JP2000245468A - 脱色活性を有する新規酵素及びこれを用いた染料の脱色方法 - Google Patents

脱色活性を有する新規酵素及びこれを用いた染料の脱色方法

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JP2000245468A
JP2000245468A JP11050562A JP5056299A JP2000245468A JP 2000245468 A JP2000245468 A JP 2000245468A JP 11050562 A JP11050562 A JP 11050562A JP 5056299 A JP5056299 A JP 5056299A JP 2000245468 A JP2000245468 A JP 2000245468A
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dye
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誠 正田
Yasushi Sugano
靖史 菅野
Hidetoshi Kubota
英俊 窪田
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    • C12N9/0065Oxidoreductases (1.) acting on hydrogen peroxide as acceptor (1.11)

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的な染色廃液の処理を行うために利用で
きる酵素の開発及び当該酵素を用いた染料の分解・脱色
方法を提供すること並びに微生物から当該染料分解酵素
を単離・精製し、その構造を解明すると共に、当該酵素
の遺伝的情報を得て、当該酵素の大量供給を可能とする
こと。 【解決手段】 (1)ゲオトリクム・カンジダム Dec 1
(FERM P−15348)に由来し、分子量と等電
点が特定された、染料を分解・脱色する性質を有するパ
ーオキシダーゼ酵素;(2)配列表の配列番号7記載の
アミノ酸配列を有する当該酵素;(3)配列表の配列番
号8記載のDNA配列を有し、上記酵素をコードする遺
伝子、(4)当該遺伝子を含む発現プラスミドベクタ
ー;(5)当該発現プラスミドベクターにより形質転換
された微生物及び(6)染料を分解・脱色するにあた
り、前記酵素又は微生物を用いることを特徴とする染料
の分解・脱色方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染料に対して高い
分解活性を有する新規なパーオキシダーゼ酵素、その遺
伝的情報及びこれを用いた染料の分解・脱色方法を提供
するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維製品の染色や染料製造の工程から排
出される各種の合成染料は、自然界での分解が難しい難
分解性物質が多い。これらの有色廃液は、自然界にとっ
て有害であることから、その廃水に対する規制が強化さ
れている。従来、染色工業、染料製造工業の分野におけ
る染料廃液の処理は、主に吸着、濃縮、化学的変換、焼
却などの物理的もしくは化学的な方法により行ってい
る。しかしながら、これらの処理方法は効率的である反
面、有害な副産物の生成による二次汚染や、高度のエネ
ルギー消費による温室ガスの排出を伴うなどの問題点が
あった。
【0003】近年、上記の処理方法に代わるものとし
て、微生物や酵素などバイオテクノロジーを活用した処
理方法が注目を集めており、既に染料や有色物質を分解
できるいくつかの菌株も報告されている。例えば、リグ
ニン分解菌として知られる白色腐朽菌の一種ファネロカ
エテ・クリソスポリウムを挙げることができる。
【0004】しかしながら、これまでに知られる染料分
解菌は、いずれも一種類もしくは数種類の染料の分解活
性しか持ち合わせておらず、その染料分解処理能力には
自ずと限界があった。それ故、染料廃液の効率的な処理
方法の開発が望まれている。既に本発明者の一部は、ア
ゾ系およびアントラキノン系に属する染料を分解できる
微生物、ゲオトリクム・カンジダム(Geotrichum candi
dum)Dec 1 (FERM P−15348)を天然界よ
り単離し、微生物処理によるより広範な染料分解・脱色
方法を開発した(特開平9−173051号公報)。こ
のゲオトリクム・カンジダム Dec 1株の優れた染料分解
能は、該菌株の有するパーオキシダーゼ酵素活性に基づ
くものとの推定はされていたが、そのような酵素を具体
的に単離・同定した例はなく、その遺伝的情報について
は全く解明されていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した産
業上の要請に鑑みなされたものであり、より効率的な染
料廃液の処理を行うために利用できる酵素及び該酵素を
用いた染料の分解・脱色方法を提供することを課題とし
ている。先述のゲオトリクム・カンジダム Dec 1株は、
広汎な染料分解活性を示すと共に、顕著な酵素安定性を
有していることから、本菌株をそのまま、もしくは適当
な担体に担持して染料の分解に利用することが可能であ
る。
【0006】しかしながら、産業上の利用性をより高め
るためには、染料廃液の処理、特に染料の分解を効率よ
く経済的に達成することが必要である。このためには、
微生物をそのまま利用するよりも、該微生物の有する染
料分解酵素を単離・精製して使用すること、さらにその
遺伝的構造を解明し、該酵素の大量生産を実現すること
並びにこれらを組み合わせて用いることが有用である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行い、前記の新規糸状菌で
あるゲオトリクム・カンジダム Dec 1株が種々の染料に
対し広汎な脱色スペクトラムを示すことから、本菌の生
産する染料分解酵素に着目し、研究を重ね該酵素の一つ
を単離・同定し、さらに本酵素をコードする遺伝子の解
明と大量発現系の開発に成功した。
【0008】すなわち、請求項1記載の本発明は、ゲオ
トリクム・カンジダム(Geotrichumcandidum)Dec 1
(FERM P−15348)に由来し、下記の性質を
有するパーオキシダーゼ酵素である。 a)染料を分解・脱色する性質を有する b)SDS−PAGEを用いる分子量評価で分子量60
kDaを示す c)ゲル濾過法を用いる分子量評価で分子量55kDa
を示す d)等電点電気泳動法による評価でpI(等電点)3.
8を示す
【0009】請求項2記載の本発明は、配列表の配列番
号7記載のアミノ酸配列を有する請求項1記載の酵素で
ある。請求項3記載の本発明は、配列表の配列番号8記
載のDNA配列を有し、請求項1記載の酵素をコードす
る遺伝子である。請求項4記載の本発明は、請求項3記
載のコード遺伝子を含む発現プラスミドベクターであ
る。請求項5記載の本発明は、請求項4記載の発現プラ
スミドベクターにより形質転換された微生物である。
【0010】請求項6記載の本発明は、染料を分解・脱
色するにあたり、請求項1記載の酵素又は請求項5記載
の微生物を用いることを特徴とする染料の分解・脱色方
法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳述する。
請求項1記載の本発明のパーオキシダーゼは、ゲオトリ
クム・カンジダム Dec1株に由来するものである。本発
明者らは、以下のようにして本酵素の単離・精製を行っ
た。
【0012】[培養液の調製]常法に従いゲオトリクム
・カンジダム Dec 1(FERM P−15348)株を
液体培地にて培養した。液体培地は、ゲオトリクム・カ
ンジダム Dec 1株が増殖できる液体培地であれば、どの
ような組成のものでも用いることができる。好適な一例
として、Difco社製Potato Dextrose 培地(以下、
PDと略することがある。)を挙げることができる。ま
た、目的とする酵素の誘導を促進する目的から、培地に
染料を添加することもできる。
【0013】本菌株の培養条件は、用いる培地の種類等
を考慮して決めればよいが、例えばPD培地を採用する
場合、15〜37℃、好ましくは30℃で3〜8日間培
養する。こうして得られた培養液を、染料分解酵素精製
原料として、以下の工程に供する。
【0014】[染料分解酵素の精製]次に、染料分解酵
素の精製を行う。精製の条件は特に限定されないが、培
養液の取扱いは、酵素活性の失活を防ぐ目的から低温下
とすることが好ましく、特に冷蔵室中で行うことが好ま
しい。具体的には、まず、培養液より菌体を分離し上清
を得る。この際、濾過、遠心分離、膜濾過などの分離方
法を用いることができるが、好ましくは遠心分離を行っ
て菌体を除去したのち、さらにガラスフィルター濾過を
行う。これらの組み合わせにより、夾雑する多糖類を除
き純度の高い粗酵素液を得ることができる。
【0015】得られる粗酵素液については、続けて後述
の染料分解活性を指標とした単離を行ってもよいが、そ
の前に該分離を容易にするための濃縮・脱塩を行い、濃
縮粗酵素液とすることも可能である。濃縮は、通常用い
られる方法、例えば限外濾過濃縮、塩析、エバポレーシ
ョン等によることができるが、好ましくは限外濾過濃縮
により行うことができる。また、脱塩は透析、限外濾
過、電気透析法などによることが可能である。
【0016】次に、得られた濃縮粗酵素液から、目的と
する染料分解酵素を染料分解活性を指標とし単離するこ
とができる。方法としては、イオン交換樹脂カラムクロ
マトグラフィー、疎水カラムクロマトグラフィー、ゲル
フィルトレーションカラムクロマトグラフィーなどを用
いることができる。これらのカラムクロマトグラフィー
の1種類、もしくはいくつかを組合せて使用し、活性画
分を集めて染料分解酵素を単離・精製することができ
る。
【0017】以上の操作より、本発明者らは目的とする
精製酵素を得た。この精製酵素(205倍活性品)は、
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(以下、S
DS−PAGEと称することがある。)で単一のバンド
を示す。この酵素が,請求項1記載の本発明の染料分解
酵素、パーオキシダーゼである。本発明者らは、この酵
素をDyPと命名した。
【0018】[精製染料分解酵素DyPの性質]上記の
操作により精製された本発明の酵素であるDyPの性質
を下記要領で測定した。まず、分子量をSDS−PAG
Eおよびゲルろ過クロマトグラフィーにより測定した。
【0019】SDS−PAGEによる測定においては、
分子量標品として市販の電気泳動用分子量標準キットを
使用できる。その一例として、ベーリンガー・マンハイ
ム・山之内社製 CONBITHEKが挙げられる。本
キットは、α−2−マクログロブリン(分子量170k
Da)、ホスホリラーゼB(分子量97.4kDa)、
グルタミン酸デヒドロゲナーゼ(分子量55.4kD
a)、乳酸デヒドロゲナーゼ(分子量36.5kD
a)、トリプシンインヒビター(分子量20.1kD
a)よりなる。測定の結果、図1に示すように、本発明
の酵素DyPの分子量は、60kDaであることが示さ
れた。
【0020】また、ゲル濾過クロマトグラフィーによる
本酵素の分子量評価にあたり、本発明者らはSepha
cryl S−200カラム、標準分子量蛋白(BIO
−RAD社製)を使用して行った。この結果、本発明の
酵素DyPの分子量は、55kDaと評価された。
【0021】次に、本発明の酵素の等電点についても測
定した。等電点の測定は等電点電気泳動法(isoelectri
c point electrophoresis)により行った。その結果、本
酵素DyPの等電点は、図2に示す如く、pI=3.8
と評価された。
【0022】[染料分解酵素DyPの染料分解スペクト
ラム]本発明の染料分解酵素DyPは、染料のうち、特
にアゾ系およびアントラキノン系の染料に対し酵素活性
を有し、これらの色素の分解及び脱色能を有する。アン
トラキノン系染料としては、例えばReactive blue 5, R
eactive blue 19,Reactive blue 114 (いずれも日本化
薬(株)製)、1-amino-4-(3-amino-4-sodium-sulfonoa
nilino)-2-sodium anthraquinone sulfonate(以下、A
Q−1と略すことがある。)及び1-amino-4-methylamin
o-2-sodium-anthraquinone sulfonate(以下、AQ−2
と略すことがある。)等を挙げることができる。ここ
で、Reactive blue 5 は、以下の化学式で表される化合
物である。
【0023】
【化1】
【0024】AQ−1は、以下の化学式で表される化合
物である。
【化2】
【0025】AQ−2は、以下の化学式で表される化合
物である。
【化3】
【0026】また、アゾ系染料としては、例えばReacti
ve black 5, Reactive red 33, Reactive yellow 2, Re
active blue 182 (いずれも日本化薬(株)製)等を挙
げることができる。
【0027】上記染料のほか、染料分解酵素DyPは、
マンガンパーオキシダーゼ(以下、MnPと略すことが
ある。)の基質として知られている2, 6-Dimethoxyphen
olやGuiacol などのフェノール性化合物に対する分解能
をも有している。しかし、後記の実施例に示すように、
反応液へのマンガン化合物の添加による酵素活性の促進
効果は認められない。一方、DyPはリグニンパーオキ
シダーゼ(以下、LiPと略すことがある。)の基質と
して知られているVeratryl alcoholとの反応は認められ
ない。このようにDyPは、驚くべきことに、従来より
知られているMnP、LiPとは異なる基質特異性を示
すことから、既知の酵素とは別種のパーオキシダーゼで
あると言うことができる。
【0028】[染料分解酵素DyPの反応至適温度]本
発明の染料分解酵素DyPの反応至適温度は、図3に示
したように、30℃付近であり、15℃〜35℃の温度
範囲で安定した染料分解活性を示す。しかし、35℃以
上の温度で酵素活性は急速に低下する。
【0029】[染料分解酵素DyPの温度安定性]本発
明の染料分解酵素DyPを所定温度で一定期間保存し、
その後の活性残存率を評価した。具体的には、染料分解
酵素DyPの25mMクエン酸緩衝液溶液を30℃又は
40℃で14日間保存した。その結果、DyPの残存酵
素活性は、30℃で保存の場合63%、40℃で保存の
場合41%である。
【0030】温度安定性を他のパーオキシダーゼと比較
するため、市販のホースラディッシュパーオキシダーゼ
(和光純薬製、以下、HRPと略すことがある。)を対
照とし、各酵素の25mMクエン酸緩衝溶液を60℃で
3時間保存後の残存酵素活性を比較した。その結果、本
発明の染料分解酵素DyPは65%の活性が残るが、H
RPは僅かに10%の活性しか残らないことが分かっ
た。この結果は、染料分解酵素DyPが、これまでに知
られているパーオキシダーゼに比べ、熱安定性に優れて
いることを示すものである。
【0031】以上に、本発明に係る新規染料分解酵素D
yPの酵素的特徴を述べた。本発明の染料分解酵素Dy
Pは、従来報告されているいずれの染料分解酵素に比較
して広汎な染料分解活性を示すと共に、顕著な酵素安定
性を有していることが、上述の酵素特性から明白であ
る。したがって、請求項6記載の本発明のように、染料
分解酵素DyPを用いることによって、染料の分解・脱
色を効率よく行うことが可能である。
【0032】染料分解酵素DyPの産業上の利用性を高
めるためには、効率的な染料廃液や染料の分解を経済的
に達成することが必要である。その一例として、DyP
を固定化して用いる方法がある。DyPを固定化用担
体、例えばイオン交換樹脂、合成高分子ゲル、天然由来
の活性炭、ゼオライトなどへ吸着、共有結合を介し固定
化し、これをバイオリアクターとして用いる方法が考え
られる。この方法によれば、微生物自体を固定化して用
いるよりも、より高活性のバイオリアクターの創出に有
用である。さらに、酵素をより経済的に製造する手段と
して、目的酵素のコード遺伝子を単離し、該酵素を大量
発現可能なホスト微生物に導入すれば、さらに効率よ
く、かつ純度の高いDyPを大量に、しかも安定的に得
ることが可能である。これらを組合せることにより、微
生物自体を使用する場合に比べて、格段にコストパフォ
ーマンスに優れたバイオリアクターの調製が可能とな
る。
【0033】[染料分解酵素DyPコード遺伝子の単離
の概略]上記の観点から、本発明者らは、本発明のDy
Pの遺伝的情報を得るべく、以下の操作を行った。具体
的な遺伝子単離に向けての方法の概略は、以下の通りで
ある。最初に、先述の方法により精製した本発明の染料
分解酵素であるDyPに、トリプシン(和光純薬(株)
社製)を作用させ、部分加水分解を行った。得られた5
種類の部分加水分解フラグメントを精製し、各フラグメ
ントのアミノ酸配列を決定した後、各アミノ酸配列に対
応するコード遺伝子を合成した。
【0034】この後、得られたコード遺伝子をプライマ
ーとし、ゲオトリクム・カンジダム由来のcDNAをテ
ンプレート遺伝子として用いてPCR法を行い、PCR
増幅遺伝子を得た。得られた増幅遺伝子を、DIGラベ
リング検出キット(ベーリンガー マンハイム社製)を
用いてラベル化した。このラベルした増幅遺伝子をプロ
ーブとして用い、常法により、ラムダファージλgt1
0を用いて作成されたゲオトリクム・カンジダム Dec 1
由来cDNAライブラリーとのプラークハイブリダイゼ
ーションを行った。このようにして得られたいくつかの
ハイブリダイズしたコロニーより、目的遺伝子を切り出
し、pUC18プラスミドに組み込み、こののちシーク
エンシングを行った。これを、以下のPCRにおけるテ
ンプレートとして用いた。
【0035】[染料分解酵素DyPの部分アミノ酸配列
の決定]DyPコード遺伝子プライマーの作成を行うた
め、DyPの精製を行った。DyPの精製は、通常用い
られる方法により行うことができ、例えばSDS−PA
GEゲルよりエレクトロブロッティング法を用いて精製
する方法や、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
法により精製する方法等を挙げることができる。
【0036】精製されたDyPは、通常の方法により変
性させた後、トリプシンを用い部分加水分解を行ったの
ち、部分消化ペプチドをHPLC法を用いて分画した。
この結果、5つのフラグメントを得ることができた。各
々のフラグメントは、エドマン法によるプロテインシー
クエンサーによりアミノ酸配列を決定した。得られた5
つのフラグメントのアミノ酸配列のうち1番目の配列は
Trp Lys であり、2番目以降のアミノ酸配列は配列表に
示した通りであり、2番目は配列番号1に、3番目は配
列番号2に、4番目は配列番号3に、5番目は配列番号
4にそれぞれ示してある。これらのアミノ酸配列のう
ち、配列番号3の一部の配列(配列番号5)および配列
番号4の一部の配列(配列番号6)をPCRプライマー
として選択した。
【0037】[プローブの調製]以下の方法により、上
記2種類のアミノ酸配列をコードするDNAを合成し調
製した。得られたプライマー遺伝子を用い、ゲオトリク
ム・カンジダム Dec 1のcDNAをPCRのテンプレー
トとして用いて、PCR法により第一段階の遺伝子増幅
を実施した。その結果、2つのプライマーに対応する2
00bpの新たなプライマーが得られた。
【0038】プライマーの両末端に、T4DNAポリメ
ラーゼ処理を行い、プラスミド連結部位を合成した。次
に、大腸菌(E. coli) 発現ベクターであるpUC18
Hinc II サイトにライゲーションを行い、リコンビナ
ントプラスミドを得た。本組み換えプラスミドを、大腸
菌 JM 109 株を用いて増幅し、得られたプラスミドより
コード遺伝子を切り出した後、第2回目のPCRにより
得られたDNAシークエンスを決定した(後記の配列表
の配列番号8の1012〜1181番目参照)。
【0039】[染料分解酵素DyPコード遺伝子dyp
のクローニング]別途培養されたゲオトリクム・カンジ
ダム Dec 1株より、通常の方法に従いRNAを調製し
た。得られたRNAよりポリ(A)+RNAを精製し
た。この後、得られたポリ(A)+RNAを用い、cD
NAキット(タカラ(株)社製)によりcDNAを得
た。
【0040】得られたcDNAについて、T4ポリヌク
レオチドキナーゼキットを用いライゲーションを行った
後、1200〜2000bpのDNAを電気泳動により
分画した。さらに、ラムダファージλgt10のEco RI
サイトに導入し、ラムダファージにパッキングした。得
られたファージを大腸菌に感染させた。先に調製したラ
ベル化プローブとハイブリダイズするコロニーをスクリ
ーニングした。この結果、11の候補株を得た。
【0041】先の測定結果より、本発明のDyPの分子
量は60kDa、糖鎖を17%含有することから、アミ
ノ酸一次配列は49.8kDaと見積もられる。また、
DyPコード遺伝子のオープンリーディングフレームは
460アミノ酸、即ち1380bpと見積もられる。得
られた11の候補株のコード遺伝子を用いてそれぞれ再
度PCRを行い、導入cDNAのフラグメントサイズを
評価、すなわち1380bp近傍の遺伝子の検索を行っ
た。この結果、1600bpのサイズのcDNAを有す
るクローン92を得た。本cDNAを、組み換えプラス
ミドよりBam HIを用いて切り出し、pUC18に組み込
み、得られたプラスミドをpB92とした。本クローン
92は染料分解酵素DyPに基づく染料分解活性が確認
された。
【0042】[pB92遺伝子のDNA配列]pB92
のシークエンシングはDNAシークエンサーを用い行っ
た。この結果、pB92のオープンリーディングフレー
ムは1494bp、498アミノ酸よりなること、さら
に、その分子量は53306であることが判明した。こ
のことは、pB92がDyP遺伝子を有することを示す
ものである。pB92の有するDyp遺伝子の塩基配列
及びDyPのアミノ酸配列を、それぞれ配列表の配列番
号7及び8に示す。すなわち、配列表の配列番号7記載
のアミノ酸配列を有するDyPが請求項2記載の本発明
の酵素であり、配列表の配列番号8記載の塩基配列を有
する遺伝子が、請求項3記載の本発明の遺伝子である。
なお、請求項3記載の本発明の遺伝子(配列表の配列番
号8参照)において、配列の一部に欠失、置換、付加等
がなされたものであっても、本発明の遺伝子と同様の効
果を有している限り、本発明の範囲内である。
【0043】また、これらの遺伝子を有するプラスミド
ベクターであるpB92が請求項4記載の本発明であ
る。さらに、pB92を大腸菌に形質転換して得られる
形質転換体が請求項5記載の本発明である。この形質転
換体を用いれば、本発明の染料分解酵素DyPを効率よ
く生産することができる。
【0044】
【実施例】以下において、本発明を実施例により具体的
に説明する。但し、本発明は実施例により限定されるも
のではない。
【0045】実施例1(染料分解酵素DyPの精製及び
性質) [染料分解酵素DyPの精製]150mLのPD培地
(ポテトデキストロース培地、Difco社製)を50
0mL容のエルレンマイヤーフラスコに仕込み、ゲオト
リクム・カンジダム Dec1(FERM P−1534
8)株の胞子懸濁液5mLを接種して培養を開始した。
培養は30℃、120rpmで6日間行った。培養後、
培養液を4℃に冷却した後、7200×g、20分間の
遠心分離を行った。得られた遠心上清のうち4380m
Lを以下の操作に使用した。
【0046】遠心上清は、ガラスフィルター(GC5
0、東洋ろ紙製)にてろ過を行い、含有されているポリ
サッカライドを除去した。次いで、ろ過液はアミコン社
製限外ろ過膜(YM10)を用い限外ろ過し、60mL
まで濃縮した。濃縮液を、さらに25mMピペラジン緩
衝液(pH5.5)で透析後、アミコン社製Centr
iprep10を用い、17.2mLにまで濃縮した。
【0047】濃縮液17.2mLを25mMピペラジン
緩衝液(pH5.5)で平衡化された2.8×6.0c
mのSuper Q 650Mカラム(トーソー社製)
にチャージした。この後、200mlの同一緩衝液で洗
浄後、0〜0.4Mのリニアーグラジエントにより溶出
した。
【0048】色素分解活性を示すフラクションを集め、
アミコン社製Centriprep10を用い、2.8
mlまで濃縮した。濃縮液を1.6×6.5cmの25
mMクエン酸緩衝液(pH5.5)、0.8M硫酸アン
モニウムで平衡化されたブチルトヨパール(トーソー社
製)にチャージした。次に、50mlの同一緩衝液で洗
浄後、0.8Mから0Mの硫酸アンモニウムのリニアグ
ラジエントにより溶出された染料分解活性を示す画分を
集め、これをDyPとした。DyPを25mMクエン酸
緩衝液により透析し、1.5mgの精製DyPを得た。
精製DyP溶液は4℃で保存した。
【0049】[染料分解酵素の性質]上記操作で得られ
た染料分解酵素DyPの分子量及び等電点を測定した。
分子量については、SDS−PAGE電気泳動法及びゲ
ルろ過法により決定した。SDS−PAGE電気泳動に
は、10%のポリアクリルアミドゲルを用い、ATTO
社製AE−6440電気泳動装置を使用した。また、分
子量コントロールとして、ベーリンガー・マンハイム・
山之内社製Combithek を用いた。この結果、DyPの分
子量は60kDaと評価された。
【0050】一方、ゲルろ過には、25mMクエン酸緩
衝液(pH5.0)で平衡化された3.1×95cmの
Sephacryl S−200カラムを用い、バイオ
ラッド社製標準蛋白キットを使用した。その結果、Dy
Pの分子量は55kDaと評価された。
【0051】また、等電点電気泳動の測定には、ファル
マシア社製Multiphor II 2-Dの低pIキャリブレーショ
ンキット(pH2.5−6.5)を用いた。その結果、
DyPの等電点は3.8と評価された。
【0052】[染料分解活性の評価]精製DyPの染料
分解スペクトラムを、9つの染料と3つのモデル化合物
につき調査した。精製DyPのこれらの染料又はモデル
化合物の分解活性を、分解速度の測定により評価した。
染料としては、Reactive blue 5, 19 および114;AQ−
1,AQ−2; Reactive black 5, Reactive red 33, R
eactive yellow 2, Reactive blue 182 を用いた。ま
た、モデル化合物としては、2, 6-dimethoxyphenol, Gu
aiacol, Veratryl alcoholを用いた。
【0053】染料分解活性の測定は、以下のようにして
行った。所定濃度(30〜120ppm)の各染料を含
有する25mMクエン酸緩衝液(各染料分解至適pHに
調製)3mLと、1.86nM DyP溶液1mLとの
混合液に、0.2〜0.4mMの過酸化水素水を添加す
ることにより酵素反応を開始した。反応は30℃で所定
時間行い、反応速度を評価した。染料分解活性1Uは、
1μmoleのRB5またはAQ−2を1分間に脱色で
きる活性と定義した。結果を第1表に示す。
【0054】
【表1】第1表(DyPの各種染料およびモデル化合物
分解活性)
【0055】一方、モデル化合物として用いた2, 6-dim
ethoxyphenolについては、酸化により生ずる470nm
の吸収を定色した。すなわち、DyP 2.79nM、
0.2mMの2, 6-dimethoxyphenolと0.2mMの過酸
化水素とを含有する25mMクエン酸(pH4.5)で
反応を行った。Guaiacolについては、上記反応系の0.
2mM 2, 6-dimethoxyphenol の代わりに1mMのguai
acolを使用し、465nmの吸光度を測定した。モデル
化合物についての結果を第2表に示した。
【0056】
【表2】第2表(DyPのモデル化合物分解活性)
【0057】第1表の結果より、以下のことが分かる。
染料分解酵素DyPは、アントラキノン系色素に対して
高い分解活性を示す。特に、Reactive blue 5, Reactiv
e blue 19, AQ−2に対し、優れた分解活性を示し、
これらの色素を効率よく分解できる。また、アゾ系色素
に対しても分解活性を示し、特にReactive blue 182 を
効率よく分解した。その他のアゾ系色素Reactive black
5, Reactive red 33, Reactive yellow 2に対しても分
解能を有している。このことから、DyPはアントラキ
ノン系色素およびアゾ系色素を分解する作用を有するこ
とが明らかとなった。
【0058】一方、DyPのモデル化合物に対する活性
は、第2表の結果より、以下のようであった。まず、フ
ェノール性水酸基を有する2, 6-dimethylphenol, Guaia
col はDyPにより効率よく分解できた。一方、リグニ
ンパーオキシダーゼの基質として知られるVeratryl alc
oholは分解することができなかった。このことから、D
yPはフェノール性水酸基を有する化合物に対して特異
的に高い酵素活性を有することが明らかとなった。
【0059】[染料分解酵素DyPの至適温度]DyPの
至適温度は、Reactive blue 5 の脱色(分解)活性を所
定の温度で評価し求めた。この結果を図3に示す。図3
より、DyPは20〜35℃の範囲で高いパーオキシダ
ーゼ活性を示し、至適温度は30℃であることが明らか
である。
【0060】実施例2 [金属イオンの染料分解酵素Dy
P活性への影響] DyP及び100ppmのReactive blue 5 からなる反
応液中に、カルシウム、亜鉛、銅(2価)、カリウム、
銅(1価)、ナトリウムの各イオン5mMを共存させ、
これらの金属イオンがDyP酵素相対活性に与える影響
を調べた。この結果を第3表に示した。
【0061】
【表3】第3表(DyPの染料分解活性への金属カチオ
ンの影響)
【0062】第3表より、上記のイオン添加時には、い
ずれも無添加時に比べ80%程度の相対活性を示し、特
に2価鉄イオンは、0.2mMの共存で50%活性が阻
害された。このことから、金属イオンの共存がDyPの
酵素活性に悪影響を与えることが示唆された。
【0063】実施例3(DyPをコードする遺伝子及び
アミノ酸配列の決定) [染料分解酵素DyPの部分アミノ酸配列の決定]ゲオト
リクム・カンジダム Dec 1 菌株より、Laemmli の方法
(Laemmli, U.K. Nature(London), 227, 680-685 (197
0) )に従い、SDS−PAGEに供して精製DyPを
分離した。その後、Towbinの方法(Towbin, H., Staehe
lin, T., and Gordon, J. Proc.Natl. Acad. Sci. USA,
76, 4350-4354 (1979))に従い、ポリビニルジフルオ
ライド(以下、PVDFと略すことがある。)膜にエレ
クトロブロッティングした。PVDF膜をクマシーブリ
リアントブルー(CBB−250)処理し、次いでDy
Pの染色バンド部分の膜のみを切り出し、1.5ml容
の試験管に移した。これに50μlのメタノールを加
え、さらに、200μlの還元緩衝液(8Mグアニジン
塩酸塩、0.5Mトリス、0.3%のEDTA−2N
a、5%のアセトニトリルを含むpH8.5の緩衝液)
を加え、ゆっくり振った後、還元緩衝液を除いた。
【0064】次に、PVDF膜上の蛋白質に、1mgの
ジチオスレイトールを含む50μlの還元緩衝液を加
え、25℃で1時間置いた。PVDF膜を200mlの
コニカルビーカーに移した後、100mLの水で5分、
100mLの2%アセトニトリルで5分、100mLの
0.1%SDSで5分各々洗浄した。この後、PVDF
膜を1.5ml容の新しい試験管に移し、岩松の方法
(Iwamatsu, A. Electrophoresis, 13, 142-147 (199
2))に従い、500μlの1mgのメチオニンを含むポ
リビニルピロリドン PVP−40(以下、PVP−4
0と略すことがある。)を加え、室温で30分間静置し
た。
【0065】さらに、PVDF膜を100mLの10%
アセトニトリル溶液で洗浄後、500μlの分解緩衝液
(100mM 重炭酸アンモニウム、10mM 塩化カ
ルシウム、pH7.8)で3回洗浄し、洗液を棄てた。
続いて、1pmolのトリプシンを含むほかは上記と同
様の分解緩衝液500μlを添加し、25℃で12時間
酵素反応を行った。
【0066】PVDF膜より反応液に溶出したオリゴペ
プチドを凍結乾燥後、100μlの分解緩衝液に溶解
し、HPLC(カラム:Capcell−Pak C−
18,4.6×150mm)で、0.02%トリフルオ
ロ酢酸含有イソプロピルアルコール−アセトニトリル
(7:3v/v)の0〜50%の直線勾配溶出(100
分、0.8mL/min.)で溶出し、各々のフラクシ
ョンを分画した。分画精製された部分分解ペプチドを、
蛋白シークエンスシステム(シマズ PPSQ−21)
により一次構造を決定した。
【0067】[cDNAライブラリーの調製]RNAの抽
出を目的として、ゲオトリクム・カンジダム Dec 1 株
の培養液を遠心分離して該菌株の菌糸25mLを分離し
た。これを遠心管に入れ、液体窒素を添加して該菌糸を
凍結させた後、12時間の凍結乾燥を行い粉末を得た。
得られた菌糸の粉末に、再び液体窒素を注ぎ菌糸を粉砕
し、10mLのグアニジウム溶液(4M グアニジウム
イソチオシアナート、20mM 酢酸ナトリウム(pH
5.2)、0.1mM DTT、0.5% N-lauroylsa
rcosine を含有する)を添加し、ホモゲナイズした。こ
れを遠心分離(1500×g)して上清を得た。
【0068】得られたRNAは、塩化セシウム超遠心法
(Ullrich)により分離後、ポリ(A)+RNA
をオリゴ(dT)セルロースカラムを用いて分画した。
cDNAの合成は、得られたポリ(A)+RNAを用
い、cDNA合成キット(タカラ(株)、Gulble
r−Hoffman)により行った。得られたcDNA
に、DNAライゲーションキットを用いてアダプター
EcoRI―NotI―BamHI)を挿入した。ラ
イゲーションした両末端をT4ポリヌクレオチドキナー
ゼによりリン酸化した後、アガロース電気泳動によりc
DNAを分離した。
【0069】さらに、cDNAの中からDyPの分子量
に見合う1200〜2000bpのcDNAを分離し、
8μlのTE緩衝液(10mM トリス塩酸(pH8.
0)、1mM EDTA―2Na)を加えて溶出した。
得られたcDNAフラグメントを、ラムダファージの
coRIサイトにライゲーションした。これをGigapack
Gold Packaging Extract (Stratagene, La Jolla Cali
f., USA)によりラムダファージへのパッケージングを行
った。
【0070】ラムダファージλgt10は、E. coli NM
514 株に37℃で15分間感染させたのち、LB寒天
(バクトトリプトン、0.5%バクト酵母エキス、1%
食塩、1.5%寒天/1000ml)に0.7%寒天を
用いて重層した。プレートは37℃で12時間培養し
た。
【0071】[染料分解酵素DyPのコード遺伝子のシ
ークエンシング]先に調製したラベル化プローブとハイ
ブリダイズするコロニーをスクリーニングした結果、プ
ラーク・ハイブリダイゼーションによりポジティブなc
DNAライブラリー及びPCRにより得られたDNAの
うち、11の候補株を得た。これらを、T4DNAリガ
ーゼによりpUC18プラスミドにライゲーションし、
E. coli JM109 株で増幅した。先述のDyPの特性の測
定結果より、DyPの分子量は60kDaであり、糖鎖
を17%含有することから、アミノ酸一次配列は49.
8kDaと見積もられる。また、DyPコード遺伝子の
オープンリーディングフレームは460アミノ酸、すな
わち1380bpと見積もられる。
【0072】そこで、得られた候補株11のコード遺伝
子を用いて再度PCRを行い、導入cDNAのうち、1
380bp近傍の遺伝子の検索を行った。この結果、1
600bpのサイズのcDNAを有するクローン92を
得た。本cDNAを組み換えプラスミドよりBamHI
を用いて切り出し、pUC18に組み込み、得られたプ
ラスミドをpB92とした。その後、プラスミドDNA
をアルカリ抽出法で調製した。得られた両ストランドを
DNAシークエンサー(モデル4000L、Li-Cor In
c.,Lincoln, Neb., USA)で解析しシークエンスを行っ
た。
【0073】その結果得られたpB92のオープンリー
ディングフレームは1494bp、498アミノ酸であ
り(配列表の配列番号7参照)、このアミノ酸数より推
定される分子量は、53306であることが判明した。
このことから、上記pB92はDyP遺伝子を有するこ
とが示された。さらに、常法によりpB92を大腸菌に
形質転換した。
【0074】
【発明の効果】本発明により、広範な種類の染料に対し
て高い分解活性を有するパーオキシダーゼ及び該酵素を
利用した染料の分解方法が提供される。しかも、本発明
は本酵素の遺伝的情報を提供し、これに基づいて本酵素
を大量に供給することが可能となり、染色工業等の分野
における染料廃液の処理等に活用することができる。従
って、染料分解酵素である本酵素を固定化することによ
り、より高活性のバイオリアクターとして、産業上の利
用性をより高めることが可能である。
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Meiji Seika Kaisha Ltd. <120> 脱色活性を有する新規酵素及びこれを用いた染料の脱色方法 <130> P111024K <160> 8 <210> 1 <211> 6 <212> PRT <213> Geotrichum candidum Dec 1 (FERM P-15348) <400> 1 Thr Tyr Val Pro Glu Arg 1 5 <210> 2 <211> 8 <212> PRT <213> Geotrichum candidum Dec 1 (FERM P-15348) <400> 2 Cys Pro Phe Gly Ala His Val Arg 1 5 <210> 3 <211> 21 <212> PRT <213> Geotrichum candidum Dec 1 (FERM P-15348) <400> 3 Ile Pro Tyr Gly Pro Glu Thr Ser Asp Ala Glu Leu Ala Ser Gly Val 1 5 10 15 Thr Ala Gln Asp Arg 20 <210> 4 <211> 21 <212> PRT <213> Geotrichum candidum Dec 1 (FERM P-15348) <400> 4 Ser Gly Ala Pro Ile Asp Leu Ala Pro Thr Ala Asp Asp Pro Ala Leu 1 5 10 15 Gly Ala Asp Pro Gln 20 <210> 5 <211> 6 <212> PRT <213> Geotrichum candidum Dec 1 (FERM P-15348) <400> 5 Pro Tyr Gly Pro Glu Thr 1 5 <210> 6 <211> 6 <212> PRT <213> Geotrichum candidum Dec 1 (FERM P-15348) <400> 6 Pro Thr Ala Asp Asp Pro 1 5 <210> 7 <211> 498 <212> PRT <213> Geotrichum candidum Dec 1 (FERM P-15348) <400> 7 Met Arg Leu Ser Leu Phe Val Val Ser Val Ala Val Leu Val Gly Ser 1 5 10 15 Ser Ser His Val Asn Ala Ala Lys Leu Gly Ala Arg Gln Thr Arg Thr 20 25 30 Thr Pro Leu Leu Thr Asn Phe Pro Gly Gln Ala Pro Leu Pro Thr Leu 35 40 45 Thr Gln His Thr Thr Glu Ser Gly Ala Asn Asp Thr Ile Leu Pro Leu 50 55 60 Asn Asn Ile Gln Gly Asp Ile Leu Val Gly Met Lys Lys Gln Lys Glu 65 70 75 80 Arg Phe Val Phe Phe Gln Val Asn Asp Ala Thr Ser Phe Lys Thr Ala 85 90 95 Leu Lys Thr Tyr Val Pro Glu Arg Ile Thr Ser Ala Ala Ile Leu Ile 100 105 110 Ser Asp Pro Ser Gln Gln Pro Leu Ala Phe Val Asn Leu Gly Phe Ser 115 120 125 Asn Thr Gly Leu Gln Ala Leu Gly Ile Thr Asp Asp Leu Gly Asp Ala 130 135 140 Gln Phe Pro Asp Gly Gln Phe Ala Asp Ala Ala Asn Leu Gly Asp Asp 145 150 155 160 Leu Ser Gln Trp Val Ala Pro Phe Thr Gly Thr Thr Ile His Gly Val 165 170 175 Phe Leu Ile Gly Ser Asp Gln Asp Asp Phe Leu Asp Gln Phe Thr Asp 180 185 190 Asp Ile Ser Ser Thr Phe Gly Ser Ser Ile Thr Gln Val Gln Ala Leu 195 200 205 Ser Gly Ser Ala Arg Pro Gly Asp Gln Ala Gly His Glu His Phe Gly 210 215 220 Phe Leu Asp Gly Ile Ser Gln Pro Ser Val Thr Gly Trp Glu Thr Thr 225 230 235 240 Val Phe Pro Gly Gln Ala Val Val Pro Pro Gly Ile Ile Leu Thr Gly 245 250 255 Arg Asp Gly Asp Thr Gly Thr Arg Pro Ser Trp Ala Leu Asp Gly Ser 260 265 270 Phe Met Ala Phe Arg His Phe Gln Gln Lys Val Pro Glu Phe Asn Ala 275 280 285 Tyr Thr Leu Ala Asn Ala Ile Pro Ala Asn Ser Ala Gly Asn Leu Thr 290 295 300 Gln Gln Glu Gly Ala Glu Phe Leu Gly Ala Arg Met Phe Gly Arg Trp 305 310 315 320 Lys Ser Gly Ala Pro Ile Asp Leu Ala Pro Thr Ala Asp Asp Pro Ala 325 330 335 Leu Gly Ala Asp Pro Gln Arg Asn Asn Asn Phe Asp Tyr Ser Asp Thr 340 345 350 Leu Thr Asp Glu Thr Arg Cys Pro Phe Gly Ala His Val Arg Lys Thr 355 360 365 Asn Pro Arg Gln Asp Leu Gly Gly Pro Val Asp Thr Phe His Ala Met 370 375 380 Arg Ser Ser Ile Pro Tyr Gly Pro Glu Thr Ser Asp Ala Glu Leu Ala 385 390 395 400 Ser Gly Val Thr Ala Gln Asp Arg Gly Leu Leu Phe Val Glu Tyr Gln 405 410 415 Ser Ile Ile Gly Asn Gly Phe Arg Phe Gln Gln Ile Asn Trp Ala Asn 420 425 430 Asn Ala Asn Phe Pro Phe Ser Lys Pro Ile Thr Pro Gly Ile Glu Pro 435 440 445 Ile Ile Gly Gln Thr Thr Pro Arg Thr Val Gly Gly Leu Asp Pro Leu 450 455 460 Asn Gln Asn Glu Thr Phe Thr Val Pro Leu Phe Val Ile Pro Lys Gly 465 470 475 480 Gly Glu Tyr Phe Phe Leu Pro Ser Ile Ser Ala Leu Thr Ala Thr Ile 485 490 495 Ala Ala 498 <210> 8 <211> 1494 <212> DNA <213> Geotrichum candidum Dec 1 (FERM P-15348) <400> 8 atg cgc ttg tcg ctg ttt gtc gtg tcg gtt gcc gta ctc gtc ggg tcg 48 agc tcg cat gtc aat gct gct aaa ctc ggc gcg aga cag acg cgt acg 96 aca ccc ctc ctc act aat ttt ccg gga caa gcc ccg ctg ccg act cta 144 acg cag cat acg act gag agc ggg gcc aac gat aca att ctg ccc ctg 192 aac aac ata caa ggc gac att ttg gtt ggc atg aag aaa cag aag gaa 240 cgc ttc gtc ttt ttc caa gtc aat gac gca acc tcg ttc aag acg gcg 288 ttg aag acc tac gtg cct gag cgc atc acg tcg gcg gcg att ttg att 336 tca gat cct tct cag cag ccg ttg gct ttc gtc aac ctc ggg ttt tcg 384 aac aca ggc ctc cag gcg ctt gga att acc gac gat ctg ggt gat gca 432 caa ttc cca gat ggt cag ttc gca gac gcc gca aac ctc ggg gac gac 480 ctc agc caa tgg gtg gcg cct ttt act ggt acc acc atc cat ggt gtc 528 ttt ctg att ggt agc gac cag gac gac ttc ttg gat cag ttc acg gat 576 gat atc tct tcg acc ttt ggt tcc tcc atc act cag gtg cag gcg ctc 624 agt ggg tct gcg cgt cca gga gat cag gct ggt cat gaa cac ttc ggg 672 ttc ctc gac ggc atc tcg cag ccc tca gtc aca ggc tgg gag acg acc 720 gtc ttc cct gga cag gcg gtc gtc cca cct gga att atc ctc act gga 768 cgc gat ggg gac acg ggc acc cga ccg tcg tgg gct cta gat ggg agt 816 ttc atg gca ttc cgg cac ttc cag cag aag gtc ccc gaa ttc aac gcg 864 tac acg ctc gcc aac gcg ata ccc gcg aac agc gcg gga aac ctc acc 912 cag cag gaa ggt gca gag ttc ctc ggc gcg cgc atg ttc ggc cgt tgg 960 aag agc ggc gcg ccg att gac ctc gcg ccg acg gcg gac gac cca gcg 1008 ctc ggc gcc gac ccg cag agg aac aac aat ttc gat tac tca gac acg 1056 ctg acg gac gag acg cgc tgc ccc ttc ggt gca cac gtg agg aag acg 1104 aac cct cga cag gac ctg ggt gga ccg gtc gac acc ttc cac gct atg 1152 cgg tcc agt atc ccg tac ggc cca gaa acg tct gat gca gaa ctt gcg 1200 tcg ggc gtg act gcg caa gac cgc ggt ctt ctt ttc gtc gag tac cag 1248 tcc att att ggt aat ggg ttc agg ttc cag cag att aac tgg gcg aac 1296 aat gcg aac ttc cct ttc tcc aaa ccg atc acg cct gga att gag cct 1344 atc atc ggc cag acg act cca cgc act gtc ggc ggg ctc gac ccc ctc 1392 aac cag aat gag acg ttc aca gta ccg ctg ttt gtg atc ccg aag ggc 1440 ggg gaa tac ttt ttc ttg ccc tct atc tct gcg ctc act gcg act atc 1488 gct gct 1494
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の酵素DyPのSDS電気泳動の結果
を示したものである。
【符号の説明】
左側の数字は分子量を示し、上側の数字は1〜5のそれ
ぞれが分子量マーカー、粗酵素液、イオン交換クロマト
グラフィー通過後の酵素液、疎水クロマトグラフィー通
過後の酵素液及びイオン交換クロマトグラフィー通過後
の酵素液を示す。
【図2】 本発明の酵素DyPの等電点電気泳動の結果
を示したものである。
【符号の説明】
右側の数字は等電点(pI)を示し、上側の数字は、1
〜3のそれぞれが粗酵素液、精製DyP、等電点マーカ
ーを示す。
【図3】 本発明の酵素DyPの酵素活性と温度との関
係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/19 C12N 1/19 1/21 1/21 5/10 9/08 9/08 C12N 5/00 A //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:645) (C12N 9/08 C12R 1:645) Fターム(参考) 4B024 AA17 BA08 CA03 DA06 EA04 GA11 HA20 4B050 CC03 DD03 FF05E FF09E LL10 4B065 AA26X AA58X AC14 BA02 CA27 CA55 4D040 DD01 DD11 4H045 AA10 AA30 BA10 CA15 DA89 EA60 FA74 GA10 HA06 HA13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲオトリクム・カンジダム(Geotrichum
    candidum)Dec 1 (FERM P−15348)に由
    来し、下記の性質を有するパーオキシダーゼ酵素。 a)染料を分解・脱色する性質を有する b)SDS−PAGEを用いる分子量評価で分子量60
    kDaを示す c)ゲル濾過法を用いる分子量評価で分子量55kDa
    を示す d)等電点電気泳動法による評価でpI(等電点)3.
    8を示す
  2. 【請求項2】 配列表の配列番号7記載のアミノ酸配列
    を有する請求項1記載の酵素。
  3. 【請求項3】 配列表の配列番号8記載のDNA配列を
    有し、請求項1記載の酵素をコードする遺伝子。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のコード遺伝子を含む発現
    プラスミドベクター。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の発現プラスミドベクター
    により形質転換された微生物。
  6. 【請求項6】 染料を分解・脱色するにあたり、請求項
    1記載の酵素又は請求項5記載の微生物を用いることを
    特徴とする染料の分解・脱色方法。
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