圧の各過渡特性を示すタイムチ
ャートである。
【図8】実施の形態1のドライブダウン変速制御時にお
ける第1制御開始タービン回転数と第2制御開始タービ
ン回転数の設定処理作動の流れを示すフローチャートと
スロットル開度に対する制御タービン回転差マップを示
す図である。
【図9】実施の形態2のドライブダウン変速制御装置の
A/Tコントロールユニットで行なわれる解放側ドライ
ブダウン変速制御作動の流れを示すフローチャートとイ
ナーシャフェーズ終了時間に対する制御時間マップを示
す図である。
【図10】実施の形態2のドライブダウン変速制御時に
おけるギヤ比と解放側油圧と締結側油圧の各過渡特性を
示すタイムチャートである。
【図11】従来のギヤ比監視による開始タイミングで空
吹き防止制御が行なわれた時の高速時タービン回転特性
と低速時タービン回転特性とギヤ比特性と解放側油圧指
令特性を示すタイムチャートである。
【図12】同じ運転点から異なるスロットル開度レベル
まで踏み込まれた時のタービン回転数上昇特性を示す図
である。
【図13】異なるスロットル開度の運転点から同じ運転
点まで踏み込まれた時のタービン回転数上昇特性を示す
図である。
【符号の説明】
a 第1締結要素 b 第2締結要素 c タービン回転数検出手段 d イナーシャフェーズ終了タービン回転数予測手段 e 変速進行速度推定手段 f 制御タービン回転差決定手段 g 制御開始タービン回転数設定手段 h 空吹き防止制御手段 i タイマ j イナーシャフェーズ終了時間予測手段 k 変速進行速度推定手段 m 制御時間決定手段 n 制御開始時間設定手段 o 空吹き防止制御手段 p 第1圧力制御弁 q 第2圧力制御弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセル踏み込み操作によりダウンシフ
    ト指令が出力されると、ダウンシフト前のギヤ段にて締
    結されていた第1締結要素を解放し、解放されていた第
    2締結要素を締結するという掛け換えによりダウンシフ
    ト後のギヤ段を達成する自動変速機のドライブダウン変
    速制御装置において、 タービン回転数を検出するタービン回転数検出手段と、 イナーシャフェーズ開始域までにイナーシャフェーズ終
    了タービン回転数を予測するイナーシャフェーズ終了タ
    ービン回転数予測手段と、 変速進行速度を推定する変速進行速度推定手段と、 変速進行速度推定値が速い進行を示す値であるほど大き
    な制御タービン回転差に決定する制御タービン回転差決
    定手段と、 イナーシャフェーズ終了タービン回転数予測値から,決
    定された制御タービン回転差を差し引いた制御開始ター
    ビン回転数を設定する制御開始タービン回転数設定手段
    と、 タービン回転数検出値が制御開始タービン回転数に一致
    するタイミングにて、タービン回転の上昇を抑えるべく
    少なくとも第1締結要素の解放圧を一時的に高める制御
    を開始する空吹き防止制御手段と、 を備えていることを特徴とする自動変速機のドライブダ
    ウン変速制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動変速機のドライブダ
    ウン変速制御装置において、 前記変速進行速度推定手段を、スロットル開度検出手段
    とし、前記制御開始タービン回転差決定手段を、スロッ
    トル開度検出値が大きいほど大きな制御開始タービン回
    転差に決定する手段としたことを特徴とする自動変速機
    のドライブダウン変速制御装置。
  3. 【請求項3】 アクセル踏み込み操作によりダウンシフ
    ト指令が出力されると、ダウンシフト前のギヤ段にて締
    結されていた第1締結要素を解放し、解放されていた第
    2締結要素を締結するという掛け換えによりダウンシフ
    ト後のギヤ段を達成する自動変速機のドライブダウン変
    速制御装置において、 変速指令時もしくはイナーシャフェーズ開始時からの経
    過時間を計測するタイマと、 変速指令時もしくはイナーシャフェーズ開始時からイナ
    ーシャフェーズ終了までの時間を予測するイナーシャフ
    ェーズ終了時間予測手段と、 変速進行速度を推定する変速進行速度推定手段と、 変速進行速度推定値が速い進行を示す値であるほど長い
    時間に決定する制御時間決定手段と、 イナーシャフェーズ終了予測時間から,決定された制御
    時間を差し引いた制御開始時間を設定する制御開始時間
    設定手段と、 タイマ値が制御開始時間に一致するタイミングにて、タ
    ービン回転の上昇を抑えるべく少なくとも第1締結要素
    の解放圧を一時的に高める制御を開始する空吹き防止制
    御手段と、 を備えていることを特徴とする自動変速機のドライブダ
    ウン変速制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の自動変速機のドライブダ
    ウン変速制御装置において、 前記イナーシャフェーズ終了時間予測手段を、変速中に
    随時検出されるギヤ比がイナーシャフェーズ開始ギヤ比
    から設定ギヤ比まで移行した時点を推定開始点とし、そ
    れまでのギヤ比変化率により変速後ギヤ比まで変速が進
    行すると推定してイナーシャフェーズ終了時間を予測す
    る手段としたことを特徴とする自動変速機のドライブダ
    ウン変速制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4記載の自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置において、 前記空吹き防止制御手段を、各々の締結要素が単独であ
    るギヤ段でエンジンが出力しているトルクに対しタービ
    ン回転が上昇も下降もしないでちょうど釣り合う締結要
    素トルクを発生させる油圧を各々の締結要素の分担圧と
    定義した時、解放側油圧と締結側油圧の各々はダウンシ
    フト後のギヤ段での各々の分担圧より低い油圧で、且
    つ、解放側油圧と締結側油圧によってそれぞれの締結要
    素が伝達し得るトルクをタービントルクに換算したもの
    の総和はダウンシフト後のギヤ段でタービントルクより
    少し高いトルクを発生する油圧という条件が成立する解
    放側油圧目標値と締結側油圧目標値を設定して解放側と
    締結側の油圧を協働締結制御する手段としたことを特徴
    とする自動変速機のドライブダウン変速制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5記載の自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置において、 前記第1締結要素と第2締結要素の油圧を、それぞれ独
    立に電子制御する第1圧力制御弁と第2圧力制御弁を設
    けたことを特徴とする自動変速機のドライブダウン変速
    制御装置。
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