JP2000260237A - 酸化物超電導線 - Google Patents
酸化物超電導線Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、強度を向上させた酸化物超電導線に
おいて、線材加工が可能であり、かつ溶融熱処理時に酸
化物超電導粉末に酸素が供給されうる構造を提案する。 【解決手段】強度を向上させるパイプ4の一部に、スリ
ット状の銀合金層3を設ける。パイプ4の内側には銀箔
2を設け、パイプ4の中心には熱処理後酸化物超電導体
となる仮焼体1が配置される。この様な構成により加工
時には銀合金がパイプ4につぶされることなく加工が出
来、溶融熱処理時にはスリット状の銀合金層3を通して
酸素が供給されることにより、酸化物超電導体の性能を
維持することができる。
おいて、線材加工が可能であり、かつ溶融熱処理時に酸
化物超電導粉末に酸素が供給されうる構造を提案する。 【解決手段】強度を向上させるパイプ4の一部に、スリ
ット状の銀合金層3を設ける。パイプ4の内側には銀箔
2を設け、パイプ4の中心には熱処理後酸化物超電導体
となる仮焼体1が配置される。この様な構成により加工
時には銀合金がパイプ4につぶされることなく加工が出
来、溶融熱処理時にはスリット状の銀合金層3を通して
酸素が供給されることにより、酸化物超電導体の性能を
維持することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物超電導線に
係り、特に超電導コイル、超電導マグネット、MRI装
置、磁気浮上式列車、SMES等に使用される酸化物超
電導線に関する。
係り、特に超電導コイル、超電導マグネット、MRI装
置、磁気浮上式列車、SMES等に使用される酸化物超
電導線に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の高臨界電流(以下高Tcと称す
る)酸化物超電導材料は、種々の断面形状を有する長尺
線材に加工され、核融合炉、磁気浮上列車、加速器、磁
気診断装置(MRI)などに有用な高磁界超電導マグネ
ットや、超電導送電などの強電分野に利用することが検
討されており、すでに実用的利用も試みられている。
る)酸化物超電導材料は、種々の断面形状を有する長尺
線材に加工され、核融合炉、磁気浮上列車、加速器、磁
気診断装置(MRI)などに有用な高磁界超電導マグネ
ットや、超電導送電などの強電分野に利用することが検
討されており、すでに実用的利用も試みられている。
【0003】この様な高Tc長尺線材は、パウダーイン
チューブ法(以下PIT法と称する)を用いて作成され
ている。しかしながら、PIT法の一工程である溶融熱
処理時に、チューブ内部の超電導粉末に酸素の供給が少
ない、あるいはない場合には、酸化物超電導体を含む酸
化物が還元されてしまい、超電導特性が低下していた。
チューブ法(以下PIT法と称する)を用いて作成され
ている。しかしながら、PIT法の一工程である溶融熱
処理時に、チューブ内部の超電導粉末に酸素の供給が少
ない、あるいはない場合には、酸化物超電導体を含む酸
化物が還元されてしまい、超電導特性が低下していた。
【0004】このため、超電導粉末を被覆するシース材
あるいは安定化材(以下シース材と称する)には、高温
の酸素共存下で酸素を超電導粉末へ供給することが可能
な材料でなければならなっか。
あるいは安定化材(以下シース材と称する)には、高温
の酸素共存下で酸素を超電導粉末へ供給することが可能
な材料でなければならなっか。
【0005】また、シース材は、超電導線を構成する金
属内部にまで達する酸化が起きると、体積変化により、
その内部に配置される超電導体に応力がかかり抵抗増加
の原因となっていた。以上の理由からシース材には、従
来、主に銀が用いられてきた。
属内部にまで達する酸化が起きると、体積変化により、
その内部に配置される超電導体に応力がかかり抵抗増加
の原因となっていた。以上の理由からシース材には、従
来、主に銀が用いられてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
様な構成をした従来の酸化物超電導線は、銀をシース材
として用いた場合、酸化物超電導線材の強度が不足し、
曲げなどの力がかかると溶融熱処理で生成された酸化物
超電導体の結晶構造が崩壊し、超電導特性が低下すると
いう欠点があった。
様な構成をした従来の酸化物超電導線は、銀をシース材
として用いた場合、酸化物超電導線材の強度が不足し、
曲げなどの力がかかると溶融熱処理で生成された酸化物
超電導体の結晶構造が崩壊し、超電導特性が低下すると
いう欠点があった。
【0007】この問題点を改良するために、特開平5-14
4330号公報や特開平5-159638号公報では、銀以外の金属
材料の補強による強度の向上が試みられた。しかしなが
ら、特開平5-144330号公報や特開平5-159638号公報での
線材の補強は、いずれも超伝導粉末の入った銀管を減面
塑性加工した後に、補強材を組み合わせたものである。
4330号公報や特開平5-159638号公報では、銀以外の金属
材料の補強による強度の向上が試みられた。しかしなが
ら、特開平5-144330号公報や特開平5-159638号公報での
線材の補強は、いずれも超伝導粉末の入った銀管を減面
塑性加工した後に、補強材を組み合わせたものである。
【0008】この様な補強材と銀管とを組合わせた状態
から、実際に圧延を行うと、シースの銀に比べ補強材の
ステンレスなどの強度が極端に強いため、外部に銀が露
出し、この露出した部分の両側の補強材がくっついてし
まい、熱処理時に酸素の供給が不足するため、超電導粉
末の一部が還元されて特性が失われてしまうという問題
があった。
から、実際に圧延を行うと、シースの銀に比べ補強材の
ステンレスなどの強度が極端に強いため、外部に銀が露
出し、この露出した部分の両側の補強材がくっついてし
まい、熱処理時に酸素の供給が不足するため、超電導粉
末の一部が還元されて特性が失われてしまうという問題
があった。
【0009】そこで、本発明は上記従来の問題点に鑑み
てなされたもので、減面塑性加工時の悪影響がなく、熱
処理時に少なくとも銀を含んだ部分を通して酸素が超電
導粉末に供給されるため、酸化物超電導体の特性が維持
できる酸化物超電導線の提供を目的とする。
てなされたもので、減面塑性加工時の悪影響がなく、熱
処理時に少なくとも銀を含んだ部分を通して酸素が超電
導粉末に供給されるため、酸化物超電導体の特性が維持
できる酸化物超電導線の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の酸化物超電導線は、酸化物超電導体と、前
記酸化物超電導体を被覆する銀、金、白金、パラジウム
のうち少なくとも1種類を有する金属あるいは銀、金、
白金、パラジウムのうち少なくとも1種類を含む合金か
らなる第1の安定化層と、前記第1の安定化層の少なく
とも一部分を被覆する銀、金、白金、パラジウムのうち
少なくとも1種類からなる第1の被覆部と、前記第1の
安定化層の前記第1の被覆部で覆われていない部分を被
覆する前記第1の被覆部とは異なる材料からなる第2の
被覆部と、を有する第2の安定化層と、とからなる。
に、本発明の酸化物超電導線は、酸化物超電導体と、前
記酸化物超電導体を被覆する銀、金、白金、パラジウム
のうち少なくとも1種類を有する金属あるいは銀、金、
白金、パラジウムのうち少なくとも1種類を含む合金か
らなる第1の安定化層と、前記第1の安定化層の少なく
とも一部分を被覆する銀、金、白金、パラジウムのうち
少なくとも1種類からなる第1の被覆部と、前記第1の
安定化層の前記第1の被覆部で覆われていない部分を被
覆する前記第1の被覆部とは異なる材料からなる第2の
被覆部と、を有する第2の安定化層と、とからなる。
【0011】この様な構成であれば、線引き時には、第
1の安定化層と、第2の安定化層とがバランス良く伸び
るため良好な減面塑性加工が可能であり、熱処理時には
銀等からなる第1の被覆部を通して酸素が超電導粉末に
供給されるため、酸化物超電導粉末の特性が維持でき
る。
1の安定化層と、第2の安定化層とがバランス良く伸び
るため良好な減面塑性加工が可能であり、熱処理時には
銀等からなる第1の被覆部を通して酸素が超電導粉末に
供給されるため、酸化物超電導粉末の特性が維持でき
る。
【0012】また、前記第2の被覆部は、鉄およびニッ
ケルおよびクロムの総量が50[wt%]以上となる金
属であり、例えば、ステンレス、ジュラニッケル、モネ
ル、パーマロイ、アンバー、鉄ニッケル、スーパーアン
バー、コバール、ニクローム、インコネル、アカシスバ
ン、アカシスバン、バイヤスシルバーなどがあげられ
る。
ケルおよびクロムの総量が50[wt%]以上となる金
属であり、例えば、ステンレス、ジュラニッケル、モネ
ル、パーマロイ、アンバー、鉄ニッケル、スーパーアン
バー、コバール、ニクローム、インコネル、アカシスバ
ン、アカシスバン、バイヤスシルバーなどがあげられ
る。
【0013】また、前記第2の安定化層を被覆する、
銀、金、白金、パラジウムのうち少なくとも1種類から
なる金属あるいは銀、金、白金、パラジウムのうち少な
くとも1種類を含んだ合金からなる第3の安定化層を具
備している。
銀、金、白金、パラジウムのうち少なくとも1種類から
なる金属あるいは銀、金、白金、パラジウムのうち少な
くとも1種類を含んだ合金からなる第3の安定化層を具
備している。
【0014】また、前記第1の被覆部と前記第2の被覆
部とは、前記酸化物超電導体の軸方向に設けられてい
る。また、前記第1の被覆部と、前記第2の被覆部との
引張強度が略同一あるいは近ければ線引加工において、
加工時の悪影響を防止することができ好ましい。また、
前記第1の被覆部が前記第1の安定化層と接触する面積
は、前記第2の被覆部が前記第1の安定化層と接触する
面積よりも小さい構成である。
部とは、前記酸化物超電導体の軸方向に設けられてい
る。また、前記第1の被覆部と、前記第2の被覆部との
引張強度が略同一あるいは近ければ線引加工において、
加工時の悪影響を防止することができ好ましい。また、
前記第1の被覆部が前記第1の安定化層と接触する面積
は、前記第2の被覆部が前記第1の安定化層と接触する
面積よりも小さい構成である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例の構成を図
面を参照しながら説明する。図1は、本発明の酸化物超
電導線の製造方法を示すフローチャートであり、図2
は、本発明の酸化物超電導線の第1実施例の第2安定化
材の断面図であり、図3は、本発明の酸化物超電導線の
第1実施例の断面図である。
面を参照しながら説明する。図1は、本発明の酸化物超
電導線の製造方法を示すフローチャートであり、図2
は、本発明の酸化物超電導線の第1実施例の第2安定化
材の断面図であり、図3は、本発明の酸化物超電導線の
第1実施例の断面図である。
【0016】Bi2O3、PbO、SrCO3、CaC
O3、CuOの各粉末を、モル比で0.9:0.3:
2.0:2.0:3.0の割合で混合し、800[℃]
で24時間熱処理する。その後ボールミルで粉砕する。
この混合粉末をプレスによってペレットに成形した後、
再び800[℃]で24時間熱処理し、ボールミルで粉
砕して仮焼粉1を得る(図1のステップ1)。
O3、CuOの各粉末を、モル比で0.9:0.3:
2.0:2.0:3.0の割合で混合し、800[℃]
で24時間熱処理する。その後ボールミルで粉砕する。
この混合粉末をプレスによってペレットに成形した後、
再び800[℃]で24時間熱処理し、ボールミルで粉
砕して仮焼粉1を得る(図1のステップ1)。
【0017】一方、焼鈍を行ったハステロイの板材を、
一部に幅1.0[mm]の空隙を残して外径10.0
[mm]、内径8.5[mm]のスリット付円筒形状の
パイプ4(第2の安定化層、第2の被覆部)に加工する
(図2参照)。
一部に幅1.0[mm]の空隙を残して外径10.0
[mm]、内径8.5[mm]のスリット付円筒形状の
パイプ4(第2の安定化層、第2の被覆部)に加工する
(図2参照)。
【0018】その後、このスリット部に、Ag−3wt
%Mg合金3(第2の安定化層、第1の被覆部)を詰め
て、窓付きの金属シース6(第2の安定化層)を得る
(ステップ2)。パイプ4の材料と合金3との引張強度
が略同一、あるいは近ければ良好な組合せとなる。
%Mg合金3(第2の安定化層、第1の被覆部)を詰め
て、窓付きの金属シース6(第2の安定化層)を得る
(ステップ2)。パイプ4の材料と合金3との引張強度
が略同一、あるいは近ければ良好な組合せとなる。
【0019】この金属シース6の内側に、Ag箔2(第
1の安定化層)からなる外径8.2[mm]、厚み0.
2[mm]のフィルム状筒を入れ込み、このAg箔2の
内側、つまり金属シース6の中空部に仮焼粉1を充填す
る(図3参照、ステップ3)。
1の安定化層)からなる外径8.2[mm]、厚み0.
2[mm]のフィルム状筒を入れ込み、このAg箔2の
内側、つまり金属シース6の中空部に仮焼粉1を充填す
る(図3参照、ステップ3)。
【0020】この時、第1の被覆部と第2の被覆部と
は、仮焼粉1(熱処理後は酸化物超電導体)の軸方向に
対して平行に配置される。仮焼粉1を充填した後、金属
シース6に鍛造加工、線引き加工(ステップ4)、中間
圧延加工(ステップ5)を順次施し、0.3[mm]厚
のテープを作成する。
は、仮焼粉1(熱処理後は酸化物超電導体)の軸方向に
対して平行に配置される。仮焼粉1を充填した後、金属
シース6に鍛造加工、線引き加工(ステップ4)、中間
圧延加工(ステップ5)を順次施し、0.3[mm]厚
のテープを作成する。
【0021】このテープに850[℃]で50時間の一
次熱処理を施す(ステップ6)。熱処理後に、更に圧延
加工を行なう(ステップ7)。テープに圧延加工を行な
った後、二次熱処理(ステップ8)を施し、もう一度圧
延加工(ステップ9)と熱処理(ステップ10)を施し
て、厚さ0.1[mm]のテープ状の酸化物超電導線と
なる。
次熱処理を施す(ステップ6)。熱処理後に、更に圧延
加工を行なう(ステップ7)。テープに圧延加工を行な
った後、二次熱処理(ステップ8)を施し、もう一度圧
延加工(ステップ9)と熱処理(ステップ10)を施し
て、厚さ0.1[mm]のテープ状の酸化物超電導線と
なる。
【0022】複数の熱処理過程(酸素含有雰囲気中での
処理)においては、金属シース6の外部からAg−3w
t%Mg合金3、Ag箔2の順に、酸素が拡散しながら
仮焼粉1へ到達する。このため、熱処理過程における仮
焼粉1への酸素の供給が抑制されることなく良好に酸素
の拡散を行なうことができ、所望の物質への良好な化学
反応を行い、超電導特性の良好な酸化物超電導体になる
ことができる。
処理)においては、金属シース6の外部からAg−3w
t%Mg合金3、Ag箔2の順に、酸素が拡散しながら
仮焼粉1へ到達する。このため、熱処理過程における仮
焼粉1への酸素の供給が抑制されることなく良好に酸素
の拡散を行なうことができ、所望の物質への良好な化学
反応を行い、超電導特性の良好な酸化物超電導体になる
ことができる。
【0023】また、パイプ4は、鉄およびニッケルおよ
びクロムの総量が50[wt%]以上となる金属であ
り、例えば、ステンレス、ジュラニッケル、モネル、パ
ーマロイ、アンバー、鉄ニッケル、スーパーアンバー、
コバール、ニクローム、インコネル、アカシスバン、ア
カシスバン、バイヤスシルバーなどがあげられる。
びクロムの総量が50[wt%]以上となる金属であ
り、例えば、ステンレス、ジュラニッケル、モネル、パ
ーマロイ、アンバー、鉄ニッケル、スーパーアンバー、
コバール、ニクローム、インコネル、アカシスバン、ア
カシスバン、バイヤスシルバーなどがあげられる。
【0024】また、第1の被覆部が第1の安定化層と接
触する面積は、第2の被覆部が第1の安定化層と接触す
る面積よりも小さければ、強度が上昇するため、所望の
形状への線材の加工時に必要な強度を得ることができ
る。
触する面積は、第2の被覆部が第1の安定化層と接触す
る面積よりも小さければ、強度が上昇するため、所望の
形状への線材の加工時に必要な強度を得ることができ
る。
【0025】この様にして作成されるテープ状酸化物超
電導線の臨界電流値を、液体窒素77[K]中で、4端
子法で測定したところ、20[A]であった。この臨界
電流値を、臨界電流密度Jcに換算すると10000
[A/cm2]もの高い値であった。
電導線の臨界電流値を、液体窒素77[K]中で、4端
子法で測定したところ、20[A]であった。この臨界
電流値を、臨界電流密度Jcに換算すると10000
[A/cm2]もの高い値であった。
【0026】次に、第2の安定化層4に、ハステロイの
代わりにSUS316Lを用い、第1実施例と同様の手
順にて0.3[mm]厚のテープを作成した。このテー
プを850[℃]で50時間熱処理してから、圧延加工
した後、再度熱処理を施し、もう一度圧延加工と熱処理
を施して厚さ0.1[mm]のテープ状酸化物超電導線
を作製した。
代わりにSUS316Lを用い、第1実施例と同様の手
順にて0.3[mm]厚のテープを作成した。このテー
プを850[℃]で50時間熱処理してから、圧延加工
した後、再度熱処理を施し、もう一度圧延加工と熱処理
を施して厚さ0.1[mm]のテープ状酸化物超電導線
を作製した。
【0027】このテープ状酸化物超電導線について、液
体窒素77[K]中で臨界電流値を4端子法で測定した
ところ、20[A]であった。この臨界電流値を臨界電
流密度Jcに換算したところ10000[A/cm2]
もの高い値が得られた。
体窒素77[K]中で臨界電流値を4端子法で測定した
ところ、20[A]であった。この臨界電流値を臨界電
流密度Jcに換算したところ10000[A/cm2]
もの高い値が得られた。
【0028】以上説明したように、第2の被覆部の材料
をハステロイからSUS316Lに変えた場合でも、第
1実施例と同様の効果が得られることが認められる。以
上述べたような第1実施例では、酸化物超電導線の加工
に必要な強度を有しており、曲げなどの力がかかったと
しても、溶融熱処理で生成された酸化物超電導体の結晶
構造の崩壊を防止することができる。そのため、線材へ
の加工時における超電導特性の低下を防止することがで
きる。
をハステロイからSUS316Lに変えた場合でも、第
1実施例と同様の効果が得られることが認められる。以
上述べたような第1実施例では、酸化物超電導線の加工
に必要な強度を有しており、曲げなどの力がかかったと
しても、溶融熱処理で生成された酸化物超電導体の結晶
構造の崩壊を防止することができる。そのため、線材へ
の加工時における超電導特性の低下を防止することがで
きる。
【0029】また、第2の安定化層の一部にのみ銀など
酸素透過性の良好な材料を用いて第1の被覆部3を形成
しているため、熱処理時に酸化物超電導体に必要な酸素
を供給することができる。このため良好な超伝導特性を
有する酸化物超電導体を生成することができる。
酸素透過性の良好な材料を用いて第1の被覆部3を形成
しているため、熱処理時に酸化物超電導体に必要な酸素
を供給することができる。このため良好な超伝導特性を
有する酸化物超電導体を生成することができる。
【0030】また、銀の量を安価な金属で代用すること
により、コストの低減も実現できる。次に、本発明の第
2実施例の構成について図4を参照して説明する。
により、コストの低減も実現できる。次に、本発明の第
2実施例の構成について図4を参照して説明する。
【0031】尚、以下の実施例において、第1実施例と
同一構成要素は同一符号を付し、重複する説明は省略す
る。図4は、本発明の酸化物超電導線の第2実施例の断
面図である。
同一構成要素は同一符号を付し、重複する説明は省略す
る。図4は、本発明の酸化物超電導線の第2実施例の断
面図である。
【0032】パイプ4のスリット(空隙)部にAg−3
wt%Mg合金3を詰めることが可能な窓付きの金属シ
ース6を形成し、Ag箔2からなる外径8.2[m
m]、厚み0.2[mm]のフィルム状筒を金属シース
6の内壁に密着させる。
wt%Mg合金3を詰めることが可能な窓付きの金属シ
ース6を形成し、Ag箔2からなる外径8.2[m
m]、厚み0.2[mm]のフィルム状筒を金属シース
6の内壁に密着させる。
【0033】Ag箔2を入れ込んだ金属シース6の中空
部には、仮焼粉1が充填される。そして、金属シース6
の外壁を外径11.5[mm]、内径10.3[mm]
の純Ag管5(第3の安定化層)で覆う。
部には、仮焼粉1が充填される。そして、金属シース6
の外壁を外径11.5[mm]、内径10.3[mm]
の純Ag管5(第3の安定化層)で覆う。
【0034】このAg管5に鍛造加工、線引き加工を施
し、1.27[mmH]の六角柱状の線材に加工した。
この金属シース6を被覆する部材(第2実施例ではAg
管5)は、銀、金、白金、パラジウムのうち少なくとも
1種類からなる材料からなってもよい。
し、1.27[mmH]の六角柱状の線材に加工した。
この金属シース6を被覆する部材(第2実施例ではAg
管5)は、銀、金、白金、パラジウムのうち少なくとも
1種類からなる材料からなってもよい。
【0035】次に、この線材を55本束ねて、再度、鍛
造加工、線引き加工、圧延加工を順次施して、0.3
[mm]厚のテープを作成した。このテープを850
[℃]で50時間熱処理してから、圧延加工した後、再
度熱処理を施し、もう一度圧延加工と熱処理を施して厚
さ0.1[mm]のテープ状酸化物超電導線を作製し
た。
造加工、線引き加工、圧延加工を順次施して、0.3
[mm]厚のテープを作成した。このテープを850
[℃]で50時間熱処理してから、圧延加工した後、再
度熱処理を施し、もう一度圧延加工と熱処理を施して厚
さ0.1[mm]のテープ状酸化物超電導線を作製し
た。
【0036】このテープ状酸化物超電導線について、液
体窒素77[K]中で臨界電流を4端子法で測定したと
ころ、20[A]の臨界電流値を得た。この値を、臨界
電流密度Jcに換算すると10000[A/cm2]の
値となる。
体窒素77[K]中で臨界電流を4端子法で測定したと
ころ、20[A]の臨界電流値を得た。この値を、臨界
電流密度Jcに換算すると10000[A/cm2]の
値となる。
【0037】このことから、酸化物超電導線を多芯線と
しても、単線と同様の効果が得られることが認められ
た。以上述べた様な第2実施例では、酸化物超電導線の
加工に必要な強度を有しており、曲げなどの力がかかっ
たとしても、溶融熱処理で生成された酸化物超電導体の
結晶構造の崩壊を防止することができる。そのため、線
材への加工時における超電導特性の低下を防止すること
ができる。
しても、単線と同様の効果が得られることが認められ
た。以上述べた様な第2実施例では、酸化物超電導線の
加工に必要な強度を有しており、曲げなどの力がかかっ
たとしても、溶融熱処理で生成された酸化物超電導体の
結晶構造の崩壊を防止することができる。そのため、線
材への加工時における超電導特性の低下を防止すること
ができる。
【0038】また、第2の安定化材の一部にのみ銀など
酸素透過性の良好な材料を用いて第1の被覆部3を形成
しているため、熱処理時に酸化物超電導体に必要な酸素
を供給することができる。このため良好な超電導特性を
有する酸化物超電導体を生成することができる。
酸素透過性の良好な材料を用いて第1の被覆部3を形成
しているため、熱処理時に酸化物超電導体に必要な酸素
を供給することができる。このため良好な超電導特性を
有する酸化物超電導体を生成することができる。
【0039】また、銀の量を安価な金属で代用すること
により、コストの低減も実現できる。また、酸化物超電
導線を多芯線として使う場合にも、単線同様の効果を得
ることができる。
により、コストの低減も実現できる。また、酸化物超電
導線を多芯線として使う場合にも、単線同様の効果を得
ることができる。
【0040】尚、本発明は上記実施例には限定されず、
その主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できるこ
とは言うまでもない。例えば、第1の被覆部は、仮焼体
への酸素を供給することができれば、形状、大きさはど
のようなものでも良い。また、酸化物超電導体は、ビス
マス系(Bi2212、Bi2223)でなくとも、高
温超電導体であれば、イットリウム系、水銀系などどの
様な種類でも構わない。
その主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できるこ
とは言うまでもない。例えば、第1の被覆部は、仮焼体
への酸素を供給することができれば、形状、大きさはど
のようなものでも良い。また、酸化物超電導体は、ビス
マス系(Bi2212、Bi2223)でなくとも、高
温超電導体であれば、イットリウム系、水銀系などどの
様な種類でも構わない。
【0041】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、線材
等に加工する際に酸化物超電導体の特性が劣化するがこ
となく、良好な超電導特性を保持することができる。
等に加工する際に酸化物超電導体の特性が劣化するがこ
となく、良好な超電導特性を保持することができる。
【図1】本発明の酸化物超電導線の製造方法を示すフロ
ーチャート
ーチャート
【図2】本発明の酸化物超電導線の第1実施例の第2安
定化材の断面図
定化材の断面図
【図3】本発明の酸化物超電導線の第1実施例の断面図
【図4】本発明の酸化物超電導線の第2実施例の断面図
1 仮焼粉 2 Ag箔(第1の安定化層) 3 Ag−3we%Mg(第2の安定化層、第1の被覆
部) 4 パイプ(第2の安定化層、第2の被覆部) 5 Agパイプ(第3の安定化層) 6 金属シース
部) 4 パイプ(第2の安定化層、第2の被覆部) 5 Agパイプ(第3の安定化層) 6 金属シース
Claims (6)
- 【請求項1】酸化物超電導体と、 前記酸化物超電導体を被覆する銀、金、白金、パラジウ
ムのうち少なくとも1種類を有する金属あるいは銀、
金、白金、パラジウムのうち少なくとも1種類を含む合
金からなる第1の安定化層と、 前記第1の安定化層の少なくとも一部分を被覆する銀、
金、白金、パラジウムのうち少なくとも1種類からなる
第1の被覆部と、前記第1の安定化層の前記第1の被覆
部で覆われていない部分を被覆する前記第1の被覆部と
は異なる材料からなる第2の被覆部と、を有する第2の
安定化層と、からなることを特徴とする酸化物超電導
線。 - 【請求項2】前記第2の被覆部は、鉄およびニッケルお
よびクロムの総量が50[wt%]以上となる金属であ
ることを特徴とする請求項1記載の酸化物超電導線。 - 【請求項3】前記第2の安定化層を被覆する銀、金、白
金、パラジウムのうち少なくとも1種類を有する金属あ
るいは銀、金、白金、パラジウムのうち少なくとも1種
類を含む合金からなる第3の安定化層を具備することを
特徴とする請求項1記載の酸化物超電導線。 - 【請求項4】前記第1の被覆部と前記第2の被覆部と
は、前記酸化物超電導体の軸方向に設けられることを特
徴とする請求項1記載の酸化物超電導線。 - 【請求項5】前記第1の被覆部と、前記第2の被覆部と
の引張強度が略同一であることを特徴とする請求項1記
載の酸化物超電導線。 - 【請求項6】前記第1の被覆部が前記第1の安定化層と
接触する面積は、前記第2の被覆部が前記第1の安定化
層と接触する面積よりも小さいことを特徴とする請求項
1記載の酸化物超電導線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11064169A JP2000260237A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 酸化物超電導線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11064169A JP2000260237A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 酸化物超電導線 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000260237A true JP2000260237A (ja) | 2000-09-22 |
Family
ID=13250306
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11064169A Pending JP2000260237A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 酸化物超電導線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000260237A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111540534A (zh) * | 2020-05-11 | 2020-08-14 | 中国科学院电工研究所 | 一种超导线材及其制备方法 |
-
1999
- 1999-03-11 JP JP11064169A patent/JP2000260237A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111540534A (zh) * | 2020-05-11 | 2020-08-14 | 中国科学院电工研究所 | 一种超导线材及其制备方法 |
| CN111540534B (zh) * | 2020-05-11 | 2022-01-07 | 中国科学院电工研究所 | 一种超导线材及其制备方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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