JP2000227265A - 受液器一体型冷媒凝縮器 - Google Patents

受液器一体型冷媒凝縮器

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JP2000227265A JP11026427A JP2642799A JP2000227265A JP 2000227265 A JP2000227265 A JP 2000227265A JP 11026427 A JP11026427 A JP 11026427A JP 2642799 A JP2642799 A JP 2642799A JP 2000227265 A JP2000227265 A JP 2000227265A
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liquid
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liquid receiver
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哲滋 信田
Hiroki Matsuo
弘樹 松尾
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受液器一体型冷媒凝縮器を略水平状態あるい
は水平状態に対して45°以内の角度範囲で傾斜配置す
る場合においても、受液器における冷媒の気液分離作用
を良好に発揮できるようにする。 【解決手段】 コア部で凝縮した冷媒が集合するヘッダ
ータンク22と、このヘッダータンク22から流入する
冷媒の気液を分離して液冷媒を溜める受液器31の長手
方向が一致するようにして、ヘッダータンク22に受液
器31を一体に構成し、ヘッダータンク22と受液器3
1の長手方向が水平方向に対して45°以内の角度θで
傾斜するようにコア部を配置し、ヘッダータンク22内
の冷媒を受液器31内に流入させる冷媒流入口32を受
液器長手方向のうち、傾斜上端側に配置し、受液器31
内に蓄えられた液冷媒を流出させる冷媒流出口33を、
受液器長手方向のうち、傾斜下端側に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒の気液を分離
して液冷媒を蓄える受液器を一体に構成した冷媒凝縮器
に関するもので、車両用空調装置に用いて好適なもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置においては、車両
搭載性の向上を図るために、冷媒凝縮器に受液器を一体
に構成して、この冷媒凝縮器と受液器の車両搭載スペー
スを縮小するようにしたものが特開平7−180930
号公報等にて提案されている。この従来技術では、受液
器を車両上下(重力)方向に縦長のタンク構造として、
冷媒の気液をその密度差を利用して分離する構成となっ
ている。
【0003】車両ではスペース的制約が大きいので、車
両搭載性を一層改善するためには、受液器タンクの断面
積を如何に縮小するかが重要な課題となる。そこで、上
記公報のものでは、受液器への冷媒流入口を受液器内の
通常使用時の冷媒液面より下方部位に配置し、そして、
この冷媒流入口よりさらに下方部位に受液器からの冷媒
流出口を配置している。
【0004】これによれば、冷媒流入口からの冷媒が受
液器内の冷媒液面より下方部位に流入するので、冷媒液
面より上方に冷媒が流入する場合に比して、流入冷媒の
動圧により受液器内の冷媒液面が乱れるのを低減でき
る。これにより、受液器タンクの断面積が小さくても、
冷媒の気液分離作用を良好に発揮できるようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キャブオーバ
型トラックとか、1ボックス型の車両のように、エンジ
ンが運転室(車室)の下方部に搭載される車両等におい
ては、搭載スペース上の都合から空調装置の凝縮器を水
平方向に搭載することが要求される。しかし、上記した
受液器一体型冷媒凝縮器をそのまま水平置きに適用する
と、冷媒流入口と冷媒流出口とが隣接して近接位置に配
置されているので、凝縮器の凝縮部からの冷媒中の気泡
(ガス冷媒)が受液器内で分離されないまま冷媒流出口
へ流出してしまうことが判明した。
【0006】本発明者らの実験検討によると、上記気泡
(ガス冷媒)の流出現象は、受液器一体型冷媒凝縮器の
配置が水平置きの場合だけでなく、水平状態に対して4
5°以内の角度範囲で傾斜配置される場合にも同様に発
生することを確認している。そこで、本発明は上記点に
鑑みて、受液器一体型冷媒凝縮器を略水平状態あるいは
水平状態に対して45°以内の角度範囲で傾斜配置する
場合においても、受液器における冷媒の気液分離作用を
良好に発揮できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明では、コア部(23)で凝縮し
た冷媒が集合するヘッダータンク(22)と、このヘッ
ダータンク(22)から流入する冷媒の気液を分離して
液冷媒を溜める受液器(31)の長手方向が一致するよ
うにして、ヘッダータンク(22)に受液器(31)を
一体に構成し、ヘッダータンク(22)と受液器(3
1)の長手方向が水平方向に対して45°以内の角度で
傾斜するようにコア部(23)を配置し、ヘッダータン
ク(22)内の冷媒を受液器(31)内に流入させる冷
媒流入口(32)を受液器(31)の長手方向のうち、
傾斜上端側に配置し、受液器(31)内に蓄えられた液
冷媒を流出させる冷媒流出口(33)を、受液器(3
1)の長手方向のうち、傾斜下端側に配置したことを特
徴としている。
【0008】これによると、受液器(31)を長手方向
に沿って傾斜配置する場合に、冷媒流入口(32)が傾
斜上端側に位置し、かつ、冷媒流出口(33)が傾斜下
端側に位置することより、重力方向において冷媒流入口
(32)を上側に、冷媒流出口(33)を下側にずらす
ことができる。同時に、受液器(31)の長手方向寸法
を利用して冷媒流入口(32)と冷媒流出口(33)と
の間に十分な間隔を設定できる。
【0009】この結果、受液器一体型凝縮器を水平方向
に対して45°以内の角度で傾斜配置する場合において
も、受液器(31)内部において冷媒流入口(32)か
ら冷媒が冷媒流出口(33)に向かって流れる間に冷媒
の気液を重力により分離して、傾斜下端側の冷媒流出口
(33)周囲には液冷媒を安定的に溜めることができ
る。そのため、ガス冷媒が冷媒流出口(33)から流出
することを防止できるので、受液器一体型凝縮器を水平
に近い角度で傾斜配置する配置レイアウトを、気液分離
作用に支障を来すことなく、良好に実施できる。
【0010】請求項2に記載の発明では、ヘッダータン
ク(22)と受液器(31)の長手方向が略水平方向に
向くようにコア部(23)を配置し、ヘッダータンク
(22)内の冷媒を受液器(31)内に流入させる冷媒
流入口(32)と、受液器(31)内に蓄えられた液冷
媒を流出させる冷媒流出口(33)とを、受液器(3
1)の長手方向の両端部近傍に離して配置するととも
に、冷媒流入口(32)よりも冷媒流出口(33)を下
方に配置することを特徴としている。
【0011】これによると、ヘッダータンク(22)と
受液器(31)の長手方向が略水平方向に向く配置レイ
アウトにおいても、冷媒流入口(32)と冷媒流出口
(33)との間に十分な間隔を設定できることと、冷媒
流入口(32)よりも冷媒流出口(33)を下方に配置
することとが相まって、受液器(31)内部において冷
媒流入口(32)から冷媒が冷媒流出口(33)に向か
って流れる間に冷媒の気液を重力により良好に分離し、
冷媒流出口(33)からのガス冷媒の流出を防止でき
る。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2において、冷媒流入口(32)を、冷媒が受液器
(31)の内壁面に沿って周方向に流れるように構成
し、この周方向の流れにより、受液器(31)内の冷媒
流に遠心力を付与するようにしたことを特徴としてい
る。また、請求項4ないし7に記載の発明では、ヘッダ
ータンク(22)と受液器(31)の長手方向が略水平
方向あるいは水平方向に対して45°以内の角度で傾斜
した方向に向くように、コア部(23)を配置し、ヘッ
ダータンク(22)内の冷媒を受液器(31)内に流入
させる冷媒流入口(32)を、冷媒が受液器(31)の
内壁面に沿って周方向に流れるように構成し、この周方
向の流れにより、受液器(31)内の冷媒流に遠心力を
付与するようにしたことを特徴としている。
【0013】請求項3、4〜7によると、冷媒流の遠心
力により液冷媒は受液器(31)の内壁面側に、また、
ガス冷媒は受液器(31)の中心部寄りにそれぞれ集め
ることができる。そのため、ヘッダータンク(22)と
受液器(31)の長手方向が略水平方向に向く配置もし
くは傾斜する配置においても、冷媒流の遠心力により冷
媒の気液を良好に分離できる。特に、請求項3では、請
求項1、2による作用と請求項4による作用とを組み合
わせて冷媒の気液を良好に分離できる。
【0014】なお、上記各手段に付した括弧内の符号
は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を
示すものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明を図に示す実施形態に
ついて説明する。 (第1実施形態)図1、図2は本発明を車両用空調装置
における受液器一体型冷媒凝縮器に適用した一実施形態
を示しており、図1は図2のA矢視図で、図2は図1の
B矢視図である。
【0016】この車両用空調装置の冷凍サイクル装置
は、冷媒圧縮機1、受液器一体型冷媒凝縮器2、冷媒封
入量点検用サイトグラス3、温度作動式膨張弁(減圧手
段)4および冷媒蒸発器5を、金属製パイプまたはゴム
製パイプよりなる冷媒配管によって順次接続した閉回路
より構成されている。冷媒圧縮機1は、自動車のエンジ
ンルーム(図示せず)内に設置された走行用エンジンに
ベルトと電磁クラッチ(動力断続手段)1aを介して連
結されている。この冷媒圧縮機1は、電磁クラッチ1a
が接続状態となり、エンジンの回転動力が伝達される
と、冷媒蒸発器5下流側よりガス冷媒を吸入、圧縮し
て、高温高圧の過熱ガス冷媒を受液器一体型冷媒凝縮器
2へ吐出する。
【0017】受液器一体型冷媒凝縮器2は、所定間隔を
開けて配置された一対のヘッダタンク、すなわち、第
1、第2ヘッダタンク21、22を有し、この第1、第
2ヘッダタンク21、22は図1の上下方向に略円筒状
に延びる形状になっている。この第1、第2ヘッダタン
ク21、22の間に熱交換用のコア部23を配置してい
る。
【0018】本例の冷媒凝縮器2は、一般にマルチフロ
ータイプと称されているものであって、コア部23は第
1、第2ヘッダタンク21、22の間で、水平方向に冷
媒を流す偏平チューブ24を多数並列配置し、この多数
の偏平チューブ24の間にコルゲートフィン25を介在
して接合している。偏平チューブ24の一端部は第1ヘ
ッダタンク21内に連通し、他端部は第2ヘッダタンク
22内に連通している。
【0019】そして、一方の(第1)ヘッダタンク21
の一端側に冷媒の入口側配管ジョイント(冷媒入口部)
26を配置し接合しており、また、他端側に冷媒の出口
側配管ジョイント(冷媒出口部)27を配置し接合して
いる。さらに、本例においては、第1ヘッダタンク21
および第2ヘッダタンク22の内部にそれぞれ、セパレ
ータ28、29を1枚づつ配置して、第1、第2ヘッダ
タンク21、22の内部を、それぞれタンク長手方向
(図1上下方向)に複数(2個づつ)の空間21a、2
1b、22a、22bに仕切っている。ここで、セパレ
ータ28、29は、それぞれタンク長手方向において出
口側配管ジョイント27近傍の同一位置に配置されてい
る。
【0020】一方、第2ヘッダタンク22には、冷媒の
気液を分離して液冷媒を蓄える受液器31が一体に構成
してある。この受液器31も略円筒形状であり、第2ヘ
ッダタンク22の外面側方(コア部23と反対側の部
位)に配置され、第2ヘッダタンク21の外面に一体に
接合される。受液器31は第2ヘッダタンク22より若
干低い高さを有している。なお、本例では、冷媒凝縮器
2の各部および受液器31はアルミニュウム材で成形さ
れ、一体ろう付けにて組付けられている。
【0021】第1、第2ヘッダタンク21、22は基本
的に同一構造でよいので、断面図示した片側の第2ヘッ
ダタンク22について具体的構成を述べると、偏平チュ
ーブ24の端部が接合され、支持される略断面半円状の
第1プレート221を有し、この第1プレート221に
略断面半円状の第2プレート222を接合することによ
り、略円筒状の形状を構成している。なお、第2ヘッダ
タンク22の上下両端部はキャップ部材223、224
により閉塞される。
【0022】一方、受液器31は、略円筒状の形状に構
成された胴体部311を有しており、この胴体部311
の一端部はキャップ部材312により閉塞されている。
なお、第2ヘッダタンク22と受液器31は、第2プレ
ート222および胴体部311の一部に平面部を形成し
て、その平面部同志を当接させて一体に接合するように
なっている。
【0023】胴体部311の他端部には略円筒状の取付
台座313が接合され、この取付台座313はキャップ
部材314により閉塞されている。このキャップ部材3
14に取付台座313に図示しないシール材を介して気
密に、かつ、脱着可能にねじ止め固定される。取付台座
313の上部には、水分吸着用の乾燥剤315および異
物除去用のフィルタ316が一体に設けられている。フ
ィルタ316は円筒状の網状体で構成されている。
【0024】ところで、本実施形態は、キャブオーバ型
トラックとか、1ボックス型の車両のように、車両エン
ジンが運転室(車室)の下方部に搭載される車両におい
て、、搭載スペース上の都合から受液器一体型冷媒凝縮
器2を図2のごとく水平方向に対して所定の微小角度θ
により傾斜配置する場合に適用される。冷媒凝縮器2は
周知のごとく車両エンジンのラジエータ(図示せず)の
空気流れ上流側に配置され、電動式冷却ファン(図示せ
ず)の送風する冷却空気(外気)と熱交換する。
【0025】ここで、ヘッダタンク22と受液器31
は、その長手方向が一致し、かつ、この両者22、31
がその長手方向に沿って所定の微小角度θで傾斜するよ
うにして、凝縮器2は運転室(車室)の下方部に搭載さ
れる。本実施形態では、コア部23で凝縮した冷媒(一
部気泡状のガス冷媒を含む飽和冷媒)は第2ヘッダタン
ク22の空間22aに集合するようになっており、この
空間22aに集合した冷媒を受液器31内部の気液分離
用空間に流入させるために冷媒流入口32が設けてあ
る。この冷媒流入口32は、図2に示すように受液器3
1の長手方向のうち、傾斜上端側に配置してあり、受液
器31の傾斜下端側には冷媒流出口33を配置してい
る。
【0026】冷媒流入口32と冷媒流出口33は、とも
に受液器31の中心線31b上に位置しているが、上記
の傾斜配置により、冷媒流入口32よりも、冷媒流出口
33を重力方向の下方側に配置することができる。同時
に、冷媒流入口32と冷媒流出口33を受液器31の長
手方向において両端部近傍位置に離して配置できる。す
なわち、、受液器31の長手方向寸法を利用して、冷媒
流入口32と冷媒流出口33との間隔を十分大きくする
ことができる。
【0027】冷媒流入口32は、第2ヘッダタンク22
の第2プレート222および受液器31の胴体部311
の壁面を貫通して設けられている。また、冷媒流出口3
3は第2ヘッダタンク22の第2プレート222および
受液器31の取付台座313の壁面を貫通して設けら
れ、受液器31内に蓄えられた液冷媒をフィルタ316
を通して第2ヘッダタンク22内の空間22bへと流出
させる。なお、本実施形態において、受液器31は内径
30mm程度の小径のタンク(パイプ)形状になってい
る。図2において、破線31aは、通常のサイクル運転
時における受液器31内の冷媒液面を示している。
【0028】コア部23において、セパレータ28、2
9より上方側の部位は、冷媒圧縮機1の吐出ガス冷媒
を、電動式冷却ファンにより送られてくる室外空気の冷
却風と熱交換させて冷媒を冷却、凝縮させる凝縮部34
を構成している。また、コア部23において、セパレー
タ28、29より下方側の部位は、受液器31内部にお
いて気液分離された液冷媒を室外空気と熱交換させて過
冷却する過冷却部35を構成している。
【0029】従って、本例の冷媒凝縮器2は、冷媒流れ
の上流側から順次、凝縮部34、受液器31、および過
冷却部35を構成するとともに、これらを一体に設けた
構成となっている。次に、上記構成において作動を説明
する。いま、車両用空調装置の運転が開始され、電磁ク
ラッチ1aが通電され接続状態になると、車両エンジン
の回転が圧縮機1に伝達され、圧縮機1が冷媒を圧縮
し、吐出する。
【0030】これにより、圧縮機1から吐出された過熱
ガス冷媒は、入口側配管ジョイント26から凝縮器2の
第1ヘッダタンク21の空間21aより凝縮部34のチ
ューブ24を図1の左側から右側へと通過して、第2ヘ
ッダタンク22の空間22aに流入する。このように、
冷媒が凝縮部34のチューブ24を流れる間にチューブ
24およびフィン25を介して冷却空気と熱交換して冷
却され、ガス冷媒を一部含む飽和液冷媒となる。この飽
和液冷媒は、上記空間22aから冷媒流入口32を通っ
て受液器31内に流入し、そして、受液器31内の空間
において冷媒の気液が分離され、液冷媒が蓄えられる。
【0031】ここで、受液器31による冷媒の気液分離
作用を詳述すると、本実施形態では、受液器一体型冷媒
凝縮器2を図2のごとくヘッダタンク22と受液器31
の長手方向に沿って水平方向から所定の微小角度θで傾
斜配置して車両に搭載している。そして、冷媒流入口3
2をヘッダタンク22と受液器31の長手方向において
傾斜上端側に配置し、冷媒流出口33を傾斜下端側に配
置しているため、冷媒流入口32よりも冷媒流出口33
を重力方向の下側に配置できる。しかも、受液器31の
長手方向の両端部近傍に冷媒流入口32と冷媒流出口3
3を配置して、両者32、33の間隔を十分大きくする
ことができる。
【0032】そのため、第2ヘッダタンク22の空間2
2a内の冷媒が受液器31内部の傾斜上端側へ流入した
後、冷媒流出口33へ向かって流れる流路長さを受液器
31の長手方向寸法の略全長を利用して長くすることが
できる。これにより、この流路長さを冷媒が流れる間に
冷媒の気液を分離することができるとともに、ガス冷媒
と液冷媒の密度差により液冷媒を受液器31内部の傾斜
下端側へ溜めることができる。
【0033】そして、受液器31の長手方向に沿った傾
斜配置により、貯留液冷媒の液面31aを冷媒流出口3
3よりも上方側へ形成できる。しかも、この液面31a
が受液器長手方向に延びて広範囲に形成され、冷媒流出
口33から十分離れた位置にて冷媒流入口32から冷媒
が流入するので、この流入冷媒の動圧により冷媒流入口
32付近の液面31aが乱されるのみで、冷媒流出口3
3付近の液面31aが流入冷媒の動圧により乱されるこ
とが少ない。
【0034】この結果、受液器31内部の液冷媒を冷媒
流出口33から確実に第2ヘッダタンク22の空間22
bへ向かって流出させることができる。そして、この液
冷媒は空間22bから過冷却部35を通過し、この過冷
却部35において、液冷媒は再度冷却されて過冷却状態
となる。この過冷却液冷媒は第1ヘッダタンク21の空
間21bを通って出口側配管ジョイント27から凝縮器
2外へ流出する。
【0035】そして、過冷却液冷媒はサイトグラス3を
通って、温度作動式膨張弁4に流入する。この膨張弁4
において、過冷却液冷媒は減圧され、低温、低圧の気液
2相冷媒となる。次いで、この気液2相冷媒は蒸発器5
にて空調用空気と熱交換して蒸発し、その蒸発潜熱を空
調用空気から吸熱して、空調用空気を冷却する。蒸発器
5にて蒸発した過熱ガス冷媒は圧縮機1に吸入され、再
度圧縮される。
【0036】図3は受液器31の傾斜角度θと過冷却部
35出口の過冷却液冷媒のサブクール(過冷却度)との
関係を示す実験結果であり、実験に用いた受液器一体型
凝縮器2は図1、2の形式であり、冷媒流入口32と冷
媒流出口33の配置レイアウトも図1、2と同じであ
る。なお、受液器31の内径は30mmの細径タイプで
ある。
【0037】図3においてθ=90°のものは、受液器
一体型凝縮器2が垂直方向(重力方向)に配置される場
合であり、この場合は受液器31の上端部付近に冷媒流
入口32が位置するので、この冷媒流入口32からの流
入冷媒の動圧が受液器31内狭い範囲の液面に集中的に
強く作用して液面を乱す。特に、受液器31が内径=3
0mmの細径タイプであるため、この液面の乱れを緩和
することも困難となる。この結果、受液器31内部に安
定した冷媒液面を形成することができず、冷媒流出口3
3からガス冷媒が流出してしまう。
【0038】そのため、サイクル内の冷媒封入量を増加
しても、過冷却液冷媒のサブクールの増加割合が僅少と
なり、このサブクールによる蒸発器5での冷房性能向上
分が僅少となり、不利である。これに対して、θ=5°
〜45°は、本発明による凝縮器(受液器)傾斜配置の
範囲であって、サイクル内の冷媒封入量の増加に伴っ
て、過冷却液冷媒のサブクールを急速に増加できる特性
となっている。このことから、受液器31による冷媒の
気液分離作用を良好に発揮できることを確認できた。
【0039】すなわち、受液器31が内径=30mm程
度の細径タイプであって、かつ、水平に近い角度で配置
されても、本実施形態によると、受液器31による冷媒
の気液分離作用を良好に発揮できる。 (第2実施形態)図4は第2実施形態を示す。上述の第
1実施形態では、受液器一体型冷媒凝縮器2を図2のご
とくヘッダタンク22と受液器31の長手方向に沿って
水平方向から所定の微小角度θで傾斜配置して車両に搭
載しているが、第2実施形態では、受液器一体型冷媒凝
縮器2を図4のごとくヘッダタンク22と受液器31の
長手方向が略水平(θ=0°)となるようにして車両に
搭載している。
【0040】これに伴って、第2実施形態では、受液器
31の中心線31bに対して冷媒流入口32を横長形状
として重力方向の上側に配置し、冷媒流出口33を横長
形状として中心線31bより下側に配置している。これ
により、サイクルの通常使用時には、上側の冷媒流入口
32と下側の冷媒流出口33との中間部位に冷媒液面3
1aを形成することができ、冷媒凝縮器2を略水平に配
置しても、第1実施形態と同様の良好な気液分離作用を
発揮できる。
【0041】(第3実施形態)図5は第3実施形態を示
す。前述の第1実施形態では、第1、第2ヘッダータン
ク21、22内にセパレータ28、29をそれぞれ1枚
づつ配置して、凝縮部34を冷媒が空間21aから空間
22aへ向かって一方向に流れるようにしているが、第
3実施形態では凝縮部34をW型の経路で冷媒が流れる
ようにしている。
【0042】すなわち、第3実施形態では、入口側配管
ジョイント26の位置を第1ヘッダータンク21の長手
方向中間部(図5においてセパレータ28の直ぐ上方の
部位)に設定し、そして、この入口側配管ジョイント2
6より図5上方側の部位にセパレータ28aを追加設置
して、第1ヘッダータンク21内を長手方向において3
つの空間21a、21b、21cに仕切っている。
【0043】一方、第2ヘッダータンク22内部におい
ても、上記の追加セパレータ28aよりもさらに図5上
方側の部位にセパレータ29aを追加して、第2ヘッダ
ータンク22内を長手方向において3つの空間22a、
22b、22cに仕切っている。これにより、入口側配
管ジョイント26からの冷媒が空間21aに流入した
後、凝縮部34を図示矢印のごとくW型の経路で冷媒が
流れ、凝縮後の飽和冷媒が空間22a内に集合する。
【0044】従って、第3実施形態においても、第2ヘ
ッダータンク22内部の空間22a、22bと受液器3
1内部とを第1実施形態あるいは第2実施形態と同一の
冷媒流入口32および冷媒流出口33で連通することに
より、第1、第2実施形態と同じ作用効果を発揮でき
る。 (第4実施形態)図6〜図8は第4実施形態を示す。上
記の第1〜第3実施形態では、水平方向から所定角度θ
で傾斜配置される受液器31、あるいは略水平に配置さ
れる受液器31において、冷媒の気液を密度差を利用し
て重力により分離し、液冷媒を受液器31内部の下側に
蓄積し、一方、ガス冷媒は受液器31内部の上側に集め
ているが、第4実施形態では重力による気液分離作用に
加えて、遠心力を利用して気液分離作用をより一層向上
できるようにしたものである。
【0045】すなわち、第4実施形態では、第2ヘッダ
ータンク22の第2プレート222のうち、冷媒流入口
32を形成する部位において、冷媒流入口32の重力方
向下側の部位から受液器31内に突出する案内片222
aを一体成形してある。この案内片222aは図8に断
面形状を示すように冷媒流入口32の重力方向下側の部
位から上方へ向かって湾曲状に曲げられている。この案
内片222aの曲げ形状により、冷媒流入口32から受
液器31内への流入冷媒を胴体部311の内壁面に沿っ
て円周方向に流れるように案内する。
【0046】この結果、受液器31内への流入冷媒は胴
体部311の内壁面に沿って円周方向に高速で流れて、
受液器31内に図6、7の矢印Dに示す円周方向の旋回
流を形成し、この旋回流によって冷媒流れに遠心力を付
与することができる。従って、この遠心力により密度の
大きい液冷媒は胴体部311の内壁面側に集まり、密度
の小さいガス冷媒は胴体部311の中心寄りに集まり、
さらに、胴体部311の内壁面側に集まった液冷媒は重
力の影響で次第に胴体部311の下側に集まっていく。
【0047】そして、受液器31はその長手方向におい
て、所定の微小角度θにて傾斜し、その傾斜上端側に冷
媒流入口32が位置し、傾斜下端側に冷媒流出口33が
位置しているので、傾斜下端側の冷媒流出口33周囲は
液冷媒中に没する状態となる。すなわち、第4実施形態
によると、重力による気液分離作用だけでなく、遠心力
を利用して気液分離作用をより一層良好に行うことがで
きる。
【0048】なお、第4実施形態によると、上記のごと
く、遠心力を利用して液冷媒を胴体部311の内壁面側
に集めて、ガス冷媒を胴体部311の中心寄りに集める
ことができるので、受液器一体型冷媒凝縮器2を図4の
ごとく略水平(θ=0°)に配置する場合に、冷媒流入
口32と冷媒流出口33を上下にずらして配置せず、受
液器31の中心部(中心線31a上の位置)に配置した
ままでも、冷媒の気液分離を行うことができる。
【0049】もちろん、この場合に、冷媒流入口32と
冷媒流出口33を図4のごとく上下にずらして配置すれ
ば、冷媒の気液分離作用を一層向上できる。 (第5実施形態)図9は第5実施形態を示しており、上
記第4実施形態に対して仕切り板36を追加している。
この仕切り板36は胴体部311の内壁面において、冷
媒流入口32と冷媒流出口33の中間部位であって、か
つ、底面側から冷媒流出口33側へ向かって斜め上方へ
突き出すように配置し固定してある。また、仕切り板3
6の上端部と胴体部311の内壁面との間には、冷媒流
入口32から冷媒流出口33側へ冷媒が流れるための間
隙37が設定してある。
【0050】この間隙37より下方側の部位は、仕切り
板36により冷媒流入口32側の空間と冷媒流出口33
側の空間との間を仕切ることができるので、例えば、冷
媒流れの低速時等に冷媒流出口33側の空間に溜まった
液冷媒が冷媒流入口32側の空間に移動することを仕切
り板36により阻止できる。そのため、冷媒流れの低速
時等においても、冷媒流出口33側の空間における液冷
媒の液面高さを高く維持して、冷媒流出口33からの液
冷媒の流出を確実に維持できる。第5実施形態の仕切り
板36を、第4実施形態でなく、第1〜第3実施形態に
対して追加してもよいことはもちろんである。
【0051】(他の実施形態) 上述の第1〜第4実施形態では、第2ヘッダタンク2
2と受液器31の長手方向に沿って凝縮器2を傾斜配置
する場合について説明したが、受液器31の長手方向に
は凝縮器2を水平に配置し、受液器31の長手方向と直
行する方向に凝縮器2を傾斜配置する場合にも本発明は
適用できる。すなわち、受液器31(第2ヘッダタンク
22)側を下側とし、第1ヘッダタンク21側を上側と
するように凝縮器2を傾斜配する場合にも本発明は適用
できる。
【0052】上述の各実施形態では、冷媒の出入口ジ
ョイント26、27を設けていない第2ヘッダタンク2
2に受液器31を一体に構成しているが、冷媒の出入口
ジョイント26、27を設けている第1ヘッダタンク2
1に受液器31を一体に構成してもよい。 凝縮器2のコア部23を凝縮部34のみとし、過冷却
部35をコア部23から切り離して独立に構成するタイ
プの受液器一体型冷媒凝縮器に本発明を適用することも
できる。
【0053】この場合は、第1ヘッダタンク21におけ
る出口側配管ジョイント27を廃止て、その代わりに、
受液器31にその内部の液冷媒を流出させる出口側配管
ジョイント(冷媒出口部)を設置し、この出口側配管ジ
ョイントからの液冷媒を配管を介して過冷却部に流入さ
せるようにすればよい。 過冷却部35を持たない冷凍装置においても本発明は
同様に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の冷媒凝縮器を示す要部
断面正面図で、図2のA矢視図である。
【図2】第1実施形態の冷媒凝縮器の要部断面側面図
で、図1のB矢視図である。
【図3】第1実施形態における冷媒凝縮器の冷媒封入量
とサブクールとの関係を示すグラフである。
【図4】第2実施形態の冷媒凝縮器を示す要部断面側面
図である。
【図5】第3実施形態の冷媒凝縮器を示す要部断面正面
図である。
【図6】第4実施形態の冷媒凝縮器を示す要部断面正面
図で、図7のA矢視図である。
【図7】第4実施形態の冷媒凝縮器の要部断面側面図
で、図6のB矢視図である。
【図8】図7のC−C断面図である。
【図9】第5実施形態の冷媒凝縮器の要部断面側面図で
ある。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…凝縮器、5…蒸発器、21…第1ヘッ
ダタンク、22…第2ヘッダタンク、23…コア部、3
1…受液器、32…冷媒流入口、33…冷媒流出口、3
4…凝縮部、35…過冷却部、222a…案内片。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)から吐出された冷媒ガスを
    冷却して凝縮させるコア部(23)と、このコア部(2
    3)で凝縮した冷媒が集合するヘッダータンク(22)
    と、このヘッダータンク(22)から流入する冷媒の気
    液を分離して液冷媒を溜める受液器(31)とを備え、 前記ヘッダータンク(22)と前記受液器(31)の長
    手方向が一致するようにして、前記ヘッダータンク(2
    2)に前記受液器(31)が一体に構成されており、 前記ヘッダータンク(22)と前記受液器(31)の長
    手方向が水平方向に対して45°以内の角度で傾斜する
    ように前記コア部(23)が配置され、 前記ヘッダータンク(22)内の冷媒を前記受液器(3
    1)内に流入させる冷媒流入口(32)を前記受液器
    (31)の長手方向のうち、傾斜上端側に配置し、 前記受液器(31)内に蓄えられた液冷媒を流出させる
    冷媒流出口(33)を、前記受液器(31)の長手方向
    のうち、傾斜下端側に配置したことを特徴とする受液器
    一体型冷媒凝縮器。
  2. 【請求項2】 圧縮機(1)から吐出された冷媒ガスを
    冷却して凝縮させるコア部(23)と、このコア部(2
    3)で凝縮した冷媒が集合するヘッダータンク(22)
    と、このヘッダータンク(22)から流入する冷媒の気
    液を分離して液冷媒を溜める受液器(31)とを備え、 前記ヘッダータンク(22)と前記受液器(31)の長
    手方向が一致するようにして、前記ヘッダータンク(2
    2)に前記受液器(31)が一体に構成されており、 前記ヘッダータンク(22)と前記受液器(31)の長
    手方向が略水平方向に向くように前記コア部(23)が
    配置されており、 前記ヘッダータンク(22)内の冷媒を前記受液器(3
    1)内に流入させる冷媒流入口(32)と、前記受液器
    (31)内に蓄えられた液冷媒を流出させる冷媒流出口
    (33)とを、前記受液器(31)の長手方向の両端部
    近傍に離して配置するとともに、前記冷媒流入口(3
    2)よりも前記冷媒流出口(33)を下方に配置するこ
    とを特徴とする受液器一体型冷媒凝縮器。
  3. 【請求項3】 前記冷媒流入口(32)を、前記冷媒が
    前記受液器(31)の内壁面に沿って周方向に流れるよ
    うに構成し、 この周方向の流れにより、前記受液器(31)内の冷媒
    流に遠心力を付与するようにしたことを特徴とする請求
    項1または2に記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  4. 【請求項4】 圧縮機(1)から吐出された冷媒ガスを
    冷却して凝縮させるコア部(23)と、このコア部(2
    3)で凝縮した冷媒が集合するヘッダータンク(22)
    と、このヘッダータンク(22)から流入する冷媒の気
    液を分離して液冷媒を溜める受液器(31)とを備え、 前記ヘッダータンク(22)と前記受液器(31)の長
    手方向が一致するようにして、前記ヘッダータンク(2
    2)に前記受液器(31)が一体に構成されており、 前記ヘッダータンク(22)と前記受液器(31)の長
    手方向が略水平方向あるいは水平方向に対して45°以
    内の角度で傾斜した方向に向くように、前記コア部(2
    3)が配置されており、 前記ヘッダータンク(22)内の冷媒を前記受液器(3
    1)内に流入させる冷媒流入口(32)を、前記冷媒が
    前記受液器(31)の内壁面に沿って周方向に流れるよ
    うに構成し、この周方向の流れにより、前記受液器(3
    1)内の冷媒流に遠心力を付与するようにしたことを特
    徴とする受液器一体型冷媒凝縮器。
  5. 【請求項5】 前記冷媒流入口(32)から冷媒が前記
    受液器(31)の内壁面の上方側へ向かって流れるよう
    にしたことを特徴とする請求項3または4に記載の受液
    器一体型冷媒凝縮器。
  6. 【請求項6】 前記冷媒流入口(32)に、冷媒が前記
    受液器(31)の内壁面に沿って周方向に流れるように
    案内する案内片(222a)が配置されていることを特
    徴とする請求項3ないし5のいずれか1つに記載の受液
    器一体型冷媒凝縮器。
  7. 【請求項7】 前記案内片(222a)は前記ヘッダー
    タンク(22)に一体成形されていることを特徴とする
    請求項6に記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  8. 【請求項8】 前記冷媒流入口(32)と、前記受液器
    (31)内に蓄えられた液冷媒を流出させる冷媒流出口
    (33)とを、前記受液器(31)の長手方向の両端部
    近傍に離して配置したことを特徴とする請求項4ないし
    7のいずれか1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  9. 【請求項9】 走行用エンジンにより駆動され、冷媒を
    圧縮し、吐出する圧縮機(1)と、 この圧縮機(1)から吐出された過熱冷媒ガスを凝縮す
    る凝縮器(2)と、 前記凝縮器(2)で凝縮した冷媒の気液を分離して、液
    冷媒を溜める受液器(31)と、 この受液器(31)から流出した液冷媒を減圧膨張させ
    る減圧手段(4)と、 この減圧手段(4)で減圧された気液2相冷媒を蒸発さ
    せる蒸発器(5)とを備え、 前記凝縮器(2)と前記受液器(31)とを、請求項1
    ないし8のいずれか1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮
    器により構成したことを特徴とする車両用冷凍サイクル
    装置。
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