JP2000240294A - 鏡面仕上げされた塗装alcパネルの塗膜の補修方法 - Google Patents

鏡面仕上げされた塗装alcパネルの塗膜の補修方法

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JP2000240294A
JP2000240294A JP11048011A JP4801199A JP2000240294A JP 2000240294 A JP2000240294 A JP 2000240294A JP 11048011 A JP11048011 A JP 11048011A JP 4801199 A JP4801199 A JP 4801199A JP 2000240294 A JP2000240294 A JP 2000240294A
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coating film
coating
mirror
surrounding
drying
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Akira Yasunaga
亮 安永
Hideaki Hatori
英明 羽鳥
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ひび割れ、膨れ、剥れ、皺などが発生し難
く、かつ周りの鏡面仕上げ塗装面に対して不陸が発生し
難い補修面を形成することができる鏡面仕上げされた塗
装ALCパネルの塗膜の補修方法を提供する。 【解決手段】 鏡面仕上げされた塗装ALCパネルの塗
膜表面に発生した欠陥部を補修する方法であって、前記
欠陥部の表面を研磨する工程と、研磨した部分にシーラ
ーを塗布・乾燥する工程と、前記欠陥部に補修用モルタ
ルを充填・乾燥した後に周囲の塗膜面より0.3〜0.
7mm低くなるようにかつ周囲の塗膜と補修部分とがな
だらかな傾斜面となるように下塗材が出るまで研磨する
工程と、シーラー、下地調整材、有機樹脂系塗料および
上塗材を順次それぞれ周囲の塗膜に2〜5mm重なるよ
うにして前記研磨部分に塗布して乾燥した後周囲の塗膜
とほぼ面一となるよう研磨する工程とからなる鏡面仕上
げされた塗装ALCパネルの塗膜の補修方法を特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気養生軽量気泡
コンクリート(以下「ALC」という)素材から製造さ
れた鏡面仕上げされた塗装ALCパネルの塗膜に発生し
た傷や凹凸などの欠陥部を補修する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の鏡面仕上げ塗装ALCパネルは、
例えば本出願人が提案した特願平9−173377号に
記載したようにして製造されるものである。そしてこの
鏡面仕上げされた塗装ALCパネルが施工現場などにお
いて、その塗膜表面に傷や凹凸などの欠陥部が発生した
場合には、従来下記に示す手順で塗膜表面の補修を行っ
ていた。 ALC補修用モルタルを発生した前記欠陥部に塗布
し、乾燥した後に研磨して、該欠陥部を大まかに修復す
る。 研磨した部分にシーラーを塗布し乾燥する。 前記乾燥したシーラー上に有機樹脂系フィラーを塗布
し乾燥した後に、該有機樹脂系フィラーを研磨する。 研磨された有機樹脂系フィラーの上に、不飽和ポリエ
ステルパテ、エポキシパテまたはアクリルエマルジョン
パテを塗布し、乾燥した後に周囲の塗膜に対して不陸が
なくなるように研磨する。 前記パテおよび周囲の塗膜に亘って上塗材を塗布し乾
燥する。 このように、従来は傷や凹凸などによって生じたALC
パネル表面の欠陥部を不飽和ポリエステルパテ、エポキ
シパテまたはアクリルエマルジョンパテを用いて修復
し、周辺の塗膜に対してほぼ面一になるようにして補修
していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような方法
で補修が行われた塗装ALCパネルは、ALCパネル素
材からの水が表面へ移動することや、それに伴う補修用
モルタルのアルカリ分などにより、不飽和ポリエステル
パテ、エポキシパテまたはアクリルエマルジョンパテが
劣化し、塗膜補修面に膨れや剥がれが発生し、著しく美
観を損なうという問題があった。
【0004】したがって本発明はこれらの問題を解決
し、ひび割れ、膨れ、剥れ、皺などが発生し難く、かつ
周囲の鏡面仕上げ塗装面に対して不陸が発生し難い補修
面を形成することができる鏡面仕上げされた塗装ALC
パネルの塗膜の補修方法を提供することを目的とするも
のである。
【0005】
【発明を解決するための手段】すなわち前記目的を達成
するため本発明は、鏡面仕上げされた塗装ALCパネル
の塗膜表面に発生した欠陥部を補修する方法であって、
前記欠陥部の表面を研磨する工程と、研磨した部分にシ
ーラーを塗布・乾燥する工程と、前記欠陥部に補修用モ
ルタルを充填・乾燥した後に周囲の塗膜面より0.3〜
0.7mm低くなるようにかつ周囲の塗膜と補修部分と
がなだらかな傾斜面となるように下塗材が出るまで研磨
する工程と、シーラー、下地調整材、有機樹脂系塗料お
よび上塗材を順次それぞれ周囲の塗膜に2〜5mm重な
るようにして前記研磨部分に塗布して乾燥した後周囲の
塗膜とほぼ面一となるよう研磨する工程とからなる鏡面
仕上げされた塗装ALCパネルの塗膜の補修方法を特徴
とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】上記した通り本発明は鏡面仕上げ
された塗装ALCパネルの表面に傷や凹凸などの欠陥部
が発生した場合に、塗装ALCパネル表面を補修する方
法を提供するものである。そして本発明に係る鏡面仕上
げされた塗装ALCパネルの塗膜の補修方法は、(イ)
ALCパネル表面の欠陥部を研磨する工程と、(ロ)前
記研磨された欠陥部にシーラーを塗布し、乾燥する工程
と、(ハ)前記欠陥部に補修用モルタルを塗布し、乾燥
した後に周囲の塗膜面より0.3〜0.7mm程度低く
なるように研磨し、周囲の塗膜と補修部分とがなだらか
な傾斜面となるように下塗材が出るくらいまで研磨する
工程と、(ニ)周囲の塗膜に2〜5mm重なるようにし
て前記研磨部分にシーラーを塗布し、乾燥する工程と、
(ホ)周囲の塗膜に2〜5mm重なるようにして前記シ
ーラーの上に下地調整材としての有機樹脂系フィラーを
塗布し、乾燥した後、周囲の塗膜とともに研磨する工程
と、(ヘ)周囲の塗膜に2〜5mm重なるようにして前
記有機樹脂系フィラーの上に下塗材としての有機樹脂系
塗料を塗布し、乾燥した後、周囲の塗膜とともに研磨す
る工程と、(ト)周囲の塗膜に2〜5mm重なるように
して前記有機樹脂系塗料の上に上塗材を塗布し、乾燥し
た後、周囲の塗膜とともに研磨する工程と、からなるも
のである。
【0007】本発明で使用する鏡面仕上げされた塗装A
LCパネルは、例えば前記した特願平9−173377
号に示されているように、ALCパネルにフラットな表
面の美しさを付与するために、塗装、研磨の処理により
鏡面仕上げが施されている塗装ALCパネルを利用する
ことができる。
【0008】そして前記工程(イ)のALCパネルの表
面の欠陥部の研磨工程は、主として前記工程(ハ)で用
いるALC補修用モルタルとALCパネル素材の付着を
良好に保つために行われる。この際に実施される研磨方
法としては特に限定されず、ALCパネルに適用できる
限り公知の方法を用いることができる。その際、ALC
パネルの欠けている部分や塗膜の剥がれている部分など
も除去しておくことが好ましい。また研磨後にエアブロ
ーを用いて研磨粉を適宜除去することもできる。
【0009】つぎに前記工程(ロ)を実施する。該工程
(ロ)のシーラー施工工程は主として前記工程(イ)の
表面研磨後におけるALCパネル表面の液体の吸い込み
の程度を調整するために実施される。前記工程(ロ)を
実施することにより、つぎの工程(ハ)におけるALC
補修用モルタルのドライアウトを抑制し、十分な密着性
を付与することもできる。
【0010】前記工程(ロ)で用いられるシーラーとし
ては、通常塗料の下塗材として使用されているものであ
れば特に限定されず、市販品もそのまま使用できる。例
えばアクリル樹脂系エマルジョン、エポキシ樹脂系エマ
ルジョン、塩化ビニル系エマルジョン、その他溶剤系シ
ーラーなどが使用できる。
【0011】また前記工程(ロ)でシーラーを塗布する
方法としては特に限定されず、公知の塗装方法を用いる
ことができ、特に吹き付け、ローラーなどにより塗布す
ることが好ましく、この際シーラーの塗布量としては、
通常50〜300g/m2程度とすることが好ましい。
そしてシーラーを塗布した後、該シーラーの乾燥を行う
が、この乾燥方法は特に限定されず、例えば自然乾燥の
他、熱風乾燥機、遠赤外線乾燥機などによる強制乾燥を
行ってもよい。例えば80℃で30分間乾燥すればつぎ
の工程(ハ)までの時間を短縮することが可能となる。
【0012】続いてALCパネル素材の修復工程(ハ)
を実施する。工程(ハ)で使用するALC補修用モルタ
ルは、通常のALC補修材として使用されているもので
あれば特に限定されず、市販品もそのまま使用できる。
そして前記工程(ハ)でALC補修用モルタルを塗布す
る方法としては、規定量の水と混練したALC補修用材
を鏝にて押え込むように塗布を行い、半硬化した後、鏝
や鋸刃にて形を整えるような方法を採用できる。ALC
補修用モルタルの塗布量としては、周囲の塗膜に対して
ほぼ面一になる程度に調整する。その後、常温にて24
時間以上乾燥を行う。ついで本発明では、ALC補修用
モルタルの表面研磨を行うが、研磨方法としては#80
〜#120程度のサンドペーパーを用いて周囲の塗膜面
より0.3〜0.7mm程度低くなるように研磨し、周
囲の塗膜と補修部分とがなだらかな傾斜面となるよう
に、かつ下塗材が出るくらいまで研磨しておく。このよ
うに周囲の塗膜面より0.3〜0.7mm程度低くなる
ように研磨する理由は、0.3mm未満では、補修部分
に塗装した際に周囲の塗膜面に対して不陸が発生し、仕
上がりの美しい塗装面を形成することができず、一方
0.7mmを超えると工程(ホ)で用いる有機樹脂系フ
ィラーが乾燥硬化した際に、収縮が大きくなりその結果
周囲の塗膜面に対して不陸が発生するからである。
【0013】ついで前記工程(ニ)を実施する。前記工
程(ニ)は、主として前記工程(ハ)の研磨後における
表面の液体の吸い込みの程度を調整するために行われ、
工程(ニ)を実施することによりつぎの工程(ホ)にお
ける有機樹脂系フィラーの塗布の際に塗料吸収のムラな
どを抑制または防止し、十分な密着性を付与することも
できる。該工程(ニ)で用いるシーラーとしては、前記
工程(ロ)で用いたシーラーと同様に特に限定されな
い。
【0014】前記工程(ニ)でシーラーを塗布する方法
としては、シーラーを周囲の塗膜に2〜5mm重なるよ
うにして吹き付け、ローラーなどを用いて塗布する。シ
ーラーの塗布量としては、前記工程(ロ)と同様に通常
50〜300g/m2程度とすることが好ましい。そし
てシーラーを塗布した後、該シーラーの乾燥を行うが、
この乾燥方法も、前記工程(ロ)と同様に特に限定され
ない。
【0015】続いて下地調整工程として前記工程(ホ)
を実施する。該工程(ホ)で使用する下地調整材として
の有機樹脂系フィラー(以下「(ホ)塗料」という)と
しては、樹脂成分中に顔料が分散したものであれば特に
限定されない。前記樹脂成分も特に限定はなく、公知の
樹脂成分をそのまま使用できる。例えば、アクリル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ウレ
タン樹脂、メラニン樹脂、これらの変性樹脂などが挙げ
られる。また塗料の形態も特に限定されず、水溶液性、
水分散形などのいずれでもよい。また前記(ホ)塗料
は、一液型、二液型のいずれであってもよいが、特にA
LCパネル素材またはその表面に塗装する塗料との密着
性、塗膜の耐久性などが要求される場合には塗膜が乾燥
硬化した後に架橋するエポキシ樹脂系エマルジョンを用
いることが望ましい。
【0016】一方分散される前記顔料成分としては特に
その種類は限定されず、例えばチタン白などの着色顔
料、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、クレー、
マイカ、シリカなどの体質顔料などが挙げられる。また
顔料以外にも、前記(ホ)塗料中には必要に応じて、本
発明の効果を損なわない範囲内で充填材、骨材、分散
剤、硬化触媒、粘性調整剤、消泡剤、可塑剤、造膜助
剤、防錆剤などの塗料分野で使用されている添加剤を配
合することができる。さらに前記(ホ)塗料を塗布する
方法としては、(ホ)塗料を周囲の塗膜に2〜5mm程
度重なるようにして、鏝、パテ箆などにて埋め込むよう
に塗布する。前記(ホ)塗料の塗布量としては、周囲の
塗膜に対して0.1〜0.5mm程度高くなるように調
整する。
【0017】そして前記(ホ)塗料を塗布した後、乾燥
するが、乾燥方法は、前記(ロ)工程と同様にして行え
ばよい。その後本発明では、乾燥した(ホ)塗料の表面
研磨を行うが、この表面研磨は、主として周囲の塗膜に
対してほぼ面一となるように行うものである。研磨方法
としては#240以上のサンドペーパーにて周囲の塗膜
面とほぼ面一となるようにして行う。その後研磨作業中
もしくはその作業後にエアブローにより研磨分を適宜除
去することが好ましい。
【0018】ついで下塗工程として工程(へ)を実施す
る。この下塗工程で使用する有機樹脂系塗料(以下
「(へ)塗料」という)としては、樹脂成分中に顔料が
分散したものであれば特に制限されないが、特にPVC
の場合は25〜50重量%の範囲で分散していることが
必要である。
【0019】前記樹脂成分としては特に限定されず、公
知の樹脂成分をそのまま採用できる。例えばアクリル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ウレ
タン樹脂、メラニン樹脂、これらの変性樹脂などが挙げ
られ、また前記(へ)塗料の塗料形態は、通常に用いら
れている水溶液形、水分散形などの水性形、ターペン可
溶型などの弱溶剤形、その他溶剤形のいずれの塗料であ
ってもよい。
【0020】そして前記工程(へ)ではこれらの樹脂成
分の中でも、特にエポキシ樹脂を用いることが好まし
い。エポキシ樹脂の種類は特に限定されず、アミン系硬
化剤、ポリアミド系硬化剤あるいはこれらの変性樹脂な
どを混合して、常温または100℃以下での加熱状態下
で反応硬化するものであればよい。このようなエポキシ
樹脂としては、例えばビスフエノールA型、ビスフェノ
ールF型、ノボラック型、臭素化エポキシ樹脂、これら
の変性樹脂などが挙げられる。特にALCパネル素材の
強度、硬化時の硬化収縮および内部応力の点からは、可
撓性を付与したエポキシ樹脂および硬化剤を使用するこ
とが好ましい。可撓性を付与するには、例えばモノエポ
キサイドなどの反応性希釈剤、ポリエポキサイド、ポリ
グリシジルエステル、ポリチオール、ポリオール、ポリ
カルボキシル化合物などを樹脂中に配合したり、あるい
はウレタン変性エポキシ樹脂、ダイマー酸変性エポキシ
樹脂などの可撓性を有する樹脂そのものを用いる方法が
挙げられる。
【0021】一方分散される前記顔料成分としては特に
その種類は限定されず、例えばチタン白などの着色顔
料、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、クレー、
マイカ、シリカなどの体質顔料が挙げられる。また顔料
以外にも、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に
応じて充填材、骨材、分散剤、硬化触媒、粘性調整材、
消泡剤、可塑剤、造膜助剤、防腐剤、防錆剤などの塗料
分野で通常使用されている添加剤を前記(へ)塗料に配
合することができる。
【0022】そして前記(へ)塗料の塗布方法として
は、該(へ)塗料を周囲の塗膜に2〜5mm重なるよう
にして、特にエアレススプレーガン、エアスプレーガン
などを用いて塗布することが好ましい。また前記(へ)
塗料の塗布量としては、その塗料の組成などに応じて適
宜変更すればよいが、通常150〜800g/m2程度
とすることが好ましい。ついで前記(へ)塗料を塗布し
た後、乾燥するが、この乾燥方法は、前記(ロ)工程と
同様にして行う。さらに本発明では乾燥した前記(ヘ)
塗料の研磨を行うが、この研磨方法は、#400以上の
サンドペーパーによって表面の研磨を行って周囲の塗膜
とほぼ面一の高さになるように実施する。
【0023】最後に上塗工程として工程(ト)を実施す
る。工程(ト)で使用する上塗材(以下「(ト)塗料」
という)は、JIS A 6909「建築用仕上塗材」
6.20 耐候性試験B法において、耐候形2種以上の
品質を満たす複層仕上塗材における上塗材を用いること
が好ましい。前記(ト)塗料には、一般にチタン白など
の着色顔料に加え、必要に応じて体質顔料、その他にも
充填材、骨材、分散剤、粘性調整材、消泡剤、可塑剤、
造膜助剤、防腐剤、防錆剤が適宜添加されている塗料
も、前記(ト)塗料としてそのまま使用することができ
る。
【0024】そして前記工程(ト)における塗布方法と
しては、(ト)塗料を周囲の塗膜に2〜5mm重なるよ
うにして、特にエアレススプレーガン、エアスプレーガ
ンなどを用いて塗布することが好ましく、また(ト)塗
料の塗布量としては、その塗料の組成などに応じて適宜
変更すればよいが、通常150〜400g/m2程度と
することが好ましい。仕上げは、例えば着色顔料を含む
上塗材を1〜2回塗りして最終仕上げとする方法、塗料
を予め塗布した後、着色顔料を含まないクリヤー塗料で
最終仕上げを行う方法があるが、本発明ではいずれの方
法を採用することもできる。
【0025】前記(ト)塗料を塗布した後、乾燥する
が、この乾燥方法は、前記(ロ)工程と同様にして行う
ことができる。ついで乾燥した(ト)塗料の研磨を行う
が、この研磨方法も、前記工程(へ)と同様に実施すれ
ばよい。
【0026】なお本発明では前記(ニ)塗料、(ホ)塗
料、(ヘ)塗料および(ト)塗料を周囲の塗膜に2〜5
mm重なるようにして塗布したが、2〜5mm重なるよ
うに塗布する理由は、2mm未満では作業者の熟練度に
より既存塗膜とラップしない部分が発生し、境界が見え
てしまう、一方5mmを超えて塗布すると補修部分が目
立ちやすくなるからである。
【0027】本発明の補修方法では、従来、塗膜の膨れ
や剥がれの原因であった不飽和ポリエステルパテ、エポ
キシパテまたはアクリルエマルジョンパテなどの補修用
パテを一切使用せず、鏡面仕上げされたALCパネルの
表面の傷や凹凸などの欠陥部を補修することができる。
【0028】
【実施例】以下本発明の実施例および比較例を説明す
る。 (1)使用した素材 素材としてはALCパネルを使用し、これを縦10cm
×横10cm×厚み10cmに切断した。
【0029】(2)使用した塗材 実施例および比較例においては下記する表1に示す塗材
(シーラー、有機樹脂系フィラー、補修用パテ、下塗
材、上塗材)を使用した。
【0030】
【表1】
【0031】(3)鏡面仕上げ塗装ALCパネルの作製 研磨したALCパネル素材の一面に、前記表1に示す塗
材をつぎの手順で塗装し、鏡面仕上げされた塗装ALC
パネルを作製した。すなわちシーラーを、塗布量0.1
kg/m2で刷毛により塗布した後、20℃で2時間乾
燥した。つぎに下地調整材として有機樹脂系フィラーを
塗布量0.8kg/m2で鏝を用いて塗布した後、80
℃で2時間強制乾燥し、その後#240のサンドペーパ
ーで全面研磨した。ついで下塗材を塗布量0.7kg/
m2で刷毛にて塗布した後、80℃で1時間強制乾燥し
て、#240のサンドペーパーにより全面研磨した。さ
らに上塗材を塗布量0.3kg/m2でエアースプレー
ガンによって吹き付け塗装した後、80℃で40分間強
制乾燥して鏡面仕上げされた塗装ALCパネルを作製し
た。
【0032】(4)鏡面仕上げされた塗装ALCパネル
の補修 [実施例]前記したようにして塗装され鏡面仕上げされ
た塗装ALCパネルの表面に、φ20mm、深さ5mm
の大きさの溝を形成した。該溝部分の表面を研磨し、シ
ーラーを塗布量0.1kg/m2で刷毛により塗布した
後、20℃で2時間乾燥した。つぎにALC補修用モル
夕ルを、鏝を用いて前記溝部分に充填した。この際の塗
布量は、周囲の塗膜に対してほぼ面一となるように調整
した。その後20℃で24時間乾燥した後、#120の
サンドペーパー用いて周囲の塗膜面より0.5mm程度
低くなるように研磨し、周囲の塗膜と補修部分となだら
かな傾斜面となるように、かつ下塗材が出るくらいまで
研磨した。ついでシーラーを周囲の塗膜に5mm重なる
ようにして、塗布量0.lkg/m2で刷毛により塗布
した後、20℃で2時間乾燥した。つぎに下地調整材と
して有機樹脂系フィラー[(ホ)塗料]を周囲の塗膜に
2〜5mm重なるようにして鏝を用いて塗布した。該有
機樹脂系フィラーの塗布量としては、周囲の塗膜に対し
て0.5mm程度高くなるように調整した。その後80
℃で2時間強制乾燥し、周囲の塗膜面と高さがほぼ面一
となるようにして#240のサンドペーパーで全面研磨
した。続いて下塗材[(ヘ)塗料]を周囲の塗膜に5m
m重なるようにして塗布量0.7kg/m2で刷毛にて
塗布した後、80℃で1時間強制乾燥し、周囲の塗膜と
ほぼ面一となるように#400のサンドペーパーにより
全面研磨した。さらに上塗材[(ト)塗料]を塗布量
0.3kg/m2でエアースプレーガンにて吹き付け塗
装した後、80℃で40分間強制乾燥し、周囲の塗膜と
ほぼ面一となるように#400のサンドペーパーにより
全面研磨して鏡面仕上げされた塗装ALCパネルの塗膜
の補修を行った。
【0033】[比較例]鏡面仕上げされた塗装ALCパ
ネルの表面に、実施例と同じ大きさの溝を形成した。該
溝部分の表面を研磨し、実施例と同様にしてシーラーを
塗布し、乾燥しついでつぎにALC補修用モルタルを前
記溝部分に充填し、乾燥して研磨した。但し、ALC補
修用モルタルは周囲の塗膜より1mm程度低くなるよう
に研磨された。つぎにシーラーを塗布量0.1kg/m
2で刷毛により塗布した後、20℃で2時間乾燥した。
つぎに下地調整材として有機樹脂系フィラーを鏝を用い
て塗布した。この時の塗布量としては、周囲の塗膜に対
してほぼ面一となるように調整した。その後80℃で2
時間強制乾燥し、周囲の塗膜に対して0.1mm程度低
くなるように#240のサンドペーパーで研磨した。つ
ぎに不飽和ポリエステルパテを周囲の塗膜に対して0.
1mm程度高くなるように塗布し、20℃で2時間乾燥
後に周囲の塗膜に対して不陸がなくなるように研磨し
た。さらに上塗材を塗布量0.3kg/m2でエアース
プレーガンにて吹き付け塗装した後、80℃で40分間
強制乾燥し、周囲の塗膜とほぼ面一となるように#40
0のサンドペーパーにより全面研磨して鏡面仕上げされ
た塗装ALCパネルの塗膜の補修を行った。
【0034】(5)試験方法 膨れを促進するために図1に示すように水温を50℃と
した水槽1中に実施例と比較例によって得られた試験体
3を水平に置き、液面が試験体3の塗膜表面4から約1
0mm下方に位置するよう配置した。また雰囲気温度を
5℃とし、この状態で約14日間静置した。試験期間
中、塗膜のひび割れ、膨れ、剥れ、皺の発生の有無を目
視により確認した。14日の期間が経過した後、前記試
験体3を水槽1より取り出し、この後50℃で24時間
乾燥させた後、JIS A 6909 5.8による接
着力強度試験を実施した。
【0035】(6)試験結果 実施例および比較例により得られた試験体に対する上記
の試験の結果を下記する表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】表2より分かる通り、実施例では膨れ促進
試験を実施しても、塗膜にひび割れ、剥れ、剥れ、皺の
発生はなかった。また膨れ促進試験後に実施した接着力
強度試験においても、塗膜は凝集破壊することなく、A
LCパネルの引張り強度に近い5.92kgf/cm2
まで接着しており結果としてALCパネル素材が破壊し
てしまい、極めて良好な塗膜の密着性が得られていた。
一方比較例では膨れ促進試験3日目に塗膜に膨れが発生
した。また膨れ促進試験終了時には塗膜が完全に剥がれ
ていたため、接着力強度試験は実施できなかった。
【0038】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、塗膜の
欠陥部の補修に、ひび割れ、膨れ、剥れ、皺などの塗膜
の欠陥部の発生原因となる下飽和ポリエステルパテ、エ
ポキシパテまたはアクリルエマルジョンパテを使用しな
いために、経年劣化による塗膜補修面の美観の低下を防
ぐことができ、また周囲の塗膜に対する補修部分の不陸
が発生せず、塗膜の補修部分は周囲の塗膜と同等な平滑
さを有する鏡面仕上げされた塗装ALCパネルの塗膜の
補修方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】膨れ促進試験の試験方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 水槽 2 水 3 試験体 4 塗膜表面
フロントページの続き Fターム(参考) 2E176 AA02 BB01 BB03 BB14 4G028 AA01 4G055 AA03 AC01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡面仕上げされた塗装ALCパネルの塗
    膜表面に発生した欠陥部を補修する方法であって、前記
    欠陥部の表面を研磨する工程と、研磨した部分にシーラ
    ーを塗布・乾燥する工程と、前記欠陥部に補修用モルタ
    ルを充填・乾燥した後に周囲の塗膜面より0.3〜0.
    7mm低くなるようにかつ周囲の塗膜と補修部分とがな
    だらかな傾斜面となるように下塗材が出るまで研磨する
    工程と、シーラー、下地調整材、有機樹脂系塗料および
    上塗材を順次それぞれ周囲の塗膜に2〜5mm重なるよ
    うにして前記研磨部分に塗布して乾燥した後周囲の塗膜
    とほぼ面一となるよう研磨する工程とからなることを特
    徴とする鏡面仕上げされた塗装ALCパネルの塗膜の補
    修方法。
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