JP2000233248A - イージオープン蓋の製造方法及び蓋 - Google Patents
イージオープン蓋の製造方法及び蓋Info
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- JP2000233248A JP2000233248A JP11033567A JP3356799A JP2000233248A JP 2000233248 A JP2000233248 A JP 2000233248A JP 11033567 A JP11033567 A JP 11033567A JP 3356799 A JP3356799 A JP 3356799A JP 2000233248 A JP2000233248 A JP 2000233248A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スコアー加工技術が現状のスコアー加工方法
と同じレベルの製造容易さで且つスコアー部の補修塗装
なしで経済的に製造できるイージオープン蓋を提供する
こと。 【解決手段】 イージオープン蓋の製造において、主た
る組成が、C:≦0.20wt%、Mn:≦1.0wt%、
P:≦0.15wt%、S:≦0.100wt%、solA
l:≦0.150wt%、他にB:≦0.0070wt%、
更にNb、Tiの内1種もしくは2種以上が≦0.10
wt%を必要に応じ含有する組成で、表裏両面の最内層に
2.0〜15.0g/m2 以上のSn或いはSn合金メ
ッキが施された表面処理鋼板を用い、スコアー刃先断面
形状が円弧状でその半径が0.040〜0.300mmで
あるスコアー刃で、蓋内外面にスコアー加工を施すこと
で、スコアー溝全表面にSn或いはSn合金を残存せし
めること。
と同じレベルの製造容易さで且つスコアー部の補修塗装
なしで経済的に製造できるイージオープン蓋を提供する
こと。 【解決手段】 イージオープン蓋の製造において、主た
る組成が、C:≦0.20wt%、Mn:≦1.0wt%、
P:≦0.15wt%、S:≦0.100wt%、solA
l:≦0.150wt%、他にB:≦0.0070wt%、
更にNb、Tiの内1種もしくは2種以上が≦0.10
wt%を必要に応じ含有する組成で、表裏両面の最内層に
2.0〜15.0g/m2 以上のSn或いはSn合金メ
ッキが施された表面処理鋼板を用い、スコアー刃先断面
形状が円弧状でその半径が0.040〜0.300mmで
あるスコアー刃で、蓋内外面にスコアー加工を施すこと
で、スコアー溝全表面にSn或いはSn合金を残存せし
めること。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補修塗装が不要で
スコアー部の耐食性に優れたスティールのイージオープ
ン蓋とその製造方法に関するものである。
スコアー部の耐食性に優れたスティールのイージオープ
ン蓋とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、飲料缶あるいは食缶等の缶蓋にお
いて、適当な形状・深さのスコアーを刻印しておき、開
缶用のタブを取り付け、このタブを引っ張ることによっ
てスコアー部が外側に引き裂かれて容易に開缶できるPa
rtial-EOEあるいはタブを引き起こすことによってス
コアー部が内側に押し裂かれて容易に開缶できタブが内
側に残存し、タブが道路、公園等に散乱しないStay-on-
tab-EOEの蓋が使われている。
いて、適当な形状・深さのスコアーを刻印しておき、開
缶用のタブを取り付け、このタブを引っ張ることによっ
てスコアー部が外側に引き裂かれて容易に開缶できるPa
rtial-EOEあるいはタブを引き起こすことによってス
コアー部が内側に押し裂かれて容易に開缶できタブが内
側に残存し、タブが道路、公園等に散乱しないStay-on-
tab-EOEの蓋が使われている。
【0003】このイージオープン蓋の素材は、鋼とアル
ミとがある。アルミ製の蓋は、耐食性の点から全ての内
容物に使用できるとはいえず、特に塩分を含む内容物に
対してはスティール製が使用されてものが多い。また、
アルミ製の蓋は、スティール製の缶胴用の蓋にはリサイ
クルの観点から不都合である。一方、スティール製のイ
ージオープン蓋は、スコアー加工によりスコアー加工部
のメッキならびに塗膜が破壊されスコアー部の耐食性の
劣化を補うため、スコアー部を補修塗装せねばならなら
ないこと及びスコアー刃の摩耗がアルミに比べ大きいと
いう課題がある。
ミとがある。アルミ製の蓋は、耐食性の点から全ての内
容物に使用できるとはいえず、特に塩分を含む内容物に
対してはスティール製が使用されてものが多い。また、
アルミ製の蓋は、スティール製の缶胴用の蓋にはリサイ
クルの観点から不都合である。一方、スティール製のイ
ージオープン蓋は、スコアー加工によりスコアー加工部
のメッキならびに塗膜が破壊されスコアー部の耐食性の
劣化を補うため、スコアー部を補修塗装せねばならなら
ないこと及びスコアー刃の摩耗がアルミに比べ大きいと
いう課題がある。
【0004】このスコアー部の補修塗装を無くする方法
としては、特開平9−234534号公報の「厚さ10
〜100μm、破断伸び100%以上の樹脂被覆を有
し、開口片形状を構成する切断案内溝形成用金型の肩半
径が0.1〜1.6mmで且つクリアランスを−1.6〜
0.3mmとした金型を用い、上下金型の該肩半径にて板
を押圧加工成形し、加工最薄部の金属厚みを加工前の金
属厚みの1/2以下に薄くする形成を行う易開缶性蓋と
その製造方法」、特開平8−224626号公報の「開
缶性の優れた樹脂被覆缶蓋の製造方法」等の樹脂被覆し
た鋼板に上下金型の該肩半径にて板を押圧加工成形する
方法が開示されている。この方法は鋼板に被覆した樹脂
皮膜は、現状の逆台形のスコアー刃先形状では樹脂が破
断しちぎれ耐食性が確保できなくなるので、上下金型の
該肩半径にて板を押圧加工成形すると言う特殊な加工を
行うことで、皮膜の健全性を確保し補修塗装をなくす方
法である。従って、押圧加工成形には、上下金型の該肩
半径にて板を押圧加工成形、即ち一種のR付き刃での剪
断加工を剪断途中で停止させ、スコアー残厚に相当する
加工最薄部の金属厚みをμm単位で制御する高い技術力
が必要であり、金型費用及び成形費用が高くなる。一
方、スコアー刃の摩耗についてはアルミと同等以上に良
好な方案の提案は見あたらない。以上のように、スコア
ー加工技術も現状のスコアー加工方法と同じレベルの製
造容易さで且つスコアー部の補修塗装なしで、更にスコ
アー刃の摩耗も少なく経済的に優れた製造方法及びイー
ジオープン蓋の提供が望まれている。
としては、特開平9−234534号公報の「厚さ10
〜100μm、破断伸び100%以上の樹脂被覆を有
し、開口片形状を構成する切断案内溝形成用金型の肩半
径が0.1〜1.6mmで且つクリアランスを−1.6〜
0.3mmとした金型を用い、上下金型の該肩半径にて板
を押圧加工成形し、加工最薄部の金属厚みを加工前の金
属厚みの1/2以下に薄くする形成を行う易開缶性蓋と
その製造方法」、特開平8−224626号公報の「開
缶性の優れた樹脂被覆缶蓋の製造方法」等の樹脂被覆し
た鋼板に上下金型の該肩半径にて板を押圧加工成形する
方法が開示されている。この方法は鋼板に被覆した樹脂
皮膜は、現状の逆台形のスコアー刃先形状では樹脂が破
断しちぎれ耐食性が確保できなくなるので、上下金型の
該肩半径にて板を押圧加工成形すると言う特殊な加工を
行うことで、皮膜の健全性を確保し補修塗装をなくす方
法である。従って、押圧加工成形には、上下金型の該肩
半径にて板を押圧加工成形、即ち一種のR付き刃での剪
断加工を剪断途中で停止させ、スコアー残厚に相当する
加工最薄部の金属厚みをμm単位で制御する高い技術力
が必要であり、金型費用及び成形費用が高くなる。一
方、スコアー刃の摩耗についてはアルミと同等以上に良
好な方案の提案は見あたらない。以上のように、スコア
ー加工技術も現状のスコアー加工方法と同じレベルの製
造容易さで且つスコアー部の補修塗装なしで、更にスコ
アー刃の摩耗も少なく経済的に優れた製造方法及びイー
ジオープン蓋の提供が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、スコアー加工技術が現状のスコアー加工方
法と同じレベルの製造容易さで且つスコアー部の補修塗
装なしで経済的に製造できるイージオープン蓋の製造方
法とイージオープン蓋を提供することである。
する課題は、スコアー加工技術が現状のスコアー加工方
法と同じレベルの製造容易さで且つスコアー部の補修塗
装なしで経済的に製造できるイージオープン蓋の製造方
法とイージオープン蓋を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、スコアー
加工技術も現状のスコアー加工方法と同じレベルの製造
容易さで、且つ蓋外面側はフレーバー性を確保する必要
が無く耐食性のみ確保すればよいので、高価な樹脂被覆
を施さないで耐食性を経済的に確保できる方法につい
て、鋭意検討を行い本発明を完成したものであり、その
要旨とするところは下記の通りである。
加工技術も現状のスコアー加工方法と同じレベルの製造
容易さで、且つ蓋外面側はフレーバー性を確保する必要
が無く耐食性のみ確保すればよいので、高価な樹脂被覆
を施さないで耐食性を経済的に確保できる方法につい
て、鋭意検討を行い本発明を完成したものであり、その
要旨とするところは下記の通りである。
【0007】(1)イージオープン蓋の製造において、
C:≦0.20wt%、Si:≦0.5wt%、Mn:≦
1.0wt%、P:≦0.15wt%、S:≦0.100wt
%、solAl:≦0.150wt%、N:≦0.015
0wt%、他にB:≦0.0070wt%、更にNb、Ti
の内1種もしくは2種以上が≦0.10wt%を必要に応
じ含有し、残部がFeおよび不可避元素からなる組成
で、表裏両面の最内層に2.0〜15.0g/m2 のS
n或いはSn合金メッキが施された表面処理鋼板を用
い、スコアー刃先断面形状が円弧状でその半径(R)が
0.040〜0.300mmであるスコアー刃で、蓋内外
面にスコアー加工を施すことで、スコアー溝全表面にS
n或いはSn合金を残存せしめることを特徴とする補修
塗装が不要なイージオープン蓋の製造方法。 (2)イージオープン蓋の製造において、前記(1)の
組成で、蓋外面側に相当する面の最内層に2.0〜1
5.0g/m2 のSn或いはSn合金メッキが施され、
蓋内面側に相当する面の最外層に5〜100μmの樹脂
皮膜が施された表面処理鋼板を用い、スコアー刃先断面
形状が円弧状でその半径(R)が0.040〜0.30
0mmであるスコアー刃で、蓋内外両面にスコアー加工を
施すことで、蓋外面側のスコアー溝全表面にSn或いは
Sn合金を残存せしめ、蓋内面側のスコアー溝全表面に
樹脂皮膜を破損せずに残存せしめていることを特徴とす
る補修塗装が不要でフレーバー性にも優れたイージオー
プン蓋の製造方法。
C:≦0.20wt%、Si:≦0.5wt%、Mn:≦
1.0wt%、P:≦0.15wt%、S:≦0.100wt
%、solAl:≦0.150wt%、N:≦0.015
0wt%、他にB:≦0.0070wt%、更にNb、Ti
の内1種もしくは2種以上が≦0.10wt%を必要に応
じ含有し、残部がFeおよび不可避元素からなる組成
で、表裏両面の最内層に2.0〜15.0g/m2 のS
n或いはSn合金メッキが施された表面処理鋼板を用
い、スコアー刃先断面形状が円弧状でその半径(R)が
0.040〜0.300mmであるスコアー刃で、蓋内外
面にスコアー加工を施すことで、スコアー溝全表面にS
n或いはSn合金を残存せしめることを特徴とする補修
塗装が不要なイージオープン蓋の製造方法。 (2)イージオープン蓋の製造において、前記(1)の
組成で、蓋外面側に相当する面の最内層に2.0〜1
5.0g/m2 のSn或いはSn合金メッキが施され、
蓋内面側に相当する面の最外層に5〜100μmの樹脂
皮膜が施された表面処理鋼板を用い、スコアー刃先断面
形状が円弧状でその半径(R)が0.040〜0.30
0mmであるスコアー刃で、蓋内外両面にスコアー加工を
施すことで、蓋外面側のスコアー溝全表面にSn或いは
Sn合金を残存せしめ、蓋内面側のスコアー溝全表面に
樹脂皮膜を破損せずに残存せしめていることを特徴とす
る補修塗装が不要でフレーバー性にも優れたイージオー
プン蓋の製造方法。
【0008】(3)C:≦0.20wt%、Si:≦0.
5wt%、Mn:≦1.0wt%、P:≦0.15wt%、
S:≦0.100wt%、solAl:≦0.150wt
%、N:≦0.0150wt%、他にB:≦0.0070
wt%、更にNb、Tiの内1種もしくは2種以上が≦
0.10wt%を必要に応じ含有し、残部がFeおよび不
可避元素からなる組成で、表裏両面の最内層に2.0〜
15.0g/m2 のSn或いはSn合金メッキが施され
ている表面処理鋼板を用いて製蓋されたイージオープン
蓋であって、蓋内外面にスコアーを有し、スコアー溝底
形状が円弧状でその半径(R)が0.040〜0.30
0mmであり、蓋内外面のスコアー溝全表面にSn或いは
Sn合金が残存していることを特徴とする補修塗装が不
要なイージオープン蓋。 (4)前記(3)の組成で、蓋外面側に相当する面の最
内層に2.0〜15.0g/m2 のSn或いはSn合金
メッキが施され、蓋内面側に相当する面の最外層に5〜
100μmの樹脂皮膜が施されている表面処理鋼板を用
いて製蓋されたイージオープン蓋であって、蓋内外面に
スコアーを有し、スコアー溝底形状が円弧状でその半径
(R)が0.040〜0.300mmであり、蓋外面側の
スコアー溝全表面にSn或いはSn合金を残存し、蓋内
面側のスコアー溝全表面に樹脂皮膜を破損せずに残存し
ていることを特徴とする補修塗装が不要でフレーバー性
にも優れたイージオープン蓋。
5wt%、Mn:≦1.0wt%、P:≦0.15wt%、
S:≦0.100wt%、solAl:≦0.150wt
%、N:≦0.0150wt%、他にB:≦0.0070
wt%、更にNb、Tiの内1種もしくは2種以上が≦
0.10wt%を必要に応じ含有し、残部がFeおよび不
可避元素からなる組成で、表裏両面の最内層に2.0〜
15.0g/m2 のSn或いはSn合金メッキが施され
ている表面処理鋼板を用いて製蓋されたイージオープン
蓋であって、蓋内外面にスコアーを有し、スコアー溝底
形状が円弧状でその半径(R)が0.040〜0.30
0mmであり、蓋内外面のスコアー溝全表面にSn或いは
Sn合金が残存していることを特徴とする補修塗装が不
要なイージオープン蓋。 (4)前記(3)の組成で、蓋外面側に相当する面の最
内層に2.0〜15.0g/m2 のSn或いはSn合金
メッキが施され、蓋内面側に相当する面の最外層に5〜
100μmの樹脂皮膜が施されている表面処理鋼板を用
いて製蓋されたイージオープン蓋であって、蓋内外面に
スコアーを有し、スコアー溝底形状が円弧状でその半径
(R)が0.040〜0.300mmであり、蓋外面側の
スコアー溝全表面にSn或いはSn合金を残存し、蓋内
面側のスコアー溝全表面に樹脂皮膜を破損せずに残存し
ていることを特徴とする補修塗装が不要でフレーバー性
にも優れたイージオープン蓋。
【0009】以下に本発明について詳細に述べる。本発
明者らは、現行のS−EOEが補修塗装を必要としてい
る原因は、1)蓋外面の耐食性を確保するためのSnメ
ッキ層の上層の缶用塗装が逆台形スコアー刃先のシャー
プなコーナ部で切断削除されてしまっていること、2)
Snメッキ層が逆台形スコアー刃先のシャープなコーナ
部で削除されてしまっていること、に着目し、そのどち
らかの層を耐食性の確保という観点から残存させる方法
について種々の検討を行い、更に、開缶性の向上の観点
からも種々の検討を行い、本発明のイージオープン蓋を
見出したものである。
明者らは、現行のS−EOEが補修塗装を必要としてい
る原因は、1)蓋外面の耐食性を確保するためのSnメ
ッキ層の上層の缶用塗装が逆台形スコアー刃先のシャー
プなコーナ部で切断削除されてしまっていること、2)
Snメッキ層が逆台形スコアー刃先のシャープなコーナ
部で削除されてしまっていること、に着目し、そのどち
らかの層を耐食性の確保という観点から残存させる方法
について種々の検討を行い、更に、開缶性の向上の観点
からも種々の検討を行い、本発明のイージオープン蓋を
見出したものである。
【0010】まず、鋼板の皮膜の適正化による耐食性の
確保は、シャープなコーナ部を有する逆台形スコアー刃
先でのスコアー加工では、種々の樹脂皮膜或いは種々の
メッキ条件での検討を行ったが、実用的な条件範囲では
耐食性を確保でき補修塗装を省略できるレベルの耐食性
を有するものは見出すことが出来なかった。
確保は、シャープなコーナ部を有する逆台形スコアー刃
先でのスコアー加工では、種々の樹脂皮膜或いは種々の
メッキ条件での検討を行ったが、実用的な条件範囲では
耐食性を確保でき補修塗装を省略できるレベルの耐食性
を有するものは見出すことが出来なかった。
【0011】次に、本発明者らは、台形スコアー刃先の
シャープなコーナ部にRを着けることなど種々の検討を
行い、鋼板の表面に2.0〜15.0g/m2 のSn或
いはSn−Zn、Sn−Ni等のSn合金メッキが施さ
れた表面処理鋼板は、スコアー刃先形状が円弧状でその
半径(R)が0.040〜0.300mmのスコアー刃で
スコアー加工を施せば、スコアー溝全表面にSn或いは
Sn合金を残存せしめることが出来ることを突き止め
た。本発明範囲のスコアー部の耐食性は、図1に示すよ
うに、優れた特性を示し、スコアー加工部の補修塗装を
省略できる蓋が得られることが分かる。
シャープなコーナ部にRを着けることなど種々の検討を
行い、鋼板の表面に2.0〜15.0g/m2 のSn或
いはSn−Zn、Sn−Ni等のSn合金メッキが施さ
れた表面処理鋼板は、スコアー刃先形状が円弧状でその
半径(R)が0.040〜0.300mmのスコアー刃で
スコアー加工を施せば、スコアー溝全表面にSn或いは
Sn合金を残存せしめることが出来ることを突き止め
た。本発明範囲のスコアー部の耐食性は、図1に示すよ
うに、優れた特性を示し、スコアー加工部の補修塗装を
省略できる蓋が得られることが分かる。
【0012】図2および図3に、スコアー溝の溝底形状
が円弧状でそのRが0.100mmのスコアー溝断面のS
nメッキ層或いは樹脂皮膜の残存状況を模式的に示すと
ともに、図4に従来の溝底形状が平面状である比較例の
Snの残存状況とを模式的に示す。
が円弧状でそのRが0.100mmのスコアー溝断面のS
nメッキ層或いは樹脂皮膜の残存状況を模式的に示すと
ともに、図4に従来の溝底形状が平面状である比較例の
Snの残存状況とを模式的に示す。
【0013】図1は、T−3の#50/#50ブリキ
(錫目付量(表/裏):5.6/5.6g/m2 )にエ
ポキシフェノール系缶用塗装を行った供試材を用い、ス
コアー部刃先先端形状が円弧状で円弧のRを変えて蓋の
内外面にスコアー加工を行い、スコアー溝の円弧状の半
径(R)と5%−35℃食塩水噴霧24Hr試験後のスコ
アー部の赤錆発生率%との関係を示す図で、スコアー加
工部の耐食性はスコアー溝の底のRを0.040〜0.
300mmにすれば優れたものとなり、スコアー部の補修
塗装の省略が可能であることが分かる。
(錫目付量(表/裏):5.6/5.6g/m2 )にエ
ポキシフェノール系缶用塗装を行った供試材を用い、ス
コアー部刃先先端形状が円弧状で円弧のRを変えて蓋の
内外面にスコアー加工を行い、スコアー溝の円弧状の半
径(R)と5%−35℃食塩水噴霧24Hr試験後のスコ
アー部の赤錆発生率%との関係を示す図で、スコアー加
工部の耐食性はスコアー溝の底のRを0.040〜0.
300mmにすれば優れたものとなり、スコアー部の補修
塗装の省略が可能であることが分かる。
【0014】素材のSn目付量等についても詳細な実験
と行った結果、少なくとも2.0g/m2 以上のSnメ
ッキであれば、スコアー溝全表面にSnメッキ層が実質
的に残存ならしめることが、又、メッキの種類も食缶或
いは飲料缶に用いられているSn−Zn、Sn−Ni等
のSn合金メッキであればよいことを見出した。
と行った結果、少なくとも2.0g/m2 以上のSnメ
ッキであれば、スコアー溝全表面にSnメッキ層が実質
的に残存ならしめることが、又、メッキの種類も食缶或
いは飲料缶に用いられているSn−Zn、Sn−Ni等
のSn合金メッキであればよいことを見出した。
【0015】本発明者らは、缶内容物へのFe或いはS
nの溶出を押さえることで可能とされているフレーバー
性の向上についても検討を行った。その結果、蓋内面に
スコアー加工を施す本発明のスコアー加工条件でも、蓋
内面側に相当する面の最外層に5〜100μmの樹脂皮
膜が施された表面処理鋼板を用い、本発明のスコアー刃
先断面形状が円弧状でその半径(R)が0.040〜
0.300mmであるスコアー刃でスコアー加工を施せ
ば、蓋内面側のスコアー溝全表面に樹脂皮膜を破損せず
に残存せしめることが可能となり、補修塗装が不要であ
るばかりではなく、フレーバー性にも優れたイージオー
プン蓋を製造することが出来た。
nの溶出を押さえることで可能とされているフレーバー
性の向上についても検討を行った。その結果、蓋内面に
スコアー加工を施す本発明のスコアー加工条件でも、蓋
内面側に相当する面の最外層に5〜100μmの樹脂皮
膜が施された表面処理鋼板を用い、本発明のスコアー刃
先断面形状が円弧状でその半径(R)が0.040〜
0.300mmであるスコアー刃でスコアー加工を施せ
ば、蓋内面側のスコアー溝全表面に樹脂皮膜を破損せず
に残存せしめることが可能となり、補修塗装が不要であ
るばかりではなく、フレーバー性にも優れたイージオー
プン蓋を製造することが出来た。
【0016】更に、本発明者らは、開缶性についても検
討した結果、従来の逆台形スコアー溝は、溝側壁部と溝
底平面とでなすシャープなコーナー部に剪断歪みが集中
し、スコアー残厚を薄くするとクラック或いはネッキン
グが発生し、スコアー残厚部が破断し易く薄いスコアー
残厚のイージオープン蓋とすることができず、55〜7
0μmが実質的な限界であったのに対し、本発明のイー
ジオープン蓋は、スコアー溝の溝底形状が0.040〜
0.300mmのRの円弧を有しているため、スコアー残
厚部の塑性加工歪みが剪断歪みではなく圧縮歪みが主と
なり且つ比較的均一であるためクラックが入り難く、ス
コアー残厚を極めて薄くすることが可能で、スコアー残
厚を30〜40μmとしたイージオープン蓋は優れた開
缶性が得られること、又、更に、円弧状スコアーを内外
両面に設けることで、開缶時の応力が溝底部に集中し開
缶性が向上することも見いだした。
討した結果、従来の逆台形スコアー溝は、溝側壁部と溝
底平面とでなすシャープなコーナー部に剪断歪みが集中
し、スコアー残厚を薄くするとクラック或いはネッキン
グが発生し、スコアー残厚部が破断し易く薄いスコアー
残厚のイージオープン蓋とすることができず、55〜7
0μmが実質的な限界であったのに対し、本発明のイー
ジオープン蓋は、スコアー溝の溝底形状が0.040〜
0.300mmのRの円弧を有しているため、スコアー残
厚部の塑性加工歪みが剪断歪みではなく圧縮歪みが主と
なり且つ比較的均一であるためクラックが入り難く、ス
コアー残厚を極めて薄くすることが可能で、スコアー残
厚を30〜40μmとしたイージオープン蓋は優れた開
缶性が得られること、又、更に、円弧状スコアーを内外
両面に設けることで、開缶時の応力が溝底部に集中し開
缶性が向上することも見いだした。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の構成条件の詳細な
説明を行う。本発明のイージオープン蓋の鋼板組成は、
C、Si、Mn、P、S、solAl、Nは、いずれも
が鋼板の材質を強化する元素で、C:≦0.20wt%、
Si:≦0.5wt%、Mn:≦1.0wt%、P:≦0.
15wt%、S:≦0.100wt%、solAl:≦0.
150wt%、N:≦0.0150wt%、の範囲を超えて
含有すると高質化し、開缶性が損なわれるようになるの
で、これらの範囲に規制する必要がある。また、Bは、
NをBNとして固定し、固溶Nによる時効劣化を防止す
る作用があるので必要に応じて添加すればよいが、B:
≦0.0070wtの範囲を超えると材質が硬くなりすぎ
るなどの弊害が生じるようになるので、この範囲に規制
する必要がある。更に、Nb、Tiの内1種もしくは2
種を≦0.10wt%の範囲で添加すると、連続焼鈍法で
鋼板を製造するときに、CやNをTiC、NbC、Ti
Nとして固定することが出来、軟質で非時効性の材質を
得ることが出来るので必要に応じ添加すればよいが、こ
の範囲を超えても格別な効果は得られず合金コストが高
くなるばかりであるためこの範囲に規制し、そして、残
部がFeおよび不可避元素からなる鋼組成でなければな
らない。
説明を行う。本発明のイージオープン蓋の鋼板組成は、
C、Si、Mn、P、S、solAl、Nは、いずれも
が鋼板の材質を強化する元素で、C:≦0.20wt%、
Si:≦0.5wt%、Mn:≦1.0wt%、P:≦0.
15wt%、S:≦0.100wt%、solAl:≦0.
150wt%、N:≦0.0150wt%、の範囲を超えて
含有すると高質化し、開缶性が損なわれるようになるの
で、これらの範囲に規制する必要がある。また、Bは、
NをBNとして固定し、固溶Nによる時効劣化を防止す
る作用があるので必要に応じて添加すればよいが、B:
≦0.0070wtの範囲を超えると材質が硬くなりすぎ
るなどの弊害が生じるようになるので、この範囲に規制
する必要がある。更に、Nb、Tiの内1種もしくは2
種を≦0.10wt%の範囲で添加すると、連続焼鈍法で
鋼板を製造するときに、CやNをTiC、NbC、Ti
Nとして固定することが出来、軟質で非時効性の材質を
得ることが出来るので必要に応じ添加すればよいが、こ
の範囲を超えても格別な効果は得られず合金コストが高
くなるばかりであるためこの範囲に規制し、そして、残
部がFeおよび不可避元素からなる鋼組成でなければな
らない。
【0018】本発明のイージオープン蓋の鋼板は、上述
の組成の鋼を溶製し鋳片にし得るものではあれば特に規
制する必要がなく、通常の方法で鋳片とされたものを、
常法に従って、熱延鋼板を製造し、冷間圧延及び再結晶
焼鈍及び通常の5%以下或いは必要に応じ5〜40%の
高い調質圧延が施されたものであれば特に規制する必要
がない。
の組成の鋼を溶製し鋳片にし得るものではあれば特に規
制する必要がなく、通常の方法で鋳片とされたものを、
常法に従って、熱延鋼板を製造し、冷間圧延及び再結晶
焼鈍及び通常の5%以下或いは必要に応じ5〜40%の
高い調質圧延が施されたものであれば特に規制する必要
がない。
【0019】蓋外面側に相当する面の表面処理は、Sn
メッキ或いはSn−Zn、Sn−Ni等のSn合金メッ
キであればよいが、メッキの目付量としては、スコアー
溝全表面にメッキ層を残存させるためには2.0g/m
2 以上必要である。尚、上限値は耐食性の観点からは特
に規制する必要はないが、15g/m2 超になっても耐
食性の改善効果が飽和しコストアップになるので、上限
値を15g/m2 とした。
メッキ或いはSn−Zn、Sn−Ni等のSn合金メッ
キであればよいが、メッキの目付量としては、スコアー
溝全表面にメッキ層を残存させるためには2.0g/m
2 以上必要である。尚、上限値は耐食性の観点からは特
に規制する必要はないが、15g/m2 超になっても耐
食性の改善効果が飽和しコストアップになるので、上限
値を15g/m2 とした。
【0020】スコアー溝の底部形状は円弧状で、図1に
示すように、円弧の半径Rを0.040〜0.300mm
に規制することで、スコアー溝全表面にSn或いはSn
合金が実質的に残存せしめることが出来、そして、スコ
アー部の耐食性は優れた特性を示し、スコアー加工部の
補修塗装を省略できる蓋が得られる。
示すように、円弧の半径Rを0.040〜0.300mm
に規制することで、スコアー溝全表面にSn或いはSn
合金が実質的に残存せしめることが出来、そして、スコ
アー部の耐食性は優れた特性を示し、スコアー加工部の
補修塗装を省略できる蓋が得られる。
【0021】缶内面側に相当する面の表面処理は、缶外
面側に相当する面と同様の処理、例えばSnメッキの上
に缶用塗装がなされた表面処理でもよいが、特に缶内容
物へのFe或いはSnの溶出を押さえフレーバー性にも
優れた特性を得る場合には、図3に示すように、蓋内面
側に相当する最外層に5〜100μm樹脂皮膜を施した
表面処理鋼板を用いればよく、3〜100μmの樹脂皮
膜を破損せずに残存せしめることが可能となり、フレー
バー性も優れたものとなる。尚、この場合の樹脂被覆の
下地処理は、TFSメッキの場合はそのままで、ブリキ
メッキ或いはLTS(薄Sn目付)メッキの場合はSn
メッキの上に電解クロメートで、例えば25mg/m2 のメ
ッキを施すなど、密着性を確保しておくのがよい。
面側に相当する面と同様の処理、例えばSnメッキの上
に缶用塗装がなされた表面処理でもよいが、特に缶内容
物へのFe或いはSnの溶出を押さえフレーバー性にも
優れた特性を得る場合には、図3に示すように、蓋内面
側に相当する最外層に5〜100μm樹脂皮膜を施した
表面処理鋼板を用いればよく、3〜100μmの樹脂皮
膜を破損せずに残存せしめることが可能となり、フレー
バー性も優れたものとなる。尚、この場合の樹脂被覆の
下地処理は、TFSメッキの場合はそのままで、ブリキ
メッキ或いはLTS(薄Sn目付)メッキの場合はSn
メッキの上に電解クロメートで、例えば25mg/m2 のメ
ッキを施すなど、密着性を確保しておくのがよい。
【0022】更に、本発明のスコアー溝は、0.040
〜0.300mmのRの円弧のスコアー刃で蓋内外面にス
コアーが施されるので、開缶時のスコアー溝部への応力
集中度が高まり開缶性を向上出来るのであるが、本発明
のスコアー刃先形状が円弧状で円弧の半径が0.040
〜0.300mmであることを活用し、スコアー残厚を3
0〜40μmと薄くしたイージオープン蓋は、更に優れ
た開缶性が得られる。
〜0.300mmのRの円弧のスコアー刃で蓋内外面にス
コアーが施されるので、開缶時のスコアー溝部への応力
集中度が高まり開缶性を向上出来るのであるが、本発明
のスコアー刃先形状が円弧状で円弧の半径が0.040
〜0.300mmであることを活用し、スコアー残厚を3
0〜40μmと薄くしたイージオープン蓋は、更に優れ
た開缶性が得られる。
【0023】又、ラミネート被覆させた鋼板を用いた蓋
の場合は、スコアー加工の後、180〜280℃に加熱
し冷却すれば、スコアー加工及びプレス加工等で生じた
樹脂皮膜の疵部を修復することが出来、耐食性がより優
れたものになるので適時採用すればよい。
の場合は、スコアー加工の後、180〜280℃に加熱
し冷却すれば、スコアー加工及びプレス加工等で生じた
樹脂皮膜の疵部を修復することが出来、耐食性がより優
れたものになるので適時採用すればよい。
【0024】
【実施例】以下に本発明の効果を実施例により説明す
る。表1に示す成分の鋳片を作り、表2の条件で、熱間
圧延を行い0.22mmに冷間圧延し、再結晶焼鈍後TP
M圧延した冷延鋼板に通常の方法で表2に示す条件で表
面処理鋼板を製造した。
る。表1に示す成分の鋳片を作り、表2の条件で、熱間
圧延を行い0.22mmに冷間圧延し、再結晶焼鈍後TP
M圧延した冷延鋼板に通常の方法で表2に示す条件で表
面処理鋼板を製造した。
【0025】樹脂被覆或いは缶用塗装の下地処理は、T
FS(電解クロメートで全Cr量:100mg/m2 )メッ
キの場合はそのままで、ブリキメッキの場合は5.6〜
11.2g/m2 のSnメッキの上に電解クロメートで
25mg/m2 を、B2の内面側のLTS(Sn:1.3g
/m2 )メッキの場合はLTSメッキ上に電解クロメー
トで25mg/m2 を、施し密着性を確保した。尚、缶用塗
装はエポキシフェーノール系蓋用塗料を塗装を施した。
又、樹脂被覆処理は、溶融したPET系熱可塑性樹脂を
ダイスから加熱した鋼板に直接押し出し所定膜厚を被覆
し、直ちに急冷し結晶化を抑制し、延性のある樹脂皮膜
鋼板とした。
FS(電解クロメートで全Cr量:100mg/m2 )メッ
キの場合はそのままで、ブリキメッキの場合は5.6〜
11.2g/m2 のSnメッキの上に電解クロメートで
25mg/m2 を、B2の内面側のLTS(Sn:1.3g
/m2 )メッキの場合はLTSメッキ上に電解クロメー
トで25mg/m2 を、施し密着性を確保した。尚、缶用塗
装はエポキシフェーノール系蓋用塗料を塗装を施した。
又、樹脂被覆処理は、溶融したPET系熱可塑性樹脂を
ダイスから加熱した鋼板に直接押し出し所定膜厚を被覆
し、直ちに急冷し結晶化を抑制し、延性のある樹脂皮膜
鋼板とした。
【0026】スコアー加工はStay-on-tab-EOEで、表
3に示すスコアー溝形状、スコアー残厚厚みのスコアー
加工を行った。尚、表3のNo.5、11の蓋は、タブ
取り付け後、220℃に加熱溶融処理し直ちに水冷し、
被覆樹脂の密着性を更に強硬なものとし、供試蓋とし
た。スコアー残厚部のクラックの調査は光顕で観察し、
クラック或いはネッキングが認められたものは×、認め
られなかったものは○と評価した。スコアー溝表面に残
存するSnメッキ層或いは樹脂皮膜の健全性の評価は、
スコアー溝部断面部をSEM或いは光学顕微鏡でSnメ
ッキ層や樹脂皮膜の残存状況を観察し、スコアー溝の両
側壁の上部〜中部側壁面〜底部全てにおいて健全であっ
たものを○、削除されていたものを×として評価した。
3に示すスコアー溝形状、スコアー残厚厚みのスコアー
加工を行った。尚、表3のNo.5、11の蓋は、タブ
取り付け後、220℃に加熱溶融処理し直ちに水冷し、
被覆樹脂の密着性を更に強硬なものとし、供試蓋とし
た。スコアー残厚部のクラックの調査は光顕で観察し、
クラック或いはネッキングが認められたものは×、認め
られなかったものは○と評価した。スコアー溝表面に残
存するSnメッキ層或いは樹脂皮膜の健全性の評価は、
スコアー溝部断面部をSEM或いは光学顕微鏡でSnメ
ッキ層や樹脂皮膜の残存状況を観察し、スコアー溝の両
側壁の上部〜中部側壁面〜底部全てにおいて健全であっ
たものを○、削除されていたものを×として評価した。
【0027】スコアー部の耐食性の評価は、塩水噴霧試
験(12時間)を行い、スコアー部の赤錆の発生状況で
評価し、全く発生しなかったものは○、スコアー部に赤
錆は発生するが赤錆がスコアー部から流れ落ちているも
のは×として評価した。巻締め部の耐食性の評価は、巻
締め後塩水噴霧試験(12時間)を行い、赤錆が発生し
なかったものは○、赤錆は発生したものは×、塩水噴霧
試験(100時間)でも赤錆が全く発生しなかったもの
を◎として評価した。開缶性の評価は、引張り試験機で
引っ張って開缶し、Pop値(最初に開缶するときの開
缶力)でもって評価し、表3に示した。
験(12時間)を行い、スコアー部の赤錆の発生状況で
評価し、全く発生しなかったものは○、スコアー部に赤
錆は発生するが赤錆がスコアー部から流れ落ちているも
のは×として評価した。巻締め部の耐食性の評価は、巻
締め後塩水噴霧試験(12時間)を行い、赤錆が発生し
なかったものは○、赤錆は発生したものは×、塩水噴霧
試験(100時間)でも赤錆が全く発生しなかったもの
を◎として評価した。開缶性の評価は、引張り試験機で
引っ張って開缶し、Pop値(最初に開缶するときの開
缶力)でもって評価し、表3に示した。
【0028】No.1は、従来のスコアー溝底形状が平
面である逆台形スコアーの溝底平面部の幅が50μm
で、スコアー残厚50μmと従来形状のスコアー残厚と
しては薄目の比較例で、スコアー溝部のSnメッキ層が
逆台形スコアーのシャープなコーナー部で削除され、地
鉄がむき出しになっており耐食性が悪い。又、逆台形ス
コアーとしてはスコアー残厚50μmと薄目であるた
め、スコアー残厚部にネッキングが入っており、そのた
め内面側の耐食性が劣化している。
面である逆台形スコアーの溝底平面部の幅が50μm
で、スコアー残厚50μmと従来形状のスコアー残厚と
しては薄目の比較例で、スコアー溝部のSnメッキ層が
逆台形スコアーのシャープなコーナー部で削除され、地
鉄がむき出しになっており耐食性が悪い。又、逆台形ス
コアーとしてはスコアー残厚50μmと薄目であるた
め、スコアー残厚部にネッキングが入っており、そのた
め内面側の耐食性が劣化している。
【0029】No.2、3、4は、本発明の製造条件範
囲内で製造した供試鋼板を用い、スコアー溝底形状が円
弧でその半径が100or150μmスコアー残厚が4
0μmである本発明例で、何れもスコアー溝部のSnメ
ッキ層或いは被覆樹脂の健全性は確保され、スコアー溝
部の耐食性が良好となっている。又、開缶性も良好であ
る。No.5は、同じく本発明例で、スコアー残厚を3
5μmとしたもので、開缶性の一段の向上とスコアー部
の耐食性の確保の両立が達成できている。
囲内で製造した供試鋼板を用い、スコアー溝底形状が円
弧でその半径が100or150μmスコアー残厚が4
0μmである本発明例で、何れもスコアー溝部のSnメ
ッキ層或いは被覆樹脂の健全性は確保され、スコアー溝
部の耐食性が良好となっている。又、開缶性も良好であ
る。No.5は、同じく本発明例で、スコアー残厚を3
5μmとしたもので、開缶性の一段の向上とスコアー部
の耐食性の確保の両立が達成できている。
【0030】No.6、7、8は、本発明の製造条件範
囲内で製造した供試鋼板を用いたが、No.6はスコア
ー溝底の円弧の半径が20μm、No.7はスコアー溝
底の円弧の半径が400μm、No.8はスコアー溝底
形状が逆台形と、何れも本発明のスコアー条件から外れ
た比較例で、スコアー残厚部のSnメッキ層或いは被覆
樹脂の健全性が不十分で耐食性が劣悪であったり、Po
p値が0.3kgとスコアー部が既に破断し缶としての機
能を保っていないものになっている。
囲内で製造した供試鋼板を用いたが、No.6はスコア
ー溝底の円弧の半径が20μm、No.7はスコアー溝
底の円弧の半径が400μm、No.8はスコアー溝底
形状が逆台形と、何れも本発明のスコアー条件から外れ
た比較例で、スコアー残厚部のSnメッキ層或いは被覆
樹脂の健全性が不十分で耐食性が劣悪であったり、Po
p値が0.3kgとスコアー部が既に破断し缶としての機
能を保っていないものになっている。
【0031】No.9、10、11は、鋼の組成を極低
炭素の軟質鋼とした本発明例で、No.9はR200μ
mでスコアー残厚を40μm、No.10はR150μ
mでスコアー残厚40μmとした例、No.11はスコ
アーを蓋内外両面に施しスコアー残厚を薄くした例で開
缶性が向上している。
炭素の軟質鋼とした本発明例で、No.9はR200μ
mでスコアー残厚を40μm、No.10はR150μ
mでスコアー残厚40μmとした例、No.11はスコ
アーを蓋内外両面に施しスコアー残厚を薄くした例で開
缶性が向上している。
【0032】No.12は、鋼の組成のMn量が1.8
0%と外れ硬質化した比較例で、開缶性が3.0kgと悪
い。No.13は、Sn目付量が1.1g/m2 と本発
明のSn目付量に満たない本発明の範囲外の表面処理鋼
板を使用した比較例で、耐食性が確保できていない。
尚、No.4、5、9、10、11の内面側に樹脂被覆
を施した鋼板を用いた本発明の実施例の缶は、内面の耐
食性が優れ且つフレーバー性は良好であった。
0%と外れ硬質化した比較例で、開缶性が3.0kgと悪
い。No.13は、Sn目付量が1.1g/m2 と本発
明のSn目付量に満たない本発明の範囲外の表面処理鋼
板を使用した比較例で、耐食性が確保できていない。
尚、No.4、5、9、10、11の内面側に樹脂被覆
を施した鋼板を用いた本発明の実施例の缶は、内面の耐
食性が優れ且つフレーバー性は良好であった。
【0033】以上の実施例の結果から明らかなように、
本発明のイージオープン蓋は、蓋外面側は高価な樹脂被
覆を施さないSnメッキ鋼板で良好な耐食性が確保で
き、且つスコアー残厚を薄くしたものは開缶性にも優れ
ていることが確認出来た。尚、本発明の鋼板が対象とす
るイージオープン蓋の種類は、Partial-EOE、Stay-o
n-tab-EOEあるいは Full-EOEのいずれの蓋でもそ
の効果が損なわれるものではない。
本発明のイージオープン蓋は、蓋外面側は高価な樹脂被
覆を施さないSnメッキ鋼板で良好な耐食性が確保で
き、且つスコアー残厚を薄くしたものは開缶性にも優れ
ていることが確認出来た。尚、本発明の鋼板が対象とす
るイージオープン蓋の種類は、Partial-EOE、Stay-o
n-tab-EOEあるいは Full-EOEのいずれの蓋でもそ
の効果が損なわれるものではない。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】以上、本発明について詳細に説明した
が、本発明のイージオープン蓋の製造方法及び蓋は、本
発明が解決しようとする課題の「スコアー加工技術が現
状のスコアー加工方法と同じレベルの製造容易さで且つ
スコアー部の補修塗装なしで経済的に製造できるイージ
オープン蓋を提供すること」が十分に達成でき、工業的
価値が極めて大である。
が、本発明のイージオープン蓋の製造方法及び蓋は、本
発明が解決しようとする課題の「スコアー加工技術が現
状のスコアー加工方法と同じレベルの製造容易さで且つ
スコアー部の補修塗装なしで経済的に製造できるイージ
オープン蓋を提供すること」が十分に達成でき、工業的
価値が極めて大である。
【図1】蓋内外面に施したスコアー溝底の半径Rとスコ
アー溝のSST耐食性との関係を示した図である。
アー溝のSST耐食性との関係を示した図である。
【図2】本発明のスコアー溝の溝底形状が円弧状でその
Rが0.150mmのスコアー溝断面のSnメッキ層の残
存状況を模式的に示した図である。
Rが0.150mmのスコアー溝断面のSnメッキ層の残
存状況を模式的に示した図である。
【図3】本発明のスコアー溝の溝底形状が円弧状でその
Rが0.150mmのスコアー溝断面の樹脂被膜の残存状
況を模式的に示した図である。
Rが0.150mmのスコアー溝断面の樹脂被膜の残存状
況を模式的に示した図である。
【図4】従来の溝底形状が平面上である比較例の樹脂被
膜残存状況を模式的に示した図である。
膜残存状況を模式的に示した図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 イージオープン蓋の製造において、C:
≦0.20wt%、Si:≦0.5wt%、Mn:≦1.0
wt%、P:≦0.15wt%、S:≦0.100wt%、s
olAl:≦0.150wt%、N:≦0.0150wt
%、他にB:≦0.0070wt%、更にNb、Tiの内
1種もしくは2種以上が≦0.10wt%を必要に応じ含
有し、残部がFeおよび不可避元素からなる組成で、表
裏両面の最内層に2.0〜15.0g/m2 のSn或い
はSn合金メッキが施された表面処理鋼板を用い、スコ
アー刃先断面形状が円弧状でその半径(R)が0.04
0〜0.300mmであるスコアー刃で、蓋内外面にスコ
アー加工を施すことで、スコアー溝全表面にSn或いは
Sn合金を残存せしめることを特徴とする補修塗装が不
要なイージオープン蓋の製造方法。 - 【請求項2】 イージオープン蓋の製造において、C:
≦0.20wt%、Si:≦0.5wt%、Mn:≦1.0
wt%、P:≦0.15wt%、S:≦0.100wt%、s
olAl:≦0.150wt%、N:≦0.0150wt
%、他にB:≦0.0070wt%、更にNb、Tiの内
1種もしくは2種以上が≦0.10wt%を必要に応じ含
有し、残部がFeおよび不可避元素からなる組成で、蓋
外面側に相当する面の最内層に2.0〜15.0g/m
2 のSn或いはSn合金メッキが施され、蓋内面側に相
当する面の最外層に5〜100μmの樹脂皮膜が施され
た表面処理鋼板を用い、スコアー刃先断面形状が円弧状
でその半径(R)が0.040〜0.300mmであるス
コアー刃で、蓋内外両面にスコアー加工を施すことで、
蓋外面側のスコアー溝全表面にSn或いはSn合金を残
存せしめ、蓋内面側のスコアー溝全表面に樹脂皮膜を破
損せずに残存せしめていることを特徴とする補修塗装が
不要でフレーバー性にも優れたイージオープン蓋の製造
方法。 - 【請求項3】 C:≦0.20wt%、Si:≦0.5wt
%、Mn:≦1.0wt%、P:≦0.15wt%、S:≦
0.100wt%、solAl:≦0.150wt%、N:
≦0.0150wt%、他にB:≦0.0070wt%、更
にNb、Tiの内1種もしくは2種以上が≦0.10wt
%を必要に応じ含有し、残部がFeおよび不可避元素か
らなる組成で、表裏両面の最内層に2.0〜15.0g
/m2のSn或いはSn合金メッキが施されている表面
処理鋼板を用いて製蓋されたイージオープン蓋であっ
て、蓋内外面にスコアーを有し、スコアー溝底形状が円
弧状でその半径(R)が0.040〜0.300mmであ
り、蓋内外面のスコアー溝全表面にSn或いはSn合金
が残存していることを特徴とする補修塗装が不要なイー
ジオープン蓋。 - 【請求項4】 C:≦0.20wt%、Si:≦0.5wt
%、Mn:≦1.0wt%、P:≦0.15wt%、S:≦
0.100wt%、solAl:≦0.150wt%、N:
≦0.0150wt%、他にB:≦0.0070wt%、更
にNb、Tiの内1種もしくは2種以上が≦0.10wt
%を必要に応じ含有し、残部がFeおよび不可避元素か
らなる組成で、蓋外面側に相当する面の最内層に2.0
〜15.0g/m2 のSn或いはSn合金メッキが施さ
れ、蓋内面側に相当する面の最外層に5〜100μmの
樹脂皮膜が施されている表面処理鋼板を用いて製蓋され
たイージオープン蓋であって、蓋内外面にスコアーを有
し、スコアー溝底形状が円弧状でその半径(R)が0.
040〜0.300mmであり、蓋外面側のスコアー溝全
表面にSn或いはSn合金を残存し、蓋内面側のスコア
ー溝全表面に樹脂皮膜を破損せずに残存していることを
特徴とする補修塗装が不要でフレーバー性にも優れたイ
ージオープン蓋。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11033567A JP2000233248A (ja) | 1999-02-12 | 1999-02-12 | イージオープン蓋の製造方法及び蓋 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11033567A JP2000233248A (ja) | 1999-02-12 | 1999-02-12 | イージオープン蓋の製造方法及び蓋 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000233248A true JP2000233248A (ja) | 2000-08-29 |
Family
ID=12390135
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11033567A Withdrawn JP2000233248A (ja) | 1999-02-12 | 1999-02-12 | イージオープン蓋の製造方法及び蓋 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000233248A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8889264B2 (en) | 2007-04-11 | 2014-11-18 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Hot dip plated high strength steel sheet for press forming use superior in low temperature toughness |
| CN108396243A (zh) * | 2018-01-18 | 2018-08-14 | 唐山钢铁集团有限责任公司 | 一种瓶盖用硬质镀锡基板及其生产方法 |
-
1999
- 1999-02-12 JP JP11033567A patent/JP2000233248A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8889264B2 (en) | 2007-04-11 | 2014-11-18 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Hot dip plated high strength steel sheet for press forming use superior in low temperature toughness |
| CN108396243A (zh) * | 2018-01-18 | 2018-08-14 | 唐山钢铁集团有限责任公司 | 一种瓶盖用硬质镀锡基板及其生产方法 |
| CN108396243B (zh) * | 2018-01-18 | 2019-12-24 | 唐山钢铁集团有限责任公司 | 一种瓶盖用硬质镀锡基板及其生产方法 |
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