JP2000267272A - 熱転写記録材料及び画像形成方法 - Google Patents

熱転写記録材料及び画像形成方法

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JP2000267272A
JP2000267272A JP6741499A JP6741499A JP2000267272A JP 2000267272 A JP2000267272 A JP 2000267272A JP 6741499 A JP6741499 A JP 6741499A JP 6741499 A JP6741499 A JP 6741499A JP 2000267272 A JP2000267272 A JP 2000267272A
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JP6741499A
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Tomizo Namiki
富蔵 並木
Hideyuki Nakamura
秀之 中村
Junichi Fujimori
淳一 藤盛
Mikio Totsuka
三樹雄 戸塚
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾式で、解像力及び網点再現性の優れた高画
質の画像を容易に安定して形成することができる熱転写
記録材料及びそれを用いた重合開始剤の着色による影響
が無く、色相再現性に優れ、ディジタル画像信号で変調
されたレーザー光によりダイレクトに画像を形成するこ
とが可能な画像形成方法を提供する。 【解決手段】 支持体12上に、(A)有機重合体結合
剤、光重合性モノマー及び/又は光重合性オリゴマー、
及び、光重合開始剤を含有する重合性層14、(B)有
機重合体結合剤、及び、着色剤を含有する色材層16、
(C)熱可塑性重合体を含有する接着層18を順次、設
けてなる。色材層16中には、光重合開始剤を含有する
ことが好ましく、また、光重合開始剤は染料のボレート
化合物であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乾式現像法による画
像記録を可能とする転写方式の画像記録材料、及びそれ
を用いた画像形成方法に関するものであり、さらに詳し
くは製版印刷工程に用いられる色校正用のカラープルー
フ、最近の電子化システムの普及に対応しうるディジタ
ル画像信号からレーザー記録により直接に得るカラープ
ルーフ(DirectDigital Color P
roof;DDCP)、もしくはマスク画像、また各種
多色ディスプレーを得るのに好適な画像転写材料、及び
それを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子化システムの普及に伴い、デ
ィジタル画像信号からのレーザー記録により直接画像を
記録する各種画像記録材料が開発されている。なかで
も、グラフィックアーツ分野において用いられるカラー
プルーフは、カラー原稿からの一組の色分解フィルムを
用いて印刷版焼き付を行う際、色分解工程での誤りチェ
ック、色補正の必要性チェックなどを行うため、本印刷
前に、色分解フィルムから作成されるが、中間調画像の
高再現性を可能にする高解像力、及び高い工程安定性が
要求され、近年は現像液を使用しない乾式プルーフが所
望されている。
【0003】従来からのカラー印刷の校正方法として、
写真法による各種校正法が開発されている。これら写真
法による色校正法にはフォトポリマーを使用する色校正
法(プリプレスプルーフ)があり、広く用いられてい
る。
【0004】フォトポリマーの代表的な系である光重合
系の場合、写真法による中間フィルムをマスクとして露
光する従来プロセス用として、後述するような多くの方
法が実用に供されている。高画質のカラープルーフを得
るためには、一般的には150線/インチ以上の網点画
像を再現させる必要があるが、この方法では、解像力は
基本的に十分高い性能を有している。また、従来の光重
合系開始剤の多くは近紫外域に感光するが、一方で、特
開昭54ー155292号公報に示されるように、感光
波長域を可視域まで広げる分光増感剤が現在まで数多く
開発されている。そのためアルゴンイオンレーザー、ヘ
リウムカドミウムレーザー等の可視光波長のレーザーに
対して高い記録感度を実現することは比較的容易になり
つつある。また駆動電流による直接的な光強度変化が可
能で、小型かつ比較的安価な半導体レーザーを光源とし
て用いる画像形成方法の開発も盛んに行われており、最
近では青〜紫色の短波長レーザーも実用化の段階に入っ
てきた。
【0005】上述した光重合系は、解像力、レーザー記
録感度の点でもディジタル画像記録に対し、高い潜在的
な可能性を有しているものの、未だ実用に供するものは
得られていない。以下に、光重合系材料を用いた写真法
による多色画像記録の従来技術につき概観し、本発明の
目的に照らした時の問題点を示す。
【0006】従来からの写真法によるカラー印刷の校正
方法としては、オーバーレイ法及びサープリント法があ
る。この方法の一例として、仮支持体上に有機重合体よ
りなる剥離層、色材層及び感光層が順次積層されてなる
感光性転写材料を像様露光したのち、これを湿式現像す
ることにより剥離層上に着色画像を形成し、次いでこの
着色画像を剥離層と共に、任意の支持体(永久支持体)
に接着剤を用いて転写する方法が特公昭46ー1532
6号、特公昭49ー441号の各公報に記載されてい
る。この方法は、例えばカラープルーフとして、オーバ
ーレイタイプ、サープリントタイプなどの各種の操作に
使用できる長所を持っているが、寸度安定性に劣る紙支
持体の上で各色を順次転写するために、各色の位置合わ
せ精度を維持することが難しく、また出来上がった画像
の機械的強度が弱い欠点を有している。
【0007】上記の欠点を改良する方法として、永久支
持体上に画像を転写する前に、一旦仮の受像シート(受
像要素)に画像を転写する方法が本願出願人の出願にか
かる特開昭59−97140号に記載されている。すな
わち、この方法では、支持体上に光重合性材料からなる
画像受容層を設けた仮の受像要素を用意し、各色の画像
を永久支持体上に転写する前に一旦仮の受像要素の上に
各色の画像を転写する。次いで永久支持体上に再転写
し、次いで更に全面露光を行なって、転写された光重合
性受像層を硬化させる工程が含まれる。この方法によれ
ば、各色画像の位置合わせ、転写を寸度安定性の高いポ
リエチレンテレフタレートのような支持体の上で行なう
ことができるため、位置合わせ精度、品質安定性共に向
上し、また硬度の大きな光硬化層により最終画像が保護
されるため、画像の機械的強度にも優れる長所も有す
る。しかしながら本方法は原理上、湿式現像法という本
質的な課題を有している。
【0008】上記記載の方法に見られる湿式現像法の欠
点を解決した多色画像形成方法も従来多く提案され、そ
の一部が広く実用化されている。その例が米国特許第
3、060、024号、同第3、582、327号、同
第3、620、726号等により知られており、これら
の方法では支持体層と少なくとも一つの付加重合しうる
モノマーと光重合開始剤とを含む光重合可能層とからな
る、粘着性の光重合可能複製材料が画像状露光により硬
化され、その粘着性を失う。この潜像はついで適当な粉
末状トナー材料を付与することにより可視化される。こ
のトナーは未露光の粘着性の区域にだけ付着するが、露
光された非粘着性の画像区域からは付与後とり除くこと
ができる。
【0009】この方式は現像液が不要な乾式現像法であ
り、その簡便性もあって色分解フィルムを用いた校正刷
りに広く用いられている。しかし、粉末状トナーを取り
扱うため作業周辺を汚しやすく、またトナー付与/除去
の仕方に個人差が出やすく、改善も強く望まれている。
【0010】上記粘着性光重合性感光層を用いる方式を
改良するための方法として、トナーをフィルム化する方
法が例えば、特開昭63−41847号、及び特開平2
−14985号に示されている。これらの方法では上記
方法と同様に、未露光状態で粘着性を示し、露光/硬化
により粘着性を失う感光層が光重合性モノマーと光開始
剤からなり、該感光層を支持体と一緒に、紙などのレシ
ーバーベースに積層した形で使用する。画像状露光、感
光層支持体の剥離により露出された潜像は、別の支持体
上に設けられたフィルム状のトナーと接触され、加熱及
び/または加圧されることによりトナーが転写され、現
像される。上記2件の公報のうち、前者はトナー層の結
合材として互いに相溶しないポリマーを混合することを
特徴とし、また後者は同じくトナー層の結合材ポリマー
の熱的及び機械的性質を選択することにより、得られる
画質の向上を図っている。
【0011】これら二件の方法は、いずれも前述した粉
末トナーを用いる方式の欠点を改良するもので、印刷物
近似性で優れる(印刷本紙上での顔料画像形成)と共に
乾式現像可能であり、また品質安定性が改良されるた
め、従来の方式に比較して著しく好ましい方法と言え
る。しかしながら、これらの方法においても、寸法安定
性の劣る紙支持体上で、感光層の画像露光の位置合わせ
を繰り返すため、各色相画像の位置ずれが生じやすく、
最終画像は機械的強度が小さいという問題はなお存在
し、また、耐傷性、耐接着性等の付与のためには、画像
の上に保護層積層等の煩雑な工程を付加させる必要があ
った。更に、最終画像の解像力や網点再現性が不十分で
ある等の問題もある。
【0012】近年、カラープルーフ分野以外において
も、環境的な観点から廃液処理の問題がない乾式の画像
形成方法が注目されている。従来公知の乾式現像による
画像形成法としては、例えば、特開昭63−14715
4号、特開平1−219742号、特開平2−5805
8号、特開平6−222571号、特開平7−1994
60号、特開平8−297363号、特開平8−297
364号、特開平9−274316号等の各公報に記載
の方法が多数あるが、これらはいずれも着色感光層表面
の粘着性の差を利用して画像形成を行うため、着色感光
層を通過してきた画像信号の劣化によりプルーフに要求
されるような充分な網点再現性が得られないという問題
があり、さらに、露光部を硬化させるために添加される
重合開始剤の着色による色相への悪影響も懸念されてい
る。
【0013】重合開始剤の着色による色相への影響を防
止しうる乾式現像による画像形成方法として、特開平6
−332164号公報には、支持体上に非着色光重合性
層、着色重合性層、接着層の三層からなる構成とする方
法が提案されている。この構成によれば光重合性層には
色材を含有しないため、色相への影響はある程度防止で
きるものの、着色重合性層中のモノマーの影響による各
層間の密着力変化や画像形成層の破断力の変化等によ
り、剥離現像が不安定になるという問題点がなお存在し
ていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、乾式
で、解像力及び網点再現性の優れた高画質の画像を容易
に安定して形成することができる熱転写記録材料を提供
することにある。本発明の他の目的は重合開始剤の着色
による影響の無い、色相再現性に優れた画像形成方法、
特に、中間フィルムをマスクとして紫外線等で露光する
従来プロセスに加えて、ディジタル画像信号で変調され
たレーザー光により、印刷物近似性の高い高画質のカラ
ープルーフをダイレクトに形成する時に有用な、画像形
成方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、非着色光重合性層と、層中に光重合モノマー及
び/又は光重合オリゴマーを含まない色材層とを分離さ
せることにより、目的を達成しうることを見出して本発
明を完成した。
【0016】即ち、本発明の熱転写記録材料は、支持体
上に、(A)有機重合体結合剤、光重合性モノマー及び
/又は光重合性オリゴマー、及び、光重合開始剤を含有
する重合性層、(B)有機重合体結合剤、及び、着色剤
を含有する色材層、(C)熱可塑性重合体を含有する接
着層、を順次、設けてなることを特徴とする。
【0017】ここで、前記色材層中に、光重合開始剤を
含有すること、光重合開始剤が染料のボレート化合物で
あることが好ましい態様である。本発明の熱転写記録材
料においては、支持体と重合性層の間に中間層を設ける
ことが好ましく、前記支持体表面に、隣接する層との接
着性向上処理がなされていることが層の安定性の観点か
ら好ましい。
【0018】また、請求項5に記載の本発明の画像形成
方法は、(I)前記請求項1乃至4のいずれかの1項に
熱転写記録材料の接着層と受像シートの受像面とを積層
ラミネートする積層工程と、(II)該記録材料に、そ
の支持体面側から活性光線を画像様に照射する露光工程
と、(III)該記録材料を受像シートから剥離して、
剥離した支持体上に重合性層及び色材層の活性光線照射
部を残留させ、受像シート側に接着層及び色材層の活性
光線非照射部を転写させて転写画像を得る転写工程と、
を含むことを特徴とする。
【0019】本発明の画像形成方法においては、必要に
応じてさらに、(IV)形成された転写画像に、光重合
開始剤が吸収する光を露光し、光重合開始剤を失活・消
色させる定着工程を施すことができる。この工程を付加
することにより、転写画像の色再現性が向上する。
【0020】本発明の画像形成方法は、この方法によっ
て受像シート上に得られた第一の単色転写画像の上に、
異なる色相の色材層を有する他の熱転写記録材料を用い
て、同様の画像形成方法により異なる色相の単色転写画
像を形成し、必要に応じてこれを繰り返すことにより、
受像シート上に多色画像を形成することができる。前記
(IV)定着工程を施す場合、この工程を各色相ごとに
行ってもよいが、多色転写画像が転写された後、最後に
行うことで、全色相の画像の定着を行うこともできる。
こうして前記受像シート上に得られた転写画像は、さら
に別の最終支持体に転写する工程をへて、任意の支持体
に画像を形成することができる。
【0021】本発明の画像形成方法においては、画像形
成用の活性光線としては、レーザー光による画像様の露
光や、中間マスクを介した紫外線露光等が可能である。
また、前記受像シートとして位置合せが容易な寸法安定
性の高いフィルムベースや印刷本紙上に直接画像形成し
うる紙支持体等を用いることができる。さらに、前記受
像シートとして、支持体上にクッション層を設けてなる
ものを用いれば、転写工程において、例えば、多色画像
が積層された部分の転写において画像部の凹凸を吸収し
て転写性をより向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の熱転写記録材料
の各構成について、順次説明する。本発明の熱転写記録
材料は、支持体上に、(A)重合性層、(B)色材層、
(C)接着層を順次、設けてなるが、これらの層はこの
順に設けられていればよく、必要に応じて、中間層、保
護層、紫外線吸収層などを適宜設けることができる。
【0023】まず、本発明に用いうる支持体について説
明する。支持体の材料としては、支持体側から露光する
構成であるため、露光光線に対して実質的に透明である
ことを要するが、それ以外の点については、記録材料用
に必要な強度、耐久性などを備えていれば特に制限はな
く、一般的には、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体などの高分子化合物を挙げるこ
とができ、特に二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
が、機械的強度、熱に対する寸法安定性の点で好まし
い。
【0024】また、支持体の厚みには特に制限は無く、
必要に応じて適宜選択できるが、3μm〜200μm、
特に、5〜100μmが好ましい。一般的に剥離性の観
点からは薄い方が良く、機械的強度及び製造上または記
録プロセス工程での取扱い性の観点からは厚い方が好適
である。
【0025】支持体の表面には、隣接して設けられる重
合性層、あるいは中間層等との密着性をあげるためにグ
ロー放電処理、コロナ放電処理などの、接着性向上のた
めの前処理がなされていてもよい。
【0026】本発明の熱転写記録材料には、必要に応じ
て支持体と重合性の間に中間層を設けてもよい。中間層
としては支持体と重合性層両者の間の密着性が大きく、
さらに、上に塗布される光重合性層の塗布溶剤に対する
耐性を有することが好ましく、それらを考慮して皮膜性
のあるポリマー材料中から適宜選択される。中間層の厚
みには特に制限は無いが、通常は0.01μm〜2μm
が好ましい。
【0027】また、支持体において、重合性層の反対の
面にも、必要に応じて耐接着性あるいは集積性等の特性
を改善するための各種パック層を設けることができる。
【0028】支持体上に設けられる(A)重合性層は、
下記の成分を含有する光重合性感光材料により形成され
る。重合性層で使用する好適な光重合性感光材料は、
(A−1)少なくとも一種の有機重合体結合剤(ポリマ
ーバインダー)、(A−2)少なくとも一種の、付加重
合によって光重合体を形成し得る光重合性モノマー及び
/又はオリゴマー、及び、(A−3)少なくとも一種
の、活性光線によって活性化される光重合開始剤、を含
有し、必要に応じて更に熱重合禁止剤、界面活性剤等の
添加剤を含有する。
【0029】上記の(A−2)光重合性モノマー及びオ
リゴマー(以下、適宜、オリゴマーも含めて単に「光重
合性モノマー」と称する)は、付加重合によって光重合
体を形成し、隣接する色材層との密着性を向上させる重
要な機能を有するものである。用いうる材料は、前記特
性を備えるものであれば特に制限はなく、公知のものを
適用できる。一般的には、光感度、硬化膜の物性及び保
存性等の観点から、多官能ビニルまたはビニリデン化合
物であることが好ましい。
【0030】多官能ビニルまたはビニリデン化合物とし
て適当なものは、例えばポリオールの不飽和エステル、
特にアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、例えばエ
チレングリコールジアクリレート、グリセリントリアク
リレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,
3−プロパンジオールジメタクリレート、ポリエチレン
グリコールジメタクリレート、1,2,4−ブタントリ
オールトリメタクリレート、トリメチロールエタントリ
アクリレート、ペンタエリトリットジメタクリレート、
ペンタエリトリットトリメタクリレート、ペンタエリト
リットテトラメタクリレート、ペンタエリトリットジア
クリレート、ペンタエリトリットトリアクリレート、ペ
ンタエリトリットテトラアクリレート、ジペンタエリト
リットポリアクリレート、1,3−プロパンジオールジ
アクリレート、1,5−ペンタジオールジメタクリレー
ト、200〜400の分子量を有するポリエチレングリ
コールのビスアクリレート及びビスメタクリレート及び
類似の化合物、不飽和アミド、特にそのアルキレン鎖が
炭素原子によって開かれてもよいα,ω−ジアミンを有
するアクリル酸及びメタクリル酸の不飽和アミド及びエ
チレンビスメタクリルアミド等である。更に、例えば多
価アルコールと多価の有機酸のエステルと、アクリル酸
またはメタクリル酸との縮合によるポリエステルアクリ
レートも使用し得るが、これらに限定されるものではな
い。
【0031】(A−1)有機重合体結合剤は、光重合性
層の有効成分を保持し、層形成の機能をになう、いわゆ
るバインダーポリマーを指し、重合性層の硬さを決める
のみならず、その粘着性をも決める大きな要因の一つで
ある。上記の結合剤として好適な材料は、熱可塑性樹脂
またはその混合物であり、その例としてはアクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル等のようなアクリル系モノマーの単独重合体又は共
重合体、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロ
ースアセテートのようなセルロース系ポリマー、ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、
ポリビニルアルコール等のようなビニル系ポリマー及び
それらの共重合体、ポリエステル、ポリアミドのような
縮合系ポリマー、塩素化ゴム、ブタジエン−スチレン共
重合体のようなゴム系ポリマー、塩素化ポリエチレン、
塩素化ポリプロピレンなどのポリオレフィン系ポリマー
などが挙げられる。これらの中で、各種アクリル系モノ
マーの共重合体は、広い範囲で軟化点等の熱的性質を制
御することが容易であり、また光重合性モノマーとの相
溶性が良好であり好ましい。これらの重合体は、10,
000〜2,000,000の平均分子量を有するもの
であることが好ましい。
【0032】ここで、光重合性モノマーと有機重合体結
合剤の混合比は、使用される光重合性モノマーと結合剤
の組み合わせによって適性比は異なるが、一般的には、
光重合性モノマー:結合剤比が0.1:1.0〜2.
0:1.0(重量比)であることが好ましい。
【0033】また、(A−3)光重合開始剤としては、
レーザー記録の場合には、可視域より長波に吸収、活性
を有しレーザーに対し高い感応性を有する光重合開始剤
を使用することが特に好ましい。このような光重合開始
剤としては、ラジカル発生剤と分光増感剤としての各種
色素を組み合わせた系が数多く知られている。例えばラ
ジカル発生剤としてイミダゾール二量体を用い、色素と
してアクリジン色素(特開昭54−155292号)あ
るいは、トリアジン系色素(TAGA Proceed
ings,1985,p232)を組み合わせた系、ラ
ジカル発生剤としてN−フェニルグリシンを用い、色素
としてケトクマリン系を組み合わせた系(Polyme
r Eng.Sci.,23,1022(198
3))、ラジカル発生剤としてヨードニウム塩を用い各
種色素を組み合わせた系(特開昭60−76740、同
60−78443、同60−88005号等)、ラジカ
ル開始剤としてトリアジン系化合物、色素として芳香族
ケトン誘導体を組み合わせた系(日本化学会誌、198
4、p.192)等が知られている。またシアニン、ロ
ーダミン、サフラニン等の色素のアルキルホウ酸塩も有
効な可視光開始剤として知られている(特開昭62−1
43044、同62−150242号)。本発明に係る
(A)重合性層を構成する光重合性感光材料には、これ
ら公知の光重合開始剤系を用いることが出来る。
【0034】さらに、この(A)重合性層に於いては、
光重合開始剤として、近紫外部に吸収、活性を有する光
重合開始剤も、用途、目的に応じて単独に、もしくは前
述の開始剤と併用して使用することができる。ここで用
いうる近紫外部に吸収、活性を有する開始剤としては、
ベンゾフェノン、ミヒラーケトン[4,4’−ビス−
(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン]、4,4’−ビス
−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−
4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアン
トラキノン、フェノントラキノン、及びその他の芳香族
ケトンのような芳香族ケトン類、ベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ
インフェニルエーテルのようなベンゾインエーテル類、
メチルベンゾイン、エチルベンゾイン及びその他のベン
ゾイン類、並びに2−(o−クロロフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフ
ェニル)−4,5−(m−メトキシフェニル)イミダゾ
ール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2
−(p−メトキシフェニル−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−
4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メ
チルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、及び米国特許第3,476,185号、
英国特許第1,047,569号及び米国特許第3,7
84,557号の各明細書に記載された前記と同様の二
量体のような2,4,5−トリアクリルイミダゾール二
量体等が用いられる。(A−3)光重合開始剤の添加量
としては、(A−2)光重合性モノマーに対して0.0
1〜30重量%が好ましい。
【0035】また、本発明においては、光重合開始剤の
着色の影響をより低減する観点から、染料のボレート化
合物(対イオンとして染料骨格を有するホウ酸塩化合
物)からなる光重合開始剤が特に好適である。光重合開
始剤として特に有用な、染料のボレート化合物の具体的
な例としては特開昭62−143044号、特開昭62
−15042号の各公報に記載の化合物や、本願出願人
が先に特願平10−310611号として出願した明細
書に記載されている化合物等が好適である。
【0036】(A)重合性層中には、感光液中に含まれ
る光重合モノマーの保存時、調液時の加温、塗布時の乾
燥における熱などによる重合を防止し、感光液の感度の
低下を防止し、安定性を向上する目的で、所望により熱
重合禁止剤を添加することができる。熱重合禁止剤の例
としては、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、
アルキル又はアリール置換ハイドロキノン、ターシャル
ブチルカテコール、ピロガロール、ナフチルアミン、β
−ナフトール、フェノチアジン、ピリジン、ニトロベン
ゼン、φトルチノン、アリールフォスファイト等が挙げ
られるがこれらに限定されるものではない。
【0037】(A)重合性層は、それ自体公知の塗膜形
成方法に従って、上記のような成分を含む重合性層形成
用塗布液を、支持体(又は、所望により設けられる中間
層)上に塗布し、乾燥することにより形成することがで
きる。重合性層の膜厚は約0.1μm〜100μm、好
ましくは約1μm〜50μmの範囲内にあることが好ま
しい。重合性層の膜厚が0.1μm未満であると色材層
との接着性の調整機能が不十分となり画像形成性が低下
し、100μmを超えると光重合感度の低下等があり、
いずれも好ましくない。
【0038】次に、(B)色材層について説明する。
(B)色材層には、(B−1)少なくとも一種の着色剤
及び(B−2)有機重合体結合剤が含まれる。色材層は
一般に、前記着色剤及び有機重合体結合剤、さらには、
必要に応じて後記するような色材層添加剤成分等を適切
な溶剤中に溶解あるいは分散して調製した色材層形成用
塗布液を、それ自体公知の方法により、前記(A)重合
性層の表面に塗布、乾燥することにより形成される。
【0039】色材層に含まれる着色剤としては、所望の
色相を有する顔料または染料が使用される。顔料は一般
に有機顔料と無機顔料に大別され、前者は塗膜の透明
性、後者は一般に隠蔽性に優れる特性を有するため、形
成する画像の用途、目的によって適宜選択して用いれば
よい。
【0040】本発明の熱転写記録材料を印刷色校正用カ
ラープルーフとして使用する場合には、印刷インキに使
用されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと一致
もしくは近い色調の有機顔料が好適に使用される。好適
に使用される有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニ
ン系、アントラキノン系などのスレン系、ジオキサジン
系、キナクリドン系、イソインドリノン系等の顔料が挙
げられる。無機顔料としては、酸化チタン、群青、紺
青、ベンガラ等が好適に挙げられ、その他、金属粉、蛍
光顔料等もその目的に応じて用いられる。
【0041】顔料は代表的には有機溶媒、もしくは水系
分散媒の中に有機重合体結合剤と共に分散される。この
顔料としては、対応する画像の色と画質を再現する程度
までに微粒子化されたものが用いられ、一般的に平均粒
径1μm以下であることが好ましい。
【0042】以下に、本発明の熱転写記録材料に用いう
る公知の顔料及び染料について若干の例を挙げるが、こ
れに制限されるものではない(C.I.はカラーインデ
ックスを意味する)。 ビクトリアピュアブルー(C.I.42593) オーラミンO(C.I.41000) カチロンブリリアントフラビン(C.I.ベーシック1
3) ローダミン6GCP(C.I.45160) ローダミンB(C.I.45170) サフラニンOK70:100(C.I.50240) エリオグラウシンX(C.I.42080) ファーストブラックHB(C.I.26150) No.1201リオノールイエロー(C.I.2109
0) リオノールイエローGRO(C.I.21090) シムラファーストイエロー8GF(C.I.2110
5) ベンジジンイエロー4T−564D(C.I.2109
5) シムラファーストレッド4015(C.I.1235
5) リオノールレッド7B4401(C.I.15850) ファーストゲンブルー−TGR−L(C.I.7416
0) リオノールブルーSM(C.I.74160) 三菱カーボンブラックMA−100 三菱カーボンブラック#40
【0043】これらの顔料以外に、チバガイギー(株)
等から製造、販売されているポリマーキャリヤー中に微
粒子顔料を分散させた加工顔料、例えばミクロリスイエ
ロー4GA、ミクロリスイエロー2R−A(C.I.2
1108)、ミクロリスイエローMX−A(C.I.2
1100)、ミクロリスブルー4G−A(C.I.74
160)、ミクロリスレッド3R−A、ミクロリスレッ
ド2C−A、ミクロリスレッド2B−A、ミクロリスブ
ラックC−A等も使用される。
【0044】(B−2)有機重合体結合剤(以下、適
宜、単に結合剤と称する)としては、顔料等の着色剤を
均一に分散することができる皮膜形成性の樹脂が選択さ
れる。具体的には、例えば、ブチラール樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、スルホンアミド樹
脂、ポリエステルポリオール樹脂、石油樹脂、スチレ
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、2−メチル
スチレン、クロルスチレン、ビニル安息香酸、ビニルベ
ンゼンスルホン酸ソーダ、アミノスチレン等のスチレン
及びその誘導体、置換体の単独重合体や共重合体、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタ
クリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等のメタ
クリル酸エステル類及びメタクリル酸、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、α−
エチルヘキシルアクリレート等のアクリル酸エステル及
びアクリル酸、ブタジエン、イソプレン等のジエン類、
アクリロニトリル、ビニルエーテル類、マレイン酸及び
マレイン酸エステル類、無水マレイン酸、ケイ皮酸、塩
化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系単量体、セルロース
誘導体例えばセルロースエステル、エステルおよびエー
テルの単独あるいは他の単量体等との共重合体を用いる
ことがでる。これらは、使用し得る溶媒種、顔料の分散
能、要求される膜物性などにより適宜選択して用いられ
る。これらの樹脂は相溶性を有するものを選択すること
により考慮して、2種以上混合して用いることもでき
る。
【0045】色材層における着色剤と結合剤の混合比
は、着色剤及び結合剤それぞれの特性やその組み合わせ
によって異なるが、一般的には着色剤:結合剤比が10
0:30〜100:300(重量比)であることが好ま
しい。
【0046】また、本発明においては、色材層中に剥離
現像の安定性をより高めるために光重合性開始剤を添加
することができる。色材層に添加される光重合開始剤
は、着色の少ない開始剤、もしくは光消色可能な開始剤
であることが好ましく、この観点から、染料のボレート
化合物系開始剤であることが特に好ましい。
【0047】上に記載した必須の成分に加えて、色材層
には、塗布液のハンドリング性、塗膜特性等の改良の目
的で、更に界面活性剤、増粘剤、分散安定剤、定着促進
剤、その他、公知の添加剤を含有させることもできる。
【0048】次に、(C)接着層について述べる。
(C)接着層は、(C−1)熱可塑性重合体および、所
望によりその他の成分を含む。この層は、60〜130
℃に加熱した時に粘着性になる特性を有する。
【0049】(C)接着層は、前記(B)色材層上に、
予め調製した接着層塗布液を塗布、乾燥するか、あるい
は予めシート上に成形したものを積層することにより設
ける。接着層の形成に用いられる溶剤は、隣接する色材
層を部分的に溶解しないものを選択すべきであり、好適
な溶剤としては、飽和炭化水素、例えばシクロヘキサ
ン、n−ヘキサンおよびn−ヘプタン、水、または水と
水に混合可能な有機溶剤との混合物等が挙げられる。6
0〜130℃に加熱した時に粘着性になる特性を有する
(C−1)熱可塑性重合体としては、アクリル酸系の重
合体、酢酸ビニル系の重合体、ウレタン系の重合体、ス
チレン系重合体、塩化ビニル系重合体、ポリエステル系
重合体、エチレン−酢酸ビニル系重合体等の広範囲の樹
脂が挙げられ、ラテックス、或いはエマルジョンの形態
で使用される。
【0050】(C)接着層の形成には、例えば、酸価の
高い(メタ)アクリル酸共重合体、または酢酸ビニル−
クロトニックアセテート共重合体は水溶液、例えばアン
モニア水溶液を調製して塗布液とすることができる。他
の重合体、例えば酢酸ビニル重合体は水性分散液から塗
布することができる。塗布液として、重合体の水性分散
液を用いる他の例としては、ポリエステル、ポリウレタ
ン、SBR、ロジンエステル、ポリオレフィン、EV
A、エチレン/酢酸ビニル、変成合成ゴム、スチレン/
アクリル、各種アイオノマー等のラテックスが挙げられ
る。さらに他の重合体、例えばエチレン−酢酸ビニル共
重合体は、溶融物として塗布することができる。また、
接着層を一時的な仮支持体上に製造し、そこから接着層
を積層により色材層に転写し、仮支持体を剥離すること
により、接着層を色材層上に形成することもできる。
【0051】支持体上に少なくとも前述の3つの層を順
次設けることにより、本発明の熱転写記録材料を得るこ
とができる。この記録材料には、前記層のほか、本発明
の効果を損なわない限りにおいて、前記中間層のほか、
接着性向上や塗膜保護の目的で、公知の他の層を適宜設
けることができる。
【0052】かくして選られた本発明の熱転写記録材料
は、活性光線として、レーザー光による画像様記録や中
間マスクを介した紫外線による記録が可能で、感度、解
像度に優れるため、カラープルーフ、電子材料分野で使
用される各種カラーフィルター、各種カラーディスプレ
イなど、各種記録材料への応用が可能である。
【0053】次に、本発明の熱転写記録材料を用いた好
適な画像形成方法について述べる。本発明の画像形成方
法は、前記熱転写記録材料を用いて好適な受像シート上
に転写画像を形成するものである。
【0054】本発明の方法に用いられる受像シートにつ
いて説明する。受像シートとしては、印刷用紙支持体、
熱軟化性の合成紙等を用いることができ、さらにはUS
4482625、US4766053、US49332
58号明細書などに記載の受像シート技術の適用が可能
である。これらのうち、熱による寸法変化、水分の吸
収、放出による寸法変化に対する安定性の観点からはフ
ィルムベースが好ましく用いられるが、例えば、カラー
プルーフ用途においては、印刷物近似性が要求される場
合、実際の印刷物の支持体である紙支持体上に多色画像
を形成することを要するため、本発明の如く水分の影響
を受けにくい熱転写記録材料の場合には、紙支持体を用
いることが有利である。通常は、印刷近似性の観点か
ら、寸法精度の高いフィルムベースに上に作成した多色
画像を最終的には紙支持体に再転写することがしばしば
行われる。
【0055】受像シート用支持体としては、紙、ポリエ
ステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリプロ
ピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルムなどのプラス
チックフィルムなどを用いることができる。また、前記
支持体の上にさらに、有機高分子結合剤を含む熱接着層
を設けるころもできる。この支持体上に発泡ウレタン樹
脂などの弾性を有する材料によりクッション層を形成す
ることにより、転写記録材料上に形成された画像が、例
えば、多色画像で厚みを有するものであっても、転写工
程における応力により、クッション層が凹凸を効果的に
吸収するため、画像の厚みに起因する転写性の低下を効
果的に防止することができる。クッション層の形成に用
いうる樹脂材料としては、Viact法(ASTMD1
236に準じたポリマー軟化点測定法)による軟化点が
80℃以下の樹脂から選択されることが好ましい。具体
例としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリ
オレフィン、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−アクリ
ル酸エステルなどのエチレン共重合体、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニルのごとき、塩化ビニル系重
合体、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸エ
ステルなどのごときスチレン系重合体、ポリビニルトル
エン、ビニルトルエン−(メタ)アクリル酸エステルな
どのごときビニルトルエン系重合体、ポリ(メタ)アク
リル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチル−酢酸ビニ
ル等の(メタ)アクリル酸エステル系重合体、酢酸ビニ
ル系重合体、ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキ
シメチル化ナイロンのごときポリアミド系重合体、合成
ゴム、塩化ゴムなどの有機高分子物質から選ばれる1種
以上であることが好ましいが、更に、「プラスチック性
能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチ
ック成形工業連合編著、工業調査会発行、1968年1
0月25日発行)による軟化点が約80℃以下の有機高
分子物質を用いることができる。更には、軟化点が80
℃以上の有機高分子物質でも相溶性のある可塑剤を添加
することにより実質的に軟化点を80℃以下に下げて用
いることも可能である。
【0056】本発明の熱転写記録材料をカラープルーフ
用として使用する場合には、印刷本紙と同じ紙に画像を
形成して、正確な評価を行うために、プラスチックフィ
ルム等の受像シート上に形成された転写画像を、さらに
印刷本紙等の別の最終支持体に再転写して画像を形成さ
せても良い。
【0057】本発明の画像形成方法は、(I)前記本発
明の熱転写記録材料の接着層と受像シートの受像面とを
積層ラミネートする積層工程と、(II)該記録材料
に、その支持体面側から活性光線を画像様に照射する露
光工程と、(III)該記録材料を受像シートから剥離
して、剥離した支持体上に重合性層及び色材層の活性光
線照射部を残留させ、受像シート側に接着層及び色材層
の活性光線非照射部を転写させて転写画像を得る転写工
程と、を有する。この方法を順次図を用いて説明する。
【0058】図1は本発明の熱転写記録材料の構成を示
す概略断面図である。この記録材料10は、支持体12
上に(A)光重合性層14、(B)色材層16、及び
(C)接着層18が順次設けられている構成を有する。
また、受像シート20は支持体20b上に受像層20a
が設けられている構成を有する。図2(イ)〜(ハ)は
画像形成方法のプロセスを示す概略図である。図2
(イ)において、まず、熱転写記録材料10の熱接着層
18側を受像シート20の受像層21aに積層して、加
熱、加圧する。ここで、熱接着層18の接着性が発現
し、受像シート20と(B)色材層16とが(C)接着
層18を介して密着する。次に、図2(ロ)に示すよう
に、支持体12側から活性光線(図中、矢印で示す)が
画像様に照射され、(A)光重合性層14の露光部(斜
線で示される)において光重合反応が生起し、露光部分
において隣接する(B)色材層16との密着性が向上す
る。その後、図2(ハ)に示すように、この露光済みの
熱転写記録材料10から支持体12を剥離すると、
(A)光重合性層14との密着性が向上した露光部分に
おいては(B)色材層16aは(A)光重合性層14と
ともに剥離され、未露光部の(B)色材層16bが受像
シート20上に残存してポジ型の着色転写画像が形成さ
れる。
【0059】このとき、転写された未露光部の(B)色
材層16b、即ち転写画像中に光重合開始剤が残存して
いると、画像の保存性が悪化することから、(IV)形
成された転写画像に、光重合開始剤が吸収する光を露光
し、光重合開始剤を失活・消色させる定着工程を施すこ
とが好ましい。
【0060】以上述べたのは、単色画像の形成プロセス
であるが、この色材層に含まれる着色剤の色相を代えて
この方法を繰り返すことにより、多色画像を形成するこ
とができる。即ち、前記の画像形成方法によって受像シ
ート上に得られた第一の単色転写画像の上に、異なる色
相の色材層を有する他の熱転写記録材料を用いて、同様
の画像形成方法により異なる色相の単色転写画像を形成
し、必要に応じてこれを繰り返すことで、受像シート上
に多色画像を形成することができる。この多色画像の形
成後に前記の定着工程を施して、すべての色相の色材層
に含まれる光重合開始剤を一工程で失活、消色させるこ
とができる。
【0061】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1) (感光性熱転写シートの作成) 1)光重合性層形成用塗布液の調製 下記の各成分をスターラーで加温、撹拌しながら混合し
て光重合性層形成用塗布液を調製した。塗布液組成 メチルエチルケトン 300重量部 メチルセロソルプアセテート 150重量部 界面活性剤(F−177、大日本インキ化学工業(株)製) 1重量部 パイロン200(東洋紡績(株)製) 30重量部 DPHA(日本化薬(株)製) 7.6重量部 紫外線感応光重合開始剤A 0.1重量部
【0062】
【化1】
【0063】2)支持体表面への光重合性層の形成 厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一
方の表面に、上記の塗布液を回転塗布機(ホワイラー)
を用いて塗布した後、塗布物を100℃のオーブン中で
2分間乾燥して、該支持体上に感光層を形成した。得ら
れた感光層は、波長360nm付近に吸収極大があり、
その吸光度を分光光度測定機で測定したところ、OD=
1.0であった。膜厚は2μmであった。
【0064】3)色材層塗布液の調製色材分散母液組成 次いで下記の3種の色材層用塗布液を調製した。 A B C ・ポリビニルブチラール樹脂 12重量部 ← ← (電気化学工業(株)製、デンカブチラール #2000−L、ピカット軟化点57℃) ・顔料 シアン顔料(CI.P.B.15:4) 18重量部 − − マゼンタ顔料(CI.P.R.57:1) − 18重量部 − イエロー顔料(CI.P.Y.14) − − 18重量部 ・分散助剤 ソルスパースS−2000 0.8重量部 ← ← (ICIジャパン(株)製) ・溶剤 n−PrOH 110重量部 ← ←
【0065】4)感光層表面への色材層の形成 上記A、B、Cの顔料分散液各々10重量部に対し、界
面活性剤(F−177、大日本インキ化学工業(株)
製)0.045重量部、n−PrOH100重量部を加
えて塗布液とし、上記光重合性層上に塗布した。得られ
た膜厚は各々乾燥膜厚で0.4μmであった。
【0066】 5)接着層塗布液の調製 接着層液組成 ・イオン交換水 20重量部 ・界面活性剤(F−177、大日本インキ化学工業(株)製) 0.1重量部 ・エマルジョンSE−50 10重量部 (荒川化学(株)製、水添ロジンエステル樹脂)
【0067】6)色材層表面への接着層の形成 上記塗布液をバーコーターにて塗布し、100℃のオー
ブン中で2分間乾燥した。得られた膜厚は2μmであっ
た。
【0068】(受像シートの作成)下記の組成を有する
受像第一層及び受像第二層の塗布液を調製した。 受像第一層用塗布液 ・結合剤 塩ビ−酢ビ共重合体 (MPR−TSL、日信化学(株)製) 25重量部 ・可塑剤 6官能アクリレート系モノマー (DPCA−120(日本化薬(株)製) 12重量部 ・界面活性剤(F−177、大日本インキ化学工業(株)製) 4重量部 ・溶剤 メチルエチルケトン
【0069】 受像第二層用塗布液 ・結合剤 ポリビニルブチラール(前述) 16重量部 ・界面活性剤(F−177、大日本インキ化学工業(株)製) 0.5重量部 ・溶剤 n−PrOH 200重量部
【0070】厚さ100μmのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルムを支持体上に、回転塗布機(ホ
ワイラー)を使用して上記受像層第一層用塗布液を塗布
し、100℃のオーブン中で2分間乾燥した。得られた
受像層第一層の膜厚は20μmであった。上記受像層第
一層上に、回転塗布機(ホワイラー)を使用して上記受
像層第二層用塗布液を塗布し、100℃のオーブン中で
2分間乾燥した。得られた受像層第二層の膜厚は2μm
であった。
【0071】画像の形成 まず、シアンの感光性熱転写シートと上記受像シートを
重ね合せた後、ラミネーターを用いて圧力4.5kg、
ローラー温度120℃、搬送速度900mm/分の条件
でラミネートを行った。
【0072】ついで、感光性熱転写シートと画像マスク
とを重ね合せ、2kWの超高圧水銀灯で50cmの距離
からシアンの感光性熱転写シートの支持体側から積層体
へ画像露光を行った。露光後、シアンの感光性熱転写シ
ートと受像シートを引き剥がし受像層上に網点画像を形
成させた。
【0073】次にマゼンタの熱転写シートをシアン画像
が形成されている受像シートに重ね、同様にラミネート
及びマスク露光を行い、該転写シートを剥離することに
より受像シート上に、マゼンタ画像、同様にしてイエロ
ー画像を形成させた受像シートを作成した。
【0074】次に、カラー画像が形成された受像シート
をアート紙と重ね130℃、4.5kg/cmの厚で9
00mm/秒の熱ローラを通した後、受像シートのポリ
エステルフイルムを剥がし、色材画像ののった受像第二
層を転写し、アート紙上にカラー画像を形成させた。こ
のカラー画像はリス原稿から作成したケミカルプルーフ
(富士写真フィルム(株)製)、商品名カラーアート)
とカラー画像の近似性が非常に良好であった。なお、こ
の際の各単色の反射濃度は下記の通りであった。
【0075】 階調再現性は5〜95%が再現され、非常に良好であっ
た。更に、紙の凹凸に追随して表面がマット化され表面
光沢が印刷物に非常に近似した画像であった。
【0076】(実施例2)実施例1の色材層処方中に開
始剤Aを色材層の対固形分比で4%となるように添加し
た以外は実施例1と同様に行い熱転写記録材料を作成し
た。階調再現性は3〜98%が再現され、非常に良好で
あった。更に、紙の凹凸に追随して表面がマット化され
表面光沢が印刷物に非常に近似した画像であった。
【0077】(実施例3) レーザー記録用熱転写記録材料の作成 下記の各成分をスターラーで加温、撹拌しながら混合し
て光重合性層形成用塗布液を調製した。 1)光重合性層形成用塗布液の調製 下記の各成分をスターラーで加温、撹拌しながら混合し
て光重合性層形成用塗布液を調製した。得られた光重合
性層は、波長665nm付近に吸収極大があり、その吸
光度を分光光度測定機で測定したところ、OD=1.0
であった。膜厚は0.2μmであった。
【0078】塗布液組成 メチルエチルケトン 300重量部 メチルセロソルプアセテート 150重量部 界面活性剤(F−177、大日本インキ化学工業(株)製) 1重量部 パイロン200(東洋紡績(株)製) 30重量部 DPHA(日本化薬(株)製) 7.6重量部 光重合開始剤B 0.10重量部 色素A 0.30重量部
【0079】
【化2】
【0080】<レーザー記録用感光性熱転写シートの評
価方法>真空吸着用のサクション穴が設けられた回転ド
ラムに、受像シート面側がドラム表面に接するようにし
て受像シート及びトナーシートラミネート積層体を巻き
付け、ドラム内部を真空にすることによって、積層体を
ドラム表面に固定した。上記のドラムを回転させ、ドラ
ム上の積層体の表面に外側から波長665nmの半導体
レーザー光を、光重合性層の表面で径が5μmのスポッ
トとなるように集光し、回転ドラムの回転方向(主走行
方向)に対して直角方向に移動させながら(副走査)、
積層体へのレーザー画像(画線)記録を行った。レーザ
ー照射条件は次の通りである。 レーザーパワー:38mW 主走査速度:4m/秒 副走査ピッチ(1回転あたりの副走査量):20μm
【0081】上記のレーザー画像記録を行った積層体を
ドラムから取り外し、受像シートと感光性熱転写トナー
シートとを手で引き剥がしたところ、トナー(画線)層
のレーザー照射部が光重合性層にのこり、それ以外の未
照射部が受像シート上に転写記録されていた。記録線幅
は6μmであった。
【0082】かぶり評価 上記印画受像シートをアート紙と重ね130℃、4.5
kg/cmの厚で4m/秒の熱ローラを通した後、受像
シートのポリエステルフィルムを剥がしトナー画像のの
った受像第二層を転写し、アート紙上にカラー画像を形
成させた。更に2kWの超高圧水銀灯で50cmの距離
から全面露光後、開始剤による着色画像の定着(消色)
を行った。紫外光で定着させた画像上の着色はほとんど
観察されず、このカラー画像はリス原稿から作成したケ
ミカルプルーフ(富士写真フイルム(株)製、商品名カ
ラーアート)と色相の近似性が非常に良好であった。
【0083】(実施例4)実施例3の色材層処方中に開
始剤Bと色素Aの比率が1対3でかつ色材層の対固形分
比で2%となるように添加した以外は実施例3と同様に
行い感光性熱転写シートを作成した。
【0084】上記のレーザー画像記録を行った積層体を
ドラムから取り出し、受像シートと感光性熱転写トナー
シートとを手で引き剥がしたところ、トナー(画像)層
のレーザー照射部が光重合性層にのこり、それ以外の未
照射部が受像シート上に転写記録されていた。記録線幅
は7μmであった。
【0085】(実施例5)実施例3の感光性熱転写シー
トを使い、以下の実験を行った。シアンの感光性熱転写
シートとアート紙とを重ね130℃、4.5kg/cm
の厚で900nm/秒の熱ローラーを通した積層体を作
成した。
【0086】真空吸着用のサクション穴が設けられた回
転ドラムに、アート紙側がドラム表面に接するようにし
てアート紙及びトナーシートラミネート積層体を巻き付
け、ドラム内部を真空にすることによって、積層体をド
ラム表面に固定した。上記のドラムを回転させ、ドラム
上の積層体の表面に外側から波長665nmの半導体レ
ーザー光を、光重合性層の表面で径が5μmのスポット
なるように集光し、回転ドラムの回転方向(主走査方
向)に対して直角方向に移動させながら(副走査)、積
層体へのレーザー画像(画線)記録を行った。レーザー
照射条件は次の通りである。 レーザーパワー:38mW 主走査速度:2m/秒 副走査ピッチ(1回転あたりの副走査量):20μm
【0087】上記のレーザー画像記録を行った積層体を
ドラムから取り外し、アート紙と感光性熱転写トナーシ
ートとを手で引き剥がしたところ、トナー(画線)層の
レーザー照射部が光重合性層にのこり、それ以外の未照
射部がアート紙上に転写記録されていた。記録線幅は4
μmであった。
【0088】前記各実施例の熱転写記録材料の構成を下
記表1に、評価の結果を表2にそれぞれまとめた。
【0089】
【表1】
【0090】
【表2】
【0091】前記表2の結果より明らかなように、本発
明の熱転写記録材料を用いて、本発明の画像形成方法で
形成した画像は網点再現性、細線の記録性に優れ、経時
的な着色もなく、高画質の画像を形成することができ
た。
【0092】
【発明の効果】本発明の熱転写記録材料によれば、乾式
で、解像力及び網点再現性の優れた高画質の画像を容易
に安定して形成することができる。また、この熱転写記
録材料を用いた本発明の画像形成方法によれば、重合開
始剤の着色による影響の無い、色相再現性に優れた画像
形成方法、特に、中間フィルムをマスクとして露光する
従来プロセスに加えて、ディジタル画像信号で変調され
たレーザー光により、印刷物近似性の高い高画質のカラ
ープルーフをダイレクトに形成する時に有用な、画像形
成方法は実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の熱転写記録材料の一態様を示す概略
断面図である。
【図2】 (イ)〜(ハ)は本発明の画像形成方法のプ
ロセスの例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 熱転写記録材料 12 支持体 14 光重合性層 16 色材層 18 接着層 20 受像シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤盛 淳一 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 戸塚 三樹雄 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AB09 AC01 AC08 BC31 BC51 CA00 CA41 CB00 DA31 DA35 DA39 EA08 FA24 FA30 FA35 2H096 AA23 BA05 BA16 BA20 CA05 CA16 CA20 EA02 EA04 GA50 HA03 HA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、(A)有機重合体結合剤、
    光重合性モノマー及び/又は光重合性オリゴマー、及
    び、光重合開始剤を含有する重合性層、(B)有機重合
    体結合剤、及び、着色剤を含有する色材層、(C)熱可
    塑性重合体を含有する接着層、を順次、設けてなる熱転
    写記録材料。
  2. 【請求項2】 前記色材層中に、光重合開始剤を含有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録材料。
  3. 【請求項3】 前記光重合開始剤が染料のボレート化合
    物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転
    写記録材料。
  4. 【請求項4】 前記支持体と重合性層の間に中間層を設
    けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に
    記載の熱転写記録材料。
  5. 【請求項5】 (I)前記請求項1乃至4のいずれかの
    1項に熱転写記録材料の接着層と受像シートの受像面と
    を積層ラミネートする積層工程と、 (II)該記録材料に、その支持体面側から活性光線を
    画像様に照射する露光工程と、 (III)該記録材料を受像シートから剥離して、剥離
    した支持体上に重合性層及び色材層の活性光線照射部を
    残留させ、受像シート側に接着層及び色材層の活性光線
    非照射部を転写させて転写画像を得る転写工程と、 を含む画像形成方法。
  6. 【請求項6】 必要に応じてさらに、(IV)形成され
    た転写画像に、光重合開始剤が吸収する光を露光し、光
    重合開始剤を失活・消色させる定着工程を施すことを特
    徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の画像形成方法に
    よって受像シート上に得られた第一の単色転写画像の上
    に、異なる色相の色材層を有する他の熱転写記録材料を
    用いて、同様の画像形成方法により異なる色相の単色転
    写画像を形成し、必要に応じてこれを繰り返して受像シ
    ート上に多色画像を形成する画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記受像シート上に得られた転写画像
    を、さらに別の最終支持体に転写する工程を有すること
    を特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の画
    像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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