JP2000265148A - 光硬化型粘接着剤組成物及び接合方法 - Google Patents

光硬化型粘接着剤組成物及び接合方法

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JP2000265148A
JP2000265148A JP11066556A JP6655699A JP2000265148A JP 2000265148 A JP2000265148 A JP 2000265148A JP 11066556 A JP11066556 A JP 11066556A JP 6655699 A JP6655699 A JP 6655699A JP 2000265148 A JP2000265148 A JP 2000265148A
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curing
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Hideaki Ishizawa
英亮 石澤
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化前は常温において優れた表面粘着性(タ
ック)や初期粘着力並びに貯蔵安定性を有し、且つ、接
合部材の接合前もしくは接合後に活性化エネルギーを付
与することにより、加熱硬化を必要とすることなく速や
かに硬化し、硬化後は優れた接着強度や耐溶剤性、耐熱
性、耐水性等を発現する光硬化型粘接着剤組成物、及
び、その粘接着剤組成物を用いて行う接合部材の接合方
法を提供することを課題とする。 【解決手段】 ポリエステル樹脂、光カチオン重合性化
合物及び光カチオン重合開始剤が含有されてなることを
特徴とする光硬化型粘接着剤組成物、及び、上記光硬化
型粘接着剤組成物を接合部材の一方もしくは双方に塗工
し、接合部材の接合前もしくは接合後に、上記粘接着剤
組成物に活性化エネルギーを付与して、上記粘接着剤組
成物を光カチオン重合させ、硬化せしめる工程を包含す
ることを特徴とする接合部材の接合方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光硬化型粘接着剤
組成物及びそれを用いた接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に接着剤は液状であり、接合部材
(被着体)に刷毛やローラー等で塗工した後に接合さ
れ、溶媒の乾燥や主成分の高分子量化反応等によって固
体化することにより、接合部材を接着し、優れた接着強
度等の接着性能を発現する。しかし、接合部材に塗工す
る作業が煩雑であるとか、溶媒の乾燥や主成分の高分子
量化反応にある程度の時間を要するため、初期接着強度
が発現するまで何らかの方法で接合部材を固定する必要
がある等、取扱い作業性の点で制約がある。
【0003】一方、一般に粘着剤はフィルム状の支持体
に予め塗工乾燥された状態で、粘着シートもしくは粘着
テープ等として供給される。乾燥された粘着剤は優れた
表面粘着性(タック)や初期粘着力を有する半固形の粘
弾性体であり、接合部材に弱い圧力で圧着することが可
能であるので、取扱い作業性や簡便性に優れる。しか
し、反面、接着剤ほどの強固な接着強度を得られないと
いう欠点がある。
【0004】近年、これら接着剤や粘着剤の有するそれ
ぞれの利点は生かし、欠点を補うために、接合時には粘
着剤のように優れた取扱い作業性や簡便性を有し、且
つ、接合後には何らかの方法で速やかに固体化させるこ
とにより、接着剤のように優れた接着性能を発現し得
る、いわゆる後硬化型粘接着剤が検討されている。
【0005】上記後硬化型粘接着剤を用いた粘着テープ
の一例として、例えば、特開昭63−193980号公
報では、「特定の一般式で示される単官能(メタ)アク
リル系モノマー10〜50重量部に対し、1分子中に少
なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基をもつ化合
物0.01〜10重量部と、耐熱性エポキシ樹脂50〜
80重量部と、イミダゾール化合物0.2〜20重量部
(上記4成分で100重量部とする)とを含有する組成
物を基材上に設け、紫外線または放射線を照射して、前
記組成物を半硬化してなることを特徴とする熱硬化性粘
着テープ」が開示されている。これは、(メタ)アクリ
ル系ポリマーにより表面粘着性(タック)や初期粘着力
を発現させ、接合後は加熱硬化により耐熱性エポキシ樹
脂を硬化させて強固な接着強度を発現させようという構
想である。
【0006】しかし、上記開示にあるような光硬化型組
成物の場合、耐熱性エポキシ樹脂を硬化させるために、
150℃程度の加熱硬化を必要とするので、例えば塩化
ビニル樹脂やウレタン樹脂等のような熱に弱い被着体に
は適用し難いという問題点や、常温における貯蔵安定性
に制約があるため、良好な貯蔵安定性を得るためには低
温保管する必要がある等の問題点がある。
【0007】又、後硬化型粘接着剤の他の例として、例
えば、特表平5−506465号公報では、「(メタ)
アクリレート系モノマーのような少なくとも1つ以上の
ラジカル光重合成分、エポキシモノマーのような少なく
とも1つ以上のカチオン光重合成分及び少なくとも1つ
以上の有機金属錯塩開始剤を含有してなることを特徴と
する感圧接着剤」が開示されている。これは、光照射す
ることにより、(メタ)アクリレート系モノマーのよう
なラジカル光重合成分を光ラジカル重合させて、表面粘
着性(タック)や初期粘着力を有する(メタ)アクリレ
ート系ポリマーを形成させると共に、エポキシモノマー
のようなカチオン光重合成分を光カチオン重合させて、
強固な接着強度を発現させようという構想である。
【0008】しかし、上記開示にある感圧性接着剤の場
合、(メタ)アクリレート系モノマーやエポキシモノマ
ーを用いているため、揮発成分による環境への悪影響
や、粘度が低く流動性があり過ぎることによる形状保持
性の不足や周辺に対する汚染が発生し易い等の問題点が
ある。
【0009】さらに、後硬化型粘接着剤の他の例とし
て、例えば、特開平9−279103号公報では、「ア
クリル系ポリマーのような高分子量ポリマー、エポキシ
基を有する樹脂及び光カチオン重合開始剤からなる硬化
型粘接着シート」が開示されている。これは、アクリル
系ポリマーのような粘着性ポリマーで常温における表面
粘着性(タック)や初期粘着力を発現させると共に、光
照射することにより、エポキシ基を有する樹脂を光カチ
オン重合させて、強固な接着強度を発現させようという
構想である。
【0010】しかし、上記開示にある硬化型粘接着シー
トの場合、アクリル系ポリマーを用いているため、例え
ば酢酸エチルやメチルエチルケトン等のような有機溶剤
に対する耐溶剤性が乏しいという問題点がある。
【0011】上述の如く、粘着剤のような優れた取扱い
作業性や簡便性と接着剤のような強固な接着強度とを兼
備し、しかも耐溶剤性にも優れる後硬化型粘接着剤は実
用化されていないのが現状である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、硬化前は常温において優れた表
面粘着性(タック)や初期粘着力並びに貯蔵安定性を有
し、且つ、接合部材の接合前もしくは接合後に活性化エ
ネルギーを付与することにより、加熱硬化を必要とする
ことなく速やかに硬化し、硬化後は優れた接着強度や耐
溶剤性、耐熱性、耐水性等を発現する光硬化型粘接着剤
組成物、及び、その粘接着剤組成物を用いて行う接合部
材の接合方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(以下、「第1発明」と記す)による光硬化型粘接着剤
組成物は、ポリエステル樹脂、光カチオン重合性組成物
及び光カチオン重合開始剤が含有されてなることを特徴
とする。
【0014】又、請求項2に記載の発明(以下、「第2
発明」と記す)による光硬化型粘接着剤組成物は、上記
第1発明による光硬化型粘接着剤組成物において、ポリ
エステル樹脂が、分子内に少なくとも1個のエポキシ基
を有するエポキシ基含有ポリエステル樹脂であることを
特徴とする。
【0015】さらに、請求項3に記載の発明(以下、
「第3発明」と記す)による光硬化型粘接着剤組成物
は、上記第1発明又は第2発明による光硬化型粘接着剤
組成物において、分子内に少なくとも1個のエポキシ基
を有するエポキシ基含有ポリエステル樹脂が、水酸基及
び/又はカルボキシル基を有するポリエステル樹脂と、
2官能以上のエポキシ樹脂及び/又はエピクロルヒドリ
ンとを反応させて得られるエポキシ基含有ポリエステル
樹脂であることを特徴とする。
【0016】請求項4に記載の接合部材の接合方法は、
上記第1発明〜第3発明のいずれかに記載の光硬化型粘
接着剤組成物を接合部材の一方もしくは双方に塗工し、
接合部材の接合前もしくは接合後に、上記粘接着剤組成
物に活性化エネルギーを付与して、上記粘接着剤組成物
を光カチオン重合させ、硬化せしめる工程を包含するこ
とを特徴とする。
【0017】第1発明〜第3発明(以下、「本発明」と
記す)による光硬化型粘接着剤組成物には、得られる光
硬化型粘接着剤組成物に常温における優れた表面粘着性
(タック)や初期粘着力を付与するために、必須成分と
してポリエステル樹脂が含有される。
【0018】常温における優れた表面粘着性(タック)
や初期粘着力を得るためには、接合部材(被着体)に対
する濡れ性と凝集力とのバランスが適切であることが必
要であり、本発明においては、上記濡れ性と凝集力との
バランスを適切なものとするために、ポリエステル樹脂
が用いられる。
【0019】上記ポリエステル樹脂は、特に限定される
ものではないが、そのガラス転移温度(Tg)が−70
℃〜+30℃であるものが好ましく、より好ましくは−
50℃〜+10℃である。
【0020】上記ポリエステル樹脂のTgが−70℃未
満であると、得られる光硬化型粘接着剤組成物の硬化後
の凝集力や弾性率が低くなり過ぎて、接着強度や耐熱性
が不十分となることがあり、逆にポリエステル樹脂のT
gが+30℃を超えると、得られる光硬化型粘接着剤組
成物の表面粘着性(タック)や初期粘着力が不十分とな
ることがある。
【0021】第1発明による光硬化型粘接着剤組成物に
含有されるポリエステル樹脂としては、特に限定される
ものではないが、例えば、多塩基酸と多価アルコールと
を重縮合反応させて得られる主鎖にエステル結合を有す
る通常のポリエステル樹脂や、例えば、上記通常のポリ
エステル樹脂中の水酸基及び/又はカルボキシル基とエ
ポキシ基を有する化合物とを反応させて得られる分子内
に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ基含有
ポリエステル樹脂等が挙げられ、好適に用いられる。
【0022】上記ポリエステル樹脂は、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0023】多塩基酸と多価アルコールとを重縮合反応
させて得られる主鎖にエステル結合を有する通常のポリ
エステル樹脂の具体例としては、特に限定されるもので
はないが、例えば、商品名「バイロン103、200、
220、300、550、630、650、820」等
の「バイロン」シリーズ(以上、東洋紡社製)、商品名
「LP−011、033、035、044」等の「L
P」シリーズ(以上、日本合成化学工業社製)、商品名
「UE−2300、2330、3201、3210、3
220、3221、3400」等の「UE」シリーズや
商品名「ER−6510、6520、6550、657
0、6610、6620、6640、6650、668
0、6700、6800、6810、6820、810
0、8101、8105、8106、8107、812
0、8200、8600」等の「ER」シリーズ(以
上、ユニチカ社製)等が挙げられ、好適に用いられる。
【0024】上記通常のポリエステル樹脂は、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0025】又、第2発明による光硬化型粘接着剤組成
物においては、ポリエステル樹脂として、分子内に少な
くとも1個のエポキシ基を有するエポキシ基含有ポリエ
ステル樹脂が用いられる。
【0026】さらに、第3発明による光硬化型粘接着剤
組成物においては、分子内に少なくとも1個のエポキシ
基を有するエポキシ基含有ポリエステル樹脂として、前
記通常のポリエステル樹脂中の水酸基及び/又はカルボ
キシル基と、2官能以上のエポキシ樹脂及び/又はエピ
クロルヒドリン中のエポキシ基とを反応させて得られる
エポキシ基含有ポリエステル樹脂が用いられる。
【0027】上記2官能以上のエポキシ樹脂としては、
特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノー
ルAやビスフェノールFとエピクロルヒドリンとを反応
させて得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂やビス
フェノールF型エポキシ樹脂のようなビスフェノール型
エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエー
テル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂
等の従来公知のエポキシ樹脂が挙げられ、これらの1種
もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0028】又、通常のポリエステル樹脂中の水酸基及
び/又はカルボキシル基と、上記2官能以上のエポキシ
樹脂及び/又はエピクロルヒドリン中のエポキシ基との
反応を促進するために、特に限定されるものではない
が、例えば、トリフェニルフォスフィンのような反応触
媒の1種もしくは2種以上が用いられても良い。
【0029】第2発明又は第3発明において用いられる
分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ
基含有ポリエステル樹脂の具体例としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、商品名「バイロン294
0」(東洋紡社製)、商品面「ER−5200」、「E
R−5501」、「ER−5600」(以上、ユニチカ
社製)等が挙げられ、好適に用いられる。
【0030】上記エポキシ基含有ポリエステル樹脂は、
単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても
良い。
【0031】上記エポキシ基含有ポリエステル樹脂は、
前記通常のポリエステル樹脂と比較して、優れた光カチ
オン重合性を有するので、得られる光硬化型粘接着剤組
成物は、常温における表面粘着性(タック)や初期粘着
力に優れるのみならず、活性化エネルギー付与による硬
化後の接着強度や耐溶剤性、耐熱性、耐水性等に一段と
優れたものとなる。
【0032】本発明による光硬化型粘接着剤組成物に
は、得られる光硬化型粘接着剤組成物に優れた光カチオ
ン重合性を付与し、活性化エネルギーを付与して光カチ
オン重合させた硬化物に優れた接着強度や耐溶剤性、耐
熱性、耐水性等を発現させるために、必須成分として光
カチオン重合性化合物が含有される。
【0033】上記光カチオン重合性化合物としては、分
子内に少なくとも1個の光カチオン重合性の官能基を有
する化合物であれば良く、特に限定されるものではない
が、例えば、分子内に少なくとも1個の水酸基、ビニル
エーテル基、エピスルフィド基、エチレンイミン基、エ
ポキシ基等の光カチオン重合性の官能基を有する各種化
合物が挙げられ、好適に用いられる。又、本発明で用い
られる上記光カチオン重合性化合物の分子量は、特に限
定されるものではなく、モノマー状、オリゴマー状、ポ
リマー状のいずれであっても良い。
【0034】上記光カチオン重合性化合物は、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0035】上記各種光カチオン重合性化合物のなかで
も、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポ
キシ基含有化合物がより好適に用いられる。
【0036】エポキシ基は、光カチオン重合性(開環重
合性)に優れ、反応性も高いので、硬化時間が短くてす
み、従って接合工程の短縮を図ることが出来る。又、光
カチオン重合による硬化物は、凝集力や弾性率が高く、
優れた接着強度、耐溶剤性、耐熱性、耐水性等の諸性能
を発現するので、例えばプリント回路基板やフレキシブ
ルプリント基板等の製造工程における半田付け等の高熱
に曝される工程においても、剥離や擦れ等の接着異常を
効果的に防止することが出来る。
【0037】上記エポキシ基含有化合物としては、特に
限定されるものではないが、例えば、前記ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂
のようなビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシ
ジルアミン型エポキシ樹脂等の2官能以上の各種エポキ
シ樹脂が挙げられ、好適に用いられる。
【0038】又、上記エポキシ基含有化合物として、例
えば商品名「エピコート1001」、「エピコート10
02」(以上、油化シェルエポキシ社製)等のようなビ
スフェノールA型エポキシオリゴマーが用いられても良
く、さらに、例えばグリシジル化ポリエステル、グリシ
ジル化ポリウレタン、グリシジル化アクリル等のような
エポキシモノマーやエポキシオリゴマーの付加重合体が
用いられても良い。
【0039】上記エポキシ基含有化合物は、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0040】本発明で用いられる光カチオン重合性化合
物は、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じ
て、他の樹脂で変性されているものであっても良いし、
例えばラジカル重合性不飽和結合等のような光カチオン
重合性以外の反応性官能基が導入されているものであっ
ても良い。
【0041】又、本発明で用いられる光カチオン重合性
化合物は、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に
応じて、他の樹脂成分の配合や付加等による変性によ
り、接着力や可撓性、屈曲性等の向上を図ったものであ
っても良く、このような変性体としては、特に限定され
るものではないが、例えば、CTBN(末端カルボキシ
ル基含有ブタジエン−アクリロニトリルゴム)変性エポ
キシ樹脂;アクリルゴム、NBR、SBR、ブチルゴ
ム、イソプレンゴム等の各種ゴム又はそれらからなる微
粒子を添加してなるエポキシ樹脂;アクリル、ウレタ
ン、尿素、ポリエステル、スチレン等の各種樹脂を添加
してなるエポキシ樹脂;キレート変性エポキシ樹脂;ポ
リオール変性エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの1種
もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0042】本発明による光硬化型粘接着剤組成物中に
おける上記光カチオン重合性化合物の官能基当量は、特
に限定されるものではないが、150〜5000g−r
esin/molであることが好ましい。上記官能基当
量が150g−resin/mol未満であると、光硬
化型粘接着剤組成物の反応性が高くなり過ぎて、活性化
エネルギー付与後に接合部材(被着体)を接合するまで
の作業時間が制約されることがあり、逆に上記官能基当
量が5000g−resin/molを超えると、光硬
化型粘接着剤組成物の反応速度が遅くなり、硬化までに
長時間を要することがある。但し、上記官能基当量は、
要求される反応速度や硬化物の物性等によって適宜設定
されれば良く、一義的に決定する必要はない。
【0043】又、本発明による光硬化型粘接着剤組成物
中における前記ポリエステル樹脂と上記光カチオン重合
性化合物との配合割合は、特に限定されるものではない
が、ポリエステル樹脂及び光カチオン重合性化合物の合
計量100重量部中におけるポリエステル樹脂の配合量
が40〜90重量部であることが好ましい。ポリエステ
ル樹脂及び光カチオン重合性化合物の合計量100重量
部中におけるポリエステル樹脂の配合量が40重量部未
満であると、得られる光硬化型粘接着剤組成物の硬化物
の弾性率が高くなり過ぎて、接着強度や耐衝撃性が不十
分となることがあり、逆にポリエステル樹脂及び光カチ
オン重合性化合物の合計量100重量部中におけるポリ
エステル樹脂の配合量が90重量部を超えると、得られ
る光硬化型粘接着剤組成物の常温における表面粘着性
(タック)や初期粘着力が不十分となることがある。
【0044】本発明による光硬化型粘接着剤組成物に
は、例えば光のような活性化エネルギーを付与されるこ
とにより活性化され、光カチオン重合開始物質を発生し
て、比較的低エネルギーで上記光カチオン重合性化合物
及び前記エポキシ基含有ポリエステル樹脂の光カチオン
重合を開始させるために、必須成分として光カチオン重
合開始剤が含有される。
【0045】上記光カチオン重合開始剤は、イオン性光
酸発生タイプであっても良いし、非イオン性光酸発生タ
イプであっても良い。
【0046】上記イオン性光酸発生タイプの光カチオン
重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、
例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、
芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩類や、鉄−アレン
錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール−アルミニ
ウム錯体などの有機金属錯体類等が挙げられ、これらの
1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0047】上記イオン性光酸発生タイプの光カチオン
重合開始剤の具体例としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、商品名「アデカオプトマーSP15
0」、「アデカオプトマーSP170」(以上、旭電化
工業社製)、商品名「UVE−1014」(ゼネラルエ
レクトロニクス社製)、商品名「CD−1012」(サ
ートマー社製)等が挙げられ、これらの1種もしくは2
種以上が好適に用いられる。
【0048】又、非イオン性光酸発生タイプの光カチオ
ン重合開始剤としては、特に限定されるものではない
が、例えば、ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導
体、リン酸エステル、スルホン酸誘導体、フェノールス
ルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキ
シイミドスルホナート等が挙げられ、これらの1種もし
くは2種以上が好適に用いられる。
【0049】上記光カチオン重合開始剤は、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0050】本発明による光硬化型粘接着剤組成物中に
おける上記光カチオン重合開始剤の配合量は、特に限定
されるものではないが、前記光カチオン重合性化合物及
びポリエステル樹脂中の例えばエポキシ基のような官能
基1モルに対し、カチオンの発生量が0.0001モル
%以上となるような量であることが好ましい。光カチオ
ン重合開始剤の配合量が上記官能基1モルに対するカチ
オンの発生量が0.0001モル未満となるような量で
あると、光カチオン重合反応が十分に進行せず、硬化速
度が遅くなることがある。
【0051】本発明においては、光重合開始剤として、
必須成分である上記光カチオン重合開始剤と共に、例え
ば光ラジカル重合開始剤や光アニオン重合開始剤のよう
な他の光重合開始剤の1種もしくは2種以上が併用され
ても良い。この場合、必ずしも、光ラジカル重合開始剤
や光アニオン重合開始剤を活性化する光の波長は、光カ
チオン重合開始剤を活性化する光の波長と同等である必
要はない。
【0052】本発明においては、上記光カチオン重合開
始剤を活性化するために付与される活性化エネルギーと
して光が用いられる。
【0053】上記光としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外
線、X線、γ線等が挙げられ、好適に用いられるが、な
かでも取扱いが容易で簡便であり、比較的高エネルギー
を得ることの出来る紫外線がより好適に用いられ、特に
好適に用いられるのは波長200〜400nmの紫外線
である。
【0054】上記紫外線は、特に限定されるものではな
いが、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルラ
ンプ、キセノンランプ等の適宜の光源を用いて照射する
ことが出来る。
【0055】本発明による光硬化型粘接着剤組成物に
は、必須成分である既述のポリエステル樹脂、光カチオ
ン重合性化合物及び光カチオン重合開始剤以外に、本発
明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、常温に
おける表面粘着性(タック)や初期粘着力をさらに向上
させるための粘着付与樹脂や、充填剤、増量剤、揺変
剤、軟化剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、難燃剤、着
色剤、有機溶剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以上
が含有されていても良い。
【0056】上記粘着付与樹脂としては、特に限定され
るものではないが、例えば、ロジン系樹脂、変性ロジン
系樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香
族変性テルペン樹脂、C5系又はC9系の石油樹脂、ク
マロンインデン樹脂等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が好適に用いられる。
【0057】本発明による光硬化型粘接着剤組成物の製
造方法は、特別なものではなく、ホモディスパー、ホモ
ミキサー、万能ミキサー、プラネタリウムミキサー、ニ
ーダー、三本ロール等の混合機を用いて、常温もしくは
加温下で、必須成分であるポリエステル樹脂、光カチオ
ン重合性化合物及び光カチオン重合開始剤の各所定量と
必要に応じて含有させる上記各種添加剤の1種もしくは
2種以上の各所定量とを均一に混合することにより、所
望の光硬化型粘接着剤組成物を得ることが出来る。尚、
上記製造は、光を遮断した状態で行われることが好まし
い。
【0058】こうして得られる本発明の光硬化型粘接着
剤組成物は、そのままの形態で接合部材(被着体)の片
面もしくは両面に塗工し、接合部材の接合前もしくは接
合後に活性化エネルギーを付与して、光カチオン重合さ
せ、硬化せしめても良いが、より良好な取扱い作業性や
簡便性を得るためには、予め粘着シート状に加工した光
硬化型粘接着シート(以下、単に「粘接着シート」と記
す)の形態で使用することが好ましい。尚、上記粘接着
シートは、通常、両面粘接着シートであることが好まし
いが、場合によっては、片面粘接着シートであっても良
い。
【0059】上記粘接着シートの加工方法は、特別なも
のではなく、例えば、離型処理を施されたシート状の支
持体上に、ロールコート法、グラビアコート法、押出コ
ート法等の各種塗工方法で光硬化型粘接着剤組成物を塗
工し、必要に応じて乾燥工程や冷却工程を経た後、塗工
された光硬化型粘接着剤組成物の表面を例えばポリエチ
レンシートのような離型シートで保護し、巻き取ること
により、所望の粘接着シートを得ることが出来る。上記
加工において、光硬化型粘接着剤組成物が固形状もしく
は半固形状であったり、液状でも高粘度であって塗工が
困難な場合には、例えば有機溶剤で希釈したり、加熱溶
融させて、低粘度化を図っても良い。
【0060】上記支持体や離型シートとしては、特に限
定されるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリア
リレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、ト
リアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セロハ
ン等が挙げられ、好適に用いられる。又、上記支持体や
離型シートは、特に限定されるものではないが、厚みが
1μm以上であることが好ましく、より好ましくは10
μm以上である。支持体や離型シートの厚みが1μm未
満であると、強度が低いため、使用時に支持体や離型シ
ートが断裂することがある。
【0061】こうして得られる粘接着シートは、特に限
定されるものではないが、それ自体の厚みが1〜200
0μmであることが好ましく、より好ましくは10〜1
000μmである。粘接着シート自体の厚みが1μm未
満であると、接合部材(被着体)の表面の凹凸によって
粘接着シートの粘接着性が影響を受けることがあり、逆
に粘接着シート自体の厚みが2000μmを超えると、
硬化時間が過度に長くなることがある。
【0062】又、上記粘接着シートは、特に限定される
ものではないが、その常温における表面粘着性(タッ
ク)が、ボールタックで5以上であることが好ましく、
より好ましくは10以上である。上記表面粘着性(タッ
ク)がボールタックで5未満であると、接合部材を接合
する時の作業性や簡便性が低下することがある。
【0063】次に、第4発明による接合部材の接合方法
は、上述した第1発明〜第3発明のいずれかによる光硬
化型粘接着剤組成物を接合部材の一方もしくは双方に塗
工し、接合部材の接合前もしくは接合後に、上記粘接着
剤組成物に活性化エネルギーを付与して、上記粘接着剤
組成物を光カチオン重合させ、硬化せしめる工程を包含
することを特徴とする。尚、ここで言う光硬化型粘接着
剤組成物の塗工とは、光硬化型粘接着剤組成物をそのま
まの形態で塗工する場合のみならず、前記光硬化型粘接
着シートの形態で適用する場合も包含する。
【0064】上記接合方法において、光硬化型粘接着剤
組成物に活性化エネルギーを付与する時期は、光硬化型
粘接着剤組成物が塗工されている接合部材と光硬化型粘
接着剤組成物が塗工されていないか又は塗工されている
接合部材との接合前もしくは接合後のいずれであっても
良い。
【0065】例えば、少なくとも一方の接合部材(被着
体)が光透過性である場合、光硬化型粘接着剤組成物も
しくは光硬化型粘接着シートを少なくとも一方の接合部
材に塗工もしくは貼り付けた後に、他方の接合部材と接
合し、上記光透過性の接合部材面から光を照射すること
により活性化エネルギーを付与して、光硬化型粘接着剤
組成物もしくは光硬化型粘接着シートを光カチオン重合
させ、硬化せしめれば良い。この方法の場合、接合工程
全体の時間短縮を図るために、接合部材同士が接合され
た後、可及的速やかに活性化エネルギーを付与すること
が好ましい。
【0066】又、双方の接合部材が光透過性でない場
合、光硬化型粘接着剤組成物もしくは光硬化型粘接着シ
ートを少なくとも一方の接合部材に塗工もしくは貼り付
け、次いで、上記粘接着剤組成物もしくは粘接着シート
面に光を照射することにより活性化エネルギーを付与し
た後に、他方の接合部材と接合し、光硬化型粘接着剤組
成物もしくは光硬化型粘接着シートを光カチオン重合さ
せ、硬化せしめれば良い。この方法の場合、一方の接合
部材と他方の接合部材との接合を円滑に行うために、活
性化エネルギーが付与された後、可及的速やかに、好ま
しくは10分以内に双方の接合部材の接合を行うことが
好ましい。
【0067】上記いずれの方法の場合も、常温で光硬化
型粘接着剤もしくは光硬化型粘接着シートの光カチオン
重合反応による硬化が短時間で進行し、硬化物は優れた
接着強度や耐溶剤性、耐熱性、耐水性等を発現する。
【0068】上記活性化エネルギーを付与するための光
としては、前述したように、特に限定されるものではな
いが、例えば、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線、
X線、γ線等が挙げられ、好適に用いられるが、なかで
も取扱いが容易で簡便であり、比較的高エネルギーを得
ることの出来る紫外線がより好適に用いられ、特に好適
に用いられるのは波長200〜400nmの紫外線であ
る。
【0069】上記紫外線は、前述したように、特に限定
されるものではないが、例えば、高圧水銀灯、超高圧水
銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ等の適宜の光源
を用いて照射することが出来る。
【0070】又、光硬化型粘接着剤組成物もしくは光硬
化型粘接着シートの硬化反応をより促進し、硬化時間を
さらに短縮するために、上記光照射による活性化エネル
ギーの付与と共に、加熱や加湿等による他の硬化手段が
併用されても良い。
【0071】
【作用】本発明による光硬化型粘接着剤組成物は、ポリ
エステル樹脂を含有するので、常温における表面粘着性
(タック)や初期粘着力に優れる。又、光カチオン重合
性化合物を含有するので、活性化エネルギー(光)を付
与されることにより、光カチオン重合反応で速やかに硬
化し、且つ、硬化後は優れた接着強度、耐溶剤性、耐熱
性、耐水性等を発現する。従って、粘着剤のような優れ
た取扱い作業性や簡便性と、接着剤のような優れた接着
強度や耐溶剤性、耐熱性、耐水性等とを兼備する。
【0072】又、第4発明による接合部材の接合方法
は、上記光硬化型粘接着剤組成物を用い、その光硬化型
粘接着剤組成物に活性化エネルギーを付与することによ
り行うので、優れた接着強度や耐溶剤性、耐熱性、耐水
性等を有する接合体を、短時間で作業性良く簡便に得る
ことが出来る。
【0073】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は
「重量部」を意味する。
【0074】(実施例1)
【0075】(1)光硬化型粘接着剤組成物の調製 ポリエステル樹脂として商品名「UE−3400」(ユ
ニチカ社製)70部、光カチオン重合性化合物として、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「エピコート
828」、油化シェルエポキシ社製)20部及び同じく
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「エピコート
1001」、油化シェルエポキシ社製)10部、光カチ
オン重合開始剤として商品名「アデカオプトマーSP1
70」(旭電化工業社製)2部及び有機溶剤としてメチ
ルエチルケトン100部を、ホモディスパー型攪拌混合
機(商品名「ホモディスパーL型」、特殊機化工業社
製)を用い、攪拌速度3000rpmで均一に攪拌混合
して、光硬化型粘接着剤組成物を調製した。
【0076】(2)光硬化型粘接着シートの作製 支持体として離型処理が施された厚み50μmのポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルムを使用し、ロ
ールコーターを用いて、PETフィルムの離型処理面に
上記で得られた光硬化型粘接着剤組成物を塗工厚み(d
ry)が50μmとなるように塗工し、乾燥して、光硬
化型粘接着シートを得た。次いで、得られた光硬化型粘
接着シートの粘接着剤組成物面に、保護フィルムとして
シリコーン離型処理が施されたポリエチレンラミネート
上質紙の離型処理面をラミネートして、光硬化型粘接着
シートを作製した。
【0077】(3)接合体の作製 保護フィルムを剥離しながら、光硬化型粘接着シートを
厚み300μmのガラスエポキシ基板上に室温でラミネ
ートした。この時のラミネート圧力(線圧)は3kg/
cm、ラミネート速度は2m/分であった。次いで、離
型PETフィルムを剥離し、光硬化型粘接着シートの粘
接着剤組成物面に、超高圧水銀灯を用いて波長365n
mの紫外線を照射量が2J/cm2 となるように照射し
た後、直ちに、上記粘接着剤組成物面に厚み50μmの
ポリイミドフィルムを室温でラミネートして、接合体を
作製した。
【0078】(4)評価 上記で得られた接合体の性能(初期粘着力、接着強
度、耐溶剤性、耐温水性)及び光硬化型粘接着シー
トの性能(貯蔵安定性)を以下の方法で評価した。そ
の結果は表1に示すとおりであった。
【0079】初期粘着力:接合体を23℃−50%R
Hの雰囲気下で30分間放置した後、幅10mmに裁断
し、テンシロン型引張試験機を用いて、剥離速度50m
m/分で180度角剥離試験を行い、初期粘着力(g/
10mm)を測定した。
【0080】接着強度:接合体を23℃−50%RH
の雰囲気下で24時間放置した後、幅10mmに裁断
し、の場合と同様の条件で180度角剥離試験を行
い、接着強度(g/10mm)を測定した。
【0081】耐溶剤性:接合体を23℃−50%RH
の雰囲気下で24時間放置した後、幅10mmに裁断
し、有機溶剤(イソプロピルアルコール及びメチルエチ
ルケトン)中に1時間浸漬した。次いで、有機溶剤中か
ら取り出して、接合体端部からの有機溶剤の染み込み距
離(mm)を測定した。又、有機溶剤中から取り出した
接合体を23℃−50%RHの雰囲気下で24時間放置
した後、の場合と同様の条件で180度角剥離試験を
行い、有機溶剤浸漬後の接着強度(g/10mm)を測
定した。
【0082】耐温水性:接合体を23℃−50%RH
の雰囲気下で24時間放置した後、幅10mmに裁断
し、40℃の温水中に100時間浸漬した。次いで、温
水中から取り出した接合体を23℃−50%RHの雰囲
気下で24時間放置した後、の場合と同様の条件で1
80度角剥離試験を行い、温水浸漬後の接着強度(g/
10mm)を測定した。
【0083】貯蔵安定性く:光硬化型粘接着シート
を、(イ)40℃の暗所で1ケ月間、(ロ)23℃の暗
所で6ケ月間、それぞれ放置した後、〜の性能を評
価し、初期性能に対する貯蔵後性能の変化の有無を確認
した。
【0084】(実施例2)光硬化型粘接着剤組成物の調
製において、光カチオン重合性化合物として、「エピコ
ート828」20部及び「エピコート1001」10部
の代わりに、「エピコート828」30部を用いたこと
以外は実施例1の場合と同様にして、光硬化型粘接着剤
組成物、光硬化型粘接着シート及び接合体を得た。
【0085】(実施例3)光硬化型粘接着剤組成物の調
製において、光カチオン重合性化合物として、「エピコ
ート828」20部及び「エピコート1001」10部
の代わりに、架橋NBR微粒子分散エポキシ樹脂(商品
名「EPR21」、旭電化工業社製)30部を用いたこ
と以外は実施例1の場合と同様にして、光硬化型粘接着
剤組成物、光硬化型粘接着シート及び接合体を得た。
【0086】(実施例4)光硬化型粘接着剤組成物の調
製において、ポリエステル樹脂として「UE−340
0」70部、光カチオン重合性化合物として「EPR2
1」30部及び反応触媒としてトリフェニルフォスフィ
ン0.1部を混合し、窒素ガス雰囲気下、120℃で5
時間加熱、攪拌して、「UE−3400」中のカルボキ
シル基と「EPR21」中のエポキシ基とを予め反応さ
せたこと以外は実施例1の場合と同様にして、光硬化型
粘接着剤組成物、光硬化型粘接着シート及び接合体を得
た。
【0087】(実施例5)光硬化型粘接着剤組成物の調
製において、ポリエステル樹脂として「UE−340
0」50部、光カチオン重合性化合物として「EPR2
1」40部及び「エピコート1001」10部、及び、
反応触媒としてトリフェニルフォスフィン0.1部を混
合し、窒素ガス雰囲気下、120℃で5時間加熱、攪拌
して、「UE−3400」中のカルボキシル基と「EP
R21」及び「エピコート1001」中のエポキシ基と
を予め反応させたこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、光硬化型粘接着剤組成物、光硬化型粘接着シート及
び接合体を得た。
【0088】(比較例1)光硬化型粘接着剤組成物の調
製において、ポリエステル樹脂を含有させることなく、
その配合組成を、ブチルアクリレート樹脂(重量平均分
子量90万)70部、光カチオン重合性化合物として
「EPR21」30部、光カチオン重合開始剤として
「アデカオプトマーSP170」2部及び有機溶剤とし
てメチルエチルケトン100部としたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、光硬化型粘接着剤組成物、光硬
化型粘接着シート及び接合体を得た。
【0089】(比較例2)光硬化型粘接着剤組成物の調
製において、ポリエステル樹脂を含有させることなく、
その配合組成を、ブチルアクリレート樹脂(重量平均分
子量90万)70部、光カチオン重合性化合物として
「エピコート828」30部、光カチオン重合開始剤と
して「アデカオプトマーSP170」2部及び有機溶剤
としてメチルエチルケトン100部としたこと以外は実
施例1の場合と同様にして、光硬化型粘接着剤組成物、
光硬化型粘接着シート及び接合体を得た。
【0090】実施例2〜5、及び、比較例1及び2で得
られた6種類の接合体の性能(初期粘着力、接着強
度、耐溶剤性、耐温水性)及び実施例2〜5で得ら
れた4種類の光硬化型粘接着シートの性能(貯蔵安定
性)を実施例1の場合と同様にして評価した。その結果
は表1に示すとおりであった。
【0091】
【表1】
【0092】表1から明らかなように、本発明による実
施例1〜5の光硬化型粘接着剤組成物を用いて作製され
た実施例1〜5の接合体は、いずれも、初期粘着力、硬
化後の接着強度、硬化後の耐溶剤性及び耐温水性の全て
について優れていた。又、実施例1と実施例2とを比較
して明らかなように、使用するエポキシ樹脂(光カチオ
ン重合性化合物)の種類や量を変えることにより、初期
粘着力を任意に調整することが出来た。さらに、実施例
3と実施例4とを比較して明らかなように、ポリエステ
ル樹脂中のカルボキシル基とエポキシ樹脂中のエポキシ
基とを予め反応させることにより、メチルエチルケトン
に浸漬した時の耐染み込み性を向上することが出来た。
【0093】又、同じく実施例1〜5の光硬化型粘接着
シートは、(イ)40℃の暗所で1ケ月間、(ロ)23
℃の暗所で6ケ月間、それぞれ放置された後のいずれに
ついても初期性能と比較して性能変化が無く、貯蔵安定
性に優れていた。
【0094】これに対し、ポリエステル樹脂を含有させ
ることなく、代わりにブチルアクリレート樹脂を含有さ
せた比較例1及び2の光硬化型粘接着剤組成物を用いて
作製された比較例1及び比較例2の接合体は、いずれ
も、硬化後の接着強度、耐溶剤性及び耐温水性が悪かっ
た。
【0095】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による光硬化
型粘接着剤組成物は、硬化前は常温において優れた表面
粘着性(タック)や初期粘着力並びに貯蔵安定性を有
し、且つ、活性化エネルギー付与による硬化後は優れた
接着強度や耐溶剤性、耐熱性、耐水性等を発現するの
で、粘着剤のような優れた取扱い作業性や簡便性と接着
剤のような優れた接着特性とを兼備するものであり、例
えばガラスエポキシ基板とポリイミドフィルムとの接着
のような苛酷な条件下で使用される用途にも好適に用い
られる。
【0096】又、本発明の接合方法によれば、優れた接
着特性を有する接合体を短時間硬化で作業性良く簡便に
得ることが出来る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル樹脂、光カチオン重合性化
    合物及び光カチオン重合開始剤が含有されてなることを
    特徴とする光硬化型粘接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 ポリエステル樹脂が、分子内に少なくと
    も1個のエポキシ基を有するエポキシ基含有ポリエステ
    ル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化
    型粘接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 分子内に少なくとも1個のエポキシ基を
    有するエポキシ基含有ポリエステル樹脂が、水酸基及び
    /又はカルボキシル基を有するポリエステル樹脂と、2
    官能以上のエポキシ樹脂及び/又はエピクロルヒドリン
    とを反応させて得られるエポキシ基含有ポリエステル樹
    脂であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の光硬化型粘接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    光硬化型粘接着剤組成物を接合部材の一方もしくは双方
    に塗工し、接合部材の接合前もしくは接合後に、上記粘
    接着剤組成物に活性化エネルギーを付与して、上記粘接
    着剤組成物を光カチオン重合させ、硬化せしめる工程を
    包含することを特徴とする接合部材の接合方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002326281A (ja) * 2001-04-27 2002-11-12 Sekisui Chem Co Ltd 電子部品実装用基板の製造方法

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