JP2000258732A - 眼鏡レンズ及びその製造方法 - Google Patents

眼鏡レンズ及びその製造方法

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JP2000258732A
JP2000258732A JP11057312A JP5731299A JP2000258732A JP 2000258732 A JP2000258732 A JP 2000258732A JP 11057312 A JP11057312 A JP 11057312A JP 5731299 A JP5731299 A JP 5731299A JP 2000258732 A JP2000258732 A JP 2000258732A
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lens
mark
spectacle lens
concave surface
face
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JP11057312A
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Makoto Miyazawa
信 宮沢
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Seiko Epson Corp
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 凸面が成形型で光学的に仕上げられ、凹面が
研磨加工された眼鏡レンズにおいて、成形型の数を減少
でき、また、製造歩留まりを向上させることができる眼
鏡レンズ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 凸面2にガラス型から隠しマークを転写
せずに、凹面3を創成後、凹面3に凹面3を基準として
基準位置目印41等の隠しマークを施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼鏡レンズ及びそ
の製造方法に関し、特に、凹面側に研磨により屈折面が
創成された眼鏡レンズ及びその眼鏡レンズの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】累進多焦点レンズは、屈折力がそれぞれ
異なる遠用部と近用部、及びこれらの間で屈折力が累進
的に変わる累進部を備えたレンズであり、遠用部と近用
部に境目がなく、外観的に優れ、さらに、一つのレンズ
で異なった屈折力の視野を得ることができる。そのた
め、老視などの視力の補正機能を備えた眼鏡レンズとし
て多く用いられている。
【0003】さらに、近年、累進面を眼球側の凹面(内
面)に設け、遠用部と近用部の倍率差を少なくして像の
揺れやゆがみを大幅に改良したいわゆる内面累進多焦点
レンズが開発されている。
【0004】累進多焦点レンズでは、眼鏡フレームに組
み込んだときの水平方向やフィッティングポイントを割
り出すための基準位置目印等の隠しマークをレンズに目
立たないようにマーキングする必要がある。
【0005】この隠しマークを有する従来の内面累進多
焦点レンズの製造工程、特に研磨工程について、図5を
参照して説明する。
【0006】まず、ガラス型を用い、凸面(外面)側
が、ガラス型で球面又は回転軸対称非球面に形成されて
光学的に仕上げられ、凹面側が未仕上げの面として形成
されたセミフィニッシュトレンズ(以下、ブランクと略
称する)を成形する。このとき、図5(a)に示すよう
に、ブランク100の凸面には、2つの基準位置目印1
11、及び水平・垂直基準線112等の隠しマークが目
立たないようにガラス型から転写されている。この2つ
の基準位置目印111間の中心がフィッティングポイン
トである。
【0007】次に、研磨工程に入り、研磨装置にチャッ
キングするためのブロック治具の上に水平・垂直基準線
112を基準として所定の位置に載置した後、図5
(b)に示すように、ブロック治具20とブランク10
0とを低融点合金30などを用いて固着する。このブロ
ック治具20には、研磨装置に装着したときに主子午線
方向の位置決めがされるように図示しない方向溝が設け
られている。
【0008】次に、ブランク100の外径を削って外径
を整える。その後、図5(c)に示すように、切削装置
のチャックにブロック治具20を装着し、ブランク10
0の凹面を切削あるいは研削し、所定の累進面が創成さ
れたレンズ基材101を得る。
【0009】次に、レンズ基材101の凹面に平滑処理
と鏡面仕上げを行って凸面、凹面共に光学的に仕上げら
れたレンズ基材を得る。
【0010】さらに、図5(d)に示すように、凸面、
凹面共に光学的に仕上げられたレンズ基材102とブロ
ック治具20とを分離する。
【0011】その後、研磨工程などで付着した汚れを洗
浄し、検査を行い、さらに、染色工程、ハードコート処
理工程、反射防止膜成膜工程などを行って完成品として
出荷される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の製造工程にはいくつかの問題点がある。まず、
ブランク100を成形するための凸面用のガラス型に
は、基準位置目印111、水平・垂直基準線112、加
入度、商品マークその他の隠しマークを転写するための
マークが刻印されている。そのため、同じ球面を有する
ガラス型でも、これらの隠しマークが異なる毎にガラス
型が必要となるため、数百種類のガラス型を用意しなけ
ればならず、多数のガラス型の作製、保管及び管理が製
造コストを上昇させる要因となっているという問題があ
る。
【0013】また、作業者が、図5(a)に示したブラ
ンク100の水平・垂直基準線112を基準として、手
作業でブランク100をブロック治具20にセットし、
セットした状態でブランク100を低融点金属30を介
してブロック治具20に貼り付けているため、この貼り
付け作業の際、貼り付け位置にバラツキが発生してい
る。
【0014】この貼り付け位置のバラツキは次のような
問題を生じる。すなわち、研磨工程が終了したレンズ基
材の凸面には、ガラス型から転写されたフィッティング
ポイントを示す基準位置目印が刻印されている一方、凹
面には研磨工程でブロック治具20を基準として累進面
が創成されている。そのため、貼り付け作業時の貼り付
け位置の誤差は、基準位置目印から割り出される凸面の
フィッティングポイントと創成された凹面の実際のフィ
ッティングポイントとの軸ずれとなってしまう。
【0015】図6に、軸ずれを示す概念図を示す。図6
に示すレンズは凹面121が研磨されて光学的に仕上げ
されたフィニッシュトレンズ103である。このレンズ
103では、凸面122の基準位置目印111から割り
出されるフィッティングポイントを通る軸(以下、見か
けの基準軸という)131と実際の凹面のフィッティン
グポイントを通る軸(以下、凹面基準軸という)132
の2つの基準軸が存在することになる。図6(a)で
は、ブランクをブロック治具に正確に貼り付けて見かけ
の基準軸131と凹面基準軸132とが一致している理
想的な状態を示している。
【0016】しかし、図6(b)に示すように、ブラン
クをブロック治具に貼り付ける位置がずれて研磨された
レンズ104では、見かけの基準軸131と凹面基準軸
132とがずれ、この軸ずれはプリズム量となる。軸ず
れが大きいと、凸面122に施されている基準位置目印
111から割り出されるフィッテイングポイントを基準
位置として保証されるプリズム量や度数精度等の寸度精
度が規格外となり、不良になってしまう。
【0017】従来は、作業者が手作業でブランク100
をブロック治具20にブランク100に転写されている
水平・垂直基準線112を基準にして貼り付け作業を行
っているため、貼り付け位置にバラツキが生じ、上記の
ような寸度精度が規格外となる場合があり、その結果、
製造歩留まりを低下させる要因になっていた。
【0018】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、凸面が成形型で光学的に仕上げられ、凹面が研磨加
工された眼鏡レンズにおいて、成形型の数を減少できる
眼鏡レンズ及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0019】また、本発明は、凸面が成形型で光学的に
仕上げられ、凹面が研磨加工された眼鏡レンズにおい
て、製造歩留まりを向上させることができる眼鏡レンズ
及び眼鏡レンズの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意検討を重ねた結果、凸面が成形型で光
学的に仕上げられ、凹面側を研磨して創成されている眼
鏡レンズでは、従来、成形型で隠しマークをブランクの
凸面に転写していたのをやめ、研磨して創成した凹面に
後から隠しマークをマーキングすることが有効であるこ
とを知見した。
【0021】すなわち、成形型で隠しマークを転写しな
いので、隠しマークを転写するために数百種類用意しな
ければならなかった凸面用の成形型は、球面のカーブの
十数種類だけで済み、成形型の数を大幅に減少させるこ
とができるまた、成形型でフィッティングポイントを示
す基準位置目印を凸面に転写すると、ブロック治具に貼
り付けるときの相互の位置のバラツキにより上述したよ
うに見かけの基準軸と凹面基準軸とに軸ずれが生じる。
これに対し、凸面に基準位置目印を転写でマーキングせ
ず、凹面を創成した後、創成した凹面を基準として凹面
に基準位置目印をマーキングすることにより、マーキン
グする基準位置目印の位置精度が高精度化する。その結
果、フィッテイングポイントを基準位置として保証され
るプリズム量や度数などの寸度精度が向上する。凸面が
球面であれば、本質的にプリズム不良は生じないと共
に、度数精度も向上し、これらの寸度精度が規格外にな
ることは少なくなり、製造歩留まりが向上する。
【0022】また、ブランクが貼り付けられたブロック
治具を基準として凹面が創成されているため、基準位置
目印をマーキングする際に、マーキングする位置の基準
としてブロック治具を基準とすることにより、容易にか
つ正確に位置決めが可能になる。
【0023】そのため、凹面へのマーキングは、レンズ
基材をブロック治具に貼り付けている状態で行い、マー
キングした後、レンズ基材をブロック治具から分離する
ことが有効であることを知見した。
【0024】従って、請求項1記載の発明は、凸面が成
形型で光学的に仕上げられ、凹面が研磨加工された眼鏡
レンズにおいて、前記凹面に、隠しマークがマーキング
されていることを特徴とする眼鏡レンズを提供する。
【0025】請求項2記載の発明は、請求項1記載の眼
鏡レンズにおいて、前記隠しマークが、眼鏡レンズのフ
ィッティングポイントを示す基準位置目印を含むことを
特徴とする眼鏡レンズを提供する。
【0026】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の眼鏡レンズにおいて、前記凸面が球面の屈折面であ
ることを特徴とする眼鏡レンズを提供する。
【0027】請求項4記載の発明は、請求項1〜3いず
れかに記載の眼鏡レンズにおいて、前記凹面が、累進屈
折面に形成されていることを特徴とする眼鏡レンズを提
供する。
【0028】また、請求項5記載の発明は、凸面側が成
形型により光学的に仕上げられたセミフィニッシュトレ
ンズの凸面に、加工機械にチャッキングするためのブロ
ック治具を固着するブロッキング工程と、前記セミフィ
ニッシュトレンズの凹面側を研磨して屈折面を創成する
形状創成工程と、前記形状創成工程後、得られたレンズ
基材の凹面に隠しマークをマーキングするマーキング工
程とを有することを特徴とする眼鏡レンズの製造方法を
提供する。
【0029】請求項6記載の発明は、請求項5記載の眼
鏡レンズの製造方法において、前記マーキング工程後、
前記レンズ基材と前記ブロック治具とを分離するデブロ
ック工程を有することを特徴とする眼鏡レンズの製造方
法を提供する。
【0030】請求項7記載の発明は、請求項5又は6記
載の眼鏡レンズの製造方法において、前記隠しマーク
が、前記レンズ基材の凹面を基準とした眼鏡レンズのフ
ィッティングポイントを示す基準位置目印を含むことを
特徴とする眼鏡レンズの製造方法を提供する。
【0031】請求項8記載の発明は、請求項7に記載の
眼鏡レンズの製造方法において、前記基準位置目印が、
前記ブロック治具を基準として施されることを特徴とす
る眼鏡レンズの製造方法を提供する。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明は、下記の実施の形態に制限され
るものではない。
【0033】図1は、本発明の眼鏡レンズの一実施形態
を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A線に沿った断面図である。
【0034】この眼鏡レンズ1は、凸面2が成形型で光
学的に仕上げられ、凹面(内面)3が研磨加工により累
進面が創成された内面累進多焦点レンズである。凸面2
が球面又は回転軸対称非球面となっている。凹面3には
各種の隠しマークがマーキングされている。例えば、フ
ィッティングポイントを割り出すための2個の基準位置
目印41、制作者を示す制作者マーク42、商品名を表
す商品マーク43、加入度数を表すマーク44、さらに
設計を識別するための設計マーク45などが、例えばダ
イヤモンドペンなどでマーキングされている。その他、
品質保証マーク等の隠しマークをマーキングしてもよ
い。なお、機種によらず共通にマーキングされる制作者
マーク42等は、成形型の種類を増やすことはないの
で、凹面3にマーキングせずに、凸面2にガラス型で転
写するようにしてもよい。
【0035】凸面2が成形型で光学的に仕上げられ、凹
面3が研磨加工された眼鏡レンズとして、累進屈折面と
乱視を矯正するためのトーリック面とを融合した凹面
や、単に累進屈折面のみの凹面を有する内面累進多焦点
レンズ以外に、レンズを薄型にするための非球面形状や
乱視を矯正するためのトーリック面が凹面に形成される
多焦点レンズ及び単焦点レンズを例示することができ
る。
【0036】このように、基準位置目印41を含む隠し
マークが研磨加工で創成された凹面に施されている累進
多焦点眼鏡レンズ1は、成形型で隠しマークを転写せず
に済むので、凸面の球面の種類だけの種類を用意すれば
良く、従来、隠しマークの転写のために多数用意しなけ
ればならなかった凸面用の成形型の大部分が不要にな
り、成形型の作製、保管、管理のコストを大幅に低減す
ることができる。
【0037】また、凸面2が球面の屈折面であれば、凸
面2には光軸がないため、基準位置目印41を凹面3を
基準として施すことにより、本質的にプリズム不良が生
じない。さらに、フィッティングポイントが凹面3を基
準とするため、度数精度も向上し、従来は規格外となっ
ていたものでも、かなり救済できる。このように、プリ
ズム量や度数精度などの寸度精度を向上させることが可
能であるため、製造歩留まりを向上させることができ
る。
【0038】次に、このような凹面3側に基準位置目印
41等の隠しマークがマーキングされている眼鏡レンズ
の製造方法について、内面累進多焦点レンズを例にして
説明する。図2は、本発明の眼鏡レンズの製造方法にお
ける研磨工程までの一例を示すフローチャートである。
以下、このフローチャートに沿って製造工程を説明す
る。
【0039】まず、成形工程により、隠しマークを転写
するために刻印が形成されていない凸面用ガラス型を用
いて、凸面側が球面又は又は回転軸対称非球面の光学的
に仕上げられ、凹面側が研磨により屈折面を創成される
ブランクを成形する。図3(a)に示すように、このブ
ランク10の凸面には、基準位置目印等の隠しマークが
転写されていない。
【0040】次に、研磨工程に入り、はじめのレイアウ
ト工程では、図3(a)に示すように、ブロック治具2
0の上にブランク10の凸面をブロック治具20に対し
て所定の位置に位置合わせをして載置する。本発明の製
造方法では、ブロック治具20に対するブランク10の
主子午線方向を合わせる必要がない。例えばブランク1
0の外径から割り出した幾何学中心をブロック治具20
の回転中心に合わせるだけでよい。また、ブランク10
の凸面が球面であれば、精密な位置合わせは不要にな
り、レイアウト工程が簡素化し、生産効率が向上する。
また、精密な位置合わせが不要であるため、本発明の眼
鏡レンズの製造方法では、このレイアウト工程及び引き
続き行われるブロッキング工程を自動化することが可能
である。
【0041】このブロック治具20には、研磨装置のチ
ャックに所定の主子午線方向で固定できるように、図示
しない位置決め用の方向溝が設けられている。
【0042】次のブロッキング工程では、図3(b)に
示すように、ブロック治具20の上に載置したブランク
10とブロック治具20とを、これらの位置を保ったま
ま例えば溶融した低融点金属をこれらの間に流し込んで
固め、ブロック治具20にブランク10を低融点金属3
0を介して貼り付ける。
【0043】次に、外径加工工程では、ブランク10を
貼り付けたブロック治具20を研削装置のチャックに取
り付け、外径加工を行って外径を必要な大きさまで削
る。
【0044】次の形状創成工程では、図3(c)に示す
ように、ブランクを貼り付けたブロック治具20を切削
装置のチャックに取り付け、外径加工したブランクの凹
面側を荒削りして所望の累進屈折面に創成したレンズ基
材11を製造する。
【0045】形状創成工程で創成された屈折面は粗いた
め、面粗度を向上させるために、次に、スムージング工
程を行い、Rmaxが2〜3μm程度まで研磨を行う。
【0046】次に、スムージング工程で研磨された研磨
面を光学的に仕上げるためのポリシング工程を行い、凹
面を鏡面に仕上げる。これにより、凸面と凹面の両方が
光学的に仕上げられたレンズ基材が得られる。
【0047】次に、本発明においては、デブロック工程
を行う前にマーキング工程を行う。つまり、レンズ基材
がブロック治具20に貼り付いている状態でマーキング
を行う。上記外径加工工程、形状創成工程、スムージン
グ工程及ポリシング工程では、それぞれの加工機械のチ
ャックに装着されたブロック治具20の位置を基準とし
て加工されている。したがって、凹面の累進屈折面はブ
ロック治具20基準で創成されているため、マーキング
もブロック治具20基準で行うことにより、マーキング
の位置精度が高精度となる。具体的には、ブロック治具
20に設けられている方向溝を基準とすることにより、
基準方向である主子午線方向の割り出しができ、さら
に、ブロック治具20の回転中心軸から、容易にかつ正
確にマーキングの基準位置を見い出すことができる。例
えば、マーキング装置に研磨装置のチャックと同じ構造
のチャックを用いれば、マーキング装置のチャックにブ
ロック治具を装着することにより、ブロック治具の回転
中心軸と主子午線方向は一義的に定まり、容易に正確な
位置決めができる。そして、マーキング装置とレンズ基
材との相対位置決めにより、レンズ基材の凹面の任意の
位置に任意のマーキングを施すことができる。
【0048】図4にマーキング工程で用いるマーキング
装置の概略を示す。図4(a)は、レーザーマーキング
装置を用いる例を示し、図4(b)は、ダイヤペン方式
のマーキング装置を用いる例を示している。
【0049】図4(a)に示すように、ブロッキング工
程でブロック治具20に低融点金属30を介して凸面が
貼り付けられた状態で、外径加工、形状創成、スムージ
ング、ポリシングなどの各研磨工程を経て凹面が光学的
に仕上げられたレンズ基材12は、ブロック治具20に
貼り付けられた状態で、マーキング装置50のチャック
51に水平に装着されている。ブロック治具20の回転
中心軸21を通るレンズ基材の凹面を基準点とし、ブロ
ック治具20の方向溝の方向からレンズ基材の主子午線
方向が求められる。そして、凹面の形状から任意の隠し
マークに対する基準点からのX軸、Y軸、Z軸のレンズ
基材12の凹面上の座標を求め、求めた座標に対するレ
ーザーマーキング装置50のレーザー照射装置52の相
対位置決めを行い、その位置にレーザー照射装置を駆動
し、制御することにより、レーザー光線Lの焦点位置を
レンズ基材12の凹面に沿って任意の位置に任意の形状
に走査させることができる。これにより、図1に示した
ような基準位置目印41その他の隠しマークをマーキン
グすることができる。
【0050】図4(b)に示したダイヤペン方式のマー
キング装置60でも、同じようにチャック61にブロッ
ク治具20を装着し、上記基準点を基準としてダイヤペ
ン62でレンズ基材12にマーキングすることができ
る。なお、上下動自在に支持され、所定の荷重でレンズ
基材12にペン先を押しつけるダイヤペンを用いれば、
垂直方向のZ軸方向は制御せずにX軸とY軸を制御する
だけで済む。
【0051】また、隠しマークをレンズ基材に描く方法
としては、レーザーマーキング、ダイヤペン方式以外
に、例えばインクジェット方式で印刷する方法もある。
【0052】マーキング工程後、図5(d)に示したよ
うに、レンズ基材を低融点金属から分離して、両面が光
学的に仕上げられたレンズ基材を得る。
【0053】その後は、研磨工程などで付着した汚れを
洗浄する洗浄工程、検査工程を行い、さらに、図2では
示していないレンズ基材を着色剤で着色する染色工程、
ハードコート被膜を成膜するハードコート工程、反射防
止膜を成膜する反射防止膜工程などを経て、完成品とな
る。
【0054】このような眼鏡レンズの製造方法によれ
ば、凹面を研磨してから各種の隠しマークを施し、ブラ
ンクの凸面にはガラス型から隠しマークを転写していな
いため、ガラス型の種類は凸面の形状の種類だけでよ
い。
【0055】従来、ブランクを成形するためのガラス型
には、基準位置目印、加入度、商品マークその他のマー
クを転写するためのマークが施されており、そのため、
これらのマークが異なる多数の種類のガラス型を用意し
なければならず、ガラス型の作製のためにコストを上昇
させているという問題がある。
【0056】本発明の眼鏡レンズの製造方法では、ガラ
ス型の種類を従来の数百種類から10数種類に大幅に減
少でき、ガラス型の製造、保管及び管理等の製造コスト
を大幅に低下させることが可能である。
【0057】また、ブランクに創成した凹面を基準とし
て、具体的にはブロック治具を基準として基準位置目印
を凹面にマーキングしているので、従来よりマーキング
された基準位置目印の位置精度が高精度である。すなわ
ち、寸度精度の基準位置であるフィッティングポイント
の位置が高精度である。また、凸面側が光軸がない球面
であれば、凹面に創成された光学面の現実のフィッティ
ングポイントを基準位置としているので、凸面と凹面と
の軸ずれが本質的に生じない。そのため、従来、凸面側
に基準位置目印が刻印されていたブランクをブロック治
具に貼り付ける際の取り付け位置の誤差により生じてい
たプリズム不良が生じない。さらに、凹面に創成された
光学面の現実のフィッティングポイントを基準位置とし
て寸度精度を保証できるため、従来、度数精度が規格外
となっていたものでも、救済できるものもある。このよ
うに、プリズム量や度数などの寸度精度が向上し、これ
により、製造歩留まりが向上する。
【0058】上記工程では、ブロック治具にレンズ基材
を貼り付けた状態でマーキングを施しているが、レンズ
基材をブロック治具から分離した後で、レンズ基材の凹
面にマーキングを施してもよい。また、マーキング工程
は、研磨が終了した後に行っているが、マーキング工程
は形状創成工程後のスムージング工程の前、ポリシング
工程の前に行ってもよい。
【0059】また、内面累進多焦点レンズについて説明
しているが、内面側に研磨加工を行い、基準位置目印が
必要となる単焦点眼鏡レンズや多焦点眼鏡レンズにも同
様に適用できる。
【0060】さらに、ブランク10にはガラス型から隠
しマークがなにも転写されていないように説明している
が、上述したように、どのレンズにも必要な共通の隠し
マークは、成形型の数を増やさないため、ガラス型で転
写してもよい。
【0061】
【発明の効果】本発明の眼鏡レンズによれば、研磨加工
されている凹面側に隠しマークが施されており、凸面側
にガラス型から転写で隠しマークが施されている必要が
ないため、転写のために必要であったガラス型の種類を
大幅に減少できる。また、マーキングの位置精度の向上
により、製造歩留まりを向上させることができる。
【0062】また、本発明の眼鏡レンズの製造方法によ
れば、研磨で創成した凹面に後から隠しマークを施し、
セミフィニッシュトレンズの凸面にガラス型から基準位
置目印などの隠しマークを転写する必要がないため、転
写のために必要であったガラス型の種類を大幅に減少で
きる。また、創成した凹面を基準としてマーキングを施
すことができるため、マーキングの位置精度の向上によ
り、製造歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の眼鏡レンズの一実施形態を示すもの
で、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿っ
た断面図である。
【図2】本発明の眼鏡レンズの製造方法の工程の一例を
示すフローチャートである。
【図3】本発明の眼鏡レンズの製造方法の工程の概要を
示すもので、(a)はセミフィニッシュトレンズをブロ
ック治具の上に載置した状態を示す平面図、(b)はブ
ロッキング工程を示す概念図、(c)は形状創成工程を
示す概念図である。
【図4】本発明の眼鏡レンズの製造方法におけるマーキ
ング工程を示す概念図であり、(a)はレーザーマーキ
ング、(b)はダイヤモンドペン方式のマーキングを示
す。
【図5】従来の眼鏡レンズの製造方法の工程の概要を示
す概念図であり、(a)はセミフィニッシュトレンズを
凸面側から見た図、(b)はブロッキング工程、(c)
は形状創成工程、(d)はデブロック工程を示す。
【図6】凹面研磨による凸面と凹面の軸ずれを示す概念
図であり、(a)は軸ずれが生じていない状態、(b)
は軸ずれが生じている状態を示す。
【符号の説明】
1… ■内面累進多焦点レンズ 2… ■凸面 3… ■凹面 10…■セミフィニッシュトレンズ 12…■研磨済みセミフィニッシュトレンズ 20…■ブロック治具 21…■回転中心軸 30…■低融点金属 41…■基準位置目印 50…■レーザーマーキング装置 51…■チャック 52…■レーザー照射装置 60…■ダイヤモンドペン方式マーキング装置 62…■ダイヤモンドペン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凸面が成形型で光学的に仕上げられ、凹
    面が研磨加工された眼鏡レンズにおいて、 前記凹面に、隠しマークがマーキングされていることを
    特徴とする眼鏡レンズ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の眼鏡レンズにおいて、 前記隠しマークが、眼鏡レンズのフィッティングポイン
    トを示す基準位置目印を含むことを特徴とする眼鏡レン
    ズ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の眼鏡レンズにおい
    て、 前記凸面が球面の屈折面であることを特徴とする眼鏡レ
    ンズ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載の眼鏡レン
    ズにおいて、 前記凹面が、累進屈折面に形成されていることを特徴と
    する眼鏡レンズ。
  5. 【請求項5】 凸面側が成形型により光学的に仕上げら
    れたセミフィニッシュトレンズの凸面に、加工機械にチ
    ャッキングするためのブロック治具を固着するブロッキ
    ング工程と、 前記セミフィニッシュトレンズの凹面側を研磨して屈折
    面を創成する形状創成工程と、 前記形状創成工程後、得られたレンズ基材の凹面に隠し
    マークをマーキングするマーキング工程と を有することを特徴とする眼鏡レンズの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の眼鏡レンズの製造方法に
    おいて、 前記マーキング工程後、前記レンズ基材と前記ブロック
    治具とを分離するデブロック工程を有することを特徴と
    する眼鏡レンズの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の眼鏡レンズの製造
    方法において、 前記隠しマークが、前記レンズ基材の凹面を基準とした
    眼鏡レンズのフィッティングポイントを示す基準位置目
    印を含むことを特徴とする眼鏡レンズの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の眼鏡レンズの製造方法
    において、 前記基準位置目印が、前記ブロック治具を基準として施
    されることを特徴とする眼鏡レンズの製造方法。
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