JP2000264697A - 低熱セメントを用いた繊維セメント板およびその製造方法 - Google Patents

低熱セメントを用いた繊維セメント板およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維セメント板の養生時に板同士が付着して
剥れにくくなるブロッキング現象を防止することが可能
な繊維セメント板およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 セメント、混和材、補強繊維を含む原料
スラリーを抄造成形して得られる繊維セメント板におい
て、セメントの20〜100wt%を低熱セメントで置
換配合することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメント、混和
材、補強繊維などからなる原料スラリーを慣用の抄造成
形法で成形してなる繊維セメント板、特にノンアスベス
トの繊維セメント板に関するものである。繊維セメント
板は、板厚が薄く軽量であり、耐水性があり、不燃性で
あることから、水や火を使う台所、厨房、浴室等の内装
壁材の用途から雨がかりの外壁、軒天井等の外装壁材の
用途に広く用いられる。素地のまま使用される場合や、
直接ペイントあるいはクロス仕上げされる場合がある。
したがって、表面の平滑性が要求される。
【0002】
【従来の技術】繊維セメント板は、セメントに、混和
材、補強繊維などを配合した原料スラリーを抄造成形し
て製造される。近年は、ノンアスベスト化されつつあ
る。製品の必要性状に応じて、原料の配合と養生方法を
選択している。養生方法には、常圧下で養生する自然養
生や蒸気養生(以下、常圧養生という)、高圧高温下で
養生する高圧高温養生(以下、オートクレーブ養生とい
う)がある。高強度で長さ変化率の小さい特性が要求さ
れる繊維セメント板は、珪石粉末を配合した原料スラリ
ーを抄造成形した後に、オートクレーブ養生して製造す
る。
【0003】繊維セメント板をノンアスベスト化する技
術について、例えば、特開昭61−183184があ
る。その公報には、原料として雲母を利用することを特
徴とし、水硬性無機質として使用できるセメント類につ
いて記載されているが、本発明の特徴である低熱セメン
トの使用に関する記載はない。オートクレーブ養生する
繊維セメント板として、例えば、特開昭64−2250
2があり、その内容は、微粉末シリカを使用することが
特徴となっている。さらに特開平1−270554は、
シリカ源として粉末珪石とシリカフュームを併用するこ
とを特徴としている。しかし、両者共にセメントの種類
については特段の記載がなく、低熱セメントの使用に関
する目的、効果の記載およびそれらを示唆する記載もな
い。
【0004】繊維セメント板は、抄造成形によって多量
生産される。製造工程において、まず抄造してグリーン
シートを得、そのグリーンシートをプレス成形して生板
を作り、この生板は各々の板同士を重ね合わせて積み上
げて養生する。養生前の生板はセメントが未硬化な状態
にある。この生板を養生すると表面の未硬化セメント分
が硬化して、積み上げた生板の相接する面同士(以下単
に、板の面同士という)がくっついて剥がれにくくな
る、いわゆるブロッキングを生じることがある。ノンア
スベストの繊維セメント板では、このブロッキング現象
がしばしば生じ、養生後に、人手によって一枚づつ剥が
すことが必要になり、自動化された工程で製造しにくく
なるといった問題がある。特に、オートクレーブ養生し
た場合に、このブロッキングが強く生じ、より剥がれに
くくなる。この現象を防ぐために、製造工程中で離型油
を塗布することが行われるが完全でなく、養生中、離型
油の蒸発等で離型効果が発揮されないこともあり、ま
た、離型油の一部が変色あるいは変質して繊維セメント
板の汚れとなる等の問題が生じることが多々ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】発明者等は、繊維セメ
ント板の養生時に板同士が付着して剥がれにくくなるブ
ロッキング現象を防止するために、セメントの硬化性の
向上と付着性(ブロッキング性)の改善という相反する
問題について鋭意研究を行った。その結果、セメントの
一部ないし全部を低熱セメントに置換することで、この
課題を解決するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の低熱セメントを用いた繊維セメント板は、
セメント、混和材、補強繊維を含む原料スラリーを抄造
成形して得られる繊維セメント板において、セメントの
20〜100wt%を低熱セメントで置換配合すること
を特徴とする。また、本発明の低熱セメントを用いた繊
維セメント板は、セメント、混和材、補強繊維を含む原
料スラリーを抄造成形して得られる繊維セメント板にお
いて、セメント成分中のエーライト/ビーライトの比が
1.0以下であるセメントをセメントの全量に対して4
〜70wt%配合したことを特徴とする。
【0007】また別の形態として、本発明の低熱セメン
トを用いた繊維セメント板の製造方法は、セメント、混
和材、補強繊維を含む原料スラリーに、セメントの20
〜100wt%を低熱セメントで置換配合して抄造成形
し、面プレスすることを特徴とする。また、セメント、
混和材、補強繊維を含む原料スラリーに、セメントの2
0〜100wt%を低熱セメントで置換配合して抄造成
形し、面プレスした後、オートクレーブ養生するができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明で用いられる原料スラリーの原料構
成は、養生方法によって異なる。また、繊維セメント板
はその用途や必要性状に応じて、常圧養生、オートクレ
ーブ養生のいずれかを選ぶ。本発明において、wt%は
すべて内割りの重量%を示す。ここで普通のセメント
は、ポルトランドセメント類として、普通、早強、超早
強、中庸熱、耐硫酸塩、白色セメントおよび混合セメン
トなど、一般に用いられるものを使用する。常圧養生を
行う場合の繊維セメント板のセメント配合量は30〜7
0wt%である。このセメントの20〜100wt%を
低熱セメントで置換する。本発明の低熱セメントは、J
IS R5210に規定された低熱ポルトランドセメン
トである。同規定にある低熱ポルトランドセメント以外
のポルトランドセメントと、JIS R5211〜52
13に規定された混合セメント類(高炉セメント、シリ
カセメント、フライアッシュセメント)は、セメントと
称し、本発明では区別する。低熱セメントは、エーライ
ト(珪酸三石灰)を減じ、ビーライト(珪酸二石灰)を
多くしたことで、他のセメントと区別されている。セメ
ントの低熱セメントへの置換量は、20〜100wt%
であり、置換量が20wt%未満では、目的としたブロ
ッキングの改善効果が得られない。
【0009】混和材は、珪石、珪藻土、シリカフュー
ム、石灰石、スラグ、フライアッシュ、ワラストナイ
ト、マイカ、タルク、セピオライト、カオリン、ゼオラ
イト、他粘土類、二水石膏、無水石膏、製品スクラップ
等の汎用の鉱物質粉末が用いられる。鉱物質粉末の粉末
度は、2000〜7000cm2/g程度である。これ
らの混和材は単独または数種類の組合せで使用する。混
和材の配合量は、合計で、30〜70wt%である。補
強繊維として、パルプ、ビニロン、ポリプロピレン、レ
ーヨン、各種麻類、ガラス繊維、耐アルカリガラス繊維
などの有機および無機繊維が用いられる。上記パルプに
は、晒、未晒、あるいはリグニン量を3〜10wt%に
コントロールした未晒も含まれる。パルプのフリーネス
はCSFで200〜600mlである。補強繊維の配合
量は、2〜15wt%である。
【0010】オートクレーブ養生を行う場合の繊維セメ
ント板のセメント配合量は20〜50wt%である。こ
のセメントの20〜100wt%を低熱セメントに置換
する。混和材は、珪石、石灰石、スラグ、フライアッシ
ュ、ワラストナイト、マイカ、タルク、セピオライト、
カオリン、ゼオライト、他粘土類、二水石膏、無水石
膏、製品スクラップ等の汎用の鉱物質粉末が用いられ
る。鉱物質粉末の粉末度は、2000〜7000cm2
/g程度である。これらの混和材は必要に応じて単独ま
たは数種類の組合せで使用する。混和材の配合量は、合
計で、20〜60wt%である。オートクレーブ養生を
行う場合には、珪石粉末を必ず配合しなければならな
い。上記珪石として結晶質珪石および非晶質の珪藻土、
シリカフュームも用いられるが、好ましくは結晶質珪石
が用いられる。結晶質珪石の粉末度は、3000〜70
00cm2/g程度が用いられる。珪石の配合量は、上
記混和材の配合量とは別に、20〜50wt%である。
補強繊維として、常圧養生を行う場合と同様に、パル
プ、ポリプロピレン、レーヨン、各種麻類、ガラス繊
維、耐アルカリガラス繊維などの有機および無機繊維が
用いられる。上記パルプには、晒、未晒、あるいはリグ
ニン量を3〜10wt%にコントロールした未晒も含ま
れる。パルプのフリーネスはCSFで200〜600m
lである。補強繊維の配合量は2〜15wt%である。
【0011】これらの原料配合物に水を加えてスラリー
とする。このスラリーを丸網抄造機、長網抄造機、フロ
ーオン等の抄造機によって抄造し、得られた薄いフイル
ムをメーキンクロールに巻き取り、グリーンシートを製
造する。抄造時に凝集剤が必要に応じて用いられる。グ
リーンシートの厚さは、3〜20mm程度に調整する。
メーキンクロールを使用しないで、所定の厚さに抄き上
げる場合もある。抄造時のスラリーの温度は25℃以上
で、特に28〜40℃が好ましい。抄造したグリーンシ
ートを面プレスする。面プレスはグリーンシートの両面
を平滑な磨き鉄板で挟み込んで、加圧し、加圧保持す
る。生板(ここでは、グリーンシートのプレス後の状態
を「生板」と称する)の表面は、磨き鉄板の表面を写し
て鏡面状態で密実となる。上記保持圧力は10〜50N
/mm2であり、好ましくは12〜40N/mm2ある。
保持圧力が10N/mm2未満では強度、耐水性等の所
定の性状が得られない。逆に保持圧力が50N/mm2
を超えると、板の比重が不必要に高くなり過ぎて硬くな
り、切断、穴開け等の加工性、施工性を害する。
【0012】加圧速度(加圧スピード)は、含水率の高
いグリーンシートをプレスするために製造上の重要なポ
イントとなる。加圧速度としては、保持圧力までの到達
時間を5〜30分程度に調整する。加圧速度が早く、保
持圧力までの到着時間が5分未満では、水割れが発生す
る危険性がある。面プレスの後に、生板は鉄板から剥が
され、生板同士を重ね合わせて20〜200cm程度に
積み上げられて養生(常圧養生またはオートクレーブ養
生)される。常圧養生は、50〜80℃の温度におい
て、3〜10時間蒸気養生を行い、その後1〜4週間程
度自然養生(保管または後養生ということもある)され
る。また、蒸気養生を行わないで、そのまま1〜4週間
程度自然養生される場合もある。オートクレーブ養生
は、140〜170℃程度の温度で、5〜10時間ある
いはそれ以上の時間行われる。養生後の板は、一枚一枚
脱板し、必要に応じ乾燥され、所定の大きさに切断、研
磨等の加工が行われ、製品となる。
【0013】本発明によれば、板同士のブロッキングが
改善され、上記一枚一枚の脱板に人手を要することな
く、機械による脱板で処理することが可能となる。これ
により、自動化された工程がスムーズに作動するように
なる。本発明のノンアスベスト繊維セメント板は、比重
が1.5〜2.0g/cm3程度、曲げ強度が25〜7
0N/mm2程度であり、表面を鏡面に近い平滑状とし
た建築材料である。高圧プレスをかけて表面を鏡面に近
い平滑状とした建築材料を得るため、比重が1.5g/
cm3未満では、曲げ強度および表面の平滑性が得られ
にくい。また、比重2.0g/cm3程度、曲げ強さ7
0N/mm2程度が、窯業系建築材料を施工する場合の
限界である。これ以上の高比重および高強度とすると、
硬くなり過ぎて、切断、穴加工といった加工が困難とな
る。
【0014】なお、繊維セメント板において、通常使用
されるセメント(一般的には、普通ポルトランドセメン
トが使用される)の20〜100wt%を低熱セメント
に置換配合し、あるいは全配合物に対して、セメント成
分中のエーライト/ビーライトの比が1.0以下である
セメントを4〜70wt%配合し、抄造成形し、面プレ
スし、養生することで、上記と同様に、養生中の繊維セ
メント板のブロッキングを防止することができる。これ
により、自動化した製造工程をスムーズに作動させこと
ができる。
【0015】ブロッキング現象の発生については、以下
のように推察される。生板(面プレス後のグリーンシー
ト)は、セメントが未硬化な状態であること、また、加
圧プレスすることにより余剰水分が脱水され、表面が微
小の水膜に覆われていること、また、板面が鏡面状に近
い平滑に仕上げられていることにより、生板同士にほと
んど隙間がないことがあげられる。そのため、この微小
の水膜に、セメントの水和に伴うアルカリ分が溶出し、
相互の板がより強くくっつき合うという現象が生じると
考えられる。
【0016】本発明では、低熱セメントを使用すること
で、水膜の発生が抑制されるとともに、アルカリ分(特
に、水酸化カルシウム)の溶出量が減少することによ
り、ブロッキング現象が防止されるるものと推定され
る。その結果、養生後に人手によって一枚づつ剥がす手
間が不要となり、自動化された製造工程をスムーズに作
動させることができる。さらに、板同士の付着がなくな
るため、割れ、端部の欠け、表面のキズ、小さな凹凸、
カスのこびりつきといった不良品を減少させることもで
きる。
【0017】また、上記以外の効果として、養生後の板
に白華現象がなくなり、板の表面研磨の必要がなくな
り、製品の美観が向上した。また、オートクレーブ養生
の場合に離型油が不要となり、離型油に起因する変色や
変質汚れがなくなり、不良率が大幅に低減した。さら
に、低熱セメントの使用でアルカリ分の溶出が減じたこ
とにより、耐アルカリガラス繊維を使用した場合、その
補強効果が向上した。特に、オートクレーブ養生に耐え
る補強繊維の種類が少ないことから、耐アルカリガラス
繊維の使用効果の向上はノンアスベスト繊維セメント板
に対する補強効果が大きいと言える。低熱セメントは、
普通セメント(低熱セメントを除くポルトランドセメン
ト類および混合セメント類)に比べて水和速度が遅いた
めに、抄造時のスラリー温度を高くできるため、抄造速
度(製造速度)をアップすることができる。また、板同
士のブロッキングがなくなり、板のハンドリング性が向
上した。さらに、水和後の強度増進が大きくなる等の付
加的な利点も得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。1.繊維セメント板の製造 繊維セメント板の材料として、以下の原料を用いた。普
通セメントは、普通ポルトランドセメント(太平洋セメ
ント社製)である。セメント成分は、エーライト50
%、ビーライト25%、アルミネート相9%、フェライ
ト相9%である。セメントの粉末度は3,270cm2
/gである。低熱セメントは、低熱ポルトランドセメン
ト(太平洋セメント社製)である。セメント成分は、エ
ーライト24%、ビーライト56%、アルミネート相3
%、フェライト相10%である。セメントの粉末度は
3,180cm2/gである。混和材である粉末珪石
は、秩父鉱業社製で、ブレーン値3600cm2/gで
ある。また、シリカフュームは、日本重化学社製であ
る。石灰石粉末は、奥多摩工業社製で、ブレーン値35
00cm2/gである。ワラスオナイトは、川鉄鉱業社
製Aである。マイカは、クラレ社製80Cである。無水
石膏は、フッ酸無水石膏であり、ブレーン値2800c
2/gである。固形物粉末は、製品の粉砕物であり、
その粒度は1.2mm通過が100%である。補強繊維
である未晒パルプは、ニュージーランド産NUKP(タ
スマンK−25カッパーナンバー22〜29)であり、
リグニン量は3.6〜4.4wt%の範囲である。ま
た、耐アルカリガラス繊維は、日本電気硝子社製のもの
である。
【0019】上記に示した各原料を、表1に示す実施例
1〜6及び比較例1,2の各配合量で、それぞれ水を加
えて混合し、原料スラリーを得た。さらに、各原料配合
のスラリーを通常の丸網抄造機によって抄造し、メーキ
ングロールに4層巻き取り、厚さ6mm、大きさ910
×1820mmのグリーンシートを製造した。このグリ
ーンシートを磨き鉄板に挟み、所定の加圧速度(昇圧ス
ピード)、保持圧力で面プレスを実施した。面プレスの
条件は、表1に示すとおりである。なお、プレス圧力の
単位はN/mm2である。昇圧時間は、プレスの圧力保
持までの時間をいい、単位は分である。なお、保持は1
0分間行った。
【0020】生板(面プレス後のグリーンシート)を磨
き鉄板から剥がして積み重ねて、実施例1〜4及び比較
例1についてはオートクレーブ養生を、実施例5,6及
び比較例2については常圧養生をした。常圧養生は、面
プレス後に3時間程度の前養生(自然養生あるいは保管
ともいう)した後、60℃、10時間の蒸気養生を行っ
た。その後26日間積層したまま湿潤状態で後養生(自
然養生あるいは保管ともいう)した後に、脱板、乾燥す
ることによって、繊維セメント板を製造した。オートク
レーブ養生は、面プレス後に3時間程度の前養生をした
後、165℃、15時間のオートクレーブ養生を行っ
た。その後3日間の後養生をした後に、脱板、乾燥する
ことによって、繊維セメント板を製造した。
【0021】2.評価 実施例1〜6及び比較例1,2の繊維セメント板につい
て、以下の評価を行った。比重および曲げ強度について
は、JIS A5430に基づき測定した。脱板性につ
いては、脱板作業において50枚を観察した。評価基準
として、機械脱板が可能なものは○、機械脱板がほぼ可
能なものは△、脱板に人手を要するものは×とした。表
面性は、脱板作業時の板50枚について、表面の白華等
の汚れの有無を観察した。白華等の汚れがないものは
○、白華等の汚れが少し目立つものは△、白華等の汚れ
がかなり目立つものは×とした。製品良品率は、脱板作
業時の板50枚について、割れ、欠け、表面キズ、小凹
凸、カス等のない良品の割合を示す。水酸化カルシウム
量は、養生前においては、面プレス後3時間後に測定
し、養生後においては、各々養生後の脱板時に測定し
た。測定方法は、X線回折(出力40kv−40mA、
管球Cu、回折角度2θ17.6〜18.6°)におけ
る積分強度(cps)を測定した。上記測定結果を表1
にそれぞれ示す。
【0022】
【表1】
【0023】実施例1〜6では、ブロッキングは発生せ
ず、機械脱板が可能であった。一方、比較例1,2では
ブロッキングが発生し、脱板に人手を要した。製品良品
率も60%以下で、脱板作業時の板50枚について、割
れ、欠け、表面キズ、小凹凸、カス等のある不良品の割
合が多かった。また、養生前の水酸化カルシウム量も比
較例1,2は、400cpsを超えていることが確認で
きた。さらに、比較例1,2は、表面に白華等の汚れが
かなり目立つものであった。
【0024】
【発明の効果】上記したところから明らかなように、本
発明によれば、繊維セメント板の養生時に板同士が付着
して剥れにくくなるブロッキング現象を防止することが
可能な繊維セメント板を提供することができる。また、
本発明の繊維セメントは、板の表面性の向上や、離型油
に起因する不良の大幅な低減、強度向上、生産効率のア
ップといった効果も有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 111:12 (72)発明者 花田 敏彦 東京都港区芝大門二丁目12番10号 浅野ス レート株式会社内 (72)発明者 北畠 裕久 東京都港区芝大門二丁目12番10号 浅野ス レート株式会社内 (72)発明者 竹内 渉 東京都港区芝大門二丁目12番10号 浅野ス レート株式会社内 Fターム(参考) 4G012 PA05 PA06 PA17 PA24 PA27 PA28 PA29 PB11 PE03 PE04 PE05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、混和材、補強繊維を含む原料
    スラリーを抄造成形して得られる繊維セメント板におい
    て、セメントの20〜100wt%を低熱セメントで置
    換配合することを特徴とする低熱セメントを用いた繊維
    セメント板。
  2. 【請求項2】 セメント、混和材、補強繊維を含む原料
    スラリーを抄造成形して得られる繊維セメント板におい
    て、セメント成分中のエーライト/ビーライトの比が
    1.0以下であるセメントをセメントの全量に対して4
    〜70wt%配合したことを特徴とする繊維セメント
    板。
  3. 【請求項3】 セメント、混和材、補強繊維を含む原料
    スラリーに、セメントの20〜100wt%を低熱セメ
    ントで置換配合して抄造成形し、面プレスすることを特
    徴とする低熱セメントを用いた繊維セメント板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 セメント、粉末珪石を含む混和材、補強
    繊維を含む原料スラリーに、セメントの20〜100w
    t%を低熱セメントで置換配合して抄造成形し、面プレ
    スした後、オートクレーブ養生することを特徴とする低
    熱セメントを用いた繊維セメント板の製造方法。
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