JP2000248007A - 乳化重合ゴムの製造方法 - Google Patents

乳化重合ゴムの製造方法

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JP2000248007A
JP2000248007A JP11052294A JP5229499A JP2000248007A JP 2000248007 A JP2000248007 A JP 2000248007A JP 11052294 A JP11052294 A JP 11052294A JP 5229499 A JP5229499 A JP 5229499A JP 2000248007 A JP2000248007 A JP 2000248007A
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emulsion
rubber
producing
polymerized rubber
weight
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Kazusuke Sone
一祐 曽根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニトロソアミン化合物を生成する恐れのな
い、乳化重合ゴムの製造法を提供する。 【解決手段】 共役ジエン化合物を乳化重合させて乳化
重合ゴムを製造する方法において一般式(I)で示され
るジチオカルバミン酸塩を 【化1】 (式中、R1 ,R2 は、C5 以上の炭化水素残基、Mは
Na、K又は四級アンモニウム塩を示す)乳化重合の停
止剤としてもしくは凝固時の助剤として添加することを
特徴とする乳化重合ゴムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳化重合ゴムの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴムの製造工程において、2級ア
ミンの骨格を持つ加硫促進剤が分解し、NOx 等のニト
ロソ化剤と反応してニトロソアミン(以下「NA」とい
う。)を形成することが報告されている。もともとNA
類は我々の身辺に広く産出され存在している化学物質で
あり、ベーコン等の食品やヒトの内臓においてさえ検知
されるが、特定のNA類は動物に発癌性を与える危険性
がある。そこで、まずドイツにおいてゴム製品中のNA
規制が行なわれた。
【0003】また、国内においてもタイヤメーカーを中
心に2級アミンの骨格を持ちNAを形成しやすい加硫促
進剤(例えばN−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾ
ールスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフ
ィドなど)の使用を中止し、NAを生成しない促進剤へ
切替えが進められている。一方、乳化重合ゴムの製造に
際して、重合停止剤として安価で効率の良いジアルキル
ジチオカルバミン酸塩(アルキル基はC1 〜C4 であ
り、通常メチル基)が用いられている。これらの塩は水
溶性であるが、酸を加えて凝固する際、ゴム中に一部残
存するほか、一部が水不溶性のチウラムに変化し、油展
ゴム(ゴムクラム)中に取りこまれる。これらの成分は
NAの前駆体となる可能性がある。そのため、これら重
合停止剤に起因する前駆体からNA化合物が生成するの
を防ぐべく、多くの努力が払われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さらには、これらのジ
チオカルバミン酸塩を使用しない等の対応が検討されて
きた。しかしながら、加硫促進効果のあるジチオカルバ
ミン酸やチウラムがゴム中に残存しないためゴム配合物
の加硫速度が遅くなり、引張応力が低下する等の変化が
生じる。そのため、加硫系の配合調整を行わなければな
らず、大変な作業が要求され、また、目的の加硫パター
ンが得られないこともあり得る。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らはNA
化合物を生成せず、且つ加硫速度の調節可能な乳化重合
ゴムを提供すべく、鋭意検討した結果、ジチオカルバミ
ン酸の種類によりNA及びその前駆体の生成のしやすさ
に違いがあり、特定のジチオカルバミン酸塩を用いると
NA化合物を生成しないことに着目し、本発明を完成す
るに至った。即ち、本発明の要旨は、共役ジエン化合物
を乳化重合させて乳化重合ゴムを製造する方法におい
て、下記一般式(I)で示されるジチオカルバミン酸塩
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1 ,R2 は、C5 以上の炭化水
素残基、MはNa、K又は四級アンモニウム塩を示
す。)を乳化重合の停止剤としてもしくは凝固時の助剤
として添加することを特徴とする乳化重合ゴムの製造方
法にある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明における乳化重合ゴムは、共役ジエン化合
物を乳化重合させて得られるジエン系乳化重合ゴムであ
る。この乳化重合自体は、常法によることができ、ブタ
ジエンとスチレンの共重合体ゴムであるスチレン−ブタ
ジエンゴム(SBR)、ブタジエンの重合によるブタジ
エンゴム(BR)、ブタジエンとアクリロニトリルの共
重合体であるアクリロニトリルブタジエンゴム(NB
R)及びクロロプレンを重合して得られるクロロプレン
ゴム等が挙げられる。
【0009】たとえば、SBRの場合には、重合反応に
用いられる水の量は、単量体100重量部に対し100
〜250重量部、好ましくは150〜200重量部の範
囲から選択される。乳化剤としては、脂肪酸石ケン、ロ
ジン酸石ケン、ナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン
縮合物、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダなどのアニ
オン系界面活性剤あるいは、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルなどの非イオン系界面活性剤などが用いられ
る。これら乳化剤は、適宜組合せて使用されるが、その
量は、通常、乳化剤の総量として単量体100重量部当
り2〜8重量部である。
【0010】重合開始剤としては、30〜60℃の高温
で重合を行なういわゆるホットラバー処方では、過硫酸
カリウムが用いられ、その使用量は通常単量体100重
量部当り0.03〜3.0重量部である。また0〜20
℃の低温で重合を行ういわゆるコールドラバー処方では
一般にスルホキシレート処方と呼ばれるレドックス開始
剤が用いられる。レドックス開始剤としては、クメンハ
イドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイド
ロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイ
ドなどの有機過酸化物と硫酸第一鉄を組み合せて用い
る。有機過酸化物および硫酸第一鉄の使用量は、単量体
100重量部当り、各々、0.01〜0.1重量部、
0.005〜0.07重量部である。スルホキシレート
処方では、エチレンジアミン四酢酸ナトリウムとキレー
ト化して、ソディウムホルムアルデヒドスルホキシレー
トなどの還元剤と共に添加される。この際の還元剤の使
用量は通常単量体100重量部当り0.01〜0.5重
量部である。
【0011】ラテックスのゲル化防止のために用いられ
る塩化カリウム、リン酸三カリウムなどの電解質は、通
常単量体100重量部当り0.2〜0.5重量部の範囲
から選択使用される。分子量の調節は、t−ドデシルメ
ルカプタン、t−ノニルメルカプタン等を重合系に添加
することにより行われ、その使用量は通常単量体100
重量部に対し0.05〜0.5重量部の範囲から選ばれ
る。
【0012】BR等の乳化重合に際しても、基本的には
上記SBRの乳化重合の場合と同様の方法を採ることが
できる。本発明においては、上記乳化重合において、乳
化重合の停止剤としてもしくは凝固時の助剤として、一
般式(I)で示されるジチオカルバミン酸塩を添加する
ことを特徴とする。R1 ,R2 は、C5 以上の炭化水素
残基を示し、炭化水素残基としては脂肪酸、脂環式、芳
香族のいずれでもよいが、好適にはC6 〜C12程度のア
ルキル基もしくはベンジル基である。
【0013】R1 ,R2 のいずれか一方でもC5 未満で
あれば、NA化合物或いはニトロソ化可能アミンが検出
されうるので不適当である。この一般式(I)で示され
るジチオカルバミン酸塩は水溶液で用いるのがプロセス
上好適であり、たとえば、ジベンジルジチオカルバミン
酸ナトリウム、ジヘキシルジチオカルバミン酸ナトリウ
ム、ジオクチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジヘキ
シルジチオカルバミン酸カリウム、ジオクチルジチオカ
ルバミン酸四級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0014】すなわち、水溶液として乳化重合の停止剤
として、或いは凝固時の助剤として添加することによ
り、機械的混練を行なうことなしにゴムラテックスと良
好にブレンドされ、また製造的に安価にしうる。この一
般式(I)で示されるジチオカルバミン酸塩の添加量
は、目標の加硫速度になるように、適宜選択できるが、
通常は乳化重合ゴムの単量体100重量部当り、0.0
2〜1.0重量部の範囲で用いられる。
【0015】反応停止後、未反応の単量体を回収、除去
してラテックスを得る。得られたラテックスは、食塩と
硫酸などの酸を加えて凝固し、水洗、脱水および乾燥す
ることにより、固形のゴムとすることができる。本発明
において、一般式(I)で示されるジチオカルバミン酸
塩をこの凝固時の助剤として添加しうることは前述のと
おりである。
【0016】なお、この凝固に際し、プロセス油やカー
ボンブラックと共凝固することにより、オイルマスター
バッチあるいはカーボンマスターバッチを直接製造する
こともできる。さらに、本発明方法においては、亜硝酸
ナトリウム(もしくはカリウム)又は硝酸ナトリウム
(もしくはカリウム)を併用添加し、pH6以下の酸性
下で凝固することによりチウラムの生成が促進されるた
め、確実にゴム中に残存させることができ、加硫速度の
制御が可能となる。これらの添加量は、通常は乳化重合
ゴムの単量体100重量部当り、0.005〜0.5重
量部の範囲で用いられる。これらを併用添加しない場合
には、ジチオカルバミン酸塩が水溶性であるため、凝固
により固形ゴムを製造する工程において一部のジチオカ
ルバミン酸塩が水と共に排出され、固形ゴム中の残存量
が不安定になりやすく、そのため加硫速度が振れる原因
となる。したがって、上記併用添加するのが好ましい。
【0017】以上のように最も好ましくは、R1 ,R2
が、ヘキシル基、オクチル基のいずれかである一般式
(I)で示されるジチオカルバミン酸塩と亜硝酸ナトリ
ウム等を、重合停止剤として、或いは凝固時ラテックス
に、添加することにより、NA化合物を生成せず、且つ
加硫速度の調節可能な乳化重合ゴムが得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1 表−1に示す重合処方に従って、以下のようにスチレン
−ブタジエンゴムの乳化重合を実施した。重合槽内を充
分に窒素置換した後、表−1に示す所定量の各成分を活
性剤である硫酸第一鉄、及びエチレンジアミン四酢酸・
四ナトリウムを除き、窒素雰囲気下に添加する。次いで
撹拌下、重合槽ジャケット部に冷媒を循環し、重合槽内
の温度が5℃になるよう調節する。所定の温度になった
時点で上記活性剤を添加して重合を開始し、重合反応率
が60%になった時点でジヘキシルジチオカルバミン酸
ナトリウムを全単量体100重量部当り0.15重量部
の割合で、また亜硝酸ナトリウムを0.04重量部の割
合で、各々、水溶液として添加し、重合を停止した。
【0019】次いで未反応の単量体をストリッピング除
去してスチレン−ブタジエンゴムを得た。該ラテックス
中の固形分100重量部当りのジヘキシルジチオカルバ
ミン酸ナトリウムの量は未反応単量体を除去した結果と
して0.25重量部となる。こうして得られたゴムラテ
ックスに芳香族プロセスオイル37.5重量部及び老化
防止剤1.2重量部を乳化して添加した後、硫酸と食塩
を添加して凝固処理を行なった。生成した油展ゴム(ゴ
ムクラム)をセラム水から分離した後、水洗、脱水し、
70〜80℃の熱風にて水分が0.3重量%以下となる
ように乾燥した。こうして得られた油展ゴムを表−2に
示す配合処方に従ってコンパウンドとしたのち、145
℃、50分間の加硫処理を行った。
【0020】加硫ゴムからのNA及びニトロソ化可能ア
ミンの抽出は20℃の水中で72時間行ない、70℃で
乾燥した後、NA類の分析を行なった。分析は下記の通
り、GC−MS(ガスクロマトグラフィー−質量分析)
法で行なった。即ち、試料を約2mm角に刻み、15g
を秤り取り、アセトン100mlでソックスレー抽出
(10時間)を行った。
【0021】抽出液をロータリーエバポレーター(約3
00mmHg)にて濃縮後、アセトンを加え25mlに
定容し、GC−MS(MID)測定を行った。GC−M
S測定は、装置:「M−80B形日立二重収束GC−M
S」を用い、以下の条件で行った。
【0022】
【表1】 カラム :DB−1,0.53mmid×30m カラム温度 :60℃ キャリアー :He 20ml/min スリット幅 :出射スリット 800μm コレクタースリット 400μm マルチプライヤー電圧:1500V イオン化電圧 :70eV 注入量 :1μl MID−m/e:74 この分析法によるNA検出下限界は250ppbであ
る。
【0023】表−3にNA及びニトロソ化可能アミンの
検出効果を示す。検出された場合を×、検出されなかっ
た(250ppb以下)場合を○印で示した。さらに加
硫速度の指標である未加硫コンパウンドの“レオメー
タ”90%トルクタイム(T90)を表−3に併記し
た。
【0024】実施例2 ジヘキシルジチオカルバミン酸ナトリウムの代りにジベ
ンジルジチオカルバミン酸ナトリウムを使用した以外は
実施例1と同様の実験を行なった。表−3に評価結果を
示した。
【0025】実施例3 ジヘキシルジチオカルバミン酸ナトリウムの代りにジオ
クチルジチオカルバミン酸ナトリウムを使用した以外は
実施例1と同様の実験を行なった。表−3に評価結果を
示した。
【0026】比較例1 ジヘキシルジチオカルバミン酸ナトリウムの代りにジメ
チルジチオカルバミン酸ナトリウムを使用した以外は実
施例1と同様の実験を行なった。表−3に評価結果を示
した。
【0027】比較例2 ジヘキシルジチオカルバミン酸ナトリウムの代りにジブ
チルジチオカルバミン酸ナトリウムを使用した以外は実
施例1と同様の実験を行なった。表−3に評価結果を示
した。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】 *1)IRB#6 *2)N−ターシャリ−ブチルベンゾチアゾールスルフェンアミド
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】本発明の方法によると、ニトロソアミン
化合物を生成することなく、加硫速度の調節可能な乳化
重合ゴムを製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役ジエン化合物を乳化重合させて乳化
    重合ゴムを製造する方法において、下記一般式(I)で
    示されるジチオカルバミン酸塩を 【化1】 (式中、R1 ,R2 は、C5 以上の炭化水素残基、Mは
    Na、K又は四級アンモニウム塩を示す)乳化重合の停
    止剤としてもしくは凝固時の助剤として添加することを
    特徴とする乳化重合ゴムの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の一般式(I)で示されるジチ
    オカルバミン酸塩と亜硝酸ナトリウムもしくはカリウム
    又は硝酸ナトリウムもしくはカリウムとを併用して添加
    することを特徴とする請求項1記載の乳化重合ゴムの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の一般式(I)で示されるジチ
    オカルバミン酸塩のR1 ,R2 がC6 〜C12のアルキル
    基又はベンジル基であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の乳化重合ゴムの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の一般式(I)で示されるジチ
    オカルバミン酸塩のR1 ,R2 がヘキシル基又はオクチ
    ル基であることを特徴とする請求項1又は2記載の乳化
    重合ゴムの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103467656A (zh) * 2013-09-16 2013-12-25 吉林市盛之源化工助剂有限责任公司 丁苯橡胶乳液聚合用环保型终止剂及制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103467656A (zh) * 2013-09-16 2013-12-25 吉林市盛之源化工助剂有限责任公司 丁苯橡胶乳液聚合用环保型终止剂及制备方法

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